マイクロソフト、クラウドでゲームを構築する仮想マシン「Azure Game Development VM」を提供開始

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間3月23日、サンフランシスコで開催されているGame Developers Conference(GDC)において「Azure Game Development Virtual Machine」をローンチしたことを発表した。Unreal Engine、Perforce Helix Core、Parsec、Incredibuild、Blender、HPのリモートデスクトッププラットフォームTeradiciなどとの提携により、Microsoftのクラウドプラットフォームは、数分でセットアップできるゲーム開発ワークステーションをクラウド上で提供するようになった。この新しいVMは現在、パブリックプレビューが開始されている。

Microsoftによれば、ゲームスタジオは、デフォルトで構築されたワークステーションからスタートし、これをベースイメージとして、Azureの使い方に習熟するにつれてカスタマイズしていくことができるという。また、同社は、この最初のイテレーションをベースに、時間をかけて新しいツールを追加し、パートナーネットワークとの統合を深めていく予定だ。

Microsoft Azure担当主席ソフトウェアエンジニアのBen Humphrey(ベン・ハンフリー)氏は、23日の発表でこう述べている。「Microsoftでは、ゲームクリエイターにとってAzureが最適の選択肢となり、クラウドの利点を活用していただけるよう、取り組みの強化に注力しています」。

この開発ワークフローの中核となるのが、バージョン管理システム「Perforce Helix Core」と、デフォルトのCI/CDソリューション「Azure DevOps」である。

画像クレジット:Microsoft

Microsoftは、このようなシステムがあれば、 分散型ゲーム開発チームの仕事がいっそう便利になると主張している。特化したローカルハードウェアが不要になるだけでなく、チームが一元化されたサーバーから作業することが可能になるからだ。

新しい仮想マシンに加えて、MicrosoftはGDCの発表で、プラットフォームに依存しないAzure PlayFabサービスの新機能を発表した。新しいリアルタイム通知、マルチプレイヤーセッションを管理する新しい「PlayFab Lobby Service」、さらにそのまんまなネーミングで「PlayFab User Generated Content」と呼ばれる、ユーザー作成コンテンツをゲームに統合する新サービスも発表している。

ネーミングについてさらに話すと「ID@Azure」はエンタープライズグレードのID管理システムのように聞こえるかもしれないが、これは「クラウドでゲーム開発を加速させる」ための同社のプログラムで、本日ベータ版が公開された。これは無料のプログラムで、ゲーム開発者は例えばPlayFabの無料プランにアクセスできる他、追加のサポートやツールにアクセスできる。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Den Nakano)

Amazon Lunaゲームストリーミングサービスが米国で正式ローンチ、プライム会員向け無料ゲームなどを発表

Amazon(アマゾン)によるクラウドベースのゲームストリーミングサービス「Amazon Luna(ルナ)」が、米国内のすべての人に向けて正式に開始されると、同社は米国時間3月1日に発表した。Amazonは2020年9月にLunaを初めて公表した。それ以来、Lunaの招待制早期アクセスプログラムを通じて、限られた人だけが同サービスにアクセスできるようになっていた。

全米ローンチに加えて、AmazonはLunaに加えられる3つの新しいチャンネルを発表した。ちなみにチャンネルとは、ユーザーが毎月サブスクライブできるゲームのバンドルで、Lunaではそう呼んでいる。3つの新チャンネルのうち、まず「Prime Gaming Channel(プライムゲーミングチャンネル)」は、プライム会員が毎月入れ替わるセレクションの無料ゲームをLunaで楽しむことができるチャンネルだ。3月は「Devil May Cry 5(デビルメイクライ5)」「Observer System Redux(オブザーバー:システムリダックス)」「PHOGS!(犬犬)」などのセレクションが用意されている。またAmazonは「Immortals Fenyx Rising(イモータルズ フィニクス ライジング)」が3月8日から14日までの限定期間、無料でプレイできることに言及している。

2つ目の新チャンネルは、カプコンやSNKなどのパブリッシャーによるクラシックゲームを売りにする「Retro Channel(レトロチャンネル)」だ。Amazonによると、このチャンネルは「Street Fighter II(ストリートファイターII)」「Hyper Fighting(ストリートファイターⅡ ターボハイパー ファイティング)」「Metal Slug 3(メタルスラッグ 3)」などのタイトルを配信し、ユーザーに「アーケードゲームの栄光の日々を再体験してもらう」ことを目指しているとのこと。3つ目の新チャンネルは「Jackbox Games Channel(Jackboxゲームチャンネル)」で、Jackbox Gamesの全8種類のパーティーパックを収録している。このチャンネルでは「Quiplash」「Drawful」「Trivia Murder Party」などの人気パーティーゲームを配信する。Retro ChannelとJackbox Games Channelは、どちらも月額4.99ドル(約570円)で利用できる。

また、Amazonは、PC、Mac、Fire TVでLunaの最新アップデートを行い、プレイヤーがTwitch(ツイッチ)にLunaのゲームプレイを配信できるようになったことを発表した。これを可能にするため、同社は、プレイヤーが画面上にカメラフィードを重ねてゲームプレイをライブ配信できる新しいブロードキャストボタンを展開した。また、Fire TVでは、QRコードを利用して、携帯電話をウェブカメラおよびマイクとして接続することができる。

またFire TVでは、Luna Controller(ルナ・コントローラー)アプリを通じて、iPhoneやAndroid端末をコントローラーとして使用し、Lunaを試すことができるようになった。Amazonによると、オンスクリーンコントローラーは、サイドスクローラーやターンベースのRPG、トリビアゲームなどをチェックしたいユーザー、またはコントローラーを持たない初心者やカジュアルゲーマーにとっては1つのオプションだという。

Lunaは、他のクラウドサービスとは異なり、ユーザーが月単位でチャンネルごとにサブスク契約をする方式をとっている。現在、主力製品のLuna+チャンネルは月額5.99ドル(約690円)、Familyチャンネルは月額2.99ドル(約345円)で利用できる。

Luna+チャンネルは100以上のタイトルを含むライブラリーを提供し、Familyチャンネルはすべての年齢層のゲーマーに適した35以上のゲームを厳選して提供する。4月1日より、Luna+チャンネルは月額9.99ドル(約1150円)、Familyチャンネルは月額5.99ドル(約690円)で提供される予定だ。また、AmazonはUbisoft+チャンネルを月額17.99ドル(約2070円)で提供している。

AmazonがLunaを最初にリリースしてから1年以上となるが、同社はMicrosoft(マイクロソフト)のGame Pass UltimateやNVIDIAのGeForce NOWなど、他サービスとの競争にさらされてきた。Amazonがプライム会員向けに月替わりで無料ゲームを追加することを決めたのは、より多くの人に追加料金なしでLunaを試してもらうための施策のように見える。

Lunaの全米展開は、Amazonが最近、米国でプライムの料金値上げを行った後でのことだ。月額料金は12.99ドル(約1490円)から14.99ドル(約1720円)へ、年会費は119ドル(約1万670円)から139ドル(約1万5960円)へ上がった。

画像クレジット:Amazon

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

サムスンの2022年スマートテレビはクラウドゲーム、ビデオチャット、NFTまでサポート

CESの正式な開幕に先立ち、Samsung(サムスン)は米国時間1月3日、次世代スマートテレビのビジョンを明らかにした。クラウドベースのゲームサービス、テレビを見ながらのビデオチャット、さらにはNFT(非代替性トークン)まで搭載している。同社によると、2022年のスマートテレビには新しい「スマートハブ」機能が搭載され、メディア、新しいゲーミングハブによるゲーム「アンビエント」(テレビを使用していないときアート、写真、その他の情報をテレビに表示する機能)など、異なる種類のエンターテインメントを切り替える機能を消費者に提供する。

ゲーマーにとって、この新しいテレビに追加される最も注目すべき機能は、Tizenで駆動するゲームストリーミングディスカバリープラットフォーム「Samsung Gaming Hub(サムスンゲーミングハブ)」だろう。このサービスで、ゲームストリーミングプロバイダーは、自社のゲームライブラリを直接テレビに持ち込むことができるようになる。Samsungは1月3日、NVIDIA GeForce NOW、Google(グーグル)のStadia(スタディア)、Utomik(ユートミック)との提携を発表した。さらに多くの提携が今後予定されているという。

Samsung TVのユーザーは、このハブから利用可能な作品をブラウズしたり、ゲームを検索・購入したり、お気に入りのゲームをすぐにプレイしたりすることができるようになる。また、同社によれば、ゲームコントローラーを新しいゲーミングハブとペアリングすることも可能だ。さらに、ユーザーはYouTube(ユーチューブ)に簡単にアクセスでき、お気に入りのストリーマーをフォローしてゲームコンテンツを視聴することもできる。

2022年発売の4Kおよび8Kテレビとゲーミングモニターは、新しい「HDR10+ GAMING」規格に対応し、低レイテンシー、可変リフレッシュレート、120Hz以上のHDRゲーミング体験を提供する。同社によると、この体験の特徴は、コンソールやPCなどの入力ソース間で設定を手動で行う必要がない自動HDRキャリブレーションだ。対応テレビは、Q70テレビシリーズ以上のNeo QLEDラインナップと、Samsungのゲーミングモニターとなる。

Samsungの新しいゲーミングハブは2022年後半に利用開始となる。ゲーム、メディア、ライフスタイルの各カテゴリーのメインナビゲーションメニューから利用できるようになる予定だ。

画像クレジット:Samsung

スマートテレビにクラウドゲームを加えるのはSamsungだけではない。LGは2021年に同社のWebOSスマートテレビでGeForce NOWとGoogle Stadia利用可能になると発表した。Amazon(アマゾン)のLunaは同社のFire TVで動作し、Google StadiaはLG、Hisense(ハイセンス)、TCL、Philips(フィリップス)などの対応スマートテレビで動作する。もちろん、代替手段として、こうしたサービスにストリーミングデバイスからアクセスすることも可能だ。

Samsungの2022年スマートテレビの新しいラインは、ゲーム以外にも、友人とのテレビや映画の共同視聴、NFTの売買など、この1年ほどで人気が高まったトレンドを取り入れる。

パンデミックの初期に人々は、新型コロナウイルスのロックダウンやその他の制限の中で、家族や友人とつながり、時間を一緒に過ごすさまざまな方法を探した。それを受け、共同視聴サービスや、大切な人と同時にエンターテインメントをストリーミングできる機能が増加した。HuluAmazon Prime VideoDisney+などが、異なる場所にいながら、映画や番組を同時にストリーミング再生できる共同視聴機能を取り入れた。最近では、Apple(アップル)がFaceTime上でSharePlayを開始し、Disney+や、NBA、Paramount+、Showtime、Apple TV+、TikTokなどのストリーミングアプリもサポートするようになった。

Samsungはこのトレンドに対し、家族や友人がテレビで番組や映画を見ながらビデオチャットできる、独自の新しい「Watch Together(同時視聴)」アプリを提供することで対応する。

画像クレジット:Samsung

スマートハブに追加された、より奇妙なもう1つの機能はNFTへの対応だ。このプラットフォームでは、2021年後半にSamsungのテレビモデル「MICRO LED」「Neo QLED」「The Frame」で、ユーザーがNFTを探索、購入、取引できるアプリを提供する。

「NFTの需要が増加するなか、視聴と購入が断片化している現状に対するソリューションの必要性がこれまでになく高まっています」と同社はThe Vergeに述べ、同社が「世界初のテレビ画面ベースのNFT探索ツールおよび市場アグリゲーター」と呼ぶものの詳細を説明した。ユーザーは、NFTアートを閲覧、プレビュー、購入するだけでなく、テレビで誰かに見せることもできる。最後の機能は、NFTのクリエイターの推奨に合わせてテレビのディスプレイ設定を自動的に調整する、スマートキャリブレーション機能によって強化されている。また、ユーザーはNFTを調べる際、NFTの履歴やブロックチェーンのメタデータを閲覧できる。

NFTアプリについて、パートナーが誰なのか、どのテレビモデルがこの機能をサポートするのかなど、Samsungは詳細な情報を提供できていない。このニュースは、詳細がすべて明らかになる前に発表されたようだ(また、消費者がテレビ画面からNFTにアクセスしたいという需要がどれだけあるかも不明だ)。

新しいスマートハブに含まれるサービスに加え、2022年のスマートテレビは、ユーザーが画面を縦置きに回転させることができる「Auto Rotating Wall Mount and Stand」などのアクセサリーと連動する予定だ。このモードは、Samsung独自のライフスタイル機能である「アンビエントモード+」や「アートモード」の他、TikTokやYouTubeなどのサードパーティアプリに対応する。

画像クレジット:Samsung

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

NVIDIAの次世代クラウドゲーミング「GeForce Now RTX 3080」は1440p/120fpsの超低遅延ストリーミングが可能に

NVIDIAは「デスクトップクラスのレイテンシー」と「PCまたはMacで最大120fpsの1440pゲーミング」を実現する次世代クラウドゲーミングプラットフォーム、GeForce Now RTX 3080を発表した。このサービスは、GeForce Now SuperPodと呼ばれる新しいゲーミングスーパーコンピュータにより提供され、価格は現在のPriorityの2倍となっている。

SuperPodは、NVIDIAによると「これまでに作られた中で最も強力なゲーミングスーパーコンピュータ」であり、3万9200TFLOPS、1147万7760個のCUDAコア、8960個のCPUコアを実現している。同社は、35TFLOPS、つまりXbox Series Xの3倍、または8コアのCPU、28GBのDDR4-3200 RAM、PCI-GEN4 SSDを搭載したPCとほぼ同等の体験を提供するとしている。

画像クレジット:NVIDIA

そのため、MacやPCでは最大120fpsの1440pゲーミング、SHIELDでも4K HDRを見ることができるが、後者のリフレッシュレートについてはNVIDIAは言及していない。また、モバイルでも120fpsをサポートし「次世代の120Hzディスプレイをサポートします」とNVIDIAは述べている。これに対して、GeForce NowのPriorityレベルは、1080p / 60fpsに限定されており、最新のアップデートではAdaptive VSyncが利用可能だ。

また、バッファリングを低減するアダプティブシンクなどのトリックにより「クリック・トゥ・ピクセル(click-to-pixel)」のレイテンシーを56msまで短縮し、他のサービスやローカルの専用PCにも勝てるとしている。ただし、これはGeForce Nowのデータセンターまでの往復遅延(RTD)が15msであることを前提としており、そこは当然ながらインターネットプロバイダーや所在地に左右される。

NVIDIAの主張はさておき、モバイルデバイスでもPCでも、現行のGeForce Priorityレベルよりも明らかにスピードアップしている。しかし、そのスピードにはコストがともなう。GeForce Nowのプレミアムメンバーシップは、年間50ドル(約5700円)から始まり、最近では倍の100ドル(約1万1400円)に値上がりし、すでにかなり大きい要求になっている。しかし、RTX 3080メンバーシップは6カ月間100ドル(約1万1400円、約2倍の価格)で「数量限定」となっており、Foundersと優先的なアーリーアクセスが米国時間10月21日から始まる。とはいえ、謳い文句通りなら、いずれにしても新しいPCを買うよりは安い。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Steve Dent(スティーブ・デント)氏は、Engadgetのアソシエイトエディター。

画像クレジット:NVIDIA

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(文:Steve Dent、翻訳:Aya Nakazato)

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

Valve

Xboxの責任者であるフィル・スペンサー氏が、Xboxクラウドゲーミング(xCloud)がValve社の携帯ゲーミングPC「Steam Deck」で快適に動作するとコメントしています。

先週末、スペンサー氏はTwitterでSteam Deckを賞賛し「今週はValve社でスコット、エリック、ゲイブ(いずれもValve社の幹部)とSteam Deckについて話していた」と語りました。さらに「今週ほとんどの時間Steam Deckを手にしてみた後では、これは本当に素晴らしいデバイスだと言えます。外出先でゲームを楽しむことができ、画面の大きさや操作性、すべてが素晴らしい。『Halo』や『Age』(おそらく『Age of Empires』)をプレイしても気持ちがいいし、xCloudもうまく機能している。おめでとう、SD(Steam Deck)チーム」と付け加えています。

記事執筆時点では、xCloudがSteam Deck上でWebブラウザまたはネイティブアプリのどちらで動いているかの確かな手がかりはありません。が、スペンサー氏は少なくとも、このサービスがSteam Deckで遊べることを予告したとは言えそうです。

Xboxクラウドゲーミングは、マイクロソフトのデータセンターにあるサーバ上でゲームを動かし、結果を映像としてストリーミングすることで、ゲーミングPCやゲーム専用機がなくとも、スマートフォンやタブレットなど「ネット動画が見られる」程度の端末で同じゲームが遊べるしくみ。現在は定額遊び放題サービスXbox Game Pass Ultimateの加入者向け特典として提供されており、すでに(対象地域では)AndroidやiPhone/iPad上で利用できるほか、旧世代のXbox Oneでも「多くの」Xbox Series X向けタイトルをプレイ可能にする方針が発表されています

Steam Deckは今年12月から米国や欧州を含む地域で、日本などその他の地域では2022年から順次発売予定。基本的にはArch LinuxベースのSteamOS 3.0で動きますが、Windows 11も問題なく動くよう作業中との公式声明がありました

ほか関連ニュースとして、スペンサー氏は「Xbox Game Passが他のゲーム機(主にNintendo Switch)にも登場すると思うか」という質問を受けました。それに対してスペンサー氏は、Xboxは「そのような議論に対して完全にオープン」だが、他の閉鎖的なプラットフォームが「Game Passのようなもの」を今すぐには求めていないことを理解していると回答しています。

これまでにも、Nintendo SwitchでXbox Game Passが遊べるようになるとの噂話はありました。とうてい信じがたい話ではありますが、初代Xbox関係者が任天堂に買収を持ちかけたという都市伝説が真実だったこともあり、こちらも本当に京都まで行って交渉している可能性もゼロではないのかもしれません。

(Source:Phil Spencer(Twitter)。Via NMEGamesradarEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Windows 11(製品・サービス)Xbox / エックスボックス(製品・サービス)Xbox Cloud Gaming / Project xCloud(サービス)クラウドゲーム(用語)Steam(製品・サービス)Valve Corporation(企業)Microsoft / マイクロソフト(企業)Linux(製品・サービス)

マイクロソフトがXboxクラウドゲーミング専用ハードを近く発売予定

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間6月10日、ゲームストリーミングのための専用デバイスを近日中に発売すると発表した。また、いくつかのテレビメーカーと協力して、インターネット接続TVにXboxエクスペリエンスを組み込むことも計画している。さらにマイクロソフトは、2021年後半にPC用のXboxアプリにもクラウドゲーミングを導入する予定で、そこでは購入前にお試しプレイできるシナリオに重点を置くという。

これらの新しいゲームストリーミングデバイスがどのようなものになるかは不明だ。マイクロソフトは詳細を明らかにしていない。しかし、Chromecast(クロームキャスト)のようなストリーミングスティックか、Apple TVのような小型ゲーム機のどちらかである可能性は高いと思われる。また今のところ、どのテレビメーカーと提携するのかもわかっていない。

マイクロソフトがクラウドゲーミングに関して積極的なのは周知の事実だ。例えば「Xbox Game Pass Ultimate」では、サブスクライバーがAzureクラウドからストリーミングされた100種類以上のコンソールゲームをAndroidでプレイできるようにしている。数週間後にはすべてのXbox Game Pass Ultimateサブスクライバーが、Edge、Chrome、Safariのブラウザ上でクラウドゲーミングができるようになる(現在は限定的なベータ版)。また、2021年後半には、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、日本でもGame Pass Ultimateを提供する予定だ。

多くの点で、マイクロソフトはゲームとハードウェアのアンバンドリングを進めている。これは、Google(グーグル)がStadiaで試みていること(その試みは今のところGoogleにとっては失敗に終わっているが)や、Amazon(アマゾン)がLuna(ルナ)で試みていることに似ている。ここでのマイクロソフトの主な強みは人気ゲームの膨大なライブラリであり、それはNVIDIA(エヌビディア)のGeForce Nowプラットフォームを除いて、競合サービスにはほとんど見られないものだ。ただしNVIDIAのプラットフォームはサブスクリプションではなく、SteamやEpicストアなどのサードパーティストアで購入したゲームをプレイできるようにすることに重点を置いているため、ビジネスモデルが異なる。

マイクロソフトは明らかに、高性能な専用コンソールの販売台数が減ったとしても、Xboxのエコシステム全体を拡大したいと考えている。これは、音楽業界が聴き放題のサブスクリプションモデルに支えられたクラウド型サービスへと移行していることに似ている。

マイクロソフトのXbox事業を率いるPhil Spencer(フィル・スペンサー)氏はこう述べた。「私たちは、ゲームやインタラクティブエンタテインメントは、ハードウェアやソフトウェアではないと考えています。ピクセルの話ではありません。ゲームは人々を結びつけるものです。ゲームは人と人との架け橋となり、絆を深め、世界中の人々との共感を生み出します。喜びとコミュニティ、それが私たちがここにいる理由です」。

なお、マイクロソフトは専用ゲーム機を廃止するわけではなく、すでに次世代のコンソールハードウェアの開発に取り組んでいるとのこと。だが、新しいXboxコンソールがすぐに登場することは期待しないほうがいいだろう。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

XboxクラウドゲーミングのベータがiOSとPCに提供開始

大手テックプラットフォームがクラウドゲーミングを発表した数年前にはすぐにでも大ブレイクしそうな勢いだったが、その時代はまだやってきていない。2021年になりテック最大手のほとんどが参入しているにもかかわらず、依然としてそれほどの市場は見当たらない。

MicrosoftはXboxクラウドゲーミングのベータを複数のプラットフォームにわたって広く時間をかけて公開しているが、それはおそらく他の新興プラットフォームとは異なり、急いで先頭になることにそれほどのメリットはないと考えているからだろう。4月19日の週に同社はGame Pass UltimateユーザーにiOSとPCでのサービスを提供開始する。一部のユーザーに対して招待が送られ、時間をかけて広げていく。

XboxのCatherine Gluckstein(キャサリン・グラクステイン)氏はブログの投稿で「限定ベータは我々がテストし学ぶ期間です。対応している全22カ国のプレイヤーに次々に招待を送り、フィードバックを評価し、エクスペリエンスの向上を続け、さらに多くのデバイスに対応していきます。迅速に開発を回して今後数カ月でXbox Game Pass Ultimateの全メンバーに公開し、多くの方々にXboxをまったく新しい方法で楽しんでいただけるようにする計画です」と述べている。

このサービスは2020年からAndroidユーザーにベータが公開されているが、Android以外のプラットフォームへの拡大は遅れていた。

この遅れは、Appleがクラウドゲーミングプラットフォームのプロバイダーに対して強硬な姿勢をとっていることによるところが大きい。クラウドゲーミングプラットフォームのビジネスモデルは、App Storeのゲームの売上を大きく脅かす。Appleはクラウドゲーミングプラットフォームに対しApp Storeとアプリ内購入のフレームワークへの依存を継続するカーブアウト規定を発表したが、Appleの解決策に満足したプロバイダーはないようだ。この結果、XboxクラウドゲーミングはiOSのモバイルSafariを用い完全にウェブで動作するものになる。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MicrosoftXboxXbox Game PassクラウドゲームiOSSafariApple

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(文:Lucas Matney、翻訳:Kaori Koyama)

NVIDIAが米国でのGeForce Nowのサブスクを月額約1000円に引き上げ

NVIDIAのクラウドゲームサービス「GeForce Now」がサブスクリプションプランの変更を発表した。米国時間3月18日から、有料メンバーシップは月額9.99ドル(約1090円)、または年額99.99ドル(約1万900円)で「プライオリティ」メンバーシップという名称になる。

現在の「ファウンダー」メンバーは、サブスクリプションを継続する限りは現在の価格である月額5ドル(約545円)が維持される。サブスクリプションをやめると、その後は月額5ドルでは利用できない。

2020年にNVIDIAが初めてGeForce Nowの有料プランを導入した際、同社はユーザーに対し情報をある程度明らかにしていた。月額4.99ドル(約545円)で「ファウンダー」エディションを利用できるが、いずれかの時点でサブスクリプション価格を引き上げる意向があるとしていたのだ。ここにきてNVIDIAは方針を決め、有料サブスクリプションは月額9.99ドル(約1090円)の価値があると考えたようだ。

あまりご存じでない方のために説明すると、GeForce Nowでは近くのデータセンターにあるパワフルなゲーミングPCでゲームを始めることができる。データセンターで動作しているゲームが、自分のコンピュータ、スマートフォン、タブレット、テレビにビデオストリーミングされる。iOSとiPadOSではウェブアプリを利用し、一部のAndroid TVでも動作する。コントローラーのボタンを押すとそのアクションがサーバーにリレーされて、ゲームを操作できる。数十ミリ秒で処理されるので、現時点のクラウドゲームエクスペリエンスとしては最もスムーズな部類だ。

Google StadiaやAmazon Lunaとは異なり、NVIDIAは自社のゲームストアを開設していない。GeForce Nowの利用者は、すでに自分が所有しているゲームを起動する。GeForce NowプラットフォームはSteam、Epic Games、GOG.com、Ubisoftに対応している。

ゲームパブリッシャーはGeForce Nowに登録する必要がある。つまりSteamのゲームを持っていても、すべて利用できるとは限らない。現在、GeForce Nowはリンク先のページに掲載されているおよそ800種類のゲームに対応している。

GeForce Nowは最初に無料で試用することができる。NVIDIAは無料メンバーシップを提供しており、これが無料トライアルと考えられる。まず無料のサーバーが利用できるようになるまでキューで待機しなくてはならない。これが5分か10分、15分かかることもある。

その後のセッションは1時間に制限されている。1時間プレイするとサーバーからはじかれる。ゲームを再開することはできるが、もう一度待たされる。

有料メンバーになるとゲームはほぼ瞬時に始まり、1回につき最長6時間プレイできる。6時間経過した後も、すぐに再開される。有料メンバーはRTXグラフィックスも利用できる。

仕様に関しては、NVIDIAはCPU、グラフィックカード、RAMの異なるいくつかの構成を用意している。Fortniteをプレイする場合はミッドレンジのPCでも極めて高度なグラフィックスを得られるので、最高の構成は使われないようだ。しかし「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」を起動すると、サービスは優先的にスペックの高い構成を使おうとする。

NVIDIAによれば、GeForce Nowは1000万人近くのユーザーを獲得したという。そのうちどの程度が有料サブスクリプションを利用しているかは公表されていない。

2020年にNVIDIAはデータセンターの数を倍増させた。現在はNVIDIAまたは各地のパートナーが運営するデータセンターが20カ所以上ある。NVIDIAは既存のデータセンターのキャパシティを拡張する他、アリゾナ州フェニックス、カナダのモントリオール、オーストラリアにデータセンターを新たに開設する計画だ。

ゲームをアカウントとリンクして起動しやすくしたり、積極的にゲームを事前にロードするなど、使い勝手にかかわるアップデートも実施される。

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タグ:NVIDIAGeForce Nowクラウドゲームサブスクリプション

画像クレジット:NVIDIA

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(文:Romain Dillet、翻訳:Kaori Koyama)

LGのスマートテレビでクラウドゲームGoogle StadiaとNVIDIA GeForce Nowが利用可能に

LGはCESのプレスカンファレンスで、2021年に向けたテレビのラインナップを説明することに大部分を費やした。同社のテレビにはより大型で、より薄型で、より明るい製品が期待できるようだ。ここでそれら新型モデルの仕様を書き連ねるつもりはない。しかし、特筆すべき新機能はいくつかある。

LGは自社のテレビにAndroid TVをOSとして使っていない。代わりにwebOSと呼ばれる独自のオペレーティングシステムを採用しており、アプリ開発者はLGのスマートテレビ向けに専用バージョンのアプリをリリースしなければならない。そしてLGは今回、Google Stadia(グーグル ステイディア)とNVIDIA GeForce Now(エヌビディア・ジーフォース・ナウ)が同社の2021年モデルのテレビで利用可能になることを発表した。

GoogleのクラウドゲームサービスであるStadiaは、2021年後半に利用可能になる。ただし、全世界でというわけではなく一部の国のみだ。Stadiaが利用可能な国に住んでいれば、Chromecastのプラグを抜いてStadiaにアクセスできるようになる。

Stadiaは、クラウド上で動作するゲーム機のようなものだ。最寄りのデータセンターでゲームを購入して実行すると、その映像が自宅のテレビに直接ストリーミングされる。ゲームパッドの操作はサーバーを介してプレイ中のゲームに反映される。

NVIDIAのクラウドゲーミングサービスであるGeForce Nowは、2021年中に利用可能になる予定だ。こちらのサービスはSteam(スチーム)、Epic Games(エピック・ゲームズ)、GOG、Ubisoft Connect(ユービーアイソフト・コネクト)のライブラリを利用できるという点が少々異なる。

これまでNVIDIAは、NVIDIA Shield TVにGeForce Nowアプリを搭載した自社のセットトップボックスを優先してきたが、最近ではこのAndroid向けアプリがより多くのデバイスをサポートするようにアップデートされている。さらにwebOSをサポートすれば、Android TV以外へもますます拡大していきそうだ。

LGは2021年、webOSを新しいインターフェースにアップデートすることも発表した。画面下部にあったオーバーレイメニューは、フルスクリーンメニューに変更される。これによって、ユーザーは好みのアプリを見つけたり、ライブTVにアクセスしたり、いくつかのおすすめコンテンツを受け取ることができるようになる。そして広告にも使われるだろう。

ゲームをプレイしている時は、最も関連性の高い設定にアクセスするための新しいゲームメニューが表示される。たとえば現在プレイ中のゲームの種類(FPS、レースゲームなど)に応じて、このメニューからテレビのプロファイルを切り替えることができるようになるのだ。普通はゲームのジャンルに関わらず、できるだけ遅延を減らしたいと思うはずで、個人的にこの機能はあまり意味がないように思えるが。G-SYNCやFreeSyncに対応した機種を使用しているなら、これらの機能をオンにすることも可能だ。

有機ELテレビの新製品には、旧型プロセッサを搭載するエントリーラインの「A1」シリーズ、可変リフレッシュレートや低遅延などで現代のゲーム機にも対応した「C1」シリーズ、そしてラインナップの最上位モデルとして3種類のサイズ(77インチ、65インチ、55インチ)が用意された「G1」シリーズがある。

画像クレジット:LG

カテゴリー:ハードウェア
タグ:LGスマートテレビGoogle StadiaNVIDIAGeForce NowクラウドゲームCES 2021

画像クレジット:LG

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(翻訳:TechCrunch Japan)