最近のiPhoneは不細工

最初に断っておかなければならないが、私はスマホに関してはちょっと保守的だ。みんな私のiPhone SEを小バカにするが、本当はこれこそApple(アップル)がこれまでに作った最高のスマホであり、どこからどう見ても美しい、素晴らしいデザインだと信じている。それに引き換え、iPhone 11 Proは、どうしようもないくらい不細工だ。もっとも、それはiPhoneに限らない。Samsung(サムスン)やGoogle(グーグル)の最新モデルも、まったく不細工には違いない。

いったい新しいiPhoneが、なぜそんなに不細工なのか順に見ていこう。前面も背面も、そして側面もだ。まずは、ノッチから始めよう。もちろん、今回初めてそうなったわけではないが、おそらくこれは、この時代に特有の異体のようなものなのだろう。何年か後に振り返ってみれば、みんな笑ってしまうしかないようなものだと思う。しかし今はまだしぶとく残っている。

多くの人が、さまざまな理由ででノッチを正当化しているのは知っている。少しでも画面の面積を増やすためだとか、キャリアーやバッテリーのアイコンを表示するのにちょうどいいとか、顔認識でスマホをアンロックするためには不可欠だとか、といったもの。

それはそうかもしれないが、やはり不細工だ。

もしノッチがないバージョンが登場すれば、絶対に誰もノッチのあるほうは選ばないはずだ。なぜなら、言うまでもなく、誰が見ても望ましいものではないからだ。もしアップルのエンジニアが、ノッチをなくす方法を見つけていたなら、とっくにそうしていたはず。しかし、まだ見つけていないからそうなっているわけで、エンジニアたちも失望を感じているに違いない。アップルは、そうすることが可能な限り、ノッチをカモフラージュする特別な壁紙で、その存在を隠そうとしている。それはまるで、「そう、これを見たくないのは僕らも同じさ」と言っているようなものだ。

ちょっとの間だけ、忘れていられることもある。しかし頭の中では、その存在が消えない。みんなそう感じている

これは、目触りで不細工な妥協の産物の代表的なもの。誰も頼んでいない機能を実現するために、そうせざるを得なくなってしまった。ユーザーは、自分がそれを気に入っているかどうかさえ、よく分からなくなってしまっている。ノッチは不愉快なものだが、それを見るたびに、デザイナーも悲嘆に暮れているのだと思うしかない。公平を期すために付け加えれば、そうしたことは実際かなり頻繁に起こり得る。私には、昔からのデザイナーの知り合いも多いが、私と同様、彼らは非常に神経質だ。

私は、画面の角が丸いのもあまり好きではないが、それにもいくつかの理由がある。ただ、将来的にはそんなことは気にならなくなると思えるので、それはまあいいとしよう。「宇宙空母ギャラクティカ」に出てくる紙の隅は、みんな切り取られていたのを覚えているだろうか。そういう世界も、そのうちやってくるだろう。

一方、画面をデバイスの端ギリギリまで拡げること自体は、それほど不細工なものではない。しかし、それも精神的には不細工なこと。今や、スマホの前面全体がインターフェイスになっている。もしこれが、ただ画面に表示されるものを見ているだけで、何か操作しようとしているのではないことを分かってくれるなら問題ない。画面の端や角の部分には、それぞれ割り当てられたジェスチャーがあったりするので、それらが起動しないように注意する必要がある。それがうるさいので、PopSocketsのように、スマホの後ろから突き出るグリップを発明してしまった人もいる。それを使えば、画面の端には触れずに持つこともできる。とはいえ、同じような形のものでも、スマホ以外のものを持つように、普通に持てるなら、そのようなアタッチメントはそもそも必要ないのだ。

背面も不細工になった。このカメラの出っ張りは何だ。出っ張りというのは、ちょっと表現が違う。iPhoneのデザインチームは、海事歴史博物館でも見学して、深海ダイビング用ヘルメットを見つけ、これだ、と思い当たり、さっそくそのデザインを採用することにしたのか。船の舷窓のようでもある。スマホを4000尋の深海まで潜航できそうに見せかけるものなのか。そのようなヘルメットは、大きくて、傷だらけの丈夫な真鍮製であれば、本当にクールだ。しかし、薄っぺらで壊れやすい電子部品には似合わない。そこには、大きくて厚みのある四角の枠の中に、一見不規則に配置された円が、全部で5つもある。背面の他の部分はのっぺりとしているので、そこだけが嫌でも目立ってしまう。

SE Photo SEの背面は、前面を裏写ししたようなデザインだ。上端と下端には「ベゼル」もある。上の私の私物のSEの写真を見ても分かるように、上部の黒いベゼルのおかげで、カメラの存在が、ほぼ完全に隠れてしまう。ただ、残念なことに、フラッシュユニットだけは、ちょっと目立っている。このような構造によって、SE全体が切り欠きなどのないソリッドな物体に見える。これで写真が撮れるのが不思議に感じられるくらいだ。カメラのレンズ部分も、背面の表面と完全に同じ高さで、疑似ベゼル部分の色の違いはあるものの、全体が一体の平面のように見える。

iPhone 11 Proの背面は、ほぼ全域が平野だが、カメラアセンブリの部分は、ちょっと高い台地になっている。そしてその上には、3つの独立したカメラの低い火山があり、さらにそれぞれの中にレンズのカルデラがある。そして台地の端の方には、くぼんだマイクの井戸もある。これだけでも、ざっと5種類の高さの異なる面がある。それにより、十数通りの高低差や尾根が生まれる。もちろん、それぞれの標高は、さほど高いものではないが、存在することには違いない。

これがもし、カメラ専用機や、それに類するデバイスなら、出っ張りやくぼみは、設計上不可欠のものとなる。それによって持ちやすくしたり、見ないでも操作できるようにするためだ。しかし、それとこれとは話が違う。iPhoneは滑らかで美しく、手触りも優れていなければならない。このハワイの地形図のような背面は何なんだ。火山の間の汚れを拭き取るのは楽しいだろうか。持ち換えようとして、レンズの縁をテーブルにぶつけてしまうことはないだろうか。

その上、不細工だ。

iPhoneの側面は、前面と背面ほど悪くはないが、SEの時代と比べると、多くを失ってしまった。シンプルな+、−ボタンの形状、適度なグリップを生む、シャープに面取りされたエッジ、側面を左右2本の直線部分と上下2本の弓状の部分に大胆に分割する黒いベルト。これらはすべて金属製なので、何度落としても、SEは驚くほど壊れないし、むしろクールさが増す。

新しいiPhoneの側面は、安物のミニカーのバンパーのような感じに見える。あるいは、ジェリービーンズを細長く引き伸ばしたような質感だ。スイッチ部分は、そこにさらに小さいジェリービーンズが貼り付いているようで、気持ち悪い。

iPhoneについては、これくらいで十分だろう。アップルは、ずっと昔に、良いデザインとは何かを忘れてしまった。そして最新の製品は、あまりに不細工になってしまったので、こうして声を上げずにはいられなかったのだ。

Samsungの製品にも、アップルと同じような問題が多い。最近では、「エッジ・ツー・エッジ」のディスプレイが主流で、みんなこぞって採用している。もちろん、Galaxy S10も例外ではない。しかし、文字通り端から端まではディスプレイになっていない。上端と下端には、細めのベゼルがある。下端部のベゼルの方が、少し幅が広い。こんな指摘をすれば、私がいかに神経質かを公言するようなものだが、そういうものを見ると、イライラせずにはいられない。もしそれが、HTCの古いモデルにあった「アゴ」のように、もっとずっと幅広いものなら、わざとそういうデザインにしているのだろうとも思える。しかし、ほんのちょっとだけ幅が広いというのは何なんだ。単に、ベゼルの幅を小さくすることができなかったというだけだろう。

ディスプレイが、側面に回り込んでいるというのも、製品写真としては見栄えがするのかもしれないが、実際に使ってみていいと思ったことは一度もない。それに何の意味があるというのか。真正面から見る場合以外、なんとなく歪んで見えるし、端に表示されているものを常に見逃しているような感じが拭えない。

さらに酷いのは、上下にはベゼル、左右にはカーブがあるだけでは飽き足らず、正面にもパンチホールが空けられていること。まったく何なんだ!

ここでノッチについて考えてみよう。スマホのデザイナーとして、前面に比較的大きな領域を確保しなければならないとしよう。その際、画面のどの部分には手を付けずに残すかを考えるだろう。アップルの場合、画面上部の左右を残すことにした。少なくともステータス情報を表示するにはぴったり、というわけだ。フロントカメラやFace IDのセンサーの回りに、多少のスペースは残るかもしれないが、そこに細い表示領域を確保してみたところで、何ができるのか。もちろん何もできない。うっとうしいだけだ。そもそも、画面上端の真ん中に表示すべきものなど何もない。それなら、その部分をそのまま切り取って、まとめてノッチにしてしまえ、ということになる。

それに対してSamsungは、カメラを画面の右上に配置することにして、その周りに、ほとんど意味のないリング状の画面を残した。そこには何を表示すればいいのか。何か意味のあるものを表示するには小さすぎるし、無視するには大きすぎる。特にフルスクリーンのコンテンツを鑑賞するような場合には気になる。もし彼らの目標が、ノッチよりも小さく、さらに目障りなものを作ることだったとすれば、その任務は見事に達成された。パンチホールは、S10シリーズではどれも不細工だが、6.7インチのS10 5Gファブレットの幅の広いノッチホールのコンボは、中でももっとも不細工だ。

アイスホッケー場のプレスボックスの窓のように、すべてのリアカメラを横長の窓の中に配置するというのは、大胆なデザインだ。3つの巨大なレンズ、フラッシュ、その他を隠すためにできることは限られている。せいぜい、それらをまとめて背面上部の真ん中に配置し、背景を黒で塗りつぶして、2009年から持ってきたようなクロームで縁取りするくらいしかできない。空港の監視カメラのような感じだ。少なくとも、その下に配置された「SAMSUNG」という大きなロゴと、サイズ的には合っている。なかなか大胆だが、やっぱり不細工だ。

GoogleのPixel 4は、それほど悪くはないが、やはりそれなりに不細工だ。これにあまり時間を割く必要はないだろう。ハロウィーン用のカボチャのオレンジを除けば、どれも似たりよったりだからだ。私は、オレンジ色はだいたい好きだが、これについてはよくわからない。ブラックフライデーの前の週に、Target(ターゲット)のクリアランスセールのワゴンの中に、格安SIM付きで、2つで99ドルで並んでいそうな感じだ。個人的には、この色も悪くないと思うが、子供がアイスキャンディーと間違えて、スマホに噛み付かないかと心配になる。

上下で不均衡なベゼルは、Samsungのものより幅の違いが大きいが、少なくとも意図的なものであることは分かる。Googleは、自分たちのスマホが、本当に頭がいいことを暗に示したかったので、額の部分を広くしたのかも。

私に言わせれば、巨大で不細工なカメラアセンブリの中では、まだPixelはマシな方だと思う。死ぬほど向こうずねを蹴られるのに比べれば、まだ顔を平手で叩かれる方がまだマシ、というようなもの。それに、ダイヤモンド型の配置も気が利いている。正方形っぽい基盤を前提として、Googleのチームの誰かが、カメラモジュール全体を45度回転させるという、なかなか型破りなアイデアを思い付いたことには敬意を表する。技術的に見れば、それによって無駄なスペースが多くなるが、角の丸い大きな正方形の4隅に沿って4つの円を配置するよりは、見栄えもいいというものだ。

もちろん、ずっと大きな角の丸い正方形の中に、3つの円が三角形に並び、その余ったところに2つの円を置いてみただけのようなものより、はるかにいい。やっぱりiPhoneは不細工だ!

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

サムスンはGalaxy S10の指紋リーダーの重大な欠陥を認め修正へ

Galaxy S10のユーザーは、画面内指紋センサーに代わるセキュリティ機能を使う必要がある。Samsung(サムスン)は、この重大な欠陥を確認したことを明らかにし、対策に取り組んでいる。英国のユーザーが、登録していない指紋でデバイスのロックを解除できてしまうことを報告したのを受けたもの。

この欠陥は、3.5ドル(約380円)の画面保護シートをデバイスに貼り付けたことで発見された。それによってできた画面とシートの間の気泡が、超音波スキャナーの動作を阻害することを、初期のレポートは確認している。同社は声明でこの問題に触れ、報道機関に対して「Galaxy S10の指紋認識機能の誤動作を認識しており、まもなくソフトウェアパッチを発行する予定です」と伝えた。

