商用電動トラックの普及を促進するXos Trucksが21億円を調達

商用電気トラックのスタートアップであるXos Trucks(エクソス・トラックス)は2000万ドル(約21億円)を調達した。カリフォルニア州が導入した画期的な排ガス規制にいち早く対応し、新たな潜在需要に応えようと生産を拡大する計画だ。カリフォルニア州のこの法律では、2035年までに州内で販売されるトラックの半数を排ガスゼロの車両にすると定められている。

以前はThor Trucking(ソー・トラッキング)という名で知られていたこのスタートアップが受けた今回の投資は、Metalsa(メタルサ)の持ち株会社の支援を受ける自動車専門のベンチャー投資会社Proeza Venturesと、BUILD Capital Groupからなるグループからのものだ。Xosはこの投資と同時に、数人の新しい取締役を受け入れた。Proeza VenturesのRodolfo Elias Dieck(ロドルフォ・エライアス・ディーク)氏と、元Daimler(ダイムラー)の幹部であり現在はBUILD CapitalのMark Lampert(マーク・ランパート)氏だ。Xosはさらに、CFOとしてKingsley Afemikhe(キングスレー・エイフェメケ)氏を、Tesla(テスラ)の最初の従業員であり科学ディレクターだったRob Ferber(ロブ・ファーバー)氏をCTOに迎え入れて経営陣を強化した。

「私たちは、宅配用の最高クラスの電気自動車を顧客にお届けする事業を、引き続き拡大していくことに闘志を燃やしています」と、Xos Trucksの共同創設者でCEOのDakota Semler,(ダコタ・セムラー)氏はいう。「新型コロナ禍によってeコマースの需要拡大が加速される今、信頼性の高い、安価な、そして持続可能な運送手段を供給することが私たちの目標です」。

今回調達した資金は、事業の拡張とクラス6(おもに密集した都市部の宅配に使われる中型トラック)用にデザインされた電気スケートボードシャシーの生産拡大に使われる。同社のスケートボードシャシーはX-Platform(エックスプラットフォーム)と呼ばれ、さまざまな中型ボディー、ホイールベース、200マイル(約320km)までの走行距離に対応できる。メキシコの自動車部品サプライヤーであるMetalsaは、このシャシーの開発に協力し部品も供給している。

Xos Trucksによると、同社の車両は、UPSが8カ月前からロサンゼルス地区の宅配ルートで運用しているという。Xosの以前からの顧客であるLoomis(ルーミス)は、2019年の試験導入に続き、新たに20台のトラックを発注した。

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タグ:Xos Trucks 電気自動車 資金調達

画像クレジット:Xos Trucks

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(翻訳:金井哲夫)

電気自動車スタートアップのCanooが特別目的買収会社経由で株式公開へ

米国ロサンゼルスに拠点を置く電気自動車の新興企業であるCanoo(カヌー)は、SPAC(特別目的買収会社)であるHennessy Capital Acquisitionとの合併契約を締結し、時価評価額は24億ドル(約2530億円)となった。

スタートアップでは伝統的なIPOのパスをスキップし、SPACとの合併契約を通じて株式を公開したのは、米国時間8月18日の発表は、この電気自動車メーカーが今夏で4社目となる。同社以外としては、Nikola.、Fiske、Lordstown MotorsもSPACを通じて株式を公開している。

Canoo は、大手資産運用会社のBlackRockが管理するファンドや口座からの投資を含め、公開株式 (PIPE)への民間投資で3億ドル(約316億円)を調達したことを明らかにした。今回の買収によりCanooは、スケートボードの技術をベースにした電気自動車の生産と発売に向けて、約6億ドル(約632億円)の資金を得ることになる。

この取引が完了した後、統合された事業会社はCanoo Inc.と名付けられ、引き続きNasdaq株式市場にティッカーシンボル「CNOO」で上場される。

HCAC(Hennessy Capital Acquisition Co)のDaniel Hennessy(ダニエル・ヘネシー)会長兼CEOは、Canooのビジネスモデルとスケートボードのアーキテクチャと技術に賭けており、声明の中で「韓国・現代自動車(ヒュンダイ)グループとの提携などの重要なパートナーシップによってすでに検証されている」と述べている。

Canooは、電気自動車メーカーのFaraday Future(ファラデー・フューチャー)の幹部だったStefan Krause(ステファン・クラウゼ)氏とUlrich Kranz(ウルリッヒ・クランツ)氏が設立したEvelozcity(エヴェロズシティ)として2017年にスタートした。2019年春にCanooにリブランドし、昨年9月に初代車両をデビューさせた。サブスクリプションとしてのみ提供される最初のCanooの車両は、2021年までに公道デビューすると予想されていたが、8月18日の発表内容によると、その計画は2022年に変更されたようだ。

伝統的な電気SUVというよりはマイクロバスのように見えるCanooの初代車両の心臓部は、車のキャビンの下のシャーシにバッテリーと電気ドライブトレインを収容する「スケートボード」アーキテクチャだ。このアーキテクチャは、今年初めに現代自動車の関心を集めた。現代自動車は2月に、新興企業のスケートボードのデザインに基づいた電気自動車プラットフォームをCanooと共同開発する計画を発表した。このプラットフォームは、現代自動車と起亜自動車の将来の電気自動車や、同グループのいわゆる「目的別自動車」に使用される予定だ。現代自動車がCES 2020で展示した空飛ぶ車であるPBV(パーパス・ビルド・ビークル)は、ポッドのような乗り物で、レストランや診療所などの交通機関でさまざまな機能を発揮できるとしている。

Canooは消費者向けの製品だけに注力しているわけではない。B2B向けの車両も提供することを目指している。「CanooのEVはすべて同じスケートボードをアーキテクチャを共有し、異なる座席やトップハット(ブレーキディスクをホイールハブに備え付ける部分)などを組み合わせてユニークな車両を作ることができる」と同社は述べている。同社は2023年の供給を目標に設計された最初のB2B車両の生産を目指している。このB2B車両は、密集した都市環境での運行を想定して設計されており、ラストマイル配送に重点を置いたものになるという。

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カテゴリー:ニュース

タグ:電気自動車 Canoo

画像クレジット:Canoo

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(翻訳:TechCrunch Japan)

テスラのライバルだったFaraday Futureが電気自動車のプロトタイプをオークションに出品

Faraday Future(ファラデー・フューチャー)はまだ量産車を製造していない。この会社は2015年に、Tesla(テスラ)が支配する電気自動車市場をひっくり返すという大胆な目標とともに突如出現した。しかし、それもまだ起きていない。代わりに創業者は破産を宣告し、会社は設立メンバーの大半を失い、未だに量産車を生産する資金を確保できていないという期待はずれの状態だ。

それでもFaraday Futureは、これまでに何台かのプロトタイプをなんとか作ってきた。その1つが近々オークションを通じて販売(Worldwide Auctioneersリリース)される。出品される車は、Faraday Futureがスピードテストで時速60マイル(約96km)に2.3秒で到達したのと同じものだと言われている。同社がPikes Peakのヒルクライムレースに挑戦した車とも同じだ。オークションの出品リストには、かつてEPA(環境保護庁)がこの車を航行距離378マイル(608km)と認定したことも書かれている。

