検索順位に一喜一憂するより考えるべきこと


ここ最近の検索順位の変化は激しくてSEOの界隈はこの話題でにぎわっていた。

パシのアフィリエイトブログの「またしてもGoogleで大きな順位変動を確認

この記事によくまとまっているのでご覧いただけたらと思う。

晴練雨読というSEOをやっている人であれば知らない人はいない有名サイトだが、この「Yahoo!とGoogleの検索順位変動の異常値ウォッチャの記録 – 2014年5月」を見ると大きな変動が見られるし、ディーボ社提供のnamaz.jpは非常にわかりやすく大変動の有様を見せてくれる。
こんな感じだ。

ナマズのグラフ

大変動があったことがよくわかると思う。

一般のサイト管理者もこのような話題に触れたりして、興味を持たれた方も多くいると思う。
SEOの専門家ではなくても、パンダアップデートやら、ペンギンアップデートやら、ハミングバードやら・・・こんなGoogleの順位計算変更について見聞きした人も多いはずだ。
また、これらの変更によってSEO業者が、

「当社SEO対策はハミングバード対応済みです」

みたいなセールストークでSEOサービスを売ったりしているということもあるらしい。
まあ、商魂たくましいというかなんというか、まあ、自分には真似できんわって感じである。

さて、本題である。

検索順位そのものに興味を持つべきではない

というのが今日のお題である。
私はSEOにたずさわっており、多くのWebサイトを管理しているし、自然検索経由のアクセス数がダダ下がりしてしまったような悩ましいサイトの問題も抱えていたりする。そんなわけで、検索順位については意識せざるを得ないのである。

しかし、一般のウェブマスターは基本的に検索順位を見る必要はないと思う。

何故そんなことを言うのか?なのだが理由は二つある。

1.順位を自分で決めることはできない

SEOというものは結局何かなのであるが、自サイトに書かれている情報の価値を正しく検索エンジンに判断してもらう行為である。情報に100の価値があるならば、100に近づけることがSEOだ。
それ以上を狙うのはスパムである。100しかない価値を200であるとか1000であると誤認させようとするのはスパムだ。いずれ落とされるわけだし、それを狙うのはSEOの本道から外れる。

数十ページから百ページ程度のサイトであれば、100の価値を完全に認めてもらうのは無理でも、大部分の割合を認めてもらうのはさほど難しいことではなくなってきた。
だから、どこまで上がるのかは検索エンジンのみぞ知るってことで、それ以上気にしても仕方ないって思うのだ。
入学試験が終わりました、自己採点しました、さて合格しただろうか?
って色々情報収集したりするだろうが、いまさら考えても仕方がないっていうのと似たようなものだと思う。

この順位であるっていうことは、それが現状だと受け入れるしかない。

2.戦うべきは他サイトではなくて自分

コンテンツの価値を継続的に高めていくことが、検索エンジンからの集客を増やす唯一の確実な方法である。
その意味では他サイトがあろうがあるまいが関係ない。
他の選手が誰がいようが陸上競技の選手は日々鍛錬するだろう。
鍛錬したとしても勝てるとは限らないが、鍛錬しなければ間違いなく負ける。

他人のことを気にしてあれこれ情報収集したり、一喜一憂したり、ストレスを溜めている時間があったら、鍛錬をした方が生産的である。
Webサイトの運営もこれと同じであろう。

日頃コンテンツの向上に努めていれば、結果はそれについてくる。

現時点における検索順位が不当だと嘆こうが、スパムサイトが自サイトより上にあろうが、それが現実ってものであり、泣いてもわめいても現実は変わりはしない。
世の中によくいる人々で、うまくいかないのは全て自分以外の要因にしてしまう人がいる。

「上司がえこひいきするから出世できない」
「うちの会社の商材は競合に比べて高いから売れない」
「資金力がないから無理だわ」

といったことをいつも言う人がいる。
まあ、それは正しいのかもしれないよ。でもね、それを言ってもどうにもならないじゃん?
ってわけなのだ。

自分が変えられるのはあくまで自分だけで、自分を取り巻く諸条件を変えることは基本的にはできない。
ならば不平不満を言っている暇があったら、自分自身でできることをした方が生産的だ。

競合サイトを気にするより、自サイトの価値を上げていく方が生産的なのである。

今はまだスパムサイトも多数検索上位に上がってはいるし、価値あるはずのサイトでも順位が伴っていないことも多々ある。
その状況に憤りを感じても仕方がない。いつかは上がると信じて頑張るのがよいと私は思っている。

スパムを行えば短期的には上がるだろう。しかし、100を1000だと見せかけるハッタリはいつまでも通じない。

頑張ればそのうちスパムがあろうが、なんだろうが勝てる日が来るはずだ。
自分のサイトのコンテンツの価値が2000になれば、スパムによって1000と見せかけたサイトに対してもコンスタントに勝てる日が来ると信じて頑張るしかないと思うわけである。

最近のGoogleの変動はペイデイローンアップデート2.0とパンダアップデート4.0の2本立てが原因??その内容と対策

先週末くらいから、確かに検索結果で不安定な動きが見られ、SEO関係者の「Google動いてる…?」的なツイートもその時期から多く見られました。

そんな中、先日GoogleのMatt Cutts氏がこのようなツイートをしていました。

“Googleは本日パンダ・アップデート4.0を実施しましたよ(5/21)”

 

“先週末、Googleは”とってもスパミーな検索クエリ”に向けたアップデートを実施しましたよ(5/21)”

 

このことから、”パンダ・アップデート4.0″と”ペイデイローン・アップデート2.0″という比較的規模の大きな変更が、先週末~今週末にかけてほぼ同時期に実施されていたことが分かりました。

パンダはまだしも、ペイデイローンについては、「ぺイデイローン?何それ?言いにくい!ダサい!」と思われる方や、「それって1996年に公開された、突如現れたUFOに地球が襲撃される系のウィル・スミス主演の映画のタイトル?」などと思われる方も相当数いると思われます。

既にクライアント様からも次々と質問をされていますので、解説を入れておきます。

「この変更に伴いどんな対策をすべき?」について

具体的なアルゴリズム解説は後にして最初に結論を言っておきますと、これらの変更は「大半のサイト運営者にとってはさほど影響のない話」であって、更にちょっと乱暴に言えば、今回は仮に影響があったとしても、基本的なSEOの取り組み方針としてやるべきことは特に変わらないです。

それはつまり、ユーザーが欲しがる情報を用意しておきましょうとか、薄いコンテンツを減らして中身の詰まったサイトにしましょうとか、不正なリンクを取り除いて正当なリンクを集めましょうとか、スパム的なことをするのはダメです、とか技術的に問題が発生しそうな実装があるのであれば最適化しましょう、というようないつも言われていることになるのですね。

変更に伴うランキングの調整の方法を探すのではなく、変更の背景や意図を理解し、SEOの取り組みに反映させる

パンダ、ペンギン、今回の”ペイデイローン”にしても然り、こういう比較的大き目の変更があったとして、それに都度「今回はこう!」「次はこう!」「そんでもって次は、、こう!」みたいな感じで何かを対応していくというスタンスは、正直いえばなかなか不毛な場合も多いです。

何故ならば、Googleが定期的に行う”変更”の大半は技術的な刷新や変更、あるいは追加であって、「検索サービスとしての方向転換」では決してないのですよね。つまり基本的にはどういう検索結果にしたいかという方向はだいたい固まっていて変わらなくて、それを実現するために、次々に新しい技術や仕組みを取り入れているというようなイメージです。

それにもう一つ理由を言うのであれば、あからさまな問題点とあからさまなタイミングの一致がある場合を除き、最近では原因を特定することももちろん難しい場合が大半です。

アルゴリズムの変更はいちいち公表されるものではそもそもありませんし、日常的に様々な変更を加えられ、かつ以前のアルゴリズムよりもかなり多面的な評価がされているということも考慮すると、ほとんどの場合は「考えても分からないものを考える前に、目の前に山積みになっている課題を一つ一つクリアしていきましょう」ということになるわけです。

もちろん、内容によっては「やるべきこと、考えるべきことが変わる(≒増える)」場合ももちろんあります。ですが本質的に大事なのは、「この変更を経て、今ランクを調整するためにどういう対応をすべきか」ではなく、「この変更はなぜ行われたのか、そしてその上で、自分たちがやることを追加、変更する必要はあるか」という考え方が良いのではないかなと思います。

※参考:Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割

そういう意味では、今回はなにか大きく慌てるようなことがあるかというと、まだ不明な点もありますが、基本的には従来の仕組みの延長線上で行われている変更ですので、特にないかなと(ただしもちろんこういう不安定な時は自サイトや競合他社のランキングの観測はきちんとやっておきましょう)。

ということで、ここから先は各々についてまとめていきます(主に初心者向けに書きますのでそこまで厳密な解説はしません)。

ペイデイローン・アップデート

ペイデイローン(Payday Loan)とは、「次回振り込まれる給料を担保にした少額のローン(貸金)」のことみたいです。確かに日本だと馴染みはないですね。

アルゴリズムとの関連性の文脈としては、なんのこっちゃ良く分かりません。

ペイデイローン・アップデートの内容

ローンとSEOと何の関係があるの?と言えば、「こういう系のキーワードは(上位表示されると売上に直結しやすいため)スパムに汚染されやすい」という特徴があります。これは日本でも同じことが言えますね。

その「不正に順位操作されたサイトで検索結果がいっぱいになってしまいがちな残念な検索キーワード」の代表例として”ペイデイローン”という言葉が使われ、一般的なこのアップデートの呼称となっているわけです(Google公式の名称ではなく、通称。)。

このアップデートは、そういう残念なことになっている検索結果をきれいにしますよ(スパムをやってるサイトを排除しますよ)、という意図の更新です。

ペイデイローン・アップデートの対策は?

このアップデートの趣旨として、繰り返しになりますが「一部のスパムに汚染されまくったキーワード」を対象に、そうしたスパムサイトを排除するようなアップデートです。

例えば、日本国内で言えばギャンブル系キーワード、アダルト系キーワード、金融系キーワードなどは全体的にそういう傾向が昔から根強いですね。もちろんジャンルどうこうではなく、あくまで「スパムされやすい検索キーワード全般」ということなのですが。

どのキーワードが、とはもちろん明言されていません。ただし一般的に「激戦」と言われていたキーワードではガラッと検索結果が変わりました(変なサイトがゴッソリいなくなったり)。

ということで、これを気にする必要がある可能性がある人は、

  • 検索結果上位がスパムサイトで埋まってしまうようなテーマのサイトを運営していて、
  • 自身もスパムな手法を使ってSEOを行っていて、
  • ここ最近になって急激に順位が下落したように見える

のようなごく一部の方であって、ほとんどの方は影響のないアップデートと言えます。

※ここでいうスパム、はリンク購入に限らず、順位操作系のスパム全般を指しています。

ペイデイローン・アップデートまとめ

特定の手法や状態に対して評価を下げる、というよりも一部の特定のキーワードでの検索結果を、その中でスパムな手法を使って順位操作しようとしているサイトを排除することによってキレイにする、というような主旨のアルゴリズムであるとご理解下さい。

したがって、ほとんどのWeb担当者の方には影響ないものと思います。

パンダ・アップデート

もう英語圏で最初に導入されてから3年以上もたつのですね。SEO担当者の方であればほとんど全員が知っている内容なのでしょうが、最近はいちいちアップデートの公表もされなくなっていたので、耳慣れない方のために改めて解説を入れておきます。

パンダ・アップデートの内容

色々調べれば出てくると思いますので、ものすごくざっくりとした解説をしておきます。

  • 低品質なコンテンツが上位に出てきにくくするために実施されています。
  • 低品質とは例えば、単純に中身がスカスカだったり、
  • どこにでも書いてあるような薄っぺらいことしか書いてなかったり、
  • 他のサイトと共通のコンテンツしか載せてなかったり(独自性がない)、
  • 全体的に信頼できなさそうなサイトだったりが該当して、
  • 全体的にそういうコンテンツを多く抱えているサイトが検索にヒットしにくくなります

ざっくり言えばこういう感じです。こういうアルゴリズムを考慮した上で何をすべきかという点については、めちゃくちゃイメージで言えば、薄っぺらーく広がったサイトよりも、筋肉質で密度の濃いサイトを目指しましょう、というようなイメージです。

※具体的な対策はこちらの記事を:Google パンダアップデート 業界・タイプ別 傾向と対策

パンダ・アップデート4.0の特徴

まず、”4.0″とか”2.0″とかってというのは、アルゴリズムのアップデートのバージョンの話です(同じアルゴリズムの中でも、仕組み自体が刷新されたり、その仕組みの中で処理されるデータが更新されたりされます)。

パンダ・アップデート4.0では、以前(下のツイート参照)から言われていた“Next generation Panda(次世代パンダアップデート)”なのか?というのが少し関係者の中での関心事項になっています。まだ公式なアナウンスはありません。

“GoogleのMatt Cutts氏は(SMX Westというイベント内で)、新しいパンダアップデートは、小規模な事業者(サイト)にポジティブな影響を与えるだろう、と話していた(2014/03/14)”

 

まだ、これが具体的にどういう仕組みなのかは詳しくは分かっていないのと、今回のアップデートがこれにあたるのか?というのは何とも言えない状況ではあります(個人的には、おそらく今回で実装されたかなという気がしていますが)。

小規模なサイトが優遇される、というよりも、コンテンツ規模の大きなサイトを優遇せず、小規模サイトも大規模サイトも公平に評価できるようにする(規模の大きなサイトが、規模が大きいというだけで相対的に優遇されないようにする)的な文脈なのかな?と思うのですがどうなんでしょうか。公式なアナウンスを待ちます。

そしてまた先ほどと同じ議論なのですが、だからこの変更に際して何かを変える必要があるかといえば、特に大きなものは思いつかないです。規模が大きいから、という理由だけで恩恵を受けていたサイトがあって、こういう変更によりランクが落とされたとしたのであれば、もう少し、一つ一つのコンテンツに磨きをかけていく必要がありますね、という具合でしょう。

以上となります。ちょっと長くなってしまいましたがお伝えしたいところは中盤で書いてしまいましたのでこのあたりで。

ヴォラーレ株式会社 土居

ピスタチオと潤いの関係を可視化したインフォグラフィック

もはや、おつまみの定番と言ってよいナッツ類。ピスタチオは「ナッツの女王」と呼ばれているのを、ご存知ですか?そんなピスタチオが好きな人の「潤い調査」結果を可視化した、一見不思議な組み合わせのインフォグラフィックを紹介します。– SEO Japan

間食時にアイスクリーム、フルーツ、ガムなどの「おやつ」をそれぞれ食べている人の「潤い感」を、様々な視点から調査しています。まずはインフォグラフィックを見ていただければ。

やや(?)ピスタチオ推しの内容にはなっていますが、肌・髪・目の潤いを感じている人が最も多かったのはピスタチオを間食時に食べている人でした。おそらくこの結果に影響しているだろうピスタチオの含有成分も解説しています。

公開元:アメリカピスタチオ協会

※本インフォグラフィックは、弊社がデザインをお手伝いさせて頂きました。

全体的に見て、ポテトチップスとチョコレートをよく食べている人は潤い感が低いというのが印象的です。食とは自分の身体をつくるもの。おやつに食べる物で体力も心も左右されるのかもしれません。日本ではピスタチオと聞くと、「おやつ」というより「おつまみ」のイメージが強いかもしれませんが、こんなにも栄養素が豊富だと分かると、小腹がすいたちょっとした時につまんでみたくなりますね。 — SEO Japan [G+]

SMX London 2014-Google+のABC:オーサーシップからパーソナル検索結果まで

SMX London 2014の最後のセッションはオーサーシップについて。通常の検索結果のランキングには影響されない分野ですが、自身の顔写真が表示されることで、認知度とCTRの増加が期待できますね。先日、Google+の責任者であるガンドトラ氏がGoogleを退社され、Google+の今後が気になるところでしたが、まだまだ注目する理由はあると感じています。– SEO Japan

原題Winning Google Through Google+, From Authorship To Personalized Results

Speakers:
Andy Atkins-Kruger, Group CEO, WebCertain (@andyatkinskruge)
Shawn Cohen, Director of SEO, Standing Dog Interactive (@shawnccpr)

Andy Atkins-Kruger

Google+はまだ生きているか?
個人的にはなくならないと考えている。FBの対抗馬としてまではならないだろうけど。オーサーシップの構築としての意味が強くなるだろう。

基本のおさらい
・Google+のプロフィールからあなたが作成したコンテンツにリンクを張る。
・プロフィールには認識可能な顔写真を追加。
・コンテンツに”By Tomoyuki Sugao”のように署名欄を含める。
・署名欄の名前はGoogle+のプロフィールの名前と一致させる。

サードパーティーのブログ
Google+を使用することで、サードパーティーのブログに投稿した記事とあなた自身のブログを間接的にコネクトすることができる。大規模なサードパーティーのブログに記事を投稿できれば、あなた自身を目立たせることができる。

WordPress
オーサーシップを追加するプラグイン。(https://wordpress.org/plugins/google-plus-authorship/)

SEOにとってなぜ重要か?
オーサーランクは存在するか?今のところ存在しないしランキングにも影響しない。しかし、In-depth articlesには影響する可能性がある。

リッチスニペットの表示数の減少
低品質なコンテンツに関しては、リッチスニペットの表示を取りやめる。

オーサーが退社した場合は?
“Current contributor”の属性を変更させる。現在と過去で選べる。

Shawn Cohen

Google+をプラットフォームとして使用する。
・ハングアウト。既にFace Timeの対抗馬となっている。
・コミュニティ。インフルエンサーとコネクトできる。
・ローカルページ。Googleマップとの連携。

コミュニティ
相当数ある。あるグーグラーがコミュニティに私を招待してくれた(こんなことも起こる)。インフルエンサーや話題になっているコンテンツの発見。特別なトピックのファンへのアプローチ。

コミュニティに関してのツール
・CircleCount(http://jp.circlecount.com/)
→トピックやサイズからコミュニティを検索できる。
・Circloscope(http://circloscope.com/)
→エキスパートなコミュニティのメンバーを検索。SEOとか。プレミアムメンバーも。

インフルエンサーを探すためにハングアウトを活用する。
Gmailでコンタクトをとる。相手は賢く選ぶ。失礼な行為はしない。

ブランドページとローカルページの統合。
Google+でブランドページをセットアップ。(http://www.google.com/+/business/brands/)
YouTubeとGoogle+の統合も可能。

ステップ1:ブランドページを新しく作成してオーナーを同一にする。
どんなページを設置するべきか?例えば、ホテルの例で、ローカルとブランドのページを作る。ローカルは住所などを載せる。ブランドはホテル全体の紹介のページ。

ステップ2:ページを確認する。
Googleのガイドページ(https://support.google.com/plus/answer/1713826?hl=ja)
古いページと新しいページを比較。新しいページが承認される。

ステップ3:古いページを削除する。
G+のマネージページに削除ボタンがある。

ステップ4:認証を待つ。
24時間待つ。

ステップ5:なりすましを発見した場合。
そのページに別のアカウントでログイン。なりすまし報告をGoogleに行う。

ステップ6:古いページが削除されない場合。
古いページに行き、エディット→マネージする→コンタクトの順に進む。連絡先に携帯電話の番号を登録すれば、Googleの担当者からの連絡が来る。内容を伝えると、非常に迅速に対応してくれる。

大量のページの認証方法
複数あるページを一気に認証する方法がある。

ステップ1:全てのローカルページを作成
先ほどのホテルの例の続き。マージしたいページを全て作成する。

ステップ2:スプレッドシートのダウンロード
Google Docsからダウンロード。(bit.ly/1nufyJv)

ステップ3:全てのフィールドを埋める。
必要な情報は全て埋める。

ステップ4:アップロードページへ行く。
URLはこちら。(bit.ly/QG4X0z)

ステップ5:ファイルをインポートする。
“ファイルから場所をインポート”をクリックする。

ステップ6:ファイルをアップロードする。
“ファイルをインポートする”をクリックする。

まとめ
・作成したページが認証され、古いページが削除されるのを待つ。
・もし上手くいかない場合はGoogleへ連絡する。(E-mailも可)

日本ではあまり人気度が高いとは言えないGoogle+ですが、Google+を利用してWebマーケティングを行う例も色々とあるようですね。オーサーランクが今後どのような形で検索ランキングに影響するかは不透明ではありますが、それ以外のメリットを理由に注力することもありだと思えました。

今記事でSMX London 2014のセッションレポートは終了です。前回のSMX West 2014と比較し、大きな新情報があるわけではありませんでしたが、各国の参加者・スピーカーと話すことができ、有意義なイベントでありました。米国との違いを一つ挙げるとすれば、多言語・他地域への関心が高いと感じた点です。地理的な状況から言語・地域設定の課題が多いと想像していますが、似たような課題が、将来的にアジアの領域で起こってもおかしくはないと思います。その際、ヨーロッパでの取り組みが一つの参考になるかもしれませんので、これからもヨーロッパの状況には注目していきたいと思います。

最後になりますが、今回も記事をお読みくださった方々に感謝の言葉を述べさせていただきたいと思います。ありがとうございました。– SEO Japan

SMX London 2014-一歩進んだSEOの技術的なお話し

今回参加したセッションの中では珍しく、技術的なお話がメインのセッションです。別のセッションでもありましたが、技術的なSEOは違いを生むことができます。SEOに関わる技術も新しいものがどんどん導入されてますが、これらを上手く導入してSEOの効果をだすことができれば、非常に理想的ですね。– SEO Japan

原題:Technically Speaking: Advanced Technical SEO Issues

Speakers:
Patrick Altoft, Director of Strategy, Branded3 (@patrickaltoft)
Andy Atkins-Kruger, Group CEO, WebCertain (@andyatkinskruge)

Patrick Altoft

SEOの仕組み
オンサイトとオフサイトでランキングファクターの数が増加。SEOが難しくなっている。

SEOはユーザー目的で行われるべき
最小限の努力で最大限の効果をGoogleは好まない。対象キーワードのため、作れるだけページを作るなどの方法は避けるべき。考え方として、ユーザーに正しいページに正しいタイミングで届けること。ユーザーを満足させることが第一で、結果としてそれがGoogleを満足させることになる。

インデックスのトラッキング
サイトマップに全てのページを含める。インデックスされているページ状況を常に把握する。

全てのページを素晴らしいものに
その作業はチームで行う。技術の人間だけでなく。どのページが必要で、どのページが必要ないか。必要の無いページは削除する。全てのページのコンテンツ、デザイン、ユーザビリティ、コンバージョンレート、を確認する。

商品が無い商品ページ
在庫がない商品ページはインデックスされないようにする。ユーザーの直帰率が増え、Googleからの評価が下がってしまう。

検索に戻ってしまうユーザー
ほんの数秒間でユーザーの注意を惹きつけ、彼らの疑問に答えるページであることを理解してもらう必要がある。すぐに検索に戻ってしまうと、Googleはそれをネガティブなサインとして捉える。5%のコンバージョンが意味することは、95%は満足していないということ。

パーソナライゼーション
可能であれば、キーワードなどから判断してWebサイトのレイアウトなどをユーザーごとに変更する。

2つのタイプのレビュー
・サービスE-mail。12時間以内に送付。満足したかを尋ね、満足である場合はレビューを依頼。満足してないのであれば、カスタマーサービスに連絡を。
・商品レビュー。商品にもよるが、送付から14-30日後に送る。ディスカウントクーポンなどのインセンティブをつける。レビューを依頼する。

ファセットナビゲーション
非常に悩ましい問題でもある。全てのカテゴリとサブカテゴリのページがインデックスされる必要がある。全てのページは一つのURLしか持たせない(望まないページはインデックスさせない)。ランキングされたいページのみにリンクを張ること。

モバイル
モバイルデバイスでの経験を改良する。良くなければ、Googleからの評価が落とされる。デスクトップ検索では1位でもモバイル検索では下位のページ表示、ということも起こりうる。

便利なツール
・Screaming Frog(http://www.screamingfrog.co.uk/seo-spider/)
→Webサイトを巡回し、SEO観点からリンク、画像、CSSなどを分析してくれるツール。全て手作業で行うには時間がかかる、中~大規模サイトに最適。
・DEEPCRAWL(http://deepcrawl.co.uk/)
→サイトの技術的な問題、リンクの分析などを行ってくれる。サイト全体の構築の再検討などにも活用できる。

確認すべき事項
・インデックス状況
・ページの品質
・リンクの構造

Andy Atkins-Kruger

ケーススタディ:シナリオ
商品ページ・購入ページにたどり着くまでに、多くのクリックが必要なサイト。ユーザーフレンドリーではない。SEOは非常に成功していて、多くのコンテンツが検索エンジンに好ましく認識されている。

課題:どのようにユーザーフレンドリーのサイトにするか?
フィルター機能を使い、ユーザーが必要な情報を一つのページで確認できるようにする。また、トラフィックは落としてはならない。

AJAXの使用
ユーザーエクスペリエンスチームがAJAXを使用しての改善を決断。SEOチームも加わり共に改善に向けての作業を行う。

AJAXについて
AJAXはリダイレクトやページ更新をせずに、HTMLの一部をダイナミックにアップデートする。画像・テキストの両方で可能。

SEOにおける2つのAJAXの方法
・Hijax
→Javascriptがオフになっていても、AJAXコンテンツへのURLを発生させる。動的なコンテンツには適さない。
・Google AJAX クローリングスキーマ
→ハッシュバング(#!)を使用したURLのHTMLスナップショットをサーバーで提供。動的なコンテンツに適している。

Google AJAX
1.ハッシュタグ(#)とバング(!)を使用し、コンテンツの一部を表示させる。
→ハッシュバングのURLではスペースやパーセンテージなどは使用することができない。
2.コンテンツのスナップショットになるURLを作成する。
→スナップショットは静的なURLであり、動的でない形式のコンテンツを提供し、検索エンジンがクローリングすることができる。

新たな問題と解決方法
重複コンテンツにならないか?低品質とみなされないか?そのため、似たページはカノニカルすることで重複をさける。

観測する
AJAXの導入は非常に大きな変更になるため、観測は必ず行う。観測に用いる項目は、ランキングやトラフィックなど、影響しうる要素を用いる。今回のケースでは、いくつかの言語のバージョンでカノニカルが上手くいっておらず、トラフィックが落ちたページがあった。カノニカルが上手くいっているページはトラフィックが上昇している。カノニカルが非常に重要であることが証明された。

技術的な観点からSEOを考えるセッションでした。改良・追加・修正するポイントや使用する技術は様々あるようですが、ユーザーにとっての価値を向上させるという目的は一致しており、その結果として、Googleの評価をあげようという試みです。コンテンツのクオリティが課題となる、という意見が頻繁に聞かれていますが、技術的な側面をしっかりと対応することも非常に重要ですね。あらためて認識させてもらった良いセッションでした。– SEO Japan

SMX London 2014-上級SEOのためのマークアップ:マイクロデータ・スキーマとリッチスニペットについて

Googleへサイトの内容を伝えるために必須な作業が、構造化データのマークアップです。リッチスニペットの表示など、導入するメリットは大きく、導入サイトの数も増えていそうです。今回のセッションは、基本的な概念の説明から、実際に導入したサイトの実例のお話です。– SEO Japan

原題:From Microdata & Schema To Rich Snippets: Markup For The Advanced SEO

Speakers:
Barry Adams, SEO & Digital Strategy consultant, Pierce Communications (@badams)
Samuel Edwards, Online Media Strategist, Tenthwave Digital
Bastian Grimm, Managing Partner, Grimm Digital (@basgr)

Bastian Grimm

Webの進化
何かをシフトしている時期は、まだスタンダードになっていないコードでの構築に苦労する。なぜやらなければいけないのか?
1.意味付け
セマンティックはコンテンツの描写を目的とする。検索エンジンにコンテンツの意味を伝える。
2.保全性
セマンティックはあなたのコンテンツの保全性と品質を高める。
3.品質
セマンティックマークアップはクオリティだ。ブラウザは考慮しないが、他のシステムは考慮する。

セマンティックの定義
「セマンティックWebはアプリケーション、企業、コミュニティの垣根を越え、データがシェアされ、再利用されることを可能にする共通のフレームワークを提供する。」(Tim Berners-Lee)
なぜなら、従来のHTMLには限界があるから。(タグの数には限界がある。)

背景
2011年の6月にスキーマの導入。2010年4月からGoogleが提供しているリッチスニペットをサポート。

なぜ導入する必要があるのか?
リッチスニペットが検索結果に表示されることにより、CTRを高めることができる。写真のない検索結果のCTRは低い。

Microdataの使用率が伸びている。
スキーマの使用率は全体のドメインの0.3%。しかし、34%のクエリがリッチスニペットを返していない。AmazonとWikipediaはスキーマを使っていない。(リッチスニペットは返しているが)。よく使われているのは映画サイトと提案サイト。

ランキングへの影響は?
Googleはランキング要素には使っていない。しかし、トラフィックの増加は見込める。

ナレッジグラフの導入
ロンドンとロンドンの人口、というクエリにナレッジグラフで答えを返す。ロンドンの大学は、ロンドンのサブカテゴリ。ナレッジグラフはマークアップされたデータをソースにする。

Googleは
文字列から物事へ。キーワードからエンティティへとシフトしている。

スキーマ
バーティカルサーチを構築。オーソリティなエンティティになることで、すべてのロングテールのトラフィックを獲得する。

スキーマの導入は簡単
HTMLの延長のようなもの。

構造化データのテスト・ツール
Structured Data Testing Tool。Google Data Highlighter。Googleがあなたのサイトをどう見ているかを確認できる。

Schema Creator(http://schema-creator.org/)
主要なスキーマを提供。WordPressはプラグインもある。他のCMSもプラグインのオプションがある。

リッチスニペットスパム
正しい用途で使用すること。スパムと認定された場合、2度と表示されない可能性も。

Samuel Edwards,

Duncan Hines(http://www.duncanhines.com/)
ケーキのレシピサイト。スキーママークアップの導入事例。

レシピサイトへのマークアップ
画像、栄養、レビュー、ランキング、所要時間。他にもいろいろ。CTRの増加とビジターの質の向上が見込められる。

Googleのガイドライン
・一つのページに一つのレシピ。多くのレシピがあるページはサポートされない。
・評価した人の名前は人や組織の名前。「材料を50%カット」などは名前としてみなされない。
・最低限、以下の2つをマークアップしないと表示されない。画像、準備時間、調理時間、トータルの所要時間、材料、カロリー、レビュー。

考えるべきこと
サイトワイドか?すべてのページにするべきか?答えはYes!もしトラフィックを増加させたいのであれば、マークアップはするべき。

開始しよう!
1.スキーマのサイトに行く。
2.サイトワイドで導入。
3.テストツールで確認。
→リッチスニペットが表示されCTR増加!

結果報告
2014年2月にマークアップ。2014年1月(導入前)から2014年4月(導入後)に35.07%のトラフィックの増加。年で計算すると93.46%の増加。

順位の上昇
Googleがマークアップを順位に考慮しないと宣言しているのは知っている。しかし、マークアップ後、2週間以内に263ページ中196ページ(75%)で順位上昇がみられた。他の条件は全て同一。

問題
低い評価やランキングが表示されてしまうため、コメントに基づいた平均の評価は使用しないほうがいい。

GWTで確認
バリデートを行う。問題がある場合は修正する。

Barry Adams

忘れられているリッチスニペット
・Job Posting(求人)
・Products(商品)
・Events(イベント)
・Music(音楽)

求人
この業界内で構造化データをマークアップしているサイトは非常に少ない。キーとなる属性は、役職、投稿日、企業名、勤務地、基本給など。推奨される属性は、雇用の種類、業界、職業区分など。

商品
標品のカテゴリーも大きな可能性がある。キーとなる属性は、モデル、ブランド、メーカー、商品状態、商品説明、価格など。推奨される属性は、評価、URL、在庫数(最大・最少)など。

イベント
イベントを提供している企業は必ずやるべき。キーとなる属性は、イベント名、開始日・終了日、公演者、場所、価格など。推奨される属性は、URL、公演時間、イベント詳細、画像など。

音楽
音楽業界やミュージシャンは必須。キーとなる属性は、名前、アーティスト名、長さ、アルバム名、画像、発売日など。推奨される属性は、URL、評価、ジャンル、価格など。

リッチスニペットを表示させるために
Googleからの信用を得なければならない。スキーマをマークアップしたことが、リッチスニペットを確実に表示されるということにはならない。反対に、Amazonなど、いくつかの信頼のあるサイトはマークアップしていなくても、リッチスニペットが表示される。

一般的に
より多くのマークアップすることでGoogleに情報を与えることはよいことだといえる。可能な限り、マークアップをすること。また、テストツールでマークアップの確認を行い、エラーがあった場合は確実に修正すること。

構造化データのマークアップの一番の効果がリッチスニペットの表示によるCTRの増加です。同じ検索順位でも、リッチスニペットの有り無しで大きく変わるということですので、導入する際のメリットは非常に大きとは思います。SMXでは必ず設けられるセッションですが、まだまだスタンダートとは言えないのが現状でしょう。いち早く導入し、将来への準備を行ってはいかかでしょうか?– SEO Japan

SMX London 2014-新時代のリンクビルディングの取り組み方

これまでのセッションでも触れられてきましたが、リンクは未だに重要なファクターのため、リンクビルディングの必要性は多くの人が認識しています。しかし、旧来の手法でリンクを構築しても、効果的な影響は期待できません。数ではなく、質がリンクにも求められていますが、高品質なサイトからリンクを受けるために、どのような手法が用いられているのでしょうか?– SEO Japan

原題:How To Survive The Death Of Link Building

Speakers:
Stephanie Beadell, Content Marketing & PR, BuzzStream (@stephbeadell)
Mikkel deMib Svendsen, Creative Director, deMib.com (@demib)
Kirsty Hulse, SEO Strategist, DigitasLBi (@kirsty_hulse)

Mikkel deMib Svendsen

リンクビルディングは未だ重要
しかし旧来の方法は通用しない。1999年に行っていた方法を用いた場合、失敗するだろう。

リンクの2つのタイプ
Acquired links(構築するリンク)-依頼する・購入するリンク。簡単に構築できるが、自然リンクではないため、ハイリスク。 
Earned Links(獲得するリンク)-自然のリンク。獲得は難しいが非常に低いリスク。

割合
自分の予算の80%以上をEarned Linksのために予算を使い、20%をAcquired linksに使用すること。ゴールはナチュラルなリンクプロファイルの設計。

可視化
リンクプロファイルを可視化し、競合と比べる。使用するツールはMajesticSEO(http://www.majesticseo.com/)やLinkResearch Tools(http://www.linkresearchtools.com/)など。

自然リンクとは
Googleが評価しないと考えていたリンク(nofollowed、Java、画像リンクなど)、は実は獲得する必要がある。今日の自然リンクは多岐にわたっているからだ。

Googleの考え
「コンテンツをよいものにしろ、結果としてリンクはついてくる。」というもの。人がリンクを張ったりシェアをする理由は、それを行う価値があるときだ。

5つの有効なリンクベイトの例
・Toolの作成。今まで誰も使ったことのないような。フリーバージョンを作り試してもらう。
・ゲームと競争。みんな競争(対戦)することが好き。賞をつけるなどして盛り上げる。
・ニュース。ソーシャルなどを確認して、一番初めにレポートする。もしくは、自分でニュースを作る。
・挑発するような内容。エンゲージメントの獲得が非常に見込まれるもの。ただし、ネガティブな影響には気をつけて。
・ユーモア。本当に面白いと思うものを、動画やアニメなどで提供。文化の違いには気を付けて。

Acquired linksが必要な2つの理由
権威のあるサイトからのリンクはやっぱり重要だが、Earned Linksだけでは不十分な場合が多い。
また、ディープリンクもEarned Linksだけでは不十分のため、サブページや各商品ページへリンクを構築する。

Kirsty Hulse

リンクビルディング
リンクは重要なファクターではある。バッドリンクと呼ばれるものでも効果があるケースも確かにあるが、検索エンジンは理解することが可能。リンクビルディングは必要な作業で、その中にEarned Linksを含める必要がある。今回はEarned Linksのオーディエンス側の話をする。

オーディエンスを分析し、Earned Linksを獲得しよう
過去:みんなが好きなコンテンツをつくろう。みんなに見せてリンクしてもらうかを期待しよう。
今:オーディエンスを分析しよう。何が好きかを分析してそのコンテンツをつくろう。

Googleアナリティクスのセットアップ
オーディエンスレポートとインタレストレポートをGoogleアナリティクスでセットアップする。

そのほか
ディスプレイプランナー(Google)やPower Editor(Facebook)。tailwind、Quora compete、follower wonk、quantcast BrandLoveなど。

オーディエンスのセグメント
主要となる属性ごとにグループ分けをする。性別、年齢等。彼らがどんな種類のコンテンツに興味をもっているか?

TGI(http://www.kantarmedia.co.uk/businesses/tgi/)
調査ツール。オーディエンスのより深い分析に訳に立つ。例えば、オンラインでギャンブルする人を分析。93%以上が25-34歳の男性。また、彼らの87%以上が戦争、格闘、コメディ映画を好む。

リンクの開拓
Outdated Content Finder、Image Raider、Broken Link Finder、Fresh Web Explorerなどのツールを使い、メンション等を分析する。あなたのサイトにリンクを張ってくれそうなソースを探す。

Stephanie Beadell

インフルエンサーからリンクを獲得する方法。
リンクビルディングは必要。しかし、スパムな方法は害をなすだけ。その代り、高品質なサイトからのリンクは長期間に渡って効果を出す。インフルエンサーからのリンクの獲得は非常に大きなテーマ。

ターゲットを特定する。インフルエンサーにターゲットを絞る。
以前は多くのサイトに一つのE-mailのテンプレートで大量に送付。それをインフルエンサーだけにしぼり、インフルエンサーごとにメッセージの内容を変えるという方法を採用する。

インフルエンサーの見つけ方
・LITTLE BIRD(http://getlittlebird.com/)。コミュニティ、インフルエンサー、コンテンツを、あらゆるトピックで探せる。バーティカルにも探せる。
・BuzzSumo(http://buzzsumo.com/)。人気のコンテンツを探すことができる。あなたの業界ではどのようなコンテンツが人気か。

インフルエンサーをターゲットする方法。
たった2つのEmailが500のリンクを獲得できることも。彼らにコンタクトをとるときは単純なテンプレートを用いない。メッセージも「良いコンテンツがあるよ!」、と送るのではない。コンテンツを簡単にストーリーをまとめ、興味深い実際のデータなどを表示する。ボディの内容は短め。全体で150ワードくらい。

メッセージの例(アルコール測定のアプリの場合)
悪い例:ACMEヘルスからの良いニュース。
良い例:この新しいアプリでアルコールを測定しよう。
ベストな例:飲み過ぎました?この新しいアプリで測定してみよう。

FacebookとLinkedIn
ジャーナリストやブロガーを特定。会社や職業などで検索。マネージャーに送るべきか?ディレクターに送るべきか?どの業界の人に送るべきか?

比較的小さいインフルエンサー
2つのテンプレートを作る。A/Bテストのように。どちらのテンプレートに反応があるか。多くの人に送る場合はテンプレートを使うが、個々人にカスタマイズするところはする。

Twitter
Twitterセレブではなく、比較的小さいインフルエンサーを探す。ロンドンで有名なリンクビルダーとランドフィッシュキン。ランドへのリーチはほぼ不可能。

Twitterカード
エンゲージメントの増加を狙う。ユーザーからのフィードバックのスペースを残して。

ジャーナリストが発見しやすいようにコンテンツを最適化する。
ワイナリーの例。地域によって見たい場所は違う。ジャーナりストのために最適化してあげる。全米のワイリーの地図→カリフォルニア、東海岸だけのように切り取る。ジャーナリストがコンテンツを探す際に、どのようなキーワードを用いるか?そのキーワードに最適化したコンテンツタイトルに変更してあげる。

前回のSMXでも感じたことですが、上記のようなリンクビルディングの手法は日本ではあまり馴染みのないものだと思います。アメリカやヨーロッパではスタンダードのようで、こうした作業を行う人をリンクビルダーと呼ぶそうです。しかしながら、ツールの多さには目を見張ります。初めて聞くツールも多かったのですが、今後日本でも需要が増すことを期待し、日本発のツールを作成してみては???– SEO Japan

【寄稿】元インハウスSEO経験者が語る、失敗しないためのSEO会社の選び方、付き合い方

先日、半ば勢いでこんな記事を公開したところ、即時で「協力したい」とご連絡頂いた、株式会社スタビライザーの小松氏に連載寄稿をして頂く運びとなりました。最初の記事は、自分たちではポジション的に絶対に書けない「SEO会社の選び方」的な、非常に難しいテーマから。。。

はじめに

「今日から君、うちのホームページのSEO担当してね!」って・・・

そんなことサラッと言われても何をして、どうすればいいのか。とりあえず、「SEO対策」で検索してヒットした会社に連絡して話を聞いてみるか。

中小企業のWebマーケティングでは、往々にしてこのような状況があるかと思います。もしかしたらこのブログを読んだ方もそんな経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

ごあいさつ

ごあいさつが遅れました。私は株式会社スタビライザーの小松と申します。はじめまして。縁あってこちらに記事を寄稿することになりました。

株式会社スタビライザー:http://www.stabilizer.co.jp/

簡単に自己紹介させて頂きます。大手医療系人材会社のインハウスのweb担当役員を経て独立。

インハウスでは約8年間、webマーケティングの部署立ち上げから担当役員まで経験。インハウス経験者ならではの視点が強み。Webの何かの分野の専門医ではなく”webの町医者“として幅広い悩みに応えます。

自社で対応出来ない場合は専門の会社(人)と一緒に解決します。現在はSEMカフェのメンバーとして活動中。

そうです。私自身もインハウスでWebマーケティングを担当してきたため、みなさまが一度は経験したことある悩みを経験しています。

今回の連載では、SEOに限らずインハウス経験者ならでは視点や、予算の大きなwebマーケティングだけでなく予算が小さい、サイト規模が小さいサイトについても取り上げていきたいと思います。

前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

SEO会社の選び方、付き合い方

これからSEOを外注しよう、またはリプレイスしようと考えている方。とはいえ、SEO詳しくないし…という方。そういう方に読んで頂きたい内容です。

以前まで所属していた会社で2006年からSEOに着手し、大手から中小・個人まで様々なSEO会社とお取引させて頂きました。取引に至らず商談だけなら数十社です。

その経験をもとに、しっかりしたSEOの知識がない場合、どういう選び方をすれば「外れる確率」が少ないか、についてお話しします。

1. 実務担当者がきちんと情報を発信しているか?

SEO会社の担当者や中の責任者がSEOに関するブログで情報を発信していたり、SEOのセミナーを開催しているところもあります。

積極的にそういうことをしている会社(人)は、そうでない場合に対して、信用できる確率が比較的高い。あまりメディアに登場しない凄腕のSEO会社ももちろんあるのですが、初心者ではそれはなかなか判断しづらいです。

※ポイント※
ブログでしっかりとした情報を発信しているかを見極める

※注意点※
ブログやセミナーで発信していても、間違った情報を発信する人もいます。きちんと複数見比べて、ご自身でもSEOの知識を強くすることをオススメします。

編集者注:

直前のコメントは本当にそうで、発注者側にSEOの知識が多少なりはないと、単独での正しい判断は困難を極めます。ただ一方で、その知識をどこから得るか、何をもってしっかりした情報発信なのか、という判断も、それはそれで初心者の方にはとても難しく、かといって勉強しましょうと言って経験なしに簡単に習得できるものでもなく、、、
極端な話、SEOの知見が何もない方にとっては、このブログはもちろん、業界でも著名なブログであってもそれが内容として良いか悪いかの判断も出来ないのですよね。
むしろ「こいつら難しそうなことばかり言いやがって、、もっと簡単に出来るって言ってる人もいるじゃないか」みたいな方も多いと思います。ということで、次に紹介されるポイントこそ、現実的に最も重要なポイントなのではないかなと思います。

2. SEOにある程度精通した人から紹介してもらう

自分の友人・知人でSEOを実施している会社はたくさんあると思います。取引実績のある会社からの紹介だと丁寧に対応してもらった、というケースは多くの方が経験されていることかと思います。

SEOも例外ではなく取引実績のある会社の紹介だときちんと対応してくれる可能性は高くなります

どうしても知り合いがいないなどの場合は、インハウスのSEO担当者が集まるイベントが定期的に開催されているのでこちらで知り合った方から実際の評判を聞いたり、紹介してもらうのも手です。

※ポイント※
信頼出来る人からの紹介は大幅に失敗率を下げてくれます。

※アドバイス※
そういう知り合いがいない場合はセミナーやイベントで知り合いを作りましょう。

編集者注:

初心者の方であれば、まずはここが現実的に最重要と思います。SEOに精通した方が周囲にいないのであれば、セミナーや交流会に積極的に参加し、実際に業界事情に詳しい方との交流を作り、相談相手を外部に持つことで、”外れクジ”を引く確率は格段に下がると思います。

ちなみに上記で紹介されていたイベントはインハウスで経験豊富な人が多く集まりますので、間違いないと思います(基本的にSEO事業者はNGなので僕は行けません)。

3. キーワードや順位やリンクのことしか話さない会社はNG

「このキーワードで上位にします!」
「ロングテールでたくさんのキーワードを集めます!」

インハウスの担当者からするとSEOを実施したい訳ではありません。SEOという施策を通じてトラフィックや収益を上げたいだけです。

特に、ここの収益を上げるというところがポイントです。

キーワードの検索順位は確かに下より上が良いですが、収益につながらないワードで上位表示出来たからといってコストだけ出ていっては仕方がありません。

もっというと代替案があるなら解決策がSEOでなくても良いのです。

少なくとも、そのキーワードで上位表示されるとキーワードの意図とサイトはマッチしているので収益が上がるとか、そのキーワードでは上位表示されても収益につながらないからこっちのキーワードが良いなど、依頼者の利益につながる話が出来ない会社や担当者と付き合っても、絶対にろくなことがありません。

どんなに有名な会社や大きな会社であってもこの時点でNGです。

※ポイント※
順位の提案ではなく収益につながる提案かを見極める!

※アドバイス※
自分たちでもどのキーワードで収益が上がりそうか、アクセス解析のデータやリスティング広告のデータから仮説を持っておく。

編集者注:

今でもたまに営業の現場に出たりする身から補足しますと、順位とかリンクとかキーワードに限らず、自社の商材を売ることを主眼とした話しか出来ないのであればその時点で微妙と思います。

それは仮にホワイトハットな提案をするとしても同じで。手段が目的にとって代わるということはあり得ないためですね。

4. 明らかに新人と思える担当者に単独で担当させない

個人企業だと判別できませんが、そこそこの規模の会社で、新人に営業させて新人がそのまま単独で担当になるケースはありますが、個人的にはそれは極力避けたいところです。

新人が悪い、ではなく、社会経験が浅くビジネスに対する理解が不十分だったり、SEO会社内での力が弱く、スピーディーに対応してもらうことが出来ない可能性が高いということです。

新人が担当の会社に依頼する場合でも、コンタクトは担当の人とするにしても必ずその人を単独で担当させないことです。出来れば、そのプロジェクトの責任者は誰で、施工項目の監修は誰が行うのか、なども教えてもらい、早い段階で顔合わせはしておくべきです。

※ポイント※
新人には単独で担当させない。経験豊富なベテランに最低でも監修に入ってもらう。

※アドバイス※
1の会社を2経由で紹介してもらえば、新人が単独で来ることはまずない。

編集者注:

実際に各社どこまでそれが可能かは分かりませんので、その場合、最低でも、「あなたが一人で担当するの?一人じゃないなら、誰がどういう感じで関わってるの?」くらいのことは予め確認しておくべきと思います。どうみても実務経験の浅い担当者が単独で対応する、は危険すぎるので避けるべきなのは間違いありません。

まとめとおさらい

いかがでしたでしょうか?SEO担当にはなったものの専任ではない場合、この4つをクリアすれば失敗する確率はかなり低くなります。

最後に、もう一度ポイントのおさらいです。

  • しっかりとした情報を発信しているかを見極める
  • 信頼出来る人と交流を作り、人づてに紹介をもらう
  • 順位の提案ではなく収益につながる提案かを見極める
  • 明らかな新人に単独で担当させない。

とは言え、これから初めてSEOを始める方は、1の方法でいろんなブログを読んだりセミナーに行ってみたりすると知識が広がってより精度高くSEOを実施することが出来ます。

次回は、「限られた予算の中でSEOをやる?リスティングをやる?どっち?なんで?」についてお伝えしていきます。

株式会社スタビライザー 小松 雅直

PageSpeed Insights を使ってサイトのモバイル操作性を向上させましょう

モバイル対応のページを作成するデベロッパーやウェブマスターの皆さんのお役に立てるよう、Google ではこのたび、PageSpeed Insights の見直しを行い、モバイルでの操作性に関する推奨事項を新たに追加しました。


ページの読み込みが速くても、操作性が低ければその効果が損なわれかねません。Google の調査では、平均的なモバイル ページの読み込みには少なくとも 7 秒はかかる(英語記事)ことがわかっています。PageSpeed Insights ツールを使用し、そこで提示される速度についての提案を活用することで、ページ読み込みの速度を改善することは可能です。では、モバイル サイトの読み込みに 7 秒もかからず 2 秒で済む場合を考えてみましょう。ページの読み込み後、モバイル ユーザーがテキストを読んだりページを操作したりするために、画面をピンチズームしたりスクロールしたりして 5 秒かかってしまったら、ユーザーの体験としてはそのサイトは速いとは言えません。PageSpeed Insights が新しく提案するユーザー エクスペリエンスに関するルールを参考にすれば、こうした操作性についての問題点を見つけ出し、修正することができます。

この新たな推奨事項では、現在のところ次のような対策を紹介しています。
  • viewport を設定する: viewport メタ タグが指定されていないページは、最新のモバイル ブラウザではモバイル非対応ページとみなされてデスクトップ向けのビューポートとして処理され、さらにはフォント拡大が適用される可能性もあるため、意図したとおりのページ レイアウトで表示されないことがあります。モバイルに適したサイトにするためには、まず viewport の設定で width=device-width を使用しましょう。
  • コンテンツのサイズを viewport に合わせる: ユーザーは、モバイル サイトは横ではなく縦にスクロールするものと思っています。viewport を設定したら、ページのコンテンツがその viewport の幅に収まっていることを確認してください。その際、携帯端末の幅は機種によって異なることに注意が必要です。
  • 読みやすいフォント サイズを使用する: ユーザーがスマートフォンで記事を読むときに拡大しないと文字が読めないとしたら、それはモバイルに適したサイトとは言えません。PageSpeed Insights では、大部分のユーザーにとって読みやすい大きさの文字かどうかをチェックします。
  • タップ ターゲットのサイズを適切に調整する: 携帯電話やタブレットのタッチスクリーンでボタンやリンクをタップしようとして、間違えて誤ったターゲットをタップしてしまうことがあります。これは、パソコンのマウス カーソルと比べて指の腹の方が大きいためですが、とても煩わしいものです。モバイル サイトのタッチスクリーンのタップ ターゲットは押しやすいように十分大きくするようにしてください。
  • プラグインを使用しない: ほとんどのスマートフォンでは、Flash などのブラウザ プラグインをサポートしていません。そのため、モバイル サイトでもプラグインを使用しないようにします。
これらのルールについては、PageSpeed Insights のヘルプ ページに詳しい説明があります。準備ができたら、PageSpeed Insights ツールを使ってページをテストし、改善点を確認してみてください。なお、今回の PageSpeed Insights の更新により、モバイル対応のデザインを使用できるようにもなりました。また、ヘルプ ドキュメントの翻訳版が公開され、さまざまな言語でご利用いただけるようになっています。

この記事に関するコメントやご質問は、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。

SMX London 2014-長期間におけるSEO。数日間ではなく、数年間にわたって勝つ方法。

SMXではおなじみと言えるセッションの一つ。目先の成功ではなく、長期間に渡って効果を発揮する方法についてのお話です。BingからDuane氏も参加し、検索エンジン側からの意見を聞けるのは貴重だと思います。Googleとは別のエンジンではありますが、どのような内容だったのでしょうか?– SEO Japan

原題:Long-Term SEO: How To Win For Years, Not Days

Speakers:
Duane Forrester, Sr. Product Manager, Bing (@DuaneForrester)
Tim Grice, Director of Search, Branded3 (@tim_grice)
Dave Naylor, MD & Director of SEO, Bronco Ltd (@DaveNaylor)

Duane Forrester

SEOはどのような領域になるか。
SEOは未だ重要。目的はプロダクト(サイト)をより良くすること。

コンテンツ
検索者はコンテンツを探している。それは、”もっとも最適化されたサイト”ではない。彼らには質問があり、その質問に答えることが重要。検索者がコンテンツとどう関わるかを観測することが常に大事。勝者は品質があり、深く、オーソリティがあり、ユニークであるサイト。敗者は重複しており、浅く、低品質なサイト。ショートカットは存在しない。

腕時計の例
メンテナンスなど、単体の腕時計以外の情報も必要。ターゲットユーザーが望む情報をすべて与えることができる存在になる。

ソーシャル
ある領域において権威のあるシグナル。リアルタイムは重要で、検索エンジンはフレッシュなコンテンツを求めている。複数のソーシャルシグナルを統合し、検索者のクリックに影響を与えるようにする。ソーシャルシグナルは何千もある自然検索のシグナルのいくつかにすぎない。
ソーシャルはいずれあなたに影響を与えるであろう人々に、影響を与えること。

ユーザーエクスペリエンス
セクシーではないが、賢い投資先。ユーザビリティは訪問者によいイメージを与える。プラットフォームとデザインに投資せよ。ハッピーなビジターは友達を引き連れて再び訪問する。ユーザビリティはデリケートな領域。
私はSEOの前にユーザビリティに投資する。そして、それはいずれSEOをサポートする。

Bingのマスターツールの例
ボタンの位置、デザインなどを綿密に検討。コンバージョンオプティマイゼーションの考えを導入。

リンクビルディング
トラフィックのために構築する。購入はしない。リンクは常になんらかの価値があり、その中にはあなたが予期しないものも含まれている。内部リンクビルディングを過小評価しないこと。コンテンツ、ユーザーエクスペリエンス、ソーシャルをしっかりしたものにすれば、リンクは自然と集まる。
アルゴリズムでのリンクへの評価が0になった場合、あなたはどうする?

SEO
SEOは未だ価値がある。技術的なSEOは違いを生む。他の戦略とのコラボでさらに良いものとなる。
SEOは検索者とクローラーの両方のために、あなたのサイトを向上させること。

これからは。。。
次世代のローカルサーチ。モバイル検索はどこでも行われている。新しい技術、新しいマーケティングの機会。成功のための革新。
例えば、ナビゲーションにあなたの店を表示させる。タッチして情報を表示させてコンバージョンを獲得する(ローカル)。

Tim Grice

エンゲージメント
高順位のためのキーとなる概念。

ランキングファクター
人気度、ソーシャル、サイテーション、エンゲージメント、リンク、キーワード、アンカーなど

リンクは死んだ!
従来の意味でのリンクはもう存在しない。リンクの意味が昔と違う。リンクに対する考え方と獲得方法を変える。

ランキングと直帰率
訪問者がすぐに帰ってしまうサイトが、高順位にいる理由はない。言い換えれば、訪問者があなたのサイトで行っていることが順位に影響する。エンゲージメントは非常に重要。

パンダアップデート
低品質、ナビゲーションがよくないサイト、行動を喚起しないサイトなどを去らせた。

どこから始めるか?
アナリティクスを使い、低いパフォーマンスを示している部分を探す。訪問者、ユニークビジターなど、どこの数字が低いかを分析する。パンダアップデートによる問題の多くはエンゲージメントによって解決できる。

誰があなたにエンゲージしようとしているのか?
アナリティクス、ソーシャルリスニング、マーケットリサーチなどを駆使し、特定する。フォーラム、ブログ、競合者、サイトサーチなどの調査も行う。

Googleが望むもの
早く、関連性があり、高いユーザーエクスペリエンスを提供し、包括的であるサイト。

リンクビルディン以外で高順位が獲得できるか?
あるサイトの例。ペナルティを受けトラフィックが落ちたが、コンテンツ戦略を行って回復した。

人々の目の前に最高のコンテンツを設置しろ。
直帰率を改善したサイトのグラフ。直帰率の改善とともにサイトの順位が上昇。

まとめ
目的がセールスのみである場合はPPCを使い、その場合は付加価値は必要ない。自然検索結果での上位表示を望むのであれば、コンテンツに付加価値を提供する必要がある。なぜならば、Googleがそれを望んでいるから。仮に、あなたのサイトが高順位を獲得しても、エンゲージメントがなければそれに値せず、いずれその順位を失うだろう。

Dave Naylor

開始すべき場所
バックリンク調査から開始する。GoogleのWebマスターツールと3rdパーティー製のツールを使用する。
 
まだ低品質のリンクがある。
取り除くべきリンクを検索する。スパムサイトに含まれていそうな、”リンクの譲渡”、”ポルノ”、”即日ローン”などの言葉が含まれているアンカーのリンクは全て削除対象になる。

リンクは未だに重要な要素だが、失敗するポイントでもある。
ランキング上昇のために必要な要素ではあるが、ランキング下降の原因となる要素でもある。

バックリンクの分析
バックリンクをクリーンナップする作業から学び、次には何が(検索エンジンを操作した)報いになるかを考える。

長期間に渡って効果を得るために、現在と将来的に検索エンジンが何を評価するかを分析し、自分のサイトに足りない要素を加えること。また、新しく要素を追加する以上に、現在のサイトの状況を細かく分析し、不要な要素を除去・改善することも大事です。ユーザーへの価値の提供がポイントとなりますが、何をどのように追加するかを考え、実行することが今後のSEO作業と言えそうです。– SEO Japan

SMX London 2014-GoogleとBingの中の人になんでも聞いてみよう!

こちらもSMXではおなじみとなっているセッション。検索エンジンの中の人を招き、Danny Sullivan氏がユーモアを交えながら、時に厳しく質問をあびせます。会場からの質問もトークテーマとなっているため、現地参加者の質問から、彼らが何について知りたがっているかを知ることができ。そちらも非常に興味深いです。– SEO Japan

原題:Meet The Search Engines

Speakers:
Duane Forrester, Sr. Product Manager, Bing (@DuaneForrester)
John Mueller, Webmaster Trends Analyst, Google (@JohnMu)

*アジェンダではYandexのEugene Lomize氏も参加予定でしたが、急きょキャンセルとなってしまいました。

(以下、スピーカーは略称を用います。Danny Sullivan=Da、John Mueller=Jo、Duane Forrester=Du。)

Da
構造化データについて
Jo
Googleがサイトの内容を理解するために用いているスキーマのマークアップタイプは多くあるが、ランキングに使用しているわけではない。リッチスニペットを表示させかったらマークアップは必須。Googleは必ずサポートするが、Googleがあなたのサイトを完全に理解・信用していない場合は、リッチスニペットを表示させないと思う。
Da
Bingのヨーロッパマーケットは?
Du
地域によって検索結果が違う現状がある。本当のローカライゼーションに取り組んでいる。国によって検索結果の表示が法律に影響される場合などもある。
Da
ショートタイトルタグの検索結果の表示。ある時はフランスのサイト、ある時はドイツのサイトを表示するときなどがある。
Jo
ブランド名とページタイトルの表示は正しいものを表示させるようにしているが、システムが間違ってしまう場合はある。その場合は、Google+などでその時のクエリとともに知らせて欲しい。修正するから。
Du
Bingも同様だ。エンジニアに実際のクエリと検索結果を見せ、間違っていることを知らせる。このような問題は起こってしまうものだが、修正が必要なものでもある。また、ページタイトルは間違って表記されている場合もある。このような場合は変更させたりしているが、全てユーザーの利便性のために行っている。
Da
パブリッシャーマークアップをしGoogle+との連携も行う。しかし、カンパニーロゴがでてくる。
Jo
パブリッシャーマークアップのテスターは、オーサーの写真が載るべきところに間違ってカンパニーロゴを載せてしまうことがある。これはバグであり、パブリッシャーのロゴは検索結果にはでてこない。

Da
FacebookとBingのパトナーシップ
Du
アメリカでは検索結果に、あなたの友達がいいねしてるよ、と表示。しかし、いいね数をランキングファクターとして直接使用していることはない。
Da
リンクはどう扱っている?
Du
リンクは価値があると思うが、ビジネスモデルによる。トラフィック目的などはうまくいくだろう。SEO目的のためのリンクビルディングは好ましくない。
Da
オーソリティの決定要素は?
Du
トラストと考える。どうやって決定するか?誰かがあなたとあなたのサイトについて話した時、それがトラストが構築される時だ。自分が自分自身のことについて語った時ではない。
Jo
オーサーシップが重要である。良い記事を長く書いている人物は信頼に値する。
Da
ローカルナレッジグラフ
Jo
国ごとの関連性が発見されない場合に起きる。USとUKで違う画面がでり。修正しないといけないが、マークアップの確認は行ってほしい。
Da
同言語別地域のサイト。検索結果に別の国のサイトがでてきてしまっている。タグは設定している。
Jo
個別の事象は確認してみないとわからないが、インターナショナルなWebサイトの場合、hflangの設定は必須であり、Googleが理解するうえで最も重要な要素である。
Da
カノニカルについて
使用する場合、コンテンツは同一であるべき。類似ではなく。
多言語や別地域についての質問が多く、ヨーロッパならではだと感じました。フランスやドイツなど、地理的には近いけれども言語が違う国、イギリスとアメリカのように、地理的には離れているけれども言語が同一の国、などで起こる問題が色々とあるようです。その全てにGoogleが完璧に対応しているわけではないようですが、Webサイト側でも検索エンジンに対してしてあげられることは、しっかりと対応する必要があるそうようです。– SEO Japan

「SEOで月間1000万PVのサイトを作る方法」のSEOセミナーがDVD化されました

さて、タイトルの通りなのですが、昨年開催した自社メディアを題材としたSEOセミナーがDVDとなって販売開始しましたのでお知らせさせて頂きます。既に一部告知もしておりまして多くの方に購入も頂いていて皆様本当にありがとうございます。

※詳細:【DVD】Web担当者のためのSEOノウハウセミナー ~広告を一切使わず1年で1000万PVのメディアを作る方法~

セミナーの概要とDVDの内容

昨年、Applivという弊社が運営しているアプリ検索サイトを主題に、内部データや社内事情なども公開しつつ、具体的にどういうSEOを実践してきたかについて語り倒すという内容でSEOセミナーを開催しました。

テーマとしては「SEOで月間1000万PVのメディアを作りましたよ」という内容です。(昨年時のデータですので今はPVはもうちょっと増えています)

※当時Find Job!Startupさんに取材して頂いて一部内容が公開されておりますのでよろしければこちらも参考にどうぞ。→SEOで月間1000万PVを集めたサイトの「SEOノウハウ」を公開します

セミナーでは、全体感から細かな実装についても触れていましたので、実質3時間くらいの講義でしたがかなりギチギチに詰まった内容になってしまいました。幸い、参加したお客様からはありがたい感想を思いのほかたくさん頂きました。

もともと、結構な内部事情までお話するというところで参加費25,000円の有料セミナーとやや強気な価格設定としまして、社内からも「ちょっと高くない?」という意見もありました。

ですが実際には大変ありがたいことに2回とも満員御礼(2回目は飛び込みで参加したいという方まで来られて、予備席まで用意しました)で、計110名様を超えるお客様に参加頂くことができました。本当に感謝ですね。

そのセミナーをこの度は21,600円(税込)という価格でDVDとして販売するということになっています。なかなかボリューミーなので2枚組です。

※詳細:【DVD】Web担当者のためのSEOノウハウセミナー ~広告を一切使わず1年で1000万PVのメディアを作る方法~

変にポジショントークを入れたつもりもありませんので、総じて、SEOの仕事に関わる方であれば必ず何かしらの気付きが得られる内容と思っています。

DVDをご購入頂いた方からの反応

たかぽんさんというSEOでは有名なアフィリエイターさんがDVDを購入して頂いていてコメントをしてくれました。

 

彼ほどの実力者を開始7分で満足させる内容ということで、一度ご覧いただく価値はあると思います。

何を吸収して頂きたいか

あらかじめお断りしておきますと、普段からこうしたブログやセミナーなどで積極的に情報収集をされている方にとっては、そこまで目新しい内容は多くはないと思います。

聞いたことあるような話ばっかりじゃん、と思うかもしれません。ですが、それでも良いのです。

今回は、

  • 実際にある程度の規模のメディアを作って運営するにあたり
  • 何を考えてSEOの戦略や方向性を決めて
  • 「当たり前に聞くような」手法をどのようにサイトに反映させて
  • それが結果としてどう結びついたのか

こうしたことをまずは読み取って頂きたいというのがまず第一です。

しかし、DVD冒頭の挨拶でも触れていますが、このサイトで上手くいったことが他のサイトで上手くいくことだとは限らない(むしろ、そうでないことのほうが多い)ことは間違いありません。

ただ、このサイトが行ってきたアプローチの中から、エッセンスとして活かせる要素は必ずどこかにあると思います。それを抜き出して、サイトに反映させて頂ければ本望です。

最後に、

  • かなり早口だと思います。
  • かなり前髪長いです(今はもっと爽やかです)。
  • 一部、質問内容に特定の個人名や会社名が出ましたのでその部分のみカットしています。

という点はあらかじめご了承くださいませ。プレゼン資料はPDFとしてお送りします。

ということでオチも何もなくて恐縮なのですが、是非ご覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。→DVD販売の詳細はこちらから

※今週、別のセミナーでも話します。こちらは小人数制です。→Web制作・開発者対象 SEO内部設計基礎セミナー

ヴォラーレ株式会社 土居

海外のユーザーに適したホームページの作成

複数の国で事業を行っている場合や複数の言語をターゲットとしている場合は、それぞれの国または言語をターゲットとする URL に応じたコンテンツを含むサイトまたはセクションを別個に提供することをおすすめします。たとえば、ターゲット地域を米国に、ターゲット言語を英語に設定したページと、ターゲット地域をフランスに、ターゲット言語をフランス語に設定したページを用意します。多地域、多言語のサイトの処理について別の記事でご説明していますが、ホームページはやや特別です。この記事では、言語や地域に応じてユーザーにふさわしいコンテンツを提供できるよう、ウェブサイトに適切なホームページを作成する方法について解説します。

ユーザーがアクセスしたときのホームページ/リンク先ページの動作を設定する場合、次の 3 つのパターンがあります:
  • すべてのユーザーに同じコンテンツを表示する。
  • ユーザーが選択できるようにする。
  • ユーザーの地域と言語に応じたコンテンツを配信する。
それぞれの設定について詳しく見ていきましょう。

世界中のユーザーに同じコンテンツを表示する


このシナリオでは、ある 1 つの国/言語に固有のコンテンツをホームページ/汎用 URL(http://www.example.com)で配信します。このコンテンツは、ブラウザでその URL に直接アクセスしたユーザー全員と、その URL を指定して検索したユーザー全員に表示されます。上で述べたように、それぞれの国と言語のバージョンもそれぞれ固有の URL でアクセスできるようにする必要があります。


注: 別の地域のユーザーや別の言語を設定しているユーザーに対し、より適切なバージョンのコンテンツが用意されていることを知らせるバナーをページに表示することができます。

ユーザーがローカル バージョンと言語を自由に選択できるようにする


この設定では、ホームページ/汎用 URL で国選択ページを提供し、ユーザーが国と言語に応じて表示したいコンテンツを選択できるようにします。その URL を入力したすべてのユーザーは同じページにアクセスすることになります。

国際化したサイトでこのシナリオを実装する場合は、国選択ページに x-default rel-alternate-hreflang アノテーションを必ず使用するようにしてください。このアノテーションは、特にこのようなページで使用する目的で作成されています。x-default 値は、1 つの言語または地域に固有ではないページを Google が認識しやすくするためのものです。


ユーザーの地域や言語設定に応じて、ユーザーを自動的にリダイレクトする、または適切な HTML コンテンツを動的に配信する


この 3 番目のシナリオでは、ユーザーの地域や言語設定に応じて、適切な HTML コンテンツを自動的に配信します。このシナリオの実装は、サーバー サイドで 302 リダイレクトを使用するか、適切な HTML コンテンツを動的に配信することで実現できます。

ホームページ/汎用ページでは必ず x-default rel-alternate-hreflang アノテーションを使用してください(汎用ページが、ユーザーが直接アクセスできないリダイレクト ページである場合も同様です)。

注: 特定のバージョンを用意していないユーザー層のリダイレクトについても考慮する必要があります。たとえば、英語、スペイン語、中国語のバージョンが用意されているウェブサイトにフランス語を使用するユーザーがアクセスしたとします。この場合は、最も適切であると思われるコンテンツを表示することになります。

いずれの設定を選択した場合でも、国や言語の選択ページを含むすべてのページが次の条件を満たしている必要があります:
  • Googlebot がアクセスしてクロールおよびインデックス登録できる: ローカライズされたページのクロールおよびインデックス登録がブロックされないようにしてください。
  • ユーザーが必ずローカル バージョンまたは言語を切り替えることができる: たとえばプルダウン メニューを使用して、これを実現できます。
注: 冒頭で述べたように、国や言語のバージョンごとに別個の URL を用意する必要があります。

rel-alternate-hreflang アノテーションについて


どの方法を選択したかにかかわらず、必ずすべてのページにアノテーションを追加してください。アノテーションにより、検索エンジンで適切な結果がユーザーに表示される可能性が大幅に高くなります。

国選択ページ、リダイレクトまたは動的に配信されるホームページでは必ず x-default hreflang を使用する必要があります。これは、自動的にリダイレクトされるホームページや国選択専用のアノテーションです。

最後に、rel-alternate-hreflang アノテーションに関して役立つ一般的な注意事項をいくつかご紹介します:
  • アノテーションは、他のページにおいても確認する必要があります。ページ A がページ B にリンクしている場合、ページ B からもページ A にリンクしていなければなりません。そうでない場合、アノテーションが正しく解釈されない恐れがあります。
  • アノテーションは自分に対しても向いていなければなりません。ページ A で、そのページ自身をリンク先とした rel-alternate-hreflang アノテーションを使用する必要があります。
  • rel-alternate-hreflang アノテーションは、HTTP ヘッダー、HTML の head セクション、またはサイトマップ ファイルで指定できます。シグナルの不整合やエラーを回避するために、アノテーションを実装する際は 1 つの方法で行うことを強くおすすめします。
  • hreflang 属性の値は、言語については ISO 639-1 形式で、地域については ISO 3166-1 Alpha 2 形式で指定する必要があります。地域のみの指定はサポートされていません。サイトに国のみを設定したい場合は、ウェブマスター ツールの地域ターゲティング機能を使用してください。
これらの推奨事項に従うことで、ローカライズされたコンテンツが Google で認識されやすくなり、Google 検索結果でより関連性の高い結果をユーザーに提供できるようになります。ご不明な点やご意見・ご感想などありましたら、ウェブマスター  ヘルプ フォーラムにてお聞かせください。


SEOに効果が高いサイト構造の設計法

SEOの観点からサイト構成を考えることは、基本中の基本ともいえますが、意外と実施できているサイトは少ないのが実態ではないでしょうか。インバウンドマーケティング的な考え方は支持されつつある今日、改めてSEO視点のサイト構造・設計を考えた記事をSEO Bookから。 — SEO Japan

ウェブサイト上のページを整理する方法は数多くある。しかし、情報をまとめる一般的な方法の中には、SEO戦略に害を与えてしまう方法も存在する。

SEOを考慮せずに決めた階層ごとに、サイトを整理する方針は理想とは程遠い。なぜなら、このようなサイトの構造は、検索エンジンのユーザーが最も関連すると考える情報へのリンクを重要視している可能性が低いためだ。例えば、価値の高いキーワードページを、「ホーム」や「About」や「お問い合わせ」の階層にフィットしないことを理由にトップではなく、サイト構造の奥深くに埋めてしまうケースが考えられる。

この記事では、検索ビジターの要望を基にサイトの構造を調整する方法を紹介していく。

用語集を作る作業から始める

SEOにとって最適なサイトの構造は、ビジターが用いる言葉をベースにしている構造である。従って、まずはキーワードリサーチを実施しよう。

キーワード収集ツールを利用する前に、現在同じ分野で上位にランクインしている競合する10個のウェブサイトをリストアップして、用語に関する評価を行おう。どのフレーズが一般的に用いられているのだろうか?どのような疑問が投げ掛けられているだろうか?どのような答えが与えられているだろうか?答えはどのように表現されているだろうか?最も重要視されているフレーズ/トピックは何だろうか?最も軽視されているフレーズ/トピックは何だろうか?

すぐに何かしらのパターンに気づくはずだが、より詳しい分析を行うため、フレーズとコンセプトをスプレッドシートに落とし、頻度を特定することを私は薦める。

重要なコンセプト、フレーズ、そして、テーマを発見したら、キーワードリサーチツールにかけて、競合者が見逃している可能性のある類義語や関連するコンセプトを発掘する。

キーワードのコンセプトをグループ分けする上で役に立つ無料のツールがある。それは、グーグルアドワーズのエディター機能である。「キーワードを整理する方法」の中で説明したグループ機能の「generate common terms」(一般的な用語を生成する)オプションを使って、キーワードのグループを自動的に作ることが出来る。

グーグルのコンテクスチュアルターゲティングツールも便利である。

過去の検索アクティビティに対する自分のサイトの記録を確認してみよう。関連するニュースサイト、フェイスブックのグループ、業界サイトやフォーラムをくまなく探し、ターゲットのオーデェンスが用いるフレーズの用語集を作成してもらいたい。

そして、今後はサイトの階層のベースとして、ビジターが利用する言葉を使うように心掛けてほしい。

ビジターが使う言葉をベースとしたサイトの構造

次に主なコンセプトとキーワードをテーマ別のユニットにグループ分けする作業に入る。

例えば、フルーツに関するサイトなら、「りんご」、「梨」、「オレンジ」、「バナナ」等のテーマのユニットに分類することが出来る。

それぞれのテーマのユニットをサブテーマとつなげる。例えば、ターゲットにする具体的な用語に応じて、「オレンジ」のユニットなら、「オレンジの健康上のメリット」や「オレンジを使ったレシピ」等のページへのリンクを掲載することが可能である。こうすることで、キーワード用語をサイトの構造に統合することが出来るようになる。

以下に実例を掲載する:

左側のナビゲーションの下のカテゴリー別にリストアップされた製品は、キーワードを基に並べられているようだ。例えば、「Medical Liability Insurance」のリンクをクリックすると、このカテゴリーに関連するキーワードが含まれたナビゲーションリンクのグループが表示される。

証拠を基にしたナビゲーション

「cape cod real estate」(ケープコッドの不動産)に関するウェブサイトを運営していると仮定する。この用語をキーワードリサーチツール(グーグルキーワードツール)にかけると、複数のコンセンプトのパターンが浮上する。例えば、Edgartown、Provincetown、Chatham等の場所、もしくは、賃貸、商業利用、ウォーターフロント等、施設に対する検索が主に行われていることが分かる。

理に適った結果である。

しかし、欠けているコンセプトがあるのではないだろうか?

まず、価格別の不動産の検索である。一部の不動産サイトは、価格ベースの階層への便利なナビゲーション構造を提供している。

家の値段ごとの検索は重要ではないと言っているわけではないが、家の価格でサイトの情報を整理する方法は、SEOフレンドリーなサイトの構造にとって、必ずしも良いベースとは言えない。代わりに検索ツールにこの機能を統合するべきである。

サイト構造をSEOの原則を介して調整する上で、場所/設備のタイプ別にサイトを整理する方針は効果が高い。なぜなら、検索ビジターの関心にマッチするためだ。こうすることで検索エンジン経由のビジターにとって、より関連性の高いサイトに生まれ変わるだろう。

サイトナビゲーションを統合する

サイトナビゲーションは通常「ホーム」、「問い合せ」、「製品」等のコンセプトで構成され、機能別に情報を分ける幾つかのハイレベルのタブやボタンが用いられる。

このアプローチに特に問題があるわけではないが、ウェブのコアの機能に拘ると、SEOを考慮したナビゲーションのコンセプトは大幅に広がってしまう可能性がある。ティム・バーナーズ・リー氏はリンクをウェブの中心に配置した。リンクはある文書から別の関連する文書に移動する手段だからだ。そして、今もなお、リンクは最も一般的なナビゲーションツールである。

そこで、コピー全体に「ナビゲーション」を意図したリンクを散りばめるべきである。コピーを読んでいる際に、それが興味のないトピックである場合、読者は「戻る」をクリックするか、- もしくは過去のビジターの行動を十分に研究していたなら – コピー内のリンクをクリックして、サイトの別の場所に向かうかのいずれかを選択する。

サイトの全てのページの本文に、具体的なキーワードを含むナビゲーションを統合することが出来る。この取り組みは、クリックバックではなく、クリックスルーを高める可能性があり、その結果、リンクジュースをサブページにもたらして、孤立するページが現れないようにする効果が期待できる。

パンダ & ペンギンに負けないためのサイトの構造

この2種類の動物は、様々なニュアンスを持つが、その多くは不快なものである。

パンダアップデートは部分的にユーザーエクスペリエンスに焦点を絞ったアップデートである。グーグルは恐らくインタラクションのメトリクスを用いていると思われる。そして、グーグルがポジティブなビジターとのインタラクションではないと判断すると、ページまたはサイトはダメージを受ける。

それでは、グーグルはどのメトリクスに注目しているのだろうか?まず、直帰率が考えられる。だからこそ関連性が重要なのだ。顧客のことを知れば知るほど、そして、戻るをクリックさせるのではなく、サイトの奥にクリックして進むための関連するリンクの選択肢を増やせば増やすほど、パンダに捕まる可能性は低くなるだろう。

ユーザーが関連性していないと考えるページを持っているなら、関連性を高める努力をするか、いっそのこと削除してしまおう。

ペンギンアップデートは、主にアンカーテキストを基に動いている。一つのページに対して同様のアンカーテキストのキーワードを利用しているなら、ペンギンに捕まる可能性がある。ペンギンは、例えば「cape cod houses」、「cape cod accommodation」、「cape cod real estate」のようにキーワードをミックスしていても、発動される可能性がある。このレベルのキーワードの多様性は過去では許容レベルとされていたが、今は違う。

具体的なアンカーテキストを作り、具体的な固有のページにリンクを張る必要がある。重複する、もしくはほとんど内容が変わらないページは削除するべきである。ページは、キーワードの利用に関してだけではなく、コンセプトに関しても全て固有である必要があるのだ。

パンダおよびペンギンが暴れた後の世界では、ウェブマスター達は、検索エンジンのユーザーが最も関連すると考える情報が何かを特に注意する必要がある。ビジターが求めるページに似ているものの、実際には異なるページは、グーグルに対して自ら「破壊して下さい」と言っているようなものだ。

インフォメーションアーキテクチャに関連性を構築していってもらいたい。


この記事は、Getting Site Architecture Right」を翻訳した内容です。


「SEOのためにサイト構造を変える必要があるのか?」と非難されがちな考え方ともいえますが、SEOのためのサイト設計とは、ユーザーの立場になってユーザー視点で探している情報を見つけやすいサイトにすることでもあり、検索エンジンからの集客のみならず、その後のユーザーアクションの確率自体を高める結果にもつながるのではないでしょうか。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告は倫理的に見て問題ないのか?

ネイティブ広告に関する記事を連投してきたSEO Japan、最後はネイティブ広告が批判される理由でもあるその倫理性について深く考えた記事を。コンテンツか広告か区別がつきにくく、受け手の混乱を招く、場合によっては騙す手法として批判もあるネイティブ広告、日本でも有名人ブログのステマが一時問題になりましたが、昔から米国以上に使われている雑誌のPR記事なども一読して広告やコンテンツか判断出来ないような内容が多いのもまた事実です。そんなネイティブ広告の倫理性に関する様々な議論を。 — SEO Japan

image of mountainous wilderness with varying shades of light and shadow

早速、検証していこう。

ある日曜日、怪しげな6ページの折り込み広告がDenver Postに掲載されていた。

広告をめくると、「埋め立ては環境のバランス、そして、エネルギーのニーズを改善する」や「コロラド州の環境の規制は、全米の模範となっている」等の記事が現れる。

このセクションは「Advertising Supplement to the Denver Post」(Denver Postの広告付録)と記されていた。見た目、そして、デザインにおいては、Denver Postの他のセクションとは若干異なっているものの、通常の記事に似せようとする意図は明白であった。

しかし、実際には記事ではない。

これは、コロラド州を拠点に活動する2つのエネルギー供給会社によって設立された団体、Coloradans for Responsible Energy Development(CRED)の広告である。

皆さんなら、どのような反応を示すだろうか?

コロラド州の大勢の市民(Denver Postの大勢の職員を含む)は、激怒した。

抗議を受けて、CREDの広報は、「これほどの嬉しいニュースは滅多にありません。この朗報を皆さまと分かち合う機会だと私達は考えています。賛否両論があるから語られないのではなく、純粋に良いストーリーなのです」と主張している。

そのストーリーを伝える最適な方法と言えば、当然、PR記事(日本語)が真っ先に思い浮かぶ。

と言うことで、ネイティブ広告シリーズを締めくくる今回の投稿では、「ネイティブ広告に関する一般的な懸念」を取り上げる。

懸念その1: 消費者が混乱する

ネイティブ広告において最も厄介な点は、詐欺を連想させてしまうことだ — 広告が実際には編集コンテンツ(メディアが自主的に作成した記事)だと、巧みに思わせる意図を持つためである。

これが、冒頭で紹介した件で、「広告」と明記されているにも関わらず、大勢のコロラドの市民を怒らせた原因であった(のではないだろうか)。

ここで、「無害の団体(キルト作りの団体等)が見開き広告を買ったなら、ここまで批判されていたのだろうか?」と言う疑問が浮かぶ。

恐らく、これほど大勢の人達が、目くじらを立てることはなかっただろう。

広告と明記されているか否かに関わらず、「私達の自然」をスローガンに掲げる州では、エネルギー開発はデリケートなトピックに該当する。

しかし、「表記」が問題ではないことを示唆する証拠が、増え続けている。

サンフランシスコ大学で法律を教えるデビッド・フランクリン教授が実施した調査では、大半の読者が、「スポンサー」と言う表示を見ていない点が判明した。単純に飛ばしているのだ。

その上、大半の参加者 — 過半数 — は「スポンサー」の意味すら理解していない。「スポンサー」の意味を理解する人達は、この表示を重要視しているのだろうか?フランクリン教授は、否定的な考えを持っている。

また、この調査で、同教授は、60%以上がコンテンツを気に入っていることも発見していた。

「読者は、マーケッターが仕掛けた刺激を楽しみ、「People Magazine」を読むように、好みのページを読むだけだ」とフランクリン教授は指摘している。

BuzzFeedのジョン・スターンバーグ社長による消費者の混乱は作り話に過ぎないと言う主張は、あながち的外れではないのかもしれない。

また、スポンサードコンテンツを楽しんでもらえるかどうかは、コンテンツの質にも左右される。

しかし、Buzzfeedのオーディエンスに受け入れられることが、New York Timesのオーディエンスにも受け入れられるとは限らない。この件に関しては、ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)の中で説明した。この調査では、BuzzFeedと比べ、The Timesがブランデッドコンテンツを配信した場合、懸念を持つ人が多いことが判明していた:

graphs showing differing opinions on how much people would care if brands published content in the New York Times and BuzzFeed

ニューヨークタイムズは「真面目なジャーナリズム」、一方のBuzzFeedは全く毛色の異なる存在と見られているためだ。

教訓: 意図を徹底して明白に記し、ネイティブ広告計画(PDF)の開示の推奨事項を学び、常に、質の高いコンテンツを作成する。

懸念その2: Googleはネイティブ広告を嫌う

状況に左右される。

約1年前、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏がPR記事に関する動画を投稿していた。カッツ氏は、紛らわしい広告を掲載する行為、もしくは、売買したリンクを介してページランクを渡す行為を糾弾していた。

カッツ氏の発言を以下に掲載する:

また、PR記事 — ネイティブ広告の一種 — にも注目している。この手の広告は、品質ガイドラインに違反している。従って、取り上げる代わりに、もしくは、広告等を行う代わりに金銭を受け取っているなら、この広告にページランクを循環させるべきではない。

Googleのルールを違反すれば、検索ランキングにペナルティーが科される。

しかし、この動画から1ヶ月も経過しないうちにGoogleは、DoubleClick Digitalにネイティブ機能を加えていた。Facebookが広告で大儲けしていると言う噂を耳にしたのかもしれない:

J.P Morganは、ネイティブ広告の長所として、支出に対して大きな利益をもたらす点を挙げている。同社によると、ネイティブ広告は、2013年にはFacebookのインプレッションの5-10%に過ぎなかったものの、収益の60%以上を占めていたようだ。

ネイティブ広告から60%以上の収益を得た、と聞けば、誰だってこの広告ユニットに対する立場を見直すはずである。

教訓: ペナルティーの対象になる行為は慎む必要がある。要するに、インターネットユーザーが求める有益なコンテンツを作ろう。

懸念その3: 利害の対立

このタイミングで、ネイティブ広告業界は、二分されていることを伝えておく(ネイティブ広告の例を紹介した記事(日本語)のハーフタイムで示唆した)。

スポンサーやブランドによるコンテンツ、および、PR記事等の編集コンテンツを持つグループ、そして、スポンサー記事、プロモツイート、推奨ウィジェット、モバイルアプリ広告等のコンテンツを持つグループが存在する。

後者に関しては、異なる定義が存在する。

AppsFireのオーリエル・オハヨンCEOは、「ネイティブ広告とは、製品の購入、アプリのインストール、サービスの利用、登録、ニュースレターの購読等、直接的な反応をベースにしている」と指摘している。

オハヨンCEOは、さらに次のように述べていた:

広告を読んだ後なら、もしくは、双方向的なやり取りを行った後なら、全てを計測することが可能だ。例えば、恐らく、ネイティブ広告の中では最も進歩した部類に入るモバイルにおいては、特定のソースからアプリをダウンロードしたユーザーのLTV(障害顧客価値)まで把握することが出来る。経験上、ネイティブ広告のCTR(クリックスルー率)とCVR(コンバージョン率)は、通常の割り込む広告形式よりも、5-20倍高い。これは、多くのスポンサーにポジティブな印象をもたらす。

つまり、このタイプのネイティブ広告(日本語)は、割と容易に計測することが出来る。

この広告ユニットは、利益の対立に関する懸念を呼び起こす可能性は低いだろう。媒体の流れから逸脱していないためだ。

利害の対立に関する懸念が生じるのは、例えば、Forbes、New York Times、Gawker、あるいは、Denvor Postに代表されるような、編集コンテンツである。

その前に、利害の対立とは、何のことを言っているのだろうか?「利害の対立とは、一次的な利益に関する仕事上の判断や行動が、過度に二次的な利益による影響を受ける状況を指す」。

例えば、CNET(NBCの子会社)が、競合する製品に賞を与えることをCBSが禁じる行為に代表される。

教訓: 良質なブランデッドコンテンツは、混乱を招くことを意図しているわけではない。商業的な動機を明確に公表し、顧客候補に対して、適切な背景で有益なコンテンツを提供することを重視するべきである。

懸念その4: 人材不足

コンテンツマーケティングにおいては、規模が課題となる。

一般的に、大量のコンテンツを作成する取り組みは、中小企業には向いていない。誰もがこの点を心得ている。薄っぺらいコンテンツを作成するのとは、大いに異なる。中身のあるコンテンツを作るには、遥かに多くの人的資源が必要になる。

例えば、本サイトが「ブログの記事に欠かせない11点の材料」を記したインフォグラフィックを作成した際は、2週間に渡って、1名のライター、1名のエディター、そして、1名のデザイナーが参加していた。

ブランデッドコンテンツやスポンサードコンテンツのようなネイティブ広告作品には、多くの労働力が求められる。Forbesは毎日400本の記事を配信しているが、それが出来るのは、400名の寄稿者が毎日記事を投稿しているからだ。

この大規模な労働力は、ブランドに代わってコンテンツを作成する、Studio@Gawker等の社内の代理店によって満たされる。当然、費用は要求される。また、CopyPress等のコンテンツマーケティングサービスを提供する会社も存在する。

直接反応広告ユニットによって、中小企業でもネイティブ広告を利用することが可能である。

キャンペーンを軌道に乗せ、管理するために必要な労力は、大規模なコンテンツマーケティングプログラムに比べれば、少なくて済む。もちろん、無数のアプローチから適切なものを選び、ある程度の予算を持っていることが前提となる(ちなみに、コンテンツマーケティングの代わりに、この取り組みを推奨しているわけではない)。

教訓: 予算を組み、(どれだけ規模が小さくても)コンテンツマーケティングプログラムに資金をつぎ込む。 オーディエンスを構築することが真の目標であり、そのためには、まず、ブログのようなメディアサイトの運営に着手する必要がある。その後、ネイティブ広告ユニットを用いて、このサイトにトラフィックを送り込み、拡大する取り組みを継続していくべきである。

懸念その5: 連邦取引委員会(FTC)

最後に、この類の広告をマークすると思われる米国政府の機関 — 連邦取引委員会(FTC)を取り上げる。

懸念としての唯一の問題点は、機能しているようには思えないことだ。

昨年末、FTCは1日限りのワークショップ「曖昧な境界線」を行い、「警戒していることを」印象づけようとしていた。しかし、広告を専門とするオーガスト T. ホーバス弁護士も指摘しているように、FTCはネイティブ広告が何かさえ理解していないようだ。

事実、主催したカンファレンスで認めてしまっている

FTCは、スポンサードコンテンツ(曖昧な境界線と言っておきながら、ハッキリとスポンサードコンテンツと名指ししていた)に焦点を絞っているようだが、先程も説明した通り、これはネイティブ広告の半分でしかない。

FTCは、Google、Facebook等の広告ネットワークやモバイルアプリの広告をマークしているとは、私には思えない。なぜなら、単なる広告にしか見えていないためだ。また、ブランデッドコンテンツの領域において、消費者を保護する活動は、無意味だと考えられる。

先程紹介した、ネイティブ広告に対する意識調査を行ったサンフランシスコ大学のフランクリン教授は、このカンファレンスに参加していた。フランクリン教授は、調査結果(ほとんどの調査参加者が「スポンサー」を見ていなかった)を発表し、その後、「消費者を何から守ろうとしているのか?」と発言していた。

教訓: 明確に表記する。また、(まだ読んでいないなら)今のうちに.com Disclosures: デジタル広告で効果的に開示する方法(PDF)に目を通しておこう。

最後に

壊れたレコードのように聞こえるかもしれない — ネイティブ広告に関わる懸念を避けたいなら、明確に表記するべきである。意図が明白に伝わるように心掛けよう。

唯一の適切な表記は「広告」だと主張する消費者保護団体も存在する。パブリッシャーはこの考えを受け入れられないはずだ。しかし、全て正当な懸念である。New York Timesを見てみよう。このような表記には「注目しないで下さい」と合図する意図があるのだろうか?

しかし、Denver Postの件で発覚したように、気候変動、銃規制法、あるいは、性と生殖に関する権利等、デリケートなトピックにおいては、抗議問題に発展する可能性もある。

それでは、ネイティブ広告に対する最終的な結論を提供する。

PRのエキスパート、エリス・フリードマン氏の考え方は、個人的に気に入っている:

ネイティブ広告は、最悪、おとり商法になり得るが、最高のケースでは、役に立ち、有益なアイテムとなり、たまたま、金銭の享受が行われている、と言うことも出来る。

どのアプローチを私達が支持しているのかは、皆さんなら容易に判断することが出来るはずだ。

Google-Plusのディスカッションに参加し、意見を発表してもらいたい。

ネイティブ広告シリーズ

ネイティブ広告シリーズの記事に全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:


この記事は、Copybloggerに掲載された「Is Native Advertising Ethical? (It Depends On Who You Ask)」を翻訳した内容です。

一人一人が考えたい、常にどこかで意識していたい問題でした。批判はありつつも、その効果の高さからさらなる利用が見込まれるネイティブ広告、こうした議論を通じてより良い形で普及していってほしいですね。 — SEO Japan [G+]

SMX London 2014-2014年版、最も影響のあるランキングファクターは何か?

SMX London 2014のファーストセッションはランキングファクターの最新の分析について。検索エンジンのアルゴリズムが複雑になるにつれ、ランキングの決定要素が多様化していることは周知の事実ですが、現在最も重要視されているファクターとはどのようなものでしょうか?また、データ分析を自分のサイトに運用するための方法を併せて紹介しています。– SEO Japan

原題:The Periodic Table Of SEO Ranking Factors: 2014 Edition

Speakers:
Leonhard Hennig, Chief Data Scientist, Searchmetrics
Grant Simmons, VP Search Strategies, Homes.com / For Rent Media Solutions (@simmonet)
Janaya Wilkins, SEO Consultant, Ayima (@IamJanaya)

Grant Simmons


SEOに影響するファクター
過去2年間で状況が大きく変化。

リンクプロフィールを”非最適化”する。
過去には効果があったため”最適化”されていた要素(今は効果のない要素)を含め、ランキングの下降の原因となる要素を取り除いたり、見直したりする。アンカーテキスト、フッターリンクの除去、(ユーザーのためではなく)検索エンジンへの内部リンクの廃止等。

コンテンツを”非最適化”する
過度に”最適化”されたコンテンツ(大量の低品質なコンテンツ、似たキーワードのランディングページ)を”非最適化”。
自動生成から手動ライティング、パターン化からユニーク化へとシフトし、最適なコンテンツの量を考え、オーソリティを産むコンテンツの作成をする。

現在のトレンドは?
一言でいえば、”クオリティ”。リンク・コンテンツのクオリティとソーシャルレピュテーション。Googleの検索エンジンがパンダアップデート、ペンギンアップデートを通して一番重要視している要素。

コンテンツ
・品質と新鮮さ
・エンゲージメント(直帰率を減らす)
・デリバリー(表示)のスピード(特にモバイル)

リンク
アンカーテキスト、リンク数とペイドリンクに注意する。
クオリティ、新鮮さ、関係性、ソーシャルとの一致などを向上させる。

信頼性の要素
・ソーシャル上の評価、評判
・トピックのエキスパート性
・オーガニックのリーチ

“デジタルフットプリント”を意識する。
信頼性があり、ナチュラルなリンクの獲得。サイテーションとメンションはリンクと同様と考える(獲得すべき対象と考える)。単純にリンクのみを獲得する、という考えは捨てる。

クローリングの向上(XML サイトマップ)
多くのクローリングは、より多くのインデックス化の可能性を意味する。検索エンジンにWebサイトの変化(更新)を素早く伝える。

複数の要素を組み合わせる
全体的に向上させることにより、単体での向上以上の成果を出す。化学反応を起こす。

インデックス化の要素(コンテンツの新鮮さ+クローリングしやすい構造+XMLサイトマップ)
優れたサイトマップとクローリングしやすい効率的な構造を持つサイトに、現在話題となっているコンテンツを置くことで、インデックスの素早さと拡大を狙う。よりフレッシュなコンテンツは高順位に値する。

CTR率の要素(HTMLタイトル+HTMLディスクリプション+構造化データ)
構造化データと最適化されたタイトルタグとメタディスクリプションを組み合わせることで、検索結果の表示をより良いものとさせ、CTRの向上を図る。CTRは非常に重要なシグナルである。

関連性を構築する要素(クローリングしやすい構造+コンテンツ内のワード+コンテンツのエンゲージメント)
ユーザーのエンゲージメントが高いコンテンツを”縦割り”を意識して作成することで、トピックとの関連性を一貫性のあるものにすることができる。サイトの一貫性は非常に重要。オーソリティへと導く。

上記以外にも。。。
要素間の組み合わせは無数に考えられる。関連性のある要素を組み合わせ、そのすべての要素を向上させることで目的となる結果を得られるようにする。

Leonhard Hennig

ランキングファクターとして重要となるもの
大きく分けて4つのグループがある。1.ソーシャル、2.バックリンク、3.オンページ(技術的な要素)、4.オンページ(コンテンツ)。

実験に用いたデータ
Google.com、検索結果で3位以内のサイト、10.000キーワード、自然検索結果(動画も含む)、2014年1月時点。95の要素を分析。それらの平均的な価値から算出。

総括
・ページの技術的な要素は必須。
・ユーザーが求める情報を満たす、関連性のあるコンテンツが課題。
・バックリンクの品質と多様性はいまだに重要。

オンページ(技術的な要素)
データから見ると”サイトスピード”がダントツで重要。その後、”h1″、”ディスクリプション”と続く。
*上記データはあくまで相関関係。例えば、ディスクリプションの重要性は依然として高く必ず含めるべきだが、それが必ず高順位を約束するとは言えない

オンページ(コンテンツ)
・関連性のあるKWがダントツで重要。しかし、単純にキーワードを載せるだけではなく、そのコンテンツが重要であるために十分な量のコンテンツが必要。また、高順位にランクされているサイトのテキスト量は、2013年と比べ、12.5%増加している。

キーワードの理解
検索エンジンはサイトをただの文字列として認識していない。キーワードはコンテンツの一部として認識される。例えば、”Jaguar”の場合は、”車種”、”モデル”、”高級車”などのワードのあるコンテンツ内で使われれば、車のブランドとして認識される。また、”大きい猫”、”パンサー”、”捕食者”などのワードのあるコンテンツで使用された場合、動物として認識される。

順位への影響
クエリ内のキーワードの存在はもちろん重要だが、そのキーワードの内容を示す、関連性のあるワードが含まれていることが重要。データによると、高順位のサイトは関連性のあるワードが十分に含まれている。

バックリンク
リンク数は依然として重要だが、年々重要性が低くなっている。より重要となっているのはリンクの品質。数が少ないながらも、フレッシュなバックリンクが重要になっている。また、高順位のサイトはブランドアンカーの比率が高く、キーワードアンカーの価値が低くなっている。

ランキングに影響しうる新しい概念
モバイル、業界のセクター、多言語(多国)など。

*上記データは全て信頼に値するデータであることとともに、因果関係ではなく、あくまで相関関係であることを、スピーカーは強調しています。

Janaya Wilkins

多すぎるファクター
注力すべきは、自分のサイトの状況。他者からの情報はもちろん参考にすべきだが、自分のサイトに起こったこと、自分の発見を元に考えるべき。同僚や上司からの過度のプレッシャーを防ぐ。

基本的なフレームワーク
1.ゴールの設定、2.深い分析(ツールやデータを使用)、3.プランとプロセス、4.測定・観測・マネージ、5.レビューと修正、が一つのサイクルとなる。ポイントは、全てを一度に変えようとしないこと。一つ一つのステップを大事に。

1.ゴールの設定
何が成功かを決める。あなたの目標に到達するために、何を満たせばよいのか?

2.データツールを決める
ベストな使い方を発見すること。本当に必要なものだけ使うこと。大量のツールを使用している人がいるが、本当にそのすべてが必要なのか?

分析するべきデータ
必要の無いデータは絶対に使わない。荷物の積み過ぎは事故の原因。シンプルに、データをクリーンナップする。

限界を知る
時間、能力を考慮して、ストップをかける場所を探す。その後、もう一度その場所まで戻って、フレッシュな状態で再開すればよい。

全てのリンクは必要なものか?
バックリンクの分析をして、不要なリンクは否認。

3.プランの実行
すでに成功を判断する基準とツールは設定している。あとは実行するのみ。ただし、設定した戦略から外れないこと。あなた自身のKPIを用いること。

4.測定
実行したのち、測定を行う。結果を確認する。実行した後には確認作業が必ず必要。

5.レビュー
全てがプラン通りだったか?そんなことは絶対にない。アダプトし、リファインする。何がうまくいき、何がうまく行かなかったか。そうした一連の学習をし続ける。そしてまた再開する。

個人的にキーポイントと感じた要素は”スピード”。表示スピードやコンテンツの新鮮さ(旬な情報をいち早くコンテンツにするスピード)に加え、リンクの新鮮さ(新しいリンクを獲得するスピード)が課題となっています。また、増加し続けるデータやツールの中から自身のサイトに合ったもののみを選ぶ判断力も大事ですね。この意味での”最適化”も進め、データに埋もれてゴールを見失ってしまう状況というのはぜひとも避けたいと思います。– SEO Japan

SMX London 2014-ハミングバードとエンティティ検索革命

ハミングバードとエンティティについてのセッションです。検索エンジンが過去に用いていた手法と今後使用していくであろう概念の説明、それに伴い、SEOの手法も従来通りとはいかなくなる、ということが話されています。現状、まだまだ完全には進んでいない領域ではありますが、今後の検索エンジンの展望を知るうえで、外せない知識となっています。– SEO Japan

原題:What Is Hummingbird & The Entity Search Revolution

Speakers:
David Amerland, Author, Analyst, HMS Media (@David Amerland)
Justin Briggs, Sr. Manager, Organic Marketing, Getty Images (@justinrbriggs)

David Amerland

ハミングバード
パンダやペンギンのようにGoogleの一部を変更するものではなく、検索エンジン全体を再構築する技術。

検索は、過去は非常に簡単なものであった。
アルゴリズムの仕組みを逆手に取り、結果、スパムなサイト・無関係なサイトも検索結果に表示される。ユーザーがその中から最適な情報を選んでいたため、ユーザーがフィルターの役割を果たしていた。キーワードマッチが主な手段であり、Yandexはこの方法を用いている。

*ここではYandexの検索結果を実例として挙げていましたが、前日に参加したセッションによると、Yandexは言語理解の取り組みをGoogleよりも早く開始していたそうです。Yandexはリンクを検索結果の要素としての使用を一部中止したそうなので、今後の展開が個人的には気になります。

現在のGoogleの場合
検索者の意図を理解する。その人に関連性のある結果を提供。ニュースコンテンツも含めるなど、多様なコンテンツを表示する。

SEOの目的も変化する
以前はGoogleの後を追っていた。Googleが何かを変更したら、それに合わせて変更。現在は検索エンジンではなく、検索にフォーカスしている。関連性などを重視。
以前のSEOはチェックリスト一つ一つを埋めるような行為であったが、ランキングに影響するファクターが増加した結果、ショートカットできなくなっている。

ハミングバードとは?
Googleが過去から考慮していたすべての要素を含めている。

検索は情報ではなく、知識。
ここにエンティティが発生する。全てをコネクトさせる。たった一つのタスクのためにすべてのものを協力しあわせる。

エンティティ
物事の定義をより複雑に、結果、正確にする。検索そのものを変化させるため、SEOのゲームをより難しくさせる。

検索の変化
エンティティは検索を単純に検索エンジンのマトリックスへの依存から、人々のエンゲージメントと相互作用を考慮に入れたものへとシフトさせている。

私たち自身も変化している
文字列から物事へ。また、Webサイトから人々へ。

Justin Briggs

今日、検索において、物事は非常に大事。
“ロンドンでの大きな時計”というクエリに、Googleは”ビッグベン”を表示。また、”想像上の友達を持つ女の子が出ている映画”というクエリに”ドロップ・デッド・フレンド(映画のタイトル)”のサイトを表示。

曖昧なクエリ
検索エンジンの能力をユーザーが信頼するにつれ、曖昧なクエリも増える。結果として、検索エンジンがクエリに対する答えを提供する作業が難しくなるが、そこにマーケターとしての機会がある。検索エンジンがエンティティのための参照となるものを提供する。

バーティカルサーチ
結果の中のいくつかがエンティティとなる。エンティティがランキングにとって需要になる。

文字列を分割する。
1.トーカニザーション(Tokenization)
2.スピーチタグ(Speech Tagging)
3.レマティゼーション(Lemmatization)

トーカニザーション
フレーズをいくつかの部分に分割する。”Who directed pulp fiction(誰がパルプフィクションを監督したか)”という場合は、”Who”と”directed”と”pulp fiction”に分割する。

スピーチタグ
名詞、動詞、形容詞などにわける。”Who(wh代名詞)”と”directed(動詞・過去形)”と”pulp fiction(名詞)”

レマティゼーション
同一の意味でも複数の表現がある場合において、単一のものにする。例えば”am”、”are”、”is”は全て”be動詞”、”car”、”cars”、”car’s”などはすべて”車”とする。

これらはどのように活かすのか?
あなたのブランドをエンティティにするため、これらのデータを活かして簡潔に構成する必要がある。

文字列から構造化クエリへ。
ソースにマークアップする。監督は誰か?の質問の場合、監督がタグ付けされているとGoogleはそれを使用する。

ナレッジグラフ最適化
データソースをクリーンナップし、リストをアップデートする。強固で正確な情報を提供することで、Googleが理解しやすいようにする。結びつきと関連性を定義する作業。

構造化データを使う
単純にキーワードを使用するという考えではなく、関連するエンティティを結び付け、適切なコンテンツに配置することで、Googleが理解できるようにすること。

エンティティはコピーして使用する
つまりは、一貫性を持たせるということ。フリーべースなどに倣い、バラバラに使用しない。

コンテンツ
ユーザーが検索に用いるキーワードではなく、エンティティとして考える。クエリに使用されるキーワードを使用しなければならないわけではない。なぜなら、Googleはコンテンツの意味を理解するから。そのため、クエリに対して自然に答えることのできるようなコンテンツを提供する、という考えが大事。

イーコマース用のエンティティ検索
スキーマをコンテンツにマークアップ。価格の表示など。Googleにあなたが何を売っているかを伝える。

概念の話しが多かったため、やや理解しづらい印象がありました。一貫して述べられていたことは、単純なキーワードのゲームから、関連性の重視へとシフトしているということ。意味の決定がコンテンツ内の複数の要素からなされるため、いわゆるスパムな方法で上位表示をさせるのは非常に厳しくなっていくと思います。英語での理解もまだまだ発展途上のようなので、日本語への対応はもう少しかかると思いますが、非常に重要な分野であるため、引き続き詳細を追いたい分野であります。– SEO Japan

元雑誌編集者が語る、あなたの”コンテンツマーケティング”が上手くいかないワケ

コンテンツが重要、という考え方が徐々に浸透しつつありますが、ここでは元雑誌編集者、という視点から、Web媒体のコンテンツ制作の現場についての「それってどうなの?」な色々について取り上げて解説します。今回はコンテンツ制作部門の寺田による執筆です。

コンテンツを作ることがコンテンツマーケティングではない

「オウンドメディア」「コンテンツマーケティング」などというキーワードが注目を集めています。SEOの現場でも、GoogleがブラックハットSEOについて厳しいアップデートでのぞむ一方、「これからはコンテンツマーケティングだ!」「オウンドメディアで自社サイトをメディア化するんだ!」と、”ユーザーの役に立つ”コンテンツが重視される傾向にあります。

この流れ自体は誰の目にも素晴らしいことです。ただ、とりあえずコンテンツをジャンジャン書いてページをたくさん作ったところで、思ったようにアクセスが取れなかったり、アクセスは増えても商売につながらなかったり、ということも珍しくはないでしょう。

でも、実際に多くのWebのコンテンツを見ていると、これって実は当たり前というか。

結論から言うと、「メディア」って相応の労力(またはお金)や時間をかけたり、伝え方ひとつとっても様々な工夫をしていかないと、十分な効果は得られないんですよ。なのに、「何でもいいからコンテンツを作る」で走ってしまっているから失敗しているだけなんです。冷静に考えれば、それって”マーケティング”でもなんでもないですよね。

元雑誌編集者から見たWebコンテンツ制作現場

以前、10年ほど雑誌制作の現場にいました。そこからWeb業界に移籍してきたので、すべてが新しいことだらけなのですが「コンテンツを作る」という業務は同じなので考え方は同じというか。要は「人が読みたくなる文章を書く」ということは同じですからね。

雑誌からWebへと媒体が変わっても引き続きコンテンツ制作に関わっているのですが、Web業界で仕事をしていると「アレ?!」と感じることがあるので違いを軽くまとめてみます。

1. 誰が書いたかわからない記事・・・って大丈夫?

最近はクラウドソーシングって流行ってますよね。この業界に移籍して初めて知りましたが、文字単価0.2円(500文字書いても100円!)とかでの発注もあるみたいです。とにかく安い。。

クラウドソーシングという世界そのものについては、発注者にとってもクリエイターにとっても様々な課題を解決し得る、画期的な仕組みだと思っています。ライターとしても、空いた時間を有効活用できるので人気を集めてます。発注者側としても、コストを抑えてコンテンツが制作できてWin-Winです。

ただ、それをどう活用するかというのは利用者次第だと思っていまして。例えば、用途によりますが、どこの誰が書いたかわからない、何を情報ソースにしているかも不明な記事を、ロクにQAもせず自社名義のサイトに掲載されているものをしばしば見かけますが、それって皆さん怖くないんでしょうか?

もちろん、クラウドソーシングに登録されている方の中にもきちんとしたライター経験者も多くいます。でも少なくともしっかりした実績と実力のある方で、文字単価0.2円みたいな報酬で一生懸命文章を書きたいという人はそこまでいらっしゃらないと思います。

また、なにか問題が起きても「しーらない」でドロンされちゃったらどうするんだろうと。雑誌の現場だと、たまに聞くんです。いわゆる「飛んじゃった」ってやつで。

徹夜続きのデスマーチな現場だとありがちです。いきなり会社に来なくなったり、連絡が取れなくなったりする人。デスマの現場で誰か飛んじゃったら炎上どころの騒ぎじゃないので、やっぱり信頼できる人と仕事したいですよね。

2. 何を伝えたいのかわからない、ゆるい原稿

紙媒体だと誌面に限りがあるので、文字数との戦いは避けて通れない苦悩です。ガッツリ2時間かけて取材して聞いてきた内容を400文字にまとめてくれ、なんてことも多々あります。一方でWeb系の制作は物理的な文字数の制限がなく、「1000文字以上であればOK」といった発注も多いですよね。非常にざっくりしています。

それで、前述のクラウドソーシングみたいな文字単価の設定だと、ネットの情報を切り貼りしたような内容の浅い記事ができあがります。まぁ、これも必然というか。ボランティアではありませんから、ギャラ200円の原稿に何十分も時間かけてリサーチとかインタビューなんてなかなか出来ないですよね。

そうすると、どこかのまとめサイトとかWikipediaとかの内容を集めてきた薄ーい1000文字の原稿ができあがります。極端に言えば「伝えたいこと?そんなの関係ないよ」の世界です。

しかし、その文章はサイトに掲載することだけが目的なのでしょうか?違いますよね。そのコンテンツによって誰かの問題が解決したり、サイトを訪れたユーザーがあなたのサービスや商品のことを好きになったり、そういうことが目的なのですよね。であれば、それが伝わるように文章を作らなければいけません。

3. そもそも、見直ししてる…?

紙媒体だと印刷したらやり直しが効かないので、何度も何度も、これでもかというくらい校正確認をします。書いた本人はもちろん、ディレクター>編集担当者>取材対象者>デスク>クライアント>校閲者>編集長…といった感じで初校・再校と校正確認がまわるのです。

校正を経て、最終的には納品時の原型を留めていないことだってあります。それはそれでどうなんだという話もありますが、電話番号ひとつ、値段の桁ひとつ、間違えるだけで大変なことになると徹底的に叩き込まれるので穴のあくほど何度も校正が鉄則です。

ところがWeb サイトの場合、掲載後だって修正が可能なためか「この記事、見直し…してるよね?」という初歩的なミスがあるのにそのまま掲載されているものが多いです。読めばわかるレベルの大量の誤字脱字がそのまま、明らかに論理的な飛躍があるのにスルーというのは・・・残念ながら、悪い意味で行間から書き手の気持ちが伝わってきます。

ただでさえ、モニターで確認する原稿は、紙に出力して確認する原稿よりも間違いを見落としやすいという特性があります。それを考えると、納品前に数分程度の見直しだったら何度やってもいいと思うのですけど。

「編集者のように考えよう」とよく言われるけれど

簡単に3つほど挙げてみましたが、要はWebの場合、記事の質が「軽い」んです。コンテンツマーケティングの文脈ではよく「編集者のように考えよう」と言われていますが、自社サイトをメディア化するのであればしっかりとユーザーに“刺さる”コンテンツが必要です。

前述したような幾多のチェックを突破して掲載される雑誌の記事は、企画から取材・校正と膨大な時間と人件費を使って鍛えられ、磨き上げられます。

例えば、「東京○✕△グルメ」のような120ページくらいの情報誌であっても、制作費だけでウン百万円とかは必要になります。それでも雑誌になって800円くらいで2万部も売れたらOK、という感じでしょうか。

さらに企画から制作、印刷まで終えて本屋さんに届くまでには3ヶ月~半年とか時間が必要です。つまり何がいいたいかというと、メディアにはお金も時間も労力もかかるということです。それでも紙媒体はご存じの通り「出版不況」なので、利益を出すのは大変です。

ここで例えば、1つの雑誌(メディア)を創ると考えて上記と同じリソースを1サイトの「コンテンツ」として投下したらどうでしょうか。

じっくりと練られたクオリティの高いテキストと写真。例えばあなたのサイトにそういうレベルの1000文字の記事が100本200本あるだけで、それなりの集客効果が期待できるのではないでしょうか。

雑誌とWebのメディアが大きく異なるのは、日本全国で実売2万部の雑誌を手にすることができる場所は限られますが、Webコンテンツはいつでもどこでも、極端な話では何年後にも多くの人に見てもらえる可能性があるということです。つまり、そのコンテンツは資産として長く有効活用できるのです。

SEOの世界でもかつて通用したテクニック的な手法が通用しなくなっていますので、なおのこと、こういうところに積極的に投資しない手はないのでは、と思います。

問題は、ユーザーに何を伝えたいか

そもそも論になってしまいますが、企業のオウンドメディアで大事なのは「サイトへの流入が増えるだけの記事」ではなく「あなたのサイトが大事にしたいユーザーによろこばれる記事」ではないでしょうか。

今日もどこかでユーザーは困っています。困っているからこそ検索などを活用して解決策を探し、よりベストな方法を検討しているのでしょう。

彼らに伝えなくてはいけないのは、どこかで聞いたような解決方法の切り貼り記事ではなく、知識や経験に裏打ちされた「役に立つ情報」です。

それは新製品を使ってみた体験レビューかもしれないし、リアリティのある見積もりデータかもしれないし、あなたの会社が信念を持って取り組んでいる商品やサービスに関する知識を深めるためのコンテンツかもしれません。

ただ、少なくとも確実なのは「伝えたい」という気持ちの無い原稿からは何も伝わらないということです。逆に言えば、「伝えたい」という気持ちがあれば、それは必ず伝わるものです。

「伝える」ための5つのヒント

長くなってしまいましたが、「コンテンツマーケティング」だ「オウンドメディア」だと流行りのWebマーケティングに便乗したところで、「伝えたいもの」がない浅いコンテンツをどれだけ投下したところで、あなたのビジネスやサイトを訪れたユーザーを取り巻く問題は解決しません

一方で、慈善事業ならまだしもビジネスの観点から考えると「いつか伝わると思います」ではプロダクトとして社内コンセンサスも何も得られないでしょう。

気持ちだけではなく、実践的なWebライティングの経験やサイト構築の戦略といったナレッジが必要となります。メディアとして、想いを伝えるためにはテクニックが必要です。例えば、

  • あなたのサイトに来てほしいターゲットユーザーは、どんな人ですか?
  • あなたは彼らのどんな問題をどのように解決できますか?
  • そのターゲットユーザーには何をしてほしいですか?
  • 競合他社と差別化したいポイントはどこですか?
  • 上記の目的を果たすために、どんな記事をユーザーに読んでもらうべきですか?

といったことを常に心がけながら、コンテンツの制作・運営を進めることが重要です。そうすれば、オウンドメディアに必要なリソースは大きく削減できることでしょう。

そのためには制作チーム内で、それがたとえクラウドの向こうにいるライターだとしても、しっかりとビジョンを共有してみてはどうでしょうか。また出来あがってきた文章に、編集者はひと手間もふた手間も加えて、情報発信側の熱のこもったコンテンツとして公開してみてはどうでしょうか。

ぜひこの機会に、こうしたことを改めて一緒に考えてみて下さい。

最後に宣伝ですが、もし、こういうことを相談できる人が周囲にいない、考えてはいるんだけど手が回っていない、そういう方がいらっしゃいましたら、私たちはそうしたコンテンツ制作や企画の後方支援的なお手伝いもしておりますので、何でもお気軽にご相談ください。きっと何かの力になれると思います。

※よろしければこちらも合わせてお読みください※
Webサイトに必要なコンテンツとSEOについて
「ユーザー」から出発するWebコンテンツ企画の5ステップ【基本編】(外部サイト)

ヴォラーレ株式会社 寺田

SEOコンサルタントの出自と特徴・誰に依頼すべきか


最近は似たような記事ばかり書いている気もするのだが(単にネタ切れって噂もある)、またしょうこりもなくこんなネタで書いてみるのである。

今回のお題は、

SEOコンサルタントの出自と特徴・誰に依頼すべきか

である。
役に立つかどうかは微妙だが、結構個人的には面白いテーマだという気がしている。
まあ興味があればご覧くださいなのだ。

でははじめよう。

1.SEO業者に新卒で入社してコンサルタントになった人

推測なのだが、SEOコンサルタントと名乗っている(名刺に印刷している)人の中ではこのような出自が多いと思う。
この出自の人は実にスキル・経験がピンキリだ。
なんちゃってコンサルタントもたくさん存在する。

SEO業という業種は参入障壁が非常に低く、誰でもリンクを購入すれば始めることができる。
他のSEO業者からリンクを買ってもいいし、代理店をやってもいい。
社内にSEOのスキルがある人が誰もいなくてもできる仕事だ。

「今までテレアポでコピー機を売ってましたけど、どうにもきついのでSEOを売ることにしました」

みたいななんちゃってSEO業者もある。
こういった会社も含め営業戦略上、「SEOコンサルタント」と名刺に肩書を入れた方が売りやすくなると判断すれば、その日からSEOコンサルタントになる。
新卒の頃からSEOコンサルタントの名刺を持って営業している人もいる。

まあ、新卒の頃からSEO業者にいるコンサルタントにも力のある人もいるのだが、私の知っている限りではそれほど多い感じがしない。それはなぜかというと、

「SEOは知識は教えられても、感覚は教えられない」

からだと思うのだ。
しかるべき書籍を読めば知識としては身につくのだが、なかなかSEOの感覚そのものは教えることが難しく人を育成しにくいわけである。これはSEO業者の共通の悩みではないか?

さて、SEO業者のコンサルタントに依頼するのであれば、どう判断すればいいのだろうか?
まず第一に見分けるべきは、そのSEO業者が自社内で施策をしているかどうかである。
これを見分けるのは難しいが、

  • SEOのブログやソーシャルメディアを運営している
  • SEOの担当者がtwitterなどで他のSEO人たちと盛んに交流している
  • 展示会などにSEOを主商材として自社で出展している
  • 担当者と話をした場で様々なサイトのSEO分析などをさせてみて、納得感のある説明をわかりやすくしてくれた

といった見分け方はできると思う。
特に、「SEOの担当者がtwitterなどで他のSEO人たちと盛んに交流している」このあたりはごまかしが効かないので、判別の方法として有用だろう。

代理店ではなく自社でやっていることがわかれば、一番手堅いのはそのSEO業者の創業メンバーのコンサルタントに依頼するのがベターだ。
新卒で入社した社員でも経験を積んでスキルのある人はいるが、なんちゃってコンサルタントをつかまされる可能性も高いので、そんな可能性があると考えておいていいだろう。

SEO業者に新卒で入社してコンサルタントになった人に頼んでもいいかなと自分が思うのは、SEO業者の総合力をあてにしたい場合である。
複数人のコンサルタントが社内にいて、いつでも相談できるって環境にあり、担当のコンサルタントが人間的に信頼できるのであれば悪くはない。
更に言えばSEOだけではなく、ソーシャルの運用や、リスティング、Web制作の専門家などもそろっていれば申し分ない。

2.中途で入社してコンサルタントになった人

この出自のコンサルタントは1と同じかあるいはそれより多いかもしれない。
これまたピンキリであるが、更に分けてみようと思う。

1)前職では営業をやってました

といった経歴は意外に多い。
営業に限らずITには無関係の仕事をやっていたというケースだ。
この種の人もピンキリだが、天才的なSEOエンジニアなんかはこのような出自が多い。

これは仮説なのだが、私なんかはGoogleというものをある種の人格としてとらえている。

「あいつだったらこんな時、こんなこと言いそうだよな。」

人格の理解によって、こんなことを知人について予測できるようになる。
この予測ができる能力がSEOの感覚なのではないか?
って私は思っている。

「Googleの考え方からすると、こうするとよきにはからってくれるのではないか?」

みたいな感覚があり、理論や実験などで補強され強固なSEOの芯を持っているような人である。
こういう人は業界で有名だったり、SEO会社の中でも中核的な位置を占めていることが多いと感じている。

スキルがあるのかどうかを見抜くのは難しいのは一緒だが、いろいろ評判を聞いてみれば情報が得られる可能性もある。
ソーシャルメディアのアカウントを持っているか聞いてみて、その人の発言だけでなく、交流している様を眺めればよくわかるかもしれない。
私としては結構お勧めであるが、口だけうまいのかもしれないので注意である。

2)以前はWeb制作をやってました

このパターンの人も少ないが存在する。
SEOとデザインは時には相反する要素となることがあるが、このような出自の人はうまく折り合いをつけてくれる可能性がある。

SEOしかやったことがない、あるいはアフィリエイター出身の場合だとブランドイメージを損なうようなゴリゴリのSEOをやってしまう場合がある。
ブランディングを重視しなくてはならないSEOの案件などにおいては、Web制作の経験があるSEOコンサルタントに頼むのがベターであると思う。

3)以前はSEでした

IT関連の職種であり、一見近そうな職種に見えながらもシステムエンジニア出身のSEOコンサルタントは少ない。
私の知人にもSEは非常に多いが、どうもシステムエンジニアリングという仕事と、SEって仕事は意外に遠いように感じる。
SEにSEOのことを説明しても、理屈は分かってくれても納得してもらえないケースが多い。
SEOは定量的に説明できない部分が大きく、どちらかというと文系分野の仕事に属するように感じる。

「じゃあ、それをやったらどんだけ上がるの?」

なんて説明しようがない。

「上がるかどうかわからないんだったら、開発工数なんか割けないよ」

っていうのがごく普通のSEの発想である。
たまにSE出身のSEO人はいるが、インハウス担当者だったりしてあまり表に出てこない。
まあ、私があまり知らないだけなのかもしれないのだが、こういう出自のSEOコンサルタントに出会うことは少ないだろう。

データベースと連携する大規模なサイトのSEOの案件であれば、このようなコンサルタントに担当してもらえればラッキーだがそれを求めるのは難しそうだ。

3.以前はアフィリエイターだった

このケースは比較的多い。
アフィリエイター出身のSEOコンサルタントはとにかく腕力があるのが特徴である。
実戦で鍛えているので、実践に即したSEOの施策を提案してくれるはずだ。
SEO業者に新卒で入社してずっとコンサルタントをやっている人がお公家さんだとしたら、アフィリエイター出身者は野武士のようなもので、ある意味対極をなすような存在である。

また、なんちゃってコンサルタントはまったくといっていいほどいないのもこの出自の人の特徴だ。

たいていブラックハットの施策にも詳しいため、何としても短期に収益化しなくてはならないような案件の場合にお願いするのもよいだろう。
誰よりもブラックハットの手法に詳しく、その上でホワイトハットやるといったコンサルタントもいるのだが、まさしく最強だと思う。

この出自のコンサルタントに依頼をするのはよい選択だが、ブランドイメージを大切にしなければいけない場合、ペナルティを受けてはいけないような場合には注意である。
ビジネスの目的をよく理解して、その上でやってくれるのであればとてもいいが、アフィリエイトサイトと同じようなやり方でSEOされるとまずいことになる可能性が高い。

あともう一つは、アフィリエイトをやっていて稼げなくなった、あるいは疲れたのでコンサルタントに転身したって人もいる。
このような人に頼むと失敗する可能性がある。むしろ何も仕事をしないコンサルタントの方がましかもしれない。


こうやってつらつらと書き連ねてきたが、なかなかにSEOコンサルタント選びは難しいということが改めてわかったような気がしてきた次第である。

SEOコンサルタントが信頼できるか 初心者でもできるチェック8項目

この記事を以前書いたので、合わせて参考にしていただきたい。
かなりなんちゃってSEOコンサルタントに頼む危険性を減らすことができるはずだ。

Webデザイナーの稲垣氏SEO情報の受け取り方と個人的見解(制作向け)という記事を昨日書いており、こちらも合わせてご覧いただけたらと思う。
稲垣氏はWebデザイナーであるが、SEOについての理解はかなりのレベルであり、そんじょそこらのなんちゃってSEOコンサルタントの及ぶところではないと思う。