Atlassian、ユーザーにウェブサービスのダウンタイムなどを通知するStatusPageを買収

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Atlassianは本日StatusPage買収を発表した。StatusPageはY-Combinatorのインキュベートから誕生し、オンラインでビジネスを行う企業が自社のオンラインサービスの状況をユーザーに知らせるサービスを提供している。買収額などの詳細は開示されていない。

昨年12月に上場して以降、Atlassianにとって初の買収案件となる。3年前にローンチしたStatusPageのようなサービスを追加することは、 Atlassianにとっては自然な流れだ。 Atlassianはこれまで長い間、全ての企業はソフトウェア企業であると主張してきた。そのため全ての企業は、自社サービスが思うように機能していない時、ユーザーに随時情報を提供するサービスが必要となる。

Atlassianの会長であるJay Simonsは、StatusPageはHipChatを早い段階から活用していた企業の1社だと話す。AtlassianはHipChatを2012年に買収している。そして、AtlassianもStatusPageに自社のステータスページを開設している。StatusPageについてSimonsは「彼らの業界を牽引する立ち位置にとても期待しています」と話す。「彼らはこのようなサービスを提供する企業の筆頭として確立してきました」。

StatusPageは現在New RelicIntuitVenmo、Citrixを含む、何千ものカスタマーを抱えているという。

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Simonsはまた、例えばAtlassianのJIRAプロジェクト・マネジメントサービスとStatusPageが自然な形で連携することができると説明する。

StatusPageの共同ファウンダーであるScott Kleinは、彼の会社の状況は良かったとしている。ただ、今回の買収で、StatusPageはAtlassianの大きなユーザーベースへアクセスすることができ、StatusPageのプロダクト開発サイクルの加速につなげることができるという。本日の正式発表でStatusPageの共同ファウンダーは、チームで買収を検討するにあたり「3つの重要な点で一致していることが分かりました。それは補完し合う組織文化、StatusPageをスタンドアローンのプロダクトとして提供し続ける方向性、そしてソフトウェアの未来について共通のビジョンを持っていることです」。

Simonsはさらに「今回の買収に合意したもう1つの要素は、StatusPageもAtlassianと同じようにFortune500だけでなく、Fortune50万の企業にリーチすることにとても注力しているからです」と続けた。結局のところComcastのような大企業であれば、自社でステータスをアラートするシステムを構築することができる。「しかしFortune 500ではない企業は、StatusPageのようなサービスを求めています」という。

StatusPageは買収後もスタンドアローンのプロダクトとして引き続き展開し、Atlassianはサービスの提供プランの価格(月額29ドルから)を変更するつもりもないとSimonsは話す。今の所、StatusPageのユーザーに影響する変更もないという。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

AtlassianがBitbucket Cloudを利用するデベロッパーのための継続的デリバリサービスBitbucket Pipelinesをローンチ

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Atlassianが今週、うまいアブサンを飲ませる、ぼくのお気に入りのバーの近くで、例年のデベロッパーカンファレンスをやっている。キーノートで数々の新製品やアップデートが発表されたが、どれも、デベロッパーの人生をすこし楽にしてくれる(協力的にもしてくれる)ものばかりだ。

AtlassianがBitbucket Pipelinesをローンチ

新しいツールでいちばん重要なのが、Bitbucket Pipelinesだろう。Atlassianは最近、同社のGit関連サービスをすべてBitbucketの名の下(もと)に統一し、そしてPipelinesのベータバージョンのローンチにより、AtlassianがホストするBitbucket Cloudサービスに継続的デリバリサービスが導入されることになる。そうなるとデベロッパーは、コードを自分たちのBitbucketリポジトリにプッシュしアップデートしていくビルドとデプロイのワークフローを容易に自動化できる。

ベータの期間中Bitbucket Pipelineは、誰もが無料で試用できる。

これまで、AtlassianのツールはつねにWebから提供された。しかし同社は今日初めて、チームコラボレーションサービスConfluenceと、ソフトウェアチームのための同社のプロジェクト管理サービスJIRA Softwareの、ネイティブアプリケーションをローンチした。

さらに今日Atlassianは、Open API Initiativeへの参加を表明した。この、APIの形や作り方を標準化しよう、というねらいのコンソーシアムには、Apiary, Apigee, Google, IBM, Mashape, Microsoft, PayPalなどなどが参加している。

また今日ローンチされたConnect for JIRA Service Deskは、サードパーティのデベロッパーが、JIRAに埋め込めるアドオンを作れる、というサービスだ。そしてAPIのドキュメンテーションを作るための社内的なツールRADARがオープンソースになった。これは当然ながらOpen API Initiativeの仕様に従っている。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AtlassianのBitbucket Serverがコードの検索をやっとサポート

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Atlassianの自己ホスト型GitバージョンコントロールサービスBitbucket Serverと、Bitbucket Data Centerに、小さいけどとても便利な新しい機能が導入されることになり、今そのプレビューをやっている。今提供されているBitbucketアーリーアクセスバージョンには、ユーザーのレポジトリ中のコードを検索する機能があるのだ。

これがあると、ちょっとしたコード片を自分のgitリポジトリに素早く見つけることができるし、コード中にメモしておいた謎のようなエラーメッセージも、どこに書いたかを正しく思い出せる。

Bitbucketのコンペティターで、同じくgitの便利ラッパー(wrapper)を提供しているGitHubやGitlabには、前からコード検索の機能がある。だから、この部分ではBitbucketはやっと追いついたと言えるが、でもBitbucketのユーザーにとっては、そんなことより、なにしろ便利だ。彼らはかなり前から、検索のサポートを要望していたのだから。

コンペティターたちと同じく、Bitbucketでも検索結果を言語やファイルの拡張子でフィルタできる。検索演算子AND, OR, NOTも使える。

同社によると、AtlassianがホストするバージョンのBitbucketではまだ検索がサポートされていない。しかしそれも、長くはないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

立ち上げから3年余のAtlassian Marketplaceでサードパーティデベロッパが$120M以上を売り上げる

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Atlassianは株が上場されたけれど、この急成長中のデベロッパコラボレーションツール*の企業でお金を儲ける方法は、ほかにもある。同社によると、サードパーティデベロッパのためのマーケットプレースAtlassian Marketplaceは、今や売上が1億2000万ドルに達し、しかも売上が100万ドル以上に達するデベロッパ(主に企業)が15以上いる。〔*: コラボレーションツールとしてはデベロッパ以外の、一般社員等の利用も増えている(後述)。〕

しかも、“売上のペースが日に日に大きく増えている”そうだ。どうやらこのマーケットプレースは今では、自分が稼いだ慣性で強力に動いているようだ。2015年9月に売上1億ドルに達するまで3年を要しているが、追加の2000万ドルはわずか3か月で達成しているのだ。

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100万ドル以上を売り上げたデベロッパは、テスト管理プラットホームのZephyrやワークフロー管理のComala、リポートやチャートの作成を助けるEazyOne、情報共有サービスBrikitなどだ。スマートカレンダーのTempoのように、1000万ドル以上売ったデベロッパも数社いる。

Atlassian Marketplace上のデベロッパにはもちろん、ロングテールの部分も多く、彼らが売っているアプリケーションやアドオンは2000以上ある…売上に含まれない“無料”の提供物も多い。Atlassianの取り分は売上の25%だから、まあ、ふつうか。

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今ではデベロッパたちはAtlassian Connectを使って、自分のサービスへのインタフェイスをJIRAやConfluence、あるいはSlackのコンペティタHipChatなど、既存のツールの中に置ける。たとえばつい昨日(米国時間12/14)は、UberがHipChatの統合をローンチした。

“世界の最良のアプリケーションが、誰も使えない、記憶にも残らない、スラッシュコマンドに貶められる必要はもうない”、と語るAtlassianのスポークスパーソンは、ちょっとSlackにあてつけているようだ。Slackにも、Uberの統合があるのだが(ただし非公式)。

先週のIPOもAtlassian自身にとっては、ちょっとした一里塚にすぎない。IPOの前から、Atlassianのユーザは従来のデベロッパコミュニティを超えて、一般社員のチームや事業に広がっていた。しかもノンデベロッパのユーザは急増中であり、そのことが今では同社の、最大のセールスポイントだ。HipChatやJIRA、Confluenceなどのツールも、ノンデベロッパのチームが容易に利用できるし、同社が最近ローンチしたJIRA Coreにいたっては、JIRAからDevOpsツールを外したプロダクトだ。このトレンドに、Marketplaceはどう位置づいていくか…。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

2015年最後のテクノロジーIPOは成功―Atlassian株、32%アップで時価総額は58億ドルに

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おそらくは2015年最後のテクノロジー系新規上場になるであろうAtlassianが、今日(米国時間12/10)初めて取引された。

共同作業と生産性向上のためのソフトウェア・ツールのメーカー、Atlassianは上場初日を32%のアップで締めくくった。Atlassianは上場以前、33億ドルの会社評価額で資金を調達していた。この株の値上がりで同社の価値は60億ドルに近づいたことになり、今年最強の上場会社の一つとなった。

今回シリコンバレーでもっともホットな会社となったAtlassianのプロダクトでは、もっとも知られているのはSlackのライバルのチャット・プラットフォーム、Hipchatだろう。少なくとも当面は、だがAtlassianは投資家の強い信任を得ていることがはっきりした。

今回のパフォーマンスは予想されないことではなかった。 Atlassianのソフトウェアには独特のキャラクターがあって、これが惹きつけるのは投資家ばかりではない。同社は第3四半期の売上も昨年の6790万ドルから今年の1億180万ドルへと大幅なアップを達成している。.

最近、上場したり上場を希望していると報じられたりした会社は売上を伸ばしているものの赤字幅も拡大している。こういう会社は利幅の拡大という目標にもっと注意を払う必要がある。最近の投資家は以前より損失の拡大に神経質だ。この点は最近四半期決算を発表した後のBox株価の乱高下を見ればよい。【略】

Atlassianは売上と利益を伸ばしている。利益率はそこそこだが、手持ちキャッシュも増加させた。こうなれば投資家としては自ずから満足ということになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AtlassianのBitbucketでは進行中の開発を支えるコード管理システムから直接、AWSなどへのデプロイができる…継続的インテグレーションに朗報

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IPOを準備しているAtlassianが今日(米国時間12/2)、Gitベースのチーム開発支援&コード管理サービスBitbucketのアップデートを行い、デベロッパたちが、できあがったコードをAWSなど主なクラウドプラットホーム上に容易にデプロイできるようにした。

AtlassianのプロダクトマーケティングマネージャAmber Frauenholtzはこう説明する: “今日のローンチで、デベロッパはBitbucketの中から直接、そのUIを使ってAmazonやMicrosoft、DigitalOceanなどにデプロイできる。従来のように、Bitbucketの外でスクリプトを使ってデプロイする必要がないので、時間を節約し生産性を上げられる”。

この機能を支えている統合化ツールBitbucket Connectは、サードパーティが書いたBitbucket用アドオンをBitbucketのユーザインタフェイスから動かすことができる。今回のこのアップデートでは、その‘サードパーティ’はAtlassian自身だったが。

今日のリリースの声明文の中でMicrosoftのAzure Application Platform担当VP Bill Staplesがこう述べている: “Connectの統合化機能により、開発チームはAzure App Serviceに直接、Bitbucketのリポジトリからシームレスにデプロイできる。継続的インテグレーションではチームが頻繁にデプロイを行うことになるが、Bitbucketではそれがとても容易にできる。だからAtlassianとのパートナーシップを、今後も維持したい”。

統合といえば、その継続的インテグレーション(continuous integration, CI)でも、Atlassian製のCIとデリバリのツールBambooがBitbucketに統合された。デベロッパはBitbucketのインタフェイスから、Bambooでビルドのステートを見ることができる。今サポートされているのはBambooのクラウドサービスだが、近くオンプレミスのサーバもサポートされる。

また、サードパーティのCIサービスWerckerも、同様に統合できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

急成長中の企業向けソフトのAtlassianがSECに上場申請―売上3億2000万ドル、純利益6800万ドル

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上場を目指すソフトウェア企業がまた一つ現れた。Hipchatなどのソーシャル機能のあるエンタープライズ・ソフトを提供するAtlassianがNASDAQへの上場を目指して昨日(米国時間11/9)、アメリカの証券取引委員会(SEC)にF-1申請書を提出した〔F-1はアメリカ企業のS-1に相当する外国企業向け上場申請書〕。

Atlassianの主力製品はSlackのライバルHipChat、それにJIRA、Confluenceなどが知られている。ティッカー・シンボルはTEAMが選択されている。今回の新規上場では2億5000万ドルを調達する予定とされる。

公表されたF-1申請書によれば、その下書きは去る8月21日に秘密にSECに提出されていた。なお、われわれが得た情報によると、2億5000万ドルという株式売り出し総額は現在のところダミーであり実際の目標額は今後決定されるという。

現在、市場はテクノロジー企業の上場に不向きな環境となっており、Squareのような優良とされる企業も黒字化の達成に苦しんでいる。これに対してAtlassianの申請書はずっと明るいトーンだ。

F-1申請書には、同社過去3年利益を上げていると書かれている。ただし昨年の利幅は大きく縮小したが、これはR&D費用が急増したためだとしている。F-1申請書によれば、6月30日を会計年度末とする過去3年の利益は、2013年が1080億ドル、2014年が1900億ドル、2015年が680億ドルとなっている。

同じ会計年度の売上は2013年が1億ドル4850万ドル、 2014年が2億ドル1500万ドル、2015年が3億ドル1950万ドルだった。ここから2013年度から
2015年度までのCAGR(年平均成長率)を求めると、46.7%という高い値となる。.

Atlassianのソフトウェアには 500万以上の月間アクティブ・ユーザー(MAU)があり、顧客は4万8000社に上っている(同社は少なくと1人以上の有料ユーザーを含む組織、または月額10ドル以上を支払う組織を1社と計算している)。同社によれば顧客は「事実上、あらゆる業種の世界160ヵ国に横断的に存在する」ということだ。

同社の有力顧客としてはFitbit、PayPal、Visa、NASA、MIT、Nordstrom、Tesla、Cisco、Adobeなどがある。Atlassianの主なプロダクトは5種類だが、売上の3分を2を稼ぎだしているのはチームのためのスケジュール管理のJira(Asanaのライバル)とコンテンツの制作と管理のConfluence(Quipのライバル)の2種類だ。

Atlassianはビジネス戦略を下の図表にまとめている。

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オーストラリアのシドニーを本拠とするAtlassianはこれまでに2億ドル1000万ドルを調達している。これらのベンチャー投資はすべて二次的ラウンドとして実施された。最終ラウンドにはT. Rowe PriceとDragoneerが参加し、企業価値は30億ドルと評価された。

同社は資金の大半を自己調達して創業されたが、F-1によれば、アメリカのAccelが12.7%を、共同ファウンダー、共同CEOである,Michael Cannon-BrookesとScott Farquharがそれぞれ 37.7%%を所有している。また Accelの Rich Wongも7.3%を所有している。.Atlassianの上場は声明によると、Goldman, Sachs & Co.とMorgan Stanley & Co. LLCが共同で取り扱う。投資銀行のAllen & Companyらも二次的役割で参加する。

〔冒頭部分でAtlassianの主力製品の紹介の訳にミスあったので訂正してあります。ご迷惑をおかけしました。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AtlassianがJIRAを三つのスタンドアロンソフトウェアに分割、非技術系一般社員のコラボレーションツールも

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先月ひそかにIPOを申請したらしいAtlassianが今日(米国時間10/6)、同社の旗艦製品であるプロジェクト管理/問題追跡ツールJIRAの大型アップデートを発表し、それを三つのスタンドアロンプロジェクトに分割することになった。ソフトウェアチームのためにはJIRA Software、一般のビジネスチームのためにはJIRA Core、そしてITなどそのほかのサービスチームのためにはJIRA Service Deskとなる。

JIRAはローンチしてから13年間で急速に、開発チームの人気ツールに成長したが、今では技術者以外のユーザも増えている。そこでAtlassianは、そのための便宜を図ろうとしたのだ。これらの新しいスタンドアロンプロダクトはクラウドバージョンとオンプレミスバージョンがあり、どちらも最低料金は10名以内月額10ドルだ(JIRA Service Deskだけは3名以内月額10ドル)。

Atlassianの社長Jay Simonsによると、これはユーザ企業にとって重要なリリースであるだけでなく、Atlassianにとってもたぶん、これまでで最大のリリースだ。

JIRA Softwareは基本的にこのサービスの最新バージョンで、アジャイルソフトウェア開発のチームに焦点を当てている。ほかの二つと併せてユーザ体験のアップデートが若干行われており、また、JIRA体験の核となるボードまわりもアップデートされた。

JIRA Service Deskはこれまで、JIRAの中核的サービスのアドオンとして提供されていたが、今度からはスタンドアロンのプロダクトになる。

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JIRA Coreは実は‘新製品’だ。これはJIRAのサービスからソフトウェア開発の部分を取り除いて、一般社員のための一般的なコラボレーションツールに仕立てたもの。一般的な用途のためのテンプレートを新たに加え、プロジェクトやタスクやイシューのページを容易にセットアップできるようにした。JIRAのユーザ企業数社の協力を求めて、技術系以外の一般社員によるベータの結果から、このJIRA Coreプロダクトの細部の磨き上げを行った。

確かに、最近のAtlassianとJIRAをめぐる話題の中では、ソフトウェア開発以外のユーザが増えている、という話がとても多かったのだ。それを知ってる人には、JIRA Coreはそれほど意外なプロダクトではないだろう。

Simonsは語る、“すでに需要の多いプロダクトにとって、また新しい機会が開けたと言える。JIRAが、より一般的なコラボレーションツールになってきた、ということだ”。今でも多くの企業で、メールや巨大なスプレッドシートを多用してコラボレーションが行われているが、JIRAを使うと、そういうかっこ悪いことが、なくなるのだ。

JIRAは現在、165か国35000社の企業で利用されている。中でもJIRA Cloudプロダクトはこのところ、年率50%以上でユーザ数が増加している。

IPOが視界に入ってきた同社は、デベロッパ以外の世界でも、持続可能な成長を維持しようとしている。今は、すべての企業が、ある程度は、ソフトウェア企業だ、と言われている。でもそこには多くの技術系以外の一般的社員たちがいて、JIRAのようなプロジェクト追跡サービスを採用することもなく、日々黙々と仕事をしている。一方、そういう企業では、少数派であるデベロッパたちも、JIRAのようなプロジェクトツールを欠いたまま、毎日、いきあたりばったりの方法でバグを調べている。

〔訳注: 最初デバッグにMozillaのBugzillaを使っていたチームがそれを、大好きな日本映画の主人公にちなみGozillaと呼ぶようになり、JIRAの前身となるデバッガを内製したとき、それをGojiraと命名。やがてGoが落ちてJIRAになった。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Atlassianが複数あったGitサービスを一本化、分散チームによるGitの共同利用を効率化

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Atlassianはこれまでずっと、BitbucketStashという二つのブランドでGitベースのデベロッパサービスを提供してきた。ひとつはクラウドベースの、そしてもうひとつはオンプレミスのコード管理サービスだ。しかし今度から同社は、ブランドをBitbucketに統一し、新しい機能も加えて、Gitベースの単一のサービスを提供していくことになった。

Atlassianのデベロッパツール部門のゼネラルマネージャEric Wittmanによると、同社でもこのところGit関連のプロダクトは快調だ。とくにBitbucketは、顧客数が前年度比で80%伸び、今ではFortune 500社の1/3はBitbucketを使っている。有名大企業に同社が強いのは、主にプロフェッショナルのデベロッパチームをターゲットにしているからだ、という。“弊社の強みと注力対象はつねに、チームのコラボレーションの支援だった”、と彼は語る。

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ただしBitbucketも今では、GitHub Enterpriseなど、そのほかのエンタプライズGitサービスと競合する。Microsoftでさえ、ついに今や、そのTeam Foundation ServerプロダクトでGitのサポートを提供している。

今日のアップデートでAtlassianは、StashとBitbucketの両ブランドを統一しただけでなく、これらのプロダクトの開発のやり方を変えた。Wittmanによると、両チームが互いのプロダクトにまたがって共有するコンポーネントが増え、イノベーションの実装の遅れなど、チーム間の格差が解消した。とくに最近の二年間はStashに力が注がれ、Bitbucketの影が薄かった。

新たな統一Bitbucketには、三つの重要な新機能が導入される。ひとつはGit Mirroringで、分散チームによるGitの利用を容易かつ迅速にする。次は大きなファイルのサポートで、Gitの難点を克服。そして第三は、プロジェクトのサポート、これにより複雑なGitリポジトリの編成がずっと容易になる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AtlassianのStash Data Centerがベータを終え一般公開へ、エンタプライズ向けGitを志向

GitリポジトリツールStashを提供しているAtlassianが、エンタプライズ向けのGitラッパーとして作ったコード管理サービスStash Data Centerが、数か月の公開ベータを終えて今日(米国時間3/2)、正式にローンチした。このサービスを使うと企業はサーバのクラスタの上でGitを動かし、多数のデベロッパを支援できる。ベータ時には、最大で12000名のデベロッパをサポートしたそうだ。

Atlassianのデベロッパツール担当VP Eric Wittmanによると、Gitは4月に10歳を迎えるが、その企業利用は最近やっと始まったばかりだ。その理由は、彼によると、Gitが企業にとって難しいことだ。彼曰く、“分散バージョン管理はすばらしいが、Git自体はかなり荒削りだ。内部の細かい仕組みまで分かっていない人には、ちょっと近づきがたい”。

大企業にとって、Gitをもっと使いやすく管理しやすくするのが、StashとStash Data Centerだ。

たとえばGitをそのまま使っていると、容量の限界にぶつかり、大きなチームでは使えなくなる。デベロッパの数が多すぎると、アクセス制限やパーミッションの問題にぶつかることもある。Gitはハードウェアに対して厳しいから、チームが大きくなっても簡単にはスケールできない。Stashには当然ながら粒度の細かいパーミッションがあるし、Atlassian独自のクラスタリング技術はオーバヘッドの少ないスケーリングが可能だ。だから、Gitにこれらの特性を持たせるラッパーが必要になる。

Wittmanによると、Stashのチームの約1/3が約1年、このプロジェクトに携わった。ベータでStash Data Centerのユーザだった顧客には、AmadeusやCisco、Splunk、Blackboard、Cienaなどがいる。

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AtlassianのGit実装系StashにそのスケールアップバージョンStash Data Centerが誕生

Atlassianにはかなり前から、Gitを核とするコード管理ソフトウェアStashがある。これまでそれは、比較的小さなチーム向けのオンプレミス・ソフトウェアだったが、今日(米国時間9/10)ローンチしたStash Data Centerによって、そのGitによるソリューションを大企業にも提供していくことになった。

これまでのStashと違ってStash Data Centerは単一のサーバではなく、クラスタの上でも動く。そのためStash Data Centerは、1万名のデベロッパチーム/グループでも容易にサポートできる。しかしユーザから見てStash Data Centerの機能、操作、使い方などは今のStashと変わらない。反応が遅くなることが減り、コンパイルははやくなり、ダウンタイムが少なくなるだろうが、毎日のワークフローはStashがStash Data Centerに変わっても何も変わらない。

Atlassianのデベロッパツール担当ゼネラルマネージャEric Wittmanによると、同社は数年間Stashをやったことによって、Gitについて多くを学んだ。中でもとくに重要なのは、企業顧客をGitに移行させるやり方だった。しかし最近では、Gitをもっと大規模に採用しようとする大企業が増えている。

Wittmanは曰く、“Gitを使うようになると、デベロッパの仕事のやり方が変わる。彼らは前よりもずっと積極的にコラボレーションするようになるが、しかし問題は、そのコラボレーションのスケーラビリティだ”。Gitへの移行とともに企業ユーザは継続的インテグレーションが開発の日常的な実践になり、したがってデベロッパがソースコード管理サーバ(Stashサーバ等)にアクセスする頻度も増す。もちろんアドミンはサーバの負荷増大に気づき、スケーラビリティが不安のタネになるだろう。

当面Atlassianの想定としては、Stash Data Centerはファイヤウォールの背後のユーザ自身のクラスタにインストールされるだろう。しかし長期的には、AWSのような公開クラウドで動かすようになるかもしれない。

Stash Data Centerの料金はユーザ数をベースとする月額制になる(Stashはライセンスの売り切りだった)。Wittmanによると、Stash Data Centerは通常のStashに比べてR&Dの原価が高いので、そういう料金制にせざるをえなかった、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))