ウェブサイト構築のSquarespaceがページやコンテンツの有料会員制を実装できるコンポーネントを提供

ユーザーが多様な目的を持ったウェブサイトを作れるようにさまざまな部品的サービスを提供するSquarespaceがこのほど、収益化のための新しい方法としてMember Areasを開発した。このMember Areasは、ユーザーサイトが有料コンテンツをウェブサイトから提供し、その会員や会費を管理していくというサービスだ。

チーフプロダクトオフィサーのPaul Gubbay(ポール・グベイ)氏によると、パンデミックの最中、企業ユーザーは「さまざまな収益化の方法を試したいと思っている」という。すでにSquarespaceのサービスを利用して商品やサービスを販売したり、アポイントをとるためにも利用できるが、「Member Areasを使うと、専門知識やコンテンツの販売ができるようになる」という。

それはもちろん、一部の記事を有料にするオンライン出版のやり方だが、例えば出版とは縁のないシェフが、料理のビデオやレシピへのアクセスを有料化することができる。あるいはフィットネスのインストラクターがオンラインのクラスでお金を得たいと思う場合も良いだろう。

グループプロダクトマネージャーのKimberly Lin(キンバリー・リン)氏はSquarespaceで制作したウェブサイトにMember Areasを統合するやり方を見せてくれた。これによりウェブサイトのオーナーは、さまざまなページにさまざまなアクセス要件を割り当てることができる。会費を定期的に払うページや、1回だけ払えばよいページ、そして無料で登録できるページもあるだろう。

Member Areasでは、1つのウェブサイトが多様な会員制を設けることができるし、会員のみのポッドキャストやニュースレターも可能だ。サイトの作者は各会員のCRMデータにアクセスできるため、今後提供される多様なセグメンテーションツールを利用して、独自のユーザーセグメンテーションが可能だ。

Member Areasはアドオンとして提供され、その利用料は月額9ドル(約940円)からだ。グベイ氏は、Squarespaceで作ったウェブサイトがMember Areasを統合することはとても簡単だと強調する。どんなものでも、容易に有料化できるという。

リン氏はまた、Squarespaceのウェブサイトビルダーで作ったウェブサイトに有料化のためのページを追加した場合、セキュリティとページの保護は万全だという。ビジターは、有料サービスのページのURLから直接そのサービスにアクセスすることはできない。

グベイ氏は初期の成功例として挙げるのは、自分のウェブサイトにSquarespaceを利用している宝石店で、まず彼女によるデザインアドバイスを予約制にし、次にMember Areasを制作しそこでビデオなどのジュエリー関連のコンテンツを提供している。

「何よりも重要なのは、プロダクトとマーケットの相性だ」とグベイ氏は念を押す。「今後は、ユーザーがそのことを理解するようにすることにも、私たちは関心を持たなければならないず、ユーザーをこのプラットフォームの、多様な売り手になれるところへ案内していかなければならないと考えている」と語る。

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WebサイトビルダーSquarespaceがユーザーのビジネスツールの一環としてメールマーケティングを提供

Webサイトビルダーの今や老舗Squarespaceが、初めてメールマーケティングツールを顧客に提供する。CEOのAnthony Casalenaとプロダクト担当ディレクターNatalie Gibralterによると、Squarespaceというプラットホームは徐々にシンプルなWebサイトビルダーであることを超えて、eコマースアナリティクスなどの機能を加えてきた。

Gibralterによると、目標はSquarespaceをWebでビジネスをしたい人の“オールインワンのプラットホーム”にすることだ。“マーケティングツールのもっと幅広いスイートを構想しているが、メールはその最初の出だしだ”、という。

しかしeメールマーケティングツールは昔からいろいろある。スタンドアローンのツールだけでなく、Weeblyなど競合するWebサイトビルダーにも、メールマーケティング機能がある。しかしCasalenaとGibralterによると、主なアドバンテージはSquarespaceがメールマーケティングをもっと大きなプラットホームに統合していることだ。

大きなプラットホームというのは、Casalenaによると、“eコマース機能は前からあるので、各サイトにはその顧客に関する情報(購入履歴など)の蓄積がある。ユーザーがブログを併設していれば、顧客との優れた接点がすでにある。それらはいずれも、シンプルで使いやすいし、最初から的(まと)を得ている”、のだそうだ。つまり、メールマーケティングを展開するための情報リソースとしてのインフラがすでにある、と言いたいのだ。

[eメールエディター]
Squarespace Email Editor

またSquarespaceは長年のWebサイト制作から学んで、メールビルダーも単純明快ですっきりとしたプロフェッショナルなツールを提供できているようだ。Gibralterがやってくれたデモからは、そう感じた。

そのメールビルダーは、テンプレートがあるのでそれをカスタマイズすることから始める。コンテンツはWebサイトやブログからインポートでき、応答性の良いレイアウトにより、デスクトップでもモバイルでも見栄えが良い。スマートフォン上でもメールの作成やエディットがやりやすい。ダッシュボードからマーケティングの全体を概観でき、過去のキャンペーンとその成果も分かる。古いレイアウトの再利用もできる。

また、Squarespaceのアナリティクスツールと統合されているので、メールがオープンされたことだけでなく、それがそのユーザーのWebサイトへのその後のトラフィックや購入アクションを生成したかも分かる。

GibralterによるとSquarespaceは、必要な情報開示をちゃんとやっているかなど、法的なコンプライアンスでもユーザーのビジネスを助けている。ユーザーが使っている色も保存して、今後の一貫したブランド構築を助ける。この、使用色の統一という機能はとても役に立つので、Webサイトビルダーの機能にもしたい、と言っている。

でもGibralterはさらに曰く、これはマーケティング機能の始まりに過ぎない。顧客のセグメンテーションやドリップキャンペーンも今後の予定に載っている。

メールマーケティングはまず既存の顧客への無料の展開からスタートする。本格的な開始は秋からで、料金は月額8ドルだ。

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SquareがWebサイト作成サービスWeeblyを買収、オフライン小売顧客のオンライン化をサポート

Squareが、Webサイト作成サービスWeeblyを現金+株式3億6500万ドルで買収する合意に達した、と発表した

Squareは決済ソフトウェアと関連ハードウェア(レジなど)で有名だが、最近は買収により他分野にも事業を拡大している。たとえば食材宅配のCaviarや、企業向けのケータリングサービスZestyなどだ。

Weeblyは、使いやすいWebサイト構築ツールだ。ぼくみたいに個人が使うだけでなく、同社は最近、中小企業やeコマース企業の顧客開拓にも力を入れている

強力な競合他社のひとつであるSquarespaceは昨年末に、17億ドルの評価額で2億ドルを調達している

Squareによると、Weeblyの買収によって、オンラインとオフラインでビジネスを構築しようとしている起業家に、総合的なソリューションを提供できるようになる。またWeeblyの有料会員62万5000人/社の40%が海外なので、Squareのグローバル展開の足場にもなる。

SquareのCEO Jack Dorseyは、買収を発表するプレスリリースで、“SquareとWeeblyは、起業家の力になり彼らの支えになっていくことへの情熱を共有している。Squareはその旅路をインパーソン(in-person,実物人間)なソリューションから始めたが、Weeblyはオンラインから始めた。それ以降両社はともに、この二つのチャネルを橋渡しするサービスを構築してきたが、これからはさらに遠くまで、しかも早い歩みで、進んでいけるだろう”、と述べている。

Weeblyは2007年に、今もCEOのDavid Rusenko(上図)とChris Fanini、そしてDan Veltrが作った。Crunchbaseによると同社はこれまで、Sequoia Capital, Tencent Holdings, Baseline Ventures, Floodgate, Felicis, Ron Conway, Y Combinatorなどから3570万ドルを調達している。

Squareによると、買収価額にはWeeblyのファウンダーと社員のための、4年間の権利が確定する株式も含まれる。

アップデート:電話会議による記者発表でSquareの役員たちは、同社の企業買収は今後もより積極的に続くのか、と尋ねられた。CFOのSarah Friarはそれに対し、それは今後の出会いの質による、と答えた。今回のWeeblyの場合は、両社の協働関係が長年続いており、彼女によると、“Davidたちの起業家観がとても良い。企業文化という点でも、両社は似合いの仲である”、という。

Friarは、Weeblyの買収をSquareが今後さらに大々的に買収をしていく意思の現れと取るべきでない、と釘を差した。同社は今後も、“何かを自分で作ったり、パートナーを作ったりがメインになる”、と。

Weeblyのチームは、その多くがSquareに加わる。Rusenkoによると、買収を発表する全社集会を終えたばかりだ、という。

Rusenkoは曰く、“今は、とても高揚している。本当の共有と相互尊敬がこれにはある”。そしてチームには、“今後も末永くこのミッションを続けられることが、とても嬉しい”、と告げたそうだ。

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Webサイトビルダーの老舗Squarespaceが巨額$200Mを調達、評価額は$1.7B

誰もが容易に自分のWebサイトを作れる、いわゆるWebサイトビルダーSquarespaceは、創業から14年の老舗だが、今General Atlanticからの約2億ドルの資金調達を進めている。Bloombergによると、同社の評価額は17億ドルである。この資金調達プランと並行して、初期の社員や投資家から株を買い上げる計画もある。それにより、IPOを待たずして流動化(現金化)の機会が彼らに与えられる。

Squarespaceはずっと黒字企業で、今年の売上は前年比50%増の約3億ドルになる見込みだ。同社の大型ライバルで上場企業のWixは、今年の売上予測が4億2400万ドルだ。

Squarespaceは、同社が作ったWebサイトの上で顧客が製品を売れるようになったら、上場してもよい、と考えているらしい。つまり、しかりとしたコマース機能のあるWebサイトを、顧客が作れるようにする、ということだ。

CEOのAnthony CasalenaはBloombergにこう言っている: “それが目下、いちばん要望の多い機能だ。自分のブランドを作って何かを売りたい人が、多くなってるね”。

Squarespaceはこの前、General Atlantic, Index Ventures, Accelなどから7850万ドルを調達している。それに関してSquarespaceは、コメントを断(ことわ)った。

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モバイルファーストのWebサイトビルダーStrikinglyが創業5年後にシリーズAで$6Mを調達

Strikinglyを使って作ったWebサイト

創業から5年を経た、Y Combinator出身のWebサイト制作プラットホームStrikinglyが、ついにシリーズAの資金調達をすることになった。同社の発表によると、CAS Holding, Infinity Venture Partners, Innovation Works, Y Combinatorの元パートナーKevin Hale, そしてTEECらからの600万ドルのラウンドを完了し、さらに、途上国市場での成長を目指して、モバイルデバイスのみでWebサイトの制作と公開ができるアプリを最近ローンチした。

協同ファウンダーでCEOのDavid Chenによると、新たな資金は新たなユーザー獲得とプラットホームの機能拡張に充てられる。同社がシリーズAの資金調達を5年待ったのは、2012年の創業から2か月後に早くも黒字になったからだ。最初それは、かろうじて生活できるだけの、いわゆる“ラーメン屋の黒字(ramen profitability)”だったが、チーフプロダクトオフィサーのTeng Baoと、CTOのDafeng Guoを含む三名の創業メンバーを支えるには十分だった。2013年にはY Combinatorの冬季学期を受講し、そして今では世界の200か国にユーザーが存在するまでになった。

今Strikinglyは、これまでよりもっと積極的になり、東南アジアやラテンアメリカ、アフリカなどの途上国市場の成長機会を捉えていきたい、と考えている。すでに社員数は今年初めに比べて倍増の150名となり、新入社員の多くが製品開発のチームに配属されている。Strikinglyの顧客の約半数は個人のWebサイトを作るためにこのプラットホームを利用しているが、クライアントのためにサイトを作っているフリーランサーやデザイン工房なども少なくない。そこで同社は最近、そういう人たちのための再販事業を立ち上げた。

“全体的にきわめて順調だと思うけど、これからの本格的な成長のためには、うちの企業文化とメインの製品系列をもっと強化する必要がある”、とChenは述べる。

今度の資金の一部は、モバイルエディターの機能増強に使われる。東南アジアなどのモバイルファーストの市場で多くの顧客を獲得していくためには、ツールのアップグレードが重要だ。Chenによると、そのエディターはデスクトップエディターのモバイルバージョンではなく、最初からモバイル専用のエディターとして設計された。だからユーザーはスマートフォンだけを使って、自分のアカウントを管理し、サイトを作り、それを公開できる。

“最初のうちは、モバイルエディターを作れという助言に耳を貸さなかった。Webサイトを作るのはPCの方がずっとやりやすい、と確信していたからだ”、とChenは語る。“でもそのときには、PCなんか持ってない人の方が圧倒的に多いことに、気づいていなかった。実は当時から、スマートフォンの上だけでStrikinglyを使うユーザーが多かったのだ”。

2012年に同社がローンチしたときには、Strikinglyは初めてのモバイル対応のWebサイトビルダーだった。その後スマートフォンの普及に伴って多くの企業が同様の製品を提供するようになり、開発経験のない人びとでも比較的簡単に、モバイルフレンドリーなサイトを作れるようになった。今ではWix, Weebly, Squarespace, WordPressなどがStrikinglyの主な競合相手だ。

Chenによると、Strikinglyの主な差別化要因はそのまま、その主要な価値命題でもある。たった一つのランディングページからすべてが始まり、そこからeコマースのツールやブログ、モバイルアプリなどの主要な機能部位へ分岐していく。Strikinglyは起業家やスタートアップ、それにクリエイティブ分野のプロフェッショナルたちをターゲットとし、クライアントのビジネスの成長に合わせて機能やサービスを高度化していく。顧客の定着率は90%だそうだから、Strikinglyの戦略は成功しているようだ。今ではユーザーの96%が、友だちにStrikinglyを勧めているそうだ。

“これまでの5年間は、ユーザーと一緒に成長してきた”、とChenは語る。“小さなビジネスを始めた人が成長して会社っぽくなってくると、eコマースなどの高度な機能を要望してくる。そうやってユーザーとの二人三脚で、パワーユーザーのためのプロダクトを開発してきたのだ”。

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レストラン専門の管理を伴うWebサイトビルダーBentoBoxが早くもシリーズAで$4.8Mを調達

レストランのオーナーはやるべきことが多くて、そのためにいろんなスキルを持ち合わせている。でも、Webサイトを作るスキルは、ちょっと無理だろう。

そこでBentoBoxがお助けに登場する。

出だし好調(2013創業)の同社はこのほど、Bullpen CapitalがリードするシリーズAのラウンドで480万ドルを調達した。このラウンドに、Launch Capital, SeamlessのファウンダーJason FingerとPaul Appelbaum, RiverPark Ventures, InvisionのCEO Clark Valbergらと、シードのときの投資家たちが参加した。

BentoBoxはレストランのオーナーに、Webサイトの自由にカスタマイズできるテンプレートを提供する。完成後のWebサイトの、メニューのアップデートや、OpenTableなどを統合して行う予約処理、ケータリングの受注や手配、などの付随的な業務も簡単にできる。モバイルにも対応し、ある程度のSEO、そしてギフトカードの統合もできる(デジタル/物理カードの両方)。イベントのチケットを売ったり、預り金や契約の処理もできる。

Webサイトビルダーは大手のWixやSquareSpaceをはじめいろいろあるが、BentoBoxの売りはレストラン側がWebサイト管理者を置かなくてもよいことだ。CMS作業はすべてコードを書かずに行えるので、Webサイトのアップデートや新機能の追加などが簡単にできる。またカスタマイズも楽なので、機能やページが増えた場合のデザインの統一なども、容易だ。

これまでBentoBoxは世界中に1200あまりのユーザーを抱え、それらのレストランの各種トランザクション(予約など)を100万件以上処理した。

同社の提供機能が新たに増えると、それらもまた個々に有料の機能になるが、でもファウンダーでCEOのKrystle Mobayeniによると、レストラン1軒あたりの月額利用料は100ドルから500ドルまでぐらいだ。

今度の新たな資金は、マーケティングと営業の拡大に充てられる。また、同社だけでなく、顧客のレストランのための新しいマーケティングツールも開発していきたい、という。

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