Disney+が今後数年以内にスター・ウォーズシリーズ10作品とマーベル・シリーズ10作品の独占配信を発表

Disney(ディズニー)は米国時間12月10日、Disney+、Hulu、ESPN+、Hotstar / Starなど、消費者に直接配信するストリーミング事業の計画について投資家向け説明会で発表した。

この説明会ではまず、同社のストリーミング事業全体で1億3700万人を超える加入者を獲得していることが発表された。その内訳は、Disney+が8680万人(そのうち約30%はインドの既存ストリーミングサービスを活用[未訳記事]したDisney+ Hotstarの加入者)、Huluが3880万人、ESPN+が1150万人だ。

メディア&エンターテイメント配信部門のKareem Daniel(カリーム・ダニエル)会長は、説明会の最初の段階で、すでに「数年後」に向けた大きな計画をほのめかした。

2019年11月よりサービスが始まったDisney+の初年度は、注目度の高いオリジナル作品は「The Mandalorian(マンダロリアン)」と「Hamilton(ハミルトン)」にほぼ限られていたが、ダニエルズ氏によると、マーベル・シリーズ10作品、スター・ウォーズシリーズ10作品、ディズニーアニメーション / ディズニー実写/ ピクサーシリーズ15作品、ディズニーアニメーション / ディズニー実写 / ピクサーの長編映画15作品を、Disney+で独占配信する計画があるとのこと。

同時にダニエル氏は、ディズニーは今後も様々な配給戦略、特に「メジャーフランチャイズを確立するための劇場興行」に力を入れていくと述べた。

また、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の映画「Raya and the Dragon(ラーヤと龍の王国)」が、今秋の「Mulan(ムーラン)」と同様の配給戦略を採用することも発表された。同作品は劇場と同時にDisney+で追加料金が必要なプレミアアクセス作品として公開される予定だ。

今回の説明会では、Hotstar / Starブランドがディズニーの国際的な成長計画の鍵となる(未訳記事)ことも明らかにされた。中南米では、独立したStar+サービスの開始が計画されており、ヨーロッパなどの他の市場では、Disney+アプリ内の新しいStarセクションが「一般的なエンターテインメント」コンテンツ(基本的には米国の視聴者がHuluで見るようなコンテンツ)のホームになるとのことだ。

Starセクションの追加は、これまで家族向けコンテンツに限定されていたDisney+に大人向けコンテンツを導入することを意味する。そのため、ディズニーは加入者が大人向けコンテンツへのアクセスをオン / オフできるようにする新しいペアレンタルコントロールの簡単なデモンストレーションを披露した。この機能によって、たとえばマーベルのセクションにR指定の映画「LOGAN(ローガン)」を追加するなど、Disney+の他のセクションでも新たなコンテンツの公開が可能になるはずだ。

ディズニーの異なるストリーミングサービス間の統合も期待できる。たとえばStar+にはESPNのコンテンツが含まれ、HuluにはESPN+のコンテンツを直接アプリ内で定額視聴できる機能が導入される予定だ。

またDisney+、Hulu、ESPN+を組み合わせた月額12.99ドル(約1350円)のDisneyバンドルに加入している場合は、広告なしのHuluを月額6ドル(約624円)追加で利用できる新プランの導入も1月に計画されている。

【更新】さらに新しい作品についての情報が明らかになった。スター・ウォーズに関しては、「マンダロリアン」のエグゼクティブプロデューサーを務めたJon Favreau (ジョン・ファヴロー)とDave Filoni(デイブ・フィローニ)による2つのシリーズが含まれる。「Rangers of the New Republic」と、最近「マンダロリアン」で実写化された「クローン・ウォーズ」で人気が高いキャラクター、Ahsoka Tano(アソーカ・タノ)に焦点を当てたスピンオフ作品だ。ルーカスフィルムのKathleen Kenned(キャスリーン・ケネディ)氏は、3つの作品が「最高潮の物語的イベント」になると述べている。

