フォートナイトがPS5とXbox Series X/Sで発売決定

これまでと同様にローンチタイトルの情報は、次世代ゲーム機に大金をつぎ込むゲーマーにとって気になるところだろう。しかし大人気のバトルロワイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」は、来週発売されるPlayStation 5とXbox Series X/Sの両方で発売される予定だ。

発売元のEpic Gamesは、新システム用のタイトルの詳細を明らかにしている。リリースでは「Xbox Series X/SとPS5向けのフォートナイトは、ただ前世代のタイトルを微調整したものではなく、新しいコンソールのパワーを活用するための新しいネイティブビルドです」と述べられている。既存のプレーヤーは新しいハードウェアを利用しながら、新システムでのプレイを続けることができる。

Sony(ソニー)とMicrosoft(マイクロソフト)で改善点はかなり似ており、Xbox Series XとPS5ではどちらも4K解像度で60fpsでのプレイ、より高速なマッチローディング、60fpsでの画面分割、爆発に反応する木のような木といったものやより見栄えの良い天候効果を含む物理的、視覚的な改良が施されている。Xbox Series Sもこれらの改良のほとんどをサポートしているが、4K解像度ではなく1080p解像度にダウングレードされる。

新型Xboxは11月10日、PlayStation 5は11月12日に発売される。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesFortnitePlayStationXbox

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

対Apple訴訟でEpic Gamesが優越的地位の乱用による反トラスト法違反を強く主張

世界的な大人気を誇るゲーム「Fortnite(フォートナイト)」と多くのデベロッパーに利用されているゲームエンジンのベンダー、Epic Games(エピックゲームス)はApple(アップル)に対して訴訟を起こしているが、法廷で反トラスト法に違反する反競争的行為があったと強く主張した。

反トラスト法はリベラル、保守を問わず米国でますます注目を集める問題となっている。これはEpicの訴訟にとって有利な環境を作るものだ。

2020年10月に入ってトランプ政権の米司法省はGoogle(グーグル)に対して反トラスト法訴訟を起こした(未訳記事)。一方、米国議会は時価総額1兆ドル(約104兆7000億円)を超える4大テクノロジー企業の独占的な力を制限するためのロードマップを提示している。4大企業とは、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Alphabet(グーグルの親会社)だ。

Epicの弁護士は訴状で、同社がアップルと結んだ契約に違反したことを認めている。しかしEpicはこの契約をやむを得ず結んだものであり、契約条項においてアップルが課す制約が違法なものであるとして次のように主張した。

「Epic GamesがiOSデバイス上で消費者が直接支払いができるようにする手段を講じた際、EpicはアップルがiOSアプリのデベロッパーに課した契約上の制限のいくつかを破った。しかしEpicがこうした手段をとったのは、この契約が違法であるからだ。Epicが直接支払という手段を選んだのはアップルによる独占が存在することを明らかにし、消費者に歓迎され利益をもたらす競争をiOSに導入するためだった。Epicはこの変更を予告なしに実行したが、それは予告をすればアップルがその独占的支配力を利して競争的手法の実現を妨害したはずだからだ」。

結局この議論は「アップルは自社のスマートフォン上のマーケットプレイスで行われる商取引に対して、アップルを通すことを強制する支配権を持つのか」という点に行き着く。

Epic GamesのファウンダーでCEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は「これはバカげた誤った考え方だ」とツイートしている。

Epicは法廷で「アップルの契約に含まれる制限事項は反競争的であり、開発者、消費者双方の選択自由を否定するものだ」と主張した。

Epicはゲーム内にマーケットプレイスを作りプレイヤーが直接同社に支払いができるようにした理由は「App StoreがiOSエコシステムの不可分の一部ではなく、単にアップルが独占を維持するための道具に過ぎないことを証明するためだった」と主張した。

Epicは訴状に「アップルには契約から生じるものを除いて、Epicの労働の成果を横取りする権利はない。消費者はEpicに対して創造性やイノベーションの対価を直接支払うにあたってFortnite内の課金システムを利用すること選んだ」と書いている。

この訴訟は時価総額世界最大級の企業とゲーム業界の期待の星であり、圧倒的にユーザーに人気のあるゲームを開発運用している会社の間で争われている。Epic Gamesは2020年8月にFortniteアプリ内でゲームプレイヤーがデジタルグッズを購入した場合、アップルのアプリ内課金システムを通さず、ゲーム内から直接支払いができるメカニズムを実装した。

Epicは同じ仕組みをAndroidアプリにも追加した。アップルに加えてAlphabetも直ちにFortniteをアプリストアから削除した。10月に入ってYvonne Gonzales Rogers(イヴォンヌ・ヌゴンザレス・ロジャーズ)判事は9月に出されたEpicの申し立てによる暫定差止命令を維持した。このこの命令はアップルがEpicのゲームエンジンであるUnreal Engineを削除することを報復として禁止したが、アップルがEpicのFortniteをストアから削除した点については差し止めを認めなかった。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:AppleEpic GamesApp Store反トラスト法

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

フォートナイトをApp Storeに戻すように求めるEpicの要求をカリフォルニア州判事が却下

カリフォルニア州の判事は、Epic Games(エピック・ゲームス)とApple(アップル)の間の法廷闘争において、Epic Gamesが要求しているApp StoreへのFortnite(フォートナイト)の復帰について否定した。一方で、Unreal Engineの開発者がアップルのデバイスにアクセスできるようにするために使用されたEpic Gamesの開発者アカウントに対して、アップルが行動を起こすことはできないことも明言した。

裁判所の決定は、8月下旬に行われた法廷審問で、Epic Gamesの弁護士が、アップルがFortniteデベロッパーにApp Storeから会社を追い出し、会社の全アカウントを閉鎖すると伝えた後、一時的な差し止め命令を得ようとしたことで、宣言を再確認した。

今回の判決は、アップルがFortniteの開発者をApp Storeから追い出し、Epic Gamesのすべてのアカウントを終了させることを通知した後、同社の弁護士が一時的な差し止め命令を得ようと求めた、8月下旬の法廷審理での宣言を再確認したものとなる。

裁判官は「一時差止命令による救済は、めったに認められることのない特別な措置である」と指摘し、Epic Gamesの要求の一部を認めつつ、一部を否定したことを詳細に説明した。「Epic Gamesは、このような特別な救済を求める際の負担を負っている」と指摘した。

訴状の内容は以下のとおりだ。

Epic Gamesは、アップルがiOS App Storeを通じて独占的に配布していること、アップルがソフトウェア価格の30%を受け取るアプリ内購入システムについて強い反発を抱いている。しかし、記録が限られておりEpic Gamesはアップルの反論に十分に対処していない。仮差し止め命令の対象となった資産は変更されない。

これは、裁判が始まる前にFortniteがApp Storeに戻らないことを追認するもので、今週裁判所に提出された文書によると両社の裁判は2021年5月3日に始まるという。

Epic Gamesの広報担当者は声明で「Epic Gamesは、訴訟が続く限り、アップルがUnreal Engineと当社のゲーム開発顧客に報復することを引き続き禁じられることに感謝している。我々は、裁判所の保護の下、iOSとMac向けの開発を継続し、アップルの反競争的行為を終わらせるためのあらゆる手段を追求する」と述べた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic Games、アップル、Unreal Engine、Fortnite、App Store

画像クレジット:Christian Petersen /Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

GMが車載インターフェースにUnreal Engineを採用、GMC Hammer EVに搭載へ

近日発売予定のGMC Hammer EV(GMCハマーEV)には、Unreal Engine(アンリアル・エンジン)を搭載した新しい車内ユーザー インターフェイスが採用される。Unreal Engineは強力な3Dプラットフォームで、最新のビデオゲームを支えるものであり、車内の乗員にダイナミックで堅牢な体験を提供するのに適しているだろう。

Unreal Engineの開発元であるEpic Games(エピック・ゲームス)は米国時間10月8日、同社のヒューマン・マシン・インターフェイス・プログラムの最新開発ツールを発表した。

GM(ゼネラルモーターズ)の現在の車載ユーザーインターフェースは、市場で最悪の部類に入る。世界有数の自動車メーカーとしては驚くべきことだが、Chevy(シボレー)、Buick(ビュイック)、GMC、Cadillac(キャデラック)の各車種では、インフォテインメントシステムにいつもがっかりさせられる。競合他社と比較するとGMの車のシステムは遅く退屈で、競合他社の車に見られる高度な機能が不足している。

Unreal Engineは強力なプラットフォームであり、GMのエンジニアにはほかの場所では見られない最新の機能やインターフェイスを搭載するための十分なスペースを提供するはずだ。

Epic Gamesが説明しているように、このプラットフォームには、デザイナーやエンジニアのワークフローを改善するための開発者ツールの包括的なセットが用意されいる。

今回のニュースは、Hammer EVがGMにとって極めて重要な製品であるという考えを裏付けるものだろう。同社は2020年の初めにスーパーボウルの広告スポットでプロジェクトを発表したが、それ以来、次期電気自動車についてはほとんど明らかにしていない。

なお、GMがUnreal Engineを追加車両に使用する意向があるかどうかは不明だ。

カテゴリー:モビリティ
タグ:GM、GMC Hammer EV、Epic Games、Unreal Engine

画像クレジット:Epic Games

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アプリメーカーがApp Storeの規約変更に向けて一丸で闘う「Coalition for App Fairness」が発足

多くのトップアプリメーカーが団結して、アップルによるApp Storeの支配、さらにはグーグルによるPlayストアの支配に対抗するための活動画始まった。米国時間9月24日、Epic Games、Deezer、Basecamp、Tile、Spotifyなどを含む13のアプリパブリッシャーが、「Coalition for App Fairness」(公正なアプリのための連合)を立ち上げた。この新しい組織は、各アプリストアのプロバイダーにポリシーを変更させるか、最終的にはアプリストアを規制に追い込むかのいずれかに焦点を当てた、各社がすでに進めている取り組みを組織化したものとなる。

例えばEpic Gamesは現在、App Storeの手数料ガイドラインをめぐってアップルを相手に訴訟を起こしている。またBasecampは、自社開発のHeyメールアプリがアップルのアプリ内購入プラットフォームを使用しないことを理由に、アップルにアプリのアップデートをブロックされたことで、両者が公の場で争うことになった。このグループに含まれる他のアプリメーカーは、以前に公の声明を通じてアップルの慣行に反対する発言をしており、一部のアプリメーカーはまた議会に不満を伝えている。

Coalition for App Fairnessの新しいグループに含まれるのは、Basecamp、Blix、Blockchain.com、Deezer、Epic Games、European Publishers Council、Match Group、News Media Europe、Prepear、Protonmail、SkyDemon、Spotify、Tileの合計13社。

Coalition for App Fairnessのウェブサイトでは、同グループは、アプリストアの30%の手数料構造のような反競争的な慣行や、何十億ものアップルデバイスにソフトウェアを配布できないことなど、同団体が個人の自由を侵害していると見ている主要な問題について詳述している。

グーグルは、アプリをPlayストア以外で配布する、いわゆるサイドロードを許可しているので、この点でについては標的にはなっていない。実際のところ同団体の取り組みは、アップルのビジネスをターゲットにしている。

もちろん、アプリ経済におけるアップルの成功の大部分は、アプリがどのように作られ、デザインされ、レビューされ、配布されるかを厳しく管理していることに起因する。xApp Storeではジャンクやスパムが排除されることが多く、アプリのレビューは自動化された技術ではなく、主に人間が管理している。また、アップルのアプリ開発者は、アプリの外観や使い勝手、許可されているコンテンツの種類、アプリの動作を管理するガイドラインにも従わなければならない。アプリ内購入に関する同社のルールは顧客体験にもつながっており、アプリ内での購入は親指を押すかボタンをタップし、iPhoneを見るだけで簡単に決済できる。

その一方でアップルガイドラインは、顧客獲得、検索広告、支払いの処理などをApp Storeに頼る必要がない企業にとっては、あまり自由度が高くない。そういった企業は、独自のアプリやサービス、独自のインフラストラクチャを構築できるが、iOSの顧客にリーチするためにアップルのプラットフォームを使用するしか方策がないのだ。

Spotifyのグローバルアフェアーズの責任者兼最高法務責任者のHoracio Gutierrez(ホラシオ・グティエレス)氏は「世界中の執行機関、規制当局、立法者がアップルの反競争的な行動を調査する中、The Coalition for App Fairnessは、消費者の選択肢を保護し、すべての人のための公平な競争の場を作るための努力の中で、アプリやゲーム開発者の声となるでしょう」と述べている。

同団体はまた、業界全体で制定されることを望む10項目の「App Store Principles」のリストを発表している。これには、アプリストア以外の場所でアプリを配信することができること、自社のデータを競合に利用されないように保護すること、開発者向けのドキュメントへタイムリーにアクセスできること、正当なビジネス目的のためにアプリを通じてユーザーとコミュニケーションを取る権利、アプリストアの決済システムを利用することを要求しないこと、不公正な料金を支払うことを要求しないことなどが含まれている。

同団体に参加するメンバーの個別の声明も公式ウェブサイトで公開されている。中でもおそらく最も重要なのは、新しいメンバーを募集する仕組みを立ち上げたことだろう。アップルのやり方に同じように抑圧されていると感じているアプリメーカーは、フォームに必要事項を記入して参加を申し込むことができる。同団体は「大小すべての開発者に参加を呼びかけました」と述べている。

アップルはCoalition for App Fairnessの立ち上げについて直接コメントしなかったが、米国時間9月24日にApp Store関連の新しい情報を公開した。その中には、App Storeについてのページのデザイン変更、開発者の利益に焦点を当てたページの追加、アプリ開発者プログラムが提供する利点の概要、アップルビデオパートナープログラムとその適用方法を説明する新しいサイトなどが含まれる。

アップルは一部のプログラムについて、透明性を欠いている傾向がある。公式声明を発表したり、ブログ記事を書いたり、プレスリリースを発表したりする代わりに、ルールが変更されたときの背景について簡単に説明する新しいウェブサイトを立ち上げるなどして対応してきた。App Storeの問題についてコメントを求められても、アップルが公式発表することはめったにない。

しかし、最近行われた反トラスト法の聴聞会でアップルの内部事情が明らかになり、Amazon(アマゾン)との特別な契約をどのようにしたか、どのアプリを委ねるかをどのように決定したか、複雑な決定をどのように処理したかが明らかになった。

この行為に対する反発は何年も前から沸き起こり、規制当局の調査のおかげでいまや頂点に達しつつある。しかし、アップルと戦うすべての企業が、必ずしも彼らを救うために戦っているわけではない。アップルがEpicやSpotifyと密かに特別契約を結んでいたら、App Storeの乱用について聞いたことがなかったかもしれない。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アップルがFacebookのオンラインイベントにおけるApp Store税30%を特例時限免除、ゲーム関連は適用外

先月、Facebook(フェイスブック)は有料オンラインイベントの支援を表明した。イベントを開催する企業の多くが新型コロナウイルスの感染蔓延で苦戦しているため、むこう1年間はFacebookプラットフォームを活用したイベントの手数料を徴収しないという内容だ。同社はこの取り組みに合わせて、アップルがアプリ内購入の際に徴収する30%の手数料を放棄するように要求していたが、アップルが「却下」したことを訴えていた

米国時間9月25日、Facebookはアップル側の方針転換を発表した。オンラインイベントの料金はFacebook Payで処理され、アップルは30%の手数料を徴収しないことになった。この取り決めは12月31日まで続くが、ゲームクリエイター、つまりEpic Gamesなどには適用されない。

このニュースは、Facebookが公式にアップルに姿勢を改めるよう圧力をかけた後に発表された。手数料免除が許可されないことを想定して、同社はイベントの支払いフローに「アップルはこの支払い額の30%を受け取る」と記載されたiOSアプリのアップデートも提出した。Facebookによると、アップルはユーザーにとって 「無関係」 な情報を含むことを理由に、このアップデートを拒否していたそうだ(Reutres記事)。

両社は合意に達したようだが、Facebookが発表した声明には少しトゲがある。

今回の発表は両社が合意に近づいているようにも観るが、Facebookからの声明はまだ少しとげとげしい。Facebookの広報担当者のJoe Osborne(ジョー・オズボーン)氏は、「新型コロナウイルスの感染蔓延は、中小企業やクリエイターにとって困難な時間です。感染蔓延のためにコミュニティが閉鎖されている間は、有料のオンラインイベントから料金を徴収しないのはそれが理由」と説明する。そして「アップルは3カ月間の猶予期間を設けることに同意が、その後は、苦戦する企業であっても30%のApp Store税を支払わなければなりません」と続けた。

同様に、ゲーミングクリエーター向けの例外について議論する中で、Facebookゲーム担当バイスプレジデントのVivek Sharma(ビベック・シャルマ)氏は「残念ながら、ほかの事業の一時的な猶予を得るために、この譲歩をしなければなりませんでした」と述べた。

この変更についてアップルは以下のような声明を出した。

App Storeはすべての開発者に大きなビジネスチャンスを提供しており、175カ国で毎週5億人の訪問者を集めています。すべての開発者がビジネスを成功させ、成長させることができるように、アップルは明確で一貫したガイドラインを維持しており、すべての開発者に等しく適用されます。

より具体的には、「アップルは年末までにFacebookがこれらのイベントのアプリ内支払いを実装すれば、App Storeのルールに準拠させることを許可する」と語った。

これは、大人気バトルロワイヤルゲームであるFortnite(フォートナイト)がApp Storeから削除され、開発元であるEpic Gamesが法的闘争と宣伝キャンペーンを展開していることにも影響する。Epicはまた、最近発表・発足したばかりの、App Storeなどのアプリストアの規制改善を求める非営利団体「Coalition for App Fairness」の一員でもある。Coalition for App Fairnessには、Spotifyや忘れ物防止タグのTileなどの企業が参加している。

画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

米国政府によるテンセント関連企業排除の次期ターゲットはゲーム会社

米国オンラインゲーム業界の大手企業数社が、中国のマルチビリオンダラー企業であるTencent(テンセント)との関係に関する情報提供を求める書簡を米国政府から受け取った。

米国商務省は、同じ中国企業の人気メッセージング・支払いアプリであるWeChatの新規ダウンロードを禁止する動きを見せている一方で、Epic Games(エピックゲームズ)、Riot Games(ライオットゲームズ)をはじめとする米国のゲーム会社に対して、会社のデータセキュリティー方針およびTencentとの関係を尋ねる書簡を送った(Bloomberg記事)。

Bloombergは本件に詳しい筋の情報として「財務省が代表を務める対米外国投資委員会が、これらの企業が米国顧客の個人情報をどのように扱っているかに関する情報を求めている」と報じた。

Tencentは世界最大のゲーム会社であり、ロサンゼルス拠点のRiot Gamesを傘下にもつほか、米国で最も人気のあるバトルロワイヤルゲームであるFortnite(フォートナイト)の開発元のEpic Gamesの株式の40%を保有するなど、複数の米国ゲーム会社に出資している。

この要求は米国政府がTencentに対して米国ゲーム会社の株式を売却させようとする圧力の前兆とも考えられ、中国製ソーシャルメディア・ネットワークTikTokを排除する同様の動きに続くものだ。

TikTok(テックトック)騒動の中心にあるのは、大人気のソーシャルメディア会社がユーザーデータをどのように扱い、そのデータがTikTokの親会社である中国のBytedance(バイトダンス)にどう悪用されれるのかという点だ。そして米国時間9月18日の発表でWilbur Ross(ウィルバー・ロス)商務長官は「TikTokのソーシャルメディアサービスと同じことがTencentのゲーム会社にも当然あてはまる」と強く主張した。

「本日の行動は、我々の国家安全保障を万全に保ち『中国共産党から米国国民を守るためにはどんなことでもする』というトランプ大統領の姿勢を改めて証明するものだ」とロス氏は声明で語った。そして「大統領の指示に従い、中国による米国市民の個人データの不正な収集と戦うと同時に、国家の価値と民主的ルールに基づく規範を推進し、米国の法律と規制を積極的に施行するべく重要な行動を起こした」と続けた。

テクノロジー企業が世界経済産出量におけるシェアを拡大する中、Facebook(フェイスブック)を始めとするソーシャルメディア企業は中国市場への参入を拒否されている。一部には、米国政府によるTikTokの米国資産売却の強要は、米国企業が中国国内市場で経験したのと同じ制約を中国企業に課そうとするものだと見る向きもある。

セキュリティーの懸念は、ネットワーキング・通信テクノロジー開発のHuawei(ファーウェイ)など、中国のさまざまなテクノロジー企業に対する米国の貿易制限の中心になってきた。

同じ議論をゲーム業界に広げることは、トランプ大統領の在任期間中に続いている米中貿易戦争の新たな火種になりかねない。しかしこれは、兵器システムなどを除き、歴史的にテクノロジー分野の大部分で海外競合他社の参入に門戸を開いてきた市場に壁を築こうとする前例のない試みだ。

Tencentの投資先は300社を超えており、前述のようにRiot Gamesは2011年に株式の93%を買収したあと2015年に完全子会社化した。さらに、企業価値170億ドルのゲームテクノロジーデベロッパーであるEpic Games(CNBC記事)や、Call of Dutyなどの開発元、Activision Blizzard(
アクティビジョン・ブリザード)の大株主でもある。

米国内で事業を展開する海外企業の経済活動を制約するトランプ政権によるあらゆる行動が、この国のテクノロジー産業に意図しない影響を与えかねない。

競争の激しいソーシャルメディア分野からTikTokが消えることで、表面上利益を得ると思われる企業の経営トップでさえ米国政府のアプローチを非難している。

米国時間9月18日、Instagram(インスタグラム)CEOのAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は政府の発表をTwitterで非難(未訳記事)した。米自由人権協会(ACLU)も直ちに発表を非難した。同協会の国家安全保障プロジェクトのディレクターであるHina Shamsi(ヒナ・シャムシ)氏は声明で、「この命令は米国で2つのソーシャルメディアプラットフォーム上で重要な取引を行う人々の米国憲法修正第1条で保証された権利を侵害している」と語った。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルがEpicをApp Storeの契約違反で反訴、Epicは立証責任を果たせるか

Apple(アップル)が、Epic GamesによるApp Storeを回避して数百万ドル(数億円)もの手数料の支払いを避けようとした試みに反訴した。その訴えでは、Epic Gamesが意図的に契約に違反したと主張しており、法廷が損害を認め、同社が二度と同じとを行わないよう求めている。

振り返れば、Epic Gamesは2020年8月半ばにFortniteのゲーム内通貨の新しい購入方法をこっそり導入し、アップルに30%の支払いを行わなかった。さらにPRキャンペーンも展開してアップルを独占を訴え、App Storeのルールを不正と主張した。アップルはEpic Gamesの動きに対してApp Storeにおける同社のアカウントを削除し、Epic Gamesがゲーム内ストアを削除するか調整すれば今回の行為は避けられたはずだ、と主張した。Epic Gamesはアカウント削除を独占による不公平な営業行為だと法廷が認めることを求めたが、Fortniteと無関係なアカウントが復帰しただけに終わった。

Epic Gamesはさらに、アップルが独占企業でその行動は違法と見なされるべきと主張し、アップルはそれは真実でないと示そうとしているが、今回の反訴においてアップルは、Epic Gamesの不正行為を主張している。

「Epic Gamesは自らを現代の企業社会におけるロビンフッドだと考えているが、実際のところ同社は売上数百万ドルの大企業であり、App Storeから得た膨大な価値の代価を一銭も払うまいとしているだだ」とアップルの訴状で述べている。

さらに「Epic GamesとそのCEOは、アップルが2008年以降すべての開発者に提供しているApp Storeに関する規約に異議を唱えているが、そこには拘束力のある契約への違反や、長年のビジネスパートナーに対する欺瞞行為、アップルに正当に属する手数料の着服、そして21世紀の最も革新的なビジネスプラットフォームに対して、Epic Gamesの収益を最大化しなかったことを理由に、法の鉄槌を下すよう裁判所に求めるようなことは、何一つ含まれていない」と続く。

類似の判例に関する知識のほとんどない私が、この訴訟の細部に立ち入っても得るところは少ないだろう。アップルに対して仮差し止め命令が出るとしても、それは何週間も先だし、それまでに得られる新しい情報は少ない。

この議論は、ハードウェアとソフトウェアのエコシステムを完全にコントロールしているアップルのような企業が独占企業に該当するかどうかに帰着する。もしそうであれば、Epic Gamesが反抗したアップルの事業慣行は違法となり、逆らうことは正当なものとなる。そうでなければ、この反訴でEpic Gamesの立場は危うくなる。アップルに数百万ドルの借りがあるからだけではなく、このトリックを二度と使えなくなるからだ。

ここでは、Epic Gamesの立証責任がとても重要だ。現在の独占禁止法では、アップルのApp Storeや、同じ理由で訴えているGoogle(グーグル)のPlay Storeは、独占行為とは見なされていないようであるからだ。しかし立証ができずに裁判がEpicの敗訴に終わっても、アップルには独占企業のイメージが残り、裁判官の疑念含みの評価でさえも好印象を与えないだろう。

Epic Gamesが有名な企業であり、契約違反を認めているため、アップルによる今回の反訴は避けられなかった。しかしそれは、高くついている。同社は損害賠償額の規模を明らかにしていないが、数千万ドル(数十億円)にはなるだろう。アップルの訴状は以下で読むことができる。

Apple Countersuit Against epic by TechCrunch on Scribd

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カテゴリー:ゲーム / eSports

タグ:AppleEpic Games

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

理経の防災訓練用VRがEpic Gamesの開発資金提供プログラム「Epic MegaGrants」に採択

理経の防災訓練用VRがEpic Gamesの開発資金提供プログラム「Epic MegaGrants」に採択

理経は9月9日、防災訓練用VR「Disaster Training VR Project」が、Epic Gamesの開発資金提供プログラム「Epic MegaGrants」に採択され、受賞したと発表。資金面を含むサポートを受けると明らかにした。Epic Gamesの支援を受けて、今後さらに付加価値の高いコンテンツを開発・提供するとしている。

Epic Gamesは、3D制作プラットフォーム「Unreal Engine」を使用し創造的・革新的コンテンツ制作に取り組むチームや、個人の活動を世界的に促進させるために、総額1億ドル(約106億円)の開発支援プログラム「Epic MegaGrants」を展開。

理経のDisaster Training VR Projectは、大地震や水災害の被害が多数発生する中で効果的な防災訓練を行うことを目的に、2017年から開発している防災訓練・消防訓練用のVRコンテンツ。消防訓練用VRコンテンツでは、消防隊員の技能向上を目的とした内容としており、安全かつ効果的な訓練を可能にしている。現在は、産学官の連携事業として開発を進めている。

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Epic GamesがアップルのApp Storeから削除された。すでにmacOSやiOSデバイスにFortnite(フォートナイト)をダウンロードしている場合はまだ動作するが、EpicアカウントがApp Storeからなくなるため、Fortniteの開発者が新しいアプリやアップデートをAppl Store経由では配信できなくなることを意味する。つまり、今後登場する新しいシーズンなどはプレイできない確率が高い。

アップル専門メディアのMacStoriesでマネージング・エディターを務めるJohn Voorhees(ジョン・ボーヒーズ)氏は、App Storeでは現在FortniteのライバルであるPUBGがフィーチャーされていることと同様に、Twitter上でEpic Gamesアカウントの完全削除について指摘している。

アップルは声明で今回の経緯を以下のように説明している。

App StoreのEpic Gamesのアカウントを終了せざるを得なくなったことに失望しています。我々は、Epic Gamesのチームとは長年にわたり、彼らのローンチやリリースで協力してきました。裁判所は、Epicがこのような状況を作り出すまでの10年間、Epicがこれまで守ってきたApp Storeのガイドラインに従うことを、訴訟が進む間もEpicに遵守するよう勧告しました。しかしEpicはこれを拒否しました。その代わりに、彼らはApp Storeのガイドラインに違反するようにデザインされたFortniteのアップデートを繰り返し提出しています。これはApp Storeのほかのすべての開発者に公平ではなく、顧客を彼らの戦いの真っ只中に追い込んでいます。我々は将来的に再び協力し合えることを願っていますが、残念ながら現在はそれができません」

またアップルは、Epicが不満を持ったユーザーをAppleCareに誘導してサポート問題を起こしているとも述べている。これはEpicとアップルの論争における最新の展開で、開発者が今月初めにFortniteでApp Storeを介さない直接支払いの機能を導入したことで、App Storeでの支払いにかかる30%の手数料を回避しようとしたことに端を発している。これによりFortniteはApp Storeから一時削除された。Epicはすぐに訴訟を開始し、その市場力を乱用しているアップルを非難する宣伝キャンペーンを展開した

今週初め、連邦地方裁判所の判事はアップルに対し、開発者向けにEpicが開発している3DゲームエンジンであるUnreal Engineへのアクセスをブロックしないよう命じたが、Fortnite自体ははApp Storeのルールに従うまで除外されるという見方が強かった

米国時間8月28日のApp StoreからのEpic Gamesのアプリの削除は、Epicが別のアカウントで管理しているUnreal Engineには影響しないだろう。

画像クレジット:Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

裁判所がアップルにUnreal Engineのブロックを止める命令、ただしFortniteのApp Store復帰は認めず

地方裁判所はEpic Games(エピックゲームズ)に対して、iOS App StoreへのゲームFortniteの一時的復帰の要求を却下するとともに、Apple(アップル)にはゲームの巨人がUnreal Engineをアップルのエコシステムに供給するのを阻止しないよう命じた。裁定は悲喜こもごもの結果となった。

連邦地方裁判所判事のYvonne Gonzalez Rogers(イボンヌ・ゴンザレス・ロジャース)氏は、アップルはEpic Gamesへの報復措置として同社のアカウントを停止したり、アップルのプラットフォーム上で広く利用されているUnreal Engineへのデベロッパーアカウントによるアクセスを制限することを禁止した。

「Unreal Engineプラットフォームそのもの、およびサードパーティーデベロッパーやゲーマーを含むゲーム業界全体に対する著しい損害を招く可能性があることを記録が示している」と同氏は語り、たとえEpic GamesがApp Storeのガイドラインに違反したとしても、Unreal Engineおよびデベロッパーツールに関する契約には違反していないと付け加えた。

「アップルは断固とした行動を選び、その結果として契約上無関係な人々やサードパーティーデベロッパーエコシステムに影響を与えた」とロジャース氏は述べた。

しかしEpic Gamesにとって裁定は完全勝利ではなかった。同社は大ヒットタイトルのFortniteのiOS App Storeへの復活も要求していた。ロジャース氏は、同タイトルはEpic GamesがApp Storeガイドラインに再び準拠しない限りApp Storeから外されたままになると語った。

米国時間8月24日の裁定は、アップルとEpic Gamesの両巨人によるiPhone App Storeの基本的ルールを巡る大がかりな公開バトルに、ひとまずの決着をつけた。2020年8月EpicはアップルおよびGoogle(グーグル)のアプリストアガイドラインを破り、FortniteのiOSおよびAndroidユーザーが直接料金を支払う方法を提供した。アップルとグーグルは、プラットフォーム上のデベロッパーに対してそれぞれの支払プロセスシステムを使用し、手数料を支払うことを義務付けている。ゲームの手数料は取引金額の30%だ。

Epicの行動によってアップルは、おそらく史上最大のベストセラーゲームであるFortniteをApp Storeから削除する決断を下した。アップルの行動を予期していたEpic Gamesは、FortniteがApp Storeから削除された数分後にアップルを訴訟し、史上最も奇っ怪な、あるいは大胆なマーケティングキャンペーンを始動させた。

翌日、アップルはEpic Gamesに対してApp Storeガイドラインおよびデベロッパープログラムライセンス契約違反を根拠に、あらゆるデベロッパーツールを無効化すると伝えた。その結果、Unreal Engineを含む他のプログラムへのアップデートが8月28日まで不可能となった。その後Epic Gamesはアップルに対する差し止め請求を申請した

Unreal Engineはゲームデベロッパーの間で広く使われている人気の開発ツールだ。最近同ツールの評価が高まり、商業映画やDinsey+のThe Mandalorianのようなテレビ番組でも使用されている(未訳記事)。

先週Epic Gamesは、アップルのエコシステムでの将来に不安を感じたデベロッパーがUnreal Engineを離れ始めていると語った。Microsoft(マイクロソフト)のゲーミングデベロッパー体験担当ゼネラルマネージャーであるKevin Gammill(ケビン・ガムミル)氏はEpicによる差し止め要求に声明を追加して支持を表明した。

Xbox責任者のPhil Spence(フィル・スペンサー)氏もツイートで、「我々はEpicのUnreal EngineのためのApple SDKアクセスの維持を支持する声明を提出した。Epicが最新のアップルテクノロジーへのアクセスできることを保証することはゲームデベロッパーおよびゲーマーにとって正しい行動だ」と語った。

ちなみに、マイクロソフトとアップルは彼ら自身の法廷闘争の最中(未訳記事)である。

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Epicはアップルに事前通知して反アップルキャンペーンを敢行、独自iOSアプリマーケットは果たして認められるのか

アップルは、Epic GamesがApp Storeに復帰しようとしたことに対して法的文書を提出した。アップルはEpicの今回の行動全体を「入念に計画された多面的なキャンペーン」であり、iOS上でビジネスを行う特権に対して同社が要求する30%の削減を、おそらく永久に回避することを目的としていると説明している。

Epicは8月14日、App Storeを経由せずに同社の人気ゲームであるFortniteでアプリ内購入を行う方法をこっそりと導入した。「これは明らかにルールに反している」とアップルはすぐにゲームと同社のアカウントをApp Storeから削除した。この対応を予想していたEpicは、アップルの有名な1984年の広告のパロディを公開して訴訟を起こし、アップルが「慎重に編成された多面的なキャンペーン」と指摘したキャンペーンを実行に移し始めた。

実際、アップルの提出書類にあるように、Epic GamesのCEOであるTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は事前に電子メールでアップルに同社の計画を知らせていた。

米国時間8月13日午前2時頃、Epicのスウィーニー氏はアップルに同社の契約違反の意図を書いたメールを送りました。「Epicはもはやアップルの支払い処理に関する制限を遵守しない」と。

アップルのPhil Schiller(フィル・シラー)氏が出したコメントによると「Epicがアップルからの特別な免除を与えてほしいという『サイドレター』について何カ月にもわたって交渉・説得を試みた結果とのこと。これは「Epicが特別な取引を求めたことはない」というスウィーニー氏の主張と矛盾している。シラー氏のコメントは以下のとおりだ。

具体的には、2020年6月30日、EpicのCEOであるスウィーニー氏は、アップルのiOSプラットフォームでのアプリ提供方法を根本的に変えるような、Epicだけのための特別取引を実現するために、アップルからの「サイドレター」を要求するメールを私と同僚に送ってきました。

この電子メールの中でスウィーニー氏は、Epicとアップルの間の契約の複数の条項に直接違反する変更案であることを明示的に認めました。スウィーニー氏は、Epicとアップルの間の契約が変更されない限り、Epicが提案した内容を実行できないことを認めました。

Epicが狙っているのは、緊急時に使用するための法的手続きである「一時的な禁止命令」(TRO、Temporary restraining order)を裁判所が認めるよう要求することだった。これは、当事者(アップル)の行為が違法であり、その違法性を示す訴訟が係争中であり、訴訟成功する可能性が高い場合に認められる。そしてそれらの行動は「取り返しのつかない害」を引き起こすので、積極的に撤回されるべきという流れになる。

このEpicの要求が成功した場合、アップルはFortniteのApp Storeへの復活させる必要があるほか、ゲーム内ストアをApp Storeのルール外で運営できるようにすることを余儀なくされるだろう。当然ながら、これはアップルにとって悲惨なことになる。App Storeの規則が意図的に無視されるだけでなく、その規則は違法であるかもしれないという考えを裁判所が認めることになるからだ。従ってアップルとすれば、この特定の法的課題を迅速かつ包括的に解決することが不可欠になる。

アップルの提出書類では、いくつかの理由でEpicのTROの要求に異議を唱えている。まず、状況全体がEpicによってでっち上げられ自発的に始められたものなので、本当の「取り返しのつかない害」は存在しないと主張している。

Epicは、App Storeの恩恵をコストをかけずに享受したいと判断したため、自身の顧客やアップルのユーザーを利用してアップルとの契約を破棄したのです。

しかし、この「緊急事態」はEpicの自作自演です。Epicは、何が起こるかを十分に知っていたうえで、故意に意図的にゲームプレイヤーや開発者に損害を与えてしまったため、今裁判所に救済を求めています。

アップルがEpicが開発しているゲームエンジンであるUnreal Engineのアカウントだけでなく、Fortnite関連のものを禁止したというEpicの訴状についてアップルは、アカウントは税金IDやメールなど共有していることを考慮すると特段珍しいことではなく、同じ「ユーザー」とみなしているとのこと。アップルはまた、禁止措置が行われる前にEpicに十分な警告と是正の機会を与えたとしている。結局のところ、アップルはこのアプリからも多額の利益を得ているのだが。

アップルはまた、Epicの主な訴訟(TRO要求とは独立したもの)が成功する可能性についても疑問を呈している。

Epicの論理では、マイクロソフト、ソニー、任天堂などのゲームマーケットを独占することになります。

Epicの独禁法理論は、同社の組織化されたキャンペーンのように、ユーザーの安全、セキュリティ、プライバシーを守るために不可欠な重要な要件に対価を払ったり、それに従うことなく、App Storeの利益を自分のものにしようとする行動です。

最後にアップルは、今回のTROは公共の利益には何のメリットもないことを指摘する。例えば、アップルのなんらかの行為によって緊急電話が機能しなくなるなど、深刻な安全性の懸念があった場合とは異なるのだ。

Epicが裁判所に不正に緊急救済を求めているこれらの損害は、EpicがApp Storeに対するルール違反を解消すれば、明日にはすべて消滅する可能性があります。

これらはすべて、裁判所の介入や司法資源の支出なしに実現できる。そしてEpicは、第一次訴訟を自由に進めることができます。

アップルは、その提出書類の中でさらに推測することを避けているが、情報筋によるとEpicやその他の誰もがiOS上に独自のアプリストアを設立する可能性を避けることが、アップルにとって最も重要であることが読み取れる。

法律上の前例となると、独自のiOSアプリストア構築の道を切り開くのに大いに役立つと思われるので、アップルが長年に渡って苦労して構築していきた非常に収益性の高いビジネスモデルにとって、かなりの脅威となるわけだ。

とはいえ今回のアップルとEpicとの対立は、完全に管理・支配するアプリ市場からアップルが利益を得る権利に挑戦してきた数年前の訴えの最新版にすぎない。

最近では、マイクロソフトのxCloudアプリが、アップルが個別に審査できないゲームのマーケットプレイスになっているとしてApp Storeへの参入を拒否された。この種の機能は、最近の消費者が非常に求めているタイプのものであることを考えると、このアップルの決定には批判的な意見も多い。ほかの開発者や業界、プラットフォームも同様にさまざまな面でアップルに挑戦しており、アップル側も規則に挑戦するための正式なプロセスを作ることを約束している。アップルのファイリングの全文は以下で読むことができる。

画像クレジット:Epic Games

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Epic GamesがアップルによるUnreal Engineを含む開発ツール全面禁止予告に差し止めの申し立て

App Storeの売上にApple(アップル)が高率の手数料を課することにFortniteの開発元であるEpic Gamesが戦いを挑んだ。アップルはUnreal Engineを含む開発ツールの削除を通告した。しかしEpicは引き下がる姿勢を見せていない。Epicはアップルから来週いっぱいで同社のデベロッパーアカウントを削除し、すべてのデベロッパーツールへのアクセスを禁止することを通知する書面を受け取った。これに対して、米国時間8月17日朝、Epic Gamesはカリフォルニア州北部地区連邦裁判所にアップルに対する差止命令の申立てを行った。

アップルはApp StoreからFortniteを削除し、8月28日を終期としてEpicのすべてのデベロッパーアカウントを削除し 、同時にiOSとMacの開発ツールに対するアクセスも禁ずると通知してきた。我々はこのような報復行為に対し、裁判所に差し止め請求を行っている。詳細はリンク先に。

差し止めの申し立てによれば、Epicはアップルの行為を報復と非難すると同時に、モバイルアプリ市場におけるアップルの独占体制を打ち破ることを使命と考えていることを再確認した。またアップルがEpic Gamesの一切のデベロッパーアクセスを差し止める行為がFortniteと無関係な広汎なビジネスに打撃を与えるものだと指摘した。同社はゲームエンジンを代表する有力なプロダクトであるUnreal Engineを多数のサードパーティのゲーム開発企業にライセンスしている。

申し立てでは「アップルはEpic Gamesに対し8月28日を終期として、同社のプラットフォームでゲームを制作するために必須であるすべての開発ツールへのアクセスを禁止すると通告してきた。これには、Epicが多数のサードパーティーのデベロッパーにライセンスしているUnreal Engineが含まれている。これらのツールは、アップル自身も利用約款に違反するとは一度も主張していない」と述べている。

「アップルは単にFortniteをApp Storeから削除するだけでは満足せず、Fortniteとはまったく無関係なEpic Gamesのビジネス全般に影響する攻撃を仕掛けてきた。最終的には法廷で我々の主張が認められるものと信じているが、差止命令が認められなければEpic Gamesは法廷から最終判断を得るよりはるか前に回復不能なビジネス上の打撃を受けることになる」と主張している。

先週、Epic GamesはFortnite内にアプリストアに手数料を支払うことなく直接支払が可能となる機能を追加することによりアップル、Google(グーグル)双方のアプリストアの規約に違反した。簡単にいえば、Fortniteのプレイヤーはこの機能を利用すればストアに手数料を支払わずに済むため、有利な条件でデジタルグッズの購入ができる。アップルは即座にこれを規約違反としてFortniteをApp Store から削除した。これに対しEpicは反アップルのPRキャンペーンを開始した。テクノロジーの巨人に対する反撃は十分に準備されたものだったようだ。Epic Gamesは反トラスト法による訴訟を起こすと同時にアップルの有名な「1984」CMを下敷きにした「圧制者を倒せ」と主張するビデオを流した。

TechCrunchの取材に対し、アップルはこの展開に関する新たなコメントを避け「アップルはこの問題を解決するためにEpic Gamesと協議しており、FortniteがApp Storeに復帰できるようあらゆる努力を払っている」という従来の主張を繰り返した。

Epic Gamesのアップルの行為に対する差し止め申し立ての全文はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Fortniteを削除されたEpic Gamesが反アップルキャンペーンを全力展開、提訴も準備

Epic Gamesは全力でアップルとApp Store のガイドラインに反対するキャンペーンを開始した。

米国時間8月13日の朝、Epic GamesはFortnite(フォートナイト)のサーバー側のソフトをアップデートして新しい支払い方法を導入した。これによりプレイヤーはApp Storeを経由することなくEpic Gamesから直接ゲーム内通貨でFortniteのバーチャルグッズを購入できるようになった。新しいゲーム内課金システムはAppleに手数料を支払う必要がない。このためアップルは直ちにApp Store から Fortniteを削除した。

アップルはすぐに以下の声明を発表した。

Epic Gamesがアプリに導入した機能は、アップルの審査ないし承認を受けておらず、かつApp Store利用上のガイドラインに違反するという明確な認識があったものと認められる。このガイドラインはApp Storeでデジタルグッズないしサービスを販売するすべてのデベロッパーが遵守している。

しかしEpic GamesはFortniteがApp Storeから追放されることを十分予期していた。

Epicはすぐに「アップルは市場における優越的な地位を不当に利用している」として、アップルに対して法的措置をとる(PDF文書)ことを発表した。同社は声明で「アップルによるFortniteの削除は他者に対して不合理な拘束を加えるために同社が巨大な市場支配力を利用した新たな例だ。アップルはiOSアプリにおけるアプリ内課金において100%独占しており、不当な手段でこの状態の維持を図っている」とした。

さらにそのあとすぐ、Epic GamesはFortnite内フォーラム「Fortnite Party Royale」に短いビデオを発表した。これは アップルがIBMの独占を打ち破ろうとして公開した有名なCM「1984」をモチーフにしたものだ。ビデオの最後には「Epic GamesはApp Storeの独占に挑戦した。アップルは報復として10億ものデバイスにインストールされている FortniteをApp Storeから排除した。2020年が「1984年」になるのをストップさせる戦いに参加しよう。#FreeFortnite」というテロップが流れる。

独占を理由にアップルを訴えることは、たとえ特定の目的に絞った訴訟であっても、難しい戦いになる。アップルのCEOであるティム・クック氏はすでに下院司法委員会で証言している。このとき議会でアップルに対し反トラスト法を根拠とした措置を取ろうとする動きはなかったことを考えれば、なおさらだ。しかし法廷闘争が困難であっても、Epic Gamesは3億5000万人のFortniteユーザーに絶大な影響力を持っている。反企業キャンペーン、特にその分野のトップ企業を攻撃するキャンペーンに動員するためにゲーマーはまさに理想的なターゲットだ。

実はこのドラマは、アップルがクラウドゲームストリーミングアプリ「Microsoft xCloud」のApp Storeへの登録を拒否し、非難を集めた数日後に起きている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Android版FortniteもGoogle Playストアから消滅、2018年に続き二度目

Epic Gamesがモバイルエコシステムにおける手数料の額をめぐってアップルと戦いを始めた(Epic Gamesリリース)が、同社はさらにもう1つの戦いを始めることになりそうだ。

同社は米国時間8月13日にFortnite(フォートナイト)に直接支払いオプションを追加したことで、アップルのApple Storeから削除された。その後、Android版FortniteもGoogle Playストアからも消えてしまった。

グーグルは声明の中で「プラットフォームのルールに違反しているとしてFortniteを削除した」と述べている。

オープンなAndroidエコシステムは、開発者が複数のアプリストアを介してアプリを配布することができます。開発者がGoogle Playストアを選んだ場合、開発者にとって公平であり、ユーザーにとって安全なストアを維持するための一貫したポリシーの下でアプリを配布できます。FortniteはAndroidでもこれからも利用できますが、当社のポリシーに違反するためGoogle Playからはダウンロードできなくなりました。しかし、グーグルはEpic GamesとFortniteをGoogle Playに復活させるための話し合いを続けます。

現在Epic Gamesは、法的な申し立てを進めているほか、Fortnite内でアップルの象徴的な1984年のCMをパロディー化した派手な抗議活動を展開している。しかしこれは、モバイル版Fortniteをめぐる最初の争いではない。実は同社は、2018年にGoogle PlayストアからFortniteを一度除外する宣告を受けている(The Verge記事)。これはグーグルとアップルが各アプリストアで売上から30%を徴収することに対する現在の抗議内容と非常に類似した問題だった。Fortniteは無料でプレイ可能だが、プレイヤーがEpic Gamesからシーズンパスを購入すれば、その進行システムのロックを解除できるだけでなく、ゲームプレイに影響を与えないスキンのようなゲーム内のアイテムを購入することができたのだ。

Epic Gamesは、この4月にGoogle PlayストアにFortniteを戻した(未訳記事)ときに、Google Playストア外のアプリに対するグーグルの扱いを非難する声明を出していた。特定社内向けなどを除きiOSのすべてのアプリはApp Storeからしか入手できないが、グーグルはFortniteのようなアプリをGoogle Playストア以外で配布することを許可している。とはいえ、外部サイトでの配布はマルウェア混入の危険性などもあり、あまり普及していないのも事実だ。

Epic Gamesの広報担当者は4月に「グーグルは、ダウンロードされたソフトウェアや更新されたソフトウェアのための恐ろしくて反復的なセキュリティポップアップ、制限的なメーカーやキャリアとの契約や取引などの技術的およびビジネス上の措置によって、Google Play外でダウンロード可能なソフトウェアを不利な立場に置いています。こういった事情を踏まえて、我々はAndroid用のFortniteの配布をGoogle Playストアで再開しました」と述べている。

Fortniteは、Googleのアプリストアからダウンロードできないだけで、Androidではもちろん利用可能だ。Epic Gamesのウェブサイトでは、QRコードを介して直接ダウンロードできるようにプレイヤーに案内しているほか、サムスンのGalaxy Storeからも入手可能となっている。

画像クレジット:Photo by Christian Petersen/Getty Images) / Getty Images
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(翻訳:TechCrunch Japan)

大人気バトルロワイヤルゲームFortniteがApp Storeから消滅、メタバースの未来どうなる?

大人気バトルロワイヤルゲームFortnite(フォートナイト)を運営するEpic Gamesが、アップルのApp Storeでの高額な手数料徴収を回避する機能をアプリに組み込んだところ、FortniteはApp Storeから姿を消してしまった。具体的には、Epic Gamesがモバイル上でゲーム内通貨をApp Storeを介さずに直接支払いできる機能(Epic Gamesリリース)を追加した日に、App Storeからのアプリの取り下げが断行された。その後、Epic Gamesはゲーム内通貨のV-Bucksを20%割引の価格で永続的に提供することを決めている。

「アップルとグーグルの支払いオプションを利用する場合、30%の手数料が徴収されるため、最大20%の値下げは適用されません」とEpic Gamesはこの新しいオプションを紹介するブログ記事で説明している。「将来、両社が支払いの手数料を引き下げた場合、Epic Gamesはその引き下げぶんをユーザーに還元します」とも説明されている。

App Storeを介さないFortniteのアプリ内決済機能。App Store経由の決済方法も選べる

アップルはTechCrunchへの声明の中で「App Storeのルールに違反するという『不幸な一歩』を踏み出したことを理由にFortniteを削除したこと」を確認した。

Epic Gamesは、アップルの審査や承認を受けていないアプリ内機能を有効にしており、デジタル商品やサービスを販売するすべての開発者に適用されるアプリ内課金に関するApp Storeのガイドラインに明確な違反しています。

同社は10年前からApp Storeでアプリを提供しており、アップルがすべての開発者に提供しているツール、テスト、配布システムなど、App Storeのエコシステムの恩恵を受けてきました。これまでEpic GamesはApp Storeの規約とガイドラインに同意しており、同社がApp Storeで大成功を収めたことをうれしく思っています。同社のビジネス上の利益のために特別な取り決めを求めるようになったという今回の事実は、App Storeのガイドラインがすべての開発者にとって公平な競争の場を作り、すべてのユーザーにとって安全なストアを作るという事実を変えるものではありません。アップルはEpic Gamesと協力してこれらの違反を解決し、FortniteをApp Storeに復帰させるために全力を尽くします。

Epic Gamesの創業者兼CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は最近のツイートで、App Storeの手数料を巡ってアップルを何度も攻撃していた。今回の決定を「意図的で反競争的」と呼び、アップルは「メタバースを非合法化した」と断じている。

FortniteのTwitterアカウントでは、権威主義とアップルを対比させた象徴的な1984年のCMを連想させるような辛辣な投稿が見られ、同社が手を引くつもりはないことを示唆している。

Epic Gamesはまた、アップルがFortniteを削除することは「アップルがその巨大な力を使ってデベロッパーを不当な拘束を課し、iOSのアプリ内決済処理市場の100%の独占を維持している」と主張し、カリフォルニア州北部地区の米国連邦地方裁判所で、アップルに対して法的な訴状を提出したようだ。

同社が「恒久的」と呼ぶ直接支払い機能を追加することを決定した際、App Storeらの削除がある可能性を十分に認識していたはずだ。いずれにせよ、新しい支払い方法を追加することで、Epic GamesはApp Store料金をめぐる最近の激しい論争に火をつけた。アップルとこのような著名なソフトウェアメーカーとの対決で次に何が起こるかは誰にもわからないが、TechCrunchはこのあとの展開に注目している。

画像クレジット:Kyle Grillot/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)