Dropbox、Googleと提携してG Suiteを正式サポートへ

Drpoboxにとって盛りだくさんな一週間だった。金曜日(米国時間2/23)に同社はついに上場することを発表した。しかし、それだけではなかった。今日(米国時間3/1)同社はGoogleとの提携によって、G SuiteをDropboxに統合すると発表した。

Dropboxユーザーの半数以上がG Suiteアカウントをもっている、という事実がある —— Gmail、Google Drive、Docs、Sheets、Slidesなどだ。これまでG Suiteのファイルを直接Dropboxに保存する方法はなかった。DrpoboxとGoogleという不思議な組み合わせの協業が生まれたのは顧客がそれを望んでいたからだ、とDropboxの技術、製品、デザイン担当SVPのQuentin Clarkは言う。

「Dropboxは顧客が使いたいと思うプラットフォームはなんでも使えるように協業を進めてきた。この提携はその目標に向けたステップのひとつ」とClarkがTechCrunchに話した

Clarkは、過去数年間Dropboxが、Microsoft、Autodesk、Adobeらと提携してきたことを説明した。Googleとの提携で、これまで(目立って)欠けていたコンテンツタイプがサポートされることになる。

両社は現在統合の方法について作業を進めているところだが、今年中には完了する予定だ。完成した暁には、Dropboxの中でG Suiteドキュメントを直接開けるようになる。「統合の結果がどんなルックアンドフィールになるかを両社で検討している」とClarkは言った。

ClarkはかつてMicrosoftとSAPで働いていたことがあり、企業のニーズよりユーザーのニーズに集中することがDropboxのようなメーカーの責任であることを学んだという。オンラインストレージサービスを売る両社が協力する理由はそこにある。「これは最善の組み合わせであり、人はある仕事のためにひとつのプロダクトを使い、別の仕事のためには別のプロダクトをつかうことを結果だ。そのためには平和的な関係を築く必要がある」と彼は言った。

このタイミングはIPOの発表にかなり近いと感じるが、実際には提携にむけた作業はかなり前から進められていた。Dropboxとしては大企業からの評価を高めるためにIPO前に発表したかったところだが、法的に決められた上場前の沈黙期間中は公表できなかった。

なお、これはGoogleがサードパーティーのストレージと提携する初めてのケースではない。Google Cloudの責任者、Dian Greeneは、2016年のBoxworksカンファレンスで、BoxをGoogleコンテンツのストレージパートナーにすると発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Dropbox Businessのアドミンダッシュボードがデザイン一新、時間制限など機能を増強

Dropboxは消費者市場でスタートしたが、最近では企業ユーザーにとって使いやすいサービスにするための多大なる努力を傾注している。今やDropbox Businessのユーザー企業は20万社を超え、彼らはそのクラウドストレージサービスの上で社員たちが機密性のあるファイルや情報にアクセスするときのための、より高度でより細かい管理機能とセキュリティをますます求めるようになっている。

今日(米国時間6/13)同社は、アドミンダッシュボード上の機能をさらに増やした。それは同社の、AdminXイニシアチブと呼ばれる大きなプロジェクトの一環だ。このプロジェクトは、アドミンのユーザー体験の向上が目的で、社員のアカウントを作ったり、誰は何にアクセスできる/できないといった細かいコントロールするのが彼らの日常の仕事だ。

最初に同社は、アドミンコンソールのデザインを一新して、シンプルで使いやすくした。その単純さは消費者体験に近いものになり、しかし同時に企業が求める堅牢さとセキュリティを確保した。

またWeb上の(各人の)セッションコントロールにより、ログインしてファイルにアクセスしている時間に制限を設けられるようにした。またアドミンは、一部のチームに対してサブドメインの検証ができるようになった。特定のアカウントやユーザーをサブドメインの下に置くと、企業のDropboxアカウントにアクセスしてよい/いけない人を細かく管理できる。

パスワードの作り方やアップデートの仕方にも、改良を加えた。これからは、ユーザーがパスワードを作ったり変えたりするたびにその“強度”を評価し、弱いパスワードを使わないよう勧めることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Dropbox、年間売上予測は10億ドルと発表

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今日(米国時間1/30)サンフランシスコで行われたイベントで、Dropboxはメモ帳アプリのPaper、およびSmart Syncの新機能を発表した。CEOのDrew Houstonは、同社の売上成長と、セルフサービス・ビジネスモデルについて話した。

Houstonによると、現在Dropboxは年間売上予測10億ドルのペースにあり、フリーキャッシュフローも黒字で、2017年後半に噂されるIPOに向けて順調に計画を進めている。

過去を振返ってみよう。18ヵ月前Dropboxは、登録ユーザー数は4億人以上で、1日当たり12億件のファイルが同期されていると語った。昨年夏に管理ツールのAdminXを公開した際、同社はユーザー数5億人以上、Dropbox Businessの企業ユーザーは20万社以上だと語った。

Dropboxは、エンタープライズ用ツールキットに様々な改訂を加え、News Corp、Spotify、Expedia等の大会社の要望に答えてきた。こうした積み重ねの結果、大企業が熱望するエンラープライズ製品が生まれ、Dropboxは投資家らが何年も先だと思っていたような会社へと転換した。

Dropboxは、当初のシンプルなオンラインファイル共有ツールを購入し、成長を支えてきた中小企業にも報いたいと考えているに違いない。しかし今同社は、大企業に対してDropboxが一人前のエンタープライズ向け企業であることを説得し、Microsoftのツールを捨てさせなくてはならない場面に直面している。

たしかに年間売上予測10億ドルは印象的な数字だ。しかし、ライバルのBoxは直近の四半期だけで1.028億ドルを売上げてる。Boxは当初からエンタープライズ志向で、そのためのブランド作りをしてきた。CEO Aaron Levieの下、エンタープライズ向けソフトウェアに特化している。その結果、強力な消費者ブランドとして名の通っているDropboxよりも、Boxは大企業に強い。

もちろん年間予測売上10億ドルは、Dropboxの仕事が終ったことを意味しない。同社が強力なエンタープライズ製品の開発を急ぐ中、SalesforceはQuipを7.5億ドルで買収し、Dropboxのメモ帳アプリPaperを打ち負かそうとしている。

Googleは、GSuiteをはじめとするエンタープライズ・コラボレーションツールを積極的に拡大しており、もはや趣味プロジェクトではなくなった。MicrosoftはCEO Satya Nadellaの下、事実上ツール類をクラウドベースに転換し、Office製品を様々なプラットフォームに展開している。

Dropboxにとって最大の問題は、今後も大型顧客を捕えつつ、新たなツール群で中小ビジネスの要望に答えていけるかどうかだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

DropboxのSmart Syncを使うと、クラウドにあるファイルを直接アクセスできる

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今日(米国時間1/30)DropboxはSmart Syncを発表した。Dropboxのクラウド上に保存されたファイルを、ローカルに保存することなく直接アクセスできる機能だ。

Smart Syncは従来Dropbox Infiniteと呼ばれていたもので、巨大なファイルをデスクトップに保存する必要なくアクセスする方法を提供する。このしくみは、連日やってくる大きなファイルでローカルPCのディスクが一杯になってしまうのは困るが、同僚とファイルを共有したい、という企業ユーザーの要望から生まれた。ファイルはデスクトップにあるのと同じように振舞う ― 写真はプレビューで写真として見える、等々。

「チームや会社全体で必要なファイルはすべてデスクトップで扱える」とグループ製品マネージャーのGenevieve Sheehanは言う。「ユーザーは山ほどの情報を扱っているが、全部がパソコン上にある必要はない。しかし、アクセスできなくてはいけない。このツールを使えばウェブアプリを介することなく、すぐに必要なファイルを使える。チーム作業は容易にかつ強力になりオーバーヘッドも減る」。

ファイルは写真や動画のように「ストリーミング」されるわけではない。パソコン上の同期されたファイルを開き、編集した結果がクラウドに戻され、その後ローカルのファイルは削除される。

当然インターネット接続が必要だが、デモを見る限りかなりシームレスに動いていた。大きなファイル(数百メガやギガバイト単位)では違ってくるかもしれないが、目的はローカルディスクを満杯にしないことにある。Smart Syncでは、ファイルの基本情報だけを見ることも可能で、その場合スペースはほとんど費さない。

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重要なのは、全社員が複数の環境に渡って協業できるようにすることだとSheehanは強調する。例えば、Windowsユーザーが管理しているファイルは、同期されたMac上でも全く同じように見える。Smart Syncは既存のカーネルエクステンションを利用しており、セキュリティーは万全だとSheehanは語った。

「デバイスも場初も異なる人たちとチームを組める」とSheehanは言う。「WindowsやMacの同じバージョンを使うために全員がアップグレードする必要はない。全員が同じ機能を同じように利用できる」。

Smart SyncはDropbox Businessおよびエンタープライズのユーザーに今日から早期提供される。管理者がファイルをローカルに保存する必要があると考える場合には、Smart Syncを適用しないことも可能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TwitterがモバイルアプリのYes, Inc.を買収し、同社のCEOがプロダクト部門VPに就任

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143。この数字は、Twitterの新しい文字制限数でもなければ、同社がここ数年間で新しく雇い入れたプロダクト部門のリーダーの数でもない(近い数だが)。この数字は、その役割を担うためにTwitterが新しく任命した男が、過去9年間でツイートした数の合計だ — この数字の中には、彼がこの新しい役職に就任したことを認めてつぶやいた2件のツイートも含まれている。その内の1件のツイートは、Jack Dorseyによって熱狂的にリツイートされている。

この役職は今年の夏から空白となっており、これまでに数人の候補者の名前が挙がっては、消えていた。新しい競合が生まれ、ユーザーの不満が高まるなか、同サービスの将来の方向性が定まらなかったのだ。直近でこの役職に就任していたJeff Seibertは、今年の6月に古巣であるTwitterの開発者プラットフォーム「Fabric」のチームに舞い戻っている。

これから新しくプロダクト部門のバイスプレジデントに就任するKeith Colemanは、今回Twitterが買収した従業員7人のモバイルアプリ企業、Yes, Inc.のCEOを務めていた人物だ。彼は過去に、Googleと呼ばれる小規模のスタートアップでプロダクト・マネージャーを務めていたこともある。

彼以外の6人の従業員もまた、Twitterのプロダクト部門やデザイン部門に配属されることが決まっている。一方で、Yesはこの環境の変化を踏まえ、来週にも同社のサービスを停止する予定だ。サービス停止によって空いた時間で、Colemanはこれから彼が率いるプラットフォームに触れてみることができるだろう。前任のツイート数に追いつくには、残り約6100ツイートだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

アマチュアでも正確な切削ができるコンピュータービジョンによるCNCマシンShaper Origin

誰もが副業(副収入源)を持つ時代になりつつあるようだが、ここでご紹介するShaper Originがあれば、誰もが余暇時間にクールなガジェットを作り、売っていくことができる。このハンドヘルドなCNCマシンでFalcon 9ロケットをホームメイドすることは無理でも、Etsyで飛ぶように売れる小物類なら、何でも作れるだろう。

CNCマシンというものは昔からあるが、従来のそれは工場などでプロが使う高価な大型機械だった。しかしShaperのOriginは、複雑なコンピュータービジョン〔視覚のコンピューター化〕の能力があるので、プロでない人でも容易に使える。Originでは、細部に苦労する必要がない。プロの目や手が持つ精度を、機械自身が持っているからだ。

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作業台には、特殊なテープが様々な間隔で貼ってある(上図)。カメラがそれを座標系として捉え、ソフトウェアが、求めるカットのAR表現を作ってスクリーンに映し出す。Originによるカット作業は、ドットをつないでいくゲーム並に易しい。マシンを両手で持ち、描かれたルートに沿って移動させる。動きの不正確さは刃自身が補正し、コーナー(角)もきれい切る。

使える素材は、木、カーボン繊維、ビニルなどだ。デザインをクラウドへドラッグ&ドロップすると、数分後にデバイスは使える状態になる。今なら誰もがこの未来的なデバイスを1500ドル弱で買える。今後の平常時小売価格は、2099ドルになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Dropbox、モバイルでもPDFファイルの編集に対応

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Dropboxは、ユーザーがDropboxに保存したPDFファイルを、iOSアプリを使って編集できるようにしたことを発表した。Androidも近く対応する予定。広く使われているファイル形式に関するこの対応強化は、先月発表されたAdobeドキュメントクラウドへのDropbox統合を始めとするAdobeとの提携に続くものだ。

既に両社は、Dropboxに保存されたPDFファイルをデスクトップ版Adobeアプリから利用するしくみを提供している。これはファイルの閲覧だけでなく、ファイルに加えた変更が終了時に自動的にDropboxに反映されるものだ。

このたび、これと同様の統合がDropboxのiOSアプリにも追加された。ユーザーはDropboxに保存したPDFファイルに注釈やコメントを付けたり、Acrobat Readerアプリで電子的に署名して変更をDropboxに保存したりできる。

Androidの対応は来年初めになる、と同社は言っている。

iOSユーザーが新機能を利用するには、変更を加えたいPDFファイルをiPhoneまたはiPadのDropboxアプリで開いた後、「編集アイコン」をタップすればよい。すると端末内の Adobe Acrobat Readerが開く。

この新たな統合は両社にとって理にかなっている。多くのAdobeユーザーがファイルストレージとして既にDropboxを使用しており、一方Dropboxはファイルの保存と共有だけでなく、編集も可能にすることで同社のビジネスユーザーの利便を改善できる。

先月Dropboxは、Paperを発表してドキュメント協業分野への参入に名乗りを上げている。Paperは共有ホワイトボードにチェックリスト、リッチメディアの埋め込み、@メンション等の機能を加えたもので、Google Docsと競合する。

しかし、ドキュメント編集に焦点を当てた提携はDropboxにとってこれが初めてはない。同社は以前Microsoftと組んでMicrosoft Officeファイルの編集に対応している。Officeのモバイルアプリとの同様の統合によって、モバイル版DropboxでもOffice 文書を編集できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Dropbox、登録ユーザー4億人以上に

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Dropboxは今日(米国時間6/24)、登録ユーザーが4億人を超えたことを発表した ― 最後にユーザー数を正式公開した昨年5月から大きく伸ばした。

従来同社はユーザー数を3億人と言っていた。そのうちの月間アクティブが何人かは公表していないが、少なくともDroptoxの登録ユーザー基盤が伸び続けていることは示している。Dropboxの優位性はその超シンプルなファイル共有サービスにあり、大量のユーザーを集めるには地味すぎるとさえ思える。Dropboxには、10万を超える有償企業顧客もいると同社は言っている。

In an Bloomberg WestのインタビューでDropbox CEOのDrew Houstonは、ユーザーの過半数が米国以外であることを話した。「海外ユーザーは2/3以上にもなる。これはサービス開始当初からだ。殆どの人々はサービスを無料で使っており、必要に応じて追加容量を購入している」とHoustonは言った。

さらに彼は、同社サービスが800万以上の企業に利用されており、1年半前は400万社だったことも話した ― そして、Fortune 500企業の「大半」がDropboxを「何らかの業務に」使っている。

今週Dropboxは、改訂版Androidアプリを公開した他、消費者向けサービスだけの会社を脱皮すべく、積極的に企業向けサービスを拡大している。ビジネス向け機能の一環としてDropboxは、ユーザーがDropboxを使っていないユーザーにメールを通じてファイルを要求できるツールを最近公開した 。

Dropboxは ― 1200人以上の従業員を持つ ― 今後も間違いなく数々の課題に直面するだろう。同社Dropbox for Businessは、様々なより大きくより経験のある会社と競合しており、益々多くの人々がモバイル端末を主として使うようになるにつれ、ファイル共有の方法も急速に変化している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google Photosの「無料無限ストレージ」は、Appleの高価なiCloudを打ちのめすかもしれない

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1テラバイトの写真を保存するのにいくらかかるか? iCloudなら240ドル/年。Dropboxなら100ドル。Microsoft OneDirveなら84ドル。Flickrなら25ドルだ。

Googleは、0ドル。デスクトップでもAndroidでも iOSでも無料だ。

Googleは今日(米国時間5/28)新たなGoogle Photosサービスを公開し、写真とビデオのストレージを無制限に提供する。唯一の制限は写真が16メガピクセルまで、ビデオの解像度が1080Pまでということ。

写真やビデオが大きすぎる時はGoogleが圧縮するが、見た目の画質は事実上変わらないと言っている。iOSおよびAndroidアプリの自動バックアップ機能によって、写真を保存することは忘れてよい。保存のための支払いも忘れてよい。

Google Photos

写真はコンピュータビジョンの金鉱

実質的にGoogleは金をバラまこうとしている。検索広告で十分な利益を上げているので、写真ストレージを長期投資として全面的に補助することが可能だ。Googleは写真が金鉱であることを知っている。そこには撮影した人の情報が大量に含まれ、広告のターゲティングや体験のカスタマイズに利用できる ― それを堀り起こすツールさえあれば。

google-io-20150192Googleには、ある。同社の持つコンピュータービジョン、機械学習、人工知能を始めとする高度な技術を活用すれば、写真に写っている人々、場所、物等を認識し、そのデータをユーザーの個人情報と結び付けることができる。お気に入りの炭酸飲料やオートバイと一緒に写っている写真から、そのユーザーに見せるべき広告がわかる。ランドマークから識別された位置から、何を探しているかを推測できる。そして、友達との自撮り写真から、Googleは誰とシェアするよう薦めるべきかのヒントを得られる。

アプリは、面倒な写真の編集や収集もやってくれる。「アシスタント」機能を使えば、露出過度を修正したり、連続写真をGIFアニメに変換して、あなたの冒険を短編映画にしてくれる。単なるファイルストレージは、誰でも提供できる一般的サービスだが、Google Photosは検索の巨人だけに可能な機能を数多く提供する。

GoogleのVP Bradley HorowitzをインタビューしたBackchannelのSteven Levyの記事によると、同サービスのコンピュータービジョンはまだ完全ではないが、新サービスの中心と言えるものだ。「乗り越えるべき最後の何%かを実現するカギは、大規模に展開することにある。大量のデータを得ることによって、技術を次々と向上させる好循環が生まれる」とHorowitzは言う。

優れたテクノロジーは人間の理解を不要にする

unnamed-fileユーザーを無料ストレージで誘惑することによって、Googleはわれわれの持つ膨大なメディアを手に入れ、同社の機械ビジョン学習システムを教育すると同時に、広告やサービスを改善しようとしている。そして、人は大量の思い出を移動したくないので、Google Photosはユーザーをさらに強く自社のアプリやサービスに結び付けることができる。Googleに情報を与えすぎることを懸念する人もいるだろうが、われわれは既にメールの管理を任せており、さほど悪い結果を招いていない。

しばしばGoogleは、人間を「理解」しようとしないと批判される。しかし、写真が同社の最も強力なテクノロジーを束ねることによって、その必要もなくなる。ストレージ、編集、整理、および検索がすべて同時に実行される。手作業でファイルを移動したり、色を調整したり、対象にタグ付けしたり、山ほどの写真をめくっていく必要はない。

Google Photosが素人フォトグラファーにとって完璧である理由はそこにある。狙ってシャッターを押すだけで、思い出を永遠に残すことができる ― 無料で。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook