Discordがスレッド機能導入、一定時間経つと自動的にアーカイブ化

2021年初めにスレッド機能を開発中だと発表してその機能をTwitterでチラ見せしたDiscord(ディスコード)は今、にぎやかなサーバーでの会話をより包括的なものにする待望の手法を導入する。

「コミュニティ」機能が利用できるあらゆるサーバーは米国時間7月27日から、モバイルやデスクトップでメッセージをスレッドでの会話に変えることができる。スレッドはそれぞれのテーマの名称で区分され、これによりオフトピックなアイデアを自前のミニ会話に区別することが簡単になる。

画像クレジット:Discord

チャンネルのメンバーは、メッセージを見てまわったり、チャットバーにあるプラスサインを押したり、あるいは「クリエイト・スレッド」を選んだりするとコンテキストメニューに表示される新しいハッシュタグマークを選んでスレッドを作成できる。この機能は8月17日までに自動的にすべてのサーバーで使えるようになる。

「コミュニティが整頓された状態を維持するために会話を終わらせなければならない事態を回避しながら、そのまま会話に関わっていられるようにしたかったのです」と同社は新機能を発表するブログへの投稿で書き、にぎやかな新しいチャンネルに入るのが「3種の映画の真ん中に足を踏み入れるように感じられる」と指摘した。Discordは2020年、会話の流れをサポートするために返信機能を導入した。スレッドは同じ考えの拡大版だ。

チャンネルの流れから、Discordの新しいスレッドはフルスクリーンになる代わりにスプリットビュー区画となって開き、雑談として自然に機能する。スレッドのたったトピックはチャンネルのリストに表示され、チャンネルリストから選ぶとフルスクリーンで表示される。

画像クレジット:Discord

アクティブでなくなってから24時間するとスレッドは自動的にアーカイブ化される。チャンネルがオフトピックあるいは時間限定のチャットで溢れないようにするすてきな方法だ。機能が拡張されたサーバーは1日ではなく約1週間スレッドをキープでき、これによりチャンネルのメンバーは関連する雑談に加わる時間ができる。

Discordのプレミアム機能を通じて機能が拡張されたサーバーも、チャンネルリストには表示されないプライベートなスレッドを作ることができる。プライベートスレッドはスレッドにマニュアルで加えられたユーザー、あるいはスレッド内で名前が出てきたユーザーだけに表示される。

Discordはユーザーが会話に参加している各人を友達として加えることなくグループの会話を続けられるようにプライベートスレッドをデザインした。この機能は1対1あるいは小グループのチャットをより簡単に持とうとしているモデレーターにとって使えるものとなりそうだ。

画像クレジット:Discord

モデレーターはまた、チャンネル内で誰がスレッドを作ることができるか区分できる。チャンネルのメンバーはプライベートスレッドを使ったりスレッドを管理したりする許可が与えられ、あるいはパブリックスレッドの使用だけが許可されたりする(「メッセージを送る」は新しいスレッドを作るのを許可するときにオンになっていなければならない)。モデレーションボットを利用するときはスレッドは通常のチャンネルと同じように機能する。

関連記事
Discordが新機能を発表、音声イベントのポータルとなる「Stage Discovery」機能や有料チケット制の導入など
Discordがネット上の有害コンテンツとハラスメントに真剣に取り組むためAIソフトウェアSentropyを買収
ゲーミングチャットアプリのDiscordがARスタートアップUbiquity6を買収

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Discord音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Discord/Eric Szwanek

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

音声SNSのClubhouseにテキストベースのメッセージ機能「Backchannel」登場

Clubhouse(クラブハウス)にダイレクト・メッセージ(DM)が導入されることはわかっていたが、米国時間7月14日、ついにその新機能が実装された。この音声に特化したアプリに、テキストベースのチャット機能が追加されたのだ。Clubhouseの新しいDMシステムは「Backchannel(バックチャンネル)」と呼ばれ、ユーザーから要望の多かった、音声ソーシャルメディアの舞台裏で会話を始める方法を提供する。

関連記事:Clubhouseがユーザー同士が深くつながれるDMテキストチャット機能を構築中

Backchannelは、1対1のメッセージのやり取りの他、グループチャットも可能であり、声のみによるソーシャルネットワークにかなりの実用性をもたらす。Speaker(スピーカー)たちは事前に打ち合わせしたり、ルームを運営しながらメッセージングでライブを調整することができる。また、リスナーからテキストによる質問を受け付けることも可能になる。リスナーの中には、その方が気が楽だという人も多いだろう。

帽子は?被っている。
マイクは?入っている。
メッセージは?ダイレクトに。

意図せずに5回もリークしてしまいましたが、ここで私たちの愛するエンジニアリングチームが新しいClubhouse Backchannelを紹介します

現時点では、Backchannelを通じてリンクを送ることはできるが、画像や動画を送ることはできない。しかし、他にも新機能がもうすぐ追加になるようだ。また、このメッセージシステムには、知らない人からのメッセージを承認するまで保留しておくメッセージリクエストのエリアもある。今のところ、ClubhouseのDMは、知り合いや知り合いになりたい人とのチャットに焦点を当てたものになっている。ルーム全体のチャット機能はないので、あくまでも主となる活動は、依然として音声ベースのルームに集中することになる。

このメッセージングシステムは、ClubhouseのiOSおよびAndroidアプリですでに利用可能となっている。DM……ではなくBackchannelを始めるには、プロフィールページにある小さな紙飛行機のアイコンを探すか、あるいはメインメニューから右にスワイプしてBackchannelのページを表示させる。ただし、1つだけ注意すべきことがある。まだメッセージを削除することはできないようなので(コピーや報告はできる)、Backchannelする際には必ず、本当にこのメッセージを送信しても良いかどうかを確認しよう。

関連記事:Android版Clubhouseのベータ版が5月19日より国内提供開始

カテゴリー:ネットサービス
タグ:音声ソーシャルネットワークチャットClubhouseアプリ

画像クレジット:AP Photo/Mark Schiefelbein

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フェイスブックが音声SNS「Live Audio Rooms」とポッドキャスト向け新サービスの提供を米国で開始

2021年4月、Facebook(フェイスブック)は、ライブ音声SNSサービスClubhouse(クラブハウス)のFacebook版をはじめとする、一連の新しい音声関連サービスに投資する予定であることを発表した。そして米国時間6月21日、Facebookは予定されていた一連の新サービスの提供を正式に開始した。手始めとして、Live Audio Rooms(ライブ・オーディオ・ルーム)のサービスが米国で開始されたのだが、現時点では「ルーム(特定の話題について話すための部屋)」をLive Audio Rooms内で設立できるのはiOSアプリからのみで、設立できるユーザーも一部の著名人やFacebookグループに限定されている。Facebookは同時に、米国内のポッドキャストパートナー第一陣によるポッドキャスト配信も開始した。

関連記事:フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど

Facebookによると、Live Audio Roomsを設立できるのは、Facebookが認めて許可を与える米国内の著名人またはクリエーターのみで、iOSでプロフィールまたは新しく導入されたFacebook Pages(Facebookページ)を作成している必要がある。Facebookグループについては現時点でも「多数のグループ」が同機能を利用できるとのことだ。

Live Audio Roomsとポッドキャスト用新サービスのどちらについても、今後数週間から数カ月の間にもっと多くのユーザー、ポッドキャスト、グループが追加されて、より広く利用可能になる予定だ。一方、Live Audio Roomsのルームに参加したりポッドキャストを視聴したりするだけであれば、すべてFacebookユーザーが今週から利用可能である。

画像クレジット:Facebook

FacebookのLive Audio Roomsにも、Clubhouseやそれに類する音声SNSと同様の標準的な機能が備わっている。

Live Audio Roomsのイベントホストは画面上部に円形のプロフィールアイコンで表示され、リスナーは画面の下半分にホストよりも小さいアイコンで表示される。発話中のスピーカーのアイコンは光るようになっており、承認されたスピーカーの名前の横にはチェックマークが付く。

ライブキャプション(字幕)を有効化するオプションや、発言したいときに使う「挙手」ツール、Facebookのニュースフィードやグループへの投稿を通じて特定のルームを共有するツールも用意されている。

画像クレジット:Facebook

Live Audio Roomsには他の類似サービスとは異なる機能もいくつかある。例えば、ホストはセッション開始前に前もってスピーカーを招待できるし、セッション中にリスナーの誰かをスピーカーに指定することもできる。Facebookによると、1つのセッションでスピーカーを最大50人まで指定でき、リスナー数の制限はないとのことだ。

自分が参加しているルームのセッション中に自分の友だちやフォロワーが参加すると、それも通知される。

ルーム参加中に画面下部の「サムアップ」ボタンを押すと表示されるFacebook用の絵文字アイコンを使って「いいね!」や他のリアクションでコンテンツへの反応を示すことができる。今回の正式サービス開始にともない、リスナーはLive Audio Roomsを開設している著名人に投げ銭機能の「スター」を送って支援することも可能になった。Facebook Liveのコンテンツと同様に、スターはルームでの会話中に購入でき、好きなときに送ることができる。

スターを送ると、スターを送ったリスナーがハイライトされる特別席である「Front Row」にアイコンが表示される。これによりイベントのホストは、どのリスナーが支援してくれているのかを簡単に認識でき、望むならイベント中にそのようなリスナーに対して名指しで感謝のコメントを述べることもできる。

画像クレジット:Facebook

ホストが会話中に支援したい非営利団体やファンドレイザーを選び、リスナーやスピーカーがそれらの団体に直接寄付できるようにする新機能も追加された。そのセッション中は、寄付の集まり具合が進捗バーで表示される。

画像クレジット:Facebook

Facebookグループの場合は、モデレーターやグループメンバー、他の管理者のうち誰がルームを設立できるようにするかを、管理者がコントロールできる。公開グループのルームにはメンバーもビジターも参加できるが、プライベートグループのルームへの参加はメンバーに限定されている。

ルームが新しく設立されると、その旨がニュースフィードに表示され、通知も届く。また、Facebookユーザーは、興味があるルームにサインアップし、そのルームがライブになったときにリマインド通知を受け取れるように設定することが可能だ。Live Audio Roomsは対象のFacebookグループ内から見つけることもできる。

画像クレジット:Facebook

さっそくFacebookのLive Audio Roomsを始めた著名人には、グラミー賞にノミネートされたエレクトロニックミュージックのTOKiMONSTA(トキモンスタ)氏、アメフトの有名クォーターバックであるRussell Wilson(ラッセル・ウィルソン)氏、オーガナイザー兼プロデューサーで独立系ジャーナリストでもあるRosa Clemente(ローザ・クレメント)氏、ストリーマー兼デジタルエンターテイナーのOmareloff(オマレロフ)氏、社会起業家のAmanda Nguyen(アマンダ・グエン)氏が名を連ねる。間もなく開始することを計画している著名人には、D Smoke(D・スモーク)氏、Kehlani(ケラーニ)氏、Reggie Watts(レジ―・ワッツ)氏、Lisa Morales Duke(リサ・モラレス・デューク)氏、Dr. Jess(ドクター・ジェス)氏、Bobby Berk(ボビー・バーク)氏、Tina Knowles-Lawson(ティナ・ノウレス-ローソン)、Joe Budden(ジョー・バドゥン)氏(Spotify初の大物人気ポッドキャスターだったが、Spotifyは2020年、彼との専属契約を失った)、DeRay Mackesson(ディレイ・マッケソン)氏などがいる。

画像クレジット:Facebook

また、Dance Accepts Everyone、Vegan Soul Food、Meditation Matters、Pow Wow Nation、OctoNation(なんと、最大の「タコ」専門ファンクラブだ)、Space HipstersなどのFacebookグループがLive Audio Roomsを試し始めている。

画像クレジット:Facebook

Facebookは、Live Audio Roomsのサービス開始と同時に、計画していたポッドキャスト用サービスを一部のクリエーター向けに提供し始めた。例えば、「The Joe Budden」のJoe Budden(ジョー・ボドゥン)氏、The Black Effect Podcast NetworkとiHeartRadioで「Carefully Reckless」を配信しているJess Hilarious(ジェス・ヒラリアス)氏、「The LadyGang」のKelti Knight(ケルティ・ナイト)氏、Becca Tobin(ベッカ・トービン)氏、Jac Vanek(ジャック・ヴァネック)氏、「Side Hustle Pro」のNicaila Matthews Okome(ニケイラ・マシューズ・オコメ)氏などだ。夏には他のポッドキャスターにも門戸が開かれる予定とのことだ。

画像クレジット:Facebook

誤解のないようにいうと、Facebookのこの新しいポッドキャストサービスは、Spotifyと連携して、Spotifyの音楽やポッドキャストをFacebookアプリ上のミニプレイヤーで再生可能にした最近の新サービスとは異なる。Facebookの新しいポッドキャスト機能では、ポッドキャストを、公開RSSフィードを使ってFacebook上で直接配信できるため、Spotifyを通す必要はない。しかし、Facebook内で使うポッドキャスト用ミニプレイヤーは、Spotifyと連携したミニプレイヤー(Project Boomboxとも呼ばれる)と外見も挙動もそっくりだ。それでも、この2つは異なる別のものである。

関連記事
フェイスブックがアプリ内でSpotifyをストリーミングできる新機能を導入、日本でも提供
フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど

今回の新しいポッドキャスト機能により、ユーザーはFacebook上で直接、ミニプレイヤーまたはフルスクリーンでポッドキャストを視聴できる。再生オプションもいくつかあり、スマートフォンの画面がオフになってもポッドキャストの再生を続けることが可能だ。これにより、SpotifyやApple Podcastsなどのサービスを介さなくてよくなるため、Facebookはある意味、ポッドキャスト配信用のネイティブアプリのようになる。

Facebookは以前に、ポッドキャストを視聴するためにFacebookページに接続しているユーザーが1億7000万人を超えていると述べたことがある。Facebook上でポッドキャストを視聴したいユーザーが多いことは明らかだ。

画像クレジット:Facebook

Facebook Podcastのサービス開始にともない、Facebookはポッドキャストクリエーターたちに、ポッドキャストをFacebookのサーバーにキャッシュする許可を求めている。これは、コンテンツがFacebookのコミュニティ規定に抵触しないようにするためだという。しかし、RSSフィード経由で配信されることに変わりはないため、ポッドキャストは、クリエーターが利用しているホスティングプロバイダーのメトリクスで表示される。

Facebookは先週、ポッドキャストページのオーナーに宛てて配信したメールの中で、Facebook上でポッドキャストを配信する詳しい方法と、各エピソードのRSSフィードをリンクさせてニュースフィードに自動的に投稿できることについて説明した。この機能は、Facebookページの「ポッドキャスト」タブからも使用できる。Facebookのポッドキャスト利用規約では、クリエーターは「派生コンテンツ」を作成する権利をFacebookに付与することが定められている。おそらく、今後展開されるクリップ機能を想定してのことだろう。

Facebookは夏の終わり頃までに、ポッドキャストを短いクリップにして共有する機能や、キャプションを付ける機能などを追加する予定だという。長期的には、ポッドキャストを中心としたSNS体験を構築する計画だ。Facebookはまた、クリエーターと協力して、短いクリエイティブ音声クリップによるSNSサービス「Soundbite」を新たに開発している。サービス開始は2021年終わり頃になる予定だ。

画像クレジット:Facebook

Facebookが準備中の他の音声関連機能には、さまざまな音声コンテンツをFacebookで一元的に楽しめるようにする機能や、動画をオーディオ再生する機能などがある。

Facebookによると、この新機能により、ポッドキャストだけでなく、Facebook上にあるあらゆる種類のオーディオコンテンツを一元的に聴けるようになり、ユーザーは新しいトピックあるいは新しいクリエーターの音声コンテンツを発見しやすくなるという。この機能に関するさらなる詳細は2021年夏ごろに公開される予定だ。

本日のサービス開始に先立ち、Facebookはひそかに台湾と社内でLive Audio Roomsのテスト運用を行った。このテスト運用は今後も継続される。先週、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は米国で、自身がホストになってLive Audio Roomsの初回テストを行った。このテストには、Facebookの幹部社員やFacebook Gamingのクリエーター数人が参加した。

ザッカーバーグ氏は、Facebookにおける音声コンテンツの可能性に強い自信を持っている。同氏はその点について、Clubhouseに数回登場して語ったことさえある。FacebookがいわばClubhouseのライバルサービスであるLive Audio Roomsを発表したのは、その直後のことだった。

ザッカーバーグ氏は同サービスを初めて発表した際にPlatformer(プラットフォーマー)の取材に応じて次のように語っている。「私がFacebookで最も期待している分野は、基本的に、数多くのコミュニティやグループが存在することです。興味のあることを中心に構成されたコミュニティにすでに参加されている方は多いと思いますが、さらにそれらの人々が集まって話ができるルーム(部屋)を持てるようになることは、非常に有益なことだと思います」。

Facebookはこれらの新しい音声関連サービスを今後数カ月の間に米国以外の国々にも展開していく予定だ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook音声ソーシャルネットワークポッドキャストアメリカ

画像クレジット:Facebook

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

最も楽しく過ごせる人たちとのつながりを強くするソーシャルアプリ「Squad」、ボイスメッセージ好きならきっと気に入る

Squadは共通の関心ごとがある人をつなぎ、実際に会うためのアプリだった。ところが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が広がった。ソーシャルアプリの多くはこの状況下で成功した。人々は以前よりもデジタルでのつながりを渇望したからだ。しかしSquadはうまくいかなかった。

創業者のIsa Watson(アイサ・ワトソン)氏には、世界がいつまで活動を止めることになるのかわからなかった。同氏は、以前の世界に戻るのを待つのではなくアプリの機能を完全に変えることにした。

米国時間6月22日、Squadはすでに友達である少数の人たちと関係を深めるオーディオベースのソーシャルアプリとして再出発した。Squadはオーディオのみのアプリだが、第2のClubhouseを目指すわけではない。親しい友達から発信されたボイスメッセージのニュースフィードのようなもので、メッセージは24時間後に消える。

最大12人の友達を自分の「スクワッド」(チーム、部隊の意)に追加でき、新しいボイスメッセージを投稿するとスクワッドのメンバーは絵文字で反応したり個人的にボイスメッセージを返したりすることができる。個人的なボイスメッセージも24時間で消えるため、率直に話しやすい。Squadは近々通話もサポートする予定だが、今のところグループ通話やグループオーディオメッセージの機能はない。しかし通話にタイトルをつけられるため、ユーザーにとっては一般的な通話よりもSquad経由で話す方が好ましいかもしれない。タイトルをつければ、スクワッドのメンバーは通話に出る前にあなたが何について話したがっているかを知ることができる。

画像クレジット:Squad

ワトソン氏は「ソーシャルの状況には大きな空白部分があります。ソーシャルのツールの大半は発見し、ブロードキャストし、個人をブランディングするプラットフォームだからです。我々は最も楽しく過ごせる人たちとの強いつながりを維持できるようにしようと考えており、大きなチャンスがあります」と述べた。

Instagramの厳選された写真やFacebookの作り込まれた近況よりも、音声で近況を投稿する方が信頼できる感じがする(そしてFacebookはZ世代やミレニアル世代にとって明らかにクールではない)。Dispoなどのアプリの人気に表れているように、若い世代はそのとき限りでリアルなソーシャルメディアエクスペリエンスに対する反応が良い。とはいえ、オーディオだけのメディアをWhatsAppやiMessageでボイスメッセージを送ったことのない人々に売り込むのは難しいかもしれない。Squadは最初に米国内のみで公開するが、このようなアプリはボイスメッセージの人気が高い他の国で成功する可能性がある。

ワトソン氏は「テキストメッセージで交わされる会話の多くが、非同期のオーディオメッセージになりつつあります。この傾向は習慣として今後もさらに浸透していくものと我々は期待しています」と補足した。

ワトソン氏は2019年にシードラウンドで350万ドル(約3億8800万円)を調達し、TechCrunchでは非白人女性がシリコンバレーでベンチャー投資を獲得した秘訣の記事で同氏を取り上げた。アプリの方向性は変わったが、 Harrison MetalのMichael Dearing(マイケル・ ディアリング)氏、BoxのAaron Levie(アーロン・レヴィ)氏、StichFixのKatrina Lake(カトリーナ・レイク)氏、AwayのJen Rubio(ジェン・ルビオ)氏、SlackのStewart Butterfield(スチュワート・バターフィールド)氏などの投資家は引き続きワトソン氏を支援する。ワトソン氏はシードラウンドの後、さらに100万ドル(約1億1100万円)を調達し、これまでにSquadが調達した資金の合計は450万ドル(約4億9900万円)となっている。

関連記事:非白人女性がシリコンバレーでベンチャー投資を獲得した秘訣

ワトソン氏はこう語る。「私は(投資家たちから)『アイサ、あなたはソーシャルに関するこうした変化について何年も話していたけど、みんながあなたにクレージーだと言っていたよね、ソーシャルのことはすっかり理解されていて今後は何も起きない、って』と言われていました。しかし今、人々は変化を認めています」。

画像クレジット:Squad

SquadがClubhouseの競合ではないにしても、オーディオ専用メディアの台頭は飽和したソーシャルマーケットに風穴を開けることができるという良い徴候だ(だから多くのソーシャルアプリがClubhouseに挑んでいる。出会い系アプリのTinderのようなオーディオアプリがまだ出てきていないのは驚きだ)。Squadのベータテストでは、ユーザーの87.5%がオンボーディングのプロセスを完了した。ただしClubhouseや多くのClubhouseクローンが悩まされているアクセシビリティの問題は、Squadでも同様だ。これまでのところSquadにキャプションを付ける機能はないが、ワトソン氏によれば現在検討中で将来的には実装したいとのことだ。キャプションを付けられるようになればSquadの利用者が増えるだけでなく、iMessageやWhatsAppといったメッセージング大手のアプリと大きく差をつけることができるかもしれない。

グループチャットにボイスメッセージを送るのが好きな人は、自分の友達をSquadに誘いたいと考えるだろう。現在のところこのアプリは招待制で、登録を受け付けている。自分の順番が回ってきたら、友達を3人招待できる。5日連続で投稿すると、さらに3人招待できる。招待した人がサインアップすると、さらに2人招待できる。自分のスクワッドのメンバーが12人になるまで、このルールで増えていく。

関連記事
Spotifyがライブオーディオアプリ「Greenroom」を提供開始、Clubhouseのライバル誕生
「たまり場」で友達と遊べる通話アプリ「パラレル」運営元が12億円のシリーズB調達、開発体制・マーケ・海外展開を強化
「あつ森」とClubhouseのハイブリッド仮想空間「Skittish」をZoomに疲れた人が訪れている

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Squad音声ソーシャルネットワークボイスメッセージ

画像クレジット:Squad

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

Spotifyがライブオーディオアプリ「Greenroom」を提供開始、Clubhouseのライバル誕生

Spotify(スポティファイ)は2021年3月、ライブオーディオマーケットへの参入を加速させるために、スポーツ専門のオーディオアプリLocker Roomを運営する会社を買収する発表した。そしてSpotifyは6月16日のSpotify Greenroomの立ち上げでその目的を遂行する。Spotify Greenroomは、世界中のSpotifyユーザーがライブオーディオルームに参加したりルームをホストしたり、ときにそうした会話をポッドキャストに変えることができる新しいモバイルアプリだ。同社はまた、新しいアプリに将来多くのコンテンツが加わるようにするためのCreator Fundも発表した。

関連記事:SpotifyもClubhouseに負けじとライブオーディオに参入

Spotify GreenroomアプリそのものはLocker Roomの既存のコードをベースにしている。実際、現在のLocker Roomユーザーは6月16日からブランドとデザインが改変されたGreenroomエクスペリエンスになるのを目にするとSpotifyはTechCrunchに語った。

Locker Roomは白と赤みがかったオレンジ色のスキームを使っていたが、新しいGreenroomアプリはかなりSpotify派生物のような外観で、Spotifyと同じカラーパレット、フォント、イコノグラフィーを使っている。

新アプリを利用するには、Spotifyユーザーは現在のSpotifyアカウント情報を使ってサインインする。そして関心のあるものを結びつけるためのオンボーディングがある。

画像クレジット:Spotify

当面、聴くオーディオプログラムを見つけるプロセスは主にアプリ内でのユーザーのグループ参加に頼る。これはLocker Roomが展開してきたものに似ている。Locker Roomではユーザーはお気に入りのチームを見つけてフォローしていた。しかしGreenroomのグループはもはやスポーツにだけ結びついているのではなく、より大衆的だ。

聴きたいと思われるコンテンツにユーザーをつなげるためにSpotifyのパーソナライゼーションテクノロジーを活用するというのがGreenroomの計画だ、とSpotifyは語った。例えばすでにSpotifyでフォローしているポッドキャスターがSpotify Greenroomでライブを行う場合、ユーザーにノーティフィケーションを送ることができる。あるいは、ターゲットを絞ったレコメンデーションをするために、あなたがどのような種類のポッドキャストや音楽を聴いているのかを活用することもできる。

Spotify Greenroomの機能セットは、ClubhouseやTwitterのSpaces、FacebookのLive Audio Roomsなど、他のライブオーディオサービスのものとほぼ同じだ。ルームのスピーカーは丸いプロフィールアイコンでスクリーン上部に表示され、リスナーはスピーカーのものより小さなアイコンで下部に表示される。ミュートオプションやモデレーションコントロールがあり、ライブオーディオセッション中にリスナーをステージに登場させることもできる。ルームは最大1000人をホストでき、Spotifyは今後この数をさらに増やす見込みだ。

関連記事:ツイッターが音声会議「スペース」をフォロワー600人以上のユーザーに公開、チケット、リマインダーなども追加

画像クレジット:Spotify

リスナーはアプリで「ジェム」をあげることでスピーカーにバーチャルの拍手を送ることができる。この機能はLocker Roomから来ている。スピーカーが稼いだジェムの数はセッション中、プロフィール写真の横に表示される。差し当たってはこうしたジェムに金銭価値はないが、Greenroomがまだ収益をあげる方法を提供しておらず、これは明らかに次のステップのようだ。

Spotify Greenroomと同種のライブオーディオアプリの間にはいくつかの主な差別化要因があることは記すに値する。まず第一に、Spotify Greenroomはホストが好きな時にオンにしたりオフにしたりできるライブテキストチャット機能を提供している。ホストはライブオーディセッションが終わった後にそのオーディオファイルをリクエストし、ポッドキャストのエピソード用に編集することもできる。

おそらく最も重要なことは、ライブオーディオセッションがSpotifyによって録音されることだ。これはモデレーション目的のためだと同社は話す。ユーザーがGreenroomオーディオルームに関して何か問題を報告すると、Spotifyはどのようなアクションが必要かを判断するために録音を調べることができる。これはClubhouseが対応に苦慮してきた部分だ。Clubhouseのユーザーはときに、アプリ内でリアルタイムに有害性や乱用に直面してきた。ここには人種差別や女性差別のような問題の多い分野も含まれる。直近では、反ユダヤ主義やヘイトスピーチのために数多くのルームを閉鎖しなければならなかったとClubhouseは述べた。

SpotifyはSpotify Greenroomのモデレーションは既存のコンテンツモデレーションチームによって管理されると話す。もちろん、Spotifyがいかに早く不適切なユーザーに対応したり、行動規範に違反したライブオーディオルームを閉鎖したりできるかは今後明らかになる。

6月16日のアプリの立ち上げはユーザーがつくるライブオーディオコンテンツにフォーカスしている一方で、SpotifyはGreenroomでさらに大きな計画を持っている。今夏、同社はプログラムが組まれたコンテンツに関する発表を行う計画だ。これは他の新機能の立ち上げとともに最優先事項だとしている。Locker Roomで知られていたスポーツコンテンツに加え、音楽、カルチャー、そしてエンターテインメントに関連するプログラミングが含まれる。

画像クレジット:Spotify

同社はまた、Spotify Greenroomに音楽にフォーカスしたコンテンツを根づかせることを期待して、Spotify for Artistsチャンネルを通じてアーティストにSpotify Greenroomを売り込むとも話す。そしてクリエイター向けの収益化オプションも今後視野に入ってくることも認めたが、それらがどのようなものになるか具体的な詳細は示していない。

加えて、Spotifyは米国のオーディオクリエイターが収入を得られるようにするのをサポートするSpotify Creator Fundを発表した。しかしこのファンドの規模や、クリエイターが受け取れる額、基金分配のタイムフレーム、選考基準、その他の要因など詳細は明らかにしなかった。将来この機会について話を聞きたい人向けのサインアップフォームを提供しているだけだ。これはクリエイターにとって、オプションがたくさんある中で比較検討を難しいものにしそうだ。

Spotify Greenroomは世界135マーケットのiOSとAndroidで6月16日から利用できるようになった。Spotifyそのものが展開されている178マーケットと同じ規模ではない。差し当たっては英語のみだが、今後成長とともに拡大する計画だ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify音声ソーシャルネットワークClubhouseアプリ

画像クレジット:

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

「たまり場」で友達と遊べる通話アプリ「パラレル」運営元が12億円のシリーズB調達、開発体制・マーケ・海外展開を強化

友達と遊べる通話アプリ「パラレル」運営元が12億円のシリーズB調達、開発体制・マーケ・海外展開を強化

友達と遊べる通話アプリ「パラレル」(Android版iOS版)を運営するパラレルは6月11日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による総額12億円の資金調達を発表した。引受先は、ジャフコグループ、KDDI Open Innovation Fund、ANRI、W ventures、三菱UFJキャピタル。調達した資金により、パラレルを世界的なコミュニケーションアプリとするため、主に開発体制やマーケティング強化、またグローバル展開強化を行う。

また「パラレル」を日本中ひいては世界中の人と人とのコミュニケーションをさらに楽しませる場とすることに注力していくため、コーポレートブランドを刷新した。また2021年6月11日付で、会社名を「React株式会社」から「パラレル株式会社」に、同時にコーポレートロゴも変更、「パラレル」のサービスデザインもリニューアルした。

友達と遊べる通話アプリ「パラレル」運営元が12億円のシリーズB調達、開発体制・マーケ・海外展開を強化

パラレルは、仲の良い友達とオンライン上に「たまり場」を作り、コンテンツや時間を共有しながら遊べる通話アプリ。友達同士が現実世界で会って遊ぶのと同様、またそれ以上の体験をオンライン上に作ることをミッションとし、場所を問わず、共通のコンテンツを楽しめる次世代コミュニケーションアプリを目指しているという。サービス開始から約1年半で累計登録者数が100万人を突破、月間総通話時間は4億分に上るそうだ。

友達と遊べる通話アプリ「パラレル」運営元が12億円のシリーズB調達、開発体制・マーケ・海外展開を強化

月の利用者・月の通話回数の伸びは、2020年1月~12月での比較数値。また、月の総通話時間・1日の通話時間平均は2021年5月現在の数値

パラレルを立ち上げると、放課後の教室のようなたまり場がオンライン上に現れ、そこに入室することで、友達や家族、恋人など身近な人たちと、様々なオンラインゲームで遊べたり、画面共有しながらエンタメコンテンツを同時視聴・体験できたりする。

現在パラレルは、特にZ世代がオンラインゲームを通じて仲間とコミュニケーションを楽しむ際に使用するアプリとして支持しているという。今後はオンラインゲームで遊ぶ機会にとどまらず、映画やライブ、音楽鑑賞、ショッピングなど、日常的なシーンで、友人や家族、恋人などと一緒に時間を共有しながらコンテンツを楽しめる、たまり場空間を作るとしている。

今後はさらに多くの方がパラレルを使うような新機能の開発、エンタメ企業との戦略的アライアンス連携などにも注力する。また、徐々にシェアが広がりつつある海外への展開も本腰を入れて強化する。

月の利用者・月の通話回数の伸びは、2020年1月~12月での比較数値。また、月の総通話時間・1日の通話時間平均は2021年5月現在の数値

関連記事
仲間とコンテンツや時間を共有するオンラインのたまり場を作り出す音声SNS「パラレル」
ツイッターが一部ユーザーのアプリデザインを変更し「スペース」を中央のタブに、音声チャットルームに注力
ライブ配信「ツイキャス」が音声SNS機能を強化、最大101人の会話を10万人規模で一斉視聴可能に
Discordが新機能を発表、音声イベントのポータルとなる「Stage Discovery」機能や有料チケット制の導入など
全ユーザーの85%が24歳以下、Z世代が集まる複数人グループ通話SNS「Yay!」の登録者数が300万人突破
Instagram Liveに音声ミュートやビデオをオフにする新機能追加、Clubhouseに対抗
フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど
RedditがClubhouseによく似たReddit Talkを発表
LinkedInもClubhouse類似機能を開発中
SpotifyもClubhouseに負けじとライブオーディオに参入

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:音声ソーシャルネットワーク / オーディオソーシャルネットワーク(用語)パラレル(企業・サービス)資金調達(用語)日本(国・地域)

ツイッターが一部ユーザーのアプリデザインを変更し「スペース」を中央のタブに、音声チャットルームに注力

Twitter(ツイッター)はアプリをアップデートして、音声チャットルームのTwitter Spaces(スペース)をユーザー体験の中心に据えようとしている。米国時間6月3日、Twitterは一部ユーザーのモバイルアプリで、Twitter Spacesのタブをメインのナビゲーションバーにレイアウトした(最初はiOSから)。これによりTwitter Spacesはバーの中央に位置することになり、検索の拡大鏡と通知のベルの間に置かれる。Spacesが他のタブを追いやってしまうことはないため、バーのアイコンの数は4つから5つへと増える。

まだこのアップデートを確認できないユーザーもおり、最初はSpacesのベータに協力したユーザーの内約500名に対して、この通称「Spaces discovery tab(Spacesディスカバータブ)」が6月3日から展開される。

Twitterによると、このタブはSpacesがユーザーがフォローしている人たちによって、現在ホストされていることを示すが、タイムライン上部のFleetラインのようには表示されない。むしろそのディスカバータブはSpacesをもっとビジュアル的に表示し、今後のSpacesについてツイートしたときに出るプロモーションカードに似たものになる。

画像クレジット:Twitter

TechCrunchへの説明でTwitterは、Spacesがどれだけ楽しくても、専用のスペースがないためそのライブのイベントを見つけたり追跡することが難しい。新しいタブは、それを変えるものだという。

タブの中では、現在アクティブなSpacesが、その名前やホスト、現在の参加者なども含めもっと詳しくわかる。またこのタブの中でユーザーは、スケジュールされているSpacesのリマインダーを管理し、それらが始まるときに通知が届いたり、Twitterにフィードバックを送ってもっと参加したいSpacesを教えたりできる。

アプリ研究者であるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏がTwitterのアプリ改訂プランを知り、Spacesがナビゲーションバーに来ることがわかったのは、2021年5月のことだ。

現状ではフォロワー数が600名以上のユーザーがSpacesの主催を認められているが、今回タブがローンチしてもそれは変わらない。しかしSpacesに関するTwitterのプランはもっと大きく、今度のディスカバー機能で見つけやすくなったスケジュール上のSpacesだけでなく、チケットがあるイベントや、共同主催イベント、アクセシビリティの改善なども予定されている。

関連記事
ツイッターが音声会議「スペース」をフォロワー600人以上のユーザーに公開、チケット、リマインダーなども追加
Clubhouseが全世界でAndroidアプリを提供、日本では5月18日から

Spacesをナビゲーションバーに直接置けば、Twitterの音声チャットルームは強調されることになり、これまでのようにTwitter版Clubhouseに関心のないユーザーに無視されることも少なくなる。現在、Clubhouseもアクセスが拡大している。Androidでデビューした後、Clubhouseはすでに200万のAndroidユーザーが参加したと発表した。

関連記事:Clubhouseが全世界でAndroidアプリを提供、日本では5月18日から

一方Twitterは、これまでSpacesを試用したユーザーの数を、ホストについてもエンドユーザーについても公表していない。

今回のローンチと並行して、TwitterはHome Timeline(タイムライン)からの誰かのプロフィール画像のまわりに紫のリングを表示するといったこれまでテストしたSpacesの他の機能も展開するだろう。

現在、プロフィール写真はブルーのリングで強調され、タップするとそのユーザーのFleets(フリート)へ飛ぶ。しかし紫のリングでは、そのユーザーが現在、Spacesでアクティブかどうかがわかる。さらにそのユーザーのプロフィールをタップすれば、そこに参加できる。これにより、いつものように自分のタイムラインをただスクロールしているときでも、Spacesを見つけやすくなる。

Twitterによると、この新しいSpacesのタブは、ベータテストに参加した人たちでテストした後、より多くのユーザーで展開されえることになっているという。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TwitterTwitter Spaces音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Twitter Spacesがウェブでも利用可能に、アクセシビリティ機能も搭載

米国時間5月26日夜、Twitter(ツイッター)はClubhouseのライバルである同社のSpacesをウェブでも利用できるようになると発表した。5月はじめにフォロワー600人以上のユーザーなら誰でもiOSかAndroidのアプリ上でSpacesを利用できるようになった。ほぼ同時に、Clubhouseはついに待望のAndroidアプリを公開した。ただ、Clubhouseはまだウェブでは利用できない。ライブソーシャルオーディオ市場でTwitterが一歩先行するかたちだ。

Instagramも自身をClubhouseのライバルと位置づけ、ユーザーがオーディオとビデオをミュートする機能を活用してライブができるようにしている。それぞれのアプリはどう差別化していくのだろうか?TwitterのNed Segal(ネッド・シーガル)CEOは、毎年恒例で2021年が49回目となる5月25日のJPモルガンのグローバルテクノロジー/メディア/コミュニケーションカンファレンスでこの点を明らかにしようと試みた。

関連記事
ツイッターが音声会議「スペース」をフォロワー600人以上のユーザーに公開、チケット、リマインダーなども追加
ClubhouseがついにAndroidアプリを発表、急激にインストール数が減少する中まずは米国のみ
Instagram Liveに音声ミュートやビデオをオフにする新機能追加、Clubhouseに対抗

シーガル氏は次のように述べている。「Twitterは世界で何が起きているか、人々が何について話しているかを知る場です。Twitterを開いてホーム画面のタイムラインを見たときにSpaceがあれば、おそらくあなたの知らない人であってもそこで話されている話題はあなたに大いに関連のあることです。ビットコインのこと、あるいはグラミー賞の余韻やNFLのドラフトについて話されているかもしれません」。

Spacesのウェブ版に関してTwitterが重視している部分には、ユーザーの画面サイズに対応するUIとSpacesの予定をリマインドする機能などがある。Spaceに参加する前に、誰がそこにいるか、何が話されているかのプレビューが表示される。ユーザーはSpaceを画面の右側に開きつつ、同時にタイムラインをスクロールすることもできる。

画像クレジット:Twitter

特筆すべきは、このアップデートではアクセシビリティと文字起こしが重点項目に挙げられていることだ。オーディオのみのプラットフォームでは聴覚に障がいのある人が会話に参加するためにライブの文字起こしが欠かせない。新機能に関してTwitterが共有したスクリーンショットで、Spacesにライブキャプションが表示される様子を見ることができる。文字起こしの精度がどうなるかは、まだわからない。

2020年にTwitterは音声ツイートにキャプション機能をつけなかったことで当然の批判を受けた。Twitterのサポートは謝罪のツイートで「アクセシビリティは決して後回しにしてはいけないことです」と記した。2020年9月までに同社は2つのアクセシビリティチームを発足させた。

ライブオーディオが台頭する中、今でもアクセシビリティは後回しにされてしまうことがある。Clubhouseはまだライブキャプションに対応していない。

関連記事:どういうわけかTwitterにはアクセシビリティ専門チームがない

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TwitterTwitter SpaceアクセシビリティClubhouse音声ソーシャルネットワーク文字起こし

画像クレジット:Twitter

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

「あつ森」とClubhouseのハイブリッド仮想空間「Skittish」にZoomに疲れた人が訪れている

Instagram(インスタグラム)の広告が迫ってくるような気がして、近頃、Zoom(ズーム)カメラのスイッチを入れる気になれないのは、あなただけではないだろう。2021年になっても、パンデミックの間に人々をつないでいるソーシャルアプリやバーチャルチャットツールの多くは、実社会の交流をシミュレートする以上に使い尽くされている感がある。

しかし、オンラインで過ごすことが、煩わしいものでないとしたらどうだろうか。

それが、Skittish(スキティシュ)のアイデアだ。このブラウザーベースのオンラインイベントプラットフォームは、XOXO(エックス・オー・エックス・オー)の共同設立者であるAndy Baio(アンディ・ベイオ)氏によって開発されたものだ。スキティシュは、Discord(ディスコード)やClubhouse(クラブハウス)のようなソーシャルオーディオチャットアプリとキュートなビデオゲームをかけ合わせたような遊び心あふれるプラットフォームで、丸っこいカラフルな動物のアバターが数多く用意されている。Zoomミーティングとは異なり、スキティシュには「場所」があり、そこで暮らす動物たちがお互いに出会い、一緒に活動し、セレンディピティ(偶然の幸運)が訪れるのを待つという設定だ。

スキティシュは、ベイオ氏の探究心の延長線上にある。クリエイティブな人々が自分の作品を発表したり、集まったりできる、インディーゲームのような気楽で魅力的な空間だ。「人々が自分らしくいられる場所に惹かれる」と、ベイオ氏はTechCrunchに語る。そして「スキティシュでは、みんなが自分に合ったレベルで参加できることがとても重要だ」と続ける。

ベイオ氏は、独特なソーシャルスペースを企画することで定評があるが、スキティシュまではほとんどがIRL(In Real Life、現実世界)でのものだった。2012年には、ポートランドを拠点とした、個性的なクリエイターのための一風変ったフェスティバルXOXOを共同で立ち上げている。フェスティバルは、新型コロナウイルス感染症の影響でこの1、2年休止しているが、インディーゲーム開発者、型破りなポッドキャスター、デジタルアーティストなどでにぎわうオンラインコミュニティの中で、そのイベントは活動を続けている。XOXOの前には、クラウドファンディングサイトであるKickstarter(キックスターター)の立ち上げに携わり、その後、キックスターターの初代最高技術責任者(CTO)を務めた(実をいうと、筆者はコミュニティの一員である元XOXOの参加者だ)。

スキティシュ(「臆病な」という意味)という名前の通り、人を追い詰めないオンラインのソーシャルスペースを作ることを目的としている。ベイオ氏が思い描くバーチャル世界では、現実の世界と同じように、内向的な人は周辺部を歩き回り、外向的な人は中心部に飛び込んで人目を引くことができる。明確に仕事のために作られた、あるいは仕事を模して作られたバーチャル環境にはない、こういった社会的スタイルの自由さは、逆に多くの人に不安を抱かせる。

ベイオ氏にとって、音声チャットは最適な場所だ。定番のカメラを使わないことで、人々は社会的な不安定さを感じることになるが、それでもなお音声は、テキストにはない社会的な存在感をもたらす。

「多くのバーチャルイベントでは、参加者が見知らぬ人に向けて常にカメラで映しだされていることを前提としているが、それは自分にはなじまない」とベイオ氏はいう。「スキティシュは、音声を使うことを基本とし、空間オーディオを使用しているため周囲の人の声が聞こえ、会話に参加する前に少し様子をうかがってから、参加するかどうかを決めることができる。知らない人との交流は、たとえオンラインであっても、いつも本当に不安になるものだ」。

クラブハウスはソーシャルオーディオの代名詞のようになっているが、そのスタイルはまだ万人受けするものとは言えない。「音声でのカジュアルな会話というアプローチは好きだが、(クラブハウスは)一種のパネル会議のように感じられ、多くの視聴者を惹きつけるには、強力なモデレーターが必要だ」とベイオ氏はいう。

スキティシュの仕組み

スキティシュのユーザーは、75種類以上のとてもキュートな動物の中から自分のアバターを選び、人々(動物だが)が集まるグループに近づくと、実際の生活と同じように会話を聞くことができる。離れていくと、会話の声は徐々に小さくなり、やがて聞こえなくなる。よりプライベートな話をしたい場合は、友人(ワニだったりする)と一緒に、他の人たちのグループからは離れて、バーチャルな散歩をしながら会話を楽しむことができる。

スキティシュの各部屋の中では、イベント参加者は部屋の中を歩き回り、マイクを使って他の人と会話をしたり、バーチャルなオブジェクトを置いたり、ポータルを通って別の部屋に移動したりすることができる。スキティシュにスペースを持っているユーザーは、YouTube(ユーチューブ)やSoundcloud(サウンドクラウド)の動画や音楽を仮想スクリーンに流すことができる。また、イベントの主催者は、近隣の音だけを聞くという通常のルールに優先して、自分や他のユーザーの音声をすべての部屋に放送することもできる。

ベイオ氏は、スキティシュを恒常的なソーシャルスペースとは考えておらず、ポッドキャストのライブリーディングから卓上ゲーム、大規模な企業イベントに至るまで、あらゆるタイプのイベントに対応する柔軟で遊び心に満ちたプラットフォームとして提供したいと考えている。同氏によると、スキティシュの主なターゲットは「Patreon(パトレオン)アカウントを持っている人なら誰でも」とのことで、スキティシュを使って大規模な企業イベントに参加すれば、クリエイターが企業のコミュニティに登録する費用は相殺できるという。スキティシュでイベントを主催する人は、あらかじめ用意されたバーチャルオブジェクト(海賊船や巨大なドーナツなど)をバーチャルスペースに置いたり、自分で環境を一から作り上げたりすることができる。

また同氏は、人々が必要とするときにだけサービスが提供されるように作り上げることで、巨大なソーシャルネットワークにあふれるハラスメントや有害性を排除したいと考えている。スキティシュにも、スペースの作成者がユーザーをミュートしたり、追い出したり、さらには入室禁止にしたりすることができる一連のツールが用意されているが、そういったものを使う必要がないことが理想だ。

「自分自身はダークソーシャルの大ファンだ。みんなが自分らしく居られて、より人間的にモデレートされ管理しやすいからだ」とベイオ氏はいう。

スキティシュの構築と次のステップ

パンデミックは、人々がオンラインのソーシャルスペースに求めるものに対して、新たな視点をもたらした。ズームの目新しさはすぐに薄れていき、2020年後半には、グループビデオチャットは、バーチャルな遊び場ではなく、バーチャルな仕事のツールに定着したようだ。2020年のゲームとして、気軽なマルチプレイヤー機能を持つ穏やかなソーシャルシミュレーターが登場したことは、ある意味当然と言えるだろう。

「月並みだが、『Animal Crossing:New Horizons(あつまれ どうぶつの森)』はパンデミックの間、外に出られない日々の頼れる逃げ場であり、心の拠り所でもあった」とベイオ氏は語る。同氏は、どうぶつの森の有名な癒しのリズムとの最初の出会いで魅了され、このゲームによって、スキティシュのイメージを膨らませた。

「操作や視点の動きのシンプルさ、ゲーム全体のトーン、そして限られたものではあるが、ソーシャル機能からは特にインスピレーションを得た」とベイオ氏は語る。そして「来場者の上限は7人で、人がやってくるのにかなり時間がかかるが、それでもやはり、大勢の人が自分の島に来てくれるのはとても楽しいことだ」と付け加える。

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)がどこでも売り切れ「どうぶつの森」がゲーム機の歴代販売ランキングで上位にランクインしていることから、何かが共鳴していることは早くから明らかだった。普段は自分のことをゲーマーとは思っていない人でもスイッチを購入し、バーチャルの木を揺らしたり、リスとおしゃべりしたり、インテリアのヒントを求めて友人の島を巡ったりして、何時間も過ごしていた。ベイオ氏は、スキティシュでも同じような魔法を少しでも取り入れたいと考えている。

ソーシャルネットワーク機能を備えたゲームが今ブームとなっているが、それには理由がある。多くの人にとって、「Fortnite(フォートナイト)」でデュオを組んだり、「Valheim(ヴェルヘイム)」でバイキングのロングハウスを造ったり、「Roblox(ロブロックス)」でユーザーが作ったゲームを試してみたりと、何か他のことをしているときに、交流が生まれるのが自然な流れだ。

アバターを使ったオンラインでの交流は、自分自身を表現するのに十分に意味のある方法であり、Epic(エピック)は、スキン(仮想の衣装)とエモート(ダンスの動きやジェスチャー)の販売をビジネスの中心に据え、フォートナイトの収益の大半を占めるまでにした。

スキティシュは、Coil(コイル)、Mozilla(モジラ)、Creative Commons(クリエイティブ・コモンズ)が共同で設立した基金「Grant For The Web(グラント・フォー・ザ・ウェブ)」から与えられた10万ドル(約1090万円)の助成金を受けて開発された。この基金は、マイクロペイメントを導入するオンラインクリエーターのプロジェクトを支援するために設立されたものだ。ベイオ氏は、スキティシュを恒常的なバーチャル世界ではなく、イベント用のポップアップスペースと想定し、2020年7月に試作を開始した。

関連記事:オンライン支払いの活性化を目指す100億円強のGrant for the Web基金が誕生

スキティシュのスペースは、当初、1つの部屋で最大120人の音声を同時に許容できるようにしていたが、現在はさらに高い音声対応能力を備えている。新しい限界はまだテスト中だが、ベイオ氏の目標であるスキティシュでの1000人規模のイベント開催は近づきつつある。スキティシュの部屋はパスワードで保護され、招待制や公開制にすることができる。ベイオ氏は将来的に3~5人用の特別な「居心地の良い」空間を作ることを思い描いている。

スキティシュでは、高品質な空間オーディオによる音声チャットのために、Second Life(セカンドライフ)のクリエーターであるPhilip Rosedale(フィリップ・ローズデール)氏の最新プロジェクトであるHigh Fidelity(ハイ・フィデリティ)のAPIを使用している。驚くべきことに、セカンドライフがそのオンラインワールドに空間オーディオを採用したのは、今から14年前の2007年のことだ。

スキティシュは、テストとして今月中に最初の有料イベントを開催し、その後、招待制にするという。ベイオ氏は、収益を有料イベントに頼る予定だ。モデレーションの問題や、バーチャルなゾウ、シマウマ、アライグマの間で繰り広げられる何百もの会話を同時にホストするコストのため、無料枠の提供は様子を見ることにしている。

スキティシュでの散歩

筆者は、このプロジェクトについて話を聞くため、スキティシュを介してベイオ氏と会ったのだが、ZoomミーティングやGoogle Hangout(グーグル・ハングアウト)よりもすぐに堅苦しい雰囲気はなくなった気がした。筆者は気高いアライグマとなり、ベイオ氏のフクロウを追って、カラフルなポリゴンで構成されたバーチャルセットの中を、まるで公園でコーヒーでも飲みながら散歩しているかのように回った。

スキティシュはビデオゲームのようで、WASDキーを使って動き回ることもでき、誰でもすぐにコツをつかめるような、わかりやすい作りになっている。シンプルなグラフィックによる世界観は、クールでクリエイティブな雰囲気を醸し出している。アバターはアイドルアニメーションにより絶えず弾んでいて、ゾウ、アライグマ、シマウマたちは生気を放っている。

他の革新的なアバターベースのバーチャル世界(AltspaceVR[オルトスペース・ヴィアールなど)での体験と同じように、本当にその場にいて、ただぶらぶらしているような気分は、新鮮な感覚だった。こういった感覚については、マルチプレイヤーゲームが従来のソーシャルネットワークのはるか先を行く。「フォートナイト」や「Minecraft(マインクラフト)」が、多くの若者たちにとって事実上のソーシャルネットワークとなっているのも当然のことだ。スキティシュでは、高品質の空間オーディオと遊び心に満ちた臨場感も、同様に何かをもたらしてくれる。

バーチャルなフクロウはさておき、スキティシュが成功するのは、人々がバーチャル世界を超えてつながりを築き始めた時だとし、ベイオ氏は次のように語る。「現実の世界で行ってきたイベントと同じように、遊び心のある環境で人々が出会い、新しい友人を作ったという話を聞いた時、スキティシュは成功したと言えるだろう」。

関連記事
新型コロナ蔓延下ではゲーム性よりソーシャルプラットフォームを優先したゲームが必要だ
3Ⅾのアバター・仮想空間によるクラウドオフィス「RISA」、テレワークで失われた気軽な会話を生む環境を追求
バーチャルライブ「VARK」運営元が6億円のシリーズB調達、「メタバース」要素取り入れた大型開発着手
オンラインイベントやバーチャルオフィスを開設できる2次元空間「oVice」が1.5億円を調達
大人の仮想空間で職場の「偶然」を取り戻すCosmos Videoが2.7億円調達

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Skittish仮想空間音声ソーシャルネットワークClubhouseどうぶつの森シリーズ

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Dragonfly)

ツイッターが音声会議「スペース」をフォロワー600人以上のユーザーに公開、チケット、リマインダーなども追加

Twitter Spaces(ツイッター・スペース)は、Twitterの新しいライブオーディオルーム機能だ。同社は米国時間5月3日、Twitter Spacesがフォロワーが600人以上いる全アカウントでiOS、Androidともに利用できるようになると発表した。また他にも、現在準備中の新機能として、Ticketed Spaces、スケジューリング機能、リマインダー、共同ホスト、アクセシビリティの改善などを合わせて発表している。

この機能拡張で、TwitterはSpacesを以前より目立つようにする。現在、ホームタイムラインで誰かのプロフィール写真の周りにある紫色のバブルから直接スペースに参加できる機能をテストしているという。

画像クレジット:Twitter

Twitterは、初期のテストに基づいてTwitter Spacesを利用できる最低要件を600フォロワーに決めたという。600人以上フォロワーのいるアカウントは、ライブ会話を主催するための「十分な体験」を持っている傾向がある、なぜなら、参加できる既存の読者がたくさんいるからだとのこと。ただし、将来はSpacesを全ユーザーに公開することを今も考えているとTwitterは述べた。

Twitterは新機能の開発も加速している。Twitterは公開の場でSpacesを開発しており、機能やアップデートの優先順位づけの際にユーザーのフィードバックを考慮に入れている。すでに、参加者管理機能をユーザーの要望に沿って拡張しており、ホストが全参加者を同時にミュートする機能や、リアクションに笑いの絵文字を追加したのもユーザーの声によるものだ。

関連記事:ClubhouseがいよいよAndroidアプリの外部テストを開始

そして今回クリエイターにも焦点を当てる。近くTwitter Spacesは複数共同ホストに対応し、クリエイターは販売しやすくなり、Twitter Spaces上での自分たちのライブイベントを有料公開することもできるようになる。今後数週間のうちに公開される新機能では、ユーザーが見逃したくないSpacesをスケジュールしてリマインダーを設定できる。これは、イベントを事前販売するクリエイターにとっても有用で、RSVP(出欠確認)プロセスの一環として、次期イベントの「リマインダーを設定する」ようユーザーに勧めることもできる。

Twitter Spacesのライバル、Clubhouse(クラブハウス)も、米国時間5月2日のタウンホールイベントでリマインダー機能とAndroidアプリの外部テストを開始したことを発表したばかりだ。2つのプラットフォームは、今後熾烈な機能争いを演じそうだ。

画像クレジット:Twitte

しかし、Clubhouseが最近、お気に入りのクリエイターを支援する方法としてアプリ内寄付機能を公開したのに対し、Twitterは近く、ライブイベントのより伝統的な収益化方法を導入する。チケットの販売だ。Twitterは、現在ホストがイベントのチケット価格と入場可能人数を設定できる機能を開発中で、彼らが各自のTwitter Spacesで売上を立てる方法を提供するという。

近日公開予定のTicketed Spacesは、限られた人数のテスターが利用できる、と同社は述べている。Clubhouseがクリエイターの収益にまだ手を付けていないのに対して、Twitterはチケット売上から少額の手数料をとるという。ただし、売上の「大部分」はクリエイター本人に渡ると指摘している。

画像クレジット:Twitter

Twitterはアクセシビリティ機能であるライブ字幕を改善し、一時停止やカスタマイズを可能にするとともに、もっと正確にする努力をしていることも話した。

同社は、自身のTwitter Spaceを太平洋時刻5月3日午後1時から開催し、一連の発表について詳しく説明する。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TwitterTwitter Space音声ソーシャルネットワークClubhouse

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ClubhouseがいよいよAndroidアプリの外部テストを開始

音声ベースのネットワーキングアプリClubhouse(クラブハウス)は、現在すべての主要テックプラットフォームに押され気味だが、ようやくそのサービスをAndroid(アンドロイド)に展開しようとしている。同社は、毎週恒例のタウンホールイベント中に、Android版アプリがベータテストに入ったことを発表した。外部の少数の人間がテストに参加し、公開に先立つ初期フィードバックを会社に提供する予定だ。

Clubhouseはリリースノートの中でこのテストを「フレンドリーなテスター」グループへ展開中の「ほぼベータ版」を含んだものだと説明している。つまり、より広範囲のユーザーが、Android版アプリにサインアップする手段はまだないということだ。

Androidクライアントの欠如は、招待システムと組み合わせられて、当初はClubhouseに排他性のオーラをまとわせた。参加するには誰か招待してくれる人を知っていなければならなかったし、iOSデバイスも必要だった。しかし、Androidユーザーへのアクセス提供が遅れたため、強力な競合相手たちがClubhouseに追いつく時間を与え、同時に取り残されていたユーザーたちに訴求することを許してしまった。実際、最大のライバルの1つであるFacebook(フェイスブック)は、最近そのすべてのプラットフォームとサービスでClubhouseに挑戦状を叩きつけた。

Facebookは、短いオーディオスニペットからFacebookとMessenger(メッセンジャー)全体で動作するClubhouseクローンなどのさまざまな新製品を含んだ、フルオーディオ戦略を発表した。また、Instagram Live(インスタグラム・ライブ)ユーザーが、自分のビデオをオフにしてマイクもミュートする方法も発表した。これはClubhouseに似通った機能だ。Facebookの研究開発部門でさえ、Clubhouseの代替品であるHotline(ホットライン)をテストしている 。HotlineはQ&A用途に焦点を当てていて、ClubhouseとInstagram Liveの一種のマッシュアップ機能を提供している。

関連記事
フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど
Instagram Liveに音声ミュートやビデオをオフにする新機能追加、Clubhouseに対抗
フェイスブックがClubhouseとInstagram Liveを合わせたようなQ&A製品Hotlineのテストを開始

一方Twitter(ツイッター)は、音声ルーム機能であるTwitter Spaces(ツイッター・スペース)を拡張し続けている。他にもReddit(レディット)、LinkedIn(リンクトイン)、Spotify(スポティファイ)、Discord (ディスコード)、Telegram(テレグラム)、その他の企業が、Clubhouse相当品の提供を目指して開発を進めている。

関連記事
Twitterが音声によるソーシャルネットワーク機能「Spaces」のベータテストを開始
RedditがClubhouseによく似たReddit Talkを発表
LinkedInもClubhouse類似機能を開発中
SpotifyのCEOがライブオーディオコンテンツを次の「Stories」だと有望視
DiscordがClubhouseのような音声イベント用チャンネルの提供を開始
女性向けソーシャルネットワーキングアプリPeanutがライブ音声ルームを追加

Clubhouseにとっては、特に初期の過剰な期待がすでにしぼみつつある兆候の見えるいま、成長をプッシュすべきときがやってきたことを意味している。アプリストア情報会社のApptopia(アプトピア)によれば、ClubhouseはこれまでにiOS上で推定1350万回ダウンロードされているが、日次ダウンロード数は減少しており、これは日次アクティブユーザー数の減少を反映している。

画像クレジット:Apptopia

Apptopiaのデータによると、Clubhouseの日次アクティブユーザーは、2021年2月の頂点から68%減少している、とはいえこれは必ずしもClubhouseが終わったことを意味するわけではない。単に毎日の習慣としての頻度が少なくなっているだけだ。それでももし同社が、同社のアクセラレータープログラムを使って狙う、クリエイターコミュニティの構築や、多くの人気ショーの確立に成功できたなら、引き続き週次もしくは月次の単位でユーザーを引き戻すことができるだろう。そしてそうしたセッションは他のソーシャルアプリに比べて長くなる可能性がある(たとえ他のタスクをしながらアプリを開きっぱなしにしているのだとしても、Clubhouseのユーザーはしばしば1時間以上行われているショーに参加している)。

関連記事:Clubhouseがクリエイター向けアクセラレータープログラム開始、スポンサー紹介もしくは月54.6万円の収入を保証

さらにClubhouseは、最近使用量が減少しているかもしれない人の、再エンゲージメントに関する課題に取り組んでいる。また、タウンホールイベント中に、Clubhouseは、ユーザーが招待されたイベントについて気が付けるようにするために、イベントのベルアイコンを導入すると発表した。これは、イベントを宣伝するクリエイターにとっても重要な機能だ。

Clubhouseは、そのAndroidアプリがより多くのテスターやより広い範囲の一般ユーザーの手に渡る時期については、はっきりしたことを語っていない。ただ「今後数週間」でより多くのAndroidユーザーを招待したいと述べただけにとどまっている。Clubhouseは2021年3月に、Androidのリリースには2、3カ月かかると語っていた

関連記事:ClubhouseのAndroid版リリースは2、3カ月先

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ClubhouseAndroid音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

女性向けソーシャルネットワーキングアプリPeanutがライブ音声ルームを追加

女性向けモバイルソーシャルネットワーキングアプリを提供するPeanutはこのほど、自社の製品に音声を統合し、Clubhouseの成功に続く最新テック企業へと変貌を遂げつつある。母親に焦点を当ててスタートしたPeanutは、妊娠、結婚、更年期を含むすべてのライフステージを通じて女性をサポートしており、ここ数年で大きく成長した。「Pods」と名づけられたボイスチャット機能を通じて、同社のアプリを利用する女性たちが、他のプラットフォームよりもサポート性が高く安全な環境で、より良質なつながりを築くことができると考えている。

もちろん、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、音声ベースのソーシャルネットワーキングへの関心が高まったこともあるだろう。家にこもっていた人々が、かつては対面でのネットワーキングやソーシャルイベントが果たしていたギャップの解消にそれが役立つことを見出したからだ。しかし、音声チャットソーシャルネットワーキングをリードするClubhouseは、同社のモデルがFacebookTwitterRedditLinkedInDiscordなどの企業が採用する機能に変わってしまうのを見てきた。

関連記事
フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど
Twitterの音声ソーシャルネットワーク機能「Spaces」がClubhouseより先にAndroidで利用可能に
RedditがClubhouseによく似たReddit Talkを発表
LinkedInもClubhouse類似機能を開発中
DiscordがClubhouseのような音声イベント用チャンネルの提供を開始

これまでに生まれてきた数々のClubhouseのクローンと同様、PeanutのPodsもその基本的な機能を備えており、ミュートされたオーディエンスが話すために事実上「手を挙げる」機能や、絵文字リアクション、会話をモデレートして人々を会話に誘うホストなどの機能もある。同社は今のところ、会話が同社の規約に違反しないことを保証するために、音声ポッドの社内モデレーションを行っている。将来的には、他のモデレーターも追加する予定だ。(同社はアプリのその他の部分を管理するために24を超えるモデレーターに報酬を支払っているが、数日前の時点では、そのチームはまだ音声に関するトレーニングを受けていなかった)。

設計にはClubhouseとの類似点もあるが、Peanutが他のサービスとの差別化を図ろうとしているのは、こうした会話が行われる場所についてであり、安全と信頼を念頭に置いて作られた女性のためのネットワークという要素を重視している。また、影響力を追い求めることが参加の理由ではないネットワークという性質もある。

Peanutの創設者兼CEOのMichelle Kennedy(ミシェル・ケネディ)氏によると、従来のソーシャルネットワークは多くの場合、 いいね!の数、フォロワー数、青いチェックマークの認証バッチの付与といったことに依存しているという。

「ステータスと人気度に基づいています」と同氏はいう。「私たちがPeanutで見てきたのは、女性が互いに心から支えあっているという『思いやりの経済』だけです。『私にはX人のフォロワーがいます』というようなものではありません。私たちにはそのような概念すらありません。『私には支援が必要です; この質問があります、私は孤立しています、あるいは友人を探しています』というようなものです」とケネディ氏は続けた。

Peanut Podsでは、女性が安心してソーシャルネットワーキングを利用できるようにするための安全基準を引き続き強化するとしている。この焦点は特に、他の音声ベースのネットワークプラットフォームでハラスメント受けてきた一部の女性、特に有色人種の女性たちを引きつける可能性がある。

「伝えたいのは、私たちはコミュニティであり、基準を有しているということです」とケネディ氏は強調する。「ユーザーが基準を確保し、その内容をすべての人に通知することで、基準は非常に明確なものになります。意見を述べることはできますが、できないことがここに記載されています【略】ユーザーとして期待されることがここに示されています。それを実行した場合には報奨が与えられ、実行しなかった場合には退去を求められます」。

言論の自由についてはPeanutが語ることではない、と同氏は付け加えた。

「当社には基準があり、ユーザーのみなさまにそれを遵守するようお願いしています」とケネディ氏は述べている。

Peanutは将来的に、この音声機能を利用して、新しい母親を支援する授乳コンサルタントや不妊治療医など、特定の専門知識を持つ人々と女性を結びつけることを目指している。ただしこれらは、スピーカーがドローンを飛ばして繰り返し聴衆を拘束するようなレクチャーとはならないだろう。実際、Peanutの設計ではClubhouseの「ステージ」のようなコンセプトは採用されておらず、発言の有無にかかわらずすべての人に平等な地位を与えるものとなっている。

アプリでは、ユーザーがフォローしているトピックに基づいて興味深いチャットを見つけることができる。そして重要なのは、ミュートすることで他のトピックが表示されないようにできることだ。

Pods機能は米国時間4月27日からPeanutアプリに展開され、200万人を超えるユーザーに提供される。Peanutの他のサービスと同様に無料で利用できるが、将来的には、一部の有料プロダクトと合わせてフリーミアムモデルをローンチする予定だ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Peanut女性SNS音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Peanut

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

SpotifyのCEOがライブオーディオコンテンツを次の「Stories」だと有望視

ライブオーディオエクスペリエンスは、Storiesがそうだったようにメジャーなプラットフォームすべてに受け入れられるだろう、とSpotifyのCEOであるDaniel Ek(ダニエル・エク)氏は米国時間4月28日の決算会見で投資家に話した。Spotifyはこのほど、ライブオーディオアプリのLocker Roomを買収した。スポーツやカルチャー、そしてもちろん音楽などを中心にさまざまな種の新しいライブオーディオを展開するのにLocker Roomのテクノロジーを使う予定だ。

同社は録音されたコンテンツである音楽とポッドキャストを流すことを専門としており、ライブのソーシャルネットワーキング分野の経験はほぼないことから、Locker RoomがどれくらいSpotifyの現在のサービスに馴染むのかについて投資家らは興味ありげだった。

業界の多くがすでに検討していることを反映して、ライブオーディオをすべての人に広く受け入れられる新しい機能としとらえている、とエク氏は述べた。同氏はそれを次の「Stories」と呼んだ。StoriesはSnapchatによって人気になった機能だが、徐々にどのプラットフォームにも登場した。

「Storiesと変わりません」と同氏は述べ、ライブオーディオに関する自身の考えを説明した。「Storiesは今日、Spotify、もちろんInstagram、Snap、その他も含め数多くのプラットフォームのフォーマットで存在しています。ですので、私は本当にライブオーディオを魅力的な機能としてとらえています。そしてクリエイターは、求めているインターラクションのためにベストなファンとの親和性を持てるところで従事すると考えています。これは、Storiesがこれまでにいかに機能してきたかにかなり似ています」。

言い換えると、各プラットフォームは特定の種のライブオーディオクリエイターを引きつけるかもしれず、Spotifyは音楽とカルチャーの領域に可能性を見出している。カルチャーに関してはポッドキャストへのこれまでの大規模投資のおかげだ。

ライブオーディオへの関心はパンデミックの最中に湧き起こった。人々は家に閉じ込められ、従来のネットワーキングやカンファレンスのような大型イベントは禁止となった。しかしそれは、世界がコロナ後の世界へと向かうときに将来性がないということにはならない。

もちろん、排他的な招待制が次の大きなものに参加することを求めている、見極めたネットワーカーたち(と人気にあやかろうとする人たち)を引きつけたことで、Clubhouseはライブオーディオ分野において関心を集めた功績が認められている。しかしTeslaの創業者Elon Musk(イーロン・マスク)氏、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏、俳優から投資家に転向したAshton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏、Drake(ドレイク)、Oprah(オプラ)、その他たくさんのビッグネームのセレブゲストなどの利用でアプリの人気が高まるにつれ、他のテック企業も注目し始めた。ほどなくして、多くがClubhouseのクローンを作っていた。

今日ではFacebook、Instagram、Reddit、Twitter、Discord、Telegram、そしてLinkedInですらさまざまな開発段階にあるライブオーディオの計画を持っているか、サービスを提供している。

ただし、ゼロから始めるのではなく、Spotifyは買収した。もともとはスポーツを論じる場だったLocker Roomのおかげで、Spotifyはより多くのプロのアスリートやライター、ミュージシャン、ソングライター、ポッドキャスター、そしてリアルタイムの会話をホストしたい「その他のグローバルボイス」に対しライブオーディオを間もなく利用できるようにする。Locker Roomのサービスは「Spotify Greenroom」としてブランド変更されるとエク氏は会社のポッドキャストで述べた。

この買収が発表されてから初めての四半期決算会見で、投資家はSpotifyが話し言葉のオーディオが音楽ストリーミングよりもおもしろいと信じているかどうか尋ねた。

エク氏は、話し言葉のコンテンツがフォーマットの進化として今後くるものの始まりにすぎないことを説明した。

「多くの人が媒体にある機能で従事し始めるにつれ、あなたはより多くのプロのクリエイターが加わるのを目にし始めます。ですので、おそらくまず話し言葉のコンテンツで始まると考えています」とエク氏は述べた。「しかしSpotifyに関して具体的にいうと、ファンへの語りかけからリスニング・パーティーの開催、他の多くのことに従事したい多くのミュージシャンがいると考えています。というのも、ミュージシャンにとってSpotifyプラットフォームでは、当社の売上高モデルベースに基づくだけでもエンゲージメントが売り上げ機会への意義ある転換につながることが明らかだからです」。

Spotifyは、800万人超のクリエイターから受け取った最多のリクエストが、ファンとつながる手段をより多く持ちたい、というものだったと明らかにした。ユーザー3億5000万人超というSpotifyのリーチを考えたとき、ライブオーディオはその性質上、ミュージシャンにとってファンとつながるかなり直接的な方法となる。

別の言葉でいうと、投資家の質問が暗示したように、ライブオーディオは音楽ストリーミングにとってシナリオではない。1つのことが他のことに絡んでいるループ以上のものだ。そして明らかに「ライブ」は単にチャットではなく、音楽を意味し得る。

例えばアーティストが販促したいアルバムがあるとき「ファンとしてあなたは他の消費者よりも早く体験できるかもしれません」とエク氏はほのめかした。本当だろうか?

アーティストはまた、曲作りに関する自らの考えについて話すためにライブオーディオを使うこともできる。これはすでに利用できる「Behind the Lyrics」の統合と類似している。

「コンテンツの質によるところが本当に大きいと考えています」とエク氏は話した。「800万人のクリエイターに目を向けると、世界でベストなストーリーテラーがプラットフォームにいます。究極的にはそれが人々が聴くものであり、大切なのはそういうことです」。

しかし 難しいものになりそうなのが、ライブコンテンツのモデレーションだ。会話はあっという間に常軌を逸することがあるため、ライブオーディオはどの企業にとってもまったく新しい課題だ。そして自由な言論と誤情報や不適切なコンテンツの取り締まりの間の線引きに関するSpotifyの立場はまだ少しはっきりしていない。例えば同社のトップポッドキャスターJoe Rogan(ジョー・ローガン)氏は最近、もし若くて健康なら新型コロナウイルスのワクチンを接種しないようリスナーにアドバイスした。Spotifyはこの特異な論争について意見を述べるのは却下した。しかし同じポッドキャストから過去の40超のエピソードを削除した。ブレットプルーフ(完全無欠)コーヒーとその健康への効果についてのエピソードなど、削除されたものの一部はさほど規則に反していないようだ。

ライブオーディオに進出する前に、Spotifyはクリエイターのコンテンツに関する価値を最初に固めたいかもしれない。ライブセッションが決められた範囲外へと飛び出しときに何が起こるのかについて、注意深い、最悪のケースを想定したシナリオも必要だろう。

ライブオーディオに関してエク氏が楽観しているにもかかわらず、AppleやAmazonのようなライバルからの増大するプレッシャーのために成長が減速する兆しがあるとして、Spotifyの株価は決算報告の後に大きく下げた。Spotifyは第1四半期に有料購読者を300万人増やしたが、予想されていた月間アクティブユーザー数には届かず、通年のガイダンスも下回った。同四半期の売上高は21億ユーロ(約2760億円)で、前年同期比16%増だったが、2020年第4四半期に比べると1%減となり、懸念を生んだ。しかし、もしSpotifyが統合をうまくこなせば、ライブオーディオは将来、ファンにもっと頻繁にSpotifyを利用しようと思わせるかもしれない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Instagram Liveに音声ミュートやビデオをオフにする新機能追加、Clubhouseに対抗

Facebook(フェイスブック)はこれまで、Messenger Rooms(メッセンジャー・ルームズ)内にClubhouse(クラブハウス)の競合となる機能を導入したり、ウェブ上でClubhouseのようなQ&Aプラットフォームのテストを行ってきたが、新たにもう1つの同社最大の製品であるInstagram(インスタグラム)の「Live(ライブ)」機能を活用して、Clubhouseの脅威に立ち向かおうとしている。米国時間4月29日、InstagramはユーザーがInstagram Liveの使用中にマイクをミュートしたり、カメラをオフにしたりできる新機能を追加すると発表した。

関連記事
フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど
フェイスブックがClubhouseとInstagram Liveを合わせたようなQ&A製品Hotlineのテストを開始

この新機能を使えば、ホストはライブストリームをより柔軟に行うことができると、Instagramは説明する。つまり、ライブ配信中に自分の声や姿を晒さなければならないというプレッシャーを軽減できるというわけだ。確かにそうかも知れない。だが、その本当の目的は、Clubhouseのやり方を参考に、ビデオをオフにすることで、思いがけず発見された幸運な会話を楽しむことを促しているのだ。

これなら人々は外見を気にしなくて済むので、ボイスチャットに参加しやすくなる。さらに、音声のみのチャットであれば、クリエイターはカメラを見つめていることができない家事や移動中など、他のことをしながらでもコミュニティに参加することができる。今までこれは、Clubhouseがライブビデオチャットと比べて使いやすい利点の1つだった。Clubhouseの音声チャットでは、常に会話に全神経を集中させる必要がなく、また、周囲の雑音も気にすることなく参加できる。

現時点で、Instagram Liveのホストは、ライブストリーム中に他の参加者のビデオをオン/オフしたり、音声をミュートしたりすることはできないが、Instagramはこのような機能をライブ配信者に提供することにも取り組んでおり、近日中に導入する予定だという。

Instagramによれば、今週初めに行われたFacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏と、Instagramの責任者を務めるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏によるInstagram Liveで、これらの新機能を公開テストしたとのことだ。

クリエイターのコミュニティを、Clubhouseや他の競合他社ではなく自社のプラットフォームに呼び込むために、Instagramがこの数週間で初めて機能を追加したわけではない。3月には、最大4人が同時に配信できる「Live Rooms(ライブルーム)」という新機能を導入。このLiveルームは、トークショーやQ&Aなど、Clubhouseでよく見られるようなライブを開催したいクリエイターにアピールするためのものだった。また、ファンがバッジを購入してホストをサポートする機能も追加され、収益化を目指すプロのクリエイターのニーズにも応えている。

関連記事:Instagramに最大4人で一緒にライブ放送できる新機能「Live Rooms」登場

Instagramの親会社であるFacebookは、すでにLive Audio Rooms(ライブオーディオルーム)というより直接的なClubhouse類似機能をFacebookとMessenger(メッセンジャー)用に開発中だが、そのテストは2021年の夏にならないと始まらない。また、最初は一般ユーザーではなく、グループや公人にのみ提供される。

一方、Instagram Liveの新機能は、発表同日よりiOSとAndroidの両方で、世界中のユーザーが利用できるようになっている。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Instagram音声ソーシャルネットワークClubhouseライブ配信ソーシャルメディア

画像クレジット:Instagram

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Discordがマイクロソフトによる買収を固辞、独自に新規株式公開を目指す

Microsoft(マイクロソフト)が人気ボイスチャットアプリ「Discord(ディスコード)」の買収を検討していると報道されてから1カ月が経過したが、その話し合いは打ち切られたと、この件に詳しい関係者がTechCrunchに認めた。

Discordは独立を維持する計画を検討しており、そう遠くない将来に独自に新規株式公開への道を切り開く可能性がある。この交渉が打ち切られたというニュースは、The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)が最初に報じた。

両社は、マイクロソフトがDiscordを約100億ドル(約1兆600億円)の評価で買収するという条件で交渉を進めていた。WSJによると、Discordは3社と行っていた買収交渉を終了させたとのことだが、名前が挙がったのはマイクロソフトだけだった。

Discordの評価額は2020年後半の6カ月足らずで2倍に増え、2021年になってますます高騰している。当初ゲーマー向けに開発されたボイスチャットアプリとして親しまれてきたDiscordは、Clubhouse(クラブハウス)が火をつけたボイスチャットのトレンドよりもはるかに早く、その地位を確立していた。Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などの企業が音声ベースのコミュニティツールの構築に躍起になっている中、Discordは2021年3月末、そのプラットフォーム上でユーザーが音声イベントを行うための新機能を導入した。

関連記事
評価額3700億円超のDiscordがビデオゲーム縮小の方針でさらに100億円超を調達
DiscordがClubhouseのような音声イベント用チャンネルの提供を開始

Discordが売却に踏み切らなかったことは、大企業の既存製品に組み込まれるのではなく、独自のDNAを維持したいと考えている企業にとっては理に適っている。また、同社はこの選択により、長引く独占禁止法上の問題から距離を置くこともできる。米国では、業界のさらなる統合を防ぐために、大手ハイテク企業の合併を阻止する法案が議員によって検討されているからだ。

関連記事:巨大テック企業を規制する米国の新たな独占禁止法案の方針

カテゴリー:ネットサービス
タグ:DiscordMicrosoft買収新規上場音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Tiffany Hagler-Geard/Bloomberg / Getty Images

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フェイスブックが音声関連の新機能を発表、Clubhouse類似機能やポッドキャスト支援ツールなど

Facebook(フェイスブック)は米国時間4月19日、一連の新しい音声関連機能を正式に発表した。これは同社がClubhouse(クラブハウス)や他の音声ソーシャルメディアの脅威を真剣に受け止めていることの現れだ。Facebookは単にClubhouseに類似した機能を開発するだけでなく、ポッドキャスト制作者が長いオーディオを共有するためのツールや、音楽を聴くための新たなSpotify(スポティファイ)との統合、そしてまったく新しい「Soundbites(サウンドバイツ)」と呼ばれる短い音声フォーマットの体験機能を発表した。

音声ネットワーク市場における関心の高まりを受け、新機能の中で今回の発表以前から最も話題になっていたのが、Facebookによる「Clubhouseクローン」だろう。

この「Live Audio Rooms(ライブオーディオルーム)」と名づけられた機能では、Clubhouseと同じように、ユーザーが特定の話題について「部屋」に集まり、話し合うことができる。

「私がFacebookで最も期待している分野は、基本的に、数多くのコミュニティやグループが存在することです。興味のあることを中心に構成されたコミュニティにすでに参加されている方は多いと思いますが、さらにそれらの人々が集まって話ができる部屋を持てるようになることは、非常に有益なことだと思います」と、同社のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは、今回の発表と同時に行われたPlatformer(プラットフォーマー)による親しげなインタビューで語っている。「2020年前半にビデオチャット機能を導入した際、グループやコミュニティではそれが盛んに利用されるようになりました。だから、音声に関しても、さらに気軽に使えることを考えると、大きな盛り上がりが期待できると思います」。

画像クレジット:Facebook

Facebookの公式ブログによると、Live Audio RoomsはFacebookとMessenger(メッセンジャー)の両方で利用できるようになるという。

Live Audio Roomsは、まずFacebook Groups(Facebookグループ)でテストが行われ、月間18億人のグループユーザーから利用できるようになる。また、公人や専門家にも提供される予定だ。Facebookによると、この機能をいち早く採用したのは、アメリカンフットボールのクォーターバックであるRussell Wilson(ラッセル・ウィルソン)氏、グラミー賞にノミネートされたエレクトロニッミュージックアーティストのTOKiMONSTA(トキモンスタ)氏、アーティストで映画監督のElle Moxley(エル・モクスリー)氏、5度のオリンピックメダリストで起業家のNastia Liukin(ナスティア・リューキン)氏などだという。

Live Audio Roomsは2021年の夏から、Facebook上で誰でも利用できるようになる予定だ。また、同時期にはMessengerにも導入されるので、友人同士で音声による会話を楽しめるようになる。

他社の技術製品を焼き直したようなこの音声機能に加え、FacebookではTikTok(ティックトック)の競合である「Instagram Reels(インスタグラム・リールズ)」の音声専用バージョンも開発中であることを、ザッカーバーグCEOは明らかにした。この「Soundbites(サウンドバイツ)」と名づけられたプロジェクトは、アルゴリズムでソートされた短い音声クリップをすばやく扱うことができるというもので、まずは少人数のクリエイターのみで数カ月間のテストを行い、それからFacebookユーザーに広く利用できるようにする予定であると、Facebookはブログ記事で書いている。

画像クレジット:Facebook

「このアイデアは、短時間の音声フォーマットで、人々がおもしろいと思ったことや、他の人にも教えたいと思うような、ちょっとした短い音声クリップを、さまざまなジャンルやトピックをカバーしながら共有できるようにするというものです」と、ザッカーバーグ氏は語っている。

ポッドキャストの制作者に対しては、ユーザーがFacebookページでフォローしているポッドキャスト制作者のコンテンツを、Facebookアプリで直接聞けるようにするツールを開発していると、ザッカーバーグ氏は述べている。ポッドキャストのFacebookページにアクセスしているユーザーが現在1億7000万人もいることを、同CEOは指摘し、この音声コンテンツにもっと簡単にアクセスできる方法を確保したいと語った。

画像クレジット:Facebook

ユーザーは好みのポッドキャストを発見したら、バックグラウンドでも再生を開始できるようになる。あるいは別のアプリを起動して、そちらで再生を続けることも可能だと、ザッカーバーグ氏は述べている。これは例えば、ポッドキャストのコンテンツをSpotifyで聴きたいと思った場合、直接Spotifyで開くこともできるという意味だと思われる。

この機能はユーザーの興味に基づいた新しいポッドキャストの発見に役立ち、ユーザーはポッドキャストにコメントしたり、友人に勧めることができるようになる。

このような音声機能の取り組みに関連して、ザッカーバーグCEOはFacebookとSpotifyの提携拡大についても言及した。現在社内で「Project Boombox(プロジェクト・ブームボックス)」と呼ばれている機能は、ユーザーがSpotifyでお気に入りのアーティストのコンテンツやプレイリスト、その他の種類のオーディオを、Facebookのフィードで共有できるようにするものだ。これを他のユーザーがクリックすると、小さなインラインプレイヤーが表示され、コンテンツを再生する。

関連記事:フェイスブックがSpotifyとの提携拡大を発表、新プロジェクト「Boombox」の一環で

Spotifyとの統合に詳しい関係者からの情報によると、このプレイヤーは音楽とポッドキャストの両方に対応するとのこと。すでにメキシコやタイなど、米国以外の市場でテストされており、1週間ほどで利用可能になる見込みだ。

「Facebookがオーディオに興味を持ったということは、このカテゴリーへのさらなる評価であり、私たちがずっと以前から知っていたこと、つまりオーディオのパワーと可能性が無限であることを裏付けるものです」と、Spotifyの広報担当者はTechCrunchに語った。「私たちの目標は常に変わりません。それはSpotifyをプラットフォームやデバイスの垣根を越えてユビキタスなものにし、音楽やポッドキャストをより多くの人に届けることです。今回のFacebookとの統合は、こうした取り組みの新たな一歩となります。私たちはFacebookとの継続的なパートナーシップにより、世界中のオーディオディスカバリーを促進していくことを楽しみにしています」。

また、ザッカーバーグ氏は、新機能の導入が、成長するクリエイター経済に貢献する必要性についても言及している。

Live Audio Roomsでは、ファンはFacebookのアプリ内チップ機能である「Stars(Facebookスター)」を通じて、クリエイターを支援したり、寄付したりできる。Facebookによると、Live Audio Roomにアクセスするためのサブスクリプションなど、その他の収益化ツールも後に導入する予定だという。また、同社はSoundbitesの起ち上げに合わせて、新たなクリエーターの誕生を支援するAudio Creator Fund(オーディオ・クリエーター・ファンド)も用意する。

さらにザッカーバーグ氏は、Facebookが計画しているニュースレターという機能についても語った。これはクリエイターコミュニティに提供される課金ツールの1つで、Twitter(ツイッター)が計画している「Super Follows(スーパーフォロー)」と同じようなものだ。

関連記事:Twitterが同社初となる有料クリエイターサブスク機能「スーパーフォロー」発表、サービスの構造が劇的に変わる可能性

「ジャーナリストやクリエイターが、自分をフォローしたいと思ってくれる人に向けて、ニュースレターとポッドキャストの両方でサブスクリプションを設定できる仕組みは、本当に強力なものになると思います」と、ザッカーバーグ氏はいう。「これは私たちが実現しようとしているポッドキャスト関連の課金ツールで大きな部分を占めるもので、我々が計画していること、つまり独立系ジャーナリストにニュースレターなどのツールを提供する取り組みと密接に関係しています。これら2つのことが、ジャーナリストやクリエイターにとって非常に有利な条件で可能になれば、かなり強力なものになると思います」と、同氏は強調した。

Vox(ヴォックス)が4月18日にスクープしたこれらの新機能の発表は、ファンとクリエイターがつながる場所が他にも増えているせいで、Facebookの優位性が崩壊しつつあることを、同社がいかに深刻に捉えているかを示している。現在のFacebookにとっての脅威は、ClubhouseやSubstack(サブスタック)のニュースレター、さらにはPatreon(パトレオン)のような新しいアプリだけでなく、全般的なクリエイター経済をFacebook自身の手に集約・所有できなくなりつつあるという事実である。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook音声ソーシャルネットワークSNSポッドキャストSpotify

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、Lucas Matney、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

RedditがClubhouseによく似たReddit Talkを発表

Clubhouse(クラブハウス)の資金調達が伝えられたばかりのこのタイミングで、Reddit(レディット)はClubhouseのライバルとなるReddit Talkを正式に発表した。最近Mashableは、Redditが音声を利用するソーシャルネットワーク機能を開発中であると報じていた。多数登場しているClubhouseのクローンと同様に、Redditの音声チャットも全体のデザインはClubhouseとさほど変わらない。スピーカーが画面上部のステージに位置し、リスナーはその下に表示される。参加者のプロフィールアイコンは丸く、反応したり挙手して発言したいと伝えたりするツールがある。

関連記事:テック大手のクローンが続々登場しようとする中、Clubhouseが4326億円の評価額で調達額非公開のシリーズCラウンド実施

ただしRedditでは、このClubhouseスタイルの形式がサブレディットと呼ばれるRedditのコミュニティに合うように転用されている。Reddit Talkはまず、特定のトピックやテーマに特化した個々のフォーラムであるサブレディット内で使えるようになる。オーディオ機能はテスト中であるため、当面、会話を始められるのはコミュニティのモデレーターのみであるとRedditは述べている。

モデレーターはライブセッション中にユーザーの招待、参加者のミュート、スピーカーの削除をするツールを利用できる。モデレーターは望ましくないユーザーを会話から完全に退場させ、再参加させないようにすることもできる。

会話を開始するのはサブレディットのモデレーターだけで、開始後にモデレーターは話す人を任意に招待できる。他のユーザーはiOSとAndroidのどちらでもReddit Talkのセッションを聴ける。

画像クレジット:Reddit

全体としてはClubhouseに極めてよく似ているが、Reddit独自の部分もある。例えばユーザーは他のサービスよりも豊富にそろった絵文字でスピーカーに対して反応できる。今回発表されたRedditのプロダクト画像では、宇宙船、Redditのエイリアン、ダイヤモンドの絵文字などRedditで人気のデザインが含まれている。Redditによれば、モデレーターがReddit Talkを始める際に背景色やコミュニティで使われる絵文字をカスタマイズできるようにするテストを実施しているという。モデレーターは自身のアバターの外観も会話に合わせて変更できる。

Redditは、新しいオーディオ機能はQ&A、AMA(Ask Me Anything、○○だけど質問ある?)、講義、スポーツのラジオ中継スタイルのディスカション、コミュニティのフィードバックセッション、あるいは単なるおしゃべりに向いているだろうとしている。

同社は現在、AMAやその他のタイプの会話に特化した機能を開発中であるとも述べている。

Reddit Talkの発表に関するコメントの中で、Redditはなぜこれを始めるのかというユーザーからの質問に答え、Clubhouseとの類似を認めている。

画像クレジット:Reddit

Redditのクリエイター向けプロダクト責任者は次のように書いている。「コミュニティ内でリアルタイムにライブで他の人と音声のディスカッションができるようにすることで、テレビでスポーツイベントを見ながら話をしたり、カジュアルなチャットを聴いたり、その道の専門家とAMAの会話をするなど、もっと多くのものを提供できると考えています。確かに現在、ライブオーディオに参入するプラットフォームはいくつかあります。我々はコミュニティファーストのデザインで早期に発表することにより、魅力のある会話がホストされることを望んでいます。会話はまずモデレーターが開始し、モデレーターと我々が緊密に連携して協力的でポジティブな他にはないユーザーエクスペリエンスをつくっていきます」。

もちろん、現時点でClubhouseのクローンを作っているプラットフォームは「いくつか」ではなくもっとたくさんある。Facebook(フェイスブック)が数種類のツールを開発中だし、Twitter(ツイッター)にはSpacesがある。他にもDiscord(ディスコード)、Telegram(テレグラム)、Spotify(スポティファイ)、さらにはLinkedIn(リンクトイン)も、段階はさまざまだがオーディオプラットフォームを開発中だ。

Reddit Talkはテスト期間であるため一般には公開されていない。しかしコミュニティのモデレーターは順番待ちリストに登録して、この機能を試せるようになった時点で通知を受け取ることができる。テスト期間終了後はモデレーターの協力のもとで信頼できるユーザーもこの新機能を使って会話をホストできるようになるとRedditは述べている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:RedditClubhouse音声ソーシャルネットワークボイスチャット

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

テック大手のクローンが続々登場しようとする中、Clubhouseが4326億円の評価額で調達額非公開のシリーズCラウンド実施

話題のソーシャルオーディオアプリClubhouse(クラブハウス)が、評価額40億ドル(約4326億円)と伝えられるシリーズCの資金調達を行った。Clubhouseによれば、今回の新ラウンドは、Andreessen HorowitzのAndrew Chen(アンドリュー・チェン)氏が主導しDST Global、Tiger Global、Elad Gilが参加したという。今回のラウンドが意味するのは、Andreessen HorowitzがシリーズBの資金調達を主導した2021年1月の時点と比較して、Clubhouseの評価額が3倍になったということだ。

今回の資金調達はTwitter(ツイッター)、Spotify(スポティファイ)、Facebook(フェイスブック)、Telegram(テレグラム)、Discord(ディスコード)、そしてLinkedInなどがみなClubhouse同様のライブオーディオストリーミングルーム機能を準備している中で行われた。こうした機能は、Elon Musk(イーロン・マスク)氏やMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏などのライブチャットを開催して注目を集めてきた。実際、Vox(ボックス)は、Facebookが一連の「ソーシャルオーディオ」製品を発表する予定だと報じたばかりだ

しかし、今回のような後期資金調達としては珍しく、Clubhouseは調達額を明らかにしていない。業界関係者によると、このシリーズCの資金調達ラウンドは「マルチステージ」であるため、公式には終了していないからではないかといわれている。あるいは「ホット」なスタートアップ企業によく見られるように、売り込みに向けて会社を「誇大宣伝」しているのかもしれない。Bloombergによると、Twitter社、40億ドル(約4326億円)の評価額でClubhouseを買収する交渉を打ち切ったと報じられている。

今回の資金調達ラウンドは、今週発表されるFacebookのClubhouseクローンに合わせて行われたように見えるものの、ある有力な情報筋によれば「今回の資金調達ラウンドは、この1カ月月半にわたって行われていた」そうで、40億ドルの評価額の「2倍以上」のオファーもあったという。言い換えれば、クラブハウスに80億ドル(約8653億6000万円)以上の価値があると考える投資家が存在するということだ。

これまでのところ、Clubhouseはこのような話題について肯定しておらず、メディアへの直接のコメントも拒んでいる。同社は、米国時間4月18日日曜日の夜に行われた毎週恒例の「タウンホール」チャットの中で、今回の資金調達に関するニュースを公開し、ブログ記事の中では、今回の資金調達がアプリの新たな成長を支えるものであると述べている。

ブログ記事には「2021年、チームの規模を4倍にし、インフラを安定させ、クリエイターの収益化を支援するPayment(ペイメント)のベータ版を開始し、Androidのローンチに向けて準備を進めてきましたが、世界中のより多くの人々にClubhouseを届けるためには、まだまだやるべきことがたくさんあります。この数カ月間、私たちのサーバーが少々苦戦していたことや、当社の小さなチームが最初に構築した初期の発見アルゴリズムを当社の成長が上回っていたことは秘密ではありません」と書かれている。

また「コミュニティに投資し、多様な背景と声を代表する人々と一緒に、こうしたことすべてを構築することが重要なのです」とも述べているが、ここ数日の間に反ユダヤ主義的なオーディオルームがプラットフォーム上で急増した、という問題に悩まされている。これまでClubhouseは、そのアプリ上で過激行動を抑制することができないように見えることを批判されてきた。

週間のアクティブユーザー数が1000万人に達している、誕生1年を迎えたこのプラットフォームは、人々が隔離され、直接会って会話することが難しいパンデミックの中で成長してきた。

米国時間4月16日金曜日に、Clubhouseの調達の詳細を初めて報じたのはテック系ニュースサイトのThe Informationだった。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Clubhouse資金調達Andreessen HorowitzTiger Global音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:NurPhoto / Contributor / Getty Images

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:sako)

ソーシャルラジオサービスStationheadが毎月65%成長し月間アクティブユーザーが10万人超え

以前、Stationhead(ステーションヘッド)について書いたとき、筆者はStationheadがどのようにラジオ生放送のパーソナリティと相互性をストリーミング音楽に持ってこようとしているかにフォーカスした。しかしCEOのRyan Star(ライアン・スター)氏は、野心はさらに大きくなっていると述べた。「当社は世界で最大のソーシャルオーディオプラットフォームになります」。

Stationheadは急成長しており、月間アクティブユーザーは10万人だと話す。この数字は毎月65%成長しており、総ユーザーは50万人だ。プラットフォームには6300のホストがいて、2021年最初の3カ月間に200万近くのライブスストリームと録音ストリームを制作した。

COOのMurray Levison(ムライ・レヴィソン)氏は、パンデミックのためにより多くのアーティストがファンと交流する新しい方法を求めてプラットフォームにやってきた、と筆者に語った。例えばCardi Bは2021年3月、ファンの番組Bardigangradioに参加し、放送の間にApple MusicとSpotifyにある自身の新しいシングルが13万2000回有料でストリームされることにつながった。

と同時に、スター氏(自身ミュージシャンとして不満を抱えていたために会社を共同創業した)とレヴィソン氏は、音楽を流すことはかつてほどにビジョンの中心にはないとの考えを示した。その代わり、音楽があろうとなかろうとオーディオ生放送がStationheadのすべてだと述べた。

プロダクトの観点から、Stationheadは「クリエイター、そして使いたいという人のための最高の放送ツール」を構築しようとしているとレヴィソン氏は話した。そして「音楽はまだ我々が構築したものの中心にあります。Twitchにとってゲームがそうであるように、音楽は我々のソーシャルグルーです」と付け加えた。

画像クレジット:Shervin Lainez / Stationhead

ライブの体験(レヴィソン氏は「中核となる提案価値」と表現した)を強調する一方で、Stationheadは後に視聴するための番組録音もサポートしている。どうやらユーザーの50%がライブと録音番組の両方を聴いているようだ。同社はまたブロードキャスターが番組で収益をあげることができるチップ機能も試験展開してきた。

もちろん、Clubhouseに触れずしてソーシャルオーディオを語ることはできない。CEOのPaul Davison(ポール・デヴィソン)氏によると、Clubhouseは2021年1月に毎週200万人のアクティブユーザーを引きつけた。レヴィソン氏は、Clubhouseをめぐる騒ぎによって潜在的な買収者と投資家がソーシャルオーディオに関心を持つようになり、Stationheadにも恩恵をもたらしたと示唆した。そしてスター氏はこの業界の企業がかなり異なるアプローチを取っていると主張した。

「Clubhouseは排他的です」とスター氏は述べた。「成り上がりのためのもので、ステージに近づいています。StationheadはCardi Bがファンと交流するのに興奮する世界に存在しています、我々は99%の人のためのものです」。

【更新】筆者がアプリストア調査会社SensorTowerに最新のダウンロードデータについて尋ねたところ、同社はStationheadが世界で34万9000回ダウンロードされ、一方のClubhouseは1630万回だと話した。

関連記事:ソーシャルオーディオアプリClubhouseが800万ダウンロード超え、2021年2月前半に急増

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Stationhead音楽ストリーミング音声ソーシャルネットワークClubhouse

画像クレジット:Stationhead

原文へ

(文:Anthony Ha、翻訳:Nariko Mizoguchi

Clubhouseがクリエイター6万人以上に投げ銭機能「Payments」を提供開始

Clubhouse(クラブハウス)は、2021年4月初旬にテストを開始して以来、クリエイター向けの初の収益源となる機能「Payments」へのアクセスを急速に拡大している。さらにClubhouseは、「小規模なテストグループ」のクリエイターに、同社のソーシャルオーディオアプリを通じてファンやサポーターからの支払いを受け付ける機能を提供すると発表した。この機能を通して送金された金額は100%クリエイターが受け取ると、Clubhouseは当時述べていた。テストはわずか1千人のユーザーから始まったが、Clubhouseは、米国内の6万人以上のユーザーにPaymentsをロールアウトしたと、毎週行われる「Town Hall」イベントで述べた。また、今後数週間のうちに、すべてのユーザーにPayments機能をリリースする予定だという。

関連記事:Clubhouseが同社初となるクリエイター用収益化機能をテスト開始

現在、Twitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)、Spotify(スポティファイ)、Reddit(レディット)、Discord(ディスコード)、さらにはLinkedIn(リンクトイン)などの企業からあらゆる面で挑戦を受けているアプリの開発ペースとしては、非常に速いものだ。Clubhouseは送金機能をより迅速にロールアウトすることにより、より幅広いオーディエンスにリーチできるライバルアプリに移ってしまう可能性のあるトップクリエイターを、なんとか引き留められるかもしれない。

関連記事
Clubhouse対抗の「Twitter Spaces」が2021年4月一般公開へ、専用ツイートの可能性も
フェイスブックがClubhouseクローンのライブ音声SNS機能を開発中
DiscordがClubhouseのような音声イベント用チャンネルの提供を開始
LinkedInもClubhouse類似機能を開発中

Clubhouseのスクリーンショット

Clubhouseの「Town Hall」イベントで、共同設立者のPaul Davison(ポール・デイヴィソン)氏は、当初のテストを経て、今週末にはさらに6万6千人のクリエイターが支払いを受けられるようになったと述べた。送金するには、ユーザーは支援したいクリエイターのプロフィールにアクセスし、画面下部にある「Send Money」ボタンをタップする。すると、5ドル、10ドル、20ドル(約545円、1090円、2180円)などの金額を提示する画面が表示されるが、自分で金額を入力することもできる。この機能はStripe(ストライプ)を利用しており、現在のところ、デビットカードまたはクレジットカードが必要だ。

デイヴィソン氏は、クリエイターはユーザーが送金した金額を全額受け取るものの、取引に応じて支払われる手数料はパートナーであるStripeに支払われ、決済処理の手数料に充てられると改めて指摘した(つまり、Clubhouseは手数料をとらない)。またデイヴィソン氏は、自分のようなClubhouseのチームメンバーのプロフィールにはPayments機能が表示されているが、ユーザーは彼らにお金を送らないで欲しいと付け加えた。そのような寄付金はすべて慈善団体に寄付される、という以外は同氏はその理由を語らなかったが、App Storeでのアプリ内課金の仕組みに関係しているとのこと。

Apple(アップル)は数年前、アプリ内課金の手数料に関するルールに例外を設け、アプリを使ってクリエイターに寄付や投げ銭を送ることで事業者が利益を得ていない場合を対象としていた。そのためClubhouseは、現時点ではクリエイターからの(投げ銭の手数料による)収入は一切ないことを強調しており、送られた寄付金も保管しないことを強調している。

同社はまた、誰が最初にPaymentsにアクセスできるようになるかについての噂を払拭し、ユーザーがClubhouseで「クラブ」を始めていなくても検討されると述べた。その代わりに、最近アプリを利用しており、違反をしていないユーザーを優先していたとデイヴィソン氏は語った。それ以外は、初期テスターはほぼ無作為に選ばれたという。

アプリ内送金は、クリエイターとClubhouseの両方に収益をもたらす手段の1つに過ぎない。Clubhouseは、クリエイターやクラブのためのサブスクリプション、チケット制イベント、ブランド契約などの機能も検討している。

Clubhouseは「Creator First」プログラムの計画についても最新情報を提供した。2021年3月に同社が発表したこのプログラムは、クリエイターが最初の番組を始める際に、Clubhouseの支援を受けることができるというもの。選ばれたクリエイターには、機材の提供、プロモーションやマーケティングのサポート、ゲストのブッキングの支援、さらには収入も提供される。

関連記事:Clubhouseがクリエイター向けアクセラレータープログラム開始、スポンサー紹介もしくは月54.6万円の収入を保証

これまでにClubhouseには、興味を持ったユーザーから5千件以上の応募があったという。そこでリストを絞り込むため、4月23日から「パイロットシーズン」を開催し、まだ発表されていない60名のクリエイターが、3週間に1話のペースで番組を公開することになった。その後、審査員やClubhouseコミュニティからのフィードバックをもとに「Creator First」プログラムの参加者が選ばれる。最終選考に残った60名は、4月23日に発表されるとのことだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Clubhouse音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:NurPhoto / Contributor / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)