米国でのモバイルアプリ利用時間は1日5時間を突破

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Young woman sitting inside car and looking at cell phone, on overcast day, Germany

調査分析ファームのFlurryによれば、アメリカ国内の利用者によるモバイルアプリケーションの利用時間は増加の一途をたどっているようだ。利用時間は1日に5時間に及んでいるとのこと。ちなみにFlurryは1月、モバイルアプリケーションの利用時間は昨年比で11%の伸びを示しているという調査結果も公表している。

5時間の利用時間というと、2015年の第4四半期比で20%の増加となる数値だ。一方で、モバイルブラウザーの利用時間の方は減少を続けている。

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ブラウザ利用時間の割合はいまや8%となっている。ちなみに2015年Q4は9%、そして2014年Q1においては14%、2013年Q1には20%を占めていた。

もちろん、モバイルアプリケーションの利用時間が伸びた原因はそれだけではない。使えるアプリケーションも増えたし、またWi-Fi環境が大きく広まったことも影響しているだろう。モバイルでの通信速度も速くなったし、またテキストメッセージや会話などといった電話の主要機能をアプリケーションが代替するようになったことにもよるのだろう。

ところでFlurryは以前、アプリケーションの利用時間がテレビ視聴を上回るまでになっていると報告していた。これはすなわち、モバイルアプリケーションが「ユーティリティ」の範疇を超えて成長していることを意味するものだ。

アプリケーション利用時間がテレビ視聴時間を超えたと報告されたのは2015年のことだった。暇な時間にも、漫然と受身的に放送される番組を視聴するのでなく、アプリケーションを利用した積極的なやり取りを行うようになっているのだ。さらにNetflixやAmazon Video、Huluなどの普及により、アプリケーション依存が一層深まっているわけだ。

メディアならびにエンターテインメント系アプリケーションの利用時間が15%を占めるようになっていることからも、テレビの役割がアプリケーションに移りつつあることがわかると思う。

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なお、Flurryの調査によれば、ソーシャルメディア、Snapchat(単独で2%の割合を占める)などのメッセージングアプリケーション、メディアおよびエンターテインメントなどをあわせると、利用時間の51%に達するのだとのこと。

Snapchatの人気は相変わらず高いようではあるが、WhatsAppやInstagramを傘下におくFacebookが、やはり19%と大きな割合を占めている。Facebookとの差は大きいとはいえ、しかしSnapchatはYouTubeの3%に迫る利用時間割合を占めるまでにはなってきている。

FacebookやSnapchatを除いた、その他のメッセージングおよびソーシャルアプリケーションの利用時間は12%の割合となっている。

もちろん、こうして利用時間を増やしつつあるアプリケーションもあれば、減らしているものもある。たとえば「ゲーム」アプリケーションだ。

ゲームアプリケーションは、当たれば金になりやすいのは間違いのないところだ。しかし、ゲームアプリケーションの利用時間割合は減りつつある様子。たとえば、Appleによれば2017年の1月1日は、過去最高の売り上げを達成した日であった。

しかしゲームジャンルについてみると、2年連続で割合を減らしてしまっているのだ。いまでは、アプリケーション利用時間の11%程度になっているとのこと。

アプリケーション利用時間の増加にともない、広告業界ももちろん影響を受けている。すなわちテレビ広告が、アプリケーション内広告にシフトするようなことも起きているのだ。アプリケーション方向へのシフトは、DirecTV Now、Sling TV、YouTube TVなどのサービスが広まるにつれて加速している。Flurryは、こうした動きはますます進むこととなり、テレビ視聴時間はさらに減少することになるだろうと予測している。

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(翻訳:Maeda, H

常時接続時代の選挙報道が招いた「選挙疲れ」?!

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モバイル分析ファームのFlurryの新たなレポートによれば、アメリカでは「選挙疲れ」が蔓延し、選挙関連ニュースのみならず、広くニュースに対する興味を失ってしまったらしい。最近ではニュースを入手するのにモバイルデバイスを利用することが多いが、この選挙期間中にモバイルデバイスを使った読者数の伸びに陰りがみられたようなのだ。第二回および第三回の公開討論会の後にその傾向が顕著に見られるとのこと。

ニュースアプリケーションを使ったセッションの実数でいえば、討論会のたびに伸びてはいる。ただし回を重ねるごとに、その伸び率が低下したようなのだ。1度目の公開討論会の直後には、ニュースアプリケーションの利用数は12%の伸びを示した。しかし2回目の後は10%となり、そして3度目の公開討論会直後にいたってはわずか3%となり、伸びがほとんど見られない状況となったのだそうだ。

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政治を主題としたニュースへの関心が第一回公開討論から下がり続けるように見える中、トランプ氏(次期大統領)のセックストークテープのリークや、クリントンのメール問題の再調査開始といったスキャンダルのみが一般の関心を支えることになった。

実際、テープがリークされたときには、モバイルニュースを閲覧するセッション数は18%の伸びを示しており、これが選挙期間を通してもっとも高い伸びを示したことになる。しかし選挙期間全体を通してみれば、一般のニュースに対する興味も低くなってしまったようで、選挙期間中に大きな伸びを示したのは、10月2日のシカゴカブズ優勝のニュースが流れたときのみとなっている。このときの伸び率は10%ということになっている。

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こうした傾向に付きFlurryは、アメリカ国民が「選挙疲れ」の状況に陥ったのだろうと判断している。確かに、ソーシャルメディアにそうしたことを書き込む人も多かったようだ。そしてこの「選挙疲れ」が、ニュース全般への関心すら低下させてしまったようであるとのこと。前回の選挙のときと比べても、公開討論会を生で視聴しようとしたり、ニュース解説を読もうとしたり、一般の反応を入手してみたり、あるいは討論の内容を細かくチェックしたりするような人も減ってしまったのではないかとしている。

Flurryは「選挙報道に疲れてしまった人たちは、スマートフォンのニュースアプリケーションを開くことすらしなくなってしまったようです」と述べている。

また、今回の選挙においては関連ニュースに対する興味は、48時間ほどで消滅してしまう傾向があったとも述べている。すなわち第一報に対して興味はもつものの、すぐに関心を失うという傾向が見えたらしい。すなわち続報や解説記事などを読みたがる人が少なかったのだそうだ。

Charts: source, Flurry Analytics

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(翻訳:Maeda, H

合衆国のクリスマス商戦ではApple製品と“ファブレット”が勝者、上位ブランド盛衰のドラマも

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Flurryが今日(米国時間12/28)の午後発表したレポートによると、今年のホリデイシーズンは例年になく、“ファブレット”を購入する消費者が多かった。この大型画面のデバイスは”phone”(電話機、携帯電話)と”tablet”(タブレット)を混ぜあわせた新語、“phablet”(ファブレット)という名前で呼ばれている。今年のクリスマス前の週に新しく起動されたデバイスの27%がそのファブレットで、シェアは昨年から倍増し、2013年のわずか4%からは大飛躍だ。中でもAppleの現在のファブレットiPhone 6s Plusが、この飛躍に大きく貢献している。同じ週の、新たに起動されたすべてのAppleデバイスの12%が、この機種だった。

この年末レポートはFlurryの分析部門が作成し、同社がさまざまなデバイスに関して調べた78万のアプリに基づいている。ホリデイシーズンには新しい携帯やタブレットを入手する消費者が多いから、このスナップショット的なデータから、機種タイプ別の人気を推し量ることができる。また各メーカーの、市場シェアの盛衰も分かる〔下図については後述〕。

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今年Flurryが明らかにしたもっと大きなトレンドは、“小型スマホ/携帯の死”だ。2015年の消費者は初めて、画面の小さなデバイスを見捨てて、ファブレットを選んでいるようだ。Blackberryに代表されるような3.5インチ以下という画面の機種は、Flurryによるとほぼ絶滅した。来年はチャートに登場することもないだろう、と同社は予想している。

〔下図…空色=大型タブレット、青色=小型タブレット、グリーン=ファブレット、、紫色=中型機、オレンジ色=小型機〕

2014年に発売されたAppleのファブレットは、下図のように、中型機と小型タブレット(iPad miniなど)からもシェアを奪っているが、スライドの第二図でお分かりのように、Android国ではファブレットのシェアがさらに大きい。

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今年初めて、ファブレットはすべてのAndroid機の中で半分以上を占めた。それはアジアを中心とする市場でSamsung Galaxy Noteなどの人気が高いためだ。Samsung製品のシェアは2014年の17.7%から2015年は19.8%に上がった。それは主に、新製品Galaxy Grand Prime, Core Prime, S6などのおかげだ。

Appleは依然としてトップだが、そのシェア49.1%は昨年の51.3%に比べてやや下がった。Flurryによると、新製品iPad Proはシェア拡大に貢献しなかった、という。すなわち画面サイズ8.5インチ以上の大型タブレットは、1%にも達しなかった。

MicrosoftのNokiaは、今年のシェアが昨年の5.8%から2%へと落ち込んだ。また、Sonyも、もはや上位5社に含まれていない。代わってXiaomiが初めてチャート入りし、クリスマスの週のシェア1.5%を稼いだ。Flurryによると、中国には大きなクリスマス商機というものがないにもかかわらず、Xiaomiが伸びたことは注目に値する、という。

さて、新しいデバイスを起動したら、次にやることはアプリケーションのインストールだ。したがって12月にはアプリのダウンロードも急増する。そのことに付随する別のトレンドとして、App StoreのトップであるフィットネスアプリFitbitの、ホリデイシーズンにおける大売れなどが挙げられる。下図はアプリのインストール数の、12月21日までとクリスマスとの比較だ(前者を1.0とする指数比較)。

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ご覧のように、12月のふつうの日と比べると、クリスマスはアプリのインストール数がその2.2倍に達している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

今年のクリスマス商戦ではApple製品が断トツのシェア、「スマホもタブレットも」から「ファブレットオンリー」が主流に

Flurryが今年のクリスマスレポートを発表した。毎年この時期には、クリスマスプレゼントによる新規ユーザの急増があるので、デバイスのアクチベーションとアプリのダウンロード〜インストールが最高になる。先週も、まさにそうだった。今年の特筆事項は、アクチベーションされたデバイスの過半数51.3%がApple製品だったこと。対してSamsungは17.7%、Nokiaが5.8%だった。

Xiaomi、Huawei、HTCの三社は、スマホの世界的シェアは大きいものの、クリスマスの売上では各社1%にも達しなかった。Flurryによると、彼らの主要市場であるアジアでは、クリスマスプレゼントという文化がないからだ。

Apple製品でアクチベーション数がトップだったのは、iPhone 6とiPhone 6 Plusだ。
Flurryはこのレポートを作るために60万あまりのアプリを追跡しているが、iPhone 6 Plusはクリスマスにアクチベーションされたデバイスのトップ5に入る。また一般的に言っても、ファブレットは消費者に定着しつつある。クリスマスの前の週でファブレットは、アクチベーションされたデバイスの13%を占め、2013年同時期の4%から大きく伸びた。

Flurryによると、ファブレットの売上を押し上げたのは、iOS製品が出たことだ。でもこの1年で大型スマートフォンは全般的に利用者が増えている。1月にJuniper Researchが出した予測では、2018年のファブレットの総出荷台数は1億2000万、2013年の実数は2000万だった。

一人でタブレットとファブレットを使い分けるユーザはあまりいないから、ファブレットの伸びはタブレットの頭を押さえる、と多くのアナリストが予測した。Flurryのホリデー調査では、まさにそのとおりだった。ファブレットの人気と反比例して、タブレットもふつうのスマートフォンも売上が減っている。これからのモバイルデベロッパは、画面の大きさは手のひらサイズ、と決めてかかれないだろう。

“アプリのデベロッパは、大型スクリーンが主流のデバイスになりつつあることを考慮すべきだ。スマホも持つが、大型アプリや大型コンテンツのためにタブレットも持つ、というパターンは少数派になる”、とFlurryは注記している。

新しいモバイルデバイスを手にした人は、さっそくアプリのダウンロードを始める。だからクリスマスはアプリのインストール数も多い。Flurryのこの調査では、12月初旬のふつうの日に比べると、クリスマスの日のアプリのダウンロード数は2.5倍だった。しかし依然として大きいとはいえ、クリスマスのアプリのインストール数はここ数年徐々に減っている。それは、スマートフォンやタブレットの普及によって、アプリで遊ぶことがそれほど新鮮な感動ではなくなっているからだ。

しかしそれでも今年の伸びは、“合衆国市場の成熟と、アプリ市場の混雑によるユーザの認知度の低下を考慮に入れた場合、予想外に大きかったと言える”、とFlurryは述べている。例年通り、クリスマスにダウンロード数がとくに多かったアプリはゲームとメッセージングアプリだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイルは2014年もアプリ利用が増えてWebは減少, 広告ではGoogleの一人勝ち

今日(米国時間4/1)リリースされたFlurryの調査レポートによると、スマートフォン上のネイティブアプリの利用は成長が依然続いており、それと対照的にモバイルからのWebの利用は減少傾向にある。この調査報告によると、2014年3月現在では、ユーザは一日平均2時間42分をモバイルデバイスに捧げている。これは、1年前に比べて4分の増加だ。その2時間42分のうち、2時間19分がアプリの利用で、モバイルWebの利用は、全モバイル時間のわずか14%、22分でしかない。2013年には、これが20%だった。FlurryのCEO Simon Khalafによると、今やモバイルブラウザはアプリの海を泳ぐアプリケーションの一つにすぎないものになった。

Flurryは、全世界13億台のデバイス上にインストールされている45万あまりのモバイルアプリケーションからデータを集め、さらにモバイルブラウザの利用に関してはcomScoreのデータを利用している。またブラウザの利用の分布については、 NetMarketShareを参照している。つまり、互いに整合性が保証されない複数のデータソースを利用していることに、ご留意されたい。

 

アプリをカテゴリ別に見ると、最人気のカテゴリは昨年と変わらずゲームで、モバイルデバイス(iOSとAndroid)上で費やされる時間の32%がゲームにあてられている(この数値は前年と同じ)。ゲームに次ぐ次位は、カテゴリではなく単独のアプリで、Facebookの17%である(これも前年とほぼ変わらない)。

ただしFacebookの時間占有率(Instagramを含む)は、2013年は18%だったから、今年は微減である。FacebookがWhatsAppを買収するなど、このところモバイルに力を入れているのも、依然ダントツではありながら、モバイル上の競争の厳しさを十分に自覚しているからだ。

Facebookの17%にTwitterの1.5%とソーシャルメッセージングアプリ全般の9.5%を足すと28%になり、これらを“モバイルデバイスのソーシャルな利用”と呼ぶなら、2013年の24%にくらべてかなりの増加だ。増加の中でのFacebookの微減が暗示している光景は、メッセージングをベースとする小規模でプライベートな共有の人気拡大だ。

昨年までのデータに個別名として登場しないYouTubeが、今回は4%の時間シェアを獲得している。しかしYouTubeを含むエンタテイメント全体の時間シェアは、昨年も今年も8%で変わらない。対して生産性アプリは、2%から4%へと伸びている。

なお、モバイル上では、GoogleとFacebookを合わせた二巨人の合衆国消費者の時間シェアは25%弱、またcomScoreのデータではインターネットの上位10社の時間シェアの合計は40%弱である。

Khalafはこう言う: “GoogleもFacebookもこのところモバイルに大きく注力しているが、新規参入がコンスタントに激しい分野なので、時間市場がこの二社に支配されていく傾向は見られない”。新規参入のうちでとくに人気が高いのはPinterest、Snapchat、WhatsApp、Waze、Spotifyなどだが、このうちWhatsAppはFacebookが、WazeはGoogleが買収した。これらのアプリはいずれも、モバイルの時間シェア1~2%を握っている。

2013年から2014年にかけてシェアが減ったアプリの中で、それがもっとも顕著なのがSafariで、12%から5%へと落ち込んでいる。GoogleでもAppleでもないブラウザは4%から2%へ減少。ブラウザ以外では、“その他”(Other)のカテゴリが6%から3%へ落ちている。ただしこのカテゴリは雑多なアプリを含んでいるから、カテゴリとしての意味はあまりない。

ネイティブアプリで過ごす時間2時間19分(139分)は、昨年に比べて12分(9.5%)の増である。この伸び率は、過去5年に比べるとややゆるやかで、人びとがモバイルのアプリとデバイスに捧げる貴重な人生の時間の量は、今後それほど増えないのかもしれない。

また、Flurryが参照しているeMarketerのデータによると、モバイル広告全体の収入(広告費収入)の17.5%をFacebookが稼いでいる。この比率は、上述の時間シェアとほぼ同じ値だ。一方、YouTubeを含むGoogleは49.3%を稼ぎ、時間シェアより相当に大きい。GoogleとFacebook以外のアプリは全体で65.3%の時間シェアを占めるが、広告収入における彼らのシェアは32%にすぎない。

“ゲームやそのほかのアプリにはまだまだ今後、広告で稼げる機会がある”、とKhalafは言っている。

〔訳注: このような消費者行動に関する数値的量的調査データは、“平均値”にはあまり意味がない。なぜなら、行動の差異や格差が極端に大きい場合が多いからである(たとえば超長時間ゲームをする少数者が全体の平均値を相当上へ引っ張ったりする)。むしろ、マーケターなどが参考にすべき値は、メジアンや最宥値(値域)(ボリュームゾーン)だ。〕

画像: Shutterstock/PureSolution

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2013年にメッセージとソーシャル関係アプリ、203%の急成長―他のすべての分野をしのぐ

今朝(米国時間1/13)、Flurry Analyticsが発表したデータによればモバイル・アプリの利用は2013年に対前年比で115%拡大した。その中でもメッセージ・アプリを含めたソーシャル・アプリの伸びは目覚ましく、対前年比で203%の成長だった。

メッセージ・アプリの急成長は2013年のモバイル・アプリでもっとも目立ったトレンドであり、若い世代のスマートフォン・ユーザーがFacebook,のような公開性の高いソーシャルメディアから離れつつあることを示す兆候かもしれない。現在、ティーンエージャーと二十代前半の大人はの生活は物心ついたときからずっとソーシャルメディアで公開されていた。若者たちがもう少しプライバシーの保てるメディアを使い始めたのはひとつの反逆なのだろう。

この動きはもしかするともっと上の世代にも広がるかもしれない。昨年、Facebook自身も全体としては成長を続けているもののティーンエージャーではこれまでで初めての利用の減少が見られたことを認めている

Flurryは「メッセージ・アプリについて注目すべき点はその成長の驚くべきスピードだ」と述べている。ただFlurryはこのカテゴリーにメッセージ・アプリだけでなく伝統的ソーシャルメディアや写真共有アプリなども含めているため、スタンドアローンのメッセージ・アプリとTwitter、Google+、Facebookなど公開性の高いソーシャル・メディアとの比較にはなっていない。また既存のソーシャルメディアでもInstagramは昨年12月に非公開のメッセージ機能を追加している

「こうしたメッセージ・アプリはそれ自身をプラットフォーム化できる可能性がある」とFlurryは述べ、日本を本拠とし韓国企業が所有するLINEを例に挙げている。LINEは2013年にゲームのプロバイダと提携した後、わずか3ヶ月でパートナーに100万ダウンロードをもたらした。一方、中国のTencentはデバイス・メーカーのXiaomiと提携してメッセージアプリのWeChatユーザー向けのスマートフォンを発売したところ、メッセージサービスを通じて、わずか10分間に15万台が売れたという。これはメッセージ・アプリが物理的なプロダクトを販売するチャンネルとしても有望であることを示すものだ。

メッセージアプリが好成績を収める一方で、2013年には他のカテゴリーのアプリも成長を続けている。たとえばユーティリティと生産性アプリは対前年比149%の伸びだった。「モバイルデバイスがますますパソコンの役割を代替しつつあることを示すものだ」とFlurryは説明した。また「そろそろ飽和状態に近づいているのではないかという評価のあったゲームも66%成長している」と述べている。

Flurryによれば、モバイルアプリの成長速度は減速気味であるものの、上記のように全体として115%の成長が確保された。

今日のレポートはFlurry Analyticsに登録された40万種類のアプリの計測に基づくもので、サンプルとしては十分な規模だろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカは、ソフトウェア開発大国の地位を失いつつあるのか?!

PC時代のソフトウェア産業というものは、モバイル時代のアプリケーション開発に当たるだろうか。そうだとすると、アメリカはPC時代の栄光を失いつつあるようだ。モバイル関連データ分析を行っているFlurryの最新データによると、モバイルアプリケーションの開発で、アメリカが世界をリードするという状況にはないようなのだ。モバイルアプリケーション開発国別のマーケットシェアを見ると、2011年時点でアメリカの占める割合が45%であったのが、2013年には36%に落ち込んでいる。ちなみにPC時代の2008年を振り返れば、販売されたソフトウェアの68%程度がアメリカ産という状況だった。ある意味で、モバイルアプリケーション産業というのは、真の国際化を実現しているのだとも言える。

但し、別の観点でみればアメリカのアプリケーション業界も相変わらず頑張っているという見方もある。すなわちエンゲージメントないし利用者数の観点から言えば、アメリカ発のアプリケーションが好成績をおさめているのだ。アプリケーションの利用時間や利用者数、利用頻度等を考えた場合は、アメリカ産アプリケーションが依然として牽引者としての立場を維持しているのだ。但し、こうした面を考慮にいれて計算した市場占有率も2011年の75%から、2013年には70%と低落傾向であることは間違いないようだ。

さらに、国別で考えると、また別の側面が見えてくる。すなわち、アメリカ国内で考えた場合は、全アプリケーション利用時間の59%が国内で生産されたアプリケーションによるものとなっている。中国でも国内発アプリケーションの比率が64%となる。一方でイギリスやブラジルをみると、国内産アプリケーションの率はそれぞれ13%および8%となるのだ。

中国での利用時間を見ると、アメリカ産アプリケーションの占める割合はわずか16%ということになる。中国のアプリケーション市場の規模は大きく、ますます成長していく傾向にある。それを考えるとアメリカ産アプリケーションの比率はますます下がっていくことになるだろうと、FlurryのSimon Khalafは書いている

アメリカ産アプリケーションがシェアを失いつつあるらしいことの一因は、「ローカライズ」ということだろう。これまでは英語というのは世界中で使われているのだということに甘えてきた面があると思われる。英語利用国以外は、懸命にアプリケーションの各国語対応を考えてきた。フィンランドやデンマーク、ブルガリアやスロヴェニアに開発者たちは、おかげでローカライズの技術を積み上げることができたのだ。たとえばフィンランドのRovio(Angry Birds)、ロシアのZepto Labs(Cut the Rope)、そしてオーストラリアのHalf Brick Studios(Fruit Ninja)などのアメリカ外メーカーが、世界的なマーケットを獲得しているのは注目に値する。

ところで、アプリケーションの製作は比較的安価で行える。アプリケーションストアもあるのでグローバル化したものを販売しやすいという性質がある。但し、Flurryの調査によるとプロモーションにかかる費用が高騰しつつあるのだそうだ。Fiksuもアメリカ国内の調査を行って、2011年あたりと比べると、ユーザー獲得のための費用が高騰していると報告している。今年を見ても6月には1.50ドルだったものが、7月には1.80ドルになっている。2011年12月以来の最高値となっているそうだ。

Facebookのモバイルアプリケーション広告プラットフォームも、プロモーション費用の応答の一因となっているだろう。稼いでいる会社がますますプロモーションに力を入れ、すると弱小のところも対抗上プロモーション費用を用意しなければならなくなってくる。アプリケーションストアではビッグネームによる寡占状態に拍車がかかり、新参者がトップ250に入ることがますます難しくなってきている。アプリケーションマーケットの世界でも強者がすべてを獲得する(winnter-takes-all)仕組みが生じているわけだ。そしてどうやら、今回のFlurryの報告を見るに、勝者の多くはアメリカ発ではないようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


有料アプリますます減少–2010年は80%が無料, 2013年は90%に

モバイルのアプリケーションはますます無料が多くなる、という傾向が続いている。アプリの市場を分析しているFlurryの最新レポートは、およそ35万本のモバイルアプリケーションを調べた結果として、iOSのアプリは2010年から2012年にかけて約80から84%が無料、2013年には一挙に90%が無料、と報じている。

無料のアプリに売上がない、という意味ではない。広告やアプリ内購入、そのアプリの有料バージョン(広告がない、など)、などで収益を得ているアプリも少なくない。ちなみに、広告のないバージョンへのアップグレード費用は通常、99セントとか1ドル99セントという額だ。

ただし、有料バージョンに乗り換えるユーザはあまり多くない。レポートを書いたFlurryのアナリストMary Ellen Gordonは、“広告がないことやコンテンツが高品質であることよりも、無料であることが好まれている”、と説明している。

また、ほかの調査報告書などでも言われていることだが、今回のレポートもやはり、AndroidのユーザはiOSのユーザよりもモバイルアプリにお金を払いたがらないことを指摘している。無料製品を含めた2013年4月のアプリの平均価格は、Androidが6セント、iPhoneが19セント、iPadが50セントだった。

Flurryの推定では、iPadのユーザは高収入なのでお金を払ってでもアプリを買う。しかし実は、それがすべてではない。iPadの初期には、画面が大きいのだからアプリのお値段も高い、という市場の動向だった。iPadの初期採用者は高所得者だった、あるいは、iPadアプリは開発に多くの時間を要する、といった事情があったのかもしれない。いずれにしても、そういった初期の価格政策が、iPadがタブレット市場の首位に立ち、大衆的に普及した今日でも、そのまま持続しているのだ。

デベロッパの多くが、iOSとAndroidの両プラットホームでアプリを無料にする動機は何だろう? Flurryによるとそれは、デベロッパ界隈におけるA/Bテストや価格に関する実験の結果だ。そういう一連の事前的な市場調査の結果として、有料はノー、という結果をデベロッパたちは得ている。有料にすると、そのお値段が99セントでも、需要はガタ落ちになるのだ。

モバイルアプリは、テレビやラジオやインターネットのようなものになりつつある、とレポートは結論している。広告は嫌でも、それが無料の代償なら我慢するのだ。テレビにもラジオにもインターネットにも、電話をすれば(クリックすれば)買える、という売上発生経路があるように、アプリにはアプリ内購入というものがある。人気上位のアプリでは、これの売上額が非常に大きい。この夏のぶっちぎり大ヒットCandy Crush Sagaは、一日の売上が60万ドルを超えている、と言われる。

しかし、市場に新規参入したデベロッパがアプリストアの上位に食い込むことは、ますます難しくなっている。今年の初めにDistimoが公表したデータは、iPhoneの上位パブリッシャー中わずか2%が新人、Google Playストアではわずか3%、と言っている。アプリの製作というビジネスは、長期的に見てなかなか厳しい。アプリ内購入で稼ぐためには、その前に、アプリがたくさんダウンロードされなければならない。そしてまさにそのことが、今ますます難しくなっている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アメリカのモバイル・アプリの利用はデスクトップ、ノートパソコンからのネット利用にほぼ匹敵(Flurry調べ)

モバイル・アプリの使用時間がテレビの視聴時間に近づきつつある昨今だが、調査会社のFlurryが今日(米国時間4/25)、モバイル・アプリの利用状況をオンラインメディアや他の伝統的メディアと比較したレポートを発表した。

それによると、仕事を終えたいわゆるゴールデンアワー時間帯(午後7時から午後10時)のアプリの利用者数(iOSとAndroidのそれぞれトップ250アプリを集計)は5200万人になるという。

夜間にはアプリの利用は減少し、週末は日中(午前9時から午後5時)の利用が多くなる。ウィークデーの日中のアプリ利用は週末の75%のレベルだった。

Flurryの計算によると、アプリのユーザーを全体としてみた場合、ウィークデーのもっとも視聴率の高い番組を3つ合わせたくらいの人数になるという。新聞でいえば、週末紙の発行部数トップ200の合計に等しい。

Flurryの調査部門のトップMary Ellenは「こうした比較から、まず第一に、モバイル・アプリは伝統的メディアに比べてフラグメント化がいちじるしいとはいえ、利用者数はすでに臨界量に達していることが分かってきた」と公式ブログに書いている。

Flurryはまた伝統メディアがメインのターゲットとする18歳から49歳の層にリーチすることが、この層がデジタル・メディアに移行するにつれてますます難しくなっていることを指摘した。Flurryはテレビの視聴率が2002年に比べて50%ダウンしていることを示したMorgan Stanleyのレポートを引用してこの点を強調した。

NetflixのCEO、Reed Hastingsも昨日発表した「わが社の使命」でこうしたトレンドについて「アプリがチャンネルに取って代わりつつある」と述べている。Hastingsによれば「トップクラスのアプリを開発できなかった既存のテレビ局は視聴者と売上を失うことになる」という。

現在アプリの利用はデスクトップとノートパソコンからのインターネット利用とほぼ同サイズだ。Flurry調べによると、今年2月中のアメリカのモバイル・アプリの利用者は2億2400万人だった。この期間中のアメリカのデスクトップとノートパソコンからのインターネット利用者(トップ50のドメインを集計)はcomScore調べでは2億2100万人だった。

一言でいえば、アプリのプラットフォームはフラグメント化が進んでいるとはいえ、アメリカではアプリのユーザーが非モバイルのインターネット・ユーザーと同規模になったわけだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アメリカのモバイル・アプリ経済は活力旺盛、モバイル・ブラウザはFacebookアプリに押されて苦戦(Flurry調べ)

モバイル・アプリのアナリティクスを提供するFlurryは毎月10億台以上のスマート・モバイル・デバイスの利用状況を調査している。最近Flurryはアメリカの消費者がモバイル・アプリとモバイル・ブラウザをどのように使い分けているかレポートした。それによると、iOSとAndroidのアプリは元気一杯のようだ。消費者のスマートフォン、タブレットの利用時間は1日あたり平均2時間38分だが、その80%の時間はアプリを利用している。モバイル・ブラウザの利用は5分の1(20%、31分)しかない。

アプリのカテゴリーでみると、やはりゲームが大きな割合(32%)を占めている。次に大きいのがFacebookで毎日の利用時間の18%を占めている。さらに他のソーシャルメディアのアプリの6%を加えると、ソーシャル関係の利用時間はほぼ全体の4分の1となる。

しかしFlurryの調査によれば、Facebookアプリの利用時間を長くしているのはソーシャルな活動だけではないという。Flurry CEO、Simon Khalafは「ユーザーはおそらくFacebookアプリ内で他のウェブコンテンツを相当時間見ているに違いない。いわばザッカーバーグは壁に囲まれた庭を作ることに成功している。Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっているのは間違いない。消費者が全体として毎日39分近くの時間をFacebookアプリ内で過ごすというのはFacebookにとって非常に有利な状況だ」」と述べた。

Facebookは消費者がもっとも長時間利用するウェブ・ブラウザになっている

KhalafはFlurryのブログ記事にこう書いている。

モバイル・アプリが登場してから5年になるが、このエコシステムは大いに繁栄している。成長が鈍化するきざしに目を光らせているが、今のところその兆候はまったく見られない。これはスマートフォンに続いてタブレットも急速に普及したいるためだだ。タブレットとスマートフォンはデスクトップ、ノート両方のパソコンを侵食している。Facebokを始めとするアプリが消費者のモバイル滞在時間の大部分を奪っている。

ブラウザではiOSのSafari(12%)の利用時間がトップだ。Flurryのデータを見ると、iPhoneとiPadのユーザーはAndroidのユーザーよりブラウザを利用する率が少し高い。あるいはAndroidのユーザーがiOSユーザーよりも熱心なFacebookユーザーなのかもしれない。Safariの優位はiPadの普及のせいかもしれない。タブレットの大きな画面ではブラウザの利用が快適になる。しかしAndroidのタブレットは(少なくともまだ)iPadのシェアに及ばない。

これ以外の分野については、エンタテインメント・アプリとユーティリティー・アプリがそれぞれ 8%ずつを占めているという。生産性アプリ、ニュース・アプリはそれぞれわずか2%しか占めていない。またiOSとAndroid以外のモバイル・プラットフォームの支持者が言うような「消費者はアプリに飽きている」という証拠はまったく見出されなかった。ここ3年間の世界のモバイル・アプリの1日あたり平均リリース数は次のとおりだ。2010年誌第4四半期は7.2、2011年第4四半期は7.5、2012年第4四半期は7.9。

「このようにアプリのリリース数が着実に増加していることはまだまだアプリ史上が飽和していないことを示すものだろう。消費者はますます多くのアプリを利用するようになっている」とKhalafは書いている。 ただしアプリの大部分は書籍、テレビ番組、ゲームのように寿命が短い。いずれにせよ「2010に比べて2012年の方がアプリの利用が減っている」という主張には根拠がないようだ。

2010年誌第4四半期から2012年第4四半期にかけて、ユーザーが新アプリを利用する率がほとんど2倍になっていることも発見された(下のグラフ)。これは220万台のデバイスについて2年以上にわたって行われた調査の結果だ。消費者がますます多くの新しいアプリをインストールしているという傾向はデベロッパーにとって朗報だ。

「消費者がこれほど多数の新しいアプリを利用しているということはアプリ市場はまだ成長期にあり、今後イノベーション、ブレークスルーをもたらす新しいアプリの登場が期待できることを意味する」とKhalafは結論している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ネットショップのモバイルアプリのユーザ滞留時間が前年比で6倍増

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消費者が12月にネットショップ(小売サイト)のモバイルアプリで過ごした時間は、1年前に比べて6倍だった。モバイルにおけるショッピングとコマースは、ついに離陸を開始した。

モバイルのアクセス分析をやっているFlurryは、2011年の12月から昨年の12月まで、iOSとAndroidのアプリ約1800本をモニタしてきた。その種類は、小売(Retailers)、価格比較(Price Comparison)、買い物案内(Purchase Assistant)、オンラインマーケットプレース(Online Marketplace)、そして日替わり売り出し(Daily Deals)だ。

アプリ全体では、滞留時間が前年同期比で132%増加した(ほぼ倍+増, 上図)。日替わり売り出し以外は、どの種類でも、その132%をすら上回っている。

滞留時間がとくに増加したのは、Walmart、Target、Macy’s、Victoria’s Secret、Gap、Saks 5th Avenueなどの小売アプリだ。価格比較のアプリ、すなわちeBayのRedLaserやGrocery IQなどは247%増、買い物案内(ShopSavvyやShopAdvisorなど)は228%増となった。

Grouponなどの日替わり売り出しアプリは、ユーザ獲得に巨費を投じているが、Groupon自身のマーケットシェアは落ち込んでいる。しかし滞留時間は前年同期比で倍増(126%増)している。Grouponは前に、売上の1/3は北米地区におけるモバイルからの購入、と言っている。

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モバイルコマースのマーケットシェアにも、変化が起きている(上図)。わりと初期からモバイルに進出した日替わり売り出しは、毎年集客のために巨費を投じているが、シェアは落ち込んだ。一方、大手の小売企業は、モバイルでの売り方のコツをおぼえて躍進した。

小売は2011年の15%から2012年は27%へシェアを伸ばしたが、そのほかの種類は前年同期比で大きな変化はない(大きな変化は小売と日替わり売り出しのみ)。eBayやAmazonなどのマーケットプレースは25%から20%へと落ちた。価格比較と買い物案内は、ほとんど横ばいだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))