韓国の銀行KaKaoBank(カカオバンク)をはじめとするサードパーティ企業は、この問題が解決されるまで指紋リーダーをオフにすることをユーザーに提案している。確かに次のソフトウェアアップデートがあるまでは、それが最も合理的な措置だろう。

サムスンは、この3月にデバイスを市場に投入するにあたって、この技術を業界で最も堅牢な生体認証機能の1つだと吹聴していた。それによると「従来の2D光学スキャナーよりも堅牢なものとして開発されました。業界初となるUltrasonic Fingerprint ID(超音波指紋ID)は、ディスプレイ内に埋め込まれたセンサーによって物理的な指紋の輪郭を3Dで読み取ります。それによりデバイスとデータを安全に保ちます。この先進的な生体認証セキュリティ技術により、Galaxy S10は、世界初のFIDO Alliance Biometric Component(FIDO生体認証コンポーネント)認定を取得しました」。

サムスンは、以前から画面保護シートの使用に対して警告していたものの、安価な市販のモバイルアクセサリーで指紋認証機能をだませるというのは、Galaxy S10のユーザーにとって予想もしなかったセキュリティ上の大問題だ。私たちは、より詳しいコメントを求めてサムスンに連絡した。

サムスンはTechCrunchに対して、次のようなコメントを返した。「私たちはこの問題を調査中で、まもなくソフトウェアパッチを展開するつもりです。これに関するご質問あるお客様、最新のソフトウェアをダウンロードするためのサポートが必要な方は、1-800-SAMSUNG(米国内の場合)まで直接お電話くださるよう、お願いします」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Verizonが5G通信サービスを米国20都市で年内開始、Galaxy S10 5Gも予約スタート

2019年は「5G通信イヤー」になるとされているが、その実現にはネットワークと端末の両方が必要だ。そんな中、米キャリアのVerizon(ベライゾン)は5G通信サービスを20都市で2019年中に開始し、さらにGalaxy S10 5Gの予約スタートも発表した。

5G通信サービスが提供されるのはアトランタ、ボストン、シャーロット、シンシナティ、クリーブランド、コロンブス、ダラス、デモイン、デンバー、デトロイト、ヒューストン、インディアナポリス、カンザスシティ、リトルロック、メンフィス、フェニックス、プロビンス、サンディアゴ、ソルトレイクシティ、ワシントンDCなど、全米の幅広い地域におよぶ。これらの都市は、今月から一部地域で5G通信サービスが開始されたミネアポリスとシカゴに続くことになる。

そしてGalaxy S10 5Gは、Samsung(サムスン)によって今年発表された2機種の5G対応スマートフォンのうちの1つだ。もう1つは折り畳みスマートフォン「Galaxy Fold」の5Gバージョンだが、こちらはベースモデルのディスプレイ問題を解決する必要があるだろう。さらに、5Gバージョンの次期Galaxy Noteに関する噂もある。

Galaxy S10 5Gは256GBモデルが1300ドル(約14万5000円)、512GBモデルが1400ドル(約15万6000円)にて販売される。これは、Galaxy Foldの1980ドル(約22万円)に比べればだいぶ安い。5Gモデルは、しばらくの間は1000ドル(約11万1000円)を超えるだろうが、キャリアとの契約による割引もあるだろう。なおプレミアムバージョンとなるGalaxy S10 5Gは、5G通信の電力を賄うために、より大容量のバッテリーを搭載している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

サムスンのGalaxy S10が米国で販売開始

Galaxy S10の予約注文は、誰に聞いても好評だったようだ。実際、本体に無料でバンドルされるGalaxy Budsは予定数量を終了した。S9の売上が低調と伝えられた後だけに、サムスンにとっては良いニュースだ。

レビューを待っていた人、あるいは店頭で買いたい人のために、米国では現地時間3月8日からGalaxy S10の店頭発売が始まった。サムスンは現在も特典をいくつか提供している。最大の特典は、Spotify Premium6カ月間無料で「正規購入」として利用できることだ。これは同社がGalaxy S10に音楽アプリをバンドルすると発表したことによる。

重いソフトへの回帰?それともアップルと戦うための戦略的パートナーシップ?まあ、どちらでもいいだろう。

特典の対象となるかどうかは地域や通信キャリアによって異なる。自分が特典を受けられるかどうかを知りたければ、こんな細則がどっさりある

このPremiumおよびサムスンの6カ月間トライアルのオファーは期間限定でのみ利用でき、当該の日付が公表される前に引き換える必要がある。 SpotifyはこのPremiumおよびサムスンの6カ月間トライアルのオファーをいつでも理由の如何を問わず変更または早期に終了する権利を有する。その期間の後、Spotifyはこのオファーを受けようとするいかなる試みも引き換える義務を負わないものとする。

S10、S10+、S10eに加え、サムスンの新しいウェアラブルデバイスのGalaxy Watch ActiveとGalaxy Budsも、サムスンのWebサイトと店頭で販売を開始した。

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(翻訳:Kaori Koyama)

サムスンがついに魅力的なBluetoothイヤフォンを出してきた

(訳注:この記事は米国での状況に関するもの。3月4日現在、日本ではS10の発売の詳細はまだ発表されていない)

そう、この記事はちょっと遅すぎたようだ。サムスンはGalaxyの新モデル、S10を予約注文すると新しいBluetoothワイヤレスイヤフォンの「Galaxy Buds」が無料で付いてくるキャンペーンを実施していたが、Galaxy Budsの予定数量はもう終了してしまった。このイヤフォンは129ドルで、特にGalaxyデバイスを持っている人におすすめだ。

S10をレビューしている多くの記者がここ1週間ほどGalaxy Budsを試用している。私もその1人だ。サンフランシスコからバルセロナ、そしてニューヨークに戻る間、このイヤフォンは私の耳に心地よくフィットし、私は片時も離さずに使い込んできた。

サムスンがワイヤレスイヤフォンを出すのはこれが初めてではない。しかしこの製品によって、サムスンはアップルの計画書より何ページも先へ進んだと言えるだろう。

サムスンは製品に機能を詰め込みすぎる傾向にある。しかしGalaxy Budsは、「シンプルに動く」というアプローチのAirPodsから大いに影響を受けている。「シンプルに動く」というアプローチは一般に携帯の魅力となるが、イヤフォンとして最もよいのは存在感がなくなることだ。その面で、Galaxy Budsには魅力がある。

Galaxy Budsのケースを開けた瞬間に、AirPodsとの類似性が明らかになる。ケースを開けるとGalaxyデバイスの画面にダイアログが開くのだ。AirPodsと同様にどのBluetoothデバイスと組み合わせても使えるが、自社製品と組み合わせると最高の使い勝手になる。これぞエコシステム。Galaxy以外のAndroidデバイスでGalaxy Budsをちゃんと使うなら、サムスンの「SmartThings」、または「Galaxy Wearable」アプリをダウンロードする必要がある。

充電ケース自体はAirPodsのケースより少し大きくて丸みを帯びているが、ジーンズのポケットに入れて持ち運ぶには問題ない。個人的にはアップルの滑らかなデンタルフロスのようなデザインよりも、この丸っこい形のほうが好きだ。

Galaxy BudsのケースがAirPodsのケースより明らかに優れている点が2つある。

  1. 外側に充電ライトがある
  2. ワイヤレスで充電できる

アップルがAirPods 2でワイヤレス充電に取り組んでいるのは間違いない(そういえばAirPowerってありましたよね?)。ワイヤレス充電に関してサムスンはAppleにパンチをお見舞いした。しかも、S10の背面にケースを置くだけで充電できるWireless PowerShareを実現している。これで、持ち歩くケーブルが1本少なくて済む。

バッテリー切れの心配もしたくない。Galaxy Budsは左右それぞれ58mAh、ケースは252mAhなので、Buds自体で6時間、ケースから充電すればさらに7時間使えることになる。丸1日、バッテリー切れになることはなかった。

Galaxy Budsの着け心地は良く、シリコンチップで耳の大きさにさらにフィットする。適度に密着して、周囲の音を取り込みつつパッシブノイズキャンセル効果もある。耳にぴったり収まって、ジムで使ってもずれることはなかった。サムスン傘下のAKGが調整したサウンドはソリッドだ。Galaxy Budsは私がこれまで聞いてきた中で最高のワイヤレスイヤフォンではないが、歩き回ったりコーヒーショップで過ごしたりするには申し分ない。

まとめると、Galaxy Budsはちょっとしたうれしい驚きだし、Galaxyのエコシステムに追加されたことには大きな意味がある。Galaxy Budsがあればヘッドフォンジャックはもう要らないとサムスンを説得する材料になるかもしれない。そうはならないだろうが。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Samsungがイベントで発表したGalaxy S10/Foldの発表総まとめ

Galaxy Fold画像:Samsung

昨日は終日Samsungの新製品発表イベントの話題でもちきりだった。特に折りたためるGalaxy Foldは注目を集めた。ヘッドフォンやスマートウォッチといったプロダクトも発表されている。イベントで発表された全プロダクトを下にまとめたので参考にしていただきたい。

Samsungが折りたためるGalaxy Foldを発表、機能も価格も超プレミアム

去年のデベロッパー・カンファレンスでプロトタイがちら見せされたときは文字通り暗闇の中に浮かんでいたが、いよいよ本物の製品として量産開始されることになった。

Samsungの新しいGalaxy S10は4モデル

Samsungのフラグシップモデルは誕生から10周年となった。「ユーザーの多様化したニーズに対応した」ということだが、たくさんのモデルが一挙に登場した。

Samsungのお手頃フラグシップ、Galaxy S10eは750ドルから

5Gサポート予定のモデルを別にすれば、これがいちばんおもしろい製品だったかもしれない。

Samsung S10に5Gモデル

実のところ世界中どこの市場でも5G導入ははるか先の話。しかしSamsungはいくら高くても先物買いせずにいられないアーリーアダプター層がかなりいるとみて賭けに出たようだ。こういう層を先につかんでおけば後々有利になると踏んだのだろう。

SamsungのGalaxy S10にInstagramモードがビルトイン

Instagramと提携したことにより、デバイスのカメラ・アプリ内からInstagramにストーリーズを投稿できるようになった。

Samsung Galaxy S10は、ほかのスマホをワイヤレス充電できる

SamsungはS10に大容量のバッテリーを搭載したことを利用し、他のデバイスにワイヤレス充電できる機能を付加した。Qi規格準拠。

Samsung S10のカメラに超広角レンズ、AI機能もさらに進歩

当然ながらカメラ機能の強化にも力を入れてきた。もはやスマートフォンのカメラは1台ですむ時代ではなくなった。

今日発表されたGalaxy S10、4モデルのスペックを比較する

Fold以外のモデルのスペックを横並びで比較できる。

Samsung、内蔵ストレージに1TBのオプション

ストレージは128GB、512GB、 1TBから選べる。

Samsungの今度のスマートウォッチは血圧計つき、ストレスチェックも改良

スマートウォッチもアップデートされた。業界トレンドに遅れず、Samsungもヘルステッックに力を入れてきた。

Samsungから新しいイアフォン、Galaxy Buds

ワイヤレス化もトレンドだ。Samsungによればこの小さなスマートウォッチヘッドフォンは通話なら5時間、音楽を聴くなら6時間も連続作動するという。

Samsungのスマートスピーカー、Galaxy HomeはBixby搭載で4月までに登場

Samsungはスマートホームのハブにすることを狙ってBixbyサービスを搭載してきた。

Samsung、Galaxy携帯の販売台数20億台を突破

たしかに大変な数だ。

もっと詳しいことを知りたい場合は、イベントの中継録画を見ることができる。

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今日発表されたGalaxy S10、4モデルのスペックを比較する

今日(米国時間2/20)のイベントでSamsungは一挙にS10を4モデル発表した。フラグシップのGalaxyファミリーに追加されたのは、S10e、S10、S10+、S10 5Gだ。全モデルのスペックを簡単にチェックしたいという読者も多いだろう。下記を参考にしていただきだい。

こちらは現地で取材したBrian Heater記者のS10各モデルの詳しい比較記事だ。下の表はごく簡単なものだが、各モデルのスペックを一覧して比較するには便利だろうと思う。

スペックの各項目は見ればわかるものばかりだが、PowerShareというのは何だろうと不審に思ったかもしれない。これはS10各モデルにSamsungが追加した他のワイヤレス充電可能なデバイスを充電できる新機能だ。つまりPowerShare機能のあるデバイスはワイヤレス充電パッドの役割を果たせる。もっとも供給できる電力は限られているのでSamsungが発表したGalaxy Budヘッドフォンの充電などに向いているかもしれない。

5G対応モデルの価格は未定。

TechCrunchのSamsungのS10イベント関連記事はこちら

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Samsungが折りたためるGalaxy Foldを発表、機能も価格も超プレミアム

Samsungの折りたたみスマートフォンのプロトタイプを始めて見たのは去年のデベロッパー向けカンファレンスの壇上だったが、そのときは実際にも比喩的にも製品は闇に包まれていた。柔軟なディスプレイを用いており、折りたためることしか分からなかった。

予告どおり、今日(米国時間2/20)のS10カンファレンスでGalaxy Foldが発表され、今回はかなり詳細を知ることができた。もちろん今回の発表はGalaxyファミリーのアップデートがテーマだった。しかしGalaxy FoldはSamsungがモバイル・デバイスのメーカーとして先頭を走り続ける決意を明らかにした点で強い関心を集めた。

折りたたみスマートフォンを世界で最初に量産したのは中国のメーカー、Royoleだった。しかしこのFlexPieに対する市場の反応は暖かいものとは言えなかった。Samsungが折りたたみフォンを発表すると予告したとき、FlexPieを教訓として、フォームファクターが決定的に重要になるということを認識していたはずだ。

Galaxy Foldは折りたたまれた状態では4.6インチのディスプレイとなる。これはフロント側の4分の3を占める。広げた状態ではディスプレイは7.3インチのミニタブレットのサイズになる。SamsungはAndroid開発チームの協力を得て、ソフトウェアも折りたたみに最適化している。


FoldのOSで重要な点は「アプリの継続作動」だ。折りたたんだ状態でアプリを起動した後でスマートフォンを広げても作動は中断されない。Foldを広げてタブレット状態にしたときには3つのアプリを同時に立ち上げることができる。

デバイスの中央にはSamsungが独自に開発したヒンジがセットされ、数十万回の開閉に耐えるという。本体には2個のバッテリーがヒンジの両側に搭載されている。トータルで4380mAhの容量がある。RAMは12GB、ストレージは512GBと大きい。

デザインもたいへんスマートだ。Samsungは長くベストセラーを続けているGalaxyファミリーのデザイン水準をFoldでも維持しようと十分に時間をかけたようだ。Foldは新しいS10と並べて置いても見劣りしない。ただし壇上のデモでは光の加減で折りたたみが行われる部分に薄く線が見えることがあった。まだ実機を手にしていないのでこれが実際の使い勝手に影響するかどうについては判断を控えたい。

Foldに搭載されているカメラは2台でも3台でもなく、なんと6台だ。ありとあらゆる場所にカメラが埋め込まれている。背面に3台、折り畳みの内側に2台、それにフロントカメラが1台という構成で、デバイスがどんな状態であってもカメラが機能するようデザインされている。

機能もデザインもプレミアムなFoldだが、さすがに価格もプレミアムだ。というかプレミアム以上かもしれない。Appleが1000ドルのスマートフォンを発表したときわれわれは驚いたものだったが、Foldはその2倍だ。最低価格が1980ドルだという。2台分の役割を果たせるスマートフォンだというが、価格も他社のフラグシップモデルの2倍だ。来るべき5G版の価格については情報がないが、安くはあるまい。住宅ローン方式で銀行から融資を受ける必要がありそうだ。

Galaxy Foldは4月26日から出荷される。カラーバリエーションはブラック、シルバー、グリーン、ブルーだ。ヒンジ部分のカラーは自由にカスタマイズできる。このデバイスは私が想像していたよりはるかに先に進んでいた。来週パルセロナで開催されるMWC(Mobile World Congress)にも出展されるので、さらに詳しい情報が得られるものと期待している。

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来月発表のSamsung Galaxy S10、リーク情報まとめ

Galaxy S10は2月20日にサンフランシスコで開かれるイベントでお披露目される。Samsungはすでに数週間前にこのビッグイベントへの招待メールを発送ずみだ。2月25日からバルセロナで開催されるMobile World Congressでも多数の新製品が発表されるはずであり、Samsungはその先を越そうとしているのは明らかだ。

Samsungはこのイベントで、将来の折りたたみ式スマートフォンについて何か発表するはずだ。Samsungは以前のデベロッパー・カンファレンスでも言及していた。招待メールの画像の真ん中に折り目をつけあるのは「折りたたみ」に注目を集めようとする努力だろう。しかしイベントの本当のスターはS10だということは間違いない。

サムスンの場合、いつものことだが、S10についての情報はすでにこれでもかというほどリークされている。われわれは考えられるあらゆる角度からこのフラグシップ機の写真を見てきた。そういった次第で、かなりの確信をもってS10はこうなるだろうとわれわれは予測している。

まず第一に、サムスンはディスプレイ上端のノッチを廃止している。トップベゼルは細く、そのすぐ下のSamsungがInfinity Oと呼ぶディスプレイの裏にピンホール・カットアウト方式でセルフィー・カメラが設置されている。最近発表されたGalaxy A9 Proに見られるものとほぼ同じ仕組みだ。一方、S10 +はフロントカメラを2台搭載するためにピンホール・カットアウトを横長の楕円形にしている。

興味ある点は20日に発表されるS10には3シリーズが用意されていることだ。スタンダードなS10(6.1インチ)、大型のS10 Plus(6.4インチ)、および廉価版(5.8インチ)が発表されると見られている。廉価モデルはSamsung版のiPhone XRだ。このプロダクトにはGalaxyを特徴づける曲面スクリーンは搭載されていないかもしれない。

振り返ってみればサムスンのNoteは電池の能力不足が目立つプロダクトだった。そこでSamsungはS10に3100mAh、S10+には4100mAhのバッテリーを搭載した。これでバッテリー駆動時間を大きくアップさせることを狙っているという。事実なら巨大なバッテリーだ。

バッテリーの情報に比べると驚きは小さいが、チップはQualcomm Snapdragon 855だという。855は今年、iPhone以外のフラッグシップ機種のほとんどに搭載されるはずだ。Android 9(Pie)も確実。ただし5Gサポートはまだ確実ではない。サムスンはすでに次世代携帯電話技術を採用したスマートフォンを1つならず2機種用意していると発表したことは事実だが、S10がその中に含まれるかどうかはまだ分からない。

ただし5G搭載のGalaxy S10 Xが準備されているという噂は事実なのかもしれない。Samsungが5Gをいきなり主力モデルに投入するより可能性が高いだろう。今年は結局のところ5Gの普及が飽和点に届くことはない。S10モデルは今後5Gモデルを追加し、4シリーズとなるかもしれない。

同様に、ヘッドフォンジャックの有無についての噂もいたるところに流れている。最新のリーク画像ではサムスンがジャックを維持しているように見える。かつてあらゆるデバイスに装備されていた伝統的ポートを残す数少ないフラッグシップになる模様だ。

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Samsung Galaxy S10は標準、大型、廉価の3モデルになるらしい

Evan Blassがツイートしたリーク画像によると、 Samsungの新しいフラグシップ機は3モデルになるようだ。Samsung Galaxy S10、Samsung、Galaxy S10+、Samsung Galaxy S10Eが準備されているという。

Blassは数週間前にも新Galaxyのリーク写真を発表しているが、今回はさらにバリエーションが加わった。写真で分かるように、S10は各モデルとも画面トップの切り欠きがない。S10ではセルフィーカメラをホール・パンチ(画面の裏側から撮影する)方式に変えたようだ。指紋センサーもこの方式で前面のスクリーンの裏に配置されるかもしれない。

前モデルと同様、S10でもメイン機種に加えて大型スクリーン版がS10+として用意される。リーク写真だとS10+はセルフィー・カメラも2台になるようだ。

S10Eは今回新たに追加されるラインナップで、SamsungではS10の発売を機に廉価版を出すことにした。 上級モデルのメイン・カメラは3台だが、S10Eでは2台に簡略化されている。おそらくS10EのディスプレイはAMOLEDではなく普通の液晶だろう。

SamsungではS10の発表イベントを2月20日にサンフランシスコで開催する。われわれも現場からレポートするのでご期待いただきたい。

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