LINEアプリからスクールランチを予約注文、福岡拠点の給食スタートアップPECOFREEが総額6100万円の資金調達

LINEアプリからスクールランチを予約注文できるサービス「PECOFREE」(ペコフリー)を開発・運営するPECOFREEは11月15日、資金調達を行なったことを発表した。引受先はSun Asterisk、RKB毎日放送、テノ.ホールディングス。また9月に実施したNCBベンチャーキャピタルからの資金調達と合わせて、総調達額は6100万円となった。調達した資金は、システム開発、サービス認知拡大のためのマーケティング、人材採用の拡充に充てる。

PECOFREEは、学校で食べる食事をスマートフォンで予約注文(モバイルオーダー)できるサービス。学校単位での導入が可能。栄養士が監修した献立の弁当を毎日3種類用意しており、生徒が食べたいものを前日までにLINE上のLINEミニアプリで選択・予約注文すると、学校内に配置された受け取り・返却ボックスに当日配送を行う。

価格は1食(弁当)あたり税込450円(価格変更可能)で、支払いは保護者がチャージしたポイントから行なわれる。アプリからの注文は、学校が配布するログインコードをLINEアプリに入力するだけで誰でも開始できる。氏名や連絡先などの個人情報、さらに支払時のカード情報はシステムに保存されないため、保護者としても安心して利用できるとしている。

2021年2月設立のPECOFREEは、福岡を拠点とする給食領域のスタートアップ。「お腹を空かせた(ペコペコ)学生へ自由(フリー)な食事を!」をスローガンに、全国の高等学校を対象とした高校生のための給食(お弁当)モバイルオーダーサービスとして、2021年4月より同サービスを開始した。

リリース後、高校以外にも幼稚園・小中学校、専門学校、大学、塾などから問い合わせがあるという。現在は小学校学童施設、専門学校などを含めて県内外を含め約70校以上の導入が決定しており、学校寮の朝食・夕食の提供や自治体、市の給食への導入検討も進めているそうだ。

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdinii(ダイニー)は7月27日、第三者割当増資による約3億5000万円の資金調達を2021年6月に実施したと発表した。引受先は、リード投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ、またCoral Capital、ANRI、個人投資家。累計調達額は4億8000万円となった。

調達した資金により、採用・マーケティングへの積極投資とともに、全国の飲食店への導入・サクセスを行うカスタマーサクセスチーム、サービスの認知拡大・ブランディングを行うマーケティングチーム、新たなプロダクト開発を行うエンジニアチームの組織づくりを行う。また2021年内には、飲食店と飲食客がオンラインで対話できる機能を複数リリース予定。

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

2018年6月設立のダイニーは、「飲食をもっと楽しく、おもしろく」をミッションに掲げ、2018年より飲食店内モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」の開発・提供を行うスタートアップ。現在ダイニーセルフを中心に、飲食店の店舗運営に欠かせない10のプロダクトを開発運営しているという。飲食店運営の基幹となるPOSシステム、その販売情報を顧客情報とつなぎ、来店客のより良い体験につなげることを目指しているそうだ。

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

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飲食店向けテイクアウトの予約・決済サービス「TakeEats」運営のランプが約1億円調達

飲食店向けテイクアウトの予約・決済サービス「TakeEats」運営のランプが約1億円調達

飲食店向けテイクアウトの予約・決済サービス「TakeEats」(テイクイーツ)を運営するランプは2月1日、第三者割当増資、金融機関からの借入、事業譲渡を実施し、総額約1億円の資金調達を発表した。引受先は独立系VCのANRIほか、個人投資家。

TakeEatsは、初期費用・月額費用が無料、飲食店向けのテイクアウトに特化した予約・決済システム。最短1営業日からスマホ事前予約の受付をスタートできるとしている。2020年6月のリリースから7カ月間で全国500店舗の飲食店に導入済み。

調達した資金により、TakeEatsの新機能追加、バージョンアップ、優秀な人材の採用などを加速する。ウィズコロナ、アフターコロナの中で人々の「食」の生活様式が変わる中、地域社会・飲食店業界・タクシー業界のデジタル化に貢献するべくスピード感を持って事業の拡大に注力するとしている。

飲食店向けテイクアウトの予約・決済サービス「TakeEats」運営のランプが約1億円調達

ランプは、2011年創業以来「デジタルの力で地域社会を灯す」というビジョンを掲げ、これまで京都の企業や自治体を中心に300社以上のウェブマーケティング支援を実施。コロナ禍の中、地域に貢献したいという想いと、代表取締役河野匠氏自身が不便に感じたアナログな部分を解決すべくTakeEatsをリリースしたという。

同社によると、飲食店にとって、テイクアウト営業は「商品の手数料が高い」「サイトやシステム導入に初期費用がかかる」「電話予約による受注ミス」などの負担やリスクが多いという。

また消費者にとっては「メニューや値段がわからない」「電話がつながらない」など、デジタル化が遅れていることで購入に至らない、機会損失が多いという現状もあるそうだ。このような飲食店の負担と消費者の不便を解決するのが、テイクアウトに特化したTakeEatsとしている。

また同社は、地域社会に貢献すべく、タクシー会社と連携をした[タク配]サービスも展開。京都のMKタクシーと連携した「MKタク配」、大垣市のスイトタクシー連携の「スイトタク配」などにより、利用者の自宅までのデリバリー配達も受け付け可能という。

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飲食店向けオーダーデータプラットフォーム「LOOP」提供のShock Techが約5700万円調達

飲食店向けオーダーデータプラットフォーム「LOOP」提供のShock Techが約5700万円調達

「外食業界の平均給与水準を50万円上昇させる」をビジョンに飲食業界のあらゆる問題をITで解決するShockTechは、総額約5700万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、TEORY、バンク・オブ・ストラテジー、メニューデザイン研究所、および複数の個人投資家。

今回調達した資金は、オーダーデータプラットフォーム「LOOP」(ループ)のさらなる開発強化に投資する。「フランチャイズチェーン展開店舗向け機能開発」「売上管理システムとの連携強化の開発」を予定しているという。

飲食店向けオーダーデータプラットフォーム「LOOP」提供のShock Techが約5700万円調達

LOOPは、モバイルオーダーを活用したオーダーデータプラットフォームを提供するサービス。来店客のスマホからQRコードを介して料理の注文を可能にするモバイルオーダーを基本機能として搭載し、「人件費の適切化」や「感染症対策」などの課題解決を実現する。

LOOPのモバイルオーダーの特徴は、キッチンディスプレイを導入している点にあるという。これにより、オーダーの振り分けや、優先順位付けなどのオーダー管理をサポート可能な上に、提供時間データを取得することが可能となる。取得した提供時間データを元に、時間帯別や商品別の提供遅延率を算出することで、飲食店の営業状況の可視化を可能としている。

またあわせて、業務支援コンサルティングを行うことで、スムーズな導入支援と店舗ごとの商品提供時間などのデータ活用を実現し、導入店舗と店舗利用者の双方が便利な世の中に導くとしている。

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出張料理人サブスクのシェアダインが8食ぶんの作り置きモバイルオーダーを開始、飲食店の空き時間を有効活用

出張料理人のサブスクリプションサービスを運営するシェアダインは8月5日、ライフスタイルに合わせたメニューを組み合わせた作り置き料理をモバイルオーダーできるサービスを開始した。

料理人が自宅に出張するのではなく、利用者が用意されたメニューから、計6品(主菜4品から3品、副菜4品から3品をそれぞれ選択)を、事前にモバイルオーダーによって注文。決済後、実店舗でテイクアウトするという流れになる。

テイクアウト1号店舗は都営大江戸線勝どき駅より徒歩3分の場所にある「SHARES」。8月中は毎週月曜日の17時~20時に受け取りが可能だ。もともとは、熟成肉ステーキをメインとしたアメリカンダイニングだが、新型コロナウイルスの感染対策として9月末まで休業中の店舗を借り受けてテイクアウト専門店にしている。

用意されているメニューは「ジュニアアスリート」「筋トレ」「生活習慣病」「妊活」などのテーマ二分かれている。

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    松坂豚スペアリブのラッケ,ヤングコーンと新玉ねぎのフリット添え
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    大山鶏胸肉のロースト,干し葡萄入りのフムス,塩レモンのコンディマン
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    サーモンマリネと季節野菜のテリーヌ,豆乳ヨーグルトソース
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    アンガス牛のロースト,じゃが芋とアスパラのグランメール風,バルサミコソース
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    霧島豚,枝豆,ひよこ豆のミンチカツ,ソースグリビッシュ,ブロッコリーのグリル
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    万願寺とうがらしのグリーンカレー
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    アーリーレッドと紫キャベツのアグロドルチェ,ビーツとミントのペースト,クリームチーズとドライフルーツ、ピスタチオ
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    ゴールドラッシュの冷製スープ、SHARESで人気のポップコーンを添えて

シェアダインでは今後も、飲食店の休業時間などを間借りし、シェアダインに登録している出張シェフの作り置き料理をモバイルオーダーによって家庭に提供する事業を拡大する予定だ。

新型コロナウイルスの感染蔓延による外食機会の激減で飲食店が大打撃を受けている中、間借りによってテナント費、人件費を最小限に抑えつつ、20名分、8品ずつの大量作り置きによって食材費も抑えて料理を提供可能にするという、料理人の新たな働き方を提案する。もちろん、休業時間を貸す飲食店側も固定費の削減につながる。利用者側にとっては大人数の外食が敬遠される現在、自宅で本格的な料理を家族で楽しめる。

 

モバイル店内オーダーサービス「SelfU」に新型コロナ対策として体温管理機能が加わる

モバイルオーダーの「O:der」やキャッシュレス決済のソリューションを開発・運営するShowcase Gigは6月10日、店内向けのモバイルテーブルオーダーサービス「SelfU」(セルフ)に新型コロナウイルスをはじめとした感染症対策として「従業員体温管理」機能を実装したことを発表した。

同機能は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本フードサービス協会が公開している「外食業の事業継続のためのガイドライン」に記載されている「従業員の健康チェック」を推進するためのもの。スタッフが各自で検温した値をSelfUに手入力することで、店舗側で一元管理が可能になる。感染症予防はもちろん、体調の優れないスタッフの早期発見や事前のシフト調整などが容易になる。

SelfUは2019年秋にリリースされた、店内での飲食時に自分のスマートフォンを使って注文や決済が可能なサービス。同社によると、ダイニングレストランや焼肉店、居酒屋などでの導入が進んでおり、店舗内の省人化に貢献しているという。コロナ禍の現在では、利用者がスタッフとのソーシャルディスタンスを確保したうえで注文や決済が可能というメリットもある。

なおSelfUは、飲食業における非対面におけるビジネスモデルの構築・サービス提供を支援する、経済産業省の「令和2年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業特別枠」(IT導入補助金特別枠)の補助金対象サービス。同社もIT導入支援事業者に採択されたことで、SelfUを導入した飲食事業者は最大4分の3、上限450万円の費用補助を受けられる。

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Showcase Gigがドコモと資本業務提携「d払い」ミニアプリとの連携でモバイルオーダーの浸透目指す

モバイルオーダープラットフォーム「O:der(オーダー)」を提供するShowcase Gig(ショーケース・ギグ)は12月5日、NTTドコモとの資本業務提携を発表した。ドコモは、Showcase Gigから10億円の第三者割当増資の引受、およびShowcase Gig既存株主から株式譲受を実施する。

Showcase Gigが提供するO:derの特徴は、顧客にとってはスマホから事前に注文し決済することで、飲食店などで並ばずに商品を受け取れること。店舗側はレジスタッフを削減し、より効率の良いオペレーションを運用することが可能だ。

Showcase Gig代表取締役の新田剛史氏は当日開催された会見で、無人コンビニのAmazon Go、中国のコーヒーチェーンスタートアップLuckin Coffee、そして同社が開発に関わっている、サントリーによるモバイルオーダーでカスタマイズコーヒーを注文できる「TOUCH-AND-GO COFFEE」など、「新しい店舗」が次々と世界中で誕生してきており、「これらに共通するのはOMO(Online Merges with Offline:オンラインとオフラインの融合)というキーワードだ」と話した。

Showcase Gigはこれまでに、JR東日本グループJR九州グループJR西日本グループとの資本業務提携を締結し、モバイルオーダープラットフォームの導入を進めてきたが、本日発表されたドコモとの資本業務提携では、「国内最大規模のOMOプラットフォームの創出」を目指す。

具体的には、Showcase Gigのモバイルオーダープラットフォームをドコモの「d払い」のミニアプリプラットフォームと連携し、両社が抱える加盟店を中心に、OMOソリューションを提供していく。ドコモは11月28日より「d払い ミニアプリ」の提供を開始。同日よりJapanTaxiに、12月10日からはドコモ・バイクシェアに対応しており、2019年度内にはローソン、そして吉野家でも利用が可能となる。吉野家を「第1弾」とし、今後もモバイルオーダーが可能なミニアプリを増やしていく予定だ。

ドコモの執行役員でプラットフォームビジネス推進部長の前田義晃氏は、「単純に決済を提供するというだけの戦争になってきている気もするが、そうではなく、決済から始まる周辺のソリューションの提供や、消費者に対する価値提供を充実させていく中で、キャッシュレスが普及していくと我々は考えている」と話した。同社は前述の国内最大規模のOMOプラットフォームの創出に加え、実店舗向けソリューション提供体制の構築、そしてデータ活用によるOMOプロダクトの開発を資本業務提携の目的としている。

両社は、2020年度中に1万店舗へモバイルオーダープラットフォームを導入することを目標としている。2020年1月にはミニアプリ開発支援の提供開始、春にはモバイルオーダー対応の吉野家のミニアプリをリリース、夏以降にはモバイルオーダー対応ミニアプリ第2弾、そして各種OMOプロダクトを随時リリースしていく予定だ。

Showcase GigがJR西日本グループと資本業務提携、西日本エリアでもモバイルオーダー、キャッシュレスを加速

左から、JR西日本イノベーションズ 代表取締役社長の和田裕至氏、Showcase Gig代表取締役の新田剛史氏

モバイルオーダープラットフォーム「O:der(オーダー)」を提供するShowcase Gig(ショーケース・ギグ)は9月19日、西日本旅客鉄道と資本業務提携契約を締結し、JR西日本の子会社のCVC、JR西日本イノベーションズから出資を受けたことを明かした。調達額は非公表だが、数億円規模とみられる。

Showcase Gigはこれまでに、JR東日本グループJR九州グループとも資本業務提携。JR西日本グループとの提携により、西日本エリアにおいても、同社にモバイルオーダープラットフォームの導入を進めていく予定だ。

O:derの特徴は、スマホから事前に注文し決済することで、飲食店などで前述のプロセスなしに商品を受け取れること。顧客は行列に並ばずにすみ、店舗側はレジスタッフを削減し、より効率の良いオペレーションを運用することが可能だ。

JR西日本グループは「中期経営計画2022」において、「駅からはじまるまちづくり」をコンセプトとして掲げ、まち全体の価値向上させることを目指している。だが、駅ナカ、駅ビルを中心とした商業施設の待ち時間を解消するべき、など、課題を感じている。

JR西日本グループは出資目的を「商業施設の待ち時間短縮、利便性向上の推進、およびJR西日本エリアでの導入店舗拡大によるShowcase Gigの企業価値向上」と説明。今回の提携により、Showcase Gigのモバイルオーダーをはじめとした「実店舗へのデジタルプラットフォームの提供」を通じ、JR西日本グループが運営する商業施設での新たな店舗体験の創出を目指す。キーワードは「待ち時間解消」、「事前予約、決済」など。そして顧客が「多くの店舗の中から自分の行きたいお店、欲しい商品を見つけやすくなるなど、新たな店舗体験の創出に力を合わせて取り組んでいく」という。

両社は「ショッピングセンター共通ポイントおよびおまとめアプリ」の「WESPO(ウエスポ)」を共同開発し、9月4日にリリースしているが、これに関しても今後、機能を拡充していく予定だ。

Showcase GigはモバイルオーダープラットフォームのO:der以外にも、飲食店でスマホから注文できる「SelfU」、そしてセルフ注文決済端末「O:der Kiosk(オーダーキオスク)」を提供している。O:der Kioskは、JR東日本グループとShowcase Gig(ショーケース・ギグ)が共同開発した端末だ。

JR西日本イノベーションズ代表取締役社長の和田裕至氏は「今後、(Showcase Gig)のサービスを活用し、お客様が券売機や店頭で並ぶことなく、キャッシュレスで商品を受け取ることができる店づくり、店舗におけるオペレーションが軽減される働きやすい店づくりの実現を期待しております」とコメント。

Showcase Gig代表取締役の新田剛史氏は「本提携により、顧客体験の向上、店舗運営の効率向上、キャッシュレス率の向上など、これからの時代に必要な店舗の在り方を実現していきたいと思います」と意気込む。

飲食店でスマホから注文できる「SelfU」正式に提供開始、今後は決済機能も実装

スマホから注文できる「SelfU」、今後は決済機能も実装される予定だ

モバイルオーダー&ペイプラットフォーム「O:der(オーダー)」などを手がけるShowcase Gigは9月3日、飲食店でスマホから注文できる「SelfU」を正式に提供開始した。本日より新宿の「日本酒原価酒蔵」、川崎の「焼肉じょんじょん」、「肉屋の台所」の都内数店舗で利用できる。今後は虎ノ門の「64 Barrack st.」、秋田の「雫」、新宿の「幸永」にも導入される予定だ。

SelfUを導入した飲食店などの店舗では、顧客が自らのスマホで注文する。スマホでテーブル上などに設置されたQRコードを読み取り、注文ページにアクセスする形だ。

店舗側には、注文を顧客にまかせることで、ホール業務を担当するスタッフを減らすことができるなどといったメリットがある。Showcase Gigによると、テスト導入後に集計した検証結果では、平均値として、導入前と比較して約40%減のホールスタッフ数で店舗運営が出来るようになっていたという。また、タブレット端末の導入が必要なく、コストカットに繋がることも店舗にとっては魅力的だろう。

多言語対応(日本語・英語・中国語)や、顧客が自ら注文することからなる「打ち込み漏れ」や「打ち間違え」の軽減は顧客、店舗の双方にとってメリットとなる。顧客は注文履歴をリアルタイムで確認できる。また、飲み放題機能も用意されており、左上に終了時間までのカウントダウンを表示することも可能だ。

左上に飲み放題の残り時間を表示できる

今後は決済機能も実際されるため、レジ業務を担当するスタッフも軽減することができるようになる。顧客はキャッシュレスな飲食体験が可能となるほか、「店舗ごとのポイント付与などを可能にするリワード機能」や、「趣味嗜好に基づいたパーソナライゼーションを提供する機能」の実装が予定されている。

なお、明日9月4日からは「R・ベッカーズ」池袋東口店で新型のセルフ注文決済端末「O:der Kiosk(オーダーキオスク)」が利用可能に。O:der Kioskは、JR東日本グループとShowcase Gig(ショーケース・ギグ)が共同開発した端末だ。JR東が駅ナカ店舗にO:der Kioskを導入するのはこれが初めてだ。

セルフ注文決済端末「O:der Kiosk」は9月4日から「R・ベッカーズ」池袋東口店で利用可能になる

R・ベッカーズ池袋東口店では事前注文と決済が可能なモバイルオーダー&ペイの「O:der(オーダー)」を導入済み。更にセルフ注文決済端末を導入する運びとなった同店舗を、JR東は「未来型店舗」と位置付けている。JR東日本グループでは、今後も未来型店舗を増やしていくほか、端末の多言語化を計画している。

ANAやLINE Fukuokaがドローン配送実験、玄界島からアワビとサザエ運ぶ

LINE Fukuokaは8月1日、ANAホールディングスと協業によるドローンを利用した海産物輸送の実証実験を報道関係者に公開した。

福岡市西区の玄界島と糸島半島の東側に位置する釣り船茶屋ざうお本店までの片道6.4kmの距離、玄界島と能古島キャンプ村までの片道10.3kmの距離を、完全自律・自動操縦のドローンを複数使って、アワビとサザエを運ぶという内容だ。代表事業者はANAホールディングス。

ドローンは、自動制御システム研究所(ACSL)が開発した「PF-1」と呼ばれる機体を使用。PF-1は、建物・インフラ点検用の「PF1-Vision」、計量・測量用の「PF1-Survey」、防災・災害用の「PF1-Protection」、物流・宅配用の「PF1-Delivery」の4モデルがある。今回の実証実験で使われたのはPF-1をベースにカスタマイズしたもので、通常はオプションのLTE通信機能を搭載している。なお、PF-1自体のペイロード(積載可能重量)は3kgだが、今回の機体は0.9kgとなっている。

LTE通信にはNTTドコモの回線を使用。ドコモでは今回の実証実験のため、上空のLTEの電波状況などのデータを提供し、飛行ルート作成に協力したそうだ。またウェザーニュースが、気象情報やドクターヘリなどの有人航空機の飛行位置データなどを提供している。もちろん実証実験エリアを提供しているのは福岡市だ。

LINE Fukuokaでは、LINEアプリ内に実装したモバイルオーダー機能を提供。BBQ会場でスマートフォンから海産物をオーダーすることで、そのオーダーが玄界島に届き、海産物がドローンで運ばれてくるという流れだ。なお、ドローンの離着陸時には30m以上に離れなければならないという規制があるため、実際にはスマートフォンで注文後にBBQ会場まで運ばれるわけではなく、ドローンの着地点に取りに行く必要がある。とはいえ、この取り組みが実用化すれば、いけすなどの貯蔵施設を持たない飲食店に新鮮な海産物をすぐに届けられるという大きなメリットが生まれる。

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今回のドローン制御はすべてANAホールディングスが担当。同社は現地での人間の監視が不要の完全自立・自動操縦技術を確立しており、今回の実験は3回目(初回のみ人間の監視付き)。位置制御には基本的にGPSなどを利用しているが、GPSなどでの位置捕捉では数mの誤差が生じる。そのため、着陸地点には専用のマーカーを用意し、このマーカーをドローン内蔵のカメラが認識して誤差50cmのレベルで位置を捕捉する。このマーカーを認識して位置情報を補正する処理を担っているのは、英ラズベリー財団が開発するワンボードマイコンのRaspberry Pi 3。ちなみに、RF-1の建物・インフラ点検モデルであるPF1-Visionには、エヌビディア社のJETSON TX2を搭載しており、PF-1の柔軟性が伺える。今回の実証実験では便宜上、ざうお本店2階に制御ルームが設けられていたが、制御ルームをドローン着地点近くに設置する必要はなく、天神や博多はもちろん、東京からの制御も可能だ。

現在のところ規制や住民の合意が得られるかという問題があるため、ドローンは無人地帯での飛行に限られているが、ANAホールディングスでは将来的に有人地帯での完全自立・自動操縦を進めたいという意向だ。

今回の実証実験ではランニングコストは明らかにされなかった。今回の実証実験を踏まえて2020年の導入を目指すとしているが、完全自立・自動制御が実現できたとしても、30m以内に人が侵入できない離着陸場所の確保、ドローンのバッテリーの取り替え作業、ペイロードの増量など課題は山積している。特に離着陸場所やバッテリーの交換にはどうしても人員が必要となるので、そのぶんのランニングコストをBBQのメニューの価格に転嫁するのは現実的ではない。

建物の屋上など人が立ち入れない場所に離着陸場所を設け、着陸した際に自動的にバッテリーを充電できるシステムなどが考案されないと、本格導入はまだまだ先だと感じた。今回の実証実験の最大高度150mなので飛行に関してはそれほどの騒音にはならないため、都市部であっても近隣住民の理解は得られやすいかもしれない。しかし、看板は電柱などの障害物も多いので着陸地点の詳細なマッピングや万が一の衝突回避機能なども実装する必要があるだろう。

当面は、浜辺やリゾート地など人口や建物が密集していない場所間での輸送が現実的だが、スマートフォンでオーダーした食材がドローンで届くという未来は、すぐそこにある。

JR東日本グループ運営9店舗でモバイルオーダーが利用可能に、駅弁屋やベッカーズなど

僕は先週、出勤前にコーヒーを買おうとしたが、電車の時間に間に合わなくなりそうだったので、レジに並んでいたが途中で妥協した。スマホからの事前決済が可能な中国のLuckin Coffee(ラッキンコーヒー)が日本にも進出してくれればいいのに、といつも思っている。

でもここ日本でも行列に並ばずにコーヒーやお弁当などを買える時代が到来するのはそう遠くはないかもしれない。

モバイルオーダー&ペイプラットフォーム「O:der(オーダー)」などを手がけるShowcase Gigは1月28日、JR東日本グループ運営の首都圏駅ナカ9店舗でモバイルオーダーの実証実験開始した。同社は1月9日にもUCCが運営するカフェにO:derを導入提供することを決定したと発表している。

今回の実証実験では、本日1月28日より駅弁屋、ベッカーズ、ほんのり屋の計9店舗の一部商品をスマホで事前に注文・決済することができるので、店頭で行列に並ぶことなく商品を受け取ることができる。駅弁屋は上野中央改札店など4店舗、ベッカーズはR・ベッカーズ池袋東口店など3店舗、ほんのり屋は池袋南口店など2店舗で利用可能だ。

利用者は専用ページから注文・支払いをし、調理完了の通知が届いたら店舗で商品を受け取る。

Showcase Gigいわく、モバイルオーダー&ペイは利用者だけでなく店舗側にとってもメリットは大きい。口頭注文や会計といったオペレーションの軽減により、スムーズな商品提供を可能にするとともに、混雑や行列による機会損失の防止を見込めるからだ。

JR東日本グループとShowcase Gigは 「店頭で注文と決済が可能なSuica対応のセルフ注文端末」も共同で開発しており、今春を目途に実店舗での試験的な導入も開始予定だという。モバイルオーダーとセルフ注文端末の両方を導入することで、利用者はよりスムーズに注文と決済が行えるようになり、店舗側はさらなる効率化と省人化が見込める。

Showcase Gigは2018年10月にはJR東日本スタートアップと2018年12月には九州旅客鉄道との資本業務提携を発表している。同社提供のO:derはPOSレジやデジタルサイネージなど、従来の端末とも連携可能なモバイルオーダー&ペイプラットフォームで、全国のおよそ1200店舗の飲食・小売店舗が同プラットフォームを活用したサービスを利用している。