Tim Cook、プライバシーや中国におけるユーザーデータ、Alex Jones追放の件について語る

一方では秘密主義と悪名を響かせたが、Appleはこれまで自社の主義について語ることをためらうことはなかった。最近動きの激しい社会にあって、この1兆ドル企業は以前にも増して発言すべきことを抱えている。

HBOのVICE News Tonightでのインタビューで、AppleのCEO、Tim Cookは多くのトピックについて語ったープライバシー、いかにAppleが法律面で困難を抱えながらもユーザーのデータを安全に保管しているか、なぜ陰謀論者Alex JonesをAppleのプラットフォームから追放することにしたのかなどを含む。

ViceがそのインタビューのやりとりをTechCrunchと共有した。Tim Cookの発言は以下の通りだ。

プライバシーに関し、Cookは“ある程度”の規制を求めている

テック産業はプライバシー問題に関して、もう戻れない地点を過ぎたのだろうか。

「プライバシーは21世紀において最も重要な問題の一つだと考えている」。CookはインタビュアーのElle Reeveにこう語った。「あなたについての情報は、あなたの家よりオンラインや携帯電話の方にたくさんある。我々は今、そんな状況にいる。あなたが何をブラウズしていたのか、あなたの友達、交友関係、写真などがあなたの携帯電話の中にある。

「こうしたこと、そして情報の重要性を考えてほしい。我々はそれを真剣にとらえている」とCookは語った。

Appleはこれまで長い間、プライバシーについて独特のアプローチをとってきた。Appleはあなたのデータを欲しがっていないーFacebook、Googleのような広告を扱う大企業と違って、Appleはあなたのデータをどうかしようなんてことはしていない。しかしデータを蓄積している会社は、ユーザーデータの誤使用や暴露で非難を浴びている。議会の助けを借りて、そうした企業を巻き戻し、パワーを人々に戻すにはもう手遅れなのだろうか。

「私は法規専門の人間ではない」と断った上で「そうするには、ある程度の行政による規制は重要だと考えている」とした。しかし、それがどういったことなのかCookは具体的に示さなかった。

Cookはライバル企業の名前は出さなかったが、Appleはプロダクトデザインにおいて“可能な限り最小限の情報収集にする”アプローチをとっていると語った。これは目新しいものではないーAppleは何年もこうしたアプローチを続けている。

「我々は詳細なプロフィールを作ってはおらず、他企業がターゲット広告を送るためにその情報を買う、ということも許していない。そうしたビジネス手法は我々がとるものではない」とCookは語る。

結果としてAppleは競合他社に遅れをとっているのだろうかーたとえばAlexaに対抗するSiriとか。Cookは「ノー」と言う。彼らのサービスをより良いものにするためにユーザーが自分たちのデータを諦めなければならないのは、“かなりの攻撃”だと語る。

大部分において、Appleはユーザーデータを端末上で処理するので、Appleはそのデータを見ることはない。

プライバシーは“人権”だー中国においても

デバイスメーカーとして、Appleはこれ以上大きくなり得ないほどグローバルだー中国においてもそうだ。デバイス製造ライバルのGoogleや、他のテック大企業Facebookは中国で足場をほとんど築いていない。しかしそれは、Appleのプライバシー理念と中国の監視体制における衝突があるからだ。

人権としてのプライバシーを中国での事業にも適用するのかと尋ねたら、Cookは「当然適用する」と答えた。

「我々にとって暗号化というのは世界どの国でも同じだ」とCookは言う。「たとえば、我々は米国のために暗号化をデザインしたり、国によって違う適用の仕方をするということはしない。どこでやろうとも同じだ。なので、中国でメッセージを送るには、暗号化される。私がコンテンツを作るということはできない。もちろん、米国においてもできない」。

今年初めAppleは、中国で新しく導入された曖昧かつ混乱や衝突も起こすようなサイバーセキュリティルールに従うために、中国人ユーザーのためのiCloud暗号キーを中国本土に移した。これは懸念を巻き起こした。というのも、この動きは中国政府が、中国拠点のAppleのクラウドパートナーに中国人顧客のデータを引き渡すよう要請することができることを意味するからだーFBIが米国においてAppleにデータ引き渡しを強制したように。Appleは事業を続けるために協力しなければならなかったーそして中国はAppleのグローバル全体の年間売上の20%近くを占めている。

Cookは、中国人ユーザーのデータを中国に保存することが、中国政府当局にとってデータへのアクセスが容易になるというのは“容認しない”と語り、暗号キー移管の正当性を主張した。

「我々は世界中いろんな国にサーバーを設置している」とCookは話す。「その方が、一つの国に置くよりもデータへのアクセスが難しくなる。大事なのは、暗号化プロセスがいかに働くかと、誰がその鍵を持つのかということだ。我々のほとんどのケースにおいては、あなたと受取手がその鍵を持つ」。

Alex Jonesを追放するという決断は“自主的”に行なった

Alex Jonesは言論の自由の最後の砦だったと言う人もいる。またサンデイフック小学校銃乱射事件はでっち上げだったと考えているAlex Jonesを危険な陰謀論者だと呼ぶ人もいる。

今年、FacebookはAlex Jonesを追放し、その後にTwitterが、そしてYouTubeも続いたーまた MailChimpSpotifyそして PayPalといったテック大企業も続いた。Appleは沈黙を続けた。JonesのポッドキャストはまだiTunesにあり、彼のアプリはAppストアにあった。その沈黙はJonesのコンテンツを排除するまで続いた。

「我々は政治的な立場はとらない」とCookは語る。「どちらかに偏ることはしない」。Appleのさまざまなプラットフォーム全般で、「ユーザーは、かなり保守的なものから、かなりリベラルなものまで全てを見る」。そしてCookは「それが、私がそうであるべき、と考えるものだ」と加えた。

Cookは、決断を誘発した何かがあったとは言わなかったが、他のテック企業とJonesのことで会話をしたことは“決して”ないと話した。

「会話してもよかったのでは」とReeveが尋ねると、Cookは「しかし、なぜ」と切り返した。「だって、大きな事でしょう」と言うReevにCookは「Appleが“自主的に”決断するということが大事なのだ」と答えた。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

アレックス・ジョーンズのTwitterアカウント、永久禁止にーコンテンツで新たに違反

Twitterは、なぜAlex Jonesのアカウントと彼のオンラインメディアウェブサイトInfowarsを完全に閉鎖しなかったのか、というこれまでの議論に終止符を打った。彼のアカウントとサイトには攻撃的な言葉がみられるとして多くの人が苦情を寄せていたが、最終的にTwitterとTwitterのビデオプラットフォームPeriscopeはJonesのアカウントとサイトを禁止処分にした。

「今日、我々はTwitterとPeriscopeにおけるAlex JonesとInfowarsのアカウントを永遠に凍結する」。Twitterのセーフティアカウントがツイートした。「これは昨日投稿されたツイートと動画に関するレポートに基づく措置だ。過去にも違反があったが、今回も攻撃的な行為に関する我々のポリシーに違反した」。

「我々のルールと、ルール適用については透明性を高めているが、今回のケースに関しては社会的な関心が高いことを考慮し、ルール適用をオープンにしたかった。我々は通常、プライバシーに配慮して個人のアカウントに対するルール適用についてはコメントしない」。

「我々は引き続き、Alex JonesとInfowarsに関連している可能性のある他のアカウントに関するレポートを精査し、我々のルールに反するようなコンテンツが確認されたり、今回の措置の抜け道を考えようと他のアカウントが利用されるようなことがあれば、相応の措置をとる」。

過去24時間にさかのぼってJonesのTwitterのフィードをみると、Googleから削除されたコンテンツを目にする。そこには、CNNをフェイクニュースと呼んでいるツイートや、Marco RubioとBob Woodwardに対する批判、ホワイトハウスにおける騒動についてニューヨークタイムズが匿名の情報源で書いた記事の出所の正しさを問うものが含まれる。これはある意味、Jonesが過去に投稿したものに比べると比較的マイルドな方かもしれない。

しかし、同じように過去24時間さかのぼると、TwitterのCEO、Dorseyは米国議会に現れ、上院情報委員会で“シャドウ禁止”や保守的な政治への一般的な態度に関して質問を受けた。社として市民権監査と濫用透明性レポートに同意した。Twitterはすでにかなり厳しい状況に置かれていて、今回の同意で最終的に禁止のプロセスを早めることになったのかもしれない。

TwitterとDorseyはここ数週間、Jonesに対する攻撃的コンテンツに関するポリシーの適用が厳格ではないと考える人に激しく批判されてきた。Dorseyは“言論の自由”に基づいていると言ってきたが、皮肉屋の人々は、実在する多くのTwitterユーザーでTwitterから遠ざかった人々への抵抗と関係しているのでは、とみている(公平に見て、批判はこれまで何年もそして今も続いていて、その抗議の意を表すのに多くの人がTwitterをやめている)。

その代わり、Twitterは状況をコントロールしようと、7日間閲覧のみの処分としたり、なぜそれ以上の処分を行わないのかを正当化する長い説明をしたりという策に出た。

結局、FacebookやYouTubeを含むソーシャルメディアプラットフォームの中で、“フェイクニュース”であるばかりか明らかに有害で危険な偽情報としてJonesとInfowarsのアカウントを停止したのは、Twitterが最後だった。

イメージクレジット: Infowars

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

司法省のソーシャルメディアに対する脅しは間違っている

国の法律を執行する責任を負う法律家たちが、執行すべき法律そのものをこれほど明確に無視するところを見たことがない。

TwitterおよびFacebookの幹部が上院に呼ばれ、米国選挙に対する国際介入に関する会社の責任について証言し、両社のプラットフォームを使って活動家や論客が誤情報を拡散している問題を指摘したところ、司法省の法律専門家たちは、言論の自由の論争に終止した。それは前例のないことであるだけではなく、違法の可能性すらある

米司法省:ソーシャルメディアは言論の自由を「意図的に抑圧」している

何人もの州検事総長が、ソーシャルメディア会社が表現の自由を抑圧し競争を阻害しているという「深刻な懸念」を語り合うために集合した。真の問題は、民間企業には修正第一条を守る義務があり、自社のプラットフォーム上であらゆる言論を許すべきであるという言い分を述べようとする、保守的虚報と論点だ。

単純な事実を言えば、彼らにそんな義務はない。もう一度言う。企業にそんな義務はない。

政府の法律家がやろうとしているのは、そんな義務のない民間企業に対して修正第一条を守らなくてはならない、という偽りの責任を押し付けることだ。この法律家たちはいったい何にいきり立っているのか。簡単に言えば、多くのソーシャルメディアが、自社で運用しているポリシーに反する発言を封じる決定を下したことだ。

代表的な例が、Alex Jones ——この男はサンディーフック小学校乱射事件はデマであると主張し、パークランドの高校銃乱射事件の被害者は クライシスアクターであると非難した。

先月、Jonesの発言を配信したソーシャルメディアプラットフォーム数社が、ついに、もう限界であると判断した。

Here are the platforms that have banned Infowars so far

Jonesを追放した決定は民間企業としての特権だ。Jonesには言論の自由通り(あるいは裏通り)のお立ち台で(あるいは空き缶に向かって)好きなことを叫ぶ権利があるが——そして彼は何を言っても(どんなに攻撃的で不条理で常軌を逸していても)起訴されることはない——、あらゆるソーシャルメディアプラットフォームで自分の意見を自動的に増幅させる権利はない。

大手ネットワーキングプラットフォームのほぼすべてがその結論に達した。

すでにIT系ロビー団体は、司法省のまずいやり方を非難する声明を発行している。

[The] U.S. Department of Justice (DOJ) today released a statement saying that it was convening state attorneys general to discuss its concerns that these companies were “hurting competition and intentionally stifling the free exchange of ideas.” Social media platforms have the right to determine what types of legal speech they will permit on their platforms. It is inappropriate for the federal government to use the threat of law enforcement to limit companies from exercising this right. In particular, law enforcement should not threaten social media companies with unwarranted investigations for their efforts to rid their platforms of extremists who incite hate and violence.

司法省のアプローチは事態を混乱させ、ソーシャルメディアに対する正当な批判や理にかなった規制の適用が、より困難になるだけでなく、彼らには取り組むべき重要な課題がある。

実際、発言の多くはマーク・ワォーナー上院議員夏の盛りに書いた白書が出どころだった。

Or the Justice Department could focus on the issue that Senator Ron Wyden emphasized in the hours after the hearing:

司法省は、ロン・ワイデン上院議員が公聴会の後に強調した問題に集中することもできたはずだ。

[今や個人データは政治的影響力のある広告に最適な武器であり、海外広告主にこの武器を容易に渡してはならない。個人情報の保護と制御を強化することは、国家安全保障の優先事項とすべきだ。]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、他ユーザーに経済的脅威をあたえる投稿も削除へ

Facebookが削除するのは、暴力やヘイトスピーチにかかわる投稿だけではない。人を身体的だけでなく経済的危機にさらしたり、儲け話で人をだます行為も厳しく禁止されることになった。

本日(米国時間8/9)Facebookはポリシーを説明し、今後のポリシー適用をスムーズに行うためにルールを明確化した。 これは、Infowarsの陰謀論者、Alex Jonesに関わるFacebookページ4件を削除した際のあいまいな決定が反感を呼んだことを受けてのことだ。

Facebookはまず、自分たちは政府ではない、と繰り返し強調した——政府と同じ修正第1条に沿う必要がないことを示しているに違いない。

「われわれは、たとえば身体的あるいは経済的に人々を危機をもたらすコンテンツ、ヘイトスピーチによって人に脅威を与えるコンテンツ、あるいはFacebookユーザーをだまして利益を上げようとするコンテンツを認めない」とポリシー担当副社長のRichard Allenが本日投稿した。

ウェブを検索した限り、Facebookが経済的攻撃に関してこうした言葉を発したのは初めてだ。本誌はFacebookがこのポリシーについて正確にどう考えているのかコメントを求めている。

これは重要だ。なぜなら、これはFacebookのポリシーが、他人の信用を毀損したり、盗難を指示したり、雇用の機会を奪うことなどの脅威も対象に含めることを意味しているからだ。これらは身体的脅威を与えるものではないが、被害者に現実世界におけるダメージを与える可能性がある。

同様に、儲け話詐欺に対するこうした立場は、Facebookがスパマー、スキャマーや自社製品について虚偽の主張をするインチキ商法と戦う上で、適当な距離をおくことも可能にする。問題はFacebookがどうやってこのルールを適用するかだ。ほとんどの広告は企業が利益を得るために人をだますように作られているという人もいる。Facebookが阻止しようとしているのは、自社製品が人の役に立つというあり得ない主張をするような明らかな詐欺行為であり、単に品質や価値を誇張するだけの広告ではないだろう。

今日追加された明確化のための説明は、優柔不断なTwitterをはじめとする他のプラットフォームがコンテンツ管理で見習うべきおおらかさと入念さを際立たせた。透明性を高めることによって悪者がシステムを乱用するのではないか、という恐怖が長年あったが、ソーシャルプラットフォームが民主主義にとって重要な意味を持つようになった今、ガイドラインをオープンにすることで、規則の適用に偏向があるという指摘を回避する必要がある。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

SpotifyもAlex Jonesのヘイトコンテンツを削除、YouTube、Facebookに次ぎ三社め

一週間あまりの間に三つのテクノロジー企業が、Alex Jonesの人騒がせ的で極右的で陰謀説のコンテンツに対する態度を決めた。その三番目の企業は、昨日(米国時間8/1)一部のコンテンツを削除したSpotifyだ。同社が5月に発表したヘイトコンテンツに対するポリシーに、Infowarsのポッドキャスト番組の一部が違反している、とされた。同社のアクションは、Jonesのビデオに対するYouTubeFacebookの罰に続くものだ。それらのビデオには、イスラム教排斥や性的少数者の排撃、児童虐待など、両社のポリシーに違反するコンテンツが含まれているとされた。

水曜日(米国時間8/1)のBloomberg宛ての声明で、Spotifyはこう述べている:

弊社はヘイトコンテンツの報告を真剣に受け止め、コミュニティがマークしたポッドキャスト番組や曲は、すべて調べている。Spotifyは、‘The Alex Jones Show’ポッドキャストの特定の番組を、弊社のヘイトコンテンツに関するポリシーに違反しているため削除したことを、ここに確認する。

Spotifyは削除した番組や違反したとされるポリシー条項を明かしていないが、同社のポリシーアップデートのページに引用されている削除候補には、“人種や宗教、障害、性的同一性、性的指向性などを理由として人びとに対する憎しみや暴力を喚起することが主たる目的であるコンテンツ”、とある。そのポリシーはまた、これらの違反が必ずしも“敵対的で露骨で野卑なコンテンツ”を含んでいなくてもよい、としている。それよりもむしろ、憎しみを生じさせることを意図しているヘイトスピーチ、という包括的な言い方をしている。

Infowarsのポッドキャストのそのほかの番組は、今でもSpotifyで提供されている。Apple PodcastやSticherなどと同様だ。

このほかSpotifyは5月に、R. KellyとラッパーXXXTentacion、およびTay-Kの音楽を取り下げている。

Spotifyは、ヘイトスピーチをモニターするために、以下の人権団体と協力している: The Southern Poverty Law Center, The Anti-Defamation League, Color Of Change, Showing Up for Racial Justice(SURJ), GLAAD, Muslim Advocates, International Network Against Cyber Hate。またモニタリングツールSpotify AudioWatchを内製して、ユーザーがヘイトコンテンツにマークをつけるよう、求めている。

しかしインターネットという道は、安全であると同時に、誰もが自由に通れる道でなければならない。安全と自由の‘安全な両立’は、現状ではまだ、きわめて困難な目標だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTubeがAlex Jonesのチャネルに罰を適用、ヘイトスピーチと児童愛護に関するポリシーに違反と

Googleは、InfowarsのファウンダーAlex JonesのYouTubeチャネルに、このビデオプラットホームの児童愛護とヘイトスピーチに関するポリシーに違反したとして罰を与えた。また、4つのビデオが削除された。罰の内容は、Jonesのチャネルの90日間ライブストリーミング禁止だ。

Googleのプレス向け声明はこう言っている: “弊社には何年も前から、児童愛護とヘイトスピーチに関するポリシーがある。話者やチャネルが何であれ誰であれ、ビデオのコンテンツに基づいてそのポリシーを一貫して適用している。また弊社には明確な三振法があり、三か月以内に三度罰を受けたチャネルは閉鎖する”。

The Vergeによると、削除されたビデオのうち2つには、イスラム教徒に対するヘイトスピーチがあり、3つめには性同一性障害者などに対するヘイト、4つめでは大人が子どもを地面に押し付け、字幕「リベラリズムはこうやって防げ」が表示された。

4つの削除されたビデオがJonesのチャネルに対する一つの罰でしかないことが、YouTubeのモデレーションポリシーに対する疑念と批判を招(よ)んでいる。それらの批判は、プラットホームのルールに違反しているビデオ一つ々々について、個々に罰が適用されるべき、と主張している(==違反ビデオが4本なら計4つの罰があるべき)。違反件数の多い違反常習者に対しては、それでなければ罰の効果がない、と批判者たちは主張している。

Jonesのチャネルは、フロリダ州パークランドの17名が死亡した銃撃事件で死ななかった人たちは“被害者を演じた連中”だ、とする陰謀説を宣伝するビデオにより、2月に罰を受けている。しかし罰は有効期間が3か月なので、Alex Jonesのチャネルには現在、アクティブな罰が一つしかないことになる。三振までは、遠い。

バカバカしくていやらしい考えを宣伝している、おかしな人物にすぎないJonesだが、でも彼には影響力があり、彼のInfowarsは悪質な陰謀説をたくさん広めてきた。たとえば彼は今、小学生児童20名を含む27名が殺されたSandy Hook銃乱射事件は、でっち上げだったと主張して、遺族から訴えられている。2012年12月のあの銃撃事件以来、被害者の遺族は陰謀説を掲げる人びとから、いじめのターゲットにされてきた。

YouTubeによる罰の数日前にはFacebookが、JonesがRobert Muellerに関して毒づいているビデオの取り下げを拒否した。そのビデオでは彼は、その司法長官直属特別顧問が子どもに対する性犯罪を犯したと非難し、彼を撃つ真似をした。FacebookがBuzzFeed Newsに語っているところによると、ビデオの中のJonesのコメントは本物と確認された彼自身のページにポストされたものであり、コミュニティのスタンダードに反していない、なぜならそれは、暴力を犯す意図を本気で述べている、と信じられるような声明ではないからだ、という。

TechCrunchは、Infowarsにコメントを求めている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa