日本の宇宙系スタートアップのシンスペクティブ製造の衛星をRocket Labが軌道に運ぶ

資金的に余裕のある日本の宇宙系スタートアップのSynspective(シンスペクティブ)は、最初の地球観測衛星を軌道に乗せるため、打ち上げプロバイダーであるRocket Labに声をかけた。そして実際に2020年後半に打ち上げられることになった。その際は、同社の衛星StriX–αが唯一のペイロードとなる。

画像クレジット:Synspective

Synspectiveは2018年に創立され、2019年半ばまでに約1億ドル(約107億円)を調達した。これは最近の日本において、最も成功した資金調達例の1つとなった。とはいえ、地球全体を常に撮影し続ける25の衛星からなるコンステレーションを運用するという野望を実現するには、そのすべてを注ぎ込んでもまだ足りないだろう。

この25という数は、地球全体をカバーするために数百、あるいは数千もの衛星を必要とするPlanetやSpaceXと比べて少ないと思われるかもしれない。それというのもSynspectiveの衛星は、視覚的な観測やインターネットアクセスを提供するものではないからだ。その代わりに、合成開口レーダー(SAR)と呼ばれるものを使用して、地球の表面を画像化する。

この高度な技術は、衛星の動きを利用して大きなアンテナを使用したのと同じ効果を得る。雲がかかっていたり障害物があったりしても、非常に詳細な像を生成することができる。また、光学式のカメラや地上の衛星アンテナに向けてデータを送信する無線アンテナよりも、ずっと広い領域をカバーできる。

Synspectiveの衛星は、1個の重量が100kgほどで、従来のSARシステムのものよりも小さい。そのため、Rocket LabのElectronのような小型のロケットを使って宇宙まで運ぶことができる。

打ち上げの日程はまだ確定していないが、Synspectiveが単独の顧客となるので、打ち上げ時刻や目標軌道の設定の自由度は大きい。「ロケットベンチャーのパイオニアであるRocket Labと一緒に仕事ができることを非常にうれしく思います」と、Synspectiveの創立者でCEOの新井元行氏はプレスリリースで述べている。「また衛星の軌道と打ち上げ時間帯に関して、私たちのリクエストに応えてくれる柔軟性にも感謝しています」。

現在わかっていることは、この計画が「2020年後半」に予定されているということと、米国内に新設された打ち上げ施設ではなく、ニュージーランドにあるRocket LabのLaunch Complex 1から打ち上げられるということだけだ。打ち上げが間近に迫れば、さらに詳しいことがわかるだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ソフトバンクなどからの追加資金を確保できずOneWebが破産を申請

TechCrunchが得た情報によると、衛星コンステレーションによるブロードバンド事業者のOneWebは、米国時間3月27日にも、米国で破産保護の申請を行うことになる。既存の投資家であるソフトバンクからも含めて、新たな資金の確保に失敗した結果だ。Financial Timesも、独自の複数の情報源に基づき、同社が資金確保に失敗したことを、同日レポートしている。TechCrunchの情報源によれば、OneWebは、ほとんどの社員をレイオフすることにしており、1つのチームだけを残して、すでに打ち上げて宇宙空間にある衛星の運用を続けるという。

OneWebは、今回の報道についてプレスリリースで認めた。それによると「COVID-19の拡散による市場の混乱」が、資金確保失敗の原因だったという。「私たちは、あらゆる場所であらゆる人たちをつなぐという私たちの使命の、社会的および経済的な価値を確信し続けています」と同社CEOのAdrian Steckel(エイドリアン・ステッケル)氏は述べている。

OneWebは、2012年にWorldVu Satellitesという名前で創立。ブロードバンドインターネットを実現する低軌道衛星コンステレーションの構築を目指していた。それにより、現状の地上のネットワークではカバーしきれないような遠隔地や、アクセスが難しい地域も含めて、地上のユーザーに安価なインターネット接続を提供しようというものだった。

2020年3月初め、BloombergはOneWebが他の選択肢も検討しつつ、破産保護の申請を検討していることをレポートしていた。他の選択肢の1つというのは、新たな資金調達ラウンドのことだ。およそ20億ドル(約2158億円)の確保を目標としていた。同社はこれまでに、複数のラウンドを通して合計30億ドル(約3237億円)を調達している。2019年と2016年に、それぞれ13億ドル(約1403億円)と12億ドル(約1295億円)のラウンドを実現していた。どちらも主要な投資家はソフトバンクグループだった。

OneWebは、3月の初めに打ち上げを成功させ、軌道上にある衛星の総数を74としていた。その後同社は、先週のTechCrunchの記事でレポートしているように、レイオフによって人員の数を10%ほど削減していた。

この最新の動きは、OneWebが現金を確保し続けるために、他のすべてのオプションを使い尽くしてしまったことを基本的に示すものだ。実際、計画していたような頻繁な打ち上げペースを維持するには、相当な準備金を必要としていた。その計画では最終的に650以上の衛星を打ち上げて、地球全域をカバーできるサービスを提供することになっていた。ソフトバンクが投資家として身を引くと、埋め合わせが難しい大きな穴を残してしまうことになる。WeWorkなど巨額の投資額に対して得られるリターンが少なく同社に苦境をもたらしている案件もあるため、ソフトバンクは実際に、いくつかの注目度の高い投資から身を引こうとしている。

OneWebの資金繰りの厳しさに、進行中の新型コロナウイルスのパンデミックに揺れる世界情勢が追い打ちをかけた形だ。複数のレポートによると、少なくとも一部の投資家は、より保守的なアプローチをとっているという。伝統的な手段によって、より多くの投資を確保することは、これまでよりもずっと実現困難になっているという指摘もある。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

SpaceXの衛星星座Starlinkは1000基あまりの通信衛星を超低軌道で運用する

同社がFCCに提出した申請書類によると、SpaceXが計画している通信衛星コンステレーションStarlinkは、最初の計画よりもずっと低い軌道に、少なくとも1000あまりの衛星を配備する。これによって宇宙ゴミが減り、同社の地上ユーザーに高品質な信号を提供できる。

Starlinkが計画している1584基の衛星は、同社が計画している4409基の約1/3に相当する。軌道は地表からわずか550キロメートルの高さで、多くの通信衛星はその倍以上の高さの軌道を回っている。静止衛星の軌道は、その20倍以上の約58000キロメートルだ。

この距離なら、軌道縮小も速く、数年後には大気圏に落下して燃え尽きる。しかしSpaceXは泰然としている。それどころか申請書類には、低軌道には“正常運用時と、そして万一の異常時でさえ、いくつかの魅力的な特長がある”、と書かれている。

まず第一に、低軌道では何でも地球に速く落ちて軌道上に散らからないから、宇宙ゴミの問題がほとんどない。第二に、信号の送受の所要時間が短くて、pingの時間は15ミリ秒程度だ。そして500キロメートル以下ならビーム通信の拡散も少ない。

一方、大気抵抗が大きいから最適高度を維持するためにいろんなことをしなければならない。一つの衛星の、惑星上のサービス範囲が狭い。でも数が多いから、その問題は回避できる。

今回の決定は、同社が今年初めに打ち上げたテスト衛星“Tintin”からの実験データに基づいている。“SpaceXが学習したことにより、上述の、よく知られていて有意義な利点を獲得しつつ低高度で運用することの不利を軽減できる”、と同社は書いている。

この変更は、衛星通信がさらに広く普及したときに競争上の有利になると思われるが、Starlinkの鳥たちがどんどん落ちてくるようになると、維持管理費が高くなるだろう。低軌道は確かにリーチが容易だが、売上が損益分岐点に達するのはそれほど容易ではないだろうな。

Starlinkの最初の本番稼働は来年初頭を予定しているが、そのタイムラインもやはり、ちょっと無理かもしれない。でもSpaceXは、無理に挑戦する企業だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleが衛星画像事業Terra BellaをPlanet Labsに売却、Earthの画像はライセンスにより継続

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本誌TechCrunchが1月25日に報じたように、Googleは、SkySat Earthの画像衛星群を含むTerra Bellaの事業をPlanet Labsに売却することを、金曜日(米国時間2/3)に確認した。しかし売却の条件に複数年のライセンス条項が含まれているので、Google Earthなどの宇宙から地表を見た画像は、従来どおり提供される。

Planet LabsのWill MarshallInが、買収を発表するブログ記事で、SkySatの高解像度の画像衛星を7基入手できたことは“たいへんありがたい”、と言っている。中解像度の画像衛星を、同社は60基保有している。中解像度というのは3〜5メートルの精度、という意味で、Googleの衛星なら1メートル弱の精度を提供できる。だからGoogle EarthやGoogle Mapsの画像は、上図のように非常にくっきりしている。

PlanetはTerra Bellaの能力を宣伝して顧客層を広げたい。今でも同社の事業は順調だが、高解像度の画像を提供できれば、顧客企業が抱える消費者製品の増客にも貢献するだろう。そういう新市場開拓の形はまさに今、Googleへのライセンス提供、という形ですでに一つ実現している。

Terra Bellaも元々はGoogleによる買収の成果で、2014年に5億ドルで取得したSkybox Imagingがその原型だ。Googleは最近、包括的な親会社Alphabetを創設するなど、機構の合理化に取り組んでおり、衛星画像に関しても、機械設備の自社保有よりも専門企業からのライセンス購入の方が合理的、と判断されたのだ。

買収の価額等は公表されていないが、本誌の前の記事では、もうひとつの買い手候補Climate Corporationの予定価額が3億ドルとされていた。

金曜日の朝Planetは、キュビスト(cubist)と呼ばれる小型で低コストの衛星を、新たに88基打ち上げる計画を発表した。一度に打ち上げる人工衛星の数としては新記録であり、打ち上げは2月14日を予定している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

双子の人工衛星が5年間飛び続けて集めたデータから地球の精密な立体地図を作れた…ドイツ航空宇宙センター

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2基の人工衛星が5年間、連繋して飛び続け、この惑星の正確な立体マップを作った。あまりにも正確だから、たとえば路上のレベルまズームダウンできたら、大人と子どもの違いが分かり、マリブ海岸で砕ける波を捉えることができる。その膨大なデータベースは約2.6ペタバイトあり、研究者は無料で利用できる。

双子の衛星TanDEM-XとTerraSAR-Xはドイツの航空宇宙センターで作られ、それぞれ2007年と2010年に打ち上げられた。その後はお互いが相手を認識し、編隊で飛び始めた。両者の距離は350フィートで、その誤差は数ミリメートルの範囲に収まる。

2つの宇宙航行機は間隔を精密に維持しながら地球を何度も何度も周回し、干渉計レーダー装置が同じ領域を少しずつ違う角度でスキャンした。空の上の、超鋭い目のように。

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数年間にわたって彼らが送り続けた500テラバイトのデータは継続的に処理され、実際の高度差を作り出した。得られた3Dの地形図は、精度が1メートルで、このような大規模マップでは初めての高精度だ。

センターのRichard Bamlerがニューズリリースの中で述べている: “私たちは今やますます、最初の科学的発見に魅了されている。現在の高度差モデルを使って、地球の一部地域の氷河の先端部分が1年で最大30メートルも厚さを失っていることを示すことができた”。

この新しいデータセットの解像度と正確性は、きわめて強力だが、衛星たちの仕事はまだ終わっていない。5年もつという設計だが、さらにあと5年は大丈夫だろう。燃料も十分残っているから、撮像の仕事をやめる理由はない。

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というか、すでに今後のミッションは提案されており、それは、世界の主要大陸の立体マップを、新しい、あまり高忠実度ではない方法により、8日ごとに提供する、というものだ。

プロジェクトの主席研究官Alberto Moreiraは語る: “科学的関心が再び盛り上がることを期待したい。地球科学とその応用系のためには、正確な地形データが必須である。システムとしての地球はきわめてダイナミックであり、地形にもそのことが反映している。したがって、アップデートの頻度を上げることにより、そのダイナミックな過程を将来にわたって体系的に捕捉できる”。

ドイツ航空宇宙センターのデータを、研究者は無料で利用できる。地球の、解像度の高い地形地図を必要とする理由をお持ちの方は、ここで登録しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

学生が設計した “Femtosat” は人工衛星の打ち上げコストを1000ドル以下にする

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1000ドル使いたくてたまらないって? 新しいノートPCを買うのもいいが ― この小さな手のひらサイズの人工衛星を宇宙に送り出すこともできる。アリゾナ州立大学の技術者チームはそう願っている。彼らの “Femtosat” は、史上最も低価格な宇宙に向かうプラットフォームだ。

一辺3cm、重さ35グラム(大英帝国単位系の人たちには、約1.2インチと0.077ポンド)のSunCube 1Fは、Femtosatのプロトタイプの一つだ。ソーラーパネルの断片(製品そのままでは大きすぎる)をエネルギー源に、小さな箱の中には推進、画像処理、通信、およびデータ収集の機能か詰まっている。

「デザイン標準はCal Poly CubeSat標準を元に自作したもので、拡張性があり大幅なカスタマイズが可能」と、プロジェクトを卒るアリゾナ州立大Jekan Thanga准教授はTechCrunchへのメールで言った。

femtosat-6大型の3Fバージョンはキューブを3台積み上げたもので、人工衛星は棒状のバターくらいの大きさだ。これには実験機器を塔載する空間があるが、重量と体積は1Fよりずっと大きくなる。

このサイズは痛し痒しだ。打ち上げは安く済むが、3cmの立方体に収まる宇宙対応ハードウェアを探すのは困難だ。現在彼らは昇華粉体を用いて自身を拡大する「膨張」アンテナの開発に取り組んでいるが、Femtosatに収まるXバンド無線チップセットはまだ見つけていない(現在はUHFとSバンドを利用)。

現在の価格で、チームはSunCube 1FをISS(国際宇宙ステーション)に1000ドル以下で送り込めると推定している。そこでは微小重力をはじめとする様々な宇宙実験が行われている。低地球軌道にはこの約3倍の費用がかかる。

それでも、最も基本的なCubeSatsの打ち上げと比べるても破格だ。発射システムや要求にもよるが、100万ドル以上は必要だ(再利用可能ブースターロケットが価格を下げることに期待したい)。

「打ち上げコストが低いため、宇宙品質の部品のテストをCubeSatや専用宇宙船に載せることなく行える」とThangaは書いている。「私はこれが宇宙向けハードウェアの開発や認定の所要時間短縮につながると考えている」。

参入障壁を下げることで、ほぼ間違いなく実験や拡大が促進されるのは、他の多くのテクノロジー分野と変わらない。しかし、量産や商品化等、チームの課題はまだまだ多い。彼らはテストおよび配備の認定を受けるために10~20台のFemtoSatを作る計画だ。最終的には、超小型ラボとして打ち上げるか、事実上の使い捨て汎用軌道船として大型宇宙船に乗せることを願っている。興味のある人は、標準文書がここにあるので一読されたい。

アリゾナ州立大キャンパスの近くにいて、今夜時間のある人は、Marston Exploration Theaterに立ち寄って、ThangaがSunCubeや、彼がSpaceTREx ラボで研究しているその他の技術を紹介するので聞くことができる。6時に始まるので急いだ方がいい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが人工衛星製造打ち上げのSkybox ImagingをTerra Bellaと改名、画像分析もレパートリーに

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Googleは2014年に、人工衛星を作って打ち上げるSkybox Imagingを買収したが、今日(米国時間3/8)同社はその名前をTerra Bellaに変えた、と発表した。名前を変えただけでなく、同社によると、小型の画像用衛星を軌道に打ち上げるだけでなく、得られた画像の分析にもこれからは力を入れていく、という。

SkyboxのファウンダーDan BerkenstockとJohn FenwickとChing-Yu Huは、今日、こう声明している: “衛星技術の開発に指導的な役割を果たしてきたことを誇りに思うが、われわれのビジョンが空に箱を打ち上げるだけには終わらないことを、最近では理解している。Googleがオンラインの検索に革命をもたらしたように、われわれはこれから、物理的世界に変化のパターンを探すことの、パイオニアを目指したい。未来へしっかりと焦点を合わせるために、われわれのこの新しいビジョンを、新しい名前—Terra Bella—のもとに追求していきたい”。

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ファウンダーたちによると、今の彼らはGoogleのそのほかの地理空間的データソースや機械学習の能力にアクセスできるから、同社も単なる原始画像の取得提供に終わらないサービスを提供できる。ただし、それがどんなサービスであるかは、これからのお楽しみだ。同社のチームとGoogleのスポークパーソンは、数か月後にはさらにニュースを提供できると思うので、今後も引き続きご注目をお願いしたい、とだけ言っている。

なお、チームはTerra Bellaになっても、画像解析だけに専念するわけではなく、スペースクラフトの製作は続ける。今すでに10数基の衛星を作っており、それらは今後二年以内に打ち上げるそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

イーロン・マスク、「SpaceXがインターネット接続用低価格小型衛星を開発」という報道を確認


テスラ・モーターズのCEO、イーロン・マスクのもう一つのスタートアップであるSpaceXは手頃な料金による宇宙旅行の実現を目指している。今日(米国時間11/11)、マスクはTwitterでSpaceXが「大量に打ち上げられてネットワークを組んで機能する進歩したマイクロ衛星」の開発に取り組んでいることを明らかにした。正式発表は2、3ヶ月先になるという。このマイクロ衛星は「超低価格のインターネット接続を提供するために用いられる」ということだ。

マスクのツイートは数日前にWall Street Journalが掲載した記事〔有料会員向け〕に対するコメントだ。WSJはこの記事で、SpaceXは世界のいたるところにインターネット接続をもたらすことができる小型低価格の衛星を開発中だとしていた。

記事は「マスクは元Google Inc幹部でWorldVu衛星を開発中のGreg Wylerと協力している」と報じている。またこの小型衛星は1基110kg程度で、SpaceXはこれを700個ほど打ち上げる計画だという。この重量は現在の最小の通信衛星のさらに半分程度だ。700基という数は、現在最大の通信衛星ネットワークであるIridiumの10倍にも上る。ただしマスクは「WSJの記事には重大な間違いがいくつもある」ともツイートしている。ただし、どこが間違いなのかは明かしていない。

〔日本版〕WorldVu衛星ネットワークは当初、Googleの関与が噂されていた。Greg Wylerは2007年に創立されたO3b衛星ネットワーク・システムの共同ファウンダーで、2013年には最初の4基の衛星の打ち上げに成功している。Googleが最大の出資者となり、Wylerらはこれを機にGoogleに入社した。しかしその年のうちにWylerらO3b出身者はGoogleを離れてWorldVuに移籍した。GoogleとWorldVuの関係は明らかではない。一方Googleは今年6月に画像衛星のスタートアップ、Skyboxを買収している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+