Google、スパイ活動に関する報道禁止令に反抗。ただしたとえ成功しても詳細は闇の中

約束通り、Googleは国家安全保障局が監視しているユーザー数の公表に関する政府の報道禁止令と戦っている。Facebook、Microsoftと異なり、GoogleとTwitterは、ユーザーデータに対するスパイ令状の回数公表に関する政府との取引を公然と拒否している。データには議論を呼んでいる外国諜報活動偵察法(FISA)に基づく要求回数(詳細ではない)も含まれている。

「国家安全保障に関する要求と、犯罪に関する要求をひとくくりにすることは ― 一部の企業はそうしているが ― 当社ユーザーにとって一歩後退である」と、嘆願書に続く公開声明でGoogleは 説明した

残念ながら、Washington Postが共に指摘したように、たとえGoogleの望みが達成されたとしても、圧力に関する懸念の大部分は謎のままだ。Googleの透明性レポートによって、裁判所命令と影響されるユーザー数は公表されるが、どんなデータが渡されたかはそこに含まれない。果たして政府は、Edward Snowdenの言うように、メールを読めるのか、あるいはGchatやGoogle Voice通話を傍受できるのだろうか?

さらに、果たして政府は、無数のユーザーに影響を及ぼす検索ログ等の膨大なデータを要求できるのだろうか。影響を受けたユーザーの総数が公表されれば、それは重要な情報源や監視の方法を公開することに等しい。

憲法修正第1条に規定された権利を掲げ、嘆願書にはこう書かれている「Googleの評判とビジネスは、メディアの不正確あるいは誤解を招く報道によって損われている・・・Googleはそれらの主張に対して、一般論以上の回答をする必要がある」

GoogleによるFISA要求詳細の公開を許すことが、同社の評判修復に役立つことを楽観できる理由がある。Facebookの報告によると、政府から要求された9000~1万件の依頼によって、影響を受けたユーザー数は、わずか1万8000~1万9000人だった。これは、政府が1回の要求で全ユーザーの行動をまとめて監視できるという説に疑問を投げかけるものだ。このため、何が提出されているかはわからないものの、大多数のユーザーは自分が標的になっていないと安心できる。

私はGoogleの立場に同情的だ。おそらく彼らは、すべてを公表するか、一切覗き見をやめるかのどちらかにしたいはずだ。しかし、たとえ最良の展開になったとしても、一般市民は依然として蚊帳の外だ。

Googleの嘆願書の全文は以下で読める。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookがページインサイトをアップデート―ビジネス・ユーザーにページのパフォーマンスをより正確に伝えられるようになった

Facebookはページインサイトをアップデートしたことを発表した。ページインサイトは管理者にFacebookページのさまざまなパフォーマンスの指標を提供する解析ツールだ。プロダクト・マーケティング担当マネージャーのGalynBurkeは私の取材に対して「これはページインサイトが2011年の10月にリリースされて以後、最初のUIのアップデートだ」と述べた。.

今回のアップデートは実際にこのツールを利用していないと読者にはやや難解に感じられるかもしれない。しかしBurkeによると変更のかなりの部分はこれまでにユーザーから寄せられた要望を実現したものだ。たとえば「私のページのパフォーマンスを表示するだけでなく、改善する方法も示してほしい」という声が強かったという。

Burkによれば、今回のアップデートは、ビジネス・ユーザーが自分のページのどこがうまく行っており、どこがうまく行っていないのかをより明確に知ることができるようにするのが目的だ。管理者はこうした情報を元にコンテンツの改善を図ることができるし、Facebookとしては広告にさらなる投資を呼び込むことも期待できる。

今回の変更の一つは「話題にしている人(People Talking About This)」の計測だ。これにはページに「いいね!」したユーザー数、投稿に対するコメント数、そのページが対象としている店舗、施設等にチェックインした回数などを総合したものだ。Burkeは「問題はこの『話題にしている人』にはユーザーの興味あるコメントなど重要jな情報が多数埋まっているにもかかわらず、ページの管理者が個々の内容をチェックしずらいことだった。そこで各要素をまとめてしまうのではなく、それぞれの要素ごとに表示することにした」と説明する(上の図参照。「いいね!」数、ページビュー数などに分類している)。

一方、「口コミ効果(Virality)」では従来どおり全体を合計した指標となっている。ただし、計測対象にクリック数を加え、タイトルをEngagementRateと改めた〔現時点では日本語未訳〕。

もうひとつの改良は、個別の投稿のパフォーマンスをスコアカード化して見やすくしたことだ(下のスクリーンショット)。「いいね!」、コメント、シェア、クリックなどのポジティブなアクションの合計と非表示、スパムとして報告などのネガティブなアクションの合計が表示される。Burkeは「これまでページ管理者が個々の投稿のパフォーマンスの全体像をつかもうしたらいくつものタブを開かねばならなかった」と説明する。

最後の変更はPeople Engaged(関与したユーザー)という新しいレポートだ。これには投稿になんらかの形で反応した人々についての地域や人口動態的情報が表示さえる。Burkeは「どんなタイプのオーディエンスに情報が届いているのかを知ることはビジネス・ユーザーが今後の広告キャンペーンを立案する上で非常に重要だ」という。

Facebookは今回のアップデートを少数のビジネス・ユーザーを対象としてテストしてきた。今回対象となるグループが拡大された。ユーザーからのフィードバックをさらに検討するということで、すべてのFacebookページが対象となるまでにはまだ多少の時間が必要が必要なようだ。

詳細はFacebookのブログで

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、AdSense参加サイトに通知表を提供―トラフィック、収益の改善策も提案

今日(米国時間6/19)、GoogleはAdSenseの新しいスコアカードを発表した。運営者は管理しているサイトのパフォーマンスが他のAdSenseサイト比較して相対的にどのレベルであるかを知ることができる。

このスコアカードは、収入の最適化、サイトの健全度、Google+(最近のGoogleの活動には多かれ少なかれ必ずGoogle+が含まれる)の3つのカテゴリーに分けられている。それぞれにGoogleは独自の基準に基づいて1から5までの点数による評価を加えており、トラフィックと収入を増やすためのヒントがも表示される。

AdSenseのプロダクト・マネージャー、Nick Radicevicは今日の発表で、「われわれはどのカテゴリーについであろうと評価が低いサイトになんらかの不利益な措置を取るつもりはない。純然たる情報提供のサービスだ」と述べている。

とはいえ、AdSenseユーザーはトラフィックや収入を増大させる提案とあってはGoogleのヒントに関心を抱かざるをえないだろう。 

Googleによれば、AdSenseはこのスコアを毎日計算しているが、サイト運営者が改善策を取った場合、その結果がスコアに反映されるには数日かかるだろうという。

Googleのビジネスモデルは現在でも本質的に広告だ。こうしたAdSense参加者のトラフィックや収益が改善されれば、結局のところGoogleの利益になるわけだ。

AdSenseは今週に入って満10歳になった。Googleによれば200万のサイト運営者が参加しているという。Googleは昨年、70億ドルをAdSense運営サイトに支払っている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TwitterがTweetdeckをアップデート―ドラグ&ドロップでのカラム並べ変えなど便利な機能を追加

今日(米国時間6/19)、 Tweetdeckに新機能が追加された。これによってカラムの並べ替えがドラグ&ドロップでできるようになるなど使い勝手が向上している。

各カラムのヘッダー部分の左端に表示される縦縞のハンドル部分をマウスでつかむとカラムを左右に動かすことができる。表示されているカラムが3つ以下の場合、カラムを選択するとサイドバー側の左端に自動的に接着する。カラムが4以上の場合、選択されたカラムは従来どおり中央に表示される。

カラムアイコンを2回クリックすると、自動的にトップにスクロールして最新ツイートが表示される。この機能はTwitter for Macにはすでに実装されている。

Twitterは2011年にTweetdeckを4000万ドルで買収した。Tweetdeckはブラウザ、モバイル・アプリ、デスクトップ・クライアントから利用可能で、簡単な操作でTwitterのフィードをカスタマイズして表示できる。Twitterはパワーユーザーが効率的にタイムラインを読み書きできるよう努力を続けているようだ。Twitterは2週間前にTweetdeckのデザインをアップデートし、機能を追加したばかりだ。

今日のアップデートはウェブ版とChromeアプリ版のみサポートしている。TwitterによればMacとWindowsでも近くアップデートが行われるという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


拝啓。世界のデジタル広告の約半分はGoogle様が支配しています。

ネット広告。少し拡げてデジタル広告。その市場を過去10年でほぼ制覇してきたGoogleとそのライバル達の現状を改めて数値で見る。 — SEO Japan

私は暇を見つけると、株式会社の財務報告書を読む。大きなトレンドだけでなく、小さなトレンドが、この文書の中にハッキリと表れている。世界のデジタル広告への支出の55%は、グーグル、ヤフー!、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾン、そして、AOLに集約されている。そして、コムスコア社によると、この6つの企業は、トラフィックが多いウェブサイトのトップ 6に該当する。

先日のアドエクスチェンジャーの記事は、GroupMが世界全体のデジタル広告への支出を1135億ドルと算出している点を指摘していた。その他のデータは、この6つの企業のフォーム-10k(年次報告書)を調べたララ・フィッシャーゼーニン氏の情報をベースにしている。

Ad Spend Chart

2011年にも同じようなレポートに遭遇していた。興味がある方はこのページで確認し、比較してもらいたい。

2013年、グーグルが目覚ましい勢いで成長する一方、ヤフー!は後退している。グーグルは、デジタル広告の41%を独占しており、2位のヤフー!は4%に留まっている。グーグルは、最大のライバルになんと10倍の差をつけているのだ。

アマゾンとフェイスブックが広告ビジネスを確立しているのは良い兆候と言えるだろう。しかし、どこから広告マネーは出ているのだろうか?そして、両社の代わりに、どこがシェアを失ったのだろうか?(もしくは広告への支出が全体的に増加しているのだろうか?)


この記事は、Darren Hermanに掲載された「These 6 Companies Controlled 55% of Worldwide Digital Ad Spend in 2012」を翻訳した内容です。

元記事の原題は「6社がデジタル広告の55%を独占する」というタイトルでしたが、そのうち40%がGoogle先生な状況に思わずタイトルも変えてしまいました。日本では圧倒的な存在の天下のD様も日本の広告市場のシェアは25%程度ですし、Googleの余りの圧倒的存在感が改めて浮き彫りになる数字ですよね。現状はあくまで「デジタル広告」と「広告」がわかれていますが、全てにおいてデジタル化が進む今日、数十年後の世界では一体どうなっているのでしょうか。。。 — SEO Japan [G+]

ニューヨークの公園に無料の携帯充電器が登場

[筆者: Eliza Brooke]

ハリケーンサンディ(Hurricane Sandy)で停電を経験したニューヨーク市が、今日から、5つの行政区すべての公園や公共的スペースに設けた計25基の、ソーラー充電ステーションの供用を開始する。

ニューヨーク市とAT&Tが共同で行うこのパイロット事業は、正式名をAT&T Street Chargeという。デザインは会社がDUMBO(ダンボ)にあるPensa、ソーラー技術はGoal Zero、そして資金はAT&Tが提供した。ステーションは移動式で、7月から9月にかけてあちこち移動する。そのあとは、どこかに落ち着くらしい。

Fort Greene ParkやBrooklyn Bridge ParkやRiverside Parkなどに、あまり行かない人には無縁かも、だけど、ソーラーで、公共施設で、無料は良いね。スマホにチャージ(充電)できるけどお金もチャージ(課金)するこれまでのステーションより、ずっといいわ。

Union Squareのは明日かららしいから、Riverside Parkへ行って取材してみようと思った。ニューヨークの善人たちは、これを何と思っているかな? めったにお目にかかれないUpper West Sideの大群衆を期待したけど、その期待は外れた。火曜日で曇りで午後2時半だから、無理もない。お天気の良い日曜日の午後で、近くのPier 1 Cafeが繁盛している日なら、ステーションはもっと多くの愛を集めていることだろう。

ジョギングの人や自転車の人、犬の散歩の人、単純にひまな人などがステーションに立ち寄っていく。立ち去る前に、そばに立ってる係の人に、“ちょっと見たかったのよ”、とか、“どんなのか見たくてね”などと言葉をかける。12.5フィートの金属柱、お尻の高さのところに充電器6基、奇妙なヘリコプターの回転翼のようなアームがてっぺんに3本ある。だから、たいていの人の好奇心をそそる。

いちばん熱狂的だったのは、16歳グループ。柱に突進して、“わぁぁぁ、ク〜〜〜ル”、と絶叫。携帯をここに忘れても大丈夫と思う?。と聞くと、5名全員が声を揃えて“ノー!”だ。

“きみたちニューヨークの子?”

“イエス”。

やっぱりね。男の子二人は、携帯を充電器に接続して、その後数分ほどその場でじっと待つのだった。

“立って待つの平気?”

“椅子を持ってくるべきだね”。

携帯は手放せない、家に忘れるなんてとんでもない、と言うある男性は、今度の停電のときは、これに長い列ができそうだな、と言った。

AT&Tの下請け会社から派遣された係員は、彼女が到着した午前11時からの4時間で20〜25名が携帯を充電した、と言った。私が見たのは、わずか3名だ。10代の子ども二人を含めて。

24歳の女性サイクリストShanaは、iPodを充電中、近くのカフェの椅子に寄りかかっていた。15フィートぐらい離れているけど、大丈夫?と聞くと、

“買ってからもう6年ぐらいになるから…”。

ハリケーンと停電を経験しているからか、多くの人にとって、この無料充電器は好評なようだ。でも、ニューヨークの人は、子どもですら、決して、自分の所有物から離れないのだ。公園の警備員も、厳しくこう言う:

絶対に持ち物から目を離さないこと”。

充電ステーションは、6月の霧雨の中に立っていた。自分のそばに、じっと立っていてくれる人を待ちながら。

[画像: AT&T]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「オフライン・グラス」を使えば、飲み屋でメールではなくトークするようになる

メールばかり打って酔いもしない友達が増えて困っている人たちへ。この巧妙なハックはOffline Glassと呼ばれ、バーでみんながThe Greatest American Heroの主役は誰だったかWikipediaを調べたり、メールやFacebookをチェックしたりできなくする。グラスの底が特別な形状をしていて、スマートフォンが使えないようになっている。

このグラスは底の一部が欠けているため、スマートフォン(iPhoneが一番具合がよい)の上に置かないと立っていられない。スマートフォンを使う時は、必ずもう一方の手でビールを持っている必要がある。私の知る平均的酔っぱらい像を考えるに、 (1) 一晩で数百台のiPhoneが壊れる、(2) 大量のビールがこぼれる、ことになると思われるが、ナイスなアイデアではなかろうか。

このグラスが使われているのは、ブラジル、サンパウロのSalve Jorge Barで、作ったのはブラジルの広告代理店、Fischer & Friendsだ。販売はされていないが、適当なツールさえあれば自分でも作れそうだ。誰か3Dプリンターで作ってパーティーに持ってきてほしい。

私がTCのメンバーと出かける時はいつも、Phone Gameと称して全員の電話機を一ヵ所に積み上げて誰も届かないようにする。こうすることで会話が促進される、そしてGoogle Glassを着けていない限り、最初の数分間のみんなの苦しげな表情は魅惑的だ。あの体験を再現できる新しい道具に乾杯!

The Offline Glass from Mauricio Perussi on Vimeo.

via PSFK

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(翻訳:Nob Takahashi)


まだ生きてる代替ブラウザTorch, 立ち上げ1年でユーザ数1000万を突破

ブラウザの選択肢のずっと下の方は、Rockmeltのような落伍者の死屍累々だが、中にはMicrosoftやMozilla、Googleなどの影にひっそりと隠れて生き延びている者もいる。Maxthonもその一つの例だが、これまで話題にもならずに着実にユーザを増やし続けているのがTorchだ。同社によれば、立ち上げから1年後で、アクティブユーザ数はMacとWindows合わせて1000万を超えた、という。

TorchはChromiumをベースとするブラウザだが、このほど新バージョンをローンチし、ダウンロードアクセラレータが新たに加わり、Torch Music サービスの大型アップデートが行われた。これは主に、YouTubeとVevoから音楽を配信するサービスだ。ユーザの視聴履歴や位置やFacebookの友だちの好みに基づくリコメンデーション機能があり、データベースには約500万曲を集めている。

Torch Musicは元々別立てのサービスだったが、今ではブラウザの一機能へと落ち着き、ウィジェットをクリックして曲の検索、ポーズ、スキップなどができる。

Torchの新機能であるダウンロードアクセラレータは、初期の遅い接続の時代にはどのブラウザにもあったが、今ではおぼえている人すら少ない。しかし、今でもところによっては遅い、あるいは不安定な接続があるから、決して無意味ではない。

このほか、BitTorrentクライアントとメディアグラッバーがブラウザの機能としてあり、埋め込みビデオのファイルをダウンロードできる。便利な検索はドラッグ&ドロップで使用でき、また共有ツールは大きなボックスからFacebookやGoogle+やTwitter、Pinterestなどへリンクを共有できる。検索サイトも、GoogleやWikipediaなどから選べる。

Torch BrowserのMacバージョンは1か月前にローンチしたばかりだから、今のところユーザの大半はWindows上だ。TorchはChromeのブックマークを簡単にインポートするから、乗り換えも簡単だ。ChromiumベースだからChromeのエクステンションもそのまま使えるはずだが、ただしGoogleの最新リリースの一世代前をベースにしているようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobeの2013年Q2実績、ウォール街予測を上回る売上10.11億ドル。Creative Cloudの有料利用者は70万人

Adobeはつい先ほど、2013年第2四半期の業績を報告した。売上は10.11億ドル、非GAAP経常利益2.473億ドル、1株当たり利益0.36ドルだった(ただし稀薄化GAAP利益は0.15ドル)。これは大方のアナリストの予測を若干上回るもので、特に1株当たり利益がそうだった。

ウォール街の共通見解では、売上10.1億ドル、1株当たり利益0.34ドルだった。これらの数字がAdobeの前四半期実績である売上10.1億ドル、1株当たり利益0.35ドルと極めて近かったことは注目に値する。ただし一年前の同四半期、Adobeの売上は11.2億ドルだった。

「このQ2実績は、デジタルメディアおよびデジタルマーケティングにおける当社の指導的立場を反映している」とAdobeの社長兼CEO、Shantanu Narayenが用意された声明で語った。「Creative Cloudはクリエイティブ・プロセスに革命を起こしつつあり、Adobe Marketing Cloudは、早くも世界有数のブランド、広告代理店、メディア会社らの優先プラットフォームになりつつある」

Adobeは明確に、>定額サービスのCreative Cloud</aに賭けている。同サービスはこれまでの箱入りソフトウェア製品を完全に置き換えるものだ。昨日、AdobeはCreative Cloudの主要アプリを公開し、今日そのCreative Cloudの定期利用者が70万人を超えたと発表した。2013年第1四半期には47万9000人だった。これら定期ユーザーの大半(92%)は年間契約を結んでいるとAdobeは言っている(月間契約の方がわずかに割高)。

Adobeは、今年中にCreative Cloudユーザーが125万人を越えると予測しているが、一部のアナリストたちはこれを非常に控え目な数字だと言っている。

Creative Cloudに続く、Adobe第2の主要サービスグループがMarketing Cloudで、これにはソーシャルマーケティング、メディア最適化、アナリティクス、テスト、およびターゲティングのサービスが含まれている。前四半期、Marketing Cloudは2.154億ドルの売上を記録し、前年同期比20%増だった。今期のMarketing Cloudの売上は2.299億ドルだった。

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(翻訳:Nob Takahashi)


FacebookのiOSアプリで、アップした写真の公開範囲を簡単に変更できるようになった

こんなことがあった。友達の写真をiPhoneでFacebookにアップロードした時、公開範囲を「全体」から「友達」に変更するのを忘れた。その友達は誰かに「TechCrunchのAlexiaのウォールに写真が載ってたね」と言われた。それ以来私は慎重になった。

この種のソーシャルメディア災害は多くの人に起きているようだ。なぜならFacebookはつい最近これを修正したから ― 少なくともiOSは。Androidには一週間以上前からこの新機能があるようだ。

これでiPhoneユーザーも、Facebook写真のプライバシー設定を簡単に変更できるようになった。投稿した記事の右上にあるドロップダウン矢印をタップして「プライバシー設定を編集」を選べばよい。今もテキストやコメントはiPhoneから修正できないが、これはかなり便利だ。前回私が写真のプライバシー設定で失敗した時は、Facebookの慣れないウェブページに入って修正しなければならなかった。エレガントなやり方ではない。

この被害妄想的人々への配慮以外にも、facebook iOS Version 6.2では、ウェブで好評の感情表現を近況アップデートで使えるようになった。Happy、Sad、Wonderful、そして私のお気に入り、Loved。【日本語版注:現在訳者の日本語環境では使えない。英語モードにすれば可能】

Version 6.2では、メッセージで送られてきた写真を元に会話を始められるようになった。この機能はあまり使われそうにないが、もしかしたら、ティーンエージャーの間でFacebookのメッセージを使った新たなグループ写真共有でも流行っているのかもしれない。

そうそうFacebookのメッセージといえば、スタンドアロンのiPad版Messengerは、以前開発中であると報じたが、どうやら出てきそうにないことをこの場を借りてお伝えしたい。どうやらMessengerアプリは、Facebookのメインアプリが改善されたこともあって、Facebookが期待したほどには伸びていないようだ(要するにみんなアプリを2つも使いたくないということ)。

PS:みなさん、アプリは定期的にアップデートしましょう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


ビッグデータが入ったHDDをGoogleに送ると80ドルでクラウドにアップしてくれる

Googleのクラウド・ストレージに新しいサービスが加えられた。デベロッパーはハードディスクをGoogleに送って、インターネット経由では非常に時間がかかるような大量のデータをクラウドにアップロードしてもらうことができるようになった。料金はHDD1台あたり 80ドルの定額だ。

Googleによれば、この方法はインターネット接続より大幅に速くまた安価だという。現在限定ベータテスト中なので対象はアメリカ国内に住所を持つユーザーに限られる。

AmazonのAWSやGoogleのクラウド・プラットフォームは巨大なデータセットを保管、解析するのに好適なサービスだ。しかしGoogleのエンジニアのLamia Youseffが指摘するとおり、巨大データ(往々にして100TB以上になる)の転送がボトルネックになっていた。公衆インターネット回線を利用した場合、時間も料金もかかる。たとえば5TBのデータを100Mbpsの回線でアップロードしようとすると1日か2日かかってしまうし、多くのデベロッパーはそもそもそんな高速回線を持っていない。

実はAmazonに非常によく似たサービス〔日本から利用可能〕があり、料金もHDD1台あたり80ドルと同額だ。しかしなんでも従量制にするAmazonらしく、転送作業時間に応じた料金がかかる。5TBのデータをeSATAのHDDからS3にアップロードする場合、Amazonの計算よれば、別途45ドルが課金される。この点Googleの定額制の方がはるかにお得だ。ただしAmazonはクラウド上のデータをHDDにエクスポートするサービスも実施しているが、今のところGoogleにはない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


カナダのスタートアップがAndroid向け高速ソフトウェア・キーボード、Minuumを発表

カナダのトロントのスタートアップ、Whirlscapeが開発中の革新的でスーパー・シンプルなソフトウェア・キーボード、Minuumが話題になっている。このプロダクトはIndiegogoで資金を調達し、Android向けベータ版のリリースに漕ぎ着けた。Indiegogoの出資者もその成果を実際に試してみることができるようになった。

上のデモビデオでこのアプリの動作の概要は分かるだろう。キーボードは標準的なQWERTYレイアウトを一行に圧縮したもので、目的のキーの付近のキーをタップしていくと候補の単語が表示される。

非常に不正確な入力から高い確率で正しい候補が表示されるところがセールスポイントだ。スワイプすると次の候補が表示される。デフォールト状態ではスペースバーも表示されない。ともかくシンプルさを最優先したUIだ。ジェスチャーで、大文字、数字、記号など各種のキーボードに素早く切り替えることができる。

WhirlscapeはこれまでIndiegogoで8万7000ドルを調達した。今日(米国時間6/18)、このベータ版が1万人の出資者に届けられた。前回の出資のチャンスを逃した読者はMinuum.comを訪問して次回の資金調達ラウンドに申し込んで次のバージョンを入手することができる。Whirlscapeは今年中のリリースを目標にウェアラブル・デバイス向けのSDKも開発中だ。 また Minuumは理論的にはThalmic’s MYOのようなモーション・コントローラーとも協調して作動するようにできるはずだ。

最近さまざまな新しいソフトウェア・キーボードが現れている。モバイル・ユーザーは依然として効率的な新しいキーボードを求めている。Minuumのユニークなアプローチに対するユーザーの反応に注目したい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Yahoo!、49ersとオンラインコンテンツに関する独占パートナー契約を締結

今季の49ersはどうなるだろうか、と考える。他のファンの方々同様、いろいろな要素を考えるうちに、エキサイトしてくる自分に気付くことになる。もう少しで栄冠が見えていたSuper Bowlから、いろいろなことがあった。スタジアムの命名権はLevi’sが獲得した。RavensのAnquan Boldinを好条件で獲得することになった。但しMichael Crabtreeはかなりの重症を負ってしまった。そして活発に買収作戦を繰り広げているYahoo!は、サンフランシスコで最も人気の(Raiderファンの方がいらしたら失礼)フットボールチームと10年契約を結ぶこととなった。オンラインのデジタルコンテンツについて、Yahoo!が独占権を持つことになるようだ。

ちなみにLevi’sスタジアムは最も「スマートな」スタジアムであると言われている。49ersは観客のほとんどが自前のスマートフォンを持ってくることを計算に入れ、日曜日には70,000人がWi-Fiを利用できるようにする。インタラクティブな仕掛けも多数用意しており、たとえば複数のカメラアングルからのリプレイを見ることができ、席を外して買い物に行かなくても、座席から直接食べ物のオーダーをすることができる。また写真をFlickrにアップロードすると、その写真がスタジアムの巨大スクリーンに映し出されることがある。たぶん、ぜひとも自分の写真が選ばれて欲しいと考える人も多いのではないかと思う。

今回のパートナーシップ契約により、Yahoo!は49ers関連のソーシャルネットワークコンテンツ、オンラインの写真ないしビデオ等のデジタルコンテンツについて、独占的な権利を持つこととなる。スタジアムにも多数のYahoo!関連情報が掲示されることとなるだろう。スタジアム内外におけるロゴ掲示に加えて、Fantasy Football LoungeにおいてもYahoo!ブランドを展開する権利を得たことになる。

スポーツ界では、こうしたパートナー契約がかなり一般的なものとなっている。スタジアム命名権というものも、売買されるようになって既に十年ほどが経過している。テック系企業もいろいろと活躍中だ。たとえばオークランドには、それぞれの企業が命名権を獲得したOracle ArenaやOverstock.com Coliseumというものがある。

今回のパートナー契約についてYahoo!が支払った金額は明らかにされていない。しかし3年後にはSuper Bowlも開催されるビッグスタジアムにおける権利であることを考えれば、どうみても安い契約ではなかったはずだ。ちなみにMarissa Mayerは週末、49ersカラーである赤とゴールドの格好をしていた。

49ersの活躍を期待したい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


ロボットたち(とJack Conte)が演奏するダフトパンクのリミックス, メイキングビデオもあり

PatreonのファウンダでミュージシャンのJack Conteは、最近ごきげんだ。彼が作った一連のユニークなリミックスを、彼と、空気圧を利用するロボットのグループが演奏し、彼らが作りだすオーディオシーケンスが、すばらしい音楽になるのだ。

このビデオでConteは、QuNeoパッドコントローラというものを使っている。表面は木製で、プロジェクターが彼の音楽のステージを作る。次に彼は、Arduinoでコントロールされる手作りのソレノイド(Rich Humphrey作)を使って音楽の各部分をトリガし、曲全体を演奏する。この、DIYのロボットたちによるライブのパフォーマンスは、混沌としているが、かなり病みつきになりそうだ。

Conteは楽屋裏ビデオ(メイキングビデオ)まで作って、AbletonとFinal Cutと大量の忍耐を投じたプロジェクトの制作過程を公開している。本物のアーチストの仕事を見られる点で、良くできたビデオだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


今日生産される研究論文の膨大な量は個人が正しく選別すること不可能, そこでSciencescapeがお助けに

トロントのSciencescapeは、協同ファウンダのSam Molyneuxが、癌の研究者という将来性あるキャリアを捨ててまで取り組もうとした、ある重要な問題を扱う。それは、学術研究、医学研究、科学研究など学問研究の全分野に関わる、とても大きな問題だ。学問研究のあり方全体が今や古い、抜本的な改革が必要だ、とSciencescapeは考えるのだ。

Sciencescapeがまず取り組むのは、科学研究における、コンピュータの登場以降起こった、研究量の爆発的な増大だ。その膨大な量を、研究者や学生にとって把握可能、理解可能、選別可能、そして管理可能にすること。それによって将来の学問研究が本当に有意な、“進歩”の名に値するものになること。Sciencescapeがねらうのは、専門誌等の上で日々増大する研究文献 を、有意な情報として研究者のもとへ流してやる、一種の“配管業”だ。

Sciencescapeによると、最近では1年に発表される研究論文の量が220億篇に達する*。またビジネスとしての学術研究の規模は、年商で450億ドルにもなる*。この大量の情報を研究者がふるいにかけるためのツールは、Pubnet.orgなどをはじめとしてすでにあるが、それらはどれも、非効率的であるという烙印をユーザから押されている。〔*: 原文におけるファウンダSam Molyneuxのコメント: “Slight misquote – The numbers were actually 22 million papers in biomedicine and $45 billion size for the life sciences tools market during my talk.” …220億ではなくて2200万だ。それでも、むちゃ多いが。〕

今の研究者や学者や学生には、重要な情報を逃している、あるいは、大地を塗り替えるかもしれないほどの重大な研究動向を、まるまる見過ごしている、といった危険性がつねにつきまとっている。Molyneuxは曰く、学問研究においては新分野の開拓が重視されるが、学生や研究者はつねに、車輪を再発明する、あるいは、文献の量があまりに多いので画期的な論文を見逃す、というリスクを抱えている。このリスクを避けるためにSciencescapeは、続々新登場する研究論文にAIベースの整列アルゴリズムを適用し、主題別にフィルタされたインテリジェントなフィードをユーザである研究者たちに提供する。‘主題’は、特定の研究者たち、遺伝子、障害、などなど、さまざまだ。

Sciencescapeのエンジンはもっぱら自然言語処理によりコンテンツをリアルタイムで集めるが、まず生物医学の研究分野からスタートする。Molyneuxによれば、他分野への拡張も迅速に行いたい、今後の対象分野としては法律なども候補にあがっている、という。そのシステムは重要な研究を集めるだけでなく、グラフやチャートを駆使してその分野の最新研究動向を視覚化する。またユーザに提供したコンテンツには、共有やブロードキャストのオプションがあるので、ソーシャルネットワークなどでの一般公開も可能だ。

Sciencescapeのような、特定学術分野の“蛸壺”を超えた学術情報サービスには今、投資家や研究者コミュニティの関心が集まっている。そう言う意味では、タイミングの良い登場だった。類似のサービスの中では、ResearchGateが3500万ドルを調達しMendeleyはElsevierに巨額で買収されている。Sciencescapeすでに初期の資金として110万ドルを確保し、事業の急速な拡大を志向している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「真実は明かされつつある、止めることはできない」:NSA内通者エドワード・スノーデンは語る

最も有名な逃走者にして元NSAの内部告発者、Edward Snowdenが、GuardianブログのライブQ&Aセッションで読者の質問に答えた。Snowdenは、国家安全保障局(NSA)によるベライゾンの全通話記録 に関する極秘裁判所命令をリークして以来、国際的に有名/悪名を轟かせている。

Snowdenは香港の隠れ家から姿を消して以来、初めてこのオンラインQ&Aに登場した。全テキストはこちらで読める。本誌が選んだ発言を以下に載せる。

情熱、高潔なる情熱

「これだけは言える。米国政府が私を投獄あるいは暗殺してもこれを隠蔽することはできない。真実は明かされつつあり、止めることはできない」

ハイテク企業の否定について

「彼らの否定発言は何度も訂正され、誤解を招きやすい表現や、各社を通じて同一、特定の表現が使われていることが、徐々に明らかになってきた・・・彼らがプログラムの詳細について沈黙を守ることは法的に受け入れざるを得ないが、倫理的責任は逃がれられない。例えば、もしFacebookやGoogle、Microsoft、Appleが、諜報機関への協力を拒否したら、政府はどうすると思う? 閉鎖する?」

内通者の告発について

「私は、正当な軍事目標に対する米国の行動を一切暴露していない。NSAが大学、病院、私企業などの民間インフラをハックしたことを指摘しただけであり、それは危険だからだ。これらの露骨で侵略的な犯罪行為は、標的によらず正しくない・・・私は中国政府とは接触していない。GuardianとWashington Postとがそうであるように、私はジャーナリストとしかやりとりしていない」

「あと、私がディック・チェイニー元副大統領のような人々から裏切者呼ばわりされていることを忘れてほしくない・・・ディック・チェイニーから裏切者と呼ばれることはアメリカ人として最高の栄誉だ」

暗号化は有効、そこそこは

「暗号化は有効。正しく実装された強力な暗号化システムは、頼りになる数少ない方法の一つだ。残念ながらエンドポイント・セキュリティーは弱すぎるので、しばしばNSAに破られる」

背景政府の監視を逃がれるためのアプリケーションにはいくつか人気製品があるが、どれも完璧ではない。例えばAppleは、iMessageやSMSでは、送り手と受け手だけがそれぞれの端末でデータを復号できるので(エンドツーエンド暗号化)、NSAに耐性があると主張している。エンドツーエンド暗号化は、送り手と受け手とで異なるサービスを利用している場合、NSAに傍受されても解読が難しい。セキュリティーの高いネットサーフィンをするなら、人気の匿名ブラウザー、TORが 充実したハウツーブログ記事を用意している。しかし、もしSnowdenを信じるなら、NSAはたとえ暗号化サービスを利用している人々であっても、その殆どを見つける手段を持っている。

主要メディア:ガールフレンド > 大規模な監視

「残念なことに主要メディアは、私が17歳の時に言ったことや、どんなガールフレンドなのかの方が、この人類史上最大の疑わしい監視行為よりもずっと関心があるようだ。

励ましの言葉:TechCrunchはSnowdenのガールフレンドの写真を載せたことはない(もちろんリンクを貼るつもりもない)。

信じていた希望。今は・・・

「オバマ大統領は、公約に掲げた問題を解決することを約束しわれわれはそれを信じた。多くのアメリカ人も同じように感じた。残念なことに、権力を得たわずか後に、彼は組織的法律違反調査の門を閉ざし、プログラムの乱用を拡大し、グァンタナモで見られるような人権侵害を終らせるために政治資金を投じることを拒んだ」

NSAと令状なき監視

「NSAはいくつかの理由で『国内』というずるい表現を使っている。真実は、FISA[外国諜報活動偵察法]の改訂案とその702項を根拠に、アメリカ人の通信は日々収集および監視されている・・・令状は簡単に判を押す信頼できる判事に送るための様式にすぎない」

いや、彼はスパイではない、本当に

「考えてみてほしい。もし私が中国のスパイならなぜ直接北京に飛ばないのか。今頃豪邸で不死鳥を飼って暮らしているだろう」

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(翻訳:Nob Takahashi)


元NSAの告発者曰く:メールの暗号化は有効

Redditで有名になった「何でも聞いてください」形式で、元NSA(米国国家安全保障局)の告発者、Edward Snowdenが今日(米国時間6/13)Guardianのウェブサイトで、“AskSnowden” と名付けられたライブイベントの中で、一般からの質問に答えた。

それは実に興味深いやりとりだった。全容はここで見られる ― 本誌でもイベント全体のまとめを近く報じる予定。政府によるウェブ活動監視に関する不快なニュースが続く中、一つちょっといいニュースがSnowdenから伝えられた。個人情報を守る手段として暗号化は有効である。

Mathius1というコメンターがこう質問した。「メールを暗号化したら、NSAの監視を逃がれるのに役立ちますか? 標準的な暗号化でデータを守れますか」

Snowdenの回答:

「暗号化は有効。正しく実装された強力な暗号化システムは、頼りになる数少ない方法の一つです。残念ながらエンドポイント・セキュリティーは弱すぎるので、多くの場合NSAに破られます」

Snowdenはそれ以上詳しく語らなかったが、一般的に定評のあるサードパーティー製暗号化システムとして、Gnu Privacy Guard(別名 “GPG”)およびPretty Good Privacy(”PGP”)の名前を挙げた。また、PRISMに関与している会社製のメッセージシステムにも、エンドツーエンドの暗号化システムがある。AppleがNSA報道に対する最新回答で強調している。

「・・・われわれは、顧客の山のような個人情報は元々収集も保存もしていない。一部の分類の情報は、保持していないので警察にもどこの組織にも提出していない。

例えば、iMessageおよびFaceTimeで発生する会話はエンドツーエンドで暗号化されているため、送り手と受け手以外は見ることも読むこともできない。Appleはこのデータを解読できない。同じく、利用者の位置、地図検索、あるいはSiriへの要求に関する情報も、個人を識別できる形では一切保管していない。

これらのプロテクションは比較的堅牢だが、エンドポイント・セキュリティーは別物であるとSnowdenが指摘している。おそらくSnowdenの意図は、政府が最終的にメールやメッセージを読むことは可能であり、それは傍受できない場合でも配信プロセスのどちらかの末端をアクセスする方法があるからだ、ということだろう。現実世界のアナロジーで言えば、たとえ郵便システムが手紙を配達するまでは侵入不可能だとしても、鍵のかかっていない郵便受けから手紙を抜いたり、あなたが読んでいるところを盗み見することはできる。

これらはすべて、自分のプライバシーを守る真の力は、益々本人のIT能力に依存している、という昨今議論されている重要な問題を浮きぼりにしている。Codecademyの人たちは、これを人々がデジタル教養を高めるのを手助けするきっかけと捉え、今日のブログにこう書いている。

「プログラムのしくみをわかっている人であれば、ほぼ誰でもこの種の状況に対応できる。なぜなら流暢にコードを書けるようになることは、就職に必要十分なJavascriptの知識を得ることだけではないからだ。それは、人間ドラマが演じられているオペレーティングシステムに親しむ方法の一つだ」

しかも、自分の使っているプログラムやプラットフォーム ― およびオンラインで行うことほぼすべての性能 ― を理解すればするほど、データウォッチャーたちに自分の何を見せ、何を見せないかを選択するための知識が増す。

デジタル音痴はどうぞ自己責任で。もう一度言う、警告は発せられている。

もちろんこれは、できるだけ多くの人々にコーディングを教えることをビジネスにしているCodecademyのような会社による、巧みなメッセージだ。しかし、たとえそうであっても、知識がパワーである、という主張に反論することは難しい ― テクノロジーに関しては特に。

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(翻訳:Nob Takahashi)


GitHubがデザイン一新, Gitの利用者インタフェイスとして使い勝手に磨きをかける

GitHubがこれから数日かけて、大規模なデザイン刷新を行う。目的は、コンテンツとスピードと対話性をより重視するためだ。

制作に1年を要した新デザインは、毎日のようにGitHubを使うユーザの、対話的な使い方の改善を目指している。実サイトへの展開は、今後の数日で行われる。そして数週間後にはGitHubの全ユーザが、次のようなインタフェイスを目にすることになる:

ユーザが通知をクリックするとメールのインタフェイスになるが、それは前よりもすっきりしていて、主にアイコンを使ってナビゲートする:

目標は、あらゆる点での、コードのアクセス性の向上だ。コードが、より調べやすく、そして読みやすくなっている。デベロッパはテキストではなくアイコンを使って自分のリポジトリのサムネイルビューを見られる:

スピードに関しては、GitHubによると、多くのプロジェクトの、平均的な接続において、これまで1秒かかっていたロード時間が300ミリ秒に短縮された。ブログ記事によると、jquery-pjaxの使用とキャッシングの改良がスピードの向上に貢献している。

GitHubはレイテンシ(長いロード時間)が不評だったから、今回のアップデートは歓迎だ。このデザインなら、GitHubの真価が発揮されるだろう。同社は、対話的デザインを重視している。それは初めての、Gitを抽象化したラッパーインタフェイスで、しかもWebからアクセスできる。だからある意味では、元々、デザインがいちばん重要な要素だったのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スクープ! Facebook、6/20のイベントでInstagramにVine風のショート・ビデオ共有機能を追加との情報

Facebookが今週予定しているプレスイベントの内容についてわれわれは取材を続けている。ニュースリーダー・アプリが発表されるという噂を聞いたが、どうやらこの情報は間違っていたようだ。情報源によれば「6月20日〔日本時間21日〕のイベントでFacebookは人気の写真共有サービス、Instagramに短いビデオを投稿できるようにする」という。Twitterの6秒のビデオ共有機能、Vineに触発されたものに違いない。

Facebookの20日のイベントについては、なぜかコーヒーカップの底のシミの模様を印刷した招待状が郵便で送られてきた。これもある種の煙幕だったのかもしれない。

もっとも、3週間ほど前に、Matthew Keysが「Instagramで5秒から10秒程度のビデオ共有機能が社内テストされている」という記事を書いていた。ただしその時点では一般公開のスケジュールについてはまったく不明だった。

TwitterのVineを始め、Viddy、Cinemagram、Socialcamなどソーシャル・ビデオ共有サービスが急速に人気を得ている点から、Facebookもビデオ機能をサポートするする必要があるのは明らかだった。

6秒のビデオを独自のサイトとTwitter、Facebookに投稿できるVineアプリはこの1月のリリース以来急速に普及している。当初はiOSアプリだけだったが、今月に入ってAndroid版が登場したのを機にVinのトラフィックは劇的に増加し、TwitterではInstagramの写真を抜くまでなっている(下のグラフ)。

もちろんこの点については、VineのビデオがTwitterのサイト内で表示されるのに対してInstagramの写真はインラインで表示されなくなったことも影響しているだろう。

一方で、Instagramにビデオ機能を取り入れるのはビデオが広告媒体としてきわめて魅力的だという理由もあるだろう。もちろんInstagramは現在広告を表示していない。実際Facebookは去る12月にサービス約款を改定した際、強い反発を受けて改定を取り下げて謝罪する破目になった。Facebookの最近の四半期決算の電話記者発表lで、CEOのマーク・ザッカーバーグは「大手広告主はInstagramでの広告に強い関心を示しているが、当面このサービスに広告を掲載する計画はない」と述べた(ただしInstagram自身はすでにブランドにとって重要なPRプラットフォームとなっている)。

また現在の1億人というInstagramのユーザー数は、Facebookが本格的な収益化を図るにはまだ規模が十分でないのだという考えも成り立つ。ビデオ機能の追加は将来の収益化を可能にするレベルに新規をユーザーを獲得するにも有効だろう。

われわれの取材に対しFacebookはコメントを控えた。

写真ripleyb、Instagram

取材協力: Josh Constine

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


米国政府、NSAは法的承認なく国内通話を傍聴可能とする報道を否定

昨日(米国時間6/15)の、NSAが議会に対する秘密の説明会で、同局アナリストは「本人の判断のみ」で国内通話を傍聴できると発表したとするCNETの報道は、テクノロジーおよび政治ブログ界で大きく話題になった。しかし今日国家情報長官(ODDI)は、この記事を「事実に反する」とする声明を発表した。

CNETの記事は、Jerrold Nadler下院議員のコメントに基づいており、記者によると、同議員はNSAから「通話の内容は『アナリストのみの判断』でアクセスできる」と言われた。もしこれが真実なら、アナリストの勘だけで国内通話の傍聴が可能というのは、かなり危険な発想だ。

ODNIによると、「一人のアナリストが適切な法的承認を得ずに国内通話を盗聴できるという説明は事実に反しており、議会に対してもそうは伝えてもいない」。ODNIによると、下院議員らは、外国諜報活動偵察法(FISA)702条の適用に関して説明を受けただけで、これは正当な海外情報収集目的で滞在している外国人を対象としている。

ODNIが以前説明したように、この法令はアメリカ人を対象として使用することができない。しかし、多くの評論家が指摘するように、これらのプログラムの適用範囲から考えると、国内通話および他の通信手段も網にかかる可能性は高い。さらに政府は、調査対象がアメリカ人または合法的市民ではないという判断には、わずか51%以上の確信があればよいとしている。

以前、国家情報長官、James R. Clapperは、NSAのPRISMプログラムに関する最近の暴露報道には「多数の誤り」が見られ、データの発掘および「いかなる米国市民、あるいは在米人を意図的に標的とする」ためにPRISMを利用することはできないことも主張している。

元の記事を報じた後、CNETは記事の見出しを「NSA、令状なしで米国内通話の傍聴可能と認める」から「NSAのスパイ活動範囲、米国内通話内容にも拡大」へと変更し、Nadler議員を主たる引用元とした。記事の主旨は変わっていない。

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(翻訳:Nob Takahashi)