Epicがアプリ決済の強制禁止法成立後の韓国で「フォートナイト」復活を要請、アップルは拒否

人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」の開発元Epic Games(エピックゲームズ)は、米国のゲームメーカーである同社が韓国でiOS版Fortniteを再リリースし、EpicとApple(アップル)両方の決済手段を選択肢として提供することを計画しているため、Appleに韓国でのFortnite開発者アカウントの復活を要請したとツイートで発表した。

今回の要請は韓国が8月下旬に、開発者がサードパーティ決済システムを利用できるようにすることをAppleや他のテック大手に義務付ける電気通信事業法改正案を可決したことを受けたものだ。

Fortniteの公式Twitter(ツイッター)アカウントでEpicは「Epicは韓国の新しい法律に準拠して、Epicの決済とAppleの決済の両方を並行して提供し、韓国でiOS版Fortniteを再リリースする予定です」と述べている。

「当社がこれまでも言ってきたように、Epicが他の会社と同じルールでプレイすることに同意するのであれば、EpicのApp Storeへの復帰を歓迎します。Epicは契約違反を認めており、現在のところ、開発者アカウントを復活させる正当な根拠はありません」とAppleは表明して申請を拒否した。

Epicはすべてのアプリに関して適用されるAppleのApp Storeレビューガイドライン順守に同意する必要があるが、一貫してガイドラインを遵守しておらず、今回のAppleへの申請はEpicの立場を変えるものではない、とAppleは声明で付け加えた。

まだ発効していない関連法が仮に韓国国内で法制化されたとしても、Appleに開発者プログラムのアカウント申請を承認する義務は課せられないと同社は指摘している。

2020年8月、EpicがFortniteにAppleのアプリ内課金要件に違反する直接決済システムを導入したため、AppleはFortniteをApp Storeから追放した。以来両社は、App Storeの決済システムを巡って法廷で争ってきた。

Appleは、開発者が外部のウェブサイトにリンクできるようにアプリポリシーを変更しており、今月、2021年9月2日には「リーダー」アプリの開発者が自社サイトへのリンクを設置できるようにしたことで、日本の公正取引委員会と和解している。

Epic Gamesの広報担当者にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

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画像クレジット:Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Kate Park、翻訳:Aya Nakazato)

Epic Gamesが10月にHousepartyを閉鎖、ビデオチャット機能「Fortniteモード」も終了へ

Houseparty(ハウスパーティー)は、Fortnite(フォートナイト)のメーカーであるEpic Games(エピックゲームズ)が2019年に推定3500万ドル(約38億4000万円)で買収したチャットアプリだ。しかし、このほど閉鎖が決まった。同社によると、Housepartyは2021年10月に既存ユーザーがアプリを利用できなくなる時点で終了する。ただし、アプリストアからは本日削除される。この動きに合わせて、Housepartyを使ってFortniteのゲーマーにビデオチャットを提供しているEpic Gamesの「Fortnite モード」も終了する。

2015年創業のHousepartyは、ユーザーが友だちとグループ・ビデオ・チャットに参加したり、Uno(ウノ)、トリビア、Heads Up(ヘッズアップ)などのゲームもできる機能を提供した。2020年、Epic GamesはHousepartyをFortniteに統合し、まずゲーマーがプレイしながら友だちのライブフィードを見られるようにし、後にゲームプレイを直接Housepartyにライブストリーミングする機能を追加した。当時、これらの統合はEpic GamesがHousepartyを買収した理由を説明する最終ゴールと思われた。

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そして買収発表からわずか2年後、ライブストリーミングのサポートが追加されてから半年も経たないうちに、Housepartyは閉鎖する。

一見、買収のフル活用に失敗したことを認めたともいえるこの動きについて、会社は明快な見識を示さなかった。しかし現実はといえば、Epic Gamesはビデオチャットよりも大きい何かを用意しているのかもしれない。とはいえ、この日、Epic Gamesがいうことができたのは、Housepartyチームはアプリに必要な注意を払えなくなったということだけだった。チームの焦点を別の何かシフトする経営判断を表す声明だ。

この決定によって解雇されるHousepartyチームのメンバーはいないとTechCrunchは聞いており、彼らは別のチームに移り、Epic Gamesファミリー製品を横断する「ソーシャルインタラクション」を可能にする新しい方法の仕事をすることになる。会社の発表は、そのソーシャル機能が「メタバーススケール」で設計、開発されることを示唆している。

「メタバース」は最近よく使われるようになったバズワードで、共有されたバーチャル環境、たとえばFortniteやRoblox(ロブロックス)などの大型オンラインゲーミングプラットフォームで提供されているものを指す。Facebook(フェイスブック)も、メタバースはソーシャルネットワーキングの次なる大きな一手であると宣言していて、CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はこれを「見ているだけではなく、その中にいるような感覚になれるインターネットのようなものです」と説明した。

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ある意味で、Fortniteはメタバースを取り込み始めており、アバターとして参加できるオンラインコンサートやその他のライブイベントなどゲーム以外の体験を提供している。終了に先立ち、Housepartyもライブイベントに手を染めて、ユーザーが友だちと一緒に見たり一緒に参加できるようにした。

Epic Games広報担当者はTechCrunchに、Housepartyチームはソーシャルに焦点を当てたいくつかのプロジェクトに取り組んでいて今後も続けると語った。しかし、Epic Gamesが取りかかっている「複数の大型プロジェクト」のいくつかは、まだ発表できないという。

ソーシャル製品に関していうと、現在HousepartyのテクノロジーはFortniteのボイスチャットすべてを支えており、彼らが作った機能はEpic Games Services(エピック・ゲームズ・サービス)を通じてデベロッパーに無料で開放されている。新しいソーシャル体験の構築も行っており、、Fortniteのグローバルイベント、たとえば最近のアリアナ・グランデのコンサートのソーシャルRSVP(出欠の返事)機能や、クエストなどのゲーム要素のコラボレーションのための「Operation:Sky Fire(オペレーション:スカイ・ファイアー)」イベントなどを開発している。Fortniteのユーザー生成コンテンツプラットフォームであるCreate Mode(クリエイト・モード)にも新たなソーシャル機能や体験を追加されている。

パンデミックのために2020年利用が急増したばかりのアプリを閉鎖するのは奇異に感じるかもしれないが、この新型コロナ需要に持続力はなかったようだ。

ロックダウンのピーク時、Housepartyは月間5000万人の新規登録者を記録した。世界が閉鎖されている中でユーザーが家族や友達とつながるためのビデオチャットアプリを探していたためだ。しかしパンデミックが進むにつれ、他のビデオチャット体験がいっそう勢いづいた。Zoom(ズーム)はリモートワークの必須ツールとしての地位を確立したばかりか、仕事終わりに友だちと過ごすツールにもなった。Facebookも2020年ビデオチャット機能の「Rooms(ルームズ)」を投入して同じようなグループビデオ体験を提供し、Housepartyを苦しめた。そして飽きがきたユーザーはClubhouse(クラブハウス)やTwitter Spaces(ツイッター・スペース)などのオーディオベースのソーシャルネットワーキングに移行した。

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画像クレジット:Apptopia

Apptopia(アップトピア)のデータによると、Housepartyはパンデミック太りの後、下降を続けている。これまでにiOSとAndroid合わせて1億1100万回ダウンロードされていて、大部分(6300万回)がiOSだ。米国はHousepartyの最大市場で、ダウンロードの43.4%を占め、英国(9.8%)とドイツ(5.6%)が続いている。
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ちなみにEpic Gamesは同アプリが全世界で「数千万」ユーザーに利用されたという。閉鎖は簡単な決断ではなく、「Fortniteモード」終了の決定も利用が低調だったからではないと強調した。

Housepartyは10月の完全終了に先立ち、アプリ内通知を経由してユーザーに閉鎖を警告する。同サービスの終了時点でFortnite Modeも利用できなくなる。

画像クレジット:Epic

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

「フォートナイト」に人狼ゲーム的な新モード「インポスターズ」が登場

「Fortnite(フォートナイト)」に、新型コロナウイルス感染拡大時に人気沸騰したゲームの独自バージョンが登場した。

フォートナイト開発元のEpic Gamesは、このゲームに「Impostors(インポスターズ)」という期間限定の新モードを追加した。これは、新型コロナウイルス感染拡大初期に、Twitch(トゥイッチ)のトップページ(や米連邦議会)で話題になった「Among Us(アマング・アス)」というゲームのフォーマットを踏襲して開発されたものだ。

新モードのインポスターズは、最大10人まで同時にプレイすることができる。プレイヤーたちは「エージェント」と「インポスター(偽者)」という2つの役割に分かれて競い合う。8人のエージェントは、マップ上のさまざまなタスク(任務)をこなしていくが、2人のインポスターは、エージェントである他のプレイヤーを投票で排除したり、任務を無効にすることでエージェントの努力を妨害する。また、これはフォートナイトなので、プレイヤーをマップ上でランダムにテレポートさせたり、全員をバナナ(ピーリー)にすることもできる。

ゲームの舞台となるのは、新たに追加された屋内マップで、この人狼系ゲームをプレイする人は熱中し、プレイを見ている人は楽しくなる、閉所恐怖症のような被害妄想を間違いなく呼び起こす。各ラウンドでは、プレイヤーが集まって、誰がエージェントに不利な働きをしているインポスターだと思うかを投票し、それによって概して非常に辛辣な協議が行われる。親しい関係の人達だけで楽しみたい場合は、(プライベート・ゲームモードを選択して)最低4人の友達のみを集めてプレイすることも可能だ。

うれしいことに、友達のグループがいなくてもプレイすることはできるが、この種のゲームは知り合いと一緒にプレイするのがベストだ。この新モードでは公開ボイスチャットは無効化されているが、オープンマッチに参加しているプレイヤーは、クイックチャットボックスやゲームのエモートを使ってコミュニケーションをとり、グループに潜入しているインポスターと思われる人物に投票することができる。

フォートナイトのAmong Usクローンが、その着想の元となったゲームと同じように流行するかどうか、あるいはどれくらい定着するかを判断するのは、まだ時期尚早だ。しかし、フォートナイトがいまだに世界で最も人気のあるゲームの1つであることを考えると、ストリーム配信に適した新しい人狼ゲームモードは、この魅力的なゲームにさらなる楽しさを上乗せすることになるだろう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteEpic GamesAmong Us

画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

「フォートナイト」でアリアナ・グランデがコンサートを開催

Ariana Grande(アリアナ・グランデ)は、Fortnite(フォートナイト)のゲーム内で行われた最新の大規模な音楽ライブイベントで、キャンディカラーのセットの周りを闊歩し、空を舞った。数日間にわたるこの「ツアー」は、ゲーマーやグランデのファンに多くの楽しみを提供すると同時に、何百万人もの人々が同時に楽しめるライブイベントに向けた、Epic Games(エピック・ゲームズ) の見事に流暢で目に見えて独創的なビジョンを披露した。

Fortniteのプレイヤーは、アリアナ・グランデのイベントが予定されていることを、しばらく前から知っていた。今回のコンサートは、ラッパーのTravis Scott(トラヴィス・スコット)とMarshmello(マシュメロ)が出演した前回のゲーム内イベントに続くものだ。スコットのゲーム内パフォーマンスにおけるライブ視聴者数は1230万人だったが、アリアナ・グランデのイベントは複数日にわたって行われたため、この数字を上回る可能性がある。

Epicは、このコンサートの映像を収めた動画を公開したが、これは最近のゲームの世界で可能になっていることに驚嘆するためだけでも見る価値がある。ゲーム内で行われたイベントをライブで体験するのがもちろん理想的ではあるが、自分のアバターが巨大なグランデ(grande Grande)と一緒に空間を飛び回る臨場感を除けば、このビデオはイベントの様子をうまく伝えている。

今回のショーでは、いくつかのミニゲームが用意されており、プレイヤーは、巨大なバーチャルポップスターが活躍している間、単に飛んでいるだけではなく、他のクエストも体験できた。まずはプレイヤーが、「マリオカート」と「Splatoon(スプラトゥーン)」を掛け合わせたような虹色のレーストラックをサーフィンしながら、Juice WRLD(ジュース・ワールド)&Marshmelloの「Come & Go」に合わせて、パワーアップアイテムに当たっていくというゲームが展開された。次にキャンディピンクの木々や巨大な目玉が浮かぶDr. Seuss(ドクター・スース)風の風景の中を跳ね回っていると、突然周囲が暗くなり、Wolfmother(ウルフマザー)の「Victorious(ヴィクトリアス)」に合わせてゲームのボスであるStorm King(ストームキング)を撃ち落とすミニゲームの世界へ連れて行かれる。

空を飛ぶ一筋の光が、星の海に浮かぶ惑星に落ちると、光の中からアリアナ・グランデが姿を表し、2019年のヒット曲「7 Rings」を歌いながらFortniteデビューを果たした。続いてグランデは、虹の泡の中に浮遊しているプレイヤーの後を追って、天使のような翼で雲の中を舞う。最もクールな場面は、巨大化したグランデが、大きなダイヤモンドのハンマーを持ってエッシャー風の階段を登って行き、ハンマーを砲丸投げのように放って空を砕くところだろう。

Fortniteの最新イベントに大きなサプライズはなかったが、それはEpicがハードルをあまりにも高く上げているからに他ならない。お気に入りのスキンでドレスアップして、世界中の何百万人もの人々と一緒に巨大なポップスターの周りを飛び回るというのは、すべての人が思い描くメタバースの姿ではないかもしれないが、Fortniteのワイルドでイマジネーション豊かなライブイベントは、今ここにある未来を味わうことができる。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteEpic Games

画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フォートナイトが「記録破りのスーパースター」が登場するゲーム内イベントを予告、日本時間8月7日〜9日開催

Epic Games(エピックゲームズ)は、「Fortnite(フォートナイト)」のバーチャルな草原をTravis Scott(トラヴィス・スコット)がサイケデリックに闊歩して以来となる最大のゲーム内イベントを予告している。

フォートナイト開発元のEpic Gamesが「Rift Tour(リフト・ツアー)」と呼ぶこの謎めいた新イベントは、米国時間の8月6日(金)から8月8日(日)(日本時間8月7日朝から8月9日)まで開催されるという。今回の予告発表で、Epicはプレイヤーに「フォートナイトと記録破りのスーパースターが交わる魔法のような新しい現実へ、音楽の旅に出よう」と呼びかけている。

このミステリーショーのシリーズを盛り上げるゲーム内イベントは、7月29日から8月8日まで開催されているので、プレイヤーは今すぐフォートナイトに飛び込んで、リフトツアーをテーマにした新しいクエストや報酬をチェックすることができる。この綿菓子色のイベントでは、カスタムローディングスクリーンや、ふわふわ雲の子猫のアイコンなどのデジタル賞品が用意されている。

リフトツアーは1回限りのイベントではない。Travis Scott(トラヴィス・スコット)のイベントと同様に、フォートナイトはプレイヤーが参加しやすいように、3日間で5回の異なるショータイムを開催する。Epicは米国時間8月2日(月)に詳細を発表するとのことなので、誰がパフォーマンスをするのか、間もなく明らかになるはずだ。

さて……今回は誰が登場するのだろう?今のところ、すべての兆候がAriana Grande(アリアナ・グランデ)を示している。リーカーたちは1週間以上前からそう言っているし、EpicがApple(アップル)との裁判で公開した文書には、グランデとLady Gaga(レディー・ガガ)が出演するゲーム内イベントの計画が詳細に記されていた。

画像クレジット:Epic Games

また、Forbes(フォーブズ)のPaul Tassi(ポール・タッシ)氏は、最近のリーク情報がいかにGrandeを示唆しているかということについて、彼女のミュージックビデオから引用されたビジュアルテーマや、彼女のペットであるPiggy Smalls(ピギー・スモールズ)を連想させるアートワークなどの点と点をつなげて説明している

Epicは最新のバーチャルイベントをツアーと呼んでいることから、ゲーム内に登場する謎のスーパースターはグランデ1人ではない可能性もうかがえる。もしそうだとしたら、レディー・ガガの出演も考えられる。同社は2020年12月のコンサートにガガの出演を計画していたようだが、実現することはなかった。Kanye West(カニエ・ウェスト)も8月6日に最新アルバムをリリースするが、最近いくつもの物議を醸しているウェストとEpicが提携する可能性は低いと思われる。また、ウェストの最新アルバム「DONDA(ドンダ)」は、もともと別の日に発売予定だったのが延期されてこの日になったということもある。

誰であろうと、間もなく詳細が明らかになるだろう。たとえ、あなたがグランデのファンでなくても、あるいは熱心なゲーマーでなくても、フォートナイトのゲーム内コンサートは、史上最もクリエイティブで視覚的にエキサイティングなバーチャルイベントの1つだ。

巨大なバーチャルラッパーがネオンの閃光を放っている間に、誰もが一度は友達と一緒にメタバースの世界へ飛び込んでみるべきだろう。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesFortnite音楽バーチャルイベントメタバース

画像クレジット:Epic Games

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

マスク氏はアップルのApp Store手数料を「インターネットにおける税」と呼ぶ

Elon Musk(イーロン・マスク)氏は、App Storeの独占訴訟においてEpic Gamesを支持している。TeslaのCEOは米国時間7月30日の朝、Apple(アップル)のApp Storeの料金を「インターネットに対する事実上の税。Epicは正しい」とツイートした。

Epic GamesとAppleの法廷闘争は何年も続くことは間違いなく「Fortnite」のメーカーは世論を味方につけることも目的としていることを隠していない。マスク氏のこの信任投票は、本テーマについてまだ明確な意見を持っていない消費者に影響を与える可能性がある。

Appleは、不満のある開発者は、自社製品をAndroidやiOSのモバイルウェブに移すことができると公に主張してきたが、Epic Gamesなどは、Appleがアプリに対する取り組みは、独占状態に他ならないと主張している。

なぜマスク氏がこの問題を取り上げたのかは、あまり明確ではない。マスク氏は、自分と関係のない争点について外野から意見を述べることはほとんどない。現在、マスク氏の会社はいずれもApp Storeからの課金に強く影響を受けていないようだが、水面下で何かしらのアクションが起きている可能性はある。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:イーロン・マスクAppleApp StoreTwitterEpic Games裁判

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(文:Lucas Matney、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Epic Gamesが3Dモデル共有プラットフォームのSketchfabを買収

ニューヨークを拠点とするスタートアップ企業のSketchfab(スケッチファブ)が「Fortnite(フォートナイト)」や「Unreal Engine(アンリアル・エンジン)」の開発元として知られるEpic Games(エピック・ゲームズ)に買収された

Sketchfabは3Dアセットをアップロード、ダウンロード、閲覧、共有、販売、購入するためのプラットフォームを構築してきた。これは本質的に、ウェブ上における3Dファイルの主要な貯蔵庫となっている。

Epic Gamesは今回の買収の条件を明らかにしていない。Sketchfabは今後も別のブランドとして運営・提供されていく。Epic Gamesによると、Unity(ユニティ)を含むサードパーティ製ツールとの統合はすべて継続して利用できるとのことだ。

Epic Gamesがこれまで、最も人気が高い制作ツールをいくつか開発あるいは買収してきたことを考えれば、今回の取引は理に適っている。Unreal Engineは、過去20年ほどの間で最も人気のあるビデオゲームエンジンの1つだ。

最近では、このUnreal Engineはビデオゲーム以外にも、特殊効果、仮想世界の3D探検、複合現実プロジェクトなど、さまざまな用途に使用されている。

しかし、アセットのないエンジンは使い物にならない。そのため、クリエイターは自分で2Dや3Dのアセットをデザインするか、そのプロセスを外注するか、あるいはアセットを直接購入する。これによってアセットとクリエイターによる1つのエコシステムが形成される。

Epic Gamesは独自のUnreal Engineマーケットプレイスを持っているが、Sketchfabは、テクノロジー、リーチ、コラボレーションを3つの重要な柱として、決定的な3Dマーケットプレイスの構築に長年取り組んできた。

テクノロジー面については、Sketchfabでは3Dモデルをあらゆるプラットフォームで見ることができる。Sketchfabのビューアーは、デスクトップとモバイルの両方の主要なブラウザで動作し(Sketchfabのサイトでその一例を見ることができる)、VRヘッドセットにも対応している。3Dモデルは、Blender(ブレンダー)、3ds Max(スリーディーエスマックス)、Maya(マヤ)、Cinema 4D(シネマフォーディー)、Substance Painter(サブスタンス・ペインター)など、自分の好みの3Dモデリングアプリからアップロードできる。

Sketchfabでは、あらゆるフォーマットをglTFやUSDZのファイルフォーマットに変換できる。これらのフォーマットは、AndroidやiOSで特に効果を発揮する。

次にリーチに関しては、Sketchfabは長年にわたって驚異的な成長を遂げてきた。2018年に同社は10億ビュー、200万メンバー、300万3Dモデルという指標を掲げ、クリエイターがプラットフォーム上で直接アセットを売買できるようにストアを起ち上げた。

最後にコラボレーションについて。Sketchfabは、常に3Dモデルを扱う企業にとって興味深い機能となるSketchfab for Teams(スケッチファブ・フォア・チーム)を、2020年に導入した。これは、Sketchfabのアカウントをチームの他のメンバーと共有できるSoftware-as-a-Service(サービスとしてのソフトウェア)で、基本的にはGoogle Drive(グーグル・ドライブ)の共有フォルダのように機能し、3Dモデルを共有することができる。

今回の買収に伴い、Epic Gamesはすぐにいくつかの変更を行った。まず、Sketchfabのストアで課せられる手数料が、これまでの30%からEpic Games Storeと同じ12%に引き下げられた。同社はArtStation(アートステーション)を買収した直後にも、同じようにArtStationの手数料を引き下げている。

月額利用料を支払っているSketchfabユーザーにとっては、すべてが少し安くなった。従来のPlus(プラス)プランのすべての機能は無料で利用できるようになり、Pro(プロ)プランのすべての機能はPlusプラン加入者に提供されるようになるなどだ。

「私たちは創造性の新時代に力を与え、クリエイターがオンラインで作品を披露したり、3Dコンテンツにアクセスできるサービスを提供することを使命として、Sketchfabを設立しました」と、Sketchfabの共同設立者でCEOを務めるAlban Denoyel(アルバン・デノワイエ)氏は発表の中で述べている。「Epicと一緒になることで、私たちはSketchfabとその強力なオンラインツールセットの開発を加速させることができ、ひいてはクリエイターにより優れた体験を提供できるようになります。Epicと協力してメタバースの構築に取り組み、クリエイターが自分の作品をさらに発展させることができるような環境を作れることを誇りに思います」。

ArtStationとCapturing Reality(キャプチャリング・リアリティ)の買収に続き、Epic Gamesは買収を活発化させている。同社がゲーム業界向けにエンド・ツー・エンドの開発者スイートを構築したいと考えていることは明らかだ。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Epic Games買収3D

画像クレジット:Sketchfab

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(文:Romain Dillet、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ティム・クック氏はEpic Games対アップルの反トラスト裁判でしらを切る

Apple(アップル)CEOのTim Cook(ティム・クック)氏は米国時間5月21日、初めて証言台に立った。おそらくEpic Games(エピックゲームス)対Appleの反トラスト訴訟で最も期待されていた証言だ。しかし、クック氏はEpicの偽りや申し立てを激しく非難するのではなく、重要な質問の多くに対して答えなかったり答えられないとして、注意深く準備された穏やかな無知を装った。

この期待はずれの結果は派手な報道にはならないものの、AppleのApp Store(アップ・ストア)が独占に当たるとする少々疑わしいが危険な主張を無力化する効果はあるかもしれない。

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Appleの弁護人に呼ばれクック氏は証言台に立った、と法定に入ることを許されたメディア関係者2名のうちの1名であるLaw360のDorothy Atkins(ドロシー・アトキンス)氏が自身の詳細な証言ライブツイートで言った。クック氏からの引用は報じられたものであり逐語的ではないことに注意されたい。裁判所の速記録は後にまとめられて公開される予定だ。ちなみに、アトキンス氏による舞台装置の描写は魅力的かつ人間味あふれるものだが、EpicのCEOであるTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は少々風変わりに見える。

スウィーニー氏はEpicの弁護人席に座り手元のペンを見つめている。弁護士のGary Bornsten(ゲリー・ボーンステン)氏が時折耳打ちしている。クック氏はリラックスした様子で脚を組んでいる。たった今隣に座っている人の方を向き、何かを言った後、笑った。

自社の弁護士によるクック氏に対する質問は穏やかで、AppleのApp Storeが優れていてiOSユーザーにとって十分である理由を繰り返す一方で、厳しい競争が存在していることも説明した。クック氏は少数のデベロッパーとの確執が存在していることを認め、優先度のち外や発見の改善が必要であることなどを挙げたが、デベロッパーとユーザーを維持するために会社は努力を続けていると語った。

うわべだけの無邪気な無知は、クック氏がAppleの研究開発費の数字(最近3年の年額が150~200億ドル[約1兆6330億〜2兆1770億円])を尋ねられたときに始まった。具体的には、Appleはその金額のうちどれだけがApp Storeに向けられたかを推定できない、なぜなら「当社はそういう割当て方をしていないから」だと同氏は言った。つまり、個々のプロダクトのための研究予算は、それ以外と区別されていない。

いやいやそれは納得できない、そうだろう?Appleのような会社は自社の製品や研究にいくら使っているかを1セント単位で把握している。仮に完全に分類できないとしても(MacOSコードの進展がApp Storeの一機能に取り入れられるなど)、会社は自社のリソースがどう割り振られ、どんな効果を得ているかをある程度知らないはずがない。App Storeの研究開発費の控えめな見積もりとリベラルな見積もりの違いは少なくない可能性がある。おそらく数億ドル(数百億円)単位で。しかも、そうした見積もりは間違いなく社内では行われている。そうでなければ企業として愚かである。

しかし、その数字は公表されず分類されていないため、そしてその数字はある程度曖昧であるに違いないため、クック氏は「App Storeの2019年の研究開発費は5億ドル(約540億円)である」というような具体的数字はない、と堂々と語ることができる。

確かな数字がないことはEpicの拠り所をなくす。数字はどちら向きにでも使うことができた。もし大きければ、会社は金の卵を生むガチョウを守っている(市場支配力を行使している)。もし小さければ、卵を集めている(市場支配力を通じて家賃を集めている)だけだ。Appleにとって唯一勝つ方法は何も演じないことなので、クック氏は沈黙を演じ、その結果Epicの主張は憶測のように見える(そして、Appleがいうように、作り話のように見える)。

次にクック氏は、利益に関する指摘の先手を打って、競争の激しさを訴える同様の戦略を展開した。彼は約2750億ドル(約29億9380億円)の純売上高と21%の利益率だけを挙げ、AppleはApp Storeの売上を独立事業として評価していないと語った。

たしかに、App Storeが大きなビジネス構造と非常に強固に結合された部門であるというのはわかる。しかし、独立事業として評価できないという考えはばかげている。Appleのあらゆる部門や製品ラインと同じく、App Storeの業績が社内で詳細に分析され報告されていることは間違いない。しかし、法的な目的においては「App Storeの売上と利益はこれこれである」と言えるほど単純でないこともまたたしかであり、結果的にEpicの前提はくずされる。

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しかし、これはEpicが独立した調査が必要だと考えたほど重要なことだった。そしてEpicの弁護士は、証人尋問の最初に、裁判の初期に専門家が証言したAppleのApp Storeの営業利益は約79%であるという供述を持ち出した。

こうした数字を認めることも否定することもAppleの利益にはならいので、クック氏はここでも無知を貫いた。ただし、わずかに本性が覗いたのは、Epicの弁護士がクック氏に対し、MacとiOS App Storeを合わせた機密の売上数値を分割するよう依頼した時だった。Appleがこれに反論し、それは部外秘であり非公開裁判でのみ公開できるとした一方で、クック氏はiOSの数字はMacの数字より「ずっと大きい」と発言した。

ここに見られるのは、もう1つの財務上の巧妙なごまかしだ。iOSとMacの売上を混ぜ合わせることで、Appleはそれぞれいくら金が使われいくら稼いだかを曖昧にしている。それらを分離しようとしたEpicの試みは成功しなかったが、裁判官の目は節穴ではない。彼女はEpicと同じものを見ている、ただしぼんやりと。Appleは曖昧で操作しているように思われるリスクを取ってでも、Epicの法的勝利を否定しようとしている。

これは、クック氏がAppleとGoogle(グーグル)と結んでいる検索エンジンをiOSのデフォルトにする契約について質問されたときにもあらわになった。クック氏は、具体的数字は覚えていないと語った。

世界最大のテック企業のCEOが、もう1つの世界最大級のテック企業との10年に渡る数十億ドルの契約の詳細を覚えていないと言ったら、あなたは信じるだろうか?

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それ以外の証言はほとんど何も明らかにしなかった。クック氏は、中国などの現地法が技術的、政治的な障害になる地域での経営の複雑さを述べ、Appleが30%の手数料をとっているアプリ内購入の範囲を拡大したことについての議論を最小化した。非公開法廷での証言がもう少し行われたが、機密情報に関わるため我々が知ることはないだろう。

裁判は終わりに近づき、そこに驚きはほとんどなかった。双方が最初に主張を展開し、そのほとんどは裁判長による事実の解釈に委ねられる。劇的な驚きも決定的な証拠もなかった。それは何が独占的行為を構成するかに関する新たな主張にすぎなかった。AppleはAndroidとの競争は存在し熾烈であり、ゲームの世界ではWindowsとゲーム専用機とも競争していると頑なに主張した。

判決がどちらに傾いたとしても、控訴されて上級裁判所に行くことはほぼ必然だが、判決は、Epicの主張(とAppleのぼやかし)がどこまで受け入れられたかを示す強力な指標になる。いずれにせよ、EpicやAppleのApp Store手数料(会社がどう隠そうとも莫大な利益を挙げている)を批判するその他の人々にとって、目的はすでに達成されている。Appleが最初の100万ドル(約1億1000万円)に対する手数料を15%に引き下げたことは、デベロッパーの騒動とマスコミの酷評に対する答えであることは明らかであり、今Appleはソーセージがどうやって作られているかを守る立場に立たされている。

Appleの陽極酸化アルミニウムの塔を曇らせることは、少なくとも目的の一部なので、勝っても負けてもEpicは、払った金に見合うものを手に入れた気分かもしれない。ヨーロッパでの再戦はまだこれからだ。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:AppleEpic Games反トラスト法裁判ティム・クックApp StoreFortnite

画像クレジット:Josh Edelson/AFP

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Epic GamesがアーティストコミュニティのArtStationを買収、直ちに手数料を12%に引き下げ

Fortnite(フォートナイト)のメーカーであるEpic Games(エピックゲームズ)は、Apple(アップル)のApp Storeのビジネスモデルに対して史上最大の訴訟を起こしたその同じ日に、アーティストポートフォリオコミュニティのArtStation(アートステーション)を買収し、直ちに販売手数料を値下げしたことを発表した。今後ArtStationの一般クリエイターは、Epic自身のPC向けGames Storeと同じ12%の手数料で利用できる。これまでは30%だった。この値下げは、幅広いコミュニティに対して「適切な」手数料率の見本を示す狙いがある。つまり今後の裁判で、Apple App StoreがEpicなどの大規模デベロッパーに課している30%の手数料との比較基準になる可能性がある。

現在ArtStationは、ゲーミング、メディア、エンターテインメントなどのクリエイターが自分たちの作品を披露し、新しい仕事を見つけるための場を提供している。同社はEpic Gamesと長年の関係があり、AirStationのクリエイターの多くがEpicのUnreal Engineの仕事をしている。しかし、ArtStationは、Unreal Engineを使わないさまざまな分野の2Dおよび3Dクリエイターの居場所でもある。

買収によってそれが変わることはない、とチームは発表文の中で述べている。むしろ、この契約によってクリエイターが作品を収益化する機会は広がる。中でも大きいのが、手数料引き下げだ。一般クリエイターの手数料は30%から12%に下がる。Pro(プロ)メンバー(月額9.95ドル、約1086円のサブスクリプション料金を払っている)の場合、手数料はさらに低く、20%から8%に引け下げられる。そしてセルフプロモーションによる販売では、手数料はわずか5%だ。ストリーミングビデオサービスのArtStation Learning(アートステーション・ラーニング)も2021年いっぱい無料だと同社はいう。

しかし手数料の引き下げこそが、EpicのArtStationに対する最も重要な変更だ。なぜならそれは、Epicが自身のクリエイターコミュニティをどう扱っているかを示す具体例になるからだ。同社はこの買収と手数料変更と自身のEpic Games Storeの低い手数料率を、Appleとの裁判で引き合いに出すに違いない。すでにEpicの動きはMicrosoft(マイクロソフト)のゲーム販売における取り分減少へと波及しており、最近同社は同様に手数料を30%から12%へと引き下げることを発表した

Epic Gamesは裁判で、AppleがiOSアプリのエコシステムを独占していることによる市場支配力を濫用し、デベロッパーにAppleの決済システムを使用することを強制し、販売およびシステムを通じて行われるアプリ内購入で手数料を支払わせていると主張するつもりだろう。Epic Gamesは、他の大手アプリメーカー同様、自らの決済システムを使用して手数料を回避したいと思っている。あるいは、最低でもユーザーが直接支払いできるウェブサイトへと誘導できるようにしたい。しかし、Appleはこれを許していないことがApp Storeガイドラインに記されている。

2020年Epic Gamesは、モバイル端末で直接支払って大幅な割引を受けられる方法を新たに導入したことで、FortniteがApp Storeから追放される事態を招いた。それは計算された行動だった。その結果AppleとGoogleは両社ともに、それぞれのApp Storeのポリシーに違反したとして同ゲームを排除した。そしてEpicが訴訟した。

Epicの戦いは厳密にはAppleとGoogleを相手にしているが、エネルギーの大部分は前者に集中している。なぜならAndroidはアプリのサイドローディング(ストア外でのインストール)を許しているのに対して、Appleは違うからだ。

一方Appleの主張は、Epic GamesはAppleの規約とガイドラインに同意しながら、意図的に違反して特別な特典を得ようとしたというものだ。Appleは、ガイドラインは全デベロッパーに公平に適用されるものであり、Epicが例外になることはないと言っている。

