Mircrosoft(マイクロソフト)のデベロッパー・カンファレンスであるBuildが米国時間5月19日にオンラインで開幕。ここでリモートワークのプラットフォームとして人気を集めているMicrosoft Teamsにも多数のアップデートが予定されていることが発表された。
同社は現在Teams、を通話、チャット、音声ないしビデオ会議によるチームワークと共同作業の中心と考えいている。当然ながら本日のTeamsに関する発表でもコラボレーションを支援する側面が強調された。同社がTeamsに搭載予定の新機能は大部分が順当なものだと言える。
多くのユーザーに直接影響があるアップデートは、おおむねオンラインミーティングに関するものだった。例えば、オンラインミーティングのスケジューリングや実施を、予約機能(Bookingsアプリ)から手軽に管理できるようになる。スケジューリングの面では、チームはシフトアプリの新機能も提供している。スケジューリングについては、Shiftsアプリにトリガー条件の設定機能などが加わる。ミーティングの日時変更にはいちいち管理省の承認が不要な場合も多い。どのような場合にスケジュール変更が自動的に承認されるか設定ができるようになる。また新しいミーティングのテンプレートも用意される。
これよりは搭載時期は遅くなるが、Teamsの新ユーザー向けに自由にカスタマイズできるテンプレートも近々リリースされるという。ここには各種のイベントの管理や突発的事態への対応などの標準的なビジネスシナリオのほか、医療関係者やミュージシャン向けなど業界別のテンプレートが含まえる。同社は「テンプレートにはチャンネル、アプリ、利用方法など事前に設定されている」と述べた。
さらに同社は、はプログラミングなしでチャットボットを作成できるPower Virtual AgentsをTeamsアプリストアで近日公開する。質問に答えを返してくるボットの内容を書いて管理することが誰でも簡単にできるようになる。
また同じくノンプログラミングの業務アプリ作成ツールのPower Appsやワークフローの自動化ツール、Power AutomateをTeamsに簡単に統合できる機能も準備されている。ビジネス・インテリジェンスを提供するPower BIのユーザーはアイコンをクリックするだけでレポートをTeamsで公開できるようになる。
こうしたメジャーアップデートに比べるとやや地味だが、NDI(Network Device Interface)のサポートも重要だ。これはイーサーネットを介して動画を作成、配信するためにNewTekが開発した無料のプロトコルだ。これが採用されたことは大いに歓迎されるだろう。たとえば現在、Skypeにはこれに似た機能がある。SkypeビデオをOBS、Wirecastなどのポピュラーなソフトウェアに流し、Skypeの映像や音声を多数の視聴者向けにストリーミングすることができる。ただし、理由は不明だが、ビデオとオーディオのストリーミングが分離しているあめ、画面と音のズレに対処することは非常に難しい。
この機能が導入されれば、リモートワークにTeamsを利用している会社はTeams上のチャットを一般公開(ブロードキャスト)できるほか、社内向けに限定配信(プライベートキャスト)することが簡単になる。TeamsはさらにSkype TXとも統合される。これはリモートインタビューを実行するために多くのテレビ局が使っているハードウェアを含んだ放送用Skypeソリューション」だ。なおTeamsは来月にもNDIのサポートを開始する予定だ。
画像: Akio Kon/Bloomberg / Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)