画像認識リアルタイム百科事典Google Lensが今年の終わりごろPixelスマートフォンで実用化

Googleが、Google Assistantに接続する画像認識アプリLensを初めてデモしたのは、5月に行われたデベロッパーカンファレンスGoogle I/Oだった。当時それは、大いに人気を博したが、そのときの発表の多くがそうであったように、リリースの日程などは明らかにされず、“近く”(soon)という言葉だけがあった。それからほぼ5か月になる。

今日(米国時間10/4)のGoogleのハードウェアイベントでは、Lensの最初のプレビューが同社のPixelスマートフォンに今年の終わりごろ登場する、と発表された。あくまでも、プレビューだ。そしてそのほかのデバイスには、“随時”ということだ。

LensはGoogleのさまざまな機械学習サービスを利用している。画像認識の能力にGoogle Translateのリアルタイム翻訳と、Google Assistantを結びつける。たとえば花のスナップと撮ると、Lensが花の名前を教え、そのほかのことも教えてくれる。ランドマークや名所旧跡、それにレストランですら、情報を教える。

I/Oで拍手の音がたぶんいちばん大きかったのは、Wi-FiルーターのSSIDとパスワードを読んで、ユーザーのスマートフォンをそこに自動的に接続するLensの機能だった。



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleはPixelのヘッドフォーンジャックをなくしてベゼルのないスマートフォンに接近

ヘッドフォーンジャックの消滅は、まるでドミノ倒しのように各企業に伝染している。今日(米国時間10/4)倒れたGoogleドミノは、同社のスマートフォンからあの、かつてはどこにでもあったポートをなくしたが、それは今となっては勇気や度胸とは無縁の決断だった。ジャックを取り去る動機は、最近のモバイルの動向を見れば明らかだ。そしてPixelも、近いうちに、エッジツーエッジ(ベゼルレス)のディスプレイに移行したいのだ。

GoogleのプロダクトチーフMario Queirozは今日(米国時間10/4)のイベントのあとで本誌にこう語った: “ジャックを消した主な理由は、今後のメカのデザインに備えるためだ。ディスプレイをできるだけエッジに近づけたい。それをやるなら、早い方がいい、というのがチームの意見だ。昨年はまだ早すぎたかもしれないが、今年はすでに、市場にいくつも登場している”。

Queirozによると、今回、AppleのAirPodと競合するPixel Budsを出したのも、もちろん同じ動機からだ。同社はジャックを外して市場への開口部を作り、Assistant〔マイク/スピーカ内蔵〕をもっと身近にするハードウェアにも近づいている。そして一方では、TranslatorがDouglas AdamsのBabelfishの実世界バージョン〔SFではないバージョン〕に変わる。

ベゼルの避けられない死が迫っていることは、同社が大型のPixel XLでP-OLEDを採用したことにも表れている。プロダクトマネージャー相当VP Brian Rakowskiはこう語る: “たしかにまだ新しい技術だけど、スクリーンがサイドまで回りこむ設計にはぜひ挑戦したい。それでいてしかも、手に持ちやすくて、ディスプレイそのものを握る必要はない。ユーザーに接近感を与えるデザインになり、背板がなくなることによって、カーブがもっとまるくなる”。

今回のPixelを見るかぎり、Googleがまだそこまで行ってないことは明らかだが、なぜそれでは、AppleやSamsung、LGなどの後(あと)をすぐに追わないのか? それは、前面スピーカーがスクリーンの側面にある、という設計のせいでもある。

Queirozによると、ユーザーにスマートフォンを持つための場所(どこを持つのか)を与える、という意味合いもある。“ディスプレイを握っている、という感じにはしたくなかった。そのために、かなり苦労した”、と彼は説明する。そしてHTC U11のActive Edge機能〔エッジがタッチインタフェイスになる〕からヒントを得たPixel 2は、人間が手で握る場所を増やすことにも、貢献しているのだ。



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Pixel 2、カメラランキングでiPhone 8 PlusとGalaxy 8から王座を奪取

いや、早かった! カメラテストグループのDxOMarkに「これまでテストした中で最高のスマートフォンカメラ」と評された iPhone 8 Plusの天下は短かった 。Galaxy Note 8がわずか数週間後に同点に追いつき、今度はGoogleのPixel 2が両者を打ち負かした

完璧なビデオ性能、最高のカラーとシーンの再現性、驚くべき速さと精度のオートフォーカス、そして素晴らしいとまではいかなくても良くできた人工的な背景ボケで、Pixel 2は総合スコア98を上げて、94だった2機を抜いた。

さて、DxOMarkの人たちはエキスパートであり、私は彼らの評価を信頼している。Pixel 2が驚くべきカメラであることに疑いはない。しかし、デジタル一眼レフやゲーム、映画などの総合スコアと同じく、この大きい数字は全体の一部しか表していない(ほかの大きい数字とごく近い場合はなおのこと)。

Pixel 2はこのように部分拡大した画像ではiPhone 8 Plusを少しリードしている。

各社のフラグシップ機で撮影した写真を見比べていくと、好みは様々にわかれる。私はAppleのポートレートモードはほかより断然いいと感じているし、難しい場面での色度ノイズも気に入っている。しかし、Pixel 2のカラー再現性はすばらしい(OLED画面で見た写真も)。そして、やはりNote 8のズーム機能は優れている。

どんな写真を撮るか? フォトグラファーとして求めるものは何か? ズームは重要か、それとも超広角レンズが必要なのか? フラッシュはよく使うか? HDRモードを活用するつもりはあるか? もしあなたにとってスマートフォンがメインカメラになるのであれば、ストレージや画面解像度や色と同じくらい、カメラの質と弱点に気を配る価値がある。

そして最後に言っておきたいこと。カメラはこれからも良くなる一方だ。上記の結果を今のミラーレス一眼と比べると、(フラグシップ携帯よりずっと安いレンズを付けたとしても)まだまだ力不足だということがわかるだろう。改善の余地はまだいくらでもある。そしてDxOMarkが言っているように、スコアが100を超えてはいけない理由などない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのAirPods対抗イヤホンはリアルタイム翻訳もこなす

今日行われたGoogleのハードウェアイベントで驚かされたものの一つが、BluetoothイヤホンのPixel Budsだ。首の後ろでワイヤーが繋がってはいるが、あらゆる意味でApple AirPodsのライバルだ。

価格は159ドルで、11月に発売される。そして、このイヤホンは40か国語を理解する。本当に。

ステージ上のデモで、聴衆の誰もが度肝を抜かれたのがリアルタイム翻訳機能だった。壇上の会話が英語からスウェーデン語へと滞りなく翻訳される。話者が話し終えてから1~2秒後に翻訳が始まる。発表者はこれを「まるで専任の通訳が横にいるようだ」と得意げに語った。ただし、この機能を利用するためにはPiexel 2が必要だ。

デモの後、Pixel Budsチームの一人と立ち話をしたところ、先ほどのデモは完全にインターネット経由のみで実行されたもので、端末には言語データをダウンロードしていない、と言っていた。

右のイヤホンをタッチ&ホールドするだけで、Pixel Budsが始動する。ほかにも音楽のポーズやアシスタントの呼び出しなどにタッチコントロールを使用する。お楽しみはAndroidユーザーだけのもので、iPhoneを使いこなしている人にとっては、Pixel Budsはただのイヤホンだ。

Pixel Budsには充電ケースが付属していて、5時間使うごとに充電して合計24時間使用できる。カラーはPixel 2と同じホワイト、ブラック、ブルーの3色。

実際に触ってみた「ハンズオン」デモの様子を下のビデオでご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook