次回のテック大手企業の公聴会では米通信品位法230条が争点になる

またしてもテック企業大物CEOの公聴会が開催されるようだ。米上院商務委員会は米国時間10月1日木曜日、TwitterのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏、FacebookのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏、AlphabetのSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏に対する議会への召喚状を出すことを決定した。ソーシャルメディアの最高経営責任者たちを召喚するという異例の決定は、現代の米国の歴史の中で最も争われている米国大統領選挙に向けて、政治的にも不安定なイベントをスケジュールに追加したことになる。

公聴会は、通信品位法の第230条に焦点を当てることになるだろう。

興味のない読者には無味乾燥に聞こえるかもしれないが、この法律は政治的にも技術業界にとってもかなり重要な話題だ。法律上の盾に小さな変更が加えられているように見えるかもしれないが、その影響は後生まで影響が残るかもしれない。

委員会のRoger Wicker(ロジャー・ウィッカー)委員長は、米国人が「コンテンツの節度を守るには、これらの企業のトップから完全な説明を受けることが必要である」ために公聴会を開催する決定を「必須」とした。

驚くべきことに最高経営責任者(CEO)を召喚する決定は全会一致でした。民主党のMaria Cantwell(マリア・キャントウェル)上院議員も、当初はこの決定に反対していたが最終的にいは賛成に回った。キャントウェル氏は以前、召喚状を発行するというアイデアを「異常な」ステップと呼んでいたが、これは「企業の誤報や嫌がらせをプラットフォームから削除するための努力を冷ます」ことを目的としたものだった。

米上院商業委員会の共和党員には、ウィッカー氏、Ted Cruz(テッド・クルーズ)氏、John Thune(ジョン・チューン)氏、Rick Scott(リック・スコット)氏が含まれる。一方で委員会の民主党員には、カントウェル氏、Amy Klobuchar(エイミー・クロブチャー)氏、Brian Schatz(ブライアン・シャッツ)氏、Kyrsten Sinema(カーステン・シネマ)氏が含まれている。

230条はどうものなのか?

230条は一般的に、Facebookのアカウントやコメント欄からYelpやAmazonのレビューまで、ソーシャルインターネットを確立にした法的インフラとみなされている。短い法律ではあるが、2020年にはますます物議を醸しており、法律家たちは大企業の力を制限するための手段として模索している。

共和党員は、第230条の法的保護を解体することは、反保守的な偏見を受けたソーシャルメディア企業を罰するための方法であると見ている。

重要なのは、トランプ大統領と司法長官のWilliam Barr(ウィリアム・バー)氏が230条を攻撃することに特に関心を示していることだ。今年の初めトランプ大統領は、自身の虚偽の主張を法を脅かす大統領命令で和らげたとして、Twitterを激しく非難した。命令はほとんど意味なさなかったが、トランプ大統領が230条に焦点を当てたことで、バー司法省と彼の指示に従うことを熱望している議会共和党にとっての課題が決まった。この命令は米連邦通信委員会(FCC)の関与をも促した。

米司法省は6月、この法案を児童虐待のような「不正内容」を排除するための取り組みだとして、同法を弱体化させる「一連の具体的な改革案」の基礎を示した。先月、バー司法長官はこれらの提案を盛り込んだ法案を議会に提出した。

民主党は最近になって、230条を追いかける考えに取りかかったが、その理由は異なっている。右派は主に政治的検閲について不満を表明しているが、民主党の議員たちは、230条の変更をソーシャルメディア上で蔓延し続ける虚偽情報やその他の有害なコンテンツについて、プラットフォームに責任を負わせる方法だと見ている。

230条を狙った法案

リンゼイ・グラハムの法案「EARN IT Act」は、おそらくこれまでのところ、230条をターゲットにした法案として最もよく知られています。この法案のトーンダウンされたバージョンは委員会を通過したが、まだ上院の全会派には提出されていない。

6月には、召喚状を発行する委員会のメンバーであるジョン・チューン上院議員とブライアン・シャッツ上院議員が、PACT法として知られる超党派の230条法案を提出したが、これは主にモデレーションの透明性に焦点を当てたものだった。

問題をさらに混乱させるために、今月初めにはトランプ大統領が「230条を直ちに廃止するように」と自身の党に呼びかけた数時間後に、230条に焦点を当てたグラハム氏が後援した別の法案が登場した。しかし、その提案は超党派の後援を得ていなかった。

次の大きなテック公聴会で何が起ころうと、そして230条法案のすべてで何が起ころうと、技術の重要な法的盾を変えるために何かをしようという超党派の意欲があることは明らかだ。

明確なのは、このような基本的な法律に手を加えることは、私たちが知っているようにインターネットに大きな波紋をもたらす可能性があり、軽々しく請け負うべきものではないということ。230条は、次のテック企業大手の公聴会では、その場しのぎにされることになるだろう。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:ドナルド・トランプ大統領、Twitter、Facebook、Alphabet、Section 230

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

Twitterはトランプ氏が新型コロナで死ぬことを願っているツイートの削除をユーザーに要請

ドナルド・トランプ大統領の新型コロナウイルスの陽性が判明したニュースが駆け巡ったあと、同ウイルスによって引き起こされる病気で大統領が死ぬことを公に願ったツイートが、この24時間の間にTwitterを賑やかな場所にした。ある投稿は微妙なニュアンスで、またあるものはより直接的な内容だった。

Twitterは、トランプ大統領に限らず誰に対しても死や重篤な身体的危害や致命的な病気を願ったり、希望したりするツイートを許可していないことを人々に注意喚起を出した。Twitterは米国時間10月2日、「このポリシーに違反するツイートは削除する必要がある」とコメントしている。しかし、これは自動的に削除するということを意味するものではないことも明らかにした。自動的に対処される誤報していたサイトもあった。ユーザーアカウントが停止されるという意味ではない。

Motherboardは、Twitterの声明を引用して、ユーザーアカウントが停止になると報じた。これはTwitter自身の公式声明とは少し異なる。

トランプ氏は10月2日の夜、妻のメラニア・トランプ大統領夫人とともに新型コロナウイルスの陽性反応が出たことをツイートした。ホワイトハウスの医師ショーン・コンリー氏は10月2日に、新型コロナウイルスとしてより一般的に知られていることが多いSAR-Cov-2ウイルスの陽性結果を確認するメモを発表した。トランプ氏は、数日間の治療のためにウォルター・リード医療センターに向かっていた10月3日の夕方、ヘリコプターに搭乗するところを目撃された。

この影響を受け。Nasdaq(ナスダック)を含む主要な取引所で10月3日に株式が暴落した。このニュースはすべての主要な米国の指数に下向きの圧力をかけたが、最も影響が大きかったのがハイテク株だった

カテゴリー:ネットサービス
タグ:トランプ大統領、新型コロナウイルス、Twitter

Photo by MANDEL NGAN/AFP via Getty Images / Getty Images

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

7月に深刻なハッキングを受けたTwitterに新たな最高情報セキュリティ責任者が就任

2020年7月に有名人を巻き込んだ詐欺事件が発生したTwitterは、Rinki Sethi(リンキ・セティ)氏を最高情報セキュリティ責任者として迎えた。

セティ氏は、直近ではクラウドデータ管理企業のRubrikで最高情報セキュリティ責任者を務めていた。その前は、IBM、Palo Alto Networks、Intuitでサイバーセキュリティを担当していた。

同氏はTwitterで情報セキュリティに関する実践とポリシーを監督する。転職を知らせる同氏のツイートによると、上司はプラットフォーム責任者のNick Tornow(ニック・トーノウ)氏になる。

セティ氏はLevelOpsやAuthomizeなどのスタートアップ数社、そしてWomen in Cybersecurityなどのサイバーセキュリティ組織でもアドバイザーを務めている。

Twitterの最高情報セキュリティ責任者の職は、前責任者のMike Convertino(マイク・コンバーティーノ)氏が2019年12月に退任して、サイバーレジリエンス企業のArceoに移って以来、空席となっていた。

2020年7月にTwitterは、リアルタイムでプラットフォームを扱える社内の「管理者」ツールに対して大規模なサイバーアタックを受けた。ハッカーは有名人のTwitterアカウントを乗っ取って、暗号通貨詐欺を拡散した。ハッカーは、相手を電話でだましてパスワードを聞き出したり内部システムにアクセスしたりするソーシャルエンジニアリングのテクニックであるボイスフィッシングの手法を使った。

Twitterは攻撃を受けた後、同プラットフォームを標的とする攻撃を大幅に困難にするセキュリティキーの導入などセキュリティを強化すると9月に述べていた(Twitterブログ)。

