センサーデータのリアルタイムデータベースを提供するModeが$3Mを調達(上田学氏談話あり)

企業が、センサーのデータに瞬時にアクセスできるためのリアルタイムデータベースを提供しているModeが、True Venturesの率いるラウンドにより300万ドルを調達した。GigaOm(テクノロジーブログの老舗)のファウンダーでTrue VenturesのパートナーOm Malikが、このラウンドの一環としてModeの取締役会に加わった。

今では多くの企業で、車や携帯電話、各種器具・機器、医療器具、そのほかの機械類などからのセンサーデータがたくさん集まってくる。しかしこれらのセンサーをデプロイしている企業に、データの意味を〔時系列や統計分析などで〕理解するためのバックエンドデータベースがない場合が多い。

サンマテオに拠を置くModeは、企業が大量のデータをクラウドに置いて、彼らのデバイスをもっとよく理解し、次にやるべきことが分かるようにする。今Modeの顧客は、ソーラー、医療、製造業などの業種が多い。

Modeの協同ファウンダーでTwitterの技術部長だったGaku Uedaは語る: “データの収集にフォーカスするのは、共通的なインフラの問題をわれわれが担当して、顧客企業はデータの有効利用に専念してもらうためだ”。

Uedaと、同じく協同ファウンダーでゲーム企業50Cubesの技術部長だったEthan Kanは、長年の友だちだ。True VenturesのMalikによると、彼が投資家として同社に惹かれた理由の一つが、それだった。

そのMalikは言う: “企業は直線ではない。上がり下がりがある。でも、良い協同ファウンダーに恵まれていたら、何でも切り抜けられる”。

今回の資金調達でModeの調達総額は500万ドルになる。Kleiner Perkins, Compound.vc, Fujitsuなども同社に投資している。今回のシリーズAの資金は、クラウドにつなぐセンサーをもっと増やし、チームを拡張するために使われる。

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ミュージシャンは盗むよりもSpliceを使ったほうが簡単で早い

「上位40パーセントの曲が私たちのプラットフォームで作られていたと知ってびっくりしました」と語るのは、Spliceの共同創設者Steve Martocci。彼は何人かのベッドルーム・ミュージック(パソコン上で製作された音楽)の作曲者の話をしてくれた。彼らは「ファミリーレストランのOlive Gardenで働いていたが、Spliceに音源を投稿し始めた」。そのあと、彼らはすぐにファミレスを辞めた。アーティストたちが、彼らの音源をダウンロードして使うようになったので、それで十分に稼げるようになったからだ。やがて人気DJ、Zeddとのコラボを行い、ビルボード12位に輝くヒット曲「Starving」が生まれた。

Spliceは、4700万ドルの資金を調達し、このまったく新しい音楽経済にパワーを与えている。デジタル楽器ソフトやサンプル音源パックは、一般的に高価で、無料お試し期間が設定されていないものも多いため、その95パーセントが海賊版として出回っているとMartocciは見ている。これは衝撃的な話だ。カニエ・ウエストですら、人気のSerumデジタル・シンセサイザーを不正ダウンロードして捕まっている。

一方、Spriceでは、月7ドル99セントの利用料で、最大100サンプルまでの著作権フリーの音源がダウンロードでき、それを自分の作品に使うことができる。Spotifyで音楽を聴くよりも安い。Spliceは、音源がダウンロードされた回数に応じて、その提供者に代金を支払っている。その総額はすでに700万ドルを超えている。

Splice Soundsは、サンプル音源のiTune Storeのようだ。

「音楽ビジネスのテーブルに、もっと席を増やしたいんです」とMartocciは話す。彼は以前、メッセージ・アプリ「GroupMe」の会社を立ち上げ、2011年に5000万ドルから8000万ドルの価格でSkypeに売却している。「GroupMeは、友だちとコンサートに行くために作りました。音楽は常に私の動機となってきましたが、私のキャンバスはコーディングです。アーティストたちが私のところへやって来てハグをしてくれます。私が創造的プロセスに変革を起こしているからです」

Spliceの共同創設者Steve Martocci。

現在彼は、しっかりとしたミュージシャンのコミュニティーで成功し、12月からは3500万ドルのシリーズB投資を受けるという実績によって、大物の支援が受けられるようになった。Spliceは、Facebookの元プロダクト・マネージャMatt Pakesを製品担当副社長として迎え入れ、ニューヨークの中核チームの責任者に就けた。また、Secretの共同創設者Chrys Baderを雇い入れ、ロサンゼルスの新チーム設立を任せている(告白するが、このことを私は、彼らがサンフランシスコから出て行く前から知っていた)。

Spliceには現在100名のスタッフがいるが、ほとんどが趣味のミュージシャンだ。「サンフランシスコの人間は一人もいないと思います」とMartocciは言う。彼は、オフィスをアーティストのライブ会場のようにしたいと考えているのだ。「みんなが音楽に強い情熱を抱いている。ぜんぜん技術系の会社には感じられません」とBaderは話している。Martocciは社員の意見をとても大切にしている。「過去にめちゃくちゃ面倒な人たちと仕事してたから……」ずいぶん雰囲気が違うとBaderは言っていた。Secretの共同創設者との意見の食い違いのことのようだ。「自分の人生のこの時点では、下らないことに付き合っている暇はありません。このチームでは、つまらないいざこざは皆無です」

「Sounds」マーケットプレイスが開始されてから、Spliceの利用者数は1.5倍に増えた。Spliceは、ソフトウエアが楽器を喰うという壮大なビジョンを描いている。つまり、プログラマーのコーディングを支援するアプリと同じように、ミュージシャンの作曲を支援するツールを彼らは作っているのだ。Splice Studioには、GarageBandやLogicやAbletonのような作曲ソフトウエアと、クラウドで同期できるバージョン管理機能が統合されている。

ちょっと難しそうに聞こえるかも知れないが、これが命綱となるのだ。Splice Studioは作曲をしている間、編集を加えるごとに自動的にバックアップをとるため、いつでも元に戻すことができ、手動でいちいちバックアップをとったり、コピーの整理に頭を悩ませることなく、コラボレーションが行えるのだ。

Splice Studioでは編集を加えるごとに自動保存されるため、いろいろ試した後で元に戻すことができる。

Spliceのスタッフは、まったく別の畑から来た人々ではなく、自らも作曲を行うミュージシャンであるため、解決すべき問題の本当の意味を熟知している。収入は予測不能だが、Spliceはミュージシャンたちに、プラグイン、ソフトウエア、楽器を購入選択権付きレンタルの形で利用させている。支払いを中止して、後で再開することが可能だ。シンプルなストリーミング・サービスで不正MP3を駆逐するというSpotifyの取締役Sean Parkerの計画に習ったこうした利便性が、Spliceを「海賊行為よりも簡単にしている」とBaderは言う。「Redditですら文句が出ないものを作りたいんです」とMartocciは笑う。
しかし、次にSpliceが向かう先には、創造性における、最大にして、もっとも陰湿な障壁がある。ライターズ・ブロック、つまり作家のスランプだ。現在活躍しているミュージシャンたちに聞けば、未完成の歌が詰め込まれた巨大なフォルダーを見せてくれるだろう。頭の中に浮かんだメロディーを作曲ソフトで数トラック分打ち込むのは簡単なことだが、それに磨きをかけ、不要なものを取り去り、ぴったりのサウンドを見つけて、聴くに堪える作品に仕上げるには、苦痛に近い努力が必要だ。

それに対するSpliceの答は、Creative Companion(クリエイティブ・コンパニオン)だ。現在、Baderのロサンゼルスチームがこの作業に取りかかっている。次の展開を提言したり、すでに作られている曲の雰囲気に合う音源を教えてくれたりする、曲作りのアシスタントだ。「そこ、ベースラインを入れたほうがいいね。マスターリングを加えよう」といった助言ができるよう、Spliceが「クールな機械学習要素」を使っているとMartocciは説明してくれた。

SpliceはSecretの共同創設者Chrys Baderを雇い入れた。

Spliceにとっての問題は、どれほどの作曲家が料金を払おうと思ってくれるかだ。「一般消費者向けの製品ではなので、上限があります」とBaderは認めている。内部の調査では、世界には3000万人の作曲家がいるという。その多くはSpliceの存在すら知らない。「しかし、月に8ドルだから、破産することはない。プラグインに200ドルとか、Abletonに700ドルを払うなんて、正気じゃない。ミュージシャンには手が出せません。ミュージシャンの友人がいつも言ってる。金がない、金がない、……でも、Spliceに賭けてみるよって」

Union Square Ventures、True Ventures、DFJから大規模な投資を受けていることでも、Spliceは競争相手の注目も集めている。クリエイティブ・ソフトウエアの大手Adobeもこの分野に興味を持ち始めた。また、Native Instrumentsといった音楽用ツールの老舗は、Sound.comを立ち上げ、真正面から対決を挑んできた。しかし、Spliceは長期戦を想定している。Splice Studioを無料公開することでユーザーを呼び寄せ、優れたクリエイターに独自の音源パックの製作を委託する。その意味では、Spliceはレコードレーベルに似ている。

「私は、もっと卓越した音楽に溢れた世界を見てみたいのです」そこでは「あらゆる場面に合う音楽がたくさんある」とMartocciは語る。「ミュージシャンの生活を良くするものが作れたら、私たちの生活も良くなる。私たちの多くはミュージシャンだからです。人生において、他に何があります?」とBaderは説明していた。

コンピューターによって音楽作りが民主化され、大量のアマチュア作曲家が世界に作品を流すようになった。しかし、良い民主化には、公開されるすべての製作物の善し悪しを見分けるレイヤーが必要になる。ソーシャル・ネットワークでもそうだった。そして、才能あるアーティストが、みんなの心を惹きつける作品が作れるよう、ツールも必要になる。

Martocciはこう結論付けている。「ソフトウエアは偉大な道具です。世界の3分の1の人が、いつか音楽を作りたいと考えています。彼らにはもう、ギターや録音機は必要ありません」。どのアプリを選ぼうとも、その創造作業のどこかにかならず存在していたいと、Spliceは願っている。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

 

提出物管理のSubmittableが$5Mを調達、“機会のマーケットプレース”に将来性あり

9000あまりの企業が提出物を管理するために利用しているSubmittableが、シリーズAで500万ドルを調達した。

モンタナ州ミズーラのSubmittableが創業されたのは2010年で、最初は文学誌が送られてくる原稿を管理するためのサービスだった。協同ファウンダーでCEOのMichael FitzGeraldは曰く、“最初は、これ以上貧しい顧客はいない、と思われる顧客が相手だった。詩の雑誌さ”。

その後同社は対象を広げ、いろんな企業がデジタルコンテンツを管理できるようにした。それらの提出物は、履歴書や各種申込書/申請書、コンテストの応募作品など、さまざまだ。顧客の中には、TEDxやThe New Yorker、それにスタンフォード大学などもいる。

次のステップは、FitzGeraldが“機会のマーケットプレース”と呼んでいるものを作ることだ。その今の形では、Submittableのアルゴリズムにより、ライターやビデオ作家などに、彼らの作品をどこに提出すべきかをリコメンデーションする。

“前からずっと思っている、うちの核となる信念は、作品を作る能力と、それをパブリッシュしたり宣伝したりする能力はまったく違うものだ、ということ。後者はもっぱら、むさ苦しい仕事だからね”、とFitzGeraldは語る。“Submittableの目標は、その仕事をライターにとって簡単にし、クリエイターが機会を見つけられるようにすることだ”。

これにより、新しい収益機会も生まれる。FitzGeraldによると、Submittableのビジネスモデルは提出物管理ソフトを企業に売ることが軸だが、企業が何かを募集するための広告とか、ライターのための特別バージョンなどが、副収入源になる。

シリーズAはTrue Venturesからだが、モンタナでの投資はこれが初めてだそうだ。田舎でやってるとビビる投資家もいる、とFitzGeraldも認めるが、でも今回の投資が“氷が溶け始めるきっかけ”になればいい、と期待している。彼によるともともと同社は、資金を調達する必要性はなかった。すでに黒字だし、社員は40名近くいる。

一方True VenturesのPuneet Agarwalは投資を発表するプレスリリースで、“Submittableは新種のマーケットプレースSaaSとして将来性が大きい。非常に多様な業種業界を対象にして、ユーザーと企業の両方が利益を得られる”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

プロダクトやサービスにチュートリアルを同居させてユーザー定着率を向上するChameleonが$1.9Mを調達

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Chameleonは、ネット企業がそのプロダクトやサービスをユーザーに説明するときのやり方を、改善してくれる。同社は今日(米国時間4/21)、190万ドルのシード資金を調達したことを発表した。そのラウンドをリードしたのはTrue Venturesだ。

協同ファウンダーでCEOのPulkit Agrawalによると、ユーザーの定着率の向上が、どの企業にとっても難しい。マーケティングに巨額を投じて新しいユーザーを獲得しても、それらのユーザーは、プロダクトやサービスがよく分からないと感じると、すぐにいなくなる。

Agrawalによれば、ハウツービデオやそのほかの説明的素材は、ベストソリューションではない。ビデオを見ていろんなことを覚えなければならなかったり、ビデオやそのプロダクトのあっちこっちをクリックして行ったり来たりしなければならないのは、ユーザーにとってたいへんすぎる。下のビデオでお分かりのように、彼はプロモーションビデオに完全に反対ではないが、Webアプリケーションの使い方を説明する方法として最良ではない、と思っているのだ。

一方Chameleonでは、プロダクト自身にチュートリアルを含める。誰かがそのプロダクトを試用し始めると、“そのタスクを達成するためにはどこそこをクリックしなさい”、と教えるのだ。ユーザーは、言われたとおりにすればよい。おぼえなくても、よい。

サイトにJavaScriptのコードを数行書き加えるだけで、WYSIWYGのエディターがサイドバーに現れ、それを使ってチュートリアルを作る。プログラミングは不要だ。チュートリアルにトリガを設けて、ユーザーがどこかのページへ入ったときとか、特定の間違いを犯したときに、何かを教えるようにできる。チュートリアルの、複数のバージョンをテストできる。

今すでに、Urban AirshipBloomReachがChameleonの顧客だ。

ChameleonはまだWebのみだが、Agrawalはそのうちモバイルも、と言っている。でも彼は曰く、“モバイルには問題がある。Webでは、問題も大きいがソリューションはやさしい”。彼の言うには、モバイルの小さな画面では、もっとシンプルで分かりやすいインタフェイスにしなければならない、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

オープンソースのビルドシステムGradleが商用部門の拡大のために$4.2Mを調達

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今や誰もが知っているように、どの企業もソフトウェア企業だ。どんな会社も一部(ときにはすべて)のソフトウェアを内製せざるをえないから、それをビルドし実行ファイルを作るまでの面倒な過程と、その管理という課題を抱え込む。それを助けてくれるのが、オープンソースのツールGradleだ。同社は今日(米国時間12/10)、その商用サービスを拡張するための資金として420万ドルを調達した。

このラウンドは、True VenturesとData Collective(DCVC)両社が共同でリードした。CEOのHans Dockterによると、これは同社の初めての外部資金調達で、これまではほそぼそと自己資金だけでやってきた。

Gradleは今では数百万のデベロッパが使っているし、Netflix, LinkedIn, Siemens, Google Androidなどなどの有名大企業も採用している。オープンソースのプロジェクトとしては、大成功の部類だ。

このツールの魅力は、ソフトウェアのビルドという複雑な工程の管理、というリアルな問題を解決してくれるところにある。たとえば、あるデベロッパチームがあるプロジェクトを手がけているが、それのビルドのためにはほかの複数のグループとの調整(コーディネーション)が必要だ。しかしそういうコーディネーションを手作業でやることは不可能。たとえばある一人のプログラマがあるライブラリの最新アップデートをダウンロードしてプロジェクトのソースコードを更新した。そんな小さな変化が、コードベース全体に対して負のドミノ効果を雪崩(なだれ)のように及ぼすことがありえる。事前事後の正しいコーディネーションがなかったなら…。

Gradleはこの種の調整過程を自動化し、依存性のチェックや、プログラマがコードを壊しそうなことをしたときの警告などを行う。いわばそれは、ビルド過程全体を通じて継続的に行われる品質管理チェックだ。それをツールがなくて人間の目と手だけでやるのは、ほぼ不可能である。

ChefやPuppetに似ていなくもないが、でも彼らがやるのは仮想マシンを正しいリソースで立ち上げること、の自動化だ。Gradleはハードウェアとは無縁で、もっぱらビルドの整合性を最初から最後までチェックし管理する。実行ファイルが完成したとき、どこにも依存性のほころびが残っていないように。

こういう自動化ツールがあれば言うまでもなく納期は早まり、また、ビルドをもっと頻繁に行える。最近のユーザは最新アップデートを、数日後ではなく‘大至急’欲しいと思っているから、ビルドのコンスタントな継続性はきわめて重要だ。

その好例が、Androidだ。Androidには、ビルドのタイプがさまざまに異なる、という問題(プラットホームの分裂)がある。しかし機種ごとの細かい違いにデベロッパが手作業で正しく対応しようとすると、混乱と不安を招くのみだ。

この状況をDockterは次のように説明する: “機種ごとの細かい違いにデベロッパが正しく対応することがあまりにも困難であるだけでなく、そもそも各機種やSDK等の…アプリのビルドに影響する…違いを漏れなく網羅的に知っていること自体が、もはや人間技(わざ)ではない。そこで、うちのような次世代型のビルドツールが、その複雑な仕事を引き受けるのだ”。

今もっぱらオンプレミスで使われているGradleは、いずれSaaSになり、今のGradleの依存性チェック機能をデベロッパに提供するだけでなく、オンプレミスでで動いているGradleのインスタンスに対するチェックも行う。そこから得られた情報により、デベロッパにより具体的なフィードバックを提供できる。

Gradleは昨年、ドイツのベルリンからベイエリアに移転し、同社の商用部門を作り上げた。今の社員数は35名だが、来年は少なくともその倍にしたい、と考えている。これまでにGradleをダウンロードしたデベロッパは累計で約1000万、有料のサポートやサービスに登録しているユーザは約100社ある。来年は、この有料ユーザを増やすことに注力していく。

また、SaaSのGradle.comも、いずれは商用バージョンを提供する。もちろん、FOSS/FLOSSバージョンも残しつつだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

JavaScriptのためのパッケージマネージャnpmが$8Mを調達、企業向け有料サーバとプライベートモジュールをローンチ

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JavaScriptデベロッパには、 Isaac Schlueterが作ったパッケージマネージャnpmのことをよく知ってる人が多い。でもnpmが、npmプロジェクトをサポートする会社の名前でもあり、Schlueterがそこの協同ファウンダであることは、あまり知られていない。今日(米国時間4/14)同社は、2月のTrue Ventures率いるラウンドによる260万ドルのシード資金に加えて、新たに800万ドルの資金を調達したことを発表した。

今回のリード投資家はBessemer Venturesで、BessemerのパートナーEthan Kurzweilがnpmの取締役会に加わった。

Schlueterは、Node.jsのファウンダRyan Dhalが2012年に辞めて以降、2014年までNode.jsプロジェクトの管理も務めた。そしてその間、多くの投資家たちに、npmへの投資を打診してきた。その際、投資家たちにはNode.jsとnpmについて一から説明しなければならなかったが、Bessemerだけは前からNodeへの投資に関心があり、その流れでnpmへの投資にも乗った。

シード資金を獲得してから最初にnpmがローンチした、初めての有料ツールがnpm Enterpriseだった。それは企業がファイヤーウォールの背後でパッケージマネージャを動かし、セキュアにJavaScriptのモジュールを共有できる、ユーザ一人あたり月額20ドルのサービスだ。

今日同社は、npmモジュールをプライベートに保ちたいデベロッパのための類似のホスティングサービスを立ち上げた。そのコンセプトは、GitHubが企業向け以外からサービスの収益化を図ろうとしているやり方に似ている。GitHubの場合と同じく、npmのリポジトリ内のプロジェクトはデフォルトではパブリック(一般公開)だ。しかし月額7ドルでデベロッパは自分のモジュールをプライベートにでき、同じく有料のユーザとのみアクセスをシェアできる。ファイヤーウォールを使わない小企業などでは、これにより容易にnpmを利用でき、複数のプロジェクト間でコードを再利用できる。

Schlueterによると、プライベートなレジストリはnpmのユーザからいちばん要望の多い機能だったが、複数のユーザのプロジェクトが同社のサーバ上にある場合のセキュリティ、とくにデータの保護の実装にかなりの時間を要した。

今回の新たな資金は、npmのプロダクトロードマップを前進させるための社員増に充てられる(現在は11名)。Schlueterは、デベロッパの生産性について、こう考えている: “うちのレジストリを240万人のユーザが毎日のように使っているのだから、確実な信頼性が必要であり、それを担保するためには人が要る。少ない社員を酷使するよりは、‘持続可能な’形の会社にした方がよい”。

そこでnpmの求人サイトにも、“初期段階のスタートアップにありがちな‘仕事も徹夜/遊びも徹夜’タイプは要らない”、と書かれている。“成功に向かうための最良の道は、自分と家族とユーザと、そしてお互いをたいせつにすることから始まる”、のだと。残念ながら今のスタートアップがこんな家訓を守るのは難しいが、でもSchlueterは、それこそが成功の基盤だと信じている。

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無理のないエラスティックな分散ストレージプラットホームHedvigがステルスを脱して$12Mを調達

新しいストレージプラットホームのローンチが、それが分散型という珍しいタイプのものであっても、人の胸をときめかせることはないと思うが、今日ステルスを脱して新たな資金調達を発表したHedvigには、ちょっと気にしてみたくなるすごい血統がある。HedvigのファウンダAvinash Lakshmanは、FacebookでCassandraを発明し、Amazonでは他と共同でNoSQLデータベースDynamoを発明した人物なのだ。スケーラブルな分散ストレージの作り方を知っている人といえば、それはたぶんLakshmanのことだ。

同社の今日の発表によれば、シリーズAで1250万ドルを調達し、ラウンドを仕切ったのはAtlantic Bridge Capital、これにTrue VenturesとRedpoint Venturesが参加した。この資金は同社の初のプロダクトの市場展開と、技術営業両面における陣容拡大に投じられる。

Hedvigの核となる考え方は、これまでのストレージでは、今日の企業が日々作り出しているデータの膨大な累積量とその増加になめらかに対応できない、というものだ。対してHedvigの分散プラットホームでは、ストレージの拡張が必要に応じて簡単にできるし、ストレージのアーキテクチャを頻繁に組み直す必要もない。

Lakshmanはこう書いている: “Hedvigは、企業が最初からすべてを分かっていると想定して、多くの時間と労力と予算を押し付け、やがて時の経過とともにそれが陳腐化する、というやり方を採らない。むしろ、まず既存のストレージ資産に無理なく適応し、その後、必要に応じて未来のストレージの購入もできる、という方式を提案する。そのストレージは、プロプライエタリなものでも、コモディティでも、どちらでもよい”。

Hedvigの主張によると同社のストレージソリューションは、ハードウェアとコンピューティング環境を特定せず、レガシーシステムでも仮想化システムでもクラウド環境でもどこでも利用できる。ユーザには“AWS的にシンプルな”利用インタフェイスを提供する(AWSのインタフェイスがシンプルだと言うAWSユーザはほとんどいないと思うが)。ストレージのプロビジョニングはアドミン自身が簡単にやれて、また社内社外のユーザにセルフサービス型のアクセスを提供できる。小さな展開からペタバイト級へのスケーリングも容易であり、データはその企業の方針によりオンプレミスでもパブリック/プライベートなクラウドでも、どこにあってもよい。

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