ツイッター、「Proアカウント」のプロフィール設定を全ユーザーが利用可能に

Twitterの発表によると、同社は「Proアカウント」のプロフィールを、全世界の全ユーザーが設定できるようにした。これまでユーザーは、Proアカウントにするためには申請が必要だったが、今後はプラットフォーム上の誰でも、自分のアカウント設定から直接、Proアカウントになることができる。

TwitterはProアカウントを「プロフェッショナルのためのTwitter」と呼んでおり、ブランドやクリエイターが特別なツールを使って自分を目立たせ、広告やTwitterの今後のeコマース機能で簡単にコンテンツを宣伝することができる。たとえば「ショップモジュール」機能でブランドや企業やその他のリテイラーは、企業のプロフィール上でダイレクトに自分の製品や商品を紹介できる。

Twitter Business:この度、全世界で誰もが利用できるようになったProアカウントは、Twitterの新しいツールで、みなさんがプラットフォーム上で、ユニークでわかりやすいプレゼンスを提示することができます。

ユーザーがTwitter for Professionalsのタブを見つけるためには、アプリ上のホームタイムラインからスワイプしてサイドバーを開く。するとプロフィールの設定の下に「Switch to Professional」(プロフェッショナルに切り替える)も現れる。

Proアカウントの設定をセレクトしたら、プロフィールに表示するカテゴリーの指定を求められる。自動車やアパレル、衣料、広告 / マーケティング、美容など、自分に合ったものを指定する。するとTwitterは、アカウントタイプの設定を求める。タイプはビジネスとクリエイターの2種類だ。Twitterによると「ビジネス」タイプはブランドや小売店、サービスプロバイダー、企業などに最適だ。「クリエイター」タイプは有名人やアーティストやインフルエンサーなど用となる。タイプの設定は、今後気が変わったら変更してもよい。

Proアカウントに変更したら、トピックのフォローや広告キャンペーンでツイートを宣伝、プロフィールを自分に合ったモジュールでカスタマイズすることなどが奨められる。モジュールには、aboutのモジュールやショップモジュール、そして2021年Twitterが買収したニューズレターサービスRevueのユーザー用のニューズレターモジュールなどがある。

Proアカウントが不要になったら、設定で「Edit Professional Profile」(プロフェッショナル・アカウントプロフィールを編集する)を選び「Switch Account Type」(アカウントタイプを変える)をセレクトするとよい。

同社は、Twitterを仕事に使ってる人なら誰でもプロフェッショナルに分類している。Proアカウントの資格を得るためには、ガイドラインへの違反が複数回ないことや、アカウント名や履歴、プロフィールの画像などがすべて真実であることが必要だ。パロディやファンのアカウントは、Proアカウントを獲得することができない。

画像クレジット:Twitter

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Tumblrが投げ銭機能を拡張、ブログでのチップも可能に

米国時間3月30日、Tumblrがチップジャー(投げ銭)機能を拡張して、iOSアプリとウェブアプリケーションではブログに対しても投げ銭できるようにすると発表した。同社は投げ銭機能を先月導入し、ユーザーがポストに対してチップを置けるようにしていた。本日の機能拡張で、ユーザーはブログにもチップを置けるようになる。Tumblrによると、個々のポストではなくブログに対してチップできるのでクリエイターにとっては有利だという。今回の機能拡張で、ユーザーはブログにもチップできるようになる。Tumblrは、この拡張は、チップを特定の投稿に結びつけることなく、ブログでのチップを許可するため、クリエイターに利益をもたらすという。

プロフィールやブログ画面で、ブログでのチップを有効にすることができるようになった。チップに登録すると、ブログ画面のヘッダーにチップボタンが利用できるようになる。ウェブ上のブログでチップをするには「Tip」ボタンを選択し、贈る金額を選択することができる。iOSアプリでは「Support」ボタンを選択することで、チップを送ることができる。Tumblrによると、近日中にAndroidアプリにブログレベルのチップ機能を追加する予定という。

ユーザーがクリエイターにチップを贈る場合、それといっしょにメモを送ることもできる。匿名での投稿も可能できるが、その場合、投稿者はメッセージを残せない。チップは1人100ドル(約1万1200円)までとなっている。

Tumblrは手数料などを取らないが、クレジットカードの通常の手数料は取られる。同社が以前、語ったところによると、モバイルのチップ機能はAppleやGoogleの課金システムとは関係ないため、クリエイターが30%の手数料をとられることもない。

同社の投げ銭機能は、2021年秋のPost+の立ち上げに続くもので、それによりユーザーは一部の記事に課金できた。しかしそんな有料ポストはあまり歓迎されず、一部のTumblrユーザーはTechCrunchに、サブスクよりも投げ銭の方が良いと語っている。Tumblrはクリエイターからのフィードバックを取り入れたようで、結局、Tumblr Tipsの立ち上げに至った。

Tumblrの他にもいくつかのプラットフォームが投げ銭機能を提供して、ユーザーがクリエイターに一度限りの支払いをできるようにしている。Twitterは2021年5月に投げ銭機能を導入して、数回のタップでユーザーがクリエイターにチップを贈れるようにした。またTikTokは10月に、アプリ内チップの機能をテストし始めている。この機能でクリエイターは、TikTok LIVE外にいるファンからもお金を受け取れるようになる。ギフトの提供は、すでにサポートされている。

関連記事:Tumblr、ブロガーが小遣い稼ぎできるTip Jar機能を開始

画像クレジット:MARTIN BUREAU/AFP/Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Twitterの「コラボレーション」機能は、ユーザーとブランドによるツイートの共同投稿を可能にする

Instagram(インスタグラム)には、「コラボ」(共同投稿)機能があるが、Twitter(ツイッター)はどうなのか? 同サービスは、複数のユーザーが1つのツイートを共同で投稿する”Collaborations”(コラボレーション)と呼ばれる機能を開発している。まだ一般公開されておらず、別のユーザーからコラボレーションを要求されたユーザーが受け入れた場合に限り有効になるものだ。これは、クリエーターと企業がブランド広告で提携する方法のヒントでもある。YouTube(ユーチューブ)、Instagram、TIkTok(ティックトック)をはじめとするライバルサービスの間ではすでに一般的になっているしくみだ。

Twitterのコラボレーション機能が最初に知られたのは、モバイル・デベロッパーのAlessandro Paluzzi(アレサンドロ・パルッチ)氏が 2021年12月にアプリのコードを発掘したときで、彼はTwitterが1つのツイートで2人が共同投稿者になれる方法を開発中であることを示す部分を公表した。このシナリオでは、ツイートの先頭にふたりのTwitterハンドルと名前が表示される。今年になってパルッチ氏は、ツイート作成画面にCollaborationボタンが追加されたことを報告し、 ふたりでツイートした「コラボ」投稿がTwitterタイムラインに表示されたとき、共同投稿者の2枚のプロフィール写真が重なって表示される様子を見せた。

米国時間3月29日、パルッチ氏は同機能の開発が進められていることのさらなる証拠を再び発見し、Twitter Collaborationsが動作するしくみを説明するスクリーンショットをツイートした。

その中でTwitterが説明しているところによると、ユーザーはまず個人あるいはブランドに対してツイートを”co-own”(共同所有)することを持ちかけ、要求が承認されるのを待つ。言い換えると、コラボレーションを強要することはできなくて、誰かをツイートにタグ付けするようなわけにはいかない。相手がリクエストを受け入れると、双方のアカウントがツイートの共同投稿者として表示される、とTwitterがこの紹介画面で説明している。

バルッチ氏はTechCrunchに、コードの中にこの機能を特定のユーザー、たとえばTwitterのスーパーフォローを使っているクリエイターに制限するような箇所は見つからなかったと語った。

いずれにせよ、Collaborations機能の追加は、Twitterが自らのプラットフォームをバーチャル・タウン・スクエアやリアルタイム・ニュース・ネットワーク以上のものに活用する方法を考えていることを示す新たな兆候と言えるだろう。

Twitterがここ数ヶ月テストしている数多くの新商品の中の1つは、Twitterをクリエイター・プラットフォームにして、フォロワーがお気に入りのアカウントをサブスクライブすることで、写真やビデオなどのメディアやプライベートなツイートなどのファン専用コンテンツをアクセスできるようにする、というアイデアだ。“Super Follows”(スーパーフォロー)と呼ばれるこの機能は、昨年10月に全世界のiOSユーザー向けに公開され、 今回の早期テスト期間ではiOSとAndroidユーザーが利用できる。資格要件によると、ファンにスーパーフォロー・サブスクリプションを提供するためには、クリエイターは米国拠点でフォロワーが1万人以上でなければならない。

クリエイターたちがTwitterを、サブスクリプションによる収益を生む有効なプラットフォームと見ているのかどうかはまだわからない。しかしTwitterにはこのプラットホームを使っているブランド広告主や、Twitterインフルエンサーなどと言われる大量のフォロワーをもつ有名ユーザーがたくさんいる。新しいコラボレーション機能には、この2つのグループを結びつけられる可能性がある。

もちろん、コラボレーション機能にはブランド契約以外にもいろいろな利用場面が考えられる。組織、会社、グループなどの共同声明や、複数の著者や制作者による作品、たとえばポッドキャストやニュースレター、ニュース記事などの宣伝にも使えるだろう。さらには、どんな理由であれ、一緒に何かをしたい人たちが楽しみのために使ってもいい。

Twitterは、しかし、Twitter Collaborationsの計画について現時点ではわれわれの憶測にまかせている。

コメント要求に対してTwitter広報担当者は、同機能はTwitterが現在「検討している」ものであることを認めただけで、機能や計画、提供日付などについての情報を明らかにしなかった。

画像クレジット:Bloomberg / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

イーロン・マスク氏が「次のTwitterを作りたい」と熱望しても心配する必要はない

Elon Musk(イーロン・マスク)氏が先週末、地震のソーシャルメディアプラットフォームの構築について「真剣に考えている」とツイートした。

「Twitterが事実上、公共の広場として機能していることを考えると、言論の自由の原則を守らないことは民主主義を根本的に損なうことになる。では何をすべきでしょうか?」と、TeslaとSpaceXのCEOで億万長者、連続起業家である彼はツイートした。

このツイートを読んで血圧が上がった人は、あなただけではない。深呼吸をしよう。彼のDogeSociælXアプリが登場するのは、まだ先の話だ。

マスク氏はこれまでにも、Teslaに関するばかげたミームや考え、さらには重要情報までツイートし、米国の規制当局が眉をひそめる以上の反応を示すと、ショックを受けたように振る舞った過去がある。しかし、マスク氏がTwitterで彼の奇抜なアイデアを実行に移すとなると彼の実績はあまり芳しいものではない。

マスク氏が、次のJack Dorsey(ジャック・ドーシー)になるという幻想を公言するのは、これが初めてではない。

2018年にTeslaのおかしな経営を、ジャーナリストたちに批判されたとき、彼は「Pravda」というウェブサイトを立ち上げると明言した。Pravdaはロシア語で「真実」という意味で、ロシアの歴史的共産主義者新聞(旧:ロシア共産党機関紙)の名前だ。マスク氏によるそのウェブサイトでは、読者がジャーナリストや編集者やメディア紙誌の「真実度」や「信頼度」を格付けできる。ありがたいことに、この彼のアイデアは実現しなかったが、今ではTwitter自身がメディアを評価する場になっており、ジャーナリストたちもそのことをよく知っている。

E.W. Niedermeyer:メディア批評家として有名で、客観的なジャーナリズムの擁護者であるイーロン・マスクは、Washington Postを買えばそれが自分の個人的なPR攻撃部隊になる、考えている。そう考えれば、今回の件も理解できる。

Faiz Siddiqui:マスクの衝動的で頑固な性格は、他社と違って戦闘的な姿勢を持つ自動車メーカー(Tesla)からの買い埋めを確保するための特別な戦略を必要とした。彼の記事へのコメントの求めに応じてマスクは「これで100回目だが、きみの人形使いによろしく」と言った。

E.W. Niedermeyer:公共の広場としてのTwitterの公正に関するマスクによる突然の真剣で本気の懸念は、メディアの正確さと客観性に関する2018年の懸念と同じで、彼(と彼のフォロワー)の不条理な迫害幻想を補強するための深い偽善的な策略だ。

マスク氏のTwitter生まれのアイデアが離陸するとき、それは次のSpaceXのような本物になったためしがない。

また彼の道化ぶりが際立った年である2018年、マスク氏は彼自身の「銀河系メディア帝国」を発表した。それは「Thud」と呼ばれる(最後に感嘆符が付いてもよい)コメディカンパニーだ。2021年、イーロン・マスク氏がサタデー・ナイト・ライブでホストを務めたあと、私はユダヤ教的なジャーナリズムの仕事に着手した。マスク氏がコメディメディアへの進出を企てたことを忘れていたThudの元従業員13人全員に連絡を取ったのだ。

誰もオフレコで話してくれる人はいなかった。「The Onion」の元編集者たちによって運営されたThudは失敗し、その後、履歴書の会話のネタにされました(元Theranos社員なら共感できるはずでだ)。これらのライターやデザイナーが、Thudについて振り返りたくないのも無理はない。同社のミニマリスト向けウェブサイトでは、Thud(Thudとはモノが落ちるときの「ドサッ」という音のこと)は「短命」で「その名のとおり」といわれている。

当初、マスク氏ははThudに200万ドル(約2億5000万円)を注ぎ込んだが、彼は突然その会社を去り、残された編集者たちに収益化の計画はなかった。

当時編集者のCole Bolton(コール・ボルトン)氏はVergeに対して「億万長者がバックにいるプロジェクトが突然、独立のメディアになるんだ。どうなるかわかるだろ」と語る

これまでにも、ネット上で突拍子もない発言をしてはおもしろがっていたこともあり、マスク氏が突然ソーシャルメディア帝国を作ろうとしていることに慌てる必要はないだろう(この帝国は銀河系でもないのだ!)。さらに、新しいプラットフォームの背後に大物がいる場合でも、それが軌道に乗るという保証はない。Donald Trump(ドナルド・トランプ)自身の新しいアプリ「Truth Social」は、メインストリームである4chanになる準備が整っているように思うかもしれないが、ローンチから数週間経っても、97万6985番目の待ちのままだ。また、一度入場しても、パーティーはあまり盛り上がらないようだ(「セクシーな女の子とのゴルフ」が好きな人は別だが)。

kelsey weekman:やっとTruth Socialの待ち行列を抜けたわ。

仮にマスク氏が独自のソーシャルメディアプラットフォームを構築したとしても、Twitterのようなリーチ力はないだろう。彼は7940万人のフォロワーを誇りBarack Obama(バラク・オバマ)やJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)といった人物に負けず劣らず、同サイトで最もフォローされているユーザーのトップ10にしっかりと入っている。しかし、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)やKaty Perry(ケイティ・ペリー)と違い、マスク氏はそのフォロワーを利用してヒトラーのジョークを口にしたり、Twitterの新CEOであるParag Agrawal(パラグ・アグラワル)氏をJoseph Stalin(ヨシフ・スターリン)に例えたりしている。注目すべきは、自由に発言することを許されないと不満を漏らしているマスク氏だが、これらの不適切なツイートはプラットフォームによって削除されなかった。ヒトラーのミームは彼自身が削除し、アグラワル氏への侮辱はまだ公開されている。

これは言論の自由の問題ではなく、あらゆるかたちの規制を嫌うマスク氏自身の姿勢に他ならない。マスク氏の約8000万人のフォロワーが彼の理論的な新プラットフォームに移行するかどうかは疑問だが、仮に移行したとしても、SECはマスク氏が共有するどのようなインサイダー情報についても責任を問うことができる。

Twitterは常にマスク氏の最も強力なツールであり、トランプ氏のように、SECがいずれ監視することになる新会社を立ち上げようとしても、何も得るものはないように思われるのだ。

これは、熱狂的な夢を実現できるほど裕福で自負心が強い権力者による脅威を心配することはない、ということではない。

結局のところ、マスク氏はトランプ氏より少しばかりビジネスが上手なのだろう。しかし、マスク氏のツイッターでの発言は、偏向的な対話しか生まず、マスク氏のツイートが市場を動かすことがあっても、とには、ただドスンと音を立てて落ちてしまうことを私たちは忘れている。

画像クレジット:Liesa Johannssen-Koppitz/Bloomberg/Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ツイッター、DMで特定のメッセージを検索可能に

Twitter(ツイッター)は、ユーザーがDM(ダイレクトメッセージ)で特定のメッセージを検索するオプションを展開するとツイートで発表した。これまで、DMを検索できるのは人の名前やグループチャットのみだった。今回のアップデートでは、検索バーを使ってキーワードで特定のメッセージを検索できる。この新しい検索体験は、iOSとAndroidのアプリおよびウェブで利用可能だ。

同社は、新しい検索アップデートの動作を示すGIFを共有した。検索バーには「レストラン」「本」などと任意のキーワードを入力することができる。入力すると検索結果が「すべて」と「人」「グループ」「メッセージ」の3つのカテゴリーにフィルタリングされる。「メッセージ」タブをクリックすると、そのキーワードが出てきたすべての会話を見ることができる。

この新しい検索体験は、iMessageやMessengerといった他のプラットフォームで特定のメッセージを検索する方法と似たような仕組みになっている。

今回のアップデートは、Twitterが個人ユーザーのツイートを簡単に検索できる機能をこのほど導入したのに続く動きだ。こちらのアップデートは、11月にiOSユーザーに提供が始まった。当時、Twitterはこの新機能を将来的にAndroidとウェブのアプリに展開する予定だと述べていた。この機能を利用できるユーザーは、ユーザーのプロフィールバナーの画面右上、3つの点のメニューの横に検索アイコンを目にする。そこでユーザーのツイートを検索するのにキーワードを入力することができる。

このような検索はTwitterでもすでに可能で、高度な検索をどのように行うか知る必要があっただけだ。例えば「from:@TechCrunch Twitter」と検索すれば、新しい検索機能にアクセスできるかどうかにかかわらず「Twitter」という単語を含むすべてのTechCrunchのツイートを見ることができるようになる。新機能は、その作業をよりシンプルにする。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターがTweetDeckを有料化か

Twitter(ツイッター)は、TweetDeck(ツイートデック)を同社のサブスクリプションサービスであるTwitter Blue(ツイッター・ブルー)のプレミアム機能にしようとしているらしい。モバイルアプリのコードを探索して開発中の新機能や変更を見つけているリバース・アプリ・エンジニアのJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏によると、現在、ソーシャルメディア巨人はTwitterのプレミアム商品を開発中で、同社のAndroid(アンドロイド)アプリでTwitter Blueに追加しようとしている。

最近ウォン氏は、Twitterが同社のAndroidアプリのTwitter Blue機能リストに、TweetDeckへの参照を追加していることを発見した。先週ウォン氏は、アプリのコードに、TweetDeckのアクセスをTwitter Blueのサブスクリプション・ユーザーに限定し、購読していない人を登録画面に誘導する部分を見つけた。

彼女はまた、もしTwitterがTweetDeckをTwitter Blueの有料機能にする計画を進めれば、サブスクリプションを利用できない地域にいる数百万人のユーザーを締め出すことなると指摘した。Twitter Blueは米国、カナダ、オーストラリア、およびニュージーランドでしか提供されていない。現在TweetDeckは無料で広告も入っていないため、Twitterのウェブインターフェースを使いたくない人にとって人気のサービスになっている。

この変更の可能性についてTwitter広報担当者に尋ねたところ、現時点で公表できることはない、とTechCrunchに話した。

2021年Twitter Blueが正式公開されたとき、Bloomberg(ブルームバーグ)は、Twitterが今後のサブスクリプション機能でTweetDeckの利用者に課金する可能性を報じた。しかし、実際にTwitter Blueが公開された時、TweetDeckへの言及はなく、ブックマークの整理やスレッドをすっきりした形で読んだり、「Undo Tweet(ツイート取り消し)」機能などのツールがあるだけだった。

TwitterがTweetDeckを有料にすることを考えたのはこれが初めてではなく、同社は今を遡る2017年にアプリを有料化する方法を模索していた。当時一部のTwitterユーザーは、TweetDeckにどんな機能が欲しいか、上位バージョンにお金を払うつもりがあるかなどを尋ねるアンケートに答えるよう求められたが、そのコンセプトが実際にテストされることはなかった。

Twitter Blueはオーストラリアとカナダで2021年6月にまず公開され、11月に米国とニュージーランドが続いた。提供地域の拡大とともに、Twitter Blueは最近公開されたTwitter Labs(ラボ)を通じて新機能をいち早くアクセスできる仕組みを追加したほか、Twitterが2021年春に買収したScroll(スクロール)経由で、数百種類のパブリッシャーのニュース記事を広告なしで提供開始した。米国でのサブスクリプションサービス料金は月額2.99ドル(約362円)。

TweetDeckは、サードパーティーアプリとして出発したが、2011年にTwitterが4000万ドル(約48億5000万円)で買収した。このサービスは、Twitterの投稿やアカウント管理を容易にし、複数のタイムラインとフィードを1カ所で見る便利な手段を提供している。

関連記事:さまざまな便利機能が使えるツイッターの有料サブスク「Blue」が米国とニュージーランドでも提供開始

画像クレジット:David Paul Morris / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nob Takahashi / facebook

米証券取引委員会「誰かがイーロン・マスク氏のツイートを監視しなくてはならない」

米国時間3月22日、証券規制当局は、自分たちにはTesla(テスラ)のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏を彼のツイートに関して召喚する権限があると発言し、連邦裁判所に対しこの会社幹部に好き勝手なツイートをさせないよう要請した。

マスク氏は、2018年にTeslaに関する特定のパブリックコミュニケーション、すなわち株価や株主価値に影響を与えるような乱暴なツイートについて事前承認を得るようマスク氏に求めた米国証券取引委員会(SEC)の行為を、「ハラスメント」「不当な行為」と呼んでいる。

当時マスク氏はSECの要求に従うことに同意したが、2021年同氏がTwitter(ツイッター)で自身のフォロワーに対してTeslaの持ち株の10%を売るべきかどうか質問し、その結果Tesla株が急落したことを受け、再び砲火を浴びた。その後マスク氏は160億ドル(約1兆9379億円)相当の株を売却した。そしてその直後の2021年11月にSECは、マスク氏が以前の合意に従っているかどうかを確認するために召喚状を発行している。

SECの調査に対し、マスク氏は2018年の同意判決を終了あるいは修正しようと試み、11月のTwitterでの問いかけに関する記録を要求する召喚状を破棄しようとした。

「2018年、SECによる処置を示談にするために、マスク氏は、Teslaに関連する公開発言の事前承認を必須にするTeslaの義務に従うことに同意しました」とSECのMelissa Armstrong(メリッサ・アームストロング)委員がニューヨーク市連邦裁判所に提出した書類に書いた。「マスク氏は、Teslaの義務が思っていたより不便であるとわかったから、あるいはTeslaの情報開示に関する制御と手続きが実際に維持、遵守されているかどうかをSECに調査されたくない、というだけの理由で修正最終決定を破棄することはできません」。

SECとの対立は2018年8月に遡る。当時マスク氏はTeslaを非公開化するための「資金を確保した」とツイートしたが、実際には買い戻しは行われず「数多くの不測の事態を招いた」とSECは説明している。規制当局は、Teslaの発言は詐欺的であり「虚偽で誤解を招く」ものであったと指摘した。マスク氏は潜在的財政パートナーとの契約条件や価格の交渉を一切しておらず、彼のツイートはTeslaの株価を6%以上急騰させ、著しい市場崩壊を招いたと規制当局は語った。

示談の結果、Teslaとマスク氏はそれぞれ2000万ドル(約24億円)の民事制裁金を支払い、マスク氏はTeslaの会長を辞任した。

その後マスク氏は、政府を批判し憲法修正第1項の下で言論の自由を行使した彼を罰したとしてSECを非難し、2018年から現在までのSECによる「数多くの要求」に対する不満を述べた。

「しかし主張された要求に関するマスク氏自身の歴史は信憑性に欠けるとともに、Teslaとマスク氏による新たな不法行為の可能性についても適切な審理が必要であります。これには、SECの2018年の要請行動を生じさせた行為も含まれます」とアームストロング氏は法廷提出書類で述べている。

それに加えて、同委員は、2018年の最終決定を修正してもマスク氏はTesla関連ツイートに対する監視から逃れられない、なぜなら同社の役員として「マスク氏は今もTeslaの開示に関する制御と手続きの対象だからです」と語った。

「マスク氏とTeslaがマスク氏のTwitterアカウントを使って投資家に情報を開示する限り、SECはTeslaの開示統制と手続きに関連する事項を合法的に捜査することが可能であり、マスク氏のTeslaに関するツイート、およびTeslaによる制御と手続きに関する公開発言の正確性もこれに含まれます」とアームストロング氏は語った。

関連記事:イーロン・マスク、TwitterでSECを挑発

画像クレジット:Yichuan Cao/NurPhoto / Getty Images

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ツイッターのiOS版アプリでGIFが作成可能に

Twitterアプリを使っているときに、iOSのカメラからGIFを作りたいと思ったことがあるなら、今日はラッキーな日だ。Twitterは、今、まさにそれができるようになったと発表した。

iOSで新しいツイートを作成する際に、カメラボタンをクリックすると写真、ビデオ、アニメーションGIFのいずれかを選択することができる。GIFの録画は数秒程度とあまり長くないが、まぁ一度や二度は便利に使えるかもしれない。

短いGIFを録画したら、ループ再生するか、Instagramのブーメランのように順方向と逆方向をループ再生するか、どちらかを選択できる。2秒以上のGIFを作りたいのでなければ、その可能性は無限大だ。

GIGを作成すると、データは自動的にカメラロールの画像フォルダに保存される。動画ではなくGIFだからだ。

最近、Twitterは数多くの新機能をリリースしているため、追跡が難しい。ユーザーが見逃しているであろう最近のアップデートには、スペースからクリップの投稿(Instagramの「親しい友達」リストといくつかのタイムラインアルゴリズムのごたごたを再現するかもしれない)がある。Twitterは、このGIF機能がAndroid向けに提供されるのかを明らかにしていないが、いずれいつものようにAndroidユーザーにも追加されるだろう。近いうちに、あなたも観葉植物のGIFを投稿することもできるはずだ。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

ツイッター、スペースの聴きどころ30秒を共有するクリッピングツールをiOSで限定テスト中

Twitter(ツイッター)は米国時間3月17日、スペース(Spaces)用の新しいクリッピングツールのテストを開始したと発表した。iOS版の一部のホストは、録音したスペースから30秒間のオーディオを切り取って、Twitter上で他のユーザーと共有することができるようになった。iOSのすべてのユーザーは現在、タイムライン上でクリップを見たり聴いたりすることができ、Androidとウェブ版のユーザーは、まもなくアクセスできるようになる。また将来的には、ホストだけでなく、すべてのユーザーにクリップ機能を展開する予定だ。

Twitterの広報担当者は、メールでTechCrunchにこう語った。「作成できるオーディオクリップの数に制限はなく、クリップはプラットフォーム上で30日間動作します。「現在、iOSユーザーはすでにタイムライン上でスペースのクリップを見たり聴いたりすることができ、AndroidやTwitter.comのユーザーも近々アクセスできるようになります。フィードバックを見ながら、近い将来、スペースのクリッピング機能をTwitter上のすべてのユーザーに拡張する予定です」。

ホストは、録音されたスペースからオーディオクリップを作成し、ツイートで共有できるようになり、クリップはそのスペース全体の録音にもリンクされる。この新ツールは、ホストが自分のスペースへの関心を高めると同時に、録音全体を共有することなく放送の特定の部分を強調するための方法だ。

Twitterスペースの登場を促したソーシャルオーディオアプリClubhouse(クラブハウス)は、2021年9月にクリッピング機能を展開した。この機能は、パブリックルームにいるライブリスナーが、直近の30秒間のオーディオを切り取って、どこでも共有できるようにするものだ。それらのクリップは、他のソーシャルメディアプラットフォームで共有することができる。

Twitterは過去数カ月間、スペースの機能を新たにいくつか導入し、サービスの充実を図ってきた。同社は、ホストが過去に録音したスペースの音声をツイートで共有できる機能「Spaces Recordings」に取り組んできた。2022年初め、Twitterは録音されたスペースを共有したホストに対して、何人のリスナーがライブ参加したか、また何人がその録音を後から再生したかを確認できる機能を提供し始めた

世界的なパンデミックで人々が家に閉じこもることを強いられていた中、ライブオーディオの人気は高まった。しかし、多くの国で規制が解除され、対面式のイベントが復活したため、TwitterやClubhouseなどライブオーディオルーム機能を提供する企業は、新機能を投入することでユーザーの囲い込みを図ろうとしている。

画像クレジット:

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(文:Aisha Malik、翻訳:Den Nakano)

ロシア、脅迫どおりInstagramのアクセスをブロック

ロシアは現地時間3月14日、Meta(メタ)傘下のInstagram(インスタグラム)をブロックするという脅迫を実行し、同国のユーザー数千万人へのアクセスを遮断した。

ロシアではInstagramは人気だ。Sensor Towerのデータによると、Metaのアプリの中で、ユビキタスなメッセージングサービスWhatsApp(ワッツアップ)に次いで2番目に人気がある。2014年以降、ロシアのApp StoreとGoogle Playで合わせて1億6600万回インストールされていて、Facebook(フェイスブック)の3倍人気がある。

ロシア政府は48時間の「移行期間」を経てInstagramへのアクセスを制限すると同国の検閲機関Roskomnadzorが発表した後、InstagramのトップAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は同国の8000万人に影響を与えるロシアの行動を非難した。

「ご存知のように、Meta Platforms Inc.は3月11日、同社のソーシャルネットワークFacebookとInstagramにロシア市民に対する暴力の呼びかけを含む情報の投稿を許可するという、前例のない決定を下しました」とRoskomnadzorは3月11日のブログ記事で、Metaがロシア人に対する暴力を助長したと非難している。

ロイターは先週、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえてMetaがコンテンツポリシーを密かに調整し、ウクライナ国内でのロシア兵に対する暴力の呼びかけを認めていると報じた

同社のグローバル問題担当のNick Clegg(ニック・クレッグ)社長は、このポリシーの変更を「自衛の表現としての言論に対する人々の権利を守る」ための一時的な変更と位置づけ、これを擁護した

「事実、もし私たちが何の調整もなしに標準的なコンテンツポリシーを適用した場合、私たちは今、侵攻する軍に対する抵抗と怒りを表現する普通のウクライナ人のコンテンツを削除することになり、それは当然受け入れ難いとみなされるでしょう」とクレッグ氏は書いている。

ロシア政府によるInstagramの制限は厳しいように聞こえるが、経験豊富なユーザーはブロックされた同アプリにアクセスするためにVPNとTorを使って自分の位置情報を隠す方法を見つけることができる。Twitter(ツイッター)は先週、ロシアの規制を考慮して独自の検閲回避策を開始し、ユーザーを専用Torバージョンに誘導している。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッター、被害者の妊婦を「とてもリアルなメイクをした役者」と主張するロシア大使館のツイートを削除

隣国ウクライナへのおそろしい侵攻が拡大するのにともない、ロシア大使館に関する一連のTwitterアカウントは誤情報をばらまいているが、長くは続かないだろう。

というのも米国時間3月10日、Twitterはマリウポリの病院爆撃の現場から避難しようとする被害者の妊婦を「とてもリアルなメイクをした役者」だと主張する、特にひどいツイートに対して行動を起こしたからだ。そのアカウントはロンドンにあるロシア大使館のもので、現在行われているウクライナでのロシアに侵略行為に関する嘘の情報を熱心に撒き散らしていた。

爆撃の後の妊婦の写真へのレスとして@RussianEmbassyは次のようにツイートした。

彼女のメイクはとてもリアルだ。美容に関する彼女のブログも良くできている。しかも彼女は爆撃のとき、その産院にいたはずがない。あそこはかなり前からネオナチのアゾフ連隊が占拠し、スタッフ全員がそこを退去するよういわれていた。

このデマは、ロシア語のTelegramチャンネルから発信されたようで、病院にいたウクライナ人ブロガーが、爆破現場で2人の異なる妊婦の役を演じていたと非難している。

ロシアはウクライナへの軍事侵攻を否定し、歪曲し続けている。それらには、簡単にばれる嘘がくっついていることが多い。しかし、その情報は現在でも誤報のエコシステムの中で跳ね回っている。そしてますます活発になり、次のもっと奇怪な主張を煽っている。

Twitterはこの24時間で、ロンドンのロシア大使館による少なくとも3件のツイートをルール違反で削除している。それでも、大使館のフィードのトップに固定されたツイートは、ウクライナが、地元の指導者がロシア政権に支援されている同国東部の2地域の人々を「絶滅」させようとしていると非難している。

「絶滅」という言葉は、ウクライナへの宣戦布告を正当しようとするロシアの大統領ウラジミール・プーチンの、誤解を招く表現に呼応している。プーチンは2022年2月、「本日、ドンバスで起きていることはジェノサイドだ」と宣言し、侵攻のための偽りの基礎を築いた。侵攻に関するロシアの偽情報に対して、Twitterはどのような線引きをしているのかに関しては問い合わせをしている。

ロシアが「バーチャル」な大使館の存在を利用して自分たちだけの説をばらまくのは、これが初めてではない。Atlantic CouncilのDigital Forensic Research Lab(デジタル犯罪捜査研究所)は、ロシア政府が公式と非公式のアカウントのありとあらゆるかたちで組み合わせて、その歪曲されたメッセージをオンラインで増幅している方法を調査研究している。

上級研究員のBen Nimmo(ベン・ニモ)氏は「使用するチャネルの一部は明白かつ公式で、その他は内密で独立と称しています。すべてが協働して複数の声と視点を装い、組織化されていることを隠蔽します」と述べている。

米国時間3月10日、Twitterは、少なくとも1つの、顕著な偽情報ソースsuspending @asbmilitaryに対するより決定的アクションを行った。このアカウントは、ウクライナに米国の生物兵器研究所があるという、偽りの陰謀理論の拡散で活動的な役割を演じた。バイデン政権は、生物兵器関連の誤報の殺到が、ロシアの化学兵器攻撃の前触れなのかもしれないと懸念している

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TikTokがロシアの「フェイクニュース」法を受け同国内での投稿を停止

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ツイッター、最新アップデートでレコメンデーションアルゴリズムの回避が容易に

米国時間3月10日、Twitterがアプリをアップデートして、アルゴリズムが集めた「ホーム」のタイムラインと「最新ツイート」を表示するフィードを容易に切り替えられるようにした。これまでは、タイムラインの切り替えは画面右上部にある「火花アイコン(星印の)」をタップし、元に戻るにもそうしていた。しかし、本日からiOSアプリではそのアイコンをタップすると、TwitterのHome(ホーム)ページ上で「ホーム」と「最新」の両方のタイムラインをピン止めして、スワイプするだけで行ったり来たりできる。

 

「ホーム」と「最新」のタイムラインがiOS上ではスワイプで移動できます。もうすぐAndroidとウェブでもそうなります。✨アイコンをタップして、最新ののタイムラインをホームタブにピン止め(または外す)すると、簡単にアクセスができます。

Twitterの説明によると、このアップデートで増えたオプションにより、最近のポストを「もっと目立ち、見やすく」した。また、現在、どっちを見ているのかわからなくなる混乱を少なくしている。

この変更は、一般的にテクノロジー企業によるアルゴリズムによるレコメンデーションシステムと、その内部的仕組みに関する透明性の欠如に対する規制圧力が増している時期に行われた。たとえば米国国会議員の超党派グループは、テクノロジー企業がユーザーデータを利用したレコメンデーションをしないバージョンを提供することを要求した「フィルターバブル透明性法案」を提出している。つまりこの法案は、ユーザーにテクノロジー企業のレコメンデーションアルゴリズムを無効にできる選択肢を与えることを求めている。

それ以降、Instagramは、時系列フィードの選択肢を再導入すると約束した。最新の投稿がトップに表示されるため、逆時系列と呼ぶべきかもしれない。

しかしTwitterにはすでにそのような選択肢があり、それを知らない人がいるだけで、最新の変更により機能がもっと目立つようになるかもしれない。火花アイコンは以前と同じ場所にあるが、それがTwitter自身にとっても使いやすくなった。

「最新ツイート」のフィードは、ユーザーの選択をサポートするだけでなく、ニュース速報のような状況で、情報の即時性が重要で、見逃したかもしれない「最高」のコンテンツをアルゴリズムが提案するよりも人々が注目するツールでもある。ロシアとウクライナの戦争が勃発し、現地で起きていることを知るためにソーシャルメディアのアプリを利用する人が増えている現在、特に有効な手段だろう。

Twitterは2021年10月にこの機能の公開テストを開始、フィードバックが良好だったので一般公開に踏み切った。

ローンチの時点ではiOSのみだが「近く」Androidとウェブにも展開される。その具体的な日付を確認しようとしたが、Twitterは「数週間後」とだけ述べている。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ツイッター、ロシアのユーザーがインターネットブロックを回避できるTorサービスを開始

Twitter(ツイッター)は、ウクライナ侵攻後のロシアでブロックされた数日後、Tor(トーア)オニオンサービスを起ち上げた最新の大手テック企業となった。このサービス開始により、ロシアのTwitterユーザーは、国全体で情報の流れを妨げている政府のインターネットブロックを回避できるようになる。

米国時間3月8日に発表されたこのプロジェクトの背後には、Torネットワークに長く携わってきたサイバーセキュリティ研究者Alec Muffett(アレック・マフェット)氏がいる。Twitterの新しいTorサービスは、マフェット氏が開発した、ウェブサイト所有者が数分で自分のサイトのドメインに「.onion」URLを追加できるEnterprise Onion Toolkit(エンタープライズ・オニオン・キット、EOTK)というツールをベースに、Twitterの「並外れた生産要件」に合わせてカスタマイズされたバージョンとなっている。

「これはおそらく、私が今まで作成した中で最も重要かつ待望されたツイートです」と、マフェット氏はツイートしている。「Twitterに代わって、彼らの新しいTor Projectオニオンサービスを発表できることを、大変うれしく思います」。

マフェット氏によると、このソーシャルメディアプラットフォームのTor版は、同氏がFacebook(フェイスブック)のTorサービス開始を手伝った2014年から、ゆっくりと開発が進んでいたという。Facebookは2016年の時点で、Torブラウザーを使って同プラットフォームにアクセスする人の数が、100万人を突破したと発表している。

Torネットワークは「オニオンルーター」とも呼ばれるもので、インターネットトラフィックを暗号化し、世界中にある何千ものサーバーを経由することで、ユーザーに匿名性と、監視や検閲からの自由を提供する。

Twitter in the Tor browser.

TorブラウザでTwitterを閲覧したところ(画像クレジット:TechCrunch)

TwitterがTorサービスを開始したのは、ロシアが情報の自由な流れを弾圧し続ける中、同国の通信規制当局であるRoskomnadzor(連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁)によって同ソーシャルネットワークのサービスがブロックされているようだと報道されてから、わずか数日後のことだった。この報道を受け、TwitterはTechCrunchに対し、ロシアのユーザーが同社のサービスに「ますますアクセスしにくくなっている」ことを認め、調査を行い完全なアクセスを回復するよう取り組んでいると述べていた。

Twitterは、Torサービスのタイムリーな開始が、ロシアにおける明らかなブロックと直接関係があるかどうかについては言及を避けたが、Twitterの広報担当者は、ユーザーがよりアクセスしやすいサービスを提供するための取り組みは、同社にとって「継続的な優先事項」であると述べ、Twitterがサポートするブラウザに、現在はTorが含まれていることも指摘した。

TwitterのTorバージョンのアドレスは次のとおり。twitter3e4tixl4xyajtrzo62zg5vztmjuricljdp2c5kshju4avyoid.onion

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ツイッター、モバイル向け新ショッピング機能「Twitter Shops」を導入

Twitter(ツイッター)は米国時間3月9日、新しいショッピング機能「Twitter Shops(ツイッターショップ)」を導入した。この機能では、販売者は最大50の商品のコレクションをキュレートし、Twitterのプロフィール上で紹介することができる。このモバイルファーストの機能は無料で利用でき、Twitterのプラットフォーム上で商品について話すだけでなく、実際にクリックして販売者の商品を閲覧し、精算するようユーザーを促すことが目的だ。

しかし、Instagram(インスタグラム)のネイティブのShops(ショップ)とは異なり、これらの取引はTwitter自体で行われるわけではない。ユーザーはまず、販売者のショップにアクセスするのに、販売者のツイートの上にある「ショップを見る」ボタンをクリックする。そして購入の準備が整ったら、その商品をクリックし、販売者のウェブサイトに移動して取引を完了させる。この体験はアプリ内のブラウザで行われ、TikTok(ティクトック)の新しいショッピング機能の仕組みと似ている。

Twitter Shopsは無料で使用でき、Twitterは現在のところ、テスト中の新製品で収益化していないとのことだ。

画像クレジット:Twitter

Twitter Shopsは、ここ数カ月の間に同社が行ったeコマースに関する他の取り組みの上に構築されている。

Twitterは昨夏、米国でeコマースの試験運用を開始し、ユーザーは販売者のプロフィールの上部にある「Shop Module」から商品を閲覧できるようになった。しかし、このモジュールでは、ユーザーがスクロールできる商品は最大5つだ。新しいTwitter Shopsでは、販売者はより豊富なカタログを掲載することができ、CSVファイル経由でアップロードすることができる。

このファイルには、商品名、説明、価格、その他の詳細を含む最大1万点の商品を含めることができ、販売者は、プロフィールに表示する商品50点の選択を簡単に変更することができる。

Shop Modulesに加え、Twitterは2021年11月、新しいライブストリームショッピングプラットフォームのテストを開始し、Walmart(ウォルマート)が最初のベータテスターに選ばれた。Twitterによると、Walmartはライブストリームで行われたイベントで200万回以上の視聴を記録した。しかしそれがどの程度のコンバージョンにつながったかは明らかにしなかった。Live Shoppingはその後、フードデリバリーブランドGopuff (ゴーパフ)やSamsung(サムスン)など、他のマネージドパートナーにも展開された。

新しいTwitter Shops、そしてShop ModuleとLive Shoppingの機能は、TwitterのShopping Manager内に設置されていて、販売者が利用可能なショッピング機能を設定・管理する入口になっている。このShopping Managerは現在、Twitterのマネージドパートナーに提供されているとTwitterは話す。

画像クレジット:Twitter

導入にあたり、Twitter Shopsは米国で@Verizon@ArdenCove@LatinxInPower@GayPrideApp@AllIDoIsCookUSなど数百のブランドと英語でベータテストされる。Twitterは今後、他の販売者やマネージドパートナーからベータ参加者を募って加わってもらう予定だ。

今回のeコマースの拡張は、Twitterがとんでもない速さで新機能を展開してきた一連の動きに続くものだ。この1年ほどの間に同社は、クリエイターツール(スーパーフォロー)、パワーユーザー向け購読商品(Twitter Blue)、ニュースレター(Revue)、NFTアバター、アプリ内投げ銭、ライブオーディオ(Twitterスペース)などを発表している。しかし、プラットフォームの収益を上げる新しい方法を見つけることに焦点を当てたこれらの取り組みが、誤報やプロパガンダの拡散に関連する分野(ロシアとウクライナの戦争が続く中でこれまで以上に重要だ)で取り組むべき、より重要な仕事から注意を逸らさせているという批判もある。

Twitterのeコマースへの取り組みに関するもう1つの課題は、ソーシャルネットワークがエンドユーザーにどのように受け止められているかということに関連している。テキストが多いという性質を考えると、TwitterのユーザーがTwitterを商品を発見する場としてとらえているとは言い難い(Twitterは、同社のライブビデオプラットフォームのPeriscope(ペリスコープ)や、TikTokよりも先に展開されてきた短編ビデオプラットフォームVine(バイン)などのサイトにもっと動画を追加するような取り組みを長年にわたって停止してきた)。

一方、今日のオンラインユーザーは、Instagramの写真や動画、そして最近ではTikTokの動画を通じて、ソーシャルメディア上で買い物をする傾向がある。特にTikTokのトレンドのバイラル性は、より自発的な購買を促す。TikTokは2月のイベントで、48%のユーザーが自社プラットフォームで商品を見てすぐに購入したことがあり、67%が買い物を考えていないときにも購入したとクリエイターに語った。

Twitterも明らかにそうした動きの一部を取り込もうとしているが、TikTokのようなライバルはオンラインショッピングを単なる追加機能としてではなく、没入型ビデオやパーソナライズされたホームフィードを通じてすでに提供している、予期しない発見の自然な延長線上にある機能として位置づけている。

Twitter Shopsは当面の間、iPhoneのTwitterユーザーのみが利用できる。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターがTor経由で匿名アクセスできる公式サイトを開設、ロシア当局による検閲回避のため

ツイッターがTor経由で匿名アクセスできる公式サイトを開設、ロシア当局による検閲回避のため

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images)

ロシア政府は今月初め、ウクライナ侵攻に伴い国内でTwitterをブロックしました。これを受けてTwitterがTor(The Onion Router)匿名化ネットワークを経由してアクセスできるWebサイトを開設したことが明らかとなりました。

これは元Facebookのセキュリティインフラストラクチャ担当者で、Tor Onionサービスの展開を容易にするEnterprise Onion Toolkitを開発したAlec Muffett氏がTwitterで表明したことです。「おそらく、私がこれまで作成した中で最も重要かつ待望のツイートだ」「Twitterを代表して、彼らの新しいTorプロジェクトのOnionサービスを発表できることを嬉しく思います」と述べられています。

Torとはデータを匿名で送信する技術のこと。The Onion Router、すなわち玉ねぎルーターと呼ばれるのは、わざと通信経路に多段プロキシおよびルーターを設定し、中継のたびに玉ねぎの皮のように暗号化を重ねることで送信元(IPアドレス)の特定を困難にする技術であるためです。

TwitterのTor版のアドレスは、https://twitter3e4tixl4xyajtrzo62zg5vztmjuricljdp2c5kshju4avyoid.onion。このURLにアクセスするためにはTor対応ブラウザをインストールする必要があり、Tor非対応のブラウザでは開けません。

このTor版Twitterサイトは、ウクライナ侵攻とロシア当局によるSNSや独立系メディアへのアクセスに対する締め付けが激しさを増す中で登場した文脈を考えると、史上最も重要なTor onionサービスの1つになると思われます。

米Motherboardに対して、Twitterの広報担当者は「わが社のサービスをよりアクセスしやすくすることは、優先すべきことであり続けています」とメールで語り、上記のTor版サイトのURLが含まれているサポートページに言及したとのことです。

Tor Project(Tor匿名ネットワークのソフトウェアの保守を担当している非営利団体)が管理しているデータによると、3月までにはTorリレーユーザーの12.77%がもともとロシアから接続していたそうです。またFacebookはすでに2014年にTor版を立ち上げており、1ヶ月で接続ユーザーが100万人を突破したと発表していました

いま現在のロシア国内では、ウクライナの現状の映像を流したり、ウクライナ侵攻を批判することが厳しく取り締まられています。それを受けてAnonymousがロシア国営TVなどの配信チャンネル乗っ取った一件もありましたが、独自の「正義」を持つ人々に任せきりにしていいとも思われません。TwitterやFacebookなど一応のフェイクニュースチェック機構を備えたSNS等を通じて、ロシアの人々が正しい情報に触れることを祈りたいところです。

(Source:Alec Muffett(Twitter)MotherboardEngadget日本版より転載)

ツイッター、クリエイターが収益を管理・分析するための新ツールをリリース

米国時間3月8日、Twitterは「Creator Dashboard(クリエイター・ダッシュボード)」という新たなツールを発表した。クリエイターはこのツールで、Twitter上で得ている収益やスーパーフォローチケット制スペースなどの収益化機能の収益効果を分析できるようになる。クリエイターはまた、このダッシュボードを使って決済の履歴や今後の支払いに関する情報を確認することもできる。

このダッシュボードには、アプリの「収益を得る」タブからアクセス可能で、米国では1万以上のフォロワーがいるiOSのクリエイターでチケット制スペースとスーパーフォローに参加している者が利用できる。スーパーフォローは、サブスクライブしているフォロワーに有料コンテンツを提供して、クリエイターが毎月の収入を得る機能だ。一方、チケット制スペースは、クリエイターが自分のスペースのブロードキャストにチケットの価格を設定できる。

Creator Dashboardで自分の収益を見たり、一定期間のスーパーフォローのサブスクリプションを調べたりできます。現在はiOS上の一部のクリエイターでテストしている。もちろん、あなたからのご意見も聞きたい。

Creator Dashboardには、新しいスーパーフォローのフォロワーたちのリストや、自分のサブスクリプションを更新したフォロワーのリスト、そして収益化機能による総収益額の予想が表示される。チケット制スペースに関しては、このダッシュボードが、これまでに売れたチケットの数やチケットを購入した人たちのリスト、そしてそれぞれのチケット制スペースの売上予測が表示される。

Twitterの広報は「Twitterは、人々が起こっていることについて会話をするために訪れる場所であり、クリエイターはそうした会話をリードするのに役立ちます。クリエイターダッシュボードで、私たちは彼らの推定収益をより理解するために透明な方法を与えることによって、Twitter上のクリエイターへのコミットメントを高め続けています」とTwitterの広報はメールで述べている。

同社によると、このダッシュボードは今後さらに拡張して、クリエイターが自分のコミュニティをより大きくする方法を見つけ、このプラットフォームで得られる収益を分析できるようにするつもりだ。

Twitterは2021年も、クリエイターをサポートする複数の機能やツールを展開してきた。10月には企業やクリエイターのために「Twitter for Professionals」を開始。この新しいプロフィール設定は、ユーザーがプロフィールを区別し、広告を通じてコンテンツを迅速に宣伝し、Twitterの将来のeコマースへの取り組みを活用するための追加ツールを提供するものだ。

Twitterはクリエイターのための収益化機能は導入したが、企業のための特別のプロフィールタイプはまだ広く導入していない。競合他社であるFacebookInstagramTikTokなどには、かなり前から用意されている。

また、10月にTwitterは、Twitter Spaces Spark Programと呼ばれる新しいクリエイター事業をスペースに導入した。これは期間が3カ月のアクセラレーター事業で、Twitter上の成功しているスペースに、金融や技術、マーケティングに関する支援を提供する。

画像クレジット:Twitter

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ツイッター、ロシアでのサービス完全復旧を目指す

Twitter(ツイッター)のサービスは引き続きロシアで部分的にアクセス可能だが、同社は米国時間3月7日、同国のユーザーが同社のサービスに「ますますアクセスしにくくなっている」という報道を認識していることを認め、現在調査中で完全なアクセス回復に取り組んでいると明らかにした。

「ロシアでTwitterにアクセスしにくくなっているという報道を承知しています。調査を行っており、サービスへのアクセスを完全に回復するために取り組んでいます」とTwitterの広報担当者はTechCrunchに語った。

ロシア国内のある情報筋は、3月5日からTwitterのウェブサイトにアクセスできなくなったと語ったが、モバイルアプリはまだ使えるとも述べた。

プーチン政権がウクライナ侵攻をきっかけに情報の自由な流れを締め付け続けていて、Twitterのサービスがロシアの通信規制当局Roskomnadzorによってブロックされたとの報道が3月4日にあった。

しかしTwitterはその際、ウクライナ侵攻が始まって以来、そして一部のロシア人が街頭で戦争に抗議した後、同社のサービスに影響を与えているスロットルに対する大きな変化は見られないと述べた

Twitterのラインは現在、部分的なブロックの暗黙の確認に発展している。

ロシアがウクライナでの戦争に関して情報空間の掌握を強化しようとしているのは間違いない。

また3月4日にはロシア議会が、軍に関する「フェイク」情報を報道すると最高で15年の禁固刑に処するという、フリーのジャーナリストを標的にした強硬な新法を可決した

同日、ロシア政府はFacebook(フェイスブック)へのアクセスを遮断すると発表した。これに対しFacebook / Metaの社長であるNick Clegg(ニック・クレッグ)氏は、自社のソーシャルネットワークはむしろ「信頼できる情報」のプロバイダーだという考えを示した。

しかし、クレッグ氏の皮肉な主張は、Metaがプラットフォーム上で広がるロシアのプロパガンダを発見したと発表してわずか数日後に行われた。同社は2月28日、偽情報でウクライナの人々を狙うロシアから操作されるFacebookとInstagramの約40のアカウントページグループのネットワークを取り締まったと発表したが、まさに国家が支援する「協調的な不正な行動」(別名:偽情報)がFacebookでホストされた最新の事例だった。もちろん、白黒はっきりさせることはできない。

(特に悪名高い例として、2016年の米国の選挙を標的としたロシア政府による選挙干渉の大規模な拡散を可能にしたFacebookの広告ターゲットプラットフォームの役割も参照して欲しい)

ウクライナ侵攻後、Facebookはロシア国内で平和を求める人々の声を増幅するためにも利用されてきた。例えば、地元のITワーカーがFacebookを使って反戦の請願書を広め、同国のテックコミュニティから数千の署名を集めることに成功した。

ロシア国内の情報筋によると、ロシアでは3月7日現在、Facebookにまだアクセスすることができる。しかし、Facebookアプリ経由ではアクセスできるが、ウェブではできない。

ロシアのインターネットを世界のインターネットから技術的に切り離し、VPNなどへのアクセスをブロックする(あるいは、ロシア人が.ruドメイン以外にアクセスすることを違法とする)など、より思い切った措置を取らない限り、ロシアが欧米のソーシャルメディアへのアクセスを完全にブロックするというのは疑わしいように思われる。モバイルアプリやVPN、あるいはTorを使用するなど、ウェブドメイン上のブロックに対する回避策があるからだ。

数年前、ロシアのTelegram(テレグラム)アプリをブロックする試みはほとんど失敗に終わったが、これは、モバイルアプリをブロックすることの技術的な難しさの一端を示すものだ。

しかし、ロシア人が外部の情報源に容易にアクセスできる能力を低下させ、一方で電波を国家統制のプロパガンダで溢れさせることは、あまりにも多くの市民に同じような効果をもたらすかもしれない。

ロシア議会が3月4日に採択した強硬なコンテンツ法案は、別のソーシャルネットワークTikTok(ティクトック)が従業員とユーザーに対する懸念を理由に、同国のユーザーが新しいコンテンツを投稿する機能を迅速に停止させるきっかけにもなった。つまり、プーチン政権は、ネット上の物語をよりコントロールするために、複数の手段を用いている。

また、2015年以降、ロシアは国家的なインターネットを構築するプロジェクトに取り組んでいて、まだそれを実現できていないとしても、デジタル情報空間を完全にコントロールできるようにしたいという野心を持っていることがうかがえる。

ウクライナでの戦争は、ロシアが自立したデジタル「セグメント」を作る取り組みを強力に推し進める可能性がある。2019年にプーチン大統領が示したように、西側がロシアのグローバルインターネットへのアクセスを否定するリスクを議論している(ただし、内部の技術開発も西側の制裁で大きな打撃を受ける可能性がある)。

2022年になってプーチン大統領は、ロシア人が完全にコントロールできない西側のウェブセグメントにアクセスすることを否定しようとし、検閲の取り組みが強化され、戦争態勢に入った。

ここ数日、欧州もプーチン大統領のウクライナでの侵略戦争を受け、ロシアのプロパガンダに対する独自の対応策を強化している。EUの議員たちは、ロシア政府の支援を受けた国営メディア、Russia Today (RT)とSputnikを前例のない禁止措置とすることに同意した

この禁止令は、TwitterやFacebookなどのオンラインプラットフォームと、従来の放送メディア(衛星放送など)を対象としている。

EUは、RTとSputnikの禁止令はロシアがウクライナ戦争を続ける限り続くとし、プーチン大統領がEUとその加盟国に対するプロパガンダをやめるまで解除しないとも明記している。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターが「ポッドキャスト」タブを開発していることが明らかに

Twitter(ツイッター)は、ソーシャルオーディオ機能「Spaces(スペース)」の開発を継続しているが、近いうちにさらにもう一歩踏み込み、そのモバイルアプリに「Podcasts(ポッドキャスト)」専用タブを追加する可能性があることがわかった。

モバイルアプリのコードを調べて開発中の機能を発見するリバースエンジニアによると、この機能追加によってTwitterにポッドキャスト専用のスペースが設けられることになるようだという。

TechCrunchでは、Twitterにユーザーがこの機能の展開を期待できるかと尋ねてみた。同社の広報担当者は「私たちは常に、人々がTwitterの会話に引き込まれるような新しい方法を模索していますが、現時点でこれ以上お知らせできる情報はありません」と答えた。

Twitterは、そのライブ音声サービスであるスペースの能力を拡張するために、ポッドキャスト風の多くの機能に取り組んできた。Clubhouse(クラブハウス)と同じく、Twitterでも今ではスペースのライブ録音した音声を後から聞けるようになっており、これはホストが新しい非同期のリスナーから、より多くのエンゲージメントを獲得するのに役立っている。録音中のスペースをライブで聞いている参加者の画面には、赤い録音ボタンが表示される。Twitterは、ホストが録音したスペースの聴取状況を確認できる機能の提供も開始している。

Twitter is working on Podcasts tab pic.twitter.com/64tTd3XPdu
— Jane Manchun Wong (@wongmjane) March 2, 2022

Podcastsタブは、録音されたスペースをブラウズして、このコンテンツにより多くのエンゲージメントを生み出すためのホームのように機能するのかもしれない。ライブのスペースにはすでに専用のタブが用意されているからだ。ポッドキャスト通気取りの人は、ライブの会話を録音しただけのものと、適切に編集してサウンドデザインしたポッドキャストとは全然違うと指摘するかもしれないが…。ともかく、そんな議論をする前に、Twitterがこの追加機能でどういうことをするつもりなのか、まずは正式に明らかになるのを待つことにしよう。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ツイッター、Birdwatchコミュニティのファクトチェックをより多くのユーザーに表示

Twitter(ツイッター)は、2020年10月に初めて明らかにしたコミュニティベースのファクトチェック構想「Birdwatch(バードウォッチ)」へのアクセスを拡大すると発表した。このサービスはこれまで、誤解を招く可能性のあるツイートにより多くの文脈を追加するためにメモを書いたり、評価したりすることに時間を投資した1万人の貢献者の小グループによってテストされてきた。しかし同社は、Birdwatchをより多くの貢献者に開放するのではなく、これらのメモをより多くの米国ユーザーが閲覧し、評価できるようにする。

米国時間3月3日から米国のTwitterユーザーの「少人数の無作為抽出された」グループが、ツイート上でBirdwatch のメモを直接見ることができ、メモを「役に立つ」「多少役に立つ」「まったく役に立たない」のいずれかで評価し、なぜそのように回答したのかを示して意見を提供できるようになると同社は述べた。このような発信はBirdwatchの改善に役立つ。

Birdwatchのもともとのアイデアは、Twitterにツイートを報告して検証してもらうことで、現在よりもはるかに速いペースでプラットフォーム上の誤情報に対抗するシステムを構築することだった。

2021年1月に正式にパイロットテストが始まった際にTwitterが説明したように、誤解を招く情報はオンラインですぐに広がってしまう。Birdwatchのメモはより迅速な方法でコンテキストを追加することが可能だ。さらに、Birdwatchのメモは、ユーザーがTwitterに報告して削除してもらうような問題のあるツイートで、実際にはルールを破っていないものについての懸念に対処するのに役立つ可能性がある。また、事実として正しいかもしれないが、問題の全体像を明らかにするための文脈を欠いているツイートの質を高めることができるかもしれない。

画像クレジット:Twitter

Twitterの発表のタイミングは、ワシントンポストの報道でBirdwatchサービスが初めて登場してから1年以上経っても、より広く展開できなかったと批判されてわずか数日後のことだ。

試験運用を開始して以来、Twitterはクリエイターツール(Super Follows)、eコマース機能、パワーユーザー向けのサブスクリプション商品(Twitter Blue)、ニュースレター(Revue)、NFTアバター、アプリ内投げ銭など、収益を伸ばすためのあらゆる種類の他のプロジェクトにリソースをさいてきた。

しかし、ロシア・ウクライナ戦争が激化する中、ソーシャルメディアにおける誤情報やプロパガンダの拡散により、より優れた(少なくともより迅速な)ファクトチェックがこれまで以上に求められている。Twitterは、ワシントンポスト紙へのコメントで、Birdwatchの試験運用を「非常に近いうちに」拡大すると述べている。つまり、今日の発表のタイミングは偶然ではない。

TwitterはBirdwatchの試験運用期間中に、メモ投稿者を嫌がらせから守るために自動生成されたエイリアスを提供したり、自分のメモが役に立つと評価されたり有り難られたりするとそれを知らせる通知を提供するなど、Birdwatchの改良を行った。ツイート上に表示されるには、まず十分な数のBirdwatch貢献者が異なる視点から評価を行う必要があると同社は述べている。また、Twitterは貢献者に出典を記載し、説明を明確にするよう促すアプリ内プロンプトリマインダーを追加し、Birdwatch貢献者がより多くのフィードバックを必要とするメモを評価するための「Needs Your Help」タブを導入した。

画像クレジット:Twitter

Twitterは2021年夏、APおよびロイターと協力して、プラットフォーム上の誤情報と戦うことを発表したが、これにはBirdwatchの投稿の評価への協力も含まれていた。

Twitterの調査によると、誤解を招く可能性のあるツイートに関するメモを見た後、その内容に同意する人の割合は、メモを見なかった人に比べて20%から40%少ないことがわかった。

Birdwatchメモは、3月3日からごく少数のユーザーに見えるようになるかもしれないが、一般公開にはほど遠い状態だ。まだ「試験的」なものだと考えられている。

また、Birdwatchの投稿者は必ずしも訓練を受けたファクトチェッカーやジャーナリスト、ある種の専門家ではないことから、コミュニティによるファクトチェックが誤情報を扱うのに正しいアプローチなのかどうかという疑問も引き続きある(さらに、ある分野の専門家であっても、別の分野の誤情報を適切に評価できるとは限らない)。その代わり、認証された電話番号を持ち、米国を拠点とする信頼できる通信会社を使っていて、最近Twitter違反をしていないことが条件とされている。

そして、あるファクトチェックが他のものと比べてどれだけ重要か、また、隠されたメモが真実を明るみに出すための正しい方法であるかどうかという問題がある。例えば、ミームアカウントが投稿したGIFでマーク・ハミルと確認された人物が、おそらく才能あるコスプレイヤーであることを知るのは良いことだが、検証済みの元スウェーデン首相や外交官がウクライナ・ロシア戦争での誤解を招く写真をツイートするとなると話は違ってくる。

Twitterは、Birdwatchメモを見て評価できるようになる米国ユーザーの数、あるいはTwitterの米国ユーザーベースの何パーセントに相当するかについての言及を避けた。

画像クレジット:Twitter

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

ツイッターによるロシア国営メディアRT(旧ロシア・トゥデイ)のEU限定ジオブロックは不安定なスタート

Twitter(ツイッター)は、ウクライナ侵攻後に欧州連合(EU)がロシアに科した制裁措置の一環として現地時間3月2日に発効したRT(旧ロシア・トゥデイ)とSputnikのEU全域での禁止を、不本意ではあるが遵守していると主張した。

Twitterの広報担当者は、今週報道陣の要請に応じて出した声明の中で、次のように述べている。

欧州連合(EU)の制裁は、EU加盟国において特定のコンテンツを控えることを法的に要求するものであり、当社はこれに従います。EU圏外における当社のグローバルな取り組みとしては、サービス全体にわたってこの種の国営メディアコンテンツを排除し、ラベルを通じて重要な文脈を提供することに引き続き重点を置いていきます。当社は、特に危機の時代において、自由でオープンなインターネットを引き続き提唱していきます。

しかし、TwitterがEUにおけるRTのコンテンツ配信を禁止する法的命令を実際にどの程度遵守しているかははっきりしない。

RT禁止令が発効して以来、欧州の一部のユーザーがロシア政府につながっているメディアの認証済みTwitterアカウントにアクセスしようとすると「アカウント保留中」という通知を目にしたと報告している一方で(以下の最初のスクリーンショット参照)、TechCrunchは、ジオブロック(特定の地域からの視聴の制限)を回避するためにVPNを使用しなくても、EU域内からRTのアカウントを閲覧できることを発見した(2つ目のスクリーンショット参照)。

EUにおけるTwitterの禁止措置対応をテストするために、フランスのユーザーがRTの認証済みTwitterアカウントを閲覧しようとしたときの状況は以下の通りだ。

フランスのTwitterユーザーがRTの認証済みTwitterアカウントにアクセスしようとしたときに目にした画面(スクリーンショット:TechCrunch)

しかし、3月3日にスペインからまったく同じことを試してみたところ、RTのアカウントへのアクセスはブロックされず、個々のツイート(国営メディアが同日朝にツイートした以下のものなど)も見ることができた。Twitterの「アカウント保留」通知は、EUの他の国でも表示され、スペインはその禁止措置の実施対象国に入っているにもかかわらずだ…。

スペインのTwitterユーザーは、まだRTのアカウントにアクセスできる(スクリーンショット:TechCrunch)

本稿執筆時点では、TechCrunchに協力したスペインのテスターは、TwitterのモバイルアプリやモバイルウェブからRTにアクセスすることがまだできた。

つまり、Twitterは今回、EUの制裁に違反しているように見える。

この問題が、スペインにおけるTwitterの禁止実行に、あるいはEU全体(加盟国は27カ国)に、どれほど広く(あるいは限定的に)存在するかは明らかではない。

さらなる「漏れ」も否定できない。特に、制裁が発効した直後はそうだろう。Twitterのコンプライアンスに問題があるのではないか、というのがここでの1つの解釈だ(更新:この読者からの指摘のように、ブロックは位置情報ではなく、ユーザーが申告した国に基づいていて、ユーザーがTwitterの設定で国を変更するだけで回避することができる、という解釈もある)。

英国ではRTのTwitterアカウントにアクセスすることができる。しかし、TwitterはEUの禁止令を遵守するために可能な限り狭い範囲での実施を選択し、これは意図的なものだ。それに、英国はもはやEU加盟国ではない。

英国は、RTのコンテンツをオンラインプラットフォームで配信することを禁止する同等の命令を国内で出していない。少なくとも現時点においてはそうだ。メディア規制当局のOfcomが現在、RTが同国の放送コードに違反していないかどうかを調査している(Ofcomはまた、オンライン安全法案の成立に先立ち、次期インターネットコンテンツ規則を監督する役割を大幅に拡大する準備を進めていて、将来的にオンラインコンテンツのモデレーションの決定に確実に関与することになる)。

EUの禁止命令を受けてTwitterがRTをジオブロックしている国のリストには、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイスも含まれていない。これらの国はヨーロッパに位置し、欧州自由貿易圏に属しているが、EUには加盟していない。

つまり、ここでもTwitterは、汎EU的な制裁を可能な限り狭く実施することを選択している。

この対応はApple(アップル)、Google(グーグル)とは対照的だ。2社は今週初め、それぞれのモバイルストアでRTのアプリへのアクセスをブロックしていると発表し、Appleはすべての国際マーケットでそうしている(ロシアを除く)。

Googleはそこまではしなかったが、Twitterよりも若干広範なジオブロックを実施した。また、前述のEUに加盟していない欧州諸国(英国、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、スイス)とEU諸国、ウクライナでのアプリへのアクセスもブロックしている。

マイクロソフトは2月28日「ロシアの国家的プロパガンダの露出を減らす」ため、WindowsアプリストアからRTニュースアプリを削除し、Microsoft Startプラットフォーム(MSN.comを含む)からRTとSputnikのコンテンツを一掃すると発表した。

そのため、ロシア国営メディアに対するTwitterの狭い範囲でのEUに限定したブロックは、流れから大きく外れているように見え始めている。

とはいえ、同社の主力製品はリアルタイムの情報サービスであり、そのため同社は検閲よりもむしろラベル付けやコンテキスト化を好む(そして今週初め、同社はロシアメディアにリンクするツイートにもラベルを付けると発表した)。

さらに、Twitterの声明が示唆するように、同社のネットワークは危機的状況下で特に大きな役割を果たすことができる。したがって、戦争中であっても、その中核となる実用性を低下させたくないという気持ちは理解できる。

同時に、ロシアのウクライナ侵攻によって、RTが発信する文脈は容赦無く変化している。そして、それを踏まえてTwitterが方針を見直したかどうかははっきりしない。

私たちは今、ロシアによる欧州の主権国家に対する侵略戦争を目撃しており、そこでは外国を標的としたプロパガンダが重要な戦略的役割を担っている。

だからこそ、EUの指導者たちはウクライナ侵攻によって、外国の情報操作に従事し、明らかにプーチン政権と結びついている2つの主要な国営チャンネルであるRTとSputnikを通じてプーチンのプロパガンダを自由に流し続けることを認めるのは危険だと非常に迅速に判断した。

それにもかかわらず、Twitterは(法的に)できる限り中立的でありたいと考えているようだ。

スペイン(EU加盟国)でテスターが遭遇した問題について尋ねられたTwitterは、RTのコンテンツをブロックできていない理由についての説明を避け、EUの制裁に「従うつもりだ」と述べた以前の声明に言及するにとどめた。

さらに質問をすると、Twitterの広報担当者は次のように答えた。「我々は禁止措置を実行しました」。

そうした説明から察するに、今回確認された問題は、禁止措置の不完全な実施例であり、Twitterが意図的に破ったわけではないようだ。そしておそらく、禁止令が法的効力を持つようになってからあまり時間が経っていないことも関係しているのだろう(EUの委員長は週末に警告を発していたが)。

できるだけ多くのツイートが流れることを好むと長い間表明してきた同社の姿勢を考慮すると、法的な禁止措置のいい加減な実行は、Twitterのずさんな実行に対する「バグではなく機能」の程度を意味しているのかもしれない。

TechCrunchは、このバグについて明確にするためにTwitterに圧力をかけた。しかし、指摘した問題に関して何度問い合わせても、明確な回答は得られなかった。

代わりにTwitterの広報担当者は、「country withheld content」(CWC)ページへのリンクと「どの国がどのような問題についてコンテンツの差し止めを求めているかについての最新の透明性レポートからのデータ / 説明」なるものへのポインタをTechCrunchに送ってきて「これが取り組み状況を理解する一助になれば」と付け加えた。

広報担当者が強調したテキストの塊(下部参照)は、Twitterがコンテンツへのアクセスを制限している国が現在20カ国であることを示している。つまり、行間を読むなら、それは遵守すべき非常に多くの異なる国別の命令があり、同社が完璧に実行するのに苦労していることを示唆しようとしている可能性がある。

そして3月2日、クレムリンにつながりのあるメディアに対するEUの禁止令が施行される前にEU当局は、コンテンツをデジタルで配信する可能性のある最後のメディアまで遮断することの難しさを考慮し、オンライン制裁の実施にある程度の進歩性を期待していることを示唆した(とはいえ、特定の地域の認証済みアカウントをブロックすることは、実際にはそれほど難しいことではないはずだ)。

TechCrunchが気づいたEUの禁止措置の実行に関するTwitterの問題の具体的な説明がどんなものであれ、1つだけはっきりしていることがある。それは、政策の実施に関する新たな失敗を見逃すことがあまりにも簡単だということだ。

私たちは現在、法的要求に応じて20カ国でCWCを使用しています。アルゼンチンオーストラリアブラジルカナダフランスドイツインドアイルランドイスラエル日本オランダニュージーランドロシアシンガポール韓国スペイントルコ英国です。この報告対象の期間中、Twitterはインドネシアで初めてコンテンツを保留にしました。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi