Google Calendarで‘今会社にいないよ’を指定すると自動的にミーティングを拒否

Google Calendarがアップデートされて、より便利になった。今日(米国時間6/27)の同社の発表によると、Google Calendarには新たに“Out of Office”(今社内にいない)という機能が加わり、並行して各自の在勤時間を設定できるようになった。在勤時間によりほかの人たちはあなたのいる/いない時間が分かり、在勤時間外ならGoogle Calendarがあなたに代わって自動的にミーティングを断る。

まず、Web上のGoogle Calendarでイベントを作ろうとすると、“Out of Office”というエントリータイプ(指定項目)があるので、それをセレクトできる。

たとえば休暇にデートを予定しているなら、そのイベントに“Out of Office”をマークできる。その間に誰かがあなたをミーティングに召集したら、Google Calendarが勝手に断る。

この機能は、GmailのVacation Responder(休暇中自動返信機能)を補うものとして、ユーザーが長年要望していた

今後はイベントのタイトルからイベントのタイプを自動的に検出して、“Out of Office”を自動的に指定するようになるそうだ。

さらに新しい機能として、Google Calendarの中で在勤時間を指定できる。

これまでの指定では週のすべての日に通用する在勤時間を画一的に指定していたが、今度からは一つひとつの日にちについて指定できる。

またGoogle Calendarは、ユーザーの過去のスケジューリングパターンに基づいて在勤時間を推定し、アプリの「設定」で“〜〜でよろしいか”と聞く。

小さな変化だが全体としてGoogleは今、ユーザーの利便性向上に力を入れ始めている。

最近同社は、ユーザーがスマートフォン中毒やゲーム中毒などになるのを防ぐために、いくつかの時間管理機能を導入してきた。

たとえば5月に行われたデベロッパーカンファレンスGoogle I/Oでは、Androidユーザーのための時間管理コントロールを発表し、その中には、親が子のスクリーン時間をFamily Linkを使って設定する機能もある。

YouTubeユーザーのビデオの見過ぎを防ぐ強制中断機能すらある。

またGmailやGoogle Photosなどでは、機械学習とAIを使って、メールの重要性順の判断や、写真の編集を自動化し、ユーザーの時間節約に貢献しようとしている。

Google Calendarのこの新しいツールは、今G Suiteのユーザーが利用できる。一般ユーザーが利用できるのも、遠くないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleカレンダー、まもなく新デザインに強制移行

昨年10月、Googleはデスクトップ版Googleカレンダーのルック&フィールを 変更した。誰もが新しいデザインを気に入っているわけではない(私もその一人だが、何人かの人たちは私が間違っていると言った)が、もうすぐそんな意見は関係なくなる。なぜならGoogleは強制的に新デザインにアップグレードするからだ。

本日(米国時間1/3)同社が 発表したところによると、G Suiteユーザーで、管理者がRapid Releaseスケジュールを選択している場合、1月8日から、Scheduled Releaseプランの場合は1月15日からアップグレードが始まる。2月28日までは新UIからオプトアウトが可能だが、それ以降は「全ユーザーがアップグレードされる」。

新デザインは、アップグレードされたカレンダーで変わったことの一つにすぎないことは言っておくべきだろう。たとえば、会議室予約が簡単になり、招待状にリッチフォーマティングが使えるようになった。

個人的には、コンパクトなデザインの好きな私は今でも古いデザインに戻りたいと思っているが、上にも書いたように私が間違っているのかもしれない。私が正しいと思う人はコメント欄で教えてほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleカレンダーのWeb版がデザインを一新

事実上同じデザインを数年間続けていたGoogleカレンダーが今日大きく模様替えした。真新しいカラーパレットとGoogleのマテリアルデザインにマッチしたデザインスキーム、そして ―― もっと重要なのは ―― ブラウザーのウィンドウサイズに応じて自動調整されるレスポンシブ・レイアウトになったことだ。

このアップデートは単にペンキを塗り替えただけでなく、サービスを少しでも使いやすくするための機能改善がいくつも施されている。例えば大企業に勤めている人なら、会社の会議室についての詳細情報(場所、設置されているAV機器など)なども管理者が登録すればカレンダーで見ることができる。

Googleカレンダーの招待状には、リッチフォーマットや関連するスプレッドシートや文書、プレゼンテーションへのリンクも載せられるようになった。これは、理想通りにいけば生産的なミーティング(などというものが存在するなら)に必要な情報のすべてを一か所にまとめることができることを意味している。

もうひとつ、「日」表示で複数のカレンダーを並べて表示する機能が加わった(上のGIF動画参照)。ほとんどのユーザーにとって必要とは思えないが、Googleによると複数のカレンダーを管理するアシスタントなどがチームの会議スケジュールを決めるのに便利だそうだ。

こうした目立ったアップデートのほかにも、招待項目にマウスをかざすと会議の出席者が表示されたり、グループでカレンダーを簡単に共有できるようになった。また、誤って削除してしまった項目を復活させる機能も追加された。

今日以降、G Suiteの管理者は新機能を有効にすることができる。個人ユーザーはカレンダービュー右上の「新しいカレンダーを試す」リンクをクリックすると変更される(あるいはここをクリックするだけでもいい ―― そのほうが簡単だ)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Moleskineの次世代手帳はGoogleカレンダーに同期する

私は日程を管理するために主にほぼ日手帳Weeksを使っている。同僚のJohn Biggsが紙版の手帳をレビューした記事にもあるとおり、「ほぼ日手帳Weeks」は私の取材アポイントメント、to-doリストなどを記入するのにぴったりのスペースがあり、携帯にも理想的なサイズだ。ただしGoogleカレンダーに自動的に同期してはくれない―普通の紙の手帳だ。Moleskineの次世代手帳はLivescribeというスマートペンと特別な紙を使っており、Googleカレンダー同期するという。

この手帳はMoleskineのスマートライティングセットとしてGoogleカレンダーに自動的に同期する最初の製品となる。現行製品は手書きのエントリーをスマートフォンで撮影するかLivescribeスマートペンを使うことによって内容をデジタル化することができた。

他のLivescribeシステムと同様、このMoleskine Smart PlannerもMoleskine ペン+というスマートペンを用いており、専用のスマートペーパーに書いた内容は逐一デジタル化される。会議やアポを予定欄に書き込むとユーザーのGoogleまたはAppleアカウントに同期し、内容をカレンダーの所定の日時に転送してくれる。

この自動転送システムが機能するためにはスマートペンとスマートペーパーの双方が必要だ。

製品が世界で入手可能になるのは9月12日だという。ただし価格は私が使っている「ほぼ日手帳」よりだいぶ高くなる。スマートライティングセットの価格は199ドル(ただし手帳のみは29ドル)。

現在市場にはLivescribeを含めていくつかスマートペン・システムが出回っているが、カレンダーに自動的に同期するプロダクトはなかったと思う。この点がMoleskineの新製品のセールスポイントだ。私のように紙にペンで書き込む体験を楽しむユーザーにとっては紙の手帳にオンライン・カレンダーの便利さが合体される注目の製品になりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

URL1つで簡単カレンダー共有、「TimeTree」のJUBILEE WORKSが2.1億円を調達

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カレンダー共有アプリ「TimeTree」を提供するJUBILEE WORKSは、韓国Kakao Corp.の子会社であるK CUBE VENTURES Co.,Ltd.、西武しんきんキャピタル株式会社、東映アニメーション株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社ほか、国内外の投資家から総額2.1億円を調達したと本日発表した。これが同社にとって初の外部調達となる。

家族、恋人、同僚とかんたんにカレンダーを共有

JUBILEE WORKSが提供するカレンダーアプリのTimeTreeでは、家族や恋人、サークルの仲間などと簡単にスケジュールを共有することができる。アカウントの登録は不要で、チャットやメールを通してURLを送るだけでスケジュールの共有ができるのが特徴だ。また、1つのアプリで複数のカレンダーを持つことができるため、家族と共有するプライベート用カレンダー、同僚と共有する仕事用のカレンダーという形で使い分けることができる。アプリにはコメントや写真の投稿機能もあり、チャットアプリやメールを使わずに「この日はどこに行こうか?」などの予定の相談をすることも可能だ。

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JUBILEE WORKSの代表取締役である深川 泰斗氏に、Googleカレンダーなど他の予定管理アプリと比べたTimeTreeの独自性は何かと聞いたところ、「TimeTreeは開発段階から「共有すること」を前提に考えており、共有メンバーが予定を作成するとPUSH通知が届いたり、誰がいつ、そしてどの予定を更新したのかという履歴が残るなど、共有することに適した機能が整っています。また、Googleカレンダーではブラウザで複雑な設定をしないと共有ができないが、TimeTreeではURLをLINEやメールで送るだけで共有ができるという点も違いの一つ」だと話している。

海外メディアからも注目を集める

TimeTreeは2015年3月24日にサービスを公開後、2016年2月に100万ユーザーを獲得、同年8月には200万ユーザーを獲得するなど順調に成長を続けている。また、日本語や英語だけではなく、韓国語やロシア語など計13ヵ国語に対応しており、海外でもユーザー数を順調に伸ばしている。深川氏によれば、各国のアクティブユーザー数の割合は、日本が65%、台湾が10%、アメリカと韓国がそれぞれ5%、ドイツが4%、残りが中国、カナダ、香港、イギリス、フランスなどの国々だ。(「日本では家族や同僚とスゲジュール共有が多く、台湾やドイツでは恋人と共有する例が多い」と深川氏は話す)。

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「Fred」こと、代表取締役の深川氏

TimeTreeは海外のメディアからも注目を集めている。アメリカのスタートアップ系メディア、Product Hunt、LifeHackerロシア版などで同サービスが取り上げられ、フロリダ州の州議会議員から「便利に使っている」とメッセージを受け取ることもあったようだ。このような海外からの高い評価により、国内だけでなく、韓国やアメリカなど海外の投資家からの資金調達が可能になった。「我々が選んだ「時間」というテーマは、ある程度文化を問わず普遍性のあるものだと思っています」と深川氏は語る。

国際豊かなメンバーとユニークな企業文化

2014年に創業のJUBILEE WORKSのチームは現在18名で、韓国やシンガポール出身のメンバーもいる国際性豊なメンバーだ。また、同社では「ニックネーム制」を採用しており、代表取締役の深川氏は「Fred」、共同創業メンバーも「Frod」、「Stud」などと呼ばれ、社内では「社長」や「Fredさん」のように役職や敬称つきで呼ばれることはないという。このような企業カルチャーもJUBILEE WORKSの特徴の1つだろう。

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深川氏には保育園に通う子どもがおり、家族のあいだで「お迎えの交代を聞いてない」などのトラブルがあった。また、家族で週末どこに出かけるか考えているうちに、結局無駄に時間を過ごしてしまうこともあった。「必要な相手とあいだで必要な予定情報が見えるようになれば、このようなトラブルを解決できるのではないか」というアイデアから生まれたのがTimeTreeだ。

「Fred」率いるJUBILEE WORKSでは、今回調達した資金によってサービス強化のための人材確保とサービス拡大のための組織的実験を続けていくとしている。

「明日渋谷で1時にランチ」と自然文で予定入力、Fantasticalが日本語に完全対応

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明日渋谷で西村さんとランチ―、と自然文で予定を入力できるカレンダーアプリの「Fantastical 2」がバージョンアップして日本語フル対応となった。メニューやメッセージが日本語されただけではなく、自然言語を理解して「いい感じ」に予定表にスルリンと入れてくれるインターフェイスとエンジン部分についても日本語対応となった。やるかどうかは別としてSiriと同じエンジンで音声入力にも対応するのでApple Watchに話しかけて音声入力で予定を入れることもできる。

New Event Animation

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「来週の金曜」とか「26日の夜に」といった語句を理解するほか、場所についても「新宿」とか「ヒカリエ」といった地名や建物名を理解する。Mac版であればコンタクトリストにある名前も認識する。使ってみれば分かるが、文字を入れていくそばから、「明日」「渋谷」「お昼に」という文字がニュルン、ニュルンと実際の日付に変換されたりして入力ボックスの下のカレンダー画面に飛んで行く。さざなみのようなアニメーションが気持ちがいい。

Fantasticalを提供するFlexibitsの共同創業者であるMichael Simmons氏が来日中だったのでTechCrunch Japanで話を聞いてみた。iPhone版が600円、オリジナル版ともいえるMac OS版が4800円と高額であるにもかかわらず常時アプリストアの上位に入っている人気アプリの秘密とは何か? VC資金を入れずにブートストラップで成長を継続している理由は?

2010年に機械学習の適用分野としてカレンダーアプリを選択

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最近プロダクティビティアプリといえば、モバイルアプリ市場の盛り上がりの波に乗って成功を収めるスタートアップ企業がいくつか出ている。メール、カレンダー、コンタクトと、データそのものはクラウドの先にあるので、そのデータを操作するクライアント側が自由に選べるようになって独立系アプリがしのぎを削っている。最近だとDropboxが買収したMailboxやマイクロソフトが買収したSunrise、Acompliが目立った成功例だ。

2010年創業のFlexibitsがカレンダーアプリを提供するようになったキッカケは、もともと共同創業者のKent Sutherland氏が大学で自然言語と機械学習の研究をしていたことから、この技術を適用できる領域はなんだろうかと考えた結果なんだとか。ローンチしてみるまで、こんなに人気が出るとは思わなかった、とMichaelはいう。

Fantasticalはフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に対応していて、2015年3月にはMac版で新たに日本語サポートを追加。今日リリースされたバージョン2.4ではiOS版でも日本語にフル対応した。新バージョンはApple Watchにも対応する。

実際の言語処理として何をやっているのかというと、いわゆる教師ありの機械学習だ。実際に人間が入力した大量の予定情報テキストを解析して、その結果が正しいかどうかを人間が判定してエンジンの精度を上げていく。これは各言語ごとにやる必要があるので、言語サポートの追加は結構たいへんなのだとか。単にテキストを正規表現で切り出すような処理をしているのではないということは、例えば「明日9時から会議」としたときと、「明日9時からディナー」としたときでは「9時」の解釈が朝なのか夜の21時なのか自動で変わってくることから分かる。冒頭で紹介した「渋谷で1時からランチ」という予定だと、実は時刻を入れなくて「明日渋谷で吉田さんとランチ」と入れるだけで、時刻を12時に設定してくれたりもする。なかなか賢い。

ただ、「明日7時からリサとご飯」としたら朝7時となって、「明日7時からリサと晩ご飯」とすると19時としてくれるのに、「晩御飯」「晩メシ」などとすると、それが夜のイベントだとは解釈してくれなかったりして、この辺はもう少し日本文化を理解すべくチューニングをしていくと良いのではないかと思った。「晩ご飯」は単に「晩+ご飯」と解析されて、「晩」が19時となっているようだ。「飲み会」とか「会食」、「接待」あたりの語句は単に学習すれば済むことのように思えるので期待したい。ユーザーが修正する時刻とテキストの組み合わせから逆に学習すればいいようにも思えるが、今のところはローカルのアプリで入力されるデータから学習するということはやってないそうだ。ともあれ、「明日北川さんと会食」と打ったあとに「、夜に」と付け加えると、そこで時刻が22時になったり、さらに「2時間」と入れると予定終了時刻を伸ばして22時から24時に設定してくれるような自由度の高さがあって、「お、分かってくれるやんか!」という感じはいい。ほかのカレンダーアプリにない気持ちよさがある。

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シンプルさとネイティブなUIを徹底

Fantasticalの特徴は自然言語による入力ということに加えてUIが各OSで最適化されているということもある。

FantasticalはもともとMac版としてスタートして、iPhone版は結構後になってから追加している。この理由として、狭い画面にカレンダーを表示しても使い勝手が良くなくて満足できるユーザー体験を提供できると思えなかったから、とMichealは言う。「単にMac版を小さくしてiPhone版とするようなことをしたくなかったんです」。

iPhone版ではデイティッカーと呼ぶ上部のカレンダー部分を左右にスライドすると、それに合わせて下の箇条書きの予定も切り替わる。逆に下の箇条書きを動かすと、上のデイティッカーも動く。「すごく直感的でスムーズです。このデイティッカーのUIのアイデアを思いつくまではiPhone版を提供しようとは思いませんでした」。

今回のバージョン2.4では、Mobile SafariやMailのようなスタッカブルな3DのタブUIを実装。予定を入れるとき、入力中の予定を見ながらカレンダーやほかの予定を見たいことがあるが、それがiPhoneでもやりやすくなっている。ちなみに、このUIは、ちょっと見るとiOSネイティブのUIのように見えるけど、実はアップルはこのUIフレームワークを公開していない。だからこれは完全独自実装だそうだ(下の写真の右側)。

iPad版についてもダッシュボードと呼ぶタブレット向けのUIを設計したという。タブレット専用UIは開発コストが高い割に、全体にタブレット市場は停滞しているのでは? という質問に対してMichaelは、そもそもFantastical利用者の半分くらいがiPad専用アプリも使っていると、ちょっと信じられないような利用率の高さを口にした。また、iOS 9でマルチタスクやジェスチャーのサポートが始まったら、再びタブレット市場はきわめて大きな伸びを示すだろうとの見解だった。

ちなみに、Fantasticalは6月に開催されたWWDCでApple Design Awards 2015の賞を受けたアプリの1つだ。

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VCマネーを入れず、買収提案も受け付けずに自己資金でスケールするメリット

冒頭で書いたように、プロダクティビティ関連アプリは、少なくないVCがチャンスとみて関連スタートアップに投資している。Flexibitsは、こうした道を選択していない。

「出資や買収提案も頻繁に来ていますが、今のところ外部資本を入れるつもりはありません。すごく小さなチームでリーンにやっています」

ただ、Flexibitsではカレンダーとはまた別のプロダクティビティアプリを来年初頭にリリースも予定しているほか、Android版も検討しているので、チームを大きくすること自体は考えているそうだ。

「今やってる仕事は、とにかく気に入っています。収益性もいいし、売却する理由がないですよね。VCから支援を受けているスタートアップは会社を売るべき理由があるのかもしれませんが、われわれは収益は一貫してすっごく増えていますし、今の状態にとても満足しています。アップルから買収提案があったらですか? よほど金額的に大きなディールでない限りは、ないですね(笑)」

買収された後に大企業で一組織となることのデメリットと、現在のように多くのファンを掴んで自由に創造性を発揮できることを天秤にかけると、今のところ後者のままというのが選択ということのようだ。

「Flexibitsとは別に私はHockeyAppの共同創業者でもあって、この会社はマイクロソフトに買収されました。だから買収自体に反対ってことではないんです。VC支援についても、ハードウェアスタートアップとかFacebookのように初期に収益を産まないものでは必要でしょう。われわれが違うというだけですね」

人気を取るか収益を取るか、高額アプリというビジネス

収益性の高いアプリでビジネスを成長させることについてMichaelは、以下のように話す。

「自然言語入力エンジンには価値があると思っています。カレンダーアプリに、こうした機能やシンプルなUIを提供しようと思ったら、それを評価してくれる人たちをターゲットするのが正しいのです。ユーザーがお金を払うことに慣れていない、もしくは払いたくないというAndroid市場へ向かうのが賢い選択だとは思いませんね。プレミアム感のあるプロダクティビティアプリに数百円とか数千円もお金を払おうという人たちは、アップル製品を使っているケースが多いんです」

「99セントのアプリでダウンロード数がトップだけど売上げランキングは50位というのと、ダウンロード数では50位だけど、50ドルのアプリで売上高がトップというのだと、どっちがいいかってことですよね。人気を取るか売り上げか。起業家としての私は売上を取りますね」

「実際、VCに支援されてるどんなプロダクティビティアプリや、フリーミアムで無料版もあるSunriseのようなアプリよりも、われわれのアプリのほうがはるかに売上が大きいんです」

外部資本が入ると、よくも悪くも成長へのプレッシャーにさらされる。それがない状態で、Flexibitsの成長の原動力となっているのは何なのだろうか?

「Apple Watchが出たり、iOS 9が出たり、そのたびにわれわれは適応していて、立ち止まってるわけではないのです。それがFlexibitsが成長している理由で、製品を良くし続けるということです。年明けにリリースする次のアプリがうまく行って、より大きな成功となるようなことがあれば、今の会社をずっとやって行くということもあるかもしれません」

Officeのクラウド化に向けてMicrosoftの変身続く―カレンダー・アプリのSunriseを1億ドル以上で買収

Microsoftは自らを再発明する努力を続けている。その過程には自社のものより優れたサービスを提供するスタートアップの積極的な買収が含まれる。その最新の例がカレンダー・アプリのSunriseの買収だ。われわれの情報源によると、買収価格は1億ドル以上だという。

Sunriseはモバイルとデスクトップの双方で、異なるプラットフォームのカレンダーを統合、同期して運用できる一連の生産性ツールを提供しており、iPhone、iPad、 Android、Mac App Storeに加えてウェブ版がサポートされている。

ユーザーはGoogle、iCloud、Microsoft Exchangeのカレンダーを通じてSunriseにアクセスできる他、多数のサードパーティーのアプリと連携が可能だ。このクロス・プラットフォーム、クロス・デバイスのサポートがSunriseの重要なセールスポイントとなっている。

Microsoftは最近、Windows以外のライバルのプラットフォームのサポートを積極的に進めている。たとえばWindows 10版に先駆けて、Apple iOS向けにタッチ・フレンドリーなOfficeをリリースしている。

われわれの情報源によると、Microsoftは当面Sunriseを独立のプロダクトとして残しながら、そのテクノロジーを将来のアプリ開発のために役立てるということだ。これはMicrosoftが2億ドルで買収したメール・アプリのスタートアップ、Acompliの場合と同様の方針といえる。この買収の成果は、先週発表されたAndroid版、iOS版の新しいOutlookに現れている。

この2件の買収はMicrosoftが伝統的なOfficeパッケージの枠を超えてモバイル版の生産性ツールに力を入れていることを示している。Microsofttはコンシューマ向け、エンタープライズ向けの双方でソフトウェアのスタンドアローン販売からクラウド・サービスへとビジネスモデルを戦略的に転換中だ。そのためには現代のスマートフォン・ユーザーがOfficeを毎日利用さざるを得ないように誘導していく必要がある。2件で合計3億ドルに上る買収はそのための不可欠な投資なのだろう。

アップデート: われわれの取材に対してMicrosoftはコメントを控えた。

Sunriseは2012年の創立で、これまでに820万ドルの資金を調達している。投資家は以下のとおり。Balderton Capital、Resolute.vc、NextView Ventures、Lerer Ventures、SV Angel、BoxGroup、500 Startups、John Maloney、Slow Ventures、David King、Andrew Kortina、Adam Nash、Elliot Shmukler、Hunter Walk、Gustaf Alströme、Loic Le Meur、Bill Lee、Adam Mosseri

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


ありそうでなかった(?)シフト勤務者のためのカレンダーアプリケーション「Shifts」登場

App Storeには、モバイル向けカレンダーアプリケーションが数多く登録されている。但し、その多くは一般的なオフィスワーカーが会議予定の管理などを行うのに便利なように作られている。そうしたものと一線を画すのがShiftsだ。iTunesに登録されたばかりのこのアプリケーションは、これまでとは異なる利用者層を想定している。すなわち、看護師やサーバー管理業務、ないしプラントで働く人など、シフト勤務を行なっている人のためのアプリケーションなのだ。

本アプリケーションでは、既存アプリケーションと比べてはるかに簡単にシフト管理を行うことができる。自分の予定を家族や知人と共有できることはもちろん、シフト構成により賃金が変動するような仕事の場合、予定に基づく収入予測を行うための機能もついている。

Shiftsを作ったのはSnowmanだ。2012年にRyan Cashおよび幼馴染のJordan Rosenbergが設立した会社だ。Snowmanは既にリマインダアプリケーションのや、記憶ゲームのCirclesなどだ。ちなみにこちらのゲームはスターバックスの「free app of the week」にも選ばれている。

今回紹介するShiftsは、従来のカレンダーアプリケーションではシフト管理がやりにくいという声を耳にして作り上げたものなのだそうだ。RyanおよびJordanの友人が、二人がアプリケーションを作っていることを知って、シフト勤務従事者のためのアプリケーションを作ってくれないかと声をかけたのだとのこと。

実のところRyanは当初、あまり興味を持っていなかったらしい。しかし調べてみると、確かにシフト勤務を行なっている人にとって、既存アプリケーションでは不便な点が多数あることに気づいたのだそうだ。

「調査を開始して、そしてユーザーの声をきいてみると、確かに可能性がありそうなことに気づいたのです。最近の調査によれば、アメリカ国内では5人に1人が夕方や夜間に勤務をするという、いわゆるシフト勤務についていることもわかりました」とRyanは言う。

「北アメリカでは30%以上の人がシフト制で働いているというデータもあります。この割合は、全世界で見てもさほど変わらないのではないかと思うのです。それであれば、シフト勤務に対応したアプリケーションを作ることには十分な意味があるのではないかと考えました」。

意外にものになるのではないかという考えから、開発中だったAlto’s Adventureというスノーボードゲームを棚上げし、そしてShiftsの開発に取り掛かったそうだ。

そうしてできあがったShiftsは、Snowmanの他プロダクト同様に、よく考えられたデザインを実装している。自分の必要とするシフト勤務形式を簡単に定義することができ、それぞれに独自の色、名前、アイコンなどを割り当てることができる。例えば早朝勤務シフトには太陽のアイコンを付け、病院にいく予定があるときには赤十字をアイコンにするというようなことが行える。

シフトの開始時間や終了時間を設定した後は、カレンダー上をタップして簡単に該当するシフトを設定することができる。シフトのローテーションや繰り返しにも対応している。

またウィジェット機能も実装していて、アプリケーションを起動しなくてもロックスクリーン上やプルダウンメニューに当日のスケジュールを表示することができる。スケジュールの共有はShifts登録者以外とも行うことができるようになっている。

先述の通り、シフト毎の給与を入力しておくことにより、当月の収入を見積もる機能も備えている。

さらに、Shiftsカレンダーの上に通常のカレンダーをオーバーレイ表示して、イベントや予定などをオーバーレイ表示することもできる。予定を表示することで、シフト予定を立てやすくなるというメリットもある。

Shiftsは正式リリース前にファウンダーの友人たちにプライベート公開されていた。それにより機能についての提案やフィードバックなどを受けてきている。正式リリースにあたっては、Apple Watch上で動作するウィジェットの開発などを考慮しているところであるようだ。

「医療関連の業務でも、Apple Watchはとても便利に利用される可能性があると考えています。もしApple Watchが広くひろがるようであれば、ぜひとも私たちのアプリケーションも使ってもらえるようにしたいと考えています」とCashは言っている。

Snowmanの他アプリケーション同様、このShiftsも有料アプリケーションとなっている。現在のところ、当アプリケーションは1ドル99セントで入手することができる。但しこれはプロモーション期間中の価格であり、それを終えれば4ドル99セントとなる予定であるそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


Siriを生んだSRIから魔法のカレンダー・アプリ、 Tempo登場―ミーティングに関する情報を自動収集して通知してくれる

私のような日程管理が苦手きわまる人間でなくとも会議の直前になって大慌てした経験が必ずやあるだろう。ミーティングの席についてから自分はいったい誰と何の話をするためにここに来ているのだろうと必死に記憶を探ったり、車で走りだしたはいいが正確な住所を知らないことに気づいたり、といった失敗だ。今日((米国時間2/13)リリースされたスマート・カレンダー・アプリのTempoはまさにこうした問題の解消を狙っている。

Tempoは名門の調査研究企業SRI Internationalからスピンオフしたスタートアップだ。SRIといえば最近ではiOSの音声認識アシスタント、Siriのオリジナル開発元(後にApple が買収)としても有名だ。 最近の他のSRIプロジェクトと同様、Tempoもパーソナル・アシスタントの一種だが、Siriとはまったく異なるアプローチのプロダクトだ。

ファウンダーでCEOのRaj Singhは「パーソナル・アシスタント・アプリには大きく分けて2種類ある。質問すると答えてくれるSiriのようなタイプと、もうひとつはユーザーが必要とする情報を必要とする瞬間に届けてくれるタイプだ。Tempoは後者に属する」と説明する。Tempoのようなアプリで重要なのは不必要な情報でユーザーをうるさがらせることなく的確に必要な通知だけをする能力だ。

「ユーザーが日常必要とする情報をわかりやすくひとまとめにするのにどんな方法が一番適しているかを考えた末、われわれはカレンダー形式を選んだ。カレンダーには誰にも直感的に理解できる整然とした構造があり、これからユーザーがなすべきタスクが管理されている。ここがユーザーが必要とするすべての情報を保管するのにもっとも適した場所だとわれわれは結論した」とSinghは語った。

たとえば、会議の前にTempoを開くと、関連するメール、資料、出席者のLinkedInプロフィールなどを見ることができる。もし車を運転してミーティングの場所に向かうのであればカーナビが起動するし、道が混んでいるなどで遅れそうならその旨のメッセージを自動的に送信できる。飛行機に乗るなら、フライト情報が通知される。カンファレンス・コールに参加する場合はTempoがダイアルインとパスコードを保管する。

もちろんいずれも有用な機能だが、個々に取り上げてみれば画期的というほどではない。たとえばXobniやRapportiveのようなプロダクトは友人やビジネスの相手のプロフィールやソーシャル投稿を自動的に取得してくれる。ミーティングに遅れそうなときに通知してくれるアプリにはTwistがある。しかしTempoの独自性は、こうしたさまざまな機能がカレンダーというフォーマットで整理されていることだ。Tempoはそれぞれの会合の役割を理解しようと努め、もっとも適切なツールを選んで情報を提供してくれるところにある(Tempoにいちばん近いアプリは私の知る限りEasilydoというto-doリストだろうと思う。しかしTempoほどカレンダーが決定的な役割を果たしているわけではない)。(Update: 読者から「これに似たCueというカレンダーアプリがある」という指摘があった。

Singhは「ユーザーはTempoを利用するために何か特別な作業を要求されることはない。 単にTempoにiPhoneカレンダーとメールその他の受信ボックスへのアクセスを許可するだけでよい。あとはアプリが自動的に処理する」と説明する。学習するにしたがってこのアプリは一層賢くなっていくが、が積極的にカスタマイズする必要はないまたTempoに日程の詳細をいちいち入力しておく必要もない。ミーティングの参加者の名前を入力しておくだけで、Tempoが自動的に関連情報を取得してくる。

私は短期間だがこのアプリをテストしてみた。なるほど設定は簡単だ(使い始めにTempoが各種の情報を収集して分析する間少々待たされる)。Tempoがミーティングの関連情報を教えてくれるので、直前になって必死にメールを検索したりせずにすむ。ただTempoはiPhoneのカレンダーを利用するのでこのカレンダーに存在する問題も全部引き継いでいる。大部分のユーザーにとってはさして障害にならないはずだが、私は時差をうまく理解させる方法を発見できない。今週は私はサンフランシスコからニューヨークに出張したが、Tempoは3時間前に終わったミーティングのリマインダー通知を送りつけてきた。

Tempoは無料アプリだ。Singhは後で有料のプレミアム機能を加えていくフリーミアム・モデルを考えている。iPhoneアプリのダウンロードはここから(Androidとタブレット版についても開発が進められている)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+