GoogleがAIを利用した洪水警報システムをインド全土とバングラデシュの一部で展開

世界で2番目に人口の多い国であるインドは、世界の洪水関連死者の20%以上を占めている。毎年氾濫した川が数万の家を押し流す(ロイター記事)ことが原因だ。2年前、Google(グーグル)は支援を申し出た。

2018年に同社は、インドのパトナで洪水予測パイロットプロジェクトを開始した(Googleブログ)。パトナは歴史的に最も洪水に襲われやすかったビハール州の州都で、毎年100人を超える死者を出してきた。このプロジェクトは同地域に住む人たちに向けて正確なリアルタイム洪水予測情報を提供する。

同社のAIモデルは、世界のさまざまな河川流域から収集された、過去の洪水データを分析して、あらゆる河川流域に対する正確な予測を行う。

このプロジェクトにおいて、グーグルは単独で働いているわけではない。インドの中央水道委員会、イスラエル工科大学、バーイラン大学と協力している。またインド政府と協力して、ニューデリーの水位データ収集方法の改善も行っている。彼らは自動的にデータを水道当局に送信する新しい電子センサーを設置した。

当時得られた最初の結果は感銘を与え、同社の洪水予測イニシアチブは現在、インド全土をカバーしている、とグーグルは米国時間9月1日に発表した(Googleブログ)。

グーグルはまた、世界のどこよりも洪水が多いバングラデシュの水開発委員会と提携して、その取り組みをインドの隣接国であるバングラデシュの一部へと拡大していると語っている。グーグルが洪水予測イニシアチブをインド外に導入するのはこれが初めてだ。

洪水予測アラート

このイニシアチブの目的の1つは、生活を変容させてしまうかもしれない情報を、人々に届けることだ。インドでは、洪水の被害を受ける地域に対して、これまでに3000万通を超える通知を送信したとグーグルは語っている。また同社によれば、このイニシアチブは、25万平方キロメートル以上のエリアに広がる、2億人以上の人達のより良い保護に役立つと述べている。バングラデシュでは、グーグルのモデルは4000万人以上をカバーすることが可能で、同社はこの取り組みを全土に拡大するために取り組んでいる。

「私たちはどれくらいの規模の洪水になるかの情報を提供しています。つまり、いつどれくらいの規模の水位上昇があるかという予測です。また、氾濫原全体に洪水深度マップを作成できる地域では、ユーザーの村または地域での洪水深度に関する情報を共有しています」と書いている(Googleブログ)のは、グーグルのエンジニアリング担当副社長で危機対応責任者のYossi Matias(ヨッシ・マティアス)氏だ。

この過程で、同社はイェール大学と協力(イェール大学リリース)を行っており、さらに改善の余地があることが発見されている。

2020年にグーグルは、アラートのデザインと機能を見直し、より使いやすいものとした。またヒンディー語、ベンガル語、およびその他の7つのローカル言語のサポートが追加され、アラートのメッセージングがさらにカスタマイズされた。また、多くのアラートの警告通知時間を2倍早める新しい予測モデルも導入した。

また同社は今後、慈善部門であるGoogle.orgが、国際赤十字ならびに赤新月社連盟との協力を開始して、ローカルネットワークを構築して、スマートフォンのアラートを直接受信できない人にアラートを配信すると発表した。

「被害を受けやすい非常に多くの人たちが頼りにしているシステムを強化し、洪水被害地域のより多くの人たちに届けるための拡大を行うには、今後さらに多くの作業が必要です。私たちは、世界中のパートナーとともに、ミュニティの保護と人命救助に役立つテクノロジーとデジタルツールの開発、維持、改善を継続していきます」とマティアス氏は書いている。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ

タグ:インド Google

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(翻訳:sako)

AppleのOBが運営するインドの雇用支援スタートアップが約8.5億円を調達

中年男性のJaved(ジャベド)は運転手として働いていたが、2020年前半にインドで新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が広がって政府が全土で外出禁止の措置をとり一時的に経済活動が規制されたことから、職を失った。

ジャベドと同様にここ数カ月で暮らしの支えを失った人がインドには何百万人もいる。こうした人々は高いスキルを持たない労働者で、次の仕事を得るのに苦戦している。

Apple(アップル)のOBであるNirmit Parikh(ニルミット・パリク)氏はこうした状況の助けになれると考えている。同氏のスタートアップのApnaは、インドの労働者が新しいスキルを習得し、お互いにつながり、職を見つける支援をしている。

同氏のアプリはすでに人々の生活を変えている。ジャベドはもともと英語をほとんど話せなかったが、最近では新しい仕事であるレーズンの生産について英語で語るビデオをApnaアプリに投稿した。

Androidで動作するApnaアプリは登場から1年経っていないが、すでに120万人以上のユーザーを獲得した。

米国時間9月1日にApnaはシリーズAで800万ドル(約8億5000万円)を調達したと発表した。このラウンドはLightspeed IndiaとSequoia Capital Indiaが主導し、Greenoaks CapitalとRocketship VCも参加した。

8月最終週のTechCrunchのインタビューでパリク氏は、前述のような労働者にはきちんとしたコミュニティがないと述べた。「日雇い労働者は職探しを友人に頼っている。このため、職を見つけられる可能性は極めて低い」と同氏は語った。

Apnaアプリでは大工、塗装工、フィールドセールスなどスキルを要する多くの専門職のバーティカルなコミュニティが形成されている。

Lightspeed IndiaのパートナーであるVaibhav Agrawal(バイバブ・アグラワル)氏は発表の中で「私がApnaについて最も効果的だと考えるのは、そのコミュニティだ。私は、人々がお互いに助け合ってビジネスを始め、新しい言語を学び、仕事に就くのを見てきた。コミュニティが信頼を得て、このモデルを限りなくスケーラブルなものにしている」と述べている。

労働者が苦労しているもう1つの問題は、自分のスキルセットだ。パリク氏は「電気技術者は何十年も同じ仕事を続けるだろう。彼らがスキルを高めるコースを利用することができて、それがどれほど自分にとってメリットがあるかを理解しさえすれば、仕事の範囲を広げ収入を大幅に増やせるだろう」と述べている。

Apnaはこうした隔たりをさまざまな方法で解決している。コミュニティを形成し、スキルを向上させるコースを公開しているほか、ユーザー(その大半は初めてインターネットを使う人々だ)が簡単に仮想の名刺を作れるようにしている。名刺の作成後、ユーザーのプロフィールは雇用の見込みのある企業に共有される。ここ数週間でApnaアプリから採用をした企業にはAmazon(アマゾン)、Big Basket、HDFC Bankなどがある。

直近の1カ月でApnaから100万回以上の採用面接につながったとパリク氏はいう。これは前月比の3倍以上だ。同じ期間にこのプラットフォーム上で仕事に関する会話は300万回以上交わされた。

パリク氏は、今回調達した資金でApnaのサービスを拡張し、ユーザーの起業をサポートする計画だと語る。また現在はインドの5つの都市で利用できるApnaを、将来的にはインド国外に広げる計画も立てている。

Sequoia Capital India代表のHarshjit Sethi(ハルシジット・セティ)氏は発表の中で、インドには2億5000万人を超えるブルーカラーとグレーカラーの労働者がいて、この人々に有意義な雇用の機会を提供することはインドの最も大きな課題の1つだと述べた。

さらに同氏は「こうした人々の間でインターネットの利用が急速に高まり、通信大手のReliance JioがもたらしたJio効果によってさらに加速して、Apnaのようなアプリは、多くの人が雇用とスキルアップにアクセスできるようにする上で重要な役割を果たす。Apnaはユーザーがすぐに専門職のコミュニティに参加できるというこれまで実現されていなかったニーズを満たす、他に類を見ないプロダクトを構築している」と補足した。

Apna以外の企業も支援する方法を探っている。8月にGoogle(グーグル)はインドでの検索機能でユーザーが仮想の名刺を作れるようにした。同社はインドで求職アプリのKormoもリリースしている

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(翻訳:Kaori Koyama)

インド最大の小売Reliance Retailが2番手Future Groupの事業を3580億円で買収

インド最大の小売チェーンであるReliance Retail(リライアンス・リテイル)はインドでの支配的地位をさらに確固たるものにする、より簡単な方法を見つけた。2番目に大きなチェーンの事業の大半の買収だ。

インド8月29日夜にReliance Retailは、Future Group(ヒューチャー・グループ)の小売と卸売事業、ロジスティック、倉庫保管事業を34億ドル(約3580億円)で買収することで同社と合意したと明らかにした。

買収合意の発表は、世界最大のオープンマーケットであるインドで事業を展開しているAmazon(アマゾン)やWalmart(ウォルマート)のFlipkart(フリップカート)の未来を混沌とさせるものだ。インドのeコマースが小売売上高に占める割合はまだ3%にすぎない。コンサル会社BCGやインドの通商グループRetailers’ Association Indiaによると、インドの小売市場は昨年7000億ドル(約74兆円)だったが、2025年までに1兆3000億円(137兆円)に膨張すると予測されている。

AmazonもFuture Retailに関心を示してきた。地元の報道によると、昨年Future Group傘下企業の株を取得したAmazon(未訳記事)は株のさならなる取得を打診していた。インド事業に65億ドル(約6850億円)超を投資しているAmazonは1月、事業者のオンライン販売をサポートするためにFuture Groupと提携したと発表した。

ストーンウォッシュ加工のファブリック販売で1980年に事業を始めたFuture Groupは400超の市町村に1500を超える店舗を構え、何百万という顧客を抱える。今日のReliance Retailとの合意で負債を減らせるはずだ。

Reliance Retailの親会社Reliance Industries(リライアンス・インダストリーズ)を率いるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏は今年、Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、その他11の著名な投資家から通信ベンチャーJio Platforms(ジオ・プラットフォーム)への200億ドル(約2兆1000億円)もの投資を確保した。

ベンガル・グローバル・ビジネス・サミットで話すアンバニ氏、2018年1月16日、インド・コルカタ(写真Debajyoti Chakraborty/NurPhoto via Getty Images)

インドで最も裕福なアンバニ氏はeコマースに目をつけている。Jio PlatformsとReliance Retailは昨年JioMart(ジオマート)を発表した。昨年後半にムンバイのいくつかの郊外で試験を開始したeコマースベンチャーのJioMartは、事業を200以上の市町村に拡大した。

Jio Platformsに57億ドル(約6000億円)を投資したFacebookは、インド国内にある6000万店超の家族経営の小さな店や中小の事業所をデジタル化するためにRelianceとの協業を模索すると話した。

Reliance Retailのディレクター、Isha Ambani(イシャ・アンバニ)氏は「買収により、有名なFuture Groupのブランドを受け入れ、その事業エコシステムを維持することを嬉しく思う。Future Groupはインドの現代小売の改革において重要な役割を果たした。小規模の小売事業者、個人商店、大規模の消費者ブランドとのコラボという当社のユニークなモデルでもって引き続き小売業界を成長させたい。国中の顧客に今後も価値を提供することを約束する」と声明で述べた。

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(翻訳:Mizoguchi

中国アリババがインドスタートアップへの投資を最低6カ月凍結

中国のインターネット大企業であるAlibaba Group (アリババグループ)は、中国・インド間での地政学的緊張が続いている中、インドのスタートアップへの投資計画を凍結した。ロイターが8月26日、匿名2人の話として報じた

報道によると、インドのスタートアップに2015年以来20億ドル(約2120億円)超を投資してきたアリババグループは、新たな投資を少なくとも6カ月間凍結する計画だが、既存のポートフォリオ企業の持ち分を減らすつもりはないという。

アリババグループと、傘下のAnt(アント)はインドのいくつかのユニコーン企業の主要投資家だ。ここにはインドで最も価値の大きいスタートアップであるPaytm(ペイティーエム)が含まれ(未訳記事)、アリババの持ち分は約30%だ。また、フードデリバリースタートアップのZomato(ゾマト)、グローサリーデリバリースタートアップのBigBasket(ビッグバスケット)、eコマースのSnapdeal(スナップディール)などにも出資している。

投資凍結は、国境を接する2国間の関係が緊張していることを受けてのものだ。6月のヒマラヤでの軍事衝突でインド兵士20人超が死亡し、緊張が高まった。それ以来、多くの人が中国製のスマホやテレビ、その他の製品を破壊する様子を収めたビデオを投稿し、「ボイコット・チャイナ」やそれに近い言葉がインド国内のTwitter(ツイッター)でトレンドとなった。

報復措置と多くの人が受け止めている動きとして、インド政府はTikTokやその他58の中国のアプリを6月末に禁止し数週間後にさらに数十のアプリを禁止対象に加えた(未訳記事)。世界第2位のインターネットマーケットであるインドはまた、中国の投資家がインド企業に新たに投資しにくいようにするために、今年初めに海外直接投資規制に変更を加えた。

Zomatoは今年1月、Ant Financialが1億5000万ドル(約160億円)の投資を約束したことを発表した。ただ、グルガーオン拠点のZomatoがこれまでに受け取ったのは5000万ドル(約53億円)だけだ、と他の主要投資家の1人は先月話していた。

Ant Financialは8月25日、「インドの海外投資規制の変更により、Zomatoへの追加投資のタイミングを見極める必要が出てきた」とIPO目論見書で明らかにした。

画像クレジット: Alex Tai / SOPA Images / LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

TikTokのライバル「Triller」が音楽ストリーミングサービスのJioSaavnと提携してインドに積極進出

TikTok(ティクトック)と同様の機能をもつアプリ、Triller(トゥリラー)は、インド最大の富豪が所有するプラットフォームと戦略的提携契約を結び、中国製アプリが禁止された最大の海外市場でひと儲けを目論む。

米国時間8月24日にロサンゼルスを拠点とするTrillerは、Reliance(リライアンス)傘下でインド最大の音楽アプリであるJioiSaavnと提携し、アプリのセンター位置にTrillerビデオを据える。

Trillerがいうところの「デジタルの大手2社による多くの発表の第1弾」の一環として、JioSaavnアプリはTrillerのビデオを作成できる「prominent」ボタンをメイン画面に設置すると同社は語った。

この発表は、インド政府がTikTokなど59の中国製アプリを禁止したことで生まれた空隙を埋めようと殺到する多数の地元スタートアップの動きに続くものだ。インド政府は2020年6月末に起きたサイバーセキュリティー問題を懸念して禁止を決めた。

TikTokの不在に乗じて稼ごうとする地元企業には、オンデマンドビデオストリーミングサービスのZee5、ニュース集約アプリのDailyHunt、Times Internetの音楽ストリーミングサービス、GaanaとビデオストリーミングのMX Playerなどがある。

インドの億万長者であるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏の所有するJioSaavnは、インド最大の音楽ストリーミングサービス(未訳記事)であり、ユーザー作成ビデオがもはや馬鹿げたアイデアではないことを示している。

Trillerは、JioSaavnにはインドで3億人以上のユーザーがいるといっている。私はそう思わない。2020年8月に同サービスのAndroidアプリは週間アクティブユーザーが3000万人に満たなかったと、インド有数のモバイル調査会社はいう。そしてJioSaavnのウェブサイトに掲載されている2カ月前のプレスリリースには、月間アクティブユーザー1億400万人と書かれている。

しかし、それよりも興味深いのはこの提携そのものだ。2020年8月初めに通信の巨人であるJio Platformsを運営するReliance Industriesは、TikTokのインドでの事業への投資についてByteDanceと検討を始めたJio Platformsは2020年に、Facebook(フェイスブック)をはじめとする10社ほどの投資家から200億ドル(約2兆1190億円)を調達し、JioTV、JioCinemaおよびHaptikなどのデジタルサービスを運営している。

JioSaavnの共同ファウンダーでCEOであるRishi Malhotra(リシ・マルホトラ)氏は、Trillerとの提携は「アーティストが最も革新的な方法で我々のカルチャーを作り、表現することを可能にする。我々はこの提携によって両社が飛躍的に成長すると信じている」と語った。

TrillerのエグゼクティブチェアマンであるBobby Sarnevesht(ボビー・サーネベシュ)氏も、この提携を喜んでいると声明で語っている。

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画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

インドのFacebook幹部がジャーナリストの投稿を批判し刑事告訴

インドのFacebook(フェイスブック)の経営幹部であるAnkhi Das(アンキ・ダス)氏は、Facebookの公開投稿で彼女の名誉を傷つけようとし、「性的偏見による発言」をしたとして一人のジャーナリストを刑事告訴した。

そのジャーナリスト、Awesh Tiwari(アウェッシュ・ティワリ)氏のFacebook投稿は、ヒンディー語(インドでもっとも広く使われている言語)で書かれているが、見たところ新しいウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事の要約に過ぎない。それは、一部の投稿に対してFacebookのヘイトスピーチに関する規約を適用しないダス氏の施行方針を批判した内容だ。

WSJは先週、インドのFacebookで公益担当の最高幹部を務めるダス氏が、同社のヘイトスピーチに関する規約を、インド首相ナレンドラ・モディ氏が所属するインド人民党の党員による投稿への適用を拒んでいると伝えた。

その記事によれば、インド人民党の少なくとも3人または3組以上の個人とグループが、「暴力を奨励し参加した」ことで内部規約に違反したという。ダス氏はそれらの投稿について、モディ首相の党所属議員に罰則を与えては、この国でのFacebookの事業展望に支障をきたすと話していたと、現在と過去の従業員の証言を元に、同記事は書いている。

この記事は、モディ首相のインド国民党と野党のインド国民会議の両方の政治家も交え、ソーシャルメディア上で議論を巻き起こした。互いに批判し合い、Facebookの政治的な偏りも攻撃された(未訳記事)。一部のユーザーは、Twitter(ツイッター)やFacebookにダス氏の判断を批判する投稿をしている。

米国時間8月17日、ダス氏はデリー警察サイバー部隊と共同で、例の記事を投稿したジャーナリストのティワリ氏を含む数人のユーザーを刑事告訴した。ダス氏によれば、その記事は彼女を中傷し脅迫し、さらに性的な偏見に基づく主張を行ったとのことだ。

ただ、ティワリ氏の件に関しては、彼の投稿は単にWSJの記事の要約であり、そこに、すでに公開情報となっているダス氏の経歴の一部を書き加えてあるに過ぎない。

ティワリ氏は、インドの報道機関Newslaundry(ニューズローンドリー)の記事で、Facebookの当該幹部による告訴は、Facebookでの言論の自由を抑圧するものだと話している。

現地の法律に従えば、ティワリ氏とその他の対象者たちは、起訴されて有罪が確定した場合、性的いやがらせで罰金刑と最高2年の懲役刑、名誉毀損で最高2年、犯罪的脅迫で最高7年の懲役刑に処せられる。

ジャーナリスト保護委員会は米国時間8月19日、ティワリ氏の告訴を取り下げ、彼女の批判する市民の権利を尊重するように呼びかけた(CPJリリース)。同委員会との対話の中で、ティワリ氏は、ダス氏による告訴で彼の名前が知れ渡って以来、告訴、肉体的危害、監禁などで脅迫する電話が、知らない人間から11本もかかってきたと訴えている。

公に言論の自由を約束している企業であるFacebookにコメントを求めたが、すぐには応じてくれていない。

米国時間8月19日のロイターの記事では、アンキ・ダス氏が擁護し、自身もシェアしているインド国民党の所属議員による「イスラム教徒への偏見」を含む投稿を告発するよう求める書簡を、数人の従業員が書いたと伝えてられている。

インドのFacebookのトップAjit Mohan(アジット・モハン)氏は、政治家との癒着がインドでの意思決定に影響を与えているというWSJの記事の主張は「不正確であり何ら有用性がない」と従業員に向の内部投稿で伝えたとロイターの記事は報じている。

Facebookは、WSJの記事でなされた主張に対して、いまだ否定できる証拠を示しておらず、各報道機関への反論も一切行なっていない。公的な声明でFacebookは、「施行は進んでおり、的的な監査も行なっている」と述べている。
画像クレジット:MANJUNATH KIRAN / AFP / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

インド初の地球観測衛星スタートアップが5.3億円を調達、最初の打ち上げを2020年後半に予定

バンガロールを拠点とするPixxelが、2020年後半にインド初の地球観測衛星の打ち上げを目指している。ソユーズロケットが予定しているミッションに同乗する。創業後およそ1年半の同社の動きは速いが、インド時間8月19日に同社は、その動きをさらに加速するために500万ドル(約5億3000万円)のシードラウンドを発表した。ラウンドはBlume Ventures、Lightspeed India Partners、growX venturesが主導し、多数のエンジェル投資家が参加している。

これはPixxelの最初の外部資金調達ではない。2019年にはTechstarsやその他の投資家から、プレシード資金として70万ドル(約7400万円)を調達している。しかし、今回の調達はビジネスのためのかなり多額の資金を得ることになる。スタートアップはそれを使ってチームを成長させ、地球観測衛星群の開発に引き続き資金を投入することを計画している。

目標は、2022年までに30台の衛星で構成されるこの衛星群の配備を終えることだ。同社のすべての小型衛星が軌道に乗れば、Pixxelネットワークは世界中を相手にしたイメージング機能を、毎日提供できるようになるだろう。スタートアップは、自社のテクノロジーは既存の地球観測衛星と比較した場合、はるかに高い品質のデータを提供できること、そしてPIxxel独自のディープラーニングモデルによる分析を用いて、地球規模で起きる可能性のある大きな問題や現象の特定や、予測さえも可能になるように設計されていることを主張している。

Pixxelのテクノロジーは、非常に小さな衛星(基本的には大型冷蔵庫のサイズ)にも依存しているが、既存の大規模な画像衛星ネットワークでも配信が難しいような非常に高品質の画像を連続して提供する。スタートアップの創業者であるAwais Ahmed(アワイス・アーメド)氏とKshitij Khandelwal(シュディチ・カンデルワル)氏の2人は、学部最終年度の途中で会社を設立した。創業チームの2人は、2019年にロサンゼルスで、TechstarsのStarburst Space Accelerator(スターバースト・スペース・アクセラレーター)プログラムに参加している。

カテゴリー:宇宙

タグ:Pixxel インド

画像クレジット:Pixxel

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(翻訳:sako)

インドでモバイルファーストのクレカを発行するFPL Technologiesが10億円超を調達

モバイルファーストのクレジットカードを発行し、ユーザーのクレジットカードでの使用体験を向上させている、創業20カ月前のスタートアップであるFPL Technologiesが新たな資金調達ラウンドで1000万ドル(約10億6000万円)を確保した。同社はインドの銀行業界のベテランたちが設立した会社だ。

インド西部のマハラシュトラ州プネーを拠点とするFPL Technologiesの今回のシリーズAラウンドは「Matrix Partners India、Sequoia Capital India、Hummingbird Venturesが加わった」と同社の共同創業者兼最高経営責任者のAnurag Sinha(アヌラーグ・シンハ)氏はTechCrunchのインタビューで語った。

TechCrunchでは、昨年にFPL Technologiesが450万ドル(約4億7400万円)のシード資金調達ラウンドを終えたときに記事を書いた。当時、このスタートアップはOneScoreというアプリを開発しており、人々が自分のクレジットスコアを認識・理解するのを支援していた。

当時シンハ氏は「FPL Technologiesがクレジットカードの開発に取り組んでいる」と語っていた。そして今年6月、同社は「OneCard」と呼ばれるクレジットカードを発売した。

現在、全国で5000人以上がこの金属製のクレジットカードを利用しており、Visaや多くのセキュリティ会社の認証を受けており、7万5000人以上が入手待ちの状態にあるという。

銀行業界のベテランであるVibhav Hathi 氏、Anurag Sinha 氏、Rupesh Kumar 氏が昨年FPL Technologies共同設立した(画像:FPL Technologies)

同社のアプリ「OneScore」は200万人以上のユーザーを獲得している。インドでは、利用者にクレジットスコアを無料で算出する機能を提供する代わりに、利用者の情報を第三者に販売している企業が多い。そのため利用者は、クレジットカードやローンを提供している企業から毎月10件以上の電話を受けることになる。日本でもよくある、一連の勧誘イベントが始まるのだ。

一方、OneScoreは利用者のデータを誰とも共有しない。このスタートアップがインドのほどんどのクレジットカード所有者が聞いたこともないようなコンセプトを達成しようとしているのか?同社は、顧客のクレジットカードでの体験をよりよりものにしたいのだ。

FPL Technologiesは、取引の透明性、クレジットカードの請求書の支払い期限、特典などの常識的な機能をより簡単に利用できるようにする技術スタックを構築した。

Sequoia Capital Indiaのマネージングディレクターを務めるShailesh Lakhani(シャイラシュ・ラハニ)氏は声明の中で「FPL Technologiesの強力で独自の技術スタックは、インドにおけるデジタルな消費者信用の未来を定義するものであり、この技術がSequoia Indiaの同社へのコミットメントを高めることにつながった」と述べている。

また、OneCardでは入会金や年会費は一切かからない。このカードは、顧客が利用したい特典をコントロールすることもできる。例えば、主な支出がガジェットの購入とオンラインでのコーヒーの注文である場合、OneCardを設定することで、この2つのカテゴリーで5倍の特典を得ることできる。

これらのカテゴリは顧客によって管理され、モバイルアプリ上のトグルスイッチによって切り替えられる。このアプリから、ユーザーはすぐにカードをロックしたり、数回のタップでオンラインまたはオフラインでの取引を無効にしたり、コンタクトレス決済を有効にしたりできる。これは、世界的な新型コロナウイルスのパンデミックの中で、より多くの人気を得ている機能だ。ちなみにシンハ氏は「顧客の支出は新型コロナウイルス以前の日にほぼ戻っている」と説明する。

「FPL Technologiesは新たな資金を得て、より多くのユーザーにクレジットカードを広める計画を立てています」とシンハ氏。同氏が模索しているサービスの1つは、ユーザーがすべてのサブスクリプションを追跡できるようにすること。これが実現したら、ユーザーが資金を節約するのに役立つサービスの開発に取り組む予定だ。シンハ氏は、インドに積極的に進出しようとしているいくつかの企業が興味を持ってくれることを期待している。

カテゴリー:フィンテック

タグ:FPL Technologies インド

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

アマゾンがインドでオンライン薬局サービス「Amazon Pharmacy」を開始

Amazon(アマゾン)はインド南部カルターナカ州の州都ベンガルールでオンライン薬局を立ち上げた。同社は、主要海外マーケットの1つであるインドでさまざまな部門に触手を伸ばしている。

同社は米国時間8月14日、Amazon Pharmacy(アマゾン・ファーマシー)という新たなサービスで市販薬と処方薬の注文受付をベンガルールで開始した、と発表した(インドでは抗生物質や一部の医薬品は処方箋なしに薬局で購入できる)。

Amazon Pharmacyはまた伝統的な生薬、そして血糖値測定器や吸入器、ハンドホールドマッサージ機などのヘルスデバイスも販売する。

「顧客が在宅して安全を確保しながら必要不可欠なものを手に入れることができるようにするという、今の時代に特に合ったものだ」とアマゾンの広報担当は声明文で述べている。

オンライン医薬品販売に関してインド政府は現在明確な規制を整備しておらず、これまでにインドのオペレーションに65億ドル(約6900億円)超を投資しているアマゾンにとって大きな機会だ。同社はインドでWalmart傘下のFlipkartと競合している。

アマゾンにとって、医薬品販売は新しいものではない。近年ヘルス専門家を雇い、2018年にはオンライン薬局スタートアップのPillPackを10億ドル(約1065億円)近くで買収した

1mg、Netmeds(ネットメッズ)、Medlife(メッドライフ)、PharmEasy(ファームイージー)といった多くのスタートアップが現在インドで薬をオンライン販売し、国内ほとんどの地域に配達している。例えば、これまでに1億7000万ドル(約180億円)超を調達した1mgは1000都市に注文品を配達している。

eコマースプレイヤーとしてこれらスタートアップはマーケットシェアを増やすために魅力的な割引を顧客に提供している。この点に関しては、Amazonは全オーダーを最大20%割り引くと話す。

ここ数カ月でアマゾンはインドでいくつかの新分野に進出した。5月にベンガルールの一部でフードデリバリーサービスを立ち上げ、その1カ月後に西ベンガル州でアルコールの販売・配達の許可を取得した。

2020年7月に同社は自動車保険の販売を開始(未訳記事)し、将来は健康やフライト、タクシーをカバーする保険サービスへと拡充させる計画だと述べた。

アマゾンが新たな分野に進出するにつれ、Flipkartも7月下旬にベンガルールで超ローカールデリバリーを試験展開するなど新規分野を開拓している。Flipkart はインドの2都市でアルコールを配達するために大手Diageoが支援するスタートアップと提携した、とロイターは政府文書を引用して報じている。

そしてアマゾンとFlipkartは今、新たな挑戦者に直面している。インドで最も富裕なMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏が所有するインド最大の小売チェーンであるReliance Retail(リライアンス・リテイル)が2019年末にeコマースベンチャーのJioMart(ジオマート)のテストを開始した

JioMartはいまや、インド中の200を超える町村で展開されていて、2020年7月は1日あたり40万点もの商品を販売したとのことだ。この数字は、グローサリーデリバリースタートアップBigBasket(ビッグバスケット)とGrofers(グロファーズ)のピーク数字を超えている。

地元のメディアは、アマゾンがReliance Retailへの数十億規模の出資を狙っている(観たく記事)と報じた。アンバニ氏の他のベンチャーである通信大手のJio Platforms(ジオ・プラットフォームズ)はFacebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)、そのほか11の著名投資家からここ数カ月で200億ドル(約2兆1300億円)を調達した。同氏は7月にJio Platformsの資金調達は終了し、数四半期内にグローバルパートナーや投資家をReliance Retailに受け入れることを楽しみにしている、と述べている。

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カテゴリー:ニュース

タグ:Amazon インド ネットショッピング Amazon Pharmacy

画像クレジット:NOAH SEELAM / AFP Photo / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

グーグルが検索で見つかる仮想名刺機能をインドで提供開始

Google(グーグル)がインドで始めた検索の新しい機能は、インフルエンサーや起業家やフリーランサーなど、とにかく誰でも、検索で簡単に見つけられるようになりたいと願っている人がネット上に仮想名刺を作れるというものだ。このところグーグルは検索に、LinkedInのような人探し機能を加えたいと思っているようだが、今回の仮想名刺もおそらくその類いの試みとなる。

同社によると、世界で2番目に大きいインターネット市場の人々が検索エンジンで自分の名前を検索することに特別な親和性を示しているためインドで初めて「ピープルカード」という機能を展開したとのこと。ピープルカードは現在、英語のみをサポートしている。

Googleアカウントにサインインして、まずGoogle検索で自分の名前を検索することで自分のピープルカードを作ることができる。「add me to Search(私を検索に加える)」や「get started(始める)」というオプションが出るのでそれをタップするとフォームが表示され、そこに自分に関する説明や写真、ウェブサイトのリンク、ソーシャルメディアのプロフィールを入力できるようになる。さらに自分の電話番号とか住所、仕事、学歴、メールアドレスなども入力できる。デフォルトでは、写真はグーグルがGoogleアカウントに関連付けられた画像を取得してくれる。

グーグルによると、提供する情報が詳しい方が、検索でその人を見つけやすくなるという。この機能の誤用を防ぐために、例えば作成できるピープルカードは1枚のみといった工夫もいくつか用意されている。

グーグルの検索担当プロダクトマネージャーであるLauren Clark(ローレン・クラーク)氏は「悪用やスパムを防ぐ対策もいくつかある。また、自分を名乗る他人、つまりなりすましを見つけたと思ったらフィードバックリンクをタップして知らせて欲しい。自分のピープルカードが検索結果に出ないで欲しいと思ったら、いつでも削除することもできる」とブログで述べている。

ピープルカードは、検索の機能を増やし、他の様々なサービスへの依存度を減らすためのグーグルの最新の施策のようだ。今回の新機能は、部分的にLinkedInを対象にしており、Google検索で見つけた他の人とカード上でつながることができない。2年前に同社は、2017年に米国で公開した後、インドで求人リストを見つける機能を追加している。

「何百万人ものインフルエンサーや起業家や求職者、個人事業主、フリーランサーそして自分を見つけて欲しいあらゆる人々の願いを、この新しい検索機能が叶える。スマートフォンで検索をするインドの人達のために、本日からピープルカードの英語版が始まる」とクラーク氏は述べている。

関連記事:G Suite内で生き残っていたグーグル+がCurrentsに全面切り替え、完全にビジネス志向のSNSに

画像クレジット:Google

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Netflixがインド市場に本腰、ヒンドゥー語をサポート

13億のインド人のうち、英語がわかるのはわずか10%にすぎない。しかしインドで事業を展開している企業の多くは英語でのみサービスを提供している。そうした企業の1つであったNetflixは、米国時間8月7日に言葉の壁を破りたいと発表した。

米国のオンデマンドビデオストリーミング大手は、インドで5億近い人たちが話しているヒンドゥー語のサポートを開始した。Netflixのサインアップページから検索、コレクション、あらすじ、決済などあらゆるページがヒンドゥー語になっている。ユーザーはウェルカム画面の「プロフィールの管理」で、ヒンドゥー語を選択することができる。

「素晴らしいNetflix体験をお届けすることは、、素晴らしいコンテンツを制作することと同じくらい私たちにとって重要です。新しいユーザーインタフェイスによりNetflixがもっとアクセスしやすくなり、ヒンドゥー語がお好きな会員のみなさんに適したものになったと信じています」とNetflix Indiaのコンテンツ担当副社長であるMonika Shergill(モニカ・シェルギル)氏は声明で述べている。

Netflixのグローバルな競争相手であるAmazon Prime VideoやDisney+ Hotstarもヒンドゥー語をサポートしているが、後者はヒンドゥー語の展開が限られており、映画や番組のあらすじ、概要のところはヒンドゥー語になってない。

ヒンドゥー語へのフォーカスは、Netflixがインドで達成したと考えている人気の高さを物語っている。国際的企業の多くは、英語が共通語であるインドの全域で都市部の人口に十分把握した上で、ローカライゼーションを行う傾向がある。

Facebook(フェイスブック)とGoogle(グーグル)は、それぞれがインドで3億5000万人のユーザーを得ているが、以前からヒンドゥー語をサポートしており、一部のローカルなインドの言語もサポートしている。Amazon(アマゾン)のアプリがヒンドゥー語をサポートしたのは2018年で、2019年にAlexaもサポートした(未訳記事)。6月にはセラー(売り手)のサインアップやアカウント管理もヒンドゥー語でできるようになったという。

Flipkartがヒンドゥー語のサポートを導入したのは2019年(未訳記事)だが、2020年6月には3つのローカル言語(未訳記事)のサポートも加えた。

ヒンドゥー語のサポートはNetflixの最新の取り組みだが、インドではオンデマンドのビデオストリーミング企業が30社あまり、Netflixと競合して会員を奪い合っている。2019年に同社は、平均年収が約2000ドル(約21万2000円)のインドでユーザーが有料ストリーミングにもっと手を出しやすい方法はないか、模索した。

2019年に同社がローンチしたのは、月額3ドル(約320円)以下(未訳記事)のモバイルオンリーのプランで、今では少なくとももう1つの手を出しやすい会費制をこの国でテストしている(未訳記事)。2018年初めのインドで行われたイベントで、Netflixの共同創業者で共同CEOであるReed Hastings(リード・ヘイスティングス)氏は、おそらくジョークで、インドは自らのプラットフォームに最終的に1億人の会員を招くと語った。

その後の同社の動きをみると、彼は本気だったようだ。2019年にNetflixは、2020年の終わりまでに、インドでコンテンツを製作しライセンスするために4億2000万ドル(約444億9000万円)を投じると語った。2020年3月には、今後数カ月の間に封切る予定の17本のオリジナル番組とムービーを発表した。

Netflixがサポートしている言語はインドネシア語、中国語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語、ギリシア語、ヘブライ語、ハンガリー語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、タイ語、トルコ語、ベトナム語と全部で20以上あるが、これからは全世界の会員がヒンドゥー語のサポートを享受できる。

画像クレジット:Dhiraj Singh/Bloomberg/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

アップルの委託企業とサムスンがインドのスマホ製造促進プログラムに申し込み

韓国の大企業Samsung(サムスン)とApple(アップル)の委託製造パートナーである台湾拠点のFoxconn(フォクスコン)、Wistron(ウィストロン)、Pegatron(ペガトロン)、そしてインドのスマホメーカーであるMicromax (マイクロマックス)とLava(ラヴァ)などが、インド政府の国内スマホ製造推進を目的とする66億ドル(約7000億円)のインセンティブ・プログラムに申し込んだ。インド政府が8月1日明らかにした。

Production-Linked Incentive Scheme(製造推進インセンティブスキーム)と呼ばれる計画は、インド国内で製造された製品で2019〜2020年水準を上回る販売に対し向こう5年にわたって6%の財政援助をするなど、幅広いインセンティブを提供する。インドのIT大臣、Ravi Shankar Prasad(ラヴィ・シャンカール・プラサッド)氏が記者会見で説明した。

電子部品を製造する企業を含め22社がこのプログラムに申し込み、インド国内で生産された端末の60%を輸出することに同意した、とプラサッド氏は述べた。企業は5年間で1530億ドル(約16兆円)分のスマートフォンや部品を製造することを想定しているとも話した。

製造推進インセンティブスキームは、インドを高品質スマホ製造の世界的ハブに変え、Narendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相のインドを自立した国にするという取り組みを支えるのが狙いだ。

プログラム申し込みに際し、企業は約120万人のインド国民の直接・非直接雇用を提供することに同意した、とプラサッド氏は述べた。

グローバルのスマホ販売額の50%超を占めているSamsungとAppleがインドに関心を向けていることは、2社が世界第2位のインターネット市場であるインドに機会を見出していることの表れだ、と同氏は話した。

同日、明らかにされた企業リストから漏れているのは、プログラムに申し込んでいない中国のスマホメーカーのOppo(オッポ)、Vivo(ビボ)、OnePlus(ワンプラス)、Realme(リアルミー)だ。

インド政府はあらゆる国の企業のプログラム参加を妨げていない、とプラサッド氏は同日の記者会見で述べた。調査会社Canalys(カナリス)によると、インドのスマホ市場のおおよそ80%を中国のスマホメーカーが牛耳っている。

「我々は楽観主義で、バリュー・チェーン全体で強固なエコシステムを構築し、グローバルバリュー・チェーンと統合することを楽しみにしている。だからこそインドにおける電子製造エコシステムを強化する」とプラサッド氏は話した。4月に始まったプログラムの申し込み期限は7月31日だった。

Wistron、Foxconn、Pegatronの参加は、将来インドで製造するというAppleの計画を示している。同社の委託製造パートナーで台湾拠点のWistronは2017年にiPhoneの組み立てを開始した。先月Foxconnは小ロットのiPhone 11組み立てをスタートさせた。AppleのサプライヤーがインドでiPhone最新機種を組み立てるのは今回が初となる。

画像クレジット: Karen Dias / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

インドで禁止された中国企業アプリへのアクセスを促す47アプリも禁止に

インドは2020年6月に、中国企業が開発したアプリ59本を国家安全保障上の脅威だとしてブロックし、さらに追加で47本を禁止した。

事情に詳しい関係者によると、米国時間7月24日金曜日の遅くに発表されたインドの電子IT省による新しい禁止令は、その前に禁止されていたTikTokやCam Scannerといったサービスへのアクセスを促すアプリを対象としている。新たに禁止されるアプリにはCam Scanner Advanceや、カスタマイズされたライトバージョンのHelo、ShareItなどがある。インド政府は禁止アプリの完全なリストを7月27日に発表すると予想されている。

なお、6月にヒマラヤ山脈での軍事衝突で20人以上のインド人兵士が殺害されたことで、インドでは反中感情が高まっている。主要なモバイル調査企業によるとTikTok、クラブファクトリー、UCブラウザと他のアプリをまとめたアプリは、5月の月間アクティブユーザー数が5億人を超えていたという。

インド政府は、さらにいくつかの中国のアプリやサービスへのアクセスを制限することを検討している。The Economic TimesやIndia Todayなどの地元メディアは月曜日(The Economic Times記事)、インド政府がByteDanceの音楽ストリーミングサービスことResso(未訳記事)やAli Express、モバイルゲームのPUBGなど、主に中国企業が開発した追加の275個のアプリを審査していると報じたが、まだ決定には至っていないという。

ここ数週間、中国の人気サービスが禁止されたことで生じた空白を埋めるためにインドのスタートアップが殺到している。InMobi GroupのRoposoとTwitterが支援するSharechatは、この7月に何百万人もの新規ユーザーを獲得したと述べている。

しかしKantarによると、インドにおける禁止令の最大の恩恵を受けたのはFacebook(フェイスブック)だという。調査会社の概算によると、7月初めにインドでReels機能をローンチした(未訳記事)フェイスブックの看板サービスであるInstagramも、ここ数週間でインドにおけるユーザーエンゲージメントが30%急増した。

画像クレジット:Nasir Kachroo / NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

インドの2020年第2四半期のスマホ出荷台数は前年から半減の1730万台

世界第2位のスマホ市場も新型コロナウイルスの影響から逃れることはできない。

インドの第2四半期のスマートフォン出荷は前年同期比48%減となった。調査会社Canalysは、世界でも珍しいスマホ成長マーケットのインドにおいて過去10年で最大の落ち込みと指摘した。

同国では2020年第2四半期に約1730万台のスマホが出荷された。前年同期の3300万台、2020年第1四半期の3350万台から大幅に減少した。

原因は新型コロナウイルスだ。インドでは100万人超の感染が報告されている。

インド政府は新型コロナの感染拡大を抑制するために3月下旬に全国でロックダウン措置を取り、グローサリーや医薬品を扱う店を除く全ての店が営業を一時停止(未訳記事)した。Amazon(アマゾン)やFlipkart(フリップカート)といったeコマース大手ですら、スマホや政府が「必要ではない」と分類したその他のものを販売することを禁じられた。

長いロックダウンは5月中旬まで続いた。その後インド政府は、他の店舗やeコマース配達も国内のほとんどでサービスを再開できるとした。そうした厳しい措置がスマホマーケットの急激な落ち込みの理由だ。

それとは対照的に、世界最大のスマホマーケットである中国は、同国において新型コロナの影響が最も大きかった3月末までの第1四半期にスマホ出荷は18%しか落ち込まなかった。第1四半期にインドはさほど新型コロナの影響は受けず、スマホ出荷は前年同期比4%増だった。グローバルでは第1四半期のスマホ出荷は同13%減だった。通年ではこれよりも若干改善され12%減が予想されている(未訳記事)。

「インドのスマホマーケットにとって回復に向け険しい道のりだった」とCanalysのアナリスト、Madhumita Chaudhary(マドゥミタ・チョウドハリー)氏は述べた。「マーケットが再開するやいなやメーカーはかなりの売上があったが、生産施設は製造に関する新たな規制のために労働力不足に直面し、結果として生産台数は落ちている」。

2019年第1四半期から2020年第1四半期にかけてのインドマーケットにおけるスマートフォン推定出荷台数

ロックダウンにもかかわらず、Xiaomi(シャオミ)はインドマーケットで最大のシェア(未訳記事)を維持した。中国のスマホメーカーである同社は2018年後半以降、インドで最大のシェアを占めるメーカー(未訳記事)だ。同社は6月末までの第2四半期に530万台を出荷し、スマホマーケットの30.9%を占めたとCanalysは推定している。

第2位のVivo(ビボ)は370万台を出荷し、マーケットシェアは21.3%だった。かつてインドのスマホマーケットを支配していたSamsung(サムスン)は第3位で、シェアは16.8%だった。同社は最近インドに大型投資を行った(未訳記事)。

ここ数週間、ほとんどのスマホベンダーが販売減から脱却しようと新たな端末を発売した。来月も新しいスマホの発売がいくつか予定されている。

しかし一部のスマホメーカーにとっては新型ウイルスだけが障壁ではない。

反中国感情がここ数カ月、インド国内で高まっている。発端は6月にヒマラヤでの軍事衝突でインド兵士20人が殺害されたことだ。多くの人が中国メーカー製のスマホやテレビ、他の製品を破壊する動画を投稿し、「中国ボイコット」あるいはそれに近い言葉がインドのTwitter(ツイッター)でトレンドとなった。6月末にインド政府は中国企業が開発した59本のアプリとサービスを禁止した。

シャオミ、Vivo、インドでシェア4位のOppo(オッポ)、そしてその他の中国スマホメーカーはいまや、インドのスマホマーケットの80%近くを握っている。

しかしCanalysのチョウドハリー氏は、こうしたスマホメーカーの代替となるサムスンやNokia(ノキア)、ましてやApple(アップル)の製品は価格競争力がないために、中国メーカーは過激な反動を回避できると考えている。

インドのスマホマーケットでのシェアがわずか1%のAppleはトップ10メーカーの中で受けた新型コロナ影響が最も小さく、第2四半期のiPhone出荷台数は前年同期比20%減の25万台だった。

画像クレジット: Sanjit Das / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

グーグルが世界最後の成長マーケットであるインドに1兆円超を投資

Google(グーグル)は米国時間7月13日、今後5〜7年でインドに100億ドル(約1兆700億円)を投資すると発表した。主要海外マーケットでデジタルサービスの浸透加速サポートを模索する中での動きだ。

グーグルのCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は同日、新設するファンド「Google for India Digitization Fund」を通じてインドに投資すると明らかにした。「株式投資、提携、運用、インフラとエコシステムへの投資などの組み合わせで投資する。インドや同国のデジタル経済の将来に対する我々の確信を反映するものだ」とピチャイ氏はインドにフォーカスした同社の年次イベントでのビデオ会議で述べた。

投資は下記の4つのエリアに焦点を当てる。

  • 全インド国民がヒンディー語やタミル語、パンジャーブ語、その他の言語など自分の言語でアクセスし、情報を得られるようにする
  • インド特有のニーズに応える新たなプロダクトやサービスを構築する
  • デジタルトランスフォーメーションに取り組む企業のサポート
  • 医療や教育、農業など公益性のある分野へのテクノロジーとAIの活用

インドはグーグルにとって鍵を握る海外マーケットだ。同社の検索、YouTube、Androidなどを含む一連のプロダクトやサービスは同国のネット使用者の多くを取り込んできた。インドの人口は13億人となり、おそらく米国や中国の大企業にとって手が付いていない最後の大きな成長マーケットだ。

現在ではインドの5億人以上がネットを、4億5000万台のスマホが使用されている。「インターネットを10億人ものインド人にとってリーズナブルな価格、そして使い勝手のいいものにするためには、すべきことがたくさんある。音声入力の改善、インドで使用されている全言語向けのコンピューティング、新世代の起業家の育成などだ」とインド生まれのピチャイ氏は述べた。

他の米国テック大企業と同様、世界最大のインターネットマーケットであるインドでのグーグルの売上高はわずかなものだ。しかし米国企業、そして中国企業にとってインドにおいては売上高が最優先事項ではないようだ。企業は発展中のマーケットで何億人もの新たなユーザーを探している。

インドでグーグルやAmazon(アマゾン)のライバルとなっているFacebook(フェイスブック)は2020年4月に、インドの6000万もの零細ストアをデジタル化するために、インド最大の通信会社Reliance Jio Platforms(リライアンス・ジオ・プラットフォーム)に57億ドル(約6100億円)を投資した。

インドで最も価値の大きな会社Reliance Industries(リライアンス・インダストリーズ)の子会社で創業4年のReliance Jio Platformsは4月以降、著名な12名もの投資家から157億ドル(約1兆7000億円)超を調達した。

アマゾンのCEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は2020年初めにインドを訪問した際、同国に追加で10億ドル(約1100億円)を投資すると述べた。これにより同社のインドでの累計投資額は65億ドル(約7000億円)となる。

グーグルの13日の発表はまた、インドが中国企業を締め出す動きを見せている中でのものだ。インド政府は2020年6月に、中国企業が開発した59のアプリやサービスを禁止した。禁止されたものにはByteDance(バイトダンス)のTikTok、Alibaba Group(アリババグループ)のUC Browser、Tencent(テンセント)のWeChatなどが含まれる。一部の業界人は、この禁止措置で競合相手が減った米国のテック企業はインドでさらに触手を伸ばせる(未訳記事)と確信している。

2020年4月に、Narendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相率いるインド政府は、中国を含むインドと国境を接する国からの直接投資に政府の承認を義務付けるよう規則を変更した。

中国の投資家が最大の株主となっているZomato(ゾマト)、Swiggy(スウィギー)、Paytm(ペイティーエム)のようなインドのユニコーン企業数十社にとって、政府の対応は将来の資金調達難を招く可能性が高い。

インドでの足がかり構築は、中国でのビジネスから大方締め出されている米国のテック大企業にとって重要性を増している。2020年7月初めにグーグルは、中国で新たなクラウドサービスを提供する計画をキャンセルしたと述べた。

インドの電子情報技術相のRavi Shankar Prasad(ラヴィ・シャンカール・プラサッド)氏は、グーグルが「インドのデジタルトランスフォーメーションに相当な額を投資をしようと臨機応変に対応している」と述べた。「グーグルがインドのデジタルイノベーションとさらなる機会を創造する必要性を認識していることを嬉しく思う」とも話した。

グーグルはこれまでインドにおいてバンガロール拠点の超ローカル配達サービスのDunzo(ドゥンゾー)を含むひと握りのスタートアップを支援してきた。ファイナンシャル・タイムズ紙は2020年5月に、インド第2位の通信会社Vodafone Idea(ボーダフォン・アイデア)の株式5%取得でグーグルがVodafone Ideaと協議中(未訳記事)だと報じた。

インドグーグルのトップであるSanjay Gupta(サンジャイ・グプタ)氏は、グーグルの新たな100億ドルもの投資がインドにおける未来のプロダクトやサービスを形成する、と述べた。「真のデジタル国家になるという点においてインドと再び深く提携し、サポートする」と話した。

2004年からインドで事業を開始したグーグルが同国でリーチを広げてきた手法の1つが、地元のスマホベンダーとの提携を通じての低価格スマホの生産・販売だ。これらの低価格スマホはタイムリーかつ頻繁にソフトウェアがアップデートされる。

詳細は明らかにしなかったが、グーグルの決済とNext Billion Users構想を担当する副社長Caesar Sengupta(シーザー・セングプタ)氏は「より多くの人が学習し、成長・成功することができるよう、高クオリティ・低コストのスマホを提供する」ことにフォーカスすると述べている。

画像クレジット: Pradeep Gaur/Mint / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

セコイアキャピタルがインド・東南アジア向けに1450億円でベンチャーファンドとグロースファンドを設立

Sequoia Capital India(セコイアキャピタル・インド)は米国時間7月6日にLP(リミテッド・パートナー)から13億5000万ドル(約1450億円)を調達し、新たなファンドを2つ設立することを発表した。著名なベンチャーキャピタルは世界第2位のインターネット市場である東南アジアへの投資を強化しようとしている。

2つの新規ファンドである5億2500万ドル(約560億円)のベンチャーファンドと8億2500万ドル(約890億ドル)のグロース(成長株)ファンドは、インドと東南アジアで運営する同ベンチャーファンド にとって、地域のスタートアップエコシステムを包括的に支援するために重要な存在だ、とSequia Capital IndiaのマネージングディレクターであるShailendra Singh(シャイレンドラ・シン)氏は語った。

「資金の調達は、非営利団体や基金、慈善団体が大部分であるSequoiaのリミテッドパートナーに、魅力的なリターンを提供するための責任である。我々は分野を代表する企業を設立している並外れた起業家と協力してこれを推進している」と同氏はいう。

Sequoia Capital Indiaは、元Google India(グーグル・インディア)のトップであるRajan Anandan(ラジャン・アナダン)氏と元Uber India(ウーバー・インディア)の責任者であるAmit Jain(アミット・ジェイン)氏を2019年に雇用し、同年に50件以上の投資を完了した。これはイmンドのどのVCよりも多い。

2019年インドVC上位、実施した投資の回数に基づく。画像クレジット:InnoVen

同社は14年前にインドでの投資を始め、2018年にはインドおよび東南アジア向けに6億9500万ドル(約750億円)のファンドを設立した(未訳記事)。同地域で6件目のファンドだった。

Sequoiaのインド・東南アジア部門である同社は、近年いくつか目立った投資を行っており、教育テックの巨人で現在時価総額105億ドル(約1兆1300億円)の(未訳記事)Byju’s、ライトシェアリング大手のGoJek、eコマースプラットフォームのTokopedia、シンガポールのeコマーススタートアップであるZilingoとフィンテックのスタートアップであるPineLabs、eラーニングのスタートアップであるUnacademy、フィンテック企業のRazorPay、小売業向け帳簿サービスのKhatabookなどが投資先として名を連ねる。2019年にSequoia Capital Indiaは、 インドのホテルスタートアップであるOyoの持ち株を大部分売却した。これまでにインドと東南アジアで11社のユニコーンを支援してきた。

Sequoiaの新規ファンドは、新型コロナウイルスパンデミックによる企業の崩壊(未訳記事)で一部の投資家が関心を失ったをときに登場した。インドの1人あたり収入は未だに世界最低クラスであり、ここ数年改善されていない。

「厳しい競争が頻繁に繰り返されるため、当地のスタートアップは短期間に健全な成長を果たすのに苦闘しており、非常に大きな損失を被る例も多い。このために大規模なテック系企業の出現が妨げられている。こうした課題に加えて、インドのスタートアップはNASDAQなどの海外証券取引所に上場するための制度的フレームワークを持たない。こうした市場環境の中で、ほとんどのスタートアップが非上場を続けているため、資金調達は成功の条件になっている」とSequoiaのシン氏はいう。

「これは別の方法を選ぶチャンスだと信じている。我々のエコシステムは分岐点に来ている」。

画像クレジット:Sequoia India

2019年にSequoia Capital Indiaは、アーリーステージのスタートアップを対象としたアクセラレータープログラムであるSurgeを立ち上げた(未訳記事)。これまでに約50社のスタートアップがSurgeに参加しており、一部のアナリストは当地におけるY Combinatorの魅力を減少させたとTechCrunchに話した。

インドではいくつかのベンチャーキャピタルが積極的に投資を行っており、2019年にインドではスタートアップ企業が新記録となる145億ドル(約1兆5600億円)の資金を調達した。ほとんどのインフラストラクチャーが未だに整備中のインドでは、巨人たちが将来の主要企業になるための早期投資を行う機会を得ている。

Flipkartに早期投資を行ったTiger Globalは、2019年だけでB2B事業を行うインドのスタートアップに何枚もの小切手を書いた(未訳記事)。General Atlanticはインド最大の通信会社であるReliance Jio Platformsに多額の投資をした。 Posus Venturesは、フードデリバリーのスタートアップであるSwiggyの初期投資家である(未訳記事)。そしてAccelは、6回目のベンチャーファンドを5億5000万ドル(約590億円)の規模でインド向けに2019年設立した

これは、中国投資家からの資金調達に苦心しているインドのスタートアップにとって朗報だ。Sequoiaを早期投資家として期待しているZomatoは、2020年1月に新規ラウンドでAnt Financialから1億5000万ドル(約160億円)を調達したことを発表した。フードデリバリースタートアップの同社は1億ドル(約110億円)の資金を獲得した、とZomatoの別の投資家であるEdgeが2週間前の決算会見で語った。

関連記事:政治問題をよそにSequoia Capitalが米中投資向けに約3700億円を調達

画像クレジット:David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TikTok禁止のインドでフェイスブックがショートビデオのInstagram Reelsをテスト開始

インド政府がプライバシー上の懸念を理由にTikTokを始め数十種類の中国製アプリを禁止する中、Facebook(フェイスブック)グループのInstagramはショートビデオアプリのReelsをインドでテストすると発表した。ReelsはTikTokのライバルとなるショートビデオでフェイスブックはカバー地域拡大に乗り出していた。

なお、インドのTikTok禁止直後、フェイスブックは本体とは別のスタンドアローンのTikTokクローンであるLassoを7月10日に終了すると発表している(未訳記事)。

Instagram Reelsはまずブラジル、ついでフランスとドイツでテストが行われているが、Instagramの広報担当者はカバー地域をさらに拡大する可能性があると述べた。ただし詳細は明らかにしていない。

インド版のBusiness InsiderはInstagram Reelsが「匿名の情報源」によるものとしてインドにやって来る可能性を報じた。ただし正式公開ではなくあくまで「テスト」だという。

TechCrunchがインドへの拡大に関してInstagramに取材したところ、広報担当者は「Reelsをアップデートし、多数の国でスタートさせる計画はある。Reelsはクリエイティブな自己表現であり、眺めるだけでも楽しい優れたメディアだ」と述べた。

スタンドアローンアプリだったLassoとは違って、ReelsはInstagramの一部としてデザインされている。 このアプリはTikTokと非常によく似ており、音楽や音声つきで15秒のビデオを作成して投稿できる。またReelsにはカウントダウンタイマーやビデオの再生速度を調整するなど一連のツールが提供されるのもTikTok同様だ。これによってクリエイティブなコンテンツの提供が容易になる。しかしInstagram Reelsには全体と個人向けオススメの2つのタブをもち、スクロール可能なフィードはない。 Reelsではコンテンツ全体が表示される。

2019年にブラジルでReelsがリリースされた後、Instagramはユーザーフィードバックを取り入れて機能のアップデートを行った。例えばユーザーはお気に入りのビデオクリップをまとめたり、他のユーザーがまとめたお気に入りを見たりできたらいいと要望した。そこでReelsはInstagramのユーザープロフィールに専用スペースを割り当ててInstagramが公開アカウントである場合、他のユーザーが検索できるようにした。

これによりReelsユーザーのアカウントをフォローしていないInstagramユーザーでもReelsクリップが表示されることになり、バイラルに拡散される可能性を得た(当初ReelsはInstagramストーリーでしか利用できず、これが制限となっていた)。

Reelsがインドで公開されるのは非常にタイムリーだ。 フェイスブックは2020年6月にインドの大手音楽レーベルであるSaregamaと世界を対象とする契約を結んだことを発表している(未訳記事)。つまりユーザーはフェイスブック本体とInstagramの双方で動画その他の投稿にSaregamaのライセンスを得て音楽を使えるようになる。

フェイスブックはまたインドの他の有力レーベルであるYash Raj Films、Zee Music Company、T-Seriesなどと契約を結んでいる。またSaregamaは10万曲以上のインド音楽を持っているだけでなく、ボリウッドと呼ばれるインド映画のサウンドトラックに加えガザール、インディポップなど人気のコンテンツを幅広くカバーしている。こうした点を考えると、Saregamaとの契約はReelsがインドでメジャーな存在となる道を開いたに違いない。

いずれにせよTikTok禁止という政府の決定と同時にインドにやってきたのはReelsにとって絶妙のタイミングだった。

インドが中国アプリを禁止したことにより、TikTokは最大の海外市場を失った。InstagramにとってReelsによって急増したショートビデオのユーザーを獲得する絶好のチャンスが生まれたわけだ。禁止前TikTokはインドに2億人以上のユーザーを抱えていた。北京に本社を置くTikTokにとって大損失だ。

しかしInstagramに手強いライバルが現れている。Reutersの報道によれば、インドのビデオ共有アプリであるRoposo、Chingari、Mitronなどの人気も急上昇している。特にRoposoはインド政府がTikTokを禁止した後の2日間で2200万人のユーザーを獲得している。

Instagramは、Reelsが米国など世界の他の大市場をいつカバーするようになるか明らかにしていない。

アップデート(東部時間7月6日13:30) : インドにおけるReelsは正式公開ではなくテストのスタート

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

インド政府の禁止命令を受けアップルとグーグルが数十の中国企業のアプリを削除

インド政府が中国企業開発の59のアプリを禁止した2日後、Google(グーグル)とApple(アップル)はインド政府の命令に従い、世界第2位のインターネット市場のユーザーがそうしたアプリを利用できないようにし始めた。

インド政府が禁止したUC BrowserやShareit、Club FactoryといったアプリはアップルのApp StoreとGoogle Play Storeから姿を消した。グーグルの広報担当は、同社がインド政府の暫定命令をレビューし、Google Play Storeで「(対象となる)アプリへのアクセスを一時的にブロックした」と声明文で述べた。

アップルもインド政府の命令に対しグーグルと同様の措置を取ったが、コメントの求めに応じなかった。

この件に詳しい人物は「ByteDance(バイトダンス)を含むいくつかのデバロッパーは自発的にアプリをインドでアクセス不可にした」とTechCrunchに語った。

インドの通信省は今週初め、通信ネットワークやインターネットサービスプロバイダーに「すぐさま」59のアプリへのアクセスをブロックするよう命じた。こうしたアプリの多くのウェブサイトがインドでアクセス不能になった。

両社のソフトウェアは地球上のほぼ全部のスマートフォンを動かしているが、これら2社の6月2日の動きは、このところ中国とインドの間でこれまでになく緊張が高まっている中でのものだ。

論争が展開されているヒマラヤ国境地帯で、国境を接する2国の間で先月あった小競り合いではインド兵20人が殺害され、緊張が一気に高まった。今週初め、インドは国家のセキュリティの懸念を理由にByteDanceのTikTokを含む59本のアプリを禁止した。一部の人は報復とみている。

禁止命令の中でインドの電子情報技術大臣は「これらのアプリがユーザーのデータを収集してマイニング・プロファイリングしていて『インドの安全保障と国防』にとって脅威となる」と主張した。

インド政府は一部の企業の役員を招いて懸念に応える機会を提供した。TikTokのCEOであるKevin Mayer(ケビン・メイヤー)氏は7月1日「TikTokがインドのプライバシーやセキュリティに関する必要条件を満たしていて、今後さまざまな利害関係者と会うことを楽しみにしている」と述べた。

7月2日、中国のソーシャルネットワークWeiboは、インド大使館の要望でインドのNarendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相のアカウントを削除したと明らかにした。アカウントが削除される前、モディ首相は20万人超のフォロワーを抱えていた。

インドは近年、シリコンバレーと中国の企業にとって最大の「戦場」となっていた。グーグルやFacebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)といった米国のテックグループのように、Tencent(テンセント)やByteDance、Alibaba Group(アリババ・グループ)を含むいくつかの中国企業も過去10年、アグレッシブにインドで存在感を高めてきた。インドにユーザー2億人を抱えるTikTok(未訳記事)は、アジア第3位の経済であるインドを中国外における最大のマーケットとしてとらえている。

アプリ調査会社App Annieの幹部がTechCrunchと共有したデータによると、LikeeやXiaomi(シャオミ)のMi Community、TencentのWeChatなどが含まれる59本のアプリの先月の月間アクティブユーザーベースは合計で5億人超だった(インドのスマホユーザーのかなりの割合がこうしたアプリのいくつかを使用していて、オーバーラップも多数ある)。

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(翻訳:Mizoguchi

インド政府による禁止措置を受けてTikTokがインドでアクセス不可に

インド政府がセキュリティとプライバシーの懸念を理由に、人気のショートビデオアプリTikTokやその他の58のアプリを世界で2番目に大きいインドのインターネットマーケットで禁止したことを受け、ユーザーがTikTokにアクセスするのをブロックするインターネットサービスプロバイダーが増えている。

AirtelやVodafone、その他のサービスプロバイダーの多くのユーザーが、インド時間6月30日午後に「スマホからTikTokアプリにアクセスできない」と報告した。ユーザーがいうには、TikTokアプリを開くと「インターネットにつながっていない」と表示された。(アップデート:インターネットサービスプロバイダーは、自分たちがTikTokをブロックしているのではなく、アプリそのものがインドでアクセスできなくなっていると述べた。インドの電気通信局はインターネットサービスプロバイダーに「すぐさま」TikTokをブロックするよう命じていた[ETTelecom.com記事])。

TikTokアプリを開くと、このアプリはインド政府の命令に従ってサービスを提供できないというメッセージが表示される。インドでTikTokのウェブサイトを開くと、同様のメッセージが出てくる。

6月30日にインドのApple(アップル)のApp StoreとGoogle(グーグル)のPlay StoreでTikTokアプリをダウンロードできなくなった。この件に詳しい2人の人物がTechCrunchに語ったところによると、TikTokを開発したByteDanceが自らアプリをストアから引っ込めたという。

Alibaba GroupのUC BrowserとUC News、eコマースサービスのClub Factoryなどを含め、インド政府が6月29日夜に禁止した他のアプリのほとんどがまだアプリストアでダウンロードできる。これはグーグルとアップルがまだインド政府の決定に従っていないことをうかがわせる。

インドに2億人超のユーザーを抱えるTikTokは、アジアで3番目に大きな経済のインドを、同社にとって最大の海外マーケットととらえている。インドにおけるTikTokのオペレーションを監督するNikhil Gandhi(ニクヒル・ガンディー)氏は、同社がインド政府の命令に従っている「最中」であり、インド政府の懸念を和らげるために議員たちに協力したいと話した。

モバイル調査会社のSensor Towerによると、TikTokアプリはグローバルで約20億回インストールされ、そのうちインドでのダウンロードは6億1100万回だ。2020年6月末までの四半期でインド政府が禁止を命じた59アプリは計3億3000万回インストールされた。これらのアプリの2020年5月におけるマンスリーアクティブユーザーベースは、App Annieの幹部がTechCrunchに示したデータによると計5億500万人だった。

人口13億人の半分近くがネットを使用する世界第2位のインターネットマーケットであるインドがこれほど多くの外国アプリの禁止を命じたのは初めてのことだ。インド政府は「多くの『治安問題に影響を与えるデータセキュリティとプライバシーの流出について市民からの抗議』がコンピューター緊急対応チームに寄せられていた。こうしたデータの編集では、インドの国家安全と防衛にとって敵対的な要素を持ってマイニングとプロファイリングが行われている」と述べた。

今回の驚くべき発表は、インド政府がこれらのサービスをどのように「禁止」するのか混乱を生じさせた。しかしそれは現在、明らかになりつつある。

TikTokは2019年にインドで1週間禁止されたが、すでにアプリをダウンロードしていたユーザーは利用できた。その際、裁判所に提出した書類の中で、1日あたり50万ドル(約5400万円)失っていると述べた。ロイターは6月30日、ByteDanceがTikTokをさらに浸透させるためにインドに10億ドル(約1080億円)を投資する計画だったと報じたが、今となってはその計画は立ち消えたようだ。

中国外務省の報道官であるZhao Lijian(趙立堅)氏は6月30日の記者会見で、中国はインドの動きを懸念しており、インドは「中国の投資家を含め海外の投資家の法律上の権利を維持する責任を負う」と述べた。

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(翻訳:Mizoguchi

インド政府がTikTokなど中国企業の59のアプリを禁止すると発表

インド政府は現地時間6月29日夜に、「インドの国家安全と防衛を脅かす行為を行い、最終的にはインドの主権と倫理を侵害している」として中国企業が開発した59のアプリを禁止すると発表した(インド政府リリース)。インドと中国という世界で最も大きな人口を抱える2つの国の最新の睨み合いとなる。

インドの電子・情報大臣が禁止を命じたアプリには、インドが最大の海外マーケットとなっているByteDanceのTikTokインドで最も売れているスマホメーカーXiaomi(未訳記事)のコミュニティビデオコールアプリ、Alibaba Groupの2つのアプリ(UC BrowserとUC News)、Shareit、CM Browser、インドで3番目に大きなeコマース企業とうたうClub Factory(未訳記事)、ES File Explorerなどが含まれる。

人口13億人の半分近くがネットを利用する世界第2位のインターマーケットであるインドがこれほど多くの外国アプリを禁止するのは今回が初めてだ。インド政府は、多くの「治安問題に影響を与えるデータセキュリティとプライバシーの流出について市民からの抗議」がコンピューター緊急対応チームに寄せられていたと述べた。

「こうしたデータの編集では、インドの国家安全と防衛にとって敵対的な要素を持ってマイニングプロファイリングが行われている」と説明した。

インド政府が禁止するアプリ

調査会社CounterpointのアナリストであるTarun Pathak(タルン・パサク)氏は、今回の禁止措置はインドのスマホユーザーのおおよそ3分の1に影響するだろうと話した。同社の分析によると、TikTokやClub Factory、UC Browser、その他のアプリの5月の月間アクティブユーザー数は計5億人だった。

そして業界筋がTechCrunchに明らかにしたデータでは、59のうち27のアプリが、インドにおける5月のトップ1000アンドロイドアプリに入っていた。

「禁止」が具体的には何を意味するのか、モバイルOSメーカーとインターネットサービスプロバイダーがどのように従わなければならないのかは不明だ。本記事執筆時点では、名前の挙がったアプリはインドのGoogle Play StoreとApple(アップル)のApp Storeでダウンロード可能だった。

Google(グーグル)はインド政府からの禁止の通達はまだ受け取っていないと話している。アップルは命令を検討していると述べた。2社は慣例としてそうしたアプリ削除要求には従っている(未訳記事)。

インド政府は「 ユーザーのデータを、認可されていない方法で盗んでインド国外にあるサーバーに密かに送っているAndroidとiOSプラットフォームで入手可能なモバイルアプリの悪用について、いくつかのレポートを含めさまざまなソースから多くの苦情」を受け取った、という。

6月29日夜の発表は、隣国同士のインドと中国の間でかつてなく緊張が高まることになった2020年6月初めの国境での死者が出た軍事衝突に続く最新の睨み合いとなる。ここ数週間、インドの主要な港・空港の税関は中国からの工業用貨物の通関手続きを停止していた。

調査会社Convergence CatalystのアナリストであるJayanth Kolla(ジャヤント・コラ)氏はTechCrunchに対して、今回の動きは驚くべきもので中国企業に大きな影響を及ぼすと話した。そうした企業の多くにとってインドは最大のマーケットだ。アプリの禁止は、対象となる企業のために直接的あるいは間接的に働いているインド人の暮らしにも悪影響を与えるとも同氏は指摘した。

6月初めにヒマラヤでの軍事衝突でインド兵20人超が殺害されて以来(The New York Times記事)、インドでは反中国の感情が高まっている。中国製のスマホやテレビ、他の製品を破壊する様子を収めたビデオを投稿する人が増え続け、「中国ボイコット」とそれに近い言葉がインドのTwitter(ツイッター)でトレンドとなっている。

中国のスマホメーカーは、世界第2位であるインドのスマホ市場の80%超を牛耳っている。ソフトバンクが出資するTikTokは、インドに2億人超の月間アクティブユーザーを抱え、インド政府の措置は同社にとって新たな頭痛の種となる。TikTokは欧州や米国でもここ数四半期、厳しい調査を受けてきた。

TikTokは、ユーザーが5月下旬に家庭内暴力や動物虐待、人種差別、児童虐待、女性のモノ化を促進するかのようなおびただしい数の最近のTikTokビデオをTwitter上で共有して以降、インド国内で批判を浴びてきた。インドの多くのTikTokユーザーが嫌悪感を示すために、競うようにしてGoogle Play StoreのTikTokアプリに最低評価をつけた。その結果、グーグルは何百万というコメントを削除するといった干渉を余儀なくされる事態となった。

その後「Remove China Apps(中国のアプリを削除)」というアプリが一部のインドの人の間で人気になった。グーグルはその後、ガイドラインに反しているとしてPlay Storeからこのアプリを削除した。TikTokの広報担当は、コメントに即座には応じなかった。

4月にインドは、中国を含む国境を接するすべての国からのインドへの投資に政府の許可を義務付けることを目的に海外直接投資規制を改めた。産業内貿易振興局は「新型コロナウイルス(COVID-19)危機の困難に取り組んでいるインド企業を「どさくさに紛れて乗っ取ろうとする動きを抑制する」ための措置だと説明した。

TikTokアプリが2019年に1週間、インドで停止されたとき、ByteDanceは裁判所に提出した書類の中で「インドで1日あたり50万ドル(約5400万円)を失っている」と記している(Reuters記事)。

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