ジップロックをリサイクルした傘のシェアリングサービスが開始、7月29日よりテラサイクルが一般回収スタート

旭化成ホームプロダクツ テラサイクルジャパン Nature Innovation Group アイカサ ビームス Ziploc RECYCLE PROGRAM

旭化成ホームプロダクツテラサイクルジャパンNature Innovation Group(アイカサ)ビームスは7月29日、ジップロックをリサイクルした傘のシェアリングサービスを展開する「Ziploc RECYCLE PROGRAM」の開始を発表した。

Ziploc RECYCLE PROGRAMは、使用済みジップロックを回収し、別のプラスチック製品に作り替えることで廃プラスチック問題の解決に貢献する活動。使い捨てビニール傘の廃棄問題に着目し、ジップロックをリサイクルした傘を、傘シェアリングサービスで運用する。

旭化成ホームプロダクツを中心とした4者協同のプログラムとなっており、回収とリサイクルをテラサイクルが、傘のデザイン監修をビームスのBEAMS COUTURE(ビームス クチュール)が、傘シェアリングサービス運用をアイカサが実施する。

旭化成ホームプロダクツ テラサイクルジャパン Nature Innovation Group アイカサ ビームス Ziploc RECYCLE PROGRAM

まずは、7月29日よりテラサイクルの「Ziploc リサイクルプログラム」でジップロックの一般回収を開始。9月中旬には、生産過程で出る廃棄品を使用したリサイクル傘のシェアリングサービス運用を西武鉄道池袋線池袋~飯能駅(26駅)を中心に都内で開始する。

旭化成ホームプロダクツ テラサイクルジャパン Nature Innovation Group アイカサ ビームス Ziploc RECYCLE PROGRAM

旭化成ホームプロダクツ テラサイクルジャパン Nature Innovation Group アイカサ ビームス Ziploc RECYCLE PROGRAM

旭化成ホームプロダクツは、 持続可能な社会の実現に向けてサステナブル方針を策定。この方針のもと、ステートメント「あたりまえのまいにちを、この先も、ずっと。」を掲げ、今回の新規プロジェクトを発足。豊かな食生活や健康的な暮らしをかなえるためのアイディアなどの日々の暮らしに寄り添う取り組みから、食料問題やエネルギー問題、気候変動への対策といった未来の暮らしを守る取り組みまで、SDGs(持続可能な開発目標)に表される社会課題を見すえた取り組みを推進する。

テラサイクルは、「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、従来廃棄物として捨てられていたモノや、リサイクルが困難とされているモノを世界各国で回収し、様々な製品にリサイクルする米国発の環境ソーシャルベンチャー。現在21ヵ国で事業を展開しており、大手企業やブランドと協働で使用済み製品やパッケージなどを回収、原料や製品としてマテリアルリサイクル(再資源化)している。

アイカサは、2018年12月にサービスを開始した、日本初の本格的な傘のシェアリングサービス。突発的な雨の際でも、ビニール傘を購入せずにアイカサを借りて利用でき、雨が止んだ際には最寄りの傘スポットに傘を返却できる。現在は、東京都内全域と、福岡、岡山、関西、名古屋などを合わせて、スポット数約700ヵ所を展開。

ビームスは、BEAMSのデッドストック商品などをリメイクし新たなアイテムへアップサイクルするブランドとして、2017年10月よりBEAMS COUTUREを展開している。

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傘シェアのアイカサが阪神電鉄駅構内など関西計90カ所でサービス開始、大阪ガスと0円キャンペーンも

Nature Innovation Groupは6月15日、神戸市と阪神電気鉄道の協力のもと、シェアリングエコノミーを活用した街づくり推進の一環として、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を阪神電鉄駅構内や神戸市の施設など計90カ所で展開すると発表した。

阪神電車では、大阪・梅田と神戸・元町を結ぶ阪神本線の、春日野道、石屋川、住吉、打出、香櫨園の6駅を除く33駅中27駅。元町より西の乗り入れ路線である神戸高速鉄道では、西代を除く、西元町、高速神戸、新開地、大開、高速長田の6駅中5駅。阪神なんば線では、大阪難波、伝法、福を除く11駅中9駅にそれぞれ設置される。尼崎と大物は本線となんば線が乗り入れているため、合計すると39駅49カ所でアイカサが使えるようになる。

神戸市営地下鉄では、山手線・三宮、海外線・和田岬の2カ所に展開。神戸市が出資する第三セクターの神戸新交通が運営する、神戸・三宮と人工島のポートアイランドを結ぶポートライナーでは、三宮、みなとじま、医療センターに設置される。同じく神戸新交通が運営する、JR住吉駅ともう1つの人工島である六甲アイランドを結ぶ六甲ライナーについても、住吉、魚崎、アイランドセンター駅で利用できる。

また関西初の展開を記念して、「利用料0円キャンペーン」を7月31日まで実施する。関西では、大阪・京都・奈良エリアの展開も今後予定しており「傘のいらない関西」を目指しているという。

アイカサ

アイカサは、2018年12月に開始した傘シェアリングサービス。突発的な雨でもビニール傘を購入せずに傘スポット(アイカサ傘立て)から傘を借りて利用し、雨が止んだ際には最寄り傘スポットに返却できる。東京においては、西武鉄道(新宿線全駅、池袋線飯能まで)、渋谷や上野などの都内全域に展開済みとなっている。東京都と福岡市を合わせて、スポット数約500カ所(2020年6月15日現在)に達している。

今回の展開は、「(アイカサ活用の)実証事業から得られるデータを活かした街づくり・地域課題の解決」「市民のエコアクション促進(環境アプリとの連携)」といった目的を掲げ、複数テーマのサービス運用と効果検証を行うというもの。テーマの内容は、「まちの利便性・快適性向上による地域経済・沿線活性化」「市内学生の起業・経営マインド育成」「市内福祉作業所の参画機会提供」など。

アイカサ

また、大阪ガス協賛によりアイカサ利用料金「0円キャンペーン」を実施。破棄されるビニール傘の数を減らす取り組みに大阪ガスが賛同し、コラボキャンペーンが実現した。キャンペーン期間は7月31日まで。対象エリアはすべての関西設置エリア。通常24時間あたり70円のところ、何度レンタルしても無料(0円)で利用可能になる。

アイカサ

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傘を1日70円、1カ月最大420円でレンタルできる「アイカサ」のサービスを提供しているNature Innovation Groupは6月1日、西武鉄道沿線のアイカサスポットを拡充したことを発表した。西武鉄道と同社グループの不動産会社である西武プロパティーズと共同で、西武池袋線の池袋駅〜飯能駅までの全駅と、豊島線の豊島園駅にアイカサスポットが設置される。なお、アイカサのサービスは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で現在はサービスを休止しており、サービス再開は6月8日となる。

西武池袋駅の改札内に設置されるアイカサスポット

西武鉄道ではすでに、新宿線の西武新宿駅〜本川越駅の全29駅にアイカサスポットが設置されており、今回池袋線の全31駅中の26駅に拡充されることになった。ちなみに、飯能駅以西の駅(東飯能駅、高麗駅、武蔵横手駅、東吾野駅、吾野駅)は西武秩父線とセットで運転されており、西武池袋駅始発や東京メトロ経由の電車は、西武秩父行きの特急電車「Laview」と土日祝に西武秩父と元町・中華街を直通運転するS-TRAINを除くと、大半が小手指、急行電車などは飯能が終着駅だ。

2020年3月14日に実施されたダイヤ改正以前には、土日祝のみ西武池袋線、西武秩父線を経由して秩父鉄道の三峰口駅・長瀞駅まで直通する池袋駅始発の快速急行が運行されていたが、現在は秩父鉄道に直通する電車は飯能駅始発に変わっている。なお、飯能駅からはスイッチバックして東飯能以西に向かうため、先頭車両が最後尾車両となる。

以上の状況を踏まえると、アイカサは西武池袋線の通勤路線を実質制覇したと言えるだろう。

そして今後期待されるのが、西武池袋線から他社路線への波及だ。池袋線は練馬駅から池袋方面へ向かう東方向で西武有楽町線に分岐し、小竹向原駅を経由で東京メトロ副都心線・有楽町線に直通する電車が多い。さらに有楽町線は、西の終点である和光市駅で東武東上線と接続しているほか、朝夕には終点の和光市駅を経由して東武東上線の川越市駅や森林公園駅まで直通する電車もある。さらに東京メトロ副都心線は渋谷駅で東急東横線と直通しており、その東急東横線も横浜駅で横浜高速鉄道みなとみらい線に直通している。

首都圏の鉄道各路線では、JR東日本、京浜急行電鉄本線、小田急小田原線、都営地下鉄三田線・新宿線などの一部の駅でアイカサスポットの導入実績があるものの、東京メトロや東武鉄道、東急電鉄の各駅には本格展開していない。ただし東急については、2019年5月に東横線・田園都市線渋谷駅の地下1階にある外国人観光客向けの観光案内所に試験導入されたことはある。

西武池袋線への導入をきっかけにして首都圏の鉄道網にサービスを拡大していくことを大いに期待したいところだ。

新型アイカサスポットでは、掲示されているQRコードを読み取るか専用のスマートフォンアプリとのBluetooth通信による認証で傘の利用や返却が可能になる

アイカサは2018年12月に東京・渋谷エリアから始まった、1日70円で傘を借りられるサービス。専用アプリのインストールは不要で、LINEでアイカサと友だちになることですぐに使えるのが特徴。アイカサスポットに用意されているQRコードをスマートフォンで読み取るか、スマートフォンの専用アプリをかざすことで傘の解錠が可能になる。2020年5月28日時点でのアイカサの登録人数は9万4417人、2020年6月1日時点でのアイカサスポット数は500カ所と。なお専用アプリは、6月8日のサービス再開に併せて登場する予定だ。

同サービスでは傘を借りると1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降から1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニエンスストアで傘を購入するより安価に利用できる。傘の返却は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。

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1日70円、1カ月最大420円で傘をレンタルできる「アイカサ」のサービスを展開するNature Innovation Groupは5月11日、傘、傘立て、アプリのアップデートを発表した。スマートフォンと連動する新しい傘立ての導入でレンタル時の手間が少なくなったほか、傘を開くときに毎回必要だったダイヤルロックの解除が不要になり、より借りやすく、使いやすくなった。

これまでのアイカサでは、傘立て(アイカサスポット)に設置されている傘を手に取って、傘に備わっているQRコードを読み取ることで、傘のダイヤルロックの番号がLINEで通知されるという流れで利用できた。しかこの方式では、誰でも自由に傘を取り出せるほか、アイカサ以外の傘をアイカサスポットに放置されるという問題があった。取り出しても傘のダイヤルロック解除が必要なので実際には使えないのだが、間違えて持ち去られるというケースも考えられた。

同社ではこれらの問題点を解決すべく、ロック機能を搭載した新しい傘立てを開発。専用の「アイカサ」アプリを傘立てにかざすことでBluetoothによるロック解除が可能になるほか、QRコードの読み取りでの解除にも対応する。あとは傘を取り出して使うだけ。傘自体にはロック機構はないので、これまでネックだった傘を開く度にロック解除という煩わしさがなくなる。


傘自体は、傘やレインウェアの製造を手掛けるサエラと協業。傘の骨が折れても交換して再利用可能な「リペアブル」な傘を開発した。破損しても修理して再利用できることで、資源の有効活用、環境負荷の軽減が可能になる。

今回の新しい傘立てと傘の導入に併せて、前述のように専用アプリが新たに登場する。従来はアイカサの公式LINEアカウントを友達登録することで、LINEのミニアプリ上で傘のレンタルや決済が可能だった。新しくリリースされる「アイカサ」アプリでもLINEのミニアプリと同様に、雨の通知や最寄りスポットのルート案内が可能なほか、複数の決済方法を選べる。新しい傘立てとはBluetooth通信によるロック解除機能が使える。今後はアプリの多言語対応なども進めていくという。

なお5月24日まで、これらの新プロダクトとアプリの導入のため首都圏でのアイカササービスを停止している。現在アイカサの傘を借りているユーザーは、5月25日以降に新しい傘立てに返却すればいい。もちろん休止期間中はレンタル料がかからない。

同社では今回の新プロダクトとサービスのローンチに併せて、Makuakeにてクラウドファンディングを実施している。2300円の出資(応援購入)の場合は「アイカサ年間利用パス」を受け取れる。そのほか年間利用パスと傘がセットになったプランもある。

アイカサは4月15日現在で、登録者数が9万人を超えており、アイカサスポットの数は850カ所に拡がっている。利用可能エリアは関東、福岡、岡山で、6月以降は関西エリアにも拡大する。現在は、新型コロナウイルスの完成拡大防止を受けた外出自粛要請で利用頻度は下がっているものの、梅雨のシーズンを迎える前に新プロダクトとサービスを導入して、使い捨て傘に終止符を打つ狙いだ。

新プロダクトとサービスについて同社代表の丸川照司氏による紹介ムービーも公開されている。

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これまでのアイカサでは、傘立て(アイカサスポット)に設置されている傘を手に取って、傘に備わっているQRコードを読み取ることで、傘のダイヤルロックの番号がLINEで通知されるという流れで利用できた。しかこの方式では、誰でも自由に傘を取り出せるほか、アイカサ以外の傘をアイカサスポットに放置されるという問題があった。取り出しても傘のダイヤルロック解除が必要なので実際には使えないのだが、間違えて持ち去られるというケースも考えられた。

同社ではこれらの問題点を解決すべく、ロック機能を搭載した新しい傘立てを開発。専用の「アイカサ」アプリを傘立てにかざすことでBluetoothによるロック解除が可能になるほか、QRコードの読み取りでの解除にも対応する。あとは傘を取り出して使うだけ。傘自体にはロック機構はないので、これまでネックだった傘を開く度にロック解除という煩わしさがなくなる。


傘自体は、傘やレインウェアの製造を手掛けるサエラと協業。傘の骨が折れても交換して再利用可能な「リペアブル」な傘を開発した。破損しても修理して再利用できることで、資源の有効活用、環境負荷の軽減が可能になる。

今回の新しい傘立てと傘の導入に併せて、前述のように専用アプリが新たに登場する。従来はアイカサの公式LINEアカウントを友達登録することで、LINEのミニアプリ上で傘のレンタルや決済が可能だった。新しくリリースされる「アイカサ」アプリでもLINEのミニアプリと同様に、雨の通知や最寄りスポットのルート案内が可能なほか、複数の決済方法を選べる。新しい傘立てとはBluetooth通信によるロック解除機能が使える。今後はアプリの多言語対応なども進めていくという。

なお5月24日まで、これらの新プロダクトとアプリの導入のため首都圏でのアイカササービスを停止している。現在アイカサの傘を借りているユーザーは、5月25日以降に新しい傘立てに返却すればいい。もちろん休止期間中はレンタル料がかからない。

同社では今回の新プロダクトとサービスのローンチに併せて、Makuakeにてクラウドファンディングを実施している。2300円の出資(応援購入)の場合は「アイカサ年間利用パス」を受け取れる。そのほか年間利用パスと傘がセットになったプランもある。

アイカサは4月15日現在で、登録者数が9万人を超えており、アイカサスポットの数は850カ所に拡がっている。利用可能エリアは関東、福岡、岡山で、6月以降は関西エリアにも拡大する。現在は、新型コロナウイルスの完成拡大防止を受けた外出自粛要請で利用頻度は下がっているものの、梅雨のシーズンを迎える前に新プロダクトとサービスを導入して、使い捨て傘に終止符を打つ狙いだ。

新プロダクトとサービスについて同社代表の丸川照司氏による紹介ムービーも公開されている。

傘シェアのアイカサが新型コロナ対策第2弾、外出自粛期間中は何日借りてもレンタル料金は70円に

傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは4月22日、利用開始から24時間ごとに発生する追加レンタル料金の70円をすべて無料にするサービスを開始した。通常は1日(24時間)の料金が70円で、その後は24時間経過ごとに70円が加算され、レンタル開始後6日後にレンタル料金の総額が420円になると、それ以降は1カ月後まで420円で傘を借りられるサービス。今回の期間限定サービスにより、新型コロナウイルスの蔓延防止のために外出自粛要請が出ている期間は、傘のレンタル料が何日借りても70円となる。

アイカサは4月15日時点で登録ユーザー数が9万2501人、アイカサスポット(傘の設置場所)が850カ所。今回の同社の取り組みは、利用者が追加料金の発生を回避するために返却場所まで外出するリスクを排除するのが狙い。

同社は、新型コロナウイルス対策の第1弾として4月18日からアイカサスポットなどに消毒用アルコールを設置する「#staysafe」プロジェクトも展開しており、4月21日からは都営新宿線沿線に計12カ所、西武新宿線沿線に計24カ所を追加設置している。設置スポットの詳細はアイカサの公式LINEアカウントから参照できるマップで確認できる。

同社では、アイカサスポットの有無に限らず、さまざまなかたちでの協賛企業様を募集中だ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

1日70円で傘を借りられるアイカサが水戸市で面展開、行政との初協定締結も

LINEを使って傘を1日70円、1カ月420円で借りられるシェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは1月20日、茨城県水戸市と観光活性化事業に関する協定を締結したことを明らかにした。同時に、水戸市役所や千波湖・保和苑などの施設約10カ所と、JRの水戸駅、赤塚駅、内原駅の6カ所にアイカサスポットを設置する。

アイカサは、LINE上で傘のレンタルから決済、返却までを処理できるシェアリングサービス。アイカサ専用の傘はダイヤル錠を搭載しており、そのままでは使えない。傘に張り付けられているQRコードをLINE上で読み込むことでレンタル・決済が可能だ。決済後は、該当の傘のロック解除番号が通知され、実際に使えるようになる。返却時もアイカサスポットに掲示されているQRコードをLINE上で読み取ることで返却処理が完了する。料金は1日あたり70円ごと加算されていくが、6日目以降は420円のまま1カ月借りられる。そのほか月額280円で傘が使い放題になる定額サービスもある。

アイカサの登録人数は1月20日時点で7万3443人、加盟店舗数は770店。今回は水戸市との提携で、JRの駅については3駅、6カ所に留まるが、市内の観光施設に面展開して居るのが特徴だ。水戸駅などを起点として観光施設を巡る際にアイカサを使ってもらおうという考えだ。具体的にアイカサスポットが設置される場所は以下のとおり。

  • 水戸市役所本庁舎
  • 千波湖西駐車場
  • 常盤町駐車場
  • 保和苑
  • 水戸市植物公園
  • 水戸市森林公園
  • 七ツ洞公園
  • 水戸芸術館
  • アダストリアみとアリーナ
  • 弘道館東側広場
  • JR水戸駅(3カ所)
  • JR赤塚駅(1カ所)
  • JR内原駅(2カ所)
  • ファーストトラスト管理駐車場20カ所(2019年11月上旬以降に設置済み)

     

1日70円の傘シェアサービス「アイカサ」が1周年、東京駅周辺41カ所に新たに展開

Nature Innovation Groupは12月9日、同社が運営する傘のシェアリングサービス「アイカサ」を東京駅周辺に展開することを明らかにした。JR東京駅の各出口、八重洲地下街、東京スクエアガーデン、日本橋高島屋S.C、日本橋三越本店、COREDO室町1など41スポットで1日70円で傘を借りられるようになる。なお今回のエリア展開には、東京ステーションシティ運営協議会、東京建物、八重洲地下街、三井不動産、三越伊勢丹 日本橋三越本店、高島屋 日本橋高島屋S.C、あいおいニッセイ同和損害保険の各社の協力のもとで実現した。

同社では今回のエリア拡大に併せて東京駅オリジナル傘も各スポットに設置する。日本橋、八重洲、京橋、大手町、丸の内、有楽町の6エリアが描かれた実際の古地図をモチーフとしたデザインで、江戸の雰囲気が伝わるような配色になっているとのこと。なおこのオリジナル傘は、東京ステーションシティ運営協議会と東京建物がスポンサーとなって制作されたものだ。

アイカサを利用する際に専用アプリのインストールは不要で、LINEでアイカサと友だちになることですぐに使えるのが特徴だ。アイカサスポットに設置されている施錠状態の傘に張られているQRコードをスマホで読み取ることで解錠・決済が可能になる。2019年12月5日時点で、登録人数は6万3927人、加盟店舗数は約700店となっている。

傘を借りると1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降から1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニエンスストアで傘を購入するより安価に利用できる。借りた傘は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。

アイカサは約1年前の2018年12月3日に渋谷エリアを中心とした50カ所でサービスを開始。その後、京急アクセラレータープログラムの第2期に採用されるなど鉄道会社との連携を積極的に進めてきた。現在では、品川駅周辺で京浜急行電鉄の所有不動産、小田急電鉄の新宿〜町田間の各駅(参宮橋駅を除く)、西武鉄道の西武新宿線全線(西武新宿〜本川越)、西日本鉄道の所有ビル14棟などに導入されている。もちろん、新宿や池袋、秋葉原などの人が集まる地域も対応エリアだ。地方展開では福岡市との提携も記憶に新しい。そしてサービスイン1周年を迎えた2019年12月に首都圏の鉄道網の玄関口ともいえる東京駅周辺にスポットを増やした。エリア拡大を急速に進めるNature Innovation Group、今後はどの鉄道沿線をコンプリートするのか楽しみだ。

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1つのIDで複数のシェアサービスを使える小田急の「オーネ」プラットフォームが12月10日スタート

小田急電鉄は12月9日、シェアリングエコノミーに関わるサービスを軸とした地域密着型サービスプラットフォームとして「ONE」(オーネ)を、12月10日から運用開始することを発表した。ONEは、小田急が管理する1つのID「ONE ID」(オーネID)を使って、複数のシェアリングサービスを利用できるのが特徴だ。

ONEでは16社のシェアリングサービスが利用可能になる予定で、家具シェアのairRoom、洋服シェアのaiCloset、ダンボール単位で倉庫に荷物を預けられるサマリーポケット、農家直送の有機野菜の通販サイトである食べチョクなどがある。

今回のONEの運用開始と同時に利用可能になるのは、出張シェフのサブスクリプション型サービスのシェアダイン、ベビーシッターのシェアリングサービスを手掛けるキズナシッター、子供向けの習い事をサブスクリプション型サービスで体験できるスクルー、LINE経由で1日70円で傘を借りられるアイカサの4サービス。

小田急では、ONEの運用開始に合わせたキャンペーンも実施する。2020年3月31日までにONEの会員登録を済ませ、ONE IDを小田急のポイントカードと連携させることとで、200ポイントの小田急ポイントがもらえるほか、12月10日から利用できる3社のサービスについては以下の特典が用意されているほか、それぞれのサービスの利用料金に応じて小田急ポイントも加算される・

  • シェダイン:1500円オフ
  • キズナシッター:Amazonギフト券3000円ぶん
  • スクルー:1チケット

もちろん、今後追加される各社のサービスについてもさまざまな特典が用意される予定だ。

さらにONEでは会員特典として、アイカサを最大3カ月無料で使えるほか、2020年12月31日までの約1年間「小児科オンライン・産婦人科オンライン」サービスを無料で利用可能だ。アイカサは参宮橋を除く小田急線の新宿〜町田の各駅に傘スポットが設置されているので、小田急沿線に住んでいるユーザにとって利便性は高い。ちなみに小児科オンラインは、小田急電鉄の福利厚生制度として導入されている。

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傘のシェアリングサービス「アイカサ」を展開しているNature Innovation Groupは11月26日、小田急電鉄・小田原線の新宿駅から町田駅までの計26駅にアイカサスポットを設置することを発表した。設置されるのは11月28日から。

アイカサは2018年12月に東京・渋谷エリアから始まった、1日70円で傘を借りられるサービス。専用アプリのインストールは不要で、LINEでアイカサと友だちになることですぐに使えるのが特徴だ。アイカサスポットに設置されている施錠状態の傘に張られているQRコードをスマホで読み取ることで解錠・決済が可能になる。2019年11月14日時点で、登録人数は6万226人、加盟店舗数は650店となっている。

傘を借りると1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降から1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニエンスストアで傘を購入するより安価に利用できる。傘の返却は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。

Nature Innovation Groupはこれまでも、首都圏ではJR東日本や京急電鉄、小田急電鉄、西武鉄道などの主要駅や周辺の商業施設、福岡では市と連携して福岡市営地下鉄天神駅や西鉄福岡駅、キャナルシティ博多などにアイカサスポットを展開してきた。

小田急との取り組みとしては、2019年8月14日からは新宿ミロードやFlags、小田急サザンタワー、小田急第一生命ビルなどの関連施設やビルの計10カ所にアイカサスポット設置。同社によると、アイカサの利用者から沿線駅への設置について要望が多かったことがきっかけで、今回の導入に至ったという。

ちなみに鉄道沿線への広範囲の導入は、2019年9月に設置が始まった西武鉄道・西武新宿線に続いて2例目。西武新宿線では西武新宿駅から終着駅の本川越までの全駅配置だったが、小田急小田原線は参宮橋駅を除く町田駅までの計26駅に留まる。とはいえ小田原線の町田駅は、同線新宿駅に次ぐ30万人近い乗降客数を数える駅であり、JR横浜線の町田駅とも近く、多摩地域では最も人が集まるエリアだ。今回の導入によって周辺の商業施設やJR線ヘの波及効果も見込めそうだ。ちなみに参宮橋駅に設置されないのは、同駅の駅舎が改良工事中であることが原因だ。

関連記事:1日70円の傘シェア「アイカサ」が西武新宿線をコンプリート、西武池袋線はどうなる?

同社では小田急小田原線への導入を記念して、小田急沿線を夜の星空になぞらえたオリジナル傘を作成。12月中旬以降、小田急線のアイカサスポットが設置される各駅に合計1000本が置かれる予定だ。

1日70円の傘シェア「アイカサ」が西武新宿線をコンプリート、西武池袋線はどうなる?

Nature Innovation Groupは西武鉄道西武プロパティーズと共同で、東京・新宿〜埼玉・川越を結ぶ西武新宿線全29駅に、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を実証実験として導入することを発表した。本日9月22日から利用可能だ。実証実験の期間は2020年9月までの約1年間。

アイカサは昨年12月に東京・渋谷エリアから始まった、1日70円で傘を借りられるサービス。専用アプリのインストールは不要で、LINEでアイカサと友だちになることですぐに使えるのが特徴だ。アイカサスポットに設置されている施錠状態の傘に張られているQRコードをスマホで読み取ることで解錠・決済が可能になる。

傘を借りると1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降から1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニエンスストアで傘を購入するより安価に利用できる。傘の返却は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。

Nature Innovation Groupはこれまでも、首都圏ではJR東日本や京急電鉄、小田急電鉄などの主要駅と周辺の商業施設、福岡では市と連携して福岡市営地下鉄天神駅や西鉄福岡駅、キャナルシティ博多などにアイカサスポットをエリア展開してきた。

今回の西武ホールディングスグループとの連携は、エリア(面)展開ではなく、沿線(線)展開。起点の西武新宿駅(駅番号SS01)から終着駅の本川越(駅番号SS29)までの各駅にもれなく設置される。西武新宿、高田馬場、鷺ノ宮、上石神井、田無、東村山、所沢、本川越などの主要駅だけでなく、郊外の各駅停車しか止まらない駅にも設置される点に注目だ。

西武新宿線の各駅は、2018年度の1日あたりの乗降人員が最も少ない落合駅(東京都新宿区)で1万2479人、最も多い高田馬場駅(東京都新宿区)で30万4904人。郊外では2万人以上の乗降人員の駅が多く、今回の全駅への設置によって、アイカサを自宅の傘がわりに普段使いできる環境が整う。沿線住民は、いつでも駅で傘を借りられていつでも駅で返せるわけだ。

設置場所と利用可能時間は以下のとおり。改札内にあるアイカサを利用するには、入場券もしくは乗車券が必要となる。

  1. 西武新宿駅:正面口(終日)、北口(7:00~終電車)
  2. 高田馬場駅:早稲田口(初電車~終電車)、BIGBOX口(初電車~終電車)、BIGBOX高田馬場 1F 入り口(月~土10時~21、日・祝10時~20時)
  3. 下落合駅:北口(終日)
  4. 中井駅:改札内(初電車~終電車)
  5. 新井薬師前駅:北口(初電車~上り終電車)、南口(終日)
  6. 沼袋駅:南口(終日)
  7. 野方駅:改札内(初電車~終電車)
  8. 都立家政駅:南口(終日)
  9. 鷺ノ宮駅:改札内(初電車~終電車)
  10. 下井草駅:北口2階EVのりば付近(初電車~終電車)、南口(終日)
  11. 井荻駅:北口(終日)、南口(終日)
  12. 上井草駅:北口(初電車~終電車)、南口(終日)
  13. 上石神井駅:北口(終日)、南口側コンコース(初電車~終電車)
  14. 武蔵関駅:北口側コンコース(初電車~終電車)、Emio武蔵関 2F入り口(初電車~終電車)
  15. 東伏見駅:北口側コンコース(初電車~終電車)、南口側コンコース初電車~終電車)
  16. 西武柳沢駅:北口側コンコース(初電車~終電車)、南口(初電車~終電車)
  17. 田無駅:北口2階EVのりば付近(初電車~終電車)
  18. 花小金井駅:北口1階 EVのりば付近(終日)
  19. 小平駅:北口側コンコース(初電車~終電車)、南口側コンコース(初電車~終電車)
  20. 久米川駅:北口(初電車~終電車)、南口(初電車~終電車)
  21. 東村山駅:改札前コンコース(初電車~終電車)、西口側コンコース(初電車~終電車)
  22. 所沢駅:東口2階EVのりば付近(初電車~終電車)、西口2階EVのりば付近(初電車~終電車)、西口ペデストリアンデッキ(終日)
  23. 航空公園駅:東口(終日)
  24. 新所沢駅:西口側コンコース(終日)、東口(終日)
  25. 入曽駅:西口(初電車~終電車)、東口(終日)
  26. 狭山市駅:Emio狭山市2Fミスタードーナツ前(初電車~終電車)、西口側コンコース(終日)
  27. 新狭山駅:改札付近(初電車~終電車)、南口(終日)
  28. 南大塚駅:改札前(初電車~終電車)
  29. 本川越駅:西口(初電車~終電車)、蔵のまち口(初電車~終電車)

なお、今回の西武新宿沿線の全駅設置の経緯についてNature Innovation Groupに話を聞いたところ「今回の件はまず西武鉄道から話があり、Nature Innovation Groupから全駅設置を提案したところ実現した。新宿線沿線は小田急電鉄などアイカサの既存スポットとのシナジー効果も考慮して導入することになった」とのこと。

西武鉄道沿線で最も利用客が多い西武池袋線(池袋〜吾野)へのアイカサの導入については「池袋線沿線も今後拡大を前提に検討している」と教えてくれた。さらに現在はLINEプラットフォーム上でのサービス展開だが、今後はより利便性を高めるべく独立アプリの開発を検討しているとのこと。

京急がアクセラレータープログラムのデモデイ開催、社長賞は手荷物預かりサービスのecbo

京浜急行電鉄は8月27日、ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと共同で開催中のスタートアップ支援の取り組み「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」(京急アクセラレータープログラム)のデモデイ(成果発表会)を東京・品川で開催した。

今回は同プログラム第2期のデモデイとなり、手荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecbo、タクシーの相乗りのマッチングサービスを運営するNearMe、傘シェアサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Group、AIチャットボットを活用したホテルのカスタマーサポート支援サービスを提供するtripla、ヘリコプターのライドシェアサービス「CodeShare」などを展開するAirXの5社が採択企業として登壇した。

審査の結果、社長賞にecbo、オーディエンス賞にNearMeが輝いた。

ecbo cloak(ecbo)
ecbo cloakはコインロッカー難民を救済するサービスで、駅構内やカフェなどの特設スペースに荷物を預けられるのが特徴。京急との実証実験では、品川駅に設置されているコインロッカー数の50倍の荷物を預かることに成功。羽田空港にあるTIS(外国人観光案内所)での認知向上にも力を入れており、TICでecboのサービスを知って実際に利用する訪日観光客が増えているそうだ。今後は、羽田のTICから品川TIC、ecbo加盟店へのデリバリーなどを計画。最終的には、京急沿線すべてに配送可能なデリバリーサービスを提供を目指す。

nearMe.(nearMe)
NearMeは、同じ方向にタクシーで移動する人々をマッチングして、1人で利用するよりも実質的に安価なタクシー料金を実現するサービス。京急とは8月21日~8月27日に、品川、高輪、東銀座、秋葉原にある東急EXホテルから、羽田空港や都区内(中央区、港区、千代田区)の任意の場所に行ける相乗りのオンデマンドシャトル運行の実証実験を行った。今後は京急沿線と地域を繋ぐシャトルバスの実証実験も検討している。

アイカサ(Nature Innovation Group)
Nature Innovation Groupでは今回のプログラムの採択により、沿線11カ所にアイカサスポットを設置したほか、品川駅高輪口にある商業施設、ウィング高輪のB1Fにある京急ストア限定のクーポンとアイカサの連携、京急プレミアムポイントとの連携、京急オリジナルデザイン傘の製造などを実現。実証実験を行った7月は、品川エリアでの利用回数が同月の渋谷の133%という好成績を収めたそうだ。利用時間は10時間以下が60%、1時間以下の利用が17%という結果が得られたほか、品川エリアから駅前のSHINAGAWA GOOSまでの3分程度の利用もあったそうだ。渋谷はアイカサのサービス開始当時のサービスエリアで利用者も多く認知度も高いはずだが、京急との実証実験がそれを上回ったかたちだ。

tripla(tripla)
AIチャットボットを活用した多言語対応の宿泊予約サービス。ホテルのウェブサイトに予約機能を実装することで、オペレーションコストの削減を実現する。京急との実証実験では、京急EXの浜松町・大門前、品川・新馬場駅北口にtriplaを導入。導入後は予約件数が月あたり300件増、予約コンバージョンは業界平均が2.2%のところ、大門が3.8%増、新馬場が8.6%増になったとのこと。

SKY RESORT MIURA(AirX)
ヘリコプターのライドシェアサービスを提供。京急の実証実験では、三浦半島のコンテンツの充実や交通課題の解決をテーマとして新木場から三浦半島へのヘリコプター移動を計画。今後は三浦半島と都心部の新たな移動プラットフォームを開発していくという。

京急の取締役社長代表取締役を務める原田一之氏は、今回のデモデイについて「第1期からの成果が継続しており、どこも素晴らしいサービス」と言及したうえで、「ecboは京急沿線で3000件のスポットを開発し、荷物を携行しての移動を本気で少なくしていこうという取り組みを進めている。TISを活用して訪日観光客に積極的にecboを推進している点も評価した」と社長賞の評価ポイントを話した。

「京急を大企業だとは思っていないが、今回のスタートアップ企業の皆さんと一緒に事業開発した際に感じたのはやはりスピード感の違い」と原田氏。「今後も我々にもっと刺激を与えてほしい」と締めくくった。

京急が品川駅高輪口にシェアリングサービス集約拠点「KEIKYU SHARING STATION」を設置

京浜急行は8月27日、複数のシェアリングサービスを利用可能な施設「KEIKYU SHARING STATION」の第1弾として、JR・京急品川駅高輪口にあるSHINAGAWA GOOSに設置することを発表した。SHINAGAWA GOOSは、京急が保有するビジネスホテルを核テナントとした複合商業施設。

SHINAGAWA GOOSで提供されるシェアリングサービスは、傘の「アイカサ」、モバイルバッテリーの「充レン」、自動車の「タイムズカーシェア」の3サービス。これらのサービスは24時間いつでも利用可能だ。

アイカサは、傘を1本70円、月額最大420円でレンタルできるサービス。充レンは、1日324円でモバイルバッテリーをレンタルできる。タイムズカーシェアは、オンラインでクルマをレンタル予約できるサービス。ガソリン代込みで15分206円から利用できる。

1日70円、1カ月最大でも420円で傘を使い放題になるサービス。LINEプラットフォームを利用しており、アイカサを友だちに追加するだけですぐに利用できる

メールアドレスをクレジットカードがあれば利用可能。充電ケーブルは、Lightning、USB-micro B、USB-Cを選べる。1泊2日のレンタルで324円。1泊追加するごとに324円の追加料金がかかる

スマホで予約して、キーレスでクルマを15分単位で利用できるカーシェアリングサービス。ベーシッククラスの車種は15分206円、プレミアムクラスの車種は15分416円でクルマを借りられる。このほか、入会金1550円、月額基本料金1030円がかかる

同社はSHINAGAWA GOOSを皮切りに、これらのシェアリングサービスを駅周辺施設へ順次導入していく予定だ。

1日70円の傘シェア「アイカサ」がJR東日本系などから資金調達、駅周辺への設置加速へ

1日70円で傘を使用できる“傘のシェアリング”サービス「アイカサ」を展開するNature Innovation Groupは6月12日、JR東日本スタートアップと三井住友海上キャピタルを引受先とする第三者割当増資により、総額で約3000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

JR東日本スタートアップとは業務提携も締結し、駅や駅ビルなどへのアイカサ導入を加速させる方針。まずは本日よりJR上野駅・御徒町駅にアイカサが設置される。

これまでも何度か紹介しているアイカサは傘のシェアリングエコノミーサービスだ。ユーザーはLINEアプリから専用の傘が設置されている「アイカサスポット」を探し、QRコードを読み取り傘のロックを解除する。

借りた傘はどのアイカサスポットで返却しても良く、1日に何回借りても料金は70円。1ヶ月の上限金額は420円のため、6日以上使った場合もそれ以上追加で課金されることはない。決済はクレジットカードまたはLINE Payを通じて行う。

遊休スペースをアイカサスポットとして提供する事業者などはアイカサ利用料の一部をレベニューシェアとして受け取れるほか、顧客との新たな接点を作るためのチャネルとしても活用できる仕組みだ。

2018年12月の正式リリースから約半年、当初は渋谷の50箇所からスタートしたアイカサスポットは上野エリアを含めると200箇所を突破。設置している傘の本数も3000本〜4000本ほどに増え、登録ユーザー数も2万人を超えた。

利用するには決済情報とLINEのIDが必要なこともあり、今の所は返却率に関してもほぼ100%だという(一部で買取りたいというユーザーや、間違って持って行ってしまうユーザーはいるとのこと)。

Nature Innovation Group代表取締役の丸川照司氏いわく「リリース前には1箇所ずつ飛び込み営業をして何とかスポットを開拓していた」状態だったが、シェアリングエコノミーやSDGsの認知が広がっていること、少しずつ提携の事例が積み上がってきたことで、直近では当初思い描いていた以上にスポットの開拓が進んでいるようだ。

「インバウンドで問い合わせを頂いたり、こちらから話をするとすでに知ってくださっていたり。(タッグを組む)企業からの反応が半年で大きく変わり、お金を払ってでもアイカサを置きたいと言ってくれる事業者も出てきている。単に数が増えているだけでなく、自分たちにとって重要な場所に設置できるようになってきた」(丸川氏)

ローソン TOC大崎店に開設されているアイカサスポット

2月には都内にあるローソン5店舗にアイカサを設置した。以前丸川氏に取材した際に「日本では年間で約8000万本のビニール傘が消費されていて、それをリプレイスしていきたい」という話をしていただけに、実証実験段階ではあるものの正式にコンビニとタッグを組めたことは大きな変化と言えるだろう。

この実証実験を通じて成果が見込めるようであれば、今後はより多くの店舗へアイカサを設置する計画だという。そのほか多店舗展開する事業者としてはメガネスーパーとも提携オフィスに無料でアイカサを導入できる法人向けのプランも始めている。

加えて直近では自治体や街の交通インフラを担う鉄道会社、不動産デベロッパーとも提携に向けて動いているそうだ。5月には福岡市やLINE Fukuokaと協力して福岡に上陸。福岡市営地下鉄天神駅や西鉄福岡駅、キャナルシティ博多など約50箇所のスポットに1000本の傘を設置した。

本日6月12日からは冒頭でも触れた通り上野での本格展開もスタート。JR上野駅・御徒町駅に加え京成上野駅や東京国立博物館、東京都美術館、アトレ上野店、松坂屋など約50箇所が追加されることになる。

福岡ではすでに先行して駅への設置が始まっていたけれど、都内では今回の上野エリアが初めて。これが広がれば毎日のように電車移動するビジネスパーソンや学生などにとっては、より使い勝手がよくなりそうだ。乗車駅と降車駅双方にアイカサスポットがあれば、電車内に濡れた傘を持ち込まずにも済むだろう。

「JRでは全グループを合わせると推定で数千万本の傘を毎年処分しているという。忘れた傘をわざわざ取りに行く人もいないので、一定の処分コストもかかる。シェア傘の場合は処分することなく、同じ傘がぐるぐる回って行くので『移動を便利にすることで都市を快適にする』という考え方にもフィットして、今回の業務提携に至った」(丸川氏)

Nature Innovation Groupは京浜急行電鉄のアクセラレータープログラムにも採択されていて、今後は京急品川駅などへの設置も予定しているそう。アイカサをプラットフォームとして浸透させていくためには「各鉄道会社や事業者が(別のサービスではなく)共通してアイカサを導入していることが必要」(丸川氏)であり、今年はそのための提携に力を入れていく方針だ。

西鉄福岡駅

「半年間運営する中で、いい場所に傘を置ければしっかりと使われることはわかってきた。まずは駅周辺を中心にスポットを増やし、商業施設やオフィスビル、レジデンスまで広げていきたい。外出中に雨が降ってもすぐに傘を貸し借りできるような環境を作ることができれば、雨の日でも手ぶらで移動できるようになる。アイカサを雨の日のインフラにしていきたい」(丸川氏)

今後は新しい取り組みとして、サブスクリプションモデルのプランも計画しているとのこと。まずは今回調達した資金も活用して傘の製造とエリアおよびアイカサスポットの拡大を進める予定で「東京五輪が開催される2020年に3万本の設置を目指す」という。

上野エリアでは「パンダ柄」のオリジナル傘も設置する

渋谷発の傘シェア「アイカサ」が福岡上陸、LINE Pay連携も

Nature Innovation Groupは5月21日、福岡市内で傘のシェアリングサービス「アイカサ」を本格的に展開開始した。

具体的には、福岡市営地下鉄天神駅や西鉄福岡駅などの公共交通機関、ソラリアステージ、キャナルシティ博多などで天神・博多を中心に41スポットにアイカサが設置され、福岡オリジナルデザインの傘1000本で展開する。今後はスポット数を現在の10倍から100倍、傘の本数も数万本まで拡充することを狙う。

アイカサは昨年12月に東京・渋谷エリアから始まった、1日70円で傘を借りられるサービス。専用アプリは不要でLINEでアイカサと友だちになることですぐに使えるのが特徴だ。アイカサスポットに設置されている施錠状態の傘に張られているQRコードをスマホで読み取ることで解錠・決済が可能。

1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降からは1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニで傘を購入するより安価に利用できる。傘の返却は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。

今回の福岡でのサービス展開を記念してLINE Fukuokaと協業。「福岡限定でLINE Pay支払いで利用料が1日1円になる特大キャンペーン」を実施する。6月20日までの期間限定でアイカサの利用料金をLINE Payで支払った場合、1日1円で傘を借りられる。

福岡でのサービスローンチには、福岡市とLINE Fukuokaのほか、We Love天神協議会、博多まちづくり推進協議会が協力しており、以下の場所にアイカサスポットが設置されている。

  • 福岡市
    福岡市地下鉄天神駅(1カ所)
    福岡市庁舎(3カ所)
    福岡市中央区役所(1カ所)
  • LINE Fukuoka
    福岡市内オフィス(3カ所)
  • 西日本鉄道
    西鉄福岡(天神)駅(1カ所)
    ソラリアステージ(4カ所)
    ソラリアプラザ(2カ所)
    天神コア(1カ所)
    西鉄イン福岡(1カ所)
  • 福岡地所
    キャナルシティ博多(4カ所)
    博多センタービル(1カ所)
    クラスけやき通り(1カ所)
  • 三菱地所リテールマネジメント
    イズム(4カ所)
  • イオンストア九州
    イオンショッパーズ福岡店(2カ所)
  • パルコ 福岡店
    本館(1カ所)
    新館(1カ所)
  • オー・エイチ・アイ
    ノース天神(2カ所)
  • 博多大丸
    本館1階インフォメーションセンター(1カ所)
  • 西日本新聞ビルディング
    西日本新聞会館(2カ所)
    エルガーラホール(1カ所)
    エルガーラビル(1カ所)
  • 西南学院
    クロスプラザ(1カ所)
    2号間玄関(1カ所)

京急アクセラレータープログラム第2期にアイカサやecbo cloak、nearMeなどが選出

京浜急行は4月17日、ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと共同で開催中のスタートアップ支援の取り組みである「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」の第2期に採択されたスタートアップを発表した。

採択企業には、TechCrunchでも何度も取り上げたことがある傘シェアサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupや、TechCrunch Tokyo 2017のスタートアップバトルのファイナリストである手荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecbo、TechCrunch Tokyo 2018のスタートアップバトルのファイナリストであるタクシーの相乗りのマッチングサービスを運営するNearMeが選出された。そのほか、ヘリコプターのライドシェアサービス「CodeShare」を展開するAirX、AIチャットボットを活用したホテルのカスタマーサポート支援サービスを提供するtriplaも選ばれ、合計は5社。

アイカサ(Nature Innovation Group)

Nature Innovation Groupでは今回のプログラムの採択により、品川駅周辺のオフィスビル数棟や駅周辺商業施設にアイカサを設置。利用者にとっては突然の雨でも傘を低コスト借りられる場所が増え、アイカサ対応店舗では傘を借りに来る利用者に向けての販促が可能になる。中長期的には、京急グループ保有の商業施設やオフィスビル、マンション、ホテルなどにサービスを導入して、雨の日限定のキャンペーン施策などによる相互送客を実施したいとしている。利用客の移動データの取得・分析も進める。

ecbo cloak(ecbo)

ecbo cloakはコインロッカー難民を救済するサービスで、駅構内やカフェなどの空きスペースに荷物を預けられるのが特徴だ。ecbo cloakサービスを京急沿線店舗に導入し、「手ぶら観光」の訴求や大型荷物による電車内の混雑解消を目指す。

tripla(tripla)

AIチャットボットを活用した多言語対応の宿泊予約サービスを、京急系列のホテルに試験導入予定。ホテルのウェブサイトに予約機能を実装することで、オペレーションコストの削減を実現する。今後はバスやタクシーなどの移動手段とのワンストップサービスも検討していくとのこと。

nearMe(nearMe)

NearMeは、同じ方向にタクシーで移動する人々をマッチングして、1人で利用するよりも実質的に安価なタクシー料金を実現するサービス。京急との取り組みにより、沿線の新たな移動手段を創出。今後は観光などの需要に合わせたオンデマンドシャトルの試験運行などを予定している。なお同社は5月をメドに、東急リゾートサービスが運営する「季美の森ゴルフ倶楽部」でのゴルフ場の相乗り送迎サービスの試験運行も予定している。

CodeShare(AirX)

ヘリコプターのライドシェアを提供しているAirXは、京急とは三島半島におけるエアモビリティーを活用した観光プランの実現を目指す。同社によると、日本国内ではヘリコプターが空を飛ぶ乗り物の4割ほどの台数を占めているが稼働率は10%未満と低いとのこと。そこで稼働していないヘリコプターの管理や整備を所有者から請け負い、これらを複数人でシェアすることで低料金での飛行を実現するという。将来的にはハイヤーと変わらない料金での利用も可能になるそうだ。

京急は、今回の2期、前回の1期で採択された企業への出資についてはまったくの未定とのことだが、協業は順調に進んでいるとのこと。

同社はモビリティを軸としたライフスタイルの提案を目指しており、具体的には第1期採択企業のヤマップとは、「MIURA ALPS PROJECT」(三浦アルプスプロジェクト)として、ヤマップが提供する「YAMAP」アプリ上で、三浦アルプス登山マップを整備。観音崎京急ホテルや葉山マリーナを起点とした三浦の山をめぐるトレッキングイベントも昨年開催した。日本美食とは、アリペイなど15種類のQRコード決済に対応する「日本美食Wallet」を「京急ツーリストインフォメーションセンター羽田空港国際線ターミナル」、ラーメンフードコート「品達羽田」、ショッピングセンター「ウィング高輪」の一部店舗に試験導入している。

傘シェアサービス「アイカサ」を渋谷のオフィスに無料導入可能に、初期費用とランニングコストはゼロ

傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは3月18日、東京・渋谷周辺のオフィスにアイカサの無料導入サービスを提供開始した。同社の活動の本拠地である渋谷を、「ビニール傘を買う必要のない街」にすることを目指す。

アイカサは、1日(24時間)あたり70円で傘を借りられるサービス。最寄りの傘スポットで傘のレンタルと返却が可能だ。6日以上のレンタルは420円固定なので、たとえ返却し忘れても、コンビニでビニール傘を買うより安い。ユーザー登録や傘スポットの検索には専用アプリは不要で、LINE上で「アイカサ」を友達として追加して、ミニアプリを使うだけでいい。

現在の提供エリアは渋谷区が中心だが、北は埼玉・大宮(メガネスーパーコンタクト大宮DOM店)、西は東京・国立(コワーキングスペース「SEED PLACE」)、東は東京・門前仲町(メガネスーパー門前仲町店)、南は神奈川・横浜(メガネスーパー横浜西口店)など範囲は広がっている。ちなみにメガネスーパーは、モバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT」も導入するなど、各種シェアリングサービスを積極的に取り入れている印象だ。

今回の企業向けプランは、企業側に初期導入コストや月額のランニングコストは不要で、オフィスの入り口などに40×40センチほどの設置スペースをアイカサに貸し出すだけでOK。一般向けのアイカサではアプリ上に傘の置き場所が表示されるが、オフィス設置の場合は表示しないように設定できるため、従業員と来客以外の利用を制限することも可能だ。

傘シェアサービス「アイカサ」がメガネスーパーと提携、都内約30店舗に正式導入

傘シェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは2月1日、メガネスーパーを展開するビジョナリーホールディングスと業務提携を締結したことを明らかにした。今回の提携で都内にあるメガネスーパー約30店舗にて、アイカサを利用できるようになる。

アイカサは2018年12月にローンチされた傘のシェアリングサービスだ。ユーザーはLINEを通じて傘が設置されているアイカサスポットを探し、QRスキャナーを使って解錠や返却を行う。専用の傘を1日70円で気軽に利用できるのが特徴。わざわざ借りた場所に戻らなくても、アイカサスポットであればどこに返却しても問題ない。

ローンチ時にはカラオケ店や映画館、オフィスビルなど渋谷を中心とした約50箇所からスタートしたアイカサ。今回メガネスーパーとタッグを組むことで、新宿や池袋、上野、日本橋など都内の主要駅近くの店舗でもアイカサを利用できるようになる。

運営元のNature Innovation Groupによると、メガネユーザーからの「雨でメガネが濡れると凄く不快。拭いても水滴が取れず、視界が悪いままで、とてもストレスに感じる」という声が今回の提携のきっかけにもなっているそう。「メガネ着用者は勿論、メガネと普段は縁のない地域の方に向けても、メガネスーパーの店舗を通し『快適な雨の日ライフ』を提供出来るよう努めて参ります」としている。

なお両社では春先を目処に100店舗でのサービス導入も検討中とのことだ。

傘シェアサービス「アイカサ」がtenki.jp共同運営元から資金調達

2018年12月19日、傘シェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは、日本気象協会公式の天気予報専門メディア「tenki.jp」を日本気象協会と共同運営する、ALiNKインターネットを引受先とする第三者割当増資を実施した。

Nature Innovation Groupが提供している「アイカサ」は、「傘を持ち歩かない生活」という新しい雨の日のライフスタイルを実現すべく、誰もが簡単に街中のカラオケ店や飲食店などで傘を借りる/返すことを目指すサービス。サービスを開始した2018年12月3日の時点でユーザー登録数がで1300人超。今後、不安定な天候になる春先にかけて国内外のユーザーの利用が増えること見込む。

現在はアイカサは、東京・渋谷を中心に40~50カ所の傘シェアスポットで計1000本の傘が利用可能だが、今回の資金調達によりさらなるエリア拡大を進めていき、全国1万店舗を目指すとのこと。また、アイカサのサービスを提供中のエリアでは、市区町村単位でピンポイント雨予報が発表された際に「tenki.jp」アプリ内の広告掲載部分に「アイカサ」のバナーが掲載されるとのこと。tenki.jpアプリで天気予報を確認して、雨が降りそうならアイカサを借りるという流れを狙っているようだ。

コンビニの“ビニ傘”を代替、1日70円の傘シェアリング「アイカサ」が12月に公開へ

いきなりだけど、僕はコンビニのビニール傘(ビニ傘)のヘビーユーザーだ。

ズボラな性格のため天気予報をきちんと見ることもなく「今降ってないし多分大丈夫だろう」と傘を持たずに外出。結果的に雨が降ってきて、出先のコンビニで傘を買うことが頻繁にある(そもそも、もし雨が降ったらコンビニで買えばいいやと思っているからなのだけど)。

そんなことを繰り返していると玄関には傘が溜まっていくばかり。処分するのは面倒だし、どこかもったいない気もする。だから今回「アイカサ」の構想を聞いた時、1度は試してみたいなと思った。

1日70円で使い放題の傘シェアサービス

アイカサは12月に渋谷を中心とした都心部でリリースを予定している、“傘”のシェアリングサービスだ。

ユーザーはLINEでアイカサアカウントを友達追加し、盗難防止機能の付いたオリジナルの傘が置かれているアイカサスポットを検索。設置されている傘のQRコードを読み取り、ロックを解除してから利用する。アイカサスポットは店舗やオフィスビルなどの遊休スペースがメインで、ローンチ時点では40〜50箇所が登録される予定だという。

返却する際には傘立てにある返却用QRコードを読み込めばOK。返却場所はアイカサスポットであれば、どこでも好きな所を選べる仕組みだ。料金は1日70円で、24時間以内であれば違う傘を何度でもレンタルすることが可能。1ヶ月の上限金額も420円に設定されているので、月の利用回数が7日を超えた場合は追加料金なく使い放題となる。

1日70円という価格設定もそうだけど“複数の傘を何度でも使えて、好きな場所で返せる”というのがポイント。たとえば電車に濡れた傘を持って入りたくないので駅近辺のスポットで一度返却し、次の駅に到着したら今度は別の傘を利用することもできる。

目的地の近くに傘が余っているスポットがあればの話にはなるけれど、買い物の最中や映画館で映画を見ているだけ手荷物になる傘を手放す、といった使い方もありだろう。この点については、アイカサを運営するNature Innovation Groupを立ち上げた2人の話が興味深い。

「携帯電話は小さくなり、スマホの普及によってキャッシュレスなど色々なことが便利になっていっている。一方で傘はいまだに形もそこまで変わらず、ずっと持ち歩かないといけない。傘を手放せる方法を考えたのが最初のきっかけ。多くの人が当たり前に感じている不便を解決したい」(共同創業者の黒須健氏)

「もともとミニマリスト的な思考があり、買いたくもないものを買うのが嫌だった。急な雨のためにビニール傘を買う人の多くは、傘を買いたいわけではなく、濡れない体験を買いたいのではないか。そう考えた時により安く、より快適な形で濡れない体験を提供できれば面白いと思った」(共同創業者で代表取締役を務める丸川照司氏)

年間で約8000万本のビニール傘が消費される日本

2人の話では日本では年間で約8000万本のビニール傘が消費されているそう。「1本500円で換算すると400億円が使われていることになる。ここをリプレイスできれば、それだけでもビジネスとしては成立する」(丸川氏)という考えだ。

製造費は傘に広告を入れることによる広告収入で賄い、傘の利用料を軸に複数の収入源を見込む。たとえば傘に加えてアプリや傘立てに広告を入れることもできるほか、ユーザーの利用データが貯まればそれを活用したマネタイズプランも検討しているとのこと。傘の利用料に関しても、雨傘だけでなく日傘の展開もあるうるという。

どちらにせよそれらのプランが成り立つためには、一定数のユーザーの生活に根付いたサービスに育てる必要がある。そんな背景もあり、ユーザーの使い勝手を考えた上でモバイルアプリではなくLINE上で動くアプリとして開発。「(LINEアカウントを保有して入れば)アプリのダウンロードや新規登録などの手間もない。急に雨が降ってきた時でもすぐに使える」(丸川氏)ことにこだわった。

3月には渋谷エリアで150本のビニール傘を使ったβテストも実施。当時はテストということもあり、10分ごとに1円という料金で提供したところ、100人程度が傘のシェアリングを体験したそう。ある程度ニーズがある実感を得たため、アップデートを加えたものを正式版としてリリースすることになった。

カギはアイカサスポット、雨の日のインフラ目指す

アイカサを開発するNature Innovation Groupの共同創業者。左が代表取締役を務める丸川照司氏、右が黒須健氏

アイカサの使い勝手を決める要素としては、もうひとつ重要なものがある。実際に傘を借りたり返したりするためのアイカサスポットだ。黒須氏も「スポットの開拓がアイカサのUXに1番影響を与える部分」だと話していて、今後はスポットがどれだけ充実していくかがポイントとなりそうだ。

遊休スペースをアイカサスポットとして提供する提携店にとっては、使ってない場所を有効活用することで副収入を得られるほか(アイカサ利用料の一部をレベニューシェア)、既存顧客の満足度向上やこれまで接点のない顧客と新たな関係性を築くためのツールにもなりえるという。お店のページにクーポンを表示できるような機能も考えているようだ。

集客ツールとしても機能しうる点などは荷物の一時預かりサービス「ecbo cloak」などと近しい部分もあるけれど、傘の場合は店舗側のスタッフにほとんど余計なオペレーションが発生しない部分はひとつの特徴と言えるかもしれない。

昨今は様々な企業がSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを活発化させているけれど、アイカサでもシェアリングの仕組みを通じて継続可能な傘の在り方を推進していく計画。軍資金として8月にはIncubate Fundと他1社から資金調達も実施した。

今後はアイカサスポットの拡大に向けた企業や行政との連携も強化しながら、2020年には東京を中心とした全国で3万本の傘が流通するサービスを目指す。

「新しい『雨の日のインフラ』を作っていきたい。これまでしょうがなく買っていたビニール傘を買わずに済んだり、長時間雨宿りしていたようなことがなくなったり。大きい目標ではあるが、10年とか15年経った頃に『昔は雨が降った時にビニール傘を買っていたんだよ』という会話が生まれるような世界観を目指して取り組んでいく」(丸川氏)