画像クレジット:Twitter

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Twitterが開発者の秘密鍵やアカウントトークンが漏洩を警告

Twitter(ツイッター)が開発者に、バグに関する警告をメールで送った。そのバグにより、アプリケーションの秘密鍵やアカウントのトークンが漏洩していた可能性がある。

そのメールの中で同社は、秘密鍵とトークンが誤ってブラウザーのキャッシュに不正に保存されていたかもしれないと述べている。

「この修正が行われるの前に、developer.twitter.comで開発者アプリのキーやトークンを閲覧するために公共のコンピュータや共有コンピュータを使用した場合、そのコンピュータ上のブラウザのキャッシュにそれらが一時的に保存されていた可能性がある。その一時的な時間内で、あなたの後に同じコンピュータを使用した人がブラウザのキャッシュにアクセスする方法を知り、何を探すべきかを知っていた場合、あなたが閲覧したキーやトークンにアクセスした可能性があります」とメールで述べられている。

またそのメールによると、場合によっては開発者自身のTwitterアカウントのアクセストークンも流出した可能性があるという。

Twitterが被害者の開発者に送ったメール(スクリーンショット:TechCrunch)

これらの秘密鍵やトークンは、開発者に代わってツイッターとのやりとりに使用できるため、パスワードと同様に秘密とされているものだ。アクセストークンも非常に機密性の高いもので、盗まれた場合、攻撃者はパスワードを必要とせずにユーザーのアカウントにアクセスすることができる。

ツイッターによると、これらのキーが悪用された証拠はまだないが、万一のためにデベロッパーに警告したという。メールは、共有コンピューターを使ったかもしれない人はアプリケーションのキーとトークンを変更せよ、と勧めている。

このバグの被害者となった開発者の数や、バグがいつ修復されたかについてはまだわかっていない。ツイッターの広報担当者は、数字を提供しなかった。

ツイッターは2020年6月に、広告を掲載しているビジネスユーザーはそのプライベートな情報をブラウザーのキャッシュに不正に保存されていた可能性があると指摘している。

関連記事
Twitterの暗号通貨詐欺の元凶は内部ツールに不正アクセスした一人のハッカー
Twitterがビジネスユーザーの個人データ漏洩を発表

カテゴリー:セキュリティ

タグ:Twitter

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitterが「リツイートの前に読め」プロンプトを全ユーザーに適用へ、脊髄反射リツイート防止へ

Twitterのシェアする前に内容を読むことをユーザーに促す実験の結果は上々で、「ごく近いうちに」プラットフォーム全体に広げる計画だ。

6月にTwitterは「informed discussion」(情報に基づく議論)を推奨するテスト機能をAndroidに導入した。それは、ソーシャルメディアの断続的な会話の炸裂からはめったに生まれない。

この実験的プロンプトは、クリックもしていない記事をリツイートしようとするユーザーに対して表示され、シェアする前に内容を読むことを促す。

画像クレジット:Twitter

Twitterによるとこのプロンプトは有効で、シェアする前に記事を開いたユーザーの割合は警告のない場合より40%多かった。テストグループのユーザーは、テスト用プロンプトがなかったときよりも33%多く、リツイート前に記事を開いた。

「Twitterでは簡単に記事がバイラルになる。ときには情報共有の素晴らしい方法になるが、同時に会話の劣化に繋がり、ツイートするものを読んでいない場合は特に顕著だ」とTwitterのプロダクト・マネジメント・ディレクターであるSuzanne Xie(スザンヌ・シェー)氏は説明する。

小さな仕様変更に見えるが、このような(理想的にはもっと大がかりな)取組みは、ソーシャルメディア環境の害を減らし反射的な行動を減らすために極めて重要だ。ほかにも、TwitterとInstagram(インスタグラム)では、有害あるいは攻撃的なコンテンツをシェアしようとするユーザーに警告するプロンプトをテストしている。

ユーザーにできるだけ多くシェアさせ滞在させるように作り込まれたプラットフォームを作った後で、その体験へのブレーキを導入するのは直感に反している。しかし、たとえ一瞬でもユーザーを立ち止まらせることで、ソーシャルメディアに深く浸透している悲しみのいくつかを軽減できるかもしれない。
プラットフォームが自らの問題を取り除くのは容易なことではない。意義のある変更を行うことをめったに動機づけられない会社にとっては特にそうだ。しかし、ユーザーの行動を衝動から遠ざけるプログラム変更は、誤情報や嫌がらせも著しい両極化など現在オンライン生活とオフライン生活を隔てている薄い障壁から漏れ出しつつある構造的問題の緩和に役立つことかもしれない。

画像クレジット:TechCrunch

関連記事:Twitterが脊髄反射リツイートに警告を発する機能をテスト中

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

11月に迫る大統領選に向けてソーシャルネットワーク各社が有権者登録の集中キャンペーンを実施中

米国近代史上最も不確実な選挙を間近に控え、ソーシャルネットワークはユーザーの有権者登録の促進に最後のひと押しを行っている。

この取り組みは、Twitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)、Snapchat(スナップチャット)などの企業による、IRL(現実世界)であれ郵便投票であれ、国民に投票を促す現在進行中の運動を象徴するNational Voter Registration Day(全米有権者登録の日)とも符合する。

Snapchatは75万人の米国ユーザーの有権者登録を手助けしたとしており、Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)、Barack Obama(バラク・オバマ)前大統領、Arnold Schwarzenegger(アーノルド・シュワルツェネッガー)氏などを迎えて新たな著名人による投票促進プログラムを発表した(Variety記事)。同サービスは、米国選挙をテーマにした新しいSnap Originals(Snapchatの短編コンテンツ)として、Peter Hamby(ピーター・ハンビー)氏によるミニシリーズ 「Good Luck Voter!」や、人気シリーズ 「While Black with MK Asante」の選挙特番なども公開している。

スターの力を借りる以外でも、Snapchatではユーザーが友達を誘って投票にいくことを促進したり、アプリ内で郵便投票を申し込むツールを提供している。SnapchatのDiscover(発見)ページに採用されたアカウントは、同サービスの有権者登録ツールを自分のコンテンツに直接埋め込むことができる。

ツイッターも有権者登録を強く前面に押し出している。9月22日、米国の全ツイッターユーザーは、TurboVoteを通じて有権者登録を行うか、登録を確認するよう促す通知を受け取った。この注意喚起と警告は40の言語で送信された。このリマインダー以前にも同社は、独自の投票情報ハブと#YourVoiceYourVoteキャンペーン(Twitter投稿)を通じて、Marshmello(マーシュメロ)氏とChrissy Teigen(クリッシー・テイゲン)氏という人気アカウントを採用して、本人の音声メッセージをつけたVote.orgの登録確認ページへのリンクを発信した。ツイッターは#NationalVoterRegistrationDayおよび #VoteReady にリンクする新たなハッシュタグ絵文字も追加した。

フェイスブックは、独自の選挙情報ハブの開設やニュースフィードトップの注意喚起、Instagram(インスタグラム)のリマインダーなどの既存の取り組みに加えて、Alicia Keys(アリシア・キーズ)氏、Gabrielle Union(ガブリエル・ユニオン)氏、Jada Pinkett Smith(ジェイダ・ピンケット・スミス)氏らセレブの力を借りて、有権者登録に関するライブストリーミングによる啓発公共広告の特別版 「Vote-A-Thon 2020」を配信している。フェイスブック、Instagram、Messengerを合わせて250万人の有権者登録を支援したと同社はいう。

画像クレジット:Facebook

フェイスブックのユーザーにフィードの先頭で有権者登録を促す通知は、Facebookアプリ、Instagram、およびMessengerで米国時間9月25日金曜日まで掲載される。Instagramで全米有権者登録の日の新しいスタンプを使っているユーザーは、自分のストーリーが同サービスの特別有権者投票ストーリーに登場する。

YouTube(ユーチューブ)および、未だ宙ぶらりん状態のTikTok(未訳記事)は、独自の有権者登録運動を実施していないようだが、Google(グーグル)、Reddit(レディット)、Discord(ディスコード)の各サービスは目立つホームページバナーでユーザーに有権者登録を喚起している。

関連記事
Twitterが米大統領選挙に関するニュースやお役立ち情報をまとめたハブを導入
Facebookが大統領選挙に向け米国ユーザーに正確な情報を提供する投票情報ハブを開設

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Twitter Facebook Snapchat 米国大統領選挙

画像クレジット:Twitter

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TwitterとZoomのアルゴリズムに偏見問題が浮上

Zoom(ズーム)とTwitter(ツイッター)の両社は、偏見に関わるそれぞれのアルゴリズムの問題で先週末批判に晒された。Zoomの場合、ビデオ会議のバーチャル背景、ツイッターは写真のトリミングツールの問題だ。

始まりは大学院生のColin Madland(コリン・マッドランド)氏が、ある黒人職員のZoomに関する問題についてツイートしたことだった。マッドランド氏によると、その職員がバーチャル背景を使うと、Zoomが必ず彼の顔を消してしまうという。

「この問題を調査するためにそのユーザーと直接連絡を取った」とZoom広報担当者はTechCrunchに語った。「我々は全員を包括するプラットフォームを提供することに全力を尽くしている」。

しかしこの問題がツイッターで議論されると、ツイッターのモバイルアプリのプレビューに、デフォルトで白人男性のマッドランド氏の画像だけが表示されたことで、アルゴリズム偏見問題が複雑化した。

「当社のチームはシステム出荷前に偏見のテストを行っており、人種や性別による偏見の兆候は見られなかった」とツイッター広報担当者がTechCrunch宛の声明で語った。「しかし、より深い分析が必要であることはこれらの事例から明らかである。今後も我々が学習したことや起こすべき行動を公表し、分析結果をオープンソース化して他社が確認、再利用できるようにする」。

ツイッターは、同社の最高デザイン責任者であるDantley Davis(ダントリー・デイビス)氏が独自に行った実験に関するツイートを紹介した。デイビス氏はマッドランド氏のひげが影響したと推測(Twitter投稿)し、ひげを除去したところトリミングされたプレビュー画面に黒人職員の顔が表れた。その後のツイート(Twitter投稿)でデイビス氏は「これに怒りを感じているのはみんなと同じ。しかし、私はこれを修正する立場にあり、それを実行する」。

ツイッターは、カーネギーメロン大学の主任研究員であるVinay Prabhu(ビナイ・プラブー)氏の別の分析結果も紹介した。彼の実験は「トリミングの偏見が実在する」かどうかを見るためだった。

この実験についてツイッター CTOのParag Agrawal(パラグ・アグラワル)氏は、トリミングの偏見が事実であるかどうかは「極めて重要な問題」であると発言した(Twitter投稿)。つまり、ツイッターは黒人を消すことも消さないこともある。しかし、ツイッターがただ一度であれ、これをやってしまうだけで十分問題だ。

この件はできの悪いアルゴリズムがはびこっていることによるさらに大きな問題にもつながる。同様のアルゴリズムは黒人たちの偏見による逮捕や留置につながっている。Google(グーグル)が黒色人種の写真にゴリラのラベル(The Guardian記事)を付加したり、Microsoft(マイクロソフト)の人工知能 Tay(テイ)が白人至上主義者になっていた(VICE記事)こともあった。

関連記事:Algorithmic accountability

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Twitter Zoom

画像クレジット:Stegerphoto / Getty Images

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterが米大統領選挙に先立って候補者アカウントのセキュリティーを強化

Twitter(ツイッター)は米国大統領選挙に先立ち、一部のユーザーについて、強力なパスワードの強制を含めアカウントのセキュリティー強化措置を取ろうとしている。

「我々は米国内の著名人や選挙に関連する特定グループのTwitterアカウントについて、アカウントのセキュリティーを予防的に強化する追加措置を、本日(米国時間9月17日)から実施する。該当者にはアプリ内でTwitterから、今後必須あるいは強く推奨することになるセキュリティー対策について通知が送られる」とこの予防措置を発表したブログ記事に書かれている。

画像クレジット:Twitter

Twitterは先月、偽情報や選挙妨害と戦う取り組みを強化すると発表し、今週には投票を促進するための選挙ハブ設置を発表した。

これは、7月に発生したハッキング事件数十人の認証済みアカウントがアクセスされ暗号通貨詐欺に利用されたことを受け、選挙に向けて講じられてきたさまざまなセキュリティー対策の最新事例だ。

当然Twitterは、政治がらみで事件が繰り返されることを望んでいない。同社は、セキュリティー強化が必要なアカウントを以下に示した。

  • 米国行政機関員および国会議員
  • 州知事および州務長官
  • 大統領選挙運動員、政党党員、およびTwitter選挙ラベルを取得している下院、上院、および州知事の立候補者
  • 米国主要報道機関社員および政治ジャーナリスト

上記カテゴリーに入るユーザーは、強力なパスワードが必須になる。現在設定していない場合は、次回のログインで変更を促されるほか、「デフォルトでPasswordリセット保護が設定される」とTwitterは説明している。同社によると「この設定は、パスワードの再設定にメールアドレスと電話番号の確認を必須とすることで、不正なパスワード変更を防止するものだ」とのこと。

さらに同社は該当ユーザーに対して、不正ログイン防止をさらに強化するために二要素認証の利用を推奨している。ただし、二要素認証の有効化は必須とはしていない。

同社は上記アカウントに対して「予防的内部セキュリティー安全措置」と呼ぶ以下の追加対策を実施することも発表した。

  • システムおよびアカウント保有者が不審な行動に対して迅速に対応するための高度な検知および警告システム
  • 悪意のあるアカウント乗っ取り行為を防ぐログイン保護の強化
  • アカウントセキュリティー問題を迅速に解決するための、アカウント復旧支援の強化

さらに同社は米国時間9月17日、有害なグループを結成しようとするユーザーに対して、「プラットフォーム操作とスパムに関するポリシー」を適用する方法に関する詳細を発表した。同社は7月から陰謀グループの厳重取締りを始め、根拠のない戯言を拡散したアカウント数千件を削除した。こうした誤情報は「オフラインの被害につながった」とTwitterは表明している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterが米大統領選挙に関するニュースやお役立ち情報をまとめたハブを導入

Twitter(ツイッター)は米国時間9月15日、米国民が米国近代史上最も不確実な選挙に備えられるようにする一連のツールを導入し、選挙ハブをデビューさせた。

ツイッターはトレンドを紹介するタブやキュレートされた話題のリストがあるExploreメニューに新たに「US Elections(米国選挙)」タブを追加した。US Electionsタブは、厳選された英語とスペイン語の選挙ニュース、各州のリソース、候補者の情報などが集められた中心的なソースとなる。

ツイッターはまた、選挙に関連する重要な話題について有権者を啓発するために「public service announcements(公共サービスの案内、PSA)」というものも導入する。PSAは有権者登録にかかる情報、郵便投票の入手についてのインストラクション、そして新型コロナウイルスパンデミックがまだ米国中で猛威を振るう中で安全に投票するためのアドバイスなどを紹介する。

「ツイッターは、2020年米国大統領選挙の投票権を有するあらゆる人に投票を促したい。人々が有権者登録できるよう、そして期日前投票を含む新型コロナの中での選挙プロセスをより深く理解したり、投票の選択肢について情報をしっかりと得たりできるようにサポートすることに注力している」と同社の公共政策担当ディレクターであるBridget Coyne(ブリジット・コイン)氏とシニアプロダクトマネジャーのSam Toizer(サム・トイザー)氏はブログに記している。

同社は2020年大統領選挙についての誤情報やプラットフォームの不正操作をめぐる懸念を解決するために、早くから多くの取り組みを展開してきた。紆余曲折を経たFacebook(フェイスブック)と異なり、ツイッターは政治広告を受け付けない方針を2019年10月の段階で決定した(Daily Beast記事)。ツイッターはまた、選挙に関連する誤情報についても数カ月前から積極的に注意喚起を始めた。これは、トランプ大統領のようなたびたびプラットフォームの規則を破る有名な利用者を想定しての措置だ。

ツイッターはトランプ大統領との争いを2020年5月に勃発させた。有権者登録と郵送投票のセキュリティについて誤った主張を含んでいた大統領の2つのツイートに同社が「要事実確認」のラベルを付けたときだ。子供は新型コロナに「ほぼ免疫がある」という誤った主張を含むビデオを共有したとして、ツイッターは過去1カ月半トランプ陣営のツイッターアカウントを凍結し、投票を思い止まらせるような大統領によるツイートを閲覧できないようにし、そして国民に違法である2回投票を推奨した大統領の一連のツイートに制限をかけた

11月の選挙で起こるだろうと国民が予想していることに対応しようと、ツイッターは先週、候補者が時期尚早の勝利宣言を行った場合の問題を解決する誤情報に関するルールを拡大した。同じアップデートの中で、ツイッターは「平和的な政権移行や禅譲を妨げる不法な行為を扇動する」いかなるツイートに対しても対応措置を取ると明らかにした。

ツイッターは誤情報問題を多く抱えるが、大統領選に関してはすぐさまポリシーに変更を加えたり、必要に応じて選択に流動性を持たせたりと、実際の懸念に積極的に応える姿勢を見せている。2020年大統領選での最悪のシナリオを想定することで、ツイッターは少なくとも選挙をしっかりと見張るつもりだ。こうした激動の年においては未知のことがあるが、これで十分であることを祈ろう。

関連記事
TwitterのCEOがトランプ大統領のツイートに警告を付けた理由を説明
Twitterがトランプ陣営のアカウントを凍結、新型コロナの偽情報シェアを理由に
Twitterがトランプ大統領のツイートを非表示した理由を発表、人々の投票意欲を削ぐ可能性がある
TwitterとFacebookがトランプ大統領の「2回投票せよ」発言に強く抵抗
Twitterは「選挙結果前の勝利宣言」など権力の平和な移行に反するツイートも取り締まる

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ

タグ:Twitter アメリカ 政治・選挙 SNS

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

Twitterは「選挙結果前の勝利宣言」など権力の平和な移行に反するツイートも取り締まる

Twitterが、選挙戦における誤報と戦う取り組みを一層強化した。その厳しい措置は、11月の結果をめぐる厳しい争いをかなり和らげることにも役立つだろう。

まず同社のルールによると、2020年の選挙の結果がまだ確定せず、あるいは一部の候補から異議が出ているときは、9月17日以降有効になる以下のようなTwitterのポリシーに従わなければならない。

Twitterの計画では、選挙の結果が公式に確定する前の勝利宣言は削除または警告ラベルをつける。この新しいポリシーの説明には「『権力の平和的な移行や規律ある引き継ぎを妨害し、不法な行為を煽動する』ツイートは放置しない」とある。米国の選挙にこれだけ厳しい言葉が出てくるのはショックだが、今の状況では妥当でもある。

Twitterの安全性チームは「市民のための行事、中でも最も重要な行事である選挙をめぐって、私達のサービスが濫用されることは許さない。外国でも国内でもそのような試みに対しては、私たちのルールが厳しく執行される。ルールは誰に対しても平等かつ慎重に適用される」と書いている。

トランプ大統領を批判する人たちの多くが「彼が11月の選挙で負けた場合、辞任を拒否するのではないか」と恐れている。「これまで彼の側近たちの多くはさっさと辞めていったが、彼だけは違う」というのだ。昨年の下院監督委員会で、トランプの弁護士だったMichael Cohen(マイケル・コーエン)氏は早くからその心配を述べていた(The Daily Beast記事)。

そのときコーエン氏は「トランプ大統領のために仕事をした経験から言うと、彼が2020年の選挙で負けたら権力の平和的移行はないのではないか」と述べている。

先月の集会でトランプ大統領は「次の4年間の大統領になれたならば『民主党による選挙妨害への罰として、さらにその次の4年も大統領になれるはずだ』」と語った(CNN記事)。彼の支持者にとってはジョークでも、トランプを批判する人々は「大統領がまたとんでもない反民主的な主張で民意を探っている」と取るだろう。

Twitterはさらに「市民的行事とそれを監督する職員や機関をめぐる法律に関して、嘘または誤解を招く情報を提示しているツイートは削除またはラベルをつける」と表明している。このルールは、投票関連の大量の誤報を対象にしている。偽の主張には、投票できる者の資格とか、投票所で提示すべき文書に関するものが多い。

同社はまた、投票に影を投げかけるさまざまな議論も取り上げる。それらは、選挙妨害や投票の改ざん、不正投票、選挙結果の証明といった、いかがわしい話題をめぐって飛び交ううわさ話の数々だ。

ソーシャルネットワークは11月の選挙に忍び込む民主主義への脅威に対して、とても敏感になっている。しかもそれらは、発言者が名乗らないものが多い。このように、悪夢のようなシナリオに備えることはTwitterなどのプラットホームにとって有意義な実践だ。彼らは、11月めがけてやってくるユーザーや外国の運動家や政治家などからの偽情報の洪水に対し、今から態勢を整えようとしている。

関連記事:Facebookが大統領選挙に向け米国ユーザーに正確な情報を提供する投票情報ハブを開設

画像クレジット: TechCrunch

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitterが一部の「トレンド」に見出しと説明文の追加を開始

Twitter(ツイッター)は、リアルタイムの「トレンド」セクションをわかりやすくする取り組みを進めている。先週同社はトレンドのページに、トレンドに関するより詳しい情報を提供する代表的なツイートをピン留めすることを発表し、近日中のさらなる変更も明らかにした。米国時間9月8日、同社はいくつかのトレンドについても見出しや説明文の記述を開始したことを明らかにした。利用者は「Explore」タブに表示されている理由や、トレンド自体をタップしたときに表示されている理由をよりよく理解できるようになるだろう。

これらの変更が、すべてのトレンドに適切かつ完全に展開されていたら、Twitterのトレンドセクションがニュースリーダーのように感じられたかもしれない。例えば、この記事を書いている時点ではラッパーの「Travis Scott」がトレンド1位になっていることだけを表示するだけでなく、「彼とマクドナルドがコラボしたメニューが発売されたばかりなので、彼がトレンドになっている」ことを見出しと短い要約で説明している。特に有名人の名前は、彼らが亡くなったり、何かとんでもないことを言ったときにしばしばトレンド入りする傾向があるので、これは便利な機能だろう。

残念ながら、最近のアップデートにもかかわらずTwitterのトレンドに適切な注釈をつける機能はまだ完全ではない。なぜなら、いまだに説明が提供されないいトレンドがあるから。例えば本日だと「#IJustDontBelieve」がそうだ。このハッシュタグは、ユーザーがツイートの残りの部分に自分の意見を書き込むことで、信じていないことをツイートするという意味だ。また、K-POPグループのBTSのファンが使っているロングハッシュタグ「#BTS2ndNo1ONHot100」も注釈なしのままになっている。BTSファンがTwitterを多用していることや、Twitterの空白を埋めるミームの人気に慣れていない人にとっては、この種のトレンドは混乱を招く可能性がある。

トレンドに注釈がないほかの場合では、Twitterは関連するニュースの見出しを追加を試みる。多くの場合、トップトレンドのいくつかは、その日のニュース記事に関連しているので。、Twitterが提供する要約と見出しの代わりに、代表的なニュース見出しのリンクがトレンドの横に表示されるのだ。

例えば「Proud Boys」は記事執筆時点で全米17位のトレンドだが、Twitterは極右のProud Boysとその抗議者たちの暴力的な衝突について言及した「Daily Beast」サイトの記事にしかリンクを張っていないが、この記事が米国中で起きている多くの暴力事件の1つを詳述しているのかを説明しようとしているのではない。おそらくユーザーは、記事自体が多くの注目を集めていると推測するだろう。しかし実際には、Twitterユーザーは暴力的な攻撃やスタンドオフの動画を含むさまざまなコンテンツを「Proud Boys」トレンドの下でツイートしている。

このように、人々が必ずしも記事自体について話しているわけではないのにたった1つのニュース記事のリンクを張ることでサービスに悪影響を与えている側面もある。具体的には、目撃した直接の映像や、一般的に増加している暴力についての意見を共有しているのだ。

一方Twitterは、Harry Styles(ハリー・スタイルス)の新デザインのトレンドなど、あまり重要でないニュースを要約するためのキュレーションチームも投入している。

現在、米国のTwitterのトレンドセクションには、29のトレンドのリストが掲載されているが、現時点では見出しや説明文がTwitterによって書かれているのは5〜6本しかない。

Twitterは先週にこれらの変更を発表した際、キュレーションチームが書いた説明は「なぜ何かが『いくつかの』ツイートでトレンドになっているのかについて、わかりやすく明確な情報源を提供することを目的としている」と説明していた。しかし、どうにもはっきりないのは、Twitterがどのような判断基準でどのトレンドに注釈を付けているかだ。

Twitterがこのサービスにもっと多額の投資をすれば、同社のトレンドについてさらに多くの情報を提供できるだろう。例えば、あるトレンドがブレイクしているとき、表示されているツイートの速度と数、トレンドに関する社会的感情、発信元の位置ツイートなど、データを生成できるサードパーティーのTwitter APIパートナーも存在する。しかし、残念ながらこの種のデータをTwitterは直接参照できない。

Twitterの広報担当者は、「なぜトレンドの一部だけにTwitterからの注釈があるのか」という質問に対し、「Twitterは追加情報が必要だと思われるトレンドだけに注釈を付けるている」と説明した。

「トレンドワードが特にわかりにくく、多くの人が話題にしている場合、ピン留めされたツイートや説明が表示されることがある」と広報担当者は説明する。つまりTwitterは、注釈が最も必要とされているときに簡単な説明を付け加えるという決定を下しているわけだ。

例えば、ある抗議活動に関するツイートの大半が、そのイベントを支持しているか、嫌悪しているかのどちらかであったとしたら、Twitterのデータを使ってその傾向を文脈化できると信じられないほど役に立つ。しかし、Twitterはそのような難しい課題には挑戦していないようだ。

Twitterの広報担当者は「Twitterは時間をかけてより多くのトレンドに文脈を追加していきたいと考えています」と付け加えた。

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

TwitteとFacebookがトランプ大統領の「2回投票せよ」発言に強く抵抗

ノースカロライナ州の有権者は複数回投票すべきだと示唆したトランプ大統領による発言は、Twitterの選挙健全性規則に違反している。米国時間9月3日に発信した一連のツイートで、大統領は郵便投票システムを「チェック」するために2回投票するよう米国市民に推奨した先の発言を詳しく説明した。

トランプ氏は最初のコメントを、9月2日に地元テレビ局のインタビューで発言した。「投票したらそのあと投票所に行って自分の投票結果をチェックすること、なぜなら集計されてからではできないから」と同氏は言った。

「つまりまず郵送して、それから投票に行く。もしシステムが言われているようにちゃんと作られていれば、当然投票できないはずだ」。

Twitterは9月3日、このコメントに関連する大統領の2件のツイートに「公共の利益に関する警告」を付加し、市民および選挙の健全性に関わる規則を説明した。問題のツイートが違反したのは、「個人の投票の健全性を阻害する可能性のある行為を推奨する」ことに関する部分であるとTwitter広報担当者のNick Pacilio(ニック・パチィリオ)氏は語った。Twitterはこれらのツイートの配信先を制限し、いいね!、リプライ、およびコメントのないリツイートを禁止した。

トランプ氏の郵便による投票に対する攻撃は、Facebook(フェイスブック)にとっても一線を超えるものだった。同社は最近のトランプ氏の選挙に関するコメントの動画が説明なくシェアされた場合や大統領の発言を支持している場合は削除すると言っているが、現時点ではまだ見つかっていない。

「このビデオは選挙詐欺を禁止する当社のポリシーに違反しているため、記録を訂正するためにシェアされるもの以外は削除する」とFacebookポリシー・コミュニケーション担当ディレクターのAndy Stone「アンディ・ストーン)氏は語った。

FacebookはTwitterが自社ルールに反するとみなしたのと同じ発言に、独自の事実確認警告を付加した。現在トランプ氏のFacebook投稿の末尾につけられたラベルには、米国人は「郵送システムが正しく機能している」ことを確認するために二度投票するべきであることを示唆する大統領の発言を否定する内容が書かれている。

この事実確認ラベルには「米国における郵便による投票は信頼に値するという長い歴史を持っており、今年も同様であると予測されている」と書かかれており、同社が他の選挙関連投稿に付加している一般選挙情報ラベル(未訳記事)よりも具体的だ。

一連のコメントは、米国が11月の選挙で採用を予定している郵便による投票に疑問を投げかけようとするトランプ氏による最新の行動だ。この数カ月、同氏は郵便投票の安全性を批判する根拠のないあるいはまったく誤った主張を繰り返している。郵便による投票システムは米国ですでに不在者投票に利用されている。11月を間近に控え、そうした発言は投票権利団体の懸念材料となっている。

「これは正しい方向への第一歩ではあるが、ドナルド・トランプ大統領に関してFacebookが自身の利用規約の強制を拒んでいる事実は残る」とVoteAmericaの創業者であるDebra Cleaver(デブラ・クリーバー)氏は語った(未訳記事)。

「昨日トランプ氏はノースカロライナ州の有権者に公然と不正投票を促した。これはソーシャルメディアや他のプラットフォームを使って虚偽情報を広めようとするトランプ氏の大がかりで危険なやり方の1つであり、米国の選挙に対する信頼を覆すことが最終目的と思われる」。

新型コロナウイルス危機は、これまでになく多くの米国人が郵便による投票を利用しようとしていることを意味しており、この投票方法の安全性と信頼性は専門家によって広く認められている。

トランプ氏の発言を受けノースカロライナ州選挙管理委員会は、2回投票することは同州の第1級重罪であるという声明を発表した。

「1回の選挙で2回投票することは違法である」とノースカロライナ州選挙管理委員会のKaren Brinson Bell[カレン・ブリンソン・ベル)委員長は語った。

「選挙で2回投票しようとする、あるいはそのような行動を示唆する行為はノースカロライナ州法に反する」。

画像クレジット:Chip Somodevilla

関連記事:Facebook to block new political ads 1 week before Nov 3, adds more tools and rules for fair elections(未訳記事)

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterがツイートの引用数を表示する実験を開始

Twitter(ツイッター)は、ひとつのツイートから発生した会話を簡単に確認できるようにしたいと考えている。今年の5月、同社はユーザーインターフェイスを変更(Twitter公式ツイート)し、ツイートの下に表示されるリツイートの数をクリックすると、コメント付き、またはコメント無しで、そのすべてのリツイートをひとつの画面で読めるようにした。だが今回の新機能では、リツイートに関して、その会話がどこで展開されているかをエンドユーザーにもわかりやすく見られるようになる。それを「Quotes」(クオーツ、引用)数というかたちで実験を始めるとTwitterは話していた。これは、今あるリツイートと「いいね」の数が表示される場所に並んで示される。本日から、各ツイートの下に現れることになっている。

この機能は、数日前から一部のTwitterユーザーには提供されていたが、反応はさまざまだ。通常のリツイートとクオーツを区別するのに役立つと称賛する人もいれば、いちばん右が「いいね」という配置に慣れている人には、新しい数値の位置に混乱すると苦情を述べる人もいる。

Derick Alangi:少し前にasemotaが言ったことにTwitterは火が点いた。リツイートとクオーツが区別されて使いやすい

Sam Sheffer:新しいクオーツは気に入った

SmugWolff? LewdWolff:「いいね」の右に新しいクオーツがあるのは混乱する。その数を見たら、いいねがすごく少ないと思ってしまう。あれこれ画面を変えるのはいいが、クオーツは真ん中にしてほしい

Joshua Byrd:Twitterはリツイートとクオーツを分けたみたい

ソーシャルメディアのニュースサイトSocial Media Today(ソーシャル・メディア・トゥデイ)が、この数値の追加を最初に報道した。情報源となったメディア・コンサルタントMatt Navarra(マット・ナバラ)氏のツイートを引用している。

Matt Navarra:Twitterは、コメントを付いてリツイートよりもクオーツがお気に入りのようだ

TechCrunchがTwitterに確認したところによると、ユーザーが見ているものは、まだテスト中のものという認識だ。しかも、この新機能を「Quotes」という名称にするかも決めていないという。「Quote Tweets」(ツイートを引用)という名称も試すという。

「数カ月前、ツイートのリツイートをタップしたときに誰もが会話全体を見られるよう、コメントを付けてリツイートを読みやすくしました」とTwitterの広報担当者はTechCrunchに話した。「これは誰でも使えます。今は、コメントを付けてリツイートにツイートから直接アクセスできるようにする方法と、クオーツ、クオート・ツイートなど、アクセスがしやすく、わかりやすい名称を試しています」と担当者は説明していた。

「クオーツ」を独立させたことは納得できる。リツイートの数を表すのに「コメントを付けてリツイート」では少し長い。

またこの機能は、最近加えられたTwitterの別の画面変更とも連携している。今月の時点でTwitterは希望する人全員がツイートへの直接の返信を制限できるようにした(未訳記事)。つまり、このプラットフォーム上のツイートの一部は、以前とは違い、誰もが投稿者に返信できる公開の会話では反応できなくなるということだ。

その代わりにユーザーは、自分がフォローしている人、またはツイートの中で名前を挙げた人にだけ返信を許可できる(未訳記事)ようになった。とはいえ、返信を制限したツイートでも、別の方法を使えば反応できる。そのツイートをリツイートに含めるか、コメントを付けてリツイートをすればいい。すると、Twitterネットワークの別の場所で会話が始められ、他のユーザーも話に加われるようになる。ツイートの閲覧者を完全に制限する唯一の方法は、アカウントを非公開にすることだ。だがこれを行っている人はほとんどいない。

「クオーツのテストは、開発が進むに連れて機能が変化することを意味していると」Twitterは話している。

公開テストが始まる前に、リバースエンジニアのJane Manchun Wong(ジェーン・マンチャン・ウォン)氏は、すでにこの機能を発見(Twitter投稿)していた。ウォン氏は、アプリの中の新機能を発表される前に発見するのを得意としている。

Twitterは、よりよい会話を実現するために、常にインターフェイスの変更を試している。しかし根本的なところでは、「オンライン広場」という同社のコンセプトはそのプラットフォーム上で発生する混乱や不健康な人間関係の責任の一端を担っているとも言える。Twitterユーザーの世界観はあまりにも多様であり、インターネット文化そのものが嫌がらせを切り離せない存在であるため、いかなるソーシャルメディアプラットフォームであれ、思慮深い対話の場になるのは難しいということだ。

画像クレジット:TechCrunch

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

Twitterがトランプ大統領のツイートを非表示した理由を発表、人々の投票意欲を削ぐ可能性がある

Twitter(ツイッター)は米国時間8月17日にドナルド・トランプ大統領のツイートの1つにフラグを立てた。具体的には、トランプ大統領のツイートが、ユーザーに投票を思いとどまらせることを禁じるTwitterのプラットフォーム規則に違反していることを警告するメッセージを表示した。

8月17日に投稿されたツイートの中で、トランプ氏は郵便受けが「有権者の安全保障上の災害」であると主張し、「新型コロナウイルスに対して消毒されていない」とも述べている。Twitterの通知によると、このツイートは市民と選挙の整合性に関する同社のルールに違反しているが、「アクセス可能なままにしておくことが公共の利益になる可能性があると判断した」としている。ユーザーはコメント付きでリツイートできるほか、単独でリツイートしたり、リツイートしたりすることも禁止されていない。

同社はTwitterのSafetyアカウントを通じて「このツイートが「誤解を招くような健康被害を訴えており、投票への参加を妨げる可能性がある」という理由でフラグを立てられた」という詳細を明らかにした。また、同社の市民の清廉性に関するポリシー(Civic Integrity Policy)の一節を引用し、ユーザーが大統領選挙への参加を「誤解を招く可能性のある手続きや技術について主張をすることは禁じている」という1行を強調している。

新型コロナウイルスの感染蔓延を受けて、各州で広く使用されると予想される郵送投票(BROOKINGS記事)は、11月の大統領選挙に向けて党派的な問題となっている。トランプ氏がツイートで述べたこととは裏腹に、専門家は郵送投票と不在者投票の両方が安全であるとしている(CNN記事)。さらに、米疾病管理予防センター(CDC)は「新型コロナウイルスはほとんどの場合、人から人への密接な接触によって拡散する」(CDCプレスリリース)としている。新型コロナウイルスは、ウイルスが付着している表面や物体に触れ、口や鼻、目に触れることで感染する可能性があるが、CDCによるとこれは「ウイルスが拡散する主な方法ではないと考えられている」とのことだ。

誤解を招く、虚偽、または扇動的な文が含まれている大統領のツイートに対処する方法についての長年の論争(未訳記事)を経て、Twitter は最近、トランプ氏のアカウントに厳しい姿勢を取り始めている。5月には、Twitterはトランプ氏のツイートのうち2つに郵送投票に関する事実確認ラベルを適用した。

数日後、トランプ氏は通信品位法(Communications Decency Act)の第230条を標的にした執行命令に署名した。通信品位法では、インターネット企業に法的保護を与え、ユーザーが作成したコンテンツに対する責任を回避すると同時にその内容についてモデレート(節度)の決定権を与えるというものだ。この執行命令は、Twitterがトランプ大統領のツイートに事実確認ラベルを適用したように、コンテンツをモデレートしたプラットフォームは法的保護の権利を失うという内容だ。

トランプ氏の執行命令が法的に可能であるかどうかは明らかではないが、いくつかのプラットフォームを威圧するのに役立つかもしれない。Twitterはこの命令を「画期的な法律に対する反動的で政治的なアプローチ」と呼び、トランプ氏のツイートに対する同社の反応は、同社が執行命令を脅威と見なしていないことを示しているのかもしれない。

TechCrunchはホワイトハウスとTwitterにコメントを求めて連絡中だ。

Image Credits: Josh Edelson / Getty Images</small>

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

ツイッターのポリシー違反対応措置が2019年下半期に増加、新設されたTwitter Transparency Centerがレポート

Twitter(ツイッター)は、2020年8月19日に新設したTwitter Transparency Center(ツイッター透明性センター)から年2回の同社サービスにおける透明性に関するレポートを発表した。同社によると(Twitterブログ)、同センターはレポートへの理解とアクセスを容易にするデザインとなっている。立ち上げのタイミングは、今回の報告期間である2019年下半期をカバーする最新の透明性レポートのリリースの遅れに合わせて調整された。リリースが遅れたのは、新型コロナウイルス(COVID-19)の健康危機と新しい透明性センターの稼働準備作業が原因だという。レポートはツイッターがポリシーの実行にこれまで以上に力を入れていると主張している。例えば、誹謗に関するポリシー違反により措置の対象となったアカウントが95%増加、アカウントのロックと停止が47%増加、悪意ある行為に関するポリシー違反のために措置の対象になったアカウントが54%増加した。

ツイッターは、人間によるレビューのためにコンテンツ違反を「プロアクティブに」公表することが詳細なポリシー、改善されたレポートツール、その他の要因とともにルール適用強化に役立つと主張している。

結果として、今回の報告期間において、ツイッターの誹謗に関するポリシーに基づく措置の対象となったアカウント数の増加は最大となった。これはツイッターが主張するように優れたテクノロジーによるものかもしれないが、おそらくオンライン上の言説の内容が変化していることもある。

ツイッターは、ヘイト行為を示すアカウントに対する措置が増えているのは、2019年7月9日に発表された新しい「非人間的に扱うことに関するポリシー(dehumanization policy)」に一部起因していると考えている(Twitterブログ)。

ツイッターは今回の報告期間中、他の領域でルールの適用を強化した。センシティブなメディアやアダルトコンテンツの投稿(措置実施が39%増加)、自殺および自傷行為(措置実施が29%増加)、ドキシング(他人の個人情報をネット上にさらすこと、措置実施が41%増加)、合意のないヌード(措置実施が109%増加)などだ。減少した唯一の領域は身体的脅迫であり、ポリシー違反のために措置実施に至ったアカウント数は5%減少した。

ツイッターはまた、規制対象の商品やサービスに関するポリシー違反により、6万807のアカウントに対して措置を取った。

オンラインでの嫌がらせは、ツイッターの普及にともない大きな課題となっている。現在のソーシャルネットワークは幅広く一般市民が利用しており、テックおたくの間で「twttr」という一種の公開SMSとして知られていた初期の時代とは異なる。今日、「オンラインの町の公共広場」というツイッターの理想的な目標は、モデルの限界にぶつかっている。これはツイッターの現状に対する間違った(未訳記事)あるいは妄想的な類推(Medium投稿)だとの批判が高まっている。

ツイッターは多くのソーシャルメディアと同様、科学的根拠の薄い傍流の主張、言い争い、有害コンテンツを過度に増幅(The New York Times記事)し、コミュニケーションの健全性を損なう恐れがある。ユーザーの意見の二極化を助長しかねない(PNAS記事)。キャンセルカルチャー(過去の問題発言や行動が掘り起こし、その人物を糾弾する動き)の温床となる(USA TODAY記事)。

同社自身は最近、ある考えについて議論する際に世界を「1つの部屋」にまとめることにともなう問題と、その結果誤情報を増幅するリスクに気づき始めたようだ。

ツイッターは2020年7月に、傍流の陰謀論やQAnon(Qアノン)のアカウントを一時停止した(The New York Times記事)。またトランプ氏のツイートにフラグを立てスクリーニングし、同氏による誤情報の拡散を一時凍結した。プロダクトの面では、ツイッターはツイートに価値をもたらさないリプライをユーザーが非表示にできるツールを公開した。先週、一般ユーザーではなく友達やフォロワーに限定してツイートできる機能も公開しているている(未訳記事)。

2019年下半期に起こった大きな変化は誹謗に関するポリシーの導入だけではない。ツイッターによると、政府からのユーザーデータの請求も増加している。

今回の報告期間では法律に基づく情報請求は米国が最も高く、全世界の26%を占めた。2位は日本で22%を占める。全体として、2019年7月1日~12月31日の政府からの請求は21%増加し、請求の対象となったアカウント数は63%増加した。

いずれの指標もツイッターが2012年に透明性レポートの発表を開始して以来最大となったとツイッターは指摘した。

ツイッターはまた、9万8595のアカウントのコンテンツを削除するよう2万7538件の法律に基づく請求があったと発表した(Twitterリリース)。これも過去最多だ。請求の86%を日本、ロシア、トルコが占める。

「当社は常にたゆみなく、全社を挙げて透明性への取り組みを強化している。コンテンツの管理、データの開示、その他の重要な領域に関して当社が実践していることやポリシーの仕組みについて、引き続き認識と理解の向上に努める」と新しいセンターに関するブログ投稿で述べた。「さらに当社はあらゆる機会を利用して、ツイッターや世界中で当社のサービスを利用する人々に影響を及ぼす法執行機関、政府、その他の組織の行動に光を当てていく」と述べている。

スパム、テロ、児童搾取、過激主義などに関するより多くの指標が新しいTwitter Transparency Centerで入手可能だ。

関連記事:Twitterがトランプ陣営のアカウントを凍結、新型コロナの偽情報シェアを理由に

カテゴリー:ネットサービス

タグ:Twitter SNS

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

原文へ
(翻訳:Mizoguchi

Twitterが選挙の誤情報に対抗するための取り組みを強化

11月に行われる2020年の米大統領選挙に向けて米国の各種プラットフォームが準備を進めている最新の兆候として、Twitter(ツイッター)は有権者をターゲットにした選挙に関する虚偽の情報の拡散を防ぐための取り組みを強化すると発表した。

Facebook(フェイスブック)は米国時間8月13日、本物の選挙情報を集めてプラットフォーム上で選挙の誤情報と戦うことを目的とした投票ハブの立ち上げ(未訳記事)を発表した。

Twitterはより大胆なメッセージを発している。同社の目的は正確な情報を明らかにすることで「すべての有資格者に登録と投票の権限を与える」ことだと説明している。その目的は、真の情報がより目立つようになれば、選挙に関する誤った情報がプラットフォーム上に広まることで、投票者が騙されるリスクを減らすことにある。

ロイターが以前に報じたTwitterの声明では、同社で米国の公共政策と慈善事業のVPを務めるJessica Herrera-Flanigan(ジェシカ-ヘレラ-フラニガン)氏は「Twitterは世界中の民主的プロセスへの情報に基づく参加を増やすために懸命に努力しています。2020年の米国大統領選挙に先立ち、我々は郵便投票や期日前投票を含む、すべての選択肢に関する正確な情報を伝え、パートナーシップ、ツール、新しい政策を通じて、すべての有権者に登録と投票の権限を与えることに重点を置いています」とコメントしている。

Twitterによると、このミッションを反映した新しいツール、ポリシー、投票リソースを来月中に公開する予定だが、具体的に何が準備されているのかはまだ明らかにされていない。近年、Twitterは投票の誤報に対抗するための取り組みを強化している。昨年は、ユーザーが誤解を招くような選挙ツイートを報告できるボタンを追加(未訳記事)した。また、ラベルを貼ったり、トランプ大統領の選挙に関する誤ったツイートに対して注意喚起するなどの対策も講じている。

このようなツールや対応は今後も予定されているTwitterは、新型コロナウイルスの感染蔓延の結果として、選挙やその他の市民イベントに関連する新たな課題に対処するため、市民の清廉性に関するポリシー(Twitterサイト)を拡大する方法を模索していると述べた。

新型コロナウイルスの感染蔓延は、直接投票に潜在的な公衆衛生上のリスクを発生させた。民主的プロセスの作業に厄介な問題を投げ掛け、郵便による投票や、有権者の選挙権剥奪を回避するための時差投票などの代替案を生み出している。

Twitterは、市民の清廉性に関するポリシーを拡大するために、郵送による投票や有権者登録を含むそのほかの投票手続きの間違いに関連して発生する新たな問題に焦点を当てるようだ。現在の政策は、政治的選挙、検閲、主要な住民投票と投票の取り組みを対象としており、以下のように述べている。

Twitterのサービスは、選挙やそのほかの市民活動を操作、または妨害する目的で使用することはできません。これには、いつ、どこで、どのように市民プロセスに参加するかについて、参加を抑制したり、誤解させる可能性のあるコンテンツの投稿や共有が含まれます。

しかし、このポリシーは、投票への参加についての誤解を招くような情報に限定している。Twitterのガイダンスによると、候補者や政党に関する不正確な情報を投稿すること、超党派的なコンテンツや選挙が「不正に行われている」という広範な主張をすることなどは、現在のところ市民の清廉性に関するポリシー違反には当たらない。

本日Twitterが「有権者に力を与える」という大胆なメッセージを発したにもかかわらず、Twitterがその政策を拡大しようとしている兆候は見られない。例えば、トランプ大統領は自身が得意とする「言論の自由」という大義名分のもと、根拠のない主張で確立された民主的なプロセスを踏みつぶしている。

一方で、選挙への関与が懸念されるところでは、Twitterは「悪口と戦うためのより多くのスピーチ」モデルに焦点を当てているようだ。そのため同社は、今後も有権者登録のためのリソースを広く認知させていくとともに、有権者が安全に投票できるように、郵便や代替の早期投票オプションを含めた、一連の正規のリソースを構築することを目的としたパートナーシップを拡大すると述べている。

この分野における現在のパートナーには、Vote Early DayNational Voter Registration DayCivic Allianceなどが名を連ねる。

また、地方の選挙管理委員会を支援するNASSNASEDなどの組織とも協力している。これらの組織は、有権者が民主的なプロセスに参加するために必要な情報を確実に入手できるようにするために活動している、無党派のシビックテック(市民自身がテクノロジーを活用して行政サービスの問題や社会課題を解決する取り組み)や市民権団体とともに「#TrustedInfo」運動を推進している。

ここで大きな問題となっているのは、もちろん有権者の抑圧であり、Twitterのプラットフォームが特定の層の投票意欲を削ぐようなネガティブなメッセージの拡散に利用されるリスクだ。

トランプ大統領の「不正選挙」という根拠のない主張は、自身の選挙基盤を強化する一方で、民主的なプロセスへの信頼を損ねることで人々に自宅待機を促す効果を狙っている。対してTwitterは、投稿ボタンを押すだけで何百万人ものユーザーにそれらの情報を拡散するサービスをいまも提供し続けている。

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(翻訳:TechCrunch Japan)

TikTokとの合併にTwitterが名乗り、ビル・ゲイツ氏は売却強制を強く批判

TwitterはTikTokとの合併の可能性について中国の有力テクノロジー企業、Bytedanceと予備的話し合いをしているとWall Street Journalが報じた。TikTokはトランプ大統領の「売却かさもなければ禁止」という圧力に対抗する措置を探っている。

TikTokはBytedanceが世界に展開するショートビデオのプラットフォームだが、アメリカだけでも 1億ユーザーがいるとされる。

Wall Street Journalによれば、Bytedanceと株式公開企業のTwitterはTikTokのアメリカ事業の合併について予備的交渉を始めた。アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドにおけるTikTokの事業の買収について依然としてMicrosoftが一番手だが、ここにきてTwitterがTikTokの北米事業合併に名乗りを上げたという。

BytedanceのTikTok事業に対するTwitterの申し出は、どんな内容であるにせよ、他の投資家の支援を必要とする。 TikTokの企業価値は1.6兆円から6.3兆円と見積もられており時価総額3兆円のTwitterが単独で取り組むには巨大すぎる相手だ。

先週、トランプ大統領はTiiktokを売却か禁止に直面させる大統領行政命令に署名した。つまりBytedanceが9月15日以前にTikTokの買い手を見つけることができなければアメリカにおける事業は禁止されることになる。

これまでのところBytedanceのビジネスに対する買収ないし合併に名乗りを上げているのはTwitterとMicrosoftだけだが、他の投資家が参加する可能性はある。一方、この大統領行政命令に対する訴訟が起こされて買収交渉が凍結される可能性もある。

8月8日にNPRは「TikTokは大統領行政命令は正規の手続きを踏んでおらず従って無効であるとして訴訟を起こすことを検討している」と報じた。 NPRによれば、BytedanceはTiktokがアメリカの安全保障の脅威となるという主張には根拠がないと考えている。

テクノロジー分野の著名人には、たとえばMicrosoftのファウンダーのビル・ゲイツ氏のように、Bytedanceが TikTokを売却するよう強制されたことについて批判的なものが多い。

ゲイツ氏はWiredのインタビューで.「ソーシャルメディア分野においてはさらなる競争が必要であるはずなのに(最大のプレイヤーを)排除しようというのは奇妙なことだ。TikTokを売却するよう強制する根拠が奇妙だし(買収価格から)分け前をよこせというにいたっては二倍も奇妙だ」と述べている。

何らかの奇跡的な幸運によってTwitter がTikTokのアメリカ事業を買収できたら同社にとって新たな大ビジネスとなるだけではなく、ソーシャルメディアの地図を将来にわたって一変させることになるだろう。TikTokには膨大なユーザーがあり、これを得られればTwitterのユーザーベースは質、量ともに一変する。

以前からテクノロジービジネスを観察していた者ならTwitter自身がショートビデオのプラットフォーム、Vineをスタートさせたことを思い出すだろう。Vineを早まって中止しなければどうなっていたかと考えると.非常に皮肉な話だ。

トランプ大統領の TikTok に対する批判は買収交渉の関係者の間に懸念を呼び起こしている。Wall Street Journalによれば、MicrosoftとBytedanceは買収に関する話し合いを数週間前から続けていた。しかしトランプ大統領が7月31日に大統領専用機内で記者団に対しTikTokを禁止することを考えていると言明したことはBytedanceとMicrosoftを驚かせ 、両社は事情がもっとはっきりするまで交渉を一時中断したという。

画像:TechCrunch

原文へ

滑川海彦@Facebook

Twitterが政府職員や国がコントロールするメディアにラベルを貼る

Twitter(ツイッター)が、政府職員や国家と結びついたメディアのアカウントとツイートに、そのことを表すラベルを導入した。

それについて同社のブログ記事は「Twitterは、公務員や国会議員に接続して彼らに直接話せるための他に類のない方法を提供する。リーダーや職員とのこのような直接的なコミュニケーションラインは、政治的な議論を民主化することに役立ち、透明性と説明責任を増大してきた」と説明している。

しかしながら、Twitterによると、これらのラベルは、議論を保護するためのもっと大きな取り組みの一部だ。なぜなら、「政治的な力は金で買えるものではなく、努力によって得られるべきものだからだ」。

政府職員に対するラベル付けは、同社によると、「外国の公的な声を表している」ものにフォーカスし、それらはとくに「外務大臣や公的機関、大使、公的なスポークスパーソン、外交の中心的なリーダー」などが対象になる。最初は国連安全保障理事会の5つの常任理事国、中国とフランス、ロシア、イギリス、そして米国を対象とするが、今後はそのほかの国も加えていく。

Twitterによると、これらのラベルは「国のトップの個人的アカウントには適用されない。それらのアカウントは知名度もメディアの関心も社会的認知度も高いからだ。たとえば大統領ドナルド・トランプのTwitterアカウントにはラベルがなく、国務長官であるマイク・ポンペオ氏のアカウントにはある。

Twitter label screenshot

画像クレジット: Twitter

国家と結びついたメディアについては、政府の財政支援を受けていても編集権の独立を維持しているBBCやNPRのようなメディアには、ラベルを付けない。

それに対し「国がコンテンツの編集に対し、財政的支援や政治的圧力、製造と流通のコントロールなどを通じて介入している媒体」にはラベルが付く。それはたとえば、ロシアが支援するRTだ。そのような媒体を識別するためにTwitterは、外部専門家に相談する。たとえばそれは、TwitterのTrust & Safety Council(信頼と安全評議会)傘下のDigital and Human Rights Advisory(デジタル人権顧問団)グループだ。

Facebookも同様のラベルを6月に導入した。

また、国家と結びついたメディアは今後、ホームタイムラインや通知、検索などによるプロモーションが使えない。ただしこの制約は、政府職員にはない。Twitterはすでに、中国の国営通信社が宣伝入りツイート買って(未訳記事)、香港の民主活動家を暴力的と表現した事件以降、国営メディアによる広告の購入を禁じている

関連記事:Twitterがトランプ大統領のツイートに「要事実確認」の警告を表示

画像クレジット: Bryce Durbin/TechCrunch

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitterがトランプ陣営のアカウントを凍結、新型コロナの偽情報シェアを理由に

Twitter(ツイッター)は米国時間8月5日、トランプ大統領の公式選挙キャンペーンのTwitterアカウントに対して行動に出た。新型コロナウイルスに関する誤解を招くトランプ大統領の発言を含む動画を投稿した@TeamTrumpが、そのツイート削除するまでツイートができないよう凍結したのだ。問題の動画は、8月5日の朝のFox Newsのインタビュー(CNN記事)から転載されたもので、その中で大統領は、子供たちは新型コロナウイルスに「ほとんど感染しない」という事実無根の言説を弄している。

「子供を見てくれ。子供はほとんど……、間違いなくと言ってもいいぐらいだが……、この病気にほとんど感染しない」と大統領。「子供は大丈夫だ。子供たちは平気なんだ」

トランプ大統領のメインのアカウントである@realDonaldTrumpは、この規約違反のツイートを投稿した@TeamTrumpにリンクを張っているが、直接シェアをしているわけではない。トランプ大統領自身のアカウントが凍結されたという誤った報道もあったが、現時点では彼のアカウントは、トランプ氏の選挙キャンペーンアカウントと同様の処置の対象にはなっていない。

キャンペーンアカウントも、米太平洋時間の午後6時ごろには再びツイートできるようになっている。

「ご指摘の@TeamTrumpのツイートは、新型コロナウイルス関連偽情報に関するTwitter規約に違反しています」と、Twitterの広報担当者Aly Pavela(アリー・パベラ)氏は、TechCrunchに提示した声明の中で述べている。「このアカウントの所有者は、このツイートを削除するまで、ツイートを再開できません」。

Facebook(フェイスブック)も8月5日の夜に、トランプ大統領のアカウントに対して前例のない独自の行動に出た。特定のグループはウイルスに免疫があるという、人を傷つける虚偽の主張を禁じた同社の規約に違反するすべての投稿を削除したのだ。

大統領の誤った主張は、学校は秋に再開させるべきという自身の信念を裏付けようと発せられたものだ。6月、米教育長官Betsy DeVos(ベッツィ・デボス)氏も、「子供たちは病気のストッパーになる」(Washington Post記事)との同様の非科学的な主張を行っている。

実際には、子供と新型コロナウイルスとの関連性は、まだよくわかっていない。年少の子供は重症化しにくい傾向にあるようにも見えるが、子供たちがどの程度感染し、どれほどウイルスを拡散するかはいまだ不明だ。ジョージア州の子供キャンプの感染率を調査した米疾病管理予防センターの新しい報告(CDCレポート)では、「あらゆる年代の子供は新型コロナウイルスに感染しやすく、初期の報告とは裏腹に、感染拡大に大きな役割を果たす恐れがある」との見解が示されている。

関連記事:「子供は新型コロナに免疫」というトランプ大統領の投稿をFacebookが削除

画像クレジット:Photo by Michael Ciaglo/Getty Images / Getty Images
[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

TwitterのAndroid版でダイレクトメッセージに不正アクセスの可能性

Twitter(ツイッター)は、同サービスのAndroidアプリユーザーのダイレクトメッセージが、セキュリティーのバグによって露出した可能性があることを発表した。ただしこの脆弱性が悪用された形跡は見つかっていない。

このバグによって、同じデバイスで動作している悪質なAndroidアプリが、Androidのデータ保護機能を迂回してTwitterアプリに保存されたダイレクトメッセージを盗み出していた可能性がある。しかしTwitterによると、2018年10月に発覚しかこのバグはAndroid 8(Oreo)とAndroid 9(Pie)でのみ有効(CVE Detailsレポート)であり、その後修復されている。

広報担当者がTechCrunchに伝えたところによると、このバグは数週間前、同社がバグ懸賞プログラムで利用しているHackerOneを通じてあるセキュリティー研究者から報告された。

「それ以降アカウントの安全を確保するべく社内で対応した」と広報担当者は言った。「このほど問題が解決したため情報を公開した」。解決前にバグのことを知った何者かが悪用するのを防ぐために、これまでユーザーへの告知を待ったとTwitterは語った。

影響を受けたTwitterユーザーに送られた警告(画像クレジット:TechCrunch)

Twitterによると、大半のユーザーはAndroidsアプリをアップデートしているので脆弱性はない。しかし、ユーザーの約4%は古い脆弱なバージョンを今も使っているため、できるだけ早くアップデートするよう通知を送ると同社は語った。

多くのユーザーが、この問題を通知するアプリ内ポップアップを目にしているはずだ。

このセキュリティー問題のニュースのわずか数週間前、同社はハッカーの攻撃を受け、犯人は共犯2名と共謀して内部ツールを利用して乗っ取った著名人のアカウントから、送金した金額の2倍を返すと称した暗号通貨詐欺のメッセージを拡散した。詐欺アカウントには他の犯行にによるものと合わせて10万ドル(約1060万円)以上の資金が集まった。

司法省は未成年1名を含む3名を、本事件を起こした疑いで起訴した。

画像クレジット:Josh Edelson / Getty Images

関連記事:Decrypted: How a teenager hacked Twitter, Garmin’s ransomware aftermath(未訳記事)

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook