メルカリでのdポイント利用が本日から可能に、20%還元祭やdカード特典で囲い込み狙う

Mercari D point

メルカリは6月11日、フリマアプリ・サービスの「メルカリ」で、dポイントが利用可能になったことを発表した。また、6月15日より「dポイント+20%還元キャンペーン」を実施する。

アカウントと連携させたユーザーは、メルカリでの購入金額に対して最大1.5%のdポイントが付与される永続的な特典も加わる。さらに、ドコモが発行するクレジットカードであるdカード(dカード、dカードGOLD、DCMX、DCMX GOLD)をメルカリで使うと、dポイントが税込100円ごとに1ポイント付与されるだけでなく、税込200円で最大3ポイントが貯まる。

2013年7月からサービスが始まったメルカリは、累計出品数15億品超(2020年1月時点)、月間利用者数は1650万人超の巨大な中古品・新古品のマーケットプレイス。一方のドコモIDであるdアカウントの登録者数は7500万件超。今回のポイント連携で、メリカリのアクティブユーザーの増加、マーケットプレイスのさらなる活性化に繋がると考えられる。

dポイント最大+20%還元キャンペーンの詳細は以下のとおり。なお、メルカリで取引をする前にdアカウントとの連携が必要で、キャンペーン期間内に支払いが完了していることが条件となる。詳しくはキャンペーンサイトで確認できる。

  • キャンペーン内容:メルカリとdアカウントを連携した状態でメルカリで商品を購入すると、通常ポイントに加えて購入金額の20%ぶんのdポイントを付与
  • キャンペーン期間:2020年6月15日~7月31日
  • ポイント付与時期:ポイント付与時期2020年8月下旬(予定)
  • ポイント種別:期間・用途限定ポイント
  • ポイント有効期限:付与日から約3カ月
  • 還元上限:1000ポイント(1000円相当)

そのほかのキャンペーンの詳細は以下のとおり。

dカード特約店スタートキャンペーン

  • キャンペーン内容:メルカリアカウントとdアカウントを連携し、対象カードでメルカリの商品を購入すると、dポイントの税込利用額200円につき3ポイントを付与
  • キャンペーン期間:2020年6月15日~8月31日
  • 対象カード:dカード、dカード GOLD、DCMX、DCMX GOLD(VISA、Mastercard)※iD、d払い(iD)、dカード mini、dカード プリペイドは対象外

dカード新規入会キャンペーン(メルカリ利用者限定dカード入会キャンペーン)

  • キャンペーン内容:メルカリアカウントとdアカウントを連携してdカードにウェブ経由で新規入会すると最大1万6000円ぶんの期間・用途限定dポイントを付与
  • キャンペーン期間:2020年6月15日~8月31日
  • 対象カード:dカード、dカード GOLD ※DCMX、DCMX GOLD、d払い(iD)、dカード mini、dカード プリペイドは対象外、家族カードの入会は対象外

d払い毎週おトクなd曜日キャンペーン

  • キャンペーン内容:期間中キャンペーンにエントリーし、対象日にd払いを利用してメルカリの商品を購入すると通常のポイントに加えて最大で購入金額の10%ぶんの期間・用途限定dポイントを付与
  • キャンペーン期間:2020年6月30日までの金・土曜日

 

メルカリがオープンロジと「あとよろメルカリ便」を開始、ヤマトと無人配送拠点「メルカリポスト」を設置

メルカリは2月20日、事業戦略などを説明する同社初の事業戦略発表会「Mercari Conference 2020」を開催した。メルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」をマルイとの協業で新宿マルイ本館にオープンすることを発表したが、それに続いて2つの大きな発表もあった。

その1つが、オープンロジと連携した「あとよろメルカリ便」。メルカリに出品した売れる前の商品の保管、売れた後の梱包・発送をすべて任せられるというサービスだ。

さらにヤマト運輸との連携で無人配送拠点「メルカリポスト」を設置することも発表した。これはメルカリで売れた商品を投函するだけで発送できる無人投函ボックスで、今夏よりコンビニなどに設置される予定だ。なお初の実機が設置されるのは、メルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」をマルイとの協業で新宿マルイ本館となる。

ヤマト運輸ではそのほか、「大型らくらくメルカリ便」を近日中にリニューアルし、発送できるサイズを拡充、非対面発送などの発送・受け取り方法の最適化、伝票レスなどを進めていくという。

「AND MORE」としてパナソニックとの連携も発表された。共同開発を進めるのは、ヤマトと連携して展開するメルカリポストの進化版「メルカリポストプラス」だ。メルカリポストプラスは、自動採寸や顔分析(デモモードとして提供予定)、無人レジ、無人発送投函などの機能を備えるワンストップの端末となる。

メルカリの2019年10〜12月期決算は赤字拡大、国内堅調、米国は顧客獲得フェーズ、メルペイはd連携と地域経済活性化に注力へ

メルカリは2月6日、2020年6月を事業年度の決算期日とする第2四半期(2019年10〜12月)の業績を発表した。7月〜12月の半年間の売上高は前年同期比38.7%増の329億9300万円、営業損失は380%悪化の139億600万円、経常損失は371%悪化の138億9500万円。(親会社株主に帰属する)四半期の純損失は315%悪化の141億300万円となる。

10〜12月の第2四半期だけを見るとCARTUNE経由を含む国内と米国の連結GMV(総流通額)は前年同期比21%増の1683億円、これらのメルペイを含んだ売上高は前年同期比39%増の84億円、営業損失は前年の57億円から悪化の68億円。メルカリの国内事業のGMVは前年同期比で20%伸長し、営業利益率は32%と前四半期から続いて堅調だ。メルペイは利用者が500万人超、加盟店数は170万カ所超。米国のメルカリ事業はGMVが前年同期比46%増、MAU(月間アクティブユーザー)は290万人超となった。メルペイと米国のメルカリ事業は引き続き赤字だ。

詳細は順次追記する。

ドコモとメルカリがポイント連携、顧客基盤強化でLINE PayPay連合に挑む、au Payはどうなる?

NTTドコモとメルカリは2月4日、記者会見を開催し、「メルカリID」と「dアカウント」連携し、顧客基盤を拡大することを正式に発表した。

写真クレジット:Engadget日本版

5月をメドに両社のIDを連携させることで、国内最大級の顧客基盤を実現するほか、メルカリの利用でdポイントを貯められるようにし、dポイントをメルカリ内でも使えるようになる。さらにメルカリでの税込み取引額100円ごとにdポイントを1ポイント還元する。もちろん、貯まったdポイントはメルカリで利用できる。キャッシュレス決済関連では、「メルペイ」ウォレットと「d払い」のウォレットの電子マネー残高およびポイント残高の連携、各社のサービスでのポイントの相互利用も可能になる。

今回の連携により2月24日までの約20日間、「メルカリでd払いを使うと+10%還元キャンペーン」を実施する。d払いが実施している2月の「毎週おトクなd曜日」と組み合わせることで、メルカリでのお買い物でd払いを利用すると、通常のポイントに加えて購入金額の最大20%ぶんのdポイントが還元される。さらにキャンペーン期間中はメルカリでのd払い決済1回につき、決済手数料(1回100円)ぶんのdポイント(期間・用途限定)が進呈される。

今回の顧客基盤連携によって、dカウントに紐付けられている契約者の各種情報、メルカリユーザーの2次流通商品の売買情報、d払いとメルペイの利用情報などが統合されることになる。ドコモとメルカリは、今年10月に予定されているZホールディングス(ヤフージャパン)とLINEの経営統合で、PayPayとLINE Payの巨大キャッシュレス連合に立ち向かうためのデータ基盤を有することになり、PayPayとLINE Payの一強状態を崩し一騎打ちの体制が整う。

サービスが乱立気味だったキャッシュレス決済も、結局は通信キャリアを中心する連携で収束に向かいそうだ。今後気になるのは、加盟店開拓で連携を深めているKDDIのau PAYと楽天の楽天ペイだが、第4のキャリアを目指す楽天がKDDIと顧客基盤を統合する確率は低いだろう。果たしてキャッシュレス決済の第三極を生まれるのだろうか。

メルカリ山田氏がCEOのまま社長に復帰、小泉氏は会長となり折衝・渉外や鹿島アントラーズ担当に

メルカリは9月27日開催の株主総会で、代表取締役会長兼CEOだった山田進太郎氏が代表取締役CEO(社長)に、取締役社長兼COO(最高執行責任者)だった小泉文明氏が取締役President(会長)に、取締役CPO(最高プロダクト責任者)だった濱田優貴氏が取締役CINO(最高イノベーション責任者)に就任する。つまり、山田氏と小泉氏の役職が入れ替わったことになる。

そのほか、新たに田面木宏尚氏が取締役に、栃木真由美氏が監査役にそれぞれ選任され、同日就任した。田面木氏は同社の執行役員から取締役となり、メルカリジャパンのCEOを続投。栃木氏は、J.P.モルガン証券とスタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン(S&P グローバル・レーティング・ジャパン)を経て、2019年1月にメルカリの執行役員兼Head of Internal Audit Office(内部監査室長)に就任、9月に常勤監査役とメルペイの監査役に就任した。

今後、新取締役の田面木氏が日本のメルカリを、同社取締役CBO(最高ビジネス責任者)兼US CEOのJohn Lagerling(ジョン・ラーゲリン)氏が米国のメルカリを率い、それを社長に復帰した山田氏が統括するかたちになる。会長となった小泉氏は、2019年8月に買収した加盟するプロサッカークラブである鹿島アントラーズの社長職と、対外的な折衝・渉外を担当する。

同社によると「グループ全体で従業員数が1800名を超える規模となり、今後もミッション達成に向けて拡大していく中、役割分担を明確化し、より強いチーム経営をしていくために体制変更を行った」とのこと。そして「新任取締役を含む新経営体制のもとで『新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る』というミッション達成へ向けて挑戦を続ける」としている。

メルカリ経営陣のことをあまり知らない人にとっては一体誰がエライのかよくわからないかもしれないが、各取締役に権限を移譲しつつも引き続き山田氏がトップとして日米のメルカリ、そしてメルペイを率いつつ、中長期の成長にコミットしていく。

メルカリ実績ゼロでもメルペイあと払い枠15万円、メルカリAIは有能なのか

メルペイは9月4日、報道関係者に向けて「メルペイ信用サービス勉強会」を開催した。9月18日に完全招待制で実施される「MERPAY CONFERENCE 2019_SEP.」を前に、同社の信用サービス、つまり「メルペイあと払い」についての理解を深めてもらう目的で企画された会だ。

メルペイあと払いとは、iDもしくはQR/バーコードが利用できるメルペイでの決済額を、1カ月ぶんまとめて後払いできる機能だ。

決済手数料は、金融機関の口座からメルペイにチャージしたいわゆる「メルペイ残高」で支払う場合は無料、指定の銀行口座からの口座引き落としやセブン銀行ATM、コンビニのレジでの返済は300円がかかる。手数料が月額300円かかった場合、単純計算の月利は、1000円利用で30%、1万円利用で3%、10万円利用で0.3%。

メルペイのガイドによると支払いが遅れた場合は、清算が完了するまでメルペイあと払いを利用できなくなるほか、メルカリ売上金を未払い金額に充当という処置が採られる。メルカリ売上金で充当できず、長期にわたって返済できない場合は、メルカリやメルペイの一部機能の利用を制限、未払いあと払い債権や手数料などの回収を第三者に委託、年率14.6%の遅延損害金を請求、電話または書面で清算を案内といった対応になることがある。

とはいえ毎月きちんと返済できるなら、クレジットカードを持てない、持ちたくない人のクレジットカード代わりとして有効な決済手段だ。もちろん、キャッシングするよりもずっと低い金利(メルペイの場合は金利ではなく手数料)で資金を前借りできるケースもある。

しかも前述のようにメルペイ残高からの返済なら手数料は無料なので、金利手数料がないクレジットカードの翌月1回払いと同じ感覚で使える。定期的に実施されるメルペイの還元キャンペーンを活用すれば、クレジットカードのポイント還元よりも有利になるはずだ。

メルペイ執行役員CBO(Chief Business Officer)を務める山本真人氏

勉強会では、このメルペイあと払いの限度額をどのように設定しているかについて説明があった。メルペイ執行役員CBO(Chief Business Officer)を務める山本真人氏はまず、メルカリとメルペイの月間アクティブユーザーは1357万人で、メルカリの売上金とポイントの年間総計は5000億円相当であることを公表。

この多数かつ多額の取引をメルカリ/メルペイの独自AIが解析することで、あと払いの限度額を利用者ごとに適切に設定しているそうだ。セキュリティの観点から詳細は明らかにされなかったが、メルカリの出品や購入、評価などのデータ、本人確認の有無などで利用者の信用度をランク付けしている。

当然ながら、ランク付けのアルゴリズムについてもセキュリティの観点から明らかにされなかった。山本氏によると、2017年6月から開始していたメルペイの「月イチ払い」の利用者データもAIが解析しており、利用者の傾向を把握したうえでメルペイあと払いの上限金額の設定に反映しているそうだ。

しかし、タイトルにあるように私の場合はeKYCによる本人確認と金融機関の口座の登録は済ませているものの、メルカリでは一度も売買をしたことはなく、メルペイは4月から毎月2000円程度を使っている状態なのに、あと払い上限が15万円に設定されている。

メルペイあと払いの上限額は、サービス開始当初が2000円、そのあとの少し記憶が曖昧だが5月に6000円程度に拡大し、7月からいきなり15万円に跳ね上がった。もちろん、通常のキャッシングやクレジットカードの審査で40代のビジネスパーソンに付与する上限額として15万円は妥当というより少し少ないが、審査には勤務先や勤続年数、年収、他社借り入れ額などのデータが必要だ。そういったデータを収集せずに15万円を付与するメルカリ/メルペイのAIはいったい何を見ているのだろうか。

山本氏に、メルカリやメルペイをたいして利用していないのに高額なメルペイあと払い上限が設定される可能性について質問したことろ「メルカリでは売買のほか閲覧履歴なども分析しており、同様の傾向を示しているヘビーユーザーがいれば、それを参考にしてあと払い上限を設定する『可能性はある』」とのこと。あくまでもAIが算出している数値なので、なぜAIがそう判断したのかを説明するのは難しいだろう。

ここからは個人的な憶測でしかないが、メルカリ/メルペイが開発したAIは、利用者が登録・利用許可した個人情報を含めてさまざまな解析をしているのではないか。

本人認証などを済ませると、メルカリ/メルペイの利用実績だけでなく、性別や生年月日、居住地などのデータも組み合わせられる。年代や住んでいる場所、一軒家かマンション住まいか、賃貸が持ち家かなどはネット上の公開情報を調べれば容易に判明する。単なる偶然の可能性もあるが、メルカリやメルペイの利用実績に乏しい利用者に15万円のあと払い枠を設定できるということは、これらの情報を基にしている可能性がある。

メルペイのクレジットデザインチームでプロダクト責任者を務める石川祐樹氏

同社クレジットデザインチームでプロダクト責任者を務める石川祐樹氏は、詳しい数字を明らかにしなかったものの、5月からの各種キャンペーンでメルペイの利用者が着実に伸びていることを説明した。

メルペイの利用者の年代分布では、20代が36.3%と最も多く、30代、40代、50代以上、10代と続く。10代が最も低いのは、メルペイを利用できるのは18歳以上で、20歳未満の場合はメルペイあと払いの上限金額が1万円に制限されるほか、メルペイの利用には親の承諾が必要になるからだろう。height=”768″ />男女比率では、女性が55.8%と過半数を占める。

石川氏にメルペイあと払いの決済金額を期日までに支払わなかった場合にどうなるか聞いたところ、まずはメルカリアプリの通知機能を利用して支払い(返済)の催促を数回に分けて利用者に知らせるのだという。「利用者が単純に返済を忘れているだけのこともあるので、過去の支払い状況などを考慮してAIが通知のタイミングや回数、強さを利用者ごとに細かく判断する」と石川氏。

また石川氏は、メルペイあと払いの分割払いの導入について「可能性はあるが、ここで発表できることはない」とコメント。さらに、メルカリやメルペイの月別の利用実績によってメルペイあと払い上限を柔軟に変更する可能性について聞いたところ「社内でも一時的に上限額を拡大してもいいのではという意見もあるが、上限額が上下することが果たして利用者にとって本当に使いやすいか検討する必要がある」とのこと。

このように、現在のメルカリ/メルペイの利用実績や周辺情報だけでなく、2年間のあと後払い(当初は月イチ払い)のデータを蓄積・分析したメルカリ/メルペイのAIがはじき出す信用度は、結構正確なのかもしれない。今後、メルペイあと払いに分割払いやボーナス払いなどの支払い方法が加われば、メルペイが掲げる「信用を創造して、なめらかな社会を創る」というミッションにさらに近づくだろう。

たこ焼きロボからマイクロモビリティまで竹芝埠頭にロボ集結

東急不動産と鹿島建設は、両社が共同開発する「(仮称)竹芝地区開発計画」のエリアマネジメントの一環として、両社が共同設立した事業会社であるアルベログランデ、一般社団法人の竹芝エリアマネジメントと共同で「竹芝ふぇす TAKESHIBA Seaside Music & Dining」を8月23日まで開催中だ。開催時間は17時30分~21時。

期間中は、東京都野外広告条例の規制緩和に向けた実証実験として、開場に隣接する建物を利用したプロジェクションマッピングイベント「TAKESHIBA TOWN OF LIGHT FESTIVAL」も同時開催される。また「街全体のロボット実装化に向けた実証実験」の場として、公募によって選ばれたさまざまなロボットが展示されていた。

THOUZER

一般社団法人CiP協議会が開発したリンゴをモチーフにしたコンパクトな店舗「apfel.min」と追従運搬型ロボット「THOUZER」を組み合わせたソリューション。ステンレスで作り上げられたTHOUZERは、一定間隔を保って人のあとを追従して注文した商品を運んでくれる。

OctoChef

コネクテッドロボティクスは、大手チェーンへの導入実績もある、汎用アームロボットをチューニングしたたこ焼きロボを展示。従来は、デンマーク・ユニバーサルロボットのアームロボットを使っていたが、今回は台湾テックマン製のアームロボット(国内代理店はオムロン)に変更されていた。このたこ焼きロボットは4代目で、さまざまな汎用アームロボット向けにチューニングすることで、同様の動きを再現できることがわかる。関係者によると、同じ会社が製造する同じシリーズのアームロボットでも型式によって関節の仕組みが異なるため、個体ごとに微調整は必要とのこと。

出展されていたたこ焼きロボは簡易仕様で、画像解析によるたこ焼きの焼き具合を判断する機能を備わっていないが、たこ焼きの生地やトッピングは事前に用意しておけば、油引き、生地の流し込み、たこ焼きの回転、鉄板からのたこ焼きのピックアップまでを全自動でこなす。あとは、人の手でたこ焼きを取り分けてソースやマヨネーズ、青のりなどを振りかければ完成だ。

さらに今回は、たこ焼きロボットの開発を生かしたビールサーバーロボットも展示されていた。チェーン居酒屋などで見かける自動ビールサーバーと前述のアームロボットを組み合わせ、ビールのコップをセットするところから、ビールが満たされたコップを提供するまでを全自動でこなす。連続で2杯のビールを注いで提供することができる。

今回はたこ焼きロボとビールサーバーロボで別々のアームロボットを利用していたが、1台のアームロボットで一方でたこ焼きを作り、空き時間にビールを注ぐという1台二役の動作も可能とのこと。

Hot Snack Robot

コネクテッドロボティクスは、コンビニなどへの導入を計画している揚げ物担当ロボットも展示していた。揚げ物を作るためのフライヤー、食材を保存しておくための冷凍庫、出来上がった揚げ物をディスプレイする陳列棚の中心にユニバーサルロボットのアームロボットが鎮座。冷凍庫の扉を開けて食材を取り出し、食材をフライヤーで揚げる、揚げ上がった食材の油切り、揚げ物を陳列棚に移動、客のオーダーにより陳列棚から取り出すという一連の作業を全自動でこなす。

ロボットが認識できるように、食材をトレイに均一に並べたり、二次元バーコードでマークをつけるといった下準備は必要だが、猛暑の中でただでさえ高温のフライヤーの前に人間が立つ必要がなく、隣でほかの作業をこなしながらサポートするだけだいいのはありがたい。

自律声がけロボット

サーバーエージェントのAI Labは大阪大学と共同で、周辺の環境を認識して、通行人の行動の認識・予測、通行人の注意を惹きつけるロボットの動作生成などの要素技術を研究。今回展示されていたコミュニケーションロボットはバックにLEDパネルが設置されており、遠隔地にいるスタッフが接客する仕様だった。

REBORG-Z

綜合警備保障(ALSOK)は、ビルなどへの導入実績がある警備ロボットを展示。警備と案内、巡回に特化したロボットで、内蔵の液晶パネルでイベントの概要を参照できるほか、域内をパトロールするといった動作が可能だ。多言語対応の音声対話のほか、受付、火災検知、消火活動、異常音検知、警戒監視、顔認識、危険性ガス検知などの機能を搭載する。

poimo

メルカリの研究開発組織であるmercari R4Dは、東京大学川原研究所と共同開発した「poimo」を展示。poimoは、空気を注入したボディを利用する電動モビリティーで、耐荷重100kg程度、時速10km程度で走行できる。電動キックボードなどと同様に公道を走るには車両登録や原付免許が必要となるが、今後はpoimoでの走行が許可されている竹芝国家戦略特区での実証実験を進めていくという。

また電動キックボードなどを充電するための無線充電マットも展示されていた。マット上に停車させておけば自動的に充電される。スマートフォンの無線充電規格であるQiよりも長距離となる数cm離れた状態での充電が可能。パネルを連結させることで充電範囲を広げられるのが特徴だ。

メルカリ2019年6月期の最終赤字は137億円、米国とメルペイへの積極投資は続行

メルカリは8月8日、2019年6月期(2018年7月〜2019年6月)の日本基準による連結業績を発表した。売上高は516億8300万円(前年同期比44.5%増)だが、広告宣伝費の使用や人件費の増加などに伴い営業損益はマイナス121億4900万円となった。当期純損益はマイナス137億6400万円の赤字で、7月25日に発表した業績予想を踏襲する結果だ。前年同期の2018年6月期のマイナス70億4100万円からさらに約67億円の損失拡大となる。

2019年6月期の自己資本比率は31.1%と前年同期の2018年6月期は46.2%からは低下しているものの、経営が不安定になるほどの数字ではない。赤字の要因は、人材の積極採用、米国事業とメルペイへの投資。

一方、メルカリ単体で見ると好調を維持。売上高は462億5400万円で前年同期の334億2400万円よりも130億円ほど増加。営業利益は71億3500万円で前期の74億1100万円を下回っているが堅調だ。当期純利益については特別損失を計上したため50億46000万円の赤字となるが、自己資本比率は47.9%と安定している。

メルカリの山田進太郎会長は去年のIPOの際と同様に「メルカリは世界的なマーケットプレイスを目指す。短期的でなく中長期の成長のために、人、テクノロジー、海外に投資をしてきた」と話す。優秀な人材の確保を積極的に進めており、現在は40カ国の従業員が働いているという。

同氏によると、今後もテクノロジーへの投資を進め、競合他社との差別化を図るため、AIによる画像検索、問題あるコメントの検出といった機能を強化する考えだ。

海外事業については、昨年10億円超の累計赤字を出した英国から撤退し、米国に集中的に投資していく。現在、サービスの改善、マーケティングに取り組んでおり、「これからの1年間が勝負の年」と位置付ける。前述のように、将来的には米国での成功をフックにして世界的なマーケットプレイス目指すとのこと。

小泉文明社長は、米国事業はMAUで200万人を突破しており「日本に比べるとまだ小さいが、テレビCMなどでテストマーケティングを実施したことで知名度拡大につながり、軌道に乗ってきた」と話す。現在は、さらに知名度を上げるフェーズに入っており、月間GMV(Gross Merchandise Value、総流通総額)は100億ドル(1兆600億円)を目標とする。こんまりの影響で、現在米国では片付けブームになっていることも追い風のようだ。

また、Jリーグの鹿島アントラーズへの経営参画については、顧客層の拡大を挙げた。アントラーズのサポーターには男性でシニアも多く、メルカリのコアユーザーである30〜40代の女性とは異なる。こういった層にメルカリのブランドを認知させる狙いがあるようだ。そのほか、鹿島地域を実証エリアとしたビジネスの創出も考えているという。

CFOを務める長澤 啓氏は、「今季は専門線の高いAIなどのエンジニアを積極的に採用していく」とコメント。国内でのメルカリのMAUは順調に伸びておりGMVは5307億円(前年比プラス43.2%)、売上高は516億円(前年比プラス44.5%)と収益性は大きく改善している。ただし、メルカリで流通している商品はアパレルが多いため、夏場の流通高が伸びにくいとのこと。今年の場合5月上旬の10連休などはマイナスの影響が出たそうだ。

同社の株価は昨年6月の初値を下回る状況を続いているが、底固い国内事業の利益を米国事業やメルペイに突っ込むという積極的姿勢は今後も続いていく。ここ半年あまりで、不採算の国内事業の廃止や子会社の吸収、英国事業の撤退といった大胆な選択と集中を進めてきたメルカリ。米国事業は強力なライバルがしのぎを削っている状態で、山田会長が言うようにこの1年が踏ん張りどころだろう。来年にはさらなる選択と集中が必要になるのか、波に乗ってそれぞれの事業を拡大するのか注目したいところだ。

メルカリが鹿島アントラーズの経営権を取得へ、メルペイの顧客層拡大を目指す

フリマアプリ「メルカリ」を展開するメルカリは7月30日、日本製鉄とその子会社が保有する鹿島アントラーズ・エフ・シーの発行済株式72.5%のうち61.6%を取得することを決議し、日本製鉄と株式譲渡契約を締結したと明かした。これにより、メルカリは鹿島を子会社化する。Jリーグ理事会は同日、この株式譲渡の承認をした。

メルカリは2017年4月、鹿島アントラーズとクラブオフィシャルスポンサー契約を締結していた。同社はプレスリリースで、「今後は、鹿島アントラーズの独立したクラブ運営を尊重しながら、当社が持つ経営ノウハウを活用し、ファンやサポーターの皆様に愛され、世界に挑む鹿島アントラーズのさらなる発展をアントラーズファミリーとしてサポートしてまいります」とコメント。子会社化の狙いは、鹿島アントラーズのブランド力によるメルカリブランドの価値向上、ならびにメルカリとスマホ決済サービス「メルペイ」のさらなる顧客層拡大だと説明している。

メルペイでセブン70%割引の衝撃にファミマ加わる、「あと払い」限定だが上限は2000円相当

メルカリグループでモバイル決済サービスを提供中のメルペリは6月14日から、「日本全国まるっと半額ポイント還元キャンペーン」を開始した。

メルペイのコード決済が使える店舗や電子マネーのiDを使える店舗で「メルペイあと払い」で決済することで、50%の割引を受けられる。セブン-イレブンとファミリーマートに限っては70%の割引となる。割引上限は2000円相当で、キャンペーンは6月30日まで開催される。

注意したいのは「メルペイあと払い」のみのキャンペーンであり、メルペイあと払いには利用手数料が月額300円かかるということ。とはいえ、実質1700円の還元を受けられるので積極的に使いたいところだ。

メルペイあと払いを利用した場合の決済金額は、1カ月まとめて口座引き落としやセブン銀行ATMでの振り込み、コンビニでの支払いなどが選べる。

メルカリがライブフリマ機能「メルカリチャンネル」終了を発表

メルカリは6月7日、ライブコマース機能「メルカリチャンネル」の提供を終了することを発表した。終了時期は7月8日の15時頃を予定しているという。

メルカリチャンネルは「メルカリ」アプリ内でライブ配信をしながら商品の販売や購入ができるサービス。販売者が視聴者とリアルタイムでコミュニケーションをとれるため、写真やテキストだけでは伝えにくい商品のポイントを伝えられるのが特徴だ。

同機能は2017年7月にスタートし、個人の配信者だけでなく法人企業との取り組みも実施していた。

今後サービス終了時に行われている配信は順次配信終了となるほか、サービス終了以降はメルカリチャンネルの配信及び視聴ができなくなる予定。終了時点までに購入した商品の取引はそのまま継続できるが、終了時にメルカリチャンネルで在庫設定していた商品は削除されるという。

なおサービス終了のスケジュールが変更になる場合は、アプリ内で通知するとのことだ。

メルペイが大手コンビニに焦点、セブンとファミマは人気商品が11円に

メルペイは6月4日、大手コンビニのセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンを対象とした還元クーポンの配布を開始した。配付期間は6月17日まで。

セブンイレブンでは、200円以下の揚げ物・フランク・焼き鳥等が11円。ファミリーマートでは、通常180円のファミチキ、154円のジャンボフランクが11円。ローソンでは、からあげクン(レギュラー、レッド、北海道チーズ)が16円、ダブルエスプレッソラテが100円となる。各クーポンは期間中1回限り利用可能で、コード決済、iD決済のどちらも対象となる。ただし、セブン-イレブンとファミリーマートはメルペイのコード決済に対応していないため、iD決済のみとなる。

メルカリのキャッシュレス決済「メルペイ」でタクシー料金のQRコード決済が可能に

メルカリ子会社でキャッシュレス決済サービスを運営するメルペイは4月15日、「JapanTaxiタブレット」を導入している全国約1万台のタクシーで、メルペイのQRコード決済が可能になったことを発表した。

JapanTaxiタブレットは、タクシー配車サービスを提供しているJapanTaxiが、提携するタクシー車内に設置しているデバイス。北海道、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、京都府、大阪府、福岡県などのエリアで営業している約1万台のタクシーで利用できる。

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    タクシー設置のタブレット端末で「QRコード決済」を選択
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    「QRコード決済」画面から「メルペイ」を選択
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    「メルカリ」アプリの「メルペイ」タブから「コード払い」を選択
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    タクシー設置のタブレット端末のカメラでQRコード読み取り
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    コード決済完了
メルペイで決済する場合は、客席に備え付けのJapanTaxiタブレットでQRコード決済を選び、このタブレットを使ってスマホに表示したメルペイのQRコードを読み取らせればいい。JapanTaxiタブレットは料金メーターやタクシー運営会社の決済システムにつながっているので、利用者はタブレット上の操作だけで決済が可能になる。

メルペイの導入事例としては、牛めしの松屋をはじめとする松屋フーズ各店に続く大型案件となる。メルペイは、コード決済だけでなくNTTドコモのNFC(FeliCa)決済のiDにも対応しており、コンビニや駅売店などさまざまな場所でも使える。2次流通である中古品の売買から始まったメルカリ経済圏は今回のJapanTaxiとの提携により、一時流通の一般的な商品の購入、飲食、タクシーによる移動までをカバーすることになった。

メルカリで中古品売ってメルペイで牛めし、松屋の券売機が最強に

メルペイは3月29日、フリマアプリ「メルカリ」のスマホ決済サービス「メルペイ」が、4月2日より松屋をはじめとする松屋フーズ系列の全国1139店で利用可能になることを発表した。同社のOPENNESS戦略がまた一歩進んだ。なお、コード決済のみでiD決済には非対応。

具体的な利用可能店舗は、松屋、松乃家、松のや、チキン亭、マイカリー食堂、ヽ松(てんまつ)、ステーキ屋松。券売機内蔵のQRコードリーダーにメルペイのコードをかざすことで決済可能だ。なお、QRコードリーダーが未設置の券売機・店舗では使えない。

松屋側としては、月間1200万人を超える「メルカリ」「メルペイ」の顧客基盤に魅力を感じたほか、メルカリは女性ユーザー比率が高いうえ、メルカリの取引ですでにに売上金を保有していることなどを踏まえ、導入を決定したとのこと。

松屋は以前から、交通系電子マネーとLINE Pay/PayPay/楽天ペイでの決済が可能だったが、今回のメルペイの追加によりOrigami Payを除く主要なコード決済に対応。さらに中国系コード決済の、AlipayとWeChat Payも使える。ちなみにOrigami Payは吉野家で利用可能だ。

このように松屋では、牛めしをはじめとする各種メニューを各社の期間限定の還元キャンペーンでフル活用できるようになった。現在だと、LINE PayとPayPayの20%還元、楽天ペイのポイント40倍などに使える。メルペイも3月29日からクーポン機能が搭載されたので今後の展開に期待だ。松屋の券売機がコード決済においてはいよいよ最強仕様になってきた。

「メルカリ」に写真検索機能が登場、商品名が不明でもAIで探せるように

メルカリは3月18日、フリマアプリ「メルカリ」に「写真検索機能」を追加した。

この機能は商品検索の際、スマートフォンのカメラで撮影した写真から、同じ商品や似ている商品を探し出せるというもの。ブランド名や商品名がわからず、テキスト検索できない商品を、写真を読み込むことで検索できるようにした。

写真の中に写り込んだいろいろなアイテムの中から、検索したいアイテムだけを調整して、枠線内に絞り込む機能も付いている。

写真検索機能は、機械学習、深層学習といったAI技術を活用して実装されている。メルカリでは、サービス開始以来、約5年間で蓄積された、数十億規模の商品情報のデータセットを生かし、精度の高い予測モデルの構築を実現。さらに今後も学習させ続けていくことで、その精度を進化させることができるとしている。

写真検索機能に対応するのは、現在はiOS版のみ。Androidほかの機種には順次追加していく予定という。

メルペイがコード決済に対応、全国約135万カ所で決済可能に

メルカリ子会社でモバイル決済などのサービスを手がけるメルペイは3月14日、iOS先行でコード決済機能の提供を開始した。Androidについても近日中に提供開始予定となっている。

メルペイは、さまざまサービスと決済手段を連携させるOPENNESS構想を掲げており、第1弾としてNTTドコモの非接触決済システムであるiDの採用を発表。このたび、3月中旬と予告されていたコード決済にiOS先行で対応したかたちだ。「コード払い」対応店舗は、現時点で45万カ所を予定。3月25日より対応加盟店ほかコンビニの「ローソン」などで順次提供を開始する。これにより「iD」加盟の約90万カ所と合わせ、全国約135万カ所で「メルペイ」での決済が可能になる。

とはいえローソンをはじめ大手コンビニではほとんどの店舗でiDが使えるので、飲食店などでのコード決済対応に期待したいところ。メルペイでは決済手数料が永年1.5%、初期導入費用や固定費は0円という点に飲食店がどれだけ食いつくかが勝負。ちなみにクレジットカード払いの手数料は一般的に3〜4%なのでメルペイのほうが有利だが、PayPayでは終了日は決まっていないものの期間限定で決済手数料が0%となっている。

メルカリ上のメルペイ残高の総額は5000億円超と言われている。この残高をユーザーに使わせることで、メリカリで積み上げてきた2次(中古品)流通の売買データに加え、一次流通のデータを取得できる。これらのデータをどのように活用するかは不明だが、他社ではなかなか真似できないメルカリ、メルペイのアドバンデージであるのは間違いない。

とはいえ他社の還元キャンペーンもあり、消費者サイドがメルペイを積極に使うというモチベーションはまだまだ低い。他社追従となるが、PayPayやLINE Pay、Origami Payなどの度肝を抜く利用促進キャンペーンを期待したいところだ。

一方で、メルペイ残高をメルカリ内で循環してもらったほうが振込手数料などもかからないため都合がいいという考え方もある。メルカリ内での循環を考えるなら、長期留保を促すような投資信託などの金融サービスが必要かもしれない。

60代以上のフリマアプリ利用者は「お金」より「つながり」を重視、メルカリ調査

メルカリは全国のフリマアプリ利用者および非利用者1648名を対象に「60代以上のフリマアプリ利用実態」に関する意識調査を実施し、3月11日に調査結果を公表した。

結果を見ると、60代以上のシニアは「お金」よりも人との「つながり」を重視しフリマアプリを利用する傾向にあるのがわかる。

「フリマアプリ利用後の意識変化を教えてください」という問いに対し、60代以上のフリマアプリ利用者の26.8%が「社会とのつながりを感じるようになった」と回答している。これは20代の約3倍だ。逆に「新品を購入するとき、フリマアプリで売れるかを考慮するようになった」「生活の不安が軽減した」と回答している60代は20代と比較して少ない。

「フリマを始めた当初の利用目的」では20代の71.6%が「お金を得るため」と回答。まあ、妥当だろう。だが、比較すると同様の目的でフリマアプリの利用を開始した60代は約半数だった。「誰かの役に立つため」という回答も20代と比較して多いのが目立つ。

「歳を重ねても働く目的」は「生活資金を稼ぐため」がもちろん、最も多い。だが、2番目に多い回答は「趣味・娯楽」のための“小遣い稼ぎ”をしのぎ、「人とのつながりを持つため」だった。

「今後チャレンジしたいこと」に関しても「社会貢献活動」が20代と比較すると多いのがわかる。

60代以上の回答者に対し、金融資産、不動産、貯蓄などを含む現在の資産の状況を聴取し、利用者、非利用者別の資産合計額から平均資産額を算出したところ、利用者の平均資産額は約2500万円、非利用者は約2100万円となり、利用者の方が資産額が多かった。

「フリマアプリを利用して、あなた自身に起こった変化」についての自由回答では、60代以上の利用者から「日本中の購入者・出品者等、他者とのコミュニケーションを取れることに喜びを感じるようになった」「人と人とのつながりの大切さも実感するようになった」といった回答が得られたという。だが、そのような回答がどれほどあったのか、また、20代からも同様の回答があったのかは定かではない。

同調査は慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司教授監修の下、行われた。

前野隆氏

前野氏いわく、60代のフリマアプリ利用者の利用目的は「お金」より「つながり」を重視する傾向にあり、利用するシニアは利用しないシニアよりも「リッチで幸せであり、働く意欲が高く、チャレンジしたいことがある」。

そう説明しつつも「この調査からは因果は断定できないことには注意していただきたい」「フリマアプリ利用が原因なのか結果なのかは、この度の調査からはわからない」と同氏は加える。

だが、フリマアプリ利用の結果として「繋がりが増えた」「売買を通してのコミュニケーションが楽しかった」といった回答結果もあることから、「フリマアプリを利用した結果として多様なつながりが増えてリッチで幸せになった人がいるかもしれない」という可能性は否定できないそうだ。

【調査概要】
調査時期:2019年2月16日(土)
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、1648名
60歳~、男女824名(フリマアプリ利用者412名、フリマアプリ非利用者412名)
20~29歳、男女824名(フリマアプリ利用者412名、フリマアプリ非利用者412名)

メルペイがiOSに続きAndroidでも利用可能に、QRコード対応は3月中旬

メルカリの子会社であるメルペイは2月28日、フリマアプリ「メルカリ」において、本日よりスマホ決済サービス「メルペイ」をAndroidでも提供開始したと発表。

メルペイは三井住友カードとの事業連携を通じ、NTTドコモ推進の非接触決済サービス「iD」に対応している。

2月13日より提供しているiOS版に続きAndroid版も提供を開始することで、より多くのユーザーがメルペイを利用することが可能となった。同サービスはドコモに限らず、au、ソフトバンク、MVNOを利用中のユーザーも利用できる。

メルペイを利用できるOSバージョンと端末は、Android5.0以降がインストールされている、おサイフケータイ対応のスマホだ。

今回の対応により、Android端末を利用中のメルカリユーザーも、同フリマアプリ上での取引を通じて保有している売上金を、メルカリ内での商品購入に加え、コンビニやレストラン、ドラッグストア、ファストフード店など、全国約90万か所のiD加盟店で利用することが可能となる。

メルペイは「3月中旬には」QRコード決済にも対応を予定しており、加盟店も拡大していく見通しだ。

同社は2月20日に東京・渋谷ヒカリエにて自社イベント「MERPAY CONFERENCE 2019」を開催。メルペイ代表取締役の青柳直樹氏が登壇しメルペイの事業構想とサービスの詳細について語っていた

メルカリがシェアリングエコノミーに関する共同研究を実施、新たな消費モデル「SAUSE」とは?

メルカリは2月26日、三菱総合研究所とシェアリングエコノミーに関する共同研究を実施したと発表。

同研究では、フリマアプリで洋服や化粧品の取引を行うユーザーを対象にアンケートを実施、アプリ利用前後における行動心理、購買内容の変化を分析した。

メルカリいわく、同調査では以下のことが判明した。

  • モノのシェアを日常的に行う消費者は、「売却」を意識して新品を購入する
  • 消費者の一部は、売却金額を念頭におくことで、新品購入が増加、あるいは購入する商品ブランドが高価格帯に遷移している

三菱総合研究所では、シェアリングサービス普及後の従来とは異なる新たな消費モデルを「SAUSE(ソース)」と定義。これは「Search(検索)」「Action(行動)」「Use(一時利用)」「Share(再販売)」「「Evaluation(評価)」の頭文字を取ったもの。以下3つの消費者行動の変化に着目し、定義した。

  1. Searchから始まる消費行動:スマホの普及により意思決定までのプロセス(認知・興味・関心)がひとまとめになり、リアルタイムで情報収集(検索)にいたる行動に変化。
  2. モノの「所有」から「一時利用」へのシフト:購入した商品を一時的に利用するものとして捉える心理が働くことで、消費においてもその心理に影響された行動をとるように。
  3. モノの貸与・売却後に決まる商品評価:シェアリングによるモノの貸与・売却を通じて、手元から商品が離れた時に、「利用対価(購入価格から売却価格を差し引いた実質の支払い金額)」という観点で改めてモノに対する評価を行うように。

調査では新品洋服購入時の場合は65%、新品化粧品購入時の場合50%が、将来売却することを意識すると回答。「あとで売却する」という意識は新品購入時において大きく影響を与えていることがわかった。

新品購入頻度が増加したユーザーは理由として「フリマアプリでの売れ行きが良いから」「フリマアプリで小遣い稼ぎができるようになったから」などと回答。メルカリは「『あとで売却できる』という心理が働くことで、商品購入に対する心理的ハードルが下がる効果がある」と推察している。

また、20代と30代に限って言うと、洋服の場合だと45%、化粧品の場合だと36%のユーザーがフリマアプリ使用後、購入する商品が高価格帯にシフトしたと回答している。

調査方法:WEBアンケート

調査期間:2018年9月21日〜9月27日

調査対象者:フリマアプリで「洋服」の取引経験者(※20代以上の男女、フリマアプリ利用頻度が3ヶ月に1回以上)フリマアプリで「化粧品」の取引経験者(※20代以上の女性、フリマアプリ利用頻度が3カ月に1回以上)

回収サンプル数:1642件

メルカリ売上金がiDで使える「メルペイ」、Android対応は2月末〜3月初旬、QRコード対応は3月中旬

メルカリの子会社であるメルペイは2月20日、東京・渋谷ヒカリエにて自社イベント「MERPAY CONFERENCE 2019」を開催した。参加者は、報道関係者とパートナー企業のみの完全招待制。登壇者は、メルカリ代表取締役会長/CEOの山田進太郎氏、メルペイ代表取締役の青柳直樹氏、メルペイ執行役員でBusinessDevelopment and Sales担当VPの山本真人氏のほか、パートナー企業の代表者。

最初に登壇したのは山田進太郎氏。メルカリの好調な国内動向について紹介したあとメルペイの話へ。「メルペイ」を通じたエコシステムの構築を目指し、アパレル、飲食、小売などの業界に進出していくとのこと。そして、メルペイによりメルカリも進化すると語った。これまでのメルカリは中古品の取引に限られていたが、メルペイとの連携により一次流通、二次流通の大きな流れを作る。具体的には、両サービスのデータを活用して集客やマーケティングなどを行うとのこと。個人だけでなく企業もエンパワーメントする存在になると語った。

次にメルペイ代表取締役の青柳直樹氏が登壇。メルペイの事業構想とサービスの詳細について語った。現在のメルペイはドコモの「iD」対応により全国90万カ所の加盟店で使えるが、今後使える決済、使われる決済を目指すという。メルペイは、メルカリアプリからメルカリの売上金を使って簡単に利用できる点を強調。さらに、メルカリの売上金がなくても、メルカリを使っていなくても銀行口座から直接チャージしてメルペイを使えるとのこと。銀行口座を登録するとメルカリ売上金の振り込み申請期限がなくなるメリットも紹介。なお、対応する銀行にはPayPayなどでは使えないは三菱UFJ銀行も入っている。

そして、現在メルペイはiOSのみで使えるが、2月末、3月初旬にAndroid対応することが明らかにされた。さらに、3月中旬にはQRコード決済も可能になる。iDとQRコード決済に対応することで全国135万カ所で使えるようする予定とのこと。

詳細は追って追記する。