ポストPC時代のファイルマネージャを自称するPearltrees, やっとAndroidにも

ブックマーク情報をツリー状に視覚化するPearltreesの、Androidアプリ(携帯とタブレット)がついに出た。2009年にWeb上で始まった同サービスは、2011年にiPad、昨年iPhone用が出た。CEOのPatrice Lamotheによると、Androidのリクエストもたいへん多かったので、このローンチでユーザベースが一挙に拡大するだろう、という。

Lamotheによると、Androidには柔軟性があるので、デベロッパは共有やブックマーキングを扱いやすい。そのため、同社のビジョンである“ポストPC時代のファイルマネージャになること”、がAndroidの上で初めて完全に実現できる。つまりAndroid上のPearltreesでは、アプリケーション(Flipboardなど)からのコンテンツとWebのコンテンツを一緒にブックマークして整理できる…ほかのプラットホームではそれは非常に困難だった。

チームは、Androidデバイスの多様性への対応に力を入れた。おかげで、2009年のEclair以前を除き、携帯もタブレットも、Androidのどのバージョンでも使える。後方互換性を重視したため、Androidの最新機能を無視した面もあるが、ユーザベース拡大のためには正しい決定だった、とLamotheらは自負している。

Pearltreesはこれまで、1150万ドルの資金を調達している。同社によると、現在のアクティブユーザ数は約200万、同社のデータベース上では5000万あまりのアイテムが管理されている。その多くはブックマークだが、最近はユーザのライブラリに写真やテキストも置けるようになった。また昨年Pearltreesは、高度なプライバシー管理や個人化機能のある有料プランの提供を開始した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iOS、モバイル広告のシェア拡大。AT&TはiPhoneの王座陥落(Velti調べ)

AppleのiOSは、モバイル広告の市場シェアを一段と確固たるものにした。モバイル広告会社のVeltiが報告した。同社によるとAppleのシェアは2012年5月の59%から2013年5月には64%へと増え、新たなインプレッションの大部分をiPhone 5が獲得している。iPhone 5のシェアはこの1年間で7.4ポイント増え、iPadも3.7ポイントを加えたが、iPod touchは大きく後退した。

しかしiPhone全体では15%成長し、これは旧モデルのおかげで結果的にiOS全体の数字を押し上げた。AppleがiPod touchの不調を補う以上にシェアを伸ばしたのは、iPad miniのおかげだ。Samsungもシェアを伸ばしたが、ライバルAppleとは比較にならない。今後数ヵ月間市場は不安定になるとVeltiは予測しているが、これは9月に発売が噂される新しいiPhoneを期待しての買い控えによるものだ。もはやこれ年中行事となっており、モバイル広告におけるAppleの長期的支配には、さほど影響を与えないことを数字が示している。

もう一つ、iPhoneに大量の広告を送り込んでいるキャリアにも大きな変化が起きている。具体的にはかつて支配していたAT&TはVerizonにその地位を明け渡した。これはキャリア業界にとってはビッグニュースだ。Sprintも2012年5月よりシェアを落としているとVeltiは言う。T-Mobileのシェアはほんのわずかだが、データは5月までしかカバーしていないので、同社の新サービス “UnCarrier” の利用者が増えれば変わってくる可能性がある。

昨今多くのモバイルアプリを支えている広告を自分はあまり見たくない、という人たちに残念なニュースがある。広告主はより大きな広告ユニットへと切り換え、小さなものを捨てつつある。Veltiの分析によると、フルスクリーンの侵入型広告、および300 x 250、728 x 90の広告サイズが揃って伸びている一方で、iPhoneの320 x 50広告は利用が減っている。モバイル広告にとって大きいことは良いことのようだ。少なくとも広告主たちはそのように学習している。

モバイル広告レースに勝つことは、デベロッパーにとって極めて重要な指標であるモバイルアプリの利用と売上で優位を続けるAppleにとって、重要な鍵だ。これはiPhoneを消費者にとってふさわしい商品にするためのサイクルの一部でもあるので、Appleはリードを広げたことを喜んでいるに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Androidの進撃止まらず―EU主要国と中国で70%以上、アメリカで52%を獲得(Kantar調べ)

今日(米国時間7/1)、Kantar Worldpanelは世界のスマートフォン市場に関するレポートを発表した。その分析によれば、過去3ヶ月、Androidベースのスマートフォンはヨーロッパの主要市場(イギリス、ドイツ、フランス、イタリー、スペイン)で70%以上のシェアを占めたという。また世界市場でも同様のシェア拡大が続いている。この成功の最大の原動力はやはりSamsungであるようだ。ヨーロッパでのスマートフォン販売の半数をSamsungが占めている。

ヨーロッパ主要5カ国の市場における70.4%という占有率は昨年に比べて10%ポイントも伸びている(2012年3月から5月までの四半期におけるシェアは61.3%)。ヨーロッパだけでなく、今や世界最大のスマートフォン市場となった中国でも傾向は同様で、70%以上がAndroidベースとなっている。

ただしKantarのレポートでは、Androidの内訳が不明だ。Google Playや課金サービス、広告配信などGoogleのエコシステムをサポートするデバイスの割合などの詳細が判明すればアップデートするつもりだ。

今回のKantarのレポートで興味ある点は、ヨーロッパでは必ずしもSamsungが一人勝ちしているとはいえないことだろう。たとえばイギリスでは(スマーフォンの浸透率は65%)Sonyの新しいXperia Zが健闘している。KantarのPaul MooreによればXperiaの購入者の38%はSamsungからの乗り換え組で、多くはGalaxy S2のオーナーだったという。

もちろん一つの国の市場で成功したからといってSonyが復活したというのは早すぎるだろう。KantarによればイギリスでSamsungAppleの79%に次いで2位の59%という高いブランド忠実度を持っているという。

アメリカでもAndroidはスマートフォン市場の52%(3月には49.3%)を占めて首位だが、Appleも最近のT-Mobileとの提携が功を奏して3.5%ポイント、シェアを伸ばし、41.9%とした。

下位のOSに関しては、BlackBerryが4%ポイント近くシェアを落とし、この四半期のシェアはわずか0.7%に低迷した。BB10による巻き返しはならなかったようだ。一時はスマートフォンのリーダーだったBlackBerryだが、もはやNokiaが販売中止を決定したSymbian程度にしか売れていない。一方、Windows Phoneは0.9%ポイント増加して4.6%にたどり着いた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


インドのスマートフォン市場、日本を抜いて中国・米国に続く世界第3位に

インドが日本を抜いて世界第三位のスマートフォン市場となったようだ。今年の第1四半期の数値によるものだ。Strategy Analyticsが最新のレポートで発表している。インドが3位となったのは今回が初めてのことだとのこと。スマートフォン市場の規模での上位2ヵ国は中国とアメリカだ。

インドでは最近流通環境も整い、Apple、Samsung、およびインドローカルのMicromax(Android端末のOEM)などのスマートフォンがいずれも売り上げを伸ばしている。

Strategy Analyticsによるとインドにおける市場の伸びは、全世界平均の4倍にも達しているそうだ。Q1を見てみると、前年比163%で成長している。ちなみに全世界で見てみると、スマートフォンの販売台数の伸びは39%だ。インドは中国(86% YoY)、日本(24% YoY)、アメリカ(19% YoY)のいずれをも、圧倒的に凌駕していることになる。

このインドにおけるスマートフォン売り上げの急成長は当然の帰結といえるのかもしれない。人口は非常に多く、また経済も大きく成長しており、中間層の所得は拡大しつつある。また消費者家電に対する需要も高まりつつある。こうした状況が日本や欧州における飽和状態と相まって、インドの成長が目立つようになってきているわけだ。また、ベンダー側も成長市場に注力しつつあることで成長を支えている意味がある。

各種データの分析サービスを提供しているIDCのレポートによれば、2013年第1四半期での西ヨーロッパにおける市場動向は予想以上に縮小しているのだそうだ。年間で見ると4.2%低下して、出荷数は合計で4360万台となっているとのこと。市場規模の縮小はAppleにも多大な影響を与え、iOSのシェアも下がりつつあるようだ。昨年の第1四半期には25%であった市場シェアが20%にまで減少している様子だ。

但し、ヨーロッパにおけるシェアの減少が、インドにおいても同様の状態にあるというわけではない。むしろインドではシェアを伸ばしているようだ。IDCのデータによれば3月にはインドにおける売り上げシェアを2位に伸ばている。昨年Q4には、地元の小売店を買収してiPhoneの販売を行うようにもなっていて、シェアも15.6%に増加していた。またAppleは、Androidの価格に対抗するために、分割支払いのシステムも導入してシェア拡大につとめている。

しかしそうは言ってもAppleないしSamsungが優位に市場を拡大しているというわけではない。むしろ、国内業者の方が急激な成長を遂げているとのこと。たとえばMicromax、Karbonn、およびSpice(いずれもAndroidのOEMを提供している)などといった国内業者は、年間で200%ないし500%の成長を達成しているのだそうだ。

また、相当に規模の小さな地元ベンダーも、Androidベースのプロダクトを提供することで、Lemon Mobileのように年率で1000%以上の伸びを示しているところもあるようだ。「Androidを登載したプロダクトの開発は盛んに行われており、Androidのシェアは89%にのぼっている」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)[


Instagramの動画投稿サービスを徹底検証

日本でもすっかり定番写真アプリと化したInstagram、Facebookに買収された後、余り変化もなく、このままどうなるんだろう、と思っていた人も多いと思いますが、突然の動画投稿サービスをリリース!ということで、その内容を早速検証した記事をThe Next Webから。 — SEO Japan

そう、そうなのだ。Instagramに動画をアップロードすることができるようになったのだ。本日現在、Facebookが所有する写真共有ネットワークは、15秒のクリップに対応し、13種類の動画専用フィルターを提供し、“Cinema”と呼ばれる新しい手ぶれ補正機能を組み込んでいる。

もちろん、Instagramファンはこの変更について良い意味で気に掛けるだろう;Instagramは単純さで成功してきたが、動画は物事を複雑にする性質を持つからだ。

このアップデートはまだ発表されたばかりなので、まずは何が新しいのかを見ていこう。その後で、この変更に対する私たちの考えを述べることにする。

アプリを使ってみよう

Instagramで動画を撮影する時に最初に気が付くことは、写真が今も主役であるということだ。大きな写真撮影ボタンはそのままに、その隣にある新しいビデオカメラアイコンが目に入る。それをクリックすると、動画を撮影するように促される。

Instagramでは、15秒の動画を録画させてくれるが、それは実際にやってみるとかなり長く感じる。もちろん、自分の好みで短い動画を記録することもできるし、Vineのように複数のクリップを組み合わせることも可能だ。しかしながら、Vineと異なるのは、基本的な編集機能が、全体的にやり直さずにクリップを削除させてくれる点だ。

初めてのInstavidを撮影しようと思った時、あなたは直感的にランドスケープモードで撮ろうとするかもしれない。残念なことに、Instagramは現在のところ、横向きで録画した動画を反転させない。Facebookは、これはバグであり、すぐに修正される予定だと言っている。

Instagramの新しい動画フィルターを使ってみる

Instagramの創設者Kevin Systromが、Instagramが13種類の新しいフィルターを提供すると発表した時、恐らく、流行を追っかけるのを嫌う人達はみんな大きなうめき声を放ったことだろう。しかし、これらのフィルターを試してみると、Instagramはちゃんと分かっているようである。

フィルター使用に読み込みは必要なく、動画を再生するとすぐに適用される(上記写真参照)。たった1つの不満は、これらのフィルターの多くが似たり寄ったりだということだ;どれもが、一般的だがどこかノスタルジックなタッチのある似たような年代感を持っているのだ。

InstagramのCinema機能を実行中

ここで、Cinema機能に話を移す。フィルターオプションの上にある小さなアイコンが、手ぶれ補正機能‘Cinema’のONとOFFになる。デフォルトではONになっていて、これが驚くほど良く機能する―あまりにも良すぎて、私たちはOFFをタップするまでそれがONであることに気が付かなかった。それをOFFにする時には注意しないと、ひどく揺れた画面にびっくりさせられることになる。もしくは、ただ私の手が震えているだけかもしれない。

先に進んで、動画をフィルターにかけた後は、カバーフレームを選択するように言われる。これは、ユーザーがあなたの動画をスクロールする際に何を目にするかを決めるものだ。そこから、記録した動画はアップロードされ、「Like」の準備が整う。

カバーフレームを選択する

それは効果的なのか?

この動画機能はまだ非常に新しいが、私たちの第一印象はかなりポジティブだ。とは言うものの、自分のストリーム内にいくつかの動画を目にした後、ほぼすぐに、あなたのInstagram観は変わり始めるだろう。

動画はより摩擦の高いメディアだが、写真よりも興味をそそる。このような方法では、動画がこのネットワーク上での写真の重要性を小さくするように思える。これは必ずしも悪い変化ではないが、それは全ての人が好む変化でもない。

言い換えれば、もしあなたがVineを好きではないなら、今現在あなたがInstagramに満足することはないだろう。

フィード内では、動画の自動再生がデフォルトになっているが、これは設定で変えることができる。それらの動画は、右上の角に置かれたアイコンを除いては、あなたの写真にしっくりと溶け込む。

ビジネスチャンス

比較的短い時間の間に、Urban OutfittersやOreoといったブランドが、新規顧客と繋がることを期待してVineに押し寄せた。Vineのように、Instagram上の動画は、製品を販売する新しい方法を提示するし、企業があなたの注目を集めるための方法を素早く見つけ始めることは間違いない。

どのようにしてブランドがこの新しい機能を刺激的な方法で利用するかは容易に想像できる。実際に、LululemonやBurberryのような企業がすでにこの機能を試し始めている。

今現在、このシステムは完全にオプトインだ:あなたが企業の写真や動画を見るためにはその企業をフォローしなければならない。しかし、ストリーム内の広告や販売促進投稿が将来見込まれれば、動画は、一般の人々にとってよりもブランドにとって非常に有益なものになる可能性がある。

このような大きな変化には、反発がつきものだが、それはほんの少しのユーザーからのものになるだろう。動画は、ユーザーが他の人に自分の人生を共有したり自分自身を表現するための新しい方法をもたらす。私は、大部分のユーザーがそれを拒絶するとは思わない。

あなたは、可愛い子猫の動画や、プールサイドでくつろいでいる動画や、ハッと息をのむような動画を撮る準備はできているだろうか?準備はいいか、あなたのフィードはがらりと変わる。

画像クレジット: Ryan McVay / Thinkstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Instagram video first look: Good for people, better for brands」を翻訳した内容です。

私もたまたま動画機能がアップデートした日にInstagramを新しいスマホ用にダウンロードしたのですが、動画をさくっと撮ってフィルターで色々遊べるのは楽しいですね。海外ではTwitterのVine、そしてこのInstavidも利用が着々と進んでいるようです。Instgaramファンは海外に負けじと多い日本、この動画機能はどこまで普及するでしょうか? — SEO Japan [G+]

SamsungのWindows 8タブレット兼ノート Ativ Qは、Androidも走る

Samsungがロンドンのアールズコートで発表イベントを行い、実に興味深いデバイスで幕を開けた。重量2.8ポンドのタブレットがQWERTYキーボード付ノートPCに変身する能力に加え、この変身Ativ Q convertibleは、ユーザーにAndroidエコシステムのテイストも与える。

例によって、Q のニュースは予定より少し早く漏れ出した。イタリア語サイトのNotebookItaliaは、正式発表の数時間前にQの報道用画像を公開した(ただしQの双OS性には触れていなかった)。この最初のリークは、超高解像度13.3インチディスプレイと新しいIntel Haswell Core i5プロセッサー、RAM 4GB、SSD 128GBなどに言及していた。現在は詳細が公開されている

Samsungはステージでの説明の中で、Qのディスプレイが3200 x 1800であることを認めた。これはピクセル密度275 ppi に相当する。この高解像度パネルはグリッドベースのWindows 8のホーム画面とは相性がよさそうだが、従来のWindowsデスクトップでどこまで使えるのかは気になるところだ。Ativ Qは、Toshiba Kirabook以上のピクセルを13.3インチに詰め込んでいるが、Kirabookはホーム画面以外ではかなり見にくいという問題を抱えている。またSamsungは、Qのバッテリー駆動時間を約9時間と言っているが、実際の使い方でどうなるのかは興味深い。

もちろんこれらの話題も、Windowsのデスクトップアプリからワンタッチの距離にAngry Birdsがあることと比べれば色あせる。QではAndroid 4.2.2 Jelly Beanのストックバージョンに、リブートせずに移動できる。両OS間でデータの移動もできる ― Samsung Europeのマーケティング責任者、Patrick Povelによると、AndroidアプリをWindows 8のスタート画面に置くこともできるという。Windows 8のアプリ不足を暗に認めているのかもしれない。

アップデート:Natasha LomasがAtiv Qを実際に使ってみて、この奇妙なコンバーチブルの使用体験をここに書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


カナダのスタートアップがAndroid向け高速ソフトウェア・キーボード、Minuumを発表

カナダのトロントのスタートアップ、Whirlscapeが開発中の革新的でスーパー・シンプルなソフトウェア・キーボード、Minuumが話題になっている。このプロダクトはIndiegogoで資金を調達し、Android向けベータ版のリリースに漕ぎ着けた。Indiegogoの出資者もその成果を実際に試してみることができるようになった。

上のデモビデオでこのアプリの動作の概要は分かるだろう。キーボードは標準的なQWERTYレイアウトを一行に圧縮したもので、目的のキーの付近のキーをタップしていくと候補の単語が表示される。

非常に不正確な入力から高い確率で正しい候補が表示されるところがセールスポイントだ。スワイプすると次の候補が表示される。デフォールト状態ではスペースバーも表示されない。ともかくシンプルさを最優先したUIだ。ジェスチャーで、大文字、数字、記号など各種のキーボードに素早く切り替えることができる。

WhirlscapeはこれまでIndiegogoで8万7000ドルを調達した。今日(米国時間6/18)、このベータ版が1万人の出資者に届けられた。前回の出資のチャンスを逃した読者はMinuum.comを訪問して次回の資金調達ラウンドに申し込んで次のバージョンを入手することができる。Whirlscapeは今年中のリリースを目標にウェアラブル・デバイス向けのSDKも開発中だ。 また Minuumは理論的にはThalmic’s MYOのようなモーション・コントローラーとも協調して作動するようにできるはずだ。

最近さまざまな新しいソフトウェア・キーボードが現れている。モバイル・ユーザーは依然として効率的な新しいキーボードを求めている。Minuumのユニークなアプローチに対するユーザーの反応に注目したい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android版デビューから1週間。VineがGoogle PlayにてInstagram超え

Vineの利用者拡大のペースが非常に速いことはあちこちで言われていることだ。Twitterのアナウンスでも、Android版をリリースする時点で、既に1300万ダウンロードを記録していたとのことだった。ちなみにそのアナウンスがあったのは1週間ほど前のことだった。それからVineは、さらに普及速度をあげてGoogle Playにてソーシャルアプリケーション部門でトップとなり、無料アプリケーション部門でNo.4となった。ちなみにInstagramはNo.5だ。

尚、スマートフォンを使わず、動画GIFや、あるいは人々の注目を集めているものが、そもそも気に入らないという人に説明しておこう。Vineは今年の1月にTwitterがリリースしたアプリケーションだ。ビデオ版Instagramと呼ぶ人もいる。録画-一時停止をしながら6秒間のビデオを撮影してアップロードすると、その動画がループ再生されるというものだ。登録したムービーはメールやソーシャルネットワークでシェアすることができる。

短期間における広がり方はまさに注目に値するものだ。リリース後数日でApp StoreのNo.1となり、1週間のうちにSocialCamの2倍も普及して、いろいろなビデオ共有アプリケーションを圧倒することとなった。

以来、開発チームは、フロントカメラも利用できるようにするなどの機能アップに努め、新機能の追加を行なってきた。そして今の隆盛を迎えているわけだ。

NYTのNick Biltonが数日前にツイートしたところによれば、VineのTwitter上での共有数がInstagramを上回るというような自体もあったとのこと。データのソースはTopsyによる分析データだ。

これには、Instagramが自らのInstagram.comのサイトへの訪問者を増やそうとして、Twitter Cardの利用を停止したことの影響もあるものと思われる。但し、Instagramの利用者が、Twitterでどのように表示されるかということを考えてTwitterへの公開を控えているということもないと思われ、そればかりがVine躍進の理由というわけではないだろう。

Instagram云々というよりも、Vineのエコシステムが今まさに生まれようとしているときであり、Vine利用者が自分のコンテンツを見てもらう舞台を整えようとして、積極的にTwitter上での投稿共有を行なっているという理由の方が説得力がある。そして徐々に市民権を得始めた段階で、Android版がリリースされたというのももちろん大きい。それでTwitter上での共有数がついにInstagramを上回り、そしてさらに多くの利用者を獲得し始めているというわけだ。

VineはApple App StoreおよびGoogle Playからダウンロードすることができる。

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(翻訳:Maeda, H)


ArduinoとLinux/Androidの合体マイコンボードUDOO, Kickstarterで資金を募集

初心者のハードウェアハッカーの多くが、Arduinoは難しいがLinuxやAndroidはやさしい、と感じているだろう。Kickstarter上の資金募集が今夜(米国時間6/7)締め切られるUDOOは、両者をミックスすることによって、Arduinoを扱いやすいものにすることをねらっている。そのデバイス(左図)には、ARMのプロセッサ(デュアルまたはクァドコア)と、Arduinoが載っている。そして、ARM側にLinux(+オプションでAndroid)を埋め込みタイプでインストールし、そのコマンドラインからArduinoをプログラミングするのだ。〔ArduinoのプロセッサもARM。〕

UDOOの上には、ARMのcortex-A9プロセッサとArduino Dueマイコンボードがある。Dueの54本のI/Oピンのほか、オプションのSATA接続などそのほかのピンやコネクタがある。したがってArduino側とLinux側の両方にいろんなシールドやアクセサリ、周辺機器などを接続して、高度なシステムを組み立てられる。多彩なアップグレードが可能なRaspberry Pi、と考えるとよいかもしれない。

UDOOにはWi-Fiモジュール、USBポート、それに1GBのRAMがある。Linux/Androidを動かすプロセッサがデュアルコアなら$109ドル、クァドコアなら129ドルだ。目標額にはすでに25時間で到達している。

これは、ギークたちがかねてからよく知っているツール(Linux/Android)を使ってArduinoを利用する、といううまいやり方だ。UDOOの連中が言うには、二つの世界が合体して、豊かな相互運用性を持つより高度な世界を作り、二つのプラットホームのファンたちをどちらも満足させるのだ。



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


モバイル市場の王座は一つではなく二つある–FlurryがAndroidとiOSの性格の違いを強調

モバイル市場に関するFlurryの最新のレポートによると、今やiOSとAndroidは一つしかないモバイルの王冠を争ってはいない。スマートフォンとモバイルOSの市場は2頭のレースになっているが、Apple馬もGoogle馬もそれぞれ、違う王冠を手にしうる、という。

つまり市場を架空の大陸にたとえると、Androidはその北部を支配し、Appleがそのほかの部分を統治する。その意味は、Androidはデバイスのマーケットシェアを支配し、2013年の総台数が5億6400万となり前年同期比で倍増している。しかしAppleのiOSは、アプリ内消費時間で先頭に立っている。AndroidがAppleに接近した時期もあったが(下図2012/1-4月)、その後の第三世代iPadのローンチにより、Appleは再び、ユーザのエンゲージメントでトップに立った。

アプリ内消費時間でAppleがAndroidをリードしているのは、累積総時間だけでなく、デバイス1台あたりの平均時間もだ。Androidはデバイスのシェアでトップだから、累積総時間でもトップになるはずではないか? しかしFlurryによると、iPhoneとAndroidではユーザのタイプが違う。iOSのユーザにとっては、iPhone/iPadの魅力はアプリにある。つまりAppleのデバイスは、ポケットコンピュータという位置づけだ。これに対しAndroidのユーザの多くは、フィーチャーフォンを買い換えるときに(バーゲンで)値段が安いからAndroidスマートフォンにした、という人たちだ。言い換えると、iPhoneと違ってAndroid携帯は、アプリがユーザの主眼ではない。Androidユーザの多くにとって、電話機はあくまでも電話をする機械だ。スマートフォンの‘スマート’の部分にあまり関心がなく、単に日常的な携帯用電話機としてしか見ていない。

Flurryはさらに、Androidの分裂がアプリ開発の障害になっている、という。だからアプリのクォリティがiOSのレベルに達せず、配布にも問題がある。Appleには大きくて深いエコシステムがあり、デベロッパがその力と意欲を思いっきり投じやすい。そしてユーザ数の多いiOSでは、ユーザのアプリ利用状況に対するデベロッパの関心も高いため、アプリの自己改良サイクルというものが、自動的に動いている。

複数の王冠があるというFlurryの見方は、これまでのような、どっちが勝つかという単純な見方に比べると、市場に対するより現実的で成熟した見方だ。AndroidとiOSは今後も顧客を奪い合っていくことは確かだが、しかし、エコシステムの支配と小さなマーケットシェアは、Appleの全体的な企業目標に良くフィットしている。Google/Androidの場合は、単一のまとまりの良いエコシステムというものはないし、グローバルに物理的なシェアを伸ばすことが重要な目標になっている。台数シェアのGoogleと、アプリ内消費時間のApple、このどちらでも、今のところ、第二勢力が登場し伸びてくる気配はない。


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Chrome、モバイルブラウザーのシェア拡大。しかしモバイルOSではAndroidがやや減少

モバイルブラウザーの中では、依然としてSafariが大きくリードを保っていることが、今月のNetMarketShareのデータからわかった。しかし、重要な動きはAndroidの世界で起きている。Chromeは順調にシェアを伸ばし、Androidの組み込みブラウザーは遅れを取っている。Androidは、5月のモバイルOSシェアではわずかに減少して過去8ヵ月間の最低を記録した。

Androidの内蔵ブラウザーは4~5月にかけて2ポイント伸ばしたのに対し、Chromeモバイルの伸びは1ポイント以下だった。Googleはモバイル版Chromeを推進しており、昨年秋からAndroidデバイスにプレインストールしている。その結果順調な伸びを見せ、昨年7月に0.34%だったシェアを今年5月には3.22%まで伸ばした。しかしAndroid内蔵ブラウザーのシェアはその11ヵ月間横ばいであり、Chromeのシェア拡大はすべて新規デバイスによるものであり、ユーザーがブラウザーを乗り替えたのではない。

OSシェアでは、Androidが前月よりわずかに落としており、過去長期にわたる測定期間で最低となった。AppleのiOSはわずかに上昇したがほぼ横ばい、Symbian、Java MEおよびBlackBerryの伸びもわずかであり、これはAndroidの2ポイント近い減少が、どのプラットフォームの勝利にも結びついていないことを意味している。しかしAndroidが、Galaxy S4とHTC Oneという2大フラグシップ機が発売された月に、こうした数値の落ち込みがあったことは興味深い。

しかし、全体で見るとChromeのモバイルでの伸びが最も注目すべき話題だ。Googleはクロスプラットフォームの互換性とポータビリティーを強く押しており、最近Chromeに見られる動きの多くが、モバイルとデスクトップをつなぐように考えられている。その目標を達成するためには、モバイルChromeがさらに高く離陸する必要があり、昨年出てきたばかりであることを踏まえると苦しい戦いである。しかし、機運は高まっている様子であり、Googleの長期目標にとっては良い兆しだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


AndroidアプリがGoogle App Engine上の各種サーバ機能をクラウドサービスとして簡単に利用できるMobile Backend Starter

Googleが今日(米国時間6/1)、Mobile Backend Starterのローンチを発表した。Androidデベロッパはこのサービスを使って、GoogleのApp Engine上で動く自分のアプリのクラウド展開ができる。すなわちこのサービスにより、ワンクリックでモバイルのバックエンドや、ストレージサービスを伴うクライアントサイドフレームワークの展開、それにGoogle Cloud Messaging継続的クェリ、Googleの認証認可機能にアクセスできる。

Googleの主張によると、今成功しているモバイルアプリの多くがサーバのインフラが持っている機能を利用して自分のサービスを動かしている。しかしそれは多くのモバイルデベロッパにとって、面倒な雑務になってしまう。そこで今回のツールは、デベロッパがバックエンドのコードを1行も書かずにサーバのインフラサービスを利用できる方法を提供する。しかもそれはApp Engine本体の上で動くので、そのバックエンドはスケーラビリティやアプリからの負荷耐性が完璧である。

利用を始めるためには、デベロッパはまずMobile BackendのサンプルアプリケーションをセレクトしてからApp Engineの新たなプロジェクトをスタートし、ここに書かれているインストラクションに従う。Googleは“ワンクリック”の簡便性を強調しているが、バックエンドの展開に関しては確かにそうでも、プロジェクト全体が快調に動くようになるまでには、いろいろとやることがある。

Googleがこのツールを初めて紹介したのは先月のI/Oデベロッパカンファレンスだったが、今日やっとリリースされたようだ。プロジェクトのソースコードはGitHub上で入手でき、またI/Oのときのこのツールに関するセッションは、下のビデオで見られる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Androidの目覚しアプリ、Warmlyはやさしく起こしてくれる

概してわれわれは、突然起こされることに満足しているようだ。手荒いアラームや耳元のベルは寝続けることを不可能にする。新しいAndroidアプリのWarmlyは、シアトル拠点のChaos Collectiveが、アラームアプリは異質で恐ろしい音ではなく、心安らぐ親しみのある音を徐々に高めていく方が良いのではないかと考えて作った。

これは、共同ファウンダーのAdam Kumpfによると、Chaos Collectiveが成し遂げたいと考えている特色を表すプロジェクトだという。本誌では以前この会社の別のプロジェクトを紹介したことがある。手動焦点合わせができればどんなカメラでもLytroと同じ可変ピント写真が撮れるというハックだ。Kumpfは、Warmlyもあのカメラハックも、The Chaos Collectiveが手本としている大まかな製品戦略と一致していると言う。

「The Chaos Collectiveの信条は、自分たちがワクワクするプロジェクトに取り組み、そのワクワク感を世界とシェアすること」だと彼は言う。「正直なところ、これはかなり型破りなビジネスプランだが、大好きなものを仕事にすることが、ただのガラクタでない物を作る最良の方法だとわれわれは信じている。世界は広大な場所だが、インターネットが全員を一つにする。それぞれのプロジェクトやハックや実験に対するわれわれの熱意が、他の同好の人々に伝えられることを願っている」

「Warmlyは多くの実験から生まれた製品だ」とKumpは説明する。「われわれは多くの協調システムやリアルタイムシステムを扱ってきたが、スタートを切るということが生産性の大きな障壁になり得ることに気付いた」

Warmlyのコンセプトは、心地良い音は人の目を覚さす上で不快な音と同様に効果があるというものであり、Collectiveはいくつかの音の組み合わせを試した後、アプリに組み込んだ。朝食を料理している音もある。ベータテスターやCollectiveのメンバーでのテスト成功を受け、アプリは実験から正式な商品となった。これが同社の製品が世に出るまでのやり方だとKumpfは言う。

Warmlyの価格は1.99ドルで、Kumpfはこれを正当だと信じている、なぜなら「もしこれにコーヒー1杯の価値がないなら、その人は仕事をしていないから」。Collectiveの全体方針は、できる限りオープンソースを維持しつつ、ある時点でプロジェクトをプロダクトに変えて収益を生みさらに取り組みを進めることだ。WarmlyがまずAndroidでデビューしたのは実験のしやすさが主な理由だが、もちろん反応がよければiOS版も計画されている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitter、6秒ビデオのVineのAndroid版をリリース―iOS版ユーザーは1300万人を超える

今日(米国時間6/3)、Twitterは6秒間のビデオを簡単に作成して共有するサービス、VineのAndroid版をリリースした。 VineアプリGoogle Playストアから無料ダウンロードできる。Android 4.0以降が必要。

Android版VineアプリはiPhone版から5ヶ月遅れで発表された。iPhone版はTwitterがVineを開発したスタートアップを買収した後、今年1月にリリースされた。この間、VineはiOS版だけで1300万人という大量のユーザーを獲得するのに成功している。

ただしAndroid版はiOS版と完全に同じではない。Vineの公式サイトによれば、近々いくつかの新機能が追加されるとしている。これにはフロント・カメラのサポート、プッシュ通知、ハッシュタグ、ユーザーとハッシュタグの検索などが含まれている。すでにAndroid版Vineアプリ特有の機能も存在する。例えばGalaxy S4とHTC Oneの場合、ズーミングができる。

iPhoneアプリの場合、フロントカメラのサポート、ユーザーとメンションの検索などの機能が4月末のメジャーアップデートで追加ずみだ。 TwitterのVineチームはiOSの場合と同様、Android版でも基本的機能だけを先にローンチして段階的に機能を追加していく手法を取った。

テクノロジー業界はVineのAndroid版リリースの影響に注目している。InstagramはiOS版で3000万人のユーザーを集めた後、2012年4月にAndroid版を開発した。するAndroidユーザーが殺到し、12時間で100万人の新ユーザーを獲得することに成功した。Vineの場合はどういう結果になるだろうか?

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Androd版Google Drive、カードスタイルの新デザイン。OCR付きスキャナー機能も追加

Google DriveのAndroidアプリがつい先ほど全面デザイン改訂され、Google Nowライクなカードスタイルのルックスになった。

この新デザインは、Googleが以前よりすっきりしてシンプルになったと言っており、最初にユーザーの目に止まる部分だろうが、アプリには新機能もいくつか加えられている。殆どは、ファイルをAndroid端末にダウンロードできるなど小さな機能追加だが、新しいドキュメントスキャン機能は、Google Driveに全く新しい利用場面を提供するものだ。

スキャナーツールは「Add New」メニューの中にあり、レシート、手紙、請求書などの紙書類を簡単にPDFに変換できる。Googleの高度なOCR技術によって、後で検索することも可能だ。これは明らかにEvernote的であり、果たしてGoogleが今後のアップデートでさらにこの方向へ進むのかどうか興味深い。

新バージョンではGoogleスプレッドシートの編集操作も改善された。フォントのタイプやサイズ、セルのテキスト色や配置をアプリから設定できるようになった。また、Googleのクラウドプリントもようやくサポートされた。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Android版Chrome、全画面モードを追加、オムニボックスからの検索を簡易化。iOS版にも音声検索追加へ

Chrome 27のデスクトップ版が昨日公開され、今日(米国時間5/22)Googleは、Andorid版Chromeもバージョン27にアップデートした。デスクトップ版のアップデートは主として性能改善だったが、Android版には新機能がいくつか追加された。一番大きいのは、スマートフォンの全画面モードだろう。iPhoneアプリ(あるいはかつてのAndroidブラウザー)と同じように、スクロールダウンするとツールバーが消える。

さらにこのバージョンでは検索体験がいくらか簡易化された。オムニボックスから検索した際「検索クエリがオムニボックスに表示されたままになるので、編集が容易になり、検索結果の表示が増える」とGoogleは言っている(下図参照)。

Googleでは類似の機能をデスクトップ版Chromeでも実験している。これは、オムニボックスを事実上Google.comの検索フォームに変えるものだ。これまでは、表示を検索結果のURLに切り替えてから、検索結果ページ上に検索インターフェースを再現していた。デスクトップでは、新しいやり方はいつも私を混乱させるのだが、画面サイズの制約を考えれば、これでスクロールせずに検索結果を何行か余計に表示できるのだろう。

他にこのアップデートで加わった新機能には、クライアント側認証(企業のイントラネットに接続する際によく必要になる)とタブレット版でのタブ履歴(戻るボタンの長押しでタブ履歴を見ることができる)がある。

iOSはどうなるのか?

iPhoneおよびiPad版Chromeにも近々音声検索が追加されると今日Googleが発表した。公開は数日以内の予定で、ユーザーは「ローマの天気は?」「サンアントニオからダラスまでは何マイル?」などの質問ができるようになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


全世界のスマートフォンの営業利益シェア: トップはApple(57%), Android世界でトップはSamsung(95%)

2013Q1の数字を見るかぎり、Appleは依然として利益額が最大のスマートフォンメーカーであり、同時にそれは、利益が最大のモバイルプラットホームでもある*。Q1のスマートフォンの営業利益総額125億ドルの57%をAppleが占めている。これを報じたStrategy Analyticsによると、Android全体の利益額シェアは43%、額面で53億ドルとなる。同社のチーフアナリストNeil Mawstonが、本誌にそう語った。〔*: iOSプラットホームはデバイスのメーカーが複数化していない。〕

Q1のスマートフォンの売上に関しては、複数のアナリストハウスがさまざま数字を上げているが、Strategy Analyticsが今回発表した数字は、それらと趣を異にしている。

たしかに、Androidはスマートフォンの売れ行きを支配している(Gartnerの先日の数字では、このGoogleのプラットホームが同じ三か月で台数ベースでは全売上の75%を占めている)。同じく台数ベースでは、SamsungがAppleとの差を広げ、スマートフォンの全売上の31%を占めている(Appleは18%)。しかしそれでも、利益では、高級ブランドを確立しているAppleを抜いてトップには立てない(これまでAppleが低価格機を出さなかったのも、ブランドイメージがその理由かもしれない)。

[表1]

[表2]

しかし話をAndroidに限定すると、営業利益におけるSamsungのシェアはとても大きい。同社の51億ドルの営業利益は、Android全体の営業利益の95%の相当し[表2]、またスマートフォン全体ではAppleの57%に次いで40.8%である[表1]。Nokia、BlackBerryなどのその他大勢は、全体でQ1の利益額が3億ドル、シェアは2.2%となる[表1]。

Samsungは昨年、一貫して成長を続けたが、そこには確実に利益も伴っていたということだ。1年前の同社のモバイル製品(スマートフォンとフィーチャーフォン計)の売上額は、わずかにAppleの半分にすぎなかったし、利益率も薄かった。

これらの数字は、今月初めに調査会社Canaccord Genuityが発表した数字とおおむね符合する(AllThingsDより)。違いは下位の部分のみで、Canaccord Genuityによると、上位二社以外のベンダは実質的には無に等しい。

たまたまGoogle I/Oが始まったばかりという時節だが、Strategy Analyticsの数字はAndroid世界におけるSamsungの、異常なほどの大きさを示している。同社の営業利益51億ドルはAndroid全域の利益の95%だから、かろうじてLGの2,5%を除けば、世界中のすべてのAndroidベンダが、利益を全部合わせても2.7%の“その他大勢”になってしまうのだ[表2]。

“効率的なサプライチェーンと無駄のない製品設計、そして切れ味の良いマーケティングが、Samsungの驚異的な高利益を支えている”、とStrategy AnalyticsのシニアアナリストWoody Ohは書いている。これと対照的に“LGはこの四半期に少額の利益を上げたが、規模が小さすぎるのでSamsungと互角に論ずることはできない”。

ではもっと小さなAndroid OEMは、どうしたらいいのだ。

Mawstonの考えでは、Androidから生み出している収益はSamsungの方がGoogleよりも大きい。モバイルの広告量もアプリの売上も、Samsungが上だろう。

“Androidプラットホームから上げている売上と利益は、SamsungがGoogleよりも大きいと思う”、と彼は書いている。GoogleのAndroid担当チーフSundar PichaiはI/Oのキーノートで、全世界のAndroidのアクチベーションが9億に達したと報告したが、しかしAndroidという車の運転席に座っているのは本当は誰なのか? 世界のスマートフォン市場を本当に牛耳っているのは?

“Samsungはその強力な市場支配力により、これからもAndroid世界の進むべき方向性に関し影響力を発揮し続けるだろう”、とMawstonは書いている。“たとえばAndroidの新しいアップデートなどは、他社に先がけてSamsungが要求することになるかもしれない”。ソフトウェアに関する要求がSamsungという一介のベンダから来た場合でも、これからのGoogleは、それに抵抗して、従来と同じく完全平等公平なモバイルプラットホームを維持し続けることが、難しくなるのかもしれない。

なお、Strategy Analyticsによると、これらの数字にはタブレットはいっさい含まれていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google曰く、累計のアプリケーションインストール本数は480億本。1年前比で2.5倍の伸び

6年めを迎えるI/Oディベロッパーカンファレンスがサンフランシスコで始まった。その席でアナウンスされたデータによれば、Android利用者はこれまでに480億のアプリケーションをインストールしたのだそうだ。ここ2ヵ月間でも25億のアプリケーションがインストールされているのだとのこと。Androidのプロダクトマネジメント部門のバイスプレジデントがI/Oのキーノート冒頭で述べたデータだ。また、Androidデバイスのアクティベーション数は9億台にのぼり、昨年アナウンスした4億台を大幅に上回っているのだそうだ。

ちなみにアプリケーションのインストール件数が250億を超えた旨、Googleがアナウンスしたのは昨年9月のことだ。どこかで大いにはずみが付き、Appleのアプリケーションインストール件数である500億を超える日も近づきつつあるようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Glassはインターネット接続が面倒, メッシュネットワーク(Open Garden)を使えば簡単

サンフランシスコのOpen Gardenは、AndroidやWindowsやMacなどのユーザ同士がメッシュネットワークを作ってインターネットに接続するためのサービスだ。ここが今日(米国時間5/14)、Google Glassもそのメッシュネットワークに加われるようになった、と発表した。Glassのユーザはテザリングプランを使ってインターネットに接続することが多く、そのために携帯のキャリアに毎月20ドルぐらい払うことになるから、メッシュの意義は大きい。Open Gardenを使うと、余計な料金を払うことなく自分の携帯に接続できるようになる。

Open Gardenの協同ファウンダでCEOのMicha Benolielによると、Glassのユーザがインターネットに接続するためには、そのほうがずっと楽である。通常は、WiFiアクセスをセットアップするためにGoogleのコンフィギュレーションページへ行き、GlassでQRコードをスキャンしてWiFiに接続する。家でなら、GlassとスマートフォンをBluetoothで結ぶ方法もある。しかしBenolielによると、OpenGardenなら自動的にインターネットに接続するから面倒な手間がまったくない。

“これからは、Android OSを使ったウェアラブルデバイスがいろいろ出てくるだろう”、とBenolielは言う。“Google Glassもその一つだ。Open Gardenはそういう機器のユーザ体験を強力に支え、機器がインターネットに常時接続しているためのデフォルトのソリューションになりえる”。

CTOで協同ファウンダのStanislav Shalunovも、同じことを言う: “GlassでOpen Gardenを動かし、メッシュネットワークを作れば、Glassの全ユーザが、インストールとか接続とか構成など面倒なこといっさい不要で単純にインターネットを使える。そのためには、Googleがその気になってくれるだけでよい”。今の市場動向の中で、果たしてGoogleがそれを許容するか、それが問題だ。

昨年のTechCrunch Disrupt NYでデビューしたOpen Gardenは、今ではそのソフトウェアを250万あまりのユーザがインストールしている。Open Gardenはまた、KicksendTextMeなどのアプリデベロッパが、そのリーチを拡大するために利用している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Androidアプリの試験対象機が1年で400機種から約100に激減, Samsungの実質標準化で

アジア最大のモバイルアプリデベロッパAnimocaの説では、Androidデバイス用のソフトウェアの試験は1年前に比べてずっと楽になっている。

この香港の企業は2年前に創業され、これまで300あまりのアプリを作ってきたが、その合計ダウンロード数は今では1億5000万を超えている。作っているのは主に、Androidのアプリだ。

昨年Animocaのアプリ試験工程は、なんと、400種ものAndroidデバイスを対象にした。しかし今は、その1/4に減っている。その大きな理由は、Androidハンドセットの標準化が進んでいるからだ。

Animocaの親会社OutblazeのCEO Yat Siuによると、今では多くの携帯がSamsungのベースハードウェアに標準化されている。それは、この韓国企業が主な部品の市場を支配しているからだ。

つまりSamsungは、自己ブランドの完成品を作っているだけでなく、さまざまな他社製品のための部品も供給している。2012年にSamsungは、NAND Flash、DRAM、およびディスプレイ部品では世界最大のメーカーだった。この三品目の同社の市場占有率はそれぞれ、31%、38%、25%に達する。

また、ここ数年間におけるAndroidプラットホームの進化も、ソフトウェア開発に大きな柔軟性をもたらしている。Jelly Bean(Android 4.1+)はGingerbread(Android 2.3)に比べて変種も少ない。このことも、Animocaのテスト工程の簡易化に大きく貢献している。

“しかし日本だけは、この話が当てはまらない。今でも奇妙な機種が多く、またそれらがお互いに微妙に違っている。世界のそのほかの部分は、Samsungに右へ倣えしているから、どこでもほぼ同じだ”、とYatは言う。

製品の品質も向上している。2012年の試験対象だった400種は、ローエンドのハンドセットがとても多かった。“ローエンド機を無視したら最大の顧客を失うことになる。でも最近のハードウェアはどれも性能が良い。あれもできない、これもできない、という非互換性の問題は徐々になくなりつつある”。

Animocaの社員のうち約100名がアプリの開発に携わり、韓国、フィリピン、合衆国、中国などの事業所で仕事をしている。同社の戦略は、複数のニッチ市場に対する同時一斉攻撃だ。“Angry Birdの大ヒットに見られるようなスーパーセルスタイルは採らない”、とYatは言う。

同社のStar GirlPretty Pet Salonなどはかなりヒットしたが、同社の基本的なやり方はヒットねらいではなく、一貫して多種類のアプリを出し続けることだ。網を広げることによって、多くのファンを囲い込む。“そのやり方の方が有料ユーザの比率が高い”、というのだ。

数百万のダウンロードを達成したStar Girlでさえ、ニッチアプリだ。“女の子たちがターゲットで、服をシェアしたり、男の子と仮想的に遊んだりする。Candy Crushとは違う”。

同社は過去12か月で約4倍に成長した。ただし年商の額などは公表していない。“率直に言って、Androidが成長したからうちも成長したんだ”、と彼は言う。たしかにこのところ、Androidのシェアは伸びている。“うちにとって韓国と日本が重要なのは、どちらもAndroidの勢力が強いからだ”。

一部のゲームはiOSバージョンも作っているが、メインはあくまでもAndroidだ。同社から見ると、どちらのプラットホームも、ARPU(ユーザ一人あたり平均収益)に大差はないそうだ。アプリにいちばんお金を使ってくれるのが、日本と韓国のユーザだ、とYatは言う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))