シャオミの第2四半期売上高は3.1%増、新型コロナでインドでのスマホ生産減の影響も

中国スマホメーカーであるXiaomi(シャオミ)の2020年4〜6月期の売上高は昨年同期比3.1%増の77億7000万ドル(約8235億円)だった。海外マーケットの大半で復調し、前四半期比では7.7%増だった。

今週新たなCFOに前クレディ・スイスAPACシニアエグゼクティブのAlain Lam(アライン・ラム)氏を指名した同社は、第2四半期の利益が6億5000万ドル(約688億円)で前年同期比129.8%、前四半期比108%となったと明らかにした。

同社の売上高の大半を占めるスマートフォンの販売はほとんどの海外マーケットで回復がみられた。「インドを除くマーケットでの1日あたりのスマホアクティベーション平均数は2020年1月に記録したパンデミック前の水準の120%に達した」とも述べた。

ただ、中国外で最大のマーケットであるインドでは状況は異なる。インド政府は3月下旬に全土ロックダウンを発令し、その結果、国中のほとんどの店が閉鎖された。オンラインで注文された「必要不可欠でない」アイテムの小包配達もまた数週間制限された(未訳記事)。

シャオミは過去12四半期でインドでスマホ販売台数トップだ。インドがロックダウンを緩和(未訳記事)して数カ月がたつが、それでも1日あたりのスマホアクティベーション数は「先月の時点で、2020年1月に比べて72%だった」と同社は決算会見で述べた。

主な原因はインド国内での生産にあるとし、「生産能力がまだ標準レベルに戻っていないため、販売は生産減の影響を受けている」と説明した。

同社は欧州に希望の光を見出した。調査会社Canalys(カナリス)によると、2020年第2四半期に欧州におけるシャオミのスマホ出荷台数は前年同期比で64.9%増え、マーケットシェアは16.8%になった。

西欧では同社のスマホ出荷台数は前年同期比115.9%で、マーケットシェアは12.4%だった。そしてスペインでは出荷台数トップとなり、フランスでは第2位、ドイツとイタリアでは第4位だった。

シャオミは、販売価格が300ユーロ(約3万8000円)超のプレミアムスマホの出荷が国際マーケットで99.2%伸びたと話した。「中〜高価格のスマホの割合が増えたことで、スマホの平均販売価格が前年同期から11.8%増え、前四半期に比べても7.5%増となった」と付け加えた。

広告事業の成長にも力を入れいてるシャオミは、同社のモバイル端末向けファームウェアMIUIのユーザーが6月30日時点で3億4350万人で、前年に比べ23.3%増えたと述べた。MIUIは同社が展開しているスマホの大半で駆動する独自のAndroidオペレーティングシステムだ。もちろん同社は、純正Androidバージョンのスマホもいくつか展開している。

同社のスマホの使用ベースが増えるにつれ、広告の売上高も伸びている。第2四半期の広告売上高は前年同期比23.2%増の4億5000万ドル(約477億円)だった。

画像クレジット: Budrul Chukrut / SOPA Images / LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

DJI新ジンバル、OM 4はスマートフォンを磁力吸着、ヒッチコック効果など新機能多数

DJI は主力のドローン事業以外にカメラスタビライザーというニッチでも安定した地位を築いている。ドローンにカメラを搭載して空撮するために開発したテクノロジーだが、同社ではプロ向けビデオカメラ用から消費者向けスマートフォン用まで多数のカメラスタビライザーを発表している。

8月26日、DJI はOsmoに新製品を追加した。多数の新機能が導入されており、ブランドとしてもリニューアルといっていい。このOM 4の最大の特徴は永久磁石を利用したスマートフォンの取り付け方法だ。取り付け部に永久磁石が使われておりジンバルにワンタッチで吸着させる。しっかり固定できるスライド式と手軽なリング式が選択できる。どちらを使うかはユーザーの好みだがこのモバイルジンバルを使う頻度によって選ばれることになるだろう。
  
昨年TechCrunch のビデオ編集者2人がOsmo 3をレビューしたとき述べた不満の主なものは「プロが必要とするような機能が少なく、あまりにもコンシューマー向けだ」という点だった。しかしこれはやむを得ないことで、確かに多くのプロビデオグラファーが DJIのジンバルにさらに高い機能を求めているものの、同社は本質的にコンシューマー向け製品のメーカーだ。 そのため使い勝手は同社にとって至上命題であり、このOM 4の場合もそうだが、片手で楽にすべての操作ができることが重要だ。

筐体も新しくなっているが機能も大きく強化されており、全く新しい撮影モードも導入されている。DJIによれば以下の通りだ【編集部:DJI日本サイトに解説があるものはそれらを引用】。

DynamicZoom:みんなを驚かせる「ヒッチコック効果」を試してみましょう。簡単な操作で、ハリウッド映画のような創造的なズームシーンができあがります。進化したアルゴリズムに全て任せて、撮影者はタップして歩くだけ。
タイムラプス:時間と動きを凝縮して、より印象的な映像として残せます。 モーモーションラプス::タイムラプスにカメラの動きが加わり、より印象的な映像に。事前に撮影位置を選択して、美しいビーチなどを撮影すると、スタイリッシュな映像に仕上がります。ハイパーラプス:時間と動きを凝縮して、より印象的な映像として残せます。(3モードとも 3軸ジンバルに加えてEMS=電磁スタビライザーを用いており さらになめらかな描写となっている。またこれらのビデオをソーシャルメディアで共有することも簡単だ)。
スローモーション:目では追えないような瞬間の出来事を、スローモーション映像で捉えることができます。( スポーツモード:OM 4対象を非常に素早く追うことができビデオにダイナミックなアクションを加える)。
パノラマ:3種類のパノラマモードから選択することができます。3X3パノラマ:9枚の写真が自動で合成されて、超広角ショットを生成します。 240°パノラマ:ジェスチャー操作かカウントダウンを使って、細部まで鮮明なパノラマ写真を撮影します。分身パノラマ:分身の術を使ってみたいと思ったことはありますか? そんなあなたには、この機能。分身パノラマを使えば、複数の写真を1枚のパノラマ写真として合成するので、各撮影タイミングで様々なポーズをとって、みんなを驚かせましょう。
スピンショットモード: DJI Mimoアプリを利用しジョイスティックでジンバルを操作して回転効果を生み出します。ストーリーモード:撮影や編集の仕方に不安がある場合は、ストーリーモードの創造性あふれるテンプレートを使ってみよう。タップするだけで、魅力的な映像を撮影して、色褪せない思い出として残すことができます。
ActiveTrack 3.0:ActiveTrack 3.0を使うと、まるで誰かが被写体に向けてカメラの向きを調整してくれているかのように、自然に被写体を追尾します。最新バージョンでは、大人や子ども、さらにはペットまで高精度で認識し、ジョイスティックを使って構図の微調整も可能です。
 
OM 4は即日販売が開始されており、本体に加えて磁気リングホルダー、磁気スマートフォンクランプ、クリップ式三脚等が同梱される。価格は16,500円から(ただし購入者1名について1ユニットのみ)。

画像:Gregory Manalo、DJI

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滑川海彦@Facebook

最新の4G「スティングレイ」携帯電話スヌーピングを検出できる新技術

セキュリティ研究者たちは、最新のセルサイトシミュレーターを検出する新しい技術を開発したと述べている。

「スティングレイ」として知られるセルサイトシミュレーターは、携帯電話基地局になりすまし、その範囲内にあるすべての電話に関する情報(場合によっては通話、メッセージ、データなど)を取得することができる。米国では、警察が年に何百回も密かにスティングレイを使用しており、その過程で罪のない第三者のデータを収集することも多くある。

スティングレイについては意図的に秘密にされているため、詳細はほとんど知られていない。Harris Corp(ハリス社)が開発し、警察と法執行機関だけに販売されているスティングレイは、厳格な機密保持契約の対象となっており、警察がこの技術の仕組みについて述べることは禁じられている。しかし、スティングレイは携帯電話が2Gセルネットワークに接続する際の欠陥を利用しているということが分かっている。

これらの脆弱性のほとんどは高速で安全性の高い4Gネットワークでは修正されているものの、修正しきれていない部分もある。「ヘイルストーム」デバイスと呼ばれる最新のセルサイトシミュレーターは、4Gの同様の欠陥を利用し、警察が新しい携帯電話やデバイスを監視できるようにしている。

スティングレイなどのセルサイトシミュレーターを検出できると謳う携帯電話アプリも一部あるが、ほとんどは誤った結果をもたらす

しかし、Electronic Frontier Foundation(EFF:電子フロンティア財団)の研究者たちが、ヘイルストームデバイスを検知できる新しい技術を発見した。

これはオーストラリアの自然保護活動家Steve Irwin(スティーブ・アーウィン)氏が2006年にアカエイの棘によって亡くなったことにちなんで「Crocodile Hunter(クロコダイル・ハンター)」と呼ばれるEFFの最新プロジェクトで、セルサイトシミュレーターを検出し、近くにある4G信号をデコードして、携帯電話基地局が本物かどうかを判断する技術である。

携帯電話が4Gネットワークに接続するたびに、ハンドシェイクと呼ばれるチェックリストが実行され、携帯電話がネットワークに接続できることを確認する。これは、IMSI番号や位置情報など、ユーザーの携帯電話に関する固有の詳細情報を含む一連の暗号化されていないメッセージを携帯電話基地局と交換することによって行われる。これらのメッセージは、マスター情報ブロック(MIB)およびシステム情報ブロック(SIB)と呼ばれ、携帯電話がネットワークに接続しやすいように、携帯電話基地局からブロードキャストされるものである。

「ここにこそ4Gの脆弱性の核心部分が存在します。」と、研究を率いたEFFシニアスタッフテクノロジスト、Cooper Quintin(クーパー・クィンティン)氏は述べている。

セルサイトシミュレーターがどのように機能するかについてのEFFの技術論文を執筆したクィンティン氏と研究員のYomna Nasser(ヨムナ・ナサール)氏は、MIBとSIBメッセージを空中で収集してデコードすることで、不正な携帯電話基地局を特定できる可能性があることを発見した。

これがCrocodile Hunterプロジェクトの基礎となった。

Image Credits: U.S. Patent and Trademark Office

Crocodile Hunterはオープンソースで、誰でも実行できるが、動作するためにはハードウェアとソフトウェアの両方のスタックが必要である。Crocodile Hunterは4Gのセルラー信号をスキャンし、基地局のデータを解読し、三辺測量を使って基地局を地図上に視覚化する。

しかし、このシステムでは、実際のセルサイトシミュレーターを特定できるような異常を発見するために、ある程度の思考と人によるインプットが必要となる。これらの異常とは、どこからともなく現れた基地局、移動しているように思われる基地局、既存の基地局の既知のマッピングと一致しない基地局、意味をなさないように見えるMIBおよびSIBメッセージをブロードキャストしている基地局、といったものである。

クィンティン氏によると、そこが検証が重要である理由であり、スティングレイ検出アプリはこれをしないという。

「異常が見つかったからといって、セルサイトシミュレーターが検出されたわけではありません。実際的な検証を行う必要があるのです。」

クィンティン氏はあるテストで、サンフランシスコのカンファレンスセンターの外にあるトラックまで怪しい基地局を追跡したが、それは内部で行われる技術カンファレンス向けにセル容量を拡張するために契約された移動式の携帯電話基地局であることが判明した。「移動式の携帯電話基地局は珍しくありません。」とクィンティン氏は語る。「しかしセルサイトシミュレーターといくつかの興味深い類似点を持っています。すなわち、通常そこにはなく、突然現れ、そして去っていくポータブル基地局である点です」。

今年始め、クィンティン氏はワシントンD.C.で開催されたShmooConセキュリティカンファレンスで、Crocodile Hunterを使って別のテストを実施した。ここでは以前セルサイトシミュレーターが発見されているのだが、今回も2つの怪しい基地局が検出された。バミューダのセルネットワークに関連付けられたモバイルネットワーク識別子をブロードキャストしていた基地局と、セルネットワークに関連付けられているようには見えなかった基地局である。ワシントンD.C.はバミューダから遠く離れており、どちらもあまり意味をなすものではなかった。

クィンティン氏は、このプロジェクトはセルサイトシミュレーターを検知することを目的としているが、警察はセルネットワークが脆弱である限りセルサイトシミュレーターを使用し続けるだろうし、この脆弱性の修正には何年もかかる可能性がある、と指摘する。

脆弱性を修正する代わりに、携帯電話メーカーが攻撃を防ぐためにデバイスレベルでの対策を強化することはできる、と同氏は述べている。旧来型の2Gネットワークへのアクセスをオフにできるようにすることで、ユーザーが旧来型スティングレイ攻撃を事実上オプトアウトできるというものだ。一方で、セルネットワークや業界団体はHailstormデバイスが悪用する脆弱性の修正に取り組むべきであると同氏は述べている。

「これらのソリューションはどれも絶対確実なものではありません」とクィンティン氏は語る。「しかし私たちはまだ最低限のことさえできていないのです」。

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カテゴリー:セキュリティ

タグ:プライバシー スマートフォン

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(翻訳:Dragonfly)

サムスンがスクリーンやヒンジを改善した新折り畳みスマホ「Galaxy Z Fold 2」を発表

Samsung(サムスン)はバーチャル開催のUnpackedイベント向けに5つの「パワーデバイス」を約束していた。Note 20Galaxy Watch 3Tab S7(未訳記事)、Buds Liveはもうわかっている。で、残る1つは? 我々はこれまでの記事をベースに、サムスンが新たな折り畳み(フォルダブル)をデビューさせるはずと推測した。しかし最大の疑問は、最近発表されたGalaxy Z Flip 5Gのリフレッシュになるのか、あるいはまったく違うものになるのかということだ。

明らかになったは、最初のフォルダブル、つまりトラブルが続いたGalaxy Foldの後継機だ。出だしで何回か失敗したのちに、イノベーティブだが全体的に壊れやすい端末を「100万台販売した」(未訳記事)と同社は話す。しかし、今年初めに発表したクラムシェルスタイルのFlipは受けがよく、正直に言うとサムスンが最初にリリースすべき折り畳み端末だった。

そうしたことを踏まえ、同社は新バージョンのFoldをどうアップさせたのか?まず初めに、フロントのディスプレイに手を加えている。Galaxy Z Fold 2ではメーンのフォルダブルディスプレイが7.6インチなのに加え、フロントのディスプレイも6.2インチとかなり大きくなった。

カラーはミスティック・ブラックとミスティック・ブロンズで、新Notes、そして今日発表されたその他のデバイスとマッチしそうだ。

サムスンは発表資料の中で、「2つのフォルダブルデバイスをリリースし、ユーザーから最もリクエストの多かったアップグレードについてのフィードバックに耳を傾けた。さらに改善され、ユニークなフォーダブルユーザーエクスペリエンスをもたらす、意義あるイノベーションとなったGalaxy Z Fold 2を発表する」と書いている。

イベントは、人気の男性ヒップホップグループBTSが箱を開封して端末を取り出すという短いビデオで終わった。実際、同社はボックスの中身そのものについての説明に多くの時間を割いた。新モデルは薄く、スクリーン間のギャップが小さくなった。「スクリーンは前モデルよりもかなり強化され、ヒンジは再設計された」とサムスンは説明する。前バージョンよりすべてよくなっているようだ。

スクリーンのフロントは、サムスンブランド向けのフレキシブルなガラスUltra Thin Glass (UTG)を搭載している。新しいヒンジは60のパーツから構成され、さまざまな角度で開いた状態を維持できる(Flipと似ている)。また内部には「スイーパー」ブラシがあり、これは内部に入るゴミを最小限に抑えるためのものだ。この点は、前のFoldでは大きな失敗だった。

新フォルダブルのこうしたいくつかの詳細以外については、同社はまだ語る用意はできていないようだ。その代わり、追加の情報を来月明らかにすると約束した。9月に予定されていたIFAに代わるプレスイベントで発表すると思われる。完全な披露は9月1日に先送りされ、続いてプレオーダーの受付が始まる。願わくば、その際、実物を手にする機会があるといい。今度は優しく扱おう

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:Mizoguchi

グーグルがAndroid 10搭載の最新スマホ「Pixel 4a」を日本発売、秋には5G対応「Pixel 5」リリース

Google Pixel 4a

グーグルは8月4日、Android 10搭載の最新スマートフォン「Google Pixel 4a」を発表した。Google ストア価格は税込み4万2900円。日本では、8月14日から予約受付を開始し、発売日は8月20日に発売。またGoogle ストアで扱うものはSIMフリー版にあたり、別途ソフトバンクでも提供予定となっている。さらに、価格6万500円からの5G対応版Pixel 4a、Pixel 5を今秋にリリースすることを明らかにした。

Google Pixel 4aは、最大解像度1080×2340(FHD+)ピクセル・443ppiの5.81型OLED(有機EL)ディスプレーを搭載。筐体にはポリカーボネート製ユニボディ、またカバーガラスにはCorning Gorilla Glass 3を採用している。サイズは69.4×144×8.2mmで、重量は143g。メインメモリーは6GB(LPDDR4x)、ストレージは128GB。バッテリー容量は3140mAh。

CPUには、ミドルクラスのQualcomm Snapdragon 730G(2.2GHz+1.8GHz、オクタコア)、グラフィックス機能としてはAdreno 618(CPU内蔵)を採用。Google Pixel専用に開発された「Titan M」セキュリティモジュールも搭載している。

背面カメラは12.2MPデュアルピクセルで、オートフォーカスおよび手ぶれ補正機能搭載。絞り値f1.7、視野角77度。前面カメラは8MPで、固定フォーカス。絞り値f2.0、視野角84度。また背面カメラは1080p(30/60/120FPS)、720p(30/60/240FPS)、4K(30FPS)の動画撮影が可能。前面カメラは1080p/720p/480p(それぞれ30FPS)の動画を撮影できる。

インターフェイスはUSB 3.1 Gen1 Type-C。SIMはナノSIMおよびeSIM。

 

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スライド式キーボード搭載スマホ「F(x)tec Pro1」は実用性より心地よさに価値がある

F(x)tec Pro1は、英国のFX Technologyが開発したAndroid 9.0搭載スマートフォン。最大の特徴はご覧のとおり、スライド式キーボードを搭載していること。物理QWERTYキーボードを引き出せば、自動的に画面が横向きに切り替わり、ソフトウェアキーボードのない広々とした画面で文字入力可能だ。

F(x)tec Pro1の価格は8万9900円(日本正規代理店であるリンクスインターナショナルの推奨価格)

搭載プロセッサーは3世代前のスナドラ835

F(x)tec Pro1に搭載されているプロセッサー(SoC)は「Snapdragon 835」。3世代前のプロセッサーなので、現代の基準からするとパフォーマンスは高くない。ただし、メモリは6GB、ストレージは128GBを搭載している。また2枚目のnanoSIMカードとの排他利用だが、最大2TBのmicroSDメモリーカードでストレージを増量可能だ。3Dゲームを高画質設定でプレイしないかぎりは、パフォーマンス不足を感じることはない。

「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは265393、「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは1729、「3DMark Sling Shot Extreme – OpenGL ES 3.1」のスコアは3624。「Snapdragon 865」搭載端末のなかにはAnTuTu Benchmarkの総合スコアが6万を超えるモデルもある。F(x)tec Pro1はその半分以下のスコアということになる

しかし、プロセッサー以外のスペックは充実している。ディスプレイは5.99インチの有機EL(2160×1080ドット、Corning Gorilla Glass 3)。背面カメラは1200万画素(f/1.8、Sony IMX363)+500万画素(f/2.0)のデュアル仕様。右側面に指紋認証センサーを搭載し、カメラシャッターボタンも搭載している。

また、海外端末らしくnanoSIMカードスロットを2つ搭載しており、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)をサポートしている。欲を言えばディスプレイ内蔵指紋認証センサー、トリプルカメラ、Wi-Fi 6(11ax)に対応してほしいところだが、もともと2019年発売をターゲットにした製品であること、一般的なスマートフォンには存在しないスライド式QWERTYキーボードを装備していることを考えれば、個人的には譲歩できるレベルだ。

有機ELディスプレイはCorning Gorilla Glass 3で保護。ディスプレイ上部の前面カメラは800万画素(f/2.0)

背面カメラは1200万画素(f/1.8、Sony IMX363)+500万画素(f/2.0)のデュアル仕様。500万画素カメラは1200万画素カメラの補助センサーとして搭載されており、ボケ効果のための深度センサー、夜景モードのノイズ低減の役割を果たす

F(x)tec Pro1で撮影した写真。大きな破綻はないが、フォーカス、露出の精度は最新スマホに比べると低いようだ

本体上部に3.5mmイヤフォン端子、本体下部にはUSB Type-C端子(USB Power Delivery、HDMI対応)を備える

本体右側面にはボリュームボタン、電源ボタン、指紋認証センサー、カメラシャッターボタン(半押し対応)がある

端末右側に指を入れて開くと、ディスプレイ右側が跳ね上がり、キーボード部が現われる。キーボード側をスライドさせるだけでは動かないので注意してほしい

肝心の物理QWERTYキーボードの使い勝手は?

最大のウリである物理QWERTYキーボードは、ストローク自体は当然浅いが、しっかりとしたクリック感が与えられている。キーピッチは実測9.5mm前後と狭いものの、キーの中心をきちんと捉えれば、筆者のような太い指でも複数のキーを同時押ししてしまうことはない。

キー配列については、Q、A、Zキーの左に記号キーが配置されている点に違和感はあるが、カタカナ語を入力する際に利用頻度が高い「-」(ハイフン)が独立しており、「,」「.」キーも一般的な位置に配置されているので、比較的すぐに慣れることができた。

標準搭載されている日本語入力システム「Gboard」は、「Ctrl」+「U」「I」「O」「P」のショートカット入力で、ひらがな変換、カタカナ変換、半角変換、全角英数変換を利用できる。物理QWERTYキーボードを搭載していても、サードパーティー製日本語入力システムを入れなければ実用的な日本語環境を構築できない端末もあるが、F(x)tec Pro1はソフト追加なしに快適に日本語入力できる端末だ。

キーピッチは実測9.5mm前後

筆者の太い親指でもキーの中心をしっかり捉えれば、複数のキーを同時押ししてしまうことはない

F、Jキーに突起があるが、これを頼りにタッチタイピングするのは至難の業だ

「Shif」+「スペース」で日本語、英語入力を切り替えられるが、事前に「設定」→「システム」→「言語と入力」→「仮想キーボード」→「Gboard」→言語」で英語キーボードを追加しておく必要がある

物理キーに快感を覚える方こそF(x)tec Pro1を選ぶべき

iOS端末に物理QWERTYキーボードを備えたモデルは存在しない。F(x)tec Pro1は多様性のあるAndroidスマートフォンならではの端末だ。

物理QWERTYキーボードだから文字入力が速くなるということは筆者にはなかったが、押したときのクリック感に「リアルならではの心地よさ」を強く感じた。ソフトウェアキーボードで画面をふさがないという実用的なメリットもあるが、それ以上にフィーリングに魅力を感じる方こそ、F(x)tec Pro1を相棒に選ぶべきだと思う。

サムスンの折り畳みスマホGalaxy Z Flipの5G版は8月7日発売

Samsung(サムスン)は、同社のビッグイベントであるUnpackedに先駆けてこの数週間、ニュースを小出ししてきた。同社は米国時間7月20日に「新型のGalaxy Noteを含む5つの強力な新製品をお披露目する」と発表(未訳記事)した。しかし米国時間7月22日に、その謎の新製品の中には「Galaxy Z Flip 5Gがない」ことが明らかになった。Flip 5Gの公式発表を、本日やってしまったからだ。

このデバイスの発売は8月7日で、価格は1450ドル(約15万5000円)だ。どう考えても安くはないが、最初のGalaxy Z Flipよりも170ドル高いだけだ。そして最初のGalaxy Foldより約500ドル安い。Flipはもちろん、次々と問題続出のFoldよりもずっと好評だ。というか、このデバイスをめぐる世論は「Foldをお蔵入りにしてFlipを最初のフォルダブルにしたほうがサムスンのひどい頭痛も治る」方向に傾いている。

関連記事:Living with the Samsung Galaxy Z Flip(未訳記事)

特筆すべきは、このニューバージョンのデバイスは、Qualcomm(クアルコム)のSnapdragon 865 Plus 5Gチップ以降の、より新しいチップをサポートするサムスンの初めての製品であることだ。本体色はミスティック・グレーとミスティック・ブロンズの2色。プレスリリースに記載されているそのほかの内容は、「遠い昔の」2020年2月に発売された初代Flipに似ている、

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このデバイスは、同社の2タイプあるフォルダブルの1つで、ほかはGalaxy Fold 2だ。それは、この前のデビュー機と同じく、とても高価なお値段が付くのだろう。

画像クレジット: Samsung

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

スナドラ865 Plus搭載のレノボ製ゲーミングスマホ、2基のバッテリや横画面水平カメラなどを搭載

ゲーム用スマートフォンは、おかしな存在だ。単なる言葉としてなら、あってもいいかもしれない。なぜなら、今や誰もかれもがゲーマーで、そのゲームのほとんどがモバイルデバイスでプレーされている。それなら、ゲーム専用のスマートフォンにもっと人気があってもよいのではないか?しかしそれは、誰も作らなかったからないのではない。

Lenovo(レノボ)は、その特殊な分野に参戦を表明した最新の企業だ。Lenovoのような大きな企業でないと、そんな実験はできない。ゲーミングスマートフォンは一発狙いの製品開発企画だが、同社はゲーミングPCであるLegionシリーズのモバイルバージョンのLegion Phone Duelで、確かに一発を狙っている。

画像クレジット: Lenovo

何よりもまず、このハンドセットはQualcomm(クアルコム)の新製品Snapdragon 865 Plusの発表で、少しだけ言及された。そして今ではそれは、その最新のチップを使ってることがウリのスマートフォンの小さなクラブの一員だ。しかしライターの立場として興味があるのは、それがスマートフォンのメーカーに主力機ではできない実験の機会を与えることだ。今回のレノボの製品にも、いくつかの面白い機能が盛り込まれている。

たとえば、バッテリーが2つある。それは、折り畳み(フォルダブル)以外ではありえない仕様だろう。もちろん、スマートフォンのバッテリーが折り畳み式にならないのには、十分な実用的理由がある。しかしここでは、バッテリーを分割して過熱を防ぎ、5000mAhという強大な電源を2つに分けて提供している。ゲーム専用の5G機なら、それぐらいは必要だ。

関連記事:Asus and Lenovo among the first to launch Qualcomm Snapdragon 865 Plus devices(未訳記事)

もう1つは水平に飛び出る自撮りカメラだ。初期のリーク情報の中では、これが一番興味深い。これはもちろん、本格的なモバイルゲームはスマートフォンを横に持つからだ。そしてこのデザインなら、ビデオの映像をTwitchやYouTubeのような動画共有サービスにストリーミングできる。非常に特殊なユースケースかもしれないが、今回はスマートフォンそのものが非常に特殊な製品だ。もちろん、ゲーム中にモバイルデバイスで撮る自撮りビデオの結果もゲームによってさまざまだ。

画像クレジット: Lenovo

ユニークな機能という点では、USB-Cの充電ポートが2つある。1つは下の標準的な位置、もうひとつは横だ。これもやはり、ランドスケープ(横画面)を容易に維持するためだ。スマホでゲームしながら充電するのは結構面倒だ。

前述のSnapdragonのチップ以外では、16GBのメモリーと512GBのストレージがある。ディスプレイは6.65インチで2340×1080ドット、144Hzのリフレッシュレートだ。米国での発売予定は現状ではないが、中国ではLegion Phone Proという名称で今月発売され、その後アジア太平洋、ヨーロッパ、中東、アフリカ、ラテンアメリカと続く。

価格は未定だ。

画像クレジット: Lenove

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

インドの2020年第2四半期のスマホ出荷台数は前年から半減の1730万台

世界第2位のスマホ市場も新型コロナウイルスの影響から逃れることはできない。

インドの第2四半期のスマートフォン出荷は前年同期比48%減となった。調査会社Canalysは、世界でも珍しいスマホ成長マーケットのインドにおいて過去10年で最大の落ち込みと指摘した。

同国では2020年第2四半期に約1730万台のスマホが出荷された。前年同期の3300万台、2020年第1四半期の3350万台から大幅に減少した。

原因は新型コロナウイルスだ。インドでは100万人超の感染が報告されている。

インド政府は新型コロナの感染拡大を抑制するために3月下旬に全国でロックダウン措置を取り、グローサリーや医薬品を扱う店を除く全ての店が営業を一時停止(未訳記事)した。Amazon(アマゾン)やFlipkart(フリップカート)といったeコマース大手ですら、スマホや政府が「必要ではない」と分類したその他のものを販売することを禁じられた。

長いロックダウンは5月中旬まで続いた。その後インド政府は、他の店舗やeコマース配達も国内のほとんどでサービスを再開できるとした。そうした厳しい措置がスマホマーケットの急激な落ち込みの理由だ。

それとは対照的に、世界最大のスマホマーケットである中国は、同国において新型コロナの影響が最も大きかった3月末までの第1四半期にスマホ出荷は18%しか落ち込まなかった。第1四半期にインドはさほど新型コロナの影響は受けず、スマホ出荷は前年同期比4%増だった。グローバルでは第1四半期のスマホ出荷は同13%減だった。通年ではこれよりも若干改善され12%減が予想されている(未訳記事)。

「インドのスマホマーケットにとって回復に向け険しい道のりだった」とCanalysのアナリスト、Madhumita Chaudhary(マドゥミタ・チョウドハリー)氏は述べた。「マーケットが再開するやいなやメーカーはかなりの売上があったが、生産施設は製造に関する新たな規制のために労働力不足に直面し、結果として生産台数は落ちている」。

2019年第1四半期から2020年第1四半期にかけてのインドマーケットにおけるスマートフォン推定出荷台数

ロックダウンにもかかわらず、Xiaomi(シャオミ)はインドマーケットで最大のシェア(未訳記事)を維持した。中国のスマホメーカーである同社は2018年後半以降、インドで最大のシェアを占めるメーカー(未訳記事)だ。同社は6月末までの第2四半期に530万台を出荷し、スマホマーケットの30.9%を占めたとCanalysは推定している。

第2位のVivo(ビボ)は370万台を出荷し、マーケットシェアは21.3%だった。かつてインドのスマホマーケットを支配していたSamsung(サムスン)は第3位で、シェアは16.8%だった。同社は最近インドに大型投資を行った(未訳記事)。

ここ数週間、ほとんどのスマホベンダーが販売減から脱却しようと新たな端末を発売した。来月も新しいスマホの発売がいくつか予定されている。

しかし一部のスマホメーカーにとっては新型ウイルスだけが障壁ではない。

反中国感情がここ数カ月、インド国内で高まっている。発端は6月にヒマラヤでの軍事衝突でインド兵士20人が殺害されたことだ。多くの人が中国メーカー製のスマホやテレビ、他の製品を破壊する動画を投稿し、「中国ボイコット」あるいはそれに近い言葉がインドのTwitter(ツイッター)でトレンドとなった。6月末にインド政府は中国企業が開発した59本のアプリとサービスを禁止した。

シャオミ、Vivo、インドでシェア4位のOppo(オッポ)、そしてその他の中国スマホメーカーはいまや、インドのスマホマーケットの80%近くを握っている。

しかしCanalysのチョウドハリー氏は、こうしたスマホメーカーの代替となるサムスンやNokia(ノキア)、ましてやApple(アップル)の製品は価格競争力がないために、中国メーカーは過激な反動を回避できると考えている。

インドのスマホマーケットでのシェアがわずか1%のAppleはトップ10メーカーの中で受けた新型コロナ影響が最も小さく、第2四半期のiPhone出荷台数は前年同期比20%減の25万台だった。

画像クレジット: Sanjit Das / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

制裁とパンデミックの中、ファーウェイの2020年上半期の売上は13.1%増

Huawei(ファーウェイ)は、同社の2020年上半期における売上は、世界中の国々が同社製品への禁制を継続しパンデミックの最中にスマートフォンの売上が縮小している中(未訳記事)において前年比で13.1%増加した、と米国時間7月13日に発表した文書(Huaweiリリース)で述べている。

同期の売上は4540億元(約6兆9500億円)に達し、総売上高に対してキャリア事業が35%、エンタープライズ事業が8%、コンシューマー事業56%を占めた。純利益率は9.2%で、2019年の同期の8.7%(Huaweiリリース)からわずかに増加している。

非上場企業である同社は、上半期の成長要因について明かしていないが、リリースでは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック中、同社の主要事業である「情報通信技術」が「ウイルスと戦うための重要なツールになっただけでなく、経済の回復のためのエンジンにもなった」と述べている。

この成長は、米国が同盟国のネットワークインフラストラクチャからファーウェイを排除するよう取り除くように勧めていた中でのものだ。The Telegraphによれば、英国は早ければ2020年中にも、段階的に同国の5Gネットワークからファーウェイ製品を撤去する予定だという。この計画に対しては、ネットワークの停止やその他のセキュリティリスクの可能性がある(未訳記事)という批判もある。

ファーウェイは地域別の売り上げも発表していないが、海外で窮状にある今、中国が成長を支える基盤となっていると予想するのは妥当なところだろう。同社と同社の中国内における競合他社であるZTEの2社が、中国の主なキャリアからの5G基地局の契約の大半を分担している(Caixin記事)。ZTEもまた、米商務省の貿易ブラックリストにファーウェイと並んで載っているキャリアたちは5Gスマートフォンもファーウェイから調達することで合意(Tencent記事)しており、これによって当然、同社の売り上げは伸びるだろう。

画像クレジット:VCG / Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NSXはタイヤ付きのすばらしいスマホホルダーだ

アキュラのNSXは、ものすごい馬力を発生するハイブリッドパワートレーンを搭載した爽快なスポーツーだ。しかし、これは車の性能を語る記事ではない。この車の最大の機能のひとつである、スマホホルダーの紹介だ。今や、ほとんどの人にとってスマートフォンは体の一部として必要不可欠なものとなり、車ももっと統合を進めなければならないという現実に自動車メーカーが気づくべきときにある。

専用のスマホホルダーの採用は、自動車メーカーがようやくカップホルダーを採用したのによく似ている。こんなジョークがあった。熱いマクドナルドのコーヒーを置ける場所をユーザーに提供できるようになるまで、自動車メーカーは何十年も要した。

NSXには、ドライバーの視線を直接遮ることなく、それでいて操作が可能なスマホホルダーが装備されている。ホルダーはセンターコンソールに設けられ、スマートフォンは縦に置く。これならスマホをすぐに手に取り、またすぐに元に戻せる。

長い間、自動車メーカーは、一部のドライバーだけが使う物としてスマートフォンを見てきた。これは現実離れしたスタンスだ。運転中にスマホをいじれば交通違反になる地域は多いが、それでもスマホをナビゲーションやメディアに使う人は大勢いる。自動車メーカーの対応は、せいぜいラジオの下かセンターコンソールのシフトレーバーの後ろに汎用のポケットを設けるぐらいだった。

スマホホルダーの対応に遅れた理由はいくつかあるが、そのひとつに、車両の開発は何年間にも及ぶが、スマホはもっとずっと短いサイクルで新機能が追加されたり形状が変わるという問題がある。自動車メーカーは、スマホのような家電製品がどう変化するかを予測し、現在のものだけでなく5年先のものにも対応できるよう車をデザインしなければならないという難題を抱えているのだ。

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NSXの性能に関しては、簡単な概要しかお伝えできない。この車を72時間使わせてもらったが、そんな短い時間運転しただけで、この車の結論を出すのは気が引ける。加速は猛烈だが、ボディ剛性は平均的だ。ステアリングにはムラがあり、あるときは重かったり、あるときは敏捷だったりと安定しない。日常のドライブなら我慢できるが、コース上では問題が多いだろう(実際にコースでは走っていないが)。

エンジン音には失望した。標準の走行モードである「Sport」では、エギゾーストが錆び付いたサターンのような音がする。「Sport+」モードと「Track」モードでは少し音は改善されるが、それでもまだむきだしの感情が伝わってこない。

全体として、NSXのドライビングダイナミクスについてはよくわからない。NSXと過ごした短い時間に、私は曲がりくねった田舎道とハイウェイの長い直線を走った。それでもまだ結論が出せない。ある意味、それが私の結論なのかもしれない。NSXは17万9000ドルという価格に相応したすばらしい車だが(日本では2420万円より)、ドライビングダイナミクスの点でポルシェ911ターボやアウディR8やAMG GT Rを上回る何かを提供してくれているだろうか?私にはわからない。しかし、すばらしいスマホホルダーが搭載されていることだけは確かだ

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(翻訳:金井哲夫)

モトローラは2020年も低価格スマホ中心の戦略をとる

新型コロナウイルス(COVID-19)がやってくるかなり前から、スマートフォンの売れ行きは落ちていた。そして世界がパンデミックに支配された現在、落ち込みも激しく、最近の数字では前年比12%減の予想となっている。消費者は1000ドル(約11万円)のデバイスに背を向けているが、低価格のデバイスは一部の市場でしっかり売れている。

他のメーカーがフラグシップの廉価版のような機種を出してきた中で、Motorolaは100ドル(約1万1000円)のMotorola Edge+や折りたたみ式のRazrのリブートを試験的に投入した。どちらも、結果はぱっとしない。とりわけRazrは、その価格と仕上がりが不評だった。しかし今やLenovo傘下となった同社は、低価格スマホが同社の中心的な価値命題であることを知っている。

米国時間6月5日、同社は2つの低価格スマホに新製品が加わった。気どった名前のMoto G Fastと、それよりずっとシンプルな名前のMoto Eだ。Gシリーズの最新モデルは「AIの処理能力によりパフォーマンスを次のレベルへ上げた」という主張が名前にある「Fast」の由来になっているらしい。しかし実際に見るまで、ひとまずその言葉を信じるしかないだろう。確かに搭載するSnapdragon 665だけではそれを正当化するには十分ではないし、3GBのRAMも同様に十分ではない。低価格のスマホであればそれも悪くないが、「Fast」の由来にはならない。

Moto G Fastは専用のマクロカメラと16mpのカメラを搭載し、後者は暗い場所でもまあまあな写真が撮れそうだ。4000mAhの大きなバッテリーも注目に値する。Motorolaは一般的に、そのあたりはケチらない。米国では6月12日に200ドル(約2万2000円)で発売され、米国時間6月5日から予約を受け付けている。

159ドル(約1万7000円)のMoto Eも、同時期に発売される。当然ながらこのたいへんお買い得なデバイスには、それほど特筆すべきことはない。カメラが2つ、6.2インチのHD+ディスプレイ、3500mAhのバッテリーそしてSnapdragon 632を搭載している。この価格にしては立派なデバイスで、Lenovoはこういった低価格モデルを得意としている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Androidに睡眠の質を上げる「ベッドタイム」機能が登場、最新アップデートで

Google(グーグル)は、開発者向け会議Google I/O 2018で、新しいスイート「デジタルウェルビーイング」を発表した。これによりAndroidユーザーはスクリーンタイムが管理しやすくなった。2019年度のイベントでは、機能の向上と関連するペアレンタル・コントロールの改善が発表された。今年は新型コロナの世界的流行のためGoogle I/Oは開催されないが、同社はウェルビーイングツールセットを今一度刷新する。ユーザーの睡眠を促す新しい就寝ツールを導入するというグーグルの今年の焦点は、まさに時機を得ていると言える。

同社は、4月と5月に「不眠」や「眠れない」など睡眠に関する検索が急増したと報告している。コロナ禍でストレスや不安が増し、睡眠に支障が出ているためだ。

かつては「ワインドダウン」と呼ばれていたAndroidの「ベッドタイム」モードは「Do Not Disturb(おやすみ)」機能で電話やメール、通知の着信音を鳴らないようにし、画面の色もグレースケールで白黒表示になる。この機能の最新アップデートでは、ベッドタイムモードをいつどのように使うかといったカスタマイズが簡単にできるようになったのだ。

ユーザーの睡眠スケジュールに合わせて、スマホを充電するときにベッドタイムモードを自動的にオンにできるようになった。またAndroidのクイック設定にベッドタイムモードを追加して、1回のタップ操作で簡単に切り替えることができるようになった。さらに、もう少しだけ時間が必要なときは、スケジュールを調整することなくベッドタイムモードを一時停止できる。

スマホ充電時にベッドタイムモードが自動的にオンになる機能、クイック設定への追加などが含まれるデジタルウェルビーイングのアップデートは5月初旬にすでに発表されているのだが、グーグルはこの機能をベッドタイムモードの他の変更の一環として今日発表した。

Androidの時計アプリも、新しいベッドタイムタブのアップデートがあった。

このタブで毎日の就寝時間と起床時間が設定できる。またアプリでは、翌日のカレンダーをプレビューし、睡眠時間の合計が計算できるようになっている。こうすることで、通常の睡眠スケジュールを変えることになっても、必要に応じて翌日のスケジュールに合わせて就寝時間を調整できるのだ。

また就寝前のリマインダーや、Calm(カーム)、Spotify(スポティファイ)、YouTube Music(ユーチューブミュージック)などから癒しのサウンドを再生できるオプションが利用できるようになった。デジタルウェルビーイングがインストールされている場合は、ベッドタイムモードとペアリングして、就寝中の障害を制限できる。

またアプリには、設定した就寝時間後に使用したアプリと費やした時間が表示される。

グーグルでは、より良い睡眠を求めるユーザーに「サンライズアラーム」オプションを試すことを勧めている。画面が徐々に明るくなるこのオプションは、目覚めを優しく助けてくれる。この視覚的なアラームはオーディオアラームが鳴る15分前に始まる。またユーザーは、耳障りなアラーム音の代わりに、お気に入りの曲をアラームに設定できる。

サンライズアラームは2018年にPixel 3とPixel Standで最初に導入された。だが今回のアップデートではスタンドが不要になり、時計アプリの新しいベッドタイムタブの一部として機能が使用できるようになった。

また本日発表の新しいベッドタイム機能に関連して、YouTubeに最近追加されたお休み時間の通知機能も紹介された。この機能は、Androidのペアレンタル・コントロール機能ファミリーリンクの毎日の就寝時間スケジュールもサポートする。

アップデートされたベッドタイムモードは、今日からPixel機種に導入され、夏の終わりには時計アプリや別のAndroid機種に導入される予定だ。Pixel機種には他にも、自動調整バッテリーなどを含むアップデートが含まれる。

Pixel 2以降の機種では、バッテリーが切れる時期を知らせてくれ、バックグラウンドでの使用を抑制してバッテリー持続時間を延ばせるようになる。また優秀なレコーダーアプリは、「Hey Google(ヘイグーグル)」と呼びかけるとトリガーされるようになり、書き起こしたものは Googleドキュメントに直接保存できる。

Pixel 4で導入されたパーソナルセーフティアプリがすべての機種で利用可能になり、Pixel 3には自動車衝突検知機能が搭載される。さらに、危険な状況にある場合にアラートを送信する、セーフティチェック機能も新しく搭載される。グーグルは次のように説明している:

たとえば、一人でジョギングやハイキングをする場合、セーフティチェック機能では家に安全に戻ってきたことを確認します。予定されたチェックインに応答しない場合は、緊急時連絡先にアラートが送られます。すぐに助けが必要な場合や、危険な状況にある場合は、緊急時の情報共有機能により、すべての緊急時連絡先に通知され、グーグルマップを通じて現在の位置がリアルタイムで共有されるので、助けを呼んだり、救出に向かったりできます。

パーソナルセーフティアプリでは、自然災害や他の治安問題などの危険についての通知も設定できる。

関連記事:子供向け睡眠・マインドフルネスアプリのMoshiが約13億円を調達

Category:ソフトウェア ヘルステック

Tag:Android 睡眠 スマートフォン

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(翻訳:Dragonfly)

2020年Q1のスマホ販売台数は新型コロナの影響で前年比20%減、iPhone売上は8.2%減にとどまる

すでに誰もがわかっている事実を裏付ける冴えない数字が出てきた。2020年第1四半期は、その前から苦戦していたスマホ業界にとって本当にタフなものだった。Gartner(ガートナー)の最新レポートによると、グローバルのスマホ販売台数は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響で昨年同期比20.2%減だった。

スマホメーカー上位5社は、1.4%増となったXiaomi(シャオミ)を除き、全社が販売台数を大きく減らした。中国メーカーであるシャオミの販売増は驚きだが、これには海外での販売が貢献している。Samsung(サムスン)は22.7%減、Huawei(ファーウェイ)は27.3%減、Oppo(オッポ)は19.1%減といずれも2桁の減少となった。その一方でApple(アップル)は8.2%減にとどまった。そのほかのメーカーは合計で24.2%減となった。

理由についてはこれまでTechCrunchでも何回か取り上げてきたが、ほぼ全世界に行き渡っている新型コロナウイルスのパンデミック。中でも最大の原因が世界的な外出禁止令と経済の不透明性だ。アジアが最初に新型コロナの影響を受けたことから、グローバルサプライチェーンの問題も間違いなく要因の1つだ。

スマホ市場が頭打ちに、あるいは減少し始めていたところに、これらの要因が重なった。アナリストは5Gの到来がスマホマーケットの衰退を少しは食い止めると予想していた。しかし立ちはだかる事が起きた。アップルの売上減が、年初の好調のおかげでさほど悪くなかったのは注目に値する。

「もし新型コロナがなかったら、iPhoneの販売台数は四半期としては過去最高水準になっていたはずだ。サプライチェーンの混乱と消費者支出の減少が、2月に見られていたポジティブな傾向を止めてしまった」とガートナーのAnnette Zimmermann(アネット・ジマーマン)氏はニュースリリースで述べた。「アップルのオンラインストアによる消費者対応能力、そして3月末に生産がほぼ通常水準に戻ったことが、早期にいくぶんポジティブさを取り戻すことにつながった」。

全体的にこの業界はすぐには回復しないと筆者は考える。経済活動を再開させる動きは始まったが、新型コロナウイルスの今後はほぼ不透明だ。多くの人がやりくりに苦慮している中で、スマホへの多額の支出はまだありそうにない。

画像クレジット: Towfiqu Photography / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi