デジタルクリエイションプラットフォームであるPicsart(ピクスアート)は、新しいAPIプログラム「Picsart for Developers」を開始したと米国時間2月9日に発表した。Picsartは、消費者とプロフェッショナルの両方を対象に、写真やビデオの編集をより楽しく、より身近にするためのデジタル制作・編集ツールを提供している。同社によると、世界中の消費者がカスタムビジュアル製品や体験をビジネスに求めている中、PicsartはAPIの新規提供により、あらゆる規模の企業がそのニーズに応えられるよう、同社の技術にアクセスできるようにしているという。
Picsart for Developersは、デジタル広告、ウェブサイト構築、カスタムマーチャンダイジングなどのクリエイティブ企業を含む8社のパートナーとともに開始される。パートナーは、Photobook(フォトブック)、TPS Engage(TPSエンゲイジ)、Clos(クロス)、Amaze(アメイズ)、Make Your Move(メイク・ユア・ムーブ)、The Flat Lay(フラット・レイ)、Etch4U(エッチ・4U)、Smiley(スマイリー)の8社。Picscartによると、これらの企業との統合は現在稼動している。今後数カ月の間に、招待制でさらに多くのパートナーを追加する予定だ。
今回の発表は、Picsartが先日、研究開発会社のDeepCraft(ディープクラフト)を買収したことにともなうものだ。この買収は、現金と株式の両方を組み合わせたもので、7桁台の金額(数億円)だが、正確な条件は明らかにされていない。Picsartは、DeepCraftのAI技術人材と、コンピュータビジョンと機械学習におけるその躍進が、Picsart自身のAI技術を強化し、同社のサービスにおける最近の動画作成の増加をよりよくサポートするのに役立つと述べた。また、同チームは、PicsartのAI研究開発部門であるPAIR(Picsart AI Research)にシニアリソースを追加することで、Picsartを補完することができる。
Picsartは2021年8月、ソフトバンクのVision Fund 2(ビジョン・ファンド2)が主導する1億3000万ドル(約150億円)のラウンドを調達したと発表し、ユニコーンの地位を獲得した。この資金注入により、同社の評価額は10億ドル(約1154億円)の大台に乗った。PicsartのCOOであるTammy Nam(タミー・ナム)氏はTechCrunchに対し、同社には数百万人の加入者がおり、このプラットフォームが成長する余地はたくさんあると語っていた。
英国のコンピュータービジョン関連のスタートアップであるPimloc(ピムロク)は、動画の匿名化を迅速に行うAIサービスを販売するために、顔やナンバープレートのぼかしを自動化したり、その他の一連のビジュアル検索サービスを提供したりするなど、事業内容を強化してきた。同社は今回、新たに750万ドル(約8億7000万円)のシード資金を調達したと発表。このラウンドはZetta Venture Partners(ゼッタ・ベンチャー・パートナーズ)が主導し、既存投資家のAmadeus Capital Partners(アマデウス・キャピタル・パートナーズ)とSpeedinvest(スピードインベスト)が参加した。
新機能を利用するには、本アップデート実施後に公開されたInstagramの動画の右上にある3点メニューをタップする。そこから「Remix this video」を選択し、自分の投稿を録音するか、スマートフォンのカメラロールから動画をアップロードすることになる。クリエイターは、相手の動画の全部または一部をリミックスし、リミックスの一部としてダウンロードすることが可能だ。リミックスされた動画は、自分のリールを共有することで、どこでも見ることができるようになる。
この機能の拡大により、より多くのリミックスが促され、Instagramリールのコンテンツが増えることは間違いないが、すべてのInstagramクリエイターが、自分の動画コンテンツがこのように再利用されることに前向きであるかどうかは不明だ。参加したくない人は、アカウント設定から自分の動画がリミックスされないようにする必要がある、とInstagramは述べている。これは「Reel and Remix Controls」の設定欄で可能で、リールとフィードビデオの両方でリミックスのオン / オフを切り替えることができるようになった。ただし、この新機能は、すべてのユーザーがデフォルトで「オン」に設定されている。
TikTok For Businessは、広告代理店や制作会社を通さずにTikTokに広告を出稿できるセルフサーブ型広告のプラットフォーム。企業・ブランドと関心事や新しい興味の対象を探すオーディエンスを結びつけることで、広告の枠組みを超えたコミュニケーションを実現させ、認知拡大や顧客獲得といったビジネス課題にアプローチする。
TikTokはユーザー数の増加とともに広告媒体としての需要も高まっているものの、成果に結びつく広告クリエイティブの研究はなされておらず、最適解が見つからないという課題があった。その状況を受けリチカは、TikTok For Businessの監修のもと、今回の「運用型クリエイティブパッケージ」の提供に至った。TikTokへの出稿を希望する広告主に対してリチカ クラウドスタジオを活用し、TikTokに最適化したクリエイティブを制作。大手事業会社や広告代理店のデジタルマーケティング支援を行ってきた実績を元に、成果につながる広告クリエイティブを提供する。
PicsArtは現在、コンシューマーとプロ両方に向けて、写真やビデオ編集をより楽しく、親しみやすいものにするためのさまざまなデジタル制作・編集ツールを提供している。PicsArtは、DeepCraftが持つAI技術分野の人材と、同社のコンピュータービジョンおよび機械学習(ML)における画期的な技術が、PicsArtのAI技術を強化し、近年のPicsArtのサービスにおける動画作成の成長をサポートするものと考えている。また、チームは、PicsArtのAI研究開発部門であるPAIR(PicsArt AI Research)にシニアレベルのリソースを追加して補完するのにも役立つとしている。
Video BRAINは、AIのサポートにより誰でも簡単にストーリー性のある動画を制作できるクラウドサービス。今回追加された機能により、Video BRAIN上で発行されたHTML埋め込みタグを自社サイトなどに貼り付けるだけで動画プレイヤーが設置できるようになり、閲覧者側は再生ボタンをタップするだけで視聴可能となる。動画投稿サイトの埋め込み動画とは違い、広告が表示されたり、関係のない動画がリコメンド表示されたりといったことはない。動画ファイルはVideo BRAIN側のセキュアな環境で保存されるため、動画コンテンツを保存しておくストレージや配信用のサーバーを用意する必要もない。
Video KitはTikTokのソリューションで、他社製のツールやアプリを連携させる「TikTokに共有」が含まれる。これにより他社製アプリの編集プラットフォームからビデオファイルをTikTokに直接アップロードできる。2019年に公開された「TikTokに共有」は、TikTokの開発者向けプログラムで初めて提供された機能だった。このプログラムではその後、Login KitやSound Kitなどの新しいツールも提供されている。
他には、Super League Gaming傘下のMobcrushはゲーマーやライブストリーマー向けのツールを提供し、Kapwingのビデオエディタにはクリエイティブチームが共同作業をするためのツールが含まれている。LG U+が提供するコラボレーションプラットフォームのU2には、2021年中にクリエイターがビデオのストーリーボードをチームとともに扱える機能が搭載される予定だ。
動画クリエイターとクライアントを直接つなげる動画制作プラットフォーム「VideoWorks」(ビデオワークス)などを手がけるCrevo(クレボ)が9月29日、第三者割当増資による約5億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はインキュベイトファンド、三井住友海上キャピタル、あいざわアセットマネジメント、Axiom Asia Private Capital。これにより累計調達額が約13億円となった。