また、すでに発表されている「Rogue One: A Star Wars Story(ローグ・ワン)」のキャラクターであるCassian Andor(カシアン・アンドール)と Obi-Wan Kenobi(オビ=ワン・ケノービ)に(未訳記事)焦点を当てた作品も準備されている。後者ではEwan McGregor(ユアン・マクレガー)だけでなく、前日譚の3部作でAnakin Skywalker(アナキン・スカイウォーカー)を演じたHayden Christiansen(ヘイデン・クリステンセン)も復帰することになっている。さらに、Lando Calrissian(ランド・カルリジアン)のシリーズや、「Russian Doll(ロシアン・ドール:謎のタイムループ)」のLeslye Headland(レスリー・ヘッドランド)が手がける「The Acolyte」も予定されている。

ケネディ氏はまた、スター・ウォーズの次の劇場公開作品は、「Wonder Woman(ワンダーウーマン)」の Patty Jenkins(パティ・ジェンキンス)監督による「Rogue Squadron」で、2023年のクリスマスに公開予定であることも発表した。

スター・ウォーズ以外にも、ルーカスフィルムはJon M. Chu(ジョン・M・チュウ)との「Willow(ウィロー)」シリーズや、Tomi Adeyemi(トミ・アデイェミ)原作の「Childen of Blood and Bone」の映画化も進めている。来春には James Mangold(ジェームズ・マンゴールド)が監督を務め、Harrison Ford(ハリソン・フォード)が復帰する「Indiana Jones(インディ・ジョーンズ)」第5作の撮影も開始する計画だ。この映画の製作は長らく遅れていたが、2022年7月の公開が予定されている。

マーベルでもスター・ウォーズでもないDisney+の実写作品も計画されている。Emilio Estevez(エミリオ・エステベス)とLauren Graham(ローレン・グレアム)が出演する「Mighty Ducks(飛べないアヒル)」の続編、「Turner and Hooch(ターナー&フーチ / すてきな相棒)」のリメイク、そして「Battlestar Galactica(宇宙空母ギャラクティカ)」のリメイクで高評価を得たRon Moore(ロナルド・D・ムーア)とチュウによる「Swiss Family Robinson(スイスファミリーロビンソン)」のリメイクなどだ。

HuluとFXも同様に、「The Handmaid’s Tale(ハンドメイズ・テイル / 侍女の物語)」の第5シーズンや、Noah Hawley(ノア・ホーリー)による「Alien(エイリアン)」シリーズなど、いくつかの発表を行った。

ディズニーはまた、名作アニメの復活も継続する。Disney+ Originalsでは、Robert Zemeckis(ロバート・ゼメキス)監督、Tom Hanks(トム・ハンクス)主演の「Pinocchio(ピノキオ)」の新バージョン、「Peter Pan and Wendy(ピーターパンとウェンディ)」の新バージョン、Whoopi Goldberg(ウーピー・ゴールドバーグ)主演の「Sister Act 3(天使にラブ・ソングを 3)」などが含まれる。

ピクサーは3つのシリーズをDisney+に提供している。まずは2021年秋に「Up(カールじいさんの空飛ぶ家)」のスピンオフ作品「Dug Days」から始まり、「Car(カーズ)」シリーズや「Win or Lose」と呼ばれるオリジナル作品が続く。

そしてマーベル系では、2021年1月15日に「WandaVision(ワンダヴィジョン)」がスタートし、3月には「The Falcon and the Winter Soldier(ファルコン&ウィンター・ソルジャー)」の公開を予定。この作品について、マーベルのKevin Feige(ケヴィン・ファイギ)氏は「6つのエピソードで構成されたマーベル・スタジオの映画」と表現している。そして5月には「Loki(ロキ)」、来年には「Ms. Marvel(ミズ・マーベル)」(このキャラクターは「Captain Marvel 2[キャプテン・マーベル2]」にも登場する。ファイギ氏がテレビ番組と映画の「相互接続性」と呼んでいるものの例証だ)、来年末には「Hawkeye(ホークアイ)」が公開になる予定だ。また、Tatiana Maslany(タチアナ・マスラニー)が出演し、Mark Ruffalo(マーク・ラファロ)がハルク役で復帰する「She-Hulk(シー・ハルク)」と「Moon Knight(ムーンナイト)」も予定されている。

ファイギ氏はまた、Disney+シリーズの「Secret Invasion」(人気クロスオーバーストーリーをベースに、Samuel L. Jackson[サミュエル・L・ジャクソン]がニック・フューリー役で復帰)、「Ironheart(アイアンハート)」と、 Don Cheadle(ドン・チードル)が手がける「Iron Man(アイアンマン)」関連作品の「Armor Wars(アーマー・ウォーズ)」も発表。また、2022年のクリスマスには、James Gunn(ジェームズ・ガン)が脚本・監督を務める「Guardians of the Galaxy(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)」のホリデー・スペシャルも予定されているという。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GMの子会社Cruiseが運転手なしの自律走行車公道テストをサンフランシスコで開始

SoftBank Vision Fund(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)、Honda(ホンダ)、T. Rowe Price & Associates(ティー・ロウ・プライス)から支援を受けているGMの子会社で、自律走行車を手がけるCruise Automation(クルーズ・オートメーション)は、サンフランシスコの公道で、同社が完全なドライバーレス車と表現する車両の走行テストを開始した。

サンフランシスコのサンセット地区で、同社初の公道におけるドライバーレス走行を行ったCruiseのDan Ammann(ダン・アマン)CEOは、それを「ひどく退屈なもの」そして商業サービスへの「謙虚な一歩」と呼んでいる。

「走行自体は非常に自然で、予測可能でした。従ってそれは一種の退屈であったといえます。しかし、すべてが正しく行われました」と、アマン氏は米国時間12月9日に記者団との電話会見で語った。「そして私達の目標は、その同じ経験をできるだけ早く、安全に、多くの人々が利用できるようにすることです。それは無人運転のクルマに乗れるようになることかもしれないし、あるいは自動運転の配達を実現することかもしれません」。

12月9日に、最初の走行試験の様子を収めたビデオを公開した。サンフランシスコのサンセット地区を走るクルマの運転席には誰も乗っておらず、安全のために助手席に人間のオペレーターが乗っていたことを、ビデオは示している。

Cruiseの完全自律走行車のテストは、限定されたエリアで行われており、そこは間違いなくサンフランシスコの中でも単純な環境の1つだ。下のビデオを観ればわかるように、テストは夜、あまり混雑していない地域で行われた。とはいえ、それは2019年末までに商用サービスの開始(未訳記事)を目指していた同社の進歩を示すものである。

業界の中には助手席に安全オペレーターを乗せていることや、「より簡単な」ジオフェンスで制限された狭いエリアで始めたことを取り上げ、但し書きが必要だと指摘する声もある。Cruiseによると、これはほんの始まりに過ぎず、最終的にはドライバーレスのテストエリアを拡大し、時間をかけてより複雑な環境を追加していき、安全のためのオペレーターを車両から取り除くことも視野に入れているという。

「我々はこれが技術競争であると同様に、信頼競争であることを認識しています」と同社の広報担当者であるMilin Mehta(ミリン・メータ)氏は電子メールで述べている。「それを考えると、自律走行の許可証の使用を始める際には、助手席に安全のためのオペレーターを乗せることになるでしょう。このオペレーターは緊急時に車両を停止させることができますが、標準的な運転操作にはアクセスできません。最終的には、この安全オペレーターは完全に取り除かれることになります」。

Cruiseは2020年11月、5台の自律走行車を使ってドライバーレステストを開始した。同社の他の車両は、人間のドライバーを乗せて通常のテストに使用され、その一部は地域のフードバンクに物資を届けるために使われる予定だ。

カリフォルニア州で自律走行車のテストを規制する機関であるカリフォルニア州陸運局は10月、サンフランシスコ市内の特定の道路で、運転手なしで5台の自律走行車をテストする許可をクルーズに発行した。クルーズは2015年より、人間のドライバーを運転席に乗せて自律走行車のテストを行う許可を得ている。

クルーズは2020年2月、カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)から、州内で自律走行車による乗客輸送を行うための許可を得た。しかし、適切な許可を得た企業がドライバーレス車両を利用した乗客に料金を請求できるように、CPUCが規制を修正したのは11月に入ってからだった。

許可証を取得するためのハードルは以前よりも高く、現在では政府の承認を得るためのプロセスも必要になっている。業界の中には、不必要な官僚主義が加わり事業の展開を2年以上遅らせる可能性があるという主張もある。

政府の承認手続きは別にして、CPUCのウェブサイトの情報によると、CPUCの許可を得るためには、クルーズは30日間ドライバーレス走行をテストしたというデータを提出しなければならないという。

AutoX、Nuro、Waymo、Zooxもカリフォルニア州でドライバーレス車をテストする許可を得ている。Waymoは同社が「完全自律モード」と表現している機能を、カリフォルニア州の公道で、人間のドライバーを運転席に乗せずにテストしているが、まだ人間のオペレーターを車両から外すには至っていない。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

SpaceXのプロトタイプロケットが着陸時に大爆発、しかし飛行テストは成功

 

現行のロケット「Falcon」の後継機にSpaceXはまた一歩近づいた。同社の宇宙船「Starship」のプロトタイプ「SN8」が米国時間12月10日、テキサス州南部にあるSpaceXの開発施設で、上空12.5kmまで上昇するという、現在進行中の宇宙船開発プログラムの中で重要なマイルストーンを達成したのだ。

離陸から約2分後、スターシップに搭載されている3基のRaptorエンジンのうちの1基は停止したが、このプロトタイプロケットは上昇を続けた。続いて3分後には、もう1つのエンジンが停止。1基のみが点火し稼働している状態となった。ロケットは上を向いたまま上昇を続けていたものの、どのくらいの高さまで上昇したのか、動画フィードからはわからなかった。そして4分30秒を過ぎた頃、3基目のエンジンが炎上し、スターシップは機体を水平にしながら地上に向けて自由落下を始めた。

ロケットが地上に近づくとエンジンが再点火し、再び垂直に姿勢を戻して落下速度を遅めた。しかし、予想よりも少し勢いよく着陸したため、爆発を起こしロケットは炎に包まれた。それでもテストは成功であり、SpaceXや多くの観察者の予想よりも上手くいった。ストリーム上ではSpaceXの管制室からチームの成功を祝福する声が聞かれた。

爆発と宇宙船の全損で終わった飛行は、成功したように見えないかもしれないが、まったく新しい宇宙船を設計しそのテストを行っていることを考えれば、間違いなく成功だ。SpaceXはこの試験飛行ではおそらくその目的のすべてを達成できないだろうと予想していたし、同社のElon Musk(イーロン・マスク)CEOは今週初めにTwitterで、目標高度は達成するかもしれないが、他のことはあまり期待していないと述べていた。だが、目標高度は達成されたようであり、機体を水平にして着陸時に再び正しい向きに戻す「ベリーフロップ」と呼ばれる動きを制御することもできた。ただ、着陸の際に少々スピードが速すぎたのだ。

今回のテストで、チームが多くの貴重なデータを収集したことは間違いなく、現在はそこで学んだことを次の試行の改善に役立てようとしている。SpaceXはすでに「SN9」と「SN10」という2機のプロトタイプを完成させており、実際に次のテストに向けて準備ができているのだ。これらのプロトタイプは、この日飛行したSN8と比較してもすでに改良されており、チームは今回の飛行とテスト中に得られたデータに基づいて、迅速に追加の改良を施す予定だ。

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceXイーロン・マスク宇宙船ロケット

画像クレジット:SpaceX

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(翻訳:TechCrunch Japan)

