プロのVinerになった18歳の若者

日本でもYouTuberが注目を集め出していますが、米国ではYouTubeはもちろん、Vineから新たな動画スター?が登場して話題を呼んでいます。今回は18歳にして、トップVinerの一人となり、スポンサーも多数獲得、あっという間にVineで稼ぐ男になってしまった少年のインタビュー記事を。 — SEO Japan

how to make a living on Vine

ある朝目覚めると、ElJuanPaZuritaと言う人物をフォローするべきだと要求する大量のツイートが寄せられていた。なかなか刺激的な目覚めであった。

1本目のツイートまで遡ると、フアン・パブロ・ズリタと言う名の若者が、私にフォローを要請していた。チャットをしたかったようだ。その後の大量のツイートは、この人物を助けようとする「ファン」から送られたものであった。そう、この若者にはファンがついている。

eljuanpazuritaこの18歳のメキシコ人は、約100万名のファンを持つだけでなく、マネージャーもいる。一夜にして世界的に有名になり、6秒間の楽しい動画を毎日作る「Viner」として、優雅な生活を送っている。あまりにも知名度が高く、ニューヨークの路上でサインを求められるほどだ。

フアン・パブロ・ズリタは、今後のインターネットの展開に関して幾つか私に尋ねてみたい質問があると言っていた。そこで、Skypeのチャットに招待することにした。今回のチャットを通して、この若者が才能豊かで、地に足をつけていることは勿論、楽しいVine動画を作るだけでなく、最も多くのことをこの世界で達成したいと望む、素晴らしい人物だと言うことが分かった。そこで、読者の方々に、この若者のことを知ってもらいたくなった。

それでは、ティーンの憧れであり、創造力豊かな天才であり、そして、世界最高のVinerの一人に挙げられるフアン・パブロ・ズリタへのインタビューを以下に掲載する。

私: ズリタさんの仕事は決して楽な仕事ではありませんね。6秒間で視聴者を楽しませ続ける、その強烈な創造力に驚かされました。どうすれば、次から次へと新しいアイデアが浮かんでくるのですか?

フアン・パブロ・ズリタ: 実は意外と簡単なのです — 毎日、大勢の方が経験するようなことを私も経験しています。日常生活の面白い偶然を取り上げ、さらに面白くしているだけなのです。時々アイデアが枯渇することもありますが、しばらくすると新しいアイデアが必ず浮かんできます。

しかし、毎回「実際の出来事」を取り上げているわけではありません。ジョークを盛り込んだ「ミニ」ムービーを作るこもあれば、実在しないシナリオを考案することもあります。また、現在起きている出来事やニュースを笑いのネタにすることもあります — その場合は、いつも経緯を払っています。

私: 時折、ストップモーション等の特殊効果を用いて、一風変わったシナリオを創り出していますね。平均すると、1本の動画を編集し、製作するまでに1日どれぐらいの時間を費やしているのでしょうか?

1分前後で考えられる作品もありますが、大抵の作品は、撮影に10分 – 30分、編集にそれ以上の時間を割いています。別の場所に行かなければならない、あるいは、衣装を変えなければならない場合、6秒間の動画を作るために、数時間を要することもあります。

Vineを作るようになったきっかけを教えて下さい。何が、コンテンツに勢いを与え、大勢のファンを魅了しているのでしょうか?

まず、英語でVineを始めました。なぜなら、Vineへの関心はメキシコでは高いとは思えなかったからです。しかし、フォロワーが1500名に達成したことを受け、メキシコ国内にもVineに関心を持っている方が大勢いることに気づきました。そこで、ほぼ同じ人数のフォロワーを抱える他のメキシコ人のVinerに声をかけ、スペイン語でのVineの撮影、そして、コラボレーションを始めたのです。お互い助け合い、学び合い、フォロワーを一緒に増やしていきました。

現在、ファンは約100万名に達していますが、なぜここまで増えたのか私には分かりません。一夜にしてファンが爆発的に増えたような気がします。

初めて、サインを求められた時、私は3000名のフォロワーを抱えていました。

eljuanpazurita私と同じように、フォロワーの方もVineにつながりを感じているのではないでしょうか。同じような経験をして、そこから絆が生まれます。また、動画は自然で、本質的で、反復的です — オーディエンスの方々は、Vineの動画をとても好きになり、褒めてくれます。常識では考えらないことが起きている気がします。このVine現象そのもの、そして、この現象が起きた経緯については、いまだに謎です。それでも、私の人生を変えたことだけは間違いありません。ファンのおかげで、メキシコ国内で多くの重要なことを成し遂げました。とても満足しています。

たった数ヶ月の間に、インターネットのスターになりましたが、日常生活にどのような影響を与えているのでしょうか?

YouTubeでも、Twitterでも、Instagramでもない、Vineならではのインパクトが存在します。大きな爆発が起きたような衝撃です。

私の生活は幾つかの面で大きく変わりました。 路上で気づかれることが多くなり、写真を求められるようになりました。最初は「Vineの人」だと言われていましたが、その後、まるで好きなアーティストに声をかけるように「フアンパ・ズリタさんですよね」と声を掛けてもらえるようになったのです。

続いて、テレビ番組の出演依頼を受け、メキシコの様々な州で会合やカンファレンスに招待されました — 本当に信じられませんよ。

当然、Vineだけでなく、Twitter、Instagram、そして、Facebookでも収入を得られるようになりました。Vineのファンが増えるにつれ、その他のソーシャルネットワークも規模が大きくなっていったためです。つまり、当初、Vineは趣味以外の何でもありませんでしたが、義務になり、そして、仕事のように扱うようになっていったのです。

しかし、自分自身を決して忘れてはいけません。私はユーモアのセンスが多少ある若造でしかないのです。その点を肝に銘じています。多くの有名なVinerは、有名人になったと勘違いし、謙虚な姿勢を忘れ、変わってしまいました。私は常に本当の自分を忘れないよううに気をつけています。

eljuanpazuritaVinerとして、どうやって収入を得ているのですか?どのようなスポンサーを持っているのですか?また、スポンサーはどのようにズリタさんを見つけているのでしょうか?

Vineで確かに収入を得ていますが、オーディエンスのおかげで、Twitter、Instagram、そして、Snapchatでもスポンサーがつきました。また、カンファレンスの講演料と番組の出演料ももらっています。

企業から連絡があり、一定の量のVine/記事/ツイートを求められ、金額に応じて、引き受けるか断るかを判断しています。数日間かけて交渉し、私が望む料金に納得してもらうこともありますが、単純に断りを入れるケースもあります。

また、私にはマネージャーがいて、多くの企業と連絡を取り合い、幾つか契約を持ち掛けてくれます。報酬の20%をマネージャーに支払う契約になっており、全ての対応を任せています。しかし、最終的にはキャンペーンを引き受けるかどうかの決断は私が下しています。

複数のソーシャルネットワークで、様々な規模の企業の仕事を引き受けてきました。Motorolaには写真、The Fault in our Stars等の映画にはツイートを、そして、Coca Cola、Axe、Bubaloo等の企業にVineを提供しました。メキシコで最大の携帯電話会社のTelcelには、TwitterとVineで貢献しました。

Vinerとしてのキャリアをどれぐらい維持することが出来ると思いますか?どんな方向に進むつもりなのでしょうか?これから何をする予定でしょうか?

Vineの将来は安定していると私は確信しています。事実、黄金期が到来し、ユーザーも順調に増加しています。

その一方で、現在、Snapchatのストーリーの作成に私は取り掛かっています — 新しく、Vineとは全く異なる取り組みです。Snapchatでは、フォロワーとのつながりは大きく、個人の日常生活が反映される鏡のような存在です。Snapchatは今後の数年間で重要度を増していくのではないかと私は考えています。

もちろん、YouTubeにもチャンスは転がっています。私自身はソーシャルネットワークだとは思っていませんが、メジャーなエンターテイメントであることは間違いありません。大きなポテンシャルを秘めています。今後、YouTubeのコンテンツの製作に精一杯取り組むつもりです。 一貫性、そして、全てのソーシャルネットワークで誠意ある対応をすることが重要だと思います。

キャリアの持続に関してですが、インターネットで実施している取り組みをキャリアとして続けることが出来ると私は確信しています。しかし、大学で勉強するチャンスがあれば、それも一つの選択肢です。十分収入を得ているとしても、学習を継続することは大事です。インターネットを断念するのではなく、チャンスをより大きくするためです。

大学のキャリアとインターネットのキャリアを結びつければ、今後、より大きな仕事に携わり、桁違いのインパクトをオーディエンスに与えることが出来ると私は信じています。

この若者が作り出す作品を見たくてウズウズしているのではないだろうか?リクエストにお応えして、以下に、6秒間の動画で構成されたフアン・パブロ・ズリタの「名作集」を掲載しておく(職場で視聴するには適切ではない乱暴な言葉も含まれているので注意してもらいたい)。

この記事は、{grow}に掲載された「How to make a living on Vine」を翻訳した内容です。

動画が面白いかといわれると、オールド世代の私には正直わかりませんが、、汗、、とりあえず勢いはありますね笑。彼がこのままVineやソーシャルメディアで活躍し続けれるかどうかは彼の実力と成長次第かと思いますが、これって日本で一発当てた芸人と同じ状態ということでしょうか。日本でもプロのYouTuberや若者を中心に人気のVinerが登場しているようですが、今後、どのように活躍していくのでしょうか? — SEO Japan

変革するメディア業界、Uber vs Google vs Lyft – 米国発Web業界ニュース2月中旬号

2月中旬の米国ウェブ業界ニュースをまとめて。ソーシャルのみならずメディア業界の変化や、コラボレティブエコノミーを代表するライドシェアサービスの激しい主権争いなど。 — SEO Japan


Brian Williams' replacement?

今週のウェブマーケニュースでは、・メディアの象徴が他界 ・ソーシャルの現状を知るためのEブック ・NY Timesのデジタル化 ・House of Cardsがリークの被害に遭う ・死後、誰にFacebookのアカウトを任せますか? ・Twitter、広告をさらに活用する予定 ・収益を独り占めしたいPinterest ・見過ごされがちな最強のツール ・競合者分析のノウハウ ・Flipboardがウェブサイトを公開 ・隠れたプライバシーの脅威 ・世界を変えたYouTubeの軌跡 ・私が利用するツール等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。ニュースレターを購読することも可能だ。

また、Flipboardを利用しているなら、This Week in Digital Magazineを購読すると、同じリンクを手に入れることが出来る。

インダストリー

  • デジタルへの転換[以前、私が行った分析はここで見ることが出来る]が引き続きNew York Timesで行われており、広告の買い手側はこの取り組みを前向きにとらえている。とりわけ、規模と品質、さらに、複数の層を持つコンテンツが重要視されている(Digiday)
  • 広告およびマーケティングにおいて革新的な取り組みを行っている10社をチェックしておこう(Fast Company)
  • スポーツに焦点を絞ったYouTubeのコンテンツプロバイダー、Whistle Sportsが2800万ドルの資金を調達し、米国外へとサービスを拡大していく(TechCrunch)
  • SprintやMartha Stewart Omnimediaに続き、Hewlett Packardが年1回のオンラインオンリーのイベントを開催する。コストを低く抑えることが出来るだけでなく、より大勢の参加者を招待することが可能だ。ただし、CEOと顔を合わせる機会が減るため、一部の株主の活動家グループはこの取り組みを問題視している(re/code)
  • ホワイトハウスを舞台にした人気ドラマ、House of Cardsのシーズン 3が今週誤ってNetflixで配信されてしまった。Netflixはすぐに停止したものの、10エピソード目までの要旨は既に記録されてしまっていた。
    • この出来事に対して、@HouseofCards自身が真っ当なリアクションを起こしていた。

    こちらはワシントン。常にリークは起きるものだ。13のエピソードは2月27日に配信される。

    プラットフォーム

    • ソーシャルメディア戦略においてデータに基づいた決定を下し、そして、2014年に頭角を現した新たなイノベーション等、ソーシャルメディアの領域の変化を理解したいなら、SHIFTのThe State of Social 2014(eブック)を参考にすると良いだろう(SHIFT Communications)
    • Facebook
  • Twitter
  • Pinterest
  • FacebookとTwitterで生まれた動画が大きな注目を集めており、このアイテムを活用する方法を理解しておく必要がある(Social Times)
  • Snapchatの画像は魔法のように「消える」のではない — データ自体は追跡可能であり、スクリーンショットを残すことも出来る。あるティーンの少年は、仲間を殺害し、その後、Snapchatに死体と一緒に撮影した自分の写真を投稿した(Pittsburgh Post Gazette)
  • 医師向けのInstagramとYouTubeと言ったところか。アプリが展開されれば、オンライン学習、および、通信診察が発展するはずだ。
  • Medical photo and video apps make online education and medical consultation easier

    コラボレーティブエコノミー

    コンテンツ

    • 大半のマーケッターは、Eメールリストのサイズに不満を持っており、購読者を増やす障害として、コンテンツの関連性と価値を挙げている(eMarketer)
    Marketers' excuses for not growing email
    • ボイスとトーンを同一視するべきではない。リサーチは重要だ。明確で、有益で、フレンドリーなコピーが欠かせない。その他にも「21世紀のウェブコンテンツを書く方法」では様々なアドバイスが提供されている(Contently)
    • コンテンツにはそれぞれ特徴がある。例えば、Facebookでファンと交流する時は、コンテンツによって異なる対応を取る必要がある(Hyperbad Social Media)
    • 既に優れたモバイル体験を確立したFlipboardはウェブサイトを立ち上げた。ウェブ版スクロールボードとも呼べるが、移動しやすいレイアウトが提供されており、また、見つけやすく、シェアしやすいようにコンテンツが並べられ、提示されている。もちろん、このシリーズも見ることが可能だ(GigaOm)

    オーディオ

    • ポッドキャストは、メジャーな存在になったと言える。例えば、評価が高く、記録的なダウンロード数を誇るポッドキャスト番組、Serialは、現実の世界の出来事に影響を与えている。殺人罪で服役中の主人公、アドナン・サイドに不服申し立ての機会が与えられたl(Baltimore Sun)
    • 時間を割く価値のあるポッドキャストを紹介しよう — 一流のデジタルマーケッターが用いるツール、ソフトウェア、そして、プロセスをこっそり教えるSocial Toolkitは一聴の価値がある。
    • 自分でポッドキャストを始めたいなら、このページでポッドキャストの作り方を学んでおこう(Buzz Sprout)

    指標/計測/ビッグデータ

    プライバシー/セキュリティ/法律

    • 注意 – ウェブでシェアした情報は全て見つけることが可能だ

    その他の重要な記事、動画 & オーディオ

    • 2013年12月、広報を務めていたジャスティン・サッコは、投稿したツイートが原因で、人生が180度変わってしまった。この記事を見れば、何が起きたのか、どのように生活に影響を与えたのか、そして、どのように乗り越えたのかが分かる(New York Times)
    • 何らかの戦略を立てているなら、戦略の立案を台無しにする3つの誤解に注意し、体制を整えておくべきだ(HBR)
    • YouTubeは、社会を変える力を持つサイトの一つだ。YouTubeが世界を変えた経緯を取り上げたこの記事は、文化的なインパクト、政治、セレブリティ、ビデオゲーム、学習、そして、広告における影響を検証している(Telegraph)
    • コンテンツマーケティングに着手する際は、キュレーションを薦める。私のキュレーションの秘訣とツールに興味がある方には、Social Toolkitのこのエピソードをチェックしてもらいたい(socialfresh)




    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital February 13th 2015」を翻訳した内容です。

    記事中で紹介されていたState of Social Media 2014のレポートは読み込んでおきたいですね。メールアドレス登録だけで、PDFファイルをダウンロードできます。 — SEO Japan

    2015年にマスターしたい5つのSEOスキル

    久々のサーチエンジンランドの記事は、今年SEOのエキスパートとして生き残っていくために必要な5つのスキルをまとめた記事を。コンテンツマーケティングに押され気味のSEOですが、真のプロフェッショナルとして活躍を続けていくために求められるものとは? — SEO Japan

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    毎年、SEOは進化し、より高度な領域へと姿を変えていく。マーケッターがスキルを改善していくにつれ、検索エンジンは検索製品を改善する。そして、様々な業界のブランドが自然な検索が成長に与える影響を実感するにつれ、控え目な取り組みであったSEOは、マーケティングの領域の一つとして確固たる地位を築くようになった。

    自然な検索の過去と現在

    2014年、あらゆる業界がSEOからメリットを得ていた。この傾向は、2015年に入ってからも続いている。National Retail Federationが実施したこの調査によると、SEOを含む検索マーケティングは、2014年、85%のショッピングサイトにおいて、新しい顧客を獲得する上で最も効果の高い取り組みであったようだ。

    また、他のデータにおいても、自然な検索は、製品やサービスをターゲットの顧客に提示する上で、主要な出発点となることが明らかになっている。Kenshooのデータを参考にすると、大多数の消費者は、旅行を予約する際に最初に検索を行うようだ(レジャー目的の旅行者の58%、そして、出張目的の旅行者の64%)。

    BrightEdge(私が勤める会社)が行った調査では、自然な検索が、分析したほぼ全ての業界において、最大のトラフィックの源であることが分かった。B2Bのマーケッター達は、自然な検索はトラフィックの51%をもたらすと指摘している。

    BrightEdge traffic study by industry

    それでは、現在の勢いを維持するため、SEO業者は何をすればいいのだろうか?そこで今回の投稿では、2015年に、あらゆるマーケッターがマスターするべき5つのSEOの領域を紹介していく。

    1. 戦略をオーディエンスに合わせる & 競合者分析

    ここ数年、SEO業界は、キーワードの意図の理解、および、意図にマッチするマーケティング戦略の分割を大幅にレベルアップしてきた。

    Google アナリティクスでキーワードのデータが提供されなくなり、また、領域としてSEOが進化してきたことを受け、従来型のマーケティングのコンセプトをSEOに統合し、オーディエンスの分割における新たな手法が生まれ始めている。

    量的なデータを検索の需要を生むトピックに結びつけ、オーディエンスの人物像、および、購入プロセスの有益な情報のタイプと組み合わせなければならない。

    また、需要をもたらすトピックに対して、競合者が何をしているのか理解する必要もある。なぜなら、ご存知の通り、検索は片方が利益を得れば、もう片方は必ず減益を出すシステムだからだ。

    要するに、次のタスクを行う上で有効に働くデータを探す必要がある。

    • 関連するマーケットに参入する新たな方法を特定する
    • ターゲットにする新しいキーワードを発見する
    • コンテンツのパフォーマンスのタイプを理解する
    • 競合者が得意とする分野、自分が改善するべき分野を確認する

    進歩的なSEOは、テクニカル、分析、そして、従来のマーケティングを全て網羅する。

    2. コンテンツ & SEOチームを調整する

    SEOの取り組みは、ターゲットのオーディエンス像のために体験を作り出す行為そのものである。だからこそ、SEOを成功させるには、優れたコンテンツと連携する必要があるのだ。時間を割いて、先程説明したステップ 1に従えば、ユーザーを重要視したコンテンツとSEOの調整を行う際のしっかりとした土台を築くことが出来る。

    2014年にContent Marketing Instituteが公表したデータによると、B2BおよびB2Cは、コンテンツマーケティングの主要なパーツとして、ブログの記事とウェブコンテンツの形式でコンテンツを活用しているようだ。

    SEOの関係者の多くは、まずは戦略的なコンテンツに着手し、SEOのベストプラクティスを応用して、メリットとビジビリティ(検索結果でユーザーの視界に入る能力)を高めるのがベストなアプローチだと考えている。一方、パンダ等のGoogleのアルゴリズムは、ユーザーエクスペリエンスと品質のために力を尽くすべきだと示唆している。

    また、独創的なコンテンツとテクニカルなSEOの両立を薦める意見は、確かに理論としては魅力的だが、現実として、多くのブランドが、どの部門やチームが何をすればいいのか、そして、どんな順番で行えばいいのか分からずに苦労している。

    この点は、コンテンツとSEOに関する記事でも取り上げている。この記事では、コンテンツ作成とSEOを担当するチームが協力する体制を裏づける1つのソリューションとして、コンテンツの作成から最適化までの明確なワークフローを策定するアプローチを紹介した。

    Content Optimization

    テクニカルチーム & コンテンツ作成のチームが連携する手立てを決めようと試みているブランドに対して、この記事で指摘した考えに再び言及されてもらう — デジタルマーケティングチームの役割とスキルを全て明らかにして、重複、そして、コンテンツ作成担当スタッフがSEOを学び、SEOのスタッフがコンテンツの作成を学ぶための相互トレーニングの機会を発見すると良い。

    2015年にコンテンツを介してメリットを作り出す取り組みに関しては、Marketing Landに投稿されたこの記事を参考にすると良いだろう。

    3. モバイルSEOを優先する

    数年前から、SEO業界では、ウェブサイト、および、企業はモバイルマーケティング戦略を策定するべきだと言う指摘が行われていた。2015年はモバイルの1年になると言って間違いなさそうだ。

    事実、comScoreによると、デジタルメディアを消化する時間において、モバイルデバイスはデスクトップを既に上回っている。

    5月[2014年]はモバイルが躍進した1ヶ月となった。過去数年間のモバイルメディアの勢いが、いかに強烈であったかを強調する節目を迎えた。モバイルプラットフォーム(スマートフォンとタブレット)が、デジタルメディアを消化する時間において、全体の60%に達したのだ(昨年同時期は50%)。

    SEOにおいては、モバイルサイトの作成は、2015年における強固なSEO計画の中核を成す取り組みだと言える。しかし、構成には注意が必要だ — 昨年、BrightEdgeが実施した調査では、モバイルの構成を誤ると、平均でスマートフォンのトラフィックを68%失うことが明らかになっている。

    また、Googleはレスポンシブデザインを推奨しているものの、マーケティングのニーズを満たすためには、ハイブリッドなアプローチの方が適している可能性がある。

    ちなみに、どんなルートを辿ったとしても、Googleは1秒以内に上半分のコンテンツを読み込むことをサイトに要求している点を忘れないでもらいたい。読み込みに時間がかかると、モバイルの検索結果にマイナスの影響を与える可能性がある。

    4. 役に立つ計測 & レポートを探す

    自然な検索に関する調査資料は、業界としてのパフォーマンスを計測する上で重要だが、ブランド、そして、マーケッターは、結果を計測し、取り組みを定量化し、SEOが予算の分配に値する点を証明することに苦労している。

    2013年、分析スキルを持つマーケッターに対するニーズを記事で取り上げたことがある。事実、2014年にCMOSurvey.orgが行った調査では、調査の参加者の44%が、マーケティングのインパクトを証明する計測指標を持っていないと答えていた。

    この感想は2014年のAdobeの調査でも表れており、マーケティングの資金を投入する場所を考える際、マーケッターの49%はデータではなく、直感に頼ると打ち明けていた。

    ただし、レポートは必ずしも複雑化しているとは限らない。今年は、データのソースを簡素化し、構造化したデータのソースを介して、正しい情報を見出す取り組みに力を入れるべきである。

    つまり、マーケティングの取り組み(その中でも、会社の収益に影響をもたらすもの)を証明する上で紛れもなく重要なKPI(主要業績評価指数)を特定し、複数のデータソースを単一のプラットフォームに取り込み、パフォーマンスにおける真の見解を手に入れる必要がある。

    5. SEOのデータを全てのチームに統合する

    SEOの担当者や担当チームは、他のチームと同じ目標を掲げなければならない。様々なマーケティングを担当するチームが、得た情報をシェアし、複数のチャンネルをまたぐマーケティングを行うために連携すれば、各々で行動を起こす場合と比べて、大幅にパワーアップするはずだ。

    例えば、共生関係を持つ2つのチャンネルとしてSEOとPPCが挙げられる。SEOのデータはPPCにとって有益であり、反対に、PPCのデータはSEOの役に立つ。Google、Kenshoo等のデータは、自然な検索および有料検索がお互いの成果に与える影響を明らかにする。

    2015年、SEOのデータを他のチームとシェアし、マーケティングキャンペーンにおいて連携した取り組みを行う手段を皆さんは用意しているだろうか?

    小さなステップを踏み、最終的にマスターする

    「人生は終わることのない旅」と言う格言はSEOにも当てはまる。

    SEOは、ウェブサイトの一部となり、継続的にブランド(そして、コンテンツ)をより大勢のオーディエンスに提示し、ユーザーにより優しい体験を作り出す能力を改善する。

    1日でSEOをマスターすることは出来ないものの、SEOの各領域で少しずつ前に進むことは可能だ。そうすれば、サイトは改善され、SEOに対する取り組みはより大きなインパクトを与えるようになる。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 Essential SEO Techniques To Master In 2015」を翻訳した内容です。

    SEO単独のスキルというよりは、SEOをいかにウェブマーケティングに統合していくか?というお話でした。実際、実用性や有効性考えても、単体のSEOスキルよりはコンテンツマーケティング含めたウェブマーケティング全体にいかにSEOを融合していけるかということが、はるかに重要と思いますし、SEOのエキスパートに求められているものかと思います。 — SEO Japan

    コンテンツショック時代を生き抜く最高の方法

    コンテンツショックコンテンツショックへの反論等の記事を紹介してきました。内容については人によって意見あると思いますが、コンテンツマーケティングが単純にコンテンツを作れば良い時代では既になくなっているのもまた事実。コンテンツショックに陥らないためにあなたができることとは? — SEO Japan

    be more human

    ここ数年、幸運にも、世界でも指折りのマーケティングおよびビジネスのエキスパート達と話をする機会を得てきた。多くのことを学んだが、毎日必ず心の中に浮かび上がるのは、ロバート・チャルディーニ博士の一言だ。

    2012年にもこの発言を取り上げたことがあるが、時を重ねるごとに、チャルディーニ博士のアドバイスはより深みを増しているような気がしてならない。

    チャルディーニ博士は、権力および影響力に関しては、世界で最も著名な研究者であり、作家でもある。著書の一つ、影響力の正体: 説得のカラクリを心理学があばくはベストセラー作品である。

    自分の本を書くためにリサーチを行っている時、Return On Influence私はチャルディーニ博士に、大量の情報が存在する世界で、リーダーはどのように注目を集めているのか、と尋ねたことがあった。

    「より人間らしく行動することだ」が、博士の答えであった。

    このデジタルな世界に没頭すればするほど、チャルディーニ博士の指摘の正しさを確信することが出来るようになった。

    最終的に、消費者は、知っている人、信頼している人から製品を購入する。最高の被リンクや巧みに最適化されたコンテンツではない。この競争の激しい世界を勝ち抜くのは、人間らしいコンテンツ、そして、人間らしい会社だと私は思っている。

    人間らしくつながりを持つことで、信頼関係が築かれる。信頼関係から忠誠が生まれる。そして、忠誠は他の何よりも強い影響力を持っている。

    Johnson & Johnsonからアメリカ空軍に至るまで、様々な組織と仕事をする中で、私は「より人間らしく行動すること」を心の中で何度も繰り返すようになっていった。

    • 本気で仕事に取り組む際は、人間らしさこそが最も大事にするポイントなのではないだろうか?
    • 「人間らしさ」は大企業全体に拡大することは出来るのか?そのためには、どうすればよいのか?
    • 人間らしさとプライバシーの尊重の境界線はどこか?この境界線は変化しているのか?
    • 「人間らしさ」は戦略なのか?戦略にするべきなのか?

    このアイデアは、様々な疑問を生む。私は自分自身にとって、そして、デジタルマーケティング業界にとって、「人間らしさ」が何を意味するのか理解しようと試みている。

    最も人間らしい企業が勝つのだろうか?最も人間らしいブログが勝つのだろうか?最も人間らしい人物が勝つのだろうか?私はそう思う。人間らしさこそが、コンテンツショック時代を生き抜くための最高のアプリなのではないだろうか。

    皆さんの意見を聞かせてもらいたい。

    イラストは、Flickrのクリエイティブコモンズの作品、および、Thomasの作品を利用した。


    この記事は、{grow}に掲載された「The best marketing insight I’ve received in the past 5 years」を翻訳した内容です。

    意外な内容に肩透かしを食った印象を持った人も多いかもしれませんが(私自身も正直そうでした)、改めて読み直してみると、確かにそうだと思わせる記事でした。「人間らしさ」、これまた定義が難しい言葉ですが、大量のコンテンツが溢れる今日、究極の差別化につながるキーワードでもある気がします。 — SEO Japan

    SEOとコンテンツの関係 – SEOはバイラル化をもたらすのか?

    コンテンツマーケティングがSEOの中心になりつつある昨今ですが、コンテンツマーケティングといえば検索以上にソーシャル経由のアクセスも期待できるのが魅力です。また時にコンテンツがバイラル化し、短期間で驚異的なアクセスを記録することもありますが、きっかけは大抵ソーシャルメディア経由だったりします。一般的にソーシャルはコンテンツの短期的集客及びバイラル拡散、SEOは検索エンジン経由で中長期的な安定したアクセスを狙うのが王道と思いますが、今回はSEOとバイラルの関係性を改めて考えた記事を。 — SEO Japan

    what makes content go viral

    「SEOとコンテンツにはどんな関係があるのだろうか?」– 私は以前からこの問いの答えを出そうと試みてきた。コンテンツはSEOにとって非常に重要だが、コンテンツの配信においてSEOは重要なのだろうか?

    SEOのベストプラクティスに関する「規則」が存在することは理解している。しかし、経験上、全てのコンテンツにこの規則が当てはまるとは限らない。事実、全く理にかなっていないように思えることもある。このように、SEOとコンテンツの関係を解明することに苦労していたが、ついにこの疑問に対する答えを出すことが出来た。

    今回の投稿では、「バイラル」、SEO、そして、コンテンツのタイプの関係を導き出していきたいと思う。まずは、あるケーススタディに注目してもらいたい。

    SEOはコンテンツをバイラル化させることは出来るのか?

    上の表で矢印をつけた箇所に注目してもらいたい。この矢印は、過去12ヶ月間、私のウェブサイトに大量のトラフィックをもたらした3本の記事を指している。当該の記事を紹介していく。

    1月 — コンテンツショック! もしくは、コンテンツマーケティングの終焉(日本語)

    6月 — ソーシャルメディア業界を彩る70名の成長株

    11月 — こんなスピーチ二度と聞けません

    この3本の記事は、会社が徐々にブランドを構築するために用いる「コンテンツのパターン」の定義では、「ヒーローコンテンツ」に当たる。このパターンは、3つのタイプのコンテンツで構成されている。

    • ハイジーンコンテンツ 一般のオーディエンスのニーズを満たし、大方、検索エンジンのトラフィックをターゲットにする。
    • ハブコンテンツ 詳細なストーリーを伝え、読者とブランドとの架け橋となる。
    • ヒーローコンテンツ バイラルな配信を通して、ブランドアウェアネスを生み出す。

    この3つのタイプのコンテンツの中で、ヒーローコンテンツは最も難易度が高い。バイラル化を狙って計画を立てることは不可能だ。しかし、上の3本の記事は、ウェブに常に押し寄せる流れに勝つ上で必要な「エピック」(傑作)コンテンツに共通する品質を兼ね備えている。

    1. SEOとは関係ない

    皮肉にも、この3本の記事は、2014年に投稿した記事の中で、とりわけSEOを軽視した部類に入る。「コンテンツショック」と言う用語は、私が考案した造語であり、検索トラフィックをもたらすとは考えにくい。

    実に興味深い現象だと言える。私達はSEOに注意して、ブログにトラフィックをもたらすべきだと言われているが、成功した3本の記事においては、SEOに特に役割は与えられていなかった。その理由を説明する。

    この3本の記事を作成した時、私は敢えてSEOを度外視し、オーディエンスが好むであろう良質なコンテンツを作ることに専念した。要するに、「人気の高い検索用語でコンテンツを埋め尽くしたところで、オリジナリティ – チャレンジ精神の欠片も見られない作品に仕上がる」。

    当然のことだが、SEOの用語を巡って競争すると、キーワードの優位性を巡って他のサイトを打ち負かさなければならなくなる。バイラル化を狙ってコンテンツを作ると、新たなキーワード – オリジナリティを礎にした優位性が生まれる。

    従って、SEO戦略は、「バイラル」泣かせなのかもしれない。

    2. 大変だった

    優れた記事を作るには、通常、2-3時間を要する。バイラル化した3本のコンテンツに費やした取り組みを挙げていく。

    コンテンツショック — 2013年の7月、モントリオールで初めてこのコンセプトを紹介した。その後、アイデアをまとめ、2014年1月に投稿するまで、毎週、コンセプトを練り上げていった。つまり、6ヶ月間以上を費やしたことになる。

    70名の成長株 — このコンテンツの完成には6週間以上を要したが、実際に作成に費やした時間はあまりにも多く、カウントしていない。恐らく、この3年間で最も時間をかけて作成した投稿だと言える。

    こんなスピーチ二度と聞けません — この記事は、12分間のスピーチとして産声を上げ、それぞれのワードに納得することが出来るまで何度も声に出して練習した。つまり、この台本は、数週間の作業の成果とも言える。

    ただし、時間をかけて作った作品が必ず成功するとは限らない。ブログの記事に多大な時間をかけても、駄作が生まれることもある。しかし、この3本には、オリジナリティとコンテンツの奥深さが反映されている。濃いコンテンツであるため、他の記事よりも作成に時間がかかり、この濃さ故、私は見返りを得られたのだ。

    3. コンテンツが長い

    私のブログの記事の多くは、1000ワード以下だ。読者の時間、そして、要点を考慮し、短ければ短いほど良い、と言う立場を以前から取ってきた。しかし、最近、この考え方は間違えているのではないかと思うようになった。この3本の記事は、人気が高いだけでなく、今まで投稿した記事の中で特に長い記事に数えられる。

    リサーチによって、詳細なコンテンツが、よりシェアされる事実が裏づけされている。BuzzSumoが1億本のウェブベースの記事を分析したところ、基本的に長文形式のコンテンツは短文形式のコンテンツよりもソーシャルメディアで多くシェアされることが判明した。事実、長ければ長いほど、シェアされる回数は多く、3000 – 10000ワードの記事が最もシェアされるようだ。New York Timesが行ったリサーチでも同じことが確認されている。Eメールされた回数の記事のほぼ全てが、3000ワードを超える記事であった。

    SEOとコンテンツに対する新たな考え方

    この体験、および、現在のSEOについて考えていた時、SEOに重点を置くかどうかは、コンテンツの目標に左右されるのではないかと思うようになった。 以前は、このアイデアをなかなか受け入れられずに苦労していた。SEOは必要であり、一部のコンテンツに勢いを与える上で役に立つことは理解しているが、先程説明したケースでは、SEOは大して影響を与えているとは思えない。

    そのため、SEOはコンテンツに勢いを与えるための万能薬ではなく、作成するコンテンツのタイプと関係があるのではないかと考えるようになった。以下のグラフは私の考え方を代弁している。

    seo and content

    「大半のコンテンツにとっては、発見してもらうプロセスでSEOは欠かせない役割を担っている」と、このセオリーは示唆する。一方、SEOのベストプラクティスに執着すると(タイトル、リンク、コピーに人気の高いキーワードを埋め込む)、広範な接触範囲に達するコンテンツの力を削いでしまう可能性がある。

    皮肉にも、SEOを全く考慮せずに作成した記事「コンテンツショック」は、業界の多くの有名なブログから多数の被リンクを引き寄せることに成功した。SEOを無視したにもかかわらず、今まで一番のSEOにおける成功を収めたのだ。

    確かなコンセプトかと問われれば、自信はない。そこで、読者の皆さんに手伝ってもらいたい。だからこそ、コメント欄を用意しているのだ。このコンセプトに関する意見を是非聞かせてもらいたい。


    この記事は、{grow}に掲載された「SEO and Content: Can SEO drive “viral?” 」を翻訳した内容です。

    考え方は色々あると思いますが、途中に出てきたコンテンツの分類ピラミッドは一つのアプローチとして有効と思います。バイラル化した記事の評価が上がり意外なキーワードで検索経由のアクセスが増えることもありますし、一概にはいえませんが、このような意図ある配信戦略を持って考え方で記事発信していくことが、中長期的なコンテンツマーケティングの成功につながるのではないでしょうか。

    ちなみに私もSEO Japanで、基本SEOやコンテンツマーケティングを中心にしつつ、たまに知名度アップやサイトのSEO評価向上を目指しバイラル拡散を狙ったネタ記事を出していたことがありました。以前はたまに大ヒットしていたのですが、最近はそうでもないので控えていますが、、、最近の一番ヒットは、上にも書かれているコンテンツショックの記事でした。 — SEO Japan

    あなたの記事をGoogleニュースに取り上げてもらうために。タイトルタグとH1タグの記述は同一のものにしよう。

    昨年の10月にユニバーサル検索に表示されるGoogleニュースのソースが、登録されているメディア系サイト以外のあらゆるコンテンツも候補になるという変更がありました。既に日本での導入も確認されており、多くのWebサイトオーナーが関心を持っているのではないでしょうか。トラフィック獲得のためにぜひとも取り上げられたいと考えますが、はっきりとした基準は公表されていません。そのような状況の中、米国で行われたハングアウトでGoogleからのアドバイスが提供されています。果たしてその内容とは?– SEO Japan

    *記事内のリンク先は全て英語となっています。

    昨日、GoogleニュースのStacie Chan氏とGoogle Webmaster Trends AnalystのJohn Mueller氏による、Google News Publisher hangoutがGoogle+上で開かれたが、非常に有益な情報が盛り込まれていた。

    Googleニュースのパブリッシャーの多くが知らないであろう質問が尋ねられたのだ。私は以前聞いたことがあるような気がするが、個人的に試したことはない。内容は、タイトルタグとH1タグには常に一貫性を持たせ、同様の内容にするということだ。タイトルタグとH1タグの内容が同一ではない場合、Google ニュースが困惑してしまうことがあり、あなたの記事を理解することを難しくさせてしまうということだ。

    Web検索におけるSEOの場合は、タイトルタグとH1タグの記述を多少変えることは良いことだとされている。ランキング候補に僅かなバリエーションをもたせることができるからだ。しかし、GoogleニュースにおけるSEOの場合は、その限りではないようだ。

    該当の質問はJane Sanderson氏によって以下のように尋ねられている。

    “(Googleニュースにおいて)タイトルとH1のコンテンツを異なるものにすることは良いことなのだろうか?Googleニュースのルールでは否定しているようだが、SEO担当者の中には肯定している人もいる。これは、GoogleのWeb検索とGoogleニュースのアルゴリズムが異なっているため起こる差異なのか?”

    この質問に対し、Stacie氏は以下のように返答している。

    “一貫性は非常に重要だ。また、Googleは該当の記事のヘッドラインから引用することを常に行っている。そのため、該当のページ内の異なる場所に異なるヘッドラインを示している箇所がある場合、ボットにとっては非常に困惑した状況になってしまう。

    また、このような状況は、パブリッシャーがよく「Googleはヘッドラインを誤って引用している」と発言する原因となっている。こうした不満に対してGoogleは、「その理由は、あなたが該当のページ内の異なる部分で異なるものごとを書いているからだ」と説明している。

    そのため、常に一貫性は保持して欲しい。一貫性を持たせることはGoogleがヘッドラインとスニペットを正しくインデックスすることに役に立つのだ。”

    下記に該当のhangoutの動画を記載する。

    この話題についてのGoogle+でのフォーラムはこちら


    この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google News Title Tags & H1 Tags Should Be Consistent For Ranking」を翻訳した内容です。

    言うまでもないことですが、記事内で言及されている箇所に修正を加えれば必ずGoogleニュースに取り上げてもらえるということではありません。また、アドバイスというよりも、Googleからのお願い、とも取れる内容ではありました。メディア系サイト以外にもブログ等で情報発信をしているサイトは多いと思いますので、そのようなサイトオーナーの方々の参考になれば幸いです。– SEO Japan [G+]

    リダイレクトによりペナルティは引き継がれるが、ネガティブSEOのために使用することはできない。

    Googleのガイドラインに違反した手法を用い、検索順位を意図的に操作しようとした場合はGoogleからペナルティを受ける可能性があります。ペナルティを受けた場合、そのサイトから新しいサイトへリダイレクトをしたとしても、新しいサイトにもしっかりとペナルティを受け継がれてしまいます。こうした状況を逆手に取り、競合サイトの順位を下げることは可能なのでしょうか?いわゆる、”ネガティブSEO”と呼ばれる手法ですが、Googleによる対処方法をJohn Mueller氏が説明しています。– SEO Japan

    *記事内のリンク先は全て英語となっています。

    ペナルティのリダイレクトについての話題は少なくとも3回報じているが、同様の話題が先週の金曜日に行われたGoogle+ハングアウトでも取り上げられた。当初、この話題に関しては取り上げる予定はなかったが、WebmasterWorldで話題となっていたようなので、ハングアウトで実際に議論された内容を記載したいと思う。

    前述のハングアウトにおいて、Robb氏が彼の置かれている状況について質問をしている。(彼は以前にもGoogleが返答できない質問をしていた。)GoogleのJohn Mueller氏は、彼のサイトには非常に多くの問題があるため、新しいサイトを作ることを繰り返し薦めている。Robb氏は、すでに顧客に認知されている既存のサイトから新しいサイトへリダイレクトするべきかと尋ねているが、John氏はリダイレクトをするべきではないと答えている。

    その後、Robb氏はさらに質問を続けた。彼は(もちろん実際は良い人間なのだが)自身が善良な人間でない場合、ペナルティを受け、修復が不可能なサイトから競合サイトへリダイレクトを行うケースもあるのでは?と尋ねた。その場合、競合サイトの順位は下がってしまうのだろうか?

    John氏はその質問に対し、即座に否定している。

    それを受けたRobb氏の次の質問は、”では、なぜ自分のサイトの場合は、ペナルティが引き継がれてしまうのか?”というものだった。

    John氏はこの質問に対し少々漠然とした答えを返していたが、簡単に説明すると、Googleはサイトの移管の場合と、既存サイトへのリダイレクトの場合の二つのケースを判断することができるということだ。個人的には、ここが重要なポイントだと考えている。

    下記に動画から起こしたJohn氏の発言を記載する。

    “我々は過去にこうした状況を多く目にしてきた。ペナルティやそれに類する状況において、自身のサイトから競合サイトへリダイレクトを行うというケースだ。我々のアルゴリズムはこうした状況をピックアップすることが可能だ。そのため、問題のあるサイトから既存のサイトへリダイレクトを行うことは、こうしたサイトを一つのサイトにまとめることで、より大きなサイトを構築しようとしている試みではないと理解することができる。

    しかし、意図的ではなく、こうした状況が起こってしまう場合もある。例えば、あるドメインが、ペナルティが解除されていない状態で失効される場合がある。そして、ドメイン登録業者がそのサイトを一般的なランディングページヘリダイレクトを設定する。こうしたケースは、ページランクやその他のシグナルを別のサイトに受け渡そうとしている試みではないことが明らかである。単純に、ユーザーを別ドメインへと遷移することが目的だ。こうした場合、Googleはそれらのサイト間でのあらゆるシグナルの受け渡しを行わないようになっている。

    我々は、新しいドメインへサイトを移管する場合と、既存のドメインへリダイレクトを行う場合を明確に判断するようにしている。そのため、サイトを移管する場合では、Googleが長い間収集した全てのシグナルを新しいドメインへ引き継ぐことは十分に起こりうる。

    もしも、違ったドメインへのリダイレクトを行い、それがサイトの移管を目的としていない場合は、上記とは異なる状況にあると判断できるのだ。”

    Robb氏は自身の状況についてJohn氏に質問をしたが、全ての問題を解決することは非常に困難であるため、全く新しいサイトを構築し、リダイレクトを行わないことをJohn氏は薦めている。

    ペナルティのリダイレクトにおいて二つの状況あり、それぞれが異なっていることを理解できただろうか?少々複雑な状況ではあると思うが、少しばかりははっきりとしたのではないかと思う。

    この件に関してのGoogle+のフォーラムはこちら


    この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: You Can’t Redirect A Penalty To An Existing Site But Maybe To A Site Move」を翻訳した内容です。

    これまでにも度々話題に挙がっていましたが、ペナルティを悪用する手法もGoogleはきちんと判断できているようです。Googleの取り締まりの精度が上がるに連れネガティブSEOが容易になる、という懸念は多くのサイトオーナーが感じているところだと思いますが、悪質な手法を容認するほど、Googleは寛容ではないですね。それでも、多くの例外は存在してしまうと思いますので、怪しいバックリンクの否認やフォーラム等を利用してGoogleへ直接報告するなど、自衛のための手段を再確認してもよいかもしれません。– SEO Japan [G+]

    11年目に突入したFacebook、さらばRadio Shack – 米国発Web業界ニュース2月上旬号

    今月前半の米国ウェブ関連ニュースをまとめた記事を、盛り沢山な話題でお届けします。 — SEO Japan


    Now THIS is what we call jumping the shark!

    今週のウェブマーケニュースでは、・連邦通信委員会が正しい判断を下す ・悪戯に走ったGawker ・Shack関連のニュース ・ブランドとの交流を望むミレニアム世代 ・11歳になったFacebook ・Facebook、ブランドの宣伝を断る ・多忙を極めるTwitter ・ポッドキャストの作り方 ・マーケティング & PRにおけるデータの重要性 ・難易度を増すオンラインの身元調査 ・スーパーボウル広告の効果に黄色信号 ・スーパーボウルで意外なスターが誕生等の話題を伝える。

    それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

    毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。ニュースレターを購読することも可能だ。

    また、Flipboardを利用しているなら、This Week in Digital Magazineを購読すると、同じリンクを手に入れることが出来る。

    インダストリー

    • 連邦通信委員会はネット中立性の裁定において消費者を優遇する方針を示した。さらに、オープンなインターネットを保護するため、今まで以上に強力な提案を行った。この法的強制力を持つ、有望な規則は、有料の優先順位の決定、合法のコンテンツおよびサービスのブロック、そして、抑制を禁止する(Wired)
    • スーパーボウル関連のキャンペーンの一環として、Coca-Colaは#MakeItHappyを立ち上げた。このキャンペーンは、ウェブ上で頻繁に見られるマイナス思考、荒らし、そして、イジメから距離を置くことを目指している。自動ソーシャルメディアプログラムが用いられ、ネガティブなワードを可愛らしいアート作品に変える試みが行われた。しかし、Gawkerで度を越えた悪戯に遭い、閉鎖に追いこまれた。無検査の自動ボットプログラムを使えば、当然このような問題を抱えることになる(Adweek)
    • 今週舞い込んできた両極端なShack関連のニュース:
  • 3000名の19-33歳のスマートフォンユーザーを対象とした調査では、ミレニアム世代が、モバイルフレンドリーなウェブサイトやアプリの提供等、ブランドにニーズを満たして欲しいと最も望んでいること点が判明した。続いて、何らかの「人」による交流を維持すること(44%)を求める声も多かった(Marketing Charts)
  • プラットフォーム

    • Facebook
  • Twitter
    • Twitterの第4四半期のデータが公表された。ユーザーの増加ペースが減速した(TwitterはiOS 8のバグが原因だと主張している)ものの、収益化、および、メディアへの露出に関しては、規模の大きなライバル、Facebookに勝っている(SHIFT Communications)
    • Twitterは子供向けのVineアプリをリリースした。「そもそもVineって、大人を対象にしてたの?」と思ったのではないだろうか(Venture Beat)
    • Twitterは、新たに登録したユーザーのためのインスタントタイムラインを基に、設定や参加を求めずに、メリットを提供する試みを行っている(NY Times Bits ブログ)
    • また、より大勢のユーザーに接触するため、TwitterはGoogleと提携を結び、ツイートが投稿された直後にGoogleの検索結果に反映させるようだ。Twitterはどこよりも早く最新のニュースを提供する傾向があるため、とりわけ速報において、この提携は重要な意味を持ちそうだ(Bloomberg)
    • プロモツイートの広告ユニットがTwitter以外でも販売されるようになった。この取り組みにより、Twitterはコンテンツ(少なくともブランドのコンテンツ)を別の領域にも広げようとしている(re/code)
  • Instagram
  • コラボレーティブエコノミー

  • 規制機関および議員との交渉に乗り出し、Uberはアプローチを軟化させつつある(WSJ)
  • シェアエコノミーと言っても、シェアが全てではない – むしろアクセスと利便性の方が重要だ(Harvard Business Review)
  • オーディオ

    • Serial等の成功を受け、確実にDIYオーディオが増えていく。ベテランのポッドキャスター、ジェイ・ベーアからポッドキャストの作り方を学んでおこう(Convince and Convert)

    指標/計測/ビッグデータ

    法律/セキュリティ/人事

    その他の重要な記事、動画 & オーディオ

    • そんなことよりも、はんだごてを今後どこで買えばいいのだろうか?
  • 試合の前に多くの広告合戦が行われたが、スーパーボウル広告の魔法は永遠に失われてしまったのだろうか?(Quartz)
  • シリコンバレーのアイコンであり、スタンフォードのスーパースターであり、初期のGoogleの従業員であり、Yahoo!の現CEOを務めるマリッサ・メイヤーから教訓を得よう(Business Insider)
  • スーパーボウルのハーフタイムショーで話題をさらったレフトシャークは、インターネットで大きな注目を浴びている(The Chive)



  • この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital February 6th 2015」を翻訳した内容です。

    Radio Shack、私も米国留学時代にお世話になりましたが、時代には逆らえずですか、、、さらに店舗の一部をAmazonが購入するというのが何とも物悲しいですね。Radio Shackはともかく、従業員の次の仕事が心配になる私でした。

    しかしこのケイティ・ペリーのセット、日本の昔の歌謡曲風ですね。カワイイが米国でも人気とは聞きましたが、その一環なのでしょうか?! — SEO Japan

    2015年のウェブマーケティング業界で注目すべき10のトレンド

    先日はドメイン失効でSEO Japanが1日落ちるという失態をやらかしてしまい失礼しました。実はドメイン失効とGoogleのランキング変動の影響を体を張って実験してみたわけ、、はないです m(__)m さて、気を取り直して今回は今年のウェブマーケティングに関するトレンドを色々占ってみた記事を。この手のトレンド予測記事、大体無難すぎる内容で面白くないのですが、筆者がカリスマウェブマーケッターのニール・パテルとなれば、ちょっと気になります。コンテンツマーケティングが日米大ブームですが、その先に続くものは何? — SEO Japan

    2015

    2015年はマーケッターにとって刺激的な1年になりそうだ。ここ数年の間に私が得た情報、および、10年の経験を参考にする限り、今年、多くの変化がマーケティング業界に起きる気がする。

    ビジネスを宣伝するアプローチを計画する前に、まずは以下の10点の推測に目を通してもらいたい。この推測に従っていれば、競合者よりも一歩先に進むことが出来るはずだ。

    2015年のマーケティングを予想 10のシナリオ:

    推測 #1: ゲスト投稿のリンクの効果が減少する

    SEOを生業としているなら、ゲスト投稿を活用してリンクを構築してきたはずだ。なぜなら、非常に効果が高いためだ。

    検索エンジンは、ゲスト投稿に対する警告を行っているが、今でも十分に効果があるため、この警告を無視しているサイトは多い。しかし、Googleのような大企業の場合、アルゴリズムを調整するのに時間がかかることを忘れるべきではない。

    今後の12ヶ月の間に、Googleはアルゴリズムをアップデートし、ゲスト投稿によるリンクの大半をカウントしなくなると私は予測している。アンカーテキストに大量のキーワードを詰め込んでいるなら、ペナルティーの対象になる。この行為を避けていたとしても、ゲスト投稿のリンクは、ランク付けにおいてプラスに働かなくなる。

    推測 #2: SEOは難しくなる

    数年前、パンダとペンギンのアップデートがSEO業界を震撼させた時のことを覚えているだろうか?Googleはこの手のアップデートをさらに行うと私は推測している。アルゴリズムのアップデートの名称に関しては…推測を控えさせていただく。

    アップデートをGoogleが実施するにつれ、検索結果のリスティングを操作する行為はさらに難しくなる。つまり、良質な製品、または、サービスを作ることに力を入れなければならない。また、サイト上のコンテンツを改善する取り組みを継続して行う必要もある。

    と言うことは、SEOを止めるべきなのだろうか?当然、止めるべきではない。反対に、SEOに尚更力を入れるべきである。なぜなら、多くの競合者がSEOからPPCにシフトチェンジするためだ。

    推測 #3: 従来型のリンク構築はさらに人気が高まる

    大量のサイトにリンクをせがむ行為から、リンク切れのリンク構築に至るまで、従来型のリンク構築の手法が、今後、より多く利用されるようになる。

    数年来、この手の手法は結果を出してきた。今後もこの傾向は続きそうだ。なぜなら、リンクの獲得は絶対に必要であり、この取り組みを誤魔化すことは困難だからだ。

    2014年、複数の大企業が、このタイプの従来型のリンク構築に専念するチームを結成していた。2015年には、多くの企業が同じことを実施するようになると私は見ている。

    推測 #4: ソーシャルメディアはブログの要となる

    なぜ一部のブログが他のブログよりも人気が高いのか分かるだろうか?当然、コンテンツの質も多少影響しているが、実はソーシャルメディアのアカウントが重要な鍵を握っている。

    例えば、私のブログは、1ヶ月に2万5000名以上のビジターを獲得している。これは、コンテンツが他のブログよりも良いことが理由ではなく、ソーシャルメディアのフォロワーが多いことが理由だ。

    これだけの規模のフォロワーがいれば、同じ分野でブログを新たに作れば、ほぼ確実に人気が出る。

    企業はソーシャルメディアのメリットにより注目するようになり、ソーシャルメディアのアカウントをパワーアップさせるために、多額の資金を毎月投じるようになる。

    推測 #5: マーケティングの予算でクリエイティブなアプローチが重視される

    PPC、SEO、ソーシャルメディアマーケティングを含む従来の広告チャンネルの利用は、今後も増えていく。そのため、企業は新たな手段を試すようになる。

    例えば、ゲイリー・ヴェイナチャックは、本の最新作に関する広告をニューヨーク市中に展開し、電話番号まで掲載していた。

    gary vaynerchuk

    このキャンペーンの効果は抜群であり、電話がひっきりなしにかかるだけでなく、本の販売に貢献していた。

    このような創造力を活かしたマーケティングキャンペーンの一部は、投資に見合う利益をもたらす。テストが肝要だ。2015年、この手のキャンペーンを展開する企業は増えていく。

    推測 #6: 新聞の活用が進む

    新聞は終焉へと向かって突き進んでいる。新聞を読むアクティビティを今でも好む人もいるが、最近はニュースをウェブで読む人が大多数を占める。

    しかし、新聞社は、爆発的な人気を誇るウェブサイトを持つ。The New York Times等の全国的な新聞から地域の新聞に至るまで、新聞社は収入を増やす手段を探している。

    現在、新聞社は、企業と提携を結び、価値を高める取り組みを行ている。例えば、Union Tribuneは、サンディエゴのクーポンサイト、Discover SDを買収した。

    ただし、このサイトを買収する前、Union TribuneはニュースサイトでDiscover SDのクーポンを掲載していた。このキャンペーンにより、Discver SDは収入を伸ばし、Union Tribuneは新たな収益化のモデルを作り出すことに成功し、両社ともに得をしていたのであった。

    今後の12ヶ月間で、地域の新聞社と手を組む企業が増えていくはずだ。なぜなら、新聞は既に大規模なオーディエンスを抱え、収入を増やす新たな手段を求めているためだ。

    推測 #7: ソフトウェアを作って、需要を生み出す

    無料のツールは、マーケティングの手法として人気が高まりつつある。HubSpotのGraderツールから、MozのOpen Site Explorerに至るまで、トラフィックを増やすために無料のツールを作成する会社は多い。

    Quick Sprout(私が運営する会社)でも同じ試みを行ったが、効果はてきめんであった。

    今後、この手法を私は何度も利用するつもりだ。また、私だけでなく、このトレンドに乗る企業は増え続けている。

    ほぼ全ての業界で利用することが可能だ。例えば、住宅ローン関連のビジネスを展開しているなら、ローン計算プログラムを作ることが可能だ。可能性は無限大である

    無料のツールを作る手法の最大のメリットは、コスト効率が非常に良い点である。私がテストしたマーケティングのメソッドの中では、最も投資に見合う利益が高かった。

    推測 #8: コンバージョン最適化の需要が増える

    サービスの面におけるコンバージョンの最適化だけではなく、このスキルを持つ人材を企業が採用するにようになると私は考えている。

    独特のスキルではあるが、今後の数年でこのスキルを学ぶ人は増えていくはずだ。なぜなら、コンバージョンをアップさせるためなら、企業は多額の資金を投じることも辞さないからだ。

    企業は、コンバージョンの最適化を、広告費用の増加に歯止めをかける手段として利用するようになる。ご存知のように、広告のコストは今後も高くなる。唯一の解決策は、コンバージョン率を上げることだ。

    推測 #9: 宣伝目的のツールが無料で提供される

    Google Analyticsは無料で利用することが可能だ。Optimizelyは無料プランをリリースした。また、Hellobar等のツールですら、無料で使うことが出来る。

    無料で提供される宣伝用製品は、今後の12ヶ月間で増えていく。小規模および中規模のビジネスには料金を支払う余裕がないためだ。

    利用に制限はかけるものの、企業は無料で製品を喜んで提供するようになる。なぜなら、最終的に顧客はもっと利用するようになることが分かっているからだ。そして、その時は、料金を請求することになる。

    宣伝用のツールのプロバイダーは、現在、短期の利益ではなく、生涯価値の指標を基に決定を行っている。この方針は、多くの小規模・中規模のビジネスにプラスに働くはずだ。

    推測 #10: 個人のブランドを構築する動きが活性化する

    個人が自分のブランドの構築に力を入れるケースは非常に稀だ。しかし、この取り組みは、会社に有望なROIを導き出すことが証明されている。

    私の名前を例にとって考えていこう。Google Trendによると、ニール・パテルブランドは、私が経営するビジネスの一部よりも実は大きいことが分かる。そして、私はこのブランドを活用して、契約を勝ち取ることが出来るのだ。

    ビジネスと自分自身の双方を宣伝することだって出来るはずだ。私は随分前からこの取り組みを行っており、素晴らしい効果をあげてきた。 

    最終的に会社の収益増加につながるため、個人のブランディングを行う人は増えていくだろう。また、会社のブランドをアピールする上で貢献してくれるため、企業は、強力なブランドを持つ人材を採用したいはずだ。

    ガイ・カワサキとAppleが良い例だ。双方がお互いからメリットを享受していた。

    結論

    2015年は刺激的な1年になる。検索エンジンによって、SEOがさらに難しくなり、また、ビジネスの世界はより透明度が増し、その結果、新たな機会が姿を現す。

    変化を恐れるべきではない。むしろ、適応する努力をするべきだ。競合者よりも先に適応することが出来れば、勝利を収めることが出来る。

    2015年、皆さんはマーケティングにおいてどのような推測を立てているのだろうか?


    この記事は、Quick Sproutに掲載された「10 Marketing Predictions You Should Prepare for in 2015」を翻訳した内容です。

    前半はSEO関連中心にベタというか、既にそうなっているのでは?という内容が続きましたが、後半にかけて面白くなっていきました、、、と書きたい所でしたが、ニール・パテルにしては意外と普通な内容だった気もします。一般論としてはキレイにまとまっていると思いますけどね。とりあえず地道にコンテンツマーケティングに取り組みつつ結果ソーシャルやSEOの効果を上げていくことが大事かな、と思います。 — SEO Japan

    [寄稿] 何のために数値化するのか?「ユーザエクスペリエンスの測定」読書会レポート

    こんにちは、わかさ分析塾の若狹です。 先月1/11(日)ヴォラーレさんにて、「Measuring the User Experience(訳:ユーザエクスペリエンスの測定)」という洋書を対象に読書会を行いましたので、その時のことを書こうと思います。これまで、主にUXリサーチ系の本を題材として会を開いており、内容説明だけでなく事例をもとにディスカッションするような進め方をしています。

    ヤフー、デバイスの利用動向をまとめたインフォグラフィックを公開

    Yahoo! JAPANは、マルチスクリーンの環境下におけるスマートフォン・タブレット・パソコンの利用動向の実態を探る意識調査の結果を、インフォグラフィックの画像と動画にまとめ、公開しました。– SEO Japan

    41%が毎日デバイスを2台以上利用している
    ヤフー、デバイスの利用動向をまとめたインフォグラフィックを公開

    93%がスマートフォンをほぼ毎日利用している
    ヤフー、デバイスの利用動向をまとめたインフォグラフィックを公開

    その他の調査結果
    ・スマートフォンでの動画視聴率は若年層ほど高く、10代では男女共に70%を超える。
    ・タブレットでの電子書籍閲覧は、男性が50代・女性が40~50代で利用率が多い。
    ・パソコンでのネットショッピングは、男女ともに50代の利用率が一番多い。

    動画でも解説されています。

    インフォグラフィックの全体表示、詳細はマルチスクリーン時代 デバイスのいまをご覧ください。

    インターネットの利用はより簡易的に、そして用途によって複数のデバイスを使う時代となりました。Yahoo! JAPANは「今後もさまざまな角度から調査を行い、インターネットユーザー・広告主の双方に価値の高い情報を提供していきます。」とコメントしています。– SEO Japan

    ウェブマスター ツールでモバイル ユーザビリティが確認できるようになりました

    スマートフォンが普及するにつれ、モバイルでの閲覧に対応したサイトを作ることは、ますます重要になってきています。今回は、先日ウェブマスター ツールに追加されました、モバイル ユーザビリティを確認できる機能をご紹介いたします。

    この新機能によって、あなたのサイトがモバイルで閲覧される際に問題となりうる点が表示されるようになりました。進捗を確認するために、時系列でのグラフもついています。

    ここでは、スマートフォンでの閲覧の際、上下のスクロールのみによって簡単に読むことのできるサイトをモバイル フレンドリーと定義しています。左右へのスワイプやズームイン、ズームアウトが必要となる場合、スマートフォンで気軽に閲覧することは難しくなってしまいます。ここで指摘される問題は以下のようなものです。
    これらの問題がウェブマスター ツール内で表示されている場合、ぜひ解決法を探ってみてください。テンプレートを変えるだけで直ってしまうこともままあります。詳しい情報は、モバイルガイドを御覧ください。

    ご不明な点やご質問がありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。

    2月初旬のGoogleによる検索結果の”調整”はEコマースサイトが対象か?

    2015年2月4日(アメリカ時間)から大規模な順位変動が見られ、Googleの新たなアップデートが起きたのでは?という情報が飛び交いました。Googleは今回の変動について、「”アップデート”ではない。しかし、”調整”は常に行っている」、という発言をしており、パンダアップデートとペンギンアップデートとの関連性も否定しています。しかしながら、検索順位の大規模な変動があったことは事実であり、Search Metricsの分析によると、その対象の大部分がEコマース関連のサイトであったようです。現在、検索順位は再び落ち着きを取り戻しているようですが、Googleの新しいテストであった可能性は十分に考えれます。– SEO Japan

    *記事内のリンク先は全て英語となっています。

    多くのSEO関係者やWebサイトのオーナーが先週末にGoogleが検索アルゴリズムに変更を加えたと考えていることは間違いないだろう。Googleはアップデートを行ったことについての明言は避けているが、パンダアップデートやペンギンアップデートとは関係がないということは伝えている。

    しかし、このまま無視できるほど、変動の規模が小さかったわけではない。今回の変動はいったい何だったのか。未だに気になっているのだ。

    先週末から今日にかけて、今回のアップデートはEコマース関連のサイトが影響を受けていると、多くの人が発言していた。変動は現在も続いているため、Googleは何らかのテストを行っていると想定できるが、Search Metricsの私の友人が、彼らが保持するデータを公開してくれている。

    Marcus Tober氏の記事によると、今回のアップデートの影響の大部分はブランドのEコマースに集中しているようだ。その中でも、ブランドキーワードのミススペル(打ち間違え)が大きく影響している、ということだ。Marcus氏の言葉を借りると、「Eコマースと大規模なCPCのあるキーワードに大部分が集中している」、ということになる。

    該当の記事中に彼は大きく変動したキーワードを具体的に挙げている。”adiddas”、”ebbay”、”zapos”のような、ブランド名を打ち間違えたキーワードだ。しかし、打ち間違えのない、実際のブランド名(”nike”)なども影響を受けている。彼の言葉を以下に引用したい。

    「Googleがブランド名の検索結果の整理を試みていることは明らかだと思われる。その結果、打ち間違えのキーワードの検索結果も大きく影響を受けているのだろう。今回の変更はまだ完了していないため、引き続き注視したいと思う。」

    さらに、下記の内容も付け加えている。

    「ブランドは今回の変動による恩恵を受けている一方、ファッション業界のサイトなどは、ランキングの大幅な下落を受けている。Googleはブランド名の検索を最適化しようとしているようだ。そして、打ち間違えのキーワードの検索結果が大幅に変更されている、という興味深い副作用が起きており、結果として、”正確な”検索結果に調整されている。」

    Marcus氏はモバイルの検索結果についても言及しているが、何かを示すほど根拠のある情報ではないようだ。

    週末にかけて、検索結果は大分落ち着いているようだが、今日また何か起こることを予期できる人はいるだろうか?


    この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google’s E-Commerce Update: Was Last Week’s Search Tweak E-Commerce Focused?」を翻訳した内容です。

    記事中にも参照されている、Search Metricsの記事にも詳細な情報が書かれています。そちらの記事によると、”addidas”のような打ち間違えのキーワードの場合、以前は価格比較サイトやショップのサイトが上位表示されていましたが、今回の”調整”により、”adidas”の公式サイトが1位に表示されていたようです。(現在の検索結果は今回の変動以前のものに再び変わっています。)

    Googleは打ち間違えのキーワードの場合も検索者の”意図”を組み込み、通常の打ち間違えではない検索と同様の結果を提供しようとしていたと思われます。今回の変動が一時的なテストなのか、そもそもテスト内容の予測は正しいのか、結論を出すには時期尚早だと思われますが、引き続き注視したいところです。– SEO Japan [G+]

    地名に関するキーワード、場所に依存するキーワードでの集客を行うための考え方


    「サイトと地理的なクエリの結び付きを強化する際の考え方」についての質問をいただいたので今回はこれについて答えてみたい。

    来店、あるいは訪問型のビジネスにおいては地名に関するキーワードからの集客が非常に重要である。
    「品川 歯医者」「横浜 歯医者」といったキーワードだ。

    そして、ベニスアップデートによって地域との関連性が高いと考えられるキーワードは、検索しているユーザーの位置によって検索順位が異なるようになったと言われている。
    日本ではベニスアップデートが導入されたというGoogleからの公式なインフォメーションはないようだが、実際には順位は異なっている。

    例えば「歯医者」というキーワードでは、品川で検索している場合と横浜では自然検索の順位が明らかに異なる。

    実際に移動して確かめるのは難しいのだが、地域による検索順位の変化を確認できる(厳密にイコールとは限らないが)。
    Googleの検索画面の右上の歯車マークのアイコンをクリックし、「検索設定」「場所」の順でクリックしてやると場所を指定することができる。

    出来る限り近隣の歯医者を検索結果に出そうとしていることがよくわかるだろう。

    このような地域性のあるキーワードだけではなく同名の法人が複数ある場合、法人の名称を検索すると検索しているユーザーの近隣の法人の検索順位が上になるといったような現象も見られる。
    要はGoogleはできる限り検索意図に近い検索結果を返そうとしている結果がこれなのだ。

    これらのことからわかるようにSEOにおいては、Webサイトと地域の関連付けをGoogleに対して正しく指し示してやることが重要だということが分かるだろう。
    ではどうすればいいのか?というのが今日のお題だ。

    基本は、渡辺隆弘氏の【ローカルSEO】[1] ローカルSEOの概要に詳しいのでこちらをご覧いただきたい。

    なのでここに載っていないことについて種々私が体験したことについて書いてみよう。

    よくある間違いがとにかく地名に関するキーワードを埋め込むという手法である。
    建築会社などで「当社施工対象地域」などと称して、全ページに近隣地名を全て埋め込もうとするといったことをやっている会社もある。
    それぞれのページにある様々なキーワードと、地域キーワードの掛け合わせで集客しようとする企みだ。
    しかしこれはNGである。まずいい結果を生まない。安直にはうまくいかないのである。場合によっては全体の検索順位に対してネガティブな影響を及ぼす。

    とは言っても、これはまるっきり無意味というわけでもない。

    店舗概要といったページの中に施工対象地域を入れておくといったインフォメーションは悪くない。
    これはユーザーにとっても、
    「あ、この建築屋さんはうちのところまで来てくれるんだ」
    ということが確認できるといった利便性を提供する。
    この程度では地域キーワードの掛け合わせで来訪することはなかなか望めないが、やらないよりはマシであり可能性はゼロではない。
    要はユーザーのためになる程度にやりましょうということである。

    少しズルく考えれば、対象地域を明記した概要のページを充実させて作ればキーワードの掛け合わせパターンが増えるかも知れない。
    概要ページといったなおざりにされやすいページについて頑張ってみるのは意味があるかも知れないのだ。

    私が考える重要なことそれは

    ページの中に地名を必然として入れる

    ことだ。

    建築会社の事例で言えば、自分の会社が立地する地名については当然のことながら上位に来ることが多いだろう。
    しかし、周辺の地名についても上げたい場合は、その地域における施工事例、オープンハウスなどを詳しく書くのである。

    もしそのようなコンテンツが作れないのであれば、深追いせず潔くあきらめるのが吉である。
    なぜなのか?

    自分のWebサイトは該当の地域キーワードで上がる意味が見出せないからだ。

    上位に表示されるサイトには上位に表示するべき意味がなければならない。
    なので、もし様々な地域キーワードで上位に表示したいと願うのであれば、実ビジネスにおいて何らかのアピールポイントが必要なのだ。
    バーチャルオフィスを借りてそこを支店として記載するといった裏技もあるが、これがばれたらブランディングを損なうのでそんなことはすべきではない。

    あくまでも該当地域に住んでいるユーザーにとって、Webサイトに訪問する意味がなければならないのである。

    Googleの新アルゴリズム「ピジョン」の全て

    ローカル検索に関するアルゴリズムとして登場したGoogleの「ピジョン」(鳩)アルゴリズム。日本ではまだ適用されていないようですし、国土も広くローカル検索が進化している米国と違い、重要性がまだ薄いかと思い、これまでSEO Japanで取り上げてきませんでしたが、サーチエンジンランドでまとめ記事が出ていたのでここに紹介したいと思います。今後重要性が増していくことは間違いないローカル検索、いずれこのアルゴリズムも適用されていくと思います。そうなる前に、まずはこの記事でGoogleの新アルゴリズム、そしてGoogleのローカル検索に対する考え方を理解しておきたい。 — SEO Japan

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    ローカル検索は重要だ。今までも、そして、今後も重要な存在であり続ける。移動が多い人であっても、ローカル検索の結果を軽視するべきではない。 

    Googleの最新のローカルアルゴリズムは、具体性および正確性を一段とレベルアップさせている。今回の投稿では、このアルゴリズムのアップデートに関して、知っておくべきことを全て伝える。

    1. 2014年7月24日に導入されたピジョン

    昨年の7月24日、Googleは新たなローカル検索アルゴリズムを導入した。バリー・シュワルツはその日の夜にSearch Engine Landでこのニュースを伝え、その後、「ピジョン」と命名した。

    Mozはアルゴリズムの変化に関するレポートで、このアップデートを次のように描写していた。

    Googleは、このアップデートで、一部のローカルの結果を大幅に変え、さらに、検索エンジンが場所の手掛かりに対処 & 解釈する仕組みに修正を加えたことで、ローカルSEOを大いに揺るがした。そのGoogleは、ローカルアルゴリズムとコアのアルゴリズムの結びつきをより密接なものにした、と主張している。

    8月1日、ピジョンはアップデートされたようだが、Googleは認めていない。

    2. Google マップの検索 & ウェブ検索の双方の結果に影響が出る

    Googleの検索とGoogle マップの検索は、時折異なる検索結果を表示することがある。ピジョンが導入された後、この傾向に変化が見られるようになった。ピジョンはウェブ検索とマップの検索の結果に一貫性をもたせる。

    3. ローカルの結果は従来のウェブランキングシグナルに密接に関連する

    ピジョンアルゴリズムにより訂正されたローカルの結果は、Volume Nineがレポートの中で説明しているように、「Google ウェブ検索のページのランク付けに似ている」。

    Search Engine Landは「ピジョンはローカルの結果を通常のウェブランキングシグナルにより密接に結びつける」と指摘している。

    新しいローカル検索アルゴリズムは、サイトのウェブ検索のランキング能力と密接に絡み、スペルミスの是正、類義語、および、ナレッジグラフ等の機能に加え、多数のランキングシグナルを活用する。

    4. ピジョンはYelpを指定した結果の精度を改善する

    ローカルレビューサイトのYelpは、検索結果で同社のサイトが明らかに軽視されているとして、2014年の中ごろGoogleに抗議した。Yelpは、検索エンジンのユーザーがクエリの中で具体的に「Yelp」を求めているにも関わらず、GoogleのレビューがYelpのレビューよりも上位に掲載されるととして、Googleを批判していた。

    ピジョンはこの問題を解決し、現在、Yelpを指定するクエリは、Googleのレビューよりも上位に表示されるようになっている。

    5. ピジョンはその他のローカルディレクトリに対する検索結果の認識も改善する

    引き上げてもらったローカルレビューサイトはYelpだけではない。Urbanspoon、OpenTable、TripAdvisor、Zagat、Kayak等のサイトもまたピジョンのリリース後、検索結果で目立つようになった

    「サンフランシスコ レストラン」のような一般的なクエリでも、つまり、レビューやレビューサイトを指定しなくても、このタイプの結果が返される可能性がある。基本的に、ピジョンはディレクトリとディレクトリのリスティングを重視していると言える。

    6. ピジョンはGoogleがリリースしたアップッデートの中で規模が最も大きい

    Mozcastのデータには、アップデートが行われた後、大きな変動が記録されている。以下のグラフには、ローカル(通常のリスティング)、カルーセル、そして、ワンボックスにおける変化が記されている。image00

    7. 距離 & ロケーションのランキングパラメータが改善された

    Search Engine Landは、「Googleがピジョンの導入により距離とロケーションのランキングパラメータが改善されたと述べた」と指摘している。距離 & ロケーションのランキングパラメータが何なのかは良く分からないが、具体性が高まったことにより、どうやら「インフォーマルスペース」(周りとの境界が曖昧な空間)と呼ばれる密度の高い地域に影響が及ぶと見られている。

    昨年アンドリュー・ショットランドは、「インフォーマルスペース」および「地域アルゴリズム」を記事の中で取り上げていた。

    ローカル検索のデータの世界では、地域は「インフォーマルスペース」と呼ばれることがある。つまり、標準的な境界線が存在しないと言うことだ。従って、地域の範囲の定義は、人によって異なる。その結果、Google等のサービスは、地域を適切に反映させることに苦労する。

    ピジョンがリリースされる以前、このような密度の濃いスペースに対するローカルの検索結果は解析が困難であった。現在、ピジョンが具体性をレベルアップさせたことにより、精度が増している。それでは、この精度の改善により、どんな影響が現れるのだろうか?私は次のように推測している。

    ピジョンは、地域を検索するための従来のクエリ、および、同じ地域を検索するための口語調のクエリに対して、より精度の高い結果を返す。

    地域は、話しかける相手によって、複数の異なる名称で呼ばれる可能性がある。例えば、地図を必要とする不慣れな人が、場所 Aを訪問し、地図に書かれているように「アップタウン」と呼ぶ。しかし、地元の住民は、「アップタウン?聞いたことがないな。ここはトラックビルだよ」と言う。1つの場所に2つの名前が存在する。どちらの呼び方が正しいのだろうか?今回のアルゴリズムのアップデートにより、どちらも正しくなった。

    ピジョンは検索された地域の少し外側のエリアの結果も提供する。

    都市でカフェを探していると仮定する。地図が定義する別の地域の「境界」に近づいてきた。

    ラテが飲みたいだけであり、境界線の策定など知ったことではない。そのため、「ソーホー カフェ」で検索をかけ、ソーホーの公式の範囲から外れたリトルイタリーの結果が表示される。ソーホーの場所によっては、リトルイタリーは目と鼻の先だ。

    この例は、ピジョンが土台を置く明確に限定されていない具体性、および、ロケーションベースの直観を物語っている。ショットランドは、「無限のアルゴリズムの知識を持つGoogleは、地域のような小さな検索の領域を見ると、より安定した一連の結果を提供するため、ユーザーに指摘された領域の外側の結果も見せたくなる」と表現していた。

    ピジョンは地域に特化したキーワードを使い、地域に言及するビジネスを優先する。

    具体性が強化されたため、地域のビジネス(会社、店舗)は、ソーシャルメディアのプロフィール、言及、そして、Google+のプロフィールを、市や地区の名前だけでなく、市や地区の領域内の具体的な場所を反映させることを意識して最適化に励むことで、より上位にランク付けしてもらえるようになるだろう。従って、ハイパーローカルの重要度がより高くなったと言える。

    8. 結果の組み合わせが行われ、多くのローカルの検索結果が変化した

    ピジョンの導入後、一部のサイトはランキングを上げていたが、その一方で、ランキングを下げるサイトもあった。Search Engine Landの読者のコメントを幾つか紹介する。

    • ショーン M — 複数のクライアントのためにレポートを実施したが、検索クエリの結果において全てのクライアントがランキングを上げていた — 大きな変化も見られた。
    • リンダ B — SEOのリサーチを行うために私がチェックしているローカルの結果の全てで、大きな変動があった。
    • ジム K — 歯科医院を営むクライアントの結果をチェックしたところ、ローカルのリスティングが姿を消していた。
    • ロバート — Google+のリスティングが大打撃を受けた。以前は1位だったが、表示されなくなってしまった。地域で複数の店舗を展開しているが、私達の代わりに検索結果に表示されるようになったのは、店舗を持たないビジネスのウェブサイトだ。何と言うことだ…。
    • ニコ — 現実の世界のことを全く理解していない最低のアルゴリズムだと思う。残念だ。
    • ジェームズ — メインの検索フレーズに対する地図のセクションが消えた。ただし、州の略称、または、州の名前をそのまま入力すると再び地図が掲載されるようになる。
    • ジェイソン — 地域のレストランに対するSEOを軽く実施してみた。三週間前にレストランが完全に検索結果から姿を消していた。しかし、本日、州、市のレストランの検索結果で、1ページ目の3位に突然復帰した。出入りが激しい分野ではあるが…
    • ブライアン — クライアントのサイトの結果が大きく変化した。これほど大きな変化を見るのは久しぶりだ。

    勝つ者もあれば、負ける者もある。アルゴリズムの変更はこのような結果を導く。

    9. 一部の特定のタイプのビジネスはランキングを下げた

    Search Engine Landに寄せられた大量のコメント、および、ダレン・ショウによる地道な作業の結果を参考にする限り、一部のビジネスのタイプは、ピジョンによるダメージを受けていると言える。ショウがランキングを落としたと特定した分野/テーマを挙げていく。

    • mold removal(カビ 除去)
    • dui lawyer(飲酒/麻薬専門 弁護士)
    • dui attorney(飲酒/麻薬専門 弁護士)
    • real estate/realtors(不動産/不動産仲介)
    • emergency plumber(緊急 配管)
    • commercial * (塗装、工事、改築等) — 基本的にcommercialの後に続くクエリは全て

    10. ローカルのセクションが減る

    ピジョンがもたらした変化の中で特に目立つのが、ローカルのセクションの減少だ。Whitesparkを運営するダレン・ショウは23%減少したと報告し、Mozcastでは60%の減少を記録していた。この大幅な減少に対してマイク・ブルーメンソールは有益な意見を提供し、また、7パックにおける減少も指摘している。

    11. スパムが検索結果に表示された

    アルゴリズムの変更が行われた直後、検索結果の上位にスパムが表示されていると言う苦情が寄せられていた。また、ピジョンがリリースされた後、Expediaはホテル扱いされていた。

    当然だが、今回のアルゴリズムのアップデートはスパムを狙っていたものではない。そのため、一部のスパムが紛れ込む可能性はある。ピジョンに関する見解を多数提供していたバリー・シュワルツは、「あらゆるアルゴリズムの導入に共通することだが、バグ、予想外の結果、そして、関連性の低い結果を完全に避けることは不可能だ」と指摘している。

    また、ローンチ後、継続的に改善が行われている。この点もあらゆるアルゴリズムの導入に共通することだ。事実、ピジョンが展開されてから、スパムレポートは徐々に消えていった(Expediaの問題も解決された)。ピジョンは、品質の高い結果のみを表に出すことで、安定化に成功したようだ。

    12. ピジョンは世界各国に展開されているわけではない

    2014年7月4日にローンチされたピジョンは、アメリカに限定されていた。昨年の12月、イギリス、カナダ、オーストラリアに展開されていった。この記事を書いている時点で、その他の地域にはリリースされていない。

    結論

    この件に関しては、本のタイトルで「グローバルなバーチャルな世界において、場所は今まで以上に重要になった」と断言したジョン A. クエルチとキャサリーン E. ジョクスの考えを私は支持する。

    サンフランシスコに行き、テルアビブの同僚と会話を交わし、ロンドンのクライアントのウェブサイトを調整し、パースとニューヨークの業者とテレビ会議を行うような生活をしている者であっても、ローカル検索の重要性を理解する必要がある。

    ピジョン(どんな呼び方をしても構わない)は、ローカル検索を推進する。これは良い傾向だ。皆さんのビジネスは、今回のローカル検索の改良により、どのような影響を受けただろうか?

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「Everything You Need To Know About Google’s Local Algorithm, Pigeon」を翻訳した内容です。

    アルゴリズム自体はまだまだ調整途中にあるようにも思えますが、スマホの普及やGoogle Now等もあり、ローカル検索のアルゴリズム改善は今後、ある程度一息ついたスパム対策以上にGoogleにとっての大きな課題なのかもしれません。記事にもあった、人によって距離感の概念が違う「インフォーマルスペース」の問題をどう解決していくかは興味深いですね。クリック・閲覧履歴もベースにできるでしょうが、スマホの場合は最終的には過去の滞在場所・移動履歴等も考慮されるようになると、驚く程に適格すぎる結果が出てきそうで怖いような嬉しいような。またそこにセレンディピティ的要素も考えないといけない所が検索の難しさ。もしかすると、いつも同じラーメン屋やコンビニばかり行く人にはセレンディピティは必要ないと考えるのかもしれませんが。。。Googleの進化、想像するだけでワクワクしますね。SEO屋としては死にそうですけど。 — SEO Japan

    コンテンツショックに対する6つの反論への反論

    先日紹介したコンテンツショックに関する記事が想像以上に日本でも話題となりました。米国でも大きな論議を呼んだこの記事、その後様々な反論・意見が飛び交った後に筆者が改めて書き下ろした続編的な記事を今回は紹介します。 — SEO Japan


    content shock dylan

    今回の投稿では、以前投稿したコンテンツショック(日本語)に関する記事に対する主な反応を幾つか取り上げていく。この記事を読んでいない方のために、主な主張をおさらいしていく。

    無料のコンテンツが爆発的に増えるものの、コンテンツを消化する能力には限界がある。その結果、ある時点で、適応を求める、そして、現行の戦略からのシフトチェンジを求める「経済的」なプレッシャーがシステムに生じる。すると、余裕がなくなり、参入 & 競争のコストが高まっていく。そして、最終的に現在のコンテンツマーケティングは、一部のビジネスにとって、経済的に有望な選択肢とは言えなくなる可能性がある。

    個人的には単純な理論だと思う — 難解なコンセプトは一つもない。コンテンツの飽和、および、飽和に対する消費者の抵抗がもたらす仕組みを指摘したのは、私が初めてではないはずだ。

    dentsu 1例えば、5年前、世界でも指折りの広告代理店に挙げられる電通はThe Dentsu Way を出版していたが、この本で著者は、大量のコンテンツに晒された消費者は、降り注ぐコンテンツを避けるために「殻」を作ると指摘するリサーチを紹介している。

    コンテンツが増えると、消費者が持つ狭いフィルターを潜り抜けるのが、より難しくなる。形式にかかわらず、コンテンツはマーケティング戦略の一翼を担っている。一部の専門家の指摘とは異なり、コンテンツマーケティングは終焉したわけでもなければ、終焉に向かっているわけでもない。

    しかし、分別ある経営者として、「理想」ではなく、「現実」に対応しなければならない。従って、私は問題を提起し、合理的に何をする必要があるかを検証している。コンテンツショックを取り上げた記事は、350本のコメント、数十本の電話とEメール、そして、少なくとも500点の関連するブログの記事、動画、ポッドキャストを生み出した。大半は肯定的な反応であり、正反対の意見を持つ人でさえ、私が提案した経済のシナリオに関しては否定していなかった。

    この議論に参加した方に、この場を借りて、時間を割き、真剣に考えてくれたことに感謝の意を伝えたい。

    反論に反論

    出来れば、コメントを投稿してくれた人全員、および、ブログで取り上げてくれた人全員に対応したいところだが、仕事と家族と過ごす時間も大切にしたいため、一つの場所でまとめて、主な反論のテーマを取り上げることにした。皆さんの素晴らしいインプット、そして、コメントに対して私に出来る精一杯のお礼だ。反論には以下の6つの主なテーマが見られた。

    1. 優れたコンテンツは必ずスポットライトを浴びる。
    2. 優れたコンテンツをさらに作る取り組みはコストがかからないため、経済に関する前提は存在しない。
    3. 適切にマーケットを特定しているなら、コンテンツショックの影響は受けない。
    4. どれだけ多くのコンテンツがマーケットに存在したとしても、ニーズ、または、疑問がある限り、消費者は有益なコンテンツを見つけ、消化する。
    5. コンテンツマーケティングの世界においては、万人が平等であり「潤沢な資金」を持っているかどうかは関係ない。
    6. コンテンツショックの消費サイドの問題はテクノロジーによって解決される。

    それでは、主な反対意見の見解を詳しく検証していく。

    1) 優れたコンテンツは必ずスポットライトを浴びる

    反対派は、「優れたコンテンツは必ずスポットライトを浴びる」ため、私が説明した経済面でのプレッシャーは影響をもたらさないと主張している。マーケティングの第一線で頑張っているなら、優れたコンテンツが必ずしも成功をもたらすわけではないことに既に気づいているはずだ。コンテンツがスポットライトを浴びるかどうか、そして、検索を通して見つけてもらえるかどうかは、以下のアイテムが複雑に絡み合って起きる化学反応によって決まる。

    • SEO
    • オーサーのオーソリティ
    • サイトのオーソリティ
    • ソーシャルシグナル
    • 配信チャンネル(有料および無料)
    • プロモーション(有料及び無料)
    • ブランドの知名度
    • キーワードの競争のレベル
    • オーディエンスの規模
    • 個人の検索履歴
    • 場所の関連度

    — それと、コンテンツの品質。現在、「素晴らしいコンテンツ」は試合に参加するための入場料に過ぎない。世界の情報の壁を切り開き、見つけてもらうためには、様々な領域で戦略を実行しなければならない。

    ある読者が見事にまとめてくれていた — 「良質なコンテンツは必ずスポットライトを浴びると主張する人達は、既に確固たる地位をマーケットで築いている連中だ。私を含むぎりぎりの生活をしているルーキーにとっては、どれだけ作業をこなしても、気づいてもらえるとは思えないのが現状だ。」

    予算や人材が不十分ではないため、または、その他の成功の要素に継続的に力を入れることが出来ないため、多くの良質なコンテンツが、永遠に誰にも見てもらえず、冷遇されている。そして、情報の密度が高くなることで発生する経済的なプレッシャーにより、この問題は一部の会社をますます苦しめることになる。

    2. 優れたコンテンツをさらに作る取り組みはコストがかからないため、経済に関する前提は存在しない。

    既にコンテンツの作成に取り掛かっているなら、コンテンツショックの経済に耐える良質なコンテンツに新たに投資する必要はないと主張する人達もいる。 仮に、顧客に無料でランチを提供しているとする。さらに、来る日も来る日も顧客に美味しいスープを提供するため、スープ職人も雇ったとしよう。顧客はこのサービスを大いに気に入っている。もっと欲しいと言う声も上がっている。絶好調だ。

    しかし、競合者が目を覚まし、無料で食べ物を提供すると顧客を魅了することが出来る点に気づき、シェフの集団を雇用し、豪勢なステーキ、サラダ、デザートを全て無料で顧客に振る舞うサービスを始めた。

    すると、突然、店に足を運ぶ顧客が劇的に減る。大半の顧客は、質素なビュッフェから、競合者の豪華な料理に鞍替えしたためだ。そこで、才能豊かなスープ職人を呼び出し、「何が起きているのか分かっているのか?もうスープは要らない。ステーキと豪華な料理が必要なんだ。明日から豪華な料理を作ってくれ!」と命令する。

    スープ職人は、シェフの集団に勝てるのだろうか?あるいは、別にシェフを雇わなければならないのだろうか?競合者の基準に達したとしても、競合者が再びハードルを上げ、今度はディナーを提供するようになったら、どうするつもりだろうか?

    この例は、競争の激しい環境で「素晴らしい」サービスを提供するには、コストがかかることを証明している。コンテンツ版の軍拡競争が激化すれば、無料ではなくなるか、あるいは、あらゆるビジネスにとって継続が難しくなる。

    ただし、スープ職人がキャリアを断念しなければならない、と言うわけではない。スープに対する新しいマーケットを見つけることも、スープを提供するための新しい手段を探すことも、包装を変えて、新たな場所で食べてもらうことも出来る。しかし、どんな戦略を採用するにせよ、現状維持は不可能であり、やがて、顧客を失う日はやって来る。マーケットでコンテンツの飽和に直面する可能性があるなら、状況を一変させるための方法を考えておく必要がある。

    3. 適切にマーケットを特定しているなら、コンテンツショックの影響は受けない

    コンテンツショックは、マクロなトレンドであり、全ての企業と業界に平等に当てはまるわけではない。マーケットがコンテンツの飽和に達する時、あるいは、達するかどうかは、多数の要因で決まる。だからこそ、コンテンツショックは「一部のビジネス」にインパクトを与える、と慎重に言葉を選んで説明している。

    例えば、参入のコストが高いため、マーケットを独占しているなら、もしくは、知的財産の保護に成功しているなら、あるいは、その他の強力なアドバンテージを持っているなら、コンテンツショックの影響を受けることはないため、心配する必要はない。そもそも、コンテンツマーケティング自体、懸念を持つ必要がない。また、競合者が居眠りし、コンテンツの戦略を軽視しているケースも恵まれていると言える。このケースに該当しているなら、今のうちにチャンスを活かすべきだ。ちなみに、居眠りしている会社は非常に多い。

    従って、真のニッチを独占する状況は、ビジネスにとって理想的であり、コンテンツショックへの妥当な防衛手段だと言える。

    4. どれだけ多くのコンテンツがマーケットに存在したとしても、ニーズ、または、疑問がある限り、消費者は有益なコンテンツを見つけ、消化する

    この主張は、コンテンツマーケティング戦争の勝者のみに当てはまる。その理由を説明していく。マーカス・シェリダンが投稿した良質な記事に返信する際、シェリダンの有名なスイミングプールのサクセスストーリーを、競争の激しい分野におけるコンテンツマーケティングの限界に例えて私は説明した。

    バージニア州北部のプールの設置のマーケットにおいて、シェリダンの競合者は既にコンテンツショックに完全に直面している。ブログの記事を介して、マーカス・シェリダンと同じぐらい有益な情報を提供し、全ての顧客の疑問に答えたいと思っていても、もう手遅れだ。マーケットには、既にシェリダンが投稿した多数の素晴らしいコンテンツが存在するためだ。競合者のコンテンツマーケティング戦略は、長続きしない — そのため、別の取り組みを探す必要がある。

    それでも、新しい形式、新しいプラットフォーム等に進出する場合、コンテンツはある程度の効果を発揮する可能性がある。しかし、疑問に答え、オーディエンスの役に立つ取り組みは、競合者に対する参入の障壁にはならないため、事実上、戦略とは呼べない。

    理論上、同じリソースを持っているなら、コピーすることは可能だ。ただし、競合者が見つけてもらう取り組みが経済的に不可能になるほど、(マーカス・シェリダンのように)質の高いコンテンツでマーケットを埋め尽くすことが出来るなら、コピーは不可能である。皮肉にも、コンテンツマーケティング戦略を通して得られる唯一のアドバンテージは、コンテンツの飽和を発生させるまでアウトプットを増やし、競合者に対してコンテンツショックを発生させることが出来る点だ。

    マーカス・シェリダンのような成功したコンテンツマーケッターにとって、コンテンツショックは問題ではなく、解決策である。

    5. コンテンツマーケティングの世界においては、万人が平等であり「潤沢な資金」を持っているかどうかは関係ない

    競争の激しい分野では、潤沢な軍資金と人材を抱える会社が、最終的に小規模な競合者を飲み込む、と私は主張した。一方、反対派は、優れたコンテンツは大手の企業に限られるわけではなく、事実、コンテンツマーケティングは小規模なビジネスに有利に働くと考えている。

    当然だが、例外はある。また、「ジャイアントキリング」も存在する。しかし、コンテンツマーケティングの仕組みは単純だ — 顧客および顧客候補に見つけてもらう良質なコンテンツを多数作る。マーケットを満たすことが出来るなら、尚更良い。

    資金を多く持っている会社は、通常、より質の高いコンテンツをより多く作ることが出来るだけでなく、有償で宣伝し、配信することが出来る立場にある。潤沢な資金を持つ者が常に勝つとは限らない。しかし、全ての条件が同じなら、小規模なビジネスを潰す。それは歴史が物語っている。

    規模にかかわらず、あらゆる会社がデジタルの世界において、理想的なニッチを切り開くことが出来る — これはソーシャルウェブの長所だと私は思っている。しかし、一般論としては、条件が同じなら、リソースを最も多く持つ会社がマーケットを最終的に制するはずだ。

    単純なことだ。勝つ上で有利な状況を作り出したいなら、資金の量は、競合者よりも多い方が良いか、あるいは、少ない方が良いか、少し考えれば分かるはずだ。

    小さな会社が、大きな会社の裏をかく方法に関して、実は私は多くのアイデアを持っている。予算とは関係はない。例えば、小さな会社なら、コンテンツの量とリードの生成に力を入れるのではなく、感情を意識した交流に焦点を絞る方針を主に採用するべきだ。この戦略では、小さな会社は大きな会社よりも有利な立場にある…この点に関しては、別の機会で取り上げたいと思う。

    6. コンテンツショックの消費サイドの問題はテクノロジーによって解決される

    情報過多は今に始まったことではない点を根拠として、反論していた人達もいた。問題がないだけでなく、新しいテクノロジーにより、コンテンツをうまく絞り込み、さらに多くのコンテンツを消化することが可能になると指摘する声もあった。次の表を見てもらいたい。

    Content consumption trends

    2つの重要な傾向があることに気づいただろうか?

    1) テクノロジーの革新が起きるごとに、コンテンツの消化量が等しく増えている — ラジオ、テレビ、インターネット。

    2) 限りある時間がコンテンツで埋め尽くされている。事実、アメリカでは、8時間を睡眠時間として、24時間のうち、18時間が既に埋められている。

    テクノロジー、特に装着可能テクノロジーと拡張現実が、今後も消化量を増やしていく点に関しては私も異論はない。しかし、既に平均で(アメリカの)消費者はコンテンツを10時間消化している。現実的な限界は12時間だろうか、それとも、15時間をコンテンツの消化に割り当てられるだろうか?

    答えは私には分からない。元々の記事で、日常生活において消化するコンテンツの量は増え続けているため、誤って安心感を持つようになったと私は指摘した。つまり、コンテンツが増え続けても問題にはならなかった。なぜなら、需要もまた増え続けていたためだ。

    ただし、コンテンツの消化量は永遠に増え続けていくと頑固に主張する人達の根拠が、私には理解出来ない。確かに、コンテンツの「フィルター」が改善されれば、より有益で、より関連するコンテンツに集中することは可能になる。

    しかし、フィルターが改善されても、時間が増えるわけではなく、そもそも、赤字スレスレのコンテンツプロデューサーを否定する決断が早まるだけだ。そのため、「フィルターの主張」は、現状維持が一部のビジネスにとって不可能である点、そして、絞り込むフィルターが登場しても、今まで通りコンテンツを作り続けるためにコストが増える点を説明していることになる。

    結論

    ここまで辿り着き、オリジナルの記事に目を通してくれたのは、数少ない精鋭に限られる。

    最後に、12月、Facebookの幹部の一人、リチャード・シムが、多くのブランドのFacebookのリーチ(コンテンツの視聴数)が年を追うごとに減っている理由を説明した際の発言を以て、今回の記事を締めさせてもらう — 「一般のユーザーがニュースフィードにアクセスすると、平均で1500点のストーリーをFacebookは表示させることが出来ます。その結果、ニュースフィードのストーリーを巡る競争は激しさを増しているのです。ページには配信における変更が加えられ、自然のリーチの減少が結果として現れるようになるでしょう」

    まさにコンテンツショックだ。

    この環境で勝つためには何をすればいいのだろうか?これこそが、プロのマーケッターが前に進む上で答えを出す必要のある問いだ。必ずしも憂鬱になる必要も、悲観する必要もない。供給と需要のサイクルは、ずっと昔から、自然、人間、そして、経済のシステムを支配してきた。それが現実だ。真正面から変化に向き合い、適応し、取り入れ、そして、進化する会社のみが生き残る。次にどんな展開が待っているのか私は楽しみにしているが、皆さんはどのように考えているだろうか?

    情報公開 この記事で言及した日本の企業、電通は2013年、私のクライアントであった。 この会社に関する書籍へのリンクは、アフィリエイトリンクである。また、ブロガーのマーカス・シェリダンは、個人的に付き合いのある友人だ。グラフ内のデータは、様々な場所から集めているが、主にGlobal Web IndexCaratロス・ドーソンを情報源として活用した。冒頭のイラストは、Fan SIgn Generatorの作品である。


    この記事は、{grow}に掲載された「Six Arguments Against Content Shock」を翻訳した内容です。

    いきなり電通が登場したのには驚きましたが、内容はどれも納得いくものばかりでした。かつてのSEOやソーシャルメディアと同じで、黎明期、まだ取り組んでいる人が少ない時期は、導入も容易ですし、効果を上げることも比較的容易な場合が多いですが、皆が取り組むようになれば、成功の難易度もかかる費用も増していくことは自然の話です。コンテンツマーケティングの場合、日本で昨年急にブームになったといっても、そもそもブログやソーシャルメディア、SEOでさえも、コンテンツマーケティングの一環でもありますし、元々同じようなことに取り組んでいた企業やサイトは数多くありますし、そんな簡単な話ではないのもまた現実なのかな、と思います。もちろん本格的なコンテンツマーケティング時代はこれからと思いますし、真剣に取り組むことで、効果を発揮していけるケースも多く出てくると思いますが。今年、日本でコンテンツマーケティングはどれ位、花開くでしょうか? — SEO Japan

    XML サイトマップと RSS/Atom フィードのベストプラクティス

    サイトマップを送信することは、サイトを最適化する上で重要な要素の一つです。サイトマップを送信することで、あるサイトに存在するすべての URL を検索エンジンが発見できるようになり、ページの内容が変更された時に素早くダウンロードすることが可能になります。そこで今回は、サイトマップにおける重要なフィールドについて、XML サイトマップや RSS/Atom フィードはいつ使えばよいのか、また Google 検索に最適化するためにはどうすればよいか、について解説します。

    サイトマップとフィード

    サイトマップは、XML サイトマップ(英語)、RSS 、もしくは Atom のいずれかの形式を使用します。主な違いは次のとおりです。XML サイトマップは、あるサイトに存在するすべての URL が含まれますが、RSS/Atom フィードは、最新の更新が含まれます。つまり:
    • XML サイトマップは一般的にファイルサイズが大きくなります。一方、RSS/Atom フィードのファイルサイズは小さく、サイトの最新の更新情報のみが含まれます。
    • XML サイトマップは RSS/Atom フィードほど頻繁にダウンロードされません。
    Google では、最適なクロールを行うために、XML サイトマップと RSS/Atom フィードの両方を使用することをおすすめしています。XML サイトマップによって、Google はサイト内の全ページに関する情報を取得することができ、RSS/Atom フィードによって、サイト内のすべての更新情報を取得することができるからです。両者のおかげで、Google はインデックス中のコンテンツをいつも最新の状態に保つことが可能になります。ただし、サイトマップやフィードを送信したからといって、URL のインデックスが保証されるわけではありません。

    XML サイトマップの例:
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
     <url>
       <loc>http://example.com/mypage</loc>
       <lastmod>2011-06-27T19:34:00+01:00</lastmod>
       <!-- optional additional tags -->
     </url>
     <url>
       ...
     </url>
    </urlset>


    RSS フィードの例:
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <rss>
     <channel>
       <!-- other tags -->
       <item>
         <!-- other tags -->
         <link>http://example.com/mypage</link>
         <pubDate>Mon, 27 Jun 2011 19:34:00 +0100</pubDate>
       </item>
       <item>
         ...
       </item>
     </channel>
    </rss>


    Atom フィードの例:
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom">
     <!-- other tags -->
     <entry>
       <link href="http://example.com/mypage" />
       <updated>2011-06-27T19:34:00+01:00</updated>
       <!-- other tags -->
     </entry>
     <entry>
       ...
     </entry>
    </feed>


    "other tags" は必須タグと省略可能なタグの両方を表しており、両者はそれぞれの形式の標準によって定義されています。Google では、Atom/RSS フィードに必須タグを指定することをおすすめしています。この指定により、フィードは Google 検索だけでなく、フィードを扱う可能性のある他のプロパティでも表示することが可能になるからです。


    ベストプラクティス

    重要なフィールド

    XML サイトマップと RSS/Atom フィードは、実際のところ、メタ データが付加された URL の一覧です。その中で、Google にとって最も重要な情報は、URL そのものとその最終更新日時です。

    URL

    XML サイトマップや RSS/Atom フィード内の URL は、以下のガイドラインに従ってください。
    • Googlebot が取得可能な URL であること。robots.txt によって Googlebot のアクセスを禁止している URL や、ページが存在しない URL が指定されているケースがよく見られますが、それらは間違った指定方法です。
    • 正規 URL であること。内容の重複した複数のページの URL が指定されていることがありますが、これは間違った指定方法です。そのままでは、インデックスが改善されない一方で、あなたのサーバーの負荷が増大してしまいます。

    最終更新日時

    それぞれの URL に対して、その URL の最終更新日時を XML サイトマップと RSS/Atom フィードに指定してください。最終更新日時とは、そのページのコンテンツが実質的に更新された最新の日時です。ある更新が検索結果に影響を与える可能性がある場合、その更新日時が最終更新日時となります。
    • XML サイトマップでは <lastmod> を使用します
    • RSS では <pubDate> を使用します
    • Atom では <updated> を使用します
    最終更新日時を正しく設定、更新するには:
    • 日時を正しい形式で指定します。XML では W3C Datetime 形式 (英語)、Atom では RFC3339 形式 (英語)、RSS では RFC0822 形式 (英語)を使用します。
    • コンテンツが実質的に変更されたときのみ、日時を更新します。
    • サイトマップやフィードが取得されるたびに、現在日時を最終更新日時として指定しません。

    XML サイトマップ

    XML サイトマップには、サイト内のすべての URL が記載されている必要があります。一般的に、XML サイトマップはファイルサイズが大きく、頻繁には更新されません。使用の際は、以下のガイドラインに従ってください。
    • 単独の XML サイトマップの場合:(定期的に更新されるサイトの場合は、)更新は少なくとも一日一回行い、Google に ping(英語)を送信します。
    • 複数の XML サイトマップの場合:それぞれの XML サイトマップにはできるだけ多くの URL を記載します。一つの XML サイトマップは、最大 5 万 URL もしくは(圧縮されていない状態で)10 MB までとし、ファイルがどちらかの制限に達するまで URL を記載します。XML サイトマップをひとつでも更新した場合は、その都度 Google に ping(英語)を送信してください(サイトマップ インデックス ファイルを使用している場合は、一度だけ送信してください)。それぞれの XML サイトマップにごく少数の URL のみを記載しているケースがしばしば見られますが、それは間違った指定方法です。その場合、Google にとって、想定された時間内で XML サイトマップすべてをダウンロードすることが難しくなります。

    RSS/Atom

    RSS/Atom フィードは、サイト内の最近の更新情報を伝えている必要があります。通常、RSS/Atom フィードはファイルサイズが小さく、頻繁に更新されます。Google では、RSS/Atom フィードを以下のように設定することをおすすめしています。
    • 新たなページが追加されるか、既存のページが実質的に更新された場合、フィードにその URL と更新日時を追加します。
    • Google による更新情報の見逃しを防ぐため、RSS/Atom フィードには、少なくとも、前回の Google のクロール以降のすべての更新情報が記載されるようにしてください。Google では、そのための最適な方法として、PubSubHubbub(英語)の使用をおすすめしています。ハブが、可能な限り高速かつ効率的な方法で、関係するすべての購読者(RSS リーダーや検索エンジンなど)へフィードの内容を伝達してくれます。

    XML サイトマップと RSS/Atom フィードの両方を使用することで、Google や他の検索エンジンによるクロールをうまく最適化することができます。その際に重要な情報は、正規 URL と最終更新日時です。これらを適切に設定し、サイトマップの ping や PubSubHubbub を通して Google などの検索エンジンに伝えることで、クロールを最適な状態で行うことが可能になり、意図した通りに、ウェブサイトが検索結果に反映されるようになります。

    ご不明な点がありましたら、この記事にコメントいただくか、ウェブマスター ヘルプ フォーラムのサイトマップ カテゴリまでいつでもお寄せください。

    2015年版 ブログ査定パーフェクトチェックリスト

    先日、究極のマーケティング・チェックリストを紹介しましたが、今回はよりブログに特化した内容の記事を。コンテンツマーケティング全盛時代、その基本となるべきブログの戦略や戦術を考える上で、参考になる点満載の内容です。 — SEO Japan

    Definitive 2015 Blog Assessment Checklist
    新たな1年が始まった。自分のブログを見て、パフォーマンスを改善するために何か出来ることはないのか考えるには、うってつけの時期だ。

    昨年、ブログが期待以上の成果を挙げたにせよ、目標の達成に失敗したにせよ、気持ちを切り替え、ブログを成功に導こう。

    ブログを精査し、変更を加えたいなら、今以上に良いタイミングは他にない。

    2015年版 ブログ査定パーフェクトチェックリスト

    出直すことが出来るように、この2015年版 ブログ査定パーフェクトチェックリストを活用してもらいたい。このチェックリストは、アイデアを紙(またはコンピュータ)に書き出しやすいように質問形式を採用している。

    Definitive 2015 Blog Checklist


    1. ブログの指標を見直す。

    通常、私は指標や分析はマーケティングのチェックリストでは後回しにする。しかし、ブログの場合、2014年終了時のブログの状態を理解するため、最初に分析データに着手する価値はある。

    ブログの分析データを精査し、ビジネスにどのように貢献しているのか特定することが重要だ。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. 現在、どの指標を計測しているのか?
    2. 2014年にとりわけ多くのトラフィックをもたらしたのはどの投稿か? 共通点はあるか?良い成果をもたらした要因は、コンテンツのトピックであったか?それとも、タイトルだったか?
    3. とりわけ多くのEメールの登録者をもたらしたのはどの投稿か? 当該の記事の特徴は何か? これから投稿する記事をどのように改善することが出来るか?
    4. とりわけ多くの被リンクを獲得したのはどの投稿か?この記事の特徴は何か?
    5. 特定のタイプのコンテンツは別のタイプのコンテンツよりもパフォーマンスが良いか? ゲスト投稿、ポッドキャスト等。
    6. とりわけ多くのトラフィックをもたらし、読者を長く滞在させるコラムニストはいるか? どのようなトピックが取り上げられているか?他のコラムニストとの違いは何か?
    7. タイトルは記事のトラフィックに大きな影響を与えているか? Upworthyが実施した調査によると、タイトルの影響力は絶大だ。
    8. トラフィックの最大のソースはどこか? トラフィックの大半が少数の特定のプラットフォームやサイトから寄せられているため、ブログは危険な状況か?トラフィックを多様化するために何をすればいいのか?
    9. ブログはリード & セールス生成のプロセスに貢献しているか? 注記: コールトゥアクションを盛り込み、ニュースレターを送信するEメールアドレスを集めよう。また、ブランディング、そして、売上げに影響を与えるため、ブログの位置づけを軽視するべきではない。
    10. 2014年、ブログの運営に幾ら費やしたか? 最低でも、投稿1本当たりに必要な平均時間を割出し、投稿の総数で掛け、続いて、テクノロジーサポート、および、その他の有料の製品の価格を加えていこう。
    11. ブログを宣伝するために幾ら費やしたか?

    2. ブログの競合状況を調べる。

    毎分新たにブログが生まれている。そのため、同分野の他のブログの動向を監視することが求められる。

    客観的に自分のブログと競合者のブログを比較する必要がある。広い範囲を見てもらいたい。フォーマットにかかわらず、顧客候補の注目を巡って争うあらゆる形式の情報が含まれる。

    他社がブログをブログと呼んでいなくても、信念を貫くべきだ。また、業界内の最大のライバル以外にも注意しておこう。

    複数の分野にまたがる主なライバルに注目し、ライバルは行っているものの、自分は行っていない取り組みがあるか確認すると良いだろう。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. 同分野の他のブログはどんなトピックを網羅しているか?
    2. その他の多くのブログが提供する情報と同じ情報を配信しなくても済むように、拡大の余地のあるトピックを取り上げているか?
    3. 競合するブログはプロのライターを雇っているか?
    4. 競合するブログは定期的にコラムを提供しているか?
    5. 競合するブログはどれぐらいの期間に渡って投稿を行っているか?
    6. 競合するブログとその他大勢との違いは何か?自分のブログとの違いは何か?
    7. 競合するブログはどのぐらいの頻度で新たなにコンテンツを投稿しているか?
    8. 競合するブログのタイトルをどう評価するか?
    9. 競合するブログが利用する画像をどう評価するか?
    10. 競合するブログのブランディングをどう評価するか?

    3. ブログのコンテンツを評価する。

    コアのブログのコンテンツを精査しよう。特に「自分のブログの投稿は他のブログの投稿よりも秀でているか?」について考えてもらいたい。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. 2-4つの同じトピックを継続的に取り上げているか?
    2. 各カテゴリーをある程度深く追求しているか? ブログからメリットを得られると読者は感じているか?
    3. トピックはビジネスと顧客候補の双方にとって妥当か?
    4. ブログで新たにどの領域を取り上げる必要があるか? ソーシャルメディアとGoogle トレンドから有益なアドバイスを得られる。
    5. 顧客候補の購入に関連する疑問に答えているか? コンタクトを取る前に、読者が既に購入プロセスの半分以上を過ぎている点を忘れないでもらいたい。
    6. 定期的にブログで特集を提供しているか? 提供しているなら、パフォーマンスを評価しよう。例えば、ジニ・ディートリッヒはソーシャルメディア、および、コンテンツマーケティング業界のキーパーソンにインタビューを行うSpin Sucks Inquisitionを実施していた。また、Twitterのフォロワーにインタビューを行うコーナーもあった。
    7. 定期的に他のサイトのコンテンツをキュレートしているか? その場合、オーディエンスに受け入れられているか?
    8. ブログではどのようなトーンを採用しているか? 本物の人間が話をしているようなトーンが用いられているか?
    9. 文章に個人的な意見を少し盛り込んでいるか? 個人的な意見ばかりを詰め込むべきではないが、時折個人の意見を織り交ぜると、信頼感、そして、読者が共感を覚える個性を記事にもたらすことが可能だ。

    4. 記事以外のブログのコンテンツを精査する。

    コンテンツのフォーカスをブログの別の領域に広げよう。一貫したトーンが用いられており、良い印象をビジターに与えていることを裏づけておきたいところだ。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. Aboutページ」はブロガーおよび会社を適切に描写しているか? 記事と同じトーンを採用しているか?人気の高い記事へのリンクが含まれているか?
    2. 「リソース」にどのようなコンテンツがリストアップされているか? Eメール登録ページへのリンクが掲載されているか?
    3. ナビゲーションに「初めて訪れた方へ」セクションを用意しているか? (私もこのセクションの作成に取り掛かる必要がある)。新たにブログにやって来たビジターを案内する上で有効だ。何を読んでもらいたいのか考えよう。
    4. 「連絡先」情報は最新の状況を反映しているか? 必要に応じて、住所(と地図)、電話番号、Eメールアドレスを盛り込んでおこう。
    5. (妥当な場合)製品にアクセスするポイントを用意しているか?
    6. Eメールニュースターの登録は目立つか? 自信がないなら、母親に尋ねよう。コンピュータに詳しい可能性が低いためだ。母親が見つけることが出来ないなら、変更を加える必要がある。
    7. ブログで広告を受け入れているか? 受け入れている場合、フッターのリンクやその他の明白な手段を用意し、広告主を魅了しているか?
    8. アフィリエイトプログラムは明確に記されているか? 連邦取引委員会が求める適切な法律文を掲載しているか?
    9. その他の法律関連の細則は最新の状態が保たれているか? 忘れずにブログの下の著作権の日付を変えておこう。
    10. ブログで証言広告を提供しているか? 最新の状態は保たれているか?

    5. ブログのルック & フィール。

    このセクションではデザインの要素に注目する。デザインの要素は会社、もしくは、個人のブランドと合致していなければならない(ブランディングの経験が浅いなら、この記事で確認しておこう)。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. ブログのデザインに流行を反映させることは可能か? 手を掛けたくないなら、季節や祭日を反映させるだけでも良い。Googleはドゥードルを加え、ブランドのロゴを見せつつ、この取り組みを巧みに行っている。
    2. 削除することが可能なグラフィックの要素はあるか? 時間の経過とともに、ブログはガラクタの集まりになってしまう傾向がある。
    3. 期限の切れたオファーや広告は存在するか? ページを整理することを念頭に置いてもらいたい。どれがコンテンツなのか分からない状況は避けたい。
    4. ブログの色はブランドと一致しているか? 色を使って、ブログに清潔感をもたらすことは可能か?
    5. ブログに加えることが可能な最近撮影した写真を持っているか? 特にライターの写真、および、「About」ページに掲載する写真。
    6. 同じフォントを継続して利用しているか? 異なる要素の利用を減らすことは可能か?
    7. ボタンは目立つか? 視覚的なデザインのスタイルと一致しているか?

    6. ブログのコンテンツを最適化する。

    ブログの各コンテンツの効果を出来るだけ高くすることを目標に掲げてもらいたい。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. タイトルは読者をコンテンツに引き込んでいるか? 本文に進む読者は全体の20%しかいない点を肝に銘じておこう。
    2. 画像を少なくとも1枚記事に掲載しているか? 画像は検索およびソーシャルメディアを考慮して最適化されているか?
    3. オーディオ、動画、プレゼン、インフォグラフィック、PDF等の記事以外のコンテンツのフォーマットを加えているか? ブログを活用して、ポッドキャストや動画シリーズをサポートすると良いだろう。
    4. 情報を切り分けて、読みやすくなるように心掛けているか?
    5. 読者が目を通せるように、要点を提供しているか?
    6. モバイルデバイスを考慮した最適化を行っているか?
    7. コンテンツにSEOを実施しているか? 少なくとも、助っ人としてプラグインを利用するべきだ。
    8. 過去の記事やウェブサイトの別の領域にリンクを張っているか?

    7. ブログを大勢の人に読んでもらえる準備が整っているかどうか確かめる。

    記事を書き、投稿ボタンを押す以外にもブログには様々なタスクが存在する。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. 記事をどのぐらいの頻度で投稿しているか? Hubspotのリサーチによると、毎日投稿した場合の成果と週に2-3本投稿した場合の成果はほとんど変わらないようだ。
    2. 理想的なタイミングで投稿を行っているか? 自信がないなら、別の日に投稿してみよう。 コンテンツの焦点によって結果が多少変わる可能性があることを理解しておく必要がある。
    3. コンテンツを編集しているか? 文法と誤字脱字を確認する必要がある。自信がないなら、アン・ハンドリーの「Everybody Writes」に目を通しておこう。
    4. ブログに対する特別なテクニカルサポートを必要としているか? 必要としている場合、助けを求めることが出来る人がいるか?(因みに、私の場合、ウェブマスターのラリー・アーロンソンが該当する)
    5. 必要に応じて、他のライターやフォトグラファーの名前を掲載し、リンクを張っているか? 大学で論文を書くようなものだ。

    8. ブログのコンテンツの配信を最大限まで高める。

    ブログの読者がどれだけ大勢いても、コンテンツの配信をサポートし、出来るだけ大勢のオーディエンスに届いていることを確認する必要がある(アドバイスが必要なら、この37点のコンテンツ配信の選択肢を確認しておこう)。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. Eメールアドレス帳にアドレスが掲載されている人に毎回投稿をEメールで知らせているか? コンテンツ全体、または、一部を提供することが可能だ。イアン・クリアリはそれだけで満足せず、読者を魅了するためにオリジナルのEメール用コピーを作り、さらに、過去の関連する記事をキュレートしている。
    2. フィード(RSS)を読者に提供しているか? フィードは最新のツールとはかけ離れているが、フィードのユーザーは多くのコンテンツを読んでくれる傾向がある。
    3. ブログの記事を各種のソーシャルメディアでシェアしているか? 少なくとも、Facebook、Twitter、LinkedIn、Google+を利用するべきだ。
    4. Pinterestでブログの記事を掲載するピンボードを作ったか? BuzzFeedにはプラスに働いたようだ。
    5. 最新のブログの記事をウェブサイトで宣伝しているか?
    6. 必要に応じて、製品ページからブログの記事にリンクを張っているか?
    7. カスタマーサービスのEメール内からブログの記事にリンクを張っているか?
    8. 従業員にブログの記事をEメールで知らせているか?
    9. 従業員全員の仕事用のEメールの署名欄に最新の記事に向かうリンクを掲載しているか?
    10. とりわけソーシャルメディアでブログの記事を広告で補強しているか?

    9. ブログのコンテンツのクリエーターを評価する。

    ブログの作成プロセスを精査する必要がある。自分一人で全てのタスクを行っているとしても、このセクションに目を通して、新しいアイデアを得られるかどうか確認してもらいたい。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. ブログの取り組みを指揮するプロのエディターがいるか?
    2. 数名の熱心なライターを抱えているか? 仕事の一部になっているか?
    3. ブログの記事にブログの運営に携わっていない従業員を関わらせることは可能か? EメールのBCC、動画、写真を活用することが出来る点を思い出そう。
    4. 幹部の従業員はブログに関与しているか? 関与している場合、人間らしいトーンが用いられているか?(念の為に言っておくが、これはジョークではない)
    5. 顧客はコンテンツの作成に関与しているか? 関与しているなら、顧客に手を貸しているか?
    6. 有料でライターやインフルエンサーに寄稿してもらっているか?
    7. ゲスト投稿を認めているか? プロセスの管理に役立つ一連のガイドラインを定めているか?
    8. 他のサイトのコンテンツをキュレートしているか? コンテンツのキュレーションを誰かが担当しているか?
    9. まとめ記事を作成しているか? posts? 作っているなら、手順は定められているか?

    10. ブログでのエンゲージメントを促す。

    ブログをソーシャルメディアアクティビティの中心として活用しよう。ブログもオウンドメディアに該当する。

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリスト:

    1. コメントを促しているか? 記事の最後に質問を投げ掛けるだけで良い(ちなみにCopybloggerはコメントをGoogle+に移動している)。
    2. コメント用のプラグインを利用しているか? どれだけ注意していても、コメントスパムが投稿される可能性はある。私はDisqusを利用している。
    3. 自分、または、記事の著者はコメントに返信しているか? この取り組みはさらなる会話をもたらす。
    4. 記事で取り上げたことを本人に伝えているか? 脚光を浴びれば誰だって喜ぶ。
    5. ソーシャルシェアアイコンを用意しているか? ソーシャルシェアを増やす方法を学習しておこう)

    2015年版 実用的なブログ査定チェックリストを作成したのは、て新年を迎え、ブロガーとし新たなスタートを切ってもらいたかったからだ。(ブログをレベルアップさせたいなら、31通りのテクニックと例を紹介したこの記事を読んでおくことを薦める)。

    ただし、1度に全てを変えようとするのではなく、1つの領域を修正し、次の領域に進むアプローチを心掛けてもらいたい。適切な場合、テストを行って、変更や修正が理想的な結果をもたらしていることを裏づけると良い。


    この記事は、Heidi Cohenに掲載された「The Definitive 2015 Blog Assessment Checklist」を翻訳した内容です。

    圧倒的なボリュームではありますが、1つ1つ取り組んでいくことが大事&最終的な差別化につながると思います。地道に頑張りましょう。 — SEO Japan

    メディアより検索エンジンの信頼性が高い?!、スーパーボウル一色の米国、勢力拡大に熱心なSNS各社 – 米国発Web業界ニュース1月下旬号

    1月後半の米国発Web業界ニュースのまとめニュース。相変らず熱いスーパーボウル人気と、その他気になるニュースが盛り沢山。特にメディアの信頼性に関しては驚くべき結果が。。。 — SEO Japan

    The three zones where humans are vulnerable to brand overtures

    今週のウェブマーケニュースでは、・スーパーボウルのCM ・AOLが組織の再編成に着手 ・Facebookがダウン ・Facebookがリアルタイムのコンテンツと広告を強化し、Twitterが製品開発を強化 ・SnapchatとTumblrが新機能を導入 ・アメリカ人の生活に欠かせないポッドキャスト ・重要度を増すフリーランスのインフルエンサー ・マーケティング分析の考え方を支える新たな情報源 ・16点 ・オーセンティシティの重要性等の話題を伝える。

    それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

    毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。ニュースレターを購読することも可能だ。

    また、Flipboardを利用しているなら、This Week in Digital Magazineを購読すると、同じリンクを手に入れることが出来る。

    インダストリー

    • 多くのブランドが、ソーシャルメディアやオンラインコミュニティから目に見える成果を得られず、困惑している。このことから分かるように、「メッセージを広める」や「自分の代わりに話してもらう」のではなく、実際に「参加」しなければならない。相互の信頼関係がなくては成果は現れない(Business Insider)
    • プログラム型広告の手ごたえを感じたAOLはセールスチームの再編成に取り掛かっている(re/code)
    • マシンコンピューティングがクラウドコンピューティングに負けたことを受け、IBMも大規模なリストラを行うと見られている(IT World)
    • Amazonは企業向けのEメールサービスを立ち上げ、エンタープライズEメールの分野に進出している(The Next Web)
    • スーパーボウル XLIXが間近に迫っている。と言うことは、スーバーボウル用の広告も公開が近づいていることになる。このリストに放映予定のCMが全て掲載されている(Esquire)
    • スーパーボウルの広告に興味がある方のために、Dish TVはリバースオートHop機能を人気の高いHopper CM飛ばし機能に搭載する。ただし、この機能にはCMを見る代わりに、肝心の試合をスキップしてしまうと言う欠点がある(WSJ CMO Blog)
    • かつて「誰を一番信用するか?」と言う問い掛けに対する答えは、「メディア」が大半を占めていたが、現在、検索エンジンを信頼している人の方が多いようだ(Marketing Charts)
    Results from the 2015 Edelman Trust Barometer

    プラットフォーム

    • Facebook
    • FacebookとInstagramが今週明けにダウンした – DDoS攻撃の被害を受けたと一部の専門家は見ているが、Facebookはこの推測を否定している(TechCrunch)
    • FacebookはSuper Bowlハブページを開設した。この一大スポーツイベントに関連する全てのコンテンツはfacebook.com/superbowlに掲載される(The Verge)
    • さらに、Facebookはスーパーボウルの試合中にユーザーの話題を基にリアルタイムの広告ターゲティングを実施し、Twitterに正面から戦いを挑む(Reuters)
    • まず、YouTubeに狙いを定め、次にTwitterに挑戦した。そして、今度は、iPhoneのユーザーにロケーションベースのアドバイスを送る機能を導入し、YelpとFoursquareにターゲットを絞った(Venture Beat)
  • Twitter
  • Snapchatは各種の編集チームからコンテンツを見つける手段、Discoverを導入した。750,000ドル(約800万円)の広告料金も含まれると私は見ている(Snapchat 公式ブログ)
  • Pinterestは男性ユーザーを増やす必要がある – そして、そのために「女の子チック」なアイテムを取り除く覚悟があるようだ(Venture Beat)
  • Mediumは広告契約をインプレッションに応じて決めるのではなく、TTR(読まれた時間の合計)で決める(AdAge)
  • Mediumは競争に参加することが出来るのだろうか?Tumblrが長い文章を掲載することが可能な機能を導入する。ただし、gif好きのTumblrユーザーが長文形式のコンテンツを受け入れる準備が出来ているかどうかは不明だ(The Next Web)
  • コラボレーティブエコノミー

    • Uber エコノミー – この会社は正規雇用の機会を破壊し、パートタイムの生き地獄へと社会を導いているのだろうか?それとも、アメリカで最も独立した労働者に力を与えているのだろうか?(The Atlantic)
    • 今年は多くの「_____版Uber」が登場しそうだ。配送版UberのRoadieもその一つだ(TechCrunch)
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    • 生存本能(頭)
    • 愛する能力(心)
    • 繁殖の欲望(性欲)



    最後まで読んでくれた方のために、上の動画で取り上げられていた収益増加に役立ちそうな発言をピックアップしておいた。

    「胴より下に下がると、マージンは良くなっていく」


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital January 30th 2015」を翻訳した内容です。

    元々日本と比べてメディアへの信頼度が低い米国ですが(というか、日本が高すぎる?)、検索エンジンの信頼性が上回るとは、、、メディアによって取捨選択され独自の視点で書かれた情報よりは、自分で自由に調べられる、という点が評価されているのかもですが、Googleのアルゴリズムである程度取捨選択されてもいるわけですし、上に出ている情報が必ずしも正しいということではありません。自分で検索したからといって、信頼しすぎないように気をつけたいところですが、意外とそんな人が多そうな怖さも感じる結果でした。 — SEO Japan

    そのSEOの個々の施策にどこまでの工数・金額が許容されるのか


    これはとてもとても難問である。

    最初からサイトを作る場合であればSEOの考慮を行うならばそれほど困難ではないことが多い。
    まったくゼロからつくるなら、無限の選択肢の中で「こうしたほうがSEOの観点からは正解」という作り方を選ぶことができる。
    それらのどの選択肢を選んでもコスト的に変わらないことがほとんどである。

    端的に分かりやすい例を挙げてみよう。

    社長ブログをサブドメインにするか?サブディレクトリにするか?

    サイトの制作段階においてはどっちを選んでも制作に要する工数は全くと言っていいほど変わらない。
    ところがひとたび作った後で変更するとなると、結構大変である。
    設定を変更するだけなら簡単であるが、サイトの運用歴が長くなっているとこんなことでも結構面倒くさいことになる。
    現在運用中のページのGoogleの評価を新しいページに引き継がなければならなくなる。

    こんな感じで一度作ったものの変更を行うのはとても大変だ。
    建築物を考えてもらうと分かりやすいと思う。

    建てた後で「ここは洋室ではなく和室にした方が良かった・・・」

    となった場合に変更するのは非常に面倒だ。
    しかし、最初から和室にしておけばなんてことない。
    Webサイトの場合はここまで極端ではないかも知れないが、似たようなものである。

    最初から考慮しておくことが重要なのである。

    しかし、最初からSEOの考慮ができているサイトというものはとてもまれだし、最初考えていた最適解と実際の運営にかい離が生じることはごくごく普通の出来事だ。
    といったわけで後からの修正は避けがたく発生する。

    しかし、ここがとてもとても難しいところだ。

    SEOにおいて絶対の正解はほとんどないからである。

    変更を行うことによってどれだけ検索エンジン経由での集客が増えるか?最終的なコンバージョンに寄与するか?はやってみなくては全く分からない。
    費用対効果を予め推定することはほぼ無理だ。

    ではどこまでやるべきなのか?
    私はこう思うのである。

    ここまで予算をかけることを許容しよう

    という一線を引くのがいいのではないか。
    サイトの収益から考えて、ここまでならばまずは費用をかけてもいいという予算をまずは決め、その範囲において優先順位をつけて実施するしかないと私は考えている。
    不確実なビジネスに対する投資と同じ考え方だ。

    結局のところそのための予算をまったく投下できないのであればSEOを実施することはできない。

    また、ごくわずかな予算しかなければ成功は恐らくおぼつかないだろう。
    ではどれくらいかければ適正なのか?

    まずは感覚的に自然検索経由のユーザー10%増程度を目標にしてみるのがいいのではないか?というのが私のざっくりとした意見である。
    10%ユーザーが増えることによって得られるコンバージョンから、どれくらい利益が得られるのか?
    そこから逆算して予算を決めてみたらどうだろうか?

    これには様々な前提があって、それを無視しているのであくまでごく乱暴な目安にしか過ぎない。
    しかし、今までSEO観点においてサイトの修正をほとんど行っていないのであれば、一つの目安になりうると考える。
    ほとんどSEOの考慮ができていないのであれば、チョロチョロ直すだけで10%ぐらいは増やせるだろう。

    多くのサイトにおいて10%の自然検索の増大は大した利益向上をもたらさないだろうが、その範囲内での予算であればさして痛くもないだろう。

    でも、これも様々な状況に当てはまるわけでもない。
    そもそも自然検索経由での集客が月間500にも満たないようなサイトであれば、10%増えたところでコンバージョンが増えることはさして期待できないので、そこから予算をねん出することもできまい。

    このようなケースも私は難問だと思っているのだ。
    サイトが全く収益化に寄与していないケースである。

    ゼロの収益を1万倍してもゼロだ。
    ましてや10%増えたところでどうなるものでもない。

    全く収益化に寄与していないサイトについては、私はまずは売りたいサービスなり商品なりの宣伝ページをきっちり作りこみ、まずはリスティングで集客することを勧めたい。
    リスティング及びリマーケティングで集めても、まったくコンバージョンが立たないのであればSEOをやったとしても多分無理だ。

    もう一つ難問のケースだが、10%ユーザーが自然検索から増えたとしても微々たる予算しか出ない場合だ。
    会社がSEOに対する投資を認めてくれればいいのだが、認めてくれなければどうするか?

    サラリーマン的な処世術からすればSEOなんかやらないというのも正解だろう。
    しかし、それでもSEOをやりたいというのであれば、担当者が自発的に労働強化で乗り切るしかないのではないか?
    自分でやれるところをやって、それで結果でもって示すしかあるまい。

    さて、最後になった。

    SEOに正面から取り組んでいるサイトで、個々の施策にどれだけかけるべきか?

    もう簡単にできるところはあらかたやりつくし、工数がかかるところをどうするか葛藤しているケースだ。
    SEOの担当者の力量、経験が最も試されるところだ。

    場合によっては数百万といった金額がかかることもあるかも知れない。
    それをやるかやらないか?

    他のサイトで効果があった施策であったとしても、自サイトでは効果があるかどうかは不明だし、そもそも他サイトでSEO施策をやった結果どんな効果があったか?なんてことはほとんど情報がない。

    これほどの予算規模になってきたら、SEOのちゃんとしたコンサルタントを頼むしかないのではないか?と考えている。

    ちゃんとしたコンサルタントと書いたが、これが分かるコンサルタントは恐らく日本の中全部合わせても何十人もいないだろう。
    本を書いているコンサルタントでも、すごくいい加減で嘘八百言う有害なコンサルタントも多く知っている。

    難しいのだが、ちゃんとしたコンサルタントにジャッジしてもらうしかないというのが結論になりそうだ。
    というなんともつきなみで、かつつまらない話で締めくくるしかないのである。