陰謀論組織Qアノンを支持する共和党議員がジョージア州で当選、国政へ

ジョージア州下院選挙でのMarjorie Taylor Greene(マージョリー・テイラー・グリーン)氏の勝利は、QAnon(Qアノン)の連邦議事堂への進出を意味する。

QAnonはとんでもない主張を展開しているが、その1つである性的目的の児童人身売買などに関わっているエリート集団とDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が秘密の戦争を展開しているとする複雑で奇異な説をグリーン氏は大っぴらに支持している。FBI(米連邦捜査局)は2019年に、QAnonが「陰謀論に駆られた国内過激派」(Yahoo News記事)にとって潜在的にインスピレーションとなる存在だと認定している。

グリーン氏の勝利は危険な陰謀論にとって正当性を示す衝撃的なものだが、予想されていなかったものではなかった。同氏の民主党の対立候補は2020年9月に個人的な事情で出馬を取り止め、グリーン氏の下院議席への道は明確なものになっていた。

一連の陰謀論についてのグリーン氏の支持は、密やかなものではなかった。トランプ大統領が「未来の共和党スター」と呼ぶグリーン氏は声高に人種差別的な考え(POLITICO記事)やイスラム教徒に対する偏見(Daily Beast記事)を表明してきた。同氏はまた、9.11の「真相究明者」説(Media Matters for America記事)も信奉し、新型コロナウイルス感染を減少させる科学的根拠のある手段であるマスクの使用を批判してきた。

かつてインターネットの極右メンバーだけに信奉されていたQAnonは、実世界で犯罪行為を行うようフォロワーをそそのかしてきた。その結果、スタテン島での銃撃事件(npr記事)や、武装によるフーバーダム橋占拠事件(ABC News記事)が起こった。

陰謀論の支持者はまた、ハッシュタグ#savethechildrenも乗っ取り、長らく展開されてきた子供の安全のための取り組みを妨害し、子供を助けると装って極端な思想を主潮に持ってきた。以前QAnonを禁止したFacebook(フェイスブック)はこうした事態を受け、ハッシュタグの使用を制限した

今回の選挙の立候補者にはグリーン氏の他にもQAnon支持者がおり、Jo Rae Perkins(ジョー・レイ・パーキンズ)氏はオレゴン州で民主党の上院議員Jeff Merkley(ジェフ・マークリー)氏に敗れることが予想される。パーキンズ氏は自身の思想についてかなりオープンにしてきて、6月には陰謀論に関連する人気のハッシュタグとともに、自身はQAnonのための「デジタルソルジャー」だと忠誠を誓うビデオをツイートした

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(翻訳:Mizoguchi

FacebookとInstagramが「大統領選は開票集計中」の警告をアプリのニュースフィードに表示

Facebook(フェイスブック)とInstagramのアプリは米国のユーザーに「2020年の米国大統領選挙は票集計中」というポップアップを表示している。それぞれのアプリのニュースフィードのトップに大きな窓が表示され、大統領選はまだ決着していないことをユーザーに知らせると同時にアプリ内の選挙速報のページへと誘導する。

両アプリとも警告の文言は同一で以下のとおりだ。

「2020年の米国大統領選挙の当確はまだ出ていません。開票プロセスは進行中なので、各種アップデートを見てください」。

またフェイスブックとInstagramはこの警告ポップアップにタイムスタンプを付けている。例えば本記事の執筆時点(東部標準時間11月4日午前9時57分)でのスクリーンショットでは「東部標準時感午前9時のアップデート」であることが示されている。

画像クレジット:Facebook

開票作業は現在も進行中であり、少なくとも今後数日間は続くためタイムスタンプの追加は必要だが、同時にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が米国時間11月4日朝に、早すぎる勝利宣言を出した(Axios記事)ためこともあり、重要なものとなっている。

TechCrunchの取材に対してフェイスブックは「この警告の表示は、トランプ大統領が勝利宣言をした直後から始めた」と答えている。また同社はトランプ大統領とJoe Biden(ジョー・バイデン)候補からの投稿に事前に発表した方針に従って警告を表示(Facebookリリース)している。例えばフェイスブックではトランプ大統領からのメッセージには「開票作業は継続中であり選挙結果は(この投稿と)異なるかもしれない」とするポップアップを表示している。ただし、それ以外のトランプ大統領の投稿に対しては特に制限を行っていない。

タイムスタンプの付加はデバイスのアプリが再読み込みされず、キャッシュから過去の時点の警告が表示され、最新の状態との間に矛盾が生じることを防ぐ意味でも重要だ。

これはInstagramで11月3日に実際に問題となった。すでに選挙投票日となっていたにも関わらず一部のユーザーにはキャッシュからの表示(Protocol記事)により「明日がエレクションデーです」というポップアップが表示された。

同じ理由から長時間再読み込みされていないアプリを使っているユーザーの場合、フェイスブックとInstagramのニュースフィードのトップに警告が表示されない可能性がある。しかし現在のところ、この点は大きな問題となっていないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Twitterが敵が選挙を「盗む」と主張するトランプ氏のツイートを制限

2020年の米国大統領選挙において、現在、いくつかの州で重要な勝利を収めているDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏は、プラットフォームが恐れていた(未訳記事)ように、ソーシャルメディア上で早期に勝利を宣言することはなかったが、有権者の不正を無根拠に疑い出した。

「私たちは大きく上昇しているが、彼らは選挙を盗もうとしている。絶対にやらせません。投票終了後は投票できません!」とトランプ氏はツイートしている

Twitter(ツイッター)はこのツイートに対して迅速に対応し、警告の後ろに置き、誤った情報を示すラベルを追加するなどしている。同社はツイートで、大統領のメッセージには「選挙に関する誤解を招く可能性のある主張が含まれていた」と説明した。太平洋時間11月4日午前12時の時点で米国大統領選挙の結果はまだはっきりとしておらず、両候補とも大統領になる可能性がある。

トランプ氏の言葉遣いはやや曖昧なままだが、今回の大統領のツイートはまたしても、郵送投票の完全性を攻撃しているようだ。一部の州では郵送による投票が遅々として進まないと予想されており、投票の遅れが選挙結果に大きな影響を与える可能性がある。このシナリオは予想されていたものであり、投票集計の完全性に懸念を抱かせるものではない。

パンデミックに関連した郵便投票の急増により、今年の投票日夜における結果は過去数年のものと比べてあいまいになると予想されており、これまでのところ、それは正しかったことが証明されている。ソーシャルメディア企業は、2020年の大統領選挙の異常な状況と、11月までの数カ月もの間、懸念されていた誤報のエコシステムのために、新しいポリシーの作成を作り始めていた。

ツイッターは2020年9月のポリシー発表で、違法行為を誘発し「権力の平和的移譲や秩序ある継承」を脅かすツイートを削除またはラベル付けすると述べている。同社が制限するツイートはオンラインのままだが、ユーザーがコンテンツを見るには、まずクリックしなければならないという警告メッセージが表示されている。制限されたツイートは、リツイート、いいね!、コメントも無効になり、アクセス数が減少する。

トランプ氏のツイッター投稿の多くが再投稿されているFacebook(フェイスブック)では、彼のメッセージは選挙日夜の結果と最終的な結果が異なるかもしれないが、投稿はそれ以外の場合は制限されていないことをユーザーに知らせるラベルが付いている。フェイスブックの広報担当者であるTom Reynolds(トム・レイノルズ)氏はメールで、同社は投稿された直後に「投票日前に共有したポリシーに従って」というラベルを付けたと述べている。

フェイスブックは先に、「今夜、声明を出す。大勝利だ!」と宣言する別日の深夜にトランプ氏が行った投稿にも同様のラベルを貼り付けている。同社は以前、早すぎる勝利を主張する投稿には、選挙結果をユーザーに知らせる公式のメッセージでラベルを貼る予定だと述べていた。

【更新】
トランプ氏の選挙に勝利したと偽って主張した発言を受けて、フェイスブックは「投票はまだ集計中で、勝者はわからない」というメッセージをフェイスブックとInstagramのユーザーに送り始める(Twitter投稿)と述べた。

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タグ:ドナルド・トランプ米国大統領選挙TwitterFacebook

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(翻訳:TechCrunch Japan)

大統領選挙当日に「家にいなさい」と投票を止めさせようとするロボコールをFBIとニューヨーク司法長官室が捜査中

米国人に「安全のために家にいるように」と促すロボコールの迷惑電話が、有権者に対する抑圧の懸念があるとして、FBIとニューヨーク州司法長官の関心を招いている。

その短いメッセージは具体的に大統領選挙に言及していないが、ニューヨークの司法長官であるLetitia James(レティシア・ジェームズ)氏は捜査の立ち上げに駆られた。ジェームズ氏は米国時間11月3日に、州司法長官事務所が有権者がそのロボコールを受けているという申し立てを積極的に調べていると発表した。

ジェームズ氏は11月3日の声明で 「投票は私たちの民主主義の基礎である。有権者の投票権行使を妨げる試みは人びとを弱気にし、不穏であり、不正である」と述べた。

またジェームズ氏は、このような電話は違法であり許されないと述べている。

FBIはTechCrunchに、ロボコールの報告があることは承知していると語ったが、連邦捜査局は、ロボコールを捜査中かどうかに関しては触れなかった。しかしAP通信によると、国土安全保障省の高官が11月3日に記者たちに対して、FBIはその投票妨害電話を捜査中だという。

FBIはTechCrunchに対して「なおFBIは、地元の選挙関連係官からの選挙関連および投票関連の情報はすべて、真偽を検証するよう国民に勧奨している」と述べている。

ジェームズ氏からの発表の前に、ニューヨーク司法長官事務所は今週初めに召喚状を出し、偽情報を拡散しているとされるこれらのロボコールの発信源を捜査した。悪質な偽情報を受け取ったり、投票所で問題に遭遇したニューヨークの有権者は、彼女のオフィスのElection Protection Hotline(選挙保護ホットライン)1-800-771-7755にコンタクトできる。

続けてジェームズ氏「すべての有権者が、嫌がらせや強制や脅しにあうことなく、基本的な権利である投票権を行使できなければならない。私たちの国には自由で公正な選挙の伝統があり、それは今回の選挙でも変わらない。有権者には安全な投票が確保されるべきであり、一抹の不安もなく投票の基本的権利を行使できるべきである。私たちは、すべての州の指導者たちとともに、みなさんの投票権の保護に全力を注いでいる。そしてその権利の妨害を試みる者はすべて、法の完全かつ最大の適用により責任を問われることになる」と述べている。

2020年10月、米国司法省はWilliam P. Barr(ウィリアム・P・バー)司法長官が召集した省庁間作業部会が、違法なロボコールを取り締まる取り組みに関する報告書を議会に提出したと発表した。その報告書は司法省の取り組みとして、2020年1月に提出された、米国のVoIP企業と連邦取引委員会および連邦通信委員会に違法なロボコールの取締りを求める2つの民事訴訟を記述している。しかしこれらの努力と、ロボコールの一時的部分的な減少にも関わらず、大統領選挙と新型コロナウイルスパンデミックが再びロボコールの急増を招いている。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:米国大統領選挙ロボコール

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テック株が米国大統領選挙当日に値上がり

テック株は米国有権者が投票に出かけるなか値上がりし、大統領選挙結果が出るはるか前に恩恵を受け始めている。

米国株は全体的に上昇し、S&P 500インデックスは1.78%高の3369.11ドル(投票日のS&Pとしては最上級)、テック寄りのNASDAQ総合指数は1.85%高の1万1160.57ドルだった。唯一の例外はエネルギー株で、この日約0.75%値を下げた。SaaSおよびクラウドコンピューティング株は他の米国株とともに上昇し、2.28%高だった。

この上昇は些細に思えるかもしれないが、先月、2020年10月を思い出して欲しい。NASDAQは米国時間11月3日の取引開始時点で史上最高値から8%強下がっていた。このため本日の値上がりは最近の安値と最高値レベルとのギャップを1/4ほど埋めた。Nasdaqは10月末に回復し始める前、直近のピークから10%以上落ち込んでおり、この日の反発は生まれつつある上昇傾向の一環となった。

その人が事前予想をどう解釈するかよって、この値上がりはどちらの候補者に対する支持であるとも読み取れる。

本日の株式市場の動きの裏には、テクノロジー企業の一様ではない収益サイクルがある。主要テック企業が苦境に陥っている(未訳記事)一方、Five9のように新型コロナ感染症を追い風に(SiliconANGLE記事)好調な結果を残した中小企業もある。Netflix、Intel、Apple(アップル)などは投資家を満足させるのに苦労している。事実、「予測超え」決算に対する国内株式市場の反応はこのサイクルを弱めた(Twitter投稿)。

テック業界にとってこの日の反発は歓迎であり、年内に予定されているIPO申請の多発につながるかもしれない。Airbnb(エアービーアンドビー)、DoorDash(ドアダッシュ)などは現在も2020年の上場候補だ。

一部の株価、中でもUber(ウーバー)、Lyft(リフト)は11月2日にはすでに値上がりを始めており、これはカリフォルニア州の有権者が「プロポジション22」を通過させると信じてのことだ。もしこの法案が承認されると、ライドシェアリング会社はギグエコノミーワーカーを個人事業主ではなく社員として分類するよう強制する新しいカリフォルニア州法の適用を除外される。

現在のところUber株はまだ1カ月前より3.87%安だが、この2日間の高値で回復しつつある。Uberの株価は11月2日に2%高で引けた。本日の終値は2.76%高の35.77ドルだった。Lyftはここ数日でさらに大きく伸ばした。本日のLyft株は7.06%高の26.23ドルで引けた。

UberとLyftにとってこの投票の賭け金は大きい。もしプロポジション22が通らなければ、ビジネスモデルを変えなくてはならない、と両社はいっている。いずれの企業も、もし新しいカリフォルニア州法への遵守を強制されれば一時的に州内の営業を停止すると脅しをかけている。現状、投資家たちはUberとLyftがいつもどおり営業を継続できると信じている。

関連記事:Uberソフトウェアエンジニアとして企業にとって都合のいいルールをギグワーカーに押しつけるProp22に反対

カテゴリー:ニュース
タグ:米国大統領選挙

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterがペンシルベニアの投票に対する最高裁の判決を攻撃するトランプのツイートを隠す

選挙後の数日以内に起きることを選挙前夜のツイートで予告したDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は、それによって米国時間11月2日の夜に、選挙に関するTwitter(ツイッター)のポリシーの制約を踏み越えてしまった。

そのツイートでトランプ大統領は、郵便による投票は郵便の消印の日付が選挙当日から3日後までを有効とする(The New York Times記事)というペンシルベニア州の方針を認める最高裁の裁定に毒づいた。共和党は最近の数週間、重要な州すべてに対して、露骨で激しい法的攻撃を仕かけていた。それは大統領の再選のチャンスを広げようとする、身勝手な努力だ。

Twitterはペンシルベニアの郵便投票に関する大統領の間違った主張を押し戻し、それを誤報警告の背後に隠し、ツイートを「異議が唱えられている」とした。さらに同社は、引用ではないリツイートを無効にした。隠されたツイートへのリプライも、見ることはできるが制約がある。

画像クレジット:Twitter

Donald J. Trump:ペンシルベニアの投票に関する最高裁の裁定は非常に危険だ。それは過激で野放しの欺瞞を許容し、わが国の司法システムの全体を破壊するだろう。またそれは、街中に暴力をもたらすだろう。対策が必要だ。
Twitter:郵便投票が安全で堅固である理由を知ろう。

Facebook(フェイスブック)は再投稿されたメッセージを削除しなかったが、投票システムの信頼性を強調するラベルをつけた。公開3時間後に、トランプ大統領のフェイスブック投稿には63000の「いいね!」と13000のコメントがついた。

郵便による投票と本人による投票はどちらも、米国で長い信頼性の歴史がある。どの投票方法でも、投票者の詐欺行為はきわめて稀である。(投稿内容は上記、Twitterと同様。)

カテゴリー:ネットサービス
タグ:ドナルド・トランプ米国大統領選挙Twitter

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Facebookが大統領選直前にアルゴリズムによる一部の政治・社会問題グループ推奨を一時中止

米国大統領選挙を間近に控え、Facebook(フェイスブック)は、同サイトで最も気がかりな機能を静かに停止した。

米国時間10月28日の上院聴聞会でEd Markey(エド・マーキー)上院議員はフェイスブックのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏に対し、同社のグループ推奨が人々を過激なコンテンツに差し向けていると以前からいわれているとする報告について質問した。ザッカーバーグ氏はこれに答えて、一部のグループについてはその機能をすでに無効化していると語った。これはフェイスブックがこれまで公表していなかった事実だ。

「上院議員、私たちはその予防措置として、政治コンテンツあるいは社会問題のグループの推奨を中止する策を講じました」とザッカーバーグ氏はマーキー議員に話した。

TechCrunchは、その時点でどんな種類のグループが対象であり、推奨を停止する期間はどのくらいかをフェイスブックに問い合わせたがすぐに回答はなかった。フェイスブックこの変更について、10月30日にBuzzFeed Newsで正式に認めた。

「これは投票日に備えて当社が講じた対策です」とフェイスブック広報担当のLiz Bourgeois(リズ・ブルジョワ)氏はメールで本誌に伝えた。「いつ再開するかは後日検討しますが、これは一時的なものです」。

この予防措置では、政治および社会問題のグループと対象期間中に新規作成されたグループのすべてについて推奨を無効化する。この変更でどんなグループが影響を受けるか受けないか、あるいはその判断の詳細についてフェイスブックは明言を避けた。

過激思想に注目している研究者は、ソーシャルネットワークのアルゴリズムによる推奨が人々をより過激なコンテンツへと向わせていることを長年問題視してきた。フェイスブック自身、この問題を遅くとも2016年(The Wall Street Journal記事)には認識しており、ドイツにおける過激活動に関する社内発表で、「過激なグループ入会の64%は我々の推奨ツールによる」と報告されてた。これまでの同機能の結果を踏まえ、一部の反ヘイトグループはフェイスブックの中止決定を祝福している。

「フェイスブックがこの選挙期間の予防措置として政治コンテンツと社会問題グループの推奨を中止したのは良いニュースです。これでユーザーはこの大切な時期により安全な体験ができると信じています」と名誉毀損同盟のJonathan A. Greenblatt CEOはTechCrunchに語った。「ただし来週以降、ユーザーがフェイスブックプラットフォームで過激思想に曝されないためには、いっそう多くの対策が必要です」。

フェイスブックでは、おもしろ半分で過激思想や凶暴な考えに手を出すユーザーを、アルゴリズムによる推奨が危険思想を助長し組織化する可能性のあるソーシャルグループへと誘導するおそれがある。フェイスブックが禁止する前、過激極右グループProud Boys(プラウド・ボーイズ)はFacebookグループ利用して、比較的巧妙な全国的募集活動を行っていた。ミシガン州Gretchen Whitmer(グレッチェン・ホイットマー)知事を誘拐したグループのメンバーもFacebookグループを使って組織づくりを行っていたとFBIの宣誓供述書に書かれている。

フェイスブックによる一部グループの推奨中止は一時的な決定と見られているが、最近の危険コンテンツに対する一連の制限措置は前例のないものであり、2020年選挙が再び同社を政治論争に巻き込むことを恐れてのことかもしれない。過去3カ月間だけを見ても、フェイスブックはQAnon民兵組織、およびトランプ陣営による有権者を脅迫しかねない文言に対して強固な措置を講じてきた。同社の長年にわたる無為無策や党派性と見られることへの極端な恐怖を考えると驚くべき態度の変化だ。

比較的無策だった数年間の後、現在この会社は長年培養してきた過激主義に対して部分的に厳格な態度をとっているように思えるが、来たるべき日々は同社の一連の予防ポリシーが試されるときにになるだろう。

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タグ:Facebook大統領選挙

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが投票日以降の政治広告禁止を正式発表、選挙結果報道でAP通信と提携

Google(グーグル)は米国時間10月27日、投票所の案内や選挙結果の提供および検索、アシスタント、YouTubeなどの同社プラットフォームを横断してリアルタイムに選挙ニュースを見るための最新情報を発表した(Googleブログ投稿)。同社はAssociated Press(AP通信)と提携して選挙結果の信頼できる情報をGoogle検索、アシスタントの両方で提供する。さらに11月3日の投票終了後、プラットフォーム上に政治広告を掲載しないことを正式に発表した(Axios記事)。

グーグルの投票日以降の政治広告禁止計画を最初に報じたのはAxiosで、広告主に送られたメールを紹介した。メールは広告主に向けて「候補者、選挙およびその結果に関する広告は、今年は投票日以降に開票される票が過去にない量に達するため」掲載できない旨を伝えている。

グーグルは最初に報道された時点でこの事実を認める(npr記事)声明を発表した。

10月28日、グーグルは公式ブログで決定の詳細を説明し、同社のデリケートな事象ポリシーを11月3日の投票終了直後に適用し、その理由は「今年の選挙結果判明の遅れ」および「広告による選挙後の混乱の広がりを防ぐため」であるとした。

同ポリシーでグーグルは具体的に以下の行為を禁止している。

社会、文化、政治に影響するデリケートな事象(非常事態、自然災害、公衆衛生上の緊急事態、テロおよびテロ関連活動、紛争、集団暴動など)に乗じて利益を得ている、またはそうした事象を悪用している可能性のある広告

過熱するこの選挙シーズンに政治広告を標的にしているのはグーグルだけではない。2020年10月Facebook(フェイスブック)は、政治広告禁止の範囲を拡大(The New York Times記事)し、11月3日以降無期限にブロックすると発表した。Twitter(ツイッター)は 政治広告の禁止を2019年に決定している。

グーグルの場合、政治広告の禁止を「一時的停止」としており、「2020年選挙の候補者または結果」に言及する広告が対象であると述べている。

同社はさらに、有権者登録情報やその他の選挙に関する締切日などを知らせる活動を実施していることも発表した。他にもグーグルマップでユーザーを投票所に誘導(Googleリリース)したり、投票箱の場所を教えたりしている。

YouTubeでは、選挙関連の検索結果や有権者登録情報、および投票方法の詳細などをユーザーに紹介している。

2020年、グーグルはAP通信と提携して選挙結果をGoogle検索およびアシスタントで提供する。両社は過去の選挙でも協力したことがある。

ユーザーは、Google検索で「election results(選挙結果)」を検索したり「OK Google、いまの選挙の結果は?」などと尋ねたとき、新しい選挙モジュールでAPが提供するデータを見ることになる。国および州ごとの投票結果が70以上の言語で用意されるとグーグルはいう。

一方、YouTubeは主要ニュースのリアルタイム選挙ストリームを中継(YouTubeブログ投稿)する予定で、Google検索結果のリンクも提供する。Google Newsには2020 U.S. Electionセクションが作られ、地元および全国両方のニュースを追うことができる。

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Twitterが大統領選挙の偽情報に対する警告を全米国ユーザーのフィードトップに表示

米国時間10月26日から、米国のTwitter(ツイッター)ユーザーには、選挙に関連する誤情報を「先制して暴く」ことを目的とした2つの大きな警告がフィードの先頭に表示される。この人目を引くメッセージは、2020年大統領選挙に関する虚偽の主張の氾濫と戦うために作られた。

1つの通知はユーザーに対して、郵便による投票に関する「誤解を招く情報を見る可能性」を警告し、もう1つは、ネット上の選挙関連の混乱を阻止しようとするもので、選挙結果の発表は遅れる可能性があることを警告している。

結果発表の遅れは十分ありうることで、それは過去に例を見ない数の投票が郵便で送られる可能性が高いからだ。郵送された投票をいつ開票し始めるかの規則は州によって異なるため、公式結果の発表に時間がかかることが予想される。それは事前に解決しておくべき状況だ。

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警告表示は、両方の話題に関する信頼ある情報を集めたTwitter Momentsへとユーザーを誘導する。同じ通知は、関連するフレーズやハッシュタグを検索した際にも表示される。

一部のソーシャルメディア企業は、悪化し続ける国家的健康危機の最中に行われ、過去に例をみないほど議論を読んでいる米国の大統領選挙を前に、自社プラットフォームの対応に奔走している。対応はさまざまで、薄弱なものからより強固なものまであるが、注意を引く通知を結局的に全員に見せるやり方は、TwitterやFacebook(フェイスブック)の虚偽情報に付けられている容易に見過ごしがちなラベル(未訳記事)と比べて大きな前進だ。

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FacebookとInstagramが郵便による投票の説明動画をトップに掲載、米大統領選挙での投票を促す

米国時間10月10日から米国の選挙権のある年齢のユーザーは、Facebook(フェイスブック)とInstagram(インスタグラム)のトップ画面で、郵便による投票を行うための州ごとの情報を伝える動画を見ることになる。動画は英語版とスペイン語版がある。

郵便による投票の動画は、フェイスブックでは州によって10月10日から18日の間から、4日間連続で再生される。Instagramでは、全50州で10月15日と16日に再生され、その後2日間郵便による投票に関する情報の別の通知が掲示される。

画像クレジット:Facebook

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動画は有権者に投票用紙を手渡しで提出できることをアナウンスし、必要な場合は二重の封筒に注意深く署名するよう指示するとともに、消印有効日に注意しながらできるだけ早く返送することを推奨している。フェイスブックは州特有の投票情報を、2020年選挙に特化した選挙情報センターで今後も提供を続ける。

各アプリメーカーは例年にも増して、米国選挙の投票に行くようユーザーを促している。Snapchat(スナップチャット)からCredit Karma(クレジット・カルマ)まで、アプリを開いて有権者登録を催促するメッセージを見ない日はない。Snapchatは、同社の催促によって約40万人の新有権者が登録した(Axios記事)といい、フェイスブックは250万人の有権者登録に寄与した(The Verge記事)と推計している。

選挙権擁護者は、2020年の急速に規模拡大された郵便による投票について、多数の投票が無効になることを恐れている。州の予備選挙で50万人分の投票が破棄された(The Washington Post記事)ことから予示される懸念だ。捨てられた投票の中には、締切に遅れたものや投票者の記入間違えのために無効となったものも含まれている。

フロリダ州の2018年選挙では、若者や非白人、あるいは初めて投票した有権者の投票は、白人有権者と比べて無効投票の可能性が2倍だったことを、ACLUの調査が示している。

それに加えて、州によって規則が異なり、初めて郵便で投票する有権者にとっては独特で紛らわしい場合もある。2020年選挙の結果を左右する可能性が最も高い州であるペンシルベニア州には、「裸の投票用紙」を禁止する規則(npr記事)があり、これは秘密保護用封筒に入っていない投票用紙は無効になることを意味している。秘密保護用封筒は多くの州で長年使用は任意になっている(Multnomah County記事)。

Facebookは11月に向けて準備万端

2016年以来フェイスブックは、 超党派のコンテンツの優遇(Poynter記事)、誤情報の助長暴力的過激主義の育成などさまざまな面で批判に晒されてきた。今週、FBI(連邦捜査局)はGretchen Whitmer(グレッチェン・ウィットマー)ミシガン州知事誘拐が、フェイスブックを使って集められた武装組織によって策略されたことを明らかにした。

数カ月におよぶ国内テロ捜査の情報公開が、フェイスブックの決断に影響したのかどうかは不明だが、最近のポリシーに関わる同社のさまざまな決定は明らかに積極的だ。今週同社は、QAnonの排除を強化した。奇妙な親トランプ陰謀論集団で、そのコンテンツが数年にわたりフェイスブック上で蔓延(NBC News記事)した結果、現実世界での暴力行為につながっている(Business Insider記事)。

フェイスブックは、有権者の威嚇を防ぐために、選挙立会人の軍事的表現を用いた募集を禁止した。トランプ陣営は投票日に政敵を威嚇するために「Army for Trump」(未訳記事)の要員をフェイスブック上で募集していた。さらに同社は、選挙当夜以降の政治広告を禁止する。この方針は選挙結果が明白になるまで続くものと見られる。

トランプ大統領は郵便による投票の公正性に長らく疑問を呈しているが、郵便投票は歴史的に極めて安全な方法(未訳記事)だ。オレゴン州とコロラド州は郵便による投票を通常年の選挙に実施しており、市外や海外にいたり兵役中など理由に関わらず投票所に行けない人々のために全50州で郵便による不在者投票(The Washington Post記事)が行われている。

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タグ:Facebook米国大統領選挙

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterが大統領選挙を備えて選挙関連の誤報の急速な拡散を防ぐためにリツイートの仕様と規則を変更

Twitterは米国時間10月9日に、米国の現代史で最も論争的で不確実、かつ結果の影響が大きいと思われる選挙に同社がソーシャルネットワークとして対応していくために行う一連の変更を発表した。

最も注目すべきと思われる変更でツイッターは、自分のコメントを付けずに行われるリツイートを防止する新たな工夫を試みる。すなわち10月20日に行われるグローバルな変更により、ツイッターは何かをリツイートしようとするユーザー全員に、引用ツイートをシェアするよう勧める。この変更は選挙の週の終わりまで続けられ、その後のツイッターの判断でさらに延長されることもある。

画像クレジット:Twitter

一部のユーザーは10月9日からウェブ上のツイッターでこの変更を目にしているかもしれないが、「単純にリツイートしたいだけの人にとっては迷惑かもしれないが、これによって誰もがツイートを増幅する動機を考えるようになるだけでなく、会話に自分の考えや反応、視点を加えやすくなるだろう」と同社はサービスの変更について述べている。

ツイッターは最近の数カ月で、一部ユーザーが異論を唱えそうな変更を試してきた。例えば2020年9月に同社は、ユーザーにリツイートする前にあるリンクをクリックさせる機能をテストすると発表している。それは、何よりもエンゲージメントを優先することによって強力に拡大してきたソーシャルプラットフォームに対する、私たちの見方を変えるほどの、大きな変更だ。

同社はまた、選挙結果に対するポリシーを明らかにし、大統領候補者は「選挙の結果が正式に発表される前に自分の勝利を主張してはならない」とした。ツイッターは州の選挙管理官や、少なくとも2つの全国的ニュースソースの結果予想から、公式の結果を判断する。

それらの勝手な勝利宣言をツイッターは削除するとはしていないが、確定前の勝利宣言に「誤解を招く情報」というラベルを付け、ツイッターの客観的な選挙情報のハブをユーザーに示す。同社の計画では「選挙妨害を目的とする、選挙の過程や選挙結果に関する」ツイートおよび暴力を教唆するツイートはすべて削除することになっている。

来週からツイッターは、同社が「誤解を招く情報」というラベルを付けたツイートに対する新たな制約を導入し、ポップアッププロンプト上のリンクで、そのツイートを見たユーザーを信頼度の高い情報に誘導する。ツイッターはそのラベルを、COVID-19、選挙と投票、そして操作されたメディアを含むあらゆるツイートに適用する。ディープフェイクや誤解を招くように編集されたビデオは後者に該当する。

「誤解を招く情報」というラベルを付けられたツイートが、米国の政治家や候補者、選挙事務所などからのものであれば、ツイッターのさらなる措置としてそのツイートを見たユーザーは警告をタップしなければならない。ラベルを付けられたツイートはいずれも「いいね」「通常のリツイート」「リプライ」ができない。

以上の新しい措置は、10万以上のフォロワーのいるユーザーのラベル付きツイートや、バイラルに膨れ上がっているツイートにも適用される。「これによって誤解を招く情報が人の目に触れる機会がさらに減り、そのようなツイートを増幅しようとするユーザーに再考をうながせるようになると期待している」とツイッターは発表している。

画像クレジット:Twitter

ツイッターはまた、フォローしてないアカウントからのツイートが多くの人に届くスピードを「遅くする」ために、タイムラインのレコメンデーション機能をオフにする。同社はこの措置を「さらに思慮深く明示的な増幅を促すための価値のある犠牲」と呼んでいる。さらに誤解を招く情報の拡散を遅らせるために、追加の文脈をともなうトレンドコンテンツのみを「for you」のレコメンデーションタブに表示することを許可するとしている。

ツイッターはこれらの変更が、米国の選挙を護る重要な役目を果たすと考えており、監視要員を増やし、選挙当日の夜、公式な結果が出るまでの不確実な間、悪質なツイートなどに対して即応態勢で臨むとしている。

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郵便投票のデジタル申請は殆どの州でアクセシビリティーではない

2020年の選挙が歴史上最大の郵便投票になることは間違いない。しかし障害を持つ人たちには投票の申請が困難かもしれない。Dequeの調査によると、ほとんどの州でアクセシブルなデジタル申請が用意されていない。

Deque(ディキュー)はアクセシブルなウェブアプリケーションや手続きの開発を支援する会社で、今般、各州の郵便による投票あるいは不在者投票(事実上同じもの)の申込みプロセスを調べた。残念なことに、43の州で「何らかのデジタル・インアクセシビリティ」が見つかった。

理由は多岐にわたるが、PDFの申込用紙を例に挙げよう。文書をアクセシブルにするためにはテキストがスクリーンリーダーで読める形式になっている必要があり、ユーザーは必要なフィールドを印刷してペンで書き込むことなく申請できなくてはならない。

1つのフォームを読み書き自由にするためには1時間か2時間あれば足りる。そこでDequeは自らそれを実践し、改訂版のフォームを各州に送った。ジョージア州、ロードアイランド州、オハイオ州、モンタナ州、ミズーリ州、メリーランド州、およびケンタッキー州はすぐに支援を受け入れた。ミシガン州とマサチューセッツ州はPDFに代わるアクセシブルなオンライン手続きを用意していた。そしていくつかの州では申請が不要だ。

残りの州には何らかの問題がある。それは視覚障害者や書くのが不自由な人たちは郵便投票用紙の請求がまったくできない、という意味ではないが、他の多くの州ほど容易ではなく、誰かの助けが必要になる場合もあり、助けはすぐに得られるとは限らない。 Dequeがほとんどの州のフォームをアクセシブルにしたリストがある(About Deque Systemsサイト)。

「投票は権利です。修正したPDFを無料の公共サービスとして提供することは容易な決断でした。誰もが郵便による投票という方法を選べるようになることを望んでいます」とDequeのCEO Preety Kumar氏が調査結果を発表したプレスリリースで語った。

ウェブ、そして通常の行政手続きをアクセシブルにして維持していくことはフルタイムの仕事であるべきだ。関係者が指摘していたように、はじめからアクセシビリティーをデザインする方が、あとからパッチを当てるよりはるかに簡単であり、優れている。

米国大統領選挙

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Facebookの「監査審査会」に対抗し活動家による「真の監査審査会」が発足

米国時間9月30日、学者、研究者、公民権運動の指導者などからなるグループがThe Real Facebook Oversight Board(真のFacebook監査審査会)を発足させた。来たる米国大統領選挙におけるFacebook(フェイスブック)の役割を批判・議論するための会だ。メンバーには、元Facebook選挙セキュリティー責任者、#StopHateForProfit キャンペーンのリーダー、およびFacebookの初期投資家であるRoger McNamee(ロジャー・マクナミー)氏が在籍している。Facebookは昨年11月にコンテンツ管理の厄介な問題に対応するために「監査審査会」を自社で立ち上げたが、選挙期間中にコンテンツや活動を監視するつもりはなく、選挙終了後に問題を審査するだけであることを、正式に認めている。

発足記者会見は以下のチャンネルで中継される。

Facebook創業者のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は昨年11月、監査審査会は「極めて重要な取り組み」であり「社内の各チームが意思決定に集中しすぎることを防ぐ」とともに「説明責任と監視」を促進すると強調した。

それはFacebook内での意思決定の難しさを認めた行動とも見られた。物議を巻き起こす投稿を削除するかどうかの判断は、個々の幹部の責任となることから、監査審査会はコンテンツ管理の「最高裁判所」のような役割になると言われている。

しかし審査会は、意思決定には最長3カ月を要し、審査の対象はプラットフォームから削除されたコンテンツのみであり、残っているものは審査しないことを認めている。

Facebookはこの審査会に1億3000万ドル(約137億1700万円)を投資し、5月にデンマークの元首相であるHelle Thorning-Schmidt(ヘレ・トーニング・シュミット)氏やGuardian(ガーディアン)紙の元編集長であるAlan Rusbridger(アラン・ラスブリジャー)氏などで構成される初期の委員会メンバーを発表した。

一方、活動家主導の「真のFacebook監査審査会」には、Facebookの辛口批評家として知られるエストニアのToomas Hendrik Ilves(トーマス・ヘンドリク・イルヴェス)元大統領や、サイバー名誉毀損で現在フィリピンで収監中のジャーナリストであるMaria Ressa(マリア・レッサ)氏らが参加している。

真のFacebook監査審査会のメンバーにはほかに、The Age of Surveillance Capitalism(監視資本主義の時代)の著者、Shoshana Zuboff(ショシャナ・ズボフ)氏、NAACP(全米黒人地位向上協会)代表のDerrick Johnson(デリック・ジョンソン)氏、元Facebook選挙整合性責任者のYael Eisenstat(ヤエル・アイゼンスタット)氏、公民権擁護団体のColor of Change代表のRashad Robinson(ラシャド・ロビンソン)氏、Anti-Defamation League(名誉毀損防止同盟)CEOのJonathan Greenblatt(ジョナサン・グリーンブラット)氏らも名を連ねる。

Facebookがいかにコンテンツを管理し、ユーザーをキャンペーンのターゲットにすることを許すかの問題は、米国大当郎選挙が近づくにつれ喫緊の事態となっている。すでに英国のChannel 4 Newsは、2016年大統領選挙でトランプ氏陣営が、米国の黒人350万人の投票を阻止するために、Facebook上でプロファイリングを実施していたことを暴露した。

 

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

11月に迫る大統領選に向けてソーシャルネットワーク各社が有権者登録の集中キャンペーンを実施中

米国近代史上最も不確実な選挙を間近に控え、ソーシャルネットワークはユーザーの有権者登録の促進に最後のひと押しを行っている。

この取り組みは、Twitter(ツイッター)、Facebook(フェイスブック)、Snapchat(スナップチャット)などの企業による、IRL(現実世界)であれ郵便投票であれ、国民に投票を促す現在進行中の運動を象徴するNational Voter Registration Day(全米有権者登録の日)とも符合する。

Snapchatは75万人の米国ユーザーの有権者登録を手助けしたとしており、Snoop Dogg(スヌープ・ドッグ)、Barack Obama(バラク・オバマ)前大統領、Arnold Schwarzenegger(アーノルド・シュワルツェネッガー)氏などを迎えて新たな著名人による投票促進プログラムを発表した(Variety記事)。同サービスは、米国選挙をテーマにした新しいSnap Originals(Snapchatの短編コンテンツ)として、Peter Hamby(ピーター・ハンビー)氏によるミニシリーズ 「Good Luck Voter!」や、人気シリーズ 「While Black with MK Asante」の選挙特番なども公開している。

スターの力を借りる以外でも、Snapchatではユーザーが友達を誘って投票にいくことを促進したり、アプリ内で郵便投票を申し込むツールを提供している。SnapchatのDiscover(発見)ページに採用されたアカウントは、同サービスの有権者登録ツールを自分のコンテンツに直接埋め込むことができる。

ツイッターも有権者登録を強く前面に押し出している。9月22日、米国の全ツイッターユーザーは、TurboVoteを通じて有権者登録を行うか、登録を確認するよう促す通知を受け取った。この注意喚起と警告は40の言語で送信された。このリマインダー以前にも同社は、独自の投票情報ハブと#YourVoiceYourVoteキャンペーン(Twitter投稿)を通じて、Marshmello(マーシュメロ)氏とChrissy Teigen(クリッシー・テイゲン)氏という人気アカウントを採用して、本人の音声メッセージをつけたVote.orgの登録確認ページへのリンクを発信した。ツイッターは#NationalVoterRegistrationDayおよび #VoteReady にリンクする新たなハッシュタグ絵文字も追加した。

フェイスブックは、独自の選挙情報ハブの開設やニュースフィードトップの注意喚起、Instagram(インスタグラム)のリマインダーなどの既存の取り組みに加えて、Alicia Keys(アリシア・キーズ)氏、Gabrielle Union(ガブリエル・ユニオン)氏、Jada Pinkett Smith(ジェイダ・ピンケット・スミス)氏らセレブの力を借りて、有権者登録に関するライブストリーミングによる啓発公共広告の特別版 「Vote-A-Thon 2020」を配信している。フェイスブック、Instagram、Messengerを合わせて250万人の有権者登録を支援したと同社はいう。

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フェイスブックのユーザーにフィードの先頭で有権者登録を促す通知は、Facebookアプリ、Instagram、およびMessengerで米国時間9月25日金曜日まで掲載される。Instagramで全米有権者登録の日の新しいスタンプを使っているユーザーは、自分のストーリーが同サービスの特別有権者投票ストーリーに登場する。

YouTube(ユーチューブ)および、未だ宙ぶらりん状態のTikTok(未訳記事)は、独自の有権者登録運動を実施していないようだが、Google(グーグル)、Reddit(レディット)、Discord(ディスコード)の各サービスは目立つホームページバナーでユーザーに有権者登録を喚起している。

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