新たなる展望:オンラインの専門家たちがGoogle Homeと音声検索を語る

本日(現地時間 10/4)サンフランシスコで行われたGoogleの秋の発表イベントにて、新型Pixel2の発表に合わせてGoogle Homeの小型版「Google Home Mini」、そして大型版の「Google Home Max」が発表されました。また、日本でのGoogle Homeの発売が正式にアナウンスされ、今週末発売とリリースされました。

そこでSEO Japanでは、今ホットなスマートスピーカーの日本上陸に先駆け、主要機能の一つである「音声検索」について、海外のオンラインの専門家たちが熱く語る記事をご紹介したいと思います。
今後数年で、私たちの生活になくてはならない存在になるかもしれない「音声検索」。
業界を牽引する世界の第一人者たちの見解を、ぜひチェックしてください。

— SEO Japan

Google Assistantへの質問を可能にした音声主導スマートスピーカーGoogle Homeは、2016年の11月に米国市場に登場している。国際的にこのデバイスが入手可能になっているという背景を受けて、我々は何人かの専門家にGoogle Homeに関してのこれまでの彼らが使用した体験と、この存在が音声検索の未来に対して何を意味するのかを尋ねる機会をいただいた。

Google-Home-Survey-Blog

Google Homeの国際的なロールアウトについて述べるために、我々は専門家に対してこのデバイスが検索行動、検索結果、検索順位、パフォーマンスをどのように変えるのかについての意見を尋ねた。特に、昨年Google Homeの数か月前にローンチしたAmazon Echoや、2017年の12月に参入してくる(?)アップルのHomePodなどのスマートスピーカーや音声入力のアシスタントシステムと比べて何が違うのかについて聞いた。
専門家たちの意見を集めるのに加え、スマートスピーカー戦争がマーケターに与え始めた機会と挑戦を見据えて、我々はGoogle Homeについて独自の調査を行った。

別記事:スマートスピーカー戦争について(英語)

Google Homeは現在Google Store(米)で$109で購入可能だ。

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このページでは、デバイスの機能概要とさらなる情報を提供する。

OK Google- 未来は何が起きる?

我々の調査では、次のことを聞いた。
・デスクトップファーストからモバイルファーストへ、そして音声ファーストとなるのか?そして、音声検索の発展はGoogleとオンライン検索の発展にとってどれだけ重要なことなのか?
・ガジェットスマートサーチ?スマートスピーカーの検索結果の経験はあるか?
・Google Homeは現在世界中で入手可能だが、あなたはアーリーアダプター?それともまだ懐疑的?
以下が専門家たちの意見

音声検索、Google Homeについての専門家の意見

バリー・シュワルツ氏
Search Engine Roundtable 創始者
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音声検索は、いま現在本当にエキサイティングな領域の一つだ。モバイル検索初期の頃を思い出すよ。今モバイル検索はデスクトップ検索よりも多くの割合を占めているし、音声検索が伸びていく様を見るのはきっと楽しいだろうね。音声検索はポジション0(強調スニペット)にフォーカスするSEOの重要性を増やす。この絶え間なく変わる展望には注目した方が良いね。

ルーカス・ゼレズニー氏
SEO and Social Media キーノートスピーカー
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2000年以降に生まれた若い世代にとっては、これはとても有用なものとなるね。私個人に関していうと、あまり音声検索は使わないけど。その代わり急いでいるときには、テキストから音声変換をする機能は使うよ。でも、概して言うと私は自分の音声で検索することはあまり好まないね。私はAmazon Alexaを持っていて、何度か「Hey Alexa、彼氏いる?」や「クリスマスソングをかけて」などとと聞いて遊んだことはあるよ。それ以外でいうと、胡散臭い検索結果を返すくらいしか有用性を見つけられなかったね。

結局、年がら年中自分の言葉をすべて盗聴されているような気分になって、使うのをやめて電源を切っちゃったね。概していうと、単純に必要がないからこそ私は音声検索には懐疑的だね。Google Glassが僕にとっては必要なかったようにね。

バルトシュ・ゴラレウィシュ氏
Goralewicz SEO Agency 共同創始者、CEO
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まずモバイル、デスクトップ、音声検索がそれぞれ別の役割を検索において担っていることを区別しなければならない。それぞれに長所、短所がある。これらの内の1つ(もしくは複数)をなぜ、そしていつ選択するのかを区別することは重要だ。私の見解としては、出身国や年齢に応じて人々は音声(検索)を別の用途で使っていると考えている。また音声検索はすでに重要だが、この新しい検索チャネルの特異性にライトを当てるのには、まだ十分なデータがないのだ。

現在Google Homeはガジェットに限定的されて考えられているが、遊ぶときはとても優れていて本当に機能的だということに驚いているよ。私は個人的にGoogle Homeは保有していないし、直近では購入する予定はない(なぜなら携帯電話で同じことができてしまうからね)一方で、モバイル端末では音声検索やGoogle Assistantはよく使うよ。

Googleの僕の質問に対する回答を聞くたびに、Googleがこの領域にこれだけ投資をしてきたことを尊敬する。私はいずれ音声検索は成長しさらに重要になると信じているが、現状ではどのように発展していくかを見守ることに専念していて、音声検索がすぐに本当のゲームチェンジャーになるとは思っていない。

ジョーダン・コエーヌ氏
Searchmetrics チーフエヴァンジェリスト
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私はGoogle Home とAmazonのEcho群の機器を試してきた。音声検索を搭載したスマートスピーカーにとってまだ初期の段階だとしても、全てのマーケターはこの領域に注目しなければならない。音声検索はニッチなカテゴリーを脱し、大きく広い領域になるだろう。
もちろん、時間はかかるー音楽をかけるよりも検索で使われるようになるためには少なくともあとは5年かかると、私は見ている。しかし全てのビッグプレイヤー、Apple、Google、Amazonであろうと音声検索を一つの注力カテゴリーとして取り組むこと示している。また彼らの人工知能に対する投資投資から、検索が自然言語処理の中で変化しており、マーケターはオンラインのユーザーのニーズに応えることに対して、非常にローカルで非常に集中的であることを強いられるであろう、ということが読み取れる。
とは言うものの、これらのいずれもが排他的ではない。デスクトップ、モバイル、スマートスピーカー、そしておそらく我々がまだ考えていないことの半分がマーケターにとって持っていなければならない戦略になるだろう。これはコンテンツを発展させられるプラットフォームと、たくさんの種類のコンテンツの種類を作り更新できる人員が必要であるということを意味する。

ジェイソン・バーナード氏
Freelance Search Marketing コンサルタント
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長期的に見れば、「音声ファースト」は「モバイルファースト」よりもゲームチェンジャーになるだろう。しかし、短期的に夢中にならないことが重要だ。モバイルのように一日にして成るような劇的なシフトではない。「音声検索」は数年をかけて成長し、我々に「広い戦略(=strategy)」を適応させる時間を与えてくれる。私がここで「strategy」と言ったことに注目してほしい。伝統的に、SEOは「狭い戦略(=tactics)」についてであった。ブラックハットはこれの極端な例だ。(私は興味がないが)
簡単な戦略(ホワイト、ブラックハットなど)は衰弱しており、もうまもなく消えるだろう。少々のリンクページ内に貼ったから、良いメタタイトルや素敵なページタイトルをつけたから、少々SNS上で活動を行ったから、というだけではもはや上位表示をさせることはできないだろう。
「音声ファースト」は、機械によるディープラーニングとソリューション提供者(あなた)による根強い戦略に必ず基づいていなければならない。どんなオンラインマーケターでも正しく理解しなければならない最も重要な側面は、文脈と信用だ。簡単に口にできる二つの小さな単語だが、構築するのはとても、とても難しい。いくつかの関連リンク、魅力的なメタタイトル、そしてページの関連タイトルは最低限の必要条件だ。ブランドの文脈と信用を築くことによって、競合よりリードすることができる。
とはいっても、「SEOの死」の悲しみは未成熟だ。ポジションゼロはこれからさらに重要になるだろう。「音声ファースト」は未来だが、我々はまだ現在を生きている。未来においてのみ機能し、現在は過ぎ去ってしまうだろう:)
私のアドバイスは、
短期的には、
・今日の(知的な)SEO戦略を続ける
中期的には、
・100%モバイルフレンドリー
・Google、Bingへ構造化情報(Schema.org/HTML5)の提供をしならなければならない。
長期的には、
・自然にこれらの機械が簡単に消化できるような言語で書く(Schema.org/HTML5)
・ブランドや商品のために文脈を提供する
・これらの賢い機械に対してブランドの信用を築き、あなたのブランドがそれぞれの種類、クエリの文脈において「市場で最高」であることを証明する
というものだ。
要約すると、「デスクトップファースト」「モバイルファースト」「音声ファースト」はお互いに排他的ではない。「音声ファースト」は未来の中で大きな部分を占めることになるが、デスクトップやモバイルと共存するであろう。

ジョー・ターンブル氏
Search London オーガナイザー & SEOブロガー
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デスクトップPCを持っていない人や、モバイルデバイスを今まで通りの使い方をできない人にリーチできるので、音声検索はオンライン検索の発展にとってとても重要になるでしょうね。キーボードでのタイピングができない人など(モバイルとデスクトップともに)などがその例。これらの人たちも検索をしてオンラインの世界を探索したいと思っています。音声検索はデスクトップやモバイルがやってきたように、他とつながる手段を彼らに提供するでしょう。
でも私は個人的には音声検索をそこまで使ってないわ。これからもっと実験をしていきたいとは思うけど。これまでは少し懐疑的だったけど、音声主導のデバイスのコンセプトは大好きね。理想的には、Google Assistantに家を掃除して、晩御飯を調理してくれて、つらいオフィスでの一日のあとに「おかえりなさい」と言ってほしいわ。もしかしたら未来ではやってくれるのかもしれないけど、あと数年は必要でしょうね。

ジョシュア・パンター氏
atom42 SEO スペシャリスト
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音声検索は盛り上がっているが、しかしながら屋外での利用や、公共の場で自身のデバイスに話かけても快適に感じるようになるには、まだ障害がある。正しく機能すれば音声検索にはさらなる利便性があり、検索結果に会話的な性質がある部分では音声検索によってもたらされる検索の数は増えるだろう。
この重要性から、Googleは音声検索をユーザージャーニーのより多くの部分で登場するための機会として見ていると思う。より世の中に受け入れられると、Googleにさらなる情報や検索行動とユーザーニーズのインサイトが与えられ、ユーザーとGoogleの間にはほぼシームレスな関係性が構築されるだろう。
私はスマホでは、すでに熱心なGoogle Assistantユーザーで、リマインダー、タイマー、情報取得などで使っているが、Google Homeはまだ購入していない。だから懐疑派とアーリーアダプターの間で揺れているね。
Google Assistantはとても有用だと思うが、ほぼ同じことをしてくれるモバイル端末があるので、部屋の中の固定デバイスにそこまで夢中ではないね。


この記事は、Searchmetricsに掲載された「New Horizons: Online Experts Weigh in On Google Home and Voice Search」を翻訳した内容です。


 

いかがでしたでしょうか?筆者自身もSEO業界に身を置くものとして、「音声検索」は考えなければならない領域であると思っています。
しかしながら今の戦略をすべて白紙にして、ポジション0(=強調スニペット)を目指すというのもいささか疑問があります。
バーナード氏が述べられたように、「短期」「中期」「長期」とフェーズ毎に分けて戦略を分けて考え、音声検索の動向をチェックし続けることが最善の手立てなのかもしれません。
— SEO Japan

コンテンツマーケティングの成果を倍増させるFacebook広告活用術

バズ部では、コンテンツマーケティングを実践し成果を上げているクライアント様に対して、さらなる成長を目指してFacebook広告の活用を提案している。 もし、あなたがコンテンツマーケティングの成果をもっと伸ばしたいと思って […]

コンテンツマーケティングの成果を倍増させるFacebook広告活用術

バズ部では、コンテンツマーケティングを実践し成果を上げているクライアント様に対して、さらなる成長を目指してFacebook広告の活用を提案している。 もし、あなたがコンテンツマーケティングの成果をもっと伸ばしたいと思って […]

モバイル専用サイトからレスポンシブ サイトに移行する方法

レスポンシブ ウェブ デザインを導入するサイトが増えるにつれて、ウェブマスターの方々の間で、モバイル用に別途設定する URL(英語)からレスポンシブ ウェブ デザインの利用に移行することへの関心が高まっています。ここでは、あなたのサイトが Google の検索結果でよいパフォーマンスが出せるよう、別々の URL から 1 つのレスポンシブ URL へ移行する際のおすすめの方法をいくつかご紹介します。

Googlebot にわかりやすい形でレスポンシブ サイトに移行する

レスポンシブ サイトの準備ができたら、移行時に考慮するべきポイントはひとつです。サイトの URL はデスクトップ向けバージョンでは変わらないので、必要な作業は、モバイル用の URL からレスポンシブ ウェブ デザインの URL への 301 リダイレクトを設定することだけです。

詳しい手順は次のとおりです。

  1. レスポンシブ サイトの準備をします。
  2. これまでお使いのモバイル用 URL からレスポンシブ バージョン(新しいページ)への 301 リダイレクトを設定します。このリダイレクトは、URL ごとに(モバイル用の各 URL からレスポンシブ URL に対して個々に)行う必要があります。
  3. 条件付きのリダイレクトや Vary HTTP ヘッダーなど、モバイル用 URL 固有の設定をサイトで利用していた場合は、すべて削除します。
  4. レスポンシブ URL については、rel=canonical を設定してその URL 自体を指すようにすること(自己参照型の正規 URL)をおすすめします。

現在、動的な配信を利用している場合は、レスポンシブ デザインへの移行にあたって、リダイレクトの追加や変更を行う必要はありません。

レスポンシブ ウェブ デザインに移行するメリット

レスポンシブ サイトに移行すると、今後のメンテナンスやレポート作成が簡単になります。すべてのページについて別々の URL を管理する必要がなくなるだけでなく、さまざまな手段や技術(国際化のための hreflang、高速化を実現する AMP、検索機能の向上に役立つ構造化データなど)も取り入れやすくなります。

ご不明な点などがありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。

Google Dance Tokyo 2017 を開催しました

2017 年 8 月 25 日、Google 東京オフィスにおいて、Google の検索チームとウェブマスターやサイト運営に関わるみなさんを結ぶイベント、Google Dance Tokyo 2017 を開催しました。

Google Dance Tokyo は、米国 Google 本社で開催されている、検索などオンライン マーケティングの担当者を対象としたソーシャル イベントである Google Dance の日本版です。昨年行った第一回が大変好評でしたので、今年も開催する運びとなりました。

昨年同様、イベントには当ブログでのオープンな告知からご応募いただいた方々や、 Advanced Hosting Meetup の参加者、ウェブマスター ヘルプ フォーラムトップ レベル ユーザーや注目ユーザーの皆さんをご招待し、約 100 名の方々にご参加いただきました。

イベントはセッション タイムとソーシャル タイムの二部構成で行いました。セッション タイムでは製品開発本部長の徳生裕人が AI First の観点からアシスタントなどの最新情報をご紹介した後、Ninja Spamologist の長山一石が「Webmastering 101」と題して初心者ウェブマスターが知っておくべき検索エンジンとウェブ、そして SEO に関わる知識をご紹介しました。また、Live Q&A では、金谷武明と小川安奈が司会を務め、Gary Illyes (Webmaster Trends Analyst)、大倉務(Software Engineer)、徳生、長山が参加し、Mobile First Indexing や AI First などに関して活発な質疑応答が行われました。

Q&A で回答しきれなかったご質問は、後日実施したウェブマスター オフィスアワーで回答いたしましたので、ぜひご覧ください。

ソーシャル タイムでは会場を拡大し、Gary の乾杯音頭の後、Google の検索チームと参加者のみなさんとで軽食をつまみながら交流を深めました。同時に開催した参加者によるライトニング トークは大変盛り上がり、特に、「役に立たない検索結果の探し方(バカ毛)」、「私の考えるこれからの SEO (サイバーエージェント 木村 賢)」、「Twitter 廃人による Twitter 活用術(ちょまど)」(すべて敬称略)などのセッションが好評を博し、笑いと関心を誘っていました。

その他、当日の会場の様子に関しては、ハッシュタグ #GoogleDanceTokyo を作成しましたので、ぜひ Twitter をご覧ください。

みなさんから様々なご意見やご質問、コメントを直接いただき、Google の検索チームとしても、非常に有意義なイベントとなりました。頂いたフィードバックはできるだけ検索エンジンの開発に役立てていきたく思います。

お越しいただいた皆さん、ありがとうございました!また、当日お越しいただけなかった方々も、どこかのイベントでお会いできることを楽しみにしております。

Googleはどのようにして重複コンテンツの排除を行っているのか?

私たちが検索を行って、Googleが検索結果を返すまでにはいくつかの過程があります。
クローラーがwebページを巡回して新しいページを発見する「クローリング」、
検索エンジンのデータベースに登録して呼び出せるようにする「インデキシング」、
検索ワードに基きインデックスされた情報を用いて結果を表示する「クエリプロセス」
の3つのプロセスです。
今回は、SEOに大きく影響を与える「重複コンテンツの排除」が、この3つの中のどの過程で行われているのかについての記事です。– SEO Japan


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Googleがどのように複製コンテンツを検索結果から排除したり、隠したりするかについては、たくさんの興味深い質問や回答がある。インデキシングの段階で行われるのか、それともクエリプロセスで行われるのか、はたまたその両方で行われているのか?

Googleのゲイリー・イェーシュ氏はTwitterで、「このトピックは、ブログで記事が書かれるだけの価値がある。自分か、Googleの誰かが書くべきだ」とつぶやいた。複製コンテンツは、常にウェブマスター、出版者、SEO業者らが意識しており、またSearch Engine Roundtableでも恐らく100回以上取り上げている内容だろう。

インデキシングから、検索結果を返すまでの検索過程で、Googleが複製コンテンツ、複製行為などにどのように対応しているのか?それを知ることはとても有益だ。

このトピックについてゲイリー氏はこのようにつぶやいている。


[質問者]
canonicalの処理はクエリ単位かページ単位かどちらで行われていますか?(私はクエリ単位ではないかと考えています)
[ゲイリー氏回答]
これに関してはページ単位で行ってます。例えばページAがページBと比較されているとします。コンテンツ同士が戦い、そしてオークションを行い、勝者がcanonicalになることができます。

 

 


[質問者]
この「勝者」は、どの検索クエリが使われたかに関係なく、半永久的なステータスなのでしょうか?(つまり、いつ「オークション」は発生するのでしょうか?)
[ゲイリー氏回答]
オークション、canonical処理は、インデックスされたコンテンツが半永久的に勝者になる前の、インデキシングの過程で行われます。

 

 


[質問者]
ありがとうございます!それではこのボタンは検索結果では隠れていたcanonicalを明らかにするのでしょうか?それとも別の何かをするのでしょうか?(検索語に依存するので)pic.twitter.com/qt6YxZdd0G
[ゲイリー氏回答]
これは別々のメカニズムです。基本的に、もしインデキシングの段階で複製コンテンツを排除できなかった場合は、「&filter=1」を使って対応します。

 

お分かりなられたと思いますが、Googleはインデキシング中はもちろん、クエリプロセスでも複製コンテンツに対応する可能性があります。またゲイリー氏が、Google内の他の検索結果と類似していることを表す「&filter=1」をどのように書いているかも注目。

このトピックはGoogleがカバーするのにとてもテクニカルで、興味深いトピック。本投稿はそれを支持しています。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: Duplicate Content Elimination」を翻訳した内容です。


 

ご存知の通り、重複コンテンツはWebサイトにとって望ましいものではありません。
また、理解しているつもりでも絶対URLではなく相対的URLで書いてしまったり、
wwwの有無で統一していないと、重複コンテンツとみなされる場合もあります。
これを機に、canonicalタグの見直しなど行われてみてはいかがでしょうか?
— SEO Japan

カスタマー視点とアナリティクスでSEOはこう変わる

こんにちは、ナイルのデジタルマーケティング戦略顧問に就任した清水 誠です。私の顧問としての取り組みは、専門性を生かしたアドバイスに留まらず、「データとカスタマー視点でビジネスを変えていきたい!」という想いと、「SEOを進化させてビジネスに貢献したい!」というナイル側の想いへの共感に基づいています。今回はその経緯や内容、予定についてご紹介します。

旧来のSEOの課題

デジタルのビジネスには23年間、制作から編集、開発、サポート、マーケティング、分析まで幅広く携わってきましたが、以下のような課題を感じていたため、SEOに対してはあまり積極的ではありませんでした。

  • 棚ぼた的な無料集客効果への安易で過大な期待と依存
  • 他のマーケティング施策との連携不足
  • 一人ひとりの訪問者に合わせた接客の欠如
  • 順位や流入、コンバージョンといった安直で短期的な指標による施策の迷走

Googleやデジタルマーケティングの進化に伴い、「コンテンツがキング」「訪問のインテントが大事」「マイクロモーメント」「検索体験の最適化」とSEOも進化してきたようですが、まだまだ旧来のSEOのみに止まっていることが多いように見受けられます。

とはいえ、批判をしたりべき論を語っていても何も変わりません。ナイルが持つSEOの知見・経験と、私が提唱・推進するコンセプトダイアグラム&カスタマーアナリティクスを掛け合わせることによって、SEOをきっかけとした顧客中心でかつ成果が出るデジタルマーケティングの実現を支援できる体制の強化ができれば、業界にとってインパクトがあるのではないか、と考えて今回の顧問就任に至りました。

検索前後のストーリーを図解で整理・共有する

「検索」という行為は顧客にとっては生活やデジタル体験における一部(瞬間)でしかありません。「どのような意識や期待の変化がきっかけとなってキーワードによる検索という行為に至ったのか」「その検索によって情報に触れた結果、どのような心理状態になったのか?」といった検索前後のコンテクストまで視点を広げて顧客一人ひとりを理解する必要があります。

単に用語の意味を知りたいだけなら、説明文章を読んで満足してサイトを去ることでしょう。課題解決の方法を探しているけれども一部のメジャーなアプローチしか知らない場合は、検索結果のコンテンツを読んで新たなアプローチを発見し、自社の課題を再発見することもあります。たまたま自社が提供するサービスや商品がその解決の役に立つ場合は、それを提示すると成約につながるかもしれません。その提示がまだ時期尚早の場合は、社名やサービス名を覚えておき、半年後に本格的な検討を開始した際に自社のサービスが候補に入るかもしれません。

どのような状態の訪問者にどのタイミングでどのようなコミュニケーションをすることが訪問者にとっても企業にとってもベストなのか、判断した上で適切なチャネルで適切な内容のコミュニケーションをしていく必要があります。

…と正論を主張するのは簡単ですし、「そんなことわかっている」「当たり前なので参考にならない」という方も多いと思います。現実的で実践しやすいアドバイスとして、コミュニケーションのあり方を図解で整理することをオススメします。

コンセプトダイアグラム

単に行動の変化を時系列でつなげるのではなく、企業が戦略に基づいてマーケティングによって狙う顧客の心理の変化を明確にしていくのがポイントです。ユーザー視点に立ち過ぎると、企業が伝えるべきメッセージや行うべき施策の洗い出しが難しくなり、その効果をデータで表現・検証することが難しくなってしまいます。

そのため、コンセプトダイアグラムはUX(ユーザーエクスペリエンス)ではなく、マーケティングの方法論として位置付けられます。描く図はユーザーの実情ではありません。あくまで企業が望む顧客の変化と、それに対して企業はどうコミュニケーションすべきか、というコミュニケーションの戦略マップなのです。

図解には以下のようなメリットがあります。

  • 自分の考えを整理できる(実はわかったつもりでわかっていなかったことも自覚できる)
  • 描きながら議論すると脱線しにくく、理解が深まる
  • 他人に見せながら説明しやすい
  • 抽象的なアイデアを後ですぐ思い出せる

このような図解の方法論を「コンセプトダイアグラム」として体系化しています。

参考書籍:コンセプトダイアグラムでわかる [清水式]ビジュアルWeb解析

類似手法に「カスタマージャーニーマップ」がありますが、ユーザーとビジネスのバランスを重視し、コミュニケーション施策の洗い出しと位置づけ整理、データ活用につなげることを目的としている点が大きく異なります

図解後はデータで検証を

コンセプトダイアグラムでは、企業が望む顧客のゴール状態に到達するまでの過程を縦と横の軸を使って表現します。「獲得」「売上」「単価」といった企業視点ではなく、「こだわりの強さ」「危機意識」「自己理解」といった顧客視点の心理的な要因(結果ではない)を設定します。

ゴール到達につながる要因を分解すると、到達までの過程(シナリオ)を二次元で表現できるようになります。下だけに移動することもあれば、右だけに進むこともあります。途中で分岐することもあります。つまり、顧客の心理・態度変容のパターン化が可能になります。

コンセプトダイアグラムバリエーション

そして、このような軸があるからこそ、起こすべき変化のデータ化や、訪問者の状態の特定、さらには、それらのデータに基づいたコミュニケーション設計や、実行、評価、オートメーションが可能になります。このようなデジタルマーケティングにおけるデータ活用のフレームワーク「カスタマーアナリティクス」も体系化を進めています。

SEOはシステム要件、その後の顧客体験が重要

上記のような顧客視点の図解とデータ活用によって、顧客と企業のコミュニケーションを点ではなく線と面で捉えられるようになります。顧客と企業の接点の一つである検索サイトは、どの段階のどのような人が何を目的として利用するのか?SEOによって誘導すべき訪問者のコンテクストが明確になるので、人気キーワードを掛け合わせてトラフィックを稼ぐという短期的な施策に力を入れたものの成果につながらない、といった状況を避けることができます。

また、どのような意識・状態の人にどのタイミングで何をどう伝えるべきなのか?というコミュニケーション戦略を明確にしておけば、訪問後のサイト内の体験も最適化が可能になります。検索経由の訪問者の意図をページ内やサイト内の動きから推定し、ページ内のコンテンツを動的に切り替えることも可能です。メールやソーシャルによってつながりを維持できた場合は、後日の適切なタイミングで適切な内容のメッセージを個別送信することも可能でしょう。ターゲティングや接客、オートメーションのツールは既に、安価でシンプルなものから大規模なものまで幅広く利用可能です。

検索エンジン相手の最適化という意味でのSEOはシステム的なMUST要件でしかなく、それは当然クリアした上で、訪問者一人ひとりに向き合った体験やコミュニケーションを実現するためのマーケティングやコンテンツ施策、データ活用、社内の合意形成や体制構築を進めていく必要があります。

SEO会社はトランスフォーメーションが必要

(ホワイト系の)SEO会社は長期的な取り組みができ、かつコンテンツを重視しているという点で、コンセプトダイアグラムやカスタマーアナリティクスと親和性が高いのではないか、と最近思うようになりました。

ナイルがの従来からの強みであるSEOにコンセプトダイアグラムとカスタマーアナリティクスを掛け合わせることで、クライアント企業のゴール達成につながる顧客体験の設計と構築、その実現に向けた総合的な支援ができる体制を強化したい。その結果としてより多くの事例や人材を創出し、企業理念に根付いた価値のある商品やサービスを提供できる企業が日本でも増えることを支援していきたい、というのが私の願いであり、今回の顧問就任にあたってナイルと共感した価値観でもあります。

参考:ナイルの考え方と取り組みが分かる記事

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)

ナイルからのお知らせ:Webアナリスト仲間募集!

今回、清水氏がデジタルマーケティング戦略顧問に就任した背景や、今行っている取り組みについて執筆してもらいました。上述したとおり、今Webアナリストチームでは、清水氏やSEOコンサルタントと一緒にディスカッションしながら、カスタマーアナリティクスの考え方をサービスに落とし込んだり、Tableauを用いた分析レポートを作成したりと、コンサルティングチームの分析力を上げていくことに日々挑戦しています。

また、普段のコンサルティングにおいても、SEOの分析に限らず、アクセス解析やユーザー調査、ヒートマップ分析などを用いたユーザビリティ改善、CVR改善などを行っています。データから仮説を立て施策立案するのが好きな方、様々なWebサイトのデータをみて視野を広げたい方、新しい分析手法確立に挑戦したい方、分析力を活かしてアナリストチームを一緒に作っていきたい方などは是非、こちらをご覧下さい

カスタマー視点とアナリティクスでSEOはこう変わるナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

画像検索にバッジを表示して必要な情報を見つけやすく

たとえば、カップケーキを作りたいとしましょう。どんなカップケーキを作るか迷ったときは、画像検索でいろいろな写真を見ると良いアイデアが浮かぶかもしれません。ただし、画像検索からレシピを見つけるのはなかなか大変です。おいしそうな写真をクリックしてみたら、ケーキ屋さんのメニューが表示されるかもしれませんし、お気に入りのカップケーキを集めただけでレシピは載せていないサイトにたどり着くかもしれません。

このたび Google では、ユーザーが必要な情報を簡単に見つけられるようにするため、モバイル端末で画像検索を実行したときのサムネイルにバッジ(英語)が表示されるようになりました。現時点では、レシピ、動画、商品、アニメーション画像(GIF)のバッジを用意しています。

サイトに画像を掲載している場合は、ウェブページで適切な構造化データを使用することで、その画像がどのような内容なのかユーザーが簡単に把握できるようになります。これにより、ユーザーが必要としているコンテンツを簡単に見つけられるようになるだけでなく、ターゲットとしているユーザーがサイトにアクセスする可能性も高くなります。

サイトでレシピを公開しているなら、ページにレシピ マークアップ(英語)を追加します。商品を販売しているなら商品マークアップ(英語)、動画を公開しているなら動画マークアップ(英語)です。GIF の場合はマークアップ不要で、アルゴリズムによって自動的にバッジが追加されます。画像検索の画像に必ずバッジが表示されるとは限りませんが、必須のフィールドに加えて推奨の構造化データ フィールドを追加することで、その可能性が高まります。

なお、ページにエラーがあると画像検索バッジは表示されませんのでご注意ください。ページのエラーは、構造化データ テストツールでチェックできます。マークアップに関する統計情報は、Search Console のリッチカード レポートで確認できます。

この機能についてご不明な点などありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムでお気軽にご質問ください。

タイトルの付け方|5倍以上のCTRを叩き出し10倍以上のPV数を達成する3つのステップ

あなたが最近作成した記事のタイトルはどのくらいのCTR(クリック率)を計測しているだろうか?SEOのランクばかりに気を取られて記事のCTRをチェックしていない人が意外と多いが、タイトルのクリック率はあなたのコンテンツマー […]

【SEO×UX】UX最優先がベストなマーケティングとは限らない、他 (Web担当者Forum掲載)

画像引用:UX最優先がベストなマーケティングとは限らない/SEO土居氏×UX枌谷氏(前編) | Web担当者Forum

はじめに

こんにちは、ナイルでSEOマネージャーをやっている渡邉です。公開から少し時間は経ってしまいましたが、先日弊社役員の土居と、弊社UX戦略顧問であり株式会社ベイジ代表の枌谷氏による「SEO×UX」の対談が、3回に渡ってWeb担当者Forumに掲載されました。

「SEOではユーザーにとって役立つコンテンツを作っていかないといけない」という考え方が当たり前のものとなったものの「じゃあ実際ユーザーにとって役立つコンテンツってどうやって作ればいいの?」とお悩みの方や、今後スマートフォンを主要(Primary)な評価とするモバイルファーストインデックスが今後導入されることで「スマホ優先のSEOって何をどこまで対応すればいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回の3段に渡る対談では、

  • 第1弾:SEOとUXの関係をどう捉えるか
  • 第2弾:リニューアルの際にSEOやUXで失敗しないためには
  • 第3弾:Web担当者に求められる知識や行動とは

といったテーマを掲げ、これからのSEOやWebサイト運用のあるべき取り組みについてそれぞれお話しておりますので、ぜひ上記のようなことでお悩みの方には読んで頂きたいです。

第1弾:UX最優先がベストなマーケティングとは限らない/SEO土居氏×UX枌谷氏(前編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/11/26175

▼記事見出し

  • SEOの「検索体験」もUXのひとつ
  • 「ベストなUX = ベストなマーケティング手法」ではない
  • UXのトレンドは「表面的なデザインから構造としてのデザインへ」
  • SEOのトレンドは「モバイル」

この記事ではSEOにおける「検索体験」を考える上でもUXの考え方が欠かせないものではあるが、ベストなUXを突き詰めてユーザーサイドに偏り過ぎることが必ずしも企業のマーケティング活動においてベストな選択というわけではないということ、またそれぞれのトレンドとして「UX=表面的なデザインではなく構造的なデザインへ」、「SEOにおいてはモバイルを無視することはできない」ということについて語っています。

第2弾:なぜSEO、UXを考えないとサイトリニューアルは失敗するのか?/SEO土居氏×UX枌谷氏(中編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/13/26126

▼記事見出し

  • まだまだ見た目で判断する会社が多い
  • 検索意図に応えられなければ顧客との接点は生まれない
  • お客様の「やりたい」から本来の目的を導き出す
  • 手段が目的になっているケースも多い
  • SEOは小手先のことをやっても変わらない
  • マーケティングの基本は誰も教えてくれない

こちらの記事では、SEOやWeb制作でクライアント企業様から日々相談を頂く立場として、実際によくある問い合わせの中でもまだまだ見た目の情報で判断して上手く行っていないケースが多いことや、クライアント様の成果を出すために小手先の手法論ではなく、本来クライアント様が求めているゴールから逆算してその実現のために依頼される立場としてどういった考えをもっているのかについて語っています。

第3弾:UX、SEO、Webも良い発注先を見つけるには、業界の仲間を作れ!/土居氏×枌谷氏(後編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/18/26127

▼記事見出し

  • Web担当者はイベントに足を運ぼう
  • イベントに参加して慣れてきたら、懇親会に参加する
  • インプットして、アウトプットを繰り返すことで使える知識となる
  • お客様には「本業」のビジネスに専念していただきたいが、丸投げされては困る
  • 土居氏からWeb担当者に「SEO」に関するアドバイス
  • 枌谷氏からWeb担当者に「UX」と「Web制作」に関するアドバイス

最後の記事では、Web担当者が正しい取り組みを学んだり、信頼できるパートナーを探す際にイベントや勉強会、SNSをどのように活用するのが良いのかといった情報のキャッチアップの仕方やコミュニケーションの取り方、依頼される立場として「依頼主であるお客様にもって頂きたい考えや姿勢」についてお話しております。

まとめ:これからのSEOの取り組みとは

以上、3弾に渡ってナイルとベイジの考えるSEOやWebサイト制作の取り組みについての対談した記事の紹介でした。これらの記事が今後Webサイトを運営していく上でのヒントや、取り組みを改めるきっかけとなるとうれしいです。

▼参照

もっと詳しいナイルのSEOの考え方や取り組みについて知りたい方はこちらの記事を読んで見て下さい。

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

終わりに:マーケター、ディレクター募集!

ナイルではこれまで培ってきたSEOの技術力と、コンテンツの企画/編集力を活かした企業のWebサイト支援を行っております。クライアント様からのご相談内容は「SEO」や「コンテンツマーケティング」などが入り口となることが多いですが、実際にお取り組みを進めると、クライアント様の抱えている悩みはSEOやコンテンツマーケティングの施策の云々ではなく、ビジネス自体をどうやって大きくしていくのか、ユーザーにどうやって価値を届けるのかといったより根幹にあるケースとても多いです。

そういったクライアント様の課題を解決するには、SEOやWebの手法論に留まらない幅広いマーケティングの視点や、実際にプロジェクトを回せるディレクション能力が必要になってきます。そういった知識やご経験を活かしてみたい方、ナイルの考え方や取り組みに共感して下さった方、本質的なWebマーケティングに取り組んで行きたい方など、より良い事業を一緒に作っていって下さる方を募集しておりますので、ぜひこちらの求人をご覧下さい。

【SEO×UX】UX最優先がベストなマーケティングとは限らない、他 (Web担当者Forum掲載)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)

はじめに

こんにちは、ナイル株式会社でWebアナリストをやっている伊佐敷と申します。普段はWeb解析やユーザー調査、それらに基づくCVR改善などのコンサルティング業務を行っています。

以前当ブログの”SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感“という記事にて、弊社渡邉よりこれからのSEOの取り組み方についてナイルの考え方を書かせていただきました。ざっくり要約すると、SEOを単なる「検索ニーズのあるキーワードに対応するコンテンツをいっぱい作って集客増加を狙う」施策と捉えるのではなく、「検索する顧客の体験そのものを最適化する」施策と捉えるべきというお話です。

ではその「検索顧客の体験」をどのように見える化し、改善していけば良いのでしょうか?今回はそれを実現するために、「カスタマーアナリティクス」とよばれる分析改善手法の考え方を応用して、SEOに取り入れる方法をご紹介します。

  • SEOに取り組んでいるが、いまいち成果実感を得られない方
  • コンバージョンや検索流入を指標にしているが本当にそれでいいのかお悩みの方
  • 「SEO大事だとわかっているけど社内の理解や協力を得るのが大変」と悩んでいる方

自社サイトのSEOやアクセス解析・サイト改善・マーケティングに携わっていて、上記のようなお悩みをお持ちの方々にとっては1つのヒントとなるのではないかと思います。

背景:SEOの変遷と顧客の検索体験最適化の重要性

かつてSEOといえば「特定キーワードの順位を向上させる技」として、自作自演リンクによるスパム的手法が広く行われ、そこには「顧客体験」の概念はあまり含まれていませんでした。しかしそういった外部リンク施策に対する検索エンジンからの取締まりが厳しくなる中で、「ユーザーの役に立つコンテンツが大事」という流れが強くなり、ユーザー目線でSEOを考えることの重要性が高まってきました。

更にはRankBrainの導入を含む検索エンジンアルゴリズムの精度向上により、「SEOとは(顧客の)検索体験の最適化」であると語られることも増えてきています。実際に、滞在時間などのユーザー体験指標が検索順位と相関しているという研究も行われています。

参考:SEO、楽しいですか? 実データに見るSEOとUXの関係性と対策 (Web担当者Forum )

一方実態として、「顧客の検索体験の最適化」を明確に意識してSEOに取り組んでいる例は少ないのではないでしょうか。SEOはあくまで検索ニーズの高いキーワードを狙って行う集客施策と捉え、その後のことはCVR改善(CRO)などとして別のものと考えている場合が多いのではないかと思います。

「顧客体験の改善」を目指すカスタマーアナリティクス

「顧客体験の改善」がビジネス成果向上に不可欠であることは想像いただけるかと思いますし、SEOの文脈でもそれが重要になってきているのは前述した通りです。ただしそれが一般に浸透しきっていない1つの理由として、顧客体験の定量化が難しいという点が挙げられるのではないかと思います。それを実現するための1つの分析手法が「カスタマーアナリティクス」です。

カスタマーアナリティクスとは?

カスタマーアナリティクスは絶対的な定義がある言葉ではありませんが、ここではナイルの考える定義を述べます。

まず「アナリティクス」は直訳すると「分析論」であり、ナイルでは「何らかのデータを分析を通じ、ビジネス改善の方向性を探る」取り組みを指す言葉として使っています。そして「カスタマー」は「顧客」を表す言葉です。ここで敢えて「ユーザー(利用者)」ではなく「カスタマー(顧客)」という言葉を使っているのは、「単にWebサイト利用中の人のみではなく、オンライン・オフライン問わず『顧客になり得る人の一連の体験』を分析対象とする」という意味合いがあります。

すなわち、カスタマーアナリティクスは「顧客になり得る人の一連の体験を対象とした分析を行い、顧客体験の改善、およびそれによるビジネス成果の向上を目指す取り組み」と言えます。

カスタマーアナリティクスの考え方をSEOに応用する

このカスタマーアナリティクスの考え方はWebマーケティングの文脈に限らず幅広く使える手法ですが、ナイルではSEOを考える上でもこの手法を取り入れるようにしています。前述したように、SEOにおいて目指すべき「(顧客の)検索体験の最適化」との相性が良いと言えることが1つの理由です。

具体的には大きく2つのメリットがあると考えています。

メリット①:検索エンジンから集客したユーザーをビジネス成果(コンバージョン)に繋げやすくなる

カスタマーアナリティクスでは、ユーザー(未来の顧客・カスタマー)がどのような行動・心理変容を辿っていくかを数値化して表現します。それによりサイト内のボトルネックが可視化され、ユーザーを誘導するためのコンテンツ改善やUI改善といった施策立案とその効果検証がスムーズになります。

メリット②:ユーザーのインサイトが見える様になり、キーワード選びや検索エンジンに評価されるコンテンツ作りのヒントとなる

ユーザーの体験を可視化しないままSEOのためのコンテンツを作成しようとすると、単に検索ボリュームの大きいキーワードに対する表面的な回答を用意することに終始しがちになります。

一方カスタマーアナリティクスの考え方によりユーザー体験が可視化されていると、ユーザーが本当に求める体験が見えやすくなり、単にキーワード単位で考えていたときには見えなかったコンテンツやキーワードの方向性が見えるようになってくるときがあります。

その結果、豊かなユーザー体験を伴う独自コンテンツの作成につながり、検索エンジンからの評価が向上することがあり得ます。(※他にも、「ユーザー体験の改善そのものが検索エンジンの評価に直接影響する」という説もありますが、これについてはまだ確証が得られていない部分がありますので、仮説にとどめておきます。)

具体的なやり方(コンセプトダイアグラム作成)

では、どのようにカスタマーアナリティクスを進めていけばいいのでしょうか。ナイルではまず「コンセプトダイアグラム」とよばれる図を作ることから始めています。ここで言うコンセプトダイアグラムは、カスタマーが最終的にゴールを達成するまでの行動・体験を図示化したものです。

転職エージェントサイトのコンセプトダイアグラムの一例

概念としては「カスタマージャーニー」に近いものですが、「カスタマーの行動ステップを数値指標に落とし込むことを前提としている」 「2軸を用い、2次元の図として表現している」ことが主な違い・特長であるとここでは定義します。

このカスタマー行動の各ステップに対応する施策やコンテンツ、キーワードなどを想定し、更にそれぞれに対応する計測データ指標を定義して分析に活用します。

転職エージェントのコンセプトダイアグラムの一部にコンテンツをプロットした図

このコンセプトダイアグラムを作成しデータ測定に落とし込むことで

  • カスタマーの行動・心理が網羅的に見えてくる
  • カスタマーの体験を改善させるための施策が見えてくる
  • 施策の効果やサイトの課題がデータとして見えてくる

といった効果が得られます。

コンセプトダイアグラムの作成方法

それでは、具体的なコンセプトダイアグラムの作成方法を説明していきます。ぜひご自身のサイトについて考えながら読んでいただけますと幸いです。

  1. ゴール・スタートを決める
  2. 二軸を決める
  3. カスタマーの行動ステップを図示化する
  4. 各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングする
  5. 対応するコンテンツ・施策に対応するデータ計測指標を定義する

①ゴール・スタートを決める

まずゴールを決めましょう。カスタマーがどのような状態になっていれば理想であるかを定義するつもりで決めると良いです。サービス理念をヒントにするのも良いでしょう。Web上のコンバージョンにとらわれずに、Web以外の要素も含めて考えるのが望ましいです。

(例:転職エージェントのサイトの場合)「転職を成功させ、幸せなキャリアをスタートする」など

次いでターゲットユーザーの初期状態をベースにスタートを設定しましょう。

(例:転職エージェントのサイトの場合)「転職を考え初めたがまだイメージがわかず何をすればいいかもわからない」など

②二軸を決める

コンセプトダイアグラムの特徴の1つである二軸を決定します。スタートからゴールに向かうまでの動きを、独立した二つの軸で表現してみましょう。

(例)

・気持ちの高ぶり×知識の習得
・信頼感×モチベーション
・ハマり度×継続度 etc…

転職エージェントサイトなら「転職イメージ度×自力思考or他力思考」など。

スタート・ゴールと二軸を定義したら、それを下図のように図に反映させましょう。

スタート&ゴール・二軸を反映させた図

③カスタマーの行動ステップを図示化する

続いて、カスタマーの行動・心理変容をステップとして図に書き込んでいきます。下図のようなイメージです。

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図示するときのポイントは下記です。

・ユーザーの行動・気持ちベースの言葉で書く
・細かな画面遷移等にしない
・フローは5~8つくらいでまとめる

どうしても細かなページ遷移などで書いてしまいがちなのですが、そういった細かなくくりよりは、大きく捉えてステップを作成した方が全体感をつかみやすく、データ分析にも活かしやすい形となります。

⑤各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングする

次いで、各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングしていきます。カスタマーのステップ遷移を引き起こすきっかけとなるコンテンツや機能、マーケティング施策などのアクションを載せていきましょう。SEO観点の場合は、検索キーワードをマッピングしていくとより良いでしょう。

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⑥対応するコンテンツ・施策に対応するデータ計測指標を定義する

コンテンツ・施策をマッピングしたら、最後にデータ計測定義を行います。コンセプトダイアグラムが単なる概略図ではなく、カスタマーアナリティクスに繋がるものとするために重要な作業です。それぞれのステップに該当するカスタマーはどんな行動をするか、どんな行動をしてほしいかを想像し、データ測定定義を定めます。

 

イベントトラッキングなどアナリティクスツールの機能を使いこなせる人は、カスタマーの行動を詳細に想像して細かな計測定義(例えば「特定のコンテンツ群をみたあとに◯◯ページに遷移して3分閲覧し、特定のボタンをクリック…」など)を行ってみても良いでしょう。ただしそこまで凝らなくても「特定コンテンツの閲覧(読了)」などをシンプルに定義していくだけでも最初は良いでしょう。

コンセプトダイアグラムにデータ取得定義をプロットした図

コンセプトダイアグラム作成時のポイント

  • 一人で考えるのではなく、数人でワークショップを行い、アイディアを出し合いながら作成するのがおすすめです。実際のカスタマーの声などを参考にできると更に良いです。
  • 行動ステップにはWeb上の細かいページ遷移などではなく、カスタマーの行動・心理変容を言葉で表現しましょう
  • 本来のカスタマーアナリティクスにおけるコンセプトダイアグラムは、オンライン・オフライン関係なく顧客の長期的な体験を図示しますが、SEOやサイト改善の文脈においては、コンセプトダイアグラムの範囲をややWeb周りに絞って作成すると使いやすいものができます。(ただし、Webにとらわれない大局的なコンセプトダイアグラムも最初に作り、そこから範囲を絞っていくことをおすすめします。)
  • SEOに目的を寄せるのであれば、各ステップに対して想定される検索キーワードや集客のためのコンテンツなどを主にマッピングしていくのが良いでしょう。

上記の流れでコンセプトダイアグラムを作成します。

最初から一人でよくできたものを作るのは難しいので、チームで何度も試行錯誤しながら作成することをおすすめします。かと言って完璧を求めすぎず、作成することに意義があると考えましょう。

良いコンセプトダイアグラムができていると施策やコンテンツのアイディア、現在の顧客体験の課題などが少しずつ見えてくる感覚があるはずです。この時点でも作成の価値はありますが、カスタマーアナリティクスにおけるコンセプトダイアグラムの真価は、データ分析につなげることで発揮されます。

記事の都合上、データ設定方法と分析改善への活かし方は別途記事にまとめる予定です。まずはコンセプトダイアグラムを作成し、顧客体験の可視化をしてみることをおすすめします。

まとめ

今回は顧客体験を分析・改善するための手法「カスタマーアナリティクス」およびその具体的な実践法である「コンセプトダイアグラム」について紹介しました。

私たちが考えるこれからのSEOは、顧客体験とビジネス成果両方の最適化を狙うべきものであり、その為にカスタマーアナリティクスの取り組みは相性が良いものと考えています。こういった考え方を部分的にでも取り入れていくことが望まれるでしょう。

最後に:Webアナリスト仲間募集!

今回はカスタマーアナリティクスの考え方を用いたSEOのお話をしましたが、普段僕たちWebアナリストはSEOの分析に限らず、アクセス解析やユーザー調査、ヒートマップ分析などを用いたユーザビリティ改善、CVR改善などを行っています。

また通常の分析改善業務の他にも、デジタルマーケティング戦略顧問である清水誠氏とディスカッションしながらカスタマーアナリティクスの考え方をメンバーにインストールしてサービスに落とし込んだり、Tableauを用いた分析レポートを作成したりと、コンサルティングチームの分析力を上げていくことに日々挑戦しています。

データから仮説を立て施策立案するのが好きな方、様々なWebサイトのデータをみて視野を広げたい方、新しい分析手法確立に挑戦したい方、分析力を活かしてアナリストチームを一緒に作っていきたい方などは是非、こちらをご覧下さい。

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Chrome の HTTP 接続におけるセキュリティ強化に向けて

この記事は Chrome セキュリティ チーム、Emily Schechter による Google Online Scurity Blog の記事 "Next Steps Toward More Connection Security" を元に翻訳・加筆したものです。また、Google Developers Japan ブログに投稿された記事のクロスポストです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google は 1 月に、Chrome で HTTP ページの接続セキュリティが通知される方法の改善に着手しました。Chrome では現在、パスワード フィールドまたはクレジット カード フィールドがある HTTP ページを「Not secure」とマークしています。2017 年 10 月からは、新たに 2 つの状況(ユーザーが HTTP ページにデータを入力した場合と、HTTP ページにシークレット モードでアクセスした場合)において「Not secure」の警告が表示されるようになります。

Chrome 62 での HTTP ページの扱い

HTTP サイトを安全でないと明示するという Google の計画は、段階的により幅広い基準に基づいて進められる予定です。Chrome 56 での変更以来、PC からパスワード フォームまたはクレジット カード フォームがある HTTP ページにアクセスする割合は 23% 減少しました。今後は、さらに対策を講じていきます。

秘密にする必要のあるデータは、パスワードとクレジット カードの情報だけではありません。ユーザーがウェブサイトに入力するあらゆる種類のデータに対して、ネットワーク上のその他のユーザーがアクセスできないようにする必要があります。そのため、Chrome バージョン 62 以降では、ユーザーが HTTP サイトにデータを入力すると、「Not secure」警告が表示されます。

Chrome 62 でユーザーがデータを入力したときの HTTP ページの扱い

ユーザーが Chrome のシークレット モードで HTTP ページを閲覧する場合、プライバシーが確保されていると考えられるかも知れませんが、HTTP ページの閲覧は、ネットワーク上の他のユーザーに対して非公開になっているわけではありません。そのため、Chrome バージョン 62 では、シークレット モードで HTTP ページにアクセスする場合も警告が表示されます。

最終的には、シークレット モードではないときも、すべての HTTP ページに対して「Not secure」警告を表示する予定です。今後のリリースが近づいた際にアップデートを公開しますが、HTTPS への移行はできる限り早く進めてください。HTTPS は今までになく簡単かつ安価に導入できるようになっており、HTTP では実現できない最高のパフォーマンスや強力な新機能を提供します。導入にあたっては、Google のセットアップ ガイドをご確認ください。

Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team

Advanced Hosting Meetup プログラム、その後の経過報告と新規参加企業のお知らせ

ホスティング サービス運営者のみなさまと、Google 検索と相性の良いサービス運営や、サービス上のスパムサイト対策について情報交換、対策実施を進める Advanced Hosting Meetup プログラム。本プログラムについて前回のご報告から 1 年が経過しました。その間、参加メンバーも増え、スパムサイト対策もさまざまな進展がありました。そこでこの 1 年間の活動報告と新規参加企業についてご報告いたします。


2016 年 Advanced Hosting Meetup プログラムの成果

昨年 1 年間を通し、スパム対策手法の情報交換やスパムサイト情報の相互共有にとどまらず、共同でスパム手法の分析やスパムサイト対策を実施するなど参加メンバーの力を合わせさまざまな対策を実施しました。その結果、それぞれのサービス単独では実現できないような成果が、それぞれのホスティングサービスや、Google の検索結果上で確認できました。個々の取組み詳細については、スパム対策のための手の内を明かすことになってしまうので、ここで詳細を語ることはできません。ただ、参加企業が運営するブログサービス上ではスパム行為はやりにくくなっており、そして今後もますますやりにくくなっていくということです。今後も共同でのスパム対策を継続していきます。

新規参加企業のご紹介


前回のアナウンス以降、エキサイト株式会社、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社、LINE 株式会社の 3 社が新たに参加されました。そこで改めて現在の参加企業をご紹介します。

※ プログラム参加企業一覧 (敬称略・50 音順、カッコ内は主な提供サービス名)
プログラム参加メンバー

Google とプログラム参加企業は、情報を探す検索ユーザーと情報を発信するウェブマスターのどちらにとってもより良い、より健全なウェブ エコシステムの維持、発展を目指して、Advanced Hosting Meetup プログラムを 2017 年も継続して実施していきます。

Google Dance Tokyo 2017 開催のお知らせ

Google Dance Tokyo を今年も開催します。本イベントは Google の検索チームと、ウェブマスターやサイト運営に関わる皆さんを結ぶことを目的にしたもので、昨年、米国以外では初めて東京で開催されました。昨年は約 100 名の方々にご参加いただき検索をテーマに交流を深めることができました。

今年の Google Dance Tokyo では昨年に引き続き Webmaster Relations から Gary Illyes、長山一石、金谷武明が参加し、Google 検索についてのセッションや Q&A の時間を設けるほか、Google 社員と参加者のみなさんの交流タイムなどを予定しています。開催概要は次のとおりです。

開催概要
日時:2017 年 8 月 25 日(金)
         17 時 00 分開場、18 時 00 分開始
         22 時 00 分終了予定
場所:Google 東京オフィス
費用:無料
定員:100 名(招待枠含む)

お申し込みフォームはこちら!

今年は参加者のみなさんからの Lightning Talk タイムも設ける予定です。みなさまのご応募お待ちしております!

※ 応募多数の場合は、抽選とさせていただきます。
※ 当選者は 8/1 以降メールにてご連絡致します。なお、抽選の場合、当選者のみのご連絡とさせていただきます。

数字で証明!5倍以上のクリック率を叩き出した「タイトルのつけ方」

あなたが最近作成した記事のタイトルはどのくらいのCTR(クリック率)を計測しているだろうか?タイトルのクリック率はあなたのコンテンツマーケティングの成果を1/2以下に激減させてしまうこともあるし、2倍・3倍と飛躍させるこ […]

【SEO事例】ミラーサイト(フィッシングサイト)リンクのSEOへの悪影響

定期的にブログ投稿している平塚です。ペンギンアップデートがコアアルゴリズムに組み込まれもう半年以上経ちましたね。

ペイドリンクなどの人工リンクに対する取り締まりが日々厳しくなっていることは周知の事実かと思われますが、そんなご時世に逆行して、ここ最近『急な順位下落が発生したため原因を調査した所、ミラーサイト(フィッシングサイト・模倣サイト)からのリンクによるものだった』という事例がいくつかありました。

今回は注意喚起も込めて、そういったミラーサイトからのリンクがSEOへ及ぼす悪影響について解説したいと思います。(※名称として明確な定義はないので今回は便宜上以下、ミラーサイトと呼びます。)

 

  • 過去にペナルティを受けた経験があり外部リンクに敏感な方
  • ECなどフィッシングサイトの被害を受けやすいサイトを運営している方
  • 日々勝手に外部リンクが増えていくため制御しきれていない方

といった方は、是非参考にして頂けると嬉しいです。

 

何があったのか?順位下落事例と要因

ミラーサイトからのリンク(攻撃)を受けたことにより、リンクが付いていた期間順位が大幅に下落するということがありました。そういったリンクを否認したり、勝手に何らかの形で外れたりすると、順位が回復し始める傾向にあったため、それらのリンクによる順位下落の可能性が高いことがわかります。

ミラーサイトから攻撃を受けたA様の事例

約2ヶ月間の間フィッシング系のサイトから連続的にリンクをされた結果、順位が大幅に下落しました。このクライアント様サイトのケースでは、弊社でネガティブなリンクを否認したこと、一部のリンクが時間が経ったら勝手に消えたことなどにより、徐々に順位が回復しました。

A社様の順位下落の事例

弊社SEOダッシュボードツールのrefractを使用(refractスコアとは、各キーワードの順位に応じて割り振られた得点の合計数値)

※守秘義務の関係上数値と日付をぼかしています。

ミラーサイトとは

ミラーサイト※は『フィッシングサイト』『偽サイト』『模倣サイト』など呼び方は様々あり、主に目的としてはログイン情報、カード番号などの個人情報の取得とされています。(ちなみに今回被害を受けたクライアント様サイトに関しては、憶測の域を出ませんがネガティブSEO的な別の意図があるのではないかと思われました。)

 

特に被害に遭うサイトはECサイトであることが多い印象です。弊社のクライアント様運営サイトも大半がECサイトでした。余談ですが楽天市場も継続的な課題となっているらしく、日々取り締まりに取り組んでいるようです。

参考:「楽天を装ったWEBサイト」一覧(2017年6月12日 更新)

 

※ちなみにミラーサイトの明確な定義はWikipediaによると

ミラーサイトとは、元となるウェブサイトの全部、または一部分と同一の内容を持つウェブサイトのことである。サーバにかかる負荷を分散する目的で作られることが多く、元のウェブサイトとは異なるドメイン名を持つ場合もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミラーサイト

なので、ミラーサイトの使用用途はスパムに限った話ではありません。

今回被リンクから多く検出されたミラーサイトの例

大抵の場合、一目見ればすぐにわかります。自社のサイトを模倣しつつページの上部と下部にリンクが機械的に設置されている(参考画像赤枠部分)ページであることが多かったです。

ミラーサイトの一例

(※この画像は実際のフィッシングサイトではなく、このブログ用に私が作成したものです。)

その他にも、上下のリンクが存在せずにまったく同じ内容のページもいくつか見られました。

ミラーサイトが与える悪影響について

事例で上げたとおり、ミラーサイトからの外部リンクが順位にネガティブな影響を与える可能性は十分にあると考えています。

 

こういった意図せずネガティブに働く外部リンクに対してGoogleは対応を進めています。例えば昨年ロールアウトされたペンギンアップデート4.0は、特定のサイトの評価を下げる目的でわざとペナルティになりそうな人工リンクを貼る「ネガティブSEO」に対応する処理をしてあると言われています。不適当(スパム・低品質)なリンクを検出した際は、無効化(無視)・もしくはリンクの価値を下げる事が可能になったということです。

関連記事: 【ペンギンアップデート4.0実施】今見直しておきたい。SEOにおける『良い被リンク』『悪い被リンク』の見分け方

 

ただし、実際に前述したような事例が起きていることからも、Googleはこういったネガティブ影響を与える外部リンクについて完璧に対処できているとは言えない状況にあると思われます。

 

このようなページは低品質だからそもそもインデックスされていない≒リンクとして悪影響を及ぼさないのでは?とも考えられますが、実際にインデックスされているケースもまま見られるため注意が必要です。

これらのページ自体への対処方法

ミラーサイト自体への対処方法は下記の5点が考えられます。※機械的に作られたページで運営元が不明なため、運営元に通報などは難しいかと思われます)

外部リンクの否認申請

このようなミラーサイトをGoogle サーチコンソールを用いて外部リンクリストを取得し精査。Googleのリンク否認ツールを用いて否認申請を行う方法です。

参考:リンク否認ツールの使い方・注意点・使用事例などまとめ

Googleにフィッシング攻撃の報告

こういったサイトをフィッシングサイトとして報告する方法です。一つ一つ申請を行わなければならないこと、Googleに申請してから対応までタイムラグがあることなど懸念点はあります。

参考:フィッシング攻撃への対策と報告 – Google 検索 ヘルプ
参考:フィッシング詐欺の報告

リスティングの場合は不適切な広告の通報

フィッシング目的でこういったサイトを作成している場合、リスティング出稿で集客していることがあります。そういった場合はAdWordsに申請するようにしましょう。

参考:AdWords 広告についてのご意見

Googleの著作権侵害(DMCA)の報告

著作権侵害としてDMCA申請を行う方法です。こちらも一つ一つ申請を行わなければいけないので手間がかかります。

参考:DMCAとは
参考:著作権侵害による削除

自社サイトのHTMLを取得してくるような怪しいBotをIPレベルでブロックする

情報セキュリティ対策の文脈になりますが、こういったミラーサイトは連続的に様々なドメインで作成されることが多いためイタチごっこになりがちです。

Botの精査と仕組み化が難しいですが、IPレベルでHTMLを取得してミラーサイトを生成させるようなBotをブロックするようにするのも一つの手かと思われます。

参考;How do I take down an unauthorized mirror / copy of my website ? – Google プロダクト フォーラム

 

…今回の事例の場合、順位下落が起きるほど大量に様々なドメインのミラーサイトからのリンクを受けるので、前述のような著作権侵害の報告やフィッシング攻撃の報告を一つ一つやっていてもキリがない事が多いです。よって今回は一旦ドメインごと否認申請を出す形で対処しています。

最後に

激しい順位下落が発生し、ミラーサイトからの大量リンクがその要因となっている可能性が高いと判断されたクライアント様のサイトがここ最近複数あったため、今回事例として紹介させていただきました。

日々検索エンジンはスパム含む低品質リンクに対して取り締まりを厳しくしていますが、検索エンジンも完璧ではありません。こういったリンクによって自分に否がなくとも自社のサイトの順位が下落することは可能性として決してゼロではないので、定期的に外部リンクのチェックを行うことをおすすめします。

【SEO事例】ミラーサイト(フィッシングサイト)リンクのSEOへの悪影響ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

こんにちは、ナイルのWebコンサルティング事業部でSEOのマネージャーをやっている渡邉です。最近のSEOのあるべき論として「SEO=ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」という流れがあるとおもいます。その考え方自体は良いとして、じゃあ実際の取り組みはどうなの?となった時にお客様の取り組みを聞いているとそうなっていないケースも多いように感じます。

そこで今回は、

  • 「結局SEOコンサル会社の提案ってどこも同じだよね」と感じている方
  • 「オウンドメディア立ち上げたり、SEO色々取り組んだけど思うようにいかない」と悩んでいる方
  • 「SEO大事だとわかっているけど社内の理解や協力を得るのが大変」と悩んでいる方

に向けて、ナイルの考える「これからのSEOの取り組み方」についてお話させて頂きます。

前提:外部リンク ⇒ コンテンツ大量生産 ⇒ ユーザーに役立つコンテンツを作るSEO時代の流れ

そもそも「ユーザーにとって役立つコンテンツを作ることがSEOである」という流れが当たり前になってきた経緯を軽くお話しておきます。

SEOの時代変化

2012年に初めてペンギンアップデート*1が導入されて以来、外部リンク施策による特定キーワードの上位表示狙いのSEOに対するリンクが大きくなり、Googleがそういった外部リンク施策を行うサイトの取り締まりを強化していくなかで、「リンクではなくコンテンツが大事!」という流れが強くなってきました。

その流れに加えてクラウドソーシングの台頭も重なったことで、外部リンクではなくコンテンツをたくさんつくってGoogleから評価を高めようというふうになってきたのか2013年~2014年くらい、キュレーションやオウンドメディアという言葉がSEOを目的として頻繁に使われるようになったのが2015年くらいでしょうか。そういった流れの中で2016年にWELQ問題*2が起き、それ以降は「コンテンツを量産してGoogleの評価を高めることではなく、ユーザーにとって役立つコンテンツを創っていくことが大事」という考え方が世間一般の当たり前になってきたのではないでしょうか。(もちろんそれ以前、昔からユーザーをみてコンテンツを丁寧に作ってきた方々も沢山いると思いますが、ここでは業界のざっくりの変化としてお話してます。)

参考)
*1ペンギンアップデートとは
*2 医療情報に関わるメディアは「覚悟」を – 問われる検索結果の信頼性(朽木誠一郎)

 WELQの問題で改めて考える、信頼できるネットの医療情報とは? 朽木誠一郎さんに聞く

「ユーザーに役立つコンテンツを作る=SEO」に対する違和感

「Googleの評価を高めることではなく、ユーザーにとって役立つコンテンツを作っていこう」という考え方自体は正しいものですが、実際SEOの取り組みは本当にそうなっているのかというと、必ずしもそうなっていないのではないかと思います。

よくあるSEOコンテンツ作り

よくあるSEOの取り組みとして、

  • ユーザーに役立つコンテンツを作ろう
  • ユーザーに役立つということは検索ニーズがある
  • 検索ニーズがあるということは、キーワードの検索ボリュームがある
  • 検索ボリュームのあるキーワードを獲得できるコンテンツを作ろう

こんな感じの流れになってしまっていないでしょうか。

つまり、結局「SEO=検索ボリュームのあるキーワードに対応したコンテンツをいっぱい作ること」の手法論に陥ってしまっているケースが圧倒的に多いということです。この取り組み方でもたしかにユーザーのインテント(検索意図)はたしかにある程度加味されたものになるかもしれませんが、本当にそれだけでいいのでしょうか。

「キーワード・コンテンツベースのSEO施策」⇒「検索ユーザーベースのSEO戦略」への切替が必要

SEOのゴールを「検索流入経由のコンバージョンを増やす」こと、そのための直近の成果を「検索ユーザーの流入数を増やす」とした場合に、「いかに検索ボリュームのあるキーワードの上位表示をして、検索流入を増やすのか」を考えるのは必然の流れになるでしょう。

SEOにおけるカスタマージャーニーの限界

SEOのカスタマージャーニー

上記を考えるにあたり、AISASやAIDMAなどのマーケティング理論を用いて簡単なカスタマージャーニーマップを作成して、各フェーズにおいて検索されうるキーワードを考えることも多いのではないでしょうか。ただし、こういったカスタマージャーニーはこういう動きをユーザーにしてほしい」という企業都合の視点になりやすく、抽象化されて普遍的になってしまうため、実際のユーザーのニーズや行動を再現しきれているかというとそうでもありません。

SEOにおけるファネル理論の限界

SEOのファネル理論

また、「コンバージョンを増やす」というSEOのゴールを達成するために、ファネルを用いてゴールから逆算して確率的に考えている方も多いのではないでしょうか。ファネル理論自体は大まかな集客~コンバージョンまでの割合を知る上では有用ですが、これに基づいてSEOに取り組んでしまうと、「コンバージョンするのは全体の◯%だから、とにかく入り口となるユーザーの集客を増やしていくのが大事」となって、間口を広げようと検索ボリュームのあるキーワードに対応したコンテンツをひたすら作っていくという手法論に陥ってしまいがちです。

コンテンツごとの役割定義が必要

上記のカスタマージャーニーから洗い出したキーワード方針やファネル理論に基づく間口を広げていこうというSEOの手法論に基づくと「検索ボリュームのないキーワードを作る必要がない」ということになりますが、実際はそんなことはありません。

単純にSEOで集客に繋がるコンテンツばかりを作るのではなく、実際のユーザーのニーズやサイト流入後の行動も踏まえて、それぞれのコンテンツの役割を定義していく必要があります。

コンテンツの役割分類

  • 集客は出来るが、接客は出来ないコンテンツ
  • 接客は出来るが、集客には繋がらないコンテンツ
  • 集客も接客も出来るハイブリッドなコンテンツ

(コンテンツの役割定義について話し出すと長くなりそうなので、別の機会にお話しようと思います。)

上述してきたように、「検索ボリュームのあるキーワードに対応するコンテンツを作ること」を前提として考えるのではなく、実際の検索ユーザーのニーズや行動を踏まえてコンテンツの役割を定義し、そこから集客につながるキーワードを取りに行くべきなのか、現状流入しているユーザーの悩みを解消する術を教える接客コンテンツを作り込むべきなのかを考えていくべきです。(※留意点:カスタマージャーニーマップやファネル理論は弊社でも用いるので、この考え方自体を否定するつもりはありませんし、考えを体系的に整理する、社内の共通認識を作るのには有用だと考えています。)

参考) 検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話

コンセプトダイアグラムの考え方を用いた検索ユーザー行動とキーワード選定

前述したように、これからのSEOの考え方として「キーワード・コンテンツベースのSEO施策」から「検索ユーザーベースのSEO戦略」への転換が必要になってきます。では、実際にどうやってそれを行っていけばいいのでしょうか。

ナイルでは、弊社のデジタルマーケティング戦略顧問でもある清水氏が提唱する「コンセプトダイアグラム」*3を用いて考えるケースが多いです。

SEOのコンセプトダイアグラム
  • ユーザーの実際の行動をSTEPごとに分類してマッピングする
  • 各STEPにおけるユーザーの理解を深める、態度を変容させるためのコンテンツがある
  • 各STEPに応じたコンテンツの定義がある:①集客、②接客、③集客×接客
  • 各STEPにいるユーザーをどうやって集めて、どうやって育て行くのかという考え方が必要になる
  • それぞれの役割に応じたコンテンツと、そこで獲得しうるキーワードを逆算していく

上記のようにコンセプトダイアグラムを用いると、キーワードの検索ボリュームがあるか/ないかではなく、◯◯なユーザーが検索するのか/しないのかという観点でキーワードを考える*4ことが出来ます。キーワードの検索ボリュームが有り無しはその後の話です。

参考)

*3 コンセプトダイアグラムとは:企業が目指す顧客の態度・心理変容のステップと施策を図解したコミュニケーション戦略マップ。企業理念や戦略を踏まえた上で必要となる施策を洗い出して位置付けを明確化し、各ステップの到達を数値化することで、データに基づくプランニングや最適化が可能になります。
アクセス解析新手法「コンセプトダイアグラム」とは? サイトの全体像を可視化して知るべき指標を知る【レポート】

*4 留意事項:SEOにおけるコンセプトダイアグラムの活用は、アルバイト求人や水漏れ修理など検討期間の短い商材や消費財などのコモディティ化した商材では効果を発揮しづらく、転職エージェントやBtoBのソリューション商材などの検討期間が長い商材の方が現時点では相性が良いように思います。

最後に:今後のSEOは成果指標の見直しも必要になる

冒頭のSEOの潮流変化に見てきたように、今は単純にキーワードの上位表示ではなく、検索ユーザーのインテント(検索意図)に応えることのできる「検索ユーザーにとって役立つコンテンツを作る」ことが必要な時代です。この考え方自体はいいものですが、実際の取り組みがただ集客フェーズだけになってしまうのではなく、流入後の接客フェーズにおいてもいかにしてユーザーの悩みを解決していくのか、そのなかで自社サービスの強みや特長を訴求していくのかも併せて考えないと片手落ちになってしまいます。(SEOが「検索エンジン最適化」から「検索体験最適化」に変わっていっているとも言えますね。)

SEOの成果指標

つまりは、「検索ユーザーの流入数を増やす」という入り口と、「自然検索流入経由のコンバージョンを増やす」という出口ばかりを追っていてもダメですし、実際にそこばかりを成果として見られて社内で上手くSEOの取り組みの意義や必要性を共通認識として持てずに困っているという方も多いかと思います。

今後は入り口と出口だけではなく、「検索流入できたユーザーのSTEPが進んだのか」という中間指標をおき、検索ユーザー単位でナーチャリング(育成)していくという考え方をしていくことで、SEOの取り組みの成果実感も持ちやすく、社内の理解や協力も得られやすくなるのではないでしょうか。(コンセプトダイアグラムにおけるSTEPの作り方、中間指標の作り方はまた別の記事でお話させていただきます。)

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

大規模な記事キャンペーンのリンクに関する注意点

最近、サイトに投稿された記事にスパムリンクが含まれているケースが増えています。投稿者からの投稿、ゲストやパートナーによる投稿、シンジケーション提供された投稿などの形で、あるウェブサイトの名前で書かれた記事が別のウェブサイトに掲載されるケースが一般的です。

こうした投稿記事が好ましくないというわけではありません。他のサイトのユーザーに情報を提供したり、ご自身の活動や企業への認知度を高めたりするうえで効果的な方法の 1 つと言えます。ただし、投稿元のサイトへのバックリンクを大量に獲得することを意図している場合は、リンク プログラムに関するウェブマスター向けガイドラインに違反します。極端な例ですが、問題となるのは以下のような場合です。

  • 大量のキーワードを含んだリンクが、記事の中で乱用されている
  • 記事が大量のサイトに公開されている、または少数の大規模サイトに大量の記事が公開されている
  • 対象分野の知識が乏しい人に記事を書かせている
  • 複数の記事で同じかよく似たコンテンツを使用している、またはサイトに掲載されている記事の内容を完全に複製している(このような場合は、rel=”nofollow” に加えて rel=”canonical” を使用することを推奨しています)

スパムリンクが設定された記事を公開しているサイトが見つかった場合、Google はそのサイトの品質に対する認識を改め、その認識を掲載順位に反映します。サイトへの投稿を許可し、記事として公開している場合は、寄せられた投稿をしっかり吟味する必要があります。その投稿者は知り合いか、投稿の内容がサイトのユーザー層に合っているか、役に立つ内容が含まれているかなどを確認してください。記事内に疑わしいリンクがある場合は、投稿者が rel=”nofollow” を使用しているかどうかを確認するとよいでしょう。

リンク獲得を目的として記事を作成しているウェブサイトについては、ウェブ全体への悪影響を防ぐためにも厳正に対処します。リンク獲得を最優先にすれば、記事の品質は二の次になり、ユーザー エクスペリエンスが低下することは目に見えています。こうしたサイトから記事掲載リクエストがしつこく繰り返し届く場合は、スパム報告フォームから報告してください。最後に、ユーザーからの支持のほとんどはサイト管理者自身が築いていくものであり、リンクはその一形態にすぎません。スパムリンクをなくすことが、サイトの印象を改善する最適な方法ではないでしょうか。リンク獲得に関してアドバイスするとすれば、サイトのコンテンツをより魅力的にすることが最も効果的です。リンクを含め、他のものはみな後からついてきます。

ユーザーに役立つ検索スニペット

本を買う前に、自分の時間を割いて読む価値があるかを見極める方も多いですよね。あらすじや前書きに目を通したり、序章を読んだりして、自分が求めている情報がその本に含まれているかどうかを判断します。

検索結果のスニペットも、これと似ています。そのスニペットが含まれているページに時間を割く価値があるかどうか、ユーザーが判断するのに役立つのです。


検索結果のスニペットの説明がわかりやすく、また検索キーワードとの関連性が高いほど、ユーザーのクリック数は増え、表示されたページへの満足度が高まります。これまでスニペットは、以下の 3 か所から取得されていました。
  1. ページのコンテンツ
  2. メタ ディスクリプション
  3. DMOZ リスティング
ページのコンテンツは、検索結果のスニペットとして最適です。多くの場合、抽出されるコンテンツはユーザーの検索キーワードと最も関連性が高いと言えます。ただし、コンテンツがスニペットの最適なソースとならない場合もあります。たとえばユーザーがある本の出版社を検索するとします。検索結果には関連性の高いホームページが表示されるかもしれませんが、そのページに会社の画像、ロゴ、リンクしか含まれていない場合、これらはいずれもスニペットとしては役に立ちません。

検索スニペットとして使えるテキスト コンテンツがページに多く含まれていない場合は、代わりにメタ ディスクリプションを使用することができます。これはコンテンツを簡潔にまとめた、短い宣伝文です。

スニペットの生成に使用されるテキスト コンテンツが多く含まれておらず、かつメタ ディスクリプションがない、ページとの関連性が低い、質が低いといった場合は、これまでは DMOZ(Open Directory Project)を利用することができました。Google は 10 年以上にわたって、スニペットとして DMOZ を活用してきました。DMOZ スニペットは、ウェブマスターの皆様にメタ ディスクリプションでご提供いただく内容よりも良質で、またページ内から抽出されるコンテンツよりもしっかりと説明されている場合が多かったためです。

DMOZ の終了にともない、Google もスニペットに DMOZ のリスティングを使用することを停止しております。そのため、ウェブマスターの皆様から、ページにコンテンツを追加できない場合には、適切なメタ ディスクリプションを提供していただくことがより重要になりました。

どのようなメタ ディスクリプションが適していますか?

メタ ディスクリプションとして適しているのは、ページのコンテンツについて正確に説明している短い宣伝文です。そのページがまさに探していたものだとユーザーに確信させる、宣伝文句のようなものです。さらに詳しいヒントとして、このトピックに関する記事をヘルプセンターにご用意していますので、ぜひご覧ください。また、必ずパソコン向けとモバイル向けの両方のページに、タイトルとメタ ディスクリプションの両方を含めるようにしてください。

メタ ディスクリプションについて、よくある問題を教えてください

メタ ディスクリプションは通常、検索エンジンやその他のソフトウェアでしか見えないため、ウェブマスターの皆様がその存在を忘れ、空白のままになっていることがあります。同様の理由で、同じメタ ディスクリプションが複数の(そして多数の)ページで使われていることも多くあります。また、メタ ディスクリプションの内容が的外れである、質が低い、スパムのように見えるというケースも比較的見うけられます。Google はそのようなメタ ディスクリプションは使用しないことにしています。ユーザーが最適な検索結果を得られない原因となるためです。

メタ ディスクリプションに文字数制限はありますか?

メタ ディスクリプションの長さに制限はありません。ただし検索結果のスニペットは必要に応じて切り詰められます(端末の幅に合わせる場合など)。

「NOODP」robots ディレクティブを使用するとどうなりますか?

DMOZ(ODP)の終了にともない、Google では DMOZ データの利用を停止しています。そのため NOODP ディレクティブは処理することができません。

ページのコンテンツをスニペットとして使用されないようにすることはできますか?

「nosnippet」robots ディレクティブを指定すると、Google はスニペットを生成しなくなります。ページのコンテンツのみをスニペットに使用しないように指定することはできません。

ご不明な点がありましたら、フォーラムTwitter でお気軽にお問い合わせください。

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性

こんにちは、Webコンサルティング事業部の藤沢です。今回はBtoBビジネスマーケティングにおけるSEOについて書いていこうと思います。BtoBビジネスに従事されているかたの中には、

  • SEOにどのような効果あるのかが分からない
  • どのようにSEOに取り組んでいけば良いかがわからない

このような考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?弊社のクライアントのご担当者のなかにも上記のような理由から、いままでSEOに取り組んでこなかったという方も少なからずいらっしゃいます。

BtoBビジネスといっても広義な言葉であり、企業によってビジネスモデルも異なりますので、一括りには言えませんが、私はほとんどのケースの場合、SEOはインバウンド獲得に有効な手段になると思っています。また、BtoBビジネスを行っている企業のサイトを見ていると、SEOを取り入れることでインバウンド件数を増加させ、法人営業の活発化につながりそうなサイトがまだまだ多いなぁと思うところもあります。

そこで今回はBtoBビジネスにおけるSEOの重要性に触れつつ、ポイントを解説していきます。

前提

今回は、ある程度高単価で競合性のあるサービス・製品(課題解決のためのソリューションやシステムなど)を取り扱っていて、契約のために法人営業担当者がコンペに参加し、一連の提案や商材説明を経て、契約に至るようなモデルのBtoB企業様向けの記事内容になっています。

注)競合性がほとんどなかったり、法人営業担当による提案が必要なく成約につながるようなモデルの場合は、今回の記事に書いてある内容の限りではありませんので予めご了承ください。

BtoBビジネスにおけるSEOの重要性

まずはBtoBビジネスにおいてなぜSEOが有効な手段になるのかについて1つずつ説明していきます。

1. BtoB企業こそWebサイトに力を入れていくべき理由

BtoBビジネスにおいて、顧客がサービスや製品を導入検討するうえで、最も情報源として活用しているのが企業のWebサイトであることをご存知でしょうか?

 

以下は「BtoB顧客が情報源としているメディアの内訳」と「BtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度」を示すグラフです。

BtoB顧客が情報源として活用しているメディア内訳とBtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度 参考:トライベック・ブランド戦略研究所 – BtoBサイト調査 2016


顧客は「企業のWebサイト」を最も情報源として活用しており、BtoCサイトと比べてみても売上貢献度が約3倍ほど高く出ています。会社概要やIR情報が充実しているけど製品情報や導入事例、活用例などのコンテンツが疎かになっているBtoB企業サイトもまだまだ多く見受けられますが、BtoB企業こそWebサイトの充実に力を入れていくべきという事がこの調査結果から言えるのではないでしょうか。

2. 情報収集段階の顧客にアプローチすることがインバウンド獲得の第一歩

次に紹介するのは、BtoBビジネスにおける「顧客の購買プロセス」と「企業担当者の行動」です。

BtoBビジネスにおける顧客の購買プロセスと企業担当者の行動


このような流れが一般的なサービス導入のための購買プロセスと企業担当者の行動として考えられます。

企業側では経営課題を認識したのち「購買担当者」「意思決定者」「サービス利用者」が組織的にステップを踏んで製品・サービスの導入に向けて動きます。仮に情報収集段階の顧客にWeb上で接触することができなければ、すなわち比較検討の土台に乗ることすら出来ない可能性があります。

そのため、顧客が欲っしている情報は何か?どのような情報を届けるべきか?を予め検討し、Webサイトに掲載するコンテンツの定義や、SEOのキーワード戦略に落とし込んで見込み客に情報を届けること、そのためにSEOを活用することがインバウンド獲得の第一歩となると言えます。

 

参考:情報収集段階の検索クエリについての補足

情報収集段階の顧客は、実際にどのような解決策が自社にとってベストなのかが明確になっていないケースがあります。例えば営業の売上低迷が続くA社が解決策として導入したのが「営業への社員研修」だったとします。企業の経営課題は営業の売上低迷であり、購買担当者は営業効率を上げるための方法をまず模索しなければならないため「営業 効率化」などのキーワードで情報収集を始めることが考えられます。

そこから自社の課題と照らし合わせ、課題解決に最も適した手段として「社員研修」を候補にあげ、事例や料金などの情報をもとに各社の比較検討をしていきます。

以下は情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例です。

情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例

 

つまり、サービスを提供する企業側としては「こういう商品名や手法名で上位表示したい」といった目標をもってSEOに取り組んだとしても、見込み顧客がそもそもそういったキーワードで検索しなければ意味がありません。BtoBでビジネスを行う場合で特に今までにない新しいサービスだったりすると、そもそもそういった解決策が世の中に認知されていなかったりするため、見込み顧客に繋がりそうな企業担当者が情報収集段階で調べるであろうキーワードをおさえにいくことがSEO上とても重要です。

また、専門的な分野では「〇〇とは」などの言葉の意味を調べる検索クエリが多くなる傾向があるため、そういった見込み顧客が調べそうな用語で、自社サービスの認知に繋がりそうなものの意味解説などをWebサイトでおさえておくことも大切です。

 

3.業者選定は営業担当が訪問する前にほとんど終わっている

BtoBの顧客は、コンペを依頼する業者を選定するにあたって、「ソリューション内容」「コスト」「スペック」などあらゆる検討材料をシビアに評価してコンペ依頼先を選定しますが、この段階ですでに導入先の決定がほとんど終わっているという調査結果があります。

以下は、米企業のコーポレート・エグゼクティブ・ボード社による調査レポートです。


57%—that’s how far the average B2B buyer is through the purchase decision before engaging a supplier sales rep.

和訳:BtoBビジネスにおいて、57%の顧客は営業担当が訪問に行く前に購入を決定している。

12%—that’s how much of your customer’s total mindshare you as a supplier have across the entire B2B purchase path.

和訳:BtoBビジネスにおいて、営業担当が購入に影響を与える割合は12%である。

参考⇒ The Digital Evolution in B2B Marketing

コンペで行う提案内容が最も重要だという認識をお持ちの方も多いかと思いますが、意外にも営業担当のおよぼす影響力は少なく、”57%は営業担当が訪問する前にすでに導入先が決定しているそうです。

このことからもコンペ勝負とは考えずに、情報収集段階の見込み顧客が検討するうえで必要なコンテンツをWebサイト内に十分に用意することを優先的に考えていきましょう。また、それらの情報を検索者に届けるために配慮する=SEOに取り組むことがインバウンド増加ならびに成約件数の増加にも影響をもたらすします。

SEOに取り組むうえでのポイント

BtoB企業サイトでSEOに取り組むうえで重要なポイントとなるのはキーワード選定です。多くの場合、顕在層が検索するメインキーワード(例:「SEO」や「勤怠管理システム」など)での上位表示は、インバウンド獲得、ブランディング、営業活動などに大きく貢献するため、最優先で上位表示を狙っていくべきキーワードになりますが、メインキーワードでの上位表示だけでは不十分とも言えます。

以下は「勤怠管理・給与計算システム」を導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例です。

勤怠管理システム・給与計算システムを導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例


例えば、自社の製品が上にあげたような経営課題を解決することができるのであれば、メインキーワード同様に重要なキーワードであるため、率先して上位表示を狙っていくべきです。

メリットは以下のとおりです。

  • 情報収集段階の顧客との接点が生まれる
  • 製品・サービス導入によって課題解決につながることを顧客に伝えられる

BtoB企業サイトにおけるSEOのポイントは、自社の製品やサービスがどのような経営課題を解決できるのかを細かくリストアップしていき、そこからキーワードを考えていくことにあると思います。

キーワードを考えるにあたっては、出来れば、実際に営業担当者や製品を導入してくれたクライアントに当時の経営課題をヒアリングしてみるようにしてみましょう。ツールでは発見することが出来ない法人営業を活発化させるキーワードが見つかることがあります。

また、BtoB顧客が情報収集段階で行う検索のほとんどが、インフォメーショナルクエリであることも十分に理解することが重要です。顕在層が検索するメインキーワードや特定キーワードでの上位表示に固執しがちですが、それだけでは十分な集客にはつながることはありません。自社の顧客となりうるユーザーがどのような検索をしてくるのかをしっかりと見極め、サイト内に網羅的にコンテンツを用意し、検索者に情報を届けられるようにSEO面にも配慮していくことがBtoBビジネスを加速させるためのSEOにおけるポイントではないかと思います。

最後に

今回はBtoBビジネスの前提にたって理解を深める話を中心に展開していきました。BtoBビジネスのWebサイトでSEOに取り組む場合、本当は集客からインバウンド獲得に結びつける方法や集客用コンテンツからインバウンド促進用コンテンツへのリンク導線の設置方法など実践的な内容も色々と言及できますが、意外と長くなってしまったため、また別の機会でお話させていただこうと思います。

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。