Nvidia Shield Tablet K1はゲーマーの夢のタブレット、しかも大幅値下げ、X1機が出る予兆か?

shield-tablet8

根っからのゲーマーが欲しがるタブレットとは、どんなのだろう? iPadの最新機種は強力なタブレットだし、良いゲームもある。でもNvidiaから今度出るShield Tablet K1は、それよりも安くて、しかも高性能・高機能をねらっている。

Nvidiaのタブレットは199ドルだから、399ドルからの最新のiPad miniよりも相当安い。そのほかの199ドルクラスのAndroidタブレットと比べても、Shield Tabletは性能機能的にずっと上だろう。なんといっても、Nvidiaの強力なSoCを使っているのだから。

ただしそのチップは新たにアップデートされず、昨年のTegra K1のと同じだが、それでもなお、その他大勢のAndroidタブレットより速い。ストレージは16GB、mini-HDMIポートとmicroSDスロットあり、重さは390グラムだから、他機よりやや重い。

ディスプレイは8インチ1080p、スピーカーは前面に2つ、別売の専用カバーもあり、これはキックスタンドにもなる。そしてもちろん、Shieldコントローラを買えばゲーム機に変身する。それにまた、‘ゲームのNetflix’とも呼べるストリーミングサービスGridで、いろんなゲームを楽しめる。

前のShield TabletはGPUにやはりK1を使っていたけど機種の名前にK1はなく、LTEあり32GBで399ドル、LTEなし16GBで299ドルだった。しかしそれらは、電池の発火という残念なトラブルで回収された。今ではもちろん、電池問題は解決済みだろう。今回は32GBタイプは、ないのかもしれない。

Shield Tabletは、Nvidiaのモバイルチップセットの‘見せ場’でもある。Nvidiaがモバイルチップのアップデートを発表したのは1月のCESだった。Tegra X1は265コアのMaxwell GPUと8コア64ビットのARM CPU を搭載、H.265またはVP9のコーディングで4K UHDのビデオを60fpsで再生できた。

K1より相当速いのだろうし、すでに同社はNvidia Shield for TVでX1を使っている。

しかし今回機種名にわざわざNvidia Shield Tablet K1とK1の名が入った(前はNvidia Shield Tabletのみ)ことは、当然(?)次はX1機Nvidia Shield Tablet X1が出る、ということなのだろう。それも、近いうちに。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

NVIDIAのGPU最新製品二種は機械学習/深層学習/大規模データセンターに最適化、今やアクセラレータはゲームのためにあらず

12141_nvidia_tesla_m40_gpu_accelerator_angleright

今やGPUは、Crysisを高いフレームレートでプレイするためにある、という時代ではない。何らかの大規模な変換処理を行うコンピューティング技術の多くが、今ではGPUを使って並列処理の高速化を図っている。

ビデオのエンコーディングはその典型的な例だが、最近では機械学習もそのひとつだ。NVIDIAはとくに後者に力を入れており、今日(米国時間11/10)は新しいハードウェアアクセラレータ二種と、デベロッパやデータセンターの管理者がこれらのアクセラレータを深層学習とその上での画像/ビデオ処理に利用するための、一連のツールを発表した。

new_hyperscale_accelerators-624x322

さらにNVIDIAは今日、Mesosphereとのパートナーシップを発表した。Mesosphereは、大規模なデータセンターをあたかも単一のリソースプールのように管理できる、コンテナベースのツールで、NVIDIAとの提携により、“Webサービスの企業がアクセラレータを導入したデータセンターを構築およびデプロイし、次世代のアプリケーションに備えられるようにする”、としている。

DL_dog_340x340

MesosphereとNVIDIAの提携は、データセンターのオペレーティングシステムを自称するMesosphereを介してApache Mesosを使用するデベロッパにとって、データセンターでCPUやメモリ等のリソースと同列にGPUも利用できることを意味する。コンピューティングリソースとしてのGPUが単一のプールへとクラスタ化され、ソフトウェアが複数のジョブを、その互換GPUが動くさまざまなマシンへと自動的に分散化する。

NVIDIAが今日発表した二つのハードウェア製品、M40とM4 GPUアクセラレータは、とくにM40が機械学習向けに最適化され、データセンターでの使用をテストされている。M4も同様に最適化されているが、消費電力の低いビデオ処理などに向いている。

今ではAWSやMicrosoft(Azure)など、多くのクラウドベンダがGPUをメインに使った仮想マシン*を提供、または近く提供の予定だ。ほとんどの場合、使用しているのはNVIDIAのGPUである。Googleは社内的には機械学習を大々的に展開しているが、一般ユーザ向けのクラウドプラットホームにはGPUメインのインスタンスがない。でもおそらく、Google独自の機械学習サービスの提供開始と並行してGPUインスタンスも提供されるのではないか、と思われる。〔*: 日本語ページ。〕

nvidia-tesla-accelerated-performance

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Asusのゲーム用ノートブックRepublic Of Gamers G501は4Kディスプレイで厚さ2センチ

AsusのRepublic of Gamers G501は、ゲーム用ポータブル機の水準を一気に上げた。主要仕様を列挙すると: グラフィクスカードはNvidia GeForce GTX 960M、プロセッサはIntel Core i7、ディスプレイは15.6インチの4Kだ(画素密度は282 PPI)。これらをすべて収めたノートブックだが、重さはわずか4.54ポンド(ほぼ2kg)、閉じたときの厚さは0.81インチ(ほぼ2cm)だ。

そのIPSディスプレイはAsusのROGシリーズとしては初めてFHD(1080p)を超え、ゲーム向けPCで競合するRazer Blade(14インチ、3200 x 1800 )と肩を並べた。視野角は178度、解像度は本物の4K(3840×2160)だから、Bladeより上だ。

ゲーム向けノートブックはプラスチックケースが圧倒的に多い中で、ROG G501はアルミボディだ。キーボードの押し下げ動程1.6mmも、なかなかよろしい。キーボードにバックライトがあってWASDが高輝度なのも、ゲーマーに喜ばれそう。

超薄で超強力なラップトップがきゅうりのように冷たいのは、Asusの’Hyper Cool’技術のおかげ、2台のファンと銅製のヒートパイプ(導熱管)で熱を逃し、しかもファンのノイズはほとんどない。CPUとGPUにはそれぞれ独自の冷却機構を設けて、騒音源の大型ファンを使わずにすんでいる。

ストレージは512GBのSSDで、データ伝送速度は最大で1400MB/s、Thunderboltを使えるから、ゲームだけでなく、ビデオの編集や制作にも向いている。

お値段は1999ドルからで、合衆国では4月に発売の予定だ。現時点で最良のゲーム用ノートブックはROG G751だが、ROG G501は市場でどんな成績になるだろうか。

 

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


CES:Nvidia、モバイル・グラフィックス・カード、Tegra X1を発表―パワーはA8Xの2倍のモンスター

ラスベガスで開催中のCESで今日(米国時間1/5)、Nvidiaが発表したTegra X1モバイル・チップセットはモンスター級のパワーだ。消費電力は同程度のままでiPad Air 2に採用されているA8Xチップセットの約2倍のグラフィックス能力を発揮する。Tegra X1はすでに量産に入っており、このチップセットを搭載したタブレットが市場に登場する日は近い。

ベンチマークによればTegra X1は、タブレットをデスクトップ・コンピューターなみのゲームマシンにできそうだ。X1は最新のGeForce GTXデスクトップ・グラフィックスカードにも採用されているMaxwell GPUマイクロアーキテクチャーを採用しているのだから不思議ではない。またX1はデスクトップ版のゲームAPIを利用できるのでデベロッパーはゲームのモバイル化が容易になる。

X1は256コアのMaxwell GPUと8コアの64bit ARM CPUを搭載し、Nvidiaによれば「史上初のテラフロップスモバイル・グラフィックス・プロセッサー」だという。 X1はH.265またはVP9コーデックを利用して60fps 4KウルトラHD動画を再生できる。AppleのA8Xと同じ20nmプロセスのチップなのでAppleのタブレットとグラフィック・ベンチマークを比較しやすい。NvidiaはX1とiPadおよびNvidia自身のTegra K1チップセットを搭載したNvidia Shieldタブレットを比較する各種のベンチマークテストをデモした。

それによると、X1のパフォーマンスはTegra K1、iPad Air 2のほぼ2倍、3Dmark 1.3 Icestorm UnlimitedとBasemarkX 1.1の1.5倍だった。またX1はエネルギー効率もすばらしい成績で、K1の2倍のパフォーマンスで消費電力はほぼ同等、A8Xと同等の電力消費の場合1.7倍のパフォーマンスを示した。

Nvidiaの新グラフィック・チップセットの驚異的な能力はNetflixを始め、多くのコンテンツ・プロバイダーに大きな影響を与えるだろう。これで60fps、4Kビデオのストリーミングが急速に現実化する。60fps能力はゲームやスポーツの中継に重要だ。またバーチャル・リアリティーの進歩にも大きく寄与する。

Tegra X1と在来モデルを並べて4Kビデオを再生するとその違いは大きい。60fpsの4Kがバターのように滑らかな動きなのに対して、30fpsは明らかにガクガクとして見える。もっとも現状では60fps、4Kのソースを見つけるのは難しい。しかし最近発表されたGoPro Hero 4 Blackは60fps、4Kの動画撮影能力がある。またX1の登場によってこのクラスのコンテンツ供給は急速に拡大するはずだ。

もちろんNvidiaはこのパワーを活かせるソフトウェアの確保に努める必要がある。そしてこれはフラグメント化に悩むAndroidプラットフォームの場合は難事業だ。このことがNvidiaが独自のShieldシリーズを始めとする独自のタブレット製品を開発している理由でもある。

いずれにせよX1が量産体制に入っている以上、近々X1に最適化されたハードウェアが登場するだろう。消費者がX1のパフォーマンスを体験する日は近そうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


NVIDIAはSamsungとQualcommに対する訴状で、GPUそのものがうちの特許と主張!

またまた大きなパテント闘争であります。

NVIDIAが今日、SamsungとQualcommを、グラフィクスチップの特許侵犯で訴えた。その最終目標は、Samsungが特許料を支払うまで同社のGalaxyシリーズのスマートフォンとタブレットを出荷禁止にすることだ。

NVIDIAは同社のブログで、Samsungと直接交渉をしたが決着しなかった、と書いている。NVIDIAの総務部長によると、“Samsungは、それは主にサプライヤ(部品供給企業)の問題だ、と主張して譲らなかった”、ということだ。

NVIDIAが出荷停止を主張しているSamsungの機種は、12種類だ: Galaxy Note、Note Pro、Note 3、Tab S、Tab Pro、Tab 2、Galaxy S III、S4、S5、Infuse 4G、そして大昔(2011年)の出来損ない機種Samsung Illusion。

NVIDIAが主張する‘盗まれた’特許は少なくとも7件あり、中にはこんなのも:

しかし最大の問題は、GPUなどQualcommのチップは、Samsungだけでなく、ものすごく多くのデバイスで使われていること。事と次第によっては、これはQualcommにとって長期戦になるだろう。

SamsungのGalaxy製品の出荷停止を求めているNVIDIAの、合衆国国際通商委員会に宛てた申し立てはここにある。そして、今日提出されたばかりの特許侵犯の訴状はここだ

[写真: Laineema; CreativeCommonsのライセンスで使用]

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


謎のCPUチップ型ミステリーサークルは、NvidiaのCES用宣伝か

サンフランシスコから車で2時間ほど南下したところの畑に最近出現した複雑なミステリーサークルは、見物人たちを当惑させエイリアンの仕業であるという狂気じみた説も生み出したが、情報筋によるとこれは、NvdiaがCESで一大発表をするための広報活動のために作ったものらしい。デザインは、NvidiaのTegra 4チップのように見える。確認はしていないが、これはNvidiaがCESで発表すると予想されているTegra 5チップへの関心を引くためと思われる。

Nvidiaは、今夜(米国時間1/5)西海岸時刻午後8時にラスベガスで、大きいCESプレス会見を予定しており、そこでミステリーサークルを作ったことを白状するとともに新製品の詳細を発表するつもりなのかもしれない。Tegraはモバイル機器向けの「システム・オン・チップ」で、CPUとGPUおよびメモリーコントローラーが統合されている。NvidiaがCESでお披露目すると思われる新しいTegra 5のコードネームは「ローガン」で、昨年同社がCESで披露した前機種のTegra 4、別名「ウェイン」よりも高速でエネルギー効率がよい可能性が高い。あるいは、あのミステリーサークルは、Nvidiaが発表するかもしれない、新Maxwell GPUに関係しているのかもしれない。

そのミステリーサークルは、カリフォルニア州の農業の町チュアラーに、12月30日月曜日の午前中に現れた。それが作られた畑の持ち主であるScott Anthonyという農夫は当時町外にいた。翌日彼はこのミステリーサークルを刈り取り、見物に集まった小さな群衆をがっかりさせた。下に貼ったビデオで、ミステリーサークルの様子と、地元ニュースキャスターの見当はずれな解読の試みを見ることができる。

テク企業がCESやSXSWでの溢れるプレス会見の中で注目を引こうと必死になるにつれ、売名活動も益々過激になってきている。昨年のCESでは、いつもの屈辱的コンパニオンガールや景品配布とともに、ペイントボール・シューティングまで登場し、SXSWではジャスティン・ティンバーレークとプリンスなど有名人を招いたパーティーも開かれた。

こうしたドタバタを甘美なテックバブルの兆候と見ることもできるが、ガジェットやアプリが主流に近づくにつれ、ちょっとした劇的瞬間を掴むことは大金に通じる。もしNvidiaが、これでチップを多く売ることができれば、ミステリーサークルの費用を取り戻すのは簡単だ。

[画像提供:111th Aerial Photography & Video via KDVR, KSBWUFOSOnEarth

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi)