欧州の物流業界に一石を投じる貨物フォワーディング企業Sennderが約88億円調達、評価額約1100億円超えに

2020年のeコマースの大ブームに加え、新型コロナウイルスの影響から物の移動をより効率的に行うことが求められていることもあり、貨物フォワーディング(貨物利用運送事業。貨物をどのように、どこへ運ぶかを手配するプロセスであり、その作業を支える技術のこと)は物流業界の中でも特に重要な分野となっている。この分野における大手企業の1つが、現地時間6月1日、この機会を生かすための資金を調達したことを発表した。

欧州地域の貨物輸送(特にトラック運送)に特化したデジタル貨物フォワーダーであるSennder(センダー)は、8000万ドル(約88億円)の資金を調達し、評価額が10億ドル(約1100億円)を超えたと発表した。

ベルリンを拠点とするこのスタートアップは、2021年に入ってから資金調達を繰り返している。2021年1月には1億6000万ドル(約176億円)の資金調達を発表しており、今回の8000万ドルでシリーズDラウンドをクローズした。今回の延長シリーズDはBaillie Gifford(ベイリー・ギフォード)が主導し、Hedosophia(ヘドソフィア)、Accel(アクセル)、Lakestar(レイクスター)、HV Capital(HVキャピタル)、Project A(プロジェクトA)、Scania(スカニア)が前回のシリーズDから参加している。

今回のラウンドによって、3億5000万ドル(約384億円)を超える資金を調達したSennderは、貨物輸送業者の中でも最も資金力のある企業の1つとなった。現在この分野は注目を浴びており、欧州のZencargo(ゼンカーゴ)も5月に4200万ドル(約46億円)を調達したばかりだ。競合企業には米国のFlexport(フレックスポート)などがある。

Sennderは有機的に成長を遂げているが、規模を拡大するためにいくつかの買収も行っている。これは、市場の活性化だけでなく、細分化が進んでいることの表れでもある。5月にはCars&Cargo(カーズ&カーゴ)を買収し、フランスとベネルクスでの存在感を強めた。2020年にはUber Freight Europe(ウーバー・フレイト・ヨーロッパ)とEveroad(エバーロード)を買収し、イタリアの郵政公社であるPoste Italiane(ポステ・イタリアーネ)との合弁会社も設立。欧州に同社は全部で8つのハブを持つことになった。

Sennderによれば、同社は今後もこの種の買収を行う計画で、現在のトラック1万2500台におよぶネットワークを拡大するために、DAX30(ドイツ株式指数)のうち10社、Euro Stoxx(ユーロ・ストックス)50のうち11社と提携し、2021年にはトラック100万台分以上の輸送量を見込んでいるという。

「2020年から2021年に向けて、すでに1件の買収と複数の戦略的パートナーシップの締結を行い、その勢いを維持できていることを喜ばしく思います」と、Sennderの共同設立者であるCEOのDavid Nothacker(デイビッド・ノーサッカー)氏は、声明の中で語っている。「私たちは欧州における事業を拡大し、より多くの運送者や荷主をSnnderのプラットフォームに取り込み、SaaSなどのデジタルサービスを拡大していきます。買収や戦略的提携もこの戦略の一環であり、今回の追加資金は適切な機会に資本投下する柔軟性を当社にもたらします。Baillie Giffordは、革新的な技術を持つ企業を次々と支援してきました。彼らの支援は、我々のチーム、技術、ビジネスモデルに対する信頼の証です」。

Baillie Gifford European Growth Trust PLCの共同マネージャーであるStephen Paice(ステファン・ペイス)氏は、次のように付け加えた。「欧州の物流業界に一石を投じるSennderチームの旅に参加できることをうれしく思います。Sennderの技術は、非効率性や不必要な二酸化炭素排出に悩まされている業界で、出資者や社会に多大な価値を生み出す可能性があると確信しています。これまでの実績に加えて、特に印象的だったのは、目的意識を持った起業家精神が同社内に浸透していることです。これが長期的な成功のための重要な要素となることは間違いありません」。

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

IFAベルリン2021が中止、「新型コロナワクチン接種の状況が見通せない」

IFAは2020年に会場で開催された極めて少ない展示会の1つとなったが、gfu Consumer & Home Electronics GmbHは2021年のイベントを中止する。当初、ベルリンで9月3〜7日に予定されていた大規模なコンシューマーエレクトロニクス国際見本市は休止する

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最大の理由として、運営者は新型コロナウイルス変異型の脅威、そして世界のワクチン接種のスピードと今後の進捗に関する不確実性を挙げている。

「究極的には、世界の健康問題に関するいくつかの主要な指標が望んでいた正しい方向に速く向かいませんでした。例えばアジア南部では新たな新型コロナ変異型が急速に拡がっていて、世界のワクチン接種プログラムのスピードは依然として不透明です」と運営組織はプレスリリースで述べた。「これは参加を約束していた、あるいは関心を示していた企業、メディアやビジターにさらに不確実性を与えています。IFAだけでなく世界中の同様のイベントのために参加者は皆、予算や投資、移動など前もって計画する必要があります」。

もう1つの大きな理由が、Messe Berlin(コンベンションセンター)が緊急医療施設、そしてワクチン接種会場として今後も引き続き使用されることだ。ARENA Berlinで計画されているBerlin Photo Week、そしてHIFT Mobilityイベントは開催される。一方でIFAは2022年9月2日に戻ってくる予定だ。

今回のニュースの前には、数多くの有名企業が2021年6月下旬にバルセロナで開催されるMWCに出展しないことを決めている。これまでのところ出展を取りやめた企業はQualcomm、Google、IBM、Nokia、ソニー、Oracle、Ericsson、Samsung、Lenovoなどだ。前回のIFA同様、MWCの運営組織は移動規制や出展を取りやめた企業、ワクチンを接種した人ですら持っている一般的な警戒感があることを考慮し、数多くの安全措置を取っていること、そしてイベントを縮小する意向を示している。

MWCはオンラインと会場での展示を展開するハイブリッドイベントのようなものになる。一方、IFAは完全にキャンセルとなったようだ。一般の人も来場するという点でベルリンのトレードショーは他の見本市と大きく異なる。

【更新】MWCの主催者は、TechCrunchに次のようなコメントを寄せてくれた。

世界情勢が不透明な中でイベントを企画するのは容易なことではありません。また、今年、常連客を集めるのに苦労されたイベント業界の方々にも同情いたします。私たちは、IFAのようなイベントが来年も開催されることを願っています。今年のMWCバルセロナは数週間後に迫っていますが、私たちは自分たちの計画に自信を持ち、イベントを成功させるためにパートナーと懸命に取り組んでいます。

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

【コラム】2021年、テック見本市は復活するのか?

この1年はカンファレンス業界にとって壊滅的な1年だった。これはTechCrunchでも取り組んできた問題であり、我々はすでにプログラムをバーチャル環境に移行している。地理的条件、出席率、その他のさまざまな要因に応じて、個々のケースごとに個別の解決策が必要であることは明らかである。

IFAは対面の要素について強気であることを実証している。ベルリンで開催されたテクノロジーショーは、ヨーロッパにおける数少ないイベントの1つとなった。IFAは2020年9月に、大幅に縮小されたもののリアルイベントを開催した。

「少し詩的な表現をすると、例年の夏の終わりには、ベルリンには特別な空気があり、朝外に出るとこの空気を感じることができます」とディレクターのJens Heithecker(イェンス・ハイテッカー)氏は2020年のイベントについて筆者に語った。同イベントの出展企業は2300社から約170社に規模が縮小されている。

新型コロナウイルスとその変異株に対する懸念が長期化しているにもかかわらず、案の定、同組織は2021年大規模な復活を計画している。このショーの秋の復活を発表するプレスリリースは、まさにお祝いモードである。

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「新型コロナウイルスのパンデミックから世界が回復に向けて前進する中、IFAベルリンは2021年9月3日から7日にかけて、フルスケールのリアルイベントを開催します」と同社は記している。「あらゆる業界のブランド、メーカー、小売業者がベルリンで出展し、ネットワークを構築し、ともにイノベーションを推進することに大きな関心を寄せています」。

同組織は、2020年のイベントから引き続き行われる安全衛生対策を強調し、まだ規模について語る準備は十分に整っていないものの、カンファレンスの新しい内容や方向性をいくつか紹介している。

同社は声明で次のように述べている。「これまで同様、訪問者や出展者の安全を守ることが最優先事項です。ご来場のみなさまの健康を確保するために入念な感染予防対策を講じますので、IFAベルリン2021が出展企業数や来場者数で過去最高記録を更新することは難しいかもしれませんが、業界を再びリードするべく、IFAは本格的な復活を目指します」。

一方スペインでは大手企業数社が「バーチャル」でのみショーに参加する意向を示しているため、GSMAは現在も方向性を検討している。

主催者はTechCrunchに以下の声明を提供した。

MWCバルセロナ2021では、すべての企業の参加は難しい状況ですが、Verizon※、Orange、Kasperksyなどの出展企業に参加していただくことをうれしく思います。誰もが独自のMWC体験を楽しめるように、業界をリードするバーチャルイベントプラットフォームを開発しました。MWCバルセロナに集う方々全員が最適なかたちで参加できるよう、リアルとバーチャルのオプションが用意されています。一部の出展企業の決定を尊重し、それぞれの企業と協働しながらバーチャルプラットフォームへの参加を推進しています。

(※情報開示:Verizonは本誌TechCrunchを所有)

Google、IBM、Nokia、Sony、Oracle、Ericssonはすでにリアル参加しないことを表明している。その他の大手企業はまだ未定のようだ。すべては、最終的に中止が決まった2020年のイベントを思い起こさせる。

こうした大規模なイベントの必要性は、パンデミックが発生する前から疑問視されていたが、バーチャルイベントへの移行にともなって真に浮き彫りになった。実際のところ、ハードウェア関連のリアルイベントには依然として価値があるが、多くはバーチャル環境に適応してきている。先日開催されたCESで学ぶところがあったとしても、このシステムにはまだ解決すべき問題がたくさんある。特にコンテンツの優先順位づけに関連する問題として、すべてが同じファネルを通して効果的に配信されていることが挙げられる。

さまざまな要因が、こういったイベントへの参加意欲を左右する。最も基本的なレベルでは、個人が安心できるか否かだろう(過去のイベントの混雑した写真を見るたびに本能的な反応を示すのは筆者だけではないだろう)。多くの人にとって、大規模な室内カンファレンスにいきなり参加することは、システムに対するストレスのようなものを多少なりとも感じるものではないだろうか。ワクチン接種や特定の地域におけるパンデミックへの対策に関連する要因も存在している(いずれも数カ月のうちに大きく変動する可能性がある)。

米国時間4月15日、ドイツの連邦保健大臣が緊急警報を発し、規制を強化するよう各州に求めた。「2020年の秋以降、迅速な行動の必要性が顕著になっている」とJens Spahn(イェンス・シュパーン)保健大臣はメディアを通じて警鐘を鳴らした。

この他にも、参加を検討している人の居住地や職場が出張を承認するかどうかなど、さまざまな要素がある。多くの企業は不要不急の出張を制限しているが、仕事が何かによって「不要不急」の定義は異なってくるかもしれない。しかし、その間にどれだけの変化が起こり得るかを考えると、多くの人にとって最も健全な戦略は、リモートで物事に取り組むことだ。

4月第3週の初め、GSMAはこれまでの参加者に向けて「MWCバルセロナ2021が開催される理由について」というタイトルの電子メールを配信した。このメッセージは、バーチャル出展を選択する出展者に対して直接話しかけているように受けとれる。

「これを読まれる時期によって異なりますが、バルセロナで開催されるMWC21の開幕まで残り約12週間となりました」とCEOのJohn Hoffman(ジョン・ホフマン)氏は記している。「2020年は混乱をもたらしたというだけでは不十分な表現であり、新型コロナウイルスの影響を受けたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。私は将来に希望を持っており、またMWC21で私たちのエコシステムを招集できるということをとても楽しみにしています。誰もがリアル参加できるわけではないことを認識しており、MWCバーチャルプログラムでショーのコンテンツをお届けすることで物理的なイベントを補強しますので、その点は問題ありません」。

フラッグシップショーを1年間中断していたら、壊滅的だったかもしれない。こうした主催者、そして観光費に頼る地方自治体の多くにとって、2年間という期間は考えられないだろう。新型コロナウイルスのパンデミックが発生した年のMWCのバーチャル戦略は、当然のことながら未熟なものだった。

しかし1年以上が経過した今、GSMAをはじめとする各組織はより強固な戦略を確立しているはずだ。実際のところ、バーチャルへの移行は1回や2回限りのものではない。パンデミックの影響を強く受けている多くの企業や人々にとって、これは未来の姿を象徴しているのだ。

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

パソコンやスマホ、スクーターなどの電子機器サブスク事業成長に向けて独Groverが約79億円調達

商品を自分で所有するのではなく、一時的に利用するために少額の支払いをするという循環型経済のコンセプトを取り入れたスタートアップ企業Grover(グローバー)が、ヨーロッパにおける事業、さらにその先を見据えた規模拡大のために6000万ユーロ(約79億円)の資金調達を行った。同社はベルリンを拠点とし、パソコンやスマートフォン、ゲーム機やスクーターなどの電子機器を一定の料金で貸し出すサブスクリプションモデルを展開している。

調達の内訳は、株式で4500万ユーロ(約59億円)、ベンチャー融資で1500万ユーロ(約20億円)である。

Groverの登録者数は2020年9月時点で10万人。現在は15万人で、2021年中に3倍の45万人の登録を目指すとしている。市場拡大を目的に資金を活用し、ドイツやオーストリア、オランダ(すでに事業は稼働中)における事業成長や、スペインや米国におけるローンチも予定されていて、さらに健康やフィットネスデバイス、消費者向けロボットやスマート家電などの製品も新たに取り扱っていく。

また、そのレンタルサービスにおけるイノベーションに投資していく計画もある。2020年のコロナ禍によって多くの人が金銭面の余裕がなくなり、この先どのような機器が必要になるかなど、将来のことを計画することが難しくなったことで、多くの人が消費を少なくして自身や他の人が持つものを有効活用することに関心を持ち始めた。

「消費者は製品購入時に、使いやすさや柔軟性、長く使えるかどうか、という点を評価するようになりました。テクノロジーが実現する生産性や娯楽、大切な人とつながる機能などを考える際に特に顕著です」とGroverのCEOであるMichael Cassau(マイケル・カサウ)は話す。「新たな調達資金により、私たちは世界中のより多くの人々にこうした可能性を届けられるようになりました。これにより弊社にご登録頂いているみなさまに比類ない顧客体験を提供し、人々や事業がテクノロジーを使ってその恩恵を享受できるさらに革新的な方法を提供できるようになります。投資家のみなさまからの心強いサポートによって、当社のサービスがみなさまにお届けする大切な価値のみならず、Groverの大いなる成長可能性も確かなものとなりました。私たちはまだ、1兆ユーロ(約130兆円)のグローバル市場の入り口にいるに過ぎません」。

JMS Capital-Everglen(JMSキャピタルエバーグレン)はシリーズBの株式ラウンドを主導し、Viola Fintech(ビオラフィンテック)やAssurant Growth(アシュアレントグロース)、既存の投資元であるcoparion(コパリオン)、Augmentum Fintech(アグメンタルフィンテック)、Circularity Capital(サキュラリティキャピタル)、Seedcamp(シードキャンプ)、Samsung Next(サムスンネクスト)といった企業が参加、また名前が明かされていない企業創業者やエンジェル投資家もヨーロッパや北米などから参加。Kreos Capital(クレオスキャピタル)が融資を行った。

Samsungは戦略的投資家だ。Goverとともに2020年12月にサブスクリプションサービスをローンチしているが、同社のS21シリーズが選択可能なモデルとなっており、それ以外にもTab S7やGalaxy Aモデル、またプランによってはウェアラブルデバイスやスマートホームデバイス、テレビ、ノートブックなども利用できる。ドイツで開始されたSamsung Powered by Groverというサービスは、今回の投資の一部を利用して他の市場に展開していく計画もある。

この資金は、Groverが2.5倍(150%)の成長をした年の翌年に得られる。最も直近の年次レポートによれば2020年の9月の時点で10万人ものアクティブユーザーが存在し、同時期に1万8000台のスマートフォン、6,000ものAirPods、1300もの電子スクーターをレンタルしているとされている。また、最も直近の事業年度で、純収入は約4300万ドル(約47億円)、経常収益は年間7100万ドル(約77億円)で、EBITDAベースで黒字に転じている。

パンデミックの直前に250万ユーロ(約3億円)の融資を受け、2018年に4400万ドル(約48億円)をシリーズA調達、2019年には4800万ドル(約52億円)を株式と負債を合わせたプレシリーズBで調達した。評価額は開示されていない。

同社のサービスは、サブスクリプション経済モデルを中心とするサービスを形成するスタートアップ企業の広いカテゴリーに属する。サブスクリプション経済モデルは、クルマなどの資本を多く必要とするカテゴリーを扱うが、より手頃でインターネットで完結する音楽や動画配信といった消費可能商品も対象としている。

実際、物理的なDVDを届け、見終わったら次の映画を観るために返却してもらうというサブスクリプションモデルから始まったNetflixの歴史をなぞらえ、Groverは「ガジェットのNetflix」と呼ばれている。

クルマや映画と同じく、サブスクリプションでガジェットを所有することについては議論の余地がある。消費者は、手にするものが高額になればなるほど、購買余力に対して多くの割合を占めるようになればなるほど、自分のものとして所有するためにお金を出すことについて消極的になると考えられる。ガジェットの価値は消費者が購入した直後から下がっていくのだから尚更だ。

一方、現在では多くの消費者がサブスクリプションに登録し、普段利用しているサービスに電子的に支払いを行っている。Amazon PrimeやSpotifyと同様に、Groverを含め、物理的なものを扱うその他のサブスクリプションは、簡単にサービスを受けられるというモデルを物理的な商品に適用しようとしている。

小売業者にとっては、消費者に製品を提供する別の選択肢が生まれることになる。直接購入だけでなく、クレジットや後払いなどのオプションを提供することによって契約を成立させることが可能となる。ショッピングカートに入れたまま放置されたり、オンラインの競合他社に競り負けたりすることも現実ではよく見られるので、少しでも収益を上げることができればそれは勝利である。そして、商品のメンテナンスをGroverのようなサードパーティに任せ、ガジェットを実際に所有したいとする顧客に対しての割増金を設定したり、ビジネスの安全性を充分に高めたりすることができれば、直接販売よりもずっと利益率が高くなる可能性もある。

中古商品を使うことに懸念する人もいるが、状況は変わりつつある。消費者が自分の持っているものを再販売することを手助けすることで大きな成長を遂げた企業が数多く存在する。このトレンドの影には、購入者が支出を抑えたいと考える(そして販売者は多少なりとも支払いを受けることができる)ようになったことがあるが、すでに経済の中で用いられたものを使うことで、環境負荷を減らしたいと考える人が増えたことも関連している。ヨーロッパだけでも、4月第1週にはブライトンに拠点を置くMPBが約7000万ドル(約76億円)を中古カメラ設備マーケットプレイスのために調達した。その他最近の取引としては、中古マーケットプレイスであるスペインのWallapop(ワラポップ)が1億9100万ドル(約208億円)を調達し、衣料系に特化したVestiaire Collective(バスティエールコレクティブ)が2億1600万ドル(約235億円)を調達している

ここで興味深いのは、時流なのか、Groverがガジェットのサブスクリプションモデルに風穴を開けたからなのか、同社はこれまで紆余曲折のあった分野で躍進を遂げているように見えることだ。

米国のLumoid(ルモイド)も、ガジェットのレンタルに注目しており、大手小売業のBest Buy(ベストバイ)との契約を結び注目されながらも、サービスを行うのに必要な資金の調達に失敗し、最終的には閉業した。この市場に挑戦しているのはGroverだけではない。たとえばTryatec(トライアテック)Wonder(ワンダー)なども、スタートアップからの技術の挑戦に注目しているようである。

大きな問題は、Groverがそのレンタル、サブスクリプションモデルの市場をこれから見つけられるかどうかではなく、サプライチェーン管理、商品の発送と受け取り、必要に応じた調整や修復、それらにおける強力な顧客サービスを維持できるかどうかの経済性を解消できているかということだ。これまでに何度も見られていたように、あるレベルにおいて良いアイデアと考えられても、実際に実行するとなると非常に難しいということは珍しくない。

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タグ:Groverサブスクリプションドイツベルリン資金調達レンタル循環型経済

画像クレジット:Grover

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

企業向けノーコードツールの米国展開に向けてベルリンのBryterがさらに72.5億円調達

ノーコードスタートアップ企業が、企業の間で多くの支持を集め続けている。ノーコードを使って、従業員たち(まあ非技術者ではあるもののソフトウェアそのものは毎日利用しているような人たち)が、自分の仕事の反復的な部分を実行させるためのアプリを作っているのだ。そうした従業員たちは仕事の世界では「市民コーダー」とも呼ばれている。

ベルリンを拠点とするBryter(ブライター)は、AIを活用したノーコードの新しいスタートアップだ。これまでに約100社のグローバル企業で、約2000のビジネスアプリケーションやワークフローに利用されているプラットフォームを、構築してきたが、今回そのチャンスをさらに拡大するために、新たな資金調達を発表した。今回BryterがシリーズBとして調達したのは6600万ドル(約72億5000万円)で、この資金は、同社のプラットフォームへの投資と、2020年開設したニューヨークオフィスから始める米国全体に向けての事業拡大に充てられる。CEOで共同創業者のMichael Grupp(マイケル・グラップ)氏はインタビューの中で、今回の資金調達は、同社のツールに対する多くの需要があることを受けて行われたものだと語っている。

Micha-Manuel Bues(ミカ=マヌエル・ビュー)氏ならびにMichael Hübl(マイケル・ヒューベル)氏と、共同で会社を創業したグラップ氏は「2020年はローコード、ノーコードのプラットフォームにとってすばらしい年でした」と語る。「みんなが気づいたのは、ほとんどの人は技術に関心がないということです。人びとはユースケースにしか関心がないのです。仕事を終わらせたいだけなのですから」。彼らのサービスを使う顧客には、欧州のMcDonald’s(マクドナルド)、Telefónica(テレフォニカ)、PwC、KPMG、Deloitte(デロイト)をはじめとして銀行、ヘルスケア、そして製造業などが名を連ねる。

今回のラウンドを主導しているのはTiger Globalで、既存の投資家であるAccel、Dawn Capital、Notion Capital、Cavalry Venturesが参加し、そして数多くの個人投資家たち(たとえばDataDog CPOのAmit Agharwal(アミット・アガルワル)氏、Qilkの元CEOのLars Björk(ラーズ・ビョーク)氏、Seal Softwareの創業者でCEOのUlf Zetterberg(ウルフ・ゼッターバーグ)氏、ServiceNowの元グローバルSVPのJames Fitzgerald(ジェームズ・フィッツジェラルド)氏など)も加わっている。

AccelとDawnが共同して主導した1600万ドル(約17億6000万円)のシリーズAが行われたのは、まだ1年も経っていない2020年6月のことだった。この急速な資金調達ペースは、ノーコード / ローコード両分野への関心の高さを示すものであり(Bryterの企業顧客数はそのときの50社に比べて倍増している)、同時にこの分野のスタートアップたちが鉄は熱いうちに打とうとしていることを示している。

この分野を狙うのは1社だけではない。Airtable(エアテーブル)、Genesis(ジェネシス)、Rows(ロウズ)、Creatio(クリエシオ)、Ushur(アッシャー)など、ここ数カ月の間に資金調達を行った「非技術者のためのハンズオンテック」指向のスタートアップ企業は多い。

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自動化が、このような活動を推進する大きなトレンドとなっている。現在、ナレッジワーカーたちは、ほとんどの時間をアプリで過ごすようになっている。これはパンデミック以前から進んでいた状況だが、パンデミックの中でさらに進んでいる。そうした作業の中には、人の手による作業や評価が必要なものもあるが、ソフトウェアによってそれらの作業の大部分が自動化されてきている。

UiPath(UIパス)、Automation Anywhere(オートメーション・エニウェア)、Blue Prism(ブルー・プリズム)などの企業が大きな役割を果たしているRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、そうした活動の大きな部分を占めている。特にフォームの読み取りや大量のデータ入力に関しては顕著だ。しかし、RPAが一般的に使用されていない(少なくとも「まだ」使用されていない)、特定のアプリ内での多くの処理や活動が残されている。そしてそういう場所こそが、技術者ではない人たちが、Bryterのようなノーコードツールが非常に有用な役割を果たしてくれることに気づいている場所なのだ。そうしたノーコードツールは、人工知能を利用して、よりパーソナライズされ、しかも拡張性のある自動化を実現してくれる。

「多くのケースで、私たちはRPAのさらに上にサービスを提供しています」とグラップ氏はいう。

同社のプラットフォームが導入されている分野は、コンプライアンス、法務、税務、プライバシーとセキュリティ、調達、管理、人事などで、そこにバーチャルアシスタント、チャットボット、インタラクティブなセルフサービスツールなどが組み込まれているという。これらは人間に代わるものではないが、情報を処理するための特定の作業に必要な人間の時間を削減してくれる。

そのスケーラビリティの高さと、技術的なアーリーアダプターを超えて急速に顧客を獲得できたことが、今回の資金調達の理由だ。Tiger GlobalのパートナーであるJohn Curtius(ジョン・クルティウス)氏はこう語る「Bryterは、顧客の真の痛みを解決できる高品質の製品、大きな市場機会、世界クラスの創業チームなど、一流のソフトウェア企業の特徴をすべて備えています。私たちの調査によれば、Bryter社の顧客からのフィードバックは圧倒的に肯定的なものでした。今後数年間で同社が新たな高みに到達することを期待しています」。

Dawn CapitalのパートナーであるEvgenia Plotnikova(エブガニア・プロットニコバ)氏はこう付け加える「Bryterは2020年爆発的な成長を遂げ、多くの分野やユースケースですばらしい顧客を獲得しました。しかし、これは驚きではありません。パンデミックの影響を受けた世界では、デジタル化は『あれば便利』なものではなく、もはや『必要不可欠』なものなのです」。

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タグ:Bryterベルリンノーコード資金調達ドイツRPA

画像クレジット:gilaxia / Getty Images

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:sako)

MessengerやWhatsAppに「会話型コマース」を導入するCharlesが8.3億円のシード資金を調達

WhatsApp(ワッツアップ)などのチャットアプリで製品を販売したい企業向けに「会話型コマース」のSaaSを提供するベルリンのスタートアップCharlesが640万ユーロ(約8億3000万円)の資金を調達した。

AccelとHV Capitalが主導した今回のシード資金は、同社の会話型コマースプラットフォームの規模拡大と既存の需要に対応するために使用される。

共同創業者のArtjem Weissbeck(アートジェム・ヴァイスベック)氏とAndreas Tussing(アンドレアス・タッシング)氏がWhatsApp内でストアを運営する実験を1年間行った後、2020年に立ち上げたCharlesは、企業がWhatsAppやその他のチャットアプリで商品やサービスを販売するのを可能にし、「コンバージョン率、顧客ロイヤルティそして最終的には収益を向上させる」ことを目的としている。

このSaaSは、WhatsAppやMessenger(メッセンジャー)などのチャットアプリのAPIと、Shopify(ショッピファイ)、SAP、HubSpot(ハブスポット)などのショップ / CRMシステムを接続し、ユーザーフレンドリーなインターフェイスで提供するものだ。これにより企業は、潜在顧客がすでに利用しているチャネルで顧客とより容易に出会うことができ、販売に関する問い合わせやサポートと、実際のコンバージョンとの間のギャップを埋めることができる。

「『トラフィック』とそれにともなう『コンバージョン』は、ストリート(小売店舗)やブラウザ / ネイティブアプリからチャットアプリへと急激に移行していくでしょう」とヴァイスベック氏は語る。「会話型コマースはコマースの第3の柱となり、すべてのチャネルを結びつけ、電話番号で顧客を識別することで、パーソナライゼーションの可能性を最大限に引き出すことができるようになるでしょう」。

この移行は、カスタマージャーニーの設計や、(アジアは別として)これまでのウェブショップや電子メールを中心とした技術スタックの観点から、企業に「大きなチャレンジとチャンス」をもたらすと同氏は主張する。

「究極的に当社の技術は、企業がこのチャレンジを克服するためのOSを提供します」とタッシング氏は付け加えた。「当社のソフトウェアのコアは、チャットアプリとショップ / CRMバックエンドを直感的なインターフェースで統合し、人間のチャット販売エージェントを中心に据えて、チャットボットとAIでサポートします」。

AccelのパートナーであるLuca Bocchio(ルカ・ボッキオ)氏は、会話型コマースが「ブランドにとって重要なチャネル」として台頭してきており、ブランドが顧客と接する方法を再構築するトレンドであると述べている。「これは、カテゴリーを定義する新たなツールが登場する可能性を示唆しています」と同氏は語り、Charlesがそのようなツールの1つになる可能性を秘めていると指摘した。

直接の競合相手を尋ねるとヴァイスベック氏は、「潜在的な顧客と話をすると、追加チャネルとしてチャットアプリを取り入れ始めているZendesk(ゼンデスク)のような既存のカスタマーサービスツールを使っていることがほとんどです」と答えた。「これらのツールは通常、『チケット発行(ticketing)』ロジックに基づいて構築されており、顧客からの問い合わせ(チケット)を可能な限り迅速に解決するよう最適化されていて、セールスにフォーカスしたものではありません」。

これに対し、Charlesは「フィード(feed)」ロジックで構築されており、顧客との対話を継続的な会話やエンド・ツー・エンドの関係として、顧客が見ているのと同じように表示することができるという。

「さらに、ショップ / CRMバックエンドと深く統合し、エージェントが商品を販売したり、カートや契約書を作成することを容易にしています。これらはすべて、非常にデザイン性に優れた直感的なインターフェースで、エージェントが楽しく使え、中心にいるようにしています」とタッシング氏はいう。「(エージェントは)チャットボットにサポートされていますが、置き換えられてはいません」。

一方、収益モデルはシンプルなものだ。企業はCharlesの固定費をカバーするために月額の基本料金を支払い、その上にコンバージョンが発生した場合に同社は収益を得る。「当社は売上高のわずかなシェアを受け取ることで、共同のインセンティブがあるように保証しています」とヴァイスベック氏は説明してくれた。

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画像クレジット:Charles

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(文:Steve O’Hear、翻訳:Aya Nakazato)

インターネット広告のOLXが運営するベルリン拠点の中古車マーケットプレイスを閉鎖、中南米・アジアに重点

英国の中古車販売ポータル、Cazoo(カズー)は現地時間3月29日、70億ドル(約7693億7000万円)の企業価値で米国のSPAC(特別買収目的会社)と組んで膨大な資金を獲得したが、別の巨大中古車販売会社でもの事業統合が置きている。TechCrunchが情報を入手し確認したところによると、ベルリン拠点の新興市場向け中古車マーケットプレイスを運営するFrontier Car Group(FCG、フロンティア・カー・グループ)のベルリン市内での事業が閉鎖される。その結果100名分の職がベルリンからインドへ移ると同社はいう。

FCGの主要株主であるOLX Group(Naspersのテック部門で現在別会社として上場されているProsus傘下)は、ラテンアメリカおよびアジアでOLX Autosブランドの下で地域密着型の運営に焦点を絞ると語った。FCGの残された事業はOLX Autosに統合される。2021年2月に就任したOLX AutosのCEO Gautam Thakar(ガウタム・タカール)氏は、インドのグルガオン出身だ。

現在、OLX Autosはアルゼンチン、チリ、コロンビア、エクアドル、インド、インドネシア、メキシコ、およびペルーで事業を運営している。同社は他に3つのブランド、パキスタンのCarFirst、ナイジェリアのCars45、および米国のwebuyanycar.comを保有している。

OLXは2019年11月にFrontierに約4億ドル(約439億6000万円)の投資を行ったことで同社の支配権を握った。当時の評価額は7億ドル(約769億3000万円)だった。投資に関する正式な発表はなかったが、Twitterに流れた情報を発見し、Prosusの広報担当者がTechCrunch宛ての声明で詳細を認めた。

「OLX GroupはFCG Germany GmbHのベルリン拠点を数カ月以内に閉鎖することを正式に認めます」と広報担当者は語った。「この事業主体はベルリンにおけるOLX Groupの一部です。ベルリンのその他のOLX Group従業員は今回の閉鎖の影響を受けず事業は継続されます。FCG Germany GmbHの閉鎖は容易な判断ではありませんでした。この決定はラテンアメリカ・アジア市場により焦点を当てるOLX Autosの戦略を反映したものであり、当社は中核となる製品開発事業を、OLX Autosの主要市場であるインドへ移転します。OLX Groupは苦しい状況に置かれる社員たちを手厚く待遇し、義務の範囲を越えて経済支援を行い、新たな職を見つけるための時間と余裕を持てるようにします。影響を受けた従業員が当社の他の事業主体の求人に応じることも推奨しています」。

ベルリン拠点の職がインドに移転するというニュースには約100名が影響を受けている。ヨーロッパに他の事業所はない。FCGのサイトに行くと、自動的にOLXに転送される。

設立場所と本社はベルリンだが、Frontier Car Groupの焦点は常に新興市場に向けられており、それぞれの国の中古車マーケットプレイスモデルを採用してきた。

FrontierのファウンダーであるSujay Tyle(スジェイ・タイル)氏、Peter Lindholm(ピーター・リンドホルム)氏、André Kussmann(アンドレ・クスマン)氏の3人は、CazooのライバルであるAuto1(これもベルリン拠点の中古車マーケットプレイスで2月にドイツで上場を果たし現在の時価総額は約1兆3848億円でCazooの投資家にとっての比較対象)に触発され、このモデルを途上国市場に持っていけばチャンスはもっと大きいと考えた。

「私はAuto1のモデルに魅せられました」とタイル氏が2018年にTechCrunchに話した。タイル氏自身は米国出身の優秀な若者で、Frontierを設立した時は20台前半だった。2020年8月に会社を去り、現在メキシコシティーに住み、そこで新しいeコマース投資会社Meramaを設立している。

Frontierは、Auto1(Sequoia、SoftBankらから数百億円の出資を受けた)の成功のおかげもあり、ベルリン発の優れた新規テックスタートアップの後見人的立場となっていた。

新興市場に重点を置くという戦略は、Naspersの世界進出戦略とつながり、中古車マーケットプレイスに関心のあった3行広告事業者のOLXはFrintierの戦略的投資家となり、当初は少数株主として、最終的には過半数株主となって会社の支配権を得た

OLXがなぜ、Frontierブランドを捨てOLX Autosにこだわったのかははっきりしないが、2020年来OLXは他の市場でもリストラを行っていたようで、インドの不動産および中古品のためのマーケットプレイスを閉鎖した後、現地事業所で250名を解雇していた。

Cazooのように、新型コロナパンデミックの中で大きくビジネスを拡大している会社もあるが、健康危機は多くの経済分野を襲い、特に被害の大きい会社はコスト削減を強いられている。全体的に見て、世界のさまざまな市場で新車の販売は大きな不況に見舞われている。

Prosusの広報担当者は、OLX GroupとOLX Autosともに、当初は新型コロナウイルスの影響を受けたが以降立ち直ったと話した。Prosusは、激動の年にも黒字を維持しているが、利益は減少したと指摘する向きもある(次の決算報告は6月)。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:OLXベルリン中古車販売

画像クレジット:Jason Hawkes / Getty Images

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Nob Takahashi / facebook