Googleフォトの新機能発表、iCloudやFacebookから写真を移動、保管する便利なインポートオプションなど追加

米国時間3月22日、Google(グーグル)はモバイル端末向けの人気アプリ「Googleフォト」で今後追加される変更点を多数発表した。今回のアップデートにより、アルバムの整理、インポート、分類、そして共有コンテンツやスクリーンショットへのアクセスがより簡単になるという。新機能の中には、Googleフォトアプリとデバイス上のフォルダとの連携を強化するものもあれば、年月を経て大きく、扱いにくくなってしまったライブラリの整理に重点を置いたものもある。

例えば、アプリのライブラリタブのデザインが変更され、写真をグリッドやリストで表示できるようになる。アルバム、共有アルバム、お気に入り、デバイス上のフォルダなどでフィルタリングして、好きなように分類できるようになる。この変更は、ギャラリーが多すぎて把握しきれない人や、写真を探すときに絞り込む方法が必要な人に歓迎されそうだ。

画像クレジット:Google

もう1つの機能は、写真をGoogleフォトという保管場所で一元管理してもらうというものだ。アルバムグリッドの下に、(最新版の)ロックフォルダ、ユーティリティ、アーカイブ、ゴミ箱機能のボタンと並んで、新しく「写真のインポート」セクションが追加される。このインポートオプションにより、iCloud(アイクラウド)、Facebook(フェイスブック)、Pixieset(ピクシセット)などの競合するサービスからの写真のコピー、写真、ビデオ、フィルムのデジタル化、デバイスフォルダからのバックアップ、カメラからGoogleフォトへの写真の移動、Google Photos Scan(グーグル・フォトスキャン)を使った写真のスキャンができるようになる。

インポートオプションはすべてが新しいわけではない。例えばPhotoScanは、以前はユーティリティの下にあった。また、iOSユーザーは、iPhoneのフォトギャラリーのお気に入りをGoogleフォトのお気に入りと同期することもできる。また、FacebookやiCloud内の他のサービスからGoogleフォトにインポートする方法もある。しかし、Googleフォトアプリ内には、写真をインポートするさまざまな方法を一覧する、専用の場所がなかった。

画像クレジット:Google

一方、アプリの「共有」タブもアップデートされる。パートナーと写真を共有する共有アルバムや会話などのセクションが追加される。これにより、さまざまな共有写真や動画を簡単に検索、表示、管理できるようになるという。このアップデートは、Android(アンドロイド)では米国時間3月22日から、iOSのユーザーには近い将来提供される予定だ。

Androidユーザーには、Googleフォトでデバイスに保存したスクリーンショットへのアクセスも付与する。Googleフォトのユーザーの多くは、ストレージ容量を節約するためにデバイスのスクリーンショットをバックアップしていないが、それでもそうした写真を見たい場合がある。Googleによると、間もなくメインの写真グリッドの上部に表示される新しいショートカットをタップしスクリーンショットに直接アクセスできるようになるとのことだ。

画像クレジット:Google

もう1つのAndroid限定機能は、スクリーンショットを閲覧する際に、テキストのコピー、切り取り、Googleレンズの使用などの文脈的な提案をユーザーに提示するものだ。これは、Apple(アップル)のLive Text(ライブテキスト)機能の開始に続くもので、写真からテキストをコピーして貼り付けることができるようになる。

Googleフォトは写真を改善する方法を提案することが多いが、そのヒントはユーティリティメニューに埋もれてしまう。普通、スクリーンショットアプリは「整理すべきもの」の対象として削除が推奨される他に焦点が当たることはない。しかし、今回の機能は、ユーザーが実際に何かをしたいからスクリーンショットとして保存しているのであって、必ずしもすべてを使い捨てにするとは考えていないことを認めている。この特別な機能は、Androidに「間もなく登場する」とGoogleは述べている(iOSではすでに導入されている)。

特に断りのない限り、新機能はiOSとAndroidのGoogleフォトユーザーに今後数週間で徐々に展開される予定だ。

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Flickr、性的な写真のアップロードを有料ユーザーに限定

Flickrは金儲けが得意ではないが、古い格言にあるように、セックスは金になる。そこでFlickrは、より多くの有料会員を引き込むため、Flickr Proユーザーのみが「restricted(制限付き)」または「moderate(適度)」のコンテンツを投稿できるように、コンテンツのガイドラインを変更した。「moderate」とは「胸や下半身を露出するような部分的なヌード」写真のことで「restricted」には「正面からの全裸や性的行為」の写真が含まれる。

正直に言って、これは悪い動きではない。有料会員に「Flickrにお金を払うように友人を勧誘してくれ」と頼むよりは効果的かもしれない。

2018年にSmugMug(スマグマグ)がこの写真ホスティングサービスを買収したとき、CEOのDon MacAskill(ドン・マカスキル)氏は、このサービスを「インターネットの構造全体の中核」と呼び、利益を生めるようにしたいと望んだ。これは単なるCEOの大げさな表現ではなく、マカスキル氏の言葉にも一理ある。Flickrは歴史のアーカイブだ。1つには、実際に歴史的な画像が展示されていること。それだけでなく、2004年以来、何百万人もの人々のレンズを通して、世界の視覚的な歴史が記録されてきたということもある。それがすべて消えてしまうのは残念だ。

しかし、Flickrはインターネット上に膨大なデータをホストしているため、運営に非常にお金がかかる。しばらくの間、Flickrにお金を払う理由はあまりなかった。すべてのユーザーには、写真のために無料で1テラバイトのストレージが与えられていたからだ。しかし、SmugMugの管理下となってから、Flickrは無料ユーザーが保存できる写真の枚数に制限を設けた。1テラバイトのデータを、わずか1000枚にまで減らしたのだ。さらに、一定期間を過ぎると写真が削除される可能性もあると、ユーザーに警告した。これらの大きな変更は、有料プランにアップグレードして個人的なアーカイブを保存するよう、ユーザーを促すために実施されたものだ。

これまでのところ、Flickrは実際にアップロードされた画像を一切削除していないと言っている(Flickrよ、ありがとう。しかしそれは、私がこれまでに投稿したすべての写真のZIPファイルをダウンロードするために、2019年のある日の午後を無駄にしたということでもある)。しかし、依然としてFlickrはまだ儲かってはいない。それゆえ、NSFW(いわゆる職場閲覧注意)な写真のアップロードに誘うように戦略を転換したのだ。

Flickrの責任者を務めるAlex Seville(アレックス・セヴィル)氏はブログ記事で「一部の人から際どいと思われるような作品を制作している写真家たちは、互いに交流し、興味を共有し、そして自分のアートを世界に発信することができる、オンラインの安全な場所を手に入れることができ、それが削除されたり、自分の愛するコミュニティから完全に追放される心配がありません」と書いている。「しかし、私たちは、このような写真家のためのスペースを、きちんと定義することに甘かったのです、今までは」。

あまりセクシーではないニュースもある。Flickrは引き続き、ユーザーが無料アカウントでできることを制限しようとしており、今回の発表では、無料ユーザーは非公開の写真を50枚までしか投稿できないようになると述べている。

「私たちは、あなたの写真を預かることが大好きです。しかし、私たちは、それらの写真が、発見され、グループに追加され、写真コンテストに提出されるのを見ることの方が、もっと好きなのです」と、セヴィル氏は説明する。「一生分の画像を保存する安全な場所をお探しなら、私たちは決してあなたを追い出しません。プロ会員になるだけでいいのです」。

これらのアップデートがいつ、どのように無料アカウントに影響を与えるようになるのかについて、Flickrは今後、無料ユーザーに最新情報の提供を続けていくと述べている。しかし、Flickrがサブスクリプションによる収入を増やすために狙っているこの市場は、非常に特殊なものだ。それはプライベートな写真(ただし、1000枚以下)をアップロードしたい人々や、NSFW写真家たちである。ヌード写真によってインターネットにおけるこの一角が救われることを祈りたい。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

リモートでカットの指示が出せる撮影プラットフォームのSoona、シリーズBで約40.1億円調達

eコマースの劇的な成長と並んで、一部ではパンデミックが追い風となり、販売業者がオンラインビジネスに参入することを容易にするサービスの需要も増加した。Soona(スーナ)というスタートアップは、シリーズBで追加調達した3500万ドル(約40億1000万円)の資金をバックに、このマーケットに参入している。Soonaのプラットフォームでは、写真や動画の「仮想」撮影によって、ブランドのeコマース用ウェブサイトやマーケティングのコンテンツを作成できる。つまり、Soonaのテクノロジーを使えば、販売業者は別の場所で写真撮影を行うためにアイテムを送付してその結果を待つ代わりに、リモートかつリアルタイムでブランドの写真撮影プロセスに参加することができるのだ。

「私たちはブラウザで写真撮影に招待します。Zoom(ズーム)の会議に参加するのとそれほど変わりません」と、Soonaの共同創業者兼CEOであるLiz Giorgi(リズ・ジオルジ)氏は説明する。「カレンダーの招待をクリックすると、写真撮影の様子がブラウザに表示され、リアルタイムでキャプチャされる写真やビデオクリップをすべて確認できます。それらのアセットは操作できるので、お客様やチームはアセットのフィードバックをカメラマンに提供することができます」。

画像クレジット:Soona

Soonaの顧客は、構図の変更や、シーンの小道具の追加・削除、写真撮影のその他調整など、要望に応じてカメラマンとやり取りができる。その上、販売業者にとってサービスの前払いをしなくていいのはありがたい。写真1枚につき39ドル(約4470円)、ビデオクリップ1つにつき93ドル(約1万700円)を支払って、実際に必要なアセットだけ購入すればいいのだ。選び終えると、写真や動画は24時間以内に納品され、ウェブサイトやマーケティングチャネルにアップロードする準備ができる。また、いつでも過去の撮影記録にアクセスして追加のオーダーをすることもできる。

ビジネスの成功によって今回新たな資金の調達にこぎつけたSoonaは米国時間1月24日、Bain Capital Ventures(ベインキャピタルベンチャーズ)の取りまとめによって3500万ドル(約40億1000万円)の資金を新たに調達したとアナウンスしている。前の投資者であるUnion Square Ventures(ユニオンスクウェアベンチャーズ)、Matchstick Ventures(マチスティックベンチャーズ)、Starting Line Ventures(スターティングラインベンチャーズ)、2048 Ventures(2048ベンチャーズ)、Range Ventures(レンジベンチャーズ)もラウンドに参加し、Soonaの合計調達額はこれまでに5100万ドル(約58億5000万円)に達した。

ジオルジ氏のバックグラウンドは専門的なメディア制作だ。Soonaを始める前は、インターネットビデオ制作のMighteor(マイテアー)という自分の会社を経営し、その前はメディアおよびテレビの制作会社で働いていた。そうした経験を通して、コンテンツの作り方、特に美しいコンテンツの作り方を見定める目が養われた、と氏は述べている。一方、氏の共同創業者、Hayley Anderson(ヘイリー・アンダーソン)氏のバックグラウンドはアニメーションにあり、マイテアーのクリエイティブディレクターだった。マイテアーは後に、クリエイターネットワークのStandard(スタンダード)に買収された

ヘイリー・アンダーソン氏とリズ・ジョルジ氏(画像クレジット:Soona)

2人は2019年にSoonaを設立し、その年に最初の商品を発売した。最初の頃、Soonaの業務では、顧客に写真や動画の撮影のために実際のスタジオに来てもらい、ソフトウェアを使用して映像をすぐにアップロードして、顧客がすぐに購入できるようにしていた。しかしパンデミックのために、Soonaは再調整して仮想モデルに切り替えることを余儀なくされた。結果的には、このモデルを採用したことがビジネスの成長に役立った。パンデミックの最中に直接接触をともなう活動ができなかったときだけでなく、リモートワークが普通のビジネス環境になってからもそうだ。Soonaの収益は、2020年から2021年にかけて400%増加し、2021年から2022年にかけてさらに300%増加した。Soonaは年間収益の数字を公開しないが、ビジネス上の評価基準は非公開ながらも競争上の優位性に言及している。(参考までに)。

Soonaは現在、約1万の販売業者にサービスを提供しており、Wild Earth(ワイルドアース)、Lola Tampons(ロラタンポン)、The Sill(ザシル)、SNOW(スノー)、Birchbox(バーチボックス)などの顧客がいるが、サブスクリプションモデルではなく、取引ベースのビジネスをしている。ジオルジ氏は、これが商品市場に適していることが明らかになったと考えている。2021年は月ベースで、収益の63%はリピート客から得た。顧客の約60%は100万ドル(約1億1500万円)から500万ドル(約5億7300万円)のeコマースストアであり、その多くはShopify(ショッピファイ)を利用している。ショッピファイは化粧品、美容、健康、ファッション、履き物に強く、現在は消費者向けパッケージ商品や栄養商品の分野の成長が大きい。

「私たちのビジネスモデルは繰り返し型ではないかもしれませんが、ブランドでこうしたアセットが必要とされる頻度は高いレベルにあります。それで、こうした視覚的なアセットにいつどのようにお金を使い、投資するか、選択できるようにすることで、本当に簡単にSoonaを使い続けることができるようにしました」と、ジオルジ氏は述べている。「しかし、サブスクリプションを検討の対象から外しているわけではありません」。

現在、リモートでの写真撮影のために販売業者が商品を送付できるようにしている企業は、Pow Photography(パウフォトグラフィ)など他にもあるが、Soonaのようにリアルタイムではない。従来のeコマースサイト向けに「白地に商品」の写真、つまり白い背景の商品画像に主に重点を置いているライバルもいる。これは、たとえばリビングルームやキッチンセットの写真ショットで商品とモデルを組み合わせて作るリッチコンテンツなどとは逆である。一方、どちらかといえば市場方式で業者とカメラマンを直接結びつけようとする競合他社もある。

画像クレジット:Soona

しかし、Soonaの独自テクノロジーでは、オンラインでの写真撮影を計画するために必要なものをすべて顧客に提供する。人とペット両方のモデルやスタイリストを使用することもできる。モデルは、他のギグエコノミーの仕事と同様、契約ベースで働く。しかし、Soonaのカメラマンは、ギグワークとして仕事を請け負うか、フルタイムの従業員に移行することができる。現在、カメラマンは、フルタイムのスタッフとして約35人、請け負いで100人ほどいる。

Soonaは追加の資金を得て、モデルのサービスの市場を拡大することを目指している。この市場は現在、Soonaのビジネスで最も成長の速いセグメントの1つであり、実際、2021年のビジネス全体の20%を占めた。Soonaは、2022年にこのプラットフォームの規模を3倍にして、さまざまな人材のタイプを増やし、販売業者の顧客のために商品の見栄えをよくする新しい方法を取り入れることを計画している。また、精選したビジネスデータと販売業者の目標について尋ねることで、ブランドのためにどんなタイプの写真撮影をすればよいかに関する提案を増やすのに役立つテクノロジーにも投資する。Soonaはすでに、Amazon(アマゾン)およびInstagram(インスタグラム)推奨の撮影を始めており、類似のことをTikTok(ティックトック)で始める計画を立てている。

また、この会社は、APIプラットフォームを拡張して、ショッピファイ以外にも統合を拡大することも計画している。ショッピファイは現在、顧客ベースで55%を占めている。計画を進めるにあたり、Soonaは、たとえばKlayvio(クラビヨ)やBigCommerce(ビッグコマース)など、他のeコマーステクノロジー企業との統合に狙いを定めている。

この会社は、デンバー、オースティン、ツインシティーズに拠点を持っており、ミネアポリスの現在のチーム以外のエンジニアを増やすことで、エンジニアリングチームも3倍にする。商品チームも拡大する。

ジオルジ氏はSoonaの現在の評価額について話すことを避けたが、Soonaは女性が創業した次のユニコーンになる「道を歩んでいる」と考えている。「私たちは間もなくそこに到達します」と氏は断言した。

画像クレジット:Soona

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

友だちと写真をホーム画面で共有できるアプリ「Locket Widget」、米App Store上位にランクイン中

新ソーシャルアプリLocket Widget(ロケットウィジェット)が、1月10日あたりから米App Storeのチャートで上位に躍り出ている。このアプリは、iOSのホーム画面のウィジェットに友人のライブ写真を表示するという巧妙なものである。つまり、通常ならニュースや天気、励みになる格言、iPhoneギャラリーからの写真などが表示されるAppleのウィジェットシステムを、プライベートなソーシャルネットワークプラットフォームにしてしまうのだ。

Apple Worldwide Developer Conference(アップル世界開発者会議)の学生奨学金受賞者で、カリフォルニア大学サンタバーバラ校を卒業したばかりのMatt Moss(マット・モス)氏が考案したこのアプリ。Hawkeye Labs(ホークアイ・ラボ)というユーザーリサーチとテストのためのプラットフォームを構築していたときに思いついたものだという。

Locketはもともと個人的なサイドプロジェクトであり、メインフォーカスではなかったと同氏は認めている。

「2021年の夏、彼女の誕生日プレゼントとして作ったものです。彼女は秋には学校に戻る予定で、遠距離になってしまうところだったため、自分のホーム画面に彼女の小さな写真が表示できれば、繋がりを持つという意味でも良い方法だなと感じたのです」。

1〜2週間でこのアプリを作り上げた同氏は、その後半年間にわたって恋人と1日平均5枚の写真を送り合うなど、かなり頻繁にアプリを使用した。Locketでは送受信した写真が履歴に残るため、写真を振り返って見る楽しみもある。

やがて2人の友人たちがこれに気づき、自分たちも恋人や家族、友人同士で使いたいと言い出したため、モス氏はLocketをApp Storeで一般公開することにした。

元旦に発表されて以来、今朝の時点での登録ユーザー数は200万人を超えている。Apptopia(アプトピア)のApp Storeのデータによると、米国時間1月9日の時点でLocketは米国のApp Storeで総合1位となり、その前日にはソーシャルネットワーキングアプリ部門で1位となっている。Apptopiaの報告によると、これまでのところ全世界でのインストール数は約100万で、そのうち約31%が米国からのものだという。ただしこのデータは1月11日までのものである。

Locketが急速に普及したのは、TikTok(ティックトック)のおかげだとモス氏は考えている。Locketの企業アカウントに動画を公開し、アプリを実際に使用している様子をアピールした結果、同氏の動画はわずか数日で10万回もの再生回数を記録。その後、他のTikTokユーザーも、同アプリとLocketのオリジナルビデオで使用されたカスタムサウンドを使った独自のコンテンツを作り始めたのである。

@locketcamera

Link in bio #locket #widget #2021 #2022

♬ original sound – Locket

その結果、同アプリは若いTikTokユーザー層の間で爆発的に広がった。実際、英国のTikTokユーザーが作ったある動画は、1日で500万回再生を突破したとモス氏は話している。

アプリ開発者がローンチ時にTikTokを活用してインストールを促進するというのはよくあることだが、同アプリでは有料のインフルエンサーを起用してのマーケティング活動は一切行われておらず、またTikTokなどで有料広告を出したこともないとモス氏は伝えている。

TikTokでの露出のおかげで、現在LocketはiPhoneの無料アプリチャートで1位を維持しており、またアーリーアダプターらがアプリをダウンロードするよう友人たちにも呼びかけたため、さらなるインストール数を獲得し続けている。

アプリの利用を開始するには、App StoreからLocketをダウンロードした後、電話番号の認証とサインアップが必要だ。

するとアプリがiPhoneの連絡先とカメラへのアクセスを要求してくるのだが、理想的にはアドレス帳へのアクセスなしで、独立型の招待システムから友人を招待できるようにすることができたら、よりプライバシーに配慮したアプローチとなるだろう。アプリをより使いやすくするためにもこの仕組みの変更を検討しているとモス氏は話しているが、Locketが連絡先を保存したり、電話番号を使って自動的に招待を送信したりするようなことはなく、友人に送るテキストをカスタマイズできるiMessageのウィンドウがポップアップ表示されるだけだという。

しかし、連絡先を取り込むという要求を拒否した場合、アプリがまったく使えなくなるということが判明した。

Locketで友達を招待して追加したら、iOSのホーム画面に同アプリのウィジェットを追加する。友人が画像を追加するたびに、それが自分のウィジェットに表示される。逆も同様で、アプリを起動して自分の写真を追加すれば、いつでも友人のウィジェットに送ることができる。

画像クレジット:Locket

このアプリは、ただこれだけのことなのである。派手なカメラフィルターやエフェクトはなく、Camera Rollから画像をアップロードすることもできない。最大5人までの友人や恋人と、写真をリアルタイムで共有するためだけに設計されているのである。

App Storeでトップの座を掴んだモス氏は現在、次のステップを検討中だ。サブスクリプションモデルの導入、ウィジェットの追加の他、いずれはAndroid版もサポートする予定である。外部からの投資を受けるかどうかはまだわからない。

「いろいろと検討しています。どうなるか楽しみです」と同氏。

しかし同氏は、Locketは現在の写真ウィジェットという体験を超えていく可能性もあると考えている。ユーザーが今後より多くの写真を共有することで、時間をかけてアプリ内の機能も成長していくのだろう。

「親しい友人や家族だけの空間というのは、かなり有意義なものだと感じています。特に若い人たちは、広告中心、指標中心のアプリに少し疲れているようです」。

「Instagram(インスタグラム)で1000人の友だちがいたり、Snapchat(スナップチャット)で100人の友だちと画像を送ったりしなければならなかったりと、アプリの巨大なソーシャルサークルにはまってしまい、結局は疲れきってしまうのです。そのため5人、10人の親しい友人だけに向けたものを作り、スマートフォンをアプリではなく人のための、よりパーソナルなものすることができれば、そこには大きなニーズが存在すると感じています」。

ウィジェットでの写真共有エクスペリエンスを提供しているのはLocketが初めてではない。2020年に登場したMagnets(マグネッツ)というアプリも同様のアイデアだが、ここではウィジェットを介して友人にテキストメッセージを送ることもできる。この分野で競合するアプリには、Ekko(エコー)、Widgetgram(ウィジェットグラム)、Lettie(レティ)、Tile Widget(タイルウィジェット)、Fave(フェーブ)などがあるが、どれもまだマイナーである。

Locketは現在iOSで無料でダウンロードが可能だ。一部のユーザーがウィジェットの動作方法を理解していなかったり、開始プロセスに戸惑ったりしていたようで、星3.4つの評価しか得られていない。同アプリの話題が絶頂に達していたころに問題が発生し、後者の問題が頻発していたようだが、我々はその後Locketをテストし、問題が解決されていることを確認している。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

友人グループみんなで36枚撮りのロールを撮影、24時間後に現像されるアプリ「Lapse」が12.6億円調達

ソーシャルメディアアプリでは、アルゴリズムによる広告表示、インフルエンサーを活用したソーシャルグラフ、際限なくスクロールするよう促すUXなどが執拗に行った結果、大手ソーシャルメディア企業のバイラル的な成功と大衆市場でのエンゲージメントにつながっている。しかし、この市場には依然として入り込むすき間が残されており、写真を撮影して自分が選んだ友人と共有できるアプリには、従来のソーシャル的な一連の機能を排除したものが登場している。そうしたアプリの1つLapse(ラプス)が、リリース早々に投資家たちの強い関心を呼び、このたび大規模なシードラウンドを発表した。

Lapseでは、ユーザーがグループを形成し、グループの存在場所に関係なくグループ間で協力して、36枚ショットの「ロール」に即興で(アドリブで)写真を撮る。写真は現像され、撮影開始後24時間でグループにのみ公開される。そのLapseがシードラウンドで1100万ドル(約12億6000万円)を調達した。

今回のLapse(会社名もアプリ名と同じ)のラウンドを率いたのはOctopus Ventures(オクトパスベンチャーズ)とGV(旧称Google Ventures)で、他にもSpeedinvest(スピードインベスト)や個人投資家たちが参加した。個人投資家の中には、初期のFacebookのデザイナーSoleio Cuervo(ソレイオ・クエルボ)氏もいる。クエルボ氏はソーシャルエンゲージメントという点では実績がある。彼はFacebookの「いいね」ボタンをデザインしたチームの一員だった。

今回のラウンドでLapseの総調達額は1240万ドル(約14億2300万円)に達する。これには、同社が創業前の9月にプレシードで調達した140万ドル(約1億6000万円)が含まれる。このプレシードはスピードインベストが率い、Claire Nooriala(クレア・ノーリアラ)氏(Snap Inc.ヨーロッパ・中東・アフリカ担当副社長)、Matt Robinson(マット・ロビンソン)氏(NestedとGoCardlessの創業者)、Ian Hogarth(イーアン・ホガース)氏も参加した。

9月の創業後、Lapseは1万人のベータテスターを獲得した。その後短期間で、Appleのダウンロード件数トップの座に躍り出て、15万人がキャンセル待ちの状態になっている。ほんの数カ月で大規模なシードラウンドを実施してそうそうたる投資家たちを集めることができたのは、15万人という大量のユーザーを獲得できたからだ。

画像クレジット:Ingrid

Lapseは、ソーシャルメディア特有の仕組みを一新しようとしているため、ユーザーや投資家の間で注目を集めている一連のアプリに属する。

Instagram(インスタグラム)、TikTok(ティックトック)などが数百万人のユーザーを獲得しているが、そうしたユーザーはアプリの常用者だ。その一方で、こうしたソーシャルメディア企業とその策略を警戒しているユーザー層(とその親たち)が確かに存在している。これらの企業は大量の有害なコンテンツを配信していることがわかっているが、その使い方(および悪用方法)をコントロールするのは極めて難しいため、解決策はこれらの企業を廃業させるしかないと信じている人たちもいる。

そこまで厳しい話でなくとも、こうした大衆市場向けのソーシャルメディアアプリを大いに楽しんでいる、あるいはビジネスに活用している人たちでさえ、執拗にエンゲージメントとエクポージャーを求めてくる彼らのやり方にうんざりしており「ソーシャル」を実現するもっとプライバシーに配慮した、あるいはインパクトの強い方法を求めている。

同じカテゴリーに属するアプリは他にもある。IRLは、創業者によると、互いにメディアを共有したり、知らない人が投稿したメディアを延々とスクロールしながら観る代わりに、ユーザーたちがもっと有意義なソーシャルインタラクションを生み出すという前提で創業された。

IRLは、現実のイベントを重視するよう設計されたものの、パンデミックが発生しダラダラと続く中、皮肉にもバーチャル(つまりIRLではない)イベントにも拡張することで何とかユーザーを確保してきた。2022年始めに10億ドルを超える評価額で大規模な資金調達ラウンドを実施したIRLは「Digital Nutrition」アプリを2021年12月初めに買収した。このアプリによって、よりエシカルを重視したレコメンデーションを開発できるようになるという。

Lapseに近いコンセプトのアプリとしてDispo(ディスポ)がある。Dispoも使い捨てカメラロールという方向性を認識しており、体験を重視するといいつつ単に何かを体験した写真を共有するだけという方向性からは距離を置いている。Dispoでは、撮影した写真は翌日にならないと見ることができない。

Dispoも2021年初めに資金調達を行った。しかし、口コミでどんどん広がる状態にまで推進した(Dispoの共同創業者は人気のユーチューバーDavid Dobrik[デビッド・ドブリック]氏)原動力が悪い方向に転じて(ドブリック氏のチームが性的暴行で告発された)、多くの人たちが後味の悪い思いをした(初期の投資家たちは手を引き利益を断念した上、ドブリック氏もこの件に関わったとして辞任に追い込まれた)。とはいえ、Dispoは流行りのソーシャルメディアトレンドから外れたわけではない。9月に同社は、写真をNFTとして販売することに対するユーザーの関心を判断するためのテストを始めた。

LapseはDan Silvertown(ダン・シルバートン)とBen Silvertown(ベン・シルバートン)の兄弟によって創業された。シルバートン兄弟はベトナムを一緒に旅行した際に、ネットから離れてゆっくり過ごすために全自動カメラを使った。この体験からインスピレーションを得た2人は、写真を撮影して友人たちと共有するという機能はそのままで、あまりやきもきせずにソーシャル投稿するというアイデアを再現するアプリを構築できないかと考えた。

Lapseは、撮影した写真をすぐには見れなくするという点ではDispoと同じだが、撮影した写真を本当に親しい仲間以外の誰とも共有しないという点が異なる。

(今は廃業してしまったが、初期のFacebookの社員David Morin[デビッド・モリン]氏が、Facebookによって撮影された広角ビューとバランスをとる方法として小グループ内で共有する方法を提供するために創業したPath[パス]は、非常に先見の明があったということになる。少し時代の先を行き過ぎてしまったのかもしれない)

Lapseはまだアーリーステージの初期なので、これから発展する余地が大いにある。Lapseにはカメラの背面からスチール写真を撮るためのレンズしか用意されていない。しかし、創業者によると、このレンズは多くの試行錯誤の末に生まれたものだという。

画像クレジット:Ingrid

「30人のプロの写真家と協力して当社独自の画像処理エージェントを開発しました」とベン氏はインタビューで語ってくれた。「しかし、これは、当社が20段階の処理と考えているアナログフィルムを再現する取り組みの第1段階に過ぎません」。

このフィルターの効果は、昔ながらの全自動カメラで撮影したスナップ写真の画質という説明が一番近いだろう。古風に聞こえるが、平均的なスマートフォンで実現されるようになった極めてパワフルなカメラ体験を意図的に制限して、それを即興的な味で置き換えるおもしろい方法だ。もちろん、たくさんの失敗作も生まれることになるが。

人はどこかへクルマで行く代わりに積極的に歩く選択をしたり、どこかで出来合いの料理を買う代わりに意図的に複雑な料理の多くの手順を体験するほうを選ぶことがある。Lapseはさしずめ、これのカメラ版といったところだろう。不便で面倒くさいと感じるかもしれないが、おかげで従来とは異なる結果が得られるかもしれない。

個人的には、Lapseフィルターを使うことによって予期せぬ、また管理が難しい副作用が生じることがあるものの、それは救いようのないものではなく、むしろおもしろいものだ。

例えば焦点を合わせられないためひどいピンぼけになることがあるし、前向きレンズがないため不正確なセルフィーしか撮れない(あるいは私は結局そうしたのだが、鏡に映った自分を撮るくらいしかできない)。ビデオ機能はないし、画像にいたずらする「フィルター」もない。スナップを撮る機能は驚くほど簡単だ。自分でも気づかないうちに写真を撮っている。撮り直しはできない。

筆者の息子アベルは3枚構成の写真を撮る方法を見つけてしまった。筆者もやってみようとしたがどうしても方法が分からなかった。

こうして撮影された写真は現像されてグループチャットに配信される。チャットでは超高速スライドショーが再生される。スピードを落としてもう少しじっくりと見ることもできる。もちろん、カメラロールの写真を保存して別の場所で共有するといった従来のソーシャルメディアと同じ仕かけも用意されている。

ダン氏によると、この機能は当初、Lapseのうわさを広めてもらうために用意したのだという。ティックトックは他のプラットフォームとビデオを簡単に共有できるようにすることでユーザーを引き寄せ成長したが、これを真似たものだ。まだ初期段階なので、この機能を維持するのか、最終的にオフにしてしまうのかはまだ決めていないという。

収益化に関する具体的な内容もまだ決まっていない。ただ、広告から収益を上げる方法は避けたいとしている。

「収益化についてはざっくりと考えてはいますが、具体的なことはまだです」とダン氏はいう。「ただ、おそらく広告ベースの収益モデルは使わないと思います。というのは、広告ベースのモデルは、可能なかぎり多くのユーザーに動機を与え、現在の画面を表示するために費やされる時間を最適化しますが、これは有害な行動が生じる原因の1つだからです。我々は量ではなく質を重視したいと考えています」。1つのアイデアとしてフリーミアムモデルがある。「あるレベルでユーザー向けにアプリを構築し、ユーザーが大変気に入って、追加機能に対して料金を支払うようにする方法です」。例えば共有された写真に表示される商標を消去する機能がある。現在、共有された写真のフレームにはLapseという商標が表示されるようになっている。

何より、Lapseは誇大広告なしでゆっくりと成長していくという考え方を受け入れているようだ。

Lapseはアクティブなユーザー数を公開していないが、キャンセル待ち15万人という数字は現在のLapseのアクティブな全ユーザー数ではないと思われる。GVのような投資家が支援しているということは、数字は良いという1つの証だ。複数の招待を受けることを許可されているユーザーがそのうちの1人から招待を受けるとキャンセル待ちリストをスキップできる。エンゲージメントはかなり高く、Lapseをダウンロードしたユーザーの15%がアプリを使い続けている、とベン氏は説明する。現在のところ、ユーザーの大半はZ世代の女性であり、ユーザーの実に79%が女性、71%が24歳以下である。現在のところ、ユーザーの約80%が米国居住者だ。

こうしたすべての数字は、アプリが成熟するにつれて変わってくるだろう。ソーシャルアプリに対するさまざまなアプローチの中から現実的な選択をするという流れの中で、そう願いたいものだ。

「Lapseは、ユーザーが従来の大手ソーシャルメディア企業との関係を根本的に考え直している時期に登場した次世代のプライベート型ソーシャルネットワークです」とオクトパスベンチャーズの投資マネージャーMatthew Chandler(マシュー・チャンドラー)氏は語った。「Lapseでは、ユーザーはもう製品ではなくなります。このメンタル面での劇的な変化により、ユーザーはプライベートなグループ内で自由にやり取りし、生活の中の今この瞬間を撮ることができます。また、Lapseの製品設計では、ユーザーは自分を特定の方法で演じるというプレッシャーから開放され、本当の自分であるように促されます。これは私達のコミュニケーション方法に重大な影響を与えます。ダン氏とベン氏は、画像ベースの記憶のための新しいプラットフォームの構築に取り組んでいます。当社は彼らとパートナー関係を結ぶことができたことに大きな期待を寄せています」。

画像クレジット:Lapse

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

ライカが新型フラッグシップのデジタルレンジファインダーカメラ「M11」発表、税込118万8000円

Leica(ライカ)は奇妙な会社である。毎年、ほんのひと握りのカメラしか出さず、そのほとんどが過去のモデルのリミックスかマイナーチェンジ版だ。2017年以来、同社のフラッグシップモデルは、堅実だがどこか古風な「M10」だったが、同社は今回、その後継モデルとして、さらに堅実だがどこか古風な「M11」を発表した

ライカは、カメラにおけるレンジファインダーのスタイルを確立し、そのフィルム用モデルは伝説的だ。デジタル時代のライカは、何よりもその高い価格で知られている。M10やQ2などのカメラのつくりや画質は文句のつけようがなかったものの、他のメーカーならもっとはるかに安い価格でもっと多くのカメラを手に入れることができた。この点についてはM11でも変わないが、少なくともこの最新モデルでは、必要とされていた現代的な機能がいくつか搭載されている。

中でもおそらく最も重要なのは、裏面照射型センサーへの変更だろう。裏面照射型センサーとは、センサーの受光部を配線などに囲まれた状態ではなく、裏面の開口側に向けて配置することをいう。裏面照射型センサーは通常、従来の表面照射型よりも性能が高く、ライカは概して当初からセンサー技術に長けていた。興味深いことに、ライカは優れたピクセルビニングを意識して、非ベイヤー方式のサブピクセルレイアウトを選択したようだ。

新しいフルフレーム(フルサイズ)6030万画素の裏面照射型CMOSセンサーは、もちろん最大解像度で撮影できるものの、最近ではそれを必要とする人はほとんどいない。6030万画素以外に選べる3650万画素と1840万画素での記録時には、線や領域だけでなく、センサー全体をサンプリングし、ノイズやアーティファクトを低減する。もし私がこのカメラを手に入れたら、36MP(3650万画素)に切り替えて、決して戻すことはないだろう。また、1.3倍と1.8倍のクロップモードも、そうやって楽しみたい人向けに用意されている。

画像クレジット:Leica

M11には簡単に割り当て可能な3つのファンクションボタンが新たに備わっている。背面のタッチスクリーンは、旧型のM10より解像度が2倍に増えているが、本当のライカファンであれば、光学ファインダーに目が行くだろう。

興味深いが議論の余地がありそうなのは、M11では常にCMOSセンサーを使って測光する方法が採られたことだ。基本的にこのカメラは常に「ライブビュー」モードにしておけば、正確な露出が得られるが、DPReviewに掲載された最初のレビューによると、起動時間が長くなっているという。一般的にライカのカメラは、電源を入れてから電光石火で撮影できるものなのだが。

M11にはUSB-Cポートが備わり、新しい大容量バッテリーを充電したり、SDカードや64GBの内蔵メモリからショットを取り出したり、スマートフォンやコンパニオンアプリに直接吸い出したりすることができる(フルレゾで撮影しないもう1つの理由だ)。

ライカのMシリーズは比類のないカメラであり、単に楽しむために写真を撮っているような人が選ぶカメラでは決してない。そういう人は、M11ボディの8995ドル(日本での価格は税込118万8000円)という価格には当然ながら抵抗を感じるだろう。M10は2017年に6600ドル(日本では税別85万円)で発売されたが、インフレを考慮しても新モデルの価格には目が飛び出そうになる。もちろん、これはレンズを購入する前に払う金額だ。

しかし、今回の記事のポイントは、特にこのカメラを人々に勧めることではない。それよりも私が言いたいことは、ライカという会社が今でも技術的に興味深く、非常に優れたカメラを作っており、その技術は時折、私やあなたのような一般人でも(1~2カ月間カップラーメンを食べて生活した後なら)買えるような価格にまで下がることがある、ということだ。

今後、M11のバリエーションが増えることを期待しつつ、ここで示されたデザインの知見の一部が、より手頃な価格の製品に応用されることも期待したい。いや「手頃な」価格ではなく「中古の自動車よりも安い」価格だ。

なお、ライカM11は日本では1月21日発売予定となっており、現在予約を受け付けている。

画像クレジット:Leica

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

B2BメインのWaldoがコンシューマー向け有料写真共有サービスプランを提供開始する理由

Waldo(ウォルドー)は、フォトシェアリングプラットフォームとして長年、企業、学校、キャンプ、スポーツその他の組織にサービスを提供してきた。このほど、アンチFacebook感情の高まりに乗じて、新たな消費者向けサービスを開始した。同社は米国時間11月17日、家族や友達の間で写真を共有するサービスを公開し、FacebookやInstagramなどの主要ソーシャルメディアに変わる「広告のない無毒な」プライベート空間を特徴としている。

もちろん、それはWaldoの宣伝文句にすぎない。消費者は、ほぼ間違いなく、ブライベートで広告のない写真共有サービスをソーシャルメディア以外で「すでに」使っている。Googleフォトなどのプラットフォームで招待のみのフォトアルバムを作ったり、Apple(アップル)のiCloudを通じてプライベートに写真を共有できる。暗号化されたメッセージアプリで写真を送ることもできる。それでもWaldoは、クロスプラットフォームで利用できる特徴ある機能をもつスタンドアロンアプリの入る余地があると信じている。

Waldoアプリは、iOSとAndroidおよびウェブ版が提供されていて、写真愛好家向けにデジタル一眼のワイヤレスアップロードにも対応している。このサービスをプライベートシェアリングに使いたい人は、イベントのためのギャラリーを作って、共有したい人たちを招待する。共有ギャラリーに集まった人たちは、自分の写っている写真に関するアラートを、Waldoからプッシュ通知かテキストメッセージで受け取る設定にオプトインできる。

アプリでは、写真のオーナーとコメントする人だけに見えて、同じアルバムに参加している他の人には見えない、クローズドなコメントやリアクションも可能だ。

新しいコンシューマー向けプランには、Plus(メラス)とPremium(プレミアム)があり、料金はそれぞれ月額4.99ドル(約570円)と9.99ドル(約1140円)。前者は家族メンバーを5人まで、後者は10人まで登録できる。招待や寄稿者の人数制限はない。Plusでは100 GB、Premiumは200 GBのストレージを使える。

これらは、巨大テックライバルたちの提供するプランよりも高額だ。たとえばGoogle One Basic(グーグル・ワン・ベーシック)の写真とファイル合わせてストレージ100GBのプランは月額1.99ドル(約230円)、200GBは2.99ドル(約340円)で使える。 iCloud+は、米国で50GBが月額0.99ドル(約110円)、200GBが2.99ドルだ。このためWaldoは、同社の顔認識を用いたスマート通知やプライベートリアクション、カスタムプリントなどの機能を強調して消費者にアピールする必要があるだろう。

Waldoは、キャンプ、学校、教会などで、親たちとプライベートに写真を共有するツールとしてWaldoを使っている専門分野との既存の関係を足場にしていく計画だ。

過去5年間、Waldoは消費者市場以外で徐々に存在感を高めてきた。現在同サービスには「数十万人」の顧客がいて、これにはWaldoを利用している学校や企業の家族や社員も含まれている。ビジネスユーザーは、アプリの顔認識機能を(親の許可を得て)利用し、生徒やキャンパー、イベント参加者などを自動認識してタグ付けすることができる。こうすることで、親は自分の子どもが写っているわずかな枚数の写真を見るために何百枚もの写真をめくる必要がなくなる。

同社の有料サブスクリプションサービスは米国・カナダで多くのグループに採用されているが、Waldoは売上を公表していない。

Waldoはこの計画を、現在のB2Bサービスからの転換ではなく、新しいユーザー層の開拓だとTechCrunchに語った。

すでにWaldoアプリを自分の端末にインストールしている親たちは、同社の消費者向け写真共有サービスに移行する可能性があると同社は見ている。なお、共有された写真に招待された人は、参加するためにアプリをダウンロードする必要はなく、どの端末からでもアプリをインストールせずウェブブラウザーを使ってサービスを利用できる。

子どものキャンプを通じてWaldoのユーザーになっている私から見て、この展開は理に適っている。Waldoでシェアされている子どもの写真を祖父母に見せるために別のプラットフォームで再シェアするよりも、Waldoの消費者向けプランに入って「キャンプ写真」のアルバムを家族にプッシュ通知する方が簡単そうだ。

「当社顧客には引き続きWaldo Proソリューションを提供していきます。家族の写真をすべて、誰が撮影したかによらず、クラウドベースでモバイルフレンドリーな1か所に置きたいと考えている家族にとって、新しいプランは重要な付加価値だからです。安全な写真共有プラットフォームの恩恵を受けている当社のコミュニティにとっても大きな利益です」とWaldoのCEOであるRodney Rice(ロドニー・ライス)氏がTechCrunchに話した。

「Waldo PlusとPremiumの発売は、プラットフォームを当社の『Waldo化』されたコミュニティのメンバーだけがアクセスできるものから、消費者全員が日々の写真共有やあらゆるイベントに利用できるものへと開放する当社の方針を表すものです」とライス氏は言った。

画像クレジット:Waldo

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Snapchatのフィルター、Lightroomの編集機能、Photoshopの柔軟性などを持つパワフルな写真編集ツール「Facet」

ひと言で言えば、Facet(ファセット)は、APIを使ってアクセスできるAI搭載の写真編集ツールを開発した。これにより、Snapchatの写真フィルター、Adobe Lightroomの編集機能、Photoshopの柔軟性、Figmaなどのコラボレーション力を合わせたような、非常にパワフルな写真編集ができるようになる。しかも、このツールは、これまでの写真編集の分野では目にしたことがないことができる。Facetは、Accel(アクセル)、Basis Set Ventures(ベイシスセットヴェンチャーズ)、Slow Ventures(スロウヴェンチャーズ)、South Park Commons(サウスパークコモンズ)の参加とともに、Two Sigma Ventures(ツーシグマヴェンチャーズ)から1300万ドル(約14億8900万円)を調達した。

私はかつてプロの写真家だったこともあり、写真に関する本を20冊ほど書いているので、私は写真に大きな興味を持っている。Facetから写真編集の分野で何か新しいものを提供すると連絡があったときは、かなり興奮したが、その後「非常に困惑した」。創業者や投資家と1時間ほど話をしても、このツールが何なのか、誰のためのものなのか、はっきりと理解できなかった。

しかし、実際にこのツールを使ってみると、すべてが明らかになった。オークランドで開催されたダンスイベントLindy by the Lake(リンディバイザレイク)で撮影したダンス写真をギャラリーにアップロードして、Facetに任せてみた。ウェブベースのエディターは、学習曲線が非常に急で、いわば学習の壁のようなものがあるが、Photoshopでは不可能ではないにしても、難しい編集をすぐに行うことができた。

私が作成したフィルターの1つは「背景を検出し、ぼかして脱色する」というものだ。画像の前景 / 背景の検出は完璧ではなかったが、うまくいった写真については、写真編集ソフトで個々の画像を開いて編集することなく、非常にすばやく写真をポップにすることができた。

左側の画像は、Facetによって背景が自動的に脱色され、ぼかされたもの。右がオリジナルの画像。結果は完璧ではないが、Facetは数分で200枚の写真にこのような処理を行うことができた。これはAI画像編集の驚くべき成果だ。Photos by Haje Kamps, editing by Facet’s AI.

Facetは、膨大な量の写真を用意してプレゼンテーションを行うような商用レベルの画像編集に特化していますが、Photoshopと同様に、画像制作者の創造性次第で何十通りもの使い方が可能だ。

「人々が画像を編集し、その変更を重ねていくとき、私たちはすべての編集を分析し、より大きなコンテンツライブラリに転送する方法を考え、自動的にプリセットを作成します。これは、キャンペーン全体でブランドの一貫性を維持し、すべての製品や写真に一貫性を持たせるために非常に有効です」、FacetのCEO兼共同設立者であるJoe Reisinger(ジョー・ライジンガー)氏は述べている。「例えば、Spotifyのような場合です。アルバムカバーで有名なデュオトーン効果を見たことがあると思います。私たちはそれを作成し、APIエンドポイントで再利用可能な画像編集パイプラインを提供することで、何千枚もの写真を非常に迅速に処理することができます」。

同社の選択・フィルタリングツールは強力で、無限の拡張性を持っている。趣味の写真家が使用できるコンシューマーグレードのプラットフォームを持っているが、同社が本当に輝くのは、クリエイティブなソフトウェア開発者がこのツールを使用してAPIを利用するときだ。

ライジンガー氏は「印刷中心の古いソフトウェアをインターネット時代に適応させようとするのではなく、コンテンツを意識した画像編集プラットフォームで、クリエイターが必要とするツールを一から構築しています」と語っている。

Facetのインターフェースの一例。このスクリーンショットでは、脱色と背景のぼかしをツールに依頼した。うまくいったときは信じられないほどすばらしく、Lightroomに何年も前からできるようになって欲しいと思っていたことだ。うまくいかないとき(中央2枚の写真のように、女性の足だけに色がついていたり、ダンサーの顔を前景として検出できなかったりしたとき)は、少し残念だ。とはいえ、Photoshopのレイヤーファイルとして画像をダウンロードすることができるので、それを整えるのは簡単だし、編集の時間も大幅に短縮されるだろう。the Facet toolのスクリーンショット。

「Facetで気に入っている点は、非同期のコラボレーションが可能なことです。写真のスタイルを定義しておけば、デザイナーはそれぞれの写真を手動で編集しなくても、たくさんの写真に同じスタイルを使うことができます。写真の見た目と感じをプログラムでエンコードし、それを画像間でコピーすることができます」今回のFacetの主な投資家であるTwo Sigma VenturesのパートナーであるDan Abelon(ダン・アベロン)氏は語った。「誰かのスタイルが気に入れば、それを自分の画像に適用することで、リアルタイムなコラボレーションの世界が広がります」。

「これは単に金儲けのためだけではありません。Facetは、クリエイティブなコミュニティやウェブの世界に大きな影響を与えようとしています。ウェブ全体に影響を与えたいという気持ちが伝わってきて、私たちもその点にとても惹かれました」とアベロン氏は語っています。

同社は、シリーズAの次のステップとして、チームの拡大、牽引力の強化、市場参入戦略の構築など、最近拡大した資金を活用していく予定だ。Facetでは、無料トライアルにサインアップして試用することができ、有料プランは、プロフェッショナルユーザーが月額24ドル(約2700円)、APIを必要とするハイエンドチームユーザーが月額50ドル(約5700円)からとなっている。

画像クレジット:Gabriella Achadinha under a CC BY 4.0 license.

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Yuta Kaminishi)

写真とボイスチャットを組み合わせた「話す写真」のメッセージアプリZebraが約1.2億円調達

Clubhouseからヒントを得て開発された音声ベースのソーシャルアプリ「Zebra」は、親しい友人や家族と連絡を取るための新しい方法となる。Zebraは、動画を使わずに、その場で写真を撮って、それに音声を付けて送ることができる。

Zebraは、非同期型の共有に重点を置いている、ユーザー同士がすでにアプリ上でつながっている場合は、お互いに電話をかけることもできる。つまり、友達に近況を伝えたいときに、Instagramの広告だらけで際限のないフィードに辟易することなく、楽しくカジュアルに連絡を取ることができるだ。

現在、Zebraはベルリン在住のプロダクトデザイナーであるCEOのDennis Gecaj(デニス・ゲカイ)氏と、Zebraのエンジニアリング責任者でありSnapchatでSnap Mapsを担当していたAmer Shahnawaz(アメル・シャナワズ)氏の2名によるものだ。今回のプレシード資金は、Redditの共同創業者であるAlexis Ohanianが2021年6月に発表したフレッシュなアーリーステージのベンチャー企業Seven Seven Sixが主導した。

Ohanianは「オーディオ革命の真っ只中にあることは周知の事実であり、オーディオファーストのソーシャルプラットフォームやコンテンツが次々と登場しています」と述べ、Zebraの写真と音声のユニークな融合に注目しているとしました。

ゲカイ氏は音声ベースのソーシャルネットワーキングは、テキストが主流のプラットフォームよりもはるかにリッチな選択肢だ。Instagramなどでは音声メッセージが可能で、技術的にはカメラを無効にして音声通話ができるが、通常、音声は動画の脇役になる。しかし、ビデオ通話はより負担が大きく、また画面の前から動くことができないという点もある。パンデミックが長引くにつれて多くのZoomカメラがオフラインになっていったのは偶然ではない。

ゲカイ氏が「大きなインスピレーション」と呼ぶClubhouseとは異なり、Zebraは身の回りの人たちのために作られたソーシャルオーディオです。GecajはTechCrunchの取材に対し「元通りの生活になっていく中で非同期型のフォーマットにはすばらしい可能性があると考えました」と述べている。

ゲカイ氏によれば、Zebraの「話す写真」により、集合的想像力が掻き立てられ、早期成長を自然な形で実現できる可能性があるとされている。また、Zebraをダウンロードすれば誰でも、連絡先リストを共有せずして友人を招待することができる(もちろん、誘う友人がいなければアプリの意味はないが)。Zebraのインターフェイスはクリーンかつわかりやすく、プロセスはスムーズで、メニュー画面を掘り下げていくような煩わしさもない。

Zebraのアイデア、つまりZebraをZebraたらしめることとは、自分たちが話していることを見るのは楽しいということだ。別のメッセージアプリを見てみると、写真を送ってそれからすぐにボイスメッセージを送る必要がある。しかしZebraなら、写真の送信がメインとなる。アプリは写真を撮りたいと思ったときにカメラにアクセスし、写真を撮って、それと一緒にちょっとしたボイスメッセージを録音し、これを友人や家族に送信することができる。

Zebraでは、別のアプリのダウンロードをユーザーに勧めることについての心配もありません。ゲカイ氏は、友人同士が連絡を取り合うために作られたソーシャルプラットフォームであっても、クリエイターやオーディエンスが徐々にソーシャルプラットフォームの注目を集めるようになれば、自然に分化が起こるとしている。

ゲカイ氏はTechCrunchの取材に対し「エンターテインメントを楽しむためのクリエイター向けプラットフォームと、友人と過ごすためのプラットフォームが分かれているのがトレンドだと思います」と述べています。

その上で、Zebraが焦点を当てている音声と写真の2つはプラットフォームが重視していないかまたは意識的に切り捨てているSNSの2つの側面であるとしており、このために、動画にそれほど興味がない人にとってZebraが魅力的なものになる可能性があるとしている。

「テキストメッセージには、声のような感情が感じられないのではないでしょうか。そして声は、これまでとても蔑ろにされてきたものでもあります。声は本当は情報量の多いリソースであり、他の媒体では語れないことを声にできることは、大いなる可能性を秘めているのです」とゲカイ氏はいう。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Dragonfly)

グーグルがウェブサイトの写真を購入可能な商品に、「検索」に新たなショッピング方法を追加

Googleは、オンラインおよびGoogle検索モバイルアプリを利用した新たなショッピング方法を紹介した。近日に行われるiOS用「Google検索」アプリのアップデートでは、デバイス上での処理を利用した新しい機械学習モデルを活用して、ウェブサイト上の画像に含まれる商品を認識し、即座に「ショッピング可能」な状態にする。これにより、オンラインショッピングをするユーザーは、検索結果から洋服やアクセサリーを見たり、近くの店舗に在庫があるかどうかを確認したりすることが簡単になる。

iOS用のGoogleアプリでは間もなく、ユーザーはウェブサイト上の画像をGoogleレンズでショッピング可能な商品に変える新しいボタンを目にすることができる。ウェブサイトを見ていて、写真の中に気になるものがあれば、タップしてその商品の購入先を確認することができるのだ。この機能は、すでに画像内の商品を識別できる「Googleレンズ」の技術を拡張したもので、これまでと違う新たな文脈での利用となる。

画像クレジット:Google

Googleによると、デスクトップのChromeにも「Googleレンズ」が登場し、ユーザーは「レンズ」でウェブサイト上の画像、動画、テキストコンテンツを選択すると、同じタブで検索結果を見ることができるようになる。

別のアップデートでは、モバイル端末で服や靴、アクセサリーを見ているときに検索結果から簡単に買い物ができるようになる。

例えば「クロップドジャケット」といった検索条件にマッチする商品が、複数の色やスタイルでビジュアルフィードとして表示される。また、スタイルガイドや動画、購入場所の詳細情報なども表示される。さらにスタイル、ブランドなどで検索結果をフィルタリングしたり、評価やレビューを確認したり、価格を比較したりすることもできる。

画像クレジット:Google

この機能は、Googleが提供する「ショッピンググラフ」によって実現される。ショッピンググラフは、現在240億件以上の商品情報をリアルタイムで提供している。

また「在庫あり」のフィルターを選択すると、近くの店舗で今すぐ購入できる商品を確認することができる。この機能は、忙しい年末商戦の前に、プレゼントや子どものおもちゃを買う際に特に役立つだろう。

今回のアップデートは、本日開催されたGoogleのイベント「Search On」で発表された。同社はGoogleマップ、レンズ、検索の他の製品アップデートについても詳細に説明しており、その中には新しいAIの機能強化を活用するプロダクトもある。

画像クレジット:Google

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(文:Sarah Perez、翻訳:Katsuyuki Yasui)

D-IDが写真を独自のフォトリアルな動画に変換する「Speaking Portrait」の提供を開始

古い家族写真を生き生きとした動きのある肖像画に変えた、 センセーショナルなMyHeritage(マイヘリテージ)アプリへの技術提供を行った会社が、新しい応用を引っさげて再登場した。静止画を超リアルな動画に変換し、好きなことをしゃべらせることができるようにする技術だ。

D-ID(ディーアイディー)のSpeaking Portraits(スピーキング・ポートレイト)は、ここ数年話題になっていた悪名高い「ディープフェイク」に似ているようにみえるかもしれないが、基盤技術はまったく異なっており、基本的な機能の提供のためのトレーニングは不要だ。

関連記事:MyHeritageが古い家族写真をディープフェイク技術でアニメーション化

かつて2018年のTechCrunch Battlefieldではまったく異なる技術(顔認識技術への対抗技術)でデビューしたD-IDが、今回のTechCrunch Disrupt 2021では新しいSpeaking Portraits製品をライブで披露した。同社はこの技術を使って、さまざまな感情を表現できる多言語テレビキャスターの作成、カスタマーサポート用のバーチャルチャットボットのペルソナ作成、プロフェッショナル育成用のトレーニングコースの開発、インタラクティブな会話型ビデオ広告キオスクの作成など、さまざまなユースケースを紹介した。

この新製品やMyHeritageとの提携は、明らかにD-IDの当初の方向性からは大きく異なっている(MyHeritageのアプリは一時的にAppleのApp Storeのチャートでトップになった)。2020年の5月頃までは、D-IDは従来のやりかたで資金調達を行っていたが、2021年の2月にはMyHeritageとの提携を開始し、その後GoodTrust(グッドトラスト)との提携を経て、Hugh Jackman(ヒュー・ジャックマン)監督の映画「Reminiscence(レミニセンス)」では、ワーナー・ブラザースとの提携により、ファンが予告編に自分の姿を入れることができるようになるといった派手な展開を見せた。

こうしたD-IDの方向転換はこれ以上なく劇的なものに見えるかもしれない、しかし技術的な観点から見ると、写真に命を吹き込むことに焦点を当てた新しい方向性は、同社がもともと開発してきた画像匿名化(de-identification)ソフトウェアとそれほど大きな違いはない。D-IDのCEOで共同創業者であるGil Perry(ギル・ペリー)氏は、この種のアプリケーションに関して、アプローチ可能な非常に大きな市場があることが明らかになったので、新しい方向性を選択したと話している。

関連記事:動画中の顔をぼかして本人同定を不可能にするプライバシー技術のD-IDが14.5億円を調達

ワーナー・ブラザースのようなビッグネームのクライアントや、比較的無名のブランドからApp Storeを席巻するアプリが出たことは、この評価を裏づけるものと言えそうだ。だがSpeaking Portraitsが狙うのは、さまざまな規模のクライアントだ。誰もがソース画像からフルHDビデオを作成し、録音された音声や、字幕を加えることができる。D-IDは英語、スペイン語、日本語に対応した製品をローンチするが、将来的には顧客の要望に応じて他の言語も追加していく予定だ。

Speaking Portraitsでは2種類の基本カテゴリーが提供される。そのうちの1つである「Single Portrait」(シングルポートレート)オプションは、頭は動くが他の部分は動かない映像を1枚の写真だけで作ることができる。こちらは、既存の背景を使っても動作する。

さらなるリアリティを追求したい場合には「Trained Character(トレインド・キャラクター)」というオプションがある。このオプションでは、希望するキャラクターの10分間のトレーニングビデオを、同社のガイドラインに沿って提出する必要がある。これには、独自の交換可能な背景を使うことができるという利点があり、キャラクターの体や手にいくつかのプリセットされた動作を加えるオプションもある。

Trained Characterを用いて作成されたSpeaking Portraitニュースキャスターの例を以下に示すので、そのリアルさがどのようなものかを見て欲しい。

今回のDisruptでペリー氏がライブで見せてくれたデモは、子どもの頃の自分の静止画から作られたものだった。この写真は、人形遣い役の人物が演じる顔の表情にマッピングされている。またこの人形遣い役は、ギル氏が現在の自分と若い自分が交わす対話の中で、Speaking Portrait版が話すスクリプトの声も担当していた。話し手の表情がどのようにアニメーションとして反映されるかは以下の動画でみることができる。

もちろん、たった1枚の写真から、どんなセリフも説得力を持って伝えることができるフォトリアリスティックな動画を作ることができるということは、ちょっと身の毛もよだつような話であることはいうまでもない。すでに、ディープフェイクの倫理性についてさまざまな議論が交わされているなかで、AIが現実的ではあるが人工的な結果を生み出した場合に、それを特定できるようにしようとする業界の取り組みも見られる。

Disruptでペリー氏は、D-IDは「この技術が悪いことではなく、良いことに使われるようにしたいと熱望しています」と述べ、その実現に向けて10月末にはパートナー企業とともに、Speaking Portraitsのような技術を使用する際の「透明性と同意」へのコミットメントをまとめた誓約書を発行する予定だと述べた。このコミットメントの目的は「ユーザーが自分の見ているものについて混乱することなく、同意を行う機会が与えられること」を保証することだ。

D-IDは、この種の技術の悪用について、利用規約や公式見解で保証したいと考えているが、ペリー氏はそれを「単独ではできない」という。同じエコシステムの他の企業にも、悪用を避けるための努力に参加するよう呼びかけているのはそれが理由だ。

画像クレジット:D-ID

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(文:Darrell Etherington、翻訳:sako)

写真やビデオの「出所」データで改ざんを防ぐTruepicがマイクロソフト主導ラウンドで約28億円調達

デジタル画像認証ソフトウェアプロバイダーのTruepic(トゥルーピック)はMicrosoft(マイクロソフト)のベンチャーファンドM12がリードしたシリーズBラウンドで2600万ドル(約28億円)を調達した。

Adobe、Sony Innovation Fund by IGV、Hearst Ventures、そしてStone Point Capitalの個人も同ラウンドに参加し、サンディエゴを拠点とするTruepicの2015年の創業からの累計調達額は3600万ドル(約39億円)になった。

フェイクかどうかを感知するのではなく、特許を取得している「保証された」カメラテクノロジーが本物であることを証明する、とTruepicはいう。同社のテクノロジーは写真やビデオを、その「出所」データ(オリジン、コンテンツ、メタデータなど)で、対象とする受信者に届く前に画像改ざんされないよう暗号技術を用いて保護する。

ダークウェブやソーシャルメディア、あるいは画像の時間やロケーションについてのメタデータを変更できるソフトウェアを介して購入できる偽りの写真や個人情報が増えている中で、同社のソフトウェアは写真がどこで撮影されたのかを認証し、巧みに操作されていないことを証明することができる、と同社は話す。

「我々のアプローチは、撮影された時点でのコンテンツの信憑性を認証するという点でユニークです。この手法は、『出所ベースのメディア認証』とも呼ばれていて、異常や撮影後の編集を感知するものとは異なります」とTruepicのCEO、Jeff McGregor(ジェフ・マクレガー)氏は語る。「フェイクの画像やビデオの感知は実行可能ではなく、スケーラブルでもないと考えています。出所ベースのメディア認証はユニバーサルなオンライン上のビジュアル信頼に向けた最も有望なアプローチです」。

Truepicのカメラテクノロジーはソフトウェアベースで、モバイルデバイス上で動く。マクレガー氏によると、デバイスのカメラで撮影された写真とビデオは、編集されていないオリジナルの画像であることが暗号化されて保証されており、日時や場所などの「信頼できる」メタデータも含まれているという。

13もの特許を持つTruepicのテクノロジーは特に、ますます増えている金融サービス企業の間で人気だと同氏は話す。例えば保険会社はリモートで保険請求を認証するのにTruepicのテクノロジーを使っている。これは新型コロナウイルス感染症のパンデミックの間、対面でのやり取りがとにかく避けられていた初期には特にかなり有意義だった。しかし他にも多くのユースケースがある、とマクレガー氏はいう。

Truepicは正しいことをしているに違いない。同社のテクノロジーはEquifax、EXL Service Inc、Ford Motor Company、Accion Opportunity Fund、Palomarなど100社超に使用されている。

Truepicの売上高は2020年、保険、銀行、クルマ、P2Pコマース、プロジェクト管理、国際開発産業などでの「クライアント数の劇的な成長」のおかげで300%超増えた、と同社は話す。ただ、マクレガー氏は具体的な売上高の公開は却下したため、売上高の300%成長がどれくらい大きかったのか知ることはできない。同社は現在、中核テクノロジーのディストリビューションのスピードに注力しているため、意図的にまだ黒字になっていない、と同氏は付け加えた。

同氏によると、信用できない写真やビデオがかなり広く出回っているため、Truepicのテクノロジーのユースケースは広範にわたる。同社の顧客には、デジタル写真やビデオコンテンツを取り入れており、かつそうしたコンテンツに高レベルの信用度を求める組織が含まれる。例えばTruepicは保険会社、銀行、P2Pコマース、オンラインマーケットプレイス、不動産とフランチャイズの組織、保証プロバイダー、クルマの会社などと協業している。同氏によると、一般的に住宅レンタルやニュースメディア、オンラインデーティング、ソーシャルメディア、eコマース、シェアリングエコノミー、従来型メディアなど、ビジュアルメディアに頼っているプラットフォームを持つ企業はTruepicのテクノロジーの恩恵を受けることができる。

「すべてのデジタルコンテンツのオリジンや信憑性が検証でき、それによってオンラインで視聴するものにより高い信頼を置ける世界をイメージしています」とマクレガー氏は語った。

M12プリンシパルのJames Wu(ジェームズ・ウー)氏は、オンライン上のディープフェイクのビデオや合成メディアの数はねずみ算式に増えていると指摘した。

「悪用され、巧みに操作されたメディアはネガティブな政治論や評判への影響、そして不正請求などにつながりかねません」とウー氏はメールで述べた。「合成メディアの普及は企業、特に確立されたブランドにとって増大しつつあるビジネスリスクであり、Truepicのようなソリューションは企業のエンド・ツー・エンドの詐欺管理戦略において不可欠なものになるでしょう」。

そして同氏は、Truepicは写真やビデオファイルに含まれるデータの完全性を証明する最も信頼性の高い方法であるとM12が考えている証明技術の「パイオニア」だと述べている。

「合成メディアにはかなり投資されてきましたが、コインの裏側、つまり合成メディアが悪用される場合を考えている人はごくわずかです。Truepicはオンライン上の真実性の共有を維持するためのツール提供において先頭を走っています」と同氏は語った。

Truepicは新たに調達した資金の一部を新プロダクトTruepic Lensの迅速なリリースに使う計画だ。Truepic Lensは「産業、ユースケース問わず」サードパーティのアプリで「信頼できる」画像撮影ができるようにする、とマクレガー氏は述べた。

「これはサービスを提供する上で信頼できるメディアを必要とするあらゆる顧客に向けた1つの統合ポイントを作り出します」。

同社はまた、現在展開している旗艦プロダクトTruepic Visionの流通を増やすのにも資金を使う。このプロダクトは、世界中のどこからでも信頼できる写真やビデオの「速攻の」レビューをリクエストできる「ターンキー」プラットフォームだ。

当然のことながら、同社は採用も進める。現在の従業員数は50人で、1年前から約25人増えた。今後18カ月で100人へと倍増するとマクレガー氏は見込んでいる。

画像クレジット:Truepic Lens / Truepic

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Nariko Mizoguchi

iPhone 13 Proのカメラに「マクロ」「暗所での撮影」「映画製作向け機能」のアップデート

Apple(アップル)はコンシューマ向けデバイスの写真撮影機能を向上させるという伝統を、米国時間9月14日に発表したiPhone 13とiPhone 13 Proも受け継いでいる。iPhone 13とiPhone 13 Proは、日本では9月17日21時から予約開始、9月24日に発売開始となる。

2020年発売のiPhone 12の背面カメラにはレンズが2つ、iPhone 12 Proには3つあった。これについてはiPhone 13とiPhone 13 Proでも踏襲されている。iPhone 13には広角(f/1.6絞り値)と超広角(f/2.4絞り値)のレンズが搭載され、これはiPhone 12と同じだ。これに対し、iPhone 13 Proはまったく新しいカメラシステムになっている。

関連記事:iPhone 13はバッテリー性能だけでなくはカメラ機能も向上、税込9万8800円から

iPhone 12 Proのメインのレンズの絞り値がf/1.6であったのに対し、iPhone 13 Proではf/1.5となり、明るさが足りない場所でのパフォーマンスが向上している。超広角レンズも同様で、iPhone 12 Proのf/2.4に対してiPhone 13 Proではf/1.8となった。このように絞り値が変更されたことで、バーやコンサート会場といった暗い場所でもこれまでより多くの光を取り込むことができ、画質の向上につながることが期待される。Appleは「超広角カメラは92%多くの光をとらえて」と表現しているが、これは実際にテストしたいところだ。

画像クレジット:Apple

最も注目されるのは、おそらく望遠レンズの向上だろう。絞り値こそiPhone 12 Proのf/2.4からf/2.8に変更されたが、iPhone 12 Proの望遠が52mm相当であったのに対しiPhone 13 Proでは77mm相当だ。このため、画質を犠牲にすることなく遠くのシーンにこれまで以上にズームできる。望遠レンズは、これまで対応していなかったナイトモードにも対応した。

iPhone 13 Proで利用できるマクロモードも発表された。超広角レンズとオートフォーカスシステムの連携で、2cmの距離まで寄れる。ここまで寄るのはプロ向けの、スマートフォンでないカメラでも難しい。ビデオや、さらにはスローモーションビデオもマクロ撮影ができるので、おもしろいオプションとなるだろう。

画像クレジット:Apple

フォトグラフスタイルとシネマティックモードも発表された。両方ともiPhone 13でもiPhone 13 Proでも利用できる。

フォトグラフスタイルは、写真がレンダリングされるとき必要なエリアだけをリアルタイムで編集する機能だ。4つのプリセットから1つを選んで構図を決め、シャッターボタンを押す前に仕上がりを確認できる。もちろんリアルタイムでフィルタをかけて撮る機能は以前からあるが、Appleによればフォトグラフスタイルはもっと先進的なテクノロジーで、機械学習を利用して被写体のスキントーンを損ねることなくインテリジェントに適用できるという。

画像クレジット:Apple

シネマティックモードにより、ビデオを撮影した後で背景のボケ効果を調整したりフォーカスを変えたりすることができる。この機能はどちらかというとプロの映画製作者向けのようだ。映画監督のKathryn Bigelow(キャスリン・ピグロー)氏と撮影監督のGreig Fraizer(グレイグ・フレイザー)氏が撮影しメイキングで語るビデオで、この機能が紹介された。キヤノンやニコンが心配するには及ばない。カメラであることの利点はこれからも常に存在するからだ。これに対して、こちらはスマートフォンのカメラだ。とはいえ、スマートフォンで撮影した映画がアカデミー賞で話題になったことがないわけではない。

iPhone 13の価格は税込9万8800円からで、エントリーレベルのデジタル一眼レフカメラとちゃんとしたレンズよりも高い。望遠レンズやマクロ撮影機能も備えたiPhone 13 Proは税込12万2800円からだ。

画像クレジット:Apple

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

写真SNS「Dispo」が自分の写真をNFTとして販売することに対するユーザーの関心を調査中

使い捨てカメラを模した写真共有アプリ「Dispo(ディスポ)」は、写真をNFT(非代替性トークン)として販売することに対するユーザーの関心を記録するためのテストを、米国時間9月13日より展開している。一部のユーザーは、自分の写真に「Sell(販売)」ボタンが表示されるようになり、それをタップすると、Dispoの写真を販売する機能が導入された際に通知を受けるための登録をすることができる。

Dispoの共同創業者でCEOを務めるDaniel Liss(ダニエル・リス)氏が、TechCrunchに語ったところによると、DispoはNFT販売をどのようにアプリに組み込むか、まだ決めかねており、そのためにユーザーを対象としたテストを先行して実施しているところだという。現時点では、Dispoがどのブロックチェーンを使用するのか、どこかのNFTマーケットプレイスと提携するかどうか、Dispoが売上の一部をどれだけ取るのか、ということなどはまだ決まっていない。

「このテストの結果から、Dispoアプリのネイティブな体験になると言っていいと思います」と、リス氏はいう。「いくつかの方法は考えられますが、Dispoの中にネイティブな体験として導入し、それがAPIを通じて他のプラットフォームに接続されるという形になるでしょう。そのプラットフォームは我々のパートナーとなるわけですが、コミュニティにとってはDispoアプリのネイティブな体験となります」。

画像クレジット:Dispo

NFT販売は、このソーシャルメディア・アプリの新たな方向性を示すものだ。Dispoというアプリは、翌朝9時にならないとユーザーが撮影した写真を見られないようにすることで、写真共有の体験を再定義しようとした。Dispoの視点によれば、このギミックはユーザーがより本物に近い形で写真を共有することに役立つという。1枚の写真を撮ったらそれでおしまいだからだ。何十枚も自撮りして、それらの中から自分の「最高の1枚」を投稿するという行為には適さない。しかし、このアプリは2019年12月に登場したばかりだが、すでに爆発的な人気と破壊的な論争の両方に直面している。

関連記事:性的暴行疑惑で写真SNS「Dispo」取締役ドブリック氏が退任、VCは「一切の関係を断つ」と決定

1年ほど前まで、このアプリは共同創業者でYouTuber(ユーチューバー)のDavid Dobrik(デヴィッド・ドブリック)氏にちなんで「David’s Disposables(デヴィッドの使い捨てカメラ)」と呼ばれていた。このアプリはリリース後1週間で100万回以上ダウンロードされ、App Store(アップストア)のチャートで1位を獲得。2021年3月には招待制を廃止し、ソーシャルネットワーク機能を搭載してリニューアルしたが、それからわずか数週間後、米国のメディア「Insider(インサイダー)」が、ドブリック氏のYouTubeでの悪ふざけ集団「Vlog Squad(ヴイログ・スクワッド)」のメンバーによる性的暴行疑惑を報じた。これを受けて投資会社のSpark Capital(スパーク・キャピタル)はDispoとの関係を絶ち、ドブリック氏はDispoを離れることになった。また、同社が2000万ドル(約22億円)を調達したシリーズAラウンドに出資したSeven Seven Six(セブン・セブン・シックス)や、Unshackled Ventures(アンシャックルド・ベンチャーズ)などの他の投資家は、Dispoへの投資で得た利益を、性的暴行の被害者を支援する団体に寄付すると発表した。

DispoがシリーズAの資金調達を認めた6月に、リス氏がTechCrunchに語ったところによると、ドブリック氏の同社における役割はマーケティング・パートナーであり、CEOはリス氏が当初からを務めているとのことだった。この騒動を受けて、同社は製品自体の改善に注力し、プロモーションからは一歩引いたとリス氏は述べていた。

アプリ分析会社SensorTower(センサータワー)のデータによると、Dispoは配信開始以来、全世界で推定470万インストールに達しているという。アプリのダウンロード回数が最も多かったのは、100万回以上インストールされた2020年1月だったが、次に多かったのは招待性を廃止した2021年3月で、同月には約61万6000人がDispoをダウンロードした。3月から8月末までの間に、このアプリは約140万回ダウンロードされており、2020年の同時期と比較して118%増となっている。ただし、2020年はこのアプリのメンバーシップが招待制によって限定されていたため、2021年1年の数字はさらに伸びると予想される。

画像クレジット:Dispo

今回、NFTを取り入れると発表したことで、Dispoは単に人々の写真を投稿するやり方を変えるだけでなく、プラットフォームとユーザーが作成するコンテンツの関係を変えることができると、リス氏は期待している。

「なぜNFTなのか?私たちの人生で最も強力な思い出には価値があります。それは私たちが作ったものだからこそ、経済的価値がある。これまでのソーシャルメディアは、そのことを認識していませんでした」と、リス氏はTechCrunchに語った。「その結果、多くのフォロワーを持つクリエイターが報酬を得るためには、企業に直接売り込むしかありませんでした。それはコンテンツ自体から利益を得ることとは対照的です」。

NFT販売をアプリに追加することは、Dispoにユーザーの売上から利益を得る方法を提供することになる。だが、これまでコミュニティを中心としてきたDispoの雰囲気に、それがどのような影響を与えるのかという疑問が残る。

「非常に大きな好奇心と関心があると思います」と、リス氏はいう。「しかし、このような問題や疑問もあるため、私たちはより多くのデータを必要としているのです」。

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画像クレジット:Dispo

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ツイッターがディスプレイいっぱいの写真・動画表示をテスト中

Twitter(ツイッター)は、より視覚的に没入感のあるユーザー体験の構築する方法を最新のテストで模索している。

フルワイドで表示される画像と動画は、同社が最近関心を示している方向性をさらに追究するものだ。Twitterは2021年初めに大画像の導入とトリミングコントロールを2つのモバイルアプリに導入した。多くの写真家やビジュアルアーティストは、Twitterが作品の共有によりフレンドリーなったと喜んでいた。

iOSでテスト中。
タイムラインの幅を超えたエッジ・トゥ・エッジのツイートで、写真やGIF、動画をより輝かせることができます。

Twitterは、2021年3月に写真と画像プレビューの大きな改善を初めてテストし、その2カ月後に大々的に展開したが、このテストプロダクトが定着するかどうかは、短い時間軸で判断する必要があった。

これまで左にかなり大きな余白ができていたのが、今回のテストでは、左から右へとフレームいっぱいにツイートが表示されるようになった。この変更により、画像や動画のサイズが大きくなり、フィードでの見栄えが良くなっている。また、ユーザーのプロフィール写真の右側にツイートが不必要に押し込まれることがなくなり、よりすっきりとしたモダンなデザインになっている。

この機能をテストするにあたり、Twitterは、従来のようにテキストだけで会話をするのではなく、写真や動画を使って会話して欲しいと考えている。結果は我々ユーザーの勝ちのようだが、Twitterのデザインがどう変わっても、必ずそれをけなすヘイトツイートを触発するのだ。そのうちみんな、表示が変わったことも忘れてしまうんだけどね。

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画像クレジット:Twitter

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)

純粋に「写真を楽しむ」だけの写真共有アプリGlassは有料だが公開前から人気、iOS版リリース

Instagram(インスタグラム)はそのフォーカスを買い物、ビデオへと変えてきており、同社の製品責任者Adam Mosseri(アダム・モセリ)氏は6月に「もはやInstagramは単なる写真共有アプリではない」と発言したときはニュースになった。しかしソーシャル写真共有エクスペリエンスを求めているフォトグラファーはどうすればいいのか。

Facebook(フェイスブック)とPinterest(ピンタレスト)でプロダクトデザイナーを務めたTom Watson(トム・ワトソン)氏によると、フォトグラファーはしばらくの間、ソーシャルネットワークに欠いていた。だからこそワトソン氏は、共同創業者のStefan Borsje(ステファン・ボルシュ)氏とともに、フォトグラファーのためのサブスクリプションベースiOSアプリ「Glass(グラス)」を開発した。

「私は常に写真を愛してきました。Flickr(フリッカー)がYahoo(ヤフー)に買収されたのは、私にとっては悲しい出来事でした。私はオタクのような写真コミュニティが大好きなのです」とワトソン氏はTechCrunchに語った。「そして写真コミュニティはモバイル分野に入り込むためにInstagramを手に入れました。しかしFacebookがInstagramを買収したときに私はFacebookにいたのですが、必然的に今日のような事態になるだろうということは目に見えていたはずです」。

広告が入る無料のソーシャルメディアに慣れている人にとって、アプリに月額料金を払うというのは馴染みがないかもしれない。Glassは月4.99ドル(約550円)あるいは年29.99ドル(約3300円)かかるが、14日間の無料トライアルができる。それでも、Glassはお試しする人のApp Store決済情報をすぐに確認するので、トライアル期間が終わる前にGlassを削除することを忘れるかもと懸念する人は利用をためらうかもしれない。しかしこのモデルは意図的だ。ワトソン氏とボルシュ氏は、メンバー5人だけのチームで、ベンチャー資金や広告収入なしにアプリを構築しようとしている。チームはフォトグラファーのコミュニティに応えたいだけなのだ。

「ソーシャルサブスクモデルで何か違うことを始め、ベンチャー資金なしに自力で展開したかったのです」とワトソン氏は話した。「ベンチャー資金を受け入れて、はるか遠くに行くと何が起きるかという例を過去に目にしてきました。大規模展開するためにフォトグラファーコミュニティからどんどん離れていきます」。

画像クレジット:Glass

アプリを開いた瞬間から、Glassが写真そのものに注力しているのがわかる。フォトグラファーをフォローすると、気を散らすものを最小限に抑えるよう投稿が画像のフィードに表示される。写真がスクリーンいっぱいに表示され、写真を右にドラッグすると誰が投稿したのかを確認できる。画像をクリックすると、キャプションやその写真がどのように撮影されたのかについての情報が表示される。コメントを通じてソーシャル活動ができるが、写真に対する「ライク(好き)」はない。これは意図的なデザインだが、一部のユーザーはたとえ後のブラウジングのために画像をブックマークするのに役立つだけだとしても「ライク」ボタンを求めている、とワトソン氏は話す。今後数週間以内に、Glassは写真のカテゴリーなどのディスカバリー機能を立ち上げる。また、ユーザーが機能をリクエストしたり、他のユーザーのアイデアに意思表示したりできるフィードバックフィードバックボードも設ける。もしGlassが提案を追求することを選択すれば「進行中」と表示される。

まだ開始段階にすぎないが、GlassはEXIFデータ提供によってすでに自らをInstagramやVSCOから切り離している。EXIFデータは、Glassが惹きつけたい「写真オタク」にとってキャンディのようなものだ。EXIFデータはフォトグラファーがどのカメラを使ったのか、写真のISO、絞り値、シャッタースピード、焦点距離を示す。こうしたデータとコミュニティ感覚は、Flickrが初期に人々を惹きつけた要素だったが、Yahooが最大1テラバイトのデータを無料ユーザーに提供したとき、コミュニティというより個人的なアーカイブになった。そしてSmugMugが2018年にYahooからFlickrを買収したとき、無料ユーザー向けの写真は最大1000枚のみとし、有料プランにアップグレードしなければ無料ユーザーの写真を削除するかもしれないと警告してサービスを限定的にしようとした。

Glassはまた、アプリでさまざまな画像サイズを扱えるようにすることでフォトグラファーにアピールしている。最大アスペクト比は16:9で、これは標準のカメラ写真のサイズに対応する。しかしInstagramでは、四角の画像モチーフから移行した後ですら、大半のカメラからトリミングなしに縦写真を投稿することはできない。VSCO同様、Glassも各ユーザーのフォロワー数を表示しないが、コメントを見ることはできる。何人のフォロワーを抱えているかを見ることはできなくても、自分のアカウントを誰がフォローしているかはわかる。

「これは安全のために重要だと考えました。もし誰かがあなたをフォローすると、あなたはそのフォロワーが誰なのかを知る必要があり、ブロックできなければなりません」とワトソン氏は話した。「我々は最初からブロックしたり報告したりする機能を構築したかったのです」。

同氏は、これまでのGlassアプリのダウンロード数を共有するのは却下したが「反応に極めて満足している」とのことだ。同アプリは8月にウェイトリストを設け、9月1日からすべてのiOSユーザーへ提供を開始した。ウェイトリストの目的は熱狂を生み出すためではなく、むしろユーザーエクスペリエンスをスムーズなものにし続け、負荷がかかりすぎないようにするためだった。8月にウェイトリストが始まったとき、ワトソン氏はGlassが毎日数百もの招待状を送っているとTechCrunchに語った。

「私は長い間インターネットを利用してきました。そしてかつては心地よくて安全な場所があるという風に感じていました。このサブスクモデルをとることで、写真サービスが再びそういう風に感じられる場所になることを願っています」と話した。

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画像クレジット:Glass

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップルのRealityKit 2で開発者はiPhone写真を使ったAR用3Dモデル作成が可能に

Apple(アップル)はWorldwide Developers Conferenceで、RealityKitの大きいアップデートを発表した。デベロッパーがAR(拡張現実)体験の開発を始めるためのテクノロジー群だ。RealityKit 2の公開によって、デベロッパーはAR体験を開発する際にビジュアル、オーディオ、アニメーションをより正確にコントロールできるようになる、とAppleは述べた。しかし最も注目すべきなのは、Appleの新しいObject Capture APIがアップデートされ、iPhoneだけを使って3Dモデルを数分で作成できるようになったことだ。

Appleはデベロッパー向けの講演で、すばらしいARをアプリを作る上で最も難しいのは3Dモデルを作るプロセスだと指摘した。これまでなら数千ドル(数十万円)と何時間もかかっていた作業だ。

新ツールを使うと、デベロッパーはiPhone(またはiPad、デジタル一眼、あるいはドローンでも)だけを使い、被写体を下からを含むあらゆる角度から撮影して2D画像シリーズを作ることができる。

次にmacOS Monterey(モントレー)上でObject Capture APIを使い、わずか数行のコードで3Dモデルを作れる、とAppleは説明している。

画像クレジット:Apple

まず、デベロッパーはReality Kitで新規のフォトグラメトリーセッションを開き、画像をキャプチャーしたフォルダーを指定する。次にプロセスファンクションを呼び出して3Dモデルを要求された精細度で生成する。Object CaptureはAR Quick Lookに最適化したUSDZファイルを生成することができる。デベロッパーがiPhoneとiPadのアプリやウェブサイトにバーチャルあるいは3Dオブジェクトを追加できるシステムだ。3Dモデルは、Xcodeを書いてReality ComposerのARシーンに追加することもできる。

Appleは、Wayfair(ウェイフェア)、Etsy(エッツィー)などのデベロッパーがObject Captureを使って現実世界に存在する物体の3Dモデルを作っていると語った。オンラインショッピングが大規模なARアップグレードを迎えつつある兆候だ。

たとえばWayfairは、Object Captureを使って同社の売り手が商品のバーチャル表現を作るためのツールを開発している。これでWayfairユーザーは今よりも多くの商品をARプレビューできるようになる。

画像クレジット:Apple(Wayfairのツールのスクリーンショット)

Appleは、Maxon(マクソン)、Unity(ユニティー)などのデベロッパーが、Cinema 4DやUnity MARSのような3Dコンテンツ作成アプリの中で、Object Captureを使って3Dコンテンツを作っていることも話した。

RealityKit 2のアップデートには他に、デベロッパーがレンダリングパイプラインを厳密にコントロールしてARオブジェクトのルック・アンド・フィールを微調整するカスタムシェーダー、資源のダイナミックローディング、ARシーンの資源を管理するEntity Component System、RealityKitベースのゲームでARワールドをジャンプしたりスケーリングしたり探検したりできる機能などがある。

Shopify(ショッピファイ)のMikko Haapoja(ミッコ・ハーポヤ)氏というデベロッパーは、新しいテクノロジー(下記参照)をテスト中で、iPhone 12 Maxを使って撮影したリアルワールドのテスト結果をTwitterでシェアした。

自分でテストしてみたいデベロッパーは、Appleのサンプルアプリを、MacにMontereyをインストールして試すことができる。Object Captureに必要な写真を撮るためには、カメラアプリのQloneやApp Storeからダウンロードしたどの画像キャプチャー・アプリケーションでも使うことができる、とAppleはいう。秋にはコンパニオンアプリのQlone MacもObject Capture APIを利用するようになる。

現在、App StoreにはARKitアプリが1万4000以上あり、9000以上のデベロッパーが開発している。全世界で10億台以上AR内蔵のiPhoneとiPadが使用されていることから、Appleは世界最大のARプラットフォームを提供していることになる。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:AppleWWDC2021WWDCARRealityKit写真

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

EC商品のリモート写真・動画撮影を容易にするSoonaがシリーズAで約11.1億円を調達

eコマースのエコシステムでますます高まるコンテンツのニーズを満たすことを目指すスタートアップSoonaは、Union Square Venturesが主導するシリーズAラウンドで1020万ドル(約11億1000万円)を調達したと発表した。

2019年にSoonaについての記事を書いたとき、同社のモデルは、24時間以内に動画や写真を提供できる撮影の演出に焦点を当てていた。このスタートアップは現在もオースティン、デンバー、ミネアポリスで撮影スタジオを運営しているが、共同創業者兼CEOのLiz Giorgi(リズ・ジョルジ)氏によると、パンデミックの間に、Soonaは完全なバーチャル / リモートモデルにシフトしたという。顧客はSoonaに商品を郵送し、その後、リモートで撮影の様子を見てすぐにフィードバックを提供し、実際に欲しい写真(各39ドル、約4200円)やビデオクリップ(各93ドル、約1万円)に対してのみ料金を支払うというものだ。

場合によっては、スタジオが必要ないこともある。ジョルジ氏によると、Soonaのフォトグラファーと撮影クルーの30%は自宅で仕事をしているという。

Soonaは現在、Lola Tampons、The Sill、Wild Earthなど、4000社以上の顧客と取引しており、2020年の収益は400%増加した。ジョルジ氏は、より大規模な対面での撮影が可能になったとしても、多くの顧客にとってこのアプローチは理に適っている、と語る。

「オンラインで販売する商品でビジュアルを必要としないものはありませんが、すべてのビジュアルが1日がかりの大規模な撮影を必要とするわけではありません」と同氏はいう。

画像クレジット:Soona

ジョルジ氏は、Soonaのアプローチが「新しいレベルのスケーラビリティ」をもたらしたと考えている。彼女は次のように付け加えた。「Soonaのスタッフはみな、リモート撮影は効果的だと信じています。効率的なだけでなく、ブランドマネージャーをマイアミから飛行機に乗せて、ニューヨークの倉庫で1日過ごさせる必要がなくなり、よほど楽ですからね。(従来の方式は)コストが高いだけでなく、参加者全員にとって時間がかかり、疲れるプロセスでした」。

今回の資金調達は、120万ドル(約1億3000万円)のシードラウンドに続くものだ。ジョルジ氏は、今回のシリーズAによって、Soonaはより多くのコラボレーションツールを備えたサブスクリプション製品を開発し、どのような種類のビジュアルコンテンツが最も効果的かについてのデータを増やすことができるという。

「eコマースのビジュアル・エコシステムを初めから終わりまで支配するチャンスがあります」と同氏は語る。

またジョルジ氏は、投資家にセクシャルハラスメントや差別の苦情に直面したことがあるかどうか開示することを義務づける「candor clause(率直条項)」をSoonaが引き続き採用していることも指摘した。この条項は現在、人種差別、身障者差別、反LGBTQ差別をめぐる苦情にも拡大されている。

「これはある意味、トラブルメーカーの関与を防ぐためのゲートですが【略】投資家と創業者とのより深い結びつきを促すものです」とジョルジ氏は語った。「これにより私たちは、自分たちの価値観や、世界の見方について話し合うことができます。資本やキャップテーブルについて多くのことを語るのと同時に、平等や正義についても話し合えるわけです」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Soonaeコマース資金調達写真写真編集動画撮影

画像クレジット:Soona

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(文:Anthony Ha、翻訳:Aya Nakazato)

ハッセルブラッドX1D II 50Cレビュー、100万円超のレンズキットを持ち人がいない街中へ

放置されたスクールバスに潜り込み、荒廃した廊下に不法侵入し、つかの間の雷雨を避けて、夜遅くまで誰もいないチャイナタウンの通りをさまよった。夏の2週間、私はこの上なく幸せだった。

ニューヨーク市は封鎖されていた。狭いアパートに隔離されていた私は、意気消沈して落ち着きがなかった。何か創造的なことをしたいと強く願っていた。ありがたいことに、レビュー用のHasselblad(ハッセルブラッド)X1D II 50Cが届いたので、スタジオの上司たちの承認を得て、ソーシャルディスタンスを守りながら屋外での撮影に出かけることにした。

花や建物などの日常的な写真を撮るのは、1万ドル(約105万円)超のカメラキットにはもったいないので、代わりに友人と私は楽しくて小さなプロジェクトに参加した。それは、私たちの好きな映画にインスパイアされたポートレートを撮影するというものだ。

画像クレジット:Veanne Cao

マスクと手指消毒液を用意して、X1D II 50Cと80mm F1.9レンズ(被写体に近寄らずクローズアップ撮影するのに最適)を使って、ニューヨークのあまり馴染みのない風景の中でその性能を試してみた。

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最後の写真について面倒に巻き込まれる前に言っておくと、Alex(アレックス)とJason(ジェイソン)はプロのスタントマンで、持っているのは小道具のゴム製の拳銃だ。彼らは香港映画の傑作「Infernal Affairs(インファナル・アフェア)」(スコセッシのリメイクよりずっと良い)のラストシーンを再現している。

このカメラは、いくつかのアップグレード(大型化して反応も改善された背面のタッチディスプレイ、整理されたメニュー、テザリング機能、速くなった起動時間とシャッターレリーズ)を受け、価格と使いやすさの点で、従来より若干親しみやすくなっているもののX1D IIは基本的に先代モデルと変わらない。だから私は、標準的なレビューは省いた。

画像クレジット:Veanne Cao

それは何であり、何でないか

X1Dに関する最も一般的な不満は、オートフォーカスの遅さ、シャッタースピードの遅さ、バッテリーライフの短さだった。X1D IIではこれらの点が改善されているが、それほどではない。私はこのラグを邪魔だと思うよりも、性急でなく落ち着いた撮影スタイルのために脳を切り替えることにした(嬉しい副作用だ)。

X1Dのレビューでも言及したが、最近ではApple(アップル)をはじめとするスマートフォンメーカーが、簡単にすばらしい写真を撮影できるようにしている。そんな手軽さが、日常の平凡さを過剰に捉える文化を生み出した。必要以上にたくさん撮ってしまう。私も同罪だ。私のiPhoneのカメラロールにある画像の90%は、間違いなく「撮り捨て」も同然と言えるだろう(残りの10%は私が飼っている犬の写真で、彼はすばらしくフォトジェニックだ)。

しかし、X1D IIは決して簡単なカメラではない。時にはイライラすることもある。初心者であれば、基本的なこと(ISO、F値、シャッターを切るタイミング)を覚える必要があるかもしれない。だが、それに見合う価値はある。1枚の写真が良く撮れたときには、圧倒的な満足感が得られる。しかもその写真は、5000万画素で、細部までしっかりと描き込まれており、壁に飾る価値がある。X1D IIに大金をつぎ込んだからといって、すぐに良い写真家になれるわけではない。だが、そうなるための励みにはなるはずだ。

スタジオの人工的な照明や不自然なセットのない屋外での撮影は即興の練習になった。私たちは実存の街灯やネオンや陽光を求めて街中を歩き回り、撮影に適した場所を発見したり、あるいは上手くいかない場合は場所を変えたりした。

私たちは目的を持ち、探索していた。

このカメラを使った2週間から私が得たもの、それは「一旦止まって、自分の行動が意味あるものにすること」である。

レビューに使用したレンズキット:税別1万595ドル(約112万円)
ハッセルブラッド X1D II 50C ミラーレスカメラ ボディ:5750ドル(約61万円)
ハッセルブラッド 80mm F/1.9 XCD レンズ:4845ドル(約51万円)

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Hasselbladカメラ写真レビュー

画像クレジット:Veanne Cao

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(文:Veanne Cao、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

写真の完全性を確保するNumbers Protocolのブロックチェーンカメラアプリ「Capture」

オンラインでの誤情報やフェイクニュースの拡散は、公共の福祉に危険な影響を及ぼす。誤情報との闘いは困難で、大統領選挙前にPew Researchが実施した調査によると、米国人の73%は主要テック企業がプラットフォームの悪用を防ぐ能力についてほとんど、あるいはまったく信用していないという。ブロックチェーン技術を使ってオンラインコンテンツの信憑性を守るオープンソースのStarling Framework for Data Integrityが公開され、写真やビデオの「出生証明書」を作成して変更をすべて追跡できるようになっている。Startling Frameworkの共同作成者が台北を拠点に創業したスタートアップのNumbers Protocolは、この技術を商品化して幅広く普及するよう取り組んでいる。

Numbersは現在、CESの台湾テックアリーナパビリオンでブロックチェーンカメラアプリ「Capture」を紹介している。このアプリはApp StoreGoogle Playストアからダウンロードできる(訳注:本稿日本語記事公開時点で、日本のApp Storeでは未公開)。

ジャーナリズム、特に市民ジャーナリズムがCaptureアプリのユースケースであることは明らかだが、オンラインで共有されている画像は自分が作ったものだと証明したい人にとっても有効だ。Numbersはこのアプリにビデオカメラ機能などを追加していく予定だ。

台湾のスタートアップ、Numbers Protocolが開発しているブロックチェーンカメラアプリ「Capture」のスクリーンショット

Captureアプリケーションで撮影した写真には、ブロックチェーンで証明されシールされたメタデータが付加される(ユーザーが正確な位置情報を共有したくないときなどにはプライバシーの設定を変更できる)。その後は、誰かが編集ソフトで編集するなど写真に変更が加えられると追跡され記録される。

共同創業者のTammy Yang(タミー・ヤン)氏はTechCrunchに対し、Numbersはアプリにビデオ機能を追加し、また証明済みコンテンツを公開できるチャンネルを開設する計画で、情報産業を変えることを目指していると語った。

Numbersを始める前、ヤン氏はスタンフォード大学と南カリフォルニア大学ショア財団の取り組みであるStarling Frameworkに携わっていた。ショア財団は大量虐殺や大規模な暴力から生き延びた人々の証言を保存しており、Starling Frameworkのテクノロジーは写真とビデオの保護のために開発された。Starling Frameworkは2020年3月の米国大統領予備選挙の際に、ロイターのジャーナリストが写真の撮影、検証、保管をするのにも使われた(Starling FrameworkにはFilechain、Hala Systems、Protocol Labsも協力している)。

デジタル一眼レフカメラやAdobe Photoshopなどのソフトを利用しているフォトジャーナリストが多いため、Starling Frameworkはショア財団およびロイターと協力してそのテクノロジーを両者のワークフローに統合した。Captureアプリはこのテクノロジーを幅広く使えるようにするために開発された。

ヤン氏は、フェイクニュースや誤情報によって写真の完全性を確保する必要性が一般に認識されるようになったと語る。ブロックチェーン技術を使ってデータやコンテンツを保護する企業は他にもあるが、Numbersは撮影された時点で写真を証明しその後のすべての変更を記録し続けることに的を絞っている。

「我々はカメラそのものに着目しているので、写真を撮影した時点ですでに完全性が確保されています。カメラアプリで写真を撮影し、その写真がコンテンツプラットフォームにコピーされたら、出所を証明するのは極めて難しくなります。Facebookから写真を持ってきてブロックチェーンに登録しても意味がありません。Captureアプリで撮影すれば即座にブロックチェーンに登録される点がまったく異なります」とヤン氏は述べている。

カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Numbers Protocol写真CES 2021

画像クレジット:d3sign/Moment / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)