プロトタイプの内装は最小限の仕上げで、座席は床にボルトで止められ、ドアパネルは床と同じ材質で覆われている。それでも、ハンドルと大画面はついているが、その画面が動作するかどうかはわからない。

画像クレジット:Worldwide Autcioneers

もちろんこれは、日常で使用するために買うような車ではない。そもそも、運転すべきでもない。保証はついていない。

初期のプロトタイプは、 車のコレクターが熱望することが多い。量産車とは違う歴史があり、人々をワクワクさせるからだ。かつてFaraday Futureは、最も声の大きいTeslaのライバルだった。カリフォルニア拠点のスタートアップは大胆な主張を掲げたが、目に見える形で実現したものはなく、2020年になってもそれは変わっていない。このためこのプロトタイプは電気自動車の歴史で興味深い脚注となることはあっても、初代Model Tのように値段のつけられない価値をもつ車になることはないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

現代自動車がEV専門ブランドIoniqを立ち上げ、2024年までに3種投入

韓国のHyundai(現代自動車)は、EV専門のブランドIoniq(アイオニック)を立ち上げた。今後4年で3種の電気自動車をマーケットに投入する予定だ。Ioniqブランドは、2025年までに電気自動車100万台を販売し、EVマーケットのシェア10%を獲得するという現代自動車の広範な戦略の一環となる。

Ioniqという名をどこかで聞いたことがあるような気がするかもしれない。それもそのはず、すでに存在している。現代自動車は2016年に、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、電動バージョンのハッチバックIoniqを発表した。同社はその車を、新たなEVブランドの出発点として活用するのだ。

Ioniqブランドの車はすべて現代自動車のE-GMPという電動モジュラープラットフォームを使う。

現代自動車は、新EVブランドでまず中型クロスオーバーのIoniq 5を2021年初めに立ち上げると述べた。Ioniq 5は現代自動車が2019年にフランクフルト国際モーターショーで発表したモノコック構造ボディのクロスオーバー、Concept 45をベースとしている。Concept 45のデザイナーは現代自動車の最初のコンセプトである1974 Pony Coupeを意識した。名称にある45というのは、車両のフロントと後部が45度の角度になっていることにちなんでいる。

Ioniq 5の後に続くIoniq 6は2022年に投入される予定で、3月に発表された現代自動車のProphecyコンセプトをベースとする。下の写真のProphecyは長いホイールベースに、ポルシェを思わせる短いオーバーハングを持つなめらかでエアロダイナミックなセダンだ。

そして大型のSUV、Ioniq 7を2024年初めにリリースする。

名称の数字は面白くないかもしれないが、知っていて損はない要素が含まれている。Ioniq車両の偶数はセダンに使われ、奇数はSUV用となる。

画像クレジット:Hyundai

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(翻訳:Mizoguchi

中国Kandiが米国で200万円台の格安電気自動車を販売開始

中国の電気自動車とパーツのメーカーであるKandi Technologies(康迪、カンディ・テクノロジーズ)グループは、その子会社であるKandi Americaを通じて電気自動車2車種を公式に米国で販売することになった。このニュースが流れると、その日の同社の株価は上昇した。

KandiのNASDAQでの株価は米国時間7月30日、3.38ドルで取引を開始し、16.51ドルに跳ね上がった。本稿執筆時点では9ドル弱で落ち着いている。

Kandiは、2年ほど前から米国で電気自動車を展開すると話していた。そしていま、まずはテキサス地区限定で早ければ2020年末に2つの車種が販売される運びになった。どちらも価格は、米連邦政府の補助金を入れない金額で3万ドル(約313万円)以下に設定されている。

画像クレジット:Kandi America

米国で発売される2車種のうちのひとつは、KandiのコンパクトカーであるK27。同社によれば、17.69KW/h(キロワット時)のバッテリーを搭載し、走行距離は最大100マイル(約160km)とのこと(EPA電費かどうかは不明)。K27の価格は2万499ドル(約214万円)からで、7500ドル(約78万円)ぶんの連邦政府の所得税控除の対象となる。これを加味するとK27の価格は1万3000ドル(約136万円)を下回ることになるが、思わぬ追加価格がかかる恐れもなきにしもあらず。

もうひとつ米国で販売予定なのが、やや大きめのK23だ。これは小型の電動SUVで、41.4KW/hのバッテリーを搭載し、走行距離は180マイル(約290km)を超えるという。K23の価格は3万ドル(約313万円)を少し切るところから始まる。これも米連邦政府の所得税控除の対象となる。

この2つのEVは、米連邦政府の補助金を入れなくても、Tesla(テスラ)のModel 3、日産のリーフ、現代自動車(ヒュンダイ)のIoniq(アイオニック)、KIA(キア)のKona EV(コナイーブイ)などなど米国で売られているどのEVよりも安い。

「ターゲットは、EVを選択肢に入れることが少ない米国の中流層だ」とKnadi Technologiesの会長Xiaoming Hu(胡暁明、フー・シャオミン)氏は声明の中で述べている。Kandi AmericaのCEOであるJohnny Tai(ジョニー・タイ)氏も同じ考え方を示した。

「電気自動車は、効率性、持続性、革新性において長年評価されてきました。しかし、高性能な電気自動車は欲しいが、理想の車を所有すれば、その他の現代生活のあらゆる快適性が往々にして犠牲にされてしまいます。Kandiは、多くの人のEVの購入体験に革命を起こすことで、それを変えようとしています」とタイ氏は言う。「Kandiの指名は、電気自動車をすべての人の手の届くものにすることです」。

この2車種は、明らかに入手可能な基準をクリアする。問題は、価格の他に、信頼性や性能などを含む、米国人が重要と思う項目のリストにチェックマークが入れられるかどうかだ。

これらの車は、Kandi Americaが拠点を置くテキサス州ガーランドの、Kandiの100%子会社のSC Autosports(エスシーオートスポーツ)から発売される。ダラスとフォートノースでの販売から開始される予定だと同社は話していた。

画像クレジット:Kandi Technologies Group

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(翻訳:金井哲夫)

パナソニックがテスラのEV向け新高密度電池を9月から生産、将来的にはコバルトフリーを目指す

パナソニックは、Tesla(テスラ)向けに生産している「2170」リチウムイオン電池のエネルギー密度を5%向上させ、高価なコバルトの使用を減らす新たな技術を開発した。

エネルギー密度の高い新2170電池は「パナソニックが米国ネバダ州スパークスにあるテスラの工場で製造する」とパナソニックが7月30日明らかにした。9月の生産から電池をアップグレードする。同社はスパークス工場内で13ラインを稼働させていて、年間生産能力は35GW/h(ギガワットアワー)だ。「13ラインすべてがゆくゆくは新テクノロジーに対応する」とPanasonic Energy North Americaの社長を務めるAllan Swan(アラン・スワン)氏は述べた。ただし、全システムがいつアップグレードされるのか明確なタイムラインは示さなかった。

「当社はさらに大きく前進しようとしている」とスワン氏は最近のインタビューで述べていた。「パナソニックとしては楽しみだ。当社はコバルトフリーと、高エネルギー密度のバッテリー開発に取り組んでいて、そうした技術をどのように利用したいか顧客に選択肢を提供する」。

新バッテリーが生産される施設はGigafactory 1(ギガファクトリー1)だ。この工場は、グローバルでのバッテリー生産能力を拡大し、EVのコストを抑制するというテスラの計画のカギを握る。パナソニックはこのプロジェクトで最も重要なパートナーであり、最新の契約(米国証券取引委員会提出のFORM 8-K書類)期間は少なくとも2023年までだ。パナソニックは2170電池をGigafactory 1で生産していて、それを使ってテスラがModel 3用のバッテリーパックを作っている。2170電池はテスラの最新車両Model Yにも使われている。

手短に説明すると、バッテリーには2つの電極がある。片側がアノード(陽極)、その反対がカソード(陰極)だ。電解物質はその真ん中に位置し、充電や放電のときに電極間でイオンを動かしてクーリエのような働きをする。

エネルギー密度の高い電池は、エンジニアがより大きなエネルギーをその空間に詰め込む方法を開発したことを意味する。電池のエネルギー密度5%改善は、テスラのバッテリーパックでも同様のアップとなるはずだ。結果として、テスラのModel 3とModel Yの航続距離が伸びる。高価で、社会的そして環境的コストも伴う希少なコバルトの使用抑制は電池の価格抑制にも役立つかもしれない。

パナソニックの日本にある工場は円筒形リチウムイオン「18650」電池を生産していて、これはテスラのModel SとModel Xに使われている。同社は18650電池をすでに改良し、コバルトの使用を減らすとともにエネルギー密度を向上させている。

パナソニックはバッテリー電池のカソード化学にNCA(ニッケル・コバルト・アルミニウム)を使っている。同社は使用されるコバルトの量を明らかにせず、テクノロジーの詳細についても語らない。ただ、円筒形車両バッテリーに使われるコバルト量はグローバル需要の2%以下だと述べた。

NCAはNCMよりもコバルトを使わない。パナソニックによると、NCAカソード化学はコバルトを減らすため開発されてきた。同社はコバルトをまったく使わない電池を目指していて、すでにR&Dラボでは実現している。数年内にコバルト不使用のバッテリーを商用化する計画という。

画像クレジット: Smnt / Wikimedia Commons under a CC BY-SA 4.0 license.

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(翻訳:Mizoguchi

GMのEV戦略のキモとなる新型バッテリー工場建設がオハイオ州で始まる

新型バッテリー「Ultium 」(アルティウム)を大量生産するGeneral Motors(ゼネラルモーターズ)の広さ300万平方フィート(約28万平方m)の工場の鉄筋工事が始まった。2023年までに20種の電気自動車をマーケットに投入するという同社の戦略の基礎となる工場だ。

オハイオ州ローズタウンのUltium電池製造工場は、昨年12月に発表されたGMとLG化学の合弁会社の一部だ。発表当時、両社は新しい合弁会社に最大23億ドル(約2400億円)投資し、オハイオ州北東部のローズダウン製造施設の敷地に新たに1100人の雇用を生み出す電池組立プラントを設置することを約束した。工場は年間30GW/h(ギガワットアワー)の生産能力を持つ。ちなみにネバダ州スパークスにあるTesla(テスラ)のパナソニックと提携している工場の生産能力は35GW/hだ。

オハイオ州ローズタウンの新しいUltium電池製造施設の建設

バッテリーと基礎をなす電動アーキテクチャは、Cadillac(キャデラック)、Buick(ビュイック)、Chevrolet(シボレー)、GMCブランド、そして1月に発表された自動走行シャトルCruise Originの幅広いプロダクトに活用される。キャデラックのフラッグシップEVであるLyriqと、今秋発表予定で2021年第4四半期に生産が始まる全電動GMC Hummer(GMCハマー)はUltiumバッテリーシステムを使う。GMは8月6日に開催するバーチャルイベントでLyriqを発表する計画だ。

バッテリー名称と同じUltiumと呼ばれるモジュラーアーキテクチャは、19種のバッテリーとドライブユニットのコンフィギュレーション、50kWhから200kWhまでの容量をサポートする400Vと800Vのバッテリーパック、後輪駆動と全輪駆動のコンフィギュレーションに対応する。新モジュラーアーキテクチャの肝はこの新工場で生産される大型ポーチのバッテリーだ。

GMは5月に工場を起工し、それからコンクリート基礎工事を行っていた。GMによると、鉄筋工事は2020年秋まで続く。

画像クレジット:GM

GMは少なくとも過去10年、LG化学をリチウムイオンとエレクトロニクスのサプライヤーとして使ってきた。両社は2009年に協業を開始した。GMが開発するにつれ関係は深まり、Chevy Bolt EVを立ち上げた。

最新の合弁会社はGMにとって段階的な変化となり、EV計画を加速させる意味合いを持つ。ここにはオペレーションを別会社にスピンアウトする可能性も含まれる。

「長期的に株主価値を高めると考えられるものを調べて評価することを我々はいとわないので、あらゆることを検討する」とGMの会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は7月29日の決算発表時に述べた。

同社が同日発表した第2四半期決算は、売上高167億8000万ドル(約1兆7600億円)で7億5800万ドル(約800億円)の赤字(GMプレスリリース)となった。赤字と売上高の前年同期比53%減は主に新型コロナウイルスによる米国内工場の閉鎖の影響だ。ただ、決算はアナリストの予想をなんとか上回った。

画像クレジット: GM

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(翻訳:Mizoguchi

GMはHummer EVのライバルにフォードのBroncoとテスラのCybertruckを想定

この記事の下にある動画では、間もなく発売される電動GMC Hummer(ハマー)がチラリと紹介されている。短いプレビューで、ありきたりのバズワード満載だが引きつけられる。GMがこの新型ハマーのライバルと定めている車は明らかだ。それは、Ford(フォード)のBronco(ブロンコ)とTesla(テスラ)のCybertruck(サイバートラック)の2車種。

Hummer EVが発表されたのは、コロナ禍に襲われる前のスーパーボウルの開催中だった。当時、電動パワートレーンにより1000HP(英馬力)を発生するとGMは確約していた。それ以来、この新型車の話はほとんど聞かれなくなったが、GMは2021年秋の生産開始に向けて、予定通り着実に準備を進めていた。

動画では、期待されている機能や性能のほんの一部を見ることができる。面白いのは、それらがモータリング領域の両端を示していることだ。分類するならば、それらは2つのグループにきっちり分けられる。オンロードの興奮と、オフロードの冒険だ。GMはHummer EVのライバルを、性能とデザインに大きな注目を集めているテスラのCybertruckとフォードのBroncoと定めていることが、この動画から明確に伺える。

Cybertruckに対抗する側面としてGMは、出力1000HP(1014PS)、トルク11500ポンド・フィート(1587kg・m)というHummer EVのパワーをうたっている。ただしこれらの数値は通常とは違う形で算出されている。

また、この巨大なトラックは3秒で時速60マイル(時速約96km)に達するという。これはもう高級スポーツカーの世界だ。さらにこの動画は、Hummer EVには「Adrenalin」(アドレナリン)モードが搭載されていると伝えている。これはテスラの「Ludicrous」(ルディクラス、イカレてるという意味)モードに高度な自動運転機能が付属したみたいなものだと簡単に察しがつく。

Broncoに対抗する側面としては、Hummer EVのオフロード性能を見せている。これには、Broncoの段階的に取り外せる屋根に匹敵する、Open Air Infinity Roof(オープンエアー・インフィニティー・ルーフ)とModular Sky Panel(モジュラー・スカイ・パネル)と呼ばれる機能が含まれる。さらに動画では、「Crab」(クラブ、カニの意味)モードも紹介されている。岩場をよじ登るときのための高トルクモードだ。尋常ではないトルクを発生することで、Hummer EVは相当な急勾配も登れるようだ。

価格と正確な販売時期はまだ発表されていない。それはテスラのCybertruckも同じだ。フォードには電動F-150が控えていることも忘れてはならない。間もなく、電動ピックアップの戦いが始まる。その様子は逐一お知らせしよう。

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(翻訳:金井哲夫)

BMWは5シリーズセダンとX1 SUVの全電動車を販売へ

BMWは、コンパクトSUVのX1と、5シリーズの全電動バージョンを販売すると発表した。2023年までに25車種の電動車をポートフォリオに加えるという同社の計画の一環だ。

画像クレジット:BMW

BMWは、全電動のX1や5シリーズを正確にいつ発売するのかは明らかにしてない。TechCrunchでは回答が得られ次第、記事を更新する予定だ。今回の全電動のドライブトレインは、BMW X1およびBMW 5シリーズの購入者にとって、4種類のオプションのうちの1つとなる。他の3つは、プラグインハイブリッドと、48Vのマイルドハイブリッド付きのディーゼル、同様のガソリン車となる。

今回の2台は、拡大しつつあるBMWの電動車ポートフォリオに加わる最新のものということになる。2020年の初め、同社はフラグシップのセダン、7シリーズにも全電動のドライブトレインを提供することを明らかにしていた。

BMWではこれらの25車種の「電化」モデルのうち、実走車ベースで半分は2023年までに完全電動車になるとしている。ここでいう電化という表現は、ハイブリッドとプラグインのハイブリッドも含んでいる。同社の長期的な目標は、2030年までに700万台を超えるBMWグループの電化された車両を、実際に路上に配備すること。BMWでは、そのうちの3分の2の車両に、完全電動のドライブトレインを搭載したいという意向を示してきた。

また同社は、2021年末までにBMW i3、ミニクーパーSE、BMW iX3、BMW iNEXT、BMW i4という5車種の電気自動車を市場に投入する予定だ。このうちi3は、広くEV業界にも知れ渡った名前だろう。しかし、他の車はそれほど知られているとはいえない。ミニクーパーSEは、i3と同じモーターを搭載しており、容量が32.6kWhのバッテリーを備えて、EPAの定格で110マイル(約177km)の航続距離を実現している。運転が楽しい都市向け通勤車という位置づけだ。

X3ベースのiX3は、中国で製造されている電気クロスオーバー車だ。米国では販売しないが、2021年前半に中国で発売する予定となっている。

BMW i4は全電動の4ドアグランクーペで、EPA基準の航続距離は推定270マイル(約435km)、530psを発生する。2021年には生産を開始する予定だ。iNEXTは、BMWのEV車のフラグシップとなるべきもので、やはり2021年には生産を開始する予定としている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Rivianの電動ピックアップトラック「R1T」の2021年6月出荷開始が明らかに

電気自動車開発のスタートアップであるRivian(リビアン)は、2021年夏のピックアップトラックとSUVのマーケット投入に向け、イリノイ州ノーマルにある自社工場で試験生産を開始した。

見込まれる顧客に送られた電子メールの中でRivianは、電動ピックアップトラックR1Tの出荷は2021年6月に始まると述べている。電動SUVのR1Sの出荷は2021年8月開始の見込みだ。

Rivianは2020年5月にR1TとR1Sの出荷は2021年に先送りされると明らかにしていた。本日の電子メールで明らかになるまで、出荷が実際にいつになるか不明だった。

試験生産ラインの稼働はフル生産に入る前に予想される問題をしらみ潰しにするための必要不可欠なステップだ。どちらのモデルも当初、2020年末までにマーケット投入される予定だった。このタイムラインは、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで工場の建設作業を一時中止せざるを得なかったために2021年に後ろ倒しになった。工場は三菱が2017年に購入したもので、同社とChrysler(クライスラー)の合弁会社Diamond-Star Motors(ダイヤモンドスターモーターズ)がMitsubishi Eclipse、Plymouth Laser、Dodge Avengerなどを生産していた。

工場では、消費者向けのR1TとR1S、そしてAmazon(アマゾン)向けの電動配達バン10万台が生産される。Rivianは予定通り2021年初めにAmazonへのバンの納車を開始すると述べている。Amazonは以前、早ければ2022年にも電動バン1万台の使用が始まり、2030年までに全10万台が配達に使われると話していた。

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

テスラと係争中の中国EVスタートアップXpengが約535億円調達

Alibaba(アリババ)の前幹部であるHe Xiaopeng(何小鵬)氏が経営する電気自動車スタートアップのXpeng(シャオペン)は米国時間7月20日、シリーズC+ラウンドで5億ドル(約540億円)を調達したと発表した。中国のテック好き中流階級の消費者向けモデルのさらなる開発にあてる。

今回の調達は2019年11月にクローズした4億ドル(約430億円)のシリーズCラウンド(未訳記事)に続くものだ。とある情報筋はTechCrunchに対して、Xpengバリュエーションが2018年8月のラウンド時点で250億元(約3840億円)を超えていた、と明らかにした。

新たなラウンドにより、創業5年のXpengの累計調達額は17億ドル(約1820億円)になった。

この1年の間、XpengはTesla(テスラ)と法的闘争を展開してきた。Teslaは同社で働いていたエンジニアがXpengに移る前にAutopilotのソースコードを盗んだ、と主張している(Reuters記事)。エンジニアのCao Guangzhi氏はTeslaのソースコードの一部をダウンロードしたことを認めた(Bloomberg記事)が、Teslaを退職する前にすべてのファイルを削除したと述べた。

Teslaは、ソースコードやコンピューター画像などの証拠を求め、Xpengに対して召喚の手続きを進めた。この動きをXpengは「若い競合相手をいじめて潰すもの」と表現した(Bloomberg記事)。現在も続く新型コロナウイルスパンデミックにより裁判は遅れている

Xpengの最新ラウンドの投資家には、香港拠点のプライベートエクイティ会社 Aspex Management、有名な米国テックヘッジファンドのCoatue Management、中国のトッププライベートエクイティファンドのHillhouse Capital、そしてSequoia Capital Chinaが含まれる。よく知られている既存投資家としてはFoxconn、Xiaomi、GGV Capital、Morningside Venture Capital、IDG Capital、Primavera Capitalなどが名を連ねる。

多額のラウンドであるにもかかわらず、Xpengには多くの困難が待ち受ける。中国の電気自動車販売は、中国政府が2019年に補助金を減らしたために縮小している(The Wallstreet Journal記事)。また新型コロナパンデミックによる経済停滞でさらに需要が弱まるとことが予想される(Reuters記事)。

Xpengの中国メーカーのライバルで、TencentやFAW Group、Foxconnなどそうそうたる企業から出資を受けているByton(バイトン)はすでに苦境にある。北米拠点の450人のスタッフのおおよそ半分を新型コロナ影響のために一時帰休とした。そして2020年6月には社内再編のために生産を一時中止した。

Xpengの他の競合相手は体力があるようだ。ナスダックに上場しているNio(ニオ)は2020年4月に10億ドル(約1070億円)の資金を確保(未訳記事)し、Li Auto(リオート)は米国での7月上場を目指して申請書提出を行った(Reuters記事)。

Xpengはこれまでのところ新型コロナの影響に耐えられると主張している。同社は2020年5月に、本社を置く広州市の近くにある完全自社プラントの生産許可を取得した(Xpengリリース)。これは、生産パートナーであるHaima Automobile(ハイマー・オートモービル)への依存抑制を意味する。

画像クレジット:Inside Xpeng’s fully-owned car plant. Source: Xpeng

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(翻訳:Mizoguchi

テスラが時価総額22兆円超でトヨタを抜く、自動車メーカー世界首位に

米電気自動車メーカーのTesla(テスラ)はこの10年で市場のルーキーから時価総額の点で世界で最も価値の大きい自動車メーカーへと成長した。同社がFord(フォード)とGM(ゼネラルモーターズ)の時価総額を抜いてから随分経つが、1月に時価総額が813億9000万ドル(8兆7000億円)に達したとき、史上最も価値の大きい米国の自動車メーカーになった。

それでも、いくつかの自動車メーカーはなおテスラの先を行っていた。だがそれも本日(米国時間7月1日)までだ。テスラの株価は7月1日の取引開始後、4%近く上昇して 1,129.18ドル(約12万円)となり、過去52週間の最高値を更新した。時価総額は現在2080億ドル(約22兆3000億円)近くに達し、トヨタを抜き世界で最も価値の大きい自動車メーカーとなった。トヨタの時価総額は2027億4000万ドル(約21兆7000億円)だ。

同社の株価は一部のアナリストを困惑させてきた。論争や挫折が続いたにもかかわらず、上昇と下降を続け、その後上昇、上昇、さらに上昇を続けたからだ。世界で最も価値の大きい自動車メーカーとしてのテスラの新しい地位は世界販売台数に見合っていないが、投資家の意欲を弱める材料ではない。テスラは確かに生産と出荷を加速している。2019年には36万7500台の電気自動車を出荷した。前年比50%増だ。より安価なモデル3の販売に大きく支えられ、過去最高を記録した。

トヨタは年間1000万台の車を生産している。

テスラは、投資家が従来の自動車メーカーに当てはめていた法則から逃れた。自動車メーカーというよりはテクノロジー企業として見られている。アナリストの予測はCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏の将来の製品に関する約束に注目しがちだが、それらは決して実現しないかもしれない。出荷台数や生産台数、あるいは売上高などの四半期ごとの実績数値は、ゆっくりした足取りとなっている。

テスラの株価も、新型コロナのパンデミックが自動車業界に及ぼした影響を免れたようだ。テスラでさえ新型コロナ関連の減速と一時的な生産停止を経験したが、投資家は買い続け、株価を押し上げた。

テスラの株価は、7月1日か2日に発表される第2四半期の出荷台数と生産台数がアナリストの期待通りかそれを上回る場合、再び上昇する可能性がある。FactSetによると、アナリストらは第2四半期の販売台数を7万2000台と予想している。

画像クレジット:Tesla

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(翻訳:Mizoguchi

フォードがハンズフリー運転機能を2021年導入、まずはマスタングEVに

Ford(フォード)はハンズフリー運転機能の提供を2021年下半期に開始し、まずは新Mustang Mach-E(マスタング・マッハE)電気自動車に搭載する。

Active Drive Assist(アクティブ・ドライブ・アシスト)と呼ばれるハンズフリー運転機能は、 Ford Co-Pilot360 Active 2.0 Prep Packageという高度なドライバーアシスタント機能を集めたパッケージの一部。しかしその中で最も注目を集めるのがハンズフリー機能だ。

ハンドルに運転監視システム(未訳記事)が搭載されているMustang Mach-Eが昨年発表されて以来、ハンズフリー機能は予想されていたものだった。

同社の発表には重要な注意点がある。技術は目を見張るものである一方で、あらゆる環境で、そしてあらゆるフォード車両で利用できるものではない。この機能を利用したいドライバーは2021 Mustang Mach-Eと追加でActive 2.0 Prep Packageを購入する必要がある。このパッケージにはシステムをサポートするセンサーなど専用のハードウェアが含まれている。そして用意が整ったら、ハードウェアとは別にソフトウェアを購入する。「ソフトウェアは2021年第3四半期にディーラー店で、あるいは無線アップデートで追加できる」と同社は説明する。これらはそれなりの費用がかかるが、価格はまだわかっていない。

ハンズフリー機能は、あらかじめマッピングされた米国とカナダの10万マイル(約16万km)の中央分離帯のある高速道路で利用できる。監視システムには、ドライバーの顔をとらえる高度な赤外線カメラが含まれる。このカメラは、ドライバーが運転に注意を払っているかを確かめるために視線や頭の位置を追跡する。DMSはハンズフリーモードと、ドライバーがレーンの中央を走行するレーンセンタリングモードを選んだときに使用される。レーンセンタリングモードは、線が引かれているあらゆる道路で利用できる。視線を前方に向けていないドライバーには計器パネルでのビジュアル表示で注意を促す。

この「Prep Package」にはまた、最新の駐車アシストも含まれている。駐車アシストは水平あるいは垂直のスペースへの駐車をコントロールする。また駐車スペースで誰かがあなたの車の隣にぴったりと駐車したときに、側面センサーで駐車スペースから車を出すのを手伝ってくれる「Park Out Assist」機能も用意されている。

フォードはMustang Mach-EのシステムをTesla(テスラ)のModel Yと比較した。そして「Mustang Mach-Eはハンズフリーだが、テスラのドライバーアシスタンスシステムのAutopilotはそうではない」と強調している。しかしこの比較は厳密には公平ではない。

もっといい比較対象はおそらくライバルのGM(ゼネラル・モーターズ)だろう。GMもまたSuper Cruiseというハンズフリー運転システム導入で同様の慎重なアプローチを取っている。Super Cruiseにはドライバー監視システムも含まれる。GMはSuper Cruiseの搭載をCadillacブランドのフルサイズCT6セダンのみとし、特定の中央分離帯のある高速道路での使用に限定している。これまでGMはこの機能の性能を向上させ、活用できる場所を拡大してきた。そして他のモデルにも導入しようとしている。

画像クレジット: Ford

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Lucid Motorsが初のEVの生産を2021年初めにも開始

Lucid Motors(ルシード・モータース)は、新設するアリゾナ工場での高級電気自動車の生産を2021年早々に開始する。新型コロナウイルス(COVID-19)による影響で、当初予定から3カ月オーバーとなる。

同社は9月9日に開催されるオンラインイベントでLucid Airの生産バージョンを公開する予定だ。アリゾナ州カサグランデでの工場建設が数週間前に再開したことも明らかにした。今年中の第1段階完成を目標としている。同社はまた、カリフォルニア州にある施設での車両開発作業も再開した。こちらは外出禁止令の影響で一時中断されていた。

同社は米国6月17日、車両のインテリアやエクステリアの最終デザイン以上のものを9月9日のイベントで披露すると述べた。製造規格やコンフィギュレーション、価格なども発表する見込みだ。

「前例のない時代を経験しているが、ゲームチェンジャーとなる電気自動車を開発するという社の決心はこれまで以上に揺るぎないものとなっている」とLucid MotorsのCEO兼CTOのPeter Rawlinson(ピーター・ローリンソン)氏は声明で述べた。

新型コロナウイルスによる閉鎖は少なくとも今は過去のものとなり、Lucid Motorsは従業員の増強と工場建設の完了に注力しつつ、引越しと生産設備の準備に着手した。車両組立のための主な部品や施設は、工場完成を待たずしてインストールされる。そして工場が完成したら、同社はプロトタイプの製造を開始する。組み立てラインを2020年中に稼働させてプロトタイプを製造するが、プロトタイプは販売されない。同社によると、顧客向けの車両の生産は2021年初めに始まる見込みだ。

同社は現在1000人超を雇用しているが、Air生産開始に向け採用を強化している。過去3カ月で新たに160人超を採用した。そして今年末までに700人超を追加する計画だと述べた。

アリゾナ州カサグランデにあるLucid Motorsの工場(画像クレジット:Lucid Motors)

グローバルでの車両披露とアリゾナ工場第1段階完成はLucid Motorsにとって重要なマイルストーンとなる。同社は11年前に異なる社名とミッションのもとに設立された。当時はAtievaという社名で、電気自動車のバッテリー技術の開発にフォーカスしていた。その後電気自動車の開発にシフトし、2016年に現在の社名に変えた。

Lucid Motorsは当時好調だった。資金調達がうまくいき、Airを発表し、アリゾナに7億ドル(約748億円)の工場を建設する計画を明らかにした。そしてSamsung(サムスン) SDIとリチウムイオンバッテリー供給の契約を結び、広いオフィスに移った。その後、突然同社は1年ほど沈黙し、金のかかる工場建設とAir生産を実行するために必要な残りの資金の調達に取り組んだ。

2018年に同社はサウジアラビアの政府系ファンドから10億ドル(約1069億円)の資金を確保した。その際同社は、調達した資金はエンジニアリング開発、Lucid Airのテスト、アリゾナでの工場建設、北米を皮切りとする小売戦略のグローバル展開、生産開始にあてると述べていた。

画像クレジット:Lucid Motors

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(翻訳:Mizoguchi

Lyftがプラットフォームの全車両を2030年までに電気自動車にすると約束

Lyft(リフト)は米国時間6月17日、同社のプラットフォーム上のすべての車、トラック、SUVを2030年までに電動もしくは他のゼロエミッション技術を活用したものにすると明らかにした。このためには同社はドライバーがガソリン車からEVに移行するよう誘導する必要がある。

環境防衛基金(EDF)やほかのパートナーの支援を得ながらLyftは複数のプログラムで取り組みを展開する。ここには、同社の自動走行車両、ライドシェアドライバー向けのExpress Driveレンタカーパートナープログラム、消費者向けのレンタカー、Lyftアプリでドライバーが使う専用車が含まれる。専用車部門は巧妙なものだ。

Lyftの目標達成を難しくする要注意点がある。同社は、ドライバーが電気自動車を持っていなかったらLyftプラットフォームを使うことができないようにするつもりはなく「そうした条件が必要とは思わない」とTechCrunchに語った。つまりLyftはドライバーがそうしたくなるよう、電気自動車への移行を魅力的なものにしなければならない。

「目標を達成するためにインセンティブを提供したりする計画はない」ともLyftは語った。「我々はドライバーがインセンティブ基金にアクセスするよう積極的に促進する」と広報担当は述べた。「もし政策立案者たちが今後数年間協力すれば、電気自動車は5年以内にコスト面でガソリン車と同等となるはずだ」。

競合相手や政策立案者、自動車業界の電動化への移行を推進するためにLyftは自社プラットフォームのスケール展開を活用する計画だ、と同社創業者で代表取締役のJohn Zimmer(ジョン・ジマー)氏は6月17日の記者会見で述べた。

「Lyftは創業8年で、これまでの時間の大半は社の生き残りやLyftが影響を及ぼしうる存在になることに費やされてきた。そしていま我々はリードする立場になり、責任を感じている」。

2030年までの達成という目標に向け、同社は2つの大きな問題に直面している。電気自動車はガソリンで動く大半の乗用車、トラック、SUVよりも高価だ。また電気自動車の充電インフラは広く普及していなかったり、ライドシェア用に最適化されていない。Lyftは目標を達成するためにEDFやほかの環境リーダーのロビー活動力に頼ることになる。

ドライバーの電動への移行サポートにはポリシーロードマップの促進やツール開発が含まれるとするが、詳細は6月17日に発表された「ゼロエミッションへの道のり白書」に書かれている。

Lyftはまた、気候グループのEV100イニシアチブにも加わった。そして電気自動車への移行の加速と「電動乗り物による輸送を2030年までにニュー・ノーマルにする」ことを約束している企業グループとコラボするとも話した。

画像クレジット: Lyudinka / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

テスラが米国産Model 3にもワイヤレス充電とUSB-Cポートが標準装備に

Tesla(テスラ)のカリフォルニア州フリーモントで生産されるModel 3にワイヤレス充電パッドとUSB-Cポートが標準装備されるようになるようだ。このアップグレードは最初にテスラ専門メディアのDrive Tesla Canadaが取り上げた。自動車専門メディアのElectrekもこの変更を報じた。

今回のアップグレードにより、テスラの中国工場で生産されるものと同じModel 3になる。ワイヤレスのスマホチャージャーとUSB-Cポートは3月から納車が始まった新Model Yにまず搭載された。 以来、この新機能を古いModel 3にも持ってくる取り組みを展開し、最初に中国工場で組み立てられたModel 3に登場した。Drive Tesla Canadaによると、6月4日以降に組み立てられたModel 3で標準装備となった。

Teslaはまだ、2020年6月4日以前のModel 3のオーナーには125ドル(約1万3000円)で新機能搭載を提供している。アフターマーケット企業のJeda ProductsもQiワイヤレスチャージャーを99ドル(約1万1000円)で販売している。

アップグレードはおそらく、組立をより効率的にすること、それから新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで販売がスローダウンしているために、潜在顧客を引きつけられる車両にするのが狙いだろう。

Teslaは今年第1四半期にアナリストの予想を上回る8万8400台を販売した。それでも、新型コロナパンデミックにより需要が抑制され、またロジスティック面で問題が生じるなどしたために前四半期比21%減だった。同社は第1四半期に前四半期比2%減の10万3000台を生産(テスラのプレスリリース)した。

3月31日までの第1四半期には、新型コロナで中国と欧州のサプライチェーンや販売に混乱が生じた。期末に向かうにつれ、パンデミックによる経済への影響は米国に波及し、第2四半期はひどいものになっている。同社は通常、四半期末から数日して生産台数と販売台数を発表する。第2四半期は6月30日までだ。

画像クレジット: Tesla

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フォルクスワーゲンが 電気自動車のID.3投入に先駆けて家庭用EV充電システムを発売

Volkswagen(VW、フォルクスワーゲン)は電気自動車(EV)IDファミリーのマーケット投入に先駆けて、家庭充電デバイスの販売を開始した。

ID.3はIDを冠する初のEVで、欧州でのみ販売される。ID.3 1stとして知られるローンチエディションを予約した顧客は2020年6月17日から注文できる。VWは今週、ID.3 1stの納車が9月に始まると話していた。

つまり少なくとも今のところ、Wallboxという家庭用充電デバイスが欧州8カ国でのみの販売となることを意味する。VWは3つのバージョンのWallboxを製造していて、価格幅は399ユーロ(約4万8000円)〜849ユーロ(約10万3000円)だ。ここには設置費用は含まれない。

全バージョンとも充電容量は最大11キロワットで、 固定型のType 2充電ケーブルを備え、DC残余電流保護機能を搭載している。

Charger ConnectとID. Charger Proという2つのプレミアムモデルは、2020年後半に発売される見込みだ。これらは、Teslaオーナーにはお馴染みのインターラクションや分析ができる追加のソフトウェアが搭載される。ID. Charger Connectでは顧客は充電プロセスを管理するためにスマホをリンクさせることができる。ID. Charger Proではコネクティビティ機能に加え、商業使用のための電気メーターも付いている。VWによると、このメーターは運転者に電気代を請求するのに使用できる。

ID.3は、VWの全電動IDブランドの最初のモデルで、2025年までに年間100万台のEVを販売するという野心的な計画の第1弾となる。ID.3は欧州限定だが、IDブランドの他のモデルは北米でも販売される見込みだ。

画像クレジット:VW

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(翻訳:Mizoguchi

ハーレーダビッドソンの電動バイクに対し断定的評価を下すのが難しい理由

Harley-Davidson(ハーレーダビッドソン)が電動化を果たして1年を迎えるにあたり、我々はまだ同社のEV転換をどう評価すべきか思案に暮れている。

ガソリン、クローム、スチールからなるアメリカンシンボルのHarley-Davidsonは、昨年秋に同社初となる量産用電動バイク「LiveWire」をリリースした。2万9799ドル(約319万円)の電動バイクは、同社が将来的に製造を計画しているモーターサイクル、自転車、スクーターなどのEVラインアップの先陣を切るものとなった。

LiveWireのディーラーへの出荷は9月27日から始まっている。同製品はHarley-Davidsonが誇る内燃式クルーザーモーターサイクルを補完するものであり、置き換えるためのものではない。

LiveWireは、デザイン、機能、パフォーマンス面においてモーターサイクルファンから主に好意的な評価を受けている。ただし、Harley-Davidson初の電動バイク製造と電動化への包括的な取り組みを採点するには2つの点が欠けている。

同社はEV個別の販売データを公開し、電圧駆動型製品のラインナップにおける次のプランを明らかにする必要があるのだ。

統計

LiveWireのデビューから7か月が経過し、同モーターサイクルが市場でどう出回ったかについて、特にそのTesla Model 3を少し下回る価格設定に関し、多くの憶測がある。

著者は、上場企業として同社が年末と2020年第1四半期の会計報告にEVデータを提供することを望んでいた。

Harley-DavidsonのSoftail Slim

Harley-DavidsonのSoftail Slim(画像クレジット:Harley-Davidson)

しかしそれが実現することはなかった。モーターサイクル販売に関するHarley-Davidsonの報告書には、電動バイク専用の項目が含まれていなかったのだ。その代わりに、販売されたLiveWireユニット数はHDのSofttailやCVOラインの約16種類のバイクモデルが含まれる「クルーザー」部門の統計の中にまとめられていた。この数値から見てHarley-Davidsonの2019年の同カテゴリーの売上高が減少したことは明らかだが、同社のEVデビューが市場でどのような役割を果たしたのかは知る由もない。

Harley-Davidsonの広報担当者にも確認したが、同社はいかなる形においてもLiveWire個別の販売データを公表していないとのことだ。

Harley-Davidsonの2019年第4四半期および通年の決算

ソース:Harley-Davidsonの2019年第4四半期および通年の決算

この情報なしには、たとえばLiveWireの売れ行きは「いまいち」だというReutersの10月の記事など、ディーラーからの不十分なフィードバックをもとに書かれた記事から推測する以外方法がない。米国内のモーターサイクル購入データの主な情報源であるモーターサイクル産業評議会(MIC)がデータを収集したりリリースしたりしていないため、信頼できる電動バイクの統計を見つけることは極めて困難である。

Harley-DavidsonはEV個別の販売数を発表するべきであり、それによって電動製品の進歩に関する基準を提示することができたはずだ。

市場

ウィスコンシン州ミルウォーキーを拠点とする同社は1903年以来、大音量で強力な内燃式二輪車を作り続けており、電動モビリティラインの製造は非常に大胆な動きであった。

LiveWireのデビューにより、Harley-Davidsonは米国で初めて公道用電動モーターサイクルを製造する大手ガソリン車メーカーとなる。

米国のほとんどのモーターサイクル業界と同様に売上が数年下降しており、若年層の顧客への販売において不調が続いている同社にとって、この動きが必要不可欠なものであったということは間違いない。

前回の景気後退以来、米国の二輪車市場は不調続きである。2008年以降の新規販売数は約50%減少。特に40歳未満の購入が大幅に減少し、以来回復の兆しを見せていない。

2019年Harley-Davidsonの電動コンセプトディスプレイ

2019年Harley-Davidsonの電動コンセプトディスプレイ(画像クレジット:Jake Bright/TechCrunch)

Harley-Davidsonの幹部らは、LiveWireおよび同社が計画しているその他のEV製品ラインについて、オンデマンドのモビリティ時代を生きる若い世代に向けた同社の活性剤として期待していると話している

同社はホンダやカワサキなどの伝統的なモーターサイクルメーカーに先手を打ったが、電動二輪車業界に競合は山のようにいる。

ガソリン車ユーザーを電動製品へと転向させ、若い世代を引き付けようと試みる電動モーターサイクルのスタートアップが複数存在するEV産業へHarley-Davidsonは参入したというわけだ。

この業界を率いる企業の1社は、世界中に200のディーラーを抱えるカリフォルニアのスタートアップ、Zero Motorcyclesだ。同社は昨年LiveWireのライバルとも言えるSR/Fを発表。1万9000ドル(約200万円)で販売される同製品は161マイルの航続距離、充電時間1時間、最高速度124mphという性能を備える。イタリアのEnergicaは、米国で高性能電動モーターサイクルの販売を拡大中だ。

またカナダ発のスタートアップDamon Motorsは今年、最高速度200mphのHypersportを2万4000ドル(約260万円)でリリースした。独自の安全性とエルゴノミクス技術を用いて調整可能なライディングポジションと死角検出を実現している。

Harley-Davidson、電動モーターサイクルスタートアップ、大手メーカーのすべてが、モーターサイクル購入意欲における不透明性に直面している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がもたらした経済環境を考慮すると、2020年以降もこの懸念は続くだろう。

今月Harley-Davidsonは、同社を未来に導くためJochen Zeitz(ヨッヘン・ツァイツ)氏を新たなCEOとして任命した。先月行われた第1四半期の収益報告でツァイツ氏は、同社EV製品の販売や将来についての洞察をさほど語ることはなく、「我々は電動製品への取り組みを前進させることに専心しています」とのみ述べた。

現時点までの成績表

販売数という最終的な製品テストでLiveWireがどのような結果を残したのかは依然として不明であるが、Harley-Davidsonの電動デビューにおける評価を発表する。

マイナス評価から始めよう。同社は2万9000ドル(約310万円)という価格設定で失敗している。当初HDと著者が話し始めて以来、LiveWireの価格背景と製品の位置付けは少なからず変化している。2019年7月、同社の幹部らは、約1万ドル安く販売されているZero MotorcyclesのSR/Fなどの競合製品と比較して、同社「プレミアム製品」の約3万ドルという価格設定がいかに正当かを語っていた

ところがその後しばらくしてHarley-Davidsonの広報担当者は、LiveWireは大衆マーケット向けの価格に設定されておらず、むしろ人々の興味を引くための特別製品として企画されたものだと説明している。同EVバイクの価格設定における背景が実際に何だったのであれ、著者が話したほぼすべての人がこの価格は高すぎるという点で合意している。

称賛すべき点としては、Harley-Davidsonの電動デビューによって達成されたさまざまな重要な要素が挙げられる。少なくとも属性と世間の反応において2つの世界を橋渡しするようなものを製造するという難しいタスクに取り組んだ同社。電動モーターサイクル界のれっきとした新規参入者として、LiveWireは卓越した機能とパフォーマンスを証明する必要があった。その上、EVやTeslaファンではなく、クロームとスチールのアメリカ製クルーザーを愛する忠実なファンにも受け入れられる必要があったのだ。

画像クレジット:TechCrunch

価格設定の件と販売台数不明という点はさておき、Harley-Davidsonは前述の両方を達成したと言えるだろう。著者は丸1日かけて105馬力のLiveWireをテスト試乗し、航続距離(95〜146マイル)や充電時間(60分)など、同バイクのすべての機能について検証し、HDのエンジニアを悩ませた。結果としては、パフォーマンス、デザイン、主要なスペックすべてにおいて素晴らしい出来だと言えるだろう。バイク関連の報道者のほとんどもこれには同意している。

同社はまた、デザインおよびその独特で絶妙なサウンドにおいて、Harley-Davidsonならではの電動モーターサイクルを製造するという点で成功を収めている。50年代からの筋金入りのハーレーライダーである著者の祖父にLiveWireの写真を見せたところ、ぜひ乗ってみたいと好意的な反応が返ってきた。したがって、HDの電動デビューは然るべき群衆から喜ばしい反応を得ることができ、さらなる成長が期待される結果となった。

今後の動き

同社が電動化プロジェクトにおいて直ちにすべきことは、今後のプランを公表するということだ。また次の製品が何であれ、それはミレニアル世代を含むより幅広い顧客を魅了する必要がある。

都会でも活躍するスクーターや、幅広い市場に受け入れられる手頃な電動モーターサイクルなど、同社の次のEV製品のリリースを著者は心待ちにしている。

Harley-DavidsonのEVコンセプト

Harley-DavidsonのEVコンセプト(画像クレジット:Harley-Davidson)

著者が考える同社の次の電動モーターサイクルのスペックシートのあるべき形は、549ポンドのLiveWireよりも軽く、初心者ライダーにとっても乗りやすく、クラウドとアプリに接続可能、価格は約1万ドル(約107万円)で航続距離は少なくとも100マイル、充電時間は30〜40分と言ったところだ。いくつかオフロード機能も備えた、Harley-Davidsonのフラットトラックレーサーを思わせるトラッカースタイルのEVも良いかもしれない。ちなみに同社は昨年このコンセプトのモックアップをリリースしている。

COVID-19に影響を受けた経済環境において、モーターサイクルなどの製品に対する購入意欲は当面の間より保守的になるため、的確なスペック、スタイル、価格設定は一層重要になってくる。

LiveWireによってHarley Davidsonは電動製品への扉を開くことができた。21世紀のモビリティの世界でHDが今後どのように活躍していくかは、同社の次の2輪EVバイクとそれに対する市場の評価次第だと言えるだろう。

関連記事:ハーレーダビッドソンが電動バイクのLiveWireの製造を再開

Category:モビリティ

Tag:ハーレーダビッドソン 電気自動車 / EV

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(翻訳:Dragonfly)

新型コロナで8月に延期されていたニューヨーク国際オートショーが中止

ニューヨーク国際オートショーの主催団体は、8月に延期していたイベントの開催を2020年は見送ることを決めた。新型コロナウイルス(COVID-19)のために正式に中止する、と米国時間5月22日に発表した。

次回の開催は2021年4月2〜11日で、報道機関向け発表日は3月31日〜4月1日だ。

広域ニューヨーク自動車ディーラー連盟が主催するニューヨーク国際オートショーは、ニューヨーク市のJacob K. Javits Convention Center(ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンター)で4月10日に始まる予定だったが、新型コロナが欧州と北米に広がったことを受け、8月下旬に延期された。

ショーが例年開催されてきたJacob K. Javits Convention Centerは新型コロナ用野戦病院となった。患者は受けれ入れていない。しかし主催者によると、まだ病院として機能しており、先が見通せないために待機状態となっている。

同連盟の会長、Mark Schienberg(マーク・シェンベルク)氏は、ショーの構成を準備するには自動車メーカーや展示会のパートナーには「かなりの計画」が必要とされる、と記した。

「新型コロナで見通しが立たないため、2020年のショー開催の模索を続けるのは賢明ではないと判断し、その代わりさらにすばらしい2021年のショーに向けて準備する」と述べた。

「自動車販売業者の代表として、このコロナ危機が過ぎ去るときにニューヨーク地域、そして米国全体でかなりの新車需要が遅れて出てくると確信している」とシェンベルク氏は付け加えた。「このショーが消費者を誘導するプロセスでいかに重要かも理解している」。

関連記事:ニューヨークオートショーが新型コロナ懸念で8月に開催延期

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi