Karma AutomotiveがEVプラットフォームの他社再販へ約110億円を調達

Bloomberg(ブルームバーグ)が報じたところによると、Karma Automotiveは外部投資家から1億ドル(約110億円)の資金を調達した。同社は2014年にWanxiang Groupに買収される前に倒産に直面していたFisker Automotiveの生まれ変わりだ。

Karma Automotiveは2019年に最初の電動スポーツセダン 「Revero」 を約500台出荷するなど、以前のFiskerよりも大きな進歩を遂げており、小売価格が14万ドル(約1500万円)前後の 「Revero」 の販売を継続するほか、高馬力の 「GTE」 バージョンやさらに上位顧客向けのスーパーカーの追加を検討している。

Karma Automotiveはまた、商用配送トラックのパートナーと交渉中であり、年内にプロトタイプを開発する予定だという。UPSやFedExのように宅配業者向けの配送車を模索している企業は数多くあり、参入者が殺到しているにもかかわらず、Eコマースの普及により複数のプレーヤーががこの分野で成功するチャンスがある。

Karmaは新規投資を活用し、他の自動車メーカーやOEMにも同社のEVプラットフォームを展開し、最終的には純粋なEVからハイブリッド燃料車へも拡大していくという。要するに、Karmaはあらゆる方法で収益化への道を切り開こうとしているようだが、それが賢明な戦略なのか、あるいは散漫な自暴自棄なのかは、時がたてばわかるだろう。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

新型コロナで延期していたテスラの大規模バッテリーイベントと株主総会は9月15日に仮決定

Tesla(テスラ)のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏はかなり前から「Battery Day(バッテリー・デイ)」を宣伝してきたが、とうとう数カ月以内には実現する見込みだ。マスク氏はTwitter(ツイッター)で、2020年9月15日が「テスラの株主総会とバッテリー・ディ」の「仮予定日」となり、これには通常の株主総会とテスラ車両に電力を供給するバッテリーのセル生産システムの案内が含まれると語った。

もともと2020年4月に予定されていた 「バッテリー・ディ」 は、すでに何度か延期されている。5月そして6月へと延期されたが、マスク氏が明かした最新の9月というスケジュールは、現在進行中の新型コロナウイルスによる世界情勢と、テスラ社内での新型コロナウイルス(COVID-19)への対応、地方自治体によるロックダウン、従業員の健康と安全に関する複雑な問題(Bloomberg記事)を考えると、はるかに現実的に思える。

パワートレインのコンポーネントを含む予定だった以前のイベント内容は変更され、バッテリー・デイはバッテリー性能と出力の改善に焦点が絞られる。Tesla Model Sは、走行距離400マイル(約640km)以上のEPA認定を得た最初かつ唯一の電気自動車であり、またテスラは低コストで長寿命の新しいバッテリー技術に取り組んでいることが報じられており、2020年中か2021年初めに中国向けのModel 3に導入される計画だとReuters(ロイター)が2020年初めに報じている。

これはテスラが2019年にサイバートラックを発表して以来、初めての重要なイベントとなるだろう。同社のバッテリー技術に関する革新は、内燃式燃料車からより多くの顧客を移行させ続けるという点で、テスラにとって最も重要な優位性となる可能性が高く注目を集めることになるだろう。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

アマゾン支援のEVメーカーRivianが保険商品の提供を計画か

Rivian(リビアン)は保険代理業務のデータマネージャーを募集する求人情報を掲載しており、これは電気自動車メーカーが顧客に独自の保険を提供する計画があることを示唆している。

この求人はRivianForumsが最初に投稿したもので、TechCrunchにも情報が寄せられている。さらに、Roadshow/CNETもこの新しいポジションについて報じている。Rivianは計画の詳細については明かさなかったが、保険分野でいくつかの求人情報があることは認めた。

Rivianのウェブサイトに掲載された求人情報によると、業務内容は同社の損害保険業務(P&C)を率いることであり、採用からトレーニング、コーチング、雇用されたライセンスを持つ販売エージェントと保険カスタマーケアチームを管理することが含まれているという。また被雇用者は保険商品を販売し、パートナーに販売機会に関するフィードバックを提供するという。

10年以上の経験を持ち、複数の州でP&Cのライセンス取得者を募集しているこの投稿は、これがグローバルな製品になることを示唆している。なお求人はミシガン州のプリマス本社ではなく、イリノイ州ノーマルにある自動車メーカーの工場を指定している。State Farm Insurance(ステートファーム・インシュアランス)の本社はイリノイ州ブルーミントンにあるので、Rivianは才能ある応募者の多く集めることができるはずだ。

この動きは、Tesla(テスラ)に倣ったもののようだ。テスラは昨年8月に保険商品を発売し、同社の電気自動車の所有者に他の保険会社より20%、あるいは30%も安い保険を提供すると約束した。Tesla Insuranceとして知られるこの商品は、カリフォルニア州の居住者のみが利用できる。テスラによると、この事業は将来的に米国の他の州にも拡大する予定だという。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

長距離ライドシェアのBlaBlaCarが電動キックスクーターのVoiと提携、欧州でのサービスを拡充

長距離ライドシェアのスタートアップであるBlaBlaCarが、電動キックスクーターシェアリング事業に進出すると発表(BlaBlaCarのプレスリリース)した。しかし、同社は自社で電動キックスクーターを調達するわけでなはい。かわりにBlaBlaCarは、複数のラウンドで1億3600万ドル(約150億円)を調達した欧州の電動キックスクーターサービスのVoiと提携(未訳記事)する。

Voiは、パリ、マルセイユ、リヨンなど、ヨーロッパの数十都市で事業を展開している。今後数週間の間にVoiの電動キックスクーターには、Voi、BlaBlaCar、BlaBla Rideの3つのブランドが登場する。

既存のVoiのユーザーは引き続き同じアプリを使えるが、フランスではBlaBla Rideと呼ばれるようになる。なお、既存のBlaBlaCarユーザーはBlaBlaCarアカウントでログインできる。他の国のVoiユーザーは、アプリとサービスでVoiのブランドだけを見ることになる。

「BlaBlaCarは今回の提携は金銭的な取引ではなく、両プラットフォームのユーザーに利益をもたらす可能性のある提携」(AFP通信)だとしている。

BlaBlaCarはここ数年で、いくつかの新サービスをローンチした。例えばOuibusを買収し、BlaBlaBus(未訳記事)にリブランドしたこともある。またBlaBlaLinesとよばれる、自宅と職場間の毎日の通勤のための相乗りマーケットプレイスも運営している。

興味深いことにGrabやGojek、Uberとは異なり、BlaBlaCarは複数の異なるサービスにアクセスするためのスーパーアプリを構築していない。例えば、BlaBlaLinesはまだ別のアプリだ。そのため複数のサービスに興味を持っているユーザーにとってはいささか面倒になる。

同社は、BlaBla Rideがラストワンマイルの乗車に最適なソリューションになると考えている。バスや相乗りドライバーが市内中心部で降ろしてくれれば、その後は電動キックスクーターのロックを解除して目的地に到着できる。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Waymoが米国フェニックスでの配車事業を来週にも再開へ

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で3月末に事業を一時停止していたWaymoは、5月11日にアリゾナ州で配車ビジネスを再開すると発表した。

Waymoはサンフランシスコやデトロイト、ロサンゼルスなどの他の都市で事業を再開する前に「当社のチーム、パートナー、地元住民および州当局」との話し合いの結果、フェニックス地域で配車事業を再開することを決定したと述べている。

アリゾナ州での自宅待機命令は5月15日までだが、学識経験者は同州がまだ新型コロナウイルス拡大のピークに達していないとの懸念を示しており、州政府に協力していた一部の関係者は最近、予測やモデル化作業を「一時停止」するよう求められたと、ワシントン・ポスト紙に語っている。

同社の発表によると、これは「安全に事業を再開するための段階的なアプローチ」の第1段階であり、テスト車両から始まり、最終的には自動運転車による配車サービスであるWaymo Oneまでの提供を再開するという。

Waymoは地方自治体や州政府、米疾病予防管理センター(CDC)による安全ガイダンスに従っていると述べた。同社が実施した安全対策には、1人で車両を運転している場合を除き、車両内や施設ではフェイスマスクを着用することを従業員に義務付けることや、AutoNationとの提携により1日に数回車内を清掃することなどが含まれる。

またWaymoによると、最大キャパシティを制限したり、作業エリアにソーシャルディスタンスのガイドラインを取り入れたり、チームのための安全性と衛生トレーニングを作成したり、産業医療従事者と協力して施設に入る前に人々をスクリーニングしたりするとしている。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

台湾の電動スクーターGogoroが新ブランドバイクを5月に米国で発売

電動スクーターで知られる台湾のGogoroが新たな電動バイクブランドを発表した。まずは米国で発売される。Eeyoと呼ばれる電動バイクの詳細はまだ明らかになっていないが、Gogoroが米国で展開する初のプロダクトとなり注目に値する。

Eeyoは欧州と台湾で2020年夏発売される前に、5月に米国で購入できるようになる。

Gogoroは元HTC 幹部のHorace Luke(ホレイス・ルーク)氏とMatt Taylor(マット・テイラー)氏が2015年に創業した。同社のスマートスクーターは台湾において最もよく売れている電動二輪車ブランドだ。同社はまた、交換・再充電ができるバッテリーなどの技術をヤマハやAeon、PGOなどのメーカーにライセンス供与している。

欧州ではBoschが展開し、2019年に終了したスクーターシェアリングサービスCoup向けにバイクを提供した。

Gogoroはスマートスクーターで最も知られ、また間もなくEeyoを立ち上げるにもかかわらず、自社を電動車両メーカーだと考えていない。2019年のExtra Crunchでのインタビューの中で、CEOのルーク氏は同社の未来は省エネのためのプラットフォーム提供にある、と話している。

2019年に同社は「あらゆる形状」の車両ですぐに使えるソリューションとして他のモビリティ企業に提供される車両シェアリングプラットフォームのGoShareを立ち上げた。

画像クレジット:Gogoro

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

Uberが小売品や個人の荷物配送サービスも開始、新型コロナによる事業環境の変化に対応

Uberは今週、Uber DirectとUber Connectという2種類の新サービスを導入すると発表した。Directは小売品の配送プラットフォームで、Connectは家族や友人に荷物を送るためのピア・ツー・ピアのパッケージ配送サービスだ。これは、新型コロナウイルスのパンデミックがライドシェアリング事業を抑制し続けているため、既にUber Eatsプラットフォームを食料品に導入しているが、今回の発表はUberが宅配サービスにこれまでで最も積極的に進出することを意味する。

Uberは既に、最前線の労働者に個人用保護具を輸送するプラットフォームの新たな拡張を導入しており、一部の市場ではEatsも食料品に加えて、便利な商品を配送している。DirectとConnectのサービスは、当初は一部の都市で開始される予定だが、その内容は利用する場所によって大きく異なる。例えばニューヨークでは、Cabinetと提携して市販薬の配送を行う一方、ポルトガルでは郵便小包の配送で公共郵便サービスを補完する。

Uber Connectはある人から別の人との間で当日中に連絡を取り合って配送を行うサービスで、同社はこれを介護用品、必需品、ゲーム、その他の日用品を友人や家族に送る方法だとしている。サービスはオーストラリア、メキシコ、アメリカの25以上の都市で開始される。Connectは本質的にはUberの基本的なライドシェアサービスと大差はないが、ドア・ツー・ドアで人を運ぶのではなく、荷物を移動させる。

どちらのサービスも米国時間4月20日から導入されるが、Uberが利用状況を把握し、ユーザーがサービスに何を求めているのかを見極めながら、徐々に進化していくだろう。また、Uber Eatsの利用が急増している一方、一般的なライドシェアサービスの需要が大幅に減少している中で、荷物の配送事業を強化することは、ドライバーの稼働率を高め、さらには収入を継続させることにもつながる。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Waymoも新型コロナの影響で全自動運転車サービスを停止

Waymo(ウェイモ)は自動運転車のパイロットサービスの一部停止期間を延長し、これには完全無人運転車のテストも含まれることを、米国時間2月20日の金曜日に認めた。Alphabet(アルファベット)傘下のWaymoはすでに、セーフティードライバーが同乗する自動運転車の運用を停止しているが、新型コロナウイルスの拡散の可能性を最小限に抑えつつ、完全自動運転車のテスト走行を続ける予定だった。

これらの完全自動運転車は、フェニックスにおける公共配車サービスの顧客と、地域配送サービスのパイロットプログラムとして利用されている。これらの事業も停止するという同社の決定は、Waymoが3月17日に最初の決定を下して以来、さまざまな州でますます厳格な移動と労働に関する制限をもたらしてきた、米国におけるCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症の状況に対する一貫した危機感の高まりを反映していると思われる。

またWaymo以外にもCruise、Argo AI、Pony、ai、Uber(ウーバー)などが自動運転車のテストを一時停止している。

[原文へ]
(翻訳:塚本直樹Twitter

Birdが米国オースティンで小型バイクScoot Mopedsをローンチ

BirdがScootを買収して生まれた電動モペッド(小型バイク)のScoot Mopedは、その発表から5か月後にオースティンでローンチされることとなる。

この新型の電動モペットは、Birdによるより多くの顧客を獲得するために製品の多様化を図る取り組みだ。Scoot Mopedは、Birdのアプリから利用でき、幅広タイヤ、油圧ディスクブレーキ、2つのサイドミラー、車速情報用のLCDディスプレイのほか、2サイズのヘルメットが車両のボックスに格納されている。Scoot Mopedの使用者は18歳以上で、かつ有効な運転免許証を所持している必要がある。

BirdがScoot Mopedを初めて発表したのは、Scootの買収後となる昨年10月だった。Birdによると、最初はロサンゼルスで試験走行を実施していたという。そして、音楽やテクノロジー、映画、コメディの祭典ことSXSWの開催の1週間前に、Scoot Mopedsはオーステンにてローンチされる予定だった。

【アップデート】オースティン市は米国時間3月6日、SXSWフェスティバルを中止すると発表した。

Scoot Mopedsは、すでにオースティンの市道を走っているシェアモビリティの一群に加わる。オースティン市議会は2018年2月、「ドックレス(充電設備なし)」シェアサイクルのパイロットプログラムの創設を承認した。そしてすでに、このサービスを運営している企業もあり、一方でその反応として規制の枠組もできた。しかし、スクーターは続々と登場している。

SXSW 2019にてTechCrunchが取材した複数の市当局者によると、シェアスクーターの利用者はシェアサイクルを逆転し、需要不足のために一部のシェアサイクルを路上から撤去するよう企業に促したという。

Birdの政府パートナーシップチームメンバーであるBlanca Laborde(ブラン・カラボルド)氏は声明で「(同社は)オースティン市と緊密に連携して、2039年までに50-50モードシフトという目標の達成を支援し、Austin Strategic Mobility Planを支援するより多くのソリューションについて、協力できることを楽しみにしている」と述べた。そして「オースティンの市民は、この新しいモビリティを気に入るだろう」と続けた。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

シトロエンが月額約2400円の2人乗りEV、Amiを発表

Citroën(シトロエン)のAmiは、都市向けモビリティに対する新しい提案だ。電動で価格は安く、ライセンスも必要ない。いわばクルマというよりも、2人乗りの電動スクーターにドアとヒーターがついているようなものだ。ジョークはさておき、このAmiから、モビリティの未来を垣間見ることができる。

Amiに技術的なイノベーションはない。シトロエンはAmiを都市向けのモビリティソリューションと位置づけている。狭い路地にもぴったりの広さで、価格も公共交通機関に負けていない。Amiは自動車に分類されていないため免許不要で、フランスでは14歳、他のヨーロッパ諸国では16歳から運転できる。

乗客は屋根とヒーターつきの車内に並んで座る。5.5kWhのリチウムイオン電池は床下に収納されており、標準的な220ボルトのコンセントで3時間充電すれば、最大70kmの走行が可能だ。最高速度は時速45km/hとなっている。

また、シトロエンらしさも健在だ。サイドウインドウは、クラシックな小型大衆車2CVのように手動で上に傾けて開く。

Amiにはいくつかのプランが用意されている。長期レンタル料は月額19.99ユーロ(約2400円、VAT含む)で、初回支払いは2644ユーロ(約31万4000円、VAT含む)。あるいはカーシェアリングサービスを通じて最大で1日間、毎分0.26ユーロ(約31円)でレンタルできる。さらに、Amiは6000ユーロ(約71万2500円、VAT含む)で購入できる。

シトロエンはAmiの注文を3月30日にフランスで開始し、数カ月後にスペイン、イタリア、ベルギー、ポルトガル、ドイツでも始める予定だ。初出荷は6月までに行われれる。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Tier MobilityがCoupの電動モペッド事業を買収

Tier Mobilityはスクーターとキックスクーターのサービスを運営している。さらに同社は、現在は運営を停止しているスクーター(モペッド、ペダル付き原動機付自転車)サービスを提供していたCoupから資産を入手した。Coupは昨年末にサービスを停止したが、Tier Mobilityはこれを引き継いで独自のシェアモペッドサービスを始める計画だ。

念のために言っておくと、Coupは運営を終えているがそのモペッドは引き継がれる。今回の契約の一環として、Tier Mobilityは現在約5千台の電動モペッドと充電インフラを保有する。同社は5月にベルリンで独自のモペッドサービスを開始する予定だ。モペッドとキックボードのサービスは、Tierアプリから利用できる。

Coupは台湾の電動スクーターのGogoroと提携していた。将来的には塗装が新しくなるだけで、同じモペッドにアクセスできることが期待できる。「電動スクーターでは貴重な経験を積んできたが、電動モペッドの分野でもそれを有効に活用できるようになった。多くの顧客は、4〜10kmの中程度の距離を移動する、もう少し高速な車両を求めている。今後は彼らに、高品質な車両を提供できる」と、Tier Mobilityの共同創設者でCEOのLawrence Leuschner(ローレンス・ロイシュナー)氏は声明で述べた。

Coupは閉鎖前には、ベルリンやパリ、マドリードで運営していた。Tier Mobilityがこれらの都市でも、電動モペッドのサービスを開始しようとしているかどうかは不明だ。Tier Mobilityは現在、11カ国の55都市で事業を展開しており、ヨーロッパに注力している。なお、同社はベルリンを拠点としている。

Tier Mobilityがどのようにして顧客に電動モペッドのサービス料金を請求するのかは興味深い。なぜなら、ユニットエコノミクスがCoupの大きな問題だったからだ。Coupは閉鎖の際に、「自社はこの市場ではよく知られたブランドであり、定期的にサービスを利用する顧客基盤を持っているにもかかわらず、長期的な運営は経済的に不可能になった」と述べている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Cruiseのカリフォルニアにおける自動運転車での乗客輸送に認可がおりる

Cruiseは最近、カリフォルニア州で自動運転車による乗客輸送の許可を受けた。カリフォルニア州公益事業委員会によるこの認可は、同州のAutonomous Vehicle Passenger Serviceのパイロットの一部となっている。

プログラムの一環として、Cruiseはあらゆる事故、乗客の走行距離、乗客の安全手順に関するデータとレポートをCPUCに提供しなければならない。Cruiseの車両にはセーフティードライバーが運転席に着席しなければならないが、一方で乗車料金はかからない。

現時点において、Cruiseはこのプログラムへの参加を認められた自動運転関連企業のうちの1社となる。他にはZoox、Waymo、Pony.ai、Aurora、AutoXなどがある。カリフォルニア州自動車局は、州内の66社に対して車両のテストを許可している。

Cruiseは当初、同社のロボットタクシーサービスを2019年にローンチすることを目指していたが、技術的な問題、車両プラットフォームの開発、そして配車アプリの開発などの理由から、2019年7月にその計画を中止していた。現時点において、Cruiseがどのようなタイプの公共サービスを展開するかは不明だ。

TechCrunchはCruiseに連絡を取っており、情報が入り次第続報をお届けする。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

北京モーターショー2020も新型コロナウイルス影響で延期

新型コロナウイルスの感染者数が7万1000人を超えた現状を受け、北京で毎年開催されるモーターショーが延期となった。

4月21日に開幕される予定だった北京モーターショー2020は、新型コロナウイルスへの懸念から中止または延期されることが懸念されていた最新のイベントだ。同イベントの公式ウェブサイトによると、新たな日程は今後発表される予定だという。

2月初旬にMWC(モバイル・ワールド・コングレス)は、2月24日から27日まで開催される予定だったバルセロナでのイベントを中止した。しかし延期されたイベントのほとんどは、ウイルスの発生地であり感染者(現在までに7万人以上)の大多数が居住している中国でのものだった。また、世界中の多くの自動車メーカーが部品を中国のサプライチェーンに依存しているため、新型コロナウイルスは中国や海外の自動車産業を混乱させている。

米国時間2月17日のニューヨーク・タイムズの報道によれば、中国政府は共産党による年次総会を延期する可能性があるという。他に延期されたイベントとしては、Credit Suisse Group AGのアジア投資会議や、4月19日に上海で開催予定だったF1レースである中国グランプリなどがある。中国グランプリのプロモーターであるJuss Sports Groupは、中国自動車モーターサイクルスポーツ連盟(CAMF)と上海市体育局との協議を経て、イベントの延期を要請した。

完全電動車両のモータースポーツイベントであるFormula Eも、3月21日に中国の三亜で行われるレースを延期した。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Uberが電話での配車に対応、まずアリゾナ州からローンチ

Uber(ウーバー)は高齢者向けに、1-800から始まる番号をユーザーがダイヤルして実際の人間と対話し、配車する新機能を試験運用する。この動きは単なるアプリからの脱却ではない。これは、同社がより多くの顧客にサービスを提供する配車会社に変わろうとしていることを示す兆候だ。

UberのDial-an-Uber機能は「高齢者を念頭に置いて設計されている」が、同時に会話でのサポートを好む人もこの試験運用の恩恵を受けるだろうと同社は述べている。Uberによると、この機能は「実際の会話や経験が配車ニーズに影響を与える」という、高齢者からのフィードバックに基づいて開発されたという。

実際に1-833-USE-UBERにダイヤルすると、人間のオペレーターが対応し、ルートを確認して前払い価格を提示する。ただしこの機能はいくつかの重要な理由により、携帯電話を持っていないと事実上利用することはできない。

ユーザーは乗車予定時刻、運転免許証の詳細、運転手の名前などの重要なメッセージを受信するために、SMSを受信できる携帯電話を所有している必要がある。ユーザーは乗車前と移動中も引き続きメッセージを受信する。それが終わると乗車の領収書が送られてくる。

Uberはまず、1-833-USE-UBERという電話番号をアリゾナにてローンチする。このサービスを利用するための追加料金はないが、携帯キャリアによるメッセージとデータの料金が適用される可能性がある。そして、同州内なら誰でもこの電話番号に電話し、サービスが利用可能な都市にてUberを呼ぶことができる。またユーザーは、UberX、Uber Comfort、Uber Black、Black SUV、Uber Assist、WAVなどの特定のオプションを要求できる。

Uberは今後数カ月のうちに、Dial-an-Uberのサービスをさらに多くの州に拡大する予定だと述べた。同社はまた、1-800から始まる番号は一般的なカスタマーサポート用のものではないが、将来的にはその目的のために使われるだろうと伝えた。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Wiskが空飛ぶタクシーのニュージーランドへの試験導入で合意

エアモビリティーカンパニーのWiskはニュージーランド政府との間で、同国Canterbury(カンタベリー)地区にてエアタクシーの試験運行を設定する協定に合意した。その目的は、空飛ぶタクシーのCoraが政府の航空当局によって認可され、後に乗客を飛ばすためである。Coraは2人乗りの電動垂直離着陸(eVTOL)機で、主に自律的に飛行するが、バックアップとして遠隔操縦士も存在する。

Coraはもともと、2018年に発表されたSebastian Thrun(セバスチャン・スラン)氏が創業したKitty Hawkによって開発されたプロジェクトで、最終的な飛行認証を目指して2017年にニュージーランドでひっそりとテストを開始した。Kitty HawkはこのプロジェクトでBoeing(ボーイング)と提携し、最終的に2社はより正式なジョイントベンチャーのWiskを形成。一方でKitty Hawkは電気駆動の空飛ぶ車であるHeavisideへと開発の焦点を移した。

機体には12個のローターを搭載して冗長性と垂直上昇能力を備えており、離陸後には大きな固定支柱が動作して時速約100マイル(約時速160km)で飛行する。当初の航続距離は25マイル(約40km)程度の短い移動を想定して設計されているが、ここで重要なのは、都市部や開発の進んだ地域で柔軟な移動手段を提供し、自動車などの地上輸送手段に取って代わることだ。

この試みが早くに始まれば、この種のモビリティとしては世界初の本格的な取り組みとなり、商業的な短距離向けの空飛ぶタクシーサービスへの大きな一歩として、航空業界やモビリティ業界の注目を集めることになるだろう。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Hummerが1000馬力の電気自動車 「スーパートラック」 として復活

GM(ゼネラル・モーターズ)は、Hummer(ハマー)を新たに電気自動車の形で復活させようとしている。同社は米国時間1月30日に、1000馬力で時速0マイルから60マイル(0〜97km/h)まで3秒で加速できる、完全電動のHummerを生産する計画を認めた。

GMが数本のティーザー動画を投下したこの「スーパートラック」は、GMCブランドで販売される予定だ。なお下の動画は、Hummerによるスーパーボウルでの30秒間のCM「Quiet Revolution」として公開されたものだ。

これらの動画や広告は、5月20日に予定されている発表へと続くGMはHummerの基本価格を公表していない。一方で、1000馬力かつ時速0〜97kmで3秒の加速、トルクは11500重量ポンドフィートと、目をみはるスペックが明かされている。

Buick(ビュイック)およびGMCでバイスプレジデントを務めるDuncan Aldred(ダンカン・アルドレッド)氏は声明で、「GMCは高級で高性能なトラックとSUVを開発しており、GMC HUMMER EVはこれを新たな高みへと引き上げる」と述べた。

Hummer EVはミシガン州のDetroit-Hamtramck(デトロイト=ハムトラムク)組立工場で生産される。GMは1月27日、同工場に22億ドル(約2400億円)を投資して完全電動トラックとSUV、そして子会社のCruiseが発表した自動運転車を生産する計画を発表した。GMは新たな電動トラックのローンチに関連するサプライヤー向けツールやその他のプロジェクトに、さらに8億ドル(約870億円)を投資すると発表した。

GMはこの新しいプログラムを、2021年後半に生産が開始される予定の完全電動ピックアップトラックとともに開始する。Cruise Originはライドシェアリングのために設計された電動自動運転シャトルで、デトロイト地域の工場で生産が開始される2番目の車両となる。

デトロイト=ハムトラムク工場は、GM初の完全な電気自動車の専用組立工場となる。同社によると、工場が完全に稼働すれば、2200人以上の雇用が創出される。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Birdがサンフランシスコに電動スクーター「Bird Two」 を展開

Bird(バード)は昨年8月に発表した電動スクーターのBird Twoを、米国サンフランシスコにてScootを通じて展開する。Scootの計画では、このBird Twoは最大1000台が導入される。

「新世代の電動スクーターがサンフランシスコに導入されることで、車に乗る必要のあるサンフランシスコ市民は減っている」と、Scootの創業者でBirdでSVP of Citiesを務めるMichael Keating(マイケル・キーティング)氏は声明で伝えている。「Bird Twoでは業界をリードする性能、航続距離、安全性に関する特徴により、マイクロモビリティによって車を置き換えるといったトレンドを継続していく」。

Bird Twoのユニークな点は、車両の問題を通知する損傷センサーだ。このアイディアを思いついたのはBirdが最初ではないが、この種のシステムを搭載した電動スクーターを発売したのはBirdが初めてだ。Superpedestrianは6400万ドル(約70億円)の資金を調達し、自動診断スクーターの開発に何年も前から取り組んでいるが、まだ実用化には至っていない。

それ以外にも盗難やいたずらを防ぐため、Bird Twoにはパンク防止タイヤやOSの暗号化が採用され、ネジの露出は最低限に抑えられている。

Scootはサンフランシスコの他の事業者と同様、スクーター盗難の標的だった。同社がサンフランシスコで電動スクーターのシェアを始めた最初の2週間で、200台以上のスクーターが盗まれたり、修理できないほど損傷したりした。そして盗難対策として、スクートは車両に鍵を取り付けた。現在、同市はロックを義務化しているが、その主な目的は歩道の混雑を抑えることだ。そして同社はBird Twoの導入により、盗難や破壊行為に対する保護を強化する。

この展開はBirdがヨーロッパのライバルことCircを買収した直後に実施され、同時にシリーズDの資金調達ラウンドにて7500万ドル(約82億円)を調達すると発表した。これにより、資金調達総額は3億5000万ドル(約380億円)となった。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Uberがサンフランシスコで電動支援スクーターの試験運用を開始

Uber(ウーバー)のJUMPは、San Francisco Bike Rentals(サンフランシスコ・バイク・レンタルズ)とのパートナーシップのもと、電動アダプティブ(支援)スクーターの試験運用を開始した。これはサンフランシスコ市においてUberが許可された事業の一部であり、同市は電動スクーター事業者にアダプティブスクーターの試験導入を義務付けている。

「我々は、サンフランシスコのすべての人が改良された移動手段にアクセスできるように取り組んでいる。このアダプティブスクーターは、自宅での移動支援を必要としない人や、ホームスクーターの購入プログラムを受ける資格がないが、公共の場ではまだ制約を受ける人にとって、まさにその役割を果たすと信じている」とUberのスポークスパーソンは述べている。

Uberはパイロットプログラムの一環として、2種類のスクーターを配備している。しかし、ローンチ時には4台しか用意されていない。今後は利用者の反応を受け、地域団体と連携しながらフィードバックをもとにプログラムを拡大していく予定だ。

 

「我々の車両の選択とサービスモデルを導くために、全国のアダプティブ車両プログラムを管理している、あるいは参加しているコミュニティメンバーにインタビューを実施している」と、Uberの担当者はTechCrunchに語っている。「またインタビューの過程で指摘された、国際プログラムについても調査した」。

 

ただし当初は、これらのアダプティブスクーターはUberのアプリからは使用できない。これはUberの調査によれば、運用には顧客サービスとパーソナルアシスタントが不可欠だからだ。

代わりに、利用者はSF Bike Rentalsでスクーターを予約し、市内にある2カ所の同社のロケーションのうち1カ所からピックアップする必要がある。一度利用すれば、SF Bike Rentalsは利用者のオプションの選択をサポートできるようになる。

Uberの電動アダプティブスクーターは、低所得者向けプランを利用しない場合は毎分0.33ドル(約36円)かかる。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

空飛ぶタクシーのEHangが米国で初の自律飛行を披露

空飛ぶ旅客用ドローンのスタートアップであるEHangは米国時間1月7日、米国ノースカロライナにて2人乗り自律飛行タクシーのEHang 216による完全自律飛行を実施した。これは同社にとって、米国おいても、そして北米においても初の試みだ。

中国の広州を拠点とするEHangは、すでに中国国内およびヨーロッパとアジアのさまざまな地域で機体の飛行を実証しているが、同社の航空機がFAA(連邦航空局)から飛行認可を受けたのはこれが初めてであり、EHangは現在その認可を乗客を乗せての飛行へと拡大しようとしている。これは、EHangが最終的に米国で商業サービスを提供するという目標に向けた重要な要件である。

州都のローリーで実施されたこのデモ飛行には、州知事のRoy Cooper(ロイ・クーパー)氏も参加した。EHangは最終的には、都市部およびその周辺の短距離ルートに沿って乗客と貨物の両方を自律的に輸送し、さまざまな産業に向けてこれらを展開したいと考えている。

EHangにとって、2019年も多忙だった。同社は昨年12月にNasdaq(ナスダック)で上場した。Ehangはまた、広州で航空シャトルサービスを開始する計画を明らかにし、また市内を対象としたドローンタクシーサービスではその自律飛行能力だけでなく、複数の機体を相互に連携させたり、あるいは市内上空の空域を共有する他の航空機と連携させたりして、どのような展開と運用ができるかを示すことが目的となっている。

2019年末には、EHangは計画の遂行に向けた初期段階として、216台の車両を同時に飛行させる試験飛行を2回実施した。同社は約40機の航空機を顧客に販売しており、すべてが計画通りに進めば、来月までに中国民用航空局とのパイロットプログラムを完了し、中国での商業飛行のための機体耐久性に関する完全な承認が得られる。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

Bytonが自社電動SUVのためのアプリ開発プログラムを立ち上げ

中国を拠点とする電気自動車スタートアップのByton(バイトン)は、巨大な48インチのラップアラウンド型デジタルダッシュボードスクリーンと、車内に数多く搭載されたスクリーンを搭載する、今後発売予定の電動SUVことM-Byteでよく知られている。これらの画面は注目を集めるかもしれないが、Bytonにとってこのスクリーンは単なる配信メカニズム、あるいは「プラットフォーム」でしかない。

Bytonは2020年も米国ラスベガスで開催される技術見本市 「CES」 の直前となる米国時間1月5日に、車内スクリーンをインタラクティブかつ価値ある体験を顧客に提供するアプリを開発するための、開発者向けプログラムを開始すると発表した。

Bytonのデジタルエンジニアリング担当バイスプレジデントであるJeff Chung(ジェフ・チョン)氏によると、同社は当初から「本当に魅力的な相互作用を生み出す」ためにパートナーを招く必要があることを知っていたという。

「Bytonのユニークなユーザーインターフェースは、今まで見たこともないような車内体験に関わる挑戦と機会を開発者に提供する」とチョン氏は付け加えた。

Bytonはすでに、Access、Accuweather、Aiqudo、CloudCar、Roadなどの企業と提携し、TravelとXperiとはエンターテイメント、健康、eコマースのためのアプリとサービスを開発している。開発者プログラムの目的は、アプリのエコシステムを拡大することだ。

Bytonはプログラムのローンチと共に、UXデザインのドキュメントとアプリ開発のガイドラインをリリースしている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter