ソフトバンク出資のインドの格安ホテル予約サービス「Oyo」がIPO申請、最大約1290億円調達へ

Oyo(オヨ)は公開市場を探索する準備が整ったようだ。創業8年のインドの格安ホテル大手である同社はインド証券取引委員会にIPO申請の書類(PDF)を提出した。書類によると、同社は11億6000万ドル(約1290億円)の調達を模索する。

グルガーオンに本社を置くOyoは、ホテル経営者にデジタル予約・決済の導入、部屋の最適価格の決定、サードパーティ予約サービスの統合をサポートするオペレーティングシステムを提供している。同社は新規株式の発行で9億4200万ドル(約1045億円)を調達することを目指していて、残りは既存株の販売(セカンダリー取引)で調達する。

SoftBank(ソフトバンク)は1億7500万ドル(約194億円)超相当の株式を売却する計画だとOyoはIPO申請書類で説明した。同社は3億3000万ドル(約366億円)を借金返済にあてる。同社はつい最近、負債で6億6000万ドル(約732億円)を調達していた。

主な投資家にSoftBank、Airbnb、Lightspeed Venture Partners、Sequoia Capital India、Microsoftなどを持ち、直近の評価額が96億ドル(約1兆650億円)だったOyoは、個人投資家から何を得ようとしているのか詳細を明らかにしていない。しかし今週初めにTechCrunchが報じたように、わかっていることがある。OyoはIPOで評価額120億ドル(約1兆3312億円)を目指している。そして同社の若い創業者、Ritesh Agarwal(リテッシュ・アグルワール)氏は自身の持分を売却しない。

10月1日の仮目論見書提出は、近年海外マーケットでかなり野心的に事業を拡大してきたものの、そうした取り組みにブレーキをかけて方向を修正したOyoにとって大きな転換だ。

他のホスピタリティー・旅行業界の企業と同様、Oyoもパンデミックで大打撃を受けた。新型コロナウイルスの拡散を抑制しようと、一部の国はロックダウン措置を取ったため、売上高が60%減った時期もあったと同社は明らかにした。

同社の2021年3月までの会計年度の総収入は6億ドル(約665億円)で、5億2800万ドル(約585億円)の赤字だった。

ただ、同社の主要マーケットがここ数四半期に経済活動を再開したため、同社は直近の数カ月で急速な回復の兆しを見せている。仮目論見書の中で、4つのマーケット(インド、インドネシア、マレーシア、欧州)が同社の総売上高の約90%を占めると明らかにした。

Oyoはまた、このところホテルとの関係を簡素化してきた。同社は現在ホテルを所有せず、その代わり15万7000を超えるパートナーと協業し、そうしたパートナーがホテルやリゾート、住宅を運営するのをサポートしている。パートナーに最低保証も約束していない。

ソフトバンクが現在45%超の株式を保有するOyoのストーリーは、アグルワール氏がラージャスターン州でより良い教育を受けようと故郷を後にしたところから始まる。同氏は頻繁にデリーに住む友人を訪ね、友人の家や安いホテルに宿泊した。そして10代後半で通っていた学校を退学したとき、同氏は格安ホテルが毎晩部屋を埋めるのに苦労しているのに気づいた。

そしてアグルワール氏は、ホテルのリノベーションを自身にさせるようホテル経営者を説得し、将来の手数料と引き換えに企業に販促を始めた。これは同氏が過去の会話で語ったことだ。

この取引は、成功したことがすぐさま証明された。そして、マーケットで無視されてきた部門にフォーカスするために、アグルワール氏がテクノロジーを使ってサービス拡大を模索することにつながった。

Oyoのサービス

これがOyoの始まりだ。同社はすぐに成功し、PayPal共同創業者Peter Thiel(ピーター・ティール)氏の財団からの共同出資をひきつけるほど急速な成長だった。

Oyoはまず市場をリードする地位を築き、それから事業を拡大した。東南アジア、欧州、中国、米国から始めた。同社の積極的な拡大は部分的には成功で、部分的には失敗でもあった。欧州と東南アジアではいうまくいっているが、中国と北米のマーケットに参入するのは同社が思った以上に難しいことがわかった。

事業拡大の最中に、27歳のアグルワール氏は同社に7億ドル(約776億円)を投資した。同氏は、この投資に先立って、自身の持分を10%から30%に引き上げるためにRA Hospitality Holdingsという企業を通じて20億ドル(約2219億円)を使う計画だと発表した。アグルワール氏と同氏の持ち株会社のOyoの持分はいま32〜33%だと仮目論見書にはある。

Oyoのアプリは1億回超ダウンロードされ、従業員の70%がインド国内居住だと同社は仮目論見書に書いた。そして同社は、2019年12月時点で獲得可能な最大市場規模は短期滞在施設5400万軒だととらえている。

「インド、インドネシア、マレーシアでは、2018年と2019年にOYOプラットフォームに加わったホテルの2019年の業績は、同規模の他の独立経営ホテルを上回りました。OYOプラットフォームに加わってから12週間後、OYOで稼働しているホテルの2019年の売上高は、インド、インドネシア、マレーシアにおける同規模の独立経営ホテルの推定平均売上高の1.5〜1.9倍でした。欧州では、OYOで稼働している民泊施設の売上高は2019年に、個人で運営している施設の推定平均売上高の2.4倍でした」と仮目論見書にはある。

Oyoの事業についての知見が得られる2枚の興味深いスライドが仮目論見書にあった。

OYOで稼働しているホテルと比較対象の独立経営ホテルのコロナ前の平均売上高(米ドル、2019年)

Oyoはフード、小売、ホテル、旅行事業においてインドで2番目に大きいロイヤルティプログラムを展開している

この記事にはCatherine Shu氏も協力した。

画像クレジット:Akio Kon / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

旅先のアクティビティ予約アプリ「Headout」が新型コロナによる壊滅的影響から再び急成長

旅行業界は新型コロナウイルスの影響を最も大きく受けた業界の1つだが、スタートアップ企業のHeadout(ヘッドアウト)も例外ではない。このアプリは観光客がツアーやイベント、アクティビティを当日中に予約できるマーケットプレイスで、2015年にサービスを開始すると世界中に広がった。だが、その後、新型コロナウイルスが発生した。

しかし、現在は国内旅行の復調のおかげでビジネスは再び成長しており、Headoutは2021年1月以降、800%もの成長を遂げたと主張している。同社は米国時間9月8日、Glade Brook Capital(グレイド・ブルック・キャピタル)の主導によって1200万ドル(約13億2000万円)の資金を調達したと発表した。同投資管理会社は、Airbnb(エアビーアンドビー)、Meituan(メイトゥアン、美団)、Uber(ウーバー)、Instacart(インスタカート)などのマーケットプレイスにも投資している。今回のラウンドでは、Version One Ventures(ビジョン・ワン・ベンチャーズ)、Nexus Venture Partners(ネクサス・ベンチャー・パートナーズ)、FJ Labs(FJラブズ)、500 Startups(ファイブハンドレッド・スタートアップス)、Haystack(ハイスタック)、Ludlow Ventures(ラドロー・ベンチャーズ)が再び投資し、そして新たな投資家としてEspresso Capital(エスプレッソ・キャピタル)とPractical VC(プラクティカルVC)が参加した。

Headoutは、7月にEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)の黒字化を達成したという。今回の資金調達は、300都市への進出、製品開発およびその製品、ビジネス、マーケティング、オペレーションの各チームに使用される。同社は世界中で150人以上の雇用を計画しており、旅行やエンターテインメント関連のスタートアップ企業を買収して人材獲得する機会も模索している。

これは新型コロナウイルス感染流行が始まった当時からの大転換を意味する。共同創業者で最高経営責任者を務めるVarun Khona(ヴァルン・コーナ)氏は「ご想像通り、新型コロナウイルスには壊滅的な影響を受けました。2億5000万ドル(約275億円)を超える規模で行っていた私たちの事業は、ほんの数週間で、取るに足らない規模にまで落ち込んでしまいました」と、TechCrunchにメールで語った。

しかし、人々が徐々に旅行を再開する中、Headoutは「2つの大きな追い風」を確認した。1つ目は、かつてないほどの国内旅行の需要。2つ目は、初めてデジタル化する旅行体験プロバイダーの存在だ。同社は2020年の第4四半期から国内旅行に注目し始めたが、米国以外にも英国、EU、アラブ首長国連邦など、ワクチン接種率が比較的高い場所で最も高い需要があると見ている。

「当社では、国内旅行者を惹きつけるためにより多様で、ローカルで、ニッチな新しい体験を提供することを優先しました。これらの体験を提供する家族経営の会社を標準化し、サービスをアップグレードして、オンライン化しました」と、コーナ氏はいう。「それと併せて、私たちはHeadoutを現地の言語で利用できるようにすることに力を入れました。単に機械翻訳するだけではなく、実際に注目を引く刺激的なコンテンツを作成するようにしました」。例えば、スペインでは予約の85%がスペイン語で受注されている。

Headoutが、他のオンデマンド予約マーケットプレイスとどのように差別化されているかを尋ねると、同社は2018年に、それまでの伝統的な予約を主体とするBooking.com(ブッキング・ドットコム)のようなマーケットプレイスから、一貫した品質を確保するためにエクスペリエンスを標準化、アップグレード、ブランディングすることで「より管理されたマーケットプレイス」へと進化したと、コーナ氏は答えた。これによりコンバージョン率が向上し「パートナーにより多くの販売を提供することができるようになり、そのためにより高いテイクレートを要求することができるようになった」ため、収益性の高いユニットエコノミクスにつながったという。

画像クレジット:Headout

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(文:Catherine Shu、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

スマホを使った観光向け交通関連サービスHoraiのscheme vergeが2.2億円調達、事業者向けにHorai for Bizを開発

スマホを使った観光向け交通関連サービスHoraiのscheme vergeが2.2億円調達、事業者向けにHorai for Bizを開発

「都市の再発明」を目指すアーバンエンジニアリング企業scheme vergeは9月10日、プレシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による約2億2000万円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家の環境エネルギー投資、また山口キャピタル、サムライインキュベート。累計調達額は約2.9億円となった。

また、今後のスマートシティ領域への展開を見据え、松尾豊氏(東京大学教授・人工知能学会理事)および大口敬氏(東京大学教授・次世代モビリティ研究センター長)をアドバイザーに招聘し、最新の知見を取り入れた事業開発・プロダクト開発を推進する体制を整えた。

2018年7月設立のscheme vergeは、多様化・個人化が進む観光客のニーズに応えることに特化した、スマートフォンを使った交通関連サービス「Horai」を開発。2019年には瀬戸内のアート巡りを海上モビリティの面から支援するHoraiアプリ(Android版iOS版)をリリースしており、ユーザーは、写真から好みのアートサイトをアプリ内で選び、島をめぐる旅程を手軽に作成できるようにしている。移動手段にはフェリー・旅客船が表示されるほか、乗り合い海上タクシーの予約も可能。国土交通省の「新モビリティサービス推進事業」「日本版MaaS推進・支援事業」に採択されるなど、MaaSやスマートシティ構築、あるいは観光DXのソリューションとして採用されているという。

また、Horaiの開発を通じて構築したシステムを展開することで、三重県伊勢市や神奈川県三浦半島、長崎県五島列島など様々な地域におけるMaaSの構築にも活用されており、「スーパーシティ」事業においても「連携事業者候補」に全国5つの自治体で採択されている。

調達した資金は、プロダクト開発体制の強化と、各地での事業開発を推進するための人材採用・体制強化を中心に投資する予定。具体的には、観光・飲食・小売などローカルビジネス向けに、複数業態・事業をまたいだワークフロー構築や顧客管理の電子化が行える事業者向けプラットフォーム「Horai for Biz」の開発を進めており、MaaSや観光DXを進めるうえでの課題解決に役立てるとしている。

Horaiアプリにおいても、「エンドユーザー(観光客)の使いやすさに寄り添ったUIUXの改善」「ローカルサービス(訪問先)のさらなる掲載数増」「旅程作成アルゴリズムの大幅な精度向上」によって、大幅な改良に取り組む(今冬リニューアル予定)。

また、主な資金使途であるプロダクト開発とは別に、scheme vergeの核である「アーバンエンジニアリング」の確立に向け、建築情報スペシャリストやデータサイエンティストを含めたプロフェッショナルサービス体制への投資を進めているという。東京大学杉山将研究室や建築情報学会、Agoopなど様々なバックグラウンドをもったメンバーを集めており、学生・社会人を問わず広く採用を行っている。

これら採用に加え、アドバイザーに就任した松尾豊氏と大口敬氏と連携して、データ利活用に戦略的に取り組み、AI・ディープラーニングの社会実装に関する知見と、交通・都市マネジメントに関わる知見を掛け合わせることで、「エリアマネジメント」や「不動産利活用」の最適化とノウハウ可視化に取り組む。

一部エリアにおいては、実際にビーコンやスマートロック、予約管理システムを前提とした施設の運営・プロデュースや、それらからのデータを用いた複数施設の開発・運営計画の立案などが進展している状況という。

さらに、瀬戸内や大阪など、ビジネスの現場にブランチを形成し、各地のエリア課題を調査しながら、解決のロードマップを設定する体制も構築。これにより、スマートシティ・スマート社会・スマート観光の領域において、「様々なシステムを導入するだけでなく、地域(エリア)全体として既存・新規のデータ利活用に戦略的に取り組みたい」といった問題意識をもった顧客と共同で、エリア課題の解決・新規価値創出に取り組むとしている。

マイクロソフトがインドのOyoへの出資を正式発表、旅行・ホスピタリティ製品の共同開発へ

Microsoft(マイクロソフト)は、インドのOyo(オヨ)と「複数年にわたる戦略的提携」を締結し、協力して「次世代」の旅行・ホスピタリティ製品および技術を共同開発することとなった。

米国時間9月9日の発表は、7月下旬のTechCrunchの報道を裏づけるものだ。TechCrunchは、MicrosoftがOyoへの投資を交渉中であり、南アジア市場で最も価値のあるインドのこのスタートアップ企業に自社の技術を提供する方法を検討していると報じていた。

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Microsoftは報道発表の中で、Oyoに対しても戦略的な株式投資を行ったことを確認したが、金額については明らかにしていない。2021年8月の規制当局への提出書類によると、MicrosoftはOyoに500万ドル(約5億4900万円)を投資していた。この投資により、Oyoの評価額は96億ドル(約1兆550億円)となる。

Oyoは、クラウドベースのニーズに対応するためにMicrosoft Azureに切り替え「中小規模のホテルや家庭用の店舗を運営する愛用者に利益をもたらす」ソリューションを共同開発するとしている。「この提携の一環として、Oyoは、Oyoプラットフォームを利用する旅行者向けに、プレミアムでカスタマイズされた室内体験などのスマートルーム体験を開発していきます。MicrosoftのAzure IoTを利用したこの体験には、IoTで管理されたスマートロックやバーチャルアシスタンスに加えて、到着・出発のデジタル登録やセルフのKYC(Know Your Customerの略、本人確認)でサポートされたセルフチェックインが含まれています」。と同社は語る。

Microsoftインドの社長であるAnant Maheshwari(アナント・マヘシュワリ)氏は「Azureのパワーと、Oyoが開発した技術と製品スタックを組み合わせることで、旅行とホスピタリティにおけるイノベーションを加速できることを楽しみにしています。どのようにMicrosoftのクラウドが、Oyoのようなデジタルネイティブに力を与え、業界の変革とイノベーションを加速させ、パンデミック後の時代の課題を未来のチャンスに変えていくのかを見るのは刺激的です」と述べている。

Oyoは、インド、東南アジア、ヨーロッパ、米国に展開する世界最大級のホテルチェーンとして台頭してきたが、積極的な拡大を追求する中で「有害なカルチャー」、ガバナンスの欠如、多くのホテルオーナーとの関係など、いくつかの失策がその成長に傷をつけてしまった。

ホテルオーナーとの関係を改善することを誓った矢先、パンデミックが到来。これを受けてOyoは成長を鈍化させ、2021年初めには世界各国でロックダウンが実施される中、世界中で数千人の従業員をレイオフした。

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パンデミックは、創業7年目のスタートアップに「サイクロン」のように襲いかかったと、CEOのRitesh Agarwal(リテシュ・アガーワル)氏は7月にBloomberg TVに語っている。「何年もかけて作ったものが、たった30日で60%以上も崩れてしまったのです」と述べ、株式公開を検討するかどうかは決めていないと付け加えた。

Airbnb(エアビーアンドビー)に支えられたOyoは、7億8000万〜8億ドル(約857億〜878億9000万円)の資金を持っており、すべての事業の「月次損失」を400万〜500万ドル(約4億3900万〜5億4900万円)に抑えていると、アガーワル氏は最近のオンラインカンファレンスで述べた(同社は、2020年12月には約10億ドル[約1098億円2200万円]の銀行残高があった)。

7月、つまり前述のカンファレンスでアガーワル氏が発言した後、Oyoは6億6000万ドル(約724億8200万円)の負債を受けたと発表した。この件に詳しい人物によると、その負債は以前の負債の返済に充てられたという。

Microsoftとしては、Oyoは同社が国内で行ってきたいくつかの戦略的投資の中で最も新しいものだ。同社は南アジア市場において、ニュースアグリゲーターであり短編動画プラットフォームのDailyHunt(デイリーハント)、電子商取引大手のFlipkart(フリップカート)、物流SaaS企業のFarEye(ファーアイ)など、数多くのスタートアップ企業を支援してきた。

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画像クレジット:Akio Kon / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Akihito Mizukoshi)

コロナ後のインバウンドをにらみホテルのDXを加速させる韓国と日本を拠点を置くH2O Hospitality

パンデミックは、接客業の非接触、スタッフレス運営への要求をいっそう高めた。無人ホテル管理会社のH2O Hospitality(エイチ・ツー・オー・ホスピタリティー)は、その追い風を受けて3000万ドル(約33億円)の調達ラウンドを完了した。韓国と日本を拠点とするスタートアップは、宿泊予約、客室管理、フロントデスク業務などのフロントエンドとバックエンドを自動化する。同社は新たな資金を得て事業の拡大を続けていく。

今回のシリーズCラウンドをリードしたのはKakao Investment(カカオ・インベストメント)で、Korea Development Bank(KDB、韓国開発銀行)、Gorilla Private Equity(ゴリラ・プライベート・イクイティー)、Intervest(インターベスト)およびNICE Investment(ナイス・インベストメント)も参加した。他に東南アジアのジョイントファンドであるKejora-Intervest Growth Fund(ケジョラ・インターベスト・グロース・ファンド)も参加していることから、H2O Hospitalityが東南アジア市場に特に焦点を当てていることがわかる。H2O Hospitalityは2020年2月にシリーズBラウンドで700万ドルを調達し、Samsung Ventures(サムスン・ベンチャーズ)、Stonebridge Ventures(ストーンブリッジ・ベンチャーズ)、IMM Investment(アイエムエム・インベストメント)、Shinhan Capital(シンハン・キャピタル)らが参加した。

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H2O Hospitalityは2021年と2022年に韓国と日本でさまざまなタイプの宿泊施設を追加して事業を拡大する予定で、2022年第4四半期には同社の東南アジア浸透戦略の一環としてシンガポールとインドネシアにも進出する計画だ、と同社の共同ファウンダーでCEO、John Lee(ジョン・リー)氏はいう。

「現在H2O Hospitalityは、いくつかの国際ホテルチェーン企業と、韓国、日本以外でのデジタルトランスフォーメーションと事業運用の提携について話し合っています」とリー氏がTechCrunchに語った。

H2Oは同社の顧客チャンネルソリューションと非接触チェックインシステムをアジア各国の顧客ニーズに合わせて進化させるために、研究開発に投資していくつもりだ。

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後にも、ホテル・デジタル・トランスフォーメーションで成功しリードしていくためには、それぞれの宿泊施設と状況に合わせたシステム開発とカスタマイズが必要です」とリー氏がメールのインタビューに答えた。

H2O Hospitalityは、2015年にCEOのジョン・リー氏が設立し、そのご買収と拡大を繰り返してきた。たとえば2017年には日本に進出して宿泊管理会社をいくつか買収した。2021年、H2Oは自社のテクノロジーとESG(環境・社会・ガバナンス)の競争力を高めるために、非接触ホテルソリューション企業のImGATE(イムゲート)とローカル・クリエイターのスタートアップ、Replace(リペレース)の韓国企業2社を買収した。

現在同社は東京、大阪、ソウル、プサン、バンコクにホテル、旅館、ゲストハウスなど約7500の宿泊施設を運用している。

H2O Hospitalityの情報通信技術(ICT)ベースのホテル管理システムは、チャンネル管理システム(CMS)、設備管理システム(PMS)、客室管理システム(RMS)、施設管理システム(FMS)などを使ってホテル業務の自動化とデジタル化を可能にしている。

同社の統合ホテル管理システムは、ホテル業務の運営費固定分を50%縮小し、売上を20%上昇させることが可能だと同社の声明に書かれている。

「新型コロナウイルスは宿泊業界に最も強い打撃を与え、そのために多くのホテルが固定費を減らしたいと考えましたが、現在の運営フローでは不可能でした」とリー氏は語った。「デジタル・トランスフォーメーションが必要だったのです」。

新型コロナが未だに旅行業界の大部分を凍結している今、パンデミックがH2Oにどう影響を与えているかを質問したところリー氏は、パンデミック前、H2Oの売上は最大30%増加していたが、新型コロナ後は5~15%に落ちたと答えた。最近の売上拡大要因は、顧客の効率を改善するために同社が作ったツールによる。例えば自動ダイナミックプライシング(ADR)ツールや、オンラインとオフライン、国内、国外の旅行代理店の多様なセールスチャネルなどがある。

リー氏はさらに、H2Oに多くの施設が加入しており、それが最近18カ月間の売上増に貢献していることを指摘した。H2Oの事業はアジア唯一であり、このため2020年8月以来多くの施設所有者が加入し始めている、と同氏は説明した。

「パンデミック中に加入したホテルはすべて収支が改善し、財務損失を取り戻しつつあります」とリー氏は言った。

現在世界に1640万の客室があり、年間5700億ドル(約62兆5889億円)を生み出している、とリー氏はいう。H2Oは世界中の宿泊施設をデジタル化できると信じており、会社の主要目標はホテルブランドを作ることではなく、ホテルオーナーがよりよい方法で自分の施設を運用できるようにすることだと彼は言った。

リー氏は、現在のホテル運用プロセスは「2G携帯」とよく似ていて、スマートフォンに切り替わる前の状態であり、H2Oはすべてのホテル運用を「スマートフォン」にする、と説明した。

「これは(接客)業界にとってごく自然な変化であり、それは携帯電話ユーザーが2Gからスマートフォンに移行したのと同じことです」とリー氏は言った。

韓国と日本では、国内需要は高まりつつあるものの、残念ながら国境を越えるインバウンドツーリズム市場は未だに停止している。

「両国(韓国と日本)ともワクチン接種が進んでいるので、インバウンドツーリズム市場は1年以内に復活すると信じています」とリー氏は言った。

Kejora-Intervest Growth Fundのマネージングディレクター、Jun-seok Kang(ジュン・シュー・カン)氏はTechCrunchに次のように語った。「ホテルのデジタル・トランスフォーメーションに新しい波がやってくることはパンデミック以前からわかっていました。しかし、新型コロナ遷移を早めたことは間違いありません。H2Oがホテル市場の転換に成功すると私たちは信じています」。

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(文:Kate Park、翻訳:Nob Takahashi / facebook

旅行者と厳選された少人数での冒険旅行をマッチングするYouTravel.Meが1.1億円調達

YouTravel.Meは、グローバルパンデミック渦中で旅行業界が立ち直ろうとしている中、ベンチャーキャピタルから資金を獲得した最新のスタートアップだ。

この1カ月の業界企業の資金調達の状況は以下の通りだ。旅行クリエーター向けのプラットフォームを提供するThatchが300万ドル(約3億3000万円)、トラベルテック企業のHopperが1億7500万ドル(約193億円)、障害者向けにバケーションプランを提供するWheel the Worldが200万ドル(約2億2000万円)、厳しい状況にある旅行業界に気ままな旅を復活させるEludeが210万ドル(約2億3100万円)、無料の旅行計画作成プラットフォームを提供するWanderlogが150万ドル(約1億6500万円)を調達した。

関連記事:トラベルクリエイターが旅行者におすすめ情報を直接販売できるThatchが約3.3億円調達

今回、100万ドル(約1億1000万円)を調達したYouTravel.Meがそうした企業に名を連ねた。同社は、旅のエキスパートが企画する少人数制のアドベンチャーと、参加を希望する旅行者をマッチングするオンラインプラットフォームを開発している。Starta VCがこのラウンドをリードし、Liqvest.com、Mission Gate、そしてAcrobator VenturesのゼネラルパートナーであるBas Godska(バス・ゴドスカ)氏などの個人投資家グループが参加した。

Olga Bortnikova(オルガ・ボートニコワ)氏、夫のIvan Bortnikov(イワン・ボートニコフ)氏、Ivan Mikheev(イワン・ミキーフ)氏の3人は、3年前に欧州でこの会社を創業した。ボートニコワ氏とボートニコフ氏がこの会社のアイデアを思いつくに至ったのは、中国への旅行の際、旅行会社が販売したパッケージが、実は土産屋に行くだけの小旅行だったと後でわかったことが原因だった。フライト遅延やその他の災難にも遭い、2人はより良い旅行体験と、それを他の人と共有する方法を探していた。求めていたものを探し当てることができず、自分たちで作ることにしたのだ。

「大人が友達をつくるのは難しいものです。ですが、たった15人のグループで2週間の旅行をすれば、深いつながりができ、同じ言語や経験を共有することができます」とボートニコワ氏はTechCrunchに語った。「それが私たちの秘密の味付けです。私たちはつながりを作りたいのです」。

出会い系アプリのように、YouTravel.Meのアルゴリズムは、旅行者の興味や価値観、過去の経験に基づき、旅行や逃避行と結びつける。マッチングされた旅行者は、チャットや音声でつながり、旅の専門家との検討を経て予約へと進む。また、旅の専門家がリサーチを行い、旅程を作成する「BeGuide」の提供も行っている。

2018年以降、CEOのボートニコワ氏によると、YouTravel.Meは東欧でトップのトラベルマーケットプレイスとなり、130カ国で1万5900件以上のツアーを提供し、1万人以上の旅行者と4200人の旅行専門家をプラットフォームに引き付けたという。2020年に海外販売に手を広げ始めたところで世界的なパンデミックに見舞われた。

「販売と観光が崩壊し、どうしたらいいのかわかりませんでした」とボートニコワ氏はいう。「私たちのサイトには4000人以上の旅の専門家がいます。パンデミックが業界にとって試練となり、旅の専門家たちは孤独を感じていました。私たちはそれを理解し、彼らのためにビジネスを構築・拡大する方法について、コミュニティと教育的製品を構築しました」。

マッキンゼーの調査で、アドベンチャートラベルが業界の他の分野よりも早く回復していることが明らかになり、創業者らはその市場を狙うと決め、2020年末に500 Startupsの一員となった。その結果、YouTravel.Meの売上高は倍増し、いまだ手元資金で経営を続ける企業でありながら、北米市場に参入したいと考え始めた。

新たな資金は、米国でのマーケティング、旅の専門家の採用と誘致、テクノロジーと製品の開発、そして2021年末までに流通取引総額を月額270万ドル(2億9700万円)に引き上げるのに使うとボートニコフ氏は話す。2022年の初めまでに、旅行件数を2万件に、旅の専門家を6000人に増やすことを目標としている。

エンジェル投資家でもあるゴドスカ氏は、共通の友人からYouTravel.Meの存在を知った。たまたま、数少ない観光客の1人として、スリランカで休暇を過ごしていた時期と重なった。同氏は、ベンチャーキャピタルファンドを設立する以前、欧州やロシアでOrbitzの一員としてツアーパッケージを販売するなど、オンライン旅行に携わっていた。

「インターネットの接続状態が悪いジャングルの中で座っていたとき、興味を持ってしまったのです」と同氏は述べた。「彼らと話をしたときに、革新性と明るい雰囲気を感じ、彼らをサポートしたいと思いました。キュレーションは、とても興味深い動きだと思います。グループで旅行をしたい個人旅行者は、従来の業界が取り扱う分野ではありませんでした」。

画像クレジット:YouTravel.Me co-founders Ivan Bortnikov and Olga Bortnikova/YouTravel.Me

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(文:Christine Hall、翻訳:Nariko Mizoguchi

トラベルクリエイターが旅行者におすすめ情報を直接販売できるThatchが約3.3億円調達

2021年の夏、旅行業界は再び活気づいてきたThatchは、旅行クリエーターが自らのレコメンデーションを収益化できるようにすることで、この分野で独自の地位を築いてきている。

米国時間8月30日、同社はWave Capitalがリードする300万ドル(約3億2900万円)のシード2ラウンドを発表した。このラウンドには、Freestyle VCのJenny Lefcourt(ジェニー・レフコート)氏とNetflixの共同創業者であるMarc Randolph(マーク・ランドルフ)氏が参加した。これにより、2018年にWest Askew(ウェスト・アスキュー)氏、Abby West(アビー・ウェスト)氏、Shane Farmer(シェーン・ファーマー)氏が創業して以来、Thatchの投資総額は520万ドル(約5億7100万円)となった。

世界的なパンデミックが起きる前、同社は、旅行者と、彼らの旅行を彼らに代わって計画してくれる人たちをマッチングする、サブスクリプションベースのコンシューマー向け旅行サービスだった。その後、2020年に業界が大混乱に陥り、共同創業者たちは、トラベルクリエイター(自分の体験をソーシャルメディアで共有する人たち)がフォロワーとよりよくつながり、自分たちの旅行のおすすめ、ヒント、考え方への対価を得ることができるようにすることに大きなニーズがあると考えたのだ。

「私たちは、消費者が個人の時間や専門知識に対して喜んで対価を支払っていることに気がついた。旅行代理店に行くのではなく、InstagramやYouTubeを見て、DM(ダイレクトメッセージ)で情報を得ようとする人が増えている。私たちはその関係を公式のものにして、トラベルクリエイターが報酬を得られ、エンドユーザーにより良い体験を提供できるようにしている」とアビー・ウェスト氏はTechCrunchに語っている。

アスキュー氏とウェスト氏によると、トラベルクリエイターによって、何十億ドル(数千億円)にもおよぶ消費者の旅行支出が動いているとのこと。Thatchの無料モバイルアプリは、彼らトラベルクリエイターが旅行をベースとしたビジネスを構築するためのツールを提供し、キュレーションやシェア、そして近い将来、インタラクティブな旅行ガイドやプランニングサービスを販売できるようになるだろう。クリエーターに報酬が支払われると、Thatchが取引のわずかな割合を受け取ることで収益を出す仕組みだ。

パンデミックは旅行業界に悪影響をおよぼしたが、そのおかげでThatchチームはアプリを開発する時間を稼ぐことができ、現在はクリエイター側の構築と、アプリにクリエイターを呼び込むためのマーケティングに注力しているところだ。そして、ここに新たな資金が投入されることになる。今回の資金調達では、エンジニアの増員、新コンテンツの構築、クリエイターがアプリ内で制作するインタラクティブなガイドの、販売・収益を出すためのヒントに関する新機能の提供などを予定している。

画像クレジット:Thatch

アスキュー氏によると、すでにアプリを利用している旅行クリエーターのうち、1200万人以上のオーディエンスリーチがあり、7月には利用者が急増したそうだ。これは旅行業界が好転していることを示している。

シードに続いて、同社はクリエイターに報酬が支払われるよう、マネタイズ機能と予約機能を公開予定で、潜在的な予約数の観点から、第1四半期は好調に推移すると見ている。同社は、より大きなクリエイターを誘致し、彼らのためのネットワークを構築したいと考えている。彼らクリエイターを中小企業のようにとらえる必要があり、彼らの成長を支援したいとアスキュー氏は語っている。

「残念ながら潰れてしまった旅行会社はたくさんあるが、私たちは違うやり方で進めている。人と人とのつながりを大切にしていて、すでにお客様を持っていて、そのお客様から信頼されている人たちを登用している。これは、今日のこの分野では見られないことだ」とWest氏は語る。

Wave CapitalのゼネラルパートナーであるRiley Newman(ライリー・ニューマン)氏によると、もう1人のゼネラルパートナーであるSara Adler(サラ・アドラー)氏は、ともにAirbnbの元幹部であり、Thatchの既存の投資家の1人を通じてこの会社を紹介されたとのことだ。

同社は通常、シード段階のマーケットプレイスに投資するが、今回のThatchへの投資は、旅行分野への初の投資となり「Airbnbでよく知っている分野であり、この業界に再び足を踏み入れるには良いタイミングだ」と述べている。

旅行市場は、特にパンデミック後の旅行に対する需要の高まりにより、今後数年間で成長が期待できるとニューマン氏は述べている。同時に、このクリエイターエコノミーは、旅行計画という行為を大衆化するという、Airbnbが行ったのと同様の軌道に乗っており、それはWave Capitalにとっても説得力のあるビジョンだったという。

「旅行企画は昔からあるものだが、これは新しい切り口でおもしろい。創業チームを見てみると、アビー氏とウェスト氏はお互いを補完しあうバックグラウンドとエネルギーを持っている。彼らのアプローチを考えると、今は旅行にとって良い時期であり、旅行業界を攻めるという彼らのコンセプトは正しく、必要とされている」とニューマン氏は付け加えた。

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(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

2021年夏頃発表予定の海外旅行予約アプリを開発するオンライン旅行代理店「令和トラベル」が22.5億円をシード調達

令和トラベルは6月28日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による22億5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はジャフコ グループ、ANRI、グローバル・ブレイン、千葉道場ファンド、アカツキ「Heart Driven Fund」、重松路威氏(ニューラルポケット代表取締役社長。社外取締役就任予定)、竹内真氏(ビジョナル 取締役 CTO。技術顧問就任予定)、染原友博氏(非常勤監査就任予定)、エンジェル投資家の高橋祥子氏、西川順氏、本田圭佑氏ら。また海外旅行予約アプリのティザーサイトを公開し、優先登録の受付も開始した。なお、サービスの発表は2021年夏頃予定。

令和トラベルは、2021年4月5日に海外旅行のDTA(デジタルトラベルエージェンシー。オンラインのみの旅行代理店)として創業し、第一種旅行業免許(観光庁長官登録旅行業:第2123号)を取得した旅行系スタートアップ。「新しい旅行を、デザインする」をミッションに、旅行体験のアップデートを目指しているという。代表取締役社長の篠塚孝哉氏は「時代にあったスムーズで使いやすいインターフェイス。驚くほどお得で、満足度の高いパッケージ旅行。旅慣れた方にとっても楽しい豊富なセレクション」を提供するとしている。

令和トラベルによれば、調達した資金の用途は「DX化への投資」「採用への投資」「マーケティングへの投資」という。

DXへの投資では、エンジニアリングを機軸に海外旅行ツアーの従来業務プロセスを高いレベルに改善する。採用への投資では、プロダクト開発を第一優先に、エンジニアファーストな環境作りのための設備や採用に用いる。高い技術や大胆な挑戦意欲をもち、プロダクト開発を推進できるエンジニアやプロダクトマネジャーなどの採用活動を加速させる。マーケティングへの投資では、日本における海外旅行マーケットの回復にあわせプロモーションや販促キャンペーンなどカスタマーバリューへの投資を行う。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:旅行 / 旅行業界 / 観光(用語)令和トラベル(企業)資金調達(用語)日本(国・地域)

Airbnbの宿泊検索がよりフレキシブルに、ホスト増に向け登録プロセスも一部自動化

夏のバケーションシーズンに向かうにつれ、旅行が2020年の低調から復活しつつある。そしてAirbnb(エアビーアンドビー)は旅行が新型コロナウイルス前の時代とは異なる様相になると確信している。

ホームシェアリングプラットフォームのAirbnbは、宿泊客にフレキシビリティを、そしてホストに簡潔さを提供することにフォーカスした大きな変更をさまざまな機能に加えた。同社の宿泊客エクスペリエンス責任者Sam Shank(サム・シャンク)氏によると、最終目標はオペレーション供給側のボリュームと多様性を拡大させることだ。

まず、同社はホストになるプロセスを合理化し、リストに掲載されるまでに経なければならないステップを最小限にした。機械学習アルゴリズムが宿泊客にアピールする写真を自動的にアレンジし、ホストはリスティングのための最適な見出しや概要についてAirbnbから提案を受ける。

画像クレジット:Airbnb

同社はまた、システムに新たなデータのレイヤーを加え、公表されている不動産データを統合している。ホストはただ住所を入力し、寝室やトイレの数などの情報は自動的に埋められるようなっている。

ホスト側のエクスペリエンスに関する他の改善点には「ようこそホスティングへ」ハブの再設計、それからホストが新しいメッセージやタスクを管理するのをサポートするTodayタブが含まれる。

宿泊客の側では、フレキシビリティに関する機能に力を入れている。

たとえば2021年2月に同社はフレキシブルな日付検索の機能を導入した。人々が特定の日付ではなく旅行のタイプに基づいて物件を検索できるものだ。ユーザーは長い週末や1週間あるいは1カ月単位の旅行のための検索もできる。

Airbnbは米国時間5月24日「フレキシブルマッチング」と「フレキシブルデスティネーション(目的地)」で検索プロダクトにより柔軟性をもたせると発表した。

フレキシブルマッチングは本質的に、具体的な検索にさらに検討の余地を加える。例えばユーザーが1晩250ドル(約2万7000円)以下の物件を探しているのなら、他のすべての条件を満たしているもののその価格帯からわずかに外れている物件も示す。あるいは、ユーザーが特定のアメニティ一式がそろっている物件を探しているのなら、アメニティの1つが欠けている物件も表示する。

フレキシブルデスティネーションではユーザーはロケーションに関係なく特定のタイプの物件が検索できる。ツリーハウス、海辺の物件といったものだ。

画像クレジット:Airbnb

こうした種のフレキシブルな検索では、ユーザーにさらに幅広い物件を提示でき、アップデートされたホストフローによりこれまであまり開拓されていなかった目的地の供給を増やすのにつながると期待されている。

「ブライアン(チェスキー)は、当社がこの夏適切なボリュームのホストを抱えているが、何百万ものホストを加える余地もあると話しました」とシャンク氏は述べ、人々の物件の探し方を変えることで、より多様な供給の中で検索できるようになると説明した。

「もしあなたが1つの大きなテーマに絞っていたら、当社がより多様でユニークな物件を用意し、より多くの人々がホストになるのをサポートすることができ、その恩恵を目の当たりにします」とシャンク氏は話した。「財政上の恩恵、そして世界中の人に会うチャンスもあります」。

フレキシブルな検索のアップデート、改善が図られたホストフローとともに、Airbnbはコミュニティサポート部門でもアップデートを図っていて、電話で利用できるサポートエージェントの数を今夏倍増させ、対応言語も11言語から42言語に拡大する。同社はまたヘルプセンターも再設計してホスト、宿泊客どちらにとってもわかりやすいようにした。

今回の発表では、全部で100以上のアップデートがプロダクトに加わった。

その大半は同社の2021年トレンドレポートで指摘されていたもので、レポートでは家族が2020年夏にドライブで移動して旅行を多様化したと指摘した。家族旅行が世界の予約件数に占める割合は2020年夏の27%から2021年夏には33%へと増えると予想している。家族旅行で予約された宿泊の42%が田舎の物件で、2019年夏に比べ10ポイント増だ。

Airbnbの物件リストを拡大する取り組みは、いまや同社が上場企業であることを考えると驚くことではない。四半期ベースでさほど寛容ではない投資家に取り組みを示す必要がある。部分的には自己隔離で長期滞在したユーザーのおかげで、同社は一部の人の予想よりもうまく新型コロナウイルスパンデミックをしのいだ。しかし同社はいま、マーケットポジションを守るだけでなく、よく知られたブランドになるのに役立つ高成長率を得るために、コロナ後の世界に向かっている業界をリードする必要がある。

もちろん、これまでよりも自動化されたツールの提供で多くのホストをリストに載せることには質のリスクがともなう。ユーザーが多くの供給、そしてコンピューターがサポートした供給にどう反応するのかみてみよう。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Airbnb旅行

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

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(文:Jordan Crook、翻訳:Nariko Mizoguchi

シェアリング旅行の仏スタートアップBlaBlaCarが126億円を調達してプラットフォーム構築へ

フランスのスタートアップBlaBlaCarは9700万ユーロ(約126億円)の大型ラウンドを実施したことを発表した。同社はこれまで長距離移動のためのカープールのスタートアップとして知られていたが、最近Ouibusを買収したことにともない、長距離バスのチケットのマーケットプレイス事業にも進出していた。BlaBlaCarはOuibusに加えてオンラインのバス切符販売サービスBusforも買収している。

既存の投資家であるVNV Globalが今回のラウンドをリードした。新たな投資家としてOtiva J/F ABとFMZ Venturesの2社が参加している。Otiva J/F ABはAvitoの創業者であるJonas Nordlander(ヨナス・ノルトランダー)氏とFilip Engelbert(フィリップ・エンゲルベルト)氏が設立したファンドだ。Avitoはロシア市場向けの求人・案内広告を専門としている。ロシアではクラシファイド広告の大手として知られているが、世界的ハイテク投資家であるNaspersがAvitoを買収した。FMZ Venturesは、Alibabaの投資担当でLyftやTripadvisorの取締役を務めた経験を持つMichael Zeisser(マイケル・ザイサー)氏が創立したしたグロースファンドだ。

資金調達はコンバーティブル・ボンド(転換社債型新株予約権付社債)によったため、会社評価額は確定評価額ベースの資金調達ラウンドや株式上場などを待たねばならない。BlaBlaCarの共同ファウンダーでCEOのNicolas Brusson(ニコラ・ブルソン)氏は、BlaBlaCarがまだ十分な額のキャッシュを銀行口座に保有しており「プレIPOラウンド」だとしている。

同氏は、取材に対して「BlaBlaCarは今回のラウンド以前から十分なキャッシュの用意がありましたが、ラウンド後は2億ユーロ(約260億円)以上となっています」と述べた。

今回のラウンドには同社がすぐに上場しなくても(あるいは資金調達をしなくても)、一定の期限によって作動する条項がある。上場、資金調達ラウンドなどがない場合、社債は20億ドル(約2160億円)の評価額でBlaBlaCarの株式に転換される。

BlaBlaCarが今回調達した資金はカープール事業、バス事業、統合プラットフォーム構築という3つの戦略的分野に集中されるものとみられる。

コアビジネスであるカープール事業についてみる、と同社は15年前に自動車の空席と同じ方向に向かいたい乗客をマッチングさせるというシンプルな相乗りサービスからスタートした。2020年来のパンデミックによるロックダウンが逆風となったのは確かだが、カープール事業に与えた影響は電車や飛行機と比べものにならないほど軽微だった。

ブルソン氏は「BlaBlaCarには多額の固定費がありません。我々は自動車を保有していないので空車を走らせる必要はありません。すべてはコミュニティの力で成り立っています。とはいえ我々はトランザクションにともなう手数料から収入を得ているので2020年のロックダウンで売上は減少ししました」と述べた。

2020年夏には経営は回復したが、以後はパンデミックに対する規制に応じて経営はジェットコースター的に上下を繰り返している。しかし「自動車は鉄道や路線バスのような固定的サービスではなく、柔軟かつ普遍的に人々を結びつける要素です。これは今後もそうでしょう」とブルソン氏はいう。

カープールは安定した強力な収入源だ。2020年だけでもBlaBlaCarには22の市場で5000万人の利用者があった。つまりカープールは負け知らずの賭けだ。

ここ数年、第2の柱はバス事業となっている。バスは特に新興国、東欧で大きな事業がチャンスがある。

現在、バスは大量に運行されているが、多くの場合オンラインでチケットを購入できない。BlaBlaCarはこのカテゴリーでの市場の全体は巨大だとみており同社は現在オフラインでしか入手できない大量のサプライをオンライン化するプラットフォームの構築を目指している。

これが、バス座席の在庫管理システムを開発しているウクライナのスタートアップであるOctobusを買収した理由だ。ブルソン氏は「これによってBlaBlaCarのエンジニアの能力は全方位となります」と述べた。

BlaBlaCarの3つ目の柱は、プラットフォームに囲い込める忠実なユーザーの数を増やすことだ。BlaBlaCarは、カーブール、バス、将来的には電車などすべての移動方法について横断的にシェアリングによる旅行を発見できる「マルチモーダル旅行アプリ」を構築したいと考えている。

BlaBlaCarは、2021年末から2022年初めまでにマーケットプレイスに鉄道事業者を追加する予定だ。私はBursson氏に対しヨーロッパのすべての移動手段を対象とするOmioのような存在になろうとしているのかどうか尋ねた。Omio(以前のGoEuro)では、列車のチケット、バスのチケット、フライトを1つのプラットフォームで予約することができる。

ブルソン氏の戦略はこれと異なるとして「BlaBlaCarはまず特定の国に焦点を当て地域のすべての移動手段をプラットフォームに載せ、人々が期待するものをすべて販売できるようにしたいと考えています」と述べた。

BlaBlaCarアプリで「A地点からB地点への最適な移動手段を見つけることができる」ようにするのが最終的だ。つまり列車のチケット バスのチケット購入、相乗りなどユーザーのニーズ応じてさまざまなオプションがすべてプラットフォーム上で提供される。BlaBlaCarは広範囲な地域をサポートするため「2つの小さな町を結ぶ」最適な旅行手段を見つけるという困難な課題を解決するために非常に有利な立場にあるといえる。

カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:BlaBlaCar資金調達フランス旅行バスライドシェア

画像クレジット:BlaBlaCar

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(文:Romain Dillet、翻訳:滑川海彦@Facebook

インドのEC大手Flipkartがオンライン旅行会社のCleartripを買収へ

インドのeコマース大手Flipkart(フリップカート)は現地時間4月15日、旅行・宿泊予約サイトのCleartrip(クリアトリップ)の買収で合意したことを発表した。Walmart(ウォルマート)傘下のeコマース会社は、世界で2番目に大きいインターネット市場での存在を拡大しようとしている。

この契約で、設立14年で買収前に約7400万ドル(約80億6000万円)調達していたCleartripの評価額が約4000万ドル(約43億5000万円)だったと本件に詳しい情報筋がTechCrunchに話した。この破格な売値は、他の多くの旅行業者同様、世界的パンデミックによる人々の旅行意欲の激減によってCleartripが多大な影響を受けたためだ。

インドの報道機関MoneyControlは、両社が2021年3月からこの交渉を進めていたことを報じている

CleartripはFlipkartに4000万ドルで売られる前に約7400万ドルを調達した(データ出典:Tracxn)

CleartripはインドにおけるAmazon(アマゾン)のパートナーでもあり、米eコマースグループのチケット予約機能を担っている。この2社は2019年に契約を結んだ。TechCrunchは今週Amazonに、パートナー企業がFlipkartと買収交渉していることについて、知っていたのか、不満はないのか尋ねた。現在インドの疎遠なパートナーであるFuture GroupのReliance Retailへの身売りを阻止する法廷闘争中の同社からは、返答がなかった。


今後もCleartripは独立ブランドとして運営を続け、全従業員の雇用も維持しつつ、Flipkartと密接に協力して「顧客が簡単に旅行できるテクノロジー・ソリューションを開発」していく。

Flipkartは1年以上前から、マーケットプレイスに航空券購入機能を導入する準備をしていると噂されていた。

関連記事:Amazonに大打撃を与えるインドRelianceによるFutureの資産買収を同国証券取引所が承認

「Flipkart Groupはデジタルコマースを通じて顧客体験を変えていくことを約束します。Cleartripは多くのお客様にとって旅行の代名詞であり、当社が多様化して新しい分野での成長を目指す中で、この投資は当社のお客様に向けた多様なサービスをさらに強化するものです。Flipkart Groupは業界の深い知識と技術力をもつCleartripチームを歓迎し、一致協力してお客様にいっそう意味のある価値と旅行体験を届けることを楽しみにしています」とFlipkart GroupのCEOであるKalyan Krishnamurthy(カリアン・クリシュナムルシー)氏が声明で述べた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Flipkartインド買収旅行Amazon

画像クレジット:Manish Singh / TechCrunch

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(文:Manish Singh、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ローカルの観光や体験をパッケージ商品化するBandwangoが3.3億円調達

主な顧客が観光案内所であるスタートアップにとって2020年はかなり厳しい年だったとあなたは思うかもしれない。しかしCEOのMonir Parikh(モニール・パリク)氏は、Bandwango(バンドワンゴ)の顧客ベースが75から200へと倍以上に増えたと話した。

パリク氏によると、ユタ州に本社を置くスタートアップMurray(ムレイ)は「事業所とコミュニティをつなげる」ためのDestination Experience Engineと呼ばれるプラットフォームを構築した。これは、地元のレストランや小売業者、ワイナリー、ビール醸造所、州立公園などを「Newport Beach Dine Pass」「Travel Iowa State Passport」といったパッケージディールにまとめ、観光案内所がそれを販売する。

パンデミックが観光業界に大打撃を与えたことは疑う余地はない。しかしそれに応じて観光業界の組織の多くは、地元の人を近所の事業者やアトラクションをサポートしようかという気にさせるかもしれないディールに注力するようになった。パンデミックが収まった後でも観光案内所は「ローカルに照準を当てた観光が取り組むべきことの一部で、地元の人が大使となり、そうした人々は最良のオーガニックマーケットチャンネルだ」と考え続ける、とパリク氏は予想した。

加えて、パリク氏は新しいプライバシー規則がオンラインビジターについてのデータ収集を困難にしていて、観光案内所にとって「経済的影響力を持っていることを出資者に証明する」のはますます難しくなる、と話した。そのため、かつてお得な情報を広告し、実際に購入するサイトに顧客をつなげる役目を担っていた観光局にとって、情報そのものを販売することは自らの価値を証明する新たな方法となった。

Bandwangoの創業者でCEOのモニール・パリク氏(画像クレジット:Bandwango)

2020年の成長を元に、BandwangoはNext Frontier Capitalがリードするシードラウンドで310万ドル(約3億3700万円)を調達した。本ラウンドにはKickstart、Signal Peak Ventures、SaaS Ventures、Ocean Azul Partnersも参加した(Bandwangoが本ラウンド以前に調達した資金はわずか70万ドル、7600万円だ)。

今までBandwangoは主にフルサービスオプションだったとパリク氏は話した。結局のところ、セールスポイントは観光案内所がすでに「ローカルの事業者と良い関係を築いていること」だ。しかしBandwangoはお得な情報を提供し、そうした情報を店舗で受け入れるために「地元の200もの事業者を説き伏せる」困難な仕事をさばくことができる。

「我々のモットーは、当社はあなたのバックオフィスになります、というものです」とパリク氏は付け加えた。しかし新たに調達した資金で、セルフサービス式のプロダクトも構築したいと考えている。「私がチームに話すことはこういうことです。12歳のティーンエイジャーと同様、90歳のおばあさんも当社のプラットフォームに訪れて、『ローカルのセービングプログラム、あるいはエールトレイルを作りたい。それを手伝いなしにエンド・ツー・エンドでやりたい』と言えるべきだと」。

Bandwangoは現在、顧客にホワイトラベルのソリューションを提供することに主眼を置いている一方で、ゆくゆくは自前の「プライベートラベルブランド」を構築することでこうしたディールを広範に展開するつもりだとパリク氏は話した。

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カテゴリー:その他
タグ:Bandwango観光資金調達

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(文:Anthony Ha、翻訳:Nariko Mizoguchi

ジャマイカの新型コロナアプリ失敗の経緯、サイバー攻撃ではなく単に安全ではなかった

2020年3月に新型コロナウイルスのパンデミックが宣言され、各国の政府が次々とロックダウンを発令する中、一部の国では国境の再開に向けた計画が進められていた。2020年6月、ジャマイカは国境を開放した最初の国の1つとなった。

ジャマイカ経済の約5分の1を占める観光業。2019年だけでも400万人の旅行者がジャマイカを訪れ、300万人の住民に多大な雇用をもたらしている。しかし夏が近づくにつれ新型コロナウイルスの影響が忍び寄り、ジャマイカは経済の急落に直面する。同国にとっては観光業が復活の道への唯一の希望である。たとえそれが公衆衛生の犠牲を意味したとしてもだ。

ジャマイカ政府は、キングストンに本社を置くテクノロジー企業Amber Groupと契約し、住民や旅行者が島に戻ってこられるような国境通過システムを構築した。アプリとウェブサイトで展開されたこのシステムは「JamCOVID」と名づけられ、到着前に入国者をスクリーニングできるようになっている。旅行者が米国などの高リスク国からのフライトに搭乗する前に、新型コロナウイルス検査の陰性結果をJamCOVIDにアップロードしなければ入国できないというシステムである。

Amber Groupの最高経営責任者Dushyant Savadia(ドゥシャント・サヴァディア)氏は、同社がJamCOVIDをわずか「3日」で開発し、ジャマイカ政府に同システムを事実上寄贈したと誇らしげに語っている(その見返りに政府がAmber Groupに対して追加機能やカスタマイズの費用を支払うという条件だ)。この導入は成功したと見られ、同社はその後少なくとも4つのカリブ海の島々に国境通過システムを導入する契約を獲得している。

ところが2021年3月、過去1年間に島を訪れた50万人近い旅行者(多数の米国人を含む)の入国書類、パスポート番号、新型コロナウイルス検査結果がJamCOVIDから漏洩したという事実をTechCrunchが暴いたのだ。Amber Group はJamCOVIDのクラウドサーバーへのアクセスをパブリックに設定しており、誰もがウェブブラウザーからデータにアクセスできるようになっていたのである。

今回のデータ流出の原因が人為的なものであれ過失によるものであれ、これはテクノロジー企業が、ひいてはジャマイカ政府が犯してしまった恥ずかしい過ちだ。

さらに、この騒動も終わるかというところで、今度はこれに対する政府の対応が新たな騒動となってしまった。

セキュリティ問題3連チャン

接触者追跡アプリがまだ初期段階の、新型コロナウイルスの第1波が終わった頃、国境に到着した旅行者をスクリーニングする計画を立てている政府はほとんど存在せず、ウイルスの広がりを把握するための技術を構築したり、獲得したりするために各国の政府は奔走していた。

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ジャマイカは位置情報を利用して旅行者を監視していた数少ない国の1つで、権利団体からは当時からプライバシーやデータ保護に関する懸念が寄せられていた

こういった新型コロナウイルス関連のアプリやサービスを幅広く調査した結果、TechCrunchはJamCOVIDがパスワードのない露出したサーバーにデータを保存していることを発見した。

TechCrunchが報道を通じてセキュリティ上の欠陥データの流出を発見したのは今回が初めてではなく、またパンデミック関連のセキュリティ脅威もこれが初めてではない。イスラエルのスパイウェアメーカーであるNSO Groupは、新たな接触者追跡システムのデモに使用した保護されていないサーバーに、実際の位置情報を残していた。また、ノルウェーは接触者追跡アプリを最初に導入した国の1つだが、国民の位置情報を継続的に追跡するというのはプライバシー上のリスクになると同国のプライバシー当局が判断したため、アプリの導入は中止されている。

どんな記事の場合でも同様だが、我々はサーバーの所有者と思われる人物に連絡を取り、またジャマイカ保健省には2月13日の週末にデータが流出していることを報告した。しかし保健省の広報担当者であるStephen Davidson(スティーブン・デビッドソン)氏にデータ流出の具体的な内容を伝えたにも関わらず返事が来ない。その上2日後、データは依然として流出されたままだったのである。

このサーバーからデータが流出した2人の米国人旅行者と話した後、サーバーの所有者をAmber Groupに絞り込む事ができた。2月16日、CEOのサヴァディア氏に連絡を取ったところ、同氏はメールの受領は認めたもののコメントはなく、その約1時間後にサーバーのセキュリティが確保された。

その日の午後、 TechCrunchが本件の記事を掲載した後ジャマイカ政府が声明を発表し、この失態は「2月16日に発覚」し「直ちに修正した」という嘘を述べている。

それどころか同政府は 、TechCrunchが最初に書いた記事の発端となった保護されていないデータに「不正な」アクセスがあったかどうかについて刑事捜査を開始した。これは我々に向けられた薄っぺらな脅しである。同政府は海外の法執行機関と連絡を取ったと伝えている。

FBIの広報担当者にジャマイカ政府から連絡があったかどうかについて聞いてみたが、回答は得られなかった。

その後もJamCOVIDが改良されたことはない。最初の記事から数日後、政府はクラウドコンサルタントのEscala 24×7にJamCOVIDのセキュリティ評価を依頼しており、その結果は公表されなかったものの同社はJamCOVIDには「脆弱性がない」と確信していると述べている。またAmber Groupは、今回の失態が「単発的な出来事」であったと結論づけている。

1週間が経過し、TechCrunchはAmber Groupにさらに2つのセキュリティ問題を警告することになる。最初のニュースを見たセキュリティリサーチャーがJamCOVIDのサーバーやデータベースの秘密鍵やパスワードがウェブサイトに隠されているのを発見し、さらに50万人以上の旅行者の検疫命令の流出という3つ目の失態を暴いている。

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ジャマイカ政府の新型コロナアプリ請負業者Amber Groupが今月2度目のセキュリティ事故
2週間で3回目、旅行者50万人の個人情報が露出しジャマイカの新型コロナ対策アプリ・サイトがオフラインに

Amber Groupと同政府はサイバー攻撃やハッキングに見舞われたと主張しているが、実際は単にこのアプリのセキュリティがなっていないだけである。

政治的に不都合なタイミング

ジャマイカ政府は今回2度目の試みとなる国民識別システム(NIDS)の立ち上げを行おうとしている最中のため、このセキュリティ問題はジャマイカ政府にとって政治的に非常に不都合だ。NIDSにはジャマイカ国民の指紋などの生体情報も保存されることになる。

1度目の試みがジャマイカの高等裁判所で違憲と判断されてから2年、政府は今回2度目の立ち上げを目前にしている。

JamCOVIDのセキュリティ問題を国家データベース案打ち切りの理由として挙げている評論家もいる。プライバシーや権利に関する団体の連合はJamCOVIDを例に挙げ、国家データベースは「ジャマイカ人のプライバシーとセキュリティにとって危険」と主張。ジャマイカの野党の広報担当者は地元メディアに対し「そもそもNIDSはあまり期待されていなかった」と語っている

最初の記事を掲載してから1カ月以上が経過したが、Amber GroupがJamCOVIDの構築や運用の契約をどのようにして獲得したのか、クラウドサーバーがどのようにして公開されたのか、また発売前にセキュリティテストが行われたのかなど、多くの疑問点が残されている。

TechCrunchはジャマイカの首相官邸とジャマイカ国家安全保障省のMatthew Samuda (マシュー・サムダ)大臣にメールを送り、JamCOVIDを運営するために政府がAmber Groupにいくら支払いまたは寄付したのか、またどのようなセキュリティ要件が合意されたのかを尋ねてみたが、回答は得られなかった。

Amber Groupもまた政府との契約でいくらの金を手にしたのか明らかにしていない。同社のサヴァディア氏はある地方紙に対して契約額の開示を拒否しており、また契約に関するTechCrunchの質問メールにも答えていない。

ジャマイカの野党は、政府とAmber Groupとの間で交わされた契約書の公開を首相に要求しているが、Andrew Holness(アンドリュー・ホルネス)首相は記者会見で、政府との契約について国民には「知る権利がある」と述べた上で、国家安全保障上の理由や「機密の貿易および商業情報」が開示される可能性がある場合など「法的なハードル」が開示を妨げることもあると伝えている

地元紙のThe Jamaica Gleanerが国家公務員の給与を示す契約書の入手を要求したところ、法律に守られているため個人のプライバシーを開示することはできないとして政府から拒否された数日後に、首相のこの発言である。評論家らは、政府役人に対して公的資金がいくら支払われているかを知る権利が納税者にはあると主張している。

ジャマイカの野党は、被害者に対してどのように今回の件を通知したのかという質問も投げている。

サムダ大臣は当初セキュリティ問題を軽視し、影響を受けたのはわずか700人だと主張していた。我々は証拠を見つけるためソーシャルメディアを探ったが、何も見つかっていない。これまでのところ、ジャマイカ政府が旅行者にセキュリティ事故について通知したという証拠は一切見つかっていない。情報が流出して被害を受けた数十万人の旅行者にも、政府が通知したと主張しながらも公表されていない700人の旅行者にも同様である。

TechCrunchは政府が被害者に送ったという通知のコピーを要求するため大臣にメールを送ったが、回答は得られなかった。また、Amber Groupとジャマイカの首相官邸にもコメントを求めたが、返事は未だない。

今回のセキュリティ過失の被害者の多くは米国人である。1度目の記事で話を伺った2人の米国人は、いずれも情報漏えいの通知を受けていない。

住民の情報が流出したニューヨーク州とフロリダ州の検事総長の広報担当者は、TechCrunchの取材に対し、州法でデータ流出の開示が義務づけられているにもかかわらず、ジャマイカ政府からもAmber Groupからも連絡がなかったと伝えいてる。

大きな代償を支払うことになったジャマイカの国境解放。ジャマイカではその後1カ月間に100人以上の新規感染者が判明したが、その大部分は米国から到着した人々である。2020年6月から8月にかけてコロナウイルスの新規感染者数は、毎日数十人単位から数百人単位へと推移してしまった。

これまでにジャマイカでは、パンデミックによる3万9500人以上の感染者と600人の死亡者が報告されている。

ホルネス首相は先月、国会で国の年間予算を発表する際に、当時の国境解放に対する決定を振り返りコメントしている。同氏によると2020年度の経済の落ち込みは「観光産業における70%という大規模な縮小によってもたらされた」とのことで、住民と観光客を含む52万5000人以上の旅行者がジャマイカを訪れたというが、この数字は2月に流出したJamCOVIDサーバーで見つかった旅行者の記録の数をわずかに上回っている。

ホルネス首相は、同国の国境解放の決定を擁護している。

「もし国境を開けていなかったら観光収入の落ち込みは75%ではなく100%になり、雇用も回復せず国際収支の赤字も悪化し、政府全体の収入も脅かされ、さらに支出を増やそうという議論にもならなかったでしょう」と同氏。

ジャマイカ政府もAmber Groupも国境を開くことで利益を得た。ジャマイカ政府は落ち込んだ経済を回復させたいと考え、Amber Groupは政府との新たな契約でビジネスを活性化させたわけだ。しかし、どちらもサイバーセキュリティに十分な注意を払っておらず、彼らの過失による被害者には、その理由を知る権利がある。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:ジャマイカ新型コロナウイルス旅行データ漏洩プライバシー

画像クレジット:Valery Sharifulin / Getty Images

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Dragonfly)

頻繁な旅行者のための会員制フライト検索Flight Penguinをローンチ、Hipmunkスタイルのフライト検索を復活

Hipmunkの創業者が、すでに存在しない彼らのフライト検索サービスの後継プロダクトを作ろうとしている。

同社は2016年にSAP傘下の旅行と旅費計算プラットフォームConcurが買収し、2018年にCEOのAdam Goldstein(アダム・ゴールドスタイン)氏が去った。しかしゴールドスタイン氏によると、彼と共同創業者のSteve Huffman(スティーブ・ハフマン)氏(Redditの共同創業者でCEO)は、2020年初めにConcurがそのサービスを閉鎖したことが今でも不満だという。

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「何年もの間、多くの人が利用し愛してきたサービスだ」とゴールドスタイン氏はいう。実は筆者も、彼のことなど知らないときからの利用者の1人で、今回彼に電話取材をしたときは第一声で「Hipmunkが使えないのは寂しい」と言ってしまった。

そこでゴールドスタイン氏とハフマン氏は、Flight Penguinと名づけたプロジェクトにシード資金を投じ、ゴールドスタイン氏は新会社の会長になった。彼によると、そのプロダクトはHipmunkのデベロッパーだったSheri Zada(シェリ・ザダ)氏が開発したという。

Flight Penguinのインターフェイスは、Hipmunkのユーザーであった人ならおなじみのものだ。レイアウトは、フライトの時刻と待ち時間がわかりやすく表示される。またHipmunkは表示を、料金の高低や時間の便不便などの「agony(苦しみ)」の大小で整列できたが、それと同じく、新しいFlight Penguinではフライトを「pain(痛み)」で整列できる。

画像クレジット:Flight Penguin

しかしそれは、昔の体験のカラーを塗り替えただけではない。むしろ、いくつかの重要な点でHipmunkから改良されている。まず、ユーザーはChase Ultimate Rewards Points(銀行のポイント制)を検索して、米ドル以外の通貨や、将来的には他のユーザー謝礼制度を指定できる。

しかも、このプロダクトはGoogle Chromeのエクステンションであり、一般的なフライト検索ウェブサイトではない。内容はウェブと完全に同じで、オーバレイなどではないが、ゴールドスタイン氏がこのやり方にこだわるのは、この方がFlight Penguinがデータをバックエンドからでなくフロントエンドから取り出すことができ、最も新しいデータを入手できるからだ。たとえばフライトや価格を検索した結果と、リアルタイムの現在値が違う場合、検索結果の方のデータは無効になる。

さらにゴールドスタイン氏によると、Flight Penguinは「すべてのフライトを表示してくれる」という。つまり、航空会社と特殊な契約をして一定の便や運賃を隠したりしない。また、他の検索プラットフォームでは表示されない航空会社も表示される。

「本当はもっとたくさんのフライトがあるのに、旅行検索サイトとの契約で見えないようになっている便もある。私たちは、そんなやり方をしないことを選んだ」と彼はいう。

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これでユーザーは多くの検索結果を確認できるが、Flight Penguinにはエアラインの特殊な契約に協力したアフィリエイト代金が入らない。その代わり、30日の試用期間を過ぎるとユーザーは月額10ドル(約1100円)を支払う。Flight Penguinの使用料は、今後もう少し上がるらしい。

ゴールドスタイン氏によると、こういうやり方は確かに、5000万人の米国人が使用するメインストリームのプロダクトではない。しかし彼は、時間とフライト予約体験のクオリティを気にする旅行者を、会員として大量に獲得することを期待している。

「Hipmunkで学んだのは、企業がこれまでオンライントラベルでやっていた方法は、航空会社や旅行代理店の競争が激しくなっている現在でも消費者に通用するものの、 競争があまりない世界では、消費者というより、自分がいつも一緒に仕事をしている人たちのための代理業務になるということです。優れたユーザー体験を提供するビジネスモデルの構築は難しい。だから私たちはこの業界のゲームから抜けて、自分たちのルールでプレイすることを選びました」とゴールドスタイン氏は述べる。

Flight Penguinは現在、会員希望者の予約受付をしている。ゴールドスタイン氏によれば、それはユーザーを1人1人確認しながら、整然と登録したいためであり、実ユーザーになるまで長く待たせることはないという。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Flight PenguinHipmunkフライト飛行機旅行

画像クレジット:Derek Croucher/Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Googleトラベルでホテル予約リンクが無料掲載可能に、アフターコロナでの成長を見込んで

Google(グーグル)は2020年、それまで有料広告の商品で占められていたGoogleショッピングタブの仕様を大幅に変更し、オンライン小売事業者が無料でそれを利用して商品を販売できるようにした。また、Googleフライトに参加しているパートナー企業に課していた料金も無料化した。同社は米国時間3月9日、Googleトラベルに掲載されるホテル予約リンクでも同じようにすると発表した。

今週から、世界中のホテルや旅行会社が無料でGoogleトラベルにホテル予約リンクを掲載できるようになった。これによってユーザーは、旅行の計画を立てたり下調べしたりする際に、ホテルをより包括的に探せるようになる。

新型コロナウイルス感染が収束し、旅行者の数が戻ることを見越して、Googleはこの変更をより消費者のニーズに応えるためと位置づけている。

「旅行が本格的に再開されたら、人々が探している情報を見つけて、オンラインで旅行会社と簡単につながるようにすることが重要になります」と、Googleトラベルのプロダクトマネジメント担当VPを務めるRichard Holden(リチャード・ホールデン)氏は書いている。

実際には、このGoogleトラベルにおける無料リスティングの採用も、以前は有料広告で占められていた多くのリストに無料で掲載できるように変えていくGoogleで進行中の大規模な取り組みの一環である。電子商取引の最前線において、この変更は増大するAmazon(アマゾン)からの脅威に対抗するため、戦略的に意図されたものだ。Amazonはeコマースにおける広告ビジネスを、長年にわたって着実に成長させてきた。今では多くのユーザーが、商品を探す際に、完全にGoogleを飛び越えて、最初からAmazonで直接検索するようになってきている。これはGoogleのコアビジネスである広告事業に対する懸念すべき脅威だ。

画像クレジット:Google

商品の無料リスティングを始めた直後に、ショッピングタブのクリック数(2020年6月時点で70%増)とショッピングタブにおけるインプレッション(130%増)が増加したと、Googleは述べている。これはつまり、時間が経つに連れて、Googleはより多くのブランドを自社の電子商取引プラットフォームに引き込むことができ、競争が激化するという考えに基づく。多くの商品で市場の争いが激しくなれば、これまで無料リスティングの恩恵を受けていたブランドの中には、露出度を高めるために有料広告に転向するものも出てくるだろう。

航空券やホテルなどの旅行関連は、新型コロナウイルス収束後に、ウェブトラフィックの面で、Googleが成長を見込める分野の1つだ。だが、これまで過去数年間、ホテルの予約リンクは、特定の旅行日の料金と空室状況をリアルタイムで表示する有料広告としてGoogle上で提供されていた。

これらの掲載が無料になることで、消費者はさらに選択の幅を広げることができる。そしてGoogleは、ホテルの予約を検索するための場所として、より信頼性が高まるだろう。そうなればGoogleにとって、新型コロナウイルス収束後にブームとなることが予想される旅行予約アプリやサービスの数々と競争する際に役立つ可能性がある。ウイルスの感染流行はまだ終わっていないが、米国ではもうすでに収束に向かっていると捉えている兆候が見られる。例えば、いくつかの州ではマスク着用の義務が解除され、春休みの学生たちは例年のようにフロリダのビーチへ旅行を計画している。旅行の分野でコロナ禍が終わった効果はまだ完全には現れていないが、ロックダウンとステイホームで1年間を過ごした消費者が、欲求を抱えていることは明らかだ。

Googleは、今回の無料リスティングの追加により、そのプラットフォーム上で予約トラフィックとユーザーのエンゲージメントが増加すると主張している。そして次にこれは、広告主にとって、ホテル広告展開へのリーチが拡大することにつながるだろう。

一方で、この変更はホテルや旅行会社が、GoogleのHotel Centerアカウントを取得すれば無料でリスティングできるようになるため、潜在的な新しい広告主を引き寄せることにも役立つだろう。今後は掲載までのプロセスがもっと容易になり、ホテルのリスティングを提供するためのツールの複雑さが軽減されるとGoogleは述べている。すでにGoogleのHotel Prices APIやホテル広告に参加している既存のホテルパートナーは、無料の予約リンクに表示されるために何かアクションを起こす必要はないことも、同社は言及している。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Googleeコマース旅行

画像クレジット:Google

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)