MITのBitcoinクラブ、在学生全員にBTC 100ドル分を配布

Bitconがもらえる! そう、MITの学生は全員bitoinをもらえる。MITの大志ある学生たち、コンピューターサイエンス学科2年生のJeremy RubinとMBA候補Dan Elitzerの2人は、50万ドル以上の募金を集め、MITの学部生4528人全員が100ドル相当のBTCを配ろうとしている。なぜか? 2人はMITの学生たちに暗号化通貨を教育し、来年までにキャンパス内の全店舗でBitcoinを使えるようにしたいからだ。

ElitzerはMITのBitcoinクラブの代表で、教育の機会を作ると共に、店舗がBitcoinを採用してMITの誰もがキャンパス内で使えるよう努力している。

「Bitconやその他の暗号化通貨は、個人データが新たなデジタル資産区分になる道を拓くものだ。MIT Bitcoinプロジェクトは、様々なデジタル資産区分を研究する基盤を提供する実に興味深い試みだ」と、支援者の一人で、MIT Kerberos & Internet Trust Concortium理事長のThomas Hardjonoがリリース文で語る。

学生たちがBitcoinを受け取るのは今年の秋で、それまでにキャンパスがBitcoin対応する時間は十分にあるはずだ。目標は、キャンパスにおけるBitcoin利用の試験台を作り、技術インテリ上流階級の間で流行させることだ。学生たちが怪しげなDogecoinにひっかからないためにもなるだろう。

もう少し詳しい説明はこちらで読める。果たしてこの秋、Bitcoinはケンブリッジのオタクたちの選ばれた通貨になるのだろうか。

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Bitcoin、400ドルを割る。ピーク時から60%以上のダウン

Bitcoinがコイン当たり400ドルの大台を割った。Bitcoinは、過去52週間中には、最高1100ドル以上の値がついていた。

価格変動の引き金は、よくあるように中国のニュースによる。政府が同通貨の国内利用を禁止するという新たな噂が需要を鈍らせた結果、Bitcoinの価格を10%急落させた。その後も下落は続いている。

Bitcoin Averageによると、Bitcoinの平均価格は現在388ドル前後で、52週間最高の約1132ドルから大きく下げている。Coinbaseでの価格は現在394ドル程度で、ピーク時は1126ドルだった。

Bitcoinは2014年に良いスタートを切り、770ドル前後から900ドル以上まで上昇した。下にCoinbaseの年間チャートを貼った。

Bitcoinの取引高も、この数週間で弱まっていることにも注目すべきだ。下はCoinbaseの1日当たり取引高のチャート。3月初めのピーク以降の変化に注目されたい。

Bitcoin価格の今後の短期変動を予想することは、愚かな賭け ― そして私も同罪 ― であり、つまり最近の落ち込みも単なる谷かもしれない。しかし、取引高、価格共に落ち込んでいる今、Bitcoinの生命信号は一時ほど強くない。

本誌で再三言ってきたように、Bitcoinの価値はネットワークが鍵を握っている。しかし、そのネットワークの活動が、減少するBitcoinに対する投機的関心を支えられるほど早く成長していないのかもしれない。

さて、ここで質問。次にBitcoinが到達する100ドル区切りはどちら? 300ドルか500ドルか?

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BitcoinユーザはOpenSSLのHeartbleedバグについて何を知るべきか

Bitcoinのウォレットやオンラインのウォレット、取引所などを使っている人にとってHeartbleedは、きわめて現実的で深刻な問題だ。しかし幸運にも、パニックは数日で収まり、比較的簡単な対策があることが分かってきた。

まず第一に、Bitcoinの転送に用いられているBitcoinのcoreプロトコルそのものは影響を受けない。

CryptocoinsNewsのVenzen Khaosanは、こう書いている:

“Bitcoin CoreのクライアントはOpenSSLの脆弱性対策として0.9.1にアップグレードされるが、coreのデベロッパたちは、BitcoinプロトコルそのものはHeartbleedバグの影響を受けない、と強調している”。

しかし取引所の多くは、念のために一部のサービスを停止している。昨日Bitstampは、同社のサーバへのHeartbleedの影響を調べる際、“認証と登録、ログイン、および仮想通貨のすべての引き出し機能”を遮断した。DDOS対抗サービスIncapsulaは、安全のために同社のサーバをアップデートした。Bitstampはその後、すべての機能をリスタートした。ハッカーがHeartbleedを悪用すると、サーバ上のメールアドレス、キー、ログイン情報などをすべて盗むことができる。

BitcurexBlockchain.infoなども、そのサービスにパッチをあててアップデートした、といわれている。

自分のマシンにウォレットのある人は、どうか。少々のアップデートが望ましい。 Bitcoin Coreのニューバージョン0.9.1が出たばかりだが、それはウォレットのセキュリティが改良されている。ユーザのOpenSSLはopenssl 1.0.1g以降のバージョンであること。それはBitcoin-Qt(Bitcoin Core)のHelp->Debugウィンドウで分かる。Multibitなど、アップデートしていないところは、元々影響のないサイトだが、暗号化とパスワードによってあなたのBitcoinを守ることは重要だ。

まとめると、あなたのBitcoinに触れるものはすべてアップデートすること。対策状態を公表していない取引所は使わないこと。OpenSSLのこのバグが存在するようになってから今日までの2年間で、あなたのユーザネームやパスワードが絶対に無事だったという保証はないから、Bitcoinのデータも含めて、何もかも変えること。あなたのオンライン生活の細部をちょっと知っただけで、ウォレットに侵入できるハッカーも、きっといる。

Bitcoin FoundationのMike Hearnはこう書いている:

“影響は拡大しないと期待している。主要サイトはアップグレード後にSSLキーをローテートしなければならないだろう。ウォレットの秘密鍵は、このバグの影響が及ばない別のサーバプロセスに置かれているところが多い。ただし、一部の不注意なサイトで盗難事件が起きたとしても、それは意外ではない”。

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被害は甚大ではなかったが、しかし完全に安心とも言えないのだ。

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アメリカ内国歳入庁、「Bitcoinは通貨ではなく資産」と決定―その影響は?

先週、IRS(アメリカ内国歳入庁)は課税処理の枠組みとしてBitcoinは通貨ではなく資産であると決定した。これによってBitcoinのユーザーははBitcoinの値動きを取引の都度記録する必要が出てきた。

GigaOmによればBitcoinの相場は17%下落した。その原因の一部は中国市場に関連した噂のせいだが、一部はIRSのこの決定のせいだろう。相場は週末の間も下落を続けた

下のグラフは主要4取引所におけるBitcoinの値動きだ。

さてIRSの決定はどういうことを意味するのか? Bitcoinが通貨でなく資産であるとすれば、取引のたびにキャピタルゲインを考えなければならないということになる。Bloombergの説明が簡にして要を得ている。

2ドルのコーヒー1杯を時価1ドルで購入した2ドル相当のBitcoinで支払った場合、コーヒー購入者には1ドルのキャピタルゲインが生じ、コーヒーショップには2ドルの粗所得が生ずる。

Bitcoinの相場は常に変動しているから、取引に用いた場合、そのつどキャピタルゲインまたはキャピタルロスが生じることになる。この損益は年度末の所得申告のためにすべて記録されなければならない。そこで生じた現実の利益、あるいは含み益は課税の対象になり得る。あるいは実際に税の徴収が行われるかもしれない。

つまり現在のBitcoinの市場価値の幾分かは、少なくとも理論的には、アメリカ政府のものだ(Bitcoin取引のほとんどはアメリカ・ドルで行われ、アメリカ市民が関与しているので、それらの取引はIRSの課税対象となる)。

Bitcoin取引をいちいち記帳し、政府に報告しなければならないというのはBitcoinのアナーキスト的理想とはまさに正反対だ。

2013年度にBitcoinの急騰で大儲けしたアメリカ市民はその額を正直に申告してキャピタルゲイン税を支払うか、重罪に問われる可能性のある虚偽の所得申告をするかを選ばねばならない。目的が興味本位だろうと真剣な投資だろうと、Bitcoin取引を始めたユーザーのほとんどはこういう選択に直面する羽目になるとは全く考えていなかっただろう。キャピタルゲインがどれほどになるかといわれても、正確な記録を取っていなかったユーザーが大勢いるだろう。

一部からはキャピタルゲインを正確に計算できるような機能を備えたBitcoin取引アプリを作るスタートアップを求める声が上がっている。それはそれでもっともだが、「政府の規制を受けず、匿名で取引できる」というBitcoinのセールスポイントとはやはり逆の方向だ。

先進テクノロジー企業や投資家がBitcoinの将来に大きく賭けているのは、アメリカ政府がBitcoinに敵対的にならない程度に規制の枠組みができるということを前提としている。これらの企業や投資家の多くはアメリカに本拠を置いているのでそうせざるを得ない。しかしそれは同時に政府の規制、監督を受けない、匿名性が高いなどBitcoinがそもそも人気を得た特長の相当部分が失われることを意味している。

最後に付け加えるなら、Bitcoinより優れたテクノロジーを用いているとされる暗号化通貨はいくつも存在する。 Bitcoinの価値はそのネットワークにある。Bitcoinの売り手、買い手、保有者、取引者のネットワークが値崩れを食い止められるかどうか、投資家は難しい判断を求められることになる。

イラスト: BRYCE DURBIN

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Mt.Goxから「取引展性攻撃」で盗まれたBitcoinは74万ユニット中たった386ユニットだった

歌舞伎調のドラマの中で幕をおろしたMt.Goxだが、Bitcoinのシステム固有の取引展性(transaction malleability)という問題を利用したハッカーによる攻撃でBitcoinを失ったという指摘が当初から出ていた。

しかしこれはどうも正しくないようだ。チューリッピ大学の研究者チームによれば、Mt. Goxが失ったBitcoinの総数は74万4408 bitcoinsにも上ると推定されるのに対して、.取引展性攻撃によるものはわずか386 BTC、20万ドル相当にすぎなかったという。

このチームの研究によれば、これまでに取引展性攻撃で盗まれたBitcoinの総額は30万2000bitcoinだという。取引展性攻撃とは支払者に対して支払い処理が完了していないように思い込ませて二重払いを強いるハッキング手法だ。この攻撃が行われた兆候を追跡した結果、Mt. Gox関連のものは1811件しか存在せず、しかも実際に成功した攻撃はそれによりはるかに少ないだろうとCoindeskは述べている。

そもそもMt.Goxは外部のハッカーの攻撃によって崩壊したのだろうか? Karpalesは説明のためにアメリカに来ることを拒絶しており、Mt. Gox由来のBitcoinがあちこちで発見されているところから見て、隠された事情がある可能性はますます強まっている。しかしMt. Goxの利用者たちのところに金が無事に戻るかどうかは依然として予断を許さない。

Christian DeckerとRoger Wattenhofer教授のレポートはこちらからダウンロードできる

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Bitcoin ATMが、あなたの町にもやってくる

400台のBitcoin ATMが、近々ドバイの裏道や幹線道路を飾るというニュースと共に、ここ数ヵ月間の暗号化ATMの活発化や、今この世界で起きようとしていることそのものが実に興味深い。

まず、Bitcoin ATMの市場は少々バブル化していると言える。このコンセプトが人々を魅了しているだけでなく、LamassuRobocoinといったメーカーは、ATM製品の在庫確保に四苦八苦している。私がワルシャワで話した2人組の起業家は、2台のATMを発注済みで、いずれ設置する場所がなくなるのではないかと感じていた。彼らがLamassuの順番待ちで滞っている間にも、自然発生する高度武装化エレクトロニクスのごとくBitcoin ATMは出現し続けている。

悲しいかな、それはまだ主流となるにはほど遠い状態にある。AustinのSXSWでデビューしたRobocoinモデルを使うために、ユーザーは電話番号、政府発行IDの写し、顔写真、および静脈スキャン画像を提出しなければならなかった。そしてオーナーは2万ドル以上を機械に投じ、その中に7万5000ドルなりの現金を「浮遊」させておく必要がある。取引を制御するのは気まぐれなブロックチェインなので、購入には5分から15分程度 ― あるいはそれ以上 ― の時間待たされる。

たった今、そこでは激しい軍拡競争が起きている。各ATMメーカーは自社マシンを、疑われることのない都市に設置しては、スクラントンで初めて、とかサウサリートで最高のDogecoinなどと騒ぎ立てている。ドバイにあの大量のATMを設置しようという取り組みが証明しているように、メーカーは可処分所得を持つ人々がBitoinに手を染めてみたいと思うような、比較的裕福な地域をターゲットに選んでいる。

もちろん地元の選択肢もある。例えばSatoshi Squareは、Bitcoinを対面取引できるしっかりした交換所だ。しかし、今はBitcoinゴールドラッシュにとって重要な瞬間の一つにすぎず、ATMのピークはまだ来ていない。どこの街角にも置かれるようになれば、話題になることもなくなるだろうが、それまでの間「初めてBitcoin ATMを使ってみた!」という投稿の連祷をあちこちで見せられることになりそうだ。

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Mt.Goxが”古いフォーマットの”デジタルウォレットに20万BTCを見つける

倒産したオンライン通貨取引サービスMt.Goxによると、同社はデジタルウォレットに20万ビットコインがあることを確認した。CEO Mark Karpelesの申告によると、現在の交換レートで1億1800万ドルに相当するその通貨は、Mt.Goxが以前使っていて、今では空であると思われていた、“古いフォーマットのウォレット”のうちの一つに見つかった。

それらのウォレットは、今月Mt.Goxが東京地裁に民事再生手続きを申請したあとに 再スキャンされた。見つかったその20万ビットコインは、オフラインのウォレットへ移された。Coindeskによると、これらが発見されたのは、Mt.Goxがかつて取り扱い、その後今日まで休眠していた大量のBitcoinを、blockchainへ移動し始めたときである。.

回復された20万ビットコインによりMt.Goxの総喪失額は65万ビットコインに縮小するが、顧客は債権者とみなされないため、Mt.Goxが資産の売却を決めても一銭も受け取れない。Fortune誌も報じているように、Bitcoinを失ったMt.Goxのほとんどの顧客にとって、いくらかでも自分のお金を取り戻す方法は、訴訟しかない。

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Mt.Goxのログイン画面が復帰, ユーザのBitcoin残高をチェックできる

Mt.Goxのホームページはここ数週間、法律的な通知文が載っているだけだったが、今日(米国時間3/17)からログイン画面が復活し、ユーザがBitcoinの残高をチェックできるようになった。でも、この、ひどいめに遭ったデジタルウォレットサービスに今できることは、それだけのようだ。ホームページには、こんな声明文も載っている:

”この残高確認サービスは、このサイト上において、全ユーザの便宜のためにのみ提供される。このサイト上における残高の確認は民事再生法の下(もと)での更生の申告を構成するものではなく、また、このサイト上に示される残高額が、ユーザが主張するいかなる更生額に対しても、MtGox Co., Ltd.による承認とみなされるべきでないことに、ご留意いただきたい。”

“民事再生”とは、Mt.Goxが先月末に申請した法的手続きを指し、それは、同社の主張によると、事業の再建と一部の債権者への返済を可能とするものだ。ユーザが自己のBitcoinにいつアクセスできるのかは、依然として不明である。

イラスト: Bryce Durbin作

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Mt.Goxから盗まれたデータにはユーザからBitcoinを盗んだマルゥエアが載っていた

セキュリティ企業Securelistの研究員たちが、Mark Karpelès(Mt. Gox CEO)のコンピュータから“盗まれた”データには実は、Bitcoinを盗むトロイの木馬がMt. Goxの取引を管理するバックエンドアプリケーションのふりをして潜んでいたことを見つけた。このアプリケーションはユーザのディレクトリを探索してBitcoin関連のファイル(wallet.datとbitcoin.conf)を探し、それらを(今では停止している)サーバに送っていた。

このアプリはOS XとWindowsで動いていたようだ。

そのデータファイルは、Mark KarpelèsのWebサイトが正体不明の犯人によってハックされたあとに入手され、ドキュメントにはMt.Goxに関する公開情報と上記の悪役が載っていた。

Securelistのオーナー企業Kasperskyの、Sergey Lozhkinはこう書いている:

そのマルウェアはTibanneSocket.exeのバイナリを作って実行し、ファイルbitcoin.confとwallet.datを探した。後者には、暗号通貨Bitcoinのユーザの重要な情報が載っている。それが暗号化されずに保存されていて、しかも盗まれたら、サイバー犯罪者は、そのユーザのアカウントに保有されているすべてのBitcoinにアクセスできるようになる。

つまり、もしもそれをダウンロードしたら、まず悪役を削除せよ、だね。

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大手通販サイトのOverstock.com、Bitcoinによる購入は売上の1%以下ながらも増加中

Overstock.comは、Bitcoinを支払い通貨として受入れて以来、新生暗号通貨を支持するサイトとして好意的に報道されてきた。Coinbaseとの提携によってBitcoinを取扱うOverstock.comは、同通貨による取引が今月100万ドルの節目を越えたことを発表した。

今日(米国時間3/12)午前の記事に、Overstock.comがどのようにBitcoinを扱い、このデジタル支払い方法の受入れがもはや新奇なことではなくなったことが詳しく書かれている。Overstock.comのCEO Patric Byrnによると、導入初日以来、金額は「2~3万ドル」の範囲で安定し、徐々に増えてきているという。

Bictoin利用が伸びていることを考えて、3万ドルの数字を採用して売上を推計してみよう。果たしてBitcoinはこの会社の売上に目に見える貢献をしているのだろうか。

暦年2013年、Overstock.comの売上は13.04億ドルだった。同社の売上は季節変動が大きいことを踏まえ、四半期データではなく平均値を使うと、90日間で3.26億ドル、1日当たり360万ドルになる。

360万ドルに対する3万ドルは、いかにも少なく0.83%にしかならない。疾風怒濤のBitcoin統合を経た後も、ドルの数字は目立ったものではない。

しかし、Bitcoin自体にとってもOverstock.comのBitcoin統合にとっても、まだ日は浅いことを踏まえれば、この数字は失敗の予兆ではない。むしろ、Bitcoin自身の市場価値が非常に高い割には、Bitcoin購入ネットワークの動きは控えめだ。

最近私はBitcoinの流通量に注目している。検討材料を提供しよう。Bitcoinの総流通量は79億ドル相当。過去24時間のBitcoin取引はわずか1850万ドル。これは日商約0.23%になる。例えばGrouponを見ると、時価総額に対する日商比率は3.7%だ。これはBitcoinの約16倍になる。私が思うにこれは、全Bitcoinの半分を1000人以下の人々が所有していることに影響されている。

こうした富の集中は、Overstock.comで商品を購入するのに十分なBitcoinを持つ人の数が、みんなの予想よりも少ないことを意味している。それでも、大Bitcoinネットワークは ― 私の知る限り ― 日々拡大している。よって、ホリデーシーズンにはOverstock.comが1日に6桁の数字を動かすことを期待しようではないか。

IMAGE BY FLICKR USER MARCEL GRIEDER UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED) 

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ゴールドマン・サックス、Bitcoin研究レポート発表―「有望なテクノロジーだが、通貨ではない」

ゴールドマン・サックスが発表したレポートは、Bitcoinの信奉者に顔を洗って出直し現実に目覚めよと勧めている。

Mt. Goxの破綻、Bitcoinの発明者と思われる人物の特定資金洗浄容疑での逮捕という波乱の中、ゴールドマンはBitcoinについて詳細な研究を行い、「テクノロジーは有望だが、通貨となるには条件を欠いている」という結論を出した。

核心となる判断はこうだ:Bitcoin取引を支える台帳記入式のテクノロジーはおそらく主張どおりの機能を果たしそうだが、 通貨として機能することはありそうにない。

ゴールドマンは不慣れな読者のために、「Bitcoinとは権威あるサードパーティーなしに、ピア・ツー・ピアネットワークによって電子的取引を記録し、認証するシステムだ。Bitcoinネットワーク上での取引の単位はbitcoinと表示される。」と説明している。

主席マーケット・エコノミストのDominic Wilson、グローバル・エコノミストのJose Ursuaはbitcoinを通貨というより、石油や穀物のようなコモディティだとしてこう書いている。

Bitcoin始めデジタル通貨は、通貨、コモディティ、金融資産の境目に位置しているといってよいだろう。現在のところ、それらは決済手段として用いることができるものの、投機的金融資産として利用されているというのがわれわれの考えだ。通貨として成功するためには現実通貨への安定した交換率が必要だ。資産価値が予期せず大幅に変動することは普及の大きな妨げになる。

ゴールドマンのコモディティ研究部門の責任者Jeff Currieは「Bitcoinがコモディティだとしても、金というコモディティの王者に比較すれば、あらゆる面で問題にならない」という。

Currieはコモディティは新たにより便利なコモディティが出現すれば取って代わられるという。ではBitcoinは金を代替するようなコモディティになる可能性があるだろうか? 

「一言でいえば、ノーだ」とCurrieは書いている。Bitcoinに比べて金の資産価値ははるかに安定している。資産保有手段としてBitcoinは金を代替することはできない。

ただしGoldmanはBitcoinの通貨としての可能性には弱気だが、テクノロジー・プラットフォームには魅力を感じているようだ。他のコモデティ取引業者、GlobalAdvisersなどはすでに独自の技術によるBitcoin取引サービスを開設している。Global Advisersのファウンダー、プリンシパル、DanielMastersはBitcoinの荒い値動きを2005年から2011年にかけての銀市場と比較する。

多くの起業家、ベンチャーキャピタリストがBitcoinの通貨(コモディティ) としてあるいはテクノロジーとしてのBitcoinに大きな将来性を見出しているわれわれも報じてきたように、Bitcoinを巡っては新世代のより信頼性の高いサービスがいくつも創立されている。これらがBitcoinに何より必要とされている安定をもたらすことなるかもしれない。

連続起業家でAccelとGeneral Catalystが出資するBitcoinのスタートアップCircleのファウンダー、Jeremy Allaireは「今は熱狂的なアマチュアが排除されていく時期だ。しかし“Bitcoinは世界的な規模でネットワーク効果を発揮し始めている」と主張する。

Allaireによれば、「Bitcoinの普及のために欠けているもっとも重要な要素は公的規制だ。デジタル通貨の取引とデジタル・ワレットなどの付随サービスについて世界で共通する監督と取引ルールの制定が必要だ。そのためにはゴールドマンのような有力な金融機関が関与しなければならない。実際アメリカのトップ金融機関はすべてBitcoinに強い関心を抱いている」という。

ゴールドマン・サックスはBitcoinについて会社としての見解を明らかにする時期になっていないという立場を崩していない。しかし非公式にいくつかのBitcoin関連がプロジェクトが動いているという情報もある。

下にレポートの全文をエンベッドした。

イラスト:Bryce Durbin

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Wikipediaの共同ファウンダー、たくまずしてBitcoinによる寄付キャンペーンを始める

Jimmy Walesは、WikipediaにBitcoinで寄付する方法を試しているのか? Redditのあるスレッドによれば、彼がそれを考えていることは間違いない。それは1件のツイートで始まった ― Wikipediaの共同ファウンダーはCoinbaseに個人アカウントを開設した。

しかしその後、Walesは彼のウォレットアドレスをTwitterとRedditで公開した。「Coinbaseを気に入った。インターフェースがすごく直感的でいい」と彼はRedditに書いた。

Bitcoinユーザーは自分たちのウォレットを使って参加した。多くの人々が少額のBitcoinを送金し、BitcoinがWikipediaの新しい支払い方法になるべきであることをWalesに知らしめた。彼らはWikimedia Foundationに直接寄付しているわけではないが、Walesは全額を基金に寄付することを明言している。

「私は次のミーティングで(その前にメールでも)Wikimedia Foundationの理事らと、WikimediaがBitcoinを受付けるべきかどうかの議論を再開するつもりだ」とWalesは書いた。しかし、大きな問題はBitcoinが主流な支払い方法にほど遠いことだ。Bitcoinボタンを付けることは人々を怖がらせるだけだ ― 少なくともBitcoinに触れたことのない人たちにとって。

言い換えれば、Wikipediaの募金ページにBitcoinボタンが付くことはない。代わりにWalesは、Bitcoinアドレスをソーシャルネットワークや様々な人気Bitcoinディスカッショングループ、例えばBitcoin subreddit等で共有する考えだ。そうすることで、Bitcoinが何かを知る人はWikipediaにBitcoinで寄付できることを知り、そうでない人はWikimedia FoundationがBitcoinを受け付けていることすら気付かない。

Bitcoin熱狂者たちは、Wikimedia Foundationが変わる可能性を大いに喜んでいるが、WikipediaがBitcoinの有力な支持者になることはなさそうだ。Bitcoinの利用に関わる様々な物事を変えることもない。

Wikimedia Foundationにとって、Bitcoinを受入れることは、支払い方法の選択肢を1つ増やすことにすぎない。おそらく彼らは、Bitcoinをすぐ米ドルに換金して暴落リスクを最小限にするだろう。

これまでのところ、Walesはこの小さな実験で1万1000ドル以上を集めた。彼はBitcoinをいじることを楽しんでいるようだ。「以前は為替トレーダーだったんだ」と彼は書いた。

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弟アーサー曰く、兄があのサトシ・ナカモトだとは思えない

未だに続く〈あれは本物のサトシか〉騒動に新たなひねりを加えるかのごとく、Bitcoin作者候補の弟、Arthur Nakamotoが、Newsweekの記事に対して疑問と懸念の意を表した。

身分証明と共にRedditに投稿された真摯な書き込み(先週末にも短いメモを書いている)の中で、Arthurは自分の兄を “asshole” と呼んだことを恥じ、Satoshiを取材したAP記者は、昼食をおごって欲しいという兄の願いを聞いてくれた唯一の記者であったことを伝えた。

DorianがBTCの生みの親であるかどうかという質問について、アーサーは言葉を濁した。

それに関して、今私は、兄が “Satoshi Nakamoto” ではないと確信している。彼に出来るか? できると思う。しかしもっと重要なのは、彼が選り抜きのごく稀な「極めて興味深い」人物の一人であると、金曜日に当局から言われたことだ。

たどたどしい文体のメモには、Newsweekの記事が掲載されてから家族が経験した「地獄」が書き綴られている。


Dorianと弟のArthur

先週Dorian NakamotoがBitcoinの真の作者であると主張するNewsweekの記事が掲載された後、多くの噂や混乱を誘う記事が巷にあふれた。Nakamotoが否定した後も、Newsweek編集部は自社の記事を擁護し続けた。結局これらの明確な確認と否定のぶつかりあいは、Bitcoin騒動をいっそう泥沼化させ、実りなき見世物にした。しかし、少なくともDorianは、この混頓の中で一度は昼食をおごられたようだ。

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Mt.Goxのハックで、Bitcoin残高と顧客口座残高が暴露か

複数の匿名ハッカーがMt.Gox CEO Mark Karpelesのブログを書き換え、顧客データのダンプリストをアップロードした。同サイトにアカウントを持つユーザーによると、内容は正確らしい。Redditのあるユーザーが、匿名化したアカウント残高のExcelシートを作った[ミラーサイト]。多くの現Mt.Goxユーザーが、そこに自分の残高が載っていると言っている。

記事にはこう書かれている[NSFW]:

*** 記事を保存せよ、ミラー、転載、シェアしてこのデータを残せ ***

http://blog.magicaltux.net/wp-content/uploads/2014/03/MtGox2014Leak.zip

http://89.248.171.30/MtGox2014Leak.zip

最初に言っておくが、私はMark Karpelesではない。あのクソ野郎めが。

BitcoinコミュニティーがGoxにしてやられるのではなく、MTGOXがBitcoinコミュニティーの怒りを買う時が来た。このデータはもっと早く公開できたのだが、責任ある公開の精神と正確性のために予定より何日が余分にかかった。

上にMark Karpeles本人のblog.magicaltux.netのダウロード用リンクとミラーを許可なく載せた。

ダウンロードファイルには、関連するデータベースのダンプと、CSVファイル、専用ツール、データをまとめた要約が含まれている。クソGoxだけを叩くために、ユーザー名は含めていない。

これが消される前に転載、シェアすること。われわれを含む多くの人々が金とコインを失った。拡散希望。

われわれはBitcoinを盗んでいない。盗むべきコインがなかった。寄付したい人は、以下にコインを送ってくれれば、われわれをピザとビールで満腹にすることができる。1859rayqN1X7DYjD1BrAHm4vaQxoUhhzsN 。

〈全ユーザー〉の通貨別合計残高。

[][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][]
Currency: AUD Balance: 924,124.65121
Currency: BTC Balance: 951,116.21905382 <– あのクソ野郎ウソついてやがった!!
Currency: CAD Balance: 320,184.36558
Currency: CHF Balance: 99,487.07308
Currency: CNY Balance: 297,775.78994
Currency: DKK Balance: 112,264.56207
Currency: EUR Balance: 5,634,625.59531
Currency: GBP Balance: 921,892.96793
Currency: HKD Balance: 740,519.14894
Currency: JPY Balance: 384,885,150.13700
Currency: NOK Balance: 91,346.00305
Currency: NZD Balance: 58,224.95320
Currency: PLN Balance: 1,645,194.67364
Currency: RUB Balance: 551,162.54477
Currency: SEK Balance: 15,335.84383
Currency: SGD Balance: 43,193.59706
Currency: THB Balance: 666,464.33497
Currency: USD Balance: 30,611,805.67481
[][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][][]
Total BTC Deposits: 19,065,241.307202
Total BTC Withdrawl: 18,563,466.149383
————————————
BTC Difference: 501,775.157819
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ここで最も重要な数字は、もちろん、951,116.21905382 という残高だ。覚えているだろうか、Mt.Goxは、85万BTCを失ったとして破産宣告した 。これによると、Karpelesの推測値は大きくずれていたことになる。これらの数字が正確かどうかは全く別の問題だ。今回のリークが示しているのは、Mt.Goxのユーザデータのほぼ全部を入手することがいかに容易であったか、およびKarpelesのブログがどれほど堅牢であったかだ。ファイル群には、Mt.Goxの管理者が送金管理に使っていたアプリも含まれている。下にスクリーンショットがある。

誰がMt.Goxをハックしたのか? 今回のリークにいくつかヒントがある。上に書かれたミラーサイトへ行くと、ZIPファイルのリンクと共にこんなメモがある:「あんたと一緒に仕事をするのが嫌でたまらなかった。自分がやったことすべての報いを受けるべきだ」。

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Bitcoin作者とされるドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモト、関与を否定

この男は本当にBitcoinの父なのか? まる一日の推論と怒りの結果、L.A. のマスコミがついにNakamotoを見つけだし、彼は尋問を受けている。報道によると、今日の午後あるAP記者が寿司レストランへ行き、他のマスコミも後を追った。結局64歳の男性はAPのオフィスへ行き、独占インタビューに応じた。

BuzzFeedのHunter Schwarz記者が撮った上のビデオにある通り、Bitcoinの父とされるその男性はプロジェクトへの関与を強固に否定している。彼は、LA TimesのAndrea Chang記者に対しても、Bitcoinとの繋がりを否定した

Satoshi Nakamotoは1973年にDorian Prentice Satoshi Nakamotoと改名していたが、今日(米国時間3/6)午前、Newsweekの記事で、主に状況証拠に基づき正体を暴かれた。DorianやBitcoinコミュニティーや他の報道陣が大いに悔やしがる中、Newsweekは、Bitcoinの作者であり所有するBTCが4億ドル前後と噂されるその男性を、容易に見つけ出せる詳細情報を公開した。

情報が入り次第続報する予定。

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これは本物のサトシ・ナカモトなのか?

謎のBitcoin作者、Satoshi Nakajimaが、カリフォルニア州テンプルシティーに母とふたりで住む、引退したシャイな日系アメリカ人であることに、Newsweekが疑いをもったのも無理はない。

その捜索は ― 帰化米国人記録の中からSatoshi Nakamotoという名前の人物を探す実に退屈な作業 ― Dorian Prentice Satoshi Nakamotoという一人の男にたどりついた。Nakamotoは1970年代に名前を変え、初期Bitcoin計画の偏屈な主要メンバーの一人だった。

NewsweekのLeah McGrath Goodmanは、古い記録を発掘し、ついに「Nakamotoのメールアドレスを、彼が鉄道模型を購入した会社から、入社した」。

Nakamotoは、Bitcoinの創設メンバーの一人だったが、2011年に舞台から姿を消したらしい。彼はカリフォルニアで93歳の母の面倒を見ながら静かに暮らしていた。またかつて軍需産業で働いており、プログラムのコードに逆ポーランド記法を使う数学の天才だった。
「兄貴はろくでもない奴です」とNakamotoの弟、Arthur NakamotoはGoodmanに話した。「ご存じないでしょうが、兄は軍事機密にかかわる仕事をしていました。一時期彼の生活は全くの空白でした。彼に聞いても無駄です。全て否定するでしょうし、Bitcoinを作ったことは絶対に認めないでしょう」。

ある意味で、それは何の問題でもない。プロジェクトは彼抜きで花開き、Linus TorvaldsやJohn Carmack等のファウンダーと異なり、列車を牽引したパイオニアは、もはや何も話したがっていない。これでBitcoinが大きく変わるとは思えない ― Nakamotoが何百万というBitcoinを所有し、その事実を喜んでいるかもしれないし、いないかもしれないことを除いて。それでも、今後の展開には大いに興味がそそられる。

[Image via Newsweek]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ポリス下院議員、Bitcoin禁止要請に対抗して米ドルの禁止を求める

ジャレド・ポリス下院議員は、財務省に対して物理的ドルの禁止を要求している。これはマンチン上院議員によるBitcoin禁止要請に対抗したものだ。「ドル紙幣の交換は、現在高額紙幣を含めて規制されておらず、利用者が不法行為に手をそめる可能性があり、偽造、盗難、および紛失の恐れが極めて高い」とポリス議員は声明に書いている。

何とも恐れを知らない議員だ。「これはマンチン上院議員の文書の風刺バージョンであり、上院議員が指摘するBitcoinの問題は、ドルでも変わりがないという事実に注目させるためのものだ」とScott Overland広報担当は言った。「ポリス議員は実際に物理的ドルの禁止を求めているわけではなく、これによって議論が前進し、Bitcoinを禁止ではなく改善する方法が見つかることを願っている」。

この少々大胆な要求は、改訂Bitcoin禁止要請を受けて起こった。Bitcoinは、賛否両論、完全デジタル、匿名取引可能な「暗号化通貨」であり、ブラックマーケットにも関連づけられている。Bitcoinは、公式政府発行通貨(ドル)の追跡不能な代替品を求める、ITコミュニティーの自由主義層に強く支持されている。

残念ながら、ブラックマーケットの促進に加え、Bitcoinは価値の乱高下や大量盗難に対して脆弱である。Bitcoinが無知な投資家に損害を与えることを恐れる議員らは、規制ないし完全禁止を求めている。

「違法物品取引、匿名取引、脱税、投機的ギャンプル等における明らかなドル紙幣の使用は、私に警戒心を起こさせるものだ。合衆国がこの重要な問題で大く立ち遅れる前に、規制当局は力を合わせて、この危険な通貨が勤勉なアメリカ国民に危害を与えないよう速かにこれを禁止することを私は要求する」

つまるところ、これはBitcoin禁止にまつわる一部の偽善を暴露する賢い方法だ。少なくとも、重要な議論を続けさせることに役立つだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FreedomPopが完全暗号化で支払いもBitcoinで行うウルトラプライバシーなスマートフォンSnowden Phoneを発売

これがPrivacy Phone、世界で唯一の、すべての通信を暗号化するスマートフォン、とFreedomPopが自慢する製品だ。同社はこの製品に、”Snowden Phone”という愛らしいニックネームまでつけているが、買うときの支払いはBitcoinのみだから、さらにオーナーの匿名性が保護される。犯罪企業のための携帯が欲しかったり、不正に入手した政府の機密を継続的にリークしたいなら、使用する電話機はこれで決まりだ。

音声もテキストも128ビットで暗号化されるという。アプリケーションやインターネット上のデータはすべて、暗号化されたVPNで送られる。それでもまだ不満なユーザは、電話番号をいつでも変えてもらえる。

FreedomPopのCOO Steven Sesarは曰く: “最近はソーシャルネットワークやモバイルデバイスで一般消費者のプライバシーが危うくなっているから、そのことに神経を尖らしているアメリカ人が増えている。それに、匿名で通信する権利は万人にある。大手キャリアにはプライバシー保護に投資するだけの柔軟性、意欲、そしてクリエティビティがない。われわれは、それでいいとは思えないから、キャリアが頼りにならないなら、うちが完全にプライベートなモバイル電話サービスを、比較的安価に提供してやろうじゃないか、という話になったのだ”。

機種はSamsungのGalaxy Ⅱで、お値段は189ドル、キャリアとの契約なし。向こう3か月は音声とテキストは無制限、データは500MBまで使える。その後は月額10ドルを、これもBitcoinでBitPayから払う。

無線通信の暗号化は前から行われている。BlackBerryのサーバを使うメールは暗号化されるし、音声とデータの暗号化をやってくれるスマートフォンアプリもいくつかある。

“大いなる力には大いなる責任が伴う”とよく言われるが、このFreedomPopのデバイスが提供するプライバシー保護は、上記のようなものよりもずっと強力で徹底している。愛国の志士たちが利用することもあるだろうし、また完全犯罪に利用されることもあろう。どちらも、人間の自由の行いだから。

FreedomPopのCEO Stephen Stokolsも、“これに限らず、新しい技術は濫用されがちだからね”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


愚か者とそのBitcoinたち

今日(米国時間3/4)、ある広報マン ― 私のお気に入りの一人 ― からテキストメッセージが届き、テキサス州オースチンにできた2台の新しいBitcoin ATMと、SXSWで酔っぱらったソーシャルメディア・マーケティング・マネージャー向けに暗号化通貨を吐き出すであろう「移動」ATMについて、独占取材をしないかと誘われた。

「このネタ欲しくない?」と彼は尋ねた。

「いいや」と私は答えた。なぜなら真相は、Kim-Maiが数日前に秀逸な記事、『Mt. Goxの退場はもっとまともな第二世代のBitcoin起業家の時代を開く』で示唆した通り、われわれ暗号化通貨ファン(私も1人に数えている)は間抜けであるということだからだ。

われわれは日本で大量のBTCを持つ奇妙な男の子を信じている。われわれは、その存在以外に内在的価値を持たない通貨に投機している。「交換所」が殆どの場合プログラマーのミスによって生まれたり死んだりしているのを見ている。ちょっとこれを見てほしい。Flexcoinは、まあまあ人気の交換所だが、有り金を残らず盗まれて閉鎖した(「2014年3月2日、Flexcoinは攻撃を受けホットウォレットのコインをすべて奪われた。強盗は896 BTCを持ち去った」と管理人が書いている)。ではPoloniexはどうか。彼らは資産の12%をハッカーに奪われた。現時点でそれは、どの交換所がハック〈されない〉かに賭けるゲームだ。ちなみに私の金はCoinbaseにある。

ファンサイトでは、スマホにBitcoinウォレットを持っていてワンドリンクのオーダーをBTCで受けるバーテンダーが次のJeff Bezosになる、とばかりに喜んでいる。現実はと言えば、Bitcoin Jeff Bezosは存在しない、なぜなら、Jeff Bezosの頭脳を持つ人間は、現在のBitcoinがトンデモであることを知っているから。

現状に対する私の意見? 応援はもう十分。Bitcoinはもっと真剣になる必要がある。そこには想像を超えるチャンスがある。しかし、その「シーン」の登場人物 ― 「投資家」からハードウェアメーカーから採掘者から交換所の設立者まで ― ほぼ全員の心的自慰やばかばかしい失敗や常識外れな金欲は、Bitcoinの基本前提にとって何一つ良いことがない。われわれ人類が、誰にでもいつでも何のためにでも、匿名で支払い、スムーズな交換ができるべきであるという前提だ。それ以外のすべては無価値だ。

愚か者と子供たちがBitcoinの社交場を乗っ取った。次に何が起きるのか。ガキ共が飽き、大企業が参入して牛耳りBitcoinを無力な送金手段に変える。PayPalは喜んであなたの指定BTCプロバイダーになり、Chase Manhattanは送金手数料の一部を手にしつつ、スムーズな支払いプロセスの恩恵に預かる。Amazonは大喜びで、あなたがAmazon商品を買うための予算でいっぱいの秘密ウォレットを提供するだろう。真っ当な感覚の持ち主なら、これがBitcoinの向かう方向であるとわかるだろう。

私だって心地よいBitcoin物語は大好きだ。近所のサンドイッチショップがBTCを受け取るって? 是が非でもあなたが喜んでいることを伝えるべきだ。しかし、スクラントン市中心部でネットワーク効果を起こすためのあなたの努力が、Bitcoinの存在に何らかの影響を与えるとは思わない方がいい。老後の貯金をウォレットに入れれば、何時間かの間、ディナーパーティーの人気者になれる。最高の気分だ! 経済問題を語り反対意見を言う相手を叩きのめす。それがインターネットのやり方だ。

ただ、あなたが自分のコミュニティーに対して何か良いことをしていると思ってはいけない。なぜなら全世界はBitcoinを失敗と混乱だと考えているからだ。あなたは何らそれを和げてはいない。

BTCの素晴らしき新世界を作ろうと懸命な努力をしている善良な人々はいる。しかし、彼らはごく稀でしかない。

しかし自主規制がなければ、はるかに卑劣な何者かがBitcoinを統制するだろう。Bitcoinの現在の宣伝文句は詐欺一歩手前 ― すぐに儲かります! 今大人気です! ― であり、Bitcoin交換所は、現金を靴の箱に隠して公園のベンチに置いておく方が安全だ ― 少なくともベンチは窓から見える。Bitcoinを破壊するには頭が良い必要すらない。欲深ければそれでいい。

この市場は成熟と自制を必要としている。あるアイデアのために死のうと思う人は、大てい一人で死ぬことになる。それは何度でも起きる。これは例外ではない。大人になろう、Bitcoinファンよ、さもなくばこの夢ははかなく消えていく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ロシアのハッカー、破綻したMt. Goxのソースコードと顧客データを入手したと主張

これからBitcoinの取引所を開設しようと考えているデベロッパーはここを見るとよい。取引システムのソースコードが公開されている。少なくともnanashi_と名乗るロシアのハッカーはそう主張している。このコードは先日破綻した東京のBitcoin取引所、Mt. Goxのものだという。

このソースコードはMt. GoxのBitcoinクラスやBitcoinのユニットの送受のメソッドなどのの定義を含んでいる。Hacker Newsはこの一部はCEOのMagicaTuxことMark Karpelesが書いたもの(そして極めて質の悪いプログラム)だと考えている。

コードの全文はこちらでもこちらでも公開されている。 このハッカーは20GB分の顧客情報、Mt. Gox社員のパスポートのスキャン、連絡先情報も得たと主張している。ハッカーのIRCログ

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+