Q4のAndroidシェアは全主要市場で上昇、しかしSamsungには「強いプレッシャー」が(Kantar調べ)

Androidは依然として最も人気のモバイルプラットフォームであり、2013年Q4のスマートフォン販売シェアは全主要市場で上昇し、ヨーロッパでは69%に達した。WPPの市場調査子会社、Kantar Worldpanelが今日発表した。しかし、成長を支えるエンジンに関しては、物語が動き始めている。

Google製OSをリードしてきた端末メーカー、Samsungは、「殆どの地域で強いプレッシャーに曝され」ている。中国ではXiaomiが四半期の販売でトップに立ち、Huaweiも地盤を固めつつあるなど、地元企業の強力な競争に直面している。ライバルらは同じAndroidでも、より地域に特化したパッケージを提供されている。

他では、Appleが全体的にシェアを落としているが ― Kantarが追跡する12主要市場すべてにおいて売上比率を下げてる(ここしばらく続いている傾向である)― 新しいiPhone 5モデルはハイエンドユーザーや、一定の主要市場を魅了している。米国で、Appleは昨年より6%販売シェアを落としているが、依然としてホリデー期間中スマートフォン売上の44%弱を占めている(Androidは約51%)。

Appleのハイエンドユーサーへの継続的アピールは、日本での売上にも貢献している。ここではAppleがスマートフォン売上全体の69%近くを占める最強プレーヤーである。Kantarによると、その「圧倒的成功」の理由はNTT Docomoにある。日本最大の通信キャリアは、ついにiPhoneの販売を開始した。Q4中、Docomoのスマートフォン販売の58.1%がiPhoneだった。Softbankの92%(そう、92%だ)およびKDDIの64%と共に大きな推進役となった。

Kantarによると、Samsungはライバルとの戦いの結果主要5大市場(英国、ドイツ、フランス、イタリー、スペイン)での売上シェアを40.3%とし、2.2ポイント下げた。主要市場である中国におけるSamsungのシェアはわずか23.7%で、前年と変っていない。

Samsungにとって売上減少は、特に高利益機種において、利益の減少を伴う。

「誰もが中国での成長に集中しているのは当然だが、今は地元ブランドが明確な勝者だ」とアナリストのDominic Sunneboは書いている。

彼によると、昨年12月にXiaomiはAppleとSamsungを捕え、中国最大のスマートフォン売上を記録した。これは「2010年にスタートしたばかりで、端末の殆どをネットでのみ販売している会社として驚くべき実績だ。高機能端末と低価格の組み合わせは、インターネットを通じて過去に類をみない評判を呼び、ソーシャルプラットフォームが中国人にとって抗しがたい情報源であることが証明された」(それでもSamsungは、昨年中国全体で最大の携帯電話メーカーだったようだ)。

一方、MicrosoftのWindows Phoneプラットフォームは影の薄い第3位だが、Appleとは対照的に成長段階を続けている ― 中南米のみ対前年比で販売を減らした。それでもWindows Phoneのシェアはまだ小さい。シェアから見た最大の市場はヨーロッパだが、実績は1年前と変わらずスマートフォン全体の10%だった。

「Windows Phoneはヨーロッパ全体で3ヵ月連続シェア2桁を続けている」とSunneboは言う。「しかし、ヨーロッパのスマートフォンメーカーであるNokiaは対前年比3%しか伸びておらず、運命を好転させるに至っておらず、それが最近の失望させる結果に反映されている。

先週Nokiaは、Windows Phone内蔵の端末、Lumiaを820万台販売したこと発表した。これは前四半期より少なく、ホリデー期であったことを考えると特に問題だ。

BlackBerryは今もKantarの順位表に登場しているが、売上比率は極小だ。Kantarの追う12市場全部で数字を下げ、いずれの市場でも4%を超えられなかった。

英国はBlackBerryにとって最も業績の良い市場で、3.2%のシェアを保有している。しかし、英国でもスマートフォンへの求愛は強いようだ。同国におけるスマートフォンの普及率は70%近くとなり、Q4に販売された全携帯電話の85%がスマートフォンだった。Samsungは苦しい時期を迎えているものの、英国では今も好調で、12月のスマートフォン・ギフトの31%を占めた。Appleは28%、Nokia 18%だった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


アジア太平洋地域のPCの売上台数は2013年に10%減少…減少率二桁の大台に乗る

[筆者: Pankaj Mishra]

IDCの調査報告によると、日本を除くアジア太平洋地域の2013年のPCの売上台数は前年比10%減の1億800万台となった。減少率が二桁となったのは、近年では初めてである。

トップは依然としてLenovoで、24.9%のマーケットシェアを握っているが、同社も売上台数は減少し、その前年比減少率は9.5%だった。唯一伸びたのはHPだが、それは昨年インド政府が同社に大量の発注をしたためである。

世界のほかの場所と同じく、PCメーカーはアジアでもスマートフォンやタブレットに押されている。モバイル方面の調査会社Mediacellsによると、2014年にはインドと中国を合わせて約10億台のスマートフォンが買われる

IDC Asia/PacificのHandoko Andiはこう言う: “2014年もPC市場にとって困難な年になり、そのほかのデバイス間の競争のあおりを食らうだろう”。

“昨年は2年続けて減少を経験したため、PC市場にとって暗い年だった。他のデバイスに市場を食われ、経済に関しては悲観主義が蔓延し、為替レートも向かい風だったから、市場は伸び悩んだ”、とAndiは続けた。

本誌TechCrunchのライターAlex Wilhelmが今月の初めに指摘したように、PC市場の歴史において2013年は最悪の年となるだろう。

アジアの途上国では、初心者ユーザの多くがPCをバイパスしてスマートフォンやタブレットでコンピューティングを初体験する。今年もその傾向は続くだろうから、PCの盛り返しは期待できない。

Gartnerは1月9日に、世界のPCの売上台数は史上最悪の減少を記録した、と報告した。その主な原因は、途上国に市場おけるスマートフォンとタブレットへのシフトだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界スマートフォン市場、AndroidとWindows Phoneがシェア拡大、AppleはiPhoneの出荷台数増加もシェアは減少

IDCは、2013年第3四半期スマートフォン市場シェアおよび売上予測を今日(米国時間11/12)発表した。同四半期の勝者は、Windows PhoneとAndroidだった。Appleは悲喜半ばだったが、BlackBerryは驚くほど一瞬にして崩壊した。かつてLonghornの夢に起きたことを思いださせる。

第3四半期、Androidの市場シェアは80%を越え(全世界)、総数は2.116億台となった。Windows Phoneの市場シェアは前年同期の2%から3.6%へと伸び、同四半期に950万台を出荷した。この台数は1年前と比べて156%増だ。

Microsoftはこの数字に満足しているだろうが、ライバル2社と比べると未だに小さい。

Appleの出荷台数は、昨年同期の2690万台から3380万台へと伸びた。しかし、スマートフォン市場そのものが39.9%成長したため、Appleの世界市場シェアは、昨年の14.4%から12.9%へと縮小した。

BlackBerryの出血はもっとひどく、私をがくぜんとさせた。彼らはまだ生きているのだろうか? 同社は、対前年比で出荷台数を41.5%減らした。同四半期の台数はわずか450万台で、かつてのライバルWindows Phoneの半数に満たなかった。

かくしてBlackBerryは完全に運が尽きた。これはMicrosoftが「第3のプラットフォーム」への道を切り拓いたことを意味する。しかし、最近本誌が報じたように、デベロッパーの数は依然として少ない

最後に、IDCによるとスマートフォンの平均販売価格(ASP)は、同四半期に12.5%下がり317ドルだった。これは、AndroidとWindows Phoneには、スマートフォン市場の拡大と共にさらにシェアを拡大する余地があることを意味している。彼らはAppleよりも安い端末を提供しているためだ。

今のところ、状況はそれなりに安定しているようだ。Androidがスマートフォン市場を支配し、Appleが利益の大半をさらい、Windows Phoneは3番手の位置にふさわしいことを証明すべく格闘している。

トップ画像提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)


全世界における携帯電話出荷台数のうち60%がスマートフォン。Samsungが首位ながら、5sが人気のAppleもシェア復活を睨む

スマートフォンの出荷台数は全世界的にみて増加し続けているようだ。Strategy Analyticsの最新レポートによると、2013年第3四半期は昨年の1億7280万台から45%伸びて、2億5100万台に達している。

「四半期ベースで2億5000万台を超えたのは初めてのこと。全世界における出荷携帯電話10台につき6台がスマートフォンとなっている。アメリカなどの先進地域では、LTEモデルが成長を引っ張っているようだ。そして中国などの発展途上地域では3Gモデルが主力となっている」と、Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるLinda Suiは言っている。

ブランド別で言えば、やはりSamsungが首位に立っている。世界のスマートフォン台数のうち35%のシェアを握っているそうだ。ちなみにSamsungの出荷台数は1年で55%の伸びを示し、合計出荷台数は8840万台にのぼっている。フラッグシップモデルであるGalaxy S4の出荷には落ち込みが見られるが、これは新しいNote 3ファブレットに対するニーズが高まっていたり、あるいはGalaxy Yなどの安値モデルを選択する人もいるせいだ。

この四半期を見るとSamsungはAppleの倍以上のスマートフォンを出荷しているのだが、Strategy AnalyticsのエグゼクティブディレクターであるNeil Mawstonは、「iPhone 5sの大人気により、次の四半期にはAppleが挽回するだろう」と述べている。

2013年第3四半期に関しては、Appleの出荷したiPhone台数は昨年の2690万台から3380万台となっている。iPhone 5sおよび5cの出荷を待っていた消費者も多かったようで、伸び率は26%となっている。スマートフォン全体の伸びが45%程度であったことを考えれば、低い数値に留まっている。おかげでAppleのシェアは16%から13%に下がってしまうこととなった。

Samsung、Appleに続く第3位となったのはファーウェイ(Huawei)で、昨年比67%の伸びを示し、2013年第3四半期での出荷台数が1270万台となっている。但しシェアは5%程度であり、上位2社からは大きく遅れをとっている。ちなみに今期におけるファーウェイの伸びは、国内市場でのP6およびG610モデルの人気が大きく寄与している。

「中国国内でのファーウェイの強さは安定的なものがある。しかしアメリカやヨーロッパでのマーケットでは成功を収めているとは言えない。今後、ビッグ2と競っていくためには、世界市場での成長が欠かせない」と、Strategy AnalyticsのシニアアナリストであるWoody Ohは言っている。

第3四半期におけるベスト5をあげておくと、上記3社とLGおよびLenovoとなっている。

LGは1200万台のスマートフォンを出荷して、5%弱のシェアを獲得している。LGの年間成長率は71%となっていて、これはトップ5の中で最高となっている。LGの伸びはヨーロッパ市場における人気が牽引しているのだとのこと。今後の成長のためには、中国およびインドでのシェア獲得にも力を入れていく必要があるだろうとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H


2013年のタブレット出荷台数は42.7%成長の見込み。従来型PCは11.2%の減少か

タブレット機がますますPCの市場を侵食しているようだ。但し、この市場というのはなかなかの規模であるので、PCの方もまだ命脈を保ってはいる。そうしたレポートをとりまとめているのは、市場分析サービスなどを手掛けるGartnerだ。全世界における今年のタブレットの出荷は53.4%の伸びを示す見込みで、台数にして1億8400万台ということになる。一方でPCの方も台数ベースで言えば、タブレットよりも多く売り上げる見通しだ(今年は3億310万台)。しかしこれは2012年比で11.2%減の数字となっている。PCの出荷台数は年々減少する傾向にある。

ちなみにGartnerは、4月時点では今年のPC出荷台数を昨年比7.3%減と予測していたのだが、どうやらこの値も下方修正されることとなった。

尚、デスクトップOSと同様のOSを搭載するMicrosoftのSurface Proや、ウルトラモバイル(軽量ノートPC)などの普及が、従来のデスクトップPCの市場を奪う傾向もある。ウルトラモバイルをPCから外す統計もあるが、これをPCとして扱っても今年の出荷台数は8.4%の減少となっている。Gartnerの予測によると、2017年にはタブレットが、デスクトップとウルトラモバイルを合計した台数を上回るとしている。

出荷台数の接近傾向は急激であり、2014年には、PCとタブレットの出荷台数の差は1800万台程度となるのではないかと予測されている。但し、ウルトラモバイルは4000万台程度にまで伸びるだろうとも予測されている(今年は1860万台程度と見込まれている)。

ひとつのデバイスで仕事と遊びの両方をこなそうとする人が、ウルトラモバイルを選択することになるのでしょうと、Gartnerは言っている。してみるとウルトラモバイルは、タブレットスタイルで、PCの要素を持つといったハイブリッドな方向に成長していくことになるのだろう。

ところでタブレットについて、小型化および低価格化が時代の要請ともなっている。7インチタブレットの人気が高まり、高機能タブレットの価格も下がっていく方向にある。AmazonのKindle FireシリーズやGoogleのNexusシリーズなどの低価格タブレットが、iPadなどの高額製品のシェアを奪いつつ、そしてタブレット市場を拡大させている。

小型化したタブレットは、スマートフォン利用者からも熱い視線を浴びることになる。Gartnerの調査によれば、今年のホリデーシーズンには「ここしばらくの間ホリデー時期のプレゼントとして一番人気であったスマートフォンの人気を凌駕して、小型タブレットが一番人気となる」ことになりそうだとのこと。これはGartnerのリサーチ部門Vice PresidentであるCaroline Milanesiの言葉だ。

もちろんモバイルフォンの市場は順調に成長は続けていくだろう。しかしGartnerは平均販売価格(Average Selling Price:ASP)の高いものについては成長が鈍化するだろうと見ている。市場の成熟が進み、そのような中ではミッドレンジが市場を引張、そして新興市場ではローエンドのAndroidデバイスが主導権を握っていく。販売規模を拡大するには、安価なデバイスが必要となっていくのだ。先進国の市場が飽和状態となる中、市場の規模を拡大し続けるには、発展途上の市場に向けて、低価格なデバイスを提供していくことが必要なのだ。

今年および来年における、全世界でのOS毎の出荷台数予測をみると、安価なタブレットおよびスマートフォンを提供するAndroidの普及が、さらに進みそうな状況が見て取れる。2014年には、全種類のデバイスにおいてマーケットシェアの半分を握ることとなりそうだ。Windows/Windows PhoneおよびiOS/Mac OSの成長度合いはさほどでもないと予測されている。

2013

  • Android 38%
  • Windows 14%
  • iOS/Mac OS 12%
  • RIM 1 %
  • Others 35%

2014

  • Android 45%
  • Windows 15%
  • iOS/Mac OS 14%
  • RIM 0.8%
  • Others 26%

ウェアラブルについてGartnerは、スマートフォンと一緒に用いる「コンパニオンデバイス」が徐々に普及し始めると予測している。2017年までに、ウェアラブル+スマートフォンの組み合わせを捨てて、ウェアラブル+タブレットという組み合わせを選択する人は1%未満に留まるだろうとしている。

また、少なくとも、ウェアラブルが直ちに「must have」のデバイスとなることはなさそうだ。ウェアラブルが必須となる時代がくるまでは、生活をナビゲートしてくれるのはスマートフォンということになるだろうと、Milanesiも言っている。ウェアラブルが市民権を得るには、既存デバイスが提供しているエクスペリエンスを拡張し、さらに今ではコンピュータ化されていないような分野にも適用範囲を広げていく必要がある。また、実用的であることは当然としても、スタイリッシュな要素にも気を配る必要が出てくるだろう。もちろん、価格戦略も非常に大事なポイントだ。

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(翻訳:Maeda, H


Amazonの独自スマートフォンの提携先はHTCとの情報

現在HTCは絶好調とはいえない。しかし新しい(秘密の)提携がうまくいったらツキも変わるかもしれない。Financial Timesによれば、HTCは他ならぬAmazonと何種類かのスマートフォンを製造するOEM契約を結んだ。これらのデバイスは早ければ来年にもAmazonのオンラインショップから発売されるという。

ただし「万事がうまく行けば」の話だ。FTは「開発スケジュールはすでに一回見直されている。またAmazonが製品を発売すると確約されているわけではない」と指摘する。

そうであってもHTCにとっては巨大なチャンスであることに変わりない。HTCに最高水準のハードウェアを開発できる能力があるのは疑いない。 HTCの主張によれば、最近の不調は主に消費者の抱くブランドイメージの問題から来ているのだという。HTCというブランドはAppleや Samsungほど消費者に強い印象を与えていない。アイアンマンのロバート・ダウニー・Jrを起用した巨額のPRキャンペーンを実施したのもこの弱点を補おうとしてのことだった。

実は以前にもHTCは大型提携を経験している。 HTCは2008年にGoogleと提携して最初のAndroidデバイスを開発した。 これが2年後にNexusスマートフォンを生むことになった。最近ではFacebookと提携してHTC Firstという最初の(そして今のところ唯一の)Facebook Homeをプレロードしたスマートフォンを作っている。HTCは零細なOEMメーカーとして出発したので、そのDNAが社風に色濃く残っているのかもしれない。

Amazonスマートフォンというのも年来噂になってきた製品だ。最近、何種類かのデバイスが開発されていることを裏付ける情報がリークされた。それらのリークの一つによると、Amazonはスマートフォン市場に一挙に参入しようとして2011年末にRIMの買収を検討したことがあるという。

AmazonというブランドとKindle Fireタブレット同様の価格設定があればそれだけで相当の販売台数を確保するには十分だろう。それに加えてスペックとしては見過ごされがちなAmazon独自の切り札がいくつかある。たとえばKindleFire HDXには操作に困ったとき24時間いつでもビデオチャットのヘルプが提供されるMaydayというサービスがついてくる。このオンデマンドのビデオヘルプがAmazonスマートフォンにも導入されたら、スマートフォンは使い方が難しそうだと敬遠しているユーザー層に強くアピールできるかもしれない。

詳細はまだ不明だが、Amazonのスマートフォンが開発中であることはほぼ間違いないようだ。特にHTCにとっては起死回生のチャンスとなるかもしれない。HTCはAmazonスマートフォンの成功を神に(だか仏にだか)祈っていることだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


タブレットはイギリスの子どもたちの必須アイテムになりつつある

英国情報通信庁(Office of Communications, Ofcom)が行った調査によると、子どもたちによるタブレットの利用が増加しており、とりわけ、ますます多くの低年齢児童が、タブレットでビデオを見たりゲームをプレイしたりインターネットにアクセスするようになっている。

この、子どものメディア消費行動に関する年次報告書は、5歳から15歳までの年齢層の子どもたちの携帯電話保有率が、前年の49%から2013年は43%に低下した、と述べている。低下は、2005年の調査開始以降初めてである。

Ofcomによるとこの低下の原因は主に、8~11歳の層における通常の携帯電話の保有率が大きく下がったことにある。この年齢層における通常の携帯電話保有率は、2012年28%に対し今年は15%と大きく落ち込んだ。今やフィーチャーフォンは子どもにも売れない、ということだ。

しかし、携帯の不調とは対照的に、タブレットの利用は全年齢層で増加している。前記8~11歳層では、18%がスマートフォンを保有し、また同じ率でタブレットが保有されている。しかし、スマートフォンが前年比でやや横ばい的であるのに対して、タブレットの保有率は2012年のわずか4%から1年でほぼ4倍以上に伸びたことになる。

ただしスマートフォンの保有率は8~11歳層よりも、年長の12~15歳の層の方が高い。年長の子はコミュニケーションに関心があり、年下の子はオーディオビジュアルなコンテンツを見たりゲームをすることに関心が集中しているようだ。そんな一般的な傾向の中でもしかし、年長グループにおいてもタブレットの利用は増加している。

12~15歳層では大多数(62%)がスマートフォンを保有し、その保有率は昨年と変わりないが、この層においてもタブレットの保有率は急増し、昨年の7%から今年は26%(ほぼ4人に一人)にはね上がっている。

しかしタブレットの利用者の増加はむしろ低年齢児童において著しく、5~15歳の層全体ではタブレットの利用者率が14%から42%に増加している。3~4歳の幼児では28%がタブレットを利用しているが、この層は、親のタブレット使う機会も多いと思われる。

タブレットの利用は5~7歳の層でも急増し、昨年の11%から本年は39%となっている。8~11歳の層でも、利用者率は13%から44%に増えている(タブレット保有率は18%)。これらの若いインターネットユーザは、家でインターネットにアクセスするときタブレットを使う機会の比率が、前年の4%に対し本年は19%に増加している。ほぼ5倍である。

“タブレットコンピュータの人気が急速に成長し、すべての年齢層の子どもたちにとって、必須のデバイスになりつつある”、と報告書は書いている。

タブレットの利用の増加とともに、従来的なデバイスによるインターネットアクセスは減少している。すなわち、子どもたちがラップトップやネットブックやデスクトップコンピュータを使ってインターネットにアクセスしている比率は、2012年の85%から本年は68%へと落ち込んでいる。それに対しタブレットやモバイルでインターネットにアクセスする率は昨年に比べほぼ倍増し、それぞれ、13%、11%となっている。

さまざまなデバイスによるインターネットアクセスが増えるに伴い、子どもたちのエンタテイメントの源泉としてのテレビの役割は低下している。昨年と比べると、テレビではなくラップトップやタブレットや携帯で番組を見る子どもたちが増え、5~15歳の層ではほぼ半数(45%)がそうしている。昨年のこの比率は、34%だった。

ソーシャルの変化

子どもたちのソーシャルメディア行動も、変わりつつある。12~15歳の層の、ソーシャルメディア上に自分のプロフィールがある者の率が、初めて81%から68%に低下した。

子どもたちによるソーシャルメディアのメディアミックスにも変化があり、同じく12~15歳層では、Facebookにプロフィールがある者の比率が前年からほぼ横ばいで97%、しかしBeboは8%から4%に低下した。そしてTwitterは、25%から37%に増加している。

Twitter以外にも、YouTube、Instagram、Tumblrなどでプロフィールの増加が見られる(下図):

この年齢層では、インスタントメッセージングの人気が上がっている。すなわち12~15歳層では毎週ソーシャルネットワークを訪れる者の比率が75%から67%に減少し、IMの利用は45%から55%に増えている。

スマートフォンを持っている子どもは、一週間に平均184通のインスタントメッセージを送っていると推計される。またSMSの人気も依然として高く(キャリアには朗報!)、同じく12~15歳層では毎週平均で255通のショートメッセージを送っており、昨年の193通に比べて増加傾向にある。

子どもたちはインターネットを何のために使っているのか? 8~11歳の層では、週に一度以上は学校の勉強のために利用する、が75%、次位がゲームの54%、情報を見つけるため、が45%だった。

インターネット電話やインターネットによるビデオ電話の利用も増加傾向にあり、週一回以上の利用は昨年の5%から今年は10%に増加した。また写真共有サイトの利用も、2%から5%に増加している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スティーブ・バルマー最大の後悔は「ケータイという新デバイス」に乗り遅れたこと

アナリスト会合の最後を締めくくって、Microsoft CEOのSteve Ballmerは、彼の事業戦略における最大の後悔を吐露した。それはWindows自身にとっても痛手だった。

NASDAQが提供したライブテキストによると、Ballmerは何故間違いが起きたかをためらいなく説明している。[本誌が若干編集した]

「もし、私に後悔というものがあるとするなら、2000年代の初め、Windowsにあまりにも集中していた頃、「電話」という新しいデバイスのために人材を再配置できなかったことを私は後悔している。あれは最大の後悔だ。逃がした時間に、われわれは後に[Windows]Vistaになった物に取り組んでいたが、あの時リソースの配分を少しでも変えていればと思う。Windowsにとってもその方がよかっただろう。」

もし、ゲーツがインターネットに乗り遅れたとすれば、Ballmerは携帯電話に乗り遅れた。それを認めて責任を取る言葉を本人の口から聞けたことは妙に嬉しい。Visatが、Microsoftの携帯電話への早期参入を妨げる結果になったというのは殆ど皮肉だ。

Ballmerがコメントしたのは、Microsoftのモバイル市場における立場についてだけではない。この日それ以前に、彼は自分の会社がモバイル機器で「シェアはほぼゼロ」だと語った。さらに彼は自分が現実主義者であり、Microsoftが消費者向けハードウェアで弱い位置にいることにも困惑してないことを明言した。もちろん、何ら驚く内容はないが、CEOが自社のビジネス状況についてためらいもなく詳細を語るのを聞くことは、やはり新鮮である。

Ballmerが以前Windows Phoneの歴史について、このプラットフォームは「極小から極小へ」と変わった、と言ったことは有名だ。今日の発言は、あの正直さの延長にある。

彼にとって最後のアナリスト会合におけるBallmerの振舞いは、誠実で心がこもっていたと私は評価したい。それは、良き集団Microsoftの表看板として最後のショウの一つであり、彼は隠し立てすることもなく、そのジョークはAmazonの利益の欠如から韓国の会計基準まで、彼のいつも通りの調子だった。

最後に、これがBallmerのビジネス基準だ:「究極の尺度は利益に関わるものなくてはならない。これはどんな会社においても究極の尺度であるべきだ」。というわけで、次期CEOさん、進軍命令が出ていますよ。

トップ画像提供:Yutaka Tsutano

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(翻訳:Nob Takahashi)


モバイルのデータ利用は2017年に300%増–主にビデオストリーミングが引っ張る

【抄訳】

スマートフォンとタブレットがPCに換わってデフォルトのコンピューティングデバイスになった消費者が増えている。また、それに伴い、データトラフィックは固定回線からワイヤレスネットワークへ移りつつある。Strategy Analyticsのアナリストたちは、この動きにオンライン時間の増加というもっと一般的な傾向が結びつくと、ワイヤレスのトラフィックはさらに一層増加し、2007年には現在の300%増(4倍)の21エクサバイトとなる(2012年は5エクサバイト)。この急上昇をもたらすのはストリーミングビデオなどのサービスで、おもしろいことにアプリではない。

これまでは、スマートフォンの利用増によりトラフィックは各年倍増してきた、とStrategy Analyticsのアプリとメディア担当取締役David MacQueenは言う。しかし今後は、市場の飽和に伴い、デバイスの新規増に伴うトラフィック増は約36%/年へと鈍化する。

MacQueenによると、以上の数値はグローバルに全種類のハンドセットを対象とするデータサービスを含めているが、タブレットのトラフィックは含まれていない。またハンドセットといっても、その多くはスマートフォンであり、ベーシックな携帯は主役ではない。SMSなどのローエンドなサービスは、下の図では比較的小さな”other”(その他)のカテゴリの一員だ。

今日、一貫して騒がれているのはアプリであり、まさに2012年には、先進市場である合衆国でアプリの利用がモバイルのWebサイトの利用を上回った。‘利用’というのは、データ消費量のことだが、それは別の話題だ。

下のグラフでお分かりのように、トラフィックの増をいちばん多く引っ張るのが、ビデオストリーミングのようなデータ集約的なサービスだ。それは、全体で300%増のうちの42%を占める。また、アプリかWebアプリケーションかという対比では落ちるWebも、コンテンツの閲覧という意味での人気は高く、2017年のトラフィック300%増のうちの30%をWebブラウジングが占める。下のグラフではアプリはゲームと一緒になっているが、“ネイティブな体験”が多いためか、インターネットのトラフィックはあまり占めていない。

【後略】

Photo: Flickr

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Androidの進撃止まらず―EU主要国と中国で70%以上、アメリカで52%を獲得(Kantar調べ)

今日(米国時間7/1)、Kantar Worldpanelは世界のスマートフォン市場に関するレポートを発表した。その分析によれば、過去3ヶ月、Androidベースのスマートフォンはヨーロッパの主要市場(イギリス、ドイツ、フランス、イタリー、スペイン)で70%以上のシェアを占めたという。また世界市場でも同様のシェア拡大が続いている。この成功の最大の原動力はやはりSamsungであるようだ。ヨーロッパでのスマートフォン販売の半数をSamsungが占めている。

ヨーロッパ主要5カ国の市場における70.4%という占有率は昨年に比べて10%ポイントも伸びている(2012年3月から5月までの四半期におけるシェアは61.3%)。ヨーロッパだけでなく、今や世界最大のスマートフォン市場となった中国でも傾向は同様で、70%以上がAndroidベースとなっている。

ただしKantarのレポートでは、Androidの内訳が不明だ。Google Playや課金サービス、広告配信などGoogleのエコシステムをサポートするデバイスの割合などの詳細が判明すればアップデートするつもりだ。

今回のKantarのレポートで興味ある点は、ヨーロッパでは必ずしもSamsungが一人勝ちしているとはいえないことだろう。たとえばイギリスでは(スマーフォンの浸透率は65%)Sonyの新しいXperia Zが健闘している。KantarのPaul MooreによればXperiaの購入者の38%はSamsungからの乗り換え組で、多くはGalaxy S2のオーナーだったという。

もちろん一つの国の市場で成功したからといってSonyが復活したというのは早すぎるだろう。KantarによればイギリスでSamsungAppleの79%に次いで2位の59%という高いブランド忠実度を持っているという。

アメリカでもAndroidはスマートフォン市場の52%(3月には49.3%)を占めて首位だが、Appleも最近のT-Mobileとの提携が功を奏して3.5%ポイント、シェアを伸ばし、41.9%とした。

下位のOSに関しては、BlackBerryが4%ポイント近くシェアを落とし、この四半期のシェアはわずか0.7%に低迷した。BB10による巻き返しはならなかったようだ。一時はスマートフォンのリーダーだったBlackBerryだが、もはやNokiaが販売中止を決定したSymbian程度にしか売れていない。一方、Windows Phoneは0.9%ポイント増加して4.6%にたどり着いた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


4年後にはビデオがモバイルのデータトラフィックの半分を占める…Ericssonの報告書より

スマートフォンが完全に普及した、と思っているあなた。確かに地球上にはそう言える場所がいくつかある。でも今後の5年間では、もっと大量の人が携帯電話でネットに接続するようになるのだ。Ericssonが最近発表したモバイルに関する6月の月報は、モバイルネットワークのトラフィックの実測値に基づいて、全世界のスマートフォンのユーザは2012年の12億から2018年には45億になる、と予測している。年平均成長率は25%だ。

同報告書によると、スマートフォン1台あたりの月間データ通信量は2012年の450MBから2018年には1900MBになる。タブレットはさらに大きく、同じ期間に600MBから3100MBになる(年平均成長率30%)。その2018年にはLTEないし4Gが世界の人口の60%をカバーする。モバイルのデータ通信の爆発的な伸びをもっぱら引っ張るのは、ビデオだ。LTEによるネットワークの高速化がビデオの成長を支える。デバイスの大型化、とくに画面の大型化と精細化が、トラフィックの増を引っ張る。報告書は曰く:

モバイルのデータトラフィックにおける最大の成長部門はビデオだ。ビデオの利用増を支えるのは、コンテンツの豊富化と多様化、およびHSPAとLTEによるネットワークの高速化だ。デバイスの画面の大型化と精細度の向上により、HDやUHDのビデオが可能になり、そのこともまたビデオデータのトラフィックを押し上げる。

Ericssonの月報によると、ビデオは今日すでに、モバイルのデータトラフィックの最多部分を占める。そして2018年までの年平均成長率は約60%となり、その年の終わりにはビデオが全世界の全データトラフィックのほぼ半分を占め、モバイルのコンテンツ消費の部門としてはダントツとなる(下図の紫の部分)。Vineにとっては、嬉しいニュースだ。

音楽ストリーミングも伸びる(下図の薄赤の部分)…その年平均成長率の予測値は50%である。ただし同報告書が言うには、音楽ストリーミングサービスの将来性に関して不確定要素があるので、この予測値自体の確度も低い。不確定要素とはたとえば、Appleが本当にストリーミングサービスをやり始めるのか、iRadioの影響はどうか、といったことだ。

ソーシャルネットワーク(オレンジ)とWeb閲覧(濃赤)に関しては、それぞれが2018年の全トラフィックの10%を占め、ほぼ互角となる。ただしモバイルユーザの滞留時間とマインドシェアでは、ソーシャルネットワークが上回る。この報告書によると、今のスマートフォンユーザがもっとも長く時間をすごす場所がソーシャルネットワークであり、一部のネットワークでは一日の平均滞留時間が85分に達する。

デバイスの種類別の用途分類(下図)を見ると、ビデオ(紫)の比率がとくに高いのがタブレットだ。すでに、スマートフォンを上回っている。一方、ソーシャルネットワーク(オレンジ)の比率が高いのはスマートフォンだ。つまり、スマートフォンはあくまでもパーソナルなメディアデバイス、それに対しタブレットやラップトップ(モバイルPC)ではグループや家族による共有関係がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2013Q1では全世界のスマートフォン売上の75%がAndroidでSamsungのリードが続く

【抄訳】

Gartnerがさきほど(米国時間5/13)、2013Q1のモバイルハンドセットの売上データを発表したが、その核心部分はAndroidの続伸とSamsungのトップ独走だ。GoogleのモバイルプラットホームAndroidは、今ではハンドセットの全売上台数の75%近く(1億5600万台)を占め、1年前に比べて20%伸びている[Table 3]。スマートフォンの売上は前年同期比で6300万台増えて2億1000万台となり[Table 2]、ハンドセットの全売上4億2500万台[Table 1]の半数に近い。ただしモバイルハンドセット全体の売上は前年同期比でわずか0.7%の増だから[Table 1]、スマートフォンなどのハイエンド機が今のモバイル業界の成長を支えていると言える。

Samsung自身は売上台数を公表しないが、Gartnerの推計では同社が全スマートフォンの売上の約31%を占め、次位のAppleの18%を大きく引き離している。前年同期では両社のシェアはほぼ拮抗し、差は5%しかなかった[Table 2]。Samsungはこのところ新製品の看板機が好評だから、今後さらに差が拡大するものと思われる。ただしAppleにはiPhoneの新機種という未知数要因があることを忘れてはならない。それが噂どおりの低価格機なら、途上国市場にも食い込み、Androidと十分に競合できるかもしれない。

“新製品のGalaxy S4は、S3と比較して、革命的というよりやや進化した製品にすぎないが、それでも人気製品として売れると予想される”、GartnerのアナリストAnshul Guptaはそう書いている。

上位2社と3位とのあいだの差はあまり縮まらず、Sumsungのリードが続いている。“OSは明らかに二者寡占で、Androidの優位は今後も変わらない”、とAnshulは書いている。

しかし細かく見ると、AppleとSamsungのスマートフォンのシェアは計49.0%で、前年同期の50.1%から微減し、そのぶんスマートフォン市場の多様化が進んでいるとも言える。[Table 2]に見られるようにスマートフォンは3位以下の変動が激しく、LGとHuawaiは1年で順位が逆転している(LGは新製品の4Gハンドセットと低価格スマートフォンが寄与か)。ただし5位のZTEも含めて3位以下の3社はいずれも、スマートフォンにおけるシェアが1年前に比べて伸びていることが印象的だ[Table 2]。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


世界のスマートフォン市場の2013年第1四半期―Androidが64%、Windows Phoneが堅実な伸び(Kantar調べ)

今日(米国時間4/29)、Kantar Worldpanel Comtech(WPPグループの市場調査会社)が発表したレポートによれば、GoogleのAndroid OSは世界のスマートフォン市場で首位に立ち、引き続き勢力を拡大している。

これは毎年実施されている主要市場における四半期ベースの調査で、Kantarのオーストラリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、イギリス、アメリカの各現地法人が調査にあたった(記事末に表あり)。3月31日以前の12週間においてこれらの地域で販売されたスマートフォンのうち、Android onは64.2%を占めていた。

主要市場のうちAndroidがトップでなかったのは日本だけだった。ここではAppleのiOSがわずかにAndroidをしのいでいる(それぞれ49.2%、45.8%)。 他の市場では飽和に近づいている場合(アメリカ、イギリス、ドイツ)でも、成長中(中国)でも、経済危機のさなか(スペイン)でもAndroid携帯が首位を占めた。スペインでは全スマートフォン販売数のなんと93.5%を占めて新記録となった。

Kantarのレポートは、年間アメリカで24万人、ヨーロッパで100万人などの大規模な聞き取り調査に基づいている。その分析によると、Samsung Galaxy S4とHTC Oneという有力なAndroid製品2機種の発売で、Androidの優位は向こう数ヶ月でさらに広がりそうだという。

Kantarの調査によると、アメリカでAndroidの他に市場占有率を増加させているプラットフォームはWindows Phoneだけだ。この傾向は先月から現れていた。Windows Phoneは対前年同期比(以下同様)で1.9ポイント上昇し、5.6%に達した。その大部分はNokiaの製品だ。

アメリカ以外でもAndroidの優位とWindows Phoneの増加という傾向が広く見られた。ヨーロッパの5ヶ国ではWindows Phone が6.5%を占め、2.5ポイントアップしている一方、 Androidは68.8%で10ポイントのアップだった。同様にオーストラリアでもAndroidは63%弱を占め、8.8ポイントアップした。ここでもWindows Phoneは0.8ポイント、アップして4%強となった。〔日本は前年のデータがないため変化は不明〕

ではWindows Phoneが増加している理由は何だろう? Kantorのアナリスト、Mary-Ann Parlatoによれば、WPのメーカー(主としてNokia)が従来フィーチャーフォンを使っていた層に対して最初のスマートフォンとして強力にプロモーションをかけたことが大きいという。

なるほど、新規の販売するではスマートフォンがフィーチャーフォンを追い越す状況になっているものの、現在利用されている携帯電話全体で考えると、まだまだフィーチャーフォンの数のほうが多い。Kantarの分析によれば、Nokiaのカラフルで機能がシンプルで安価なWPは初めてスマートフォンを使うユーザー(アメリカではWPの52%を占める)に魅力的なものとなっているのだという。

これに対してAndroid とiOSのユーザーは大半が過去にスマートフォンを使っている(それぞれ 51%、55%)。 Windows Phoneがフィーチャーフォンのユーザーに特に好まれるという傾向が事実なら、WPは今後さらに有利になるかもしれない。イギリスではスマートフォンの普及率が63%という高率で、同時にWPの市場占有率も7%と好調だ(絶対的にはさほど高いレベルではないが)。〔今回Windows Phoneの市場占有率がもっとも高かったのはイタリアの10.9%、最低は日本の0.3%〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


2013年のスマートフォン総台数は14億, 3位Windows Phoneは4500万, 4位BlackBerry 2000万

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ABI Researchが、世界のスマートフォンとタブレットの市場動向に関する2013年の予測を発表した。まず、ユーザが日常使用している総台数はスマートフォンが14億台、タブレットが2億6800万台、前者ではAndroidがリード、後者はAppleの支配が続く。MicrosoftとBlackBerryはささやかなシェアで市場に残るが、デベロッパにそっぽを向かれるほどの小ささではない。ABIの報告書は、“2頭の馬と2頭のポニーのレースだ”、と言っている。

ABIの数字がIDCStrategy AnalyticsGartnerなどのそれと違うのは、製品の出荷数ではなくて、ユーザの手元数に着目しているところだ。そこで、ABIによると、MicrosoftのWindows PhoneとBlackBerry 10は、小さくてもまだゲームを続けられるだけの力はある。

2013年の終わりには、世界中でWindows Phoneデバイスは4500万台、BlackBerry 10は2000万台がユーザの手中にある。そのマーケットシェアはそれぞれ、3.2%と1.4%だ。Androidは7億9800万(57%)、iOSは2億9400万(21%)だから、2頭のポニーはとても小さいが、でもデベロッパが手を出す気になるだけの数は維持している。消費者がスマートフォンに求めるものはアプリだから、この点は重要だ。

“MicrosoftとBlackBerryは、シェアが小さすぎてデベロッパが関心を向けず、それに伴って新しいアプリが登場せず、将来の売れ行きがさらにダウンすることを恐れていたが、弊社の見解としては、これだけのインストールベースがあれば両者は十分、ゲームに残れる”、ABIのアナリストAapo Markkanenがこう書いている。

Windows PhoneのハンドセットのトップメーカーであるNokiaとBlackBerry(旧社名RIMから社名を変更)二者は、これを読んで複雑な心境だろう。それは、行けるかもしれないという希望の兆候であると同時に、今のAndroidの勢いを見るかぎり、マーケットシェアが二桁になるのは近未来ではなさそうだ。相当長期間デベロッパの関心をつなぎ止めるためには、さらなる投資と労苦が必要だろう。

Markkanenは本誌TechCrunchの取材に対して、“現在の販売予測から見て、BBやWPのインストールベースでのシェアが向こう5年以内に二桁になることはない。伸びるとしても急激には伸びない。むしろ、二人の弱者が生き残りを賭けて食い合いをすることもありえる。市場は、よく言われる2頭の馬のレースではなく、3頭でも4頭でもない。2頭の馬と2頭のポニーのレースかもしれない”、と語った。

2013年のタブレットに関しては、IDCが今朝(米国時間1/31)、昨年の最終四半期に売れたタブレットの過半数がiOS製品だ、と報告した。ABIのユーザの手元数の数字でも、iPadは1億6600万台強の62%に対し、Androidタブレットはわずかに7500万台だ。Windowsタブレットは、今年の終わりで現用数が550万台、という予測である。

スマートフォンとタブレットは全体として今年も大きく売れ行き〜現用台数を伸ばすので、その大きな成長カーブには、MicrosoftやBlackBerryにとっての機会もある。ABIが予測する成長率は、スマートフォン44%、タブレット125%だ(対2012年比)。

画像: Flickr

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))