サムスンは「Galaxy Watch 4」でWear OSに回帰、ヘルスケアにもフォーカス

Samsung(サムスン)の腕時計は、長い間、例外的な存在だった。同社は当初、巨大なGear LiveでWear OS(当時はAndroid Wear)を採用していたが、すぐにTizenに移行している。Tizenは、Samsungがウェアラブルデバイスやスマートテレビの多くに採用しているオープンソースのOSだ。

スマートウォッチ市場の重要な部分を占めることに苦労してきたGoogle(グーグル)にとって、これは一種の悩みの種だったに違いない。一方、Samsungは、独自の取り組みを進めながら自社製品で一定の成功を収めてきた。しかし、市場シェアを獲得するには、常に多くの課題があった。

サードパーティアプリは、Apple以外のすべてのスマートウォッチメーカーにとって長い間、問題となっており(これがFitbitがPebbleを買収した主な理由だ)、SamsungがGoogleとのパートナーシップを再構築するチャンスとみていたことは明らかだ。I/Oで初めて言及され、最近ではMWCでも議論されたこの提携は、新しいGalaxy Watch 4とGalaxy Watch 4 Classicで日の目を見ることになった。

画像クレジット:Brian Heater

両社はこれを「the new Wear OS Powered by Samsung(Samsungの新しいWear OS)」と呼ぶ。つまりWear OSがコードベースになっているということだ。Tizenのデザインやその他の要素も含まれている、実質的にはGoogleのウェアラブルOSをSamsungがカスタマイズして構築したものになる。

Samsungは、後者の部分を重要な点として強調している。それは、このOSは新しいペイントを施しただけでのものではないということだ。Samsungのモバイルデバイスとウェアラブルデバイス間で統一されたユーザー体験を実現するために「One UI Watch」がその上に存在している。

リリースは以下のとおりだ。

Galaxy Watch 4シリーズは、Wear OS Powered by Samsungを搭載した最初の世代のスマートウォッチであり、スマートウォッチ体験のあらゆる側面を向上させる新しいプラットフォームです。SamsungとGoogleが共同で開発したこの最先端のプラットフォームでは、GoogleマップといったGoogleの人気アプリや、Samsung Pay、SmartThings、BixbyなどのGalaxyの人気サービスを利用して、幅広いエコシステムを手首に巻くだけで活用できます。この新しいプラットフォームは、Adidas Running、Calm、Strava、Spotifyなどの主要なサードパーティ製アプリにも対応しています。

今朝のブログ記事で、Googleはパートナーシップの内容を次のように説明している。

私たちはWear OSとTizenから学んだことを活かして、スマートウォッチユーザーが必要とするものを共同で開発しています。Galaxy Watch4は、これまでのWear OSスマートウォッチと比較して、セットアップ時間が2.5倍短く、バッテリー駆動時間が最大40時間となり、パフォーマンスが最適化され、アプリの起動時間が従来よりも30%速くなり、膨大なアプリやサービスのエコシステムにアクセスできるようになりました。

また、Wear OSではより多くの機能が追加され「Googleマップ」「メッセージ」「Google Pay」の各アプリには、デザイン言語「Material You」をベースにしたより多くの機能と斬新な外観が導入され「YouTube Music」アプリもリリースされます。また、Wear OSには新しいアプリやタイルが登場し、お気に入りのアプリにすばやくアクセスできるようになります。

今回の発表では「Googleマップ」での道順案内「YouTube Music」での曲のダウンロードと視聴「Google Play」でのアプリの検索機能の改善が挙げられている。またベルギー、ブラジル、チリ、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、香港、アイルランド、ニュージーランド、ノルウェー、スロバキア、スウェーデン、台湾、ウクライナ、アラブ首長国連邦など、16カ国でWear OSのGoogle Payが利用できるようになる。

もう1つの重要な焦点は引き続き健康であり、これは現在すべてのスマートウォッチが競合している分野でもある。モニタリングは同社の「BioActive Sensor」の小型版を中心に構成されており、光学式心拍数、心電図検査(ECG)、生体電気インピーダンス分析を測定する。この3つのセンサーは、血圧、心房細動のモニタリング、血中酸素、そして今回の体組成 / BMIなど、さまざまな指標を測定する。つまり、良くも悪くも、体脂肪率(パンデミック後の不機嫌な顔の絵文字)がわかるようになっている。Samsungによると「約15秒で、時計のセンサーは2400のデータポイントを取得する」とのことだ。

画像クレジット:Brian Heater

2つのモデルの主な違いはデザインだ。Galaxy Watch 4はより薄く、より軽く、Galaxy Watch Activeに近いものとなっている。また、Classicでは物理的な回転ベゼルを採用していたが、Galaxy Watch 4ではタッチベゼルを採用している。

また、両モデルとも2つのサイズが用意されている。これは私にとって、Samsung Watchではいつもそれがネックになっていた。デバイスが大型でサイズが1種類しかない場合、顧客のかなりの部分を最初から排除していることになる。Watch 4には40mmと44mmがあり、Classicには42mmと46mmがある。価格はそれぞれ250ドル(約2万7600円)と350ドル(約3万8600円)。さらに50ドル(約5500円)を追加すると、LTE接続が可能になる。

これらのモデルは、本日より予約を開始し、8月26日から出荷が開始される。予約注文をすると、50ドルのSamsung Creditがもらえる。また、9月にはThom BrowneバージョンのClassicが限定発売されるが、こちらはほぼ確実に高価になるだろう。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung GalaxyスマートウォッチWear OSヘルスケア

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

サムスンの最新フォルダブル「Galaxy Z Fold3」はスタイラス対応、防水仕様、アンダーディスプレイカメラ追加

見よ、これがSamsung(サムスン)の最新フラッグシップモデルだ。Galaxy Noteの発売が少なくとも2021年にはないことで、Samsungは米国時間8月11日の「Unpacked」イベントで、折りたたみ式の製品群に新たな正統性をもたらした。2019年に発表された初代「Galaxy Fold」は、大手ハードウェアメーカーによる初のフォルダブル端末として、ある種の実験的な意味合いを持っていた(そしてそれにともなうさまざまな問題もあった)。2020年に発売された「Galaxy Z Fold2」では、前作の問題点がいくつか修正されていた。

今回のイベントでは、同社は「Galaxy Z Fold3」を単なる実験や好奇心の域を超えたものとしてアピールしている。数世代にわたって、この課題をクリアするのに同社が苦戦することはほぼ間違いない。最新のFlipが前モデルから大幅に値下げされた価格でスタートしたのに対し、新しいFoldはエントリー価格を200ドル(約2万2000円)下げ、1800ドル(約19万9000円)とした。価格の引き下げは正しい方向への一歩であり、技術の進歩に伴いますます実現可能になるはずだ。しかしプレミアムフラッグシップの世界でも、これは受け入れ難い価格といえるだろう。

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しかし、改良されたFoldは、日常的に使用できる折りたたみスクリーンを実現するために、素材をさらに改良している。これこそが、初代モデルのアキレス腱となった部分だった。同社は確かに制御された部屋で多くのテストを行ったが、製品が世に出ると(そしてSamsung従業員以外の手に渡ると)、耐久性の問題が現れ始め、意図しない場面で、さまざまな独創的な方法でディスプレイが破損したのである。

Galaxy Z Foldは「アーマーアルミニウム」製の頑丈なフレーム、フォルダブルディスプレイ用の新しい保護フィルム、前面スクリーンには強化カバーガラスGorilla Glass Victus、同社のフォルダブルモデルとしては初となるIPX8防水性能を備えている。防水性能は業界標準となってきているが、そこに折りたたみ式の構造が加わると、当然ながら事態は一気に複雑になる。

ちなみに、等級の真ん中に「X」が付いているのはそのためだ。誤って水につけてしまった場合、デバイスは効果的に保護されるが、ほこりやごみからは保護されない。これは、初期モデルから採用されていたヒンジ機構により、多少の粒子状物質は通すが、デバイスを開く際に内蔵されたブラシが動き、ゴミを掃き出すためだ。これにより、微粒子がスクリーンの裏側に入り込み、反対側を指で押したときに携帯電話が損傷するのを実質的に防げるようになっている。

画像クレジット:Brian Heater

もちろん、より強力な保護フィルムが重要な役割を果たす。ユーザーが思いっきり指で押したり、あるいはスタイラスを使ったりした際に、この携帯電話の最大のセールスポイントを(できれば)傷つけないように立ちはだかる部分だからだ。結局のところFoldは、SamsungのSシリーズに倣い、(このラウンドを都合よく見送った)Noteとの境界線を曖昧にしている。

実際、Samsungはわざわざ、フォルダブルディスプレイを傷つけないように特別に設計された「S Pen Fold Edition」を作った。無論これはオプションで、S21と同様にスタイラスを入れるスロットが端末にある。比較的壊れやすい製品であることを考えると当然のことだろう。もちろん、S Penのホルスターを内蔵したケースも用意している。

Fold EditionのS Penはより小型で、先端がスプリング式で引っ込むようになっているので、強く書いたり / 描いたりしてもスクリーンを傷つけることはない。確かにFoldは、Note Ultraの6.9インチにも劣らない7.6インチのキャンバスを持っているので、スタイラス機能の明確な候補だ。もちろん、この組み合わせの実現性は、これまでスクリーンの構造上の問題によって大きく妨げられてきた。この問題をどのように解決したのか、注目されるところだ。

7.6インチ(2208×1768ドット、374ppi)のメインディスプレイは、ほとんど変わらない。カバースクリーン(背面ディスプレイ)もほぼ同じ6.2インチだが、メインスクリーンと同様に120Hzのリフレッシュレートが採用されている。

画像クレジット:Brian Heater

注目すべきは、Galaxy Z Fold3が、Samsungのデバイスとしては初めてアンダーディスプレイカメラを追加したことだ。この技術は、フォルダブルディスプレイとともに、ここ数年のスマートフォンカテゴリーにおける最大の聖杯の1つとなっている。この技術を導入したのはSamsungが最初ではない。Xiaomi(シャオミ)やOppo(オッポ)などの中国メーカーも、この技術を搭載した端末を発売しているか、発売を予定している。

SamsungがFoldでこの技術を試すことを選んだのは、非常に興味深い。同社はディスプレイを一続きにするという目的以外に、もう1つの主流テクノロジーを試す機会を得たのだ。第1世代のアンダースクリーンカメラは、画質が悪いことが難点だった。Samsungはそれを承知の上で、すでにフロントディスプレイの上に自撮りカメラを搭載している端末に、このカメラを搭載することを選択した。

新技術について、同社は次のように説明している。「Z Fold3は、カメラホールの上部に最小限のピクセルを適用することで表示領域の拡大を実現し、ユーザーはお気に入りのアプリを表示するための切れ目のないキャンバスを得ることができます」。ここでの考え方は、ビデオ会議などの場合を除いて、内面のカメラはそれほど使用されないということだ(もちろん、私たちはこの1年でそれをより多く行うようになったが)。現在の構成では、どちらも少し妥協している。画質は低下し、カメラホールは半透明で少し見えるままだ。つまり、あなたが何を求めているかによって、最高または最低になり得る。

画像クレジット:Brian Heater

アンダーディスプレイカメラは4メガピクセルで、フロント / カバーカメラの10メガピクセルとは対照的だ。背面カメラは、下記のように前モデルとほぼ同じになっている。

  • 12MP / F2.2超広角、ピクセルサイズ:1.12μm、FOV:123度
  • 12MP / F1.8広角、デュアルピクセル AF、光学手ぶれ補正対応、ピクセルサイズ:1.8μm、FOV:83度
  • 12MP/ F2.4望遠、PDAF、光学手ぶれ補正対応、ピクセルサイズ:1.0μm、FOV:45度

バッテリーは、4500mAhから4400mAhへと少し減っている(フォルダブルのため、2つのモジュールに分散している)。また、Foldは、急速充電 / 高速ワイヤレス、Wireless Powershareに対応しており、この4400mAhのバッテリーを他のガジェットの電源として利用することができる。Samsungは通常、発売前に携帯電話のバッテリー推定値を提示しないため、それについては実機レビューで後日お知らせする。SoCはSnapdragon 888(市場によって異なる)を搭載し、12GBのRAMと256または512GBのストレージを備えている。

画像クレジット:Brian Heater

本日8月11日に発表された他のデバイスと同様に、Galaxy Z Fold3は現在予約を受け付けており、米国、欧州、韓国など一部の市場では8月27日に出荷を開始する。1800ドル(約19万9000円)という価格は引き続き、主流になるための障害となっているが、同社はすでに多くのアーリーアダプターにこのデバイスを販売している。予約注文者には200ドル(約2万2000円)のSamsung Creditが付与される。

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

サムスンがウェアラブル向け5nm新プロセッサ「Exynos W920」発表、次期Galaxy Watchで採用

サムスンがウェアラブル向け5nm新プロセッサ「Exynos W920」発表、次期Galaxy Watchで採用

Jorge Duenes / Reuters

Samsung Electronicsは8月10日、ウェアラブル向けの新チップセットExynos W920を発表しました。業界では初めて、EUV(extreme ultra-violet: 極紫外線)プロセスノードで製造された5nmプロセッサで、LTEモデムを内蔵しており、ウェアラブル機器に求められるパワフルで効率的なパフォーマンスを実現したとしています。

サムスンがウェアラブル向け5nm新プロセッサ「Exynos W920」発表、次期Galaxy Watchで採用

Samsung

Exynos W920は、CPUとしてCortex-A55コアを2つ、GPUにはArm Mali-G68を搭載します。前モデルと比較して、CPU性能で約20%、グラフィック性能は10倍向上。アプリケーションの起動が早くなり、qHD(960×540)ディスプレイ上で、よりインタラクティブな3D GUIを実現できるとのこと。

また、AOD(Always-On Display)用に低消費電力のCortex-M55を搭載しており、従来のExynosと比べて、AODモード時の消費電力を削減しています。

Samsungによると、Exynos W920はGoogleと共同で構築した新しい統一ウェアラブルプラットフォームをサポートしており、まず次期Galaxy Watchで採用されるとのことです。

Samsungは8月11日(日本時間では同日23時)にUnpackedイベントを開催しますが、この中で、GalaxyWatch 4の発表が予想されています。おそらくは、これに採用される可能性が高そうです。

次期Galaxy Unpackedイベントは8月11日開催。新折りたたみ端末を発表

(Source:SamsungEngadget日本版より転載)

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タグ:Wear OS(製品・サービス)ウェアラブルデバイス(用語)Google / グーグル(企業)Samsung / サムスン(企業)Samsung Galaxy(製品・サービス)スマートウォッチ(用語)

サムスンの次回Unpackedでは新Galaxy Noteの発表なし、Sペンは折りたたみスマホに搭載

Samsung(サムスン電子)は先に、8月11日に行われるイベント「Unpacked 2021」の招待状を送った。イベントが同社基準から考えても盛りだくさんの内容になることは明らかだが、皮肉なことに「何が含まれていないのか」という点でも注目されるかもしれない。つまり、Samsungは毎年恒例のGalaxy Noteのアップデートがないという噂がある。

同社社長でモバイル・コミュニケーション・ビジネスの責任者であるTM Roh(TM・ロー)氏はブログ記事で「今回は、新しいGalaxy Noteをお披露目する代わりに、Noteの人気機能をもっと多くのSamsung Galaxyデバイスに広げたい」と述べている。どうもよくわからないが、同社の未来の人気機種といえば、ときどき問題もあったファブレットのことだろうか?今回はNoteの出番がないって?2021年だけ?それとも永久に?

SamsungはTechCrunchに対して、「2021年には新しいGalaxy Noteデバイスのローンチをしません。代わり計画ではNote体験を拡張し、人気の生産性機能やクリエティビティ機能、たとえばSペンなどをGalaxyのエコシステムの全体に拡張します。発表の用意ができたら、改めて詳細を共有します」と説明している。

初期の噂では、Noteの不在を、2020年から21年にかけて続いているサプライチェーンの問題のせいにしていた。しかしもっと考えると、同社はGalaxy Note10周年という節目に同機種を廃止する気かもしれない。ファブレットの先頭を走っていた機種が、その役目を終えたということだろうか?Samsungの他のフラグシップモデルの存在がどんどん大きくなり、「最大」という目玉機能の数々を奪われてしまったからか?

はっきりしているのは、11回目となるイベントで発表されるデバイスの一部がGalaxy S21の轍を踏んで、SペンのようなNote的機能を導入することだ。少なくともGalaxy Z Foldではそうなり、折りたたみタイプが、それとNoteとの境界をあいまいなものにしてしまう最新のGalaxyデバイスにもなるという、初期の噂が確認されることになりそうだ。おそらく、その製品ではディスプレイの強化も行われるのだろう。最近のリークによると、キャリーケースにペンホルスターがあるという。つまり、Foldのすでに複雑なデザインへのペン用スロット追加を断念したということだ。

「私たちの次世代機であるGalaxy Zファミリーと、斬新な折りたたみタイプのデビューの場に、みなさんが参加していただけることに期待しています。初めて折りたたみ機専用に設計したSペンも披露いたします」とロー氏はいう。そしてロー氏は、新機種のGalaxy Z Flipでは、スタイルがより洗練され、耐久性を増し、強度の大きい素材が使われていると約束した。そしてもちろん新たにZ Foldもやってくる。

このニュースの締めは、One UI Watchへの言及だ。ということは、今度のUnpackedでは、最新Galaxy Watchのカメオ出演もあるのだろう。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungUnpackedスマートフォン折りたたみスマートフォンGalaxy

画像クレジット:Samsung

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

サムスンが8月11日に新型折りたたみスマホを発表、「Unpacked」では新Galaxy Watchも登場!?

Samsung(サムスン)は、次回イベント「Unpacked」の招待状を送った。その中にヒントを忍ばせるのが好きな企業もあるが、Samsungもその1社だ。招待状の冒頭には「Get ready to unfold」と大きな太字で書かれており「Galaxy Z Fold」と「Flip」の形状を模したといっても過言ではない2つの平らなモノが描かれている。

この1年半の世界の状況に合わせて、このイベントは米国時間8月11日にバーチャルで開催される。興味深いことに、同社は「次のフラッグシップ」の予約を開始している。早期予約の特典としては「Samsung Care+が12カ月間無料で利用できる他、最大200ドル(約2万2000円)の下取りクレジットが追加され、予約特典も用意されています」という。

しかしながら、正直なところ実際に製品を見て、さらにレビューを読んでから予約したほうがいいだろう。

イベントに向けて、解き明かしておくべきことがたくさんある。次のビッグイベントでは、Galaxy Watchに焦点を当てるのではないかと予想したのは、おそらく私だけではないだろう。MWCで行われたビッグイベントは、(MWC自体とは違い)ちょっとした不発に終わり、ハードウェアの代わりに、Googleとの提携による次期ウェアラブル製品に関する発表が行われた。

その際、同社は「次期One UI Watchは、2021年夏の終わりに予定されているUnpackedイベントでデビューし、新しいUIと、来るべきSamsung / Google共同プラットフォームを搭載する予定です」と述べている。

次のイベントは、たとえトップバッターでなくても新しい時計のイベントになる可能性が高いと思われる。1つには、夏が終わってしまうということ。また、新しいGalaxy Watchが8月下旬(27日)に発売されるという噂もある。

今夏のUnpackedは2020年のようにバーチャルインベントで次々とデバイスを発表するのではなく、夏のイベントとしてはかなり大規模なものになると思われる。噂ではGalaxy Watch 4、Galaxy Z Fold 3、Galaxy Z Flip 3、Galaxy S21 FE(Fan Edition、基本的には同社の低価格フラッグシップモデルの最新版)、さらにはAirPods Pro対抗のGalaxy Buds Proなどが登場する可能性があるという。

ここに欠けているものは何だろうか?「Note」と答えた人にはポイントはない。サムスンの人気ファブレットは、チップ不足が続いているため、2021年は発売されないといわれている。これは、サムスンの6カ月サイクルに大きな打撃を与えることになるが、その結果はすぐにわかるだろう。

8月11日のイベントは、米国東部時間午前10時(日本時間8月12日午後11時)に開始される。

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画像クレジット:Samsung

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

サムスンのプリインストール済み純正アプリに7つのセキュリティ上の欠陥

モバイルセキュリティを専門とするスタートアップが、Samsung(サムスン)のプリインストールされたモバイルアプリの中に7つのセキュリティ上の欠陥を発見した。悪用された場合、攻撃者は被害者の個人情報に幅広くアクセスできる可能性があるという。

Oversecuredによるとこれらの脆弱性は、Samsungのスマートフォンやタブレットに同梱されている複数のアプリやコンポーネントに見つかったとのこと。Oversecuredの創業者であるSergey Toshin(セルゲイ・トーシン)氏はTechCrunchに対し、脆弱性はSamsung Galaxy S10+で確認されたが、あらかじめ組み込まれているアプリはシステム機能を担うため、Samsungのすべての端末が影響を受ける可能性があると述べている。

トーシン氏によると、これらの脆弱性により、同じデバイス上の悪意のあるアプリがSamsungの純正アプリの権限を乗っ取ることで、被害者の写真、動画、連絡先、通話記録、メッセージを盗み出し「ユーザーの同意や通知なし」に設定を変更できた可能性があるとのこと。

これらの欠陥の1つは、デバイス全体で「多数」の権限を持っている「Secure Folder(セキュリティフォルダ)」アプリの脆弱性を利用してデータの盗難を許していた可能性がある。トーシン氏は、このバグを利用して連絡先データを盗めることを実証実験で示した。Samsungのセキュリティソフトウェア「Knox」の別のバグは、他の悪意のあるアプリをインストールするために悪用された可能性があり「Samsung DeX」のバグは、メッセージアプリや電子メールの受信箱、さらにユーザー通知からデータをスクレイピングするために利用された可能性がある。

Oversecuredは脆弱性の技術的な詳細をブログで公開し、バグをSamsungに報告した。同社によれば、Samsungはこれらの欠陥を修正したという。

Samsungはこれらの脆弱性が「一部」のGalaxyデバイスに影響を与えたことを確認したが、具体的な機種のリストは提供していない。また「全世界で報告されている問題はなく、ユーザーのみなさまの機密情報が危険にさらされたことはないとご安心いただけます」としながらも、それを裏づける根拠は示さなかった。「当社は、この問題を確認した後、すぐに2021年4月と5月にソフトウェアアップデートによるセキュリティパッチを開発・発行することで、潜在的な脆弱性に対処しました」と同社は述べている。

複数のバグバウンティを獲得して集めた100万ドル(約1億1000万円)の自己資金で2021年初めに立ち上げたOversecuredは、自動化されたプロセスを利用してAndroidコードの脆弱性を検索するスタートアップだ。トーシン氏はこれまでに、TikTok(ティックトック)やAndroidのGoogle Playアプリにも同様のセキュリティ上の欠陥を発見している。

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カテゴリー:セキュリティ
タグ:SamsungGalaxyバグOversecuredアプリ

画像クレジット:eanne Cao / TechCrunch

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Aya Nakazato)

サムスンが古いスマホに新しい命を吹き込むGalaxy Upcyclingのベータを米・韓・英で公開

Samsung(サムスン)は数年前にGalaxy Upcyclingを発表したが、2021年1月に開催されたCESでのステージを除けば、ほとんど動きが見えなかった。米国時間4月21日、同社はUpcycling at Homeのベータを米国、韓国、英国のユーザーに公開すると発表した。

消費者が2、3年おきに古いデバイスをスクラップしてぴかぴかの新しいデバイスを手にするように仕向けられている世界において、これはなかなか革新的なプログラムだ。このプログラムは、埋め立て地に投げ捨てられたり引き出しの中で忘れ去られてしまうであろうスマートフォンに新しい命を吹き込もうとしている。

画像クレジット:Samsung

バイスプレジデントのSung-Koo Kim(キム・ソンク)氏はこのニュースに関するリリースの中で「我々は既存のリソースをどう活用するかを再考し、アップサイクリングの鍵は古いテクノロジーに価値を付加して新しい何かに変えるソリューションを実現することだと確信しています。我々は持続可能な習慣を日常の生活に統合することに努め、ユーザーはGalaxy Upcycling at Homeを通じて持続可能な未来を目指す我々のジャーニーに参加することができます」と述べている。

具体的には、製品を子どもやペット用のモニターといったスマートホームデバイスに生まれ変わらせることができる。

SamsungのSmartThingsアプリにあるSmartThings Labsから、この機能を利用することができる。有効にすると、子どもの泣き声や犬の吠える声などを検知したときに製品からアラートを送信できる。アラートには録音された音声が含まれる。また、内蔵のセンサーを利用して暗くなったら部屋の明かりをつける機能もある。このサービスではデバイスのバッテリーを最適化して、インプットを検出しながら長期間動作させることができる。

関連記事:古いデバイスに新しい役割を与えるサムスンのアップサイクルプログラム

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung GalaxyスマートホームGalaxy Upcyclingアップサイクルスマートフォン

画像クレジット:Samsung

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(文:Brian Heater、翻訳:Kaori Koyama)

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

Galaxy S21 Ultra海外版の実機 / Image Credit: Chris Velazco/Engadget

サムスンのフラグシップスマートフォン「Galaxy S21」シリーズが日本上陸しました。

NTTドコモが「Galaxy S21」と「Galaxy S21 Ultra」を、auが「Galaxy S21」と「Galaxy S21+」を扱います。発売日は両キャリアとも4月22日で、本日(4月8日)より予約を受け付けます。また、いずれの端末も日本向け仕様としてFeliCaに対応します。

(本体価格は記事末尾)

左からGalaxy S21 Ultra、S21+、S21

左からGalaxy S21 Ultra、S21+、S21

また、4月21日までに予約し、その後購入&応募したユーザー全員に、ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds Pro」をプレゼントするキャンペーンも実施します。

4月21日までに予約し、その後購入&応募したユーザー全員に、ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds Pro」をプレゼントするキャンペーンも実施

「Galaxy S21」シリーズは、クアルコムの最上位プロセッサ「Snapdragon 888」を搭載した高性能スマートフォンです。

「Galaxy S21」は6.2インチ、「S21+」は6.7インチのFHD+解像度ディスプレイを搭載。カメラは超広角1200万画素・広角1200万画素・光学3倍望遠 6400万画素のトリプル構成で2モデルとも共通です。

Galaxy S21 / S21+発表。堅実進歩とデザイン刷新の新フラッグシップ

一方、最大サイズの 「Galaxy S21 Ultra」は全部入りの超ハイエンド端末です。6.8インチ WQHD+ディスプレイは、従来までGalaxy Noteシリーズ限定だったスタイラスの「Sペン」に対応。また、最大の強化点はカメラで。超広角1200万画素に加えてメインの広角が1億800万画素。さらに光学3倍と光学10倍のデュアル望遠レンズを搭載した、全体でクアッドカメラの構成となっています。

Galaxy S21 Ultra 発表。Sペン対応、デュアル望遠カメラで「究極のプレミアム」スマートフォン
光学10倍カメラ搭載、怪物スマホ Galaxy S21 Ultraの実機にいち早く触れた
カメラもSペンも大満足。筆者が Galaxy S21 Ultra を即買いした理由(山根博士)

Galaxy S21 / S21+ の主な仕様は下記の通りです。

Galaxy S21 / S21+

  • 6.2インチ(S21) / 6.7インチ(S21+) FHD+ Dynamic AMOLED 2X ディスプレイ
  • リフレッシュレートは48~120Hz、最大輝度1200nit。S20比で効率化・低消費電力化
  • 5nmプロセスのサムスンモバイル製品史上最速プロセッサ。従来比でCPU 20%、GPU 35%、AI処理100%高速化
  • Snapdragon 888
  • 8GB RAM、256GB ストレージ
  • 超広角カメラ(画角120度) 1200万画素 FF、F2.2、イメージセンサの画素サイズ1.4μm
  • 広角カメラ 1200万画素 デュアルピクセル、光学手ブレ補正、F1.8 1.8μm
  • 光学3倍望遠カメラ 6400万画素 位相検出AF、光学手ブレ補正、F2.0 0.8μm

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

Galaxy S21 Ultraの主な仕様は下記の通りです。

Galaxy S21 Ultra

  • 6.8インチ WQHD+ Dynamic AMOLED 2Xディスプレイ (10~120Hz)
  • シリーズ初のSペン対応。手書きメモや画像編集など、Galaxy Noteに準じた活用方法
  • Snapdragon 888。S20比でCPU 20%、GPU 35%向上、AI処理性能は倍 (S21、S21+と共通)
  • 12GB RAM、256GBストレージ
  • 背面クアッドカメラ。超広角、108メガピクセルの広角に加えて3倍と10倍のデュアル望遠を搭載
  • 歴代最大の5000mAhバッテリー
  • Wi-Fi 6E、UWB(ウルトラワイドバンド)無線
  • 超広角カメラ 1200万画素 デュアルピクセル 画角120度 F2.2 イメージセンサ画素サイズ1.4μm
  • 広角カメラ 1億800万画素 位相検出 光学手ブレ補正 F1.8 0.8μm
  • 光学3倍カメラ 1000万画素 デュアルピクセル 光学手ブレ補正 F2.4 1.22μm
  • 光学10倍 1000万画素 デュアルピクセル 光学手ブレ補正 F4.9 1.22μm

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

サムスンのフラグシップスマホ「Galaxy S21」シリーズが日本上陸、S21+はau、S21 Ultraはドコモ

国内価格は下記の通りです(税込)。

ドコモ

  • Galaxy S21 5G:9万9792円(スマホおかえしプログラム適用後 6万6528円)
  • Galaxy S21 Ultra 5G:15万1272円(同10万848円)

au

  • Galaxy S21 5G:11万8540円(かえトク適用後6万6700円)
  • Galaxy S21+ 5G:13万8730円(同7万9810円)

Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:ガジェット(用語)スマートフォン(用語)Samsung / サムスン(企業)Samsung Galaxy(製品・サービス)日本(国・地域)

サムスンがARで忘れ物探しができるトラッカー「Galaxy SmartTag+」を発表

Apple(アップル)の来る紛失物ファインダーAirTagsのライバル商品となるSamsung(サムスン)のGalaxy SmartTag+が発表された。SamsungはGalaxy SmartTagというTile(タイル)のライバル商品を2021年1月の報道機関向けイベントで発表している。その際、Galaxy SmartTag+というウルトラワイドバンド(UWB、超広帯域無線通信)で機能するバージョンが、具体的な時期は示さなかったものの、2021年後半にも登場するかもしれないとほのめかした。

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そして今、明らかになった。Galaxy SmartTag+はBluetooth Low Energy(BLE)とUWBの両方をサポートし、たとえばバックパックやキーチェーンなど、位置を追跡したい毎日使うアイテムに取り付けることができる。

噂されていたAppleの(そしてアクシデントで存在を明らかにした)AirTagsのように、Samsungデバイス所有者のためのSmartTag+はUWBテクノロジーを使っているおかげで、より正確に場所を特定することができる。このテクノロジーは最近発売されたGalaxy SmartTagには搭載されていない。

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SmartTag+を取り付けたものを紛失したとき、ユーザーはSamsungのスマホを使ってタグの位置をより簡単に特定するのに空間認識能力を備えるARテクノロジーを使うことができる。タグの場所に近づくにつれ、大きな音を鳴らすよう選択することも可能だ。これはソファのクッションなど、何かの下に落とした場合に役立つ。

TileのUWBデバイスと同様、SmartTag+はコミュニティで紛失物を発見する機能も備える。この機能を選択している近くのGalaxyデバイスが紛失物の場所の特定をサポートし、またSmartThings Findネットワークを通じて持ち主に通知する。このデータは暗号化され、タグの場所は所有者のみが知ることとなる。

ピンクとグリーンのカラーが加わった先のSmartTagと異なり、SmartTag+は差し当たって黒とグレーのみの展開だ。

新しいビーコンはUWBに頼っているため、UWBテクノロジーを搭載するGalaxyデバイスでのみ使える、とSamsungは話す。Galaxy Note20 Ultra、Galaxy S21+、Galaxy S21 Ultra、Galaxy Z Fold2などだ。

SmartTag+の登場は紛失物ビーコンマーケットが大きく変化しようとしている中でのものだ。

現在Tileのような企業が独占しているこの分野へのAppleの参入はかなり破壊的なものになるかもしれない。AppleのAirTagsは空間と方角のデータをとらえるのにUWBを使っていて、これによりタグを取り付けた紛失物の発見をより簡単で正確なものにしている。しかしAirTagsはAppleのFind Myアプリも統合する。今週このアプリはイヤフォンや電気自転車のメーカーを含むサードパーティーへの提供が始まった

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初期ラインナップで不在が目立つのはTileで、同社もまたUWBトラッカーを準備中だ。Tileは自社アプリを通じてすでに確立した顧客との関係をあきらめて、それをAppleに引き渡したくはないはずだ。そうする代わりにTileは独自のUWBトラッカーと自前のiOSアプリを通じたAR発見機能の提供を計画している。

関連記事:ARで簡単に紛失物を探し出せるウルトラワイドバンド搭載トラッカーをTileが準備中

しかしながらSamsungの場合、ファーストパーティトラッカーであり自社デバイス向けにデザインされているため、そうした問題を抱えていない。SmartTag+は基本的にSamsungデバイス所有者のためのAirTagsであり、もしAppleが自前のビーコンを立ち上げるときは、Android版に対する需要が影響を受けるかもしれない。

Samsungの先のSmartTagは米国では29.99ドル(約3280円)で、新しいSmartTag+はそれより10ドル高い39.99ドル(約4370円)だ。

カテゴリー:ハードウェア
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

サムスンGalaxy S21 Ultraレビュー、カメラの洗練もすばらしいが価格引き下げにも注目

Galaxy S21 Ultra(ギャラクシーS21ウルトラ)は戦車だ。大きくて重い(前機種の218gに対して228g)鈍器のような電話だ。これは典型的なSamsung(サムスン)の携帯電話である。つまり全部盛りでもまだ満足できないときに買うようなハンドセットなのだ。実際、おそらく同社の2つのフラッグシップライン間の最大の差別化要因となっているかもしれないS Penの機能まで採用されている。

その点をはじめとしたS21のアップデートは、製品ラインの論理的な延長線上にある。今回Samsungは、型破りなことはしていないが、同社にとってそれは必ずしも必要なことではない。型破りではなくても、この製品は普通に手に入る最高のAndroid(アンドロイド)端末の1つであることに変わりはないからだ。同社はその点に磨きをかけようとしていて、それはより実験的なGalaxy Zラインに投入されている基本的な変更とは一線を画している。

Samsungが早い段階で5Gに全力投球したのは、もちろん評価に値する。同社は次世代ワイヤレスに対する対応という意味で先行しており、そのフラッグシップライン全体への採用を真っ先に行った。5Gは驚くべきスピードで実用化が進んだ機能だ。そこにはQualcomm(クアルコム)が中位のチップに対して強力な推進を行ったことが大きく影響している。実際、iPhone 12は、5Gへの対応を主要なセールスポイントとして使用しても許された、最後の主要フラッグシップになるだろう。

この対応が一巡したことで、スマートフォンメーカーたちは、戦うためのおなじみの場所に戻りつつある、特に画像処理が主戦場だ。UltraのS Pen機能はさておき、この世代の最大のアップグレードのほとんどは、カメラ側に加えられたものだ。もちろん、そこに驚きはない。カメラは常にSamsungが注力してきたものの1つだ。まあその変更は、いまや多くのメーカー同様に、大部分がソフトウェアによるものなのだが。

画像クレジット:Brian Heater

とはいえ、注目すべきハードウェアの変更点もいくつかある。新しいSモデルは、最近覚えている限りの変更の中でも、最も大きな外観上の変更が加えられている。私が最初この製品について書いたときは、歯切れの悪い表現をしていたが、それは2020年から2021年にかけてガジェットブログでずっと苦労している問題のせいだ。つまり実際に手にとって触ってみることができなかったからだ。私はやっとこの製品をニューヨークの街中で数日持ち歩くことができたので、いまやほぼ確信をもって、それがまずますの製品だということができる。

最も目立つのは、大きく出っ張ったカメラハウジングだ。前回「ブルータリスト」という形容を行ったのは間違いではなかった。製品を実際に使ってみての感想は、かなり良いものだ。デザインの選択には何というか……工業的なものを感じる。そしてそれは、4つのカメラホールと、レーザーオートフォーカスセンサーと、フラッシュを搭載したUltraのデザインに顕著に表れている。それは驚くほど分厚い金属で作られた、大きくて立派なカメラ部の突起だ。これは一部には「折り畳み式」の望遠レンズのせいでもあるのではと思っている。

Samsungから送られて来たのはPhantom Black(ファントムブラック)モデルだ。このカラーは、同社が発表時に驚くほど長い発表時間を割いていたものだ。それはApple以外では滅多に見ることがないような、色へのこだわりだった。気になる場合はここに長い動画がある。どういえばいいかわからないが、とにかく良いつや消しの黒だ。私は新しいメタリックバックが気に入っている。たとえガラス美術館のコーニングが味方になってくれたとしても、ガラスバックはいつか事故が起きるような気がしてならないのだ。

曲面を描くディスプレイは、いつものように角が丸くなっているのがいいアクセントになっている。画面自体はすばらしい、まあSamsungのディスプレイはいつもそうなのだが。S21、S21+、S21 Ultraの画面サイズは、それぞれ6.2インチ、6.7インチ、6.8インチだ。不思議なことに前のバージョンよりも0.1インチ小さくなったUltraを除くと、他の画面サイズは変わっていない。Ultraの画面サイズの件は実際には気がつくことはないが、これまでずっと、ディスプレイに関してはともかく大きい方が良いと主張してきた会社としては、奇妙な選択だ。

Eye Comfort Shield(アイ・コンフォート・シールド)はありがたい機能だ。時間帯や自分の使い方に応じて、画面の色温度を調整してくれるというものだ。これまでナイトシフト機能やそれに似たものを使ったことがあるならそれが何かはおわかりだろう。これはスクリーンのホワイトバランスをゆっくりと黄色の方向に向かってシフトさせる機能で、ブルーライトを削減し、体内時計が乱れるのを防ぐ。この機能はデフォルトではオフになっているので、設定を変更する必要がある。

また、使用しているアプリに応じて46Hzと120Hzの間でリフレッシュレートが入れ替わるDynamic Refresh Rate(ダイナミックリフレッシュレート)機能を導入している。これは、バッテリーをいくらかでも節約するために導入された機能だ(5Gと一緒に120Hzを使うと、かなりの電力消費量になる可能性がある)。切り替えによる視覚的効果は気がつきにくい。実際私は、使っている最中にそれに気がついたとはいえない。もちろん、少しでも多くの果汁を絞り出すための、新しい手段開発への努力には称賛を惜しまない。

Samsungの新時代が捨て去ってしまったものも、同様に注目される。今回の新Sモデルでは、同社はついに拡張可能なストレージを放棄し、一時代の終わりを告げることになった(Zラインの動きを踏襲したものだ)。まあそれは理解できる。これらのデバイスは、128から512GBの容量で提供されている。大多数のユーザーにとって、microSDスロットは無駄なものだったのだ。確かに私が使う必要は一度もなかった。同社によれば「消費者が利用できるストレージの選択肢を広げてきたために、スマートフォンでのSDカードの利用が著しく落ち込んでいました」ということだ。

もちろん大きな内蔵メモリにはコストがかかる。とはいえ、大抵の場合、長年連れ添った差別化要素との別れはちょっぴり辛いものだ。同社はまた、ヘッドフォンと電源アダプタの同梱を止めたが、最近同じようなことをしてきたAppleを揶揄するいくつかの広告は削除している。ヘッドフォンジャックのときと同じだ。

画像クレジット:Brian Heater

同社は最近の声明の中で、持続可能性に関してAppleに似た説明を行った。「私たちは、より多くのGalaxyユーザーのみなさまが、すでにお持ちのアクセサリを再利用し、より良いリサイクル習慣を促進するために、日常生活の中で持続可能な選択をなさっていることに気がつきました」。この結果、箱の厚みはそれ以前のSラインのものと比べて半分近くになった。

前述したように、カメラはいくつかの重要な違いがあるが、これまでのものと極めてよく似ている。S20 Ultraは1億800万画素広角レンズ(f/1.8)、1200万画素超広角レンズ(f/2.2)、4800万画素(f/3.5)望遠(4倍ズーム)レンズを搭載していたが、一方S21 Ultraは1億800万画素広角レンズ(f/1.8)、1200万画素超広角レンズ(f/2.2)、1000万画素(f/2.4)望遠(3倍ズーム)レンズ、1000万画素(f/4.9)望遠(10倍ズーム)レンズを搭載している。最大の差別化ポイントはデュアル望遠レンズだ。

画像クレジット:Brian Heater

どれだけズームしたかによって、デバイスが望遠レンズを切り替えてくれる。このデバイスは10倍の望遠を必要とする距離では、多くの競合よりもはるかに良い仕事をしてくれるだろう。しかし、100倍までズームアップできる機能は、理屈の上ではすばらしいものだが、高い倍率では実際の画像は急速に劣化する。ある倍率以降に画像は印象派のスタイルをとり始めるが、これは大抵の場合特に役立つものではない。

もしSamsung(でも誰でも良い)が、そうしたノイズをちゃんとした画像に変換できるようなコードを書くことができたなら、それは真に画期的なことになるだろう。それでもZoom Lock(ズーム・ロック)機能は、ズーム中の手ブレを最小限に抑えるのに役立つ良い追加機能だ。画像を拡大するほど、偶発的な動きが急速に増える傾向があるからだ。Super Steady(スーパー・ステディ)機能も動画撮影用に改良されている。

ポートレートモードが改善された。複雑な形状では問題が発生する傾向があるものの、これはどんなものを使っていてもほぼ必ず遭遇する問題だ。Samsungは、異なるボケレベルから焦点の調整やその他の効果までを含んだ、たくさんのポートレート後編集機能を提供することで、そうした問題に対応しようとしている。カメラソフトの多くがそうであるように、遊べるポイントはたくさんある。

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その他の主要な追加機能としては、8Kビデオの1フレームから高解像度の画像を引き出すことができる、すてきな追加機能8Kスナップがある。正面と背面の撮影を同時に行うVlogger(ブロガー)モードもある。誰かがこれのためにソーシャルな利用法を見つけることは間違いないだろうが、少々ギミックな感じがする。まあ大部分のユーザーが存在を忘れてしまう機能だろう。オプションの追加は一般的には良いことだが、カメラのソフトウェアは、ナビゲートするためのメニューが膨大なものになってしまった。

ほとんどのユーザーは、すばやく写真や動画を撮影することを望んでいるのだと思う。S21の下位機種はその目的にはぴったりだ。そのハードウェアは、最小限の努力ですばらしいショットを撮らせてくれるくらいにはちゃんとしている。一方、サードパーティ製のアプリの力を借りることなく、ひたすら機能を掘り下げて、デバイス上で最高の画像を得ることを本当に追求したい人にはUltraがお勧めだ。このハイエンドデバイスは、手当り次第といってよいほどすべての選択肢を取り込んでいる。

画像クレジット:Brian Heater

S Pen機能の追加は、おそらくUltraが採用したものの中でも、最も注目すべき興味深いものだ。これは同社の2つのフラッグシップの間の境界線を、実質的に曖昧にしていく動きの中でも、最も目立つもののように思える。おそらくこの先Samsungは、次のNoteをさらに差別化するための動きをするか、あるいは単に時間をかけて両ラインを融合させようとするかのどちらかだろう。

もちろん、1つの大きな違いはある。S21にはペンスロットがないのだ。つまりそれが意味するのは、

  1. スタイラスは別売
  2. もしペンをなくしたくないと思っているのなら、S Penホルダーつきのケースを買う必要がある(当然別売だ)

ということだ。

画像クレジット:Brian Heater

たまたまNoteのS Penが手元にあったので使ってみたが、使用感はかなり滑らかだった。私自身はスタイラス派ではないことは、これまでも表明してきたが、Samsungは長年にわたるソフトウェアの改善に良い成果を積み上げてきた。S Penは、何世代にもわたってアップデートされてきたおかげで、驚くほど汎用性の高いツールとなっている。でも正直なところ、もしS Penが重要ならNoteを買うことをお勧めする。

各部品はSamsungのハイエンド機器に期待できるものとなっている。これには、新製品のSnapdragon 888(少なくとも一部の市場では提供)や、Ultraでは12GBまたは16GBのRAMと、128GB、256GBまたは512GBのストレージが提供されることも含まれている。バッテリーは2020年と変わらず5000mAhだ。5Gでリフレッシュレートが高いにもかかわらず、1回の充電で1日半以上の適度な使用を続けることができた。

結局、S21はS20に比べて大きく変化はしてはいない。どちらかといえばより洗練されたといったところだ。しかし、Samsungにとっては大きな変化を意味している。なにしろ今回の製品ライン全体を、これまでよりも200ドル(約2万1000円)安い価格で実現したのだ。S21は799ドル(約8万3000円)、S21+は999ドル(約10万4000円)、S21 Ultraは1199ドル(約12万4000円)からだ。どれも決して安いとはいえないものの、この200ドル(約2万1000円)の違いは、エントリーレベルの機種を買う際の衝撃を和らげるためにせよ、ハイエンド機種を選ぶ際の痛みを取り除くためにせよ、決して小さいものとはいえない。

これは、新型コロナウイルスの流行の中でさらに絶望的に落ち込んだ、ここ数年のスマホ販売の低迷を明らかに反映したものだ。企業がそうした課題をしっかりと受け止め、スマートフォンに1000ドル(約10万4000円)以上の費用を支払うことを気にかけて、単にフラッグシップの「lite(ライト)」バージョンを提供する以上のステップに踏み出す様子を見ることができたのは好ましい。

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タグ:SamsungGalaxyレビュー

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:sako)

サムスン Galaxy Buds Proレビュー、優れたサウンドとノイキャン性能を持つAirPodsの強力なライバル

ワイヤレスイヤフォンで興奮するのは久しぶりかもしれない。メーカー側で展開が乏しかったからではない。実際はその逆だ。家電分野において、ワイヤレスイヤフォン部門は他のカテゴリーに比べてとても早く成熟した。大半の大手ハードウェアメーカーはワイヤレスイヤフォンの開発にしっかりと取り組み、それらの多くはかなり安い。

Samsung(サムスン)がこの部門に参入してしばらく経つ。同社に借りてこれまでに試したいくつかのモデルを気に入っていた。音質は良く、かなり快適で、全体的に万能だ。実際、商品を試して最後に筆者が提起した問題の1つは、SamsungがApple(アップル)のAirPods ProやSony(ソニー)のWF-1000XM3に匹敵するプロダクトを展開していないということだった。

そのラインナップ上の穴が、Galaxy Buds Proによって埋められた。Galaxy Buds Proは、Galaxy Buds LiveやGalaxy Buds+よりも上位となるハイエンドモデルだ。ネーミングの慣行はもう少しなんとかしても良さそうだが、全体においては些細な不満だ。Buds Proの価格は199ドル(約2万600円)で、Buds Liveより30ドル(約3100円)、 Buds+より50ドル(約5200円)高い。さらに重要なことに、Buds Proと最も類似しているAirPods Proと比べても50ドル安い。

AppleのAirPods Proと同様、Galaxy BudsはSamsungのデバイスと連携するよう特別に設計されている。他のAndroidデバイスともペアリングできるが、この場合ソフトウェアインテグレーションの重要な部分を使えない。これは正直なところ、どのスマホメーカーも自前のヘッドフォンを開発するという流れが今後主流になるということのようだ。そしてもちろんSamsungは、そうすることが合理的であるといえるだけの十分なマーケットシェアを持っている。

もしあなたが他のAndroidデバイスでGalaxy Budsを使いたいなら、Galaxy Wearablesアプリをダウンロードすることでペアリングできる。アプリを使わずにマニュアルでもペアリングできるが、その過程でかなりの機能を失うことになる。従来のGalaxy Budsモデルと同様に、ケースにはペアリングのための物理ボタンがない。

数世代のデバイスを展開し、Samsungは確かに基盤を整えた。そして2017年のHarman / AKG買収は明らかに一定の品質のオーディオアクセサリーを開発する能力において重要な役割を果たした。そのすべてがここに集結している。Samsungはデザイン面で確かな選択をした。充電ケースはかなりコンパクトだ。実際、筆者はパッケージを開けたときに少し驚いた。AirPodsケースほどの長さはないが、少し分厚い。いずれにせよ、Powerbeats Proと違って持ち歩くには十分コンパクトだ。

サイズを考えたとき、バッテリーのスペックはかなり印象的だ。Samsungによると、イヤフォン本体で5時間駆動し、ケースを使うと18時間となる。アクティブノイズキャンセリング(ANC)とBixbyをオフにすると、イヤフォンの駆動時間は8時間に、ケースを使った場合は28時間に延びる。筆者の場合、午前中の長い休息時にケースへの収納の心配をすることなくBuds Proをたっぷりと使えたといっておこう。他のワイヤレスイヤフォンではそうはいかない。

Buds Proは11mmのウーファーと6.5mmのツイーターを内蔵する。音楽あるいはポッドキャストを聴くときサウンドは全体的にうまく組み合わされている。もし音にこだわりがあるなら、アプリにあるイコライザーを触るといい。スライダーではなく6つのプリセットが用意されていて、完全自在に調整できるわけではない。しかしアプリでいじり回す必要性を筆者は感じなかった。

ANCもしっかりしている。この機能をオフにするまで、通りの騒音をかき消すのにいかに役立っているか筆者はさほど認識していなかった。オフにするには側面のタッチパネルを長押しするか、アプリで操作する。タッチパネル長押しではANCとトランスペアレントモードの切り替えや途中でのオフモードのスキップがデフォルトでできる。イコライザーのようにANCの程度も調整できる。

もしあなたが真のSamsungファンなら、Seamless Switchも使える。電話がかかってきたときにタブレットとスマホの間で切り替えできるものだ。気が利いたその他のSamsung特有の機能にはGalaxy S21でのビデオ撮影時に、イヤフォンを間に合わせの小型マイクのように使うことができるというものがある。置き忘れたBuds Proを探すのにSmartThingsアプリを使うことも可能だ。

イヤフォンそのもののデザインは、かなり豆に似ているBuds Live以来、流線型になっている。プレッシャーを和らげるために耳と接触するエリアを最小化するようデザインされている、とSamsungは話す。みんなが購入前にあらゆるイヤフォンを試せないのは残念だ。どれくらい自分の耳にフィットするかは、明らかに極めて個人的なものだからだ。

ただ、Buds Proを長い間装着すると、筆者の片耳が痛む傾向にあるのに気づいた。AirPods ProやPixel Budsではなかった問題だ(この点においては Powerbeats Proも素晴らしい)。そして半ば定期的にBuds Proをいじって、その過程でタッチメカニズムを起動しているのに気づいた(これはアプリでデフォルトオフにできる)。

Galaxy Buds Proでの筆者の問題のほとんどはかなり些細なものだ。もしあなたがSamsungユーザーならラインナップに加えるのに値する商品であり、素晴らしいイヤフォンだ。

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画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:Mizoguchi

Samsung Galaxy S21シリーズ発表、カメラ強化とS Pen対応で約2.1万円値下げ

2021年のSamsung(サムスン)は時間を無駄にしない。Mobile World Congress(MWC)が約6カ月延期される中、同社はCES 2021の余韻が残るうちに新製品を発表した。ただし、先日のプレスカンファレンスとは異なり、今回のUnpackedイベントは単独製品のみで行われた。

それも当然だろう。さまざまな問題を抱えるモバイル業界(新型コロナパンデミックはもちろん助けにならない)の中で、Galaxyシリーズは実に好調だ。みんな数年前ほどフラグシップ機種を買わなくなったかもしれないが、買うならSamsungというのはよく聞く話だ。

私は普段この手の記事で価格は最後まで書かないのだが、今回は先出しする価値がある。米国時間1月14日、SamsungはS21シリーズの新たな3機種S21、S21+、S21 Ultraを発表した。米国での価格はそれぞれ799ドル(約8万2900円)、999ドル(約10万3700円)、1119ドル(約11万6100円)。2020年は999ドル、1199ドル、1399ドル(約14万5200円)だった。まだまだフラグシップ的な価格には違いないが、200ドル(約2万800円)の値下げは決して小さくない。

画像クレジット:Samsung

そしてこれは、フラグシップ機の廉価版やフラグシップ・ライトを出して市場を鎮めようとしているのとは違う意識的な変更だ。スマートフォンの販売はパンデミック以前から下降しており、1000ドル(約10万3800円)以上というフラグシップモデルの定常的な値づけは特にその煽りを受けている。もちろんパンデミックは、さまざまな意味でそれを深刻化させた。そして売上のリバウンドを呼ぶはずだった5Gも、期待にはほど遠かった。

もちろん5Gは、2019年以来Samsungの目玉機能だ。同社はこのところGalaxyシリーズにあらゆるものを盛り込んでいるので、5Gもまあ予想通りの機能だ。おそらくSamsungは、改めて画像処理を重要な差別化要因として考えているようだ。

モバイル責任者のTM Roh(TM・ロー)氏が新端末についてこう語っている。

モバイルファーストの世界で多くの人々がリモートで働き、家で過ごす時間が増えている中、変化し続ける人々の行動の厳しいマルチメディア需要に応えるスマートフォン体験を届けたいと私たちは考えます。そして今だからこそ、選択肢の重要性も認識しています。Galaxy S21シリーズが、みなさんのスタイルとニーズに合った最高の端末を選ぶ自由を提供しているのはそれが理由です。

各企業が最近の発表の中で「この困難な時期に」という表現を続けている理由は痛いほどわかるが、ほとんどの場合、新型コロナウイルス(COVID-19)に対応した新機種というのは、上で述べた価格を別とすればいい過ぎだろう。そして私が思うに、家を出る人が少なくなっている現在、スマートフォンが主要な生産性機器になるという夢は、おそらく消えかかっている。

画像クレジット:Samsung

とはいえ、S21 Ultraは非常に重要なものを1つ隠し持っている。UltraをS Pen対応にしたことでSamsungは、Galaxy SとNoteの境界線を一層曖昧にした。ユーザー体験はある程度違うが、ユーザーはスタイラスを使って端末に文字や絵を書くことができるようになる。ペンは別売りで、端末にも格納できないが、Samsungはペンを入れられるケースを発売する予定だ。果たして新しいNoteで積極的に差別化していくのか、それとも2つのシリーズが統合されていくのか注目だ。なんといってもS Penは長年の重要な差別化要因だったのだから。

新機種にはUltra-Wideband(超広帯域無線)機能もついたため、クルマのドアを解錠したり、ARメッセージで落としモノを見つけるといった数々の機能が入った。詳しくは後日。

外観で最大の変化は、カメラハウジングが一直線になったことだ。実際に見るまで私の評価は控えるが、新たな「コンターカット」ハウジングは、ブルータリストというか前の世代よりも工業製品的だ。拡張メモリーは廃止された。昨今の内蔵メモリーはmicro SDをほとんど無用のものにした、という話も聞くが、ちょっとした差別化要因ではあった。

Samsungはヘッドフォンの充電アダプターもパッケージから外した。Appleが環境への配慮と称してアクセサリーの同梱を止めたことを揶揄する広告をSansungが取り下げた時から予想されていた動きだ。ヘッドフォンジャックのときと同じく、歴史は繰り返すのだから。

ハードウェア面では、トリプルカメラの状況はさほど変わっていない。S21とS21+は、12メガピクセル超広角、12メガピクセル広角、および64メガピクセル望遠と、30倍スペースズームを搭載している。Ultraは、12メガピクセル超広角、108メガピクセル広角、および3倍と10倍の光学ズームからなるデュアル望遠システムを搭載する。Samsungがデュアル望遠を採用するのは初めてだ。さらにUltraは、Bright Nightセンサーのおかげで低照度撮影も改善された。


画像処理ソフトウェアでは、8K動画から静止画を切り取る機能、映像安定化の改善、フロントとリアカメラを同時に使える「Vloggerビュー」などが加わった。最後の機能を日常的に使うことは私にはありそうにないが、創造的な使い方を見つける人が出てくるに違いない。

画面のサイズはそれぞれ約6.1、約6.7、約6.8インチで、最後の数字は全モデルであるS20 Ultraの6.9インチより小さい。リフレッシュレートはすべて120Hzで使用方法に適応する。全機種についた新しいEye Comfort Schieldは、ブルーライトを減少させる。

米国では、3機種とも最新のQualcomm Snapdragon 888が搭載される。S21とS21+はRAM8GB、ストレージ128GBから、UltraはRAM12GB、ストレージ256GBから。バッテリーはそれぞれ4000、4800、5000mAhと十分だ。米国では現在予約受付中で出荷は1月29日の予定となっている。

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タグ:SamsungSamsung Galaxyスマートフォン

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsungが新製品発表イベント「Galaxy Unpacked」を日本時間1月15日午前0時に開催

すでにお聞きかもしれないが、Samsung(サムスン)の次世代フラッグシップは米国時間1月14日にデビューする予定だ。同社が次回の「Unpacked」イベントを、米国東部標準時の1月14日午前10時(日本時間15日午前0時)より開催する(もちろんバーチャルで)と発表した。そのテーマは「Welcome to the Everyday Epic」とされている。

「この1年間で、人々がリモートで仕事をしたり、家で過ごす時間が増えたりする中、モバイル技術は日常生活の中心的な役割を果たしてきました。モバイルファーストの世界への移行が加速したことによって、日常生活を非日常的な体験に変えることができるデバイスが求められています」と、同社は述べている。

イベントの興味深い日程は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がいまだに大いに懸念される中、2021年の奇妙なショーのスケジュールによって決まったものだ。過去のイベントUnpackedでは通常、Mobile orld Congress(モバイルワールドコングレス)の前後に開催されていた。例年2月後半に開催されてきMWCは2020年は中止され、2021年はリアル開催に戻れることを願いつつ、夏まで延期されることになっている。そこでサムスンは、例年より1カ月ほど早く次世代フラッグシップの発売に踏み切ることにしたわけだ。

今回のUnpackedイベントは、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)のわずか数日後に開催される。毎年最大のハードウェアショーの後、ガジェットジャーナリストが数日の休みを取れる時代は過去のものとなった。それはまた、おそらくCESではサムスンの大きな発表がないだろうということの兆しでもある(とはいえこの電子産業の巨大企業は、それでもCESで興味深い存在感を保つのに十分以上の多くの部門を抱えているが)。

2021年のもう1つの奇妙な変化は、我々がまだ見てもいない「S21」をすでに予約できるということだ。それが堅実なスマートフォンであることは、まず間違いない。とはいえ、このスマートフォンの売れ行きが下降気味にある時代に、サムスンがどんな次の一手を打ってくるのか、多くは謎に包まれたままだ。現時点でリークされている情報では、ある種の物足りなさが感じられるものの、サムスンは通常、その袖の下にいくつかの楽しいサプライズを隠し持っている。「Galaxy Buds Pro」と呼ばれる新型ワイヤレスイヤフォンについては、すでに十分な情報が漏れ伝えられているので、実質的にサプライズの対象とはならない。しかし同社はイヤフォンの分野で十分な実績があるため、期待する理由にはなる。このAirPods Proの競合製品は、199ドル(約2万500円)というリーズナブルな価格になるといわれている。

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タグ:SamsungGalaxyスマートフォン

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(翻訳:TechCrunch Japan)

「Galaxy Z Flip 5G」は折り畳めば5Gスマホで最もコンパクト

auはディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」を11月4日に発売した。価格は税込18万5835円。同製品は2月28日に発売された「Galaxy Z Flip SCV47」(税込17万9360円)の後継モデル。大きな進化点としては5Gへの対応が挙げられ、ボディデザインはまったく同じでマイナーチェンジモデルとして位置づけられる。そこで今回は前モデルからの進化点にスポットを当ててレビューしていこう。

auから発売された、ディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」(税込18万5835円)

auから発売された、ディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」(税込18万5835円)

5G、SoC、Wi-Fi、カラー以外のスペックはまったく変わらない

Galaxy Z Flip 5GはOSに「Android 10」、プロセッサー(SoC)に「Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform」(3GHz×1、2.4GHz×3、1.8GHz×4)を採用。メモリー(RAM)は8GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載。メモリーカードの装着は非対応だ。

通信機能は前述のとおり5G(sub6)、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0をサポート。5Gの最大通信速度は下り3.4Gbps、上り183Mbpsとされている。

ディスプレイはふたつ搭載。メインディスプレイは約6.7インチFHD+有機EL(2636×1080ドット、425ppi)、カバーディスプレイは約1.05インチ有機EL(300×112ドット)。小さなカバーディスプレイもカラー表示に対応している。

カメラは超広角(1200万画素、1.12μm、約123度、F2.2)、広角(1200万画素、1.4μm、約78度、F1.8、デュアルピクセルAF、OIS)、セルフィー(1000万画素、1.22μm、80度、F2.4)という構成。セルフィーカメラはパンチホール仕様だ。

本体サイズはオープン時で約73.6×167.3×6.9~7.2mm、クローズ時で約73.6×87.4×15.4~17.3mm、重量は約183g。実際に持ってみると非常に薄く感じられる。「iPhone 12 mini」は64.2×131.5×7.4mm/133gで5Gスマホとして世界最小・最薄・最軽量を謳っているが、折り畳んだときのフットプリントという限定条件であればGalaxy Z Flip 5Gに軍配が上がる。

バッテリーは3300mAhを内蔵しており、連続通話時間は約1350分、連続待受時間は約350時間、電池持ち時間は4G LTE/WiMAX 2+エリアで約100時間、5Gエリアで約95時間とうたわれている。防水・防塵には非対応。FeliCa(おサイフケータイなど)、NFC機能も搭載されていない。

  • メインディスプレイ:約6.7インチ Dynamic AMOLED(有機EL)
  • カバーディスプレイ:約1.05インチ Super AMOLED(有機EL)
  • プロセッサー(SoC):Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform(3.0GHz×1、2.4GHz×3、1.8GHz×4、Octa Core)
  • メモリー:8GB
  • ストレージ:256GB(外部ストレージなし)
  • 無線機能:Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0
  • 背面カメラ(超広角):約1200万画素(1.12μm、約123度、F2.2)
  • 背面カメラ(広角):約1200万画素(1.4μm、約78度、F1.8、デュアルピクセルAF、OIS)
  • 前面カメラ:約1000万画素(1.22μm、80度、F2.4)
  • サイズ(開いた状態):幅73.6×高さ167.3×厚さ6.9(最厚部7.2)mm
  • サイズ(閉じた状態):幅73.6×高さ87.4×厚さ15.4(最厚部17.4)mm
  • 重量:重量183g
  • バッテリー容量:3300mAh
  • 連続通話時間/連続待受時間:約1350分/約350時間
  • 対応通信規格:5G(sub6)、4G LTE、WiMAX 2+
  • OS:Android 10

Galaxy Z Flip 5GとGalaxy Z Flipの差分をまとめると下記のようになる。つまり、5G、プロセッサー、Wi-Fi、カラー以外のスペックはまったく変わらないわけだ。

  • Galaxy Z Flip 5G:5G、SD865+、11ax、カラー(ミスティックブロンズ)
  • Galaxy Z Flip:LTE、SD855+、11ac、カラー(ミラーパープル、ミラーブラック、Thom Browne Edition)
オープン時

オープン時

クローズ時。カバーディスプレイの情報は一定時間で消灯する

クローズ時。カバーディスプレイの情報は一定時間で消灯する

本体下面にはUSB Type-C端子を用意

本体下面にはUSB Type-C端子を用意

本体右側面にはボリュームボタンと指紋認証センサー一体型電源ボタン、左側面にはnanoSIMカードトレイが配置

本体右側面にはボリュームボタンと指紋認証センサー一体型電源ボタン、左側面にはnanoSIMカードトレイが配置

折り畳んだときのコンパクトさが「Galaxy Z Flip 5G」の真骨頂

改めてフォルダブルスマホ(折りたたみスマホ)としてのGalaxy Z Flip 5Gの魅力を挙げておくと、とにかく折り畳んだときのコンパクトさに尽きる。サイズ感的にはポロシャツやワイシャツの胸ポケットにすっぽり入り、それでいて本体を開けば約6.7インチの大型ディスプレイが現われる。縦に長めの画面比率はマルチウインドー表示に最適だ。

筆者が携帯性以外のメリットと感じているのが、ディスプレイを閉じると強制的に情報を制限できること。クローズ状態では小さなサブディスプレイにしか情報が表示されなくなる。スマホを机の上に置いているとついつい気が散ってしまうという方に、Galaxy Z Flip 5Gは絶好の端末だと思う。

横幅が73.6mmと狭いので、手が小さめの方でもしっかりと握りやすい

横幅が73.6mmと狭いので、手が小さめの方でもしっかりと握りやすい

折り畳めば誇張抜きで「手のひらサイズ」。ガラケー時代を彷彿とさせるサイズ感だ

折り畳めば誇張抜きで「手のひらサイズ」。ガラケー時代を彷彿とさせるサイズ感だ

ディスプレイは好きな角度に無段階で調整可能。三脚などがなくても自立させてタイマー撮影が可能だ

ディスプレイは好きな角度に無段階で調整可能。三脚などがなくても自立させてタイマー撮影が可能だ

AnTuTu Benchmarkのランキングで8位を獲得

処理性能については「Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform」を搭載しているだけに、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」を記録した。12月3日時点のランキングを見てみると、1位の「ROG Phone 3」のスコアは「647919」で、Galaxy Z Flip 5Gは8位にランクインしている。Galaxy Z Flip 5GのスコアはROG Phone 3の約90%に相当するが、現時点のAndroidアプリを動かしてパフォーマンスに不満を感じる局面はないはずだ。

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」、CPU/Computeベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3213」、3Dベンチマーク「3DMark」のWild Lifeは「4149」

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」、CPU/Computeベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3213」、3Dベンチマーク「3DMark」のWild Lifeは「4149」

Galaxyシリーズならではのカメラクオリティー

Galaxy Z Flip 5Gのカメラ画質は満足感が高い。搭載されているカメラのスペック自体は「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」や「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」とは見劣りするが、広角、超広角カメラで撮影できる写真は同等のクオリティーだ。特に優れているのが「ナイトモード」。強い光源が画面内にあっても白飛びを押さえつつ、全体を明るく撮影してくれる。ただし望遠カメラを搭載していないので、8倍デジタルズームでは塗り絵感の強い写真となってしまう。この点だけは割り切りが必要だ。

超広角カメラで撮影

超広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラ(8倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラ(8倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

フォルダブルが当たり前の選択肢になる時代が早く来てほしい

ディスプレイを折りたためること自体にはメリットしかない。コンパクトに折り畳めるiPhone、iPad mini、iPad Proなどを待ち望んでいる方も多いはずだ。そこで問題になるのは価格だが、この点は折り畳みディスプレイを大量生産すれば解決される。それでもとにかく安価な端末を求める層、ひたすら丈夫なデバイスを必要とする方、考えうる機能を詰め込みまくったスマホを要求する人はいらっしゃるだろうが、フォルダブルが当たり前の選択肢になる時代が早く到来してほしいと思う。

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タグ:折り畳みスマートフォン / フォルダブルスマートフォン(用語)Samsung / サムスン(企業)Samsung Galaxy(製品・サービス)ガジェット(用語)スマートフォン(用語)レビュー(用語)

完成度を高め使い勝手が大幅に向上した折り畳みスマホ「Galaxy Z Fold2 5G」、ただし中途半端感も

完成度が増し使い勝手が大幅に向上した「Galaxy Z Fold2 5G」、ただし中途半端感は残る

KDDIからサムスンの「Galaxy Z Fold2 5G(SCG05)」が発売された。折り畳みスマートフォンとして2世代目として、使い勝手が大幅に向上したGalaxy Z Fold2をチェックしてみた。

画面の大型化で使いやすさアップ

Galaxy Z Fold2は、ディスプレイを内側に折り畳むことで、スマホとタブレットを切り替えられる折り畳みスマートフォン。初代の「Galaxy Fold」に対して、Galaxy Z Fold2は新たにZシリーズの一員として位置づけられた形だ。きちんとシリーズ化したことで、今後も継続してくれることが期待できそうだ。

山型に折り畳むGalaxy Z Fold2

山型に折り畳んだGalaxy Z Fold2

2世代目は、さまざまな点で機能が強化されている。

表の通り、本体サイズはやや大きく重くなっているが、何よりディスプレイが大型化した点がポイントだ。開いてタブレットモードにしたときのディスプレイは7.3インチから7.6インチと微増だが、折りたたんでスマホモードにしたときは4.6インチから6.2インチへと大幅に大型化した。

最大の進化点といってもいいのがこのカバーディスプレイの大型化。スマートフォンとして使いやすくなった

最大の進化点といってもいいのがこのカバーディスプレイの大型化。スマートフォンとして使いやすくなった

折り畳んだ際の細身のスタイルは変わらない。カメラのインパクトが大きくなった

折り畳んだ際の細身のスタイルは変わらない。カメラのインパクトが大きくなった

13.8mm(最厚部16.7mm)と、従来通り厚みはそれなりにある

13.8mm(最厚部16.7mm)と、従来通り厚みはそれなりにある

それまで、本体の中央に小窓のようにあったディスプレイが、本体全体に広がるディスプレイになったので、その差は大きい。スマートフォンとしての完成度というか、ようやく当たり前のサイズになったわけで、閉じた状態でも快適に使えるようになった。

開いてタブレットモードにすると薄型のタブレットになる

開いてタブレットモードにすると薄型のタブレットになる

タブレットモードでのディスプレイは、インカメラがシングルになり、パンチホール型になった点が大きく違う。今までは右上に大きめの切り欠きがあってそこにセンサー類やデュアルカメラを内蔵していたが、シングルカメラのパンチホール型になって、ディスプレイが全体に広がった。パンチホールも完璧な対策ではないものの、それでもタブレットがほぼ全画面になった点は使いやすさの向上につながる。

開けばタブレットとして使える

開けばタブレットとして使える。インカメラがパンチホール型になったので、ディスプレイの全画面感が増した

インカメラがパンチホール型になったので、ディスプレイの全画面感が増した

この全画面感が、使いやすさの向上につながっている

前モデルと変わらず、スマートフォンモードでは一般的なスマートフォンに比べ細身のボディとなる。ディスプレイが全画面となったことで解像度は2260×816ピクセルとなり、アスペクト比は2.77:1という独特の比率となった。前モデルは21:9と、それでもまだ理解できる比率だったが、さすがに細長い。

とはいえ、画面の大きさは正義。その細長さのおかげで、ウェブサイトやSNSなどは快適に閲覧できる。また、分割画面でふたつのアプリを起動しても、それなりに使えるレベルだ。

縦長なので2画面を並べても実用的

縦長なので2画面を並べても実用的(画面写真右)

開いたときの画面は従来と大きく変わらないので、パンチホール型で見やすくはなかったが大きな差はない。3つのアプリを並べて起動する機能も変わらない。右上の切り欠きがなくなったので、より見やすくなった印象だ。

開いたときに3画面表示。テキストなどをドラッグ&ドロップで別アプリに貼り付けることもできる

開いたときに3画面表示。テキストなどをドラッグ&ドロップで別アプリに貼り付けることもできる

画面は従来とあまり変わらずやや柔らかめ。折り畳みディスプレイにより、画面保護が最小限になっているためだろう。ちょっと傷が恐いのは確か。デフォルトでも貼り付けられているが、折り畳みにも対応した画面保護フィルムを別途手に入れて、利用するといいだろう。

ディスプレイの折り畳み角度が、ノートPCのように固定でき便利に

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックは、折り畳み角度が任意に固定できるようになった点。Galaxy Z Flipで実用化された機能がFoldにも搭載された形だ。

自由な角度で固定できるようになったのは大きなポイント

自由な角度で固定できるようになったのは大きなポイント

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックといえ、かなり使いやすさが向上している

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックといえ、かなり使いやすさが向上している

前モデルの場合、閉じた状態でディスプレイを少し開くと、バネの力により半ばまで一気に開いていた。Galaxy Z Fold2はそのままでは一気に開くことはない。バネ仕掛けでなくなった分、わずかに手間が増えるものの、タブレットモードへと開ききらない状態で角度を固定できる。

この結果、ノートPCのように平面においてディスプレイを見るといった使い方ができるようになった。これが意外なほど実用的だ。

カメラの場合、三脚代わりに

折り曲げた状態で自立させた場合、ほとんどのアプリはタブレットモードで起動するが、この際カメラとYouTubeアプリなど一部アプリは特別なUIとなる。カメラの場合、上半分にライブビュー、下半分にシャッターボタンなどのカメラコントロールが表示されるので、平面において固定して撮影するといった三脚代わりの使い方ができる。

固定して撮影するといった使い方も便利

固定して撮影するといった使い方も便利

縦置きしての撮影もいい

縦置きしての撮影もいい

ディスプレイの角度を変えれば、上下方向に構図を変えることもできる。山型に固定されるので、縦置きにして固定してもいい。これも角度を変えれば構図の変更が可能と、意外に柔軟性がある。

コメントを確認しながらのYouTube動画視聴でも役立つ

YouTubeの場合、上半分で動画が再生され、下半分にはコメントなどが表示できる。タブレット表示よりもサイズは小さくなるが、コメントを確認しつつ動画を視聴するといった使い方には便利だ。

キャプチャだと分かりにくいが、YouTubeだと上部に動画、下部にコメントや情報表示になる

キャプチャだと分かりにくいが、YouTubeだと上部が動画、下部はコメントや情報表示になる

Galaxy NoteアプリがノートPCのように使える

他にはGalaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになるので、文字通りノートPCのように使える。実用性については少し微妙だが、一部スマートフォンでスライド型のハードウェアキーボードを内蔵した機種もあるが、そんな感じの使い方ができるわけだ。

このあたりは、スマートフォンでもない、タブレットでもない折り畳みスマートフォンの新たな使い方と言えそうだ。

Galaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになる

Galaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになる

ハイエンドらしくカメラも高機能化

Galaxy Z Fold2では、カメラも高機能化している。Galaxy Note20シリーズと同じ世代という扱いで、背面のミスティックブロンズが共通しているほか、大型のカメラユニットを搭載している点も共通している。

高機能化したカメラ。トリプルカメラで性能もハイエンドらしいものとなったが、ちょっと出っ張りすぎだとは思う。カバーを付けた方がいいだろう

高機能化したカメラ。トリプルカメラで性能もハイエンドらしいものとなったが、ちょっと出っ張りすぎだとは思う。カバーを付けた方がいいだろう

カメラスペックとしてはトリプルカメラで、超広角、広角、望遠の3つを搭載する。画素数としては全て1200万画素なので、Galaxy S20/Note20世代としては高画素センサーがない分、機能は少し劣る。

また、前モデルは超広角カメラが1600万画素だったので、Galaxy Z Fold2では画素数が減ったことになる。ただし、センサーサイズが同じであれば画素数が少ない方が画質面では有利なことが多いので、問題はないだろう。

超広角で撮影。カッチリとした描写で見栄えがする

超広角で撮影。カッチリとした描写で見栄えがする

色のりもよく、シャープネスは強めだが明暗のバランスもいい

色のりもよく、シャープネスは強めだが明暗のバランスもいい

望遠側は倍率が物足りないが、あるのとないのとでは大違いで便利

望遠側は倍率が物足りないが、あるのとないのとでは大違いで便利

ポートレートモードでの背景ボケは一般的な性能という印象

ポートレートモードでの背景ボケは一般的な性能という印象

画質は、サムスンらしい色のりの良さとシャープネスの強さ

画質はサムスンらしい色のりの良さとシャープネスの強さで、カチッとした描写をする。ややわざとらしさもあるスマートフォンらしい描写だが、安定してバランスはいいだろう。手ブレ補正も強力で、三脚代わりに本体を置いて撮影すれば、夜景でも安心して撮影できる。

メインカメラでトリプル、スマートフォンモードでのインカメラ、タブレットモードでのインカメラと、全部で5つのカメラを搭載することも特徴だが、タブレットモードにしてメインカメラで自撮りできるのはGalaxy Z Fold2ならでは。これも角度を固定して自立できるようになったため、メインカメラでの自撮りがしやすくなった。

本体を開いて背面のメインカメラを自分に向ければ、カバーディスプレイをモニターにして高機能なメインカメラでの自撮りができる(写真左)。カメラの右上にある「自分撮り」ボタンをタッチすると開いた状態でカバーディスプレイがモニターになる(写真右)

本体を開いて背面のメインカメラを自分に向ければ、カバーディスプレイをモニターにして高機能なメインカメラでの自撮りが可能(写真左)。カメラの右上にある「自分撮り」ボタンをタッチすると、開いた状態でカバーディスプレイがモニターになる(写真右)

ただ、Galaxy Z Fold2は20万円を超える高額デバイスでもあり、最上位クラスのカメラを搭載して欲しかった面はある。現行だと、Note20 Ultraなどは1億画素を超えるセンサーを搭載しているが、そこまでの機能はない。

中途半端感が残るものの、完成度の高まりと新たな使い方の提案に好感

Galaxy Z Fold2は、スマートフォンとしても、タブレットとしても中途半端感が残る。スマートフォンの横幅を広げて、16:10ぐらいのタブレットになると、もう少し使いやすいようにも感じる。

折り畳みの途中で固定できるようになったことで、自立して、カメラや動画視聴などで便利になったのは見逃せない。新たな使い方ができるようになり、折り畳みスマートフォンが日常的に使えるようになったのはいい。

とはいえ、auでの販売価格は税込25万9980円。2年間の分割払いで端末を返却する場合でも実質負担金は税込15万5940円になる。その価値を見いだせるかどうかは難しい判断だ。使い勝手の向上などにより完成度が増した上、新たな使い方の提案は見られるし、個人的には楽しい端末だと思う。

サムスンはペン搭載スマートフォンのNoteシリーズを、継続して定番化した。同様に、折り畳みスマートフォンもラインナップとして定番化してほしい。「ディスプレイが折り曲がる」ことは重要ではないものの、折り畳んでコンパクトになるというのは、今後も継続してもらいたい。

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Galaxy Note20 Ultra 5GはApple Pencil&iPadユーザーにこそぜひ1度試してほしい

auはスタイラスペンを内蔵するサムスン製6.9型Androidスマホ「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」(Note20 Ultra)を10月15日に発売した。さらにサムスンは、折り畳みディスプレイを採用した「Galaxy Z Fold2 5G SCG05」、「Galaxy Z Flip 5G SCG04」の2モデルも11月4日にリリース済みだ。

スタイルの異なる複数のフラッグシップ級端末を市場に投入しており、スマホ世界シェア1位のサムスンならではの布陣といえるだろう。

今回、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を個人的に購入したので、その実機レビューをお届けしよう。

au「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」税込15万9830円

au「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」税込15万9830円

処理性能はトップクラス、カメラは「Galaxy S20 Ultra」のほうが上

Note20 UltraはOSに「Android 10」、SoCに「Qualcomm Snapdragon 865 Plus」を採用。メモリー(RAM)は12GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載し、最大1TBのmicroSDXCメモリーカードを装着可能だ。

ディスプレイは「ダイナミックAMOLED 2X Infinity-O Display」と名づけられており、解像度はQuad HD+(3088×1440ドット)、ピーク輝度は1500cd/m2、色域はDCI-P3カバー率100%、リフレッシュレートは120Hzを実現している。ゲーミングスマホ顔負けだ。

ディスプレイは最大2mの高さからの落下に耐える新ゴリラガラス「Corning Gorilla Glass Victus」でカバーされている

ディスプレイは最大2mの高さからの落下に耐える新ゴリラガラス「Corning Gorilla Glass Victus」でカバーされている

背面(アウト)カメラは超広角(1200万画素、F2.2、1.4μm、120度)、広角(1億800万画素、F1.8、0.8μm、79度、OIS)、望遠(1200万画素、F3.0、1.0μm、20度)。また前面(イン)カメラは「1000万画素、F2.2、1.22μm」という構成。「Galaxy S20 Ultra」とカメラの構成が似ているが、Galaxy S20 Ultraは望遠が4800万画素、インが4000万画素で、アウトに深度測位カメラが装備されている。同じ「Ultra」なのだから、カメラスペックは同等であってほしかった。

通信機能は5G(Sub6/ミリ波)/4G LTE/WiMAX 2+、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0をサポート。ちなみに、Galaxy Z Fold2 5G SCG05とGalaxy Z Flip 5G SCG04はミリ波には対応していない。

本体サイズは約165×77×8.1~10.8mm、重量は約208g。4500mAhのバッテリーを内蔵しており、連続通話時間は約1790分、連続待受時間は約430時間。防水IPX5/IPX8および防塵IP6Xで、最大水深1.5mで約30分間端末を保護するとうたわれている。

「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」はおサイフケータイ非対応だが、Note20 Ultraはサポート。またワイヤレス充電に対応し、ほかのデバイスを充電することも可能だ

「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」はおサイフケータイ非対応だが、Note20 Ultraはサポート。またワイヤレス充電に対応し、ほかのデバイスを充電することも可能だ

本体上面にはSIMカード/microSDメモリーカードトレイ、本体下面にはUSB Type-C端子とSペン用のスロットがある

本体上面にはSIMカード/microSDメモリーカードトレイ、本体下面にはUSB Type-C端子とSペン用のスロットがある

本体右側面にはボリュームボタンと電源ボタンが配置されている

本体右側面にはボリュームボタンと電源ボタンが配置されている

  • プロセッサー(SoC):Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform
  • ディスプレイ:6.9インチ Dynamic AMOLED 2X Infinity-O(有機EL)、DCI-P3カバー率100%、最大1500nit、リフレッシュレート120Hz可変、Corning Gorilla Glass Victus
  • 最大解像度:Quad HD+(3088×1440ドット)
  • 背面カメラ(アウトカメラ):超広角:約1200万画素(F2.2)、広角:約1億800万画素(F1.8、OIS)、望遠:約1200万画素(F3.0)
  • 前面カメラ(インカメラ):1000万画素(F2.2)
  • 通信機能:5G(sub6/mmWave)、4G LTE、WiMAX2+、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0
  • サイズ/重量:高さ165×幅77×厚さ8.1(最厚部10.8)mm、重量208g
  • 連続通話時間:約1790分
  • 連続待受時間:約430時間
  • 防水・防塵:防水IPX5/IPX8、防塵IP6X
  • OS:Android 10

SペンはタブレットPCや2in1 PCを含めても最高レベルの書き味

Note20 Ultra最大の売りであるSペンの使い心地は、タブレットPCや2in1 PCなどを含めても最高レベルだ。9ミリ秒のレイテンシー(遅延)、4096段階の筆圧検知などのスペックだけでなく、ペン先の摩擦感が絶妙。繊細な描線も操れるペン先に仕上げられている。

書き味は軟らかいが滑りがいい。不満はペン先を交換できないことぐらいだが、「Sペン SC03P」はau Online Shopや家電量販店で税込み2970円で購入可能だ

書き味は軟らかいが滑りがいい。不満はペン先を交換できないことぐらいだが、「Sペン SC03P」はau Online Shopや家電量販店で税込み2970円で購入可能だ

前モデルと比較したわけではないものの、手書きメモのテキストデータ化の精度は非常に高い。筆者はかなりの悪筆だが、それでも正確に認識してくれた。手書きメモは手軽な反面、あとでデータ化するのが面倒。Note20 Ultraなら、もうちょっと崩して書いても手直しは最小限で済みそうだ。

このようにかなりはしょった文字でも正確に認識してくれる

このようにかなりはしょった文字でも正確に認識してくれる

現時点のAndroidスマホの中でトップクラスの処理性能

Note20 Ultraは、Androidスマホ用としては最新のSoC「Qualcomm Snapdragon 865 Plus」を搭載しており、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」を記録した。

記事執筆時点のAnTuTu Benchmarkのランキングでは「ROG Phone 3」が「642671」でトップ。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は4位となった。とはいえ、現時点のAndroidスマホの中でトップクラスの処理性能を備えていることは間違いない。

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」。CPU/GPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3284」。3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme - OpenGL ES 3.1のスコアは「7595」

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」。CPU/GPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3284」。3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme – OpenGL ES 3.1のスコアは「7595」

ただ、これだけの処理性能を備え、120Hz対応ディスプレイを搭載しているのに、「PUBG MOBILE」で「90fps」の選択肢が表示されなかった。どうやらアプリ側がまだ対応していないようだ。メジャーなゲームで端末本来の性能が発揮できるように、サムスン側から各ゲームメーカーに働きかけてほしいところだ。

デフォルトのリフレッシュレートは60Hzだが、「設定→ディスプレイ→動きの滑らかさ」で「最適化(120Hz)」を選択できる

デフォルトのリフレッシュレートは60Hzだが、「設定→ディスプレイ→動きの滑らかさ」で「最適化(120Hz)」を選択できる

PUBG MOBILEでクオリティを「スムーズ」に下げても、フレーム設定に「90fps」の項目が表示されなかった(10月29日時点)

PUBG MOBILEでクオリティを「スムーズ」に下げても、フレーム設定に「90fps」の項目が表示されなかった(10月29日時点)

5Gの通信速度についてはさいたま新都心で計測を実施してみたが、「さいたまスーパーアリーナ」前の広場で下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsを記録した。通信速度は大満足だが、現時点ではあまりにもエリアが限定的すぎる。急ピッチでエリアが拡大されることを強く望みたい。

早朝に計測したら下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsという通信速度を記録したが、時間帯によってどのように変化するのか、別の端末のレビューの際に試してみたいと思う

早朝に計測したら下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsという通信速度を記録したが、時間帯によってどのように変化するのか、別の端末のレビューの際に試してみたいと思う

一部スペックが落とされていてもカメラ画質はハイレベル

Note20 Ultraは、Galaxy S20 Ultraよりカメラスペックは一部低いものの、実際に使ってみるとほとんど気にならなかった。50倍デジタルズームはスペック競争のための倍率で、光学5倍の望遠カメラを搭載しているからこそ、10倍デジタルズームで実用レベルの画質が実現されている。

ほかのハイエンドスマホと比べると色を誇張しすぎているきらいはあるものの、オートで撮って映える画になるのだから歓迎する方のほうが多いはずだ。

超広角カメラで撮影

超広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

望遠カメラ(光学5倍)で撮影

望遠カメラ(光学5倍)で撮影

望遠カメラ(10倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(10倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(50倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(50倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06というより、Galaxyシリーズのハイエンドモデル共通の長所として特筆しておきたいのが夜景モードの画質。白飛びを強力に抑え、明るく点灯している看板や外灯も綺麗に撮影できる。夜景モードは実際の光景を改変していると嫌う方もいるかもしれないが、忠実さはプロモードで追求できる。各種モードは手軽さにこそ価値があると筆者は考える。

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

Apple PencilとiPadが手放せなくなっている方にこそ、ぜひ試してほしい端末

今回の記事はハードウェア面を中心にレビューしたが、Note20 Ultra最大のアドバンテージはソフトウェア面。サムスンは、日本では2012年4月に発売した初代「GALAXY Note SC-05D」からペン内蔵スマホのノウハウを蓄積しており、ペンを抜けばすぐ一番新しいページにメモできる「画面オフメモ」など、紙のメモ帳を超える使い勝手を実現していると思う。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は、Apple PencilとiPadの組み合わせが手放せなくなっている方にこそ、ぜひ1度試してほしいAndroidスマホだ。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06

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カテゴリー:ハードウェア
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サムスンの新しい試み「折り畳みスマホ」は定着するか? 第1世代「Galaxy Fold」を振り返る

サムスンの新しい試み「折り畳みスマホ」は定着するか? 第1世代「Galaxy Fold」を振り返る

まだまだ特殊なデバイスという位置づけではあるものの、折り畳みスマートフォンが拡大している。サムスンはGalaxy Zシリーズとして折り畳みスマートフォンを複数ラインナップしており、その第1弾となった製品が「Galaxy Fold」だ。当初は「Z」が付かなかったので、シリーズ化するかどうか決まっていなかったのかもしれない。日本ではauから発売され、後継機種の「Galaxy Z Fold2」発売も目前に迫っている。

まずは第1世代「Galaxy Fold」を振り返り、どのような解決がなされたのか、後日「Galaxy Z Fold2」のレビューを掲載しよう。

欠点は多いものの、触っていてとにかく楽しい

Galaxy Foldは、メインディスプレイを内側に折り込むブックスタイルの折り畳みスマートフォン。折りたためばスマートフォン、開けばタブレットとして使えるというのが特徴だ。他社にはディスプレイを表にして山型に折り込む端末もあるし、1枚のディスプレイを折りたたむのではなく、ふたつの画面を重ね合わせるタイプもある。Foldのスタイルは、折りたたむとカバーディスプレイを一般的なスマートフォンライクに使えるようになる。このあたりはそれぞれ一長一短あるものの、Foldの場合メイン画面は内側に収めて保護する形になるため安心できるという点はメリットだろう。

閉じた状態。ちょっと画面の小さいスマートフォン

閉じた状態。ちょっと画面の小さいスマートフォン

開くとタブレットに早変わり

開くとタブレットに早変わり

スマートフォンとしては分厚い。折り畳みの宿命ではあるが、約15.7mm(最厚部17.1mm)とどうしてもスマホ2台分ぐらいの厚みになってしまう。厚みを除くと、縦160.9×62.8mmと約細身のボディは普通のスマートフォンより持ちやすく、握りしめるという感触になる。

閉じた状態だと、約15.7mm(最厚部17.1mm)と当然2倍の厚さになる

閉じた状態だと、約15.7mm(最厚部17.1mm)と当然2倍の厚さになる

細身なことも手伝って、握りしめる感じはそれほど持ちにくくない

細身なことも手伝って、握りしめる感じはそれほど持ちにくくない

ただ、スマートフォンとして使われるカバーディスプレイの画面サイズは4.6インチと小さい。本体の中心に小窓のようにあるディスプレイは、スマートフォンというよりもサブディスプレイという印象だ。

このあたりはGalaxy Foldの大きな弱点。一見コンパクトスマートフォンに見えるものの、その実態は分厚いボディとなっており、画面サイズとしては4.6インチしかないのはやはり使い勝手が悪い。

スマートフォン側でアプリを開いた状態で本体を開くと、その時開いていたアプリがタブレット側でも開いた状態になる。画面が小さいと感じた場合は、開いてタブレット状態にしてメイン画面を利用すればいいのだが、やはりそれはそれで一手間かかる。スマートフォンとして完結できるのであればそれに越したことはない。

メインディスプレイで開いていたアプリは設定をすればそのままカバーディスプレイに移行できる

メインディスプレイで開いていたアプリは設定をすればそのままカバーディスプレイに移行できる

タブレットモードになると、画面サイズは7.3インチというサイズ。タブレットというにはやや小さいが、それでもスマートフォンよりはるかに大きい大画面が楽しめる。

タブレットモードで横持ち。一般的なタブレットのように見える

タブレットモードで横持ち。一般的なタブレットのように見える

画面を開いたタブレット状態なら厚みは6.9mmと薄くなる。276gという重さもタブレットと考えれば軽量だ。2152×1536ピクセルのディスプレイの画面比率(アスペクト比)ほぼ4:3なので、動画だと上下の黒帯が大きくなるものの、画像の閲覧にはちょうどいい。電子書籍にも向いているだろう。横持ちして2画面表示していると、ちょうど文庫本やラノベ(A6判。105✕148mm)を読むぐらいの感覚だ。

タブレットにすれば一般的な厚み。側面には音量ボタン、電源ボタン、指紋センサーが並ぶ

タブレットにすれば一般的な厚み。側面には音量ボタン、電源ボタン、指紋センサーが並ぶ

背面から見たところ

背面から見たところ

ただ、インカメラをデュアルカメラにするなど、ノッチが大きめになっているのは気にかかるところ。デュアルカメラにもメリットはあるが、ディスプレイサイズを小さくしてまで搭載するのは本末転倒だろう。

やや内側に反ったデザインとなっており、中央の折り目は角度によっては目立つし、触るとへこみも感じるが、使っていて致命的な問題には感じない

やや内側に反ったデザインとなっており、中央の折り目は角度によっては目立つし、触るとへこみも感じるが、使っていて致命的な問題には感じない

とはいえ、スマートフォンサイズで持ち歩けて、タブレットの画面サイズで動画や画像などのコンテンツを楽しめるというのは得がたい体験だ。やはり持ち運びやすさというのは大きなメリットで、必要に応じて画面サイズを変えられるのもいい。

タブレットとして、複数のアプリを同時起動もできる。3つのアプリまでを並べる機能を備えているが、快適に使うにはやや画面サイズが足りない。それでも、使いようによっては便利で、必要なときにこうした使い方ができるのは折り畳みスマートフォンならでは。

  1. 3つのアプリを並べたところ。この配置は固定。縦に並んだ2つは小さいので見にくいが、通常のスマートフォンで2分割にして使うと考えれば困らない。左側の縦に長く配置できるアプリは、スマートフォンの通常の1画面と同様なので、配置を工夫すれば使いやすくなる
  2. アプリはドラッグ&ドロップで配置を入れ替えられる

「閉じる」「開く」という動作は、スマートフォン以前のフィーチャーフォンの折り畳みケータイっぽくて、なんとなく開け閉めをしてしまう。閉じた状態で爪を差し込むようにするとカパッと開き、開ききる直前に軽く力を入れるとパチッと平らになる。つい、開け閉めを繰り返したくなる感覚だ。

残念なのは、開いている途中で角度が固定できない点。ノートPCのような使い方はできない。

新たなデバイス、新たなチャレンジに踏み出せるサムスンへの期待

こうしてみると、予想通りというか、欠点は少なくない。

Galaxy Foldは、スマートフォンを使っている最中にタブレットに持ち替えるといった、2台持ち状態よりは手軽だ。ただその場合、より使いやすいスマートフォン、より大画面のタブレットを使い分けられるのに比べて、一体型はいろいろとガマンしなければならない面が多くなる。また、20万円を超える高額のデバイスは、おいそれと手が出るものでもない。

ただ、こうしたチャレンジができる点はサムスンの強みだ。曲げられるディスプレイは新たなデバイスにも生かされるだろうし、折り畳みは何より楽しい。これがスマートフォンの主力になるとは考えにくいものの、今後新たなデバイスへのチャレンジという将来性を期待させるた製品がGalaxy Foldだった。

ハードウェア的な進化が少ない昨今のスマートフォンにおいて、2世代目も登場したGalaxy Fold。Galaxy Z Fold2でも、サムスンによる新たな使い方、新たな提案に期待したい。

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サムスンの5G対応Galaxy Tab S7は約9万円、米国で9月18日に発売

2020年は5Gが本当にメインストリームになるはずの年だった。これまでの数カ月は、改めて触れるまでもなく物事が計画通りに進まなかったが、しかしそれは、疑いもなくSamsung(サムスン)が次世代技術に総賭けした年でもある。5Gデバイスを最初に発売した企業の1つという称号を得た後、サムスンは多様なフラグシップ機を出し続け、ついにはミッドレンジのスマートフォンも2モデル発売した。

Galaxy Tab S7/S7 +の登場でサムスンは、プレミアムタブレットに5Gという新たな接続方法を追加する初の企業になった。

5Gモデルは米国時間9月18日に発売され、S7では850ドル(約9万円)だ。これはスタンダードモデルよりも200ドル(約2万1000円)高く、S7+と同じスタート価格だ。一方、5G対応のS7+は1050ドル(約11万1000円)となっている。

S7+の5Gでないバージョンについては詳しく書いている。それらは、すべてニューモデルにも当てはまるが、違うのは5G接続が追加されたことだ。しかしながら、私が住んでいるニューヨークのクイーンズ地区は5G網がない。そんな場所では、システムはLTEに切り替わる。

というわけで、これはかなりニッチなモデルだ。正直にいうとモバイル回線接続が可能なタブレットはまだまだ比較的ニッチな市場であり、多くの人が自宅で仕事を続けている2020年では、その傾向は強まるだろう。

5G対応Galaxy Tab S7/S7 +の予約販売は米国時間9月2日からとなっている。

関連記事:Galaxy Tab S7+ファーストインプレッション

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画像クレジット: Samsung

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Samsung Galaxy Note 20 Ultraの実機レビュー

Samsung Galaxy Note 20 Ultraは価格が1399ドル(約14万8000円)のスマートフォンだ。Samsung(サムスン)の標準的な価格と比較しても、ハイエンドの高級デバイスである。このスマートフォンを購入するのはおそらく、飛行機に早めに搭乗して、他の乗客がぞろぞろと後方の座席に向かうのを眺めて優越感に浸るタイプの人だろう。

本記事で取り上げるGalaxy Note 20 Ultraに搭載されている機能のほとんどまたはすべては、最終的には比較的安価なモデルにも搭載されるようになる。しかし、Galaxy Note 20 Ultraは、高いお金を払ってでも他のユーザーより1年早く最新機能を使いたいという人向けのデバイスだ。

その代表的な例が5Gである。昨年のモデルではまだ高級機能だった5Gだが、Noteシリーズでは今や標準となっている(Galaxy Sシリーズでも、6か月後に出る新しいモデルではほぼ間違いなく標準となるだろう)。世界の携帯電話ネットワークは当時まだ5Gに対応していなかったかもしれないが、やはりお金を余計に支払うことをいとわない新しいもの好きの人向けの最新技術だった。

実のところ、Note 20とNote 20 Ultraのどちらも、いや、そういう意味では、S20シリーズのどの製品も、高級スマートフォンであることは間違いない。価格面では400ドル(約4万2000円)の差があるにもかかわらず、Note 20とNote 20 Ultraの大きな違いは片手で数えられるほどしかない。一番の明白な違いは画面だ。本当に高級デバイスかどうかは画面を見ればわかる。Note 20 Ultraの画面は本当に大きい。

ただ、Note 20が6.7インチ(2400×1080)でUltraが6.9インチ(3088×1440)なので、違いはわずかだ。S20シリーズの6.2インチと6.9インチの開きに比べると、差はかなり小さい。最大画面サイズがS20と同じで、しかもNote 20とNote 20 Ultraの画面サイズの違いが比較的小さいのというのは、Noteシリーズ全体にとって結局はマイナスになる。個人的には、ハイエンド機種はスマートフォンの画面サイズという点で限界に近づいているように思える。これは繰り返し言ってきたことだが、今回もそう感じる。

Image Credits: Veanne Cao

サムスンは9年前、Noteシリーズで、当時は不可能だと思われていた5.3インチの画面サイズを実現した。それをさらに6.9インチにまで拡大できたのは、サムソンが画面占有率の改善に尽力してきた成果だ。とはいえ、Ultraの画面は本当に大きい。筆者は片手で握ったときに手の指が完全に回りきらない。手やポケットの大きさにもよるだろうが、正直なところ、ここまでサイズが大きいと、それだけで買うのを控える人もいるだろう。

ここまで大きなスマートフォンを持つ利点は、バッテリー用に広いスペースを確保できることにある。Note 20 Ultraのバッテリー容量は4500mAhだ(Note 20は4000mAh)。悪くないが、S20 Ultraの5000mAhに比べるとかなり小さい。これは、内部面積のかなりの部分を占めるSペンのせいだろう。筆者は1回の充電で24時間以上(28時間近く)使うことができた。「一日中使える」というサムソンのベンチマーク結果を余裕で達成したことになる。

もちろん、結果は人によって異なる。米国では5Gの受信可能地域がまだ限られていることを考えるとなおさらだ。今回サムソンから送られてきたのはVerizon製SIMカードが挿入されたモデルだった(ちなみにVerizonはTechCrunchの親会社)。筆者が住んでいるクイーンズ地区では5Gネットワークに接続できなかったが、週末に歩いて橋を渡り、マンハッタンに入るとすぐに5Gにつながった。もっと理想的な環境であれば、LTEと5Gでバッテリーの消費量をより正確に比較評価できたと思うが、今(2020年)の段階でそのような環境を望むのは無理というものだろう。

Image Credits: Veanne Cao

Note 20とNote 20 Ultraのもう1つの大きな違いは、もちろんカメラだ。カメラモジュールも非常に大きい。デザインに多少の改善が見られるが、正直なところ、これでもまだかなり大きいと感じる。しかし、カメラの機能を考えれば、この大きさも許容範囲だろう。新しいNoteはどちらもトリプルカメラシステムを搭載しいるが、Ultraでは、広角レンズが12メガピクセルではなく108メガピクセルとなっており、これに12メガピクセルの超広角レンズと12メガピクセルの望遠レンズを組み合わせている。

Image Credits: Brian Heater

セットアップはS20 Ultraとほぼ同じだが、いくつか重要な違いがある。初心者でも使いやすいように、TOF(time-of-flight)の代わりにレーザーオートフォーカスが採用されている。もちろん、将来性という点ではTOFのほうが優れている。TOFは、最新のポートレートモード需要に対応できるだけでなく、モバイルソフトウェアにおける拡張現実の重要度が増せば、今後さらに重要な役割を果たすようになるだろう。とはいえ、日常的な写真撮影には、レーザーオートフォーカスのほうがより実用的だと思われる。また、このカメラの設定では、ポートレートモードを有効にしていなくても、リアルで効果的なぼけ味を入れることができ、接写撮影では非常に効果的だ。

Image Credits: Brian Heater

もう1つ、大きく変わった点がある。それは、スペースズーム機能の最高倍率が調整されたことだ。S20 Ultraで初めて導入されたこのスペースズーム機能は、驚異の100倍ズームが可能という謳い文句だった。しかし実際には、100倍に近い拡大率で撮影すると使い物にならず、期待外れだった。ほとんどの写真は抽象的な印象派の作品のようになってしまったからだ。Note 20 Ultraでは、高画質を確保しつつも、より扱いやすい50倍ズームが最高倍率となっている。

Image Credits: Brian Heater

50倍ズームにすることで画質が相当に劣化するリスクはあるが、総合的には100倍ズームよりもはるかに満足できる仕上がりになる。全体として、Note 20 Ultraのズーム機能は素晴らしい出来だ。デフォルトの写真ソフトウェアを使用する場合は、3本木のアイコンのままにして3つの主要カメラを切り替えて使用することをお勧めする。これにより、光学ズームが最大10倍に抑えられる。もちろん、必要に応じて、もっと高い拡大率も使える。

Image Credits: Brian Heater

サムソンは、カメラの品質を上げる方法として、主としてハードウェアの改善に重点を置いてきた。その成果は、撮影される写真を見れば明らかだ。これは、コンピュテーショナルフォトグラフィーによって他社との差別化を図ってきたGoogle(グーグル)のアプローチとは対照的である。Pixelのカメラ自体はかなり良い出来なのだが、高画質ズーム機能ではNoteにかなわない。もちろん、サムソンのアプローチはコストがかかる。このレビューでは、なんと言っても1400ドル(約14万8000円)のスマートフォンの話をしていることを忘れないでほしい。

画面は本当に素晴らしい。個人的には、色が過飽和気味になることがあるように感じるが(特に明るい赤の場合)、これは画面設定で「vivid(鮮やか)」を「natural(自然)」に切り替えるだけで簡単に修正できる。人によっては、「natural(自然)」にすると赤が少しくすんだ感じに見えるかもしれない。いずれにしても、これは単に個人の好みの問題なので、いろいろと試してみることをお勧めする。リフレッシュレートは120Hzに設定されており、流れるような動きを再現できるが、これもバッテリーを節約する必要がある場合は簡単に無効にできる。

指向性マイクは、S20で導入された機能だが、その良さがあまり知られていない。これを使うと、デバイスの位置に基づいて、どの方向から収音するかを決定できる。さらに気が利いているのは、録音時にGalaxy Live Budsをマイクとして使える機能である。これは特に、騒がしい環境で立ったままインタビュー動画を撮るときに便利だ。

Image Credits: Veanne Cao

Note 20はSnapdragon 865+チップ(基本的にはS20に搭載されたフラグシップ製品Snapdragon 865のオーバークロック版)を搭載した最初のデバイスの1つだ。クロック速度が若干向上し、グラフィックパフォーマンスは10パーセント向上している。2020年に、モバイルプロセッサの性能がこれ以上向上することはない。サムソンがMicrosoft(マイクロソフト)と一部のGame Passコンテンツの独占使用契約を締結した点については、もう少し詳細な情報を書く予定だ(個人的には、Bluetooth対応のモバイルXboxコントローラのリリースが本当に待ち遠しい)。

とはいえ、このデバイスで日常的なタスクの大半をこなせる。また、最新のSnapdragon製チップと12GBのRAMの組み合わせにより、クラウドゲーミングにも優れた性能を発揮するだろう。ストレージも128GBと大容量で、512GBまで拡張可能だ。さらには、microSDスロット(S20の2モデルにも搭載されているが、通常のNoteには搭載されていない)を使えば、なんと1TBまで拡張できる。

今後もNoteの新モデルがリリースされるたびにレビューを書くつもりだが、筆者は、Noteデバイスを10年近く使っているものの、スタイラスペン派ではない。それでも、筆者のひどい手書き文字を認識できるこのデバイスの能力にはいつも感心する。ここで特に宣言することでもないが、近いうちにスタイラスペン派に転向するかもしれない。Sペンは洗練されており、この数世代で応答性も大きく向上した。Air Actionsを使用すると、スタイラスペンを画面から離して使える。素晴らしい機能だが、やはり筆者は使わないと思う。もう1つ新しく追加された機能として、Audio Bookmarkがある。これを使うと、作成中のメモに録音音声を同期させることができる。もちろん便利な機能だが、その便利さが際立つのは、今後数世代のうちにライブの文字起こし機能à la Google Recorderが導入されたときだろう。

Image Credits: Veanne Cao

サムソンの主力製品を筆者が半年ごとにレビューする記事をいつもお読みいただいている方は、筆者が次に何を言うか見当がつくかもしれない。今回のNoteの新モデルは、何か重要な変更があるわけではなく、旧モデルの改良版という感じが強い。もしお使いのNoteが2~3年前に購入されたものであれば、慌てて買い換える必要はまったくない。2~3年というのは、モバイル業界のライフサイクルでは同じフェーズに属する期間だ。全体として、アップデートは改良的なニュアンスが強い。

それでも、旧世代のデバイスと同様、Note 20 Ultraは、現時点で入手できる最も優れたモバイルハードウェアである。特にカメラの素晴らしい機能は注目に値する。ただし、いつものことながら、最高のものは高い。1400ドル(約14万8000円)のAndroidスマホを買ってもいいと思えるなら、Galaxy Note Ultraは最高レベルのデバイスだ。

関連記事:サムスンが折り畳みスマホGalaxy Z Fold 2イベントを日本時間9月2日深夜0時にバーチャル開催

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(翻訳:Dragonfly)

サムスンが折り畳みスマホGalaxy Z Fold 2イベントを日本時間9月2日深夜0時にバーチャル開催

バーチャルイベントの素敵なところの1つは、基本的に好きなだけ開催できることだ。国内を移動して、あるいは国境を超えての出席の依頼はしにくいが、1時間ライブストリームを視聴してもらうことはできる。

米国東部時間9月1日午前10時(日本時間9月2日深夜0時)、サムスンは折り畳みスマートフォンのGalaxy Z Fold 2にフォーカスした「Unpacked Part 2」をバーチャル開催する。第2世代のフォルダブル(折り畳み)は最近開催されたGalaxy Note 20イベントでほんの少し登場したが、時間のほとんどは新商品のスマホ、ウォッチ、ヘッドフォン、タブレットに充てられた。

正直なところ、我々は初代の多くの欠点を解決しようとしている今回の折り畳み機構について結構なことを知っている。まず初めに、スクリーンが補強されている。ヒンジもディスプレイの裏側にゴミが入らないようにアップグレードされている。取り外しできるように見えた保護レイヤーとともに、これらは初代で報告されたさまざまなスクリーンダメージの原因だ。筆者は壊れやすいスクリーンのために代替の端末を壊してしまった

今回のイベントは、もともとはIFAでの開催を計画していたもののようだ。サムスンは結局、新型コロナウイルス感染蔓延の懸念からベルリンで開催されるIFAへの参加を見合わせた。同社が追加で発表するハードウェアがない限り、前回のUnpackedよりも今回のイベントはコンパクトなものになると筆者は想像している。

新型折り畳みスマートフォンの予約受付はイベント開催日に始まる予定だが、出荷日や価格はまだ明らかになっていない。発表する人のために何かをとっておく必要がある。多くの点からして2000ドル(約21万円)した初代と似たような価格になると思われる。

画像クレジット: JOSH EDELSON / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi