FordとDJIがドローンと自動車のコミュニケーションシステムで賞金10万ドルの懸賞

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ドローンが車と対話できたら、どうだろう? そんなことは考えたこともない人が多いと思うが、たとえばもしもあなたが国連などの救難機関にいて、ピックアップトラックの床からドローンを発進したいとき、どうするか?

Fordと世界最大のドローンメーカーと言われるDJIが今日(米国時間1/4)、FordのAppLinkやOpenXCでドローンと車両がコミュニケーションする技術の開発で、賞金10万ドルの懸賞を発表した。

FordのResearch and Advanced Engineering部門のVP、Ken Washingtonは、声明文の中でこう述べている: “Fordはその事業のあらゆる部分で、人間の生活を快適便利にするためのイノベーションに取り組んでいる。このたびはDJIと国連とのパートナーシップにより、人間の乗り物とドローンが共通の目的に向かって協働する、これまでにない新しい技術に挑戦しようとしている”。

懸賞の対象は、Ford F-150のタッチスクリーンから運転者がドローンを発進できるシステムで、スマートフォンのアプリにもリンクしていること。

Fordはこう説明している: “運転者のスマートフォンを使ってF-150は、ドローンとトラックとクラウドとのリアルタイムのリンクを確立し、車両のデータを共有できるようにする。データはドローンに中継され、運転手は次々と行くべき目的地を見つける。ドローンはトラックに追いつき、トラックとドッキングできる”。

Fordはこの懸賞によって、デベロッパ受けの良い企業になろうとしている。今週同社は、車とモバイルアプリが通信するための同社独自のソフトウェアAppLinkのオープンソースバージョンSmartDeviceLinkを発表したが、これをトヨタなど多くの自動車メーカーが採用して、AppleのCarPlayやAndroid Autoに代わるものまたはそれらとの併用をねらっている。Fordはさらに、そのプラットホームのデベロッパ知名度の向上を願っており、DJIとの協働や、ドローンという人気の高いトピックに取り組むことが、その願いの実現に貢献するだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

運転中に前を見ているままでスマホの画面と路面の両方が見られるヘッドアップディスプレイHUDWAYは49ドルとお買い得

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HUDWAYは、どんなスマートフォンでも車のヘッドアップディスプレーになる、という小さなガラス製品だ。ダッシュボードの上、フロントグラスの手前にこのデバイスをマウントしておくと、その薄い曲面ガラスに、ナビやメッセージなど、スマートフォンからの情報が投射される。

運転中にいつもテキスティングしていたり、スマホの画面を見ていたりして命を失う気の毒な馬鹿者の話をよく聞く。HUDWAYのディスプレイは、路面を見ている目線の上にあるから、スマートフォンを見るために下を向くことがない。運転中にスマホを見るときの、すべての人に共通する問題から、すべての人の命を救う、と同社は主張している。

このデバイスはナビで使うことがいちばん多いと思われるが、これなら暗くても画面がよく見えるし、視界不良でも道路の状態はよく分かる。HUDWAYのメーカーは、スマートフォンを見ずに路面をずっと見ていたおかげで命が助かったユーザの、実例を紹介している。

HUDWAYがあれば、ナビだけでなく、運転中にテキストメッセージやツイートを読み、ビデオを見ることもできるが、ただしHUDWAYの説明書には、それらは“確実に駐車してからやれ”と書いてある…それは正しい。

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フロントグラスにつけるヘッドアップディスプレイは、前からある。GarminのNavigonも、これと似たデバイスだ。一部の車種、Chevrolet StingrayAudi S6ラグジャリーセダンなどには、標準装備で、AR(拡張現実, augmented reality)を利用するナビがある。

でもこれらはすべて、49ドルのHUDWAYに比べると高い。たとえば、よく似たガラス製のヘッドアップディスプレイデバイスNavdyは、一見、HUDWAYと同じ機能のようだが、$299ドルもする。

よそ見をする運転者はだいたい若者だから、気軽に買えるお値段は重要だ。お金持ちの子でなくっても、今やスマートフォンは持ってるからね。

取り付けもやさしい。デバイスをダッシュボードにつけて、アプリを使うだけだ。行き先を入力するとその情報がディスプレイのガラスに表示される。

万が一、物をつけられないダッシュボードだったり、急ブレーキで外れそうに思えたら、固定のための何らかの工夫が必要だ。HUDWAYは接着剤を使うことと、取り付け角度の調節を推奨している。

HUDWAYは今Kickstarterに出ており、そこで予約購入ができる。目標額10万ドルに対し、すでに40万ドル近くが集まっている(日本時間10/31/18:00)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

車の健康診断を実現するスマートドライブの「DriveOn」、Makuakeで先行販売を開始

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車速やエンジン回転数といったデータ情報を取得するために自動車に備え付けられた「OBD-IIコネクタ」。そのコネクタに専用のデバイスを接続し、BLEでデータをスマートフォンのアプリに飛ばし、さらにアプリ経由でクラウドに保存。自動車の“健康診断”ができるサービスが登場している。

海外では「AUTOMATIC」「Dash」などいくつかのサービスがあるが、日本でこの領域に挑戦しているスタートアップがスマートドライブだ。デバイスで得られる情報をもとに燃費などを確認できるだけでなく、急加速や急ブレーキを判定して「危険運転」を知らせてくれるところから、将来的には渋滞や事故の予測・回避までを目指すという。そんな同社が10月28日、その専用デバイスである「SmartDriveデバイス」とサービスを組み合わせた「DriveOn」の先行販売をサイバーエージェントクラウドファンディングのクラウドファンディングサイト「Makuake」上で開始した。デバイスの価格は7500円から。商品は2015年12月にユーザーの手元に届く予定だ。

SmartDriveデバイス

SmartDriveデバイス

スマートドライブの設立は2013年10月。これまでにベンチャーキャピタルのANRI(シード)や産業革新機構(シリーズA:マイルストーン達成で最大6億6000万円)から資金を調達している。総務省主催の新事業創出支援プログラム「I-Challenge!:ICTイノベーション創出チャレンジプログラム」の1号案件に採択されているほか、アクサ損害保険との業務提携も実施。次世代型保険の共同開発に向けたトライアルも行っている(ドライバーの運転特性に応じて保険料が割引される「テレマティクス保険」の開発をしているのだろう)。

スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によると、同社はすでに保険会社やディーラーなどの法人向けには試験的なサービスを進めているのだという。だがそれではせっかくのプロダクトも限られたユーザーしか利用できない。そこで2016年からは一般販売も予定しているそうで、今回それに先駆けてMakuakeで先行販売するに至った。

将来的にはECだけでなく家電量販店や自動車用品店などの店舗販売、保険のほかディーラーやガソリンスタンド、整備工場などを通じたBtoBtoCモデルでの販売も予定している。エンタープライズ向けのソリューション開発も進めているそうで、2016年以降は商用車やバス、タクシー、トラックなどもターゲットにプロダクトを開発していくという。

走行中のジープをラップトップでリモートコントロールした二人のハッカーがUberに入社

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走行中のジープをリモコンするという、あっと驚くハックをやってのけた二人を、Uberが社員として雇用した。

Wired誌のライターAndy Greenbergが、それを自ら体験した。彼がセントルイスのハイウェイを走っているとき、Charlie MillerとChris Valasekの二人は、10マイル彼方のラップトップを使って、その車のラジオやエアコン、ワイパーなどを発狂させた。その後彼らは、送信を完全に断った。実はそれは、おそろしい悪ふざけというよりも、事前に仕組んだデモだった。

当時MillerとValasekはそれぞれ、TwitterとIOActiveでセキュリティの研究をやっていた。しかし今日(米国時間8/28)のReutersの記事によると、二人はUberに入り、本誌はそのニュースをMiller本人UberのRaffi Krikorianに確認した。

Krikorianも前はTwitterにいたが、今年の初めにUberのAdvanced Technologies Centerの長として引きぬかれた。この研究センターはUberとカーネギーメロン大学のジョイントベンチャーで、自動運転車など先の長い技術を研究する。

ということは、Uberが将来使用する自動運転車には、ハッキング防止対策が実装されるのだな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Glympseは運転に集中しているままで位置を家族などと共有できるアプリだ

Glympseはいちばん初期のスマートフォン用位置サービスのひとつだったが、地味にユーティリティに徹したためhype cycleとは無縁だった。しかし今日同社は、ドライバーたちが容易に位置を共有できるAndroidアプリで復帰してきた。そのGlympse for Autosを使うと、ドライバーがよそ見をせずに家族と位置を共有できる。

ドライバーがやるべきことは、まずアプリを立ち上げ、誰と位置を共有するのかを指定し、タイマーをセット、そして運転を開始する。アプリはバックグラウンドで動き、相手はそのアプリをインストールしてなくても、ドライバーが今どこを走ってるか分かる。

同社の今日の発表によると、このサービスは大手自動車メーカー10社のダッシュボードにも組み込まれた。それらは、メルセデス、BMV、フォード、Volvo、Jaguar Land Roverなどだ。最近パートナーになったプジョーとフォルクスワーゲンは、MirrorLinkインタフェイスを使ってGlympseを車載化している。

Glympseの協同ファウンダでCEOのBryan Trusselは、次のように述べている: “Glympse for AutosをMirrorLinkで統合したことにより、インターネットに接続された車載アプリの標準形を提示できたと思う。それは、シンプルで、使いやすくて、運転者への配慮に富んでいることだ”。

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Tesla Model Sにはジェイムズ・ボンドになるためのイースターエッグが隠されている?!

Tesla Model Sは、現段階における究極の車のひとつと言って良いのだと思う。しかし「なんでもできる」というわけではない。ガソリン補給にかかる時間と同じ時間で充電することはできないし、時速250kmでぶっとばすこともできない。言うまでもないことかもしれないが、潜水艦に変身して海中を航行することなどもできない。

ただ、潜水艦に変身するためのイースターエッグは組み込まれているらしいのだ…

「そんな馬鹿な」というのが普通の反応だろう。しかしElon Muskは大変なジェイムズ・ボンドファンなのだ。

とくに1977年に公開された「私を愛したスパイ」に登場するロータス・エスプリが大のお気に入りだ。オークションに出された潜水艦仕様のモデルに100万ドル近くを投じて落札したそうだ。Muskは、この潜水艦仕様のエスプリ(格好良さそうに見せるが、実用的機能は搭載されていない)を実際に動かしたいと考えているようなのだ。潜水艦にもなる自動車を、いつか実現する心づもりであるらしい。

こうしたMuskの思いをうけて、TeslaのエンジニアはModel Sにイースターエッグを仕込んだ。どのようなものかについては下のビデオをご確認頂きたい。

ちなみに「深度」(Depth)メニューには「20,000リーグ」の表示がある。これはもちろん『海底二万里』を意識したものだ。

比較のために、通常の画面の画像も載せておこう。

そしてもちろん、映画中オリジナルのシーンも載せておくことにする。

(編集部注:イースターエッグでモード指定しても実際に潜水艦になるわけではありません。8万ドルもする車で海に飛び込むことのないようにお願いします。また、対空ミサイルも発射できませんのでご注意ください)

[via Jalopnik]

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(翻訳:Maeda, H


FordがLife360とパートナーして運転中の電話/テキスティングの防止へ

運転中に電話やメッセージングをして事故になることが、合衆国ではとても多い。そこでFordは、家族の現在位置を教えるサービスLife360とパートナーして、運転中の注意散漫化を防ぐツールの開発を始めた。

Life360の車内利用は今回のFordが初めてで、新たに加わった”Drive Mode”(運転中モード)により友だちや家族に、今運転中なので私に連絡しようとするな、と伝える。

Fordのコネクテッドサービス担当プロマネJulius Marchwickiが声明文の中でこう言っている: “Life360のDrive Modeを取り入れたことによって、運転者は家族など親しい人から電話やテキストメッセージがこないこと、電話をしても出ないことを知り、運転にひたすら集中できる”。

合衆国運輸省の不注意運転防止サイトDistraction.govの最新データ(2012年)によると、“不注意運転による”事故で年間3328名が死亡している。また20歳以下の人が起こした死亡事故の原因の10%、20歳台では27%が不注意運転だった。

2008年にローンチしたLife360は現在、4800万の家族が、家族や友人の位置を知りコミュニケーションするためのプラットホームとして利用している。この無料のスマートフォンアプリがこのたびFord専用/車載専用に改作され、”Drive Mode”機能が加わる。

運転者が自分のスマートフォンでFordのAppLink SYNCシステムに接続すると、Life360にユーザが運転中であるという通知が行き、そうするとLif360のDrive Modeが家族等に“運転中だからテキストするな”とメッセージする。運転者が車から出たときには、その旨のメッセージが行く。

“Mom’s location”(ママの位置)とか“Where is Dave?”(Daveは今どこ?)と尋ねると、システムはその人の位置を地図上に表示し、その所番地も表示する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


車の修理工整備士など用にOBDデータを可視化するDashがAPIを一般公開…多様な車載ソフトウェアの時代の幕開けか

DashはOBD IIのデータを見るための、デザインの良いアプリのひとつで、とくに車の修理や整備をする人たちにとって便利だった。そして今度はこのアプリがChassis APIと呼ばれるAPIを公開したことによって、一般のデベロッパが、車の燃費データや急ブレーキの履歴、速度オーバーをした時間などの情報にアクセスできるようになり、運転者にアラートを提供するなど、多様なアプリケーションが作られる可能性が生まれた。

今の各種超小型デバイスは計算機としての能力も高いから、誰もがOBD-IIのデータにアクセスできるようになったことによって、新しい豊かな市場が生まれるだろう。Disrupt SF 2014に登場したVinliは、そのための独自のハードウェアとプラットホームを提供し、すでにアプリの豊富な作例もあるから、参考になる。Dashそのものは単なるアプリだったが、そのAPIの公開は、デベロッパを奪い合ってVinliと競合することになる。でもこちらは、Amazonなどで売っている一般市販のハードウェア(わずか数ドルから数百ドルまで)を使えるぶん、有利かもしれない。

DashはNavdyとも競合する。Navdyは昨日(米国時間10/2)650万ドルのシードラウンドを発表したばかりのヘッドアップディスプレイのハードウェアプラットホームだ。もちろんそこへ、OBDをぶちこむこともできる。しかしChassis APIのプラットホームにはローンチ前から数百人のデベロッパがユーザ登録し、またDashはFordやGMの車載アシスタントサービスを統合している。その点、カーアプリのプラットホームとしてのアドバンテージがある。

今のところOBDポートを使うどのプラットホームにも、リードオンリーで車に対してライト(write, 情報入力・制御)ができない、ユーザへの保証がない、などの制約がある。しかし、走っている車の情報を集めて分析して、しかも車に対してフィードバックを与える技術には、大きな機会があるはずだ。AppleもGoogleも車載アプリの開発プラットホームを提供しようとしているが、Dashなどの小粒勢力にも独自のツールと発想と魅力があり、これからはとても高度な車両上ソフトウェアの時代が訪れるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


安全運転ヘッドアップディスプレイNavdyの予約が最初の週で100万ドルを突破

音声とジェスチャーでコントロールするヘッドアップディスプレイNavdyは、画面を見ているときでも運転者の目が路面から逸れないようにしてくれる。同機の予約キャンペーンが、最初の1週間で100万ドルを超えた(1台299ドル)。

NavdyのCEOでファウンダのDoug Simpsonによると、こんなすごい反応は予想しなかったし、その意外感がむしろチームを元気づけている。先週のピーク時には、ほぼ1分に1台注文が殺到し、また自分のアプリをNavdyに統合したいというデベロッパからの問い合わせのメールが、同社の受信トレイを常時満杯にしている。

同社はAppleやBeats、Jawboneなどにサプライチェーンサービスを提供しているPCH Internationalと協働しており、PCHのアクセラレータHighway 1から孵化した企業だ。だからSimpsonは、生産(量産)に関しては何ら問題がないとし、相当大量の予約でも十分に対応できる、と言っている。同社はサンフランシスコと中国でPCHと協働し、来年はじめの発売を予定している。

Simpsonによると、自動車関連のOEMが数社、Navdyを自動車に最初から標準で搭載することに関心を示している。

このデバイスは、車の16ピンのデータポートに接続して使用する。そしてユーザのスマートフォンとBluetoothで接続し、電話機を手に持つことなく、音声とジェスチャーで電話、テキスト、ナビへの質問などができるようになる。iOSまたはAndroidのアプリで、このデバイスのセットアップを行う。

40%のディスカウントで買える予約キャンペーンの期間は、あと21日ある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Powermatの無線充電システムが今度はキャデラックに…Qiとの互換性はなし

無線充電(電磁誘導式充電器)がキャデラックにやってくる。2015年型のCadillac ATSを皮切りに、その後はCTSやEscaladeにも、Powermat日本語Wikipedia〕の充電パッドが載る。残念ながら無線充電をサポートしている今のデバイスの多くはPowermatの規格ではないので、このシステムの恩恵には与らない。

Powermatの充電パッドは、キャデラックの電動式情報娯楽システムCUE Infotainment Systemのスクリーンの後ろに置かれる。ボタンを押すとスクリーンが上がって、充電パッドが顔をのぞかせる。電話機をパッドにのせると、充電が始まる。

このシステムはPMA規格のデバイスで使える。ただしそれはまだ多くなくて、比較的知られているのはDuracellのユニバーサル充電システムぐらいだ。今無線充電ができるスマートフォンの大半はQiのシステムを使っており、それはPowermatと互換性がない。

GMの車種にPowermatが載るのは、これが初めてではない。 GM Venturesが同社に500万ドルを投資したことを契機に、すでにChevy Voltのオプションになっている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))