Amazonが購入品を自ら識別するスマートなショッピングカート「Dash Cart」をテスト

Amazon(アマゾン)は米国時間7月14日、最新のスマートストア技術であるAmazon Dach Cart(ダッシュカート)を披露した。これは食料品スーパー用のショッピングカートで、中に入れた商品を識別し代金を請求するというものだ。このカートはまず、2020年中にカリフォルニア州ウッドランドヒルズに開店予定のAmazonの食料品スーパーに導入される。

今のところこのカートは、カート一杯に商品を積み上げるようないつもの買い物には向かず、ショッピングバッグ1つか2つの少量から中量の買い物に対応するとAmazonは説明している。

これは、カートに入れられた商品の識別に関する技術的な制約によるものだ。

Amazon Dash Cartは、コンピュータービジョンアルゴリズムとセンサーフュージョンの組み合わせでカートの中の商品を識別すると、Amazonは話している。そして店内のDash Cart専用レーンを抜けるとセンサーがカートを識別し、Amazonアカウントに登録したクレジットカードで精算が行われる。

カートを使用するには、まずAmazonアプリで示されるQRコードをカートのリーダーに読み取らせる。そしてカートにショッピングバッグを1つまたは2つセットすれば、買い物を始められる。カートに商品を入れたら、ピーという確認音を待つ。確認に失敗するとカートがオレンジ色に光るので、そのときはやり直す。

センサー技術に加えてこのカートの上面には、自分のAlexa(アレクサ)買い物リストにアクセスできる画面もあり、そこでリストに印を付けたり、現在の合計金額の確認ができる。クーポンのスキャナーも備えているので、買い物をしながらクーポンを使うことも可能だ。

Amazonが提供している動画(非常にざっくりした内容だが)によると、商品のバーコードをカートに見せる必要があるようだ。例えばこの動画には、買い物客が商品をカートに入れる前に、指でバーコードが見えるようにしている場面がある。また、買い物客はバーコードを自分とカートの画面に向けてからカートに入れている。

別の場面では、野菜など「バーコードのない商品の入れ方」も示されている。この場合は買い物客が画面でPLUコードを入力して、重さを確認している。

Amazonのウェブサイトではバーコードの読み取りに関する詳細は説明されていないが、カートが「コンピュータービジョン」と「センサーフュージョン」を利用していることが書かれている。それは、このカートがAmazonの既存の技術を一歩先に進めたものであることを示唆している。「Just Walk Out(そのまま店を出られる)」というのがAmazzon Goストアの売り文句だ。だがJust Walk Outの店舗には、商品の陳列棚に組み込まれたセンサー技術とカメラを搭載したシステムからのデータをコンピュータービジョンで処理し、商品を取ったり戻したりを認識している。それに対してDash Cartは、Amazon Goストアではなく一般の食料品スーパーでのテストが予定されている。

このカートが単なる車輪付きのバーコードリーダーではないことは明らかだが、Amazonはそのバーコードの読み取り技術を完全には明らかにしていない。

この新技術の仕組みついてAmazonに問い合わせたところ、実際にカートは「素早く商品を特定するために、最初にバーコードを探す」のだと教えてくれた。

買い物客の手でバーコードが隠れて読み取れない場合などは、コンピュータービジョンのアルゴリズムが商品の特定を試みるという。

コンビニ程度の広さのAmazon Goストアと違い、Just Walk Out技術を一般の食料品スーパーに持ち込むのは大変な困難がともなう。食料品スーパーの商品点数は多く、すべてを識別できなければならない上に、新しい商品がどんどん入ってくるからだ。

2020年3月にAmazonは、「レジなし」ストアの技術を他の小売店に販売すると発表した。スマートカートの技術がテストを重ね改良されたなら、この技術にも同様の計画が進められるかも知れない。そこを聞いてみたが、Amazonは将来の計画については何も話さなかった。

画像クレジット:Amazon

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(翻訳:金井哲夫)

Googleがモバイル検索をアップデート、結果ページからのショッピングが簡単に

2019年秋にGoogleショッピングを大改訂したのに続き、Googleは米国時間1月15日にモバイル版Google検索のショッピング体験を変更した。これからは衣類、靴、アクセサリーなどを検索したとき、表示されるのはさまざまな商品やショップへのリンクだけではない。Googleは新しいセクションをつくり、ウェブ中の店舗から人気の高い商品を選んで表示する。ユーザーはそこからフィルター、閲覧ができる。

例えば、「ランニングシューズ」とか「女性向けレザーベルト」とか「ワイドレッグパンツ」などを検索すると、選ばれた商品が新しいビジュルガイドに表示される、とGoogleは説明する。ユーザーはその中から、スタイル、ブランド、サイズなどで絞り込み、画像を見ることができる。それぞれの商品の下には、在庫数や最安価格も表示される($199+など)。

この変更によって、ある特定の商品を売っている店をすべて見つけたいというときは特に便利になる。これまでは簡単にはできなかったことだ。

探していた商品が表示されたら、スクロールするとカスタマーレビューをまとめて読むことができる。買うと決めたら、行きたい店のリンクをクリックするだけだ。

この機能にはGoogleの検索インデックスが使われていて、そこには100万店以上のオンライン店舗の商品が整理、登録され定期的に更新されている。新しいショッピング機能は小売店による有償広告ではない、とGoogleは説明する。小売店は認められた商品をこのセクションに無料で掲載できる。

一連の変更は、GoogleがAmazonにないものすべてが見つかる頼りになるプラットフォームになるために、オンラインショップのためにショッピング体験をいかによくできるかという大きな取組みの一環だ。今週同社が、スタートアップのPointyを1億6300万ドル(約180億円)で買収して、実店舗の店内在庫管理を支援しようとしているのも同じ流れだ。

同社はGoogleショッピングのウェブページも改定し、ユーザーの購入傾向や履歴に基づいてパーソナライズされた目的ページとして、価格トラッカーや地元店舗、オンラインショップ両方の新しいショッピングのやり方を追加した。ただし、衣類やアクセサリーをオンラインで探している人たちの多くにとって、Googleショッピングは第一の目的地ではない。使うの通常のGoogle検索だ。今回の新機能もそれに対応するために作られた。

新機能は本日から今週いっぱいをかけて段階的に公開され、モバイル端末のみが対象だとGoogleは説明している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramの画像からショッピングができるGeeneeがシリーズAで440万ドルを調達

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Instagramのようなプラットフォームでのコンテンツの閲覧と、オンラインショッピングとの間には大きな溝がある。インフルエンサーたちは、リンクを貼ることができないInstagramで彼らのポストをマネタイズする方法を探していた。RewardStyleと同じく、そのために生まれたのがGeeneeだ。

Geeneeは、Instagramを通してオンラインショッピングをすることを可能にするプラットフォームだ。ユーザーは気に入ったポストのスクリーンショットを撮影してGeeneeのアプリにアップロードし、そこで表示されるアイテムの中から買いたいものを選ぶだけでいい。画像認識技術を活用したGeeneeは、ポストの画像に写っているアイテムのブランド、SKU(最小管理単位)、そしてその商品を取り扱うショップを自動で判断するのだ。

Geeneeは現地時間1日、シリーズAでHighlight Communications AGなどから440万ドルを調達したことを発表した。Constantin Media AG、Stephen Cohen、Steve Titusなども本ラウンドに参加している。

現状ではファッション分野のみにフォーカスする同社だが、同プラットフォームは将来的に様々な分野に応用できると創業者のThorsten Magersは話している。

インフルエンサーがInstagramのポストをマネタイズために必要なのは、一度きりのGeeneeの利用登録だけだ。それにより同社はインフルエンサーのInstagramのプロフィールとポストにアクセスできるようになる。するとGeeneeは、それらのポストをすべてスキャンし、そのアイテムの在庫情報を取得し、そのアイテムを同社のアフィリエイト・プログラムと結びつけ、ユーザーをそのアイテムが購入可能なショッピング・ポータルへと誘導する。

「ユーザーがインスパイアされた”瞬間に”行動できる機会を与えるというアイデアです」とThorsten Magersは語る。「これまでは、ユーザーはRewardStyleから送られてくるEメールを待つか、自分自身でそのアイテムを探す必要がありました。しかし私たちのサービスでは、そのプロセスがスクリーンショットを撮るのと同じくらい簡単になるのです」。

Geeneeで買い物ができるのは、Geeneeに登録したインフルエンサーによってアフィリエイト・ネットワークに追加済みのアイテムだけだ。しかし、そのアイテムが入手不可能な状態であったとしても(古すぎるアイテムや、レッドカーペットで着用されるような新しすぎるアイテムなど)、同アプリはそれに類似するアイテムをユーザーに提示する仕組みとなっている。

RewardStyleと同じように、Geeneeは売り上げの一部を受け取り、さらにその一部をインフルエンサーに支払う。

現在のところ、Geeneeに登録しているインフルエンサーは約200名で、同社のアフィリエイト・ネットワークには5000以上のブランド、数百万点のアイテムが登録されている。

Geeneeを使ってみたいと思う読者はこのWebサイトをチェックしてほしい。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Amazonはもはやメーカーのライバル―各種プライベート・ブランドがオンラインでシェアを獲得

Amazon, the US e-commerce and cloud computing giant is said to hire 1,000 people in Poland. The company already hires almost 5,000 people in Poland and has service centers in Gdansk, Wroclaw and Poznan ON 14 April 2016. (Photo by Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images)

今日(米国時間11/3)発表されたレポートによれば、Amazonのプライベート・ブランド製品は投資に見合う成功を収めつつある。十数種類の製品分野でAmazonのプライベート・ブランドは専門メーカーと競争する存在になっている。これにはコンピューター・アクセサリー、家庭用品、ペット用品、食品などが含まれる。あるカテゴリーではAmazonはオンライン通販のトップ・ブランドだという。

このレポートは市場分析のプラットフォーム、1010dataが発表したものだ。同社のMarket Insightsチームは  2015年9月から 2016年8月までの1年間のセールスのトレンドを分析した。特に着目したのは3つの重要なカテゴリー、すなわち乾電池、スピーカー、赤ちゃんのおしり拭きだ。

なかでも興味深いのはAmazon Echoに関するデータだろう。この音声コマンド認識スピーカーの販売に関してAmazoはほとんどデータを発表してこなかった。1010dataのレポートによれば、ということが示された。Amazon Echoブランドはトップ10ブランド中販売額ベースで45%の市場シェアを持っている。またEchoは音声認識スピーカーのオンライン通販でシェアがトップだった。販売額は対前年比で67%の伸びを示していた。

1010dataのレポートによれば、これはAmazonが通販のデスティネーション・サイトとしても消費者の選択のトップである強みを生かした結果だろうという。Amazonは10億ドルと推定されるスピーカーのオンライン通販市場でも89%を占めていた。

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Amazonはまた別の製品分野でも大きな存在感を示している。たとえばAmazonベーシック・ブランドは乾電池のオンライン販売の3分の1前後を占め、対前年比では93%の成長を示している。この乾電池のオンライン販売(1億1300万ドルの市場)もそのほとんど、94%がAmazon.comを経由している。

1010dataが注目した3番目の製品分野はベビー・ワイプ、つまり赤ちゃんのおしり拭きだ。もちろんAmazonは以前からベビー用品分野に力を入れている。プライム会員向けのAmazonファミリー(以前はもう少し範囲が狭いAmazon Momという名前)は赤ちゃん用おしめなどこの分野でお得な割引を提供している。Amazonはまた2010年の巨額のQuidsi買収でDiapers.com入手した。

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2014年にAmazonはプライム会員専用の家庭用品のプライベート・レーベル、Amazon Elementsをスタートさせた。このブランドはおしり拭きに力を入れており、おしめに関しては2015年に入ってすぐ、デザイン上の改良が必要にだったとして独自製品の販売を中止している。(独自ブランドの赤ちゃん用おしめはAmazonが近くスタートさせるMama Bearブランド.で復活するはず)。

Amazon Elementsの製品はプライム会員専用という制限があるにも関わらず、おしり拭きはトップ10ブランド中、オンライン販売額で16%の市場シェアを占めている。これはHuggies (33%)、Pampers (26%)に次ぐ3位という成績だ。

またAmazon Elementsのおしり拭きは対前年比で266%の成長を示しており、この分野の平均に比べてAmazonのプライベート・ブランドは3倍も購入されやすくなっているということだ。

こうした1010dataのデータは少数のカテゴリーについての調査結果だが、それでもAmazon.comがプライベート・ブランド販売において絶大なマーケティング力、販売力を持つことをうかがわせるに足りる。

またAmazonはプラビート・ブランドの将来に関してさらに野心的なプランを持っている。

Wall Street Journalは2016年5月の記事でAmazonのプリベート・ブランドの拡張計画を詳しく報じた。この記事では上記のMama Bearの他にHappy Belly、Wickedly
Prime、Presto!などのブランドのスタートがスタートする予定であることが紹介された。すでにスタートしているHappy Bellyはグルメ食品ブランドで、ナッツ類、紅茶、コーヒー、食用油などを扱っている。Wickedly Primeはスナック食品を扱うはずだ(Google検索するとiランディングページは発見できるがプロダクトはまだ何も掲載されていない)〔日本からリンクをたどるとAmazonの「そのページは存在しません」表示となる〕。

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一方、Mama Bearでは今日すでにオーガニック・ベビーフードがリストされていた(上の写真)。

Presto!シリーズについては、モバイル・アプリでAmazonの新しい洗剤がバナー広告になっている(下の写真)。

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家庭用品、日用品以外の分野でもAmazonはアパレル部門にも参入しつつある。今年に入ってAmazonは 次のようなファッション・アイテムのプライベート・ブランドをそっとスタートさせている―つまり、Franklin & Freeman、Franklin Tailored、James & Erin、Lark & Ro、North Eleven、Scout + Ro、Society New Yorkだ。

1010dataのマーケティング担当上級副社長、Jed Alpertはレポートを発表した際の声明で「Amazonは伝統的専業メーカーに対抗してプライベート・ブランドを販売するにあたってオンライン通販における強力な地位を活用している」と述べた。

「Amazonの成功の原因は分野ごとにそれぞれ異なっている。乾電池は品質にほぼ差がないコモディティ商品化しており、ユーザーにはブランド・ロイヤルティーがない。Amazonのセールスポイントは価格に絞られていた。逆にスピーカーではAmazonは画期的なイノベーションを実現し、市場の構造そのものを一新した。いずれにせよ、メーカーはもうAmazonを単にオンライン通販のチャンネルと考えることはできない。むしろライバルであるという認識を持つ必要がある」とAlpertは書いている。

〔日本版〕1010dataはCondé Nast出版の親会社Advance Publicationsのグループ企業。レポートはアメリカを中心としたAmazon.comのセールスについてのデータと思われるが記事中には明示されていない(商品には日本サイトから購入できるものもある)。

画像: Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagramが写真投稿から買い物ができるタグ機能の検証を開始

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Instagramは、ユーザーが商品を見るために毎回ブラウザに移行しなくても、アプリ内で買い物をできるようにする。今回InstagramはKate SpadeやJackThreadsといった20の小売ブランドと協力し、写真投稿にショピングのためのタグ機能の提供を開始する。まずはアメリカ国内のiOSユーザーが利用できる。

小売ブランドはプロダクトの写真にタグをつけることができるようになる。「タップしてプロダクトを見る」ボタンをタップすると表示される機能だ。ユーザーが気になるプロダクトを選択すると詳細ページを見ることができる。そこには価格、説明、プロダクトの別の写真、ウェブで購入するための「いますぐ購入」ボタンがある。

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このショッピングと連携する投稿はFacebookのインスタント記事の商品版といった印象だ。Instagram内でプロダクトページをロードし、ブラウザに遷移するよりも早く情報を見ることができる。購入が決まらないようなら、ユーザーはすぐにタップして元のフィードに戻ることができる。

Instagramは、アプリ内で販売した商品毎に手数料を得るモデルにはしない。その代り、ブランドがフォローしていない人たちにもショッピングと連動する投稿を見せるための広告を販売することでマネタイズを図るとInstagramのマネタイズ部門のVPを務めるJames Quarlesは話す。Instagramはすでに50万の広告主を獲得し、Facebookが10億ドル近い価格でInstagramを買収してから4年経った今、ようやく十分な収益を得るようになった。

Facebookがチャットボットで行っている施策のように、Instagram内で商品の購入が完結できる仕組みの開発はまだ行っていないという。Pinterestではすでに購入可能なピン(Buyable Pins)を検証していて、決済機能もつけているので、この点に関しては少し出遅れていると言える。ただ、どちらのサービスもまだ何がほしいか決まってなく、そのためAmazonで特定の商品を探せないユーザーが目当ての商品を見つける強力なツールになりつつある。

最終的にInstagramは「保存」機能をつけ、フィードを見ている途中でもプロダクトの投稿をブックマークし、後で確認できるようにする予定だ。ユーザーがいつも衝動買いするとは限らない。Instagramの既存の広告は決済サイトにすぐ飛ぶ仕組みだが、これらのショッピングと連携するプロダクトの写真投稿は、例えば違う色の商品や価格の違う商品と比べる時間の余裕をユーザーに与えることができ、本当に購入したい時に購入できるようになる仕組みだ。

FacebookのマネタイズVP、James Quarlesはショッピングと連携するタグは将来的に動画投稿、カルーセル写真にも実装し、他の国にも展開する予定という。Instagramはより多くのブランドのプロダクトがこの機能を利用できるようにするという。また、現在はInstagramのチームが素材を受け取り個々のブランドのプロダクトページを手作業で制作しているが、将来的にはブランド自身がプロダクトページを作成できるようになるという。

ショッピング連携タグのおかげで、ブランドは「プロフィールのリンクをチェック」という分かりづらいキャプションを写真に付けなくてもすむようになる。Instagramは、投稿そのものにリンクを付けることを許可していない。また、プロフィールには1つしかURLを設定できないために、これまではこのようなやり方を取るしかなかった。この機能のローンチ・パートナーは以下の通りだ。Abercombie&Fitch、BaubleBar、Coach、Hollister、 JackThreads、J.Crew、Kate Spade、Levi’s Brand、Lulus、 Macy’s、Michael Kors、MVMT Watches、Tory Burch、Warby Parker、Shopbop.

[更新情報:今朝Instagramが落ち 、サービスが一時的に利用できなくなったことをこれらのブランドは良く思わないだろう。Instagramの信頼性に対していくらか不満を持つかもしれない。]

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ショッピングができる投稿は、邪魔にならないのがいいところだ。プロダクトタグが最初に目に入ることはなく、小さなタグのボタンをタップした時に現れる。そのため投稿された写真の美しさを損なうことはない。FacebookやTwitterが試している購入ボタンほど押し付けがましくもない。この機能は、セレブが持っている商品にスポンサーがタグ付けする行動が元になっている。

ショッピングと連携する投稿は、ユーザー行動とも合致する。Instagramの調査によると、インスタグラマーの60%はアプリでプロダクトやサービスについて知るという。また、Instagramの投稿を見て75%がそれらのサイトを訪問したり、検索したり、友人にそれを話したりとした行動を取っているそうだ。

今回の機能でアプリを閉じてブラウザを開き、プロダクトの詳細を探す手間がなくなる。Instagramはロサンゼルスとシカゴでフォーカスグループによる検証を行った時、Instagramで買い物したいユーザーの多くは「プロダクトについてもっと知りたいが、別アプリを開いてウェブで商品情報を検索するのが難しい。プロダクトの詳細を見つけられない」と不満を持っていたという。

Instagramのユーザーに買い物の付加価値を提供することで、このアプリがユーザーのホームスクリーンにあり続けることになるかもしれません。また、ブランド側はショッピングと連携する写真投稿をより多くのユーザーに見せるために多くお金を払ったり、フィードでオーガニックにプロダクトの写真を見るフォロワーを獲得するために広告を購入するようになるだろう。しばらく前からInstagramはショッピング体験の構築に取り組んできた。Instagramはコミュニティーの成長を維持するため、整ったユーザー体験を最優先していることが分かる機能の内容だった。

Instacartが普段の食料品の買い物の仕方を変える


普段の食料品の買い物を支援するアプリのInstacartは、商品の選択、包装と配送をオンデマンドで簡便化する独自の方法を考え出した。

TechCrunchでは同社において人とテクノロジーが実際にどのように機能するのか、サンフランシスのコストコに実際に出向いて取材を行った。明らかになったことは、このサンフランシス発のスタートアップは食料品店の売り方を永遠に変えてしまったということだ。

同社の最高執行責任者であるRavi Guptaによれば、Instacartの核となるイノベーションはそれほどハイテクという訳ではない。肝となるのは、同社が食料品店で量の多いオーダーをさばく為の専用のレーンを確保して、そこに会計、袋詰め、タグ付けを行う専属スタッフを配置することだ。

Instacartで買い物を実際にする人は、顧客がオンラインで注文したもの全てをピックアップし、料金を支払い配送用に袋に詰める。Instacart専用の特別レーンがコストコ、Whole Foodsやサンフランシスコ地元のMollie Stone’s、Andronico’sやBi-Riteなどの食料品店で用意されており、買い物はあっという間に終わる。

最終的には、Instacartはまず同社で働いているショッパーに対して、レジでの支払いをスキップできるようにしようとしており、ゆくゆくはその機能を同アプリを使っている人全員が使えるようにするつもりだ。これが実現すれば、買い物客はレジでの支払いをスキップでき、代わりに品物をスマホでスキャンして支払いを済ませることが出来るようになる、とGuptaは言った。

今の時点では、Instacart専属ショッパーにとっては、同社専用レーンだけでも十分にショッピングのスピードアップが図られているようだ。

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ハイテクに関して言えば、Instacartは主要な食料品店チェーンから品目のリストと店内レイアウトのデータを取得して、協力して店内の売り場マップを作成することも行っている。店内マップがあれば、買い物客は買い物リストに並ぶ品々を簡単に見つける事が出来る。目眩がするほどたくさんのパッケージやラベルの並ぶ売り場の棚から、探し回ることなく欲しいものを素早く見つけることができ、以前一度も買ったことがないものでも容易に探し出せる。

この店内マップのサービスについては、協力関係にあるすべての店舗で展開している訳ではないが、現在そのサービスを拡張中だと、Guptaは言った。

Instacartのシフト・リードであるGloria Shuによれば、店内マップのサービスは現在のところサンフランシスコのコストコでは行われていない。しかし、それはInstacartのアプリ中にある数多くの重要な機能の内の一つである、そういった機能の多くは現在同社のショッパーとドライバーに使われているが、顧客には見えないようになっている。

バックエンドにおいては、Instacartアプリは同社のショッパーが効率よく買い物が出来るよう手助けをする、と彼女は付け加えた。つまり、ショッパーの買ったアイスクリームが溶けてしまわないように、また調理済みの暖かい食料が冷めてしまわないように、Instacartはショッパーに最も効率が良い買い物ルートを教えて、そういった冷凍物や温かい食料は最後にピックアップするよう指示を出す。

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Instacartが大量のオーダーを処理する店舗においては、温かい食品や冷たい食品は袋詰めされた後、運転手がピックアップに来るまでの間、温度コントロールがされた場所で一時保管される。

次回にWhole Foodsやコストコ、もしくは他の主要食料品店で買い物をする時は、Instacart専用のチェックアウトレーンや買い物の一時保管場所、Instacart専属ショッパーがスマホ片手に店内を動き回っている様子に目を向けてみよう。同社特有の緑のTシャツが目印だ。

Instacartは今の所競争をリードしているようだが、競合他社も間違いなく同様の特別レーンを店内に確保しようと躍起になるだろうし、独自のテクノロジーを開発して優位に立とうとするだろう。

同じベンチャー・スタートアップであるPostmatesからGoogleのShopping Expressサービス、さらには地元の物流サービス会社に至るまでの全てがInstacartと競合する可能性があるのだ。

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(翻訳:Tsubouchi)

友人とVRでファッションショーを見ながらショッピング、KABUKIが挑む未来型ECサービス

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2016年はVR元年と言われている。今年10月にはPlayStation VRも発売され、一通りのVR向けハードウェアが出揃う。けれども、VRが本当に立ち上がるためにはVRコンテンツが鍵となる。徐々に360ChannelなどのVR番組やゲームといったエンターテイメント領域でのコンテンツが立ち上がる中、KABUKIが提供を目指すのはVR内でのショッピング体験だ。KABUKIは「VR Shopping with Voice Chat」を8月下旬から提供開始するにあたり、本日、記者発表会を実施した。

「VR Shopping with Voice Chat」と銘打つこのサービスでは、どこからでも友人と一緒にファッションショーを見ながら、買い物を楽しめる体験を提供する。このサービスの利用方法は次の通りだ。専用アプリをダウンロードし、VRを視聴できるヘッドマウントディスプレイにセットする。LINEやFacebookなどでつながっている友人同士がアプリにアクセスすると、ファッションショーのランウェイが目の前に広がる。ランウェイには、マネキンが最新ファッションを着用して登場し、ユーザーは友人とおしゃべりをしながらファッションショーを楽しむことができる。ランウェイに登場するファッションアイテムは、ファッション情報サイト「コレカウ」のスタイリストによるスタイリングだそうだ。気に入ったファッションアイテムがあれば、VR画面内で詳細を確認することが可能だ。詳細画面では洋服を回転させたり、拡大表示させたりすることで細部まで確認し、そこからアイテムの購入もできる。

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KABUKIの代表取締役CEOを務める大城浩司氏は前職、楽天市場の営業部長を務め、複数の新サービスを手がけた経験を持つ。大城氏はインターネットショッピングが普及するにつれ、ECサイトはUIや検索の精度に重きが置かれるようになったが、ショッピングの楽しみもあるサービスを作ることを考えたという。例えば友人とデパートに行って会話をしながら買い物をするのもショッピングの楽しみだ。「VR Shopping with Voice Chat」では、沖縄と東京にいる友人同士でも場所に関わらず、そういった会話をしながらショッピングする体験を提供するという。

このVRショッピング体験は、同社が提供するメディア型ECモールである「kabuki ペディア」と連動していくと大城氏は説明する。「kabuki ペディア」は単に商品のECページだけでなく商品のストーリーを伝えることで、潜在的な需要を喚起するサービスだという。例えば、バルミューダーのトースターを紹介する記事では、商品の機能だけでなく、このトースターで「素敵な朝を迎える」ライススタイルをストーリーとして伝えることに重点を置く。KABUKIが目指すのは、そういった生活スタイルのストーリーを伝えることで商品が売れていく世界とし、VRショッピングもストーリーを伝える手段として取り入れるという。Kabuki pedia

具体的には、「kabuki ペディア」のECページの上部に「VRで見る」といったボタンを設置し、VR上で商品の詳細を見るための動線を置く計画だという。今回、重点的に紹介されたのはファッションという切り口だったが、今後はアウトドア関連商品やインテリア商品もVRショッピングに対応していく予定だそうだ。

VR

今回私もVRショッピングのデモを視聴してみたが、残念だったのは全体の解像度が低いためにファッションアイテムの魅力を伝えきれていないように思えたことだ。もちろんこういった部分は技術の進歩とともに改善することだろうし、視聴コンテンツに関してもクオリティー面も内容も充実していくことが期待できるだろう。また、VRコンテンツは自分1人で視聴するとVR空間が広いために寂しさを感じることもある。けれど、今回の友人と一緒になってファッション談義に花を咲かせることを勧める「ソーシャル」な体験を強調したVRショッピングはコンテンツとしては面白いかもしれない。