しかし大手テック企業に対する一連の米国反トラスト捜査の結果、実際にはAppleが過去に特別契約を結んでいたことが発見されている。下院司法委員会が捜査結果の一環として公開したメールは、AppleがAmazon Prime Videoアプリの手数料をスタート時から15%とすることに同意していたことを暴露した。通常サブスクリプション・ビデオ・アプリの手数料は1年目が30%で、2年目以降は15%になる(AppleはAmazonが新たなプログラムの要件を満たしただけだと言っている。さらに別の古いメールは、Appleが手数料を30%以上に上げる交渉を何度か行っていことも明らかにしており、Appleが手数料率に柔軟性があると考えていたことを示している。

今回のEpic Gamesによる買収以前に、ArtStationはパンデミックさなかの不確実な期間を乗り切るために、Epicから「MegaGrants」と呼ばれる巨額の資金提供を受けている。これがその後両社の繋がりを強くするきっかけになった可能性がある。

「過去7年間、私たちはクリエイターが自分の作品を世に紹介してチャンスを掴み、大好きなことをなりわいにできるための努力を続けてきました」とArtStationのCEOで共同ファウンダーであるLeonard Teo(レオナルド・テオ)氏が声明で語った。「Epicの一員となることで、私たちはこのミッションを推し進め、自分たちだけではできなかった形でコミュニティに還元し、かつArtStationの名前と精神を維持することができます」

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タグ:Epic GamesArtStation買収Apple

画像クレジット:ArtStation

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

「フォートナイト」開発元Epic Gamesが約1090億円を新たに調達、株式評価額は3兆1300億円に

Epic Gamesの価値はいったいどのくらいなのか?まあ、普通の人間がすんなり解釈できる範囲の金額をとうに超えているのは確かだ。今回のラウンドで、Epic Gamesの評価額は287億ドル(約3兆1300億円)に達した。そう「3兆」。読み間違いではない。マイクロトランザクションにすると……とにかく大変な数だ。

メタバース(Metaverse)を語り始める時は今だ!

大成功を収めたバトルロワイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」で知られるEpicは、ソニー・グループから2億ドル(約218億円)の出資を受け、新たな10億ドル(約1090億円)の資金調達ラウンドを発表した。この他にも、Appaloosa、Baillie Gifford、Fidelity Management & Research Company LLC、GIC(シンガポール政府投資公社)、T. Rowe Price Associates投資信託、Ontario Teachers’ Pension Plan Board、BlackRock投資信託、Park West、KKR、AllianceBernstein、Altimeter、Franklin Templeton、Luxor Capitalなど、予想どおり長いリストの投資家たちが参加した。

創業者兼CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は、このニュースに関した声明の中でこう述べている。「Epicとメタバースに対する当社のビジョンを支持してくださる、新規および既存投資家のみなさまに感謝しています。彼らの投資は「フォートナイト」「Rocket League(ロケットリーグ)」「Fall Guys(フォールガイズ)」における、コネクテッドソーシャルエクスペリエンスの構築に向けた当社の活動を加速させると同時に、Unreal Engine(アンリアル・エンジン)、Epic Online Services、Epic Games Storeを通じ、ゲーム開発者やクリエイターに力を与えることになります」。

支配株主であるスウィーニー氏には、感謝する理由がたっぷりある。

ここ数カ月、Epicにとっては忙しい日々が続いている。同社はゲーム内課金の収益をめぐり、Apple(アップル)およびGoogle(グーグル)との間で継続的な争いを繰り広げている。2021年5月初めには、テック界の大物たちが参加する裁判が開始される予定だ。

関連記事:Apple vs Epic Games裁判の証人候補はいずれも役員リストのよう

Epicはまた、2021年3月にFall Guysの開発元であるMediatonic(メディアトニック)を買収するなど、すでに非常に潤沢だった資金を使って複数のゲーム開発者やパブリッシングスタジオを買収している。この傾向は、今回の大規模なラウンドでもほぼ確実に続くだろう。

今回の資金調達により、ソニーとの関係もさらに強化されることになりそうだ。プレスリリースでは、ソニーグループの吉田憲一郎会長兼CEOが次のようにコメントしている。

Epicは、ゲームやデジタルエンターテインメント業界のクリエイターをサポートする最先端のテクノロジーを駆使して、革命的な体験を提供し続けています。当社は、世界中の人々に新しいエンターテインメント体験を提供するために、我々のコラボレーションを強化できることをうれしく思います。これは、創造性とテクノロジーの力により、世界を感動で満たすという当社の目的に合致するものだと確信しています。

今回のラウンドに先立ち、同社は2020年8月に実施された17億8000万ドル(約1941億円)のラウンドを含め、総額34億ドル(約3706億円)を調達していた。

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タグ:Epic GamesFortnite資金調達Sony

画像クレジット:Kyle Grillot/Bloomberg / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがApp Storeの反トラスト訴訟でEpicの秘密プロジェクトを告発、Epicは独占を批判

Epic Games(エピックゲームス)対Apple(アップル)の後者による独占的慣行を巡る裁判は2021年5月に始まり、4月8日に両者の主張が発表された。裁判所の意向により一部削除されている。基本的事実の合意を踏まえ、両者はそれぞれの解釈について争う、そのために両CEOが(バーチャル)証言台に立つ可能性は高い。

先にTechCrunchでも報じたように、Epicの主張の論旨は、Appleのアプリ市場支配と30%の手数料が反競争的行動であり、反トラスト法で規制されるべきだというものだ。同社は、自社のゲーム内通貨ストアを人気のゲーム「Fortnite(フォートナイト)」に忍び込ませてAppleの支払い方法を回避するという、不法行為とされる行動で反逆した。CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は後日、うかつにもこれを悪法に抵抗する公民権運動になぞらえた。

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Appleは市場独占の訴えを否定し、同社が自身のApp Storeだけでなく、市場全体で膨大な競争に直面していることを主張した。そして手数料の割合に関しては、ある程度調整の余地はあるだろうが(Appleは2020年を通じて批判を浴びたあと、デベロッパーの最初に100万ダウンロードについて取り分を15%に引き下げた)違法である可能性は低い。

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一方Appleは、反トラストの申立て自体も、関連した言いがかりも、Epicの人目を引くための宣伝行動にすぎないと主張した。

実際Epicは、訴訟を提起した時点で広報戦略の準備をすべて整えており、訴状には「Project Liberty」 と呼ばれる長期的社内プログラムがあった(Appleは下落しているFortniteの売上を強化するため、としている)。EpicはPR会社に30万ドル(約3300万円)ほどを払い「アプリ公正性のための連合」を通じたAppleとGoogleに対する複数企業による告発キャンペーンを含む「2フェーズのコミュニケーション計画」を指示したと見られている。

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Project LibertyはAppleの訴状の中で1つの節全体を占めており、Epic Gamesとスウィーニー氏による「Googleを(おそらくAppleも)反トラストを巡る法廷闘争に引き込む」計画が詳しく述べられており、内部のメールによると、決済システムを回避してアプリストアから追放されることをきっかけにしようとしていた。EpicはProject Libertyにはわずか1段落でのみ言及し、プロジェクトを秘密にしていた理由を「Epicは、AppleにFortnite Version 13.40を拒否されることなく、これを公表することが不可能だった」ためだと説明した。つまりそれは違法な決済システムが組み込まれたバージョンだったという意味だ。およそ説得力のない反論だ。

果たしてAppleの手数料は高すぎるのか、また果たしてEpicはFortniteの儲かる期間を伸ばすためにこれをやっているのか。裁判は反トラスト法と方針に基づいて裁定されるが、その点でこの裁判はAppleにとってさほど恐ろしいものには思えない。

双方の法的議論と事実の概要は数百ページにわたるが、要点はEpic Gamesの訴状の最初の一文に十分要約されている。「本訴訟はAppleによる同社iOSエコシステム内の2つの市場における市場独占を告発するものである」。

具体的には、Appleが自ら作り当初から管理し、デジタル配信およびゲーム分野においてあらゆる競合相手から明確に非難されているそのエコシステムの上で、Appleが支配者であると言えるのかどうかを争う裁判だ。

しかし、一介の記者の意見などあまり役に立たない。だから裁判が行われるのであり、2021年5月に予定されている。示すべき根拠はたくさんある。Epic Gamesの主張の説明は、Appleの反論と同じくらい正確でなくてはならない。その意味でも、Apple CEOのTim Cook(ティム・クック)氏、Epic CEOのティム・スウィーニー氏、Appleの元マーケティング責任者でおなじみの顔Phil Schiller(フィル・シラー)氏らによるライブ証言が楽しみだ。

証言と質問のタイミングと内容は後日までわからないが、聞くに値する興味深いやり取りがあることは間違いない。裁判は5月3日に始まり、約3週間続く。

これに関連して他にもいくつか裁判が進行中であり、AppleがEpicを契約違反で訴えている対抗訴訟もその1つだ。多くの訴訟がこの主要な訴訟の結果に全面依存している。すなわち、もしAppleの契約条件が違法であれば、契約違反そのものが成立しない。そうでなければ、Epicが自ら規則違反を十分認めていることから裁判は事実上終わっている。

双方が提出した「事実認定案」の全文はこちらで読むことができる

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesApple独占禁止法App StoreFortnite裁判

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

「フォートナイト」のゲームプレイがHousepartyを通じて友人たちに配信可能に

人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」のメーカーであるEpic Games(エピック・ゲームズ)が2019年に買収したソーシャルビデオアプリ「Houseparty(ハウスパーティ)」は、これら2つの資産を統合する新たなステップを発表した。同社によると、ゲーマーはフォートナイトのゲームプレイを、Housepartyで直接ライブストリーミングすることが可能になるという。この機能によって、ユーザーはHousepartyの部屋にいる最大9人の友人と、ゲームプレイを共有できるようになる。

今回の機能追加は、2020年11月にHousepartyに導入された「Fortnite Mode(フォートナイトモード)」に続くものだ。このモードでは、フォートナイトのプレイヤーがゲーム中に友人のライブ映像を見ることができるビデオチャット機能が追加された。今回の発表はそれとは逆に、プレイヤーがゲームの映像をHouseparty内で友人に配信できるというものだ。これによって友人たちは(自分自身がフォートナイトのゲーマーではない人も含めて)、プレイヤーのゲームプレイの様子を視聴したり、プレイヤーと交流したりすることができる。

関連記事:Housepartyに「Fortniteモード」追加、プレイしながらビデオチャット

この新機能を利用するには、フォートナイトプレイヤーが「Fortnite Mode Streaming(フォートナイトモードストリーミング)」を有効にし、Housepartyに接続する必要がある。プレイヤーがゲームプレイのストリーミングを開始すると、Housepartyに登録している友人たちに、ゲームプレイが視聴可能になったことが通知される。

フォートナイトプレイヤーは、自分のストリームを誰が見ているかを、画面上に重ねて表示される「ウォッチャー数」のグラフィックで確認できる。ゲーマー側では画面の中央左に小さな目のアイコンが表示され、Housepartyで視聴しているユーザー側は動画画面の左上に目のアイコンが表示される。

ライブストリーム中も、プレイヤーとそのフレンドは、通常通り視聴とチャットを行うことができる。

フォートナイトプレイヤーが自分のゲームプレイをライブストリーミングしたくない場合は、フォートナイトのプライバシー設定からいつでも変更できる。その場合も、フォートナイトモードを使用して引き続きビデオチャット機能を使い続けることは可能だ。また、保護者の方は、フォートナイトのペアレンタルコントロールで、フォートナイトモードやその他のプライバシー機能のオン/オフを切り替えることができる。Epic Gamesは、支払い情報を含む個人情報は配信からブロックされることを強調している。ただし、フォートナイトモードを有効にすると、ロビー、メニュー、自分のゲームプレイのすべてが配信される。

Housepartyは当初、友人たちがビデオチャットを通じてオンラインで仮想的に「たまり場」を作る方法として人気を得たが、Epic Gamesが12億5000万ドル(約1380億円)という巨額の資金調達を行った直後、同社に売却された。今のところHousepartyは、フォートナイトとの統合が進んでも、他のソーシャル機能を廃止したりはしていない。今回の新機能の導入によって、Housepartyは、Twitch(ツイッチ)やFacebook(フェイスブック)、YouTube(ユーチューブ)など他のプラットフォームで行われているような、ユーザーが必ずしもファンのために配信するのではなく、友人に向けて配信しているような、よりカジュアルなライブストリーミングの需要も取り込める可能性が出てきた。

なお、この新機能では、ライブストリームの映像を後から書き出して他の場所で公開できるような記録機能は提供しないとのことだが、フォートナイトにはすでにリプレイを保存する機能が備わっている。

フォートナイトのゲームプレイとHousepartyの連携は、現時点ではPC版とPlayStation(プレイステーション)版(PS4とPS5)のみで利用できる。Epic Gamesは、他のプラットフォームにも提供されるかどうか、いつ頃その予定があるかということについては言及していない。iOS(アイオーエス)、Android(アンドロイド)、Chrome(クローム)のHousepartyユーザーは、ライブストリームを視聴することが可能だ。

以前に開始されたフォートナイトのビデオチャット機能も、PCとPlayStationのみでサポートされていた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteHousepartyEpic Games動画配信ゲーム実況

画像クレジット:Epic Games/Houseparty

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

AppleとEpic Gamesの裁判の証人候補はいずれもほぼ役員リスト

AppleがゲームメーカーEpic Gamesとの裁判に向けて提出した証人リストには、まるで両社の役員リストのような顔ぶれになっている。この長期にわたる戦いは、モバイルアプリの決済にとって重要な分岐点になるかもしれない。

両者の対立は、Epic Gamesが「Fortnite(フォートナイト)」がAppleによる手数料徴収をバイパスするようデザインされたゲーム内支払いシステムを追加し、Appleがそのプロフィールをカットし、さらにApp Storeから追い出された2021年8月に始まった。

関連記事:アップルがフォートナイトを筆頭にEpic GamesのApp Storeアカウントを完全削除

Epic GamesはAppleに対して、モバイル決済に関する独占的慣行だと訴えている。一方、AppleはEpicが収益を上げるためにApp Storeの契約を破ったと主張している。

この文書は、Appleが2021年3月19日の夜遅くに提出したもので、両社のトップエグゼクティブの名が並んでいる。AppleはCEOのTim Cook(ティム・クック)氏、ソフトウェアエンジニアリング担当SVPのCraig Federighi(クレイグ・フェデリギ)氏、そしてAppleフェローのPhil Schiller(フィル・シラー)氏が、Epic GamesのほうにはTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏と副社長Mark Rein(マーク・レイン)氏、さらにMicrosoft、Facebook、NVIDIAの幹部の名前もある。

TechCrunchに提供された声明の中で、Appleは次のように述べている。

当社の上級幹部は、App Storeが過去12年間にわたって革新、世界の経済、顧客体験に与えてきた非常に好ましい影響を法廷で共有することを楽しみにしている。Epicが意図的に契約を破ったのは収益を上げるためだけだということが証明されると確信している。これによってEpicはApp Storeのセキュリティ機能を回避し、競争を減らし、消費者のプライバシーとデータセキュリティを大きなリスクにさらすことになった。

裁判は2021年5月3日に始まる予定だ。TechCrunchはEpic Gamesにコメントを求めている。

関連記事:フォートナイトのEpic Games創設者、Appleとの闘争を公民権運動に例えて語る

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:AppleEpic GamesApp Store裁判

画像クレジット:Andrew Harrer/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

KDDIがバーチャル人間「coh」(コウ)を発表しました。同社が新設した、XRや5G技術を組み合わせた体験コンテンツを企画・制作する「au VISION STUDIO」が手掛けたもので、5Gの超低遅延技術「MEC」を活用し、クラウド上でリアルタイムで描画される点が特長となります。

「coh」は、KDDIの5Gネットワーク内に配置されたエッジサーバー上でレンダリングされるバーチャル人間です。従来のクラウドレンダリングと比較すると、描画処理を担うサーバーをよりユーザー側に近い5Gネットワーク内に配置しているため、遅延を低減したレンダリングが可能。こうした技術は「MEC」(マルチアクセス・エッジコンピューティング)と呼ばれ、超低遅延のクラウド利用を実現する5Gのコア技術の1つとなります。

限りなく人間に近いビジュアルが特長で、「coh」という名前には「人に等しい存在である」「人と機械をつなぐ共通のインターフェースである」という意味を込めています。レンダリングにはUnreal Engineを採用しています。

なお、現時点で一般ユーザーが自身のスマートフォンで対話できるわけではなく、主に企業や団体とコラボしたバーチャルモデルとして活動予定。第一弾として、日本科学未来館のAR展示「HYPER LANDSCAPE」においてARゴーグル上に出現し、AR展示の案内役を務めるほか、コスメブランド「KANEBO」とのコラボも予定します。

今後のコラボ予定は下記の通りです。

(1)日本科学未来館「HYPER LANDSCAPE (ハイパー ランドスケープ)」 実施日: 2021年3月11日から2021年3月14日

5G・VPS・スマートグラスを活用した、KDDI、日本科学未来館、KDDI総合研究所による実証イベント。スマートグラスを通してのみ現れる、デジタル世界にある「もうひとつの日本科学未来館」の中に、バーチャルヒューマン「coh」がアテンダントとして登場します。体験者がより直感的に、より分かり易く、展示空間を楽しめるようサポートします。

(2)KDDI ART GALLERY 実施日: 2021年3月26日開始

au 5Gとスマートグラスによる新しいアート鑑賞体験。「coh」はナビゲーターとして登場し、ギャラリーに展示されている美術作品の解説をおこないます。その他にも、5G技術により高精細ARで再現されたエミール・ガレの作品「風景文花瓶 (ふうけいもんかびん)」を内側から鑑賞できる特別な体験を提供します。

(3)コスメブランド「KANEBO」 実施日: 2021年4月 (予定)

「I HOPE.」を掲げ、美しさではなく、希望を発信するブランド「KANEBO」とのコラボレーション。メイクアップアーティストのイガリシノブさんがKANEBO商品で「coh」の個性を引き出し、それを高めるメイクを施し、テクニックなどを伝授する次世代美容コンテンツを「@cosme TOKYO -virtual store-」にて公開予定です。

なお、cohの開発にはKDDIのほか、バーチャル人間のベース技術を提供する「Aww」(アウ)、バーチャル人間で自然な表情・仕草でインタラクティブなコミュニケーションを可能とする「CTRL Human」を提供するQuantum Capture、レンダリングした3DCGをリアルタイムに配信するSDKを提供する「Mawari」、バーチャル人間のモデルととしてのマネジメントを行う「Geometry Ogilvy Japan」の4社が関わっています。

KDDIがバーチャル人間「coh」発表、5Gの超低遅延技術を活用したリアルタイムクラウドレンダリング採用

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:5G(用語)au 5GAww(企業)Unreal Engine(製品・サービス)Epic Games(企業)KANEBO(企業・サービス)KDDI(企業)日本(国・地域)

Epic Gamesが写真測量ソフトウェアメーカーのCapturing Realityを買収

Epic GamesはUnreal Engine開発者スイートの拡充を目的とした最近の一連の買収により、ゲームインフラのM&Aで急速に支配力を増している。米国時間3月9日、同社は環境やオブジェクトの3Dスキャンを処理する方法を改善するために、写真測量スタジオのCapturing Realityのチームを採用したと発表した。

なお、買収条件は明らかにされていない。

フォトグラメトリーでは複数の写真やレーザースキャンをつなぎ合わせてオブジェクトの3Dモデルを作成し、それを単一のファイルとしてエクスポートできる。コンピュータビジョンの技術が進化し、手動での調整を最小限に抑えられるようになったため、デザイナーは現実世界の環境をゲームに取り込むためにフォトグラメトリーを多用するようになっている。

フォトグラメトリーを使用することで、スタジオ開発者は同じような3Dアセットをゼロから作成するのにかかる時間の何分の一かの時間で、フォトリアリスティックなアセットを短時間で作成できる。フォトグラメトリーは衣類からクルマ、山まで、あらゆるものの3Dアセットをすばやく作成するために使用できる。3D空間に存在するすべてのものをキャプチャーでき、ゲーム機やGPUの出力能力が向上するにつれてレンダリングできるディテールのレベルが向上し、より詳細な3Dアセットを利用する必要性も高まっている。

スロバキアのブラチスラバに拠点を置くCapturing RealityはUnrealに機能が統合されても、独立して運営を続ける。EpicはCapturing Realityのサービスの価格を引き下げ、永久ライセンス料を1万5000ドル(約163万円)から3750ドル(約41万円)に引き下げたことを発表した。スタジオサイトに掲載されているFAQによると、同社は今後もゲーム以外のユーザーをサポートしていくという。

なお2019年にEpic Gamesは、開発者がアクセス可能な写真測量「メガスキャン」のライブラリをホストするQuixelを買収している。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic Games買収フォトグラメトリーCapturing Reality

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(文:Lucas Matney、翻訳:塚本直樹 / Twitter

Epic Gamesが超リアルなキャラを柔軟に制作できるUnreal Engineの3Dツール「MetaHuman」披露

ますます精細さを高めるゲーム世界で最も難しい仕事の1つは人物、特にリアルな顔の制作だ。米国時間2月10日、ゲーム大手のEpic GamesはUnreal Engineの新しいキャラクター作成ツールを披露した。このMetaHuman Creatorは無限の種類のフォトリアリスティックなデジタル人物画像をこれまでよりもはるかに少ない手間で作成できる。

MetaHumanは、キャラクターデザインのツールで、用意されたプリセットを組み合わせて大まかな造形を行い、次いで細部の修正を行う。この解像度、照明でキャラクターをレンダリングするために必要なコンピューティング能力、ストレージ量は膨大になるためクラウドでホストされるサービスとなる。

高精細度のキャラクタークリエーターを使えばすぐに気づくはずだが、ヘアスタイル、耳、ヒゲ、唇など用意されたプリセット、デジタル版の「Mr.ポテトヘッド」のように追加したり取り替えたり微調整を加えたりできる。まさかこんなことができるようになるとは誰も思わなかっただろう。

Metahumanが生成した顔のクローズアップ。肌の反射率としわの詳細を示すCG(画像クレジット:Epic)

Metahumanと「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」のようなコンシューマー向けゲームで利用されているクリエイターツールとの違いは精細度と柔軟性にある。動画を見ればわかるが髪、肌、目、歯などのクオリティが圧倒的に高い。年配のアジア系男性が顔を動かすと顔のしわが変形し影ができる。肌への光の効果も中央の女性と左の男性ではまったく違う。

中央の女性は最初は中年男性としてスタートする。一気に「女性」に変形するプリセットを適用するのではなく、鼻、目など細部を1つずつ微調整していく。こうした操作を加えても顔が「壊れない」ことが示される。調整失敗で顔を「壊してしまう」のは多くのクリエイターが手こずらせてきたリスクだ。下の動画でプロセスの概要を見ることができる。

Metahumanには通常のクリエーターツールも組み込まれており、さまざまな方法でアニメーションを作成し、メッシュを調整することができる。また他のツールで使用するため3Dモデルのエクスポートも可能だ。

このレベルの精細度自体は前例のないものではない。しかし極端なクローズアップや微妙な細部の表現のレンダリングには膨大な作業量が必要だ。Epic Gamesのアプローチは、人物や照明などのレベルをアップするだけでなく、ゲームに実装することを大きく効率化する。潤沢なリソースを持つ大手ゲームメーカーだけが高精細度のキャラクターを作れるというのでは、ゲームビジネス全体としてはメリットが小さい。

Epic Gamesは最近もRAD Game Toolsを買収しているが、3LateralやCubic Motionなどこの分野のエキスパートを擁する企業を買収するとすぐにクレジットにそれらの会社名を加えた。Unreal Engineはコンピューターグラフィックにおける一枚岩的なプラットフォームとして紹介されることが多いが、実は数多くの細部から組み立てられている。

関連記事:Epic Gamesが老舗ゲーム開発ツール会社RAD Game Toolsを買収

現在は買収されてEpicの事業部となっている数十の企業による無数の改善と進歩を非常に巧妙に融合させたものだ。これは現在の主要OSが多数のアプリを組み合わせたものであることに似ている。

MetaHuman Creatorはまだ誰もがすぐに使用できる状態ではない。しかしEpic Gamesは早期アクセスプログラムを実施しているので興味あるユーザーはサインアップできる。現在Unreal Engineを使っているのであれば、この環境で操作できるキャラクター2体がテスト用に提供されている。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesUnreal Engine

画像クレジット:Epic

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(文:Devin Coldewey、翻訳:滑川海彦@Facebook

Epic Gamesが老舗ゲーム開発ツール会社RAD Game Toolsを買収

Epic Games(エピック・ゲームズ)は米国時間1月7日、長年ゲーム開発のツールを作り続けてきたRAD Game Tools(RADゲームツールズ)の買収を発表した。RAD Game Toolsという会社は、あまり表には出てこないものの、長年にわたり多くのゲームタイトルでオープニングに登場するカラフルなBink Video(ビンク・ビデオ)のロゴは、多くのゲーマーが知っているだろう。

RAD Game Toolsの創設者兼CEOであるJeff Roberts(ジェフ・ロバーツ)氏は、発表の中で「Epicとは数十年前から一緒に仕事をしていますが、製品、ミッション、文化の面が一致していることから、次の段階として両社が手を組むのは自然なことです」と述べている。最近はその協力関係もますます強まっていたようだ。

エンジンとプラットフォームの緊密な統合は優れた標準となり、優れた標準は開発者たちに受け入れられるようになる。そのため、Epic GamesはSony(ソニー)と提携し、いち早くそのUnreal Engine(アンリアル・エンジン)に様々なコンポーネントを搭載し、次世代ゲームのための包括的な開発プラットフォームとして位置づけている。

画像クレジット:RAD Game Tools

RADは、その明らかに古風なウェブサイトが証明しているように、長年多くのゲームに関わってきた。「Bink(ビンク)」は、ゲームの世界で重要な高圧縮と高速レンダリングに焦点を当てたゲーム用のビデオコーデックだ。Oodle(ウードル)、Telemetry(テレメトリー)、Granny 3D(グラニー3D)、Miles Sound System(マイルズ) などは、素人には理解できない開発ツールだが、多くのファンがいることは間違いない。

エピックは今でこそ金儲けマシン「Fortnite(フォートナイト)」の生みの親として知られているかもしれないが、ゲーム開発会社として数十年におよぶ歴史があり、おそらくRADで働く人々のこともよく知っているだろう。そのことは今回の買収が行われる際の友好的な条件を説明するのに役立つかもしれない。

「RADは今後もゲーム業界、映画、テレビのパートナーをサポートしていきます。同社の販売・事業開発チームは、Unreal Engineを利用していない企業も含め、あらゆる業界の企業に自社製品のライセンスを維持・販売していきます」とEpic Gamesは発表の中で述べている。

そのため、BinkなどのツールはEpicの管轄外でも誰もが利用できるが、ほぼ確実にUnreal Engineのエコシステムとの統合が進むだろう。ゲーム開発のコストと複雑さが増すほど、簡略化するための方法が活用される。Epic Gamesは、Unreal Engineを最もグラフィック機能が強力な開発用エンジンにするだけでなく、最も統合されたエンジンにするために尽力している。

この買収に関するさらなる詳細とコメントをRAD Game Toolsに求めたが、Epicにそれが伝わり返答を断られた。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic GamesRAD Game Tools買収

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:TechCrunch Japan)

フォートナイトに月額約1250円のサブスクバンドル追加

Fortnite(フォートナイト)の無料プレイモデルが、同バトルロイヤルタイトルの大成功の大きな原動力となったことは間違いない。Epic Gamesがこのゲームの収益性に大きな問題を抱えていないことは明らかだ。2019年は収益が落ち込んだものの、それでも18億ドル(約1880億円)という巨額の利益を得ることができた(24億ドル、約2500億円という驚異的な収益を下回るが)。

Epicは投資に事欠かなかったが(未訳記事)、常にいくらかの余分な現金を使用することができた。以下の理由のために。

米国時間11月24日、Epic Gamesは標準的な小額の支払いに加えて、新たなサブスクリプションプランを発表した。また、いくつかのアイテムの割引も提供される。

月額11.99ドル(約1250円)のFortnite Crewは、プレイヤーにフルシーズンのバトルパス、1000V-Bucksの月額報酬、そして専用のコスチュームがセットになったクルーパックを提供する。通常のバトルパスは数ドル安く、一般的には数カ月程度の使用が可能で、それに比べるとかなり割高だ。また1000 V-Bucksの場合も同様で、約8ドル(約840円)の価値がある。

このプランはゲームのChapter 2、Season 5とともに12月2日に発売される。最初のパックにはGalaxiaのコスチュームが含まれている。これは宇宙をテーマにしたスーツで、ユニコーンヘッドのツルハシも付属する。スター・ウォーズシリーズの「The Mandalorian(マンダロリアン)」のような人気コンテンツも、いずれ登場するかもしれない。確かに有名なIPへの独占的なアクセスは、月額課金の魅力をさらに高める方法になるだろう。

関連記事:フォートナイトのEpic Games創設者、Appleとの闘争を公民権運動に例えて語る

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:FortniteEpic Gamesサブスクリプション

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

フォートナイトのEpic Games創設者、Appleとの闘争を公民権運動に例えて語る

米国時間11月18日、Apple(アップル)は中小事業者向けのApp Storeの手数料を削減し、年間販売額100万ドル未満の開発者がアプリ内課金で売り上げた場合の手数料を、通常の30%から15%に引き下げる(未訳記事)と発表した。

Epic Gamesの創設者Tim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は、この動き(現在米国議会や欧州連合、連邦司法省、連邦取引委員会によって行われているアップルへの独占禁止法に関する調査に明らかに反応したもの)について、十分ではないと語っている。

18日朝、スウィーニー氏はWall Street Journalに対して、アップルは単に「多くのアプリ内購入に課せられている30%税と競争を妨げているという批判から逃れようとしているだけ。しかし、消費者はアップル税によって不当に引き上げられた価格をこれからも払い続けることになる」と語った

Epic Gamesは、アップルの手数料を避けるため、大人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」に直接支払いシステムを導入して以来、アップルとの闘争を続けている。同社CEOのスウィーニー氏は18日、The New York Times主催の2日間のイベント「DealBook」における座談会で、さらに掘り下げて語った。

Epic Gamesとアップルの戦いは、Epicが8月に直接決済を導入したことで始まった。これを規約違反とみなしたアップルは、App Storeからフォートナイトを削除。これを受けてEpicは、米国でアップルを相手に民事訴訟を起こし、さらに最近ではオーストラリアでもアップルが消費者法に違反としているという同じ主張を用いて、アップルを相手に法的手続きを開始した(The Guardian記事)。この巨大テック企業との戦いについて質問されたスウィーニー氏は、言葉を濁さなかった。彼は現在進行しているEpicのキャンペーンを、米国における公民権をめぐる戦いに例えて、次のように語った。

「戦うのはすべての人の義務です。誰かの弁護士が決めるようなことではありません。実際に戦うのは私たちの義務なのです。もし我々がアップルが決めたすべての条件を遵守し、みなさんご存じの30%もの手数料を受け入れ、そのコストを顧客に転嫁するとしたら、それはEpic Gamesがアップルと結託してiOSアプリにおける競争を抑制し、消費者が支払う価格を吊り上げたことになります。つまり、アップルの合意に従うことが間違っているのです。それがEpicがこの件に挑んだ理由です。公民権運動が行われていた当時は、実際に法律が制定されていて、その法律が間違っていたことがありました。人々はそれに従わず、また従わないことは間違いではありませんでした。なぜなら、それに従うことは現状維持に加担するということになるからです」。

出席者の中には、この例えに目を丸くした人もいたに違いない。だが、本日アップルが行った発表は、Epic Gamesが変化をもたらしつつあることを示唆している。2020年8月に17億8000万ドル(約1850億円)の資金調達を行った後、173億ドル(約1兆7970億円)の評価を受けたEpicは、それ自体が強力で収益性の高いプラットフォームへと進化しているのだ。

問題は、両社の争いがどこで終結するのかということだ。インタビュアーのAndrew Ross Sorkin(アンドリュー・ロス・ソーキン)氏は、Epicが独自のアプリストアで価格を設定していることを指摘し、スウィーニー氏の頭の中にアップルが請求できる「公正な価格」があるのかと尋ねた。

スウィーニー氏は、Epic自身が2%から3%の取引コストを負担していること、さらに決済サポートのために1%、そして帯域幅コストをカバーするための収益として「おおよそ1%」という数字を挙げ、開発者に提供するサービスと引き換えに、8%のアップル税と呼ばれるものを受け入れても良いのではないかと示唆した。

アップルに公正を期すならば、ソーキン氏はまた、アップルと同様に、スウィーニー氏がフォートナイトをプラットフォームとして語っていることに気づき、それが「いまはオープンではない。他者がそのプラットフォームで実質的に開発を行い、独自のアプリ内課金を作成できるような競争力のある市場ではありません。それは変わりつつあるのでしょうか」と質問した。

「その方向に進んでいます」と語ったスウィーニー氏は、ユーザーが自由にコンテンツを作成できる「Fortnite Creative」というモードがフォートナイトに用意されていることを指し、「何千万人ものクリエイターが自分のコンテンツを友人や全体の人々と共有しており、そこにはちょっとしたビジネスモデルがあります。しかし、それはまだ発展のごく初期段階です」と語った。

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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Apple / アップルApp StoreEpic Gamesフォートナイト

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Housepartyに「Fortniteモード」追加、プレイしながらビデオチャット

Epic Gamesは2019年6月に、12億5000万ドル(約1300億円)の大規模な資金調達を経て、Housepartyを買収した。最も人気があるソーシャルゲームである「Fortnite」のパブリッシャーが、ソーシャルビデオアプリに興味を持つ理由は明らかだ。

そして世界が数カ月にわたり隔離されていた現在、この取引はようやく実を結びつつある。米国時間11月18日、Epic GameはFortniteをHousepartyと統合し、ビデオチャットが可能になるとを発表した。この機能は11月18日よりPC、PlayStation 4 / 5といった一部のプラットフォームで利用できる。

画像クレジット:Epic

ユーザーはAndroidまたはiOSデバイスにHousepartyをインストールし、Epic Gamesアカウントにアプリを接続する必要がある。すると、ビデオチャットがゲームに統合される。画像はプレイヤーの顔にぴったりとトリミングされ、バーチャルな背景が追加される。このゲームはあらゆる年齢層に対応しているため、Fortniteの設定には親がビデオチャットをオフにできるといった安全機能も追加されている。

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タグ:HousepartyFortniteEpic Games

画像クレジット:Epic

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter