AWS障害にともない他社サービスもダウン

Amazon Web Services(AWS)に現在障害が発生しており、多くのインターネットサービスがダウンしている。

ステータスページによると、米国時間11月25日水曜日の早くから複数のAWSサービスで問題が発生しているという。つまり、AWSに依存しているアプリやサイト、サービスもダウンしている可能性があるということだ。(たとえば今朝、私の家のRoombaは接続を拒否した)。

Amazon(アマゾン)によると、この問題は主に北米に限定されているという。同社は停止の理由を明らかにせず、エラー率が増加していることと、解決策に取り組んでいることだけを伝えた。皮肉なことに、今回のダウンはアマゾンの「Service Health Dashboardへの更新ポスト機能」にも影響を与えており、同社でさえダウンタイムから免れることができない。

これまでのところ、Adobe(アドビ)やRokuなどのAWSを利用している多くの企業が問題をツイートしている。

米TechCrunchはこの障害について、情報を更新する予定だ。なお幸運なことに、米TechCrunchにも問題は発生していない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAWS

画像クレジット:David Becker / Getty Images

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Amazonの完全ワイヤレスEcho Budsにフィットネストラッキング機能が追加、現在割引中で約8400円(日本未発売)

昨年、2019年の今頃にEcho Budsをレビューしたときにはあまり感心しなかったが、Amazon(アマゾン)の初の試みであるAlexaを搭載した完全ワイヤレスイヤフォンは合格点だった。そして発売からしばらく経ったが、同社は米国時間11月23日に新しいフィットネス機能の追加を含む、いくつかの重要なアップデートを提供している。

Echo Budsを装着したまま「Alexa, start my workout(アレクサ、ワークアウトを始めて)」と話しかけると歩数、カロリー、距離、ペース、走行時間を記録し始める。多くの新しいソフトウェアの追加と同様に、この機能をユーザー全員に公開するには時間がかかるだろう。また、ユーザーはAlexaアプリを使用して新しいトラッキング機能を有効にする必要がある。

機能を有効にすると、次のようなフォローアップを指示できるようになる。

  • 「Alexa, start my run(アレクサ、ランを始めて)」
  • 「Alexa, pause my walk(アレクサ、ウォークを中止して)」
  • 「Alexa, end my workout(アレクサ、ワークアウトを中止して)」
  • 「Alexa, how far have I run?(アレクサ、どれくらい走った?)」
  • 「Alexa, what’s my pace?(アレクサ、ペースは?)」
  • 「Alexa, how was my workout?(アレクサ、ワークアウトはどうだった?)」

「Alexa, how was my workout?(アレクサ、ワークアウトはどうだった?)」と問いかけると、ランニングの履歴が表示される。

以前も指摘したように、Echo Budsは他のイヤフォンとの差別化にはあまりできていないが、130ドル(約1万3600円)という価格には多くの評判が寄せられており、現在はさらに大幅に割引されている。現時点での価格は80ドル(約8400円)と、魅力的な値段になっている。

関連記事:Amazon Echo Budsはノイキャンワイヤレスの価格破壊

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Amazon

画像クレジット:

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Amazonに新たな頭痛の種、インド政府がRelianceによる3580億円のFuture Group買収を承認

インドの規制機関、Competition Commission(CCI、インド競争委員会)は米国時間11月20日、Future GroupとReliance Retailという同国の2大小売業巨人間の34億ドル(約3530億円)の契約を承認し、この提携に不服申立をしていた米国のeコマースグループ、Amazon(アマゾン)に新たな頭痛をもたらした。

インドの公正取引機関であるCCIは短い声明で、インド第2の小売業チェーンであるFuture Groupの小売、卸売、運輸、および倉庫事業を、最大チェーンのReliance Retailが買収することを承認したことを発表した。Relianceはアジア最大の富豪、Mukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏が支配している。

Reliance RetailとFuture Groupは2020年8月末、両社間の34億ドルの買収契約を発表した。Future Groupの持株会社の1つの株主(未訳記事)であるアマゾンはこの契約に不服を申し立て、同社がインサイダー取引を行い契約に違反したと主張した。アマゾンは、Future Groupの持株会社であるFuture Couponsとの契約によって、同グループの資産をReliance Retailのような競合他社に売却することは禁じられていると訴えた。

10月末、シンガポール仲裁裁判所はインドの2大小売業巨人間の契約に一時停止命令を発行した(未訳記事)が、それがインドでどの程度有効なのかは未だに不明だ。裁判所命令の発行後すぐ、Future GroupとReliance Retailは、契約は「一切の遅滞なく」完了に向けて進められていると語った。

20日の発表は極めて重要だ。 インド事業に65億ドル(約6740億円)以上を投資しているアマゾンは、インド競争委員会と証券取引委員会に対し、シンガポール国際仲裁センターの命令を考慮して取引を中止させるよう、要望を出していた。

Future Groupは現在デリーの裁判所でアマゾンと係争中で、そこではインド企業の弁護士が奇っ怪な文言で米国企業を非難している。弁護士は一度ならず、Future Groupの取引を阻止しようとするアマゾンの行為を、インドの200年近い植民地支配の始まりとなった英国商社、東インド会社になぞらえた。

アマゾンはコメント要求に「直ちには」応じていない。

Future Groupは、アマゾンとの契約はReliance Retail との契約に対して無効であり、もし買収が阻止されると何万人もの人が職を失うと主張している。

インドの2大小売りチェーン同士の契約は、CCIが小売業界の価値連鎖(卸売、運輸、倉庫、店頭販売)全体を見直す機会としても見られていた。この日に下された承認決定は、公正取引機関がこの買収について、関連する業界の競争に悪影響を及ぼさないだろうと結論を下したことを意味している。

関連記事
インド最大の小売Reliance Retailが2番手Future Groupの事業を3580億円で買収
Amazonがインドのスモールビジネスのデジタル化促進のため約1100億円を投資

カテゴリー:その他
タグ:AmazonFuture GroupReliance Retailインド

画像クレジット:Dhiraj Singh / Bloomberg / Getty Images

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon S3 Storage LensはS3の複雑な利用状況を可視化する

S3ストレージの要件が多くなると、どう利用されているかを正確に把握するのは難しくなる。複数のリージョンにまたがると、特にそうだ。可視化する手段がないために独自にソリューションを構築しなくてはならない管理者にとっては、大きな影響が出かねない。この状況が、11月第3週のAWSの発表によって変わった。きわめて複雑なS3ストレージ環境を把握する手段として、Amazon S3 Storage Lensという新しいプロダクトが発表されたのだ。

このツールで、S3オブジェクトストレージ全般の状況を把握し必要があれば対応をするための分析をすることができる。AWSはこの新しいサービスに関するブログ投稿の中で「その時点での指標とトレンドライン、そして実行可能な提案を示してオブジェクトストレージをお客様の組織全体にわたって可視化する、初のクラウドストレージ分析ソリューションです」と説明している。

画像クレジット:Amazon

ダッシュボードに29種類の指標が表示され、AWSによれば「異常を発見し、コスト効率を割り出し、データ保護のベストプラクティスを適用する」のに役立つという。IT管理者はストレージの状況を見て、注意しなくてはならない問題があるかどうかなど必要に応じて特定のインスタンスを詳しく調べることができる。デフォルトのダッシュボードが用意されているが管理者はダッシュボードをカスタマイズでき、S3 LensのデータをAmazonの他のツールに書き出す機能もある。

数千、あるいは数万ものS3ストレージインスタンスがあるような複雑なストレージ要件で運用している企業は、システム全体の状況を把握する手段をなんとか工夫して作らなくてはならなかった。そうした企業がS3 Lensを使えば、すべてを1カ所で見ることができる。

AWSによると、S3 Storage Lensは全リージョンですでに利用可能になっている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAWS

画像クレジット: Chesnot / Getty Images

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)

Amazonのスマートグラスが12月から一般販売、スマートリングは廃盤に

変な話だが、Echo Frames(エコー・フレームズ)の存在を忘れていたとしても罪はない。このスマートグラスは、Alexa関連製品が雪崩にように発表された2019年のAmazon(アマゾン)のイベンドで紹介されている(同時に、奇妙なスマートリングも公開された)。

この実験的製品は「Day1エディション」、つまり招待されたユーザーのみが使えるデバイスで、非常に広範なハードウェアのベータテストみたいなものだ。「顧客が気に入れば、私たちは自信を持ってこれを進めます。」と同社は述べている(Amazonリリース)。「気に入られなければ、次のものに移ります」。ということは、Framesは十分な人気を得て、一般向け販売へ進級できることになったようだ。

第2世代となるこのスマートグラスは、米国時間12月10日(日本時間12月11日)からアマゾンで販売が開始される。価格は250ドル(約2万6000円)と安くはない(5回の分割払いもできる)。早い話が、これはAlexaをユーザーの顔に乗っけるための手段だ。メガネのテンプルにマイクとオープンイヤー型のスピーカーを内蔵し、ヘッドフォンを使わなくても話ができるようになっている。

新しくなったモデルでは、バッテリー寿命が40%延長され、周囲の騒音に応じたボリュームの自動調整機能と、バッテリーを長持ちさせるためのオートシャットオフ機能も付いた。カラーバリエーションも増えた。

アマゾンのEcho Loop(エコー・ループ)リング(指輪)は、TechCrunchライターのフレデリックのいい分では「本日のイベントでアマゾンが披露した最も奇妙な製品」だが、ベータテストから先に進む予定がない。これはスマートフォンとペアリングして、耳元に近づけて音を聞くというデバイスだ。指輪というフォームファクターを試したのはアマゾンが最初ではない。Oura(オーラ)とMotiv(モティブ)のスマートリングはよく知られている。だが、ヘッドマウント型のフォームファクターのほうが、バッテリー寿命的にずっと有利なのは明らかだ。

Loopの生産と販売は終了するが、すでに持っているユーザーへのセールスとアップデートの提供は続けると同社は話している。

関連記事:アマゾンは指輪とメガネにもマイクをつけようとしている

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Amazonスマートグラス

画像クレジット:Amazon

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

Amazonのドローン配送開発チームが組織再編成でレイオフに

Amazon(アマゾン)が、同社のドローンによる配送事業Prime Airでレイオフを行ったとする米国時間11月19日のFinancial Timesの記事を確認した。

同社広報担当者のKristen Kish(クリステン・キシュ)氏はTechCrunchに対して「弊社の正規事業運営の一環として、顧客と事業のニーズに対して最良の対応ができるように、大きな組織におけるPrime Airのチームを再編成している。影響がある従業員には、現在、アマゾンが人を探している分野の中からその経験やニーズに最もふさわしい役割を見つけるよう努力している」と述べている。

この声明は、社内での配置換えも含む人減らしを行ったアマゾンの部課において、典型的なものだ。また今回は、特にドローン部門が不調なのではないかという記事にも対応しなければならない。それに対してアマゾンは、Prime Airプロジェクトにはコミットしている、と応じている。

記事は数ダースものレイオフを挙げているが、当然ながらアマゾンは正確な数字を提供していない。しかし、同社の既存の強健な配送システムに、高速の空輸を加える意欲的なプロジェクトのローンチが遅れているのも事実だ。

2020年6月に開催された同社のRE:Marsカンファレンスに関するブログ記事で、アマゾンの消費者部門のトップであるJeff Wilke(ジェフ・ウィルケ)氏は「私たちの世界最高のフルフィルメントと配送のネットワークにより、Prime Airを迅速かつ効率的にスケールして、数カ月後には商品のドローンによる配送を実現できるだろう」と述べている。

確かに、現在進行中の新型コロナウイルスのパンデミックによるエッセンシャルワーカーの健康危機が、このようなローンチの基本的動機だろう。またこの事業には、規制と技術の両面で克服すべきハードルも多い。このサービスは、2020年8月にFAAから試験を認可されている。

関連記事:Amazonのプライムエア配達ドローンが米当局からテスト飛行認可を取得

カテゴリー:ドローン
タグ:AmazonAmazon Prime Air

画像クレジット:JORDAN STEAD/Amazon

原文へ

(翻訳:iwatani、a..k.a. hiwa

アマゾンのFire TVでもAlexa定型アクションが利用可能に

米国時間11月18日、Amazon(アマゾン)はユーザーが複数のアクションを組み合わせてオリジナルのAlexaショートカットを作れる機能であるAlexa定型アクションを、Fire TVプラットフォームに導入すると発表した。同日から、テレビの電源のオン / オフ、Fire TVアプリを開く、Fire TVのコンテンツの再生、一時停止、再開など、Fire TVのコマンドをAlexa定型アクションに含めることができるようになる。

例えば、映画を観る夜のためのAlexa定型アクションを作ることが考えられる。おやつ休憩のために映画を一時停止して部屋の明かりをつけ、休憩が終わったら再び部屋を暗くして映画の再生を再開するというアクションだ。あるいは、睡眠のルーティンにFire TVを組み込むこともできる。テレビの電源をオフにして部屋を暗くし、朝のアラームで電源をオンにするといった具合だ。テレビを見ながら寝落ちするのが好きな人には便利だろう。

「Alexa, I’m getting a snack(Alexa、おやつをとってくるよ)」「Alexa, I’m back(Alexa、戻ってきたよ)」というように、定型アクションをオリジナルの音声コマンドにすることもできる。

アマゾンによれば、前述した2つの利用例は米国ですでに一般的になっている行動に対応するものだという。これはアマゾンが調査会社のMorning Consultに依頼した調査でわかったもので、この調査によれば米国の消費者の75%はテレビ番組や映画を1晩に1回以上は一時停止しておやつや飲み物を取りにいく。また32%は映画やテレビ番組を観ながら寝落ちすることが2020年には前年よりも増えたと回答している。

さらに、他の人にも役立ちそうな定型アクションを作ったら、アマゾンが2020年9月に導入した共有用URL(Amazonリリース)で友人や家族と共有することもできる。

この新しい「エンターテインメント定型アクション」は米国時間11月18日に、Fire TV EditionのスマートテレビやFire TV Cubeを含むFire TVの全デバイスに対して公開される。Fire TV Stickを使っている場合、定型アクションとしてテレビの電源をオン / オフするにはCEC(Consumer Electronics Control)準拠のテレビが必要となる。

アマゾンは、今後この機能は全世界で有効になるとしている。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AmazonAmazon AlexaFire TV

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)

Amazonが処方薬オンライン注文・配達サービスのAmazon Pharmacyを米国でスタート

処方薬配達サービスのPillpack(ピルパック)を7億5300万ドル(約785億円)で買収して2年と少し経つが、Amazon(アマゾン)はとうとうAmazon Pharmacyを立ち上げた。モバイルからの処方薬オンライン注文を受け付けて発送するサービスだ。

しっかりとしたプロフィールの薬局を使い、顧客はアマゾンのサービスを通じて保険情報の追加や処方箋の管理、支払い方法の選択などができる。同社は幅広いヘルスケアサービスにしようと取り組んでいる最中でもあり、アイテムを販売するだけでなく、ユーザーにアマゾンのポータルで「セルフサービスヘルプ」を提供する。ユーザーはまた電話で薬剤師にアドバイスを求めることもできる。「フレンドリーで知識豊富な薬剤師が365日24時間いつでも薬についての質問に答えます」と説明にある。

アマゾンは2019年に店頭処方薬サービスを開始した。間違いなくこれは、アマゾンにとって最も広範なヘルスケア事業参入に向けた取り組みだ。かなり大きな、そして新しい収入源に道を開くかもしれない。特に現在も続く新型コロナウイルスのパンデミックにより、消費者はリモートケアや、買い物にオンラインチャンネルを使う方向に向かうことを余儀なくされている。

実際これは薬、ウェルネスのためのワンストップショップとして、アマゾンが今後も拡大を続けるという以上のものだ。多くの消費者にとって、薬局での買い物とグローサリーの買い物は密接に関わっている(もちろん数十年にわたって多くの独立した薬局は食品を売る店のようになり、一方で食品店もまた薬局コーナーを設けるようになった)。

アマゾンはグローサリーと食品分野で、かなり積極的かつ野心的に事業を展開してきた。Amazon Fresh、Whole Foods、アマゾン独自のブランドアイテム、Amazonグローサリー店舗などを含む自前のブランドや買収したブランドの展開は医薬品戦略を反映している。食品やグローサリーの店舗で薬・ウェルネス事業を展開することは、アマゾンでの買い物体験をより完璧なものにする。そうして消費者のあらゆる買い物ニーズはアマゾンだけで満たされるようになる。

Amazon Pharmacyはさしあたって米国でのみの展開のようだが、グローバルでもチャンスはある。オンライン薬局サービスは2025年までに世界で売上高1310億ドル(約14兆円)に達すると予想されている。一方、処方薬のマーケット規模は2020年に9040億ドル(約94兆円)となり、2025年までに1兆3000億ドル(約135兆円)近くまで成長すると推定されている。

「より多くの人が毎日の雑用を家から完結させようしている時代にあって、薬局は重要であり、アマゾンのオンラインストアに追加される必要があります」と同社の北米消費者担当の上級副社長Doug Herrington(ダグ・ヘリントン)氏は声明文で述べた。「PillPackは6年以上、慢性的な病気を抱える人に優れた薬局サービスを提供してきました。そしていま、当社は薬局サービスをAmazon.comに拡大します。多くの顧客が時間やお金を節約し、暮らしをシンプルにし、そして健康でいられるようサポートします」。

ベーシックなAmazon Pharmacyサービスに加え、アマゾンはPrime会員向けに特別な機能を提供する。アマゾンのプレミアムな会員制サービスを利用している人はアマゾンからの注文で無料の2日以内配達を無制限で利用できる、と同社は声明文で説明した。

Prime会員はまた、Amazon Pharmacyで保険を使わずに支払うときに割引を受けられる。そしてAmazon Pharmacyに参加している全米5万店の薬局でも同様の割引を受けられる。Amazon Primeでの処方薬購入では、会員は保険なしで支払うときにジェネリック薬で最大80%、ブランドから出ている医薬品で最大40%の割引を受けられる。

Prime会員は精算時に処方薬の割引を受けられ、アマゾンの会員は誰でもブランドのものからジェネリックのものまで、必要な分量の医薬品をオンライン購入できる。

アマゾンはまた、顧客が最も安いオプションを選べるよう医療保険を使った場合、保険なしの場合、Prime処方薬割引プランの場合の価格を比較できる。加えてアマゾンは、24時間サービスを利用できるようスタッフを待機させていて、客は薬についていつでも質問できる。

「当社は手頃な薬を入手できることの重要性を理解しています。そしてPrime会員が新たなAmazon Prime処方薬割引サービスにかなりの価値を見出すと確信しています」とAmazon Prime担当副社長のJamil Ghani(ジャミル・ガニ)氏は声明文で述べた。「Primeにとっての最終目標は、会員の日々の暮らしをよりスムースで便利にすることであり、信じられないほどの節約、シームレスな買い物体験、迅速かつ無料の配達をAmazon Pharmacyに拡大することに興奮しています」。

アマゾンでの薬局サービス立ち上げは、上場企業のGoodRx、RxSaverのような企業、配達サービスExactCare Pharmacyといった他の割引処方薬サービスにとって逆風となる。

GoodRxが差異化を図ろうと遠隔診療サービスの提供を開始し、バリューチェーンを上げようとしているのは、アマゾンとの競争が理由の1つだろう。アマゾンが従業員以外へのバーチャルケア提供へと踏み込むかどうかは興味深いところだ。2019年に同社はシアトルの従業員向けに、対面、遠隔どちらででも提供されるAmazon Careを導入した。

当時、同社はこの試験事業を従業員向けに限定した。しかし同社のアプローチが知れ渡っているということ、最初のアプリ開発にともなうプロダクト開発の量、ユーザーエクスペリエンス、ブランドからするに、同社がこの先、米国マーケットを拡大の機会ととらえていることを示しているといえそうだ。

2020年8月にアマゾンはフィットネストラッカーのHaloを立ち上げた。これはパーソナルヘルス・ウェルネスのモニターとアドバイスのサービスを含む64.99ドル(約6800円)の手首につけるトラッカーだ。健康をモニターするためのアプリもついていくる。

TechCrunchが指摘したように、このサービスは普通の健康トラッキングガジェットとアプリのコンボという以上のものだ。体脂肪率などさまざまな健康に関する指標を総合的に把握できる。体脂肪率はスマホのカメラとAmazon Haloアプリを使って自宅で測定できる。アプリの深層ニュートラルネットワークベースのアップロード写真処理を通じて、周囲のものから体の画像を切り離すことができ、体脂肪率が簡単に測定できるいわゆる体脂肪「ホットスポット」を分析する能力を持つ。そしてアプリはユーザーの体の3Dモデルを生成する。Haloユーザーは体脂肪の増減で実際に体型がどうなるのかを見るためにスライダーを使って体脂肪率を調整できる。

まとめると、Whole Foodsで買い物し、Haloを使い、そしてAmazon Pharmacyで処方箋を入手するというAmazon Primeユーザーは、自身の健康について最も完全な知見をアマゾンに提供することになる。

アマゾンがAmazon Careサービスを消費者に提供するようになった場合、一連のヘルスケアで同社が触れない唯一の部分は、高額医療となるだろう。しかしアマゾンの野心からして、アマゾンのロゴが付いた急病診療所や病院が突然登場するということはあり得なくはない。

関連記事:Amazon、オンライン薬局のPillPackを10億ドル以下で買収

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAmazon Pharmacyネットショッピング

画像クレジット:Eggy Sayoga / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

2台のNew Echoをステレオスピーカーとして運用するのがコスパに優れた選択肢

Amazonは10月22日、スマートスピーカーの第4世代モデル「New Echo」(第4世代Echo)を発売した。価格は税込1万1980円。現在Echoシリーズには多くのラインナップが用意されているが、価格的にも、サイズ的にもNew Echoは主力製品といえるだろう。

Amazon「New Echo」(第4世代)。税込1万1980円

Amazon「New Echo」(第4世代)。税込1万1980円

「ラジカセ」世代の筆者だが、最近は基本的にサブスクリプションの音楽配信サービスを利用しており、オーディオコンポではなくスマートスピーカーで音楽を聴いている。Echoシリーズも複数機種を利用中なので、他モデルとも比較しつつレビューしていこう。

球体デザインに変更してDolbyステレオサウンドに対応

New Echoのサイズは144×144×133mm、重量は940g。第3世代までは円筒形だったが、底面を少し切り落としたような球体デザインに変更された。

上部には3.0インチのウーファー、前面やや左右の位置には0.8インチのツイーターがふたつ内蔵されており、Dolbyステレオサウンドに対応している。

本体前面。本体カラーは、グレーシャーホワイト、チャコール、トワイライトブルーの3色が用意されている

本体前面。本体カラーは、グレーシャーホワイト、チャコール、トワイライトブルーの3色が用意されている

上部の本体奥にアクションボタン、手前にマイクオフボタン、左右にボリュームボタンが配置

上部の本体奥にアクションボタン、手前にマイクオフボタン、左右にボリュームボタンが配置

本体背面下部には電源端子と3.5mmオーディオ入出力端子を用意。3.5mmオーディオ入出力端子の入出力は「Alexa」アプリから切り替える

本体背面下部には電源端子と3.5mmオーディオ入出力端子を用意。3.5mmオーディオ入出力端子の入出力は「Alexa」アプリから切り替える

同梱品は本体、電源アダプタ(30W)、クイックスタートガイドのみ

同梱品は本体、電源アダプタ(30W)、クイックスタートガイドのみ

電源アダプター(30W)の仕様は、入力100-240V~1.0A、出力18.0V/1.67A。電源ケーブルの長さは実測150cm。設置の自由度を考えると200cmはほしいところだ

電源アダプター(30W)の仕様は、入力100-240V~1.0A、出力18.0V/1.67A。電源ケーブルの長さは実測150cm。設置の自由度を考えると200cmはほしいところだ

第3世代Echoは、3.0インチのウーファーと0.8インチのツイーターを内蔵した360度全方向スピーカー(※製品公式サイトから引用)

第3世代Echoは、3.0インチのウーファーと0.8インチのツイーターを内蔵した360度全方向スピーカー(※製品公式サイトから引用)

New Echoは「マグネットビューア」で黒く模様が浮かび上がっている部分に、0.8インチのツイーターが2基内蔵されている

New Echoは「マグネットビューア」で黒く模様が浮かび上がっている部分に、0.8インチのツイーターが2基内蔵されている

底面にはネジ穴(M4)、背面には3.5mmオーディオ入出力端子が用意され、温度センサーを内蔵している点は第3世代と同様。天井やポールなどに取り付けたり、CD/レコード/カセットプレーヤーなどを接続してスピーカーとして利用したりできる以外にも、温度に合わせた定型アクションを設定できる。

またスマートフォンなどからBluetooth経由で接続してNew Echoから音楽を流したり、逆にNew EchoからBluetooth対応スピーカーに接続して音楽を鳴らすことも可能だ。

本体底面中央にはネジ穴(M4)が用意

本体底面中央にはネジ穴(M4)が用意

スチールラックに三脚用アクセサリーを使ってNew Echoを取り付けてみた。音が高い位置から聞こえてくると、商業施設にいるような新鮮な感覚だ。「ダクトレール」(ライティングレール)などがあればもっとスマートに取り付けられる

スチールラックに三脚用アクセサリーを使ってNew Echoを取り付けてみた。音が高い位置から聞こえてくると、商業施設にいるような新鮮な感覚だ。「ダクトレール」(ライティングレール)などがあればもっとスマートに取り付けられる

CDプレーヤーなどを直結してNew Echoから再生可能。オーディオケーブルの準備などの手間はかかるが、ノスタルジックな気分を味わえる

CDプレーヤーなどを直結してNew Echoから再生可能。オーディオケーブルの準備などの手間はかかるが、ノスタルジックな気分を味わえる

New Echoの大きな進化点としては、Amazonが開発した、機械学習の高速化に向けた新型シリコンモジュール「第1世代AZ1ニューラル・エッジ・プロセッサ」を採用している点が挙げられる。Amazonの推論エンジンがこのプロセッサー上で動作し音声認識機能の高速化が図られているが、現時点で対応しているのは米国のみ。日本での早期対応を楽しみに待ちたい。

また、第3世代Echoには搭載されていなかったZigbee対応スマートホームハブ機能も内蔵。第1世代/第2世代「Echo Plus」や「Echo Studio」などと同様に、「アレクサ、デバイスを探して」と話しかけるだけで、Zigbee対応デバイスを簡単に接続できる。

音質はハイレベルだがステレオ感は弱い

New Echoの音質は高いレベルだ。Echo Dotより大きいとはいっても、それでも144×144×133mmと15cmにも満たない直径なのに、高音、中音、低音がバランスよく再生される。また音の解像感も高く、ひとつひとつの音がしっかりと分離して聞き取れる。

残念なのがステレオ感の弱さ。Dolbyステレオサウンドに対応しているのが今回の売りだが、結構近くで、真正面に座らないとステレオ感は感じられない。そして、イヤフォン、ヘッドフォンで音楽を聴き慣れていると、New Echoのベストポジションに座ったとしてもステレオ感に満足できないと思う。明確なステレオ感を味わいたいのであれば、2台購入してステレオスピーカーとして運用することを強くお勧めする。

「デバイス→「+」→オーディオシステムをセットアップ→ステレオペア」と進むと、2台のEchoをステレオスピーカーとして利用できる

「デバイス→「+」→オーディオシステムをセットアップ→ステレオペア」と進むと、2台のEchoをステレオスピーカーとして利用できる

1台のEcho Studioよりも2台のNew Echoのほうがトータルバランスはいい

Amazonは多くのEchoデバイスをラインナップしているが、2台のNew Echoをステレオスピーカーとして運用するのがコストパフォーマンスに優れた選択肢だと思う。もちろん最上位のEcho Studioを2台でステレオスピーカー化するという組み合わせも存在するが、1台のEcho Studioの費用で2台のNew Echoを購入できるのだ。

音に対する要求は人によって異なる。しかし、1台のEcho Studioよりも、2台のNew Echoのほうが、オーディオシステムとしてのトータルバランスがいいというのが、両方を試した筆者の率直な感想だ。

音質自体はもちろんEcho Studioのほうが上だが、ステレオ感を重視するなら2台のNew Echoのサウンドを好ましく思う方も多いはずだ

音質自体はもちろんEcho Studioのほうが上だが、ステレオ感を重視するなら2台のNew Echoのサウンドを好ましく思う方も多いはずだ

関連記事
Alexaオーナーが高齢家族の様子をモニタリングできる「Care Hub」機能登場
アップルが約1万円のHomePod miniを発表
グーグルがスマートスピーカー「Google Nest Audio」発表、10月15日に日本発売
丸くなった新Amazon Echoが登場、アマゾンのホームネットワーキングシステムの新ハブに
2019年のスマートスピーカー出荷量は70%アップの1億4690万台で新記録
2021年のスマートスピーカー市場は21%成長の予想、安価なHomePod miniがアップルの市場拡大に貢献か
米国のスマートスピーカー利用者の約7割がAmazon Echoを使っている

カテゴリー: ハードウェア
タグ: Amazon / アマゾン(企業)Amazon Alexa(製品・サービス)Amazon Echo(製品・サービス)スマートスピーカー(用語)ガジェット(用語)レビュー(用語)

Amazonはパンデミック中に労働者に個人防護具を提供しなかったと訴えられる

米国時間11月12日、Amazon(アマゾン)の倉庫で働いていたChristian Smalls(クリスチャン・スモールズ)氏は、新型コロナウイルスのパンデミックの間に、黒人とラテン系の労働者に個人用防護具(personal protective equipment、PPE)を提供しなかったとして同社を訴訟した。

この集団訴訟では、アマゾンがその倉庫労働者を正しく保護せず、ニューヨーク市と連邦および州の人権法に違反したと申し立てている。

「私はアマゾンの忠実な労働者であり、すべてをアマゾンに捧げてきたが、突然解雇され、ごみのように放り出された。なぜなら私が、アマゾンがその献身的な労働者たちを新型コロナウイルスから守るよう主張したからだ。私はただ、アマゾンが労働者に基本的な保護具を提供し、仕事場を消毒するよう求めただけだ」と声明でスモールズ氏は述べている。

今日私は、アマゾンのすべての従業員と、このパンデミックの間に世界中で保護されていないすべてのエッセンシャルワーカー(必要不可欠で休めないワーカー)に代わって、ニューヨーク州で集団訴訟を起こした。最初に述べたように、これはアマゾン対クリスチャン・スモールズの問題ではなく、アマゾン対人の問題である。

この訴訟についてアマゾンはコメントしなかったが、黒人の従業員や顧客そしてパートナーとは連帯していると述べている。

「アマゾンのミッションは地球上で最も顧客中心の企業になることであり、そしてこのミッションは、多様性とインクルージョンにおける私たちの活動の中心となっています」とアマゾンの広報担当者であるLisa Levandowski(リサ・レヴァンドフスキー)氏はTechCrunchに対して語っている。「多様なチームは、私たちが顧客のために構築する製品やサービスや職場の日常的な性質について、より大きく、より異なった考え方をするのに役立ちます。このことは、私たちの「14 Leadership Principles(リーダーシップの14の原則)」で強化されています。この原則は、チームメンバーが多様な視点を求め、学び、好奇心を持ち、常に他人の信頼を得ることを思い出させるものです」。

Jesse Jackson(ジェシー・ジャクソン)牧師もこの訴訟を支持し、自分はスモールズ氏とその他のアマゾンの倉庫労働者と連帯すると述べている。

「新型コロナは倉庫や刑務所などさまざまなレベルで、黒人とブラウンのコミュニティに特に大きな被害を与えた。それは、私たちのコミュニティを脅かす目に見えない敵だ。クリスのケースは、企業の貪欲さと無神経さが文字通り、コミュニティを語られることのない不要なリスクにさらすという、典型的な例だ」とジャクソン牧師は声明で述べている。

スモールズ氏は、スタテンアイランドのフルフィルメントセンターでストライキを組織し、3月にアマゾンを解雇された(CNBC記事)。その結果、ニューヨークの司法長官はアマゾンが国の労働者安全法とニューヨーク州の内部告発者保護法に違反して、スモールズ氏を解雇したのではないか調べている(npr記事)。

スモールズ氏の解雇はそのほかの倉庫労働者を行動に駆り立て、後に彼らは国際的な組織を作ってアマゾンの倉庫の内部を変えるよう要求した。​主催者側は、労働者の報復行為がAmazon Workers International設立の推進要因の1つだと指摘している。一方、アマゾンの幹部らは、スモールズ氏の信用を失墜させ、彼を組織化運動の顔にすることについて議論したと報じられている(VICE記事)。

アマゾンのの1人はかつてTechCrunchに、スモールズ氏は抗議活動を組織化したために解雇したのではない、と述べた。代わりにアマゾンは、彼が「他の人びとの健康と安全を危うくし、雇用条件に違反した」から解雇したと話している。

「スモールズ氏は、ソーシャルディスタンスの指針に違反して何度も警告を受けた。彼はまた、検査で新型コロナウイルス感染者と確認された同僚と密に接触したことがわかり、14日間の有給での自宅待機を命じられた。有給での自宅待機は弊社が全世界の事業所で採用している措置だ。在宅の指示にも関わらず、彼は現場に来て、チームをさらに危険にさらした」と広報担当者は述べた。

関連記事:米アマゾンの倉庫作業員8人が新型コロナで死亡

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Amazon訴訟

画像クレジット:Genaro Molina/Los Angeles Times via Getty Images/Getty Images

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Amozonが詐欺商法に関わったインフルエンサーらを提訴

Amazon(アマゾン)は米国時間11月12日、10人以上のインフルエンサーやその他の業者を含む厄介者に対して訴訟を起こしたことを発表した(Amazonリリース)。彼らは、高級ブランド品の偽物をTikTok(ティックトック)やInstagram(インスタグラム)などのソーシャルメディアサイトと個人のウェブサイトに陳列し、アマゾンの出品者用アカウントを使って販売処理を行うという方法で、アマゾンの詐欺防止策を迂回していた。

訴訟では、被告のKelly Fitzpatrick(ケリー・フィッツパトリック)氏とSabrina Kelly-Krejci(サブリナ・ケリー=クレイチ)氏は販売業者と共謀して詐欺行為を働いたとされている。彼女らは、アマゾンに表示される平凡なノーブランド品と偽高級ブランド品の写真を並べて投稿していた。そこには「これを注文」「これが買える」と書かれている。

アマゾンで嘘の商品として示されるノーブランド品の写真の横には「Order This(これを注文)」とあり、実際に客が受け取る偽ブランド品の写真の横に「Get This(これが買える)」とある。

アマゾンの法廷提出資料

アマゾンのサイトには平凡なノーブランド品の写真だけを提示し、別のソーシャルメディアやウェブサイトで偽ブランド品の宣伝を行うことで、被告と販売業者はアマゾンの詐欺防止対策を回避しうようとしていた。また、Instagram、TikTok、個人サイトなどで動画を使ってその偽ブランド品の品質の高さを示し、アマゾンや、DHgate(ディーエイチゲート)などのその他の電子商取引サイトに客を誘導して、そこで取引を行っていた。

驚くべきことに、フィッツパトリック氏は、偽ブランド品の販売を行っていた最中もアマゾンのインフルエンサープログラムのメンバーだった。2019年11月23日から2020年3月6日まで、彼女はKellyfitz02-20というユーザー名でこのプログラムに参加していた。アマゾンは詐欺行為を発見するや彼女をプログラムから追放し、彼女のアソシエイトアカウントを停止した。

その後も彼女は、新しいアソシエイトアカウントを開設して、ソーシャルメディア上で偽ブランド品の宣伝を継続。フォロワーを彼女自身のウェブサイトや別の電子商取引サイトに誘導し、販売を行っていた。

Instagramはフィッツパトリック氏の以前のアカウントを停止したが、停止されるごとに彼女は新しいアカウントを開設している。

現在、フィッツパトリック氏はInstagramアカウントを非公開にしているが、彼女のウェブサイトはまだ存在しており、偽高級ブランド品が買えるアマゾンの「秘密のリンク」が示されている。

「秘密のリンクとは?」(画像クレジット:styleeandgrace.com)

同じようにケリー=クレイチ氏も、自身のウェブサイトでコピー商品が買えるアマゾンへの「秘密のリンク」を示していた。ある動画の中で彼女は、「秘密のリンクで注文するのは怪しい感じがするだろうけど、ここなら素晴らしいものが手に入る」と話している

画像クレジット:budgetstylefiles.com

この訴訟によれば、被告たちは2019年11月ごろから訴状が提出されるまで、この手法で不正行為を行っていたと主張する。

アマゾンが依頼した調査人たちは、問題のリンクを通じて注文を行うと、宣伝されていた偽ブランド品が入手できることを確認した。裁判所に提出された資料には、その品物のサンプルが数点示されている。これには財布、パース、サングラスなど、Gucci(グッチ)やDior(ディオール)のデザイナーもののコピー商品が含まれていた。

今回提訴された被告の中には、彼女たちの他に、コピー商品の調達に関わった中国の企業や販売業者も含まれていた。一部の事例では、アマゾンに対して偽名、偽の連絡先、架空の企業名を使って自身の正体と所在を何段階にも隠している業者もあったとアマゾンは話している。

この数年間、アマゾンは同オンラインストアの消費者からの信頼を傷つけるものと認識して、偽造品には強い態度で臨んできた。2017年、同社は「アマゾンブランド登録」を立ち上げ、ブランドオーナーに、違反商品の特定と通報を積極的に行うツールの提供を開始した。その翌年、商品のシリアル化サービス「Transparency」(トランスパレンシー、透明化)を開始し、登録された商品の偽造品の排除に協力している。

そして2019年、アマゾンはセルフサービスの偽造品削除ツール「Project Zero」(プロジェクトゼロ)の提供を開始した。アマゾンに出品された偽造品をブランドオーナーが即座に削除できるというものだ。現在、1万件以上のブランドが登録している。

またアマゾンでは、偽造品訴訟の件数も増やしている。偽造品の商売に手を出さないよう人々に思いとどまらせるのが狙いだ。

今回の訴訟では、被告たちによるアマゾンでの広告、宣伝、販売の禁止、アマゾンのベンダー、セラー、アソシエイトの各アカウント開設の禁止、偽造品業者の支援と幇助の禁止、損害賠償、弁護士費用、その他の保全を求めている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazonネットショッピング詐欺

画像クレジット:styleeandgrace.com

原文へ

(翻訳:金井哲夫)

Amazonの「ガレージ内配達」サービスが全米4000都市に拡大

ショッピングを便利にするために無数の方法を編み出してきたAmazon(アマゾン)にとっても、配達最後の1マイルは悩みのタネだ。同社の「Key」 サービスはこの問題に挑戦するもので、受取人が不在あるいは玄関に出られないときでも荷物を配達する方法を提供する。

現在、アマゾンには自宅、車およびガレージへの配達オプションがある。最後のガレージへの配達は2019年50都市で開始されたが、現在は4000都市以上で行われていると同社はいう。ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、フィラデルフィア、ダラス、ワシントンDC、ヒューストン、ボストン、アトランタ、フェニックスなども対象だ。その他の近郊小都市もリストに含まれている。

このサービスを受けられるのは、プライムメンバーでかつmyQのスマートガレージオープナーを使っている人だ。ドライバーはそれをKeyアプリを使ってガレージの扉を開くことができる。アマゾンは他にも、シカゴ、ダラス、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなどいくつかの都市で、ガレージに食料品を配達するサービスも追加した。現在は限られた地域のみだが、将来は時期未定ながら他の都市にも拡大する予定だ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon

画像クレジット:Amazon

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Ringのスマートドアベルが今度は出火騒動でリコール

Amazon傘下のRingのデバイスは長年、プライバシー保護団体の監視の的だった。今回このブランドは、まったく別の問題に直面している。米国消費者製品安全委員会(U.S. Consumer Product Safety Commission,、CPSC)が、同社第二世代のドアベルに対してリコール通告をポストしたのだ。出火の恐れがあるとして米国で35万台、カナダで8700台がリコールされる。そのデバイスは、Amazonのサイトと一般小売店で売られていた。

リコールは、同機種の23件におよぶ出火報告と8件の焼け焦げ報告を受けて発せられた。CPSCによると、その問題はこのスマートドアベルの取り付けに不正なネジが使われたことに起因している。Ringによると、この問題は製品に同梱されているネジだけを使っているかぎり問題ないという。しかし不正なネジを使用するとドアベルのバッテリーが傷つき、上述の問題が発生し、ユーザーが怪我をしたり所有物の破損を起すこともありえる。

「顧客の安全が弊社の最上位のプライオリティである。この問題についてはCPSCとの協力して対処を続けている。また第二世代Ring Video Doorbellを購入した顧客にはユーザーマニュアルのアップデート版を確実にお送りし、その中のデバイス据え付けインストラクションに従うようお願いしている。顧客がご自身のデバイスを返品する必要はない」と広報担当者はTechCrunchに次のように述べている 。

CPSCのサイトは被害機の詳細を列挙し、Amazon(アマゾン)が自発的にリコールを行っている、と述べている。「消費者はリコールされたビデオドアベルの取り付けをただちにやめて、Ringにコンタクトし、改訂後の正しい取り付けインストラクションを入手すべきである」とCPSCの説明している。

2018年にRingを買収して以降、同ブランドはプライバシーとセキュリティ両方の懸念で物議を醸してきた。同社は2020年9月は、このデバイスで撮影した動画にエンド・ツー・エンドの暗号化を加えると約束した。

関連記事:防犯カメラのRingがビデオのエンドツーエンド暗号化を今年中に導入

カテゴリー:ハードウェア
タグ:RingリコールAmazon

画像クレジット: Ring

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Alexaオーナーが高齢家族の様子をモニタリングできる「Care Hub」機能登場

米国時間11月11日、Amazon(アマゾン)は、Alexa(アレクサ)デバイスを高齢者のためにより役立つものにする機能を発表した(Amazonリリース)。Alexaモバイルアプリに追加されたオプションの「Care Hub(ケアハブ)」のローンチにより、ユーザーは相手の許可を得た上で、老親や愛する家族に関する一般的な活動情報を得たり、助けを呼んでいるときにその通知を受け取ることができるようになる。

同社が説明する「Care Hub」の背後にある考え方は、高齢者の家族の健康的な生活を心配する他の家族に対して、安心を提供すると同時に、高齢者の家族自身にもある程度の独立性を確保できるようにするということだ。

これは、Alexaデバイスの新しいユースケースではない。すでにAlexaデバイスは、サードパーティプロバイダを通じて、老人ホームやその他の介護施設で用いられている(未訳記事)。

アマゾンは、ユーザーは愛する家族のAlexa仕様状況を知ることができつつ、具体的な情報の提供は行わないことでプライバシーにも配慮していると強調する。例えばユーザーは親が音楽を演奏したことを知ることはできるが、どの曲を再生したかは知ることができない。すべてのアクティビティが、具体的な情報ではなく、カテゴリ別に表示される。

さらにアクティビティがない場合や、一日の中でデバイスとの最初の対話が発生した時刻に通知するように、設定することができる。

そして高齢家族が助けを求めたい場合には、緊急連絡先として指定された家族は、Care Hubの知らせを受けて訪問したり、緊急サービスに連絡することができる。

画像クレジット:Amazon

これらの新機能はダブルオプトインを要求する。つまりユーザーと見守り対象家族の両方が、招待プロセスを通して、Alexaアカウント間での接続を確立する必要がある。これはAlexaアプリの新しいCare Hub機能を通じて始めることができて、テキストメッセージまたはメールで確認を行う。

こうしたプライバシー保護は合理的なもののように思えるかもしれないが、実際には、多くの高齢者たちは設定に苦労したり、避けたりする傾向がある。スマートフォン、メール、SMSといった一見単純なものでも、扱いが難しいことがある。

つまり、ユーザーが他の人のアカウントに相手が知らないうちにアクセスしてCare Hubをセットアップしたり、その目的のために「親の電子メール」をでっち上げるというシナリオが考えられるということだ。

あるいは、他人があなたの父親や母親の新しいAlexaデバイスのセットアップを手伝うふりをしつつ、そうしたプライバシー侵害を行うかもしれない 。ああ、そうそう設定に必要だからちょっと携帯電話を触らせてもらえますか?(とかなんとか口にして)。

ユーザーのプライバシーを保護するより適切なオプションは、Alexaからモニター対象の高齢者に対して、Care Hubモニターオプションを有効にしていても大丈夫かどうかを定期的に質問し、モニターオプションがオンになっていることをAlexaモバイルアプリ経由で高齢家族に警告することだろう。

もちろん、このような方法で家族とつながれる機能を高く評価する高齢者は確かにいるだろう。特に、家族から離れた場所に住んでいたり、新型コロナウイルスの流行とソーシャルディタンス要件のために家族の訪問が制限されて、孤立していると感じている場合には。

アマゾンはCare Hubを米国内で展開中だと発表している。同社は、顧客からのフィードバックから学習し、長期的に機能を拡張していくと述べている。

【注記】記事中にもある通り、この機能はまだ米国内だけの展開のようである。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAmazon Alexa

画像クレジット:Amazon

原文へ
(翻訳:sako)

Amazonが2890億円を投資し、インドで2つ目のデータセンターリージョンを開設

Amazon(アマゾン)はインド南部のテランガーナ州に約28億ドル(約2890億円)を投資して、新しいAWSクラウドリージョンをかいせする。この話はインド時間11月6日に、とあるインドのトップ政治家によって明らかにされた。

この投資によって、アマゾンは2022年半ばまでにハイデラバード市にAWS クラウドリージョンを立ち上げることができると語ったのは(Twitter投稿)、テランガーナ州の情報技術、エレクトロニクス&通信、自治体管理、都市開発そして産業&商業部門大臣のK. T. Rama Rao(K.T.ラマ・ラオ)氏だ。

新しいAWSアジアリージョンは、アマゾンのインドにおける2個めのインフラストラクチャリージョンとなることがプレスリリースの中には書かれている(Amazonリリース)。その中では投資規模に関する開示は行われていないが、「新しいAWSアジアパシフィック(ハイデラバード)リージョンによって、さらに多くの開発者、スタートアップ、企業はもちろん、政府、教育、非営利組織もインドにあるデータセンターからアプリケーションを実行し、エンドユーザーにサービスを提供できるようになります」と同社は述べている。

しかし、そこにはアマゾンにとっても多くの意味が含まれている。コンサルタント会社Convergence Catalyst(コンバージェンス・カタリスト)のチーフアナリストであるJayanth Kolla(ジャヤン・コラ)氏、TechCrunchに対して、インドにクラウドリージョンを増やすことで、アマゾンはインドのデータローカリゼーションポリシーに準拠しやすくなると語った。こうした準拠は、現在インドのクラウド市場をリードしているアマゾンが、より多くの顧客を引き付けるのに役立つだろうと語る。

近年、AWSは複数の有名企業に対して顧客となってもらうべく努力を重ねてきた。それらの中には、自動車大手のAshok Leyland(アショック・レイランド)、生命保険会社Aditya Birla Capital(アディティヤ・ビルラ・キャピタル)、エドテック大手のByju’s(ビジュ)、Axis Bank(アクシス・バンク)、Bajaj Capital(バジャジ・キャピタル)、ClearTax(クリアタックス)、Dream11(ドリーム11)、Edelweiss(エーデルワイス)、Freshworks(フレッシュワークス)、HDFC Life(HDFCライフ)、Mahindra Electric(マヒンドラ・エレクトリック)、Ola(オラ)、Oyo(オヨ)、Policybazaar(ポリシバザー)、RBL Bank(RBLバンク)、redBus(レッドバス)、シャルダ大学、、Swiggy(スィギー)、Tata Sky(タタ・スカイ)、Zerodha(ゼロダ)などが含まれている。

コラ氏によれば、将来的にはインドのさらにいくつかの州が、州独自のデータローカリゼーション法を導入する可能性があるという。「このレベルの投資を誘致できたのは、ハイテク都市ハイデラバードの本拠地であるテランガーナ州政府にとって、大きな勝利でもあるのです」と彼は付け加えた。

Amazon Web Servicesのグローバルインフラストラクチャおよびカスタマーサポート担当上級副社長であるPeter DeSantis(ピーター・デサンティス)氏は「インドの企業は、インドや海外の数十億にのぼる顧客のニーズに合わせたコスト削減、俊敏性の向上、迅速なイノベーションを実現するために、クラウドコンピューティングを採用しています」と語る。「私たちは、AWSアジアパシフィック(ムンバイ)リージョンとともに、より高い柔軟性と多くの選択肢をお客様に提供するとともに、様々な場所における耐障害性、回復性、可用性をさらに高めるインフラストラクチャを設計できるようにしています」。

この投資は、これまでにインド事業に65億ドル(約6720億円)以上を注ぎ込んだアマゾンの、世界第2位のインターネット市場に期待している機会の大きさを示している。

アマゾン、Google (グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)の各社は、インドでのクラウドサービスのリーチを拡大するために、さまざまな方法を模索している。マイクロソフトは、2019年に通信大手の Jio Platformes(ジオ・プラットフォーム)と長期契約を締結し(未訳記事)、多数の企業にOffice 365(オフィス365)やその他のマイクロソフトサービスへのアクセスを、より手頃な価格で提供した。またアマゾンは2020年の初めに、インド最大の通信事業者の1つである Airtel(エアテル)と戦略的提携を結んだ(未訳記事)。この契約の一環として、Airtel は多数の顧客に対してAWSを販売する予定だ。現在、マイクロソフトはインドに3つのデータセンターリージョンを所有し、一方、グーグルは2つのデータセンターリージョンを所有している。

市場調査グループIDCによれば、インドのパブリッククラウド市場規模は、2024年までに70億ドル(約7230億円)になると予想されている。

関連記事:Amazonがインドのスモールビジネスのデジタル化促進のため約1100億円を投資

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAWSインド

画像クレジット:

原文へ

(翻訳:sako)

アマゾンがヨーロッパ初となるAmazon Airの地域ハブをドイツに開設

Amazon(アマゾン)はドイツのライプツィヒ / ハレ空港を拠点とする、ヨーロッパ初となるAmazon Airのハブの運営を正式に開始した。この新しい施設は2万平方メートル(6万5600平方フィート)の敷地面積で、アマゾンブランドのボーイング737-800型機を2機導入する予定となっており、これにより同社の全運航機は70機以上になる。

アマゾンによると、この新しいハブはライプツィヒ地域で200人以上の雇用を生み出すという。同地域には大規模な地域フルフィルメントセンターがあり、すでに1500人以上が雇用されている。アマゾンはまた、パンデミックが続くヨーロッパでのタイムリーな配送の継続に役立つだろうと述べている。

アマゾンは2016年に配送・配送ネットワークの拡大を開始して以来、航空貨物物流事業を着実に成長させてきた。同社は米国のテキサス、プエルトリコ、フロリダの空港に地域のエアハブを持ち、2021年にはカリフォルニア州のサンバーナーディーノ国際空港とシンシナティ / ノーザンケンタッキー国際空港にも展開する計画だ。

アマゾンは2020年6月に、新型コロナウイルスによる需要の増加の対応に対応するため航空機を12機追加した。ヨーロッパ地域でのハブの追加は、同地域を含む世界的な第2のウイルス流行中に同社のサービスに対する需要が急増していることを考えると、アマゾンがこの事業の拡大を依然として優先していることは理に適っている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon

画像クレジット:Amazon

原文へ

(翻訳:塚本直樹 / Twitter

クラウドインフラの前四半期売上は3兆4500億円で33%成長、新型コロナが大きく影響

世界の多くの国で、オフィスを閉鎖しクラウドに依存する企業が増え続けているため、クラウドインフラの市場は前四半期に活況を呈した。今週はMicrosoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)、Amazon(アマゾン)のビッグ3が揃って決算報告を行ったが、予想どおりその数字は良い。Synergy Researchの調査報告によると、売上の成長率は前年同期比で33%で、総額は330億ドル(約3兆4500億円)に近い。

それでもSynergyのチーフアナリストであるJohn Dinsdale(ジョン・ディンズデール)氏は、「成長が続くことは完全に予想していたが、第3四半期の成長はやや意外だ」と述べているように、市場がことほどの成長を続けていることに対して驚いている。

「総売上は前四半期から25億ドル(約2600億円)増え、前年比の成長率を押し上げた。このような巨大市場では、異例だ。はっきりしているのは、新型コロナウイルスが市場に力を貸したことであり、それはとても大きかったということだ」とディンズデールはいう。

例によってトップはアマゾンで116億ドルの売上、前四半期108億ドル(約1兆1300億円)からの上昇だ。前年同期比では29%になる。クラウド市場におけるアマゾンの成長は鈍化が続いているが、そのトップとしてのマーケットシェア33%はこのところかなり安定しており、同社がずっと維持している目を見張るような売上に比べると、成長はあまり重要でない。アマゾンの売上はライバルであるマイクロソフトのほぼ倍だ。

そのマイクロソフトはAzureの売上が前年比で48%上昇し、やはりやや鈍化はしているものの18%のマーケットシェアでしっかり2位を確保している。Synergyによる四半期総売上330億ドルに対してマイクロソフトの売上は59億ドル(約6200億円)で、前四半期52億ドル(約5400億円)から上昇している。

そしてグーグルは、クラウドの売上34億ドル(約3600億円)を発表したが、そこにはインフラだけでなくG Suiteなどのソフトウェアの売り上げも含まれている。Synergyの数字では、マーケットシェアは9%、売上は29億8000万ドル(約3100億円)で前四半期の27億ドル(約2800億円)から上昇、順位は3位だ。

AlibabaとIBMは、ともに5%で4位に並んでいる。売上はどちらも16億5000万ドル(約1700億円)となっている。

画像クレジット:Synergy Research

なお、Canalysの数字もSynergyと似ており、33%の成長率で総売上が365億ドル(約3兆8200億円)だ。順位は同じだがマーケットシェアの数字がやや違い、アマゾンが32%、マイクロソフトが19%、グーグルが7%、Alibabaが4位で6%だ。

Canalysは今後も成長が続くと見ており、特にハイブリッドクラウドが5Gやエッジコンピューティングのような新しい技術と合わさることで成長を牽引していくとしている。「3社ともモバイル事業者と協力して、彼らのクラウドスタックを事業者のデータセンターのエッジへデプロイしていく。これらは、企業顧客の中で5Gのサービスから利益を得ていく全体的な動きの一環だ。同時にまた、モバイル事業者のITインフラを変えていくことにもクラウドサイドの商機がある」とCanalysのアナリストであるBlake Murray(ブレイク・マレー)氏は、声明で述べている。

このところ成長率だけを見ると下降が続いているが、クラウドインフラのような成熟市場においてそれは当然予想されることだ。しかしながら、パンデミックで企業がワークロードをクラウドに移すことが今後も継続し、そのペースがより迅速になり、一方で5Gやエッジコンピューティングといった新しユースケースを彼らが見つけていけば、クラウドの市場は今後も大きな収益を獲得し続けるだろう。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonMicrosoftGoogle

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Amazonの第4四半期における新型コロナ関連コストは約4160億円の見込み

Amazon(アマゾン)は次の四半期に40億ドル(約4160億円)の新型コロナウイルス関連費用が発生すると見込んでいる。これは企業の大小を問わず、パンデミックの中で経営を続け経費を抑えようとしている他の企業への警鐘となる。

結論はこうだ。アマゾンは新型コロナが年末まで招かれざる客として居座り続けることから、前四半期よりも費用がかさむと予想している。

同社は米国時間10月29日の第3四半期の決算発表で、2020年初めにこの病気が常態化して以来、75億ドル(約7800億円)の新型コロナ関連費用を計上したと語った。アマゾンは以前、新型コロナに関するコストが第1四半期は約6億ドル(約620億円)、第2四半期は40億ドル(約4160億円)以上だったと述べている。CFOのBrian Olsavsky(ブライアン・オルサフスキー)氏が決算発表でアナリストに語ったところによると、第3四半期の同社の新型コロナ関連コストは約25億ドル(約2600億円)だった。アマゾンは効率性を高めた結果、第3四半期はコストを下げることができたが、次の四半期にはその数字(コスト)は増加することになりそうだ。

オルサフスキー氏は、コスト増の大部分は事業拡大によるものだと述べた。アマゾンは10月に新たに労働者10万人を雇っている。

新型コロナは経済、ホリデーセールさらには気象パターンに関連するその他の不確実性とともに、第4四半期の営業利益の重荷になりそうだ。アマゾンは営業利益に関して、前年同期の39億ドル(約4060億円)に対し、第4四半期は10~45億ドル(約1040~4680億円)という幅のある見通しを示した。その数字には、新型コロナ関連で約40億ドル(約4160億円)の費用がかかるという想定が織り込まれている。

しかしオルサフスキー氏による第4四半期に起こりうる不確実性に関して長いリストを作ったとしても、新型コロナがそれらすべてに勝るとの指摘が、状況を雄弁に物語っている。

「第4四半期に発生するおそれがある一般的な問題はたくさんあります」とオルサフスキー氏はいう。「新型コロナがそれらすべてを矮小化しているという事実は、当社のトップラインの幅に多くの不確実性をもたらていると思います」。

オルサフスキー氏によると、(新型コロナ関連の)費用は、オペレーションの方法の変更による生産性低下や、個人用保護具及びその他の初期費用に関連している。

「これらのコストの大部分は、ソーシャルディスタンスを可能にするためのプロセスの刷新や新しい施設を立ち上げるための増加コストなど、施設の生産性に対して逆風が続くことに関連しています。また、強力な顧客需要をサポートするために採用した新しい従業員の大規模な流入に対応するため、 従業員向けの設備に投資し、施設の清掃も強化しました」とオルサフスキー氏は10月29日の決算発表で述べた。

アマゾンは同日、11月までに650のサイトで1日5万件の検査が可能になるよう社内の新型コロナ検査プログラムを強化し続けていると語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon新型コロナウイルス

画像クレジット:Stephane Cardinale – Corbis/Corbis / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

AmazonのFireタブレットがスマートホームのコントロールセンターになるダッシュボード機能を追加

この数週間は、スマートホーム業界にとって忙しい数週間だった。Amazon(アマゾン)とGoogle(グーグル)とApple(アップル)のいずれも、ネットに接続された家の主役を狙ったスマートスピーカーを発表した。

Echoデバイスの新製品を数多く発表したアマゾンは、人気で安価なFireタブレットができることを増やした。米国時間10月27日、同社は一部のタブレットを対象に無料のソフトウェアアップデートを提供し、スマートホームデバイスのためのダッシュボードを導入した。このシステムは基本的に、Alexaと連携する接続されたデバイスのワンストップショップとして機能する。

それはグーグルやアップルのHomeアプリが提供するコントロールセンターに似ており、スマートライトやコンセント、カメラ、サーモスタットなどにアクセスする。同様の機能はEcho Showデバイスにもあるが、Fireタブレットがあればその機能をかなり安価で利用できるようになる。いずれFire TVも対応するかもしれない。もちろんアマゾンは、デバイスのAlexaの機能改善も行っており、基本的には安価なスマートディスプレイとしても利用できるようになっている。

このパズルにおける最大のピースは、新しいEchoにスマートホームハブ機能を追加したことだろう。この事実は、あまり報道されていない。結局のところアマゾンは、この機能の追加をEcho Plusの以前のモデルで始めた。ZigBee機能を99ドル(約1万300円)のデバイスに追加することで、参入障壁を下げることができるはずだ。

関連記事:丸くなった新Amazon Echoが登場、アマゾンのホームネットワーキングシステムの新ハブに

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AmazonAmazon Echoスマートスピーカー

画像クレジット:Amazon

原文へ

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Amazonがオンライン注文から1時間での食品店頭受け取りサービスを全米のWhole Foodsで導入

Amazon(アマゾン)は米国時間10月21日、プライム会員向けに食料品をネット注文から1時間で受け取れるサービスを全米のWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)に拡大すると発表した。プライム会員はアマゾンのアプリまたはウェブサイトで、Whole Foods Marketタブから買い物して注文できる。そして35ドル(約3700円)超の買い物の精算時に1時間でのピックアップを選べる。

Whole Foods店舗に行く前に、客はAmazonアプリを使って店舗スタッフに向かっていることを知らせることができる。たいていの場合、到着後の注文品受け取りの待ち時間は1分だとアマゾンは話す。この点は他のオンライン小売は達成するのに苦戦している。

1時間受け取りサービスの拡大により、アマゾンはオンライングローサリーの競合他社、特にWalmart(ウォルマート)、Target(ターゲット)そしてInstacart(インスタカート)と張り合うことができる。例えばWalmartはオンライングローサリーが部分的に貢献してeコマースのオペレーションが第2四半期に97%成長した。業界の成長平均27%を大きく上回った。オンライングローサリーの成長はまた、経済刺激策として政府が発行した小切手も含め、新型コロナウイルスの影響も理由だ。

Targetも8月にグローサリーピックアップサービスを全米に拡大し、スケジュール前倒しで全店舗の85%での提供を達成した。Drive Upや配達を含め、オンライン注文のピックアップは、Targetの直近の四半期におけるデジタル成長の大半を占める。カーブサイドピックアップは734%超も利用が増えた。

一方で、米国のオンライングローサリーマーケットの半分超はInstacart利用だった、との報道が今夏あった(ただし、アマゾンやInstacart似の他のデリバリーサービスよりもWalmartの利用が多かった、という報道もあった)。

アマゾンのグローサリー戦略は依然として一貫性を欠いている。

アマゾンは2つのオンラインサービスを展開している。Amazon.com経由で買い物できるWhole Foods、それからAmazon Freshだ。同社はまた、最近Whole Foods店舗のグローサリー倉庫としての活用も始め、8月には初のAmazon Fresh実在店舗も開店させた。2020年初め、キャッシャーなしの技術が目玉のAmazon Go Grocery storeもオープンした。

消費者にとって、アマゾンの似たようなグローサリーブランドの増加はまぎらわしい。

しかしアマゾンはオンライングローサリーマーケットは依然として初期段階にあり、ライバルに追いつくことができると確信している。

アマゾンは本日、Whole Foods Marketの毎月のピックアップ注文の40%超がサービス初利用者によるものだと指摘した。同社はまた、パンデミック期間に急増したオンライングローサリーショッピング小売の数がすぐに減るとは考えていない。他の多くの産業と同様、パンデミックはすでに成長していたトレンドの浸透を加速させただけのことだ。

「Global Data Researchの最近のデータによると、顧客の68%がパンデミックが落ち着いてもカーブサイドピックアップの利用を続ける、と話しています」とアマゾンは声明で指摘した。

ピックアップに加えて、2000超の市町村に住むプライム会員はAmazon FreshとWhole Foods Marketが扱うアイテム17万点超から選んで35ドル超買い物すれば無料で2時間内の配達を利用できる、ともアマゾンは話した。

同社によると、全米にWhole Foodsは487店舗ある。今後オープンさせる新店舗も含め、全店でピックアップサービスを提供する。

関連記事:Amazonが初のレジなし食品スーパーをシアトルに出店

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazon

画像クレジット:Joe Raedle / Getty Images

原文へ

(翻訳:Mizoguchi