デスクトップのGoogle画像検索はサイドパネルで機能性と利便性をアップ

米国時間8月6日、Googleの画像検索を使った人はUIの新しい成分に気がついただろう。もっと詳しく見たい画像があったら、それをクリックするとサイドパネルが現れて詳細画像と関連画像を表示する。その品物の評価や価格、在庫状況、原材料、調理時間などの関連情報も、検索対象のタイプや性質に応じて表示される。

このサイドバー方式が、従来のカラムの中に直接現れるインタフェイス成分よりいいのは、最初の検索結果として表示されるサムネール画像の集合の閲覧を画面の左側で続行できることだ(新しいUI成分によって隠されない)。そこで、ほかの画像をクリックしたらサイドバーの画像は変わるがサムネール集合の行ったり来たりはそのままできる。あるいは左右の矢印でページを切り替えられる。

これらはすでに既存のいろんな検索結果や製品で有効なUIだが、自分の会社などの製品について気になる人は、このデベロッパー向けドキュメンテーションを読んでみよう。

  1. Screen-Shot-2019-08-06-at-12.56.01-PM

  2. Screen-Shot-2019-08-06-at-12.55.18-PM

  3. Screen-Shot-2019-08-06-at-1.08.05-PM

全体的にこれは、これまでの結果表示方法に対する大きな変更ではないけど、Googleの方向性の変化としては大きいかもしれない。なぜならGoogleは画像検索で、Pinterest的な方向性をこれまでも試行しているからだ。特に今回のはUIとしての完成度も高く、ショッピングや料理の方法、室内装飾、デザイナーの仕事などなどで「比較して選ぶ」という作業がやりやすい。これまでのGoogle画像検索に比べて機能性があるから、今後Googleは画像検索を本気で収益源にする気かもしれない。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

創業10年でついに陽の光が当たってきたプライバシー保護型検索エンジンDuckDuckGo

プライバシーを重視する検索エンジンDuckDuckGo(DDG)に、このところ勢いがついてきた。同社の今日(米国時間10/11)の発表によれば、一日の検索数が2000万に達してからわずか1年弱後に、それが3000万に達した。前年同期比で50%の増加だ。〔下図に引用されているツイートによれば、1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達している。ツイートの下に、推移のグラフのリンクがある。〕

一日の検索数1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達した。その成長カーブは、忍耐と信念の歴史でもある。〔2008年9月創業〕

しかしその信念は報われた。ユーザー数は伸び続けており、その成長カーブは、優れた航空機の、きれいな離陸の航跡のようだ。

一日に3000万の検索数は、Googleの30億強に比べると大海の一滴だ(Googleの数字は2015年のもの)。

ファウンダーのGabriel Weinbergはこう言う: “一貫して年率50%ぐらいで伸びていたから、マクロのレベルではそれほど意外でもない。数字がどんどん大きくなっただけだ。でも今年は、さらにはずみがついたようだ。とくに最近2か月の動きを見るとね”。

“世界中で伸びているんだけど、ここ数か月はアメリカがとくに大きい”。

DDGの検索エンジンはGoogleと違ってプライバシーを重視し、広告のターゲティングのためにユーザーを追跡したり、その特徴〔好みなど〕を調べたりしない。

その代わりDDGは、各回の検索で入力される検索キーワードに基づいて広告を表示する。Googleがやってるような、ユーザーをつけ回していろんなデータを集め、それらを高度なアドテックビジネスに注ぎ込むことはしない。

DDGによると、同社のユーザー追跡をしないビジネスモデルでも、2014年以降は黒字だ。アフィリエイトの売上もある。

アクティブユーザー数は公表されていないが、今年初めのサードパーティによる推計では、ユーザーベース2500万、となっている。

今年はメインの検索のほかに、トラッカー・ブロッカー(tracker blocker)というツールも立ち上げて、ユーザーのネット上の行動や活動を企業にスパイされないようにした。

資金面では最近、VCから1000万ドルを調達したが、外部からの投資はこれがやっと二度目だ。

同社によると、その資金は、プライバシー重視のビジネスモデルの一層の拡張に充てられ、また検索結果ではローカル市場をもっと取り上げていきたい。それにより、ローカル企業のマーケティングのグローバル展開を助けることにも、つながるだろう。

ヨーロッパのGeneral Data Protection Regulation(GDPR)のようなプライバシー規制も、きっとDDGの追い風になるだろう。

アメリカでも国レベルのプライバシー規制の法制化が検討されているから、企業による人びとの情報の扱いに一定のルールとコントロールが設けられるだろう。

そしてどんなに厳しいルールができても、元々ユーザーのトラッキングをしないDDGにとっては、それらが有利に働くに違いない。

画像クレジット: Stewart Bremner/Moment

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

トラベル情報のSkyscanner、Yahoo Japan他からの1.92億ドルでアジア進出を加速

2016-01-13-skyscanner

今日(米国時間1/12)、イギリスのエジンバラに本拠を置くトラベル検索エンジンのSkyscannerは1億2800ポンド(約1億9200万ドル)のベンチャー資金を調達したことを発表した。 同社は評価額を明らかにしていないが、Financial Timesは評価額は16億ドルと推定され、めでたくユニコーン〔評価額10億ドル以上のスタートアップ〕の仲間入りをしたと報じている

Skyscannerの創立は2003年で、今回の新規資金は同社が国際市場を開拓し、そのために必要な企買収を実施するために利用されるという。今回はアジアから新しく投資家とが参加した。そのうちの2社はマレーシア政府の戦略的投資のためのファンド、Khazanah Nasional Berhadで、もう1社はすでにSkyascannerのベンチャー・パートナーである日本のYahoo! Japanだ。

ファンドマネージャーのArtemis、独立の投資マネージャー。Baillie Gifford、非公開証券会社のVitruvian Partnersもこのラウンドに加わった。SAPとSequoiaはこれ以前からのパートナーだ。

同社は公式ブログ記事で、今回のラウンドは一次投資、二次投資の2部に分かれ、それぞれ新しい投資額に応じて株式の持ち分(率は非公開)を得たとしている。

共同ファウンダー、CEOのGareth WilliamsはFinancial Timesとのインタビューで、「新しい資本はわれわれの株式の換金性を高めるので、一部の株主は株式をすべて手放すことなく、一部を売却することができるようになるだろう」と述べている。

この3年、Skyscannerはアジア市場への参入の努力を重ねてきた。中国最大の検索エンジン、百度やYahoo! Japanと提携し、日本、中国、シンガポールにオフィスを開設した。また中国のトラベル検索のスタートアップ、Youbibiを買収している。

Skyscannerサイトは毎月5000万人が利用している。しかしこの分野にはライバルがきわめて多い。Kayak、Expediaに加えて中国からもQunarやCtripのようなサビスが現れている。またGoogleのフライト情報、Google Flightsも手強いライバルだ。Googleはフライト情報処理ソフトのスタートアップ、ITA Softwareを2010年に買収したのを機としてFlightsのサービスを提供開始している。

画像:: Ditty_about_summer/Shutterstock

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleはApple Musicを敵視しているのだろうか…アクション広告で差別?

16104170427_7770c50e17_k

音楽をもっぱらストリーミングで聴きたい人にとって、今やオプションが数えきれないほどある。Spotifyがあり、Rdioがあり、MicrosoftのXBox Musicがあり、Amazon、Apple MusicGoogle Playがある。もちろん、まだまだほかにもある。この戦線に参加しているGoogleは、たまたま世界最大の検索エンジンだが、音楽ストリーミングサイトのごく一部しか認識しないようだ。

今Googleがテスト中の広告企画”PlayListen Now”では、ユーザが曲名を入力すると、Google Play、Spotify、Amazonなど、いくつかのストリーミングサイトを教えてくれる。

しかしApple Musicは登場しない。AppleがオーナーであるストリーミングアプリBeats はあるのに。下図でもお分かりのように、GoogleのテストはAppleを完全に黙殺している:

Screen Shot 2015-07-24 at 1.54.21 PM

こういういわゆる“アクション広告”に、Googleは力を入れようとしている。これまでのように単純にリンクだけがある広告よりも、おもしろいからだ。”PlayListen Now”と似たやり方で、ビデオの”Watch Now“があるし、検索結果からの食品の配達もある。

ここで、SpotifyやAmazonなど特定のストリーミングサイトだけが登場する理由は、よくわからない。彼らとパートナーしたのか、それとも彼らはお金を払っているのか?

Taylor Swiftはストリーミングの連中と仲良しではないが、Appleでさえ、Googleほど険悪ではない:

Screen Shot 2015-07-27 at 11.14.27 AM

というか、彼女の最新アルバム「1989」は、Google Play Musicからストリーミングできない。個々の曲は買えるけど。ストリーミングできるのは、Appleだけだ。こりゃー、へんだぜ。

Screen Shot 2015-07-27 at 11.19.54 AM

でも、これが現実だ。

やれやれ。

Googleは、検索のシェアがつねに60%以上あるから、一般的に言えば、企業はGoogleを無視できない。Appleだけは、GoogleなしでMusicは成功すると思っているのかもしれないが、GoogleもApple Musicのローンチを助けたって一文の得にもならい。曲をクリックしたユーザをiTunesに送るのは、簡単なはずなのに、それをしなかった。YouTubeには、iTunesで買え、というリンクがあるのに。

あるいはGoogleは、SpotifyやAmazonを敵と思っていないのかもしれない。Appleほど怖くないから、平気でリンクを載せるのかも。

Googleはこの件でコメントをくれないが、PlayListen Nowはあくまでも、まだテスト中のプロダクトだ。公式ローンチしたときApple Musicの扱いがどうなるか、それが興味津々だね。

Googleも、Taylor Swiftともっと仲良しになった方が、いいと思うけどね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

検索エンジンでYahooがじりじりアップ―Google、モバイルを除くシェアで75%を割る

2014年第4四半期の決算が期待を下回った Googleだが、もうひとつの問題が浮上した。検索エンジン市場でYahooがじりじりとシェアをアップさせ、その分Googleがダウンした。モバイルを除くアメリカの検索エンジン・シェアでGoogleが2008年以来初の75%割れを記録した。一方、Yahooはbingを抜いてアメリカの検索エンジンとして第2位となった(デスクトップ、タブレット、スマートフォンを含む)。

下で詳しくみていくが、ある意味、大海の一滴のような変化ではある。それでもStatCounterのレポートによれば、YahooがFirefoxのデフォールト検索エンジンの地位を獲得したことがはっきりと結果を生んでいるのは注目だ。過去3ヶ月でYahooはアメリカにおけるFirefoxブラウザ上の検索シェアを3倍に伸ばした。

Yahooは2014年11月に10%だったFirefoxでの検索シェアを28%に伸ばした。これに対してGoogleは64%にダウンした(デスクトップ、ゲーム機、タブレットを含みスマートフォンを除く)。

Yahooのこの小さな成功は、YahooがSafariブラウザのデフォールト検索エンジンの地位を狙ってAppleに働きかけているという情報を考えるとき興味深いものになる。Safariのデフォールト検索エンジンはGoogleだが、今年で契約が切れる

YahooとMicrosoftの検索エンジンでの提携は、今年で10契約の折り返し点を迎える。Yahooは検索ビジネスの強化を目指して“契約内容の改定”を申し入れているという情報がある。おそらくはYahoo独自のテクノロジーを注入し、Yahooにとって売上をアップさせる内容としたいのだろう。.

検索市場全体からすると依然、Googleの圧倒的優位は揺らいでいない。

まずFirefoxはGoogle Chromeに比べてはるかにシェアが小さい。アメリカではChrome、Internet Explorer、iPhone、Safariについで5位にすぎない。

またGoogleが75%を下回ってといっても、それはモバイルを除外した数字だ。モバイルを含めたGoogleの検索シェアは78%ある。しかし2014年11月のGoogleのシェアは79.79%だったから、やはり1%ポイント低下している。

デスクトップ、タブレット、ゲーム機に限ればなるほど、過去3ヶ月でbingとYahooのシェアは増加し、その分Googleが減少している。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Microsoftの検索エンジンBingが質問の文脈を記憶して会話のような検索が可能に

Microsoftが今日(米国時間8/13)から、そのデスクトップ用検索エンジンBingに、パーソナルアシスタントCortanaの知能を持ち込んで、ユーザのこれまでのクェリを参考にしながら今のクェリへの情報を与える。文脈に即した情報を与えるので、検索が会話的になり、ちょうど、友だちとチャットしているときに、前の質問の関連質問をするような感じになる。

たとえばGuardians of the GalaxyでStar-Lordを演じた俳優の名前を検索すると、BingはChris Prattという名前を教えてくれるだけでなく、”Who is his wife?”(彼の妻は誰か?)とか”How old is he?”(彼は何歳か?)などの関連質問にも正しく答えてくれる。この場合の‘彼’は、Bing/Cortanaにとって、ユーザの前の質問の答えであるChris Prattなのだ。

この機能はまだ多国語化されていないので、合衆国のユーザなどが便利に利用できるだけだが、人に関する質問を続けていくと、その‘人’は前の質問やその答えの中の人である、と前提されるから、クェリのセッションが相当長い会話になることもありえる。

Bingに文脈知を持ち込もうとするMicrosoftの取り組みは、賞賛に値する。それによってコンピュータとの対話が、現実世界の対話に近いものになるだろう。一つの主題に関して一連の複数のクェリを投ずる、という検索が楽にできるようになり、短い単純な質問で単純な答が得られる。こんな対話システムがこれからますます成熟していけば、検索エンジンやそのほかのソフトウェアが、エンドユーザとさらに複雑な会話をできるようになるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SEO担当者向け : これだけは知っておきたい検索エンジンの基本 【2013年度末版】

ますます高度化、専門家する検索マーケティング、SEO Japanもついついマニアックな記事が多目になってしまいますが、意外と変わりそうで変わらないのが検索エンジンの基本的構造。今回はそんな検索エンジンの基本を改めて整理した記事をサーチエンジンランドから紹介します。基本というには、若干高度な内容も含まれており、SEO担当者向けの基本といった感じではありますが、いわゆる「初心者向け」記事とは一線を画す納得の内容。混沌のSEOの時代、基本を再度理解した上で、来年のあるべきSEOを考えてみてはいかがでしょう? — SEO Japan

SEO業界の関係者(または参入を望む人達)は、様々な細かい仕事に追われている。サーバーの構造、301 リダイレクト、404 エラー、タイトルタグ等々、数えれば切りがない。

そのため、じっくりと腰を落ち着け、それぞれの作業がどのような意味を持っているのか考えることを怠ってしまう。また、大半のSEOのスタッフは、一度もトレーニングを受けたことがなく、「その場」で何とかしなければならないため、検索エンジンの仕組みを知らないSEOのスタッフが多いのは致し方ないのかもしれない。

(グーグル等の)検索エンジンの仕組みを時間を割いて考えたのは、何年前のことだろうか?私は、先日のグーグルウェブマスターハングアウト、そして、このチャットで明らかになったリンク否認ツールの情報を記事(日本語)にまとめていた先月、久しぶりに検索エンジンの仕組みを真剣に考える機会を得た。

しかし、正直に言うと、否認ツールに関する記事を書くまで、8-10年間のブランクがあったと思う。そこで、この記事を通じて、悪習を断ち切っていく。この記事では、上級者に向けて、検索エンジン(グーグル)の仕組みを説明していく。用語や運用の順番は若干異なるかもしれないが、ビングとヤフー!も同じ様なプロトコルを利用している。

クロール vs. インデックス

グーグルがサイトを「インデックス」した、とは何を意味するのだろうか?SEOの関係者は、グーグルで[site:www.site.com]検索して、サイトが提示されたと解釈する。これは、グーグルのデータベース内のページがデータベースに加えられたことを意味するものの、必ずしもクロールされているわけではなく、そのため、次のメッセージが時折表示されるのだ:

の結果の説明は、このサイトのrobots.txt により表示されません ? 詳細

インデックスはクロールとは全く異なる。簡単に言うと、URLはクロールされる前に、発見されなければならず、「インデックス」される前に(より正確に表現するなら、グーグルのインデックス内のワードに関連付ける)前にクロールされなければならない。

最近仲良くなったエンリコ・アルタヴィラは、次のように説明していた。私にはこれ以上分かりやすく説明することが出来ないため、引用させてもらう :

インデックスは、文書ではなく、ワードやフレーズのリストを持ち、その一つ一つに、当該のワードやフレーズに関連する全ての文書への参照情報が与えられている。

私達は「文書がインデックスされた」とよく言うが、実際には、「文書に関連するワードの一部が、文書に向けられるようになった」ことを意味する。文書は、そのままの状態で別の場所にアーカイブされている。

また、古くから付き合いがあり、グーグルに務めた経験を持つ ヴァネッサ・フォックスは、次のように説明している:

グーグルは、URLについて学び…その後、URLをクロールのスケジュールシステムに加える。リストを推測し、それから、優先度を考慮してURLのリストを再編成し、その順番通りにクロールしていく。

優先度は、様々な要因により左右される…ページのクロールが終わると、グーグルは、別のアルゴリズムのプロセスを実行し、インデックスに当該のページを保存するかどうかを決定する。

要するに、グーグルは、把握しているページを全てクロールするわけでも、クロールするページを全てインデックスしているわけでもないと言うことだ。

以下に、グーグルが提供したルート図を簡素化したものを掲載する:
how-search-engines-work

その他にも幾つか注意してもらいたい点がある:

- robots.txtは、ページのクロールをブロックするだけである。そのため、グーグルは、上の例のようなページをたまに検索結果に表示する。内部リンク等のアイテムを基にページとワードを関連付けることが可能であっても、ページのコンテンツをクロールすることは出来なかったからだ。

- ページレベルのnoindexコマンドは、確定的ではない。グーグルはページをクロールして、ページ上のワードをインデックスと関連付けることが可能だが、検索結果に当該のページを盛り込むことを意図しているわけではない

しかし、グーグルは、noindex処理したページを、誰でも見ることが出来る記録に含めることがある。実際に、グーグルは、その他のシグナルにより、インデックスされるべきだと判断される場合、noindexコマンドを無視することもあると明言している。これは、グーグルが、その他の検索エンジンとは一線を画する重要な領域である、ヤフー!とビングは、noindexのコマンドに従い、インデックスすることも、検索結果に盛り込むこともない。

また、カノニカル、パラメータの除外を含むその他の要素もまた、グーグルがページについて把握し、クロール/インデックスする間に処理されていく点も注目に値する。

リンクとリンクグラフ

次に理解してもらいたいのは、リンク、そして、リンクが処理される仕組みである。ここで最も重要なことは、リンク(そして、その延長線上にあるページランク)は、クロールの最中に処理されるわけではない点である。つまり、グーグルは、先ほど説明したようにクロールを行うものの、クロールを行う間は、ページランクの検討を行わずに、別の段階で対処しているのだ。

このポイントはどのような意味を持つのだろうか?

  • ページランクは、誰が何と言おうと、リンクの量と質の計測値である。ページ上のワードとは何の関係もない。
  • 大勢のSEOの関係者は、ページランクには 2つの要素(ドメインレベルとページレベル)が存在すると考えている。ドメインレベルのページランクは、ドメインのオーソリティを特定し、大勢のSEOの当事者が、サイトのランク付けに用いられていると考える要素である。私自身も、グーグルがドメインオーソリティの一部の要素を利用していると思うものの、グーグルがこの点を認めたことは一度もない。
  • ページランクは、クロールとは別に処理されるため、「noindex」や「disallow」等の指示やリファラーベースのブロックが、ページランクの流れを止めることは出来ない。
  • リファラーベースの追跡を用いて、ページランクをコントロールすることは出来ない。要するに、(例えば).htaccessでリファラーをブロックして、nofollowのような影響をgooglebotに与えることは不可能である。
  • 一般的な考えとは異なり、302 リダイレクトはページランクを転送する。
  • 以下にページランクの流れを遮る4つのアイテムを挙げていく:
    1. リンクのソース上でのnofollow
    2. リンクの起点となるページのrobots.txt内でのdisallow。robots.txtコマンドは、当該のページのコンテンツのクロールを拒否し、検索エンジンがリンクを見ることはないため、効果がある。
    3. リンクの起点となるページでの404エラー 。
    4. リンクの終点となるページでの404エラー。 404の効果があるのは、このコマンドがサーバーサイドで発生するためである。リンクグラフの処理が行われると、検索エンジンは、再びページにアクセスすることが出来なくなる。反対に、robots.txtでブロックされたページは、実際には存在し、インデックスに加えられていないだけであるため、ページランクを引き続き獲得する。

2012年8月20日に行われたウェブマスターハングアウトで、この点を指摘するためにグーグルが用いたスライドのスクリーンショットを以下に掲載する:

page-rank-slide

劣悪なリンクを処理する方法として、もう一つ挙げられるのが、リンクのソースを否認する方法でる。これは、グーグルが受け入れた場合、ソースリンクに「nofollow」を加えるのと同じ技術的な影響をもたらす。

このようにして検索エンジンは動いている

これだけでは、検索エンジンの仕組みを完全に理解することは出来ないだろう。とりあえず、覚えてもらいたい重要な点を以下に挙げていく:

  1. クロールとインデックスは同じではない。
  2. ページランクは、クロールとは別に処理されている。
  3. ページランクの転送をブロックする方法は4つのみであり、それ以外だと否認しかない。

知らなかった情報はあっただろうか?私自身は、リンクのリファラーを.htaccessでブロックし、ページランクの流れを断ち切ることが出来ると(誤った)考えていた。皆さんにも、どのような誤った考えの下、SEOに取り組んでいたのか、振り返ってもらいたい。

事実確認作業に協力してくれた、エンリコ・アルタヴィラに感謝の意を伝えたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Search Engines Work ? Really!」を翻訳した内容です。

SEO初心者に勉強になることはもちろん、検索エンジンと関わって15年以上の私でも、改めて気づきがある記事でした。「インデックスされたとうことは、Googleでsite:で検索して表示されることではない」という一言にはしびれましたね。SEOを実践するにおいて考えるべき要素は様々ありますが、迷った時はここに書かれている基本の基本を見失なければ大きく外れることはないはず。「より簡単になる」ことは決してないSEOの世界ではありますが、2014年のSEO、地道に迷わず取り組んでいきましょう! — SEO Japan [G+]