Zoom・Teams・TikTok対応、AIで自分の外観をDXできる「xpression camera」正式版リリース―1.5億円の資金調達も

Zoom・Teams・TikTok対応、AIで自分の外観をDXできる「xpression camera」正式版リリース―1.5億円の資金調達も

「学習し模倣するAI」を「想像し創造するAI」へ進化させることをミッションに掲げるテック企業EmbodyMe(エンボディーミー)は、ビデオ会議などで自分の映像を別のものに置き換えられる「xpression camera」(エクスプレッションカメラ)の正式版をリリースした。WindowsとMacに対応し、無料で使うことができる。アプリはこちらからダウンロードできる。

また同社は、FreakOut Shinsei Fund、DEEPCORE、キャナルベンチャーズ、山口キャピタルを引受先として、1億5000万円の資金調達を実施したことも発表した。

xpression cameraは、使いたい画像が1枚あれば、それをAIにより自分の外観と置き換えて、リアルタイムでコミュニケーションができるようになるというツール。Zoomのほかに、Teams、YouTube、TikTokなどあらゆるビデオアプリで利用できる。たとえばパジャマ姿でも、スーツを着た自分の画像に置き換えてリモート会議に参加するということが可能になる。自分だけでなく、顔として認証されるものなら、絵画や動物の写真を使うこともできる。

 

2020年9月からベータ版を提供していたが、AIのコアエンジンを一新してクオリティーを高め、バーチャル背景などの機能も追加した。映像の録画・読み込み・画像検索・バーチャル背景の編集が可能な有料版の「Pro Plan」もある。さらに、企業向けの「Enterprise Plan」の提供も予定しており、現在はパイロットプログラムへの参加企業を募集している。

EmbodyMeは、「最終的にはAIで目に見えるあらゆるものを誰もが自由自在に作り出せるツールになることを目標とし、今まで想像もできなかったようなまったく新しいメディア、業界をも創造していきます」と話している。

TikTokが新しい動画作成ツール「TikTok Library」でGIFのコレクションを提供するGIPHYと提携

TikTokは米国時間3月29日、新しいアプリ内作成ツール「TikTok Library」を発表した。クリエイターがエンターテインメントコンテンツにアクセスしたり、トレンドに参加したりしやすくなることを期待している。当初は、GIPHY Clips(ジーフィークリップス)と呼ばれる音声付きGIFのコレクションなど、GIPHY(ジーフィー)から厳選されたコンテンツがライブラリに掲載される予定だ。時間の経過とともに、TikTokは追加のコンテンツソース、オーディオやサウンド、テキストテンプレート、その他のTikTokクリエイターのコンテンツでライブラリを拡張するとしている。

ただし同社は、そうした取り組みのために将来的にどのようなパートナーと提携するのかについては言及を避けた。

2019年にGIPHY Videoとして開始された今日のGIPHY Clipsは、テレビや映画のスタジオ、ゲームメーカー、レコードレーベル、スポーツリーグ、ニュースメディアなどのエンターテインメントパートナーが、GIPHYのプラットフォーム上で適切にライセンスされたコンテンツを共有するための手段だ。この機能は時間とともに拡大し、音声付きGIF(短編動画としても知られている)を活用してGIPHYの数億人のデイリーアクティブユーザーにリーチしたいと考える何千ものコンテンツメーカーが参加するようになった。これらのGIPHY Clipsは、GIPHYの開発者向けツールセットであるGIPHY SDKを介して、ウェブ上のリンク、メッセージングアプリ内、Slackなどの職場用ツール、その他のサードパーティアプリケーション内のどこでも共有することが可能だ。

画像クレジット:TikTok

TikTokによると、さし当たってはリアクション、引用、人物、アイコニック・モーメントといったGIPHY Clipsのカテゴリーをサポートする。

リアクションは、誰かの生の感情をとらえたGIFで、引用は著名人の印象的なキャッチフレーズや格言だ。人物は、有名人やスポーツ選手などファンを抱える人に特化したカテゴリーだ。そしてアイコニック・モーメントは、スポーツの名プレーや授賞式のスピーチなど、大きなイベントでの忘れられない瞬間だ(おそらく、私たちが3月27日にアカデミー賞授賞式で目撃したものなど)。

TikTokへの統合には、GIPHYの幅広いライブラリからの数百万のGIFに加えて、数万のGIPHY Clipsライブラリの一部が含まれると同社の広報担当者は述べた。

TikTokはすでにソーシャルビデオアプリで多くのクリエイティブツールを提供しているが、クリエイターの自己表現をサポートする新しい方法を探し続けているという。そこで、GIPHYとの統合が実現した。

この機能を使うには、TikTokのユーザーはアプリのカメラ画面の垂直サイドバーにある新しい「ライブラリ」アイコンをタップする。ライブラリに入ると、トレンドのコンテンツをスクロールしたり、検索バーを使ってより具体的なものを探したりすることができる。使いたいコンテンツを選んだら、好きな長さにクリップし、撮影画面に戻って動画の撮影を続けることができる。

画像クレジット:TikTok

TikTokによると、ライブラリ機能はまずAndroidの一部のマーケットで展開され、iOSでは来週、そして今後数週間で世界中のより多くのTikTokユーザーへと拡大される予定だ。

もちろん、Facebook(フェイスブック)の最大の脅威の1つとなっているTikTokが、Facebookがかつて4億ドル(約490億円)で買収した会社のコンテンツを活用して短編動画アプリを改良しているという皮肉もそこにはある。しかし、Facebook、現在のMeta(メタ)は英国の競争市場庁(CMA)が反競争的との視点で買収取引を調査したため、GIPHYを完全に統合することを阻止されている。CMAは2021年11月、MetaにGIPHYを売却するよう求める判断をした。Metaは現在、その判決を不服として控訴している。しかし、もしMetaがGIPHYを完全に自社に統合することが許されていたら、このようなTikTokの統合は進んでいたのだろうかと思わざるを得ない。

公平を期して言えば、これはTikTokにとって初めてのGIPHY統合ではない。TikTokは以前、Green ScreenでStickersGIFsを立ち上げた。しかし、GIPHYの動画を活用するのは今回が初めてだ。

TikTokはGIPHY統合をより広範な機能の始まりにすぎないとしているが、考えられる将来のパートナーについての詳細がないため、この追加はまだ初期段階のようだ。「TikTok Library」と呼ぶことで、単純なGIPHY SDKの統合よりもずっと興味深いものに聞こえる。

さらに、この機能がより完全なものになる前にLibraryを発表することで、TikTokは今週末のアカデミー賞授賞式とそれに付随するハイライトや修羅場といった最新のポップカルチャー・モーメントの勢いにすばやく乗ることができ、これらはすでに数百万回試聴されたTikTokビデオに組み込まれている。

画像クレジット:Nur Photo / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Pinterestがクリエイター向けファンドへの投資を大幅に追加

競合各社がクリエイターに熱を上げる中、Pinterest(ピンタレスト)は米国時間3月28日、Creator Fundへの当初の投資を大幅に増やし、まだ評価を得ていないクリエイター層に対し現金での支援、広告のクレジット、その他のリソースとして追加で120万ドル(約1億4800万円)を投じると発表した。同社は2021年に50万ドル(約6200万円)のCreator Fundを開始すること、および新しいコンテンツポリシーとクリエイター向けツールを発表していた。ただ、Pinterestが投資を増やしクリエイターとの関わりを強化するものの、Meta(メタ)やYouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)、Snap(スナップ)といったソーシャル大手の大がかりな取り組みに比べると、その規模はまだ小さい。

Pinterestは2021年4月にCreator Fundを発表し、同年秋には米国でクリエイターの報酬としてさらに2000万ドル(約24億6000万円)を投じると発表した。この報酬は「チャレンジ」への参加に対してクリエイターに直接支払われる。ただしこの取り組みはCreator Fundの一環ではないとされている。同社は、Creator Fundは資金と教育の両方のリソースを提供して、まだ評価を得ていない層のクリエイターを支援することに特化していると説明している(TechCrunchの問い合わせに対し、同社は新たに投資する120万ドル[約1億4800万円]のうちどの程度を現金で支援するのかについて明らかにしなかった)。

PinterestはCreator Fundの拡張にともない、四半期ごとに5週間のサイクルをコンテンツのテーマを変えてクリエイターに提供する。テーマはファッションとビューティー、ウェルネス、ライフスタイルとホーム、フードが予定されている。2022年の4サイクルのうち最初のサイクルではファッションとビューティーを取り上げ、このサイクルでは初のブランドパートナーとしてL’Oréal USA(ロレアルUSA)の後援を受ける。Creator Fundの参加者はPinterestが提供するトレーニングを受けられる他、L’Oréal USAから美容業界のインサイトとこの分野における専門家のサポートも提供される。参加するクリエイターは現在募集中だ。

Creator Fundの参加者は、現金での支援と広告クレジット、機材の提供を受け、さらにブランドパートナーになるチャンスやクリエイター向けカンファレンスへの参加、さらにPinterestのプロダクトをいち早く目にする機会もあると同社は述べている。

当初のファンド、そして以前に発表された2000万ドル(約24億6000万円)の報酬よりも大幅に増額されたが、それでもクリエイターに対するPinterestの取り組みは競合に遅れをとっている。

比較のために挙げると、TikTokは2020年に独自のクリエイターファンドを2億ドル(約246億円)で立ち上げたが、向こう3年間で10億ドル(約1230億円)以上にまで拡大するとしている。Metaも10億ドル(約1230億円)のクリエイター向けボーナスプログラムを発表した。YouTubeはTikTokへの対抗策としてYouTubeショートのクリエイター向けとして2021年に1億ドル(約123億円)のファンドを発表したが、過去3年間で合計300億ドル(約3兆6900億円)を超えるクリエイターへの幅広い投資を喧伝している。そしてSnapも最近、TikTokに似たSpotlightのクリエイターに対し、2021年に2億5000万ドル(約307億5000万円)を支払ったと述べた。

これらに対し、Pinterestはクリエイターに対する取り組みを始めたばかりだ。この1年間ほど、同社はそのプラットフォームをインスピレーションやアイデア、販売のための画像のピンボードから、動画や動画に関連する収益化の取り組みを通じてクリエイターのコミュニティに資するものにシフトしようと試みている。2021年5月にはクリエイター向け動画ファースト機能でTikTokとストーリーをミックスしたような「アイデアピン」を正式に発表した。Pinterestユーザーは、BGMやトランジション、さまざまなインタラクティブ要素など他のソーシャルプラットフォームと似たツールでクリエイティブなコンテンツを録画し、編集できる。しかしTikTokの動画とは異なり、Pinterestのアイデアピンは、例えばクリエイターがレシピやDIYの製作過程などを共有するページといった動画以外のコンテンツも組み合わせられるようになっている。

2021年秋にPinterestは、ビデオのピンを簡単にスクロールできる「Watch」タブをアプリに追加した。この取り組みがどの程度効果を上げているかは、今のところ明らかにされていない。The Informationは最近、PinterestはオンラインショッピングプラットフォームのVerishopを買収しようとしたが、Pinterestが買収されると取り沙汰される中で決断は先延ばしになったと報じた。Verishopは買収に乗り気ではなかった。

Pinterestによれば、同社Creator Fundプログラムを修了した参加者は平均で60%フォロワーが増えたという。しかし比較の基準がないので、クリエイターの実際の成果やもっと広い意味でのPinterestへの影響はなかなか理解できない。

Pinterestは、2022年後半には米国以外にもCreator Fundを拡大する計画であるとしている。

画像クレジット:Pinterest

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

写真やビデオのデジタル創作プラットフォームPicsart、新APIで開発者向けにクリエイティブツールを提供

デジタルクリエイションプラットフォームであるPicsart(ピクスアート)は、新しいAPIプログラム「Picsart for Developers」を開始したと米国時間2月9日に発表した。Picsartは、消費者とプロフェッショナルの両方を対象に、写真やビデオの編集をより楽しく、より身近にするためのデジタル制作・編集ツールを提供している。同社によると、世界中の消費者がカスタムビジュアル製品や体験をビジネスに求めている中、PicsartはAPIの新規提供により、あらゆる規模の企業がそのニーズに応えられるよう、同社の技術にアクセスできるようにしているという。

これらの新しいAPIにより、企業はPicsartのAIを活用したクリエイティブツールを自社のプラットフォームに直接実装できるようになった。AIを活用したAPIには、背景除去機能、品質を落とさずにコンテンツを拡大・強化するアップスケール機能、任意のソース画像の見た目を転送してスタイルを格上げするスタイルトランスファー機能などが含まれる。画像処理APIには、写真を際立たせるためのフィルターや、明るさやコントラストなどの設定を変えることができるアジャスト機能がある。また、画像処理を高速化するアップロード機能も搭載している。

Picsart for Developersは、デジタル広告、ウェブサイト構築、カスタムマーチャンダイジングなどのクリエイティブ企業を含む8社のパートナーとともに開始される。パートナーは、Photobook(フォトブック)、TPS Engage(TPSエンゲイジ)、Clos(クロス)、Amaze(アメイズ)、Make Your Move(メイク・ユア・ムーブ)、The Flat Lay(フラット・レイ)、Etch4U(エッチ・4U)、Smiley(スマイリー)の8社。Picscartによると、これらの企業との統合は現在稼動している。今後数カ月の間に、招待制でさらに多くのパートナーを追加する予定だ。

「私たちのビジョンは、あらゆるクリエイターをエンパワーすることであり、Picsartは革新的なAI、写真、動画編集機能で市場をリードしています。APIを通じて当社の技術を開発者に提供することは、活況を呈するクリエイター経済を支援できるエキサイティングな方法です」と、Picsartの創業者兼CEOであるHovhannes Avoyan(ホバナス・アボヤン)氏は述べた。「デジタル創作のスピードや、特にジェネレーションZからのコンテンツをパーソナライズし、他と差をつけたいという要望は、より深いクリエイティブな体験を提供することが、あらゆる企業に求められているということを意味します。我々のAPIはそれを可能にします」。

画像クレジット:Picsart

Picsartは2018年にEFEKT(旧D’efekt)を買収して動画市場に参入し、動画を活用するソーシャルメディアクリエイターやeコマースショップを中心に、近年利用者が急増している。2021年12月、Picsartはアプリ内で編集された動画が1億8000万本以上となり、前年比70%増を記録したと発表している。

今回の発表は、Picsartが先日、研究開発会社のDeepCraft(ディープクラフト)を買収したことにともなうものだ。この買収は、現金と株式の両方を組み合わせたもので、7桁台の金額(数億円)だが、正確な条件は明らかにされていない。Picsartは、DeepCraftのAI技術人材と、コンピュータビジョンと機械学習におけるその躍進が、Picsart自身のAI技術を強化し、同社のサービスにおける最近の動画作成の増加をよりよくサポートするのに役立つと述べた。また、同チームは、PicsartのAI研究開発部門であるPAIR(Picsart AI Research)にシニアリソースを追加することで、Picsartを補完することができる。

Picsartは2021年8月、ソフトバンクのVision Fund 2(ビジョン・ファンド2)が主導する1億3000万ドル(約150億円)のラウンドを調達したと発表し、ユニコーンの地位を獲得した。この資金注入により、同社の評価額は10億ドル(約1154億円)の大台に乗った。PicsartのCOOであるTammy Nam(タミー・ナム)氏はTechCrunchに対し、同社には数百万人の加入者がおり、このプラットフォームが成長する余地はたくさんあると語っていた。

画像クレジット:Picsart

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

Artiphonのビデオ編集アプリ「Orbacam」、同社製インターフェースなしで音楽制作もできる機能を追加

TechCrunchはここ何年もArtiphon(アーティフォン)を密着的に追ってきた。2020年後半、筆者はこの音楽スタートアップの最新のスマート楽器Orbaを気に入った。決して複雑な楽器ではないが、楽しい小さな携帯型サンプル / MIDIインターフェースとして、世界的なパンデミック時にクリエイティブに時間をつぶすには最適な方法だ。

関連記事:専門的な知識なしで音楽が作れる1万円のガジェットが楽しい

2021年10月には、ハードウェアインターフェースを利用してクリエイティブなビデオ編集ができるアプリOrbacamを追加し、Orbaの芸の幅を広げた。

「音楽は常に多感な体験であると信じています。誰でもすぐに遊べるよう、聴覚、視覚、触覚に訴えるようOrbacamをデザインしました」と、同社の創業者でCEOのMike Butera(マイク・ブテーラ)氏は当時述べた。「音楽をソーシャルコンテンツと同期させることの威力を目の当たりにしてきましたが、そのほとんどは他人の曲を動画に貼り付けているだけです。今、人々は完全に自分自身のものである音楽ビデオを作成することができます」。

同社は米国時間2月8日、アプリの2.0バージョンをリリースした。数多くの新たなアップグレードがあり、 特に画面上の演奏機能の追加が目を引く。これは小さな機能だが、Orbaのハードウェアデバイスに類似したアプリ内機能を提供するもので、このサービスを試すための障壁となる99ドル(約1万1000円)を取り除く。画面上のレイアウトは、Orbaの円形8キーレイアウトを模倣している。

「音楽制作も、他のメディアと同じように、すぐにアクセスできるようにしたいのです。私たちはためらうことなく1日中、写真やビデオを撮影しています。そして今、Orbacamでどこにいてもすぐに音楽制作ができるようになりました。表現力豊かで美しいものを作るのに必要なのは携帯電話と少しの時間だけです」とブテーラ氏は話す。

画面上のインターフェースにより、ユーザーはiOSデバイスでソーシャルメディア用の楽譜をリアルタイムにすばやく作成することができる。また、80年代のVHSにインスパイアされたGlitchフィルターなど、ビデオ用の新しいエフェクトも多数用意されている。Artiphonは、この新しいインターフェースが、同社のハードウェアへの入り口となることを期待しているに違いない。そして、もしあなたがすぐに使ってもいい99ドルを持っているのなら、それは楽しいものだ。

画像クレジット:Artiphon

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

話者映像とPC画面を組み合わせ「非同期コミュニケーション」を支援するQudenのzipunkが5000万円調達、正式版も公開

B2BビデオコラボレーションSaaS「Quden」(クデン)を提供するzipunk(ジパンク)は2月7日、シードラウンドとして5000万円の資金調達を行ったことを発表した。引受先はOne Capital。同時にプランや機能を拡充した正式版を2022年2月よりリリースしたことを明らかにした。

調達した資金は、「プロダクト開発体制の強化」「PLG(Product-Led Growth)モデルの実践を通じたグロースサイクルの確立」「ユースケース・事例などのコンテンツ制作」、またこれらに必要な採用活動にあてる。

Qudenは、話者の映像とPC画面を自由に組み合わせた動画をワンクリックで作成・共有できるSaaS。テクニカルサポートやサービスの機能説明といったカスタマーサクセス業務に活用することで、顧客対応効率や顧客満足度が改善できるとしている。また、社内トレーニング用動画コンテンツや業務フィードバックに用いれば、繰り返し発生する定型業務やビデオ会議を削減でき、組織の生産性が向上するという。

同社は、Qudenを単なる画面録画ツールではなく「時間や場所に制約のない働き方を推進するコミュニケーションインフラ」と捉え、社内外のあらゆるワークフローに活用されるサービスを目指しているという。代表取締役CEOの兵藤佑哉氏は、「業務コミュニケーション手段として『非同期×動画』というフォーマットを活用することで、業務の中断を招く同期的(≒リアルタイム)なコミュニケーションを減らし、異なる時間帯や場所で働くメンバーとの協働がよりスムースになると考えています」とコメントしている。

またこの2022年2月にフリープラン(無料)と、より多くの機能を備えたチームプラン(月額750円)を用意し正式に公開した。フリープランの利用の際は、カード情報などは不要。話者映像とPC画面を組み合わせたビデオメッセージを作成・共有可能なQudenのzipunkが5000万円調達、正式版もローンチ

ジパンクは2019年12月に設立されたスタートアップ。「『働く』をもっと自由に」というミッションを掲げ、Qudenの開発と運営を行っている。

話者映像とPC画面を組み合わせ「非同期コミュニケーション」を支援するQudenのzipunkが5000万円調達、正式版も公開

B2BビデオコラボレーションSaaS「Quden」(クデン)を提供するzipunk(ジパンク)は2月7日、シードラウンドとして5000万円の資金調達を行ったことを発表した。引受先はOne Capital。同時にプランや機能を拡充した正式版を2022年2月よりリリースしたことを明らかにした。

調達した資金は、「プロダクト開発体制の強化」「PLG(Product-Led Growth)モデルの実践を通じたグロースサイクルの確立」「ユースケース・事例などのコンテンツ制作」、またこれらに必要な採用活動にあてる。

Qudenは、話者の映像とPC画面を自由に組み合わせた動画をワンクリックで作成・共有できるSaaS。テクニカルサポートやサービスの機能説明といったカスタマーサクセス業務に活用することで、顧客対応効率や顧客満足度が改善できるとしている。また、社内トレーニング用動画コンテンツや業務フィードバックに用いれば、繰り返し発生する定型業務やビデオ会議を削減でき、組織の生産性が向上するという。

同社は、Qudenを単なる画面録画ツールではなく「時間や場所に制約のない働き方を推進するコミュニケーションインフラ」と捉え、社内外のあらゆるワークフローに活用されるサービスを目指しているという。代表取締役CEOの兵藤佑哉氏は、「業務コミュニケーション手段として『非同期×動画』というフォーマットを活用することで、業務の中断を招く同期的(≒リアルタイム)なコミュニケーションを減らし、異なる時間帯や場所で働くメンバーとの協働がよりスムースになると考えています」とコメントしている。

またこの2022年2月にフリープラン(無料)と、より多くの機能を備えたチームプラン(月額750円)を用意し正式に公開した。フリープランの利用の際は、カード情報などは不要。話者映像とPC画面を組み合わせたビデオメッセージを作成・共有可能なQudenのzipunkが5000万円調達、正式版もローンチ

ジパンクは2019年12月に設立されたスタートアップ。「『働く』をもっと自由に」というミッションを掲げ、Qudenの開発と運営を行っている。

AIが自動で動画内の顔やナンバープレートにぼかし加工し匿名化、プライバシーを保護するビデオツールのPimlocが約8.7億円調達

英国のコンピュータービジョン関連のスタートアップであるPimloc(ピムロク)は、動画の匿名化を迅速に行うAIサービスを販売するために、顔やナンバープレートのぼかしを自動化したり、その他の一連のビジュアル検索サービスを提供したりするなど、事業内容を強化してきた。同社は今回、新たに750万ドル(約8億7000万円)のシード資金を調達したと発表。このラウンドはZetta Venture Partners(ゼッタ・ベンチャー・パートナーズ)が主導し、既存投資家のAmadeus Capital Partners(アマデウス・キャピタル・パートナーズ)とSpeedinvest(スピードインベスト)が参加した。

このスタートアップ企業は、2020年10月にも180万ドル(約2億1000万円)のシード資金を調達しているが、今回の資金は欧州と米国での事業拡大と、データ法制の広がりや生体認証のプライバシーリスクに関する世論の高まりへの対応に使用されるという。後者に関しては、一例として顔認識技術のClearview AI(クリアビューAI)に対するプライバシー面からの反発などを挙げている。

Pimlocは営業、マーケティング、研究開発チームを強化するとともに、動画のプライバシーとコンプライアンスに焦点を当てた製品ロードマップの拡大のために、この資金を投じると述べている。

同社が狙うビジネスニーズは、小売業、倉庫業、工場などの業界で、安全性や効率性を高めるためにビジュアルAIの利用が拡大していることに焦点を当てている。

しかし、AIを活用した職場の監視ツールの増加は、労働者のプライバシーリスクを生み、リモートでの生体認証を導入する企業にとっては、これが法的リスクや風評被害の原因となる可能性がある。

そこでPimlocは、AIがプライバシーのために機能する第三の方法を提案している。それは「生産効率を高めるために使われるビジュアルデータを匿名化し、労働者のプライバシーを優先するために役立てる」というものだ。これについて、企業と協議しているという。

Pimlocによると、同社の「Secure Redact(セキュア・リダクト)」は、SaaSとしてまたはAPIやコンテナを介して販売されており、現地のビデオワークフローやシステムに統合することができる。この製品は、データプライバシー規制(欧州の一般データ保護規則やカリフォルニア州の消費者プライバシー法など)に準拠したビデオ証拠を提供しなければならない団体で、すでに使用されているという。

Pimlocは、顧客数を明らかにしなかったものの、CEOのSimon Randall(サイモン・ランドール)氏はTechCrunchに次のように語った。「欧州と米国を中心に輸送、製造、教育、健康、自動走行車、施設管理、法執行機関など、さまざまな分野で多くのユーザーにご利用いただいています。興味深いのは、そのすべてが同じニーズを持っているということです。つまり、CCTVでも、ダッシュボードでも、装着式カメラの映像でも、いずれもデータプライバシーやコンプライアンスのために映像の匿名化を必要としているのです」。

画像クレジット:Pimloc

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Instagram、すべての動画で自分のリール動画と他ユーザー動画を一緒に録画できる「リミックス」可能に

Instagram(インスタグラム)は米国時間1月20日、短いリール動画だけでなく、アプリ上のあらゆる動画コンテンツのリミックスが可能になると発表した。同社は2021年3月、TikTok(ティックトック)のデュエットのInstagramバージョンである「リミックス」を正式に発表している。この機能は、Instagramリールのプラットフォーム上で他のコンテンツと交流、反応、コラボレーション、ハイライトする手段として、ユーザーが自分のリール動画と他のユーザーの動画を一緒に録画することを可能にする。現在、Instagramは、アプリ上で公開されているあらゆる動画がリミックスの対象となっていると述べている。しかし、これはこれから公開される動画にのみ適用され、古いコンテンツには適用されない。

同社は、リミックスがリールのユーザーに受け入れられているのを見て、この拡張は理に適っていると述べている。クリエイターが「コンテンツを再発明」し、他の人とコラボレーションするための方法をもっと提供したいと考えたのだ。リール以外の動画をリミックスする場合でも、クリエイターは、コラボ、ナレーション、エフェクト、オーディオツールなど、リールのクリエイティブツール一式を利用することができる。

新機能を利用するには、本アップデート実施後に公開されたInstagramの動画の右上にある3点メニューをタップする。そこから「Remix this video」を選択し、自分の投稿を録音するか、スマートフォンのカメラロールから動画をアップロードすることになる。クリエイターは、相手の動画の全部または一部をリミックスし、リミックスの一部としてダウンロードすることが可能だ。リミックスされた動画は、自分のリールを共有することで、どこでも見ることができるようになる。

この機能の拡大により、より多くのリミックスが促され、Instagramリールのコンテンツが増えることは間違いないが、すべてのInstagramクリエイターが、自分の動画コンテンツがこのように再利用されることに前向きであるかどうかは不明だ。参加したくない人は、アカウント設定から自分の動画がリミックスされないようにする必要がある、とInstagramは述べている。これは「Reel and Remix Controls」の設定欄で可能で、リールとフィードビデオの両方でリミックスのオン / オフを切り替えることができるようになった。ただし、この新機能は、すべてのユーザーがデフォルトで「オン」に設定されている。

また、一部の動画にリミックスを適用し、他の動画には適用しないようにしたいクリエイターは、設定をオンのままにしておけば、動画単位でリミックスを無効にすることもできる。

画像クレジット:Instagram

公開動画へのリミックスの開始により、Instagramはどうやら、公開アカウントを持つすべての人が「クリエイター」になりたいと思っており、自分のコンテンツが他のユーザーによって再利用されることに前向きであると想定しているようだ。しかし、必ずしもそうとは限らない。多くのInstagramユーザーが、最初のサインアップの際に、自分のアカウントをデフォルトで公開するように設定しただけで、そうすることで自分のコンテンツがより多くの人に公開されてしまう可能性があることに気づいていなかったかもしれない。

残念ながら、TikTokとの競争力を高めるために、自分のコンテンツが再利用されるよう自動で設定する仕様にしているのはInstagramが初めてではない。YouTube(ユーチューブ)がTikTokのライバルであるYouTubeショートを立ち上げたとき、クリエイターが他人の動画から音声をサンプリングして自分の動画で使用できるようにしたのである。Instagramは、そこからさらに一歩踏み込んだのだ。

画像クレジット:Instagram

リミックスの変更とは関係ないが、Instagramはまた、ユーザーが自分のプロフィール上で予定されているライブのトピック、日時をハイライトできるようにすることを発表した。これにより、ユーザーはライブの閲覧や申し込みが容易になり、クリエイターは必ずしもイベントを宣伝するためにフィード投稿を作成する必要がなくなる。

これらの新機能は、現在すべてのInstagramユーザーに展開されている。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Akihito Mizukoshi)

広告クリエイティブ運用クラウドのリチカがTikTok for Businessと連携、「運用型クリエイティブパッケージ」提供

広告クリエイティブ運用クラウドのリチカがTikTok for Businessと連携、「運用型クリエイティブパッケージ」を提供開始

広告クリエイティブ運用型クラウド「リチカ クラウドスタジオ」を運営するリチカは1月19日、ショートムービープラットフォームの「TikTok」(ティックトック)において、TikTok For Businessの監修のもと「運用型クリエイティブパッケージ」の提供を開始すると発表した。

TikTok For Businessは、広告代理店や制作会社を通さずにTikTokに広告を出稿できるセルフサーブ型広告のプラットフォーム。企業・ブランドと関心事や新しい興味の対象を探すオーディエンスを結びつけることで、広告の枠組みを超えたコミュニケーションを実現させ、認知拡大や顧客獲得といったビジネス課題にアプローチする。

リチカ クラウドスタジオは、デジタル広告やSNS用途で動画や静止画を量産・運用できる「運用型クリエイティブクラウド」。配信面に最適化したクリエイティブを制作・検証・改善が可能で、大手事業会社や広告代理店を中心に400社以上に導入されている。

TikTokはユーザー数の増加とともに広告媒体としての需要も高まっているものの、成果に結びつく広告クリエイティブの研究はなされておらず、最適解が見つからないという課題があった。その状況を受けリチカは、TikTok For Businessの監修のもと、今回の「運用型クリエイティブパッケージ」の提供に至った。TikTokへの出稿を希望する広告主に対してリチカ クラウドスタジオを活用し、TikTokに最適化したクリエイティブを制作。大手事業会社や広告代理店のデジタルマーケティング支援を行ってきた実績を元に、成果につながる広告クリエイティブを提供する。

以下は、広告クリエイティブのサンプル。

広告クリエイティブ運用クラウドのリチカがTikTok for Businessと連携、「運用型クリエイティブパッケージ」を提供開始広告クリエイティブ運用クラウドのリチカがTikTok for Businessと連携、「運用型クリエイティブパッケージ」を提供開始

実在しているような合成アバターがしゃべるプレゼン動画を簡単に作れるSynthesiaの技術

AIを利用して合成ビデオを作成するスタートアップ企業のSynthesia(シンセシア)は、不気味さとすばらしさの微妙な境界線をうまく渡り歩いている。

同社は米国時間12月8日、Kleiner Perkins(クライナー・パーキンス)が主導するシリーズBラウンドを5000万ドル(約56億8000万円)でクローズしたと発表した。このラウンドには、GVおよび既存投資家のFirstmark Capital(ファーストマーク・キャピタル)、LDV Capital(LDVキャピタル)、Seedcamp(シードキャンプ)、MMC Ventures(MMCベンチャーズ)も参加した。

Synthesiaは、単なるテキストやスライドを使ったプレゼンテーションを、しゃべるアバター付きのビデオに変えることができる。ユーザーは俳優の演技から作られたすでに用意されているアバターを利用することもできるし、動画をアップロードして数分で自分自身のアバターを作ることもできる。また、ユーザーは録音した自分の声をアップロードすることもでき、その声を使って何でも言えるように変換させることができる。

このスタートアップ企業は、インターネット上の強力なツールのほとんどが悪用可能であるという事実を認識しているので、誰でもこのプラットフォームを利用できるようにするのではなく、企業顧客のみに限定している。同社の顧客は、主にトレーニング用ビデオにこのツールを使用しているというが、その他にもチームへの月例報告や、通常は電子メールで送られてくる情報の配信などにSynthesiaを使っているという。

おもしろいことに、創業者のVictor Riparbelli(ビクター・リパルベリ)氏は、ユーザーの行動は必ずしも当初の予想とは一致しなかったと述べている。ビデオ制作部門で多く利用されるというよりも、むしろ組織内の他の部門の人々がこのツールのパワーユーザーになっているのだ。

「Synthesiaを導入する以前は、PowerPoint(パワーポイント)でスライドデッキを作成したり、Word(ワード)で文書を書いたりしていた人が、今では実際に、動画コンテンツを制作することができるようになっています」と、リパルベリ氏はいう。「これこそが、AIの観点から私たちを急速に成長させている重要な点ではないかと思います」。

4月に1250万ドル(約14億2000万円)のシリーズA資金調達を実施して以来、Synthesiaはユーザーが独自のアニメーション話者の作成をさらに容易にする機能を追加しており、現在は1000種類のカスタムアバターがこのプラットフォーム上で使われている。リパルベリ氏は、顧客の一例としてErnst & Young(アーンスト・アンド・ヤング)を挙げた。この企業では、35人のパートナーがそれぞれのアバターを持ち、社内コミュニケーションと顧客とのコミュニケーションの両方に向けてビデオを作成しているという。

この「誰でもビデオを作ることができる」というコンセプトは、Canva(キャンバ)に似た雰囲気を強く感じさせる。評価額が400億ドル(約4兆5000億円)を超えたオーストラリアのスタートアップ企業であるCanvaは、デザイン部門以外の組織に、何でもデザインできる能力を解放した後、ロケットのように急成長した。Canvaは最近、独自のビデオ製品も発表しており、既存のデザインやスライドデッキをアニメーション化し、生き生きとしたビデオに変えることに力を入れている。

Synthesiaはさらに一歩進んで、無名の俳優や自分の会社のCEOなど、まるで実在の人物のように見えるアバターを使ったビデオを作成することができる。

このような難問に取り組んでいる企業はSynthesiaだけではない。イスラエルのD-IDという会社は、Disrupt 2021(ディスラプト2021)で実際にデモを行い、人物の静止画を動画コンテンツに変換する方法を披露した。

つまり、いくつかの意味で競争が始まっているのだ。AIやアバターを使って動画作成を容易にしようとする企業は、リアリティを高めたり、感情表現に順応性を持たせるといったことで競うだけでなく、ユーザーの安全性や自社プラットフォームの信頼性を確保することにも力を入れなければならない。

この種のツールが、多くの人々に誤解を与えたり、危害を加えたりするために使われる可能性があることは明白であり、このようなツールを作成する企業は、それが公正に使用されるということを保証する責任がある。

Synthesiaでは、明確な同意なしに誰かを合成することはないと明言している。また、この技術には同社が完全にコントロールしているオンレール体験を通してのみアクセスできる。

それはともかく、近い将来、あなたの部署の責任者やCEOのように見えるけれど実際は本人が出演していないビデオを見ても驚いてはいけない、ということだ。

画像クレジット:Synthesia

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(文:Jordan Crook、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

広告クリエイティブ運用クラウドのリチカがCAMPFIREと連携、クラウドファンディングを支援するPR動画サービス開始

広告クリエイティブ運用型クラウドのリチカがCAMPFIREと連携、クラウドファンディングを支援するPR動画サービスを提供開始

広告クリエイティブ運用型クラウド「リチカ クラウドスタジオ」を運営するリチカは12月9日、クラウドファンディング事業の企画・開発・運営のCAMPFIREとの提携を発表した。クラウドファンディングのプロジェクト概要やプロジェクトオーナーの想いを動画で伝え、目標金額達成を支援する「プロジェクトPRムービー」の提供を開始する。

CAMPFIREは2011年のサービス開始以来、ジャンルや規模を問わず数多くのプロジェクトを支援。これまでのプロジェクト掲載数は5万9000件以上、支援者数は延べ630万人以上、流通金額は520億円に達している。

リチカが手がけるリチカ クラウドスタジオは、デジタル広告やSNS用途で動画や静止画を量産・運用できる「運用型クリエイティブクラウド」。配信面に最適化したクリエイティブを制作・検証・改善することが可能で、大手事業会社や広告代理店を中心に400社以上に導入されている。

今回のリチカとCAMPFIREの連携によって提供されるプロジェクトPRムービーは、クラウドファンディングのプロジェクトオーナー向けのサービス。プロジェクトオーナーからの依頼をもとに、リチカ クラウドスタジオでプロジェクトの概要やリターン紹介など、様々な用途の動画を最短3営業日で提供。プロジェクトオーナー自身が動画の告知コンテンツを作るハードルの高さを解消する。完成した動画はCAMPFIREのプロジェクトページだけでなく、SNSなどでも活用が可能。動画の掲載による支援額の伸長、目標金額達成率の向上を支援するサービスとなっている。

 

ソフトバンク出資のユニコーンPicsArtがR&D企業DeepCraftを買収、AI・動画編集機能の強化狙って

ソフトバンクが出資しているデジタルクリエイションプラットフォームで、2021年8月にユニコーン企業の仲間入りを果たしたPicsArt(ピクスアート)は、米国時間12月2日、R&D企業であるDeepCraftを買収することを発表した。今回の買収は、現金と株式の組み合わせで、7桁(数百万ドル、数億円)規模の金額とのことだが、正確な条件は公表されていない。

PicsArtは現在、コンシューマーとプロ両方に向けて、写真やビデオ編集をより楽しく、親しみやすいものにするためのさまざまなデジタル制作・編集ツールを提供している。PicsArtは、DeepCraftが持つAI技術分野の人材と、同社のコンピュータービジョンおよび機械学習(ML)における画期的な技術が、PicsArtのAI技術を強化し、近年のPicsArtのサービスにおける動画作成の成長をサポートするものと考えている。また、チームは、PicsArtのAI研究開発部門であるPAIR(PicsArt AI Research)にシニアレベルのリソースを追加して補完するのにも役立つとしている。

アルメニアに拠点を置くDeepCraftは動画・画像処理に特化した企業で、2017年に設立された。ちなみに、PicsArtは同国初のユニコーンだ。DeepCraftの共同創業者であるArmen Abroyan(アルメン・アブロヤン)CEOとVardges Hovhannisyan(ヴァルジス・ホフハニシャン)CTOは、AIと機械学習に20年以上を費やしており、その専門性は地元コミュニティでよく知られている。アブロヤン氏はこれまで、アルメニア共和国ハイテク産業省の副大臣、RedKiteのリードAIアーキテクト、Synopsys(シノプシス)のシニアソフトウェア開発者などを歴任してきた。一方、ホフハニシャン氏は、Synopsysで13年間、シニアR&Dエンジニアとして活躍した。

DeepCraftでは、Krisp、PatriotOne、さらにはアルメニア政府など、多くのクライアントと契約ベースで仕事をしていた。これらの仕事は終了し、チームはエレバンにあるPicsArtのオフィスで仕事を始めることになる。今回の買収により、DeepCraftの機械学習および映像分野のシニアエンジニア8名が、PicsArtに正社員として入社する。

PicsArtは、2018年にEFEKT(旧D’efekt)を買収して動画市場に参入し、近年、利用者が急増している。特に、動画を利用するソーシャルメディアのクリエイターやECショップに同社のアプリが採用されている。2021年、PicsArtのアプリで編集された動画は1億8千万本を超え、前年比で70%増となっている。現在、数千種類のエフェクトと数十種類の動画編集ツールを提供しており、AIやクラウド技術の進化に合わせてこのラインナップを増やしていく予定だという。

PicsArtは、DeepCraftのスキルセットと技術的な専門知識が、2022年に重要な焦点となるであろう動画のサポートを前進させるのにどう役立つかに特に関心を寄せている。

ただし、PicsArtは、今回の買収でDeepCraftから特定のIPを取得するわけではない、と同社はTechCrunchに語っている。

PicsArtは、DeepCraftとはさまざまな技術開発で協力関係にあったため、今回の買収に先立ち、すでに関係を築いていた。

PicsArtの共同設立者兼CTOであるArtavazd Mehrabyan(アルタバズド・メフラビヤン)氏はこう述べている。「DeepCraftはユニークで高度な技術を持つエンジニアのチームであり、当社はすでに1年以上彼らと協力して当社のコア技術を構築してきました。当社の動画機能を進化させるためにさらなる投資を行うにあたり、DeepCraftのチームが動画の未来を築く上で重要な役割を果たすことを確信しています」。

DeepCraftとの取引は、8月に同社がソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)主導で1億3000万ドル(約146億9000万円)のシリーズCラウンドを調達して以来、PicsArtにとって初の買収となる。そのラウンドにより、同社は2019年に約6億ドル(約678億円)だった評価額からユニコーンの地位に引き上げられた。

画像クレジット:PicsArt

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

テスラが完全自動運転のテスターに事故時の映像収集の許可を求める

Tesla(テスラ)の最新のFSD(Full Self-Driving、完全自動運転)では、事故や「重大な安全上のリスク」が発生した場合に、車外と車内のカメラで撮影された映像を同社が収集することへの同意をドライバーに求めている。Electrekの報道によると、同社が特定の車両とドライバーに映像記録を求めるのは初めてのことだ。

TeslaはこれまでにもFSDの一環として映像を収集してきたが、それはAI自動運転システムの訓練と改善のためにのみ使用されていた。しかし、今回の新契約によると、同社は映像を特定の車両に関連づけることができるようになる。「FSDベータを有効にすることで、私は、重大な安全リスクや衝突などの安全に関する事案が発生した際に、Teslaが車両の外部カメラやキャビンカメラからVIN(車両識別番号)に関連する画像データを収集することに同意します」と契約書には書かれている。

FSDベータ版を有効にすることで、私は、重大な安全リスクまたは衝突のような安全に関する事案が発生した場合に、Teslaが車両の外部カメラおよびキャビンカメラからVINに関連する画像データを収集することに同意します。

Electrekが指摘するように、この文言は、FSDシステムが事故の原因とされた場合に備えて、Teslaが証拠を確保したいことを示していると考えられる。また、重大な問題をより迅速に検出し、修正するためにも使用される可能性がある。

FSD 10.3は、これまでのベータ版よりも広範にリリースされたが、不当な前方衝突警告や予期せぬ自動ブレーキなどの問題が発生したため、すぐに撤回された。当時、CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、このような問題は「ベータ版ソフトウェアでは予想されること」とツイートし「社内QAですべてのハードウェア構成をすべての条件でテストすることは不可能であり、それゆえ公開テストを行う」と付け加えた。

しかし、公道を走る他のドライバーも、知らず知らずのうちにベータテスターになっている。米国道路交通安全局は、11月3日にカリフォルニア州ブレアで発生した事故について、FSDが原因で衝突事故を起こしたというドライバーの訴えを現在調査している。このオーナーは、FSDが原因でModel Yが誤った車線に入り、他の車に衝突して双方に大きな損害を与えたと主張している。

Teslaは、ドライバーセーフティースコアが98点以上のさらに多くのユーザーに新しいベータ版をリリースする。これまでベータ版のリリースは、スコアが100点満点のドライバーに限られていた。同社は、この機能を利用するために月々199ドル(約2万3000円)、または一括1万ドル(約115万円)をドライバーに課しているが、約束していた自律走行実現の期限を守れなかった。現在、FSDシステムはレベル2とされており「完全な自動運転」に必要なレベル4には程遠い。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のSteve DentはEngadgetの共同編集者。

画像クレジット:Tesla

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(文:Steve Dent、翻訳:Nariko Mizoguchi

小売・製造・物流・介護などデスクレスワーカーが働く現場向け動画教育サービスのTebikiが8億円のシリーズA調達

現場向け動画教育プラットフォーム「tebiki」を運営するTebikiは11月16日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による8億円の資金調達を発表した。引受先はグロービス・キャピタル・パートナーズ。調達した資金は、主にチームの拡大にあて、開発・営業・カスタマーサクセス・マーケティング・デザイナーなどの全職種で積極採用を行う。

tebikiは、小売・サービス・製造・物流・介護・飲食といった、デスクを持たない社員(デスクレスワーカー)が働く「現場」向けクラウド型動画教育プラットフォーム。

難しいシステム操作を現場に強いるのではなく、作成から編集まで誰でも最新動画技術を直感的に使いこなせるUIを採用。現場のOJTをスマホで撮影するだけで、音声認識技術で字幕が自動生成され、シーンの削除・静止などの動画編集、音声吹き込みや図形挿入、自動翻訳が可能。また、動画閲覧データを自動分析し誰がどこまで習熟したかを可視化し、リアルタイムで教育の進捗を管理できるという。

ビジネス動画編集クラウドVideo BRAINが視聴分析含む動画配信機能追加、作成した動画を自社サイトなどに埋め込み可能に

オープンエイトは11月15日、クラウド型ビジネス動画編集「Video BRAIN」(ビデオブレイン)に、作成した動画を自社サイトなどへ表示させることができる配信機能と視聴回数や平均視聴時間などが分析できる機能をリリースした。

Video BRAINは、AIのサポートにより誰でも簡単にストーリー性のある動画を制作できるクラウドサービス。今回追加された機能により、Video BRAIN上で発行されたHTML埋め込みタグを自社サイトなどに貼り付けるだけで動画プレイヤーが設置できるようになり、閲覧者側は再生ボタンをタップするだけで視聴可能となる。動画投稿サイトの埋め込み動画とは違い、広告が表示されたり、関係のない動画がリコメンド表示されたりといったことはない。動画ファイルはVideo BRAIN側のセキュアな環境で保存されるため、動画コンテンツを保存しておくストレージや配信用のサーバーを用意する必要もない。

また、SNS投稿・分析サービス「Insight BRAIN」が動画視聴分析にも対応。HTML埋め込みタグを利用し公開した動画や公開用URLにより発行した動画に関して、視聴回数や平均視聴時間など視聴に関するKPIがリアルタイムに可視化および分析可能になった。分析情報は、CSV形式ファイルとして書き出し可能。

これら機能による配信と分析の利用イメージとしては、自社サイトでの動画版プレスリリース公開、またメディア側にHTML埋め込みタグを送付し記事内に貼り付けてもらうなどを挙げている。採用向けHRコンテンツ、オンラインイベント向け資料動画、マニュアル動画などの配布と視聴ログ計測などにも活用できるという。

2015年4月設立のオープンエイトは、「AI × SaaSであらゆる企業の情報流通戦略の成長ドライバーとなる」ことをコンセプトとするコンテンツテクノロジーカンパニー。動画広告事業および動画メディア事業で培った動画コンテンツ制作・配信ノウハウとAI技術を組み合わせ、Video BRAINやInsight BRAINを開発した。また、自然言語処理とコンピュータービジョンを中心とする独自のAI技術を有し、「OPEN8 CORE TECHNOLOGY」としてアルゴリズム・ソフトウェアモジュール群をAPIの体裁で提供している。

TikTokが開発者向けVideo Kitをデスクトップ、ウェブ、コンソールでも使えるように拡張

米国時間10月27日、TikTok(ティックトック)はこれまでモバイルプラットフォームに対応していた開発者向けのVideo Kitを、ウェブ、デスクトップ、コンソール用アプリの開発にも使えるように拡張すると発表した。また合わせてClipchamp、Combo、Grabyo、Kapwing、Mobcrush、LG U+など多くの他社製アプリが新たにTikTokと連携することも明らかにした。


Video KitはTikTokのソリューションで、他社製のツールやアプリを連携させる「TikTokに共有」が含まれる。これにより他社製アプリの編集プラットフォームからビデオファイルをTikTokに直接アップロードできる。2019年に公開された「TikTokに共有」は、TikTokの開発者向けプログラムで初めて提供された機能だった。このプログラムではその後、Login KitやSound Kitなどの新しいツールも提供されている。

現在「TikTokに共有」はAdobe Premiere Rush、Picsart、Enlight Videoleap、Momento GIF Makerなど多くのツールから利用できる。このようなアプリは、TikTokアプリより高度な編集をしたいプロのクリエイターに多く使われている。

関連記事:TikTokが開発者向け新ツールの提供開始、サードパーティーアプリの統合を拡大

デスクトップやウェブのツールにも拡大することで、TikTokはプロのクリエイターや、さらにはブランドや企業にもリーチを広げようとしている。例えばMicrosoft(マイクロソフト)は最近Clipchamp買収し、Microsoftの生産性ソフトウェアのラインナップにビデオの制作・編集ソフトウェアが加わった。Microsoftはビデオについて、企業がアイデアのピッチやプロセスの説明、チームメンバーとのやりとりに使う新しいタイプの「ドキュメント」と呼んでいる。

Comboのプラットフォームはクリエイターが時間をかけずにコンテンツを再利用できるように作られていて、ストリーミングサービスのハイライトやクリップをTikTok用のビデオにできる。クラウドビデオ制作プラットフォームのGrabyoは、放送局やメディアパブリッシャーが放送、デジタル、ソーシャルプラットフォームのすべてに向けてライブでリアルタイムのビデオコンテンツを制作、編集、配信するツールを提供している。

他には、Super League Gaming傘下のMobcrushはゲーマーやライブストリーマー向けのツールを提供し、Kapwingのビデオエディタにはクリエイティブチームが共同作業をするためのツールが含まれている。LG U+が提供するコラボレーションプラットフォームのU2には、2021年中にクリエイターがビデオのストーリーボードをチームとともに扱える機能が搭載される予定だ。

TikTokは、新しいツールに関心のある開発者はdevelopers.tiktok.comにアクセスして利用を開始できると述べている。

画像クレジット:Lionel Bonaventure / AFP / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

トップクリエイターから学べるライブ動画プラットフォームのBrightが16億円調達

ファンたちがお気に入りのクリエイターや著名人とライブで会話をすることができるライブ動画プラットフォームBright(ブライト)が新たに1500万ドル(約16億円)の資金を調達したと発表した。この調達ラウンドは、同社の共同創設者でタレントマネージャーのGuy Oseary(ガイ・オザリー)氏がAshton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏とともに設立したファンド、Sound Ventures(サウンド・ベンチャーズ)が共同で主導。RIT Capital(RITキャピタル)とRegah Ventures(レガー・ベンチャーズ)も共同主導している。

その他にも、Marc Benioff(マーク・ベニオフ)氏のTIME Ventures(タイム・ベンチャーズ)、Globo Ventures(グローボ・ベンチャーズ)、Norwest Venture Partners(ノースウェスト・ベンチャーズ・パートナーズ)、Shawn Mendes(ショーン・メンデス)氏とマネージャーのAndrew Gertler(アンドリュー・ガートラー)氏のAG Ventures(AGベンチャーズ)の他、Twilio(トゥイリオ)のCEO兼共同設立者であるJeff Lawson(ジェフ・ローソン)氏などが同ラウンドに参加している。

さらにBrightによると、Rachel Zoe(レイチェル・ゾー)氏、Drew Scott(ドリュー・スコット)氏、Jonathan Scott(ジョナサン・スコット)氏、Judd Apatow(ジャド・アパトー)氏、Ashton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏、Amy Schumer(エイミー・シューマー)氏、Bethenny Frankel(ベセニー・フランケル)氏、Ryan Tedder(ライアン・テダー)氏など、多くのアーティストやパフォーマー、俳優などさまざまな著名人が出資しているという。また、Jessica Alba(ジェシカ・アルバ)氏、Kane Brown(ケイン・ブラウン)氏、Maria Sharapova(マリア・シャラポワ)氏がアドバイザーとして参加している。

5月に誕生したBrightは、マドンナやU2のタレントマネージャーであるオザリー氏と、YouTube(ユーチューブ)初期のプロダクトマネージャーであるMichael Powers(マイケル・パワーズ)氏が共同で設立した会社である(パワーズ氏は以前Google在籍中にYouTubeチャンネル機能を立ち上げた経験もある)。同スタートアップの目的は、成長中のクリエイター経済を活用してクリエイターらがYouTubeのような広告ネットワーク以外でマネタイズできるような仕組みを作り、クリエイター自身でビジネスを成長できるようにすることである。

同社のプラットフォーム自体はZoomを基盤として構築されている。これによりリアルタイム動画の技術をゼロから作る必要がなくなった上、パンデミックによって広く普及したZoomを活用すればその分のメリットがあるというわけだ。

サービスを開始した当初、200名以上の著名なクリエイターが自身のストーリーや専門知識を共有したり、インタビューに答えたり、アドバイスをしてくれるというチケット制のオンラインイベントを開催すると発表した同社。現在では320人以上の著名人が同サービスに参加し、ファンとの交流や自身のブランド構築を続けている。その中にはMadonna(マドンナ)、Naomi Campbell(ナオミ・キャンベル)氏、D-Nice(Dナイス)、D’Amelio Sisters(ダミリオ・シスターズ)、Laura Dern(ローラ・ダーン)氏、Deepak Chopra(ディーパック・チョプラ)氏、Lindsey Vonn(リンゼイ・ボン)氏、Diego Boneta(ディエゴ・ボネータ)氏、Jason Bolden(ジェイソン・ボルデン)氏、Yris Palmer(イリス・パーマー)氏、Cat & Nat(キャット・アンド・ナット)、Ronnie2K(ロニーツーケー)、Chef Ludo Lefebvre(シェフ・ルード・ルフェーブル)氏などが名を連ねている。今後のセッション開催に向けてさらに多くのクリエイターが続々と参加しており、同社は年末までに参加クリエイターの数を倍増させる予定だという。

ソーシャルメディアのクリエイターツールとは異なり、同社のサービスは単に「いいね!」や「フォロー」を獲得するのではなく、知識を共有することに重点を置いている。例えば最初のセッションでは、俳優のローラ・ダーン氏が「自己成長」について語ったり、ストリーマーでオンラインクリエイターのRonnie2Kが「ゲーム界でのキャリア構築」についてシリーズを開催したりしている。つまり、Brightでは単にハリウッドの娯楽やトップアーティストを売りにしているのではなく、彼らの話を聞くためにお金を払ってくれる誰もが顧客になり得るのである。

現在ではクラフト、ホーム、マネー、カルチャー、ボディ、マインドなどの各分野でさまざまな興味やトピックのセッションが行われている。

Brightのセッション例

同社はクリエイターの収入に対して20%の手数料を取ることで収益を得ている。これは従来のマーケットプレイスの30:70(プラットフォーム:クリエイター)という比率よりはやや低いが、手数料なしのダイレクトペイメントを提供するClubhouse(クラブハウス)のような新しいプラットフォームよりは高額な設定となっている。

関連記事:Clubhouseがクリエイター6万人以上に投げ銭機能「Payments」を提供開始

今回の資金調達は、学習セッション、視聴者とのコミュニケーション、収益パフォーマンスを管理するための新しいクリエイターツールセットであるCreator Studio(クリエイター・スタジオ)の展開に使用されるという。これらのツールはファンベースの拡大に加え、ライブセッションによってビジネスを構築しようとしているクリエイターに向けたものである。

まず、9月にクリエイターたちに提供されるのは、今後開催されるセッションの告知を管理したり、チケットや価格を設定してセッションを販売したりするためのセッションリストツールだ。その後、分析機能や参加者に直接メッセージを送るための接続機能、収益をトラッキングするためのウォレット機能などが追加される予定だと同社は伝えている。

同社は今回の資金により、即時投票や学習資料を参加者と共有する機能などのインタラクティブな新機能を追加したり、新しく入ってきた人材のオンボーディングに使用したりすることができるようになるという。

YouTube、Facebook(フェイスブック)、TikTok(ティックトック)、Twitter(ツイッター)などの大手企業をはじめ、オンラインクリエイターにサービスを提供しようとする競合他社が増え続ける中、これらの機能はBrightを際立たせる重要な要素となるかもしれない。しかし今のところは、ビッグネームを呼び寄せることのできるオザリー氏の個人的なネットワークの強みの方がより注目すべき差別化要因と言えるだろう。

「私は生涯学習というコンセプトに深く共感しているため、オーディエンスが最も尊敬するアーティストや専門家から直接学べる類い希な機会を提供するBrightのようなプラットフォームに投資できることを誇りに思います」と新規投資家で監督兼プロデューサーのジャド・アパトー氏は声明内で伝えている。「Brightを通じて作家仲間や監督志望者、コメディを愛する人たちと直接つながり、知識を共有することができるのです」。

Brightは収益の詳細については公表していないものの、1〜2時間のセッションで25ドル(約2750円)から150ドル(約16500円)のチケットを販売しているとTechCrunchに話してくれた。

BrightのCEOであるパワーズ氏は次のように述べている。「著名なアーティストや起業家だけでなく、すばらしい投資家の支援を得ることができ、大変うれしく思っています。憧れの人から直接学ぶことで人生をレベルアップさせたいというBrightのビジョンを全パートナーが共有しています。Brightを通じて著名人は自らの知識を共有し、そのトピックや情熱を前面に押し出すことで、オーディエンスとより真摯に向き合うことができます。我々のプラットフォームとミッションをさらに向上させるための新機能を本格展開できることに胸を躍らせています」。

画像クレジット:Bright

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

【インタビュー】iPhone 13シネマティックモードの開発経緯をアップル副社長とデザイナーに聞く

iPhone 13 Proモデルのシネマティックモードは、先に行われたApple(アップル)の同端末のプレゼンテーションで特に強調されていた。これまでに公開されたレビューを読んだ人たちは、このモードの賢さは認めているものの、その利便性に疑問も感じているようだ。

筆者はこの機能を試してみた。最新のiPhoneをディズニーランドに持っていって、今後数年で数千人いや数百万人の人たちが行うような方法で実際にこの機能をざっと試してみた。筆者が行った個人的なテストの一部は、この記事でも触れる他、こちらの筆者のiPhoneレビューでも紹介している。この記事では少し掘り下げた情報をお届けする。

関連記事:【レビュー】iPhone 13 Proを持ってディズニーランドへ!カメラとバッテリー駆動時間をテスト

この記事では、世界iPhone製品マーケティング担当副社長Kaiann Drance(カイアン・ドランス)氏とアップルのヒューマンインターフェースチームのデザイナーJohnnie Manzari(ジョニー・マンザリ)氏に、この機能の目標と開発の経緯について話を聞いた。

「動画で高品質の被写体深度(DOF:ピントの合う最も近い距離と遠い距離の間)を実現するのはポートレートモードよりもはるかに難しいことはわかっていました」とドランス氏はいう。「静止画と違い、動画は撮影時に動く(撮影者の手ぶれも含め)ことが前提です。ですから、シネマティックモードで、被写体、人、ペット、モノを撮影するには、さらに高品質の深度データが必要になります。しかも、その深度データをすべてのフレームに追いつくように継続的に維持する必要があります。このようなオートフォーカスの変更をリアルタイムで実行すると、非常に重い計算負荷がかかります」。

シネマティックモードではA15 BionicチップとNeural Engineを多用する。Dolby Vision HDRでエンコードすることを考えると当然だ。また、ライブプレビュー機能も犠牲にしたくはなかった(アップルがこの機能を導入後、大半の競合他社は数年間、この機能を実現できなかった)。

しかし、アップルは最初からシネマティックモードの概念を機能として考えていたわけではない、とマンザリ氏はいう。実際、設計チームでは、機能とは反対の側面から取り掛かることが多い(同氏)。

「シネマティックモードなどというアイデアはありませんでした。ただ、興味深いとは思いました。映画製作が今も昔も人々を惹き付けるのはなぜだろうか、と。そして、それが徐々におもしろい方向へと進み始め、このテーマについて調査が始まり、社内で広く検討されるようになり、それが問題解決につながります」。

ドランス氏によると、開発が始まる前、アップルの設計チームは映画撮影技術の調査に時間を費やし、リアルな焦点移動と光学特性について学んだという。

「設計プロセスではまず、現在に至るまでの映像と映画撮影の歴史に深い敬意を払うことから始めました。映像と映画撮影のどの部分が今も昔も人々を惹き付けるのか、映画撮影のどのような技術が文化的な試練に耐えて生き残ったのか、またそれはなぜなのか、という疑問には大変魅了されました」。

マンザリ氏によると、従来とは異なる技法を選択する決断を下すときでさえ、アップルのチームはもともとのコンテキストの観点から慎重かつ丁寧に決断を下そうとするという。アップルのデザインとエンジニアリング能力を活かして、複雑さを排除し、人々が自身の可能性を引き出せるような何かを作成する方法を見出せるようにすることに重点を置く。

ポートレートライティング機能の開発プロセスでも、アップルの設計チームは、アヴェンドンやウォーホルなどの古典的な肖像画家やレンブラントなどの画家、および中国のブラシポートレートなどを研究し、多くの場合、オリジナルを見に足を運んだり、研究室でさまざまな特性を分析したりした。シネマティックモードの開発でも同様のプロセスが使用された。

画像クレジット:Matthew Panzarino

設計チームはまず、世界中の最高の映画撮影スタッフに話を聞いた。また、映画を観たり、昔のさまざまな映像例を分析したりした。

「そうすることで、いくつかの傾向が見えてきました」とマンザリ氏はいう。「ピントとピントの変更はストーリーテリングには欠かせない基本的な道具であること、私たちのように職能上の枠を超えたチームではそうした道具を使う方法とタイミングを把握する必要があることは明らかでした」。

それができたら、撮影監督、撮影スタッフ、第一助手カメラマン(ピント調整役)などと緊密になる。セットで彼らを観察したり、質問したりする。

「浅い被写界深度を使う理由、またそれがストーリーテリングという観点からどのように役に立つのかについて、撮影スタッフと話すことができたことも本当に良い刺激になりました。そこで覚えたのは、これは本当に陳腐化することのない知見ですが、見る人の注意を誘導する必要がある、ということです」。

「しかしこれは、現在のところ、スキルのあるプロ向けのアドバイスです」とマンザリ氏はいう。「あまりに難しいため、普通の人は試してみようとも思いません。1つのミスで数インチずれただけでだめです。これはポートレートモードで我々が学習したことです。いくら音楽やセリフで見る人の聴覚を刺激しても、視覚に訴えることができないなら、使いものになりません」。

その上にトラッキングショットがある。トラッキングショットでは、カメラが移動し、被写体もカメラに対して移動している状態で、ピント調整担当者は継続的にピントを合わせる必要がある。高度なスキルを要する操作だ。トラッキングショットを成功させるには、カメラマンは数年間、徹底的に練習を重ねる必要がある。マンザリ氏によると、アップルはここにビジネスチャンスを見出したのだという。

「これはアップルが最も得意とする分野なのです。つまり、難しくて、習得が困難とされている技術を、自動的かつシンプルにできるようにしてしまうというものです」。

チームはまず、フォーカスの特定、フォーカスロック、ラックフォーカスなどの技術的な問題に取り組む。こうした研究からチームは凝視にたどり着く。

「映画では、凝視と体の動きによってストーリーを組み立てていくのは極めて基本的なことです。人間はごく普通に凝視をコミュニケーションに使います。あなたが何かを見れば、私も同じものを見るという具合です」。

こうして、アップルのチームは凝視を検出する仕組みを組み込んでピントの対象をフレーム間で操作できるようにすることで、観る側がストーリーを追えるようにする必要があることに気づく。アップルは撮影現場で、こうした高度なスキルを備えた技術者を観察し、その感覚を組み込んでいったとマンザリ氏はいう。

「我々は撮影現場でこうした高い技術を備えた人たちと出会うことができます。彼らは本当に最高レベルの人たちです。そんな中、あるエンジニアが気づきます。ピント調整担当者というのはピント調整ホイールの感覚が体に染み付いていて、我々は、彼らがそれを操る様子を観ているだけだと。つまり、本当にピアノがうまい人が演奏しているのを観ていると、簡単そうに見えるけれど、自分にはできないことはわかっているのと同じ感覚です。ピント調整担当者が行っていることをそのまま真似ることなどできないのだと」とマンザリ氏はいう。

「第一助手カメラマンはアーティストで、自分がやっている仕事が本当にうまく、すばらしい技量を備えています。ですから、我々チームもフォーカスホイールを回すアナログ的感覚をモデル化しようと多くの時間を費やしました」。

これには、例えば長い焦点距離の変更と短い焦点距離の変更では、フォーカスホイールランプの操作スピードが速くなったり遅くなったりするため、変更の仕方が異なるといったことも含まれている。また、ピント調整が意図的かつ自然に感じられない場合、ストーリーテリングツールにはならない、とマンザリ氏はいう。ストーリーテリングツールは観る側に気づかれてはならないからだ。映画を観ていて、ピント調整テクニックに気づいたとしたら、おそらくピントが合っていないか、第一助手カメラマン(または俳優)が失敗したからだ。

最終的に、チームは映画撮影現場での調査研究を終えて多くの芸術的および技術的な課題を持ち帰ったのだが、それを解決するには極めて難しい機械学習の問題を解く必要があった。幸いにも、アップルには、機械学習研究者のチームとNeural Engineを構築したシリコンチームがいつでも協力してくれる体制があった。シネマティックモードに内在する問題の中には、これまでにない新しい独自のMLの問題が含まれていた。それらの問題の多くは非常に厄介で、微妙な差異や有機的な(人間くさい)感覚を維持するという掴みどころのないものを表現するテクニックを必要としていた。

シネマティックモードを試す

このテストの目的は、1日でできること(と午後のプールでのひととき)を撮影することだった。ディズニーランドに行けば誰もがやりたいと思うようなことだ。1人でカメラを持ち、特別なセットアップもなければ、撮影者の指示もほとんどない。ときどき、子どもにこっちを向いてというくらいだ。下の動画は、誰が撮っても大体こんな感じになるだろうというレベルを維持した。これは肝心なところだ。B-ROLL(ビーロール)はあまり用意していないし、何度も撮り直すようなこともしなかった。編集もしていない。唯一、撮影後にシネマティックモードを使っていくつか重要な場所を選択した。これは、エフェクトを入れるため、または自動検出機能によって選択されたカ所が気に入らなかったためだ。といっても大した編集ではなかったが、編集結果には満足している。下のデモ動画を再生できない場合は、こちらをクリックしていただきたい。

この動画はもちろん完璧なものではないし、シネマティックモード自体も完璧ではない。アップルがポートレートモードで導入して大成功した人工的なぼけ味(レンズブラー)は、1秒あたりの実行回数があまりに多くなる点が非常に苦しい。焦点追跡もカクカクすることがあるため、撮影後に編集するケースが想定していたよりも多くなるようだ。低照度設定でも問題なく動作するように思うが、高い精度を求めるならライダー光線の届く範囲内(約3メートル以内)で撮影するのがベストだ。

それでも、何を追跡しているのか、どこに向かっているのかはわかるし、このままでもとても便利で使っていて楽しい。多くのレビューがこのあたりを軽く流していることは知っているが、この種の新機能を(実際に使ってみるのではなく)人工的な負荷を与えてテストするのは、ごく普通の人がどの程度便利に使えるのかを確認するには、いささか雑な方法ではないかと思う。筆者が、2014年にディズニーランドでiPhoneのテストを始めた理由の1つもそこにある。iPhoneが数百万の人たちに使用されるようになって、処理速度とデータ量の時代はあっという間に過ぎ去りつつある。どのくらいの高い負荷を高速処理できるかはもうあまり重要なことではなくなってしまった。

人工的なテストフレームワークによって多くの早期レビューワたちが主に欠点を見つけているのを見ても別に驚きもしない(実際欠点は存在するのだ)。だが筆者は可能性のほうに注目したい。

シネマティックモードとは

シネマティックモードは実は、カメラアプリの新しいセクションに存在する一連の機能であり、iPhoneのほぼすべての主要コンポーネントを利用して実現されている。具体的には、CPUとGPUはもちろん、アップルのNeural Engineによる機械学習作業、加速度計による動きの追跡、そしてもちろんアップグレードされた広角レンズとスタビライザーも利用されている。

シネマティックモードを構成している機能の一部を以下に示す。

  • 被写体認識と追跡
  • フォカースロック
  • ラックフォーカス(ある被写体から別の被写体に自然にピントを移動する)
  • イメージオーバースキャンとカメラ内蔵スタビライザー
  • 人工的ぼけ(レンズブラー)
  • 撮影後編集モード(撮影後にピント変更可)

上記のすべての機能はリアルタイムで実行される。

動作原理

これらすべてを、リアルタイムプレビューや後編集で毎秒30回も実行するためには、控えめにみても、かなり大きな処理能力が必要だ。アップルのA15チップで、Neural Engineのパフォーマンスが飛躍的に向上しており、GPUの処理能力も大幅に向上しているのはそのためだ。上記の機能を実現するには、そのくらいの処理能力が必要なのだ。信じられないのは、シネマティックモードを1日中かなり使ったにもかかわらず、バッテリーの駆動時間が明らかに短くなるということがなかった点だ。ここでも、アップルのワットあたりのパフォーマンスの高さがはっきりと現れている。

撮影中でも、ライブプレビューによって撮影内容を極めて正確に確認できるので、そのパワーは明らかだ。撮影中、iPhoneは加速度計からのシグナルを拾って、ロックした被写体に自分が近づいているのか、逆に被写体から遠ざかっているのかを予測し、すばやくピントを合わせることができるようにする。

と同時に「凝視」のパワーも利用している。

凝視検出機能により、次の移動先となる被写体を予測し、撮影シーン中のある人物が別の人物を見たり、フィールド中の物体を見ている場合、システムはその被写体に自動的にラックフォーカスできる。

アップルはすでにセンサーをオーバースキャンしてスタビライザーを実現している(つまり、事実上フレームの「エッジを越えて」見ている)ため、設計チームは、これは被写体予測にも使えるのではないかと考えた。

「ピント調整担当者は被写体が完全にフレーム内に収まるまで待ってからラックを行うわけではなく、被写体の動きを予測して、その人がそこに来る前にラックを開始します」とマンザリ氏は説明する。「そこで、フルセンサーを実行することで動きを予測できることがわかったのです。このように予測することで、その人が現れたときには、すでにその人にピントが合っている状態になります」。

これは上記の動画の後半のほうで確認できる。娘がフレームの左下に入ってきたときにはすでにピントが合っている。まるで、目に見えないピント調整担当者がそのシーンに娘が入ってくるのを予測して、そこ(つまりストーリーに新しく入ってきた人)に観る人の注意を惹きつけているかのようだ。

撮影した後も、焦点を修正して、クリエイティブな補正を行うことができる。

シネマティックモードの編集ビュー(画像クレジット:Matthew Panzarino)

撮影後の焦点選択ですばらしいのは、iPhoneのレンズは非常に小さいため、当然の結果として、被写界焦点が極めて深くなる(だからこそポートレートモードやシネマティックモードで人工的なぼけを実現できる)。つまり、物体に非常に近い位置にいない限り、フレーム内の任意の物体を選択してピントを合わせることができる。その後、シネマティックモードがすべての動画について保持している深度情報とセグメンテーションマスキングを使用してリアルタイムで変更が行われ、人工的なぼけエフェクトが再生される。

筆者は、iPhone 13 Proのレビューで、シネマティックモードについて次のように書いた。

このモードは、マーケティング上はともかく、焦点距離の設定や膝を曲げてのスタビライズ、しゃがんで歩いてラックしてのフォーカシングなどの方法を知らない大多数のiPhoneユーザーに、新たなクリエイティブの可能性を提供することを目的としている。今までは手の届かなかった大きなバケツを開けるようなものだ。そして多くの場合、実験的なものに興味があったり、目先の不具合に対処したりすることを厭わない人は、iPhoneの思い出ウィジェットに追加するためのすばらしい映像を撮影することができるようになると思う。

この機能をデモするためにアップルがどの映画会社と組もうと興味はないが、この機能から最大の恩恵を受けることができるのは、必ずしもカメラの操作に長けている人たちとは限らないと思う。幸いにも手が空いていて、このコロナ禍という厳しい現実の中でも、そこにいたときの気持ちを撮りたいという基本的な欲求を持っている人たちこそ最大の恩恵を受けるのではないか。

そして、それこそが映画という媒体の持つパワーだ。そこにいたときの気持ちになれる。シネマティックモードは、この初期バージョンではまだまだ完璧には程遠いが、従来よりもはるかに容易で、扱いやすい形で、これまではとても手が出せなかった世界への扉を開く道具を「ごく普通の人たち」に与えてくれるものだ。

現時点では、詳しく見ていけば不満な点もたくさんあるだろう。しかし、初めて実物のカイロ・レンを目の当たりにしたときの子どもの反応を撮影したことがある人なら、気にいる点もたくさんあるはずだ。完璧ではないからといって、この種の道具が使えることに異を唱えるのは難しい。

「私が誇りに思うのは、誰かが私のところにやってきて、写真を見せてくれたときです。写真の出来栄えを誇らしげに語り、自分が突如として才能あるクリエーターになったかのように満面の笑みをたたえて、こんな風に話してくれる。『私は美術学校など行ったこともないし、デザイナーでもない。私を写真家だと思った人など1人もいないけど、この写真は本当にスゴイでしょ』と」とマンザリ氏はいう。

「映画は人間のさまざまな感情やストーリーを見せてくれます。そして、基本を正しく抑えていれば、そうした感情やストーリーを観る側に伝えることができる。iPhoneであなたにも新しい世界が開けるのです。私たちはシネマティックモードに長い間、本当に懸命に取り組んできました。お客様に実際に試していただけるのを本当に楽しみにしています」。

画像クレジット:Matthew Panzarino

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(文:Matthew Panzarino、翻訳:Dragonfly)

動画クリエイターとクライアントをつなげる動画制作プラットフォームVideoWorksを手がけるCrevoが5億円調達

動画クリエイターとクライアントをつなげる動画制作プラットフォームVideoWorksを手がけるCrevoが約5億円調達

動画クリエイターとクライアントを直接つなげる動画制作プラットフォーム「VideoWorks」(ビデオワークス)などを手がけるCrevo(クレボ)が9月29日、第三者割当増資による約5億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はインキュベイトファンド、三井住友海上キャピタル、あいざわアセットマネジメント、Axiom Asia Private Capital。これにより累計調達額が約13億円となった。

調達した資金により、VideoWorksの機能充実化と開発、顧客企業のサポート体制拡大に向けた人材採用、市場拡大に向けた販促・促進活動の強化を行う。サービス開発面では、特にスマホ上での使いやすさの向上に注力することを考えているという。その一環としてアプリ開発にも着手し、本格的な5G時代突入により加速するユーザーのスマホファーストのニーズに対応する。これに伴い、開発体制の人員を現状の倍以上に拡大予定としている。

またサービスの数値的な目標としては、登録クリエイター数を現状の1万人から、3年後には10万人の登録を目指す。その実現のために、2年後までにVideoWorksを依頼総額で累計50億円規模のマーケットへと成長させ、クリエイター経済圏の創造に向けて、マーケティングやプロモーションの強化も同時に行う。

2012年設立のCrevoは、動画制作および動画制作サービスの運営を活動の中心とした総合クリエイティブカンパニー。「動画新時代のクリエイター経済圏をつくる」というミッションの下、クリエイティブの価値が最大限に発揮されるインフラ構築を目指している。またVideoWorksに加えて、制作管理ツール「VideoWorksクラウド」といったサービスの提供も行なっている。

VideoWorksには、国内外約1万人のプロクリエイターが所属しているという。「低価格重視」「クオリティにこだわりたい」「短納期で依頼したい」といった様々な要望に対して、最適なクリエイターとマッチングしてもらうことが可能とのこと。