EVメーカーRivianが独自の充電ネットワークをアクティブなレジャースポットにも展開する理由

人里離れた道をクルージングするドライバーは、これから数カ月の間に珍しい光景に出くわすかもしれない。都市部や幹線道路ではない、人気のない場所にRivian(リビアン)の充電ステーションが設置されているかもしれないからだ。

電気自動車メーカーのRivianは、ピックアップトラック「R1T」とSUV「R1S」の最初の納車に向けて、米国内に電気自動車用充電ステーションのネットワークを設計し、構築することに着手している。このネットワークには、高速道路に沿って設置される急速充電器が含まれる予定だ。これはTesla(テスラ)やElectrify America(フォルクスワーゲンがディーゼル排出ガス不正スキャンダルをめぐる米国規制当局との和解の一環として設立した事業体)が採用している戦略である。

だが、Rivianは電気自動車の充電設備展開計画に、業界では珍しい第2のレイヤーを追加しようとしている。同社はマウンテンバイクやハイキングコースからカヤックスポット、さらには人気のある登山用の岩場の近くなど、アクティブなレジャースポットの駐車場に数十台のEV充電器を設置する予定だ。オーナーがこれらのアウトドアアクティビティを楽しんでいる間に、彼らが乗ってきた電気自動車に電力を供給するというわけである。これはRivianの顧客基盤に向けた直接的なアピールであり、ブランドと電気自動車に対する信頼を築くために必要なものであると、Rivianの創業者でCEOのRJ Scaringe(R・J・スカーリンジ)氏は充電、バッテリー、自動運転などについての幅広いインタビューの中で、TechCrunchに語った。

「私たちは、州間高速道路以外の場所にRivianの充電施設を造ることにワクワクしています。それによって、これまで充電の問題から電気自動車で行きづらかった場所、電気自動車が歓迎されなかった場所にも、行けるようになり、また行きたくなるでしょう」と、スカーリンジ氏は語った。「電気自動車のオーナーが自分の興味に応じて、目的地やそこまでの道のりを精選したドライブができる手段について、私たちは長い時間をかけて考えました。旅の途中で立ち寄って、2〜3kmあるいは7〜8kmほどのハイキングを楽しむことができるルートがあり、そのすぐ隣には充電ステーションがあるのです」。

「全部取り」アプローチ

Rivianの顧客向けネットワークは、ドライバーが必要とする高速道路沿いの急速充電器と、戦略的にスピードが重要でない目的地に設置された充電器を提供する2本立てとなる。そこで問題となるのは、スカーリンジ氏は「本当におもしろくて、やりがいのある不動産」問題と表現しているが、つまり人々が興味を惹かれるポイントを探り当て、どのルートのどこに充電ステーションを設置するか、最適な場所を特定することだ。

Rivianのネットワーク構築は、消費者のブランド認知度と不動産の知恵を試すだけのものではない。約60億ドル(約6250億円)を調達したこの電気自動車メーカーは、急速DC充電器を含む技術を自社で開発した。

「これについてはあまり話したことはありませんが、あの充電器、パワーエレクトロニクスモジュール、あるいはそれらの充電施設のバックボーンについて、我々は規模を拡大して展開しようと考えています」とスカーリンジ氏は語り、同社の急速DC充電器は約20分で最大140マイル(約225.3km)の走行が可能になると付け加えた。

このハードウェアとそれに付随する充電ソフトウェアは、Rivianのコンシューマー向けネットワークで最も目にすることになるだろう。しかし、このプラットフォームとその周辺のハードウェアは、フリートベース(複数の車両を用いる事業向け)製品にも使用されることになると、スカーリンジ氏はいう。

「商用バンを考えれば、充電器とディスペンサーは少し違うように見えるかもしれませんが、充電機能を構築するために使用されるこれらのパワーモジュールの心臓部は、まったく異なるアプリケーションにも同じように適用されます」と、彼は語った。「それが、当社が中核技術をすべて自社開発した理由の1つです。これによってフリートベースのB2B充電ソリューションと、Rivianの個人オーナーのための一般消費者向けアドベンチャー・ネットワークの両方を、構築することができるのです」。

体験をコントロール

Rivianは、R1TとR1Sを市場に出すために数年と数億ドル(数百億円)を費やしてきた。これまでに60億ドル(約6250億円)を調達しているが、その資金は技術開発や製造規模の拡大で簡単に消えてしまう。Rivianネットワークは、自動車メーカーがユーザーの所有体験全体をコントロールすることで信頼性を高めたいと考えているならば、必要な事業であるとスカーリンジ氏は主張する。

現在、ChargePoint、EVConnect、EVGo、Electrify America、Greenlotsなど、多数のサードパーティの充電会社が運営されている。従来の自動車メーカーは、電気自動車の展開に先立ち、これらの企業と提携し、戦略的な投資を行ってきた。しかし、スカーリンジ氏には、サードパーティのネットワークに完全に依存する気はない。

「問題は、決済プラットフォーム、稼働時間、パフォーマンス、充電器の予約機能など、充電の手間を省くために必要なことが、私たちの手ですべてコントロールできないということです」と、スカーリンジ氏はいう。「Rivianアドベンチャーネットワークでは、これらを私たち自身が100%コントロールすることができます。どのクルマが、どれくらい充電しているか、料金はいくらだったか、すべて私たちは知ることができます。充電器の設置場所についても、まさしく独創的になれるので、Rivian独自の特別な場所に設置することが可能です」。

開放それとも閉鎖?

Rivianネットワークは明らかにRivianの顧客のために構築されている。しかし、これが必ずしもテスラのスーパーチャージャーネットワークのようなクローズドな独自システムになるわけではない。

急速充電に使われる一般的なコネクタは、CCS(Combined Charging System、通称コンボ)かCHAdeMO(チャデモ)の2種類だ。Rivianが採用している直流コネクタのCCSは、近年ヨーロッパや北米で普及が進んでいるオープンな国際規格である。

つまり、RivianのトラックやSUVはアダプターを使用しなくても、CCS対応ならどのサードパーティ製充電ステーションも使用することができるということだ。これは同時に、CCS規格を採用している他の電気自動車も、理論的にはRivianネットワークを使用できることを意味するが、ソフトウェアがその使用をブロックする可能性もある。

Rivianの電動ピックアップとSUVの最初の納車開始が予定されている2021年夏までに、いくつの充電ステーションがオープンするかについて、スカーリンジ氏は正確な数を明らかにしようとはしなかった。2021年には米国で数十カ所の充電ステーション(各ステーションには平均6つの充電コネクタがある)が建設予定であることに同氏は言及した。

「そのネットワークが構築されたら、非常に大きなバッテリーパックを持たなければというプレッシャーを取り除くことができるでしょう」と、スカーリンジ氏は語った。

Rivian R1TとR1Sには、一度の充電で300マイル(約483km)以上の距離を走れるバッテリーパックが標準装備されている。2022年1月には、R1Tに400マイル(約644km)以上の距離を走れるバッテリーパックが用意される予定だ。5人乗りおよび7人乗りのR1Sでさらに航続距離が長いモデルについては、生産開始後に発表されることになっている。Rivianは最終的に、より小さな航続距離250マイル(約402km)のバッテリーパックを搭載して価格を抑えたR1TとR1Sを発売することも計画している。

具体的な数字はなくても、Rivianの充電ステーションに対するスカーリンジ氏の希望と計画が、「数十」をはるかに超えることは明らかだ。

「ネットワークの規模は、一朝一夕にできるものではありません」と彼はいう。「米国全土をカバーするには数カ月、高密度にカバーするには数年の時間が必要です。2023年か2024年までには、確実に我々はそれを実現できているでしょう」。

関連記事:Rivianの電動ピックアップトラック「R1T」が2021年6月出荷開始へ

カテゴリー:モビリティ
タグ:Rivian電気自動車充電ステーション

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:TechCrunch Japan)