ダイエットやボディメイクを栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食サービス「マッスルデリ」が2.5億円調達

ダイエットやボディメイクを栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食サービス「マッスルデリ」が2.5億円調達

ダイエットやボディメイクを食でサポートするMuscle Deli(マッスルデリ)は7月30日、第三者割当増資や間接金融も含め約2億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、三菱UFJキャピタル、個人投資家の竹内真氏(ビジョナル 取締役CTO)など。またCOO(最高執行責任者)の須藤大輔氏およびCXO(最高体験責任者)の山岡大介氏加入による新たな経営体制も明らかにした。

調達した資金は、新サービスの開発、プロモーションおよび組織体制の強化にあてる予定。これにより、健康・栄養を考えた食事領域における新たなビジネス展開に向けた人材採用、商品およびサービスの開発や外部連携を順次開始する。

2016年11月設立のMuscle Deliは、「食が生み出す最高の自分、最高の世界」をビジョンに、2017年5月末よりダイエットやボディメイクを最適な栄養バランスの取れた食事でサポートする宅食ボディメイクフードブランド「マッスルデリ」を提供している。同サービスは、管理栄養士監修の高タンパク低カロリーな食事を冷凍で宅配するサブスクリプション事業という。買い出し・調理・片付け不要のため、マッスルデリを活用することで、誰でも時短かつ手軽に最適な栄養バランスの食生活を実現できるとしている。

Muscle Deliは、近年の健康意識や宅食需要の高まりも踏まえ、最適な栄養バランスを手軽に利用できる「宅食スタートアップ」としてのさらなる成長を目指しており、経営体制・サービス開発、採用強化などに様々な領域の強化を模索し、今回の資金調達・経営体制強化を実現したという。

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豆腐業界初の検品業務AI自動化・省人化、日本IBMが徳島県・四国化工機の豆腐生産工場スマートファクトリー化に向け支援

日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は7月28日、徳島県・四国化工機の割れや欠けのある豆腐を自動判定し検品する、豆腐業界では初めてとなるAIラインピッキングシステム「STI-ALPS」 (エス・ティー・アイ – アルプス。Shikokukakoki Tofu Inspection – AI Line Picking System)の開発を支援し、2021年6月から稼働を開始したと発表した。

近年豆腐業界は、原材料の値上がりや後継者不足などの理由から地域密着型の個人商店から広域流通に対応できる企業に集約する流れが顕在化しているという。また2020年、国の基準改正により国内で常温流通が可能になったことで、無菌充填豆腐の製造技術を有する四国化工機への需要が増加していたそうだ。

そのため四国化工機では、主力製品の豆腐の品質向上と増産を目指したAIの活用に加え、複数のロボット装置や無人搬送のフォークリストを備えた阿南食品工場新棟を新設し、スマートファクトリー化を推進してきた。新棟では全機器の状況が一元管理できるIoTを導入し、2021年6月から本格的に稼働を開始したそうだ。

また四国化工機では、これまでも画像検査装置の導入を試みたことがあったものの、良品・不良品を判定する項目すべてをルール化し設定する必要があり、豆腐の割れ目やくぼみ、欠けの大きさ・数・深さといった決まりのない形を設定し判別するのは非常に困難で、目視による検査を必要としていたという。

一方今回開発のSTI-ALPSは、大量の画像データをAI学習して良品・不良品の「特徴」をモデル化し製造ラインから自動的に取り除くものとなっており、負荷の高い検品業務を自動化・省人化しているという。また、複数カメラを活用することで、上面・側面・底面に加え、分割パックの内側も検査が可能。これまで長年の経験が必要だった検品の自動化で、作業の速度や精度の向上、品質の安定、コスト削減を目指すとしている。

さらに、ロボット装置や無人搬送のフォークリフトをSTI-ALPSと連動することで、不良品を排除して良品を箱詰めし、冷蔵倉庫へ移動する作業の省人化を推進する。例えば、これまで実施していた目視検査は1ライン3名体制で稼働していたが、無人稼働が可能になり、職場の働き方改革を促進したとしている。

なおSTI-ALPSでは、AIの学習と実行に最適なサーバー「IBM Power System AC922/IC922」と、コーディングや専門的なスキルを必要とせずウェブブラウザー操作でAIの開発・実行が可能な「IBM Maximo Visual Inspection」を利用しているという。

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食品・日用品チェーンストアEC「垂直立ち上げ」プラットフォームStailerの10Xが15億円調達、2年で流通総額10倍以上を目指す

食品・日用品チェーンストアEC「垂直立ち上げ」プラットフォーム「Stailer」の10Xが15億円調達、今後2年で流通総額10倍以上を目指す

生鮮食品・日用品など多店舗運営(チェーンストア)小売事業者向けに「垂直立ち上げ」によるEC化を行うプラットフォーム「Stailer」(ステイラー)を展開する10X(テンエックス)は7月28日、シリーズBラウンドにおいて、第三者割当増資による総額約15億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、既存投資家のDCMベンチャーズとANRI。これにより累計調達額は約21億円となった。

10Xは、創業者で取締役CEOの矢本真丈氏が、メルカリ在籍中の同僚だった共同創業者・取締役CTOの石川洋資氏を誘って2017年6月に設立した。矢本氏は東日本大震災で避難生活を送っていたときに「火を入れた料理」に感動したことと、育休中に家族の食事を作ってきた体験から、献立アプリ「タベリー」事業を立ち上げ、そこに食材を注文できる機能を付けたことをきっかけに、ネットスーパー「タベクル」を立ち上げた。これらの事業は今は終了しているが、その経験がStailerの基礎となった。

Stailerは、スーパーマーケットやドラッグストアなどを多店舗展開を行う小売・流通事業者を対象に、「ECやドライブスルーなどの顧客体験の実現と、そのサプライチェーンの構築」を支援するプラットフォーム。エンドユーザー向けのモバイルアプリ、店舗向けのピック&パック、在庫管理システム、配送業者向けのオペレーティング・システム、分析ツールなどをフルセットで提供する。2020年5月にサービスを開始しており、すでにイトーヨーカドーをはじめ、ライフ、薬王堂などが利用している。Stailerで提供されたネットスーパーアプリの利用者翌月継続率は約70%。1カ月の平均購入額(ARPU)は約2万円と高い定着度を見せている。

食品のEC化率が物販全体の中でも低く、しかも急成長する欧米や中国に比べて立ち遅れている日本市場を、10Xは「大きな成長ポテンシャルがある」とポジティブにとらえている。今回の資金調達で、ソフトウェアエンジニア、事業開発、コーポレートなどの幅広い職種で人材を募集し、組織拡大、チェーンストアECの物流機能の拡張、顧客獲得に投資を行い、Stailerの展開を加速するとのこと。さらに、「事業シナジーの高い企業やソフトウェアプロダクト開発に強みのある企業」への出資やM&Aも積極的に検討し、「生鮮食品や日用品をオンラインで購入する体験を当たり前にするべく、Stailerプラットフォームの流通総額について、今後2年で10倍以上を目指します」と話している。

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カテゴリー:ネットサービス
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おうち時間のマンネリ化解消、自宅でお祭り気分の買い物ができる「食べチョク夏祭り2021」が8月31日まで開催

おうち時間のマンネリ化解消、自宅でお祭り気分の買い物ができる「食べチョク夏祭り2021」が8月31日まで開催国内産直通販サイト「食べチョク」(Android版iOS版)を運営するビビッドガーデンは7月27日、「自宅にいながら夏祭り気分でお買い物ができる」という「食べチョク夏祭り2021」の開始を発表した。夏祭りでは、「今が旬屋」「ひんやり屋」「盛りだくさん屋」の3つの「屋台」から、限定商品を買うことができる。開催期間は、2021年8月31日23時59分まで。

新型コロナで自宅に閉じこもることが多いこの夏の間でも、夏が味わい季節感を楽しめる限定商品を生産者と作ったとのこと。また、飲食店の営業時間短縮などの影響で売上げ減に悩む生産者を支援する目的もある。

3つの屋台の特徴は次のとおり。なお送料については、コロナ復興支援のため期間限定で無料となっている商品もある。詳細は、各紹介ページを参照してほしい。

今が旬屋

年間で今がもっとも魅力的な食材。「めったにお目にかかれない珍しい食材」も揃っているという。詳細はこちら

阿蘇から届く まぼろしの魚・かわべの湧水やまめ(7匹冷凍)、2700円(税込)

