Samsungの圧倒的AndroidシェアをOpenSignalがビジュアル化―デバイスの細分化は1年で3倍に加速

クラウドソースで携帯電話の電波の状態を分析、表示するスタートアップ、OpenSignal〔日本もサポート〕が、このアプリを利用している68万2000のモバイル・デバイスから得た情報をベースにAndroidのエコシステムをビジュアル化した。

その結果は、デバイスの多様化(断片化と考える向きもあるだろう)が急速に進んでいる一方で、Samsungの市場支配が依然として続いていることを強く印象付ける上の図となった。SamsungはOpenSignalのアプリを利用しているAndroidデバイスのほぼ半数(47.5%)を占めている。上の図の巨大な黄緑の部分がそれだ。

OpenSignalのデータでは今や消滅したSony-Ericssonのジョイントベンチャー(SEMC)が6.5%で2位を占めている。Samsungの6分の1のボリュームに過ぎず、しかも残念ながら先のない2位だ。Sonyはモバイル事業に単独で取り組むことにした。

Samsungの優位が続く一方で、OpenSignalのデータからは、Androidエコシステムの多様化、断片化がさらに進行していることが読み取れる。Samsung自身もあらゆるユーザーニーズに対応すべく製品の多様化に努力しているからこの結果は驚くには当たらないだろう。OpenSignalのデータでは区別しうるAndroidデバイスは、昨年7月に3997週類だったのに対し、今年7月には1万1868種類と3倍に増加している。

Samsungのフラグシップ・モデルの位置

SamsungのデバイスはGalaxy SIII、Note 2など複数のフラグシップ・モデルで成功を収めたが、自社製品ライン内でGalaxySIIのときほどの大きなシェアは達成していない〔左上隅の大きなエリアがGalaxy SII〕。

2013年のデータによると、現行のフラグシップ機、 Galaxy SIII、SIVもやはりSIIのときほどのシェアを再現できていない〔左上隅がGalaxySIII、その右側がSII、その右側列のトップがGlaxy Y、その下の黄緑がSIV〕。Samsungの製品多様化路線からすると同社にとって悪いことではないのだろうが、興味あるトレンドだ。Androidデベロッパーは以前にも増して複数のSamsung/Androidフラグシップに対応しなければならないことを意味する。

Android OSの断片化状況

〔日本版〕下の図はOpenSignalの元レポートから再掲。2010年から現在までのAndroid OSの世代別のシェアをビジュアル化したもの。白い線はその時々での最大シェアのOSのパーセンテージを表している。こちらも2012年夏以降断片化が進行する傾向にある。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、過去最大の組織再編―セクショナリズムを一掃し、ハードウェアとクラウド・サービスに集中へ

今日(米国時間7/11)、Microsoftは過去最大の組織再編を実施した。CEOのスティーブ・バルマーが発表した人事異動では、事業部門の長が全員、新しい職に就くこととなった。また相当の規模の研究組織のトップもOS、エンタテインメント、モバイル事業の強化のためにそれらの部門に異動を命じられた。

Windows Phone事業部の責任、テリー・マイヤーソンはOS部門の長に異動。Windows部門の共同責任者で次期CEOの有力候補と目されるジュリー・ラーソン-グリーンはエンタテインメント事業部へ、Bing始め各種オンライン・サービスの担当だったチー・ルーはアプリケーションとサービス・エンジニアリング担当にそれぞれ異動となった。

これほどの大規模な組織再編はMicrosoftの歴史上かつて例がないものの、意外ではない。

バルマーがOSの天才でSurfaceの開発を成功させたスティーブ・シノフスキーを切ったことは、近く大きな動きがありそうだと予想させた。シノフスキーはWindows事業部に絶対的に君臨しており、他の事業部との合併を拒否したのだという。シノフスキーの辞職後、バルマーは「全社的意思統一と事業部間の協力が必要とされている」という長文のメモを社内に回した。

Microsoftでチーフ・ソフトウェア・アーキテクトを務めたレイ・オジーは在職当時、プロダクトを統合するアプローチを強く主張したがバルマーはWindows部門の独立を主張するシノフスキーにに軍配を上げた、オジーは世界はポストPC時代に向かっていると考え、クラウド・サービスを主唱、Microsoftの主要なクラウド・サービス、Windows Azureの開発を強力に推進した。AzureはポストPC時代のMicrosoftの生き残りのカギを握る存在になっている。今や主要な対立は「パソコン対それ以外」ではなく「パソコン対クラウド」になっている。

MicrosoftはモバイルではAppleとSamsungに脅かされ、クラウド・アプリとOSではGoogleの後塵を拝している。今回の組織再編は、エンタテインメント分野などでの今までの強みを生かしながらクラウド分野での競争力を抜本的に強化する必要があることを認識したものだろう。またユーザーのオンライン化が進むにつれてMS Officeの売上が減少する可能性に対処しなければならない。

Microsoftはこうした主要な事業部門に惜しみなく人材を投入することとした。たとえば研究部門の責任者、Rick Rashidは古巣のOS部門に戻され、Windowsのイノベーションの推進を求められている。

Microsoftは近年、多くの戦略的分野でライバルに水をあけられてきたが、やっと巻き返しに出ることになったもようだ。モバイル戦略の失敗からiOSとAndroidの独走を許し、Windows 8の人気もいま一つ盛り上がらない。コンピューティング環境がデスクトップからモバイルにますます移行していくトレンドを考えると、Microsoftの将来にとってはWindows OSよりむしろWindows Phoneのほうが影響が大きいかもしれない。ところがIDCの統計によると、今年の第1四半期のスマートフォン市場におけるシェアはAndroidが75%、iOSが17.3%であるのに対してWindows Phoneは3.2%と一桁台に留まった。

MicrosoftのOSのモバイル化はそれでなくても遅れて2010年になってWindows Phone 7として登場したが、2012年の秋にはカーネルを一新してWindowsPhone 8としたため、初期のユーザーはアップデートできないプラットフォームに取り残される破目になった。

こうした過去の混乱をふまえてバルマーは社内向けメモで「われわれは事業部の寄せ集めであってはならない。われわれはワン・カンパニーの元に結集しなければならない」と檄を飛ばした。

バルマーはこれに続けて「一連のデバイスのファミリー、サービスのファミリーを構築する戦略が求められている。…ゲームから業務までユーザーの一日の生活をすべてまかなえるような決定的に有効なデバイス・ファミリーの提供に成功したテクノロジー企業はまだどこにも存在しない。ここにはソフトウェア、ハードウェア、サービスのすべてにわたって膨大なイノベーションの余地とチャンスがある」と述べている。

バルマーが特に名指したデバイスの「ファミリー」は、「スマートフォン、タブレット、パソコン、〔タブレットとクラムシェルの双方に使えるウルトラブック〕2-in-1、テレビのセットトップボックス」などだ。このうちではMicrosoftはSurfaceタブレットの開発には成功しているものの、スマートフォンではOEM(主としてNokia)に頼っている。Surface同様にスマートフォンを始めとするデバイスを独自に開発、販売する必要性がますます高まっている。

ここでMicrosoftの新組織とその責任者をリストアップしておこう。

  • Terry Myers:すべてのデバイスのOS
  • Qi-Lu:アプリケーションとサービス
  • Julie Larson-Green:Xboxをはじめとするコンシューマ・デバイス
  • Satya Nadella:クラウド・サービス
  • Kirill Tatarinov:ダイナミクス、新テクノロジー
  • Eric Rudder:調査研究
  • Tami Reller:マーケティング
  • COO:Kevin Turner
  • Tony Bates:事業開発(M&A)

Microsoftは企業内官僚制と事業部間のライバル意識の強さで有名だ。バルマーは「ワン・マイクロソフト」を合言葉にこの長年の欠陥の一掃についに乗り出したようだ。「ワン・マイクロソフト」はこれまでのような単なるスローガンから組織再編の原理に高められることになった。今日の発表はおそらく第一歩であり、ここ数ヶ月さらに改革が続くものと思われる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ベストセラー端末が防水になった:Samsung Galaxy S4 Active

本誌はSamsung Galaxy S4 Activeの噂を、発表前の5月にキャッチしていた。

耐久性を高めたスマートフォンは必ずしも欲望をかき立てないが、Galaxy S4 ActiveがSamsungのフラグシップ機Galaxy S4の変種であることから、これをFly or Dieビデオで取り上げるべきだと判断した。今週は特別に、EngadgetのBrian Heaterに来てもらった。

さてBrianと私は防水Galaxy S4をどう思っただろうか?

個人的には、デザインが少々うるさく感じ、なぜこの頑丈バージョンの色が普通の黒と白でなく、グレイ、ブルー、オレンジなのかよくわからない。さらには、背面のいくつか並ぶ派手なネジが、耐衝撃性や防水のために必要なのか、それとも単に耐久性を演じているだけなのかわからない。前者ならすばらしい。後者なら?だ。

良い面としては、ミッドレンジの端末にごつい鎧を着せるのではなく、大ヒット中のフル機能端末を耐久型にした企業がいたことに、われわれ2人は拍手を送りたい。

将来の防水スマートフォンについて? 是非、出し続けてほしい!

飛ぶか落ちるか:飛ぶに2票。

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(翻訳:Nob Takahashi)


メディア・ストリーミングのBoxeeをSamsungが買収―スマートテレビにクラウド・ストリーミング機能がやってくる

イスラエル生まれでニューヨークにもオフィスを持つメディア・ストリーミングのスターアップ、Boxeeが韓国のエレクトロニクスの巨人、Samsungに買収されたもようだ〔Samsungが公式確認ずみ〕。

テルアビブに本拠を置くBoxeeはBoxee Cloud DVR(当初はBoxee TV)というセットトップボックスを販売している。ユーザーはこのデバイスを利用して地上波HDTVをBoxeeの提供するクラウドに録画し、ストリーミングによってさまざまなデバイスで自由に再生することができる。Samsungはインターネット接続機能を備えたスマートテレビの主要メーカーの一つであり、同社のメディア・エコシステムの拡張のために理にかなった買収といえるだろう。

イスラエルのメディア、The MarkerThe Calcalistがこの買収を報じているが、買収価格については一致しない。われわれの独自の取材によれば3000万ドル以下だったようだ。 この価格はBoxeeがハードウェア・メーカーでありこれまでに2650万ドルの資金を調達していることを考えると安すぎるようにも思える。SamsungはBoxeeの全資産と45人の社員を傘下に収めることに成功した。Boxeeは相当数のユーザーを獲得していたとはいえ、ストリーミング・ハードウェアの販売を主な収入源として維持可能なビジネスに育てるためにはさらに巨額の資金を必要とすることが明らかになっていたのかもしれない。

現在Boxeeのハードウェアは初代のBoxee Boxも最新のCloud DVRもD-LinkがOEMしている。BoxeeのCloud DVRは、昨年10月にBoxee TVとして99ドルでWalmart独占で発売された。録画機能は月額10ドルの料金で提供された(最新のCloud DVRでは月額料金は廃止されて無料となった)。サービス対象地域は当初主要都市に限定され、段階的に拡大された。

Boxeeの容量無制限のクラウドDVR機能がSamsungのテレビに組み込まれることになれば、スタンドアローンのBoxee製品がいつまでサポートされるのか、その将来には疑問符がつく。もちろんSamsungはスマートテレビに組み込むだけでなく、セットトップボックスのBoxeeも独立の製品として残す可能性はある。そうなればAndroid携帯でクラウドDVRを楽しめることになる。

アップデート: SamsungはNew York Timesの取材に対してBoxeeの買収を確認した。BoxeeもTechCrunchに対して買収が事実であると認めた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


SamsungのWindows 8タブレット兼ノート Ativ Qは、Androidも走る

Samsungがロンドンのアールズコートで発表イベントを行い、実に興味深いデバイスで幕を開けた。重量2.8ポンドのタブレットがQWERTYキーボード付ノートPCに変身する能力に加え、この変身Ativ Q convertibleは、ユーザーにAndroidエコシステムのテイストも与える。

例によって、Q のニュースは予定より少し早く漏れ出した。イタリア語サイトのNotebookItaliaは、正式発表の数時間前にQの報道用画像を公開した(ただしQの双OS性には触れていなかった)。この最初のリークは、超高解像度13.3インチディスプレイと新しいIntel Haswell Core i5プロセッサー、RAM 4GB、SSD 128GBなどに言及していた。現在は詳細が公開されている

Samsungはステージでの説明の中で、Qのディスプレイが3200 x 1800であることを認めた。これはピクセル密度275 ppi に相当する。この高解像度パネルはグリッドベースのWindows 8のホーム画面とは相性がよさそうだが、従来のWindowsデスクトップでどこまで使えるのかは気になるところだ。Ativ Qは、Toshiba Kirabook以上のピクセルを13.3インチに詰め込んでいるが、Kirabookはホーム画面以外ではかなり見にくいという問題を抱えている。またSamsungは、Qのバッテリー駆動時間を約9時間と言っているが、実際の使い方でどうなるのかは興味深い。

もちろんこれらの話題も、Windowsのデスクトップアプリからワンタッチの距離にAngry Birdsがあることと比べれば色あせる。QではAndroid 4.2.2 Jelly Beanのストックバージョンに、リブートせずに移動できる。両OS間でデータの移動もできる ― Samsung Europeのマーケティング責任者、Patrick Povelによると、AndroidアプリをWindows 8のスタート画面に置くこともできるという。Windows 8のアプリ不足を暗に認めているのかもしれない。

アップデート:Natasha LomasがAtiv Qを実際に使ってみて、この奇妙なコンバーチブルの使用体験をここに書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Mozillaもブラウザの並列処理に本腰, Samsungと提携してマルチコアプロセッサ向けエンジンServoを開発

一見すると不似合いなカップルのようだがMozillaが今日(米国時間4/3)、同団体の次世代ブラウザエンジンServoでSamsungとのコラボレーションを開始した、と発表した。Mozilla ResearchがServoに研究プロジェクトとして着手したのは2012年だが、今もまだ商用プロジェクトにはほど遠い。Rustという比較的新しいプログラミング言語で書かれていて、この言語もMozilla Researchが開発している。MozillaとSamsungは、RustとServoをAndroidとARMアーキテクチャに実装することで協働する。

Samsungの広報によると、同社がこのプロジェクトに関心を持った理由は、同社が“レガシー製品を革新するためのさまざまな新しい技術を探究中であるから。このコラボレーションによって未来のWeb体験の新しい局面が切り開かれることを期待している”、とのことだ。

マルチコア時代のブラウザエンジンとは

MozillaのCTO Brendan Eichによると、未来のコンピューティングにおいては並列処理がふつうになる(そう思っているのは彼だけではない)。Mozillaの研究部門はこのことをWebという視点から見て、今多くのユーザのコンピュータや携帯電話やタブレットがマルチコアのプロセッサを使っているにもかかわらず、今日のブラウザはもっともベーシックなマルチコアプロセッサすら有効活用していないことに気づいた。というより、Eichによれば、Webの今日のスタンダード自体が、これまでのブラウザが用いているシーケンシャルな処理から、マルチコア上のより効果的なページレンダリングに移行することを、妨げている。今その例外と言えるのは、GPUを使うWebGLと、JavaScriptにマルチスレッドを導入するHTML5のWeb Workersぐらいだ。

しかしEichが強調するのは、ブラウザの処理の一部とレンダリングのパイプラインをただ並列化するだけでは不十分である、ということ。彼によると、全体的にすみからすみまで、いちばん深い部分で並列化されているWebエンジンだけが、明日の16コア32コア〜〜といったマルチコアプロセッサを完全に有効利用できる。

Samsungはもちろん、モバイル用の強力なマルチコアプロセッサの開発に取り組んでいる。だから、今マルチコア指向にはまっているMozillaとのパートナーシップは、良い相性である。しかし問題は、SamsungとGoogleの長年の深い仲、それにAndroid上のモバイルブラウザとしてのChromeの強力な地位が、今後どうなるのかだ。

RustとServo

そこで、Rustが登場する(Mozillaは今日、コンパイラのバージョン0.6と関連ツールをローンチした)。Rustは、C++、Lisp、Erlangなどいろんな言語の良いとこ取りをしたような言語だが、言語設計の力点は安全性(C++のようにメモリ管理のエラーが頻発しないこと)と並列処理に置かれている。RustはMozillaによると、“多くの用途においてC++をリプレースできる現代的な言語を作る試みであり、とくに、クラッシュやセキュリティの脆弱性に導くタイプのエラーの抑止を目標としている”、という。今年の終わりまでにはコアライブラリが完備し、めでたくRust 1.0をリリースすることをMozillaは目指している。現在の開発チームはMozillaから5〜6人、Samsungから10〜20名、という規模だ。

Geckoの将来

Mozillaにはすでに、Geckoという優秀なエンジンがあり、それが同団体のブラウザとFirefox OSのベースになっている。また現時点では、Geckoを完全にServoでリプレースする計画はない。むしろMozillaはServoを、“新しいハードウェアのための新しいエンジン”と位置づけるだろう、とEichは語る。Firefoxの人気から考えると、Geckoの抜本的改良は互換性を損なう危険性が大きい。しかしたとえばFirefox OSでは、かなり新しい機能をエンジンに導入することに成功している。だからEichが考えているのは、ServoがMozillaに多くのことを教えて、それがGeckoにも使われていく、という将来の道筋だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Samsung Galaxyシリーズにもロックスクリーンからパスワードなしで通話できるバグあり

iOS 6のロックスクリーンにバグがあったことは記憶に新しい。iPhoneを手にした侵入者がいくつか巧妙な指の動きをするとパスワードを入力せずに通話をしたりいくつかの重要なアプリを起動できたりすることが発見された。昨日(米国時間3/19)、Appleは急きょiOSをアップデートしてこの問題を修正した

しかし同様のバグはSamsungのAndroidスマートフォンにも発見されている。

Terence Edenによれば、パスワード、PINその他の手段で画面をロックしていても、ハッカーがダイアラーその他のウィジェットにアクセスできる欠陥があるという。

iOSの場合と同様、Samsungのセキュリティーのバグも、緊急通話ダイアラーに関連しているようだ。緊急通話ダイアラーを利用した場合、画面を閉じる前に短時間だがハッカーが他のアプリを起動したり通話したりするチャンスがあるという。Edenは2月にこの欠陥を発見し、Samsungに報告した。Edenは「修正がリリースされるまで公表を差し控えてもよい」と申し出たが、Samsungは提案を受け入れなかったという。

Edenはこれより前に、やはり緊急通話ダイアラーに関連するバグを発見している。これはスクリーンのある場所を同時に押すことでホームスクリーンにアクセスが可能になるというものだ。2つのバグは密接に関連しているものとみられる。Samsungはこれらのバグを認識しており、修正作業に取り組んでいるという。

これらのセキュリティー問題は他のAndroid OS搭載機では報告されておらず、SamsungがカスタマイズしたAndroid 4.1.2特有の問題とみられる。バグが確認されているのはGalaxyNote II、Galaxy S IIIだが、他のAndroid搭載デバイスにも存在している可能性がある。われわれはこの点についてSamsungに問い合わせているが、まだ回答がない。

Edenはこちらにハッキングの詳しい方法を掲載している。この記事によれば、現在バグを回避する方法はROMの交換しかないという。これはあまり現実的な方法とはいえない。

GalaxyシリーズはSamsungのベストセラー製品だから、読者の中にもユーザーは多いことだろう。Androidのセキュリティー問題はこちらに詳しい

[via SlashGear]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバイル広告ランキングでは未だにiPhoneがGalaxyを大きくリード(Velti調べ)

数多くのメディアが、新しいGalaxy S4を刺激的な宣伝やマインドシェアにおけるiPhoneへの挑戦者候補として、大きく取り上げているが、モバイル広告会社のVeltiは、2月の同社ネットワークから集めたデータを基に、異なる見解を示している。同社によると、Androidデバイスの急上昇にもかかわらず、モバイル広告主の間では未だにiOSとiPhoneが支配的だ。

Veltiによると、同社が全世界の広告で扱ったデバイスの10台中8台はiPhone 5、iPhone 4S、iPhone 4を含むiOS機だった。Samsungはトップ10中2席を何とか確保したが順位は比較的低く、Galaxy SIIとGalaxy SIIIがそれぞれ7位と10位だった。Galaxy SIIは、全地域を通じて唯一トップ5に食い込み、ヨーロッパ全体の5位だった。一方旧型電話機が支配的(その多くがアクティブ)なアジアでも、iPhoneはすでにトップ3入りしている。これは、最近この地域に進出し、力を入れているAppleにとって明るいニュースだ。

AppleのiPhoneおよびiPodは、Veltiの広告インプレンション全体の38.1%を占めてトップに君臨し、iPadは全モデル合わせて17.2%だった。対するGalaxyは、全機種合わせても2月のトラフィックのわずか5%以下だった。iOS上の広告は広告表示1000回当たり収益(eCPM)の実績でも、Androidより20%高かった。これはAndroidの高いクリック率とは裏腹の結果であり、クリック率で見るとGoogleモバイルプラットフォームの方がAppleよりも約50%高かった。

タブレット単独で見ると、iOSにはおよそライバルと言えるものがない。Veltiの調べによると、Androidタブレット全体の占める割合はわずか0.7%、iPadは97.5%で、2013年1月から2月にかけて標準iPadからiPad miniへの変遷が起きている。

全般的に、Androidの全世界販売台数の伸びにかかわらず、広告主側から見た景観はあまり変わっていないようだ。iOSは1、2月の間にもシェアを伸ばし、これは0.3%とごくわずかだったが、過去6ヵ月間に広告主からの需要は60%以上増えているとVeltiは言っている。

SamsungのGalaxy S4は、さまざまな理由で注目されているが、中でも興味深いのはモバイル広告主の目を向けさせられるかどうかだろう。スパイスを制する者が世界を制すと言うが、ここではAppleがモバイル広告界を支配しているという事実が、デベロッパーやメディアコンテンツプロバイダーの支持を集める力となっていることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Samsung、自我が芽生える

iPhoneの6年にわたる人生の中で、初めてAppleは守りに入ったようだ。正当な理由によって。Appleの世界市場シェアは徐々に縮小し、Androidの成長と共にSamsungがスマートフォン王への道を進んでいる。Galaxy S IIIは発売以来5000万台出荷された。

そしてこれはSamsungが毎年Android OSを載せて発売する何十台もの機種の1つにすぎないことに注意されたい。

Samsungのフラグシップシリーズの最新機種、Samsung Galaxy S4は3月14日木曜日にデビューを飾った。それはかなり見事な光景だった。2日後、Appleは“Why iPhone”というページを立ち上げた。そこには、なぜiPhone 5が優れていて、それ以外は・・・そうでないかを示す理由が列挙されている。

“Why iPhone” ページは、A6チップとiPhone 5のバッテリーが、バッテリー寿命を犠牲にせず大容量を実現するよう、「Appleの科学者」たちによって注意深く作られ、ライバルたちが「大型の既製品で妥協」しているのとは違うと説明している。

さらに”Why iPhone”には、iPhoneのカメラがFlickrで最も人気のあるカメラであることも書かれている。「他のスマートフォンはメガピクセル数の大きさを誇っているが、すばらしい写真を撮ることの方がはるかに重要だ」と言っている。Samsung、HTCらライバルのAndroid機が、つい最近8メガピクセル領域を卒業して13メガピクセルの世界に入ったことは興味深い。偶然?

さらに同ページでは、iPhoneのコンテンツが「世界一信頼されているエンターテイメントストア」であるApple iTunes Storeから来ることにも触れている。Appleからコンテンツを買えば、恐ろしいマルウェアの心配がいらない、とこのページは約束している。

これは、非常に珍しいAppleのPhil Schillerによるツイートともよく一致する。昨年第4四半期に行われたセキュリティー調査の結果を報告した後、Shillerは、「Androidの脅威が96種類発見されたので、Androidファンは注意されたし」と言った。

通常Appleは、何とかして競合のニュースに割って入ろうとする。この会社は、CESの期間中にプレスリリースを出し、Mobile World Congress中にiPadイベントの招待状を送ったことで知られている。しかし、今年は今のところ厚かましく高慢な邪魔はなく、防御的なインタビューとツイートだけだ。

さらにPhil Schillerは、Galaxy S4の発表前日にWSJのインタビューまで受けて、Android全体を叩いた。「Android端末を箱から出した後、iOSに内蔵されている体験を得るためには異なるメーカー9種にアカウント登録する必要がある。それらはシームレスに連携して動かない」とSchillerは言った。「

これは彼のAndroidバッシングの味見程度でしかない。

このAppleの新たな防衛に関して最も興味深いのは、Samsungの立ち振舞いだ。Galaxy S4の大がかりな発表の最中、あらゆる場面でSamsungのエゴに気付かずにはいられなかった。具体的に指摘するのは難しいが、とにかく私にはそう感じられた。Samsungは世界でスマートフォンメーカーのトップに立ったことを公に認めており、今後それらしく振舞うのを見る機会は益々増えるだろう。

一例を挙げると、発表イベントはラジオシティー・ミュージックホールの巨大な会場で行われ、マイナーな有名人が登場し、熱の入ったブロードウェイ寸劇が演じられた。通常この手のイベントでは、報道関係者には前列に特別席が設けられ、それなりに使えるWiFiが提供される。Samsung Unpackedイベントでは、われわれも一般消費者と同じ扱いを受けGalaxy S4発表を報じるための通信手段を確保するのにに苦労した。あれはSamsungのビッグなスマートフォンだが、あまりにビッグでわれわれがカバーできるかどうも気にしていなかったのだろう。

一方、Appleは守備的布陣へと後戻りしているらしく、Appleの参加していないカンファレンスの最中にニュースを発表してわれわれを驚かすことも、GoogleやSamsungの一面を指摘して嘲笑することもなくなったようだ。

そして、この成り行きを見るのは実に楽しい。

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(翻訳:Nob Takahashi)


モバイルコンテンツ利用量はタブレットがスマートフォンを侵食。Androidが依然リード(Jumptap調査)

タブレットはモバイルデータ消費用画面としての優位を勝ち取りつつある。モバイル広告ネットワーク、Jumptapの最新データによる。同社は、米国内1.34億人、全世界2.06億人のモバイルユーザーを擁する自社の広告ネットワークで、どのプラットフォームが力を発揮しているかを毎月報告している。レポートによると、2012年末時点でタブレットは同ネットワークの全トラフィック中18%を占め、スマートフォンは78%、多機能電話は4%だった。しかし、過去数ヵ月間の利用傾向からみて、2013年末にはタブレットの割合が全トラフィックの1/3弱(29%)となり、スマートフォンは70%に減ると同レポートは予測している。

tablets vs smartphones jumptap feb 2013

この数字が示しているのは、タブレット市場はスマートフォンよりもまだ小さいが、それとは不釣り合いな割合で利用されていることだ。IDCおよびGartnerのデータを見ると、今年タブレットはスマートデバイスの全売上の10%程度になると見られている。しかし、Jumptapの29%という数字は、これらの大画面たちの方がより多く利用されていることを意味しているようだ。

またJumptapは、最近の利用データを基にAndroid、AppleのiOSおよびその他のプラットフォームが今年どんな実績を上げるかも占っている。本誌やアナリストらが以前指摘したように、ここでは2頭立て(正確には2頭と仔馬1匹)のレースが展開されている。しかし、市場シェア内での成長は頭打ちのようで、Androidは過去2年に続いて最も人気のあるプラットフォームを座を守り、Appleが僅差で追っているが、伸びはこれまでと比べると小さい。

jumptap platforms

スマートフォンの売上で見ると、AndroidはAppleを大きく上回っており、そのシェアは広がる一方であることは興味深い(例えばGartnerは、2012年末のシェアはAndroid 70%対Apple 20%、2011年は50%対20%だったと報告している)。しかし、利用量となると、両プラットフォームはずっと対等に近づき、その差はわずか8%になる。

最後に、Jumptapは数あるAndroid機の中でどの端末が優勢かも分析している。そして他の利用量データが市場シェアと不一致だったのに対して、こちらは合っているようだ。Samsungがは、現在世界最大のAndroid機メーカーであり、かつモバイルウェブのトラフィックとアプリ利用量でも第1位だった。

jumptap android OEM breakdown

Jumptapによると、Samsungは2012年末に同ネットワークの全トラフィック中56%を占め、今年は60%を超えると予測している。「Android市場をターゲットしている広告主は、他のデバイスを明示的に指定しない限り、自社広告の半数以上がSamsungのスマートフォンに表示されていることを知っておくべきだ」とJumpstartは書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Samsungが3/14にも発表のGalaxy S IV、視線スクロール機能をサポートという情報

GalaxySIV

Samsungは来る3月14日に予定されているイベントで同社のフラグシップ機の新モデルを発表するものと見られている。新機種に関してはこのところ情報リークが続いているが、NewYork TimesのBrian X. Chenが今日(米国時間3/4)書いた記事によると、Galaxy S IVには視線スクロール機能が含まれるという。

Chenの情報源はSamsungの社員で、「今回のプレスイベントで中心になるのはハードウェアではなく、ソフトウェアだ」と述べたという。

情報源によれば、Galxy S IVはユーザーの視線の動きをモニタし、それに応じてウェブページなどのコンテンツを自動的にスクロールさせる。たとえばユーザーがウェブ・ページを読んでいいて、視線が画面下端に来た場合、自動的にコンテンツを上にスクロールさせる。ただし、この機能がプレスイベントのステージ上でデモされるかどうかは不明ということだ。

Androidのハイエンドの新デバイスのセールスポイントがソフトウェアだというのはこれが初めてではない。HTCのフラグシップ、Oneが先月ニューヨークでお披露目されたときにも、時間の大部分はSense 5.0ソフトウェアの紹介に充てられた。最近、Androidの各メーカーはソフトウェアによる独自機能を他社製品との差別化のキーポイントとしているようだ。Androidデバイスのハードウェア・コンポネントがますます画一化してきている以上、これは賢明な戦略だろう。

New York Times記事によればSamsungはすでに視線スクロール技術を“Eye Scroll”という名称で商標登録しており、スマートフォンだけでなくタブレットやカメラにも利用していく計画らしい。商標登録というのは現実の製品を市場に出す意図があることを推測させる。

ただし、視線スクロールが成功するためには、動作がほぼ完璧でなければならない。間違った自動スクロールがたびたび起こるようならユーザーはわずらわしがって、すぐに機能をオフにしてしまうだろう。しかし正しく動作するなら確かに1つの差別化要因となり得る。

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Galaxy Note 8.0詳報―触らずにプレビューできるAir ViewサポートのFlipboard、iOSで人気のノート、Awsome Noteなどがバンドルされる

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今日(米国時間2/23)、SamsungはバルセロナのMobile World Congress 2013でGalaxy Note 8.0を発表した。これでSamsungも小型タブレット分野でiPadMiniに対抗する切り札を得たことになる。スクリーンサイズはわずか2.5mmだがiPad Miniより大きい( Velazco記者の使用感の記事も参照)。

ハードウェアと同時にSamsungはホバリング操作やアプリなどいくつかの新しい機能とサービスを導入した。Appleに対抗するにはサービスと機能というソフト面を消費者に訴えかけることが重要だとSamsungも認識しているようだ。

触らずに浮かせるだけでよい

Note 8.0ではSamsungお得意のスタイラス、S Penがアップグレードされ、タッチスクリーンだけでなくナビゲーション・ボタンも操作できるようになった。機能も強化されている。SPenを画面の上に浮かせるとプレビューが表示されるAir View機能がサードパーティーのアプリでも作動するようになった。Air Viewをサポートする最初のサードパーティー・アプリはソーシャル・ニュース購読のFlipboardだ。タイル状に配置されたニュースのどれかにペンを近づけるとプレビューがポップアップする。

note8-flipboard

「ペンでタッチすればすむことなのにこんな機能が何の役に立つのか?」という疑問ももっっともだが、Air Viewの機能が拡張されればやはり便利な使い道が出てくるようなると思う。たとえば、タッチスクリーンで苛立たしいのはうっかり広告に触って開いてしまうことだが、Aire Viewによるプレビューができればこれがだいぶ防げるだろう。

Googleは広告の間違いクリックを減らすために努力をしている。一部のメーカーはぶきっちょなユーザー向けにタッチスクリーンの感度を落とすことも試みている。アイテムを選択する前にペンをかざしただけでプレビューが表示されるというのも間違いクリック対策の一つになるかもしれない。

Flipboardのアプリだけでなく、ファイル・フォルダ、メール、写真やビデオのギャラリー、ノートなどですでにAire Viewが有効になっている。デベロッパーがアプリをアップデートするにつれて今後さらに多くのアプリがサポートされる予定だ。

新アプリ、既存アプリの強化

Note 8.0ではFlipboard以外にもいくつか新アプリが登場している。

SamsungはNoteシリーズを通常のタブレットより小型で日常楽に持ち歩ける生産性ツールと位置づけている。今回リリースされたAwesomeNoteは、to-doリスト、記念日、買い物などさまざまなカテゴリー別にタスクを記録し、進捗状況を把握できる高機能ノートだ。iOS版はAppStoreのHall of Famedeアプリに選ばれており、フル機能のiPad版は4.99ドルの有料アプリだ。

開発元のBRIDは今回Android版をGoogle Playストアにリリースした。こちらも有料アプリだが、SamsungはNote 8.0に「発売開始から少なくとも1年」は無料でバンドルするという。

その他、最新版(2.0)のSamsung Chat-On、クロスメディア、クロスプラットフォームのメッセージ・サービス、読書用にスクリーンの輝度を調整するReadingMode、テレビなどの汎用リモコン兼電子番組表、Smart Remoteなどのアプリがプレインストールされる。なかでも、多くの(アメリカでは80%もの)消費者が最近タブレットを手元に置いてテレビを見るようになったので、Smart Remoteは役に立つだろう。

アメリカでは通話機能がサポートされない

Velazco記者も指摘していたようにタブレットのカメラは一般にあまり高性能ではない。Note 8.0もそうだが、タブレットでこんな具合に写真を撮るユーザーはそもそも多くないだろう。

notre dame ipad photo

またタブレットを携帯電話に使うユーザーも少ないはずだ。

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Samsungの担当者によれば、Note 8.0は「スマートフォンのすべての機能をタブレットに詰め込んだ」のだというが、アメリカで発売される際にはWiFi版でもその後にリリースされる3G/LTE版でも音声通話機能はサポートされないという。アメリカのキャリアがスマートフォンと共食いしないようにSamsungに通話機能の削除を求めたためなのか、他に独自の理由があるのかは不明だ。

なるほど通常タブレットに向かって話しかけたりしないが、通話機能があれば便利なときもあるのでこれは残念だ。今回テストしたNote 8.0には通話機能があり、問題なく作動して音質も良かった。アメリカ以外の地域に出荷される製品には音声通話機能がサポートされるという。

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最新情報:Galaxy S IVはどうやら3月15日のイベントにて発表か?!

GalaxySIVサムスンの情報管理能力は称えるべきだろう。次期Galaxy S IVのリーク情報が全く入ってこないのだ。ただ、SamMobileの情報によると、新機種のアナウンスが3月15日に行われるらしい。

但し、今回の情報は以前より出ていた噂を否定するものではない。Galaxy S IVが4月半ばにリリースされるというのは、まだイキの情報のようだ。SamMobileによると、ヨーロッパおよびアジアでは、S IVは4月初めにリリースされるということのようだ。但しアメリカ、オーストラリア、およびアフリカ地域では5月ないし6月にずれこみそうだとのこと。

昨年発売されたGalaxy S IIIも、アメリカでの発売を前にヨーロッパ、中東、およびアジアで発売が開始された。さらにその前のGalaxy S IIについても同様だった。すなわち、今回の噂はこれまでの「事実」に沿ったものであり、どうやら確からしいものと思われる(アメリカ在住の人にとっては少々残念な話だ)。

TechCrunchでは、3月15日に行われるイベントにつき、まだサムスンからの招待を受けていない。ただ、それなりの時間がある次期であり、招待を受けていないからといって、イベントそのものが行われないなどと言うことはできない。サムスンはMWC(Mobile World Congress)にも参加するが、そこではGalaxy Note 8.0タブレットがお披露目される見込みだ。

それでもMWCでGalaxy S IVのリリースがあるのではないかと思う人もいるかもしれない。しかしサムスンにとっても、世界をリードするデバイスという意味があり、おそらくは特別のイベントを企画するのが普通の考えだと思われる。サムスンの地位を大いにおしあげたGalaxy S IIIについても昨年、London Unpackedと名付けられた発表イベントがわざわざ開催されている。

知り得る限りのところでは、Galaxy S IVは最高のスペックを実現したものとなるようだ。主だったところを挙げれば、プロセッサは1.8GHzのExynos 5という8コアで、ディスプレイは5インチで440ppi、そしてワイアレス充電規格であるQiをサポートして、カメラは1300万画素を搭載するものと思われる。

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(翻訳:Maeda, H)

サムスン、2012年のスマートフォン出荷台数は2億1300万台。Appleとノキアの合算を上回る

apple-samsungスマートフォン界での覇権をめぐって、サムスンとAppleの戦いはますます激化している。しかし最新のStrategy Analyticsによる統計データによれば、サムスンが30%のマーケットシェアを獲得し、Appleに対するリードを広げつつあるのだそうだ。

レポートによるとサムスンは2012年に2億1300万台のスマートフォンを出荷したのだそうだ。これは単一メーカーによる年間スマートフォン出荷台数の記録になるのだとのこと。サムスンの前の記録保持者はNokiaで、2010年の1億10万台という記録だった。

サムスンはハイエンド(Galaxy S IIIやGalaxy Note II)からローエンド(Galaxy Y等)までを広く手がけており、それもあって市場に受け入れられているようだ。2012年に関していえば、サムスンはAppleとノキアの販売台数を合算したよりも多くのスマートフォンを売り上げたことになる。

iPhone 5のパーツ発注件数が減少したのは、需要が見込めないからではないか等のに関わらず、Appleの方も順調な成長を続けている。全世界で1億3580万台のスマートフォンを売り上げているのだ。シェアにすると19%ということになる。但し出荷台数の年間増加率は46%を記録したのだが、実のところ2011年の統計でもAppleのマーケットシェアは19%となっていた。

ちなみにサムスンとAppleは、両者で全世界スマートフォンの半分程度にあたる台数を出荷したことになる。

ノキアも必死の努力で3位のポジションを確保した。2012年は3500万台のスマートフォンを出荷している。しかしマーケットシェアで言えば前年の16%から5%に落ち込んでしまっている。Microsoftとの連携あ、Lumiaシリーズの爆発を期待しているところだ。

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(翻訳:Maeda, H)

Kantarレポート:スマートフォンの世界的人気はAndroid(サムスン)。但しアメリカと日本ではiPhoneが絶好調

androidrobotAndroidスマートフォンが、昨年末ホリデーシーズンの覇者となった。Android搭載機種の中でもサムスンが絶好調だ。但し、アメリカおよび日本ではiPhoneがトップということになったらしい。この統計を出しているのはKantar Worldpanel Comtechだ。WPPの一部門で、12週間毎に携帯電話の販売統計を出している。また、MicrosoftのWindows Phone OSは、アメリカおよび中国という巨大市場で苦戦が続いているようだ。ヨーロッパでは普及に向けた多少の兆しも見られるようだが、未だにほとんどのところで一桁パーセントの普及に留まっている。

スマートフォン利用率は各国で増加傾向にあり、従来型フィーチャーフォンを上回りそうになっている場所も増えてきている。Kantarによると、スマートフォンの普及率で言うと調査対象国の中でイギリスが最も高く、61%にのぼるのだそうだ。2番手につけているのはオーストラリアで54%、3位がフランスで46%となっている。以下、次のように続く:イタリアとスペインが双方45%、アメリカが42%、中国が39%、ドイツが38%、そして日本が24%(日本では携帯電話の普及率が高く、スマートフォン以前からずっと使っているという人が多いのだろう)。

各地で好調なスマートフォン市場だが、ここを引っ張るのはAndroidだ。12月23日までの12週間におけるスマートフォン売り上げを見ると、さらにリードは広げそうな様子だ。たとえばスペインでは販売されたスマートフォン中、なんと87%がAndroid端末となっている。また拡大しつつある中国でも4分の3近く(72%)がAndroidという状況になっている(その他のデータは末尾に掲載しておいた)。

Androidの中で見ると、首位のブランドはサムスンだ。Kantar Worldpanelのグローバルコンシューマーインサイト部門のディレクターであるDominic SunneboがTechCrunchに話してくれたところによると、ヨーロッパの5大市場(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、そしてスペイン)における全携帯電話中でサムスンデバイスが占める割合は43%にのぼるのだそうだ。ちなみにアメリカでは27%、オーストラリアでは32%、そして中国都市部では23%だとのこと。但し日本ではこれが6%にまで落ち込む。9つの市場を合算すると、サムスンの販売台数シェアは27%になるのだそうだ。

Appleの強さが光っているマーケットもある。たとえばアメリカ市場もそのひとつだ。iPhone 5が好調で、iOSがスマートフォン全体の中で51.2%を占める。これは昨年比で6.3%伸びている。また日本はiPhoneとAndroidのギャップが最も大きな市場と言えそうだ。iPhone率は66%で、Androidは32%となっている(日本については昨年途中からデータを取り始めたばかりで、過去のデータと比較することはできない)。

ところでKantarは、Androidも飽和点に近づきつつあると分析している。「飽和点」という言葉には2つの意味があるだろう。つまりひとつはスマートフォン全体にわたっての飽和状態だ。フィーチャーフォンからスマートフォンに買い換える需要は一段落し、これからは購入者が減っていくだろうというもの(メーカー全体にとって悪いニュースだ)。また、Androidに対する「飽き」のようなものを意味するものでもあるだろう。たとえば新しいもの好きな消費者などは「次のターゲット」を探して動き出すこともあるとのこと(シェア拡大を狙っているMicrosoftはこれに賭けたいところだろう)。

但し、Kantarの分析では前者の意味が強いようだ。Sunnebo曰く「2012年末の統計では、スマートフォンに用いられるOSの中で、Androidが勝利していました。しかしこの1年での利用者増加率は確実に落ち込んできています。初めてスマートフォンを購入するという人が減ってきているのです」とのこと。

Windows Phoneについてはどうだろうか。ヨーロッパでそれなりの人気を獲得しているのは、現地におけるノキアのブランド力によるところが大きいのだろう。イタリアでは未だにSymbianユーザーがかなりの数にのぼる。昨年末時点のスマートフォン販売台数のうち、20%をSymbian OS搭載機が占めていた。前年比で5%減少はしたものの、まだこの割合を保っているのだ。そしてノキアが大好きだという人が、自然とLumiaに移行しつつあるということもあるのだろう。ハイスペック機と普及機の双方を用意したのも成功だったようだ。ノキアにとってみれば、もっとはやくSymbianから移行すべきだったということになるのかもしれない。そうすればもう少し多くの利用者を獲得できた可能性もありそうだ。

但し、そうは言ってもヨーロッパの主要マーケット全体で見ると、Windows Phoneの占める割合は5.4%に過ぎない。

さらにMicrosoft(およびノキア)は2大市場における結果が全く出ていないのも心配な点だ。Sunnebo曰く、アメリカと中国においては「全く芽が出ていない状態だ」とのこと。アメリカにおけるWindows Phoneの販売割合は2.6%で、中国(ここでも一時Symbianがトップの人気を集めたことがある)では1%にも満たないようだ。「2013年もMicrosoftは苦戦を続けることになりそうです」とのこと。

Kantarは、スマートフォン率が61%に達したイギリス市場についての詳細もレポートしている。メーカー比較ではサムスンがAppleを僅差でリードしているとのこと。販売数中、サムスンが35%を占め、Appleが32%となっているのだそうだ。ちなみにノキアについては「状況が変わりつつあるようです」とのこと。Windows PhoneとSymbianをあわせても6.2%となっているのだ。昨年同時期には50%以上を占めていたのだった。またRIMも在庫がなかなか売れない苦しみを味わっている。RIM好きもBB10を待っているという状況もあるだろう。しかしBlackBerryの率は、わずか6.4%に留まっている。

kantar worldpanel comtech

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(翻訳:Maeda, H)

高精細度競争激化へ―Samsungも次世代Galaxy S IVにRetinaを超す440PPIディスプレイ搭載のもよう

GalaxySIV

最新の情報によると、SamsungのAndroidスマートフォンの次世代フラグシップ・モデル、Galaxy S IVには4.99インチ 440ppiスーパーAMOLEDディスプレイが搭載されるという。一言でいえば、Samsungとして過去最高品質のディスプレイが投入されるわけだ。

これに加えて、部品の情報に詳しいDigiTimesの記事によれば、 SamsungのAMOLED液晶パネルには新しいピクセル・レイアウトが用いられているという。この情報は確認されていないし、どのみちGalaxyS IVが(多分4月に)発表されるまで確認されないだろう。しかし、Galaxy S IVが440ppiのディスプレイを備えるという情報はそうとう前から出まわっている。次世代Glaxy Sにはスーパー高精細度ディスプレイが搭載されると期待してもがっかりしないですむのではないか?

Samsungの新しいピクセル・レイアウトは六角形あるいはダイヤモンド型だという。従来の正方形の格子型よりも単位面積あたりのピクセル密度を高められるのだそうだ。

快適に見ることができるスクリーンサイズでは440ppiが在来型(正方形)のピクセル配置の限界だという(もっとも5インチというサイズが「快適」かどうかは主観の問題だが)。

しかしこの記事によるとSamsungが開発した新レイアウトでは、小型のスクリーンで440ppi以上の表示密度が可能になるという。新テクノロジーでスマートフォンの希少な表示スペースを拡大できるとなればディスプレイをめぐる競争は一層激化することになるだろう。

しかしピクセルの密度はディスプレイのパフォーマンスを測る一要素にすぎない。平均的なユーザーの視力では300ppi程度が視認できる限界だと言われているiPhone4が326ppiのRetinaディスプレイで初めてこの限界を破ったとされる。〔日本版:Wiredの記事によれば、視認性の限界は「12インチの距離で477ppi前後」というのが正しいという〕。

それ以来、スマートフォン・メーカーはディスプレイの高精細度競争を繰り広げてきた。ピクセル数を増やすためにディスプレイを大型化するという方法も採られた。しかしディスプレイを大型化すればピクセル密度は下がる。悪循環だ。

Galaxy S IVに事実440ppiディスプレイが搭載されるなら、上述の限界をはるかに超えたスーパー高精細度だ。しかしこのクラスのディスプレイを搭載するのはGalaxyだけではない。すでに発表されたSonyのXperia ZHTCのDroid DNAはどちらも5インチ440ppiディスプレイを搭載する。

GS4はライバルの5インチ・スマートフォンに比べてだいぶ後発となるが、なにしろ人間の目には限界があるわけで新ピクセル・レイアウトが一般消費者の目にどれほどの差となって映るか注目だ。

スマートフォンの大画面化は少々行き過ぎとおもわれるが、ピクセル数の競争も同様の傾向ではなかろうか?

[via UberGizmo]

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実際のところ、Androidは安いけれども出来が悪い

初めてAndroidが出てきた時、私にはヒットの予感があった。初期のOSはいただけなかったが ― G1はSidekickの増強版みたいだった ― 私にはAndroidデバイスが世界を覆いつくすであろうと考える単純な理由があった。それが無料であり、キャリアーはJavaスタックや出来の悪い自家製OSの心配をする必要がなくなるからだ。代わりに彼らは、ほぼ全世界中のAndroid機と同じように動くスマートフォンを売ることができる。それは、あらゆる方面からの競争に面していた業界に対すGoogleからの贈り物だった。

そして計画は成功した。しかし、なぜ「フリー」仮説が通用するのか私はかねがね疑問だった。

今日(米国時間1/23)、GizmodoのSam Biddleは、なぜそこまでAndroidが人気なのかを調べたすばらしいレポートを発表した。その電話機は安価であらゆる地域のユーザーに広く受け入れられている。一方iPhone(黒いメタルと豪華なガラスの風貌)はよくて299ドル、キャリアー契約なしなら500ドルはする。Motorola Atrix HDなら契約込みで99セントだ。

Biddleがこう書いている。

常に高価で羨望の的の美しく面取りされたiPhoneと、それ以外全てとの違いは明白だ。iPhoneは広く一般に良いと考えられている。それ以上のAndroid機も十分に良いと考えられている。しかし端的に言ってしまえば、価格の割には十分良いということだ。そしてこの特質は、他のどんな新機能よりもGoogleの〈人民のための電話メーカー〉としての役割を保証している。それは民主的ガジェットであり、一方Appleは、その特権的立場を、眼力のありすぎる上部階層の裕福な財布と繋ぐことに成功したにすぎない。

要するに、スマートフォンの普及にかけて、GoogleはOSを誰にでも無料で与えることによって完璧にこなしている。それは本質的に「完全無料」のソフトウェアであり、メーカーは使える確かなOSを、遅くて出来の悪いハードウェアに載せて安く売ることができる。その結果のAndroid(およびSamsung)人気は、上部より下部の階層によって支えられている。

Biddleは記事の中でさらに深く堀下げているが、このiOSとAndroidの極めて重要な差異を覚えておくことは重要であると私は思う。Androidは勝ち続けている。これは紛れもない真実であるが、Androidは市場のローエンドを猛スピードで吸い込むことによって勝ち続けているのである。 根っからのiPhoneボーイである私でさえ欲しくなるような美しい旗艦スマートフォンでも出て来ない限り、Androidは、最高だからではなく、最安値であることによって世界を征服しつつある。しかし、一たびAndroidがその両方の要素をものにすれば、これは要注意だ。RIMとMicrosoftは叩きのめされ、Appleは、その筋金入りのファン層にもかかわらず、いよいよ真の競争に曝されるだろう。酒飲みなら誰でも言うように、この世には良いウィスキーと安いウィスキーがあり、ごく稀に安くて良い酒もある。Googleは、そのスイートスポットを捕える必要がある。そうなったとき市場はいよいよ軌道に乗るだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)