Firefoxの実験部門Test Pilotから価格追跡とリンクをメールでさっと送れる実験プロジェクトがローンチ

Firefoxのさまざまな新しいアイデアを実験しR&Dしている部門Test Pilotが今日(米国時間11/12)、二つの新しいプロジェクトを発表した。それらは、オンラインストアのアイテムの価格を追跡するPrice Wiseと、友だちなどにリンクを簡単にメールで送れるEmail Tabsだ。

Price Wiseはその名のとおりのサービスで、Best BuyやeBay, Amazon, Walmart, Home Depotなどにおける価格の変化をFirefoxを使いながら調べられる。そういうエクステンションは前からいろいろあるが、今回のはひもつきでないことが、すばらしい。Mozillaによると、すべての処理がどっかのサーバーではなくユーザーのマシン上で行われ、サードパーティのツールは使わない。またアフィリエイトなどを通じてMozillaが収益を得ることもない。

ちょっとおもしろそうなのは、Price Wiseが機械学習を使っていることだ。Mozillaのスポークスパーソンは曰く、“機械学習は個々のエクステンションの中にあるのではなく、今後いろんな仕事をプライバシーを犠牲にせずにやらせるために、汎用ツールのような形でエクステンションの外にある”。

一方Email TabsはPrice Wiseと違って新しいコンセプトだ。家族や友だちなどとリンクの共有をメールでやってる人は今でも多いが、そのためのコピペという作業はあまりエレガントではない。そこでEmail Tabsのボタンを押すと、共有したいタブと、そのリンクと一緒に送りたいわずかなコンテンツを指定して送信できる。つまり、リンクだけでも送れるし、ページのスクリーンショットやテキストの全文コピーなども送れる。

そのために使うメールアプリケーションは目下Gmailだけだが、すべての情報をクリップボードへコピーしてどこかへペーストしてもよい。

これら二つの実験的プロジェクトは、Test Pilotにサインアップして誰でも利用できる。

Firefox Email Tabs

Mozillaはさらに今日、実験から本番に昇格した三つのプロジェクトを発表した。まず、最大1GBまでのファイルを暗号化してシェアできるSendは、年内にアップデートして再ローンチする。そしてFirefoxのルックスをカスタマイズできるColorは、エクステンションとして独立する。そしてさらに、二つのブラウザーウィンドウを一つのFirefoxウィンドウの中に横並びにできるSide Viewも、独立のエクステンションになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スペースシェアの「スペースマーケット」が約4億円を調達して開発・営業を強化

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球場からお寺からオフィスの会議室まで、空きスペースを1時間単位で貸し借りできるマーケットプレイス「スペースマーケット」。サービスを運営するスペースマーケットは8月29日、オプトベンチャーズ、リクルートストラテジックパートナーズ、みずほキャピタル、SBI インベストメント、オリックスを引受先とした約4億円の第三者割当増資を実施したことを明らかにした。

スペースマーケットは2014年1月の設立で、同年4月にサービスを開始した。現在のスペース数は8500箇所で毎月順調に増加しているという。ユーザー数は対前年比で300%増加の3万人。これまでの成約件数は非公開だが、現在7割弱がパーティーでの会場探しに使われているという。それも首都圏で、15人未満の比較的小さな規模のものが中心だ。

また最近では、これまで提供してきたマーケットプライスに加えて、コンシェルジェが会場手配からイベント企画までをサポートするエンタープライズ向け事業も拡大。企業のサンプリングやマーケティング、リクルーティングのための場作りなどにも利用されているという。件数ベースではプラットフォーム経由での案件が7割程度を占めるが、現在はこのエンタープライズにも注力している。加えて直近ではピザハットベネフィットワンとも提携。利用用途や機能を拡大しているほか、民泊事業も開始。法制面の整備に合わせてサービスを拡大していく予定だ。

スペースマーケットでは、今回の調達を元にして開発および営業、マーケティング人材を強化。プラットフォームの利便性を高めると同時に、積極的なマーケティング施策を展開していく。具体的な開発内容としてはまず、AIを活用したレコメンド機能を開発するほか、ボットによる24時間体制のカスタマーサポート、最適なレンタル価格の提案機能、多言語・他通貨決済への対応などを進める(これは2020年の東京五輪や、将来的な海外展開を視野に入れたものだそう)。

これに加えて地方自治体などとの連携も強化する。「『入場料×365日×人数』しか売上を出せず、観光施設を生かしきれていない地域も少なくない。その体制を変えていく。各種パートナーと連携することで、企画や送客なども行っていく」(スペースマーケット)。同社では2019年時点で5万箇所のスペース提供を目指す。

ビデオを撮ったら簡単に即アップロードできるSendVid、子どももじじばばも使える超簡単さ

昨年Sharedをローンチした連中が、またやらかした。今回は、ビデオの共有が簡単にできるようにする、というのだ。

SendVidという分かりやすい名前のついたそのサービスは、これ以上シンプルなものはありえない、というぐらいシンプルだ。ビデオをアップロードしてシェアする。それで終わりだ。ビデオを編集したい? フィルタを加えたい? 音声を加えたい? それは、ほかのところでやっておくれ、お若いの。

Adam OliverとIvan WongとFlorian Cervenkaが作ったこのサイトは、今非公開ベータで、完全に自己資本のみだ。

“ぼくらは長年、画像ホスティングサービスをやってきたから、次は当然ビデオホスティングサービスサービスだ。これまで蓄積したノウハウがあるから、そのビデオホスティングサービスも最初から黒字になるだろう”、とCervenkaは言っている。

このチームが目指しているのは、ビデオのためのImgurだ。ぼくが下のビデオでやってるみたいに、思いついたらすぐに短いビデオを撮ってアップロードする。このサービスを利用すると、誰もが、自分の犬がフリスビーをキャッチするところのビデオなどを、ひまなときに撮ってアップロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebook、「後で読む」機能をテスト中。エンゲージメント向上を目ざす

Facebookは、InstapaperやPocketに似た「後で読む」機能の導入を検討している、とAllThingsDが伝えている。しかし現在Facebookをオフラインで読む方法はないため、ユーザーのエンゲージメントや、他のユーザーがシェアした記事のクリック率を高める目的に他ならないだろう。

実装方法は実にシンプルで、ニュースフィードでシェアされているリンクを見つけたら、右側の小さなブックマークアイコンをクリックすると、アプリメニューの「保存されたリンク」のリストに追加される。例によって現在この機能は限られた少数のFacebookユーザーにしか提供されていない。広く公開されることになるのかどうかは未知数であり、Facebookのこの種のテストからは、一般公開されたものもそうでないものもある。

この手の機能の利点は、Pocketその他のサービスが示すように、サイトのコンテンツパートナーにエンゲージメントの向上をもたらすことだ。それは読む時間がない、あるいはクリックしてブックマークする時間がないなどの理由でリンクを無視していたユーザーでも、保存して後日読む可能性が生まれるからだ。

以前Pocketは、彼らのエンゲージメント効果の高さを主張してたことがある。FacebookやTwitterのようなソーシャルネットワークと異なり、成長率は低くても少数のユーザーから高いエンゲージメントを得ることが彼らの狙いだ。Pocketでのコンテンツの人気は、ソーシャルフィードで盛り上がった後にピークを迎えることがあり、ブームをこだまさせると共に長期にわたってエンゲージメントを高める。つまり、FacebookやTwitterのような一過性のものと比べて、長期間安定したユーザー行動が続くことを意味している。

例えオフラインモードがなくても、Facebookは保存記事モードを使ってユーザーエンゲージメントや再来率を高め、同サービスが取り込みに力を入れているパブリッシング・パートナーたちに高価値を提供することができる。Facebookは今以上にポータル的になろうとしている。危険が潜んでいるとすれば、FacebookがパーソナライズされたYahooホームページのようになり、友達や大切な人たちと繋がる場ではなく感じられることだが、だからこそ今、果たして適切なバランスを取ることができるかどうかをテストしているのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


MegaやDropboxに挑戦するShared.Com, 無料で100GBまで

四人の自己資金だけの会社Share Mediaは、Kim Dotcomに勝つことをねらっている。そのサービスはファイルをドラッグ&ドロップしてそれらをたちまち、ほかの人たちと共有可能にする、それだけだが、無料で100GBまで利用でき、ファイルサイズの制限は2GBだ。ぼくがこの記事を書いている時点では、Kim DotcomのMegaは50GB、そのほかの類似サイトもだいたいその程度だ。

ありがたいことに、このサービス上で共有されるファイルは、もっともらしくダウンロードキューに入れられて待たされたり、また“プロ対無料”のスピード差もない。ファイルをダウンロードするとき、希望すれば広告が出ない。同社はすでに、5億ファイルを共有している。UIはCrateみたいにシンプルで、デベロッパやたまにファイルを共有したい人などが、簡単単純迅速に使えるようになっている。

トラフィックはまだ遅いが、徐々に速くなっている。“すこし時間をかけて、アーリーアドプターたちの特有のニーズを理解したい。また初期のユーザからの提案を受け入れて変更もしたい”、とプロジェクトのCTO Florian Cervenkaは言っている。

彼曰く、“Shared.comは、これから作っていくロバストなAPIのプロトタイプだ。デベロッパはそのAPIを使って、自分独自のクラウドストレージサービスを展開できるし、また、クラウドストレージアプリケーションを素早く開発できる”。彼らはホスティング企業で長年働いた経験があり、flixya.comなどの大規模ストレージシステムをいくつか作ってきた。

“今でもそれらのサイトの一部は運用している。その収益で、今回のプロジェクトのための安いハードウェアや帯域を買うことができた”。

このページから登録すると、6か月の試用ができる。彼らはフィードバックを求めているから、じゃんじゃん送ろう。ぼくはその期間に、19世紀の絵葉書のスキャンを共有しよう。木彫りのセミヌードの妖精ちゃんなんかも、いるよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitter、6秒ビデオのVineのAndroid版をリリース―iOS版ユーザーは1300万人を超える

今日(米国時間6/3)、Twitterは6秒間のビデオを簡単に作成して共有するサービス、VineのAndroid版をリリースした。 VineアプリGoogle Playストアから無料ダウンロードできる。Android 4.0以降が必要。

Android版VineアプリはiPhone版から5ヶ月遅れで発表された。iPhone版はTwitterがVineを開発したスタートアップを買収した後、今年1月にリリースされた。この間、VineはiOS版だけで1300万人という大量のユーザーを獲得するのに成功している。

ただしAndroid版はiOS版と完全に同じではない。Vineの公式サイトによれば、近々いくつかの新機能が追加されるとしている。これにはフロント・カメラのサポート、プッシュ通知、ハッシュタグ、ユーザーとハッシュタグの検索などが含まれている。すでにAndroid版Vineアプリ特有の機能も存在する。例えばGalaxy S4とHTC Oneの場合、ズーミングができる。

iPhoneアプリの場合、フロントカメラのサポート、ユーザーとメンションの検索などの機能が4月末のメジャーアップデートで追加ずみだ。 TwitterのVineチームはiOSの場合と同様、Android版でも基本的機能だけを先にローンチして段階的に機能を追加していく手法を取った。

テクノロジー業界はVineのAndroid版リリースの影響に注目している。InstagramはiOS版で3000万人のユーザーを集めた後、2012年4月にAndroid版を開発した。するAndroidユーザーが殺到し、12時間で100万人の新ユーザーを獲得することに成功した。Vineの場合はどういう結果になるだろうか?

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Pocketに「Send To Friend」メニューが追加。月間3500万アイテムの保存に利用されているサービスの意識する「個人間シェア」

後で消化するためにコンテンツを保存しておくサービスを展開しているPocketが、アプリケーション内から簡単に知り合いと情報を共有することのできる「Send To Friend」を実装している。実装方法として利用しているのは、IT原始時代から存在する方法だ。すなわち電子メールを利用しているのだ。但し、その原始的方法をアプリケーション内から、プッシュ通知式で、さらに送信履歴もきちんとキープしつつ利用している点は、なかなか新しい。

Send to Friendという機能は、2人の間でのコミュニケーションの一環としての情報共有を企図したものだ。FacebookやTwitterのように、1対多での情報共有を狙うものではない。Pocketのファウンダー兼CEOのNate Weinerは、メールこそもっとも広く用いられている情報共有の手段だと思いますと述べている。それでメールを使った機能を実現してみたくなったのだそうだ。

「情報の消費行為は個人的なものです。消費自体は誰かのために行うようなものではありません。しかし『個人』としての消費行為が完了すると、誰かに伝えたくなったりすることが多いものです」と彼は言う。「Pocketでは、みなさんの個人的情報消費に役立つサービスを提供できていると思っています。その経験を踏まえつつ、今回は『個人』の枠を超えたサービスの提供を考えてみたわけです。Pocketの利用スタイルや、情報共有のあり方をみたとき、Pocketではメールを使って共有機能を実現するのが最適だろうと判断しました」。

Weinerによれば、メールでの情報共有頻度というのはTwitter、Facebook、ないし他のソーシャルメディアを合わせたものよりも多いらしい。価値のある情報だと認知した場合、当該情報に興味を持っていると思われる人と情報を共有したがる傾向があるのだとのことだ。そのような中Pocketも、限定的な枠の中で、面白そうな情報を簡単にシェアすることを目指しているのだそうだ。

共有ボタンをタップすると、他の共有ツールと一緒にメールで共有するためのメニューも表示されるようになっている。ここから友だちや家族など、日常生活でも情報の共有をしている人と、デジタルな情報でも共有できるようになったわけだ。また、これによって情報の共有を行う場合、ただコンテンツを送りつけるだけではなく、なぜコンテンツを共有したいと思ったのかというメモをプッシュ通知付きで送れるようにもなっている。すなわち、どういう点が面白そうなのかという情報も送ることができるわけで、これは情報共有を一層円滑に行わせてくれるものとも言えよう。

今回、Pocketに個人間共有機能が導入されたのは、たとえばWhatsAppが「アクティブ利用者数ではTwitterを上回っている」と発表したようなこととも関連する動きなのだろうか。

Weinerは「個人的な情報交換というのは、外部からはその規模がわかりにくいものです。そのせいもあってか、こうしたプライベートな世界が少々軽んじられてきたとは感じています」と述べている。「しかし実のところは非常に重要であり、共有される情報のボリュームもますます増加していくだろうと思っています。そういう意味で、プライベートな情報共有機能は一層重要になっていくだろうと考えています。利用者の方も、プライベート共有とでもいう行為をますます経験するようになっていくのではないでしょうか」。

Pocketには現在、毎月3500万のコンテンツが保管されているのだそうだ。ころえは年間合計の保存アイテム数が2億4000万だった2012年を圧倒的に上回るペースだ。今回の共有機能の追加により、面白そうなコンテンツの流通量が増加していくことも考えられ、さらにPocketの利用件数が増加していくことになるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)


Google+プラットフォームがメジャー・アップデートしてサードパーティーのサービスにG+アカウントでサインインが可能に―「ソーシャルスパムなし」が自慢

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Googleは先ほど、Google+プラットフォームのメジャー・アップデートリリースした。今回のアップデートの目玉はGoogle+のログインでサードパーティーのサイトへのサインインが可能になったことだ。このGoogle+のアカウントによるサードパーティーへのログイン・サービスは、Googleによれば「現在のGoogleによる認証システムよりはるかに高機能だ。ただし旧バージョンも従来どおり機能する」とのこと。

このサインイン機能を利用するとユーザーはサードパーティーのウェブやモバイルのサイトに新たに登録する際、Googleアカウントが利用でき、さらにGoogle+のプロフィールを持ち込める。つまり新しいユーザー名やパスワードをいちいち用意する必要がない(この点ではFacebook Connectとほぼ同様の機能だ)。

新システムでは従来からGoogleが推奨している2段階認証やOAuth 2.0が利用できる。しかしそれだけではなく、デベロッパーは必要に応じてさらに多くの新機能を利用できる。たとえば、サイトの訪問者がワンクリックでAndroidアプリをインストールできるようにしたり、FitbitのデータやShazamのコンテンツを直接Google+のプロフィールに掲載したり、相手を選んでタイムラインに流して共有できるという。

すでにBanjo、Beautylish、Fancy、Fitbit、Flixster、The Guardian、OpenTable、Shazam、TuneInRadio、USA TodayがGoogleの新しいサインイン/ログイン機能をサポートしている。

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Googleによれば、この新システムにはいくつか重要なメリットがあるという。中心となるのはもちろんサードパーティーへのログイン機能そのものだが、ユーザーから見た場合は現在のGoogleログインと事実上変わらない。昨日、Googleの担当者に取材したところ「メジャー・アップデート後もユーザー体験が変わらないようにすることに特に気を配った」という。

新機能はウェブ、iOS、Androidのすべてをサポートする(もちろんワンクリック・インストールはAndroidのみ)。アップデートが世界の全ユーザーに公開されるにはここ数日かかる見込みだ。

では今回のアップデートで本当に変わったのは何か? それはログインシステムを利用した機能拡張だ。


対話的共有

GoogleはGoogle+に「対話的共有」と呼ばれるボタンを追加した。デベロッパーはこのボタンにさまざまな機能を実装することができる。Googleではデベロッパーの自サイトやモバイル・アプリのの関連ページにジャンプする、プロダクトを購入したりレビューしたりする、音楽を再生する、など100種類以上のアクションを用意している。対話的共有ボタンを使えばGoogle+の投稿にこうした機能が簡単に導入できるようになる。.

選択的共有

Google+チームは以前から「デベロッパーががユーザーのストリームに自動的に投稿を送り込むようなことを許すつもりはない」と言ってきた。「そんなことをするのはスパムに等しい」というのがチームの見解だ。今日のアップデートもその約束に違わず、依然としてユーザーのボタンクリックという積極的行動なしにデベロッパーがユーザーのタイムラインにメッセージを送ることはできない。しかしボタンがクリックされた後はGoogle+のプロフィールのページを自動的に更新できるなど、デベロッパーには自由が増えた。

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Googleチームは私の取材に対し、スパム防止と情報共有の調和に関して次のように説明した。

われわれはアプリや個人が他のユーザーのニュース・ストリームににスパムすることを防止しようと務めてきた。一方、Google+ではサークルを選んで情報を共有できる機能を提供している。そこでわれわれはユーザーがストリーム中で明示的に共有を選択しないかぎり、その情報はユーザー自身のプロフィール・ページのみに表示されるようにした。ユーザーはその後、プロフィール・ページ中から任意の情報を選択してGoogle+上に改めて公開することができる(たとえば今日聞いた音楽の曲名や一日に何歩歩いたかなどの情報)。

ユーザーがサークルや個人を指定して共有した情報はすべてその相手のウェブなりモバイル・アプリなりの通知バーに表示される。Googleによれば、これはメッセージができるだけ正確に意図した相手にのみ表示されるようにするためだという。

これがどう機能するのか例を見てみよう。Fitbitはユーザーが「毎日何歩運動したか」を自動的にプロフィールに表示して共有できるようにする。実際の手順はこうだ。ユーザーはGoogle+アカウントでFitbitにログインする。次にFitbitが提供する情報のうち共有したい種類を選び、次に共有相手のリストないし個人を選ぶ。

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一方、Fancyのようなサービスでは、ログインの際にユーザーがそのAndroidアプリをインストールしていないことを探知した場合、ユーザーにアプリをインストールするか尋ねる。これでデベロッパーはアプリのインストールするを(Googleの表現によれば)魔法のように増やせるのだという。ただし現在のところアプリのワンクリック・インストールは無料のみがサポートされている。

Googleはデベロッパーに新システムへの早期移行を勧めているが、今後も旧システムは機能させる。新システムのリリースにあたたってのパートナーの一つ、OpenTableは私の取材に対して、「Google+を利用したウェブとモバイル・アプリへのサインインへの新システムへの移行はごく短時間ですんだ」と語った。Googleは「新システムの基本的部分の実装には1時間もかからないだろう。対話的共有や選択的共有機能を駆使した複雑なシステムの開発でも2週間程度でできる」という。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+