ひんやり屋

アイスクリーム、フルーツ、魚介類など、冷やして涼を感じる食材。詳細はこちら。

【はじける爽やかさ!】ジンジャーエールの素、瀬戸内ファーム、2808円(税込)

盛りだくさん屋

バーベキューやホームパーティーにぴったりな「てんこ盛り商品」。詳細はこちら。

BBQセット【香心ポーク】焼肉用厚切り(約1.3キログラム)+無添加特大フランク、500グラム)、7230円(税込)

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持続可能な水産養殖を支援するウミトロンとイオンがこだわりの養殖魚「うみとさち」を7月22日・海の日から実証販売

持続可能な水産養殖を支援するウミトロンとイオンがこだわりの養殖魚「うみとさち」を7月22日の「海の日」から実証販売

AI、IoT、衛星リモートセンシングなどのテクノロジーを水産養殖に活かすことで食料問題と環境問題の解決に取り組む「ウミトロン」は7月21日、イオンリテールと共同で、おいしさ・安心・サステナブルの3点にこだわった養殖魚「うみとさち」を、7月22日の「海の日」から実証販売すると発表した。

この実証実験は、売り場にPOPやリーフレットを置き、商品にはQRコードを添付して、「生産者による品質や安心へのこだわり、海の持続可能性に配慮した取り組み」などを消費者に伝えるというもの。また、海の未来を考える料理人集団Chefs for the Blueに所属するミシュランシェフたちが考案した和洋中など6ジャンルの簡単レシピ、生産者や養殖魚に関する情報なども提供される。

実証販売は、東北、関東を除く本州と四国の「イオン」「イオンスタイル」で、7月22日から25日、さらに7月30日と31日に行われる。販売されるのは、「地域の生物多様性や水質保全など海洋環境に配慮し、国際基準に則った飼料・投薬使用を行なっている」真鯛商品。

ウミトロンのテクノロジーのひとつに、スマート給餌機「UMITRON CELL」がある。AIで魚の食欲に合わせた餌やりが可能で、複数真鯛事業者との大規模実証実験の結果、従来給餌量の2割削減を達成できた。魚の食欲をスマートフォンで確かめ、遠隔で餌やりを行うことで、これまでより少ない餌でも、出荷時のサイズや質が保ちつつ育成期間を1年から10カ月に短縮できたという。餌の海洋流出も抑えられる。

このようにウミトロンは生産現場の課題解決に取り組む中、消費者側の海の持続可能性に対する認識を高め、購買チャンネルを増やすことも重要だと感じていた。そこで「うみとさち」ブランドを立ち上げた。今回の実証販売の目的はそこにある。ウミトロンと同じく、持続可能な生態系づくりを支援しているイオンリテールの理念と合致したことから、この実証販売が実現した。

持続可能な水産養殖を支援するウミトロンとイオンがこだわりの養殖魚「うみとさち」を7月22日の「海の日」から実証販売

真鯛商品イメージ(切り身)

持続可能な水産養殖を支援するウミトロンとイオンがこだわりの養殖魚「うみとさち」を7月22日の「海の日」から実証販売

真鯛商品イメージ(刺身)

今後は、「うみとさち」の取り扱い魚種と商品形態を増やし、「サステナブルシーフードを(消費者の)日常生活の購買における身近な選択肢のひとつ」となるよう展開してゆくとのことだ。

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食べチョクが7月の大雨被害を受けた生産者のサポートを開始、特集コーナーを新規開設し販促を強化

食べチョクが7月の大雨被害を受けた生産者のサポートを開始、特集コーナーを新規開設し販促を強化

国内産直通販サイト「食べチョク」(Android版iOS版)を運営するビビッドガーデンは7月13日、2021年度(令和3年度)7月の大雨により被害受けた生産者の特集「7月の大雨被害を受けた生産者さんまとめ」を新規開設し、販促活動や強化サポート体制を強化すると発表した。また、被災し食べチョクへの登録を希望する生産者に対し、優先的に審査対応を行う。これにより最短1日で出品可能になるという。登録の有無に関わらず、被害などを受けた生産者に連絡を行うよう呼びかけている。

7月の大雨被害を受けた生産者さんまとめ
支援やサポートを希望する生産者向け問い合わせ先2021年豪雨被害を受けた生産者さんへのサポート

同社は、被害状況の把握を随時行っており、状況に応じてさらなる支援も実施する予定としている。

支援詳細

  • 特集ページの開設
  • SNSやプレスリリースによるリアルタイムな情報発信(#農家漁師からのSOS)
  • 予約商品などの出品サポート
  • その他、必要な支援の提供

また食べチョクは、「コロナ禍により百貨店や飲食店・イベントなどからの仕入れ減」「盗難や除草剤散布などの犯罪による被害」「気温上昇や日照不足などの気候変動による価格の乱高下」など、外部要因によって影響を受ける生産者状況を正しく把握・発信しサポートしていくために「生産者非常事態サポート室」を常設している。

【 #農家漁師からのSOS 】お困りの生産者さん特集

食べチョクが7月の大雨被害を受けた生産者のサポートを開始、特集コーナーを新規開設し販促を強化

食べチョクは、こだわり⽣産者から直接⾷材や花きを購⼊できる産直通販サイト。野菜・果物をはじめ米・⾁・⿂・飲料といった⾷材全般と、花き類を取り扱っており、出品数は2万5000点超となっている。好みに合う⽣産者を選んでくれる野菜定期便「⾷べチョクコンシェルジュ」や旬の果物が届く定期便「⾷べチョクフルーツセレクト」があり、定期的なお取り寄せなども行える。2021年7⽉にはユーザー数は約50万人、登録⽣産者数は4900軒を突破した。

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無料「コーヒー診断」で好みのコーヒー豆を届けるサブスク「PostCoffee」運営元が1.5億円を調達

無料「コーヒー診断」で好みのコーヒー豆を届けるサブスク「PostCoffee」運営元が1.5億円を調達

好みのコーヒーを診断しコーヒー豆を届けるサブスクリプション・サービス「PostCoffee」(ポストコーヒー)を運営するPOST COFFEEは7月13日、第三者割当増資による1億5000万円の資金調達を2021年6月に実施したことを発表した。引受先は、既存株主である三井住友海上キャピタル、サムライインキュベートが運営するファンド、これに新規株主としてハリオ商事が加わった。

PostCoffeeは、2020年2月にローンチしたサービス。ベータ版からの会員数は約25倍に増え、オンラインでできる「コーヒー診断」の診断回数は30万回を超えた。2021年6月には、Instagramの「#PostCoffee」タグのついた投稿が1万件を突破している。

提供されるコーヒーはすべてスペシャルティコーヒーで、「常時30種類以上のラインナップ」とのこと。代表取締役の下村領氏は、スタートアップだからこそできる、今まで「コーヒー屋が足を踏み入れることができなかった」領域で、「コーヒーの再定義」に挑戦すると話している。「ライフスタイルを進化させる」というミッションのもと、日常においしいコーヒーを届けることで、生活がより豊かに楽しく進化すると信じているという。

今後は、「デジタルとリアルをシームレスにつなぐプロダクトの機能拡充、新規事業開発、そのための組織体制強化」を進めるとのこと。新たに引受先に加わったハリオとは、「コーヒー周辺器具の商品開発、おうちコーヒーを広めるための協業」を開始すると下村氏は話している。

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買い物データから栄養を分析しレシピを提案する「SIRU+」と西鉄ストアが健康的食生活を支援する社会実験を開始

「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を提案する社会実験を開始

買い物から健康的な食生活を目指す「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+(シルタス。Android版iOS版)を展開するシルタスは7月12日、西鉄ストアと共同で、福岡ヘルス・ラボの支援を受けた健康寿命延伸のための社会実験を開始すると発表した。

購買履歴から栄養を分析し食材・レシピを提案するSIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を支援する社会実験を開始

2019年からサービスを開始した「SIRU+」は、スーパーのポイントカードなどを紐付けることで、購買履歴から栄養の偏りを可視化し、栄養バランスが整う食材やレシピを提案するというアプリ。消費者には、より健康的な食材の購入に役立ち、スーパー側にとっては、店舗や地域ごとの消費者の栄養傾向がわかり、健康的な品揃えの参考にできるという。

今回の実験では、福岡市内で西鉄ストアが運営する「にしてつストア レガット」22店舗において、にしてつストアの「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を持つ20代から60代の男女を対象に、購入商品の栄養バランスを自動的に分析し、不足栄養素を補う食品やレシピを提案する。2021年7月15日から8月15日まで被験者の募集を行い、利用開始から6カ月間続けられる。

社会実験の概要

  • 募集期間:2021年7月15日~8月15日(300名程度想定)
  • 参加方法:募集期間中、にしてつストアのポイントカードをアプリに登録。利用は無料
  • 実験期間:利用開始日から6カ月間
  • 対象者:「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を所有する20代〜60代の男女(既往などによる食事制限がない方、妊娠中・授乳中でない方)
  • 実施店舗:福岡市内の、にしてつストア・レガネットの22店舗(SIRU+利用可能店舗は、市外店舗を含む61店舗)
  • 検証内容:SIRU+の利用前後における、参加者の栄養摂取状況や健康意識、購買意識、購買行動の変化

この実験は、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が設立した「福岡ヘルス・ラボ」の支援によるもの。福岡ヘルス・ラボは、リビングラボ(市民参加型の共創活動)の手法で、市民、企業、大学などが一体となり社会課題を解決するという取り組み。実験は、その第三期事業に採択されたことで実現した。

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「蚕」専⾨昆⾍⾷スタートアップのエリーが第1弾商品「SILKFOOD チップス」を販売開始

「蚕」専⾨昆⾍⾷スタートアップのエリーが第1弾商品「SILKFOOD チップス」を販売開始

「蚕」専⾨昆⾍⾷スタートアップのエリーは7月9日、原料として蚕(食用蚕パウダー)・国産うるち米・植物油脂・食塩の4種類を使⽤した⾷品「SILKFOOD(シルクフード) チップス」の販売開始を発表した。「オランダせんべい」を手がける⼭形県・酒⽥⽶菓との共同開発商品という。直販価格は、1袋30g⼊り単品550円(税込。ECでの販売は2袋単位)。同社ECショップ「シルクフード オンラインショップ」で購入可能。また実店舗では、⼤阪府「URBAN RESEARCH 堀江店」にあるTHE GOODLAND MARKETでも7⽉中旬からの販売を予定しているという。2021年夏から原料(蚕のパウダー、ペースト)の販売も開始予定。

SILKFOOD チップスは、無添加・ノンフライの「パリっと」した食感が特徴のチップス。蚕の持つ「旨味」や「⾹ばしさ」と国産⽶のおいしさを楽しめるという。酒⽥⽶菓は、同社が70年間培った薄焼き技術を使用した食感がおいしいチップスとしており、蚕の風味を香ばしく焼き上げたことでお米との掛け算でお互いの良さが出たと感じているとした。

「蚕」専⾨昆⾍⾷スタートアップのエリーが第1弾商品「SILKFOOD チップス」を販売開始

「蚕」専⾨昆⾍⾷スタートアップのエリーが第1弾商品「SILKFOOD チップス」を販売開始

エリーは、サステナブルな⾷の未来の実現を⽬指し、昆⾍の「蚕」(カイコ)の養蚕から、原料の開発販売・商品開発までを⼿がけるスタートアップ。

エリーによると、蚕は約5000年に及ぶ絹産業の歴史とともに多くの国で⾷歴があり、⽇本でも古くから佃煮などとして親しまれてきた。同社の最新研究では、栄養やおいしさに関する成分が豊富なことも判明し、「栄養」「おいしさ」「環境」といったこれからの「⾷」に必要な要素を満たすサステナブルフードであることが分かっているという。またエリーは、蚕のエサに未利⽤の農作物を⽤いることで無駄のない⾷料⽣産を⽬指すとしている。

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IoT開発支援システムを展開するcynapsがきのこ栽培遠隔管理システムでスマート農業分野に進出

IoT開発支援システムのcynapsがきのこ栽培遠隔管理システムでスマート農業分野に進出

IoT対応のCO2モニタリングやIoT開発を支援するプラットフォーム「LIMZERO」(リムゼロ)を展開するcynaps(シナプス)は7月6日、構築と運用のコストが従来と比較して大幅に削減できる、きのこ栽培環境の遠隔管理システム「Mushview」(マッシュビュー)を開発したと発表。すでに一部顧客農家に導入され、稼働しているという。

「普及価格」のきのこ栽培環境のトータル管理システム「Mushview」は、ハウス内の温度、湿度、大気中成分、明るさ、換気状況、排水状況などをデータ化し、複数ハウスの状況を遠隔で一元管理できる。

cynapsによると、従来こうしたシステムは、導入費が数千万円から数億円、運営費が月に数十万円から数百万円かかり、小規模~中規模の生産者に重い負担となっていたという。cynapsは、センサーの配置を最適化して個数を削減、費用対効果の高いデバイスを選択的に使うことで単価を削減、同社のIoT二酸化炭素濃度計「Hazaview」(ハザビュー)のソフトウェアモジュールを転用してソフトウェアの開発コストを削減するという方法で、導入から運用のコストを通常の数分の1から数十分の1に抑えることに成功したとしている。

今後は、「全国のきのこ栽培事業者向けにMushview販売を強化していく一方、Mushviewの技術とノウハウをきのこ以外の農作物に展開するべく、スマート農業・アグリテック分野の研究開発を推進していく予定です」とcynapsは話している。

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NTT西日本・愛媛大学・青空がドローン空撮画像解析で野菜の生育状況を見える化し農作物生産をコントロールする共同実験

NTT西日本・愛媛大学・青空がドローン空撮画像解析で野菜の生育状況を見える化し農作物生産をコントロールする共同実験

NTT西日本グループは7月5日、愛媛大学、農家の契約栽培の支援などを行う青空と共同で、廉価な汎用ドローンと空撮画像の解析を活用した「圃場分析技術」による農作物生産コントロールの実証実験を開始すると発表した。低コストなデジタル活用により圃場内の農作物の生産品質・収量の安定化、余剰生産による廃棄ロスを抑止し生産性の高い農業を実現する。

現在国内農業は、農業就業人口や農家数の減少により、少数の大規模農家が多数の圃場(ほじょう:畑、水田、牧草地など耕作地の総称)を管理して生産を行う形に移行しつつあるという。しかし広大な圃場では、エリアによって作物の育成にばらつきが出る。少ない労力ではきめ細かい管理が行き届かず、さらに天候不順の影響による収穫量の増減を吸収しようとすれば、常に余剰生産を行うことになり、大量の廃棄ロスが生じてしまう。生産の安定化と廃棄ロスの削減を実現するには、既存の手法では高価な機材を導入せざるを得ない。

そこでNTT西日本グループは、同社ドローン・ソリューションとクラウド基盤と、愛媛大学が開発した抵コストで導入できる圃場分析技術(特許出願中)とを組み合わせた農作物の育成状況を分析する仕組みを構築。圃場分析の結果に基づく施肥による、生産量と品質の安定化を目指した実証実験を行うことになった。

今回の実験には、「生産の安定性に向けた実証」と「廃棄ロス抑止に向けた実証」の2つの要素がある。生産の安定性では、岡山県真庭市にある青空のレタス圃場を廉価な汎用ドローンで空撮し、その俯瞰画像データからSPAD値(植物の葉の葉緑素含有量)を分析。レタスの葉緑素の推定濃度から生育状況を可視化し、それに基づき、必要な箇所に必要な量の施肥を(可変施肥)行うことで、生育、品質のばらつきの抑制を目指す。

廃棄ロス抑止では、レタスの生育状況の分析データ、天候データ、青空の栽培ノウハウを活かし、収穫可能時期と収量の予測から、需要に対する余剰量を早期に予測し、余剰分の販売先を事前に確保という、収益性に優れた営農手法の確立を目指す。

それぞれの役割分担は、NTT西日本がクラウド基盤の提供(分析環境)と収量予測モデルの作成、NTTビジネスソリューションズがビジネス性評価とドローン自動化撮影、愛媛大学が葉緑素推定アルゴリズムの提供と圃場葉緑素分布マップの作成、青空が圃場葉緑素分布に基づく可変施肥の実施、農作物品質および収量評価、収量予測ノウハウの提供となっている。2021年6月から2022年3月まで行われる。

NTT西日本グループでは、2022年度の「農業生産DXソリューションの事業化」を進めると話している。

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フィンランド発のコーヒーサブスクSlurpとキッチン家電Cuisinartが連携、コーヒーメーカー向け定期便コース開始

コーヒーのサブスクリプションを提供するフィンランド発のSlurp(スラープ)は6月29日、キッチン家電ブランドCuisinart(クイジナート)の「ファウンテンコーヒーメーカー」向けに、カスタマイズしたコーヒーの定期便コースを7月1日から開始すると発表した。価格は200gが1900円(送料・税込)から。

コースの申し込みは、Cuisinart公式サイトのキャンペーンページで「Slurpサイト」へ移動し、Cuisinart Premiumコースを選択する。キャンペーン期間については、終了時期未定となっている。

Slurpは、ヨーロッパを中心にコーヒーのサブスクリプションサービスを展開するスタートアップ。コーヒー豆の焙煎を手がける約70名の焙煎家がパートナーとなっており、自宅でスペシャルティコーヒーを楽しみたい方にコーヒーを届けている。日本には2020年に上陸し、サービスを開始した。2021年からは日本の焙煎家によるコーヒーも日本国内外に提供しているという。

Cuisinartのファウンテンコーヒーメーカーは、Slurpいわく「プロのバリスタ顔負けのホットコーヒーとコールドブリュー(水出しコーヒー)を誰もが簡単に淹れることができる」という。両社は「最高においしいコーヒーをお届けし、お客様に幸せなコーヒータイムを過ごしていただきたい」との思いで、今回のコラボレーションを開始した。

Slurpが提供するのは、「Cuisinart Premium」(クイジナート プレミアム)という定期購読コース。ファウンテンコーヒーメーカーと相性の良い、季節に合わせたコーヒーを月替わりで用意するという。毎月異なる焙煎家が特別監修しており、注文を受けてから豆をロースト。また、特別レシピや焙煎家インタビューなども提供されるという。

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食品加工を柔らかなタッチの「手」でこなすSoft Roboticsがパンデミック関連の需要を見込み新たに約11億円調達

パンデミックの影響で投資家の関心が高まっているオートメーション企業の長いリストに、Soft Roboticsが加わった。米国・ニューイングランド地方を拠点とする同社は、2020年1月に発表したシリーズB(2300万ドル、約25億円)の延長として、1000万ドル(約11億円)の資金を調達したと米国時間6月29日朝に発表した。

この延長はMaterial Impact、Scale Venture Partners、Calibrate Venturesが主導し、既存の投資家であるTekfen Venturesと産業用ロボットメーカーのABBが参加した。今回のラウンドにより、同社の資金調達総額は約5800万ドル(約64億1000万円)となった。

2013年に設立された同社は、ピッキングマシンに対して斬新なアプローチをとっており、硬いロボットでは破損してしまうような壊れやすい食品などに最適な、空気圧を利用したソフトなグリッパーを採用している。食品はいうまでもなく、労働力不足や病気感染の懸念から、パンデミックの中で自動化への関心が高まった主要ターゲット分野となっている。

Soft RoboticsのMark Chiappetta(マーク・キアペッタ)COOは、リリースでこう述べた。「現在の産業用ロボットは、農業、食品加工、物流などの分野で、労働力が不足しているフードサプライチェーンに見られる製品のばらつきや非構造的な環境に対応できません」。

「当社の革新的なソフトグラスピング、3D知覚、AI技術により、広く普及している産業用ロボットに真の手先と目の連動機能を持たせることで、Soft Roboticsは従来は人間にしかできなかった作業を可能にし、ロボットによる自動化を実現します」とも。

今回のラウンドには、世界最大の食品多国籍企業であるTyson Foods(タイソン・フーズ)の投資部門、Tyson Venturesも参加した。鶏肉、牛肉、豚肉を大量に生産しているTysonは、既存の顧客だ。

Tyson VenturesのRahul Ray(ラフル・レイ)氏はリリースの中で、次のように述べた。「Tyson Venturesでは、安全性を高め、チームメンバーの生産性を向上させることができる自動化の新分野を常に模索しています。Soft Roboticsのクラス最高のロボット技術、コンピュータビジョン、AIプラットフォームは、食品業界を変革する可能性を秘めており、いかなる企業の自動化の旅においても重要な役割を果たすことでしょう」。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Soft Robotics食品加工資金調達

画像クレジット:Soft Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)