米会計検査院が月着陸船開発契約をめぐるBlue Originの抗議を却下

数十億ドル(数千億円)もの月着陸船開発をSpaceXと契約するというNASA(米航空宇宙局)の判断をめぐるBlue Originの米政府への抗議は却下された。

米会計検査院(GAO)は米国時間7月30日、Blue Originの抗議、そして月着陸船開発案を提出した防衛関連企業Dyneticsによる訴えのいずれも却下する、と明らかにした。GAOは、NASAがSpaceX1社と契約した際、法律や規則に反しなかった、と結論づけた。

「結果として、SpaceXとだけの契約でNASAが不適切な行動を取ったという訴えをGAOは否定しました」と声明文で述べた。

抗議は、アポロ計画以来となる人間の月面着陸を目指している有人着陸船(Human Landing System)プログラムの契約を、当初意図していた2社ではなくSpaceXのみと結んだというNASAの判断についてのものだった。SpaceXの有人着陸船プログラムの提案は29億ドル(約3180億円)で、59億9000万ドル(約6570億円)というBlue Originの提示額のおおよそ半分だった。今週初め、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏はNASA長官のBill Nelson(ビル・ネルソン)氏に、NASAが契約で1社のみを選ぶことになった「短期的な予算の問題」を解決するために20億ドル(約2190億円)の値引きを提案する公開書簡を送った

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1社のみと契約するというNASAの判断はこれまでの習慣から方向転換することになったが、GAOは「複数企業との契約、1社との契約、あるいは契約しない権利が認められています」と記した。

Blue Originは、NASAが2社と契約するだけの十分な資金がないとの結論に至った後に、入札内容を修正する時間が与えられなかった、と主張した。「要件変更についてNASAが意思疎通を図らなかったことにより、Blue Originは明らかに先入観をもたれました」と同社は申し立てに書いている。「Blue Originは提案したアプローチを修正し、NASAの予算に見合う額に減額し、そして(あるいは)スケジュールの代替を提案する、いくつかのアクションを取ることができたはずです」。

Blue OriginとDyneticsは4月にそれぞれ異議を申し立てた。

会計検査院の判断について、Blue Originの広報担当は以下のようにTechCrunchに述べた。

「当社はNASAの決定に根本的な問題があったと強く確信しています。しかしGAOは限られた権限のためにそうした問題を解決することができませんでした。当社は引き続き、正しいソリューションだと信じているプロバイダー2社を主張します」。

広報担当は、上院議員が有人着陸船プログラムで2社を選ぶことをNASAに求める規定を法案に追加したことについてBlue Originは心強く思っている、とも述べた。

一方、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は今回の判断について以下のように反応している。

TechCrunchはDyneticsにコメントを求めている。返事があればアップデートする。

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タグ:Blue Origin宇宙船NASA米会計検査院(GAO)有人宇宙飛行アルテミス計画

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

月着陸船開発を失注したベゾス氏がNASAに約2208億円の「インセンティブ」を打診

Blue Origin(ブルーオリジン)創業者である富豪のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は米航空宇宙局(NASA)に契約と引き換えに月着陸船の開発費用を最大20億ドル(約2208億円)拠出し、パスファインダーミッションを自己資金で実施することを提案している。

当該の契約は、有人着陸船(Human Landing System)プログラムの月着陸船の開発に関するものだ。このプログラムではアポロ以来となる人間の月面着陸を目指している。NASAは2020年4月、契約の第1段階でBlue Origin、SpaceX、Dyneticsが選ばれたと発表し、月着陸船を開発するために競争によって最終的に2社に絞られると考えられていた。TechCrunchのDarrell Etherington記者が指摘しているように、NASAが2社を選ぶのは珍しいことではなく、商業有人飛行プログラムではBoeing、SpaceXの両社と契約した。

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しかしそれから1年後、これまでの習慣から方向転換し、NASAは契約で1社のみ選んだと発表した。SpaceXだ。Elon Musk(イーロン・マスク)氏が率いる同社は月着陸船の開発費用として28億9000万ドル(約3190億円)を提案していた。これはBlue Originの59億9000万ドル(約6613億円)のおおよそ半分だった。ベゾス氏は現在、この価格から20億ドルの値引きを申し出ている。

ワシントンポスト紙が入手した、月着陸船の契約で1社を選んだ根拠を説明する書類の中で、NASAは「現会計年度の予算は1社との契約金すら満たさなかった」と認めている。これに対し、SpaceXは「NASAの現在の予算内」に収まるように支払いスケジュールをアップデートした。NASAに厳しい予算上の制約があることは皆が知っている。議会は2021年会計年度で有人着陸船プログラムにわずか8億5000万ドル(約938億円)の予算しか認めず、NASAが求めた34億ドル(約3753億円)には遠く及ばなかった。

ベゾス氏がNASA長官のBill Nelson(ビル・ネルソン)氏に宛てた公開書簡では、予算問題を直接解決している。ベゾス氏は、提案したインセンティブは、2社ではなく1社のみを選ぶことを余儀なくされた有人着陸船プログラムで「見受けられる短期的な予算の問題」を取り除く、と書いている。

「元々意図していたように月着陸船の開発を2社に競わせることに投資する代わりに、NASAは複数年、数十億ドル(数千億円)という有利なスタートをSpaceXに与えることを選びました」とベゾス氏は書簡で述べている。「その決定は、意義ある競争に今後何年にもわたって終止符を打つことでNASAの成功的な商業宇宙プログラムの型を壊しました」。

1社のみに絞るというNASAの決定をBlue Originが公然と疑問視するのは今回が初めてではない。Dyneticsとともに、Blue Originは契約が発表された1週間後に米会計検査院に抗議した。同社は契約要件が「有意義に競争する」能力を与えなかった、と主張した。会計検査院は8月4日までに抗議内容について裁定しなければならない。

2社契約を支持するのはBlue OriginとDyneticsだけではない。米上院はこのほど、NASAに月着陸船の開発で2社を選ぶことを求める法案と、そのための追加予算を可決した、とSpaceNewsは報じた。しかし追加予算を含めることについて、すべての議員が好意的ではない。上院議員Bernie Sanders(バーニー・サンダース)氏は追加予算を「ベゾス氏を救済する措置」と呼んだが、最終的に法案から追加の予算を除くことはできなかった。

「当社は、NASAがテクニカルリスクを調整して予算上の制約を解決し、アルテミス計画をより自由競争があるものに、そして信頼でき、持続可能な道に戻すのをサポートする準備はいつでもできています」とベゾス氏は述べた。

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルーオリジン初の有人宇宙飛行後、ベゾス氏とクルーが記者会見「より重大なミッションの練習」

Amazon(アマゾン)の創業者Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、2000年にBlue Origin(ブルーオリジン)を設立してから21年目にして初の有人宇宙飛行を達成した後の記者会見で、意気揚々と勝ち誇った様子だった。億万長者の同氏は、会社の将来と自分の役割について語り、さりげなく数億ドル(数百億円)を寄付した。

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ベゾス氏は、New Shepard(ニューシェパード)の「RSS First Step(RSSファーストステップ)」カプセルに搭乗した4人のうちの1人で、他には資本家である彼の兄のMark(マーク)氏、航空界の伝説で「マーキュリー13」パイロットの1人である82歳のWally Funk(ウォーリー・ファンク)氏、そしてBlue Originの座席オークションで2番目に高額な落札者だった人物の息子である18歳のOliver Daemen(オリバー・デーメン)氏が搭乗した(最高額の2800万ドル / 約31億円を入札した落札者は、スケジュールの都合で参加を延期した)。

Blue Originはこれで、民間人を宇宙に送り出したごく少数の企業の仲間入りを果たし、まだ始まったばかりの宇宙旅行産業にとっては最大の追い風となった。米国時間7月20日はアポロ11号の月面着陸から52周年にあたり、宇宙旅行の次のステップとして最初の有人宇宙飛行に敬意を表している。

記者会見の冒頭で4人は、宇宙に行った人に与えられる伝統的なバッジである宇宙飛行士の「翼」をつけてもらい、にこやかな表情を浮かべていた。記者会見でベゾス氏は、カプセルから出てきたときと同じクリーム色のカウボーイハットをかぶり「とてもうれしいです」と語った。

ベゾス氏はそして、テキサス州ヴァンホーン市に感謝し、Blue Originが同市に「へこみ」を作ったことを認め(「made a dent」が「効果、影響を与えた」という意味であることからのおやじギャグ)、続いて、Amazonの全従業員と何百万人もの顧客に感謝した。「まじめな話、この費用を支払ったのはあなた方です」。

また、4人のクルーが4分間の無重力状態ではしゃぎ回っている様子を簡単に紹介し、その中には宙に浮いているSkittles(スキットルズ)キャンディーを口でキャッチしているクルーの映像も含まれていた。

民間人のみが搭乗する弾道飛行ミッションは2021年7月だけで2回目となり、これは史上初のことだ。1回目は、7月11日にVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)の弾道ロケット搭載スペースプレーン「VSS Unity(VSSユニティ)」が達成したミッションで、創業者である大富豪のRichard Branson(リチャード・ブランソン)氏が搭乗したことで、2人の超富裕層の創業者の間で実に狭量な論争が勃発した。それはさておき、この2回のフライトによって、商業宇宙旅行はこれまで以上に現実味を帯びてきた。

今回のフライトは、Blue Originの商業用重量物運搬ロケット打ち上げ部門にとっても追い風となるだろう。その分野は、今のところElon Musk(イーロン・マスク)氏が率いるSpaceX(スペースX)が中心となっている。New Shepardの再利用性を完成させるために使われる同じ技術が、同社の大型軌道打ち上げロケットであるNew Glenn(ニューグレン)の開発に役立つかもしれない。ベゾス氏は2021年2月、同社がNew Glennの初号機打ち上げを2021年後半から2022年後半の四半期に延期すると述べた。

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画像クレジット:Blue Origin / YouTube

ベゾス氏はこう語った。「実際のところ、私たちが選んだ構造と技術は、宇宙旅行にはまったく過剰なものでした」。それよりも、Blue Originがそれらを選んだのは「スケールできるから【略】、より大きく重いミッションのための練習」だったという。

Blue Originが液体燃料を選んだ理由について、同氏は「将来の打ち上げのための練習」と繰り返した。「このスペースツーリズムミッションを飛ばすたびに、New Glennの第2段を飛ばす練習になります」とも。

2020年12月、NASAはLaunch Services IIプログラムで契約を競うことができる宇宙企業のリストにBlue Originを加えた。New Glennやその他のBlue Originのロケットが打ち上げ契約を獲得することを保証するものではないが、そのための第一歩となる。

ベゾス氏は、Blue Originが2021年だけでさらに2回の有人打上げを行うことを確認したが、1座席あたりの価格についてはまだ発表していない。「当社は、ケイデンスを非常に高くしていきたいと考えています。【略】すでにプライベートセールスは1億ドル(約110億円)に近づいています」。1座席あたりの価格を下げるにはどうすればよいかという質問に対して、同氏は、スペースツーリズム産業は、現在では毎年何百万人もの旅行者に広く利用されている民間航空旅行のような軌跡をたどるだろうと述べた。

会見の最後にベゾス氏は、1人につき1億ドル(約110億円)の「Courage and Civility Award(勇気とシビリティ賞)」を始めることを発表し、CNNのコントリビューターであるVan Jone(ヴァン・ジョーンズ)氏とミシュラン星獲得シェフであるJosé André(ホセ・アンドレス)氏が最初の2人の受賞者に選ばれた(アンドレス氏の設立した慈善団体は、パンデミック中2500万食を必要としていた人々に提供した)。受賞者はそのお金を自分の選んだ慈善団体に寄付できる。この賞は、礼節を重んじ、個人攻撃を拒む人に贈られるらしい。行間を読むと(正直、そんなことをする必要もないのだが)、現代の政治的議論、特に意見の相違における礼節の重視についてのコメントのように思える。

ベゾス氏はこれからはBlue Originと、気候変動に焦点を当てた100億ドル(約1兆1000億円)規模の投資ファンドであるBezos Earth Fund(ベゾス・アースファンド)の両方に時間を割くと述べている。

「これは地球を脱出しようという話ではありません。肝心なのは、太陽系の中で良い惑星はこの惑星しかないということです」と同氏。「私たちはそれを大切にしなければなりません」。

記者会見の模様はこちらからご覧いただける。

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タグ:Blue Originジェフ・ベゾス有人宇宙飛行民間宇宙飛行New Shepard

画像クレジット:Blue Origin / YouTube

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)

Blue Origin初の有人飛行成功、ベゾス氏ら4人が宇宙を体験

Blue Origin(ブルーオリジン)は米国7月20日、同社創業者のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏を含む4人を宇宙に送るという初の有人飛行を成功させた。何十億ドル(何千億円)という投資、何十回というテスト打ち上げ、超大富豪の創業者間でのささいな喧嘩の結果、今月、2021年7月初めのVirgin Galacticの打ち上げ成功とともにNew Shepardの偉業は間違いなく宇宙旅行の新時代の幕開けを告げている。

かなり報道映えするものだった。ミッションは、テキサス州の小さな町バンホーンから30マイル(約48km)北にあるBlue Originの広大で秘密の施設であるLaunch Site Oneで実行された。打ち上げに先立ち、このイベントのためにやってきた見物客でバンホーンとその周辺の町のすべてのホテルは数日前から満室となった。その一方で、大勢の地元民や米国民、そしてオンライン視聴者(あなたも含め)が米国中部標準時間午前2時半からプレスサイトに群がった。早朝は雨が降るとの予報にもかかわらず、天候は晴れで、万事ほぼ順調に進んだ。

ベゾス氏、同氏の弟マーク氏、18歳の学生Oliver Daemen(オリバー・デーメン)氏、そして航空パイオニアでMercury 13のベテランであるWally Funk(ウォリー・ファンク)氏の4人のクルーはトレーニングセンターから登場し、Rivianの電動SUVであるR1Sで打ち上げ45分前に打ち上げパッドに到着した(ベゾス氏は前回のテストの後に着陸サイトまでRivianのR1Tピックアップトラックを運転した。AmazonはRivianにかなりの額を投資している)。4人のクルーは打ち上げタワーに上り、RSS First Stepと命名されたカプセルに乗り込む前に隣接するシェルターで短い休息をとった。

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打ち上げ15分前でしばし停止があり、これにより打ち上げは予定より若干ずれ込んだ。New Shepardは米国中部標準時間午前8時11分に離陸した。カーマン・ライン(地球の大気圏と宇宙空間との境目)を8時15分に通過し、その後カプセルは分離された。ブースターは同午前8時19分に自動で帰還し、大きな音ともに打ち上げサイトに着陸した。クルーが乗り込んだカプセルはパラシュートを使ってゆっくりと地球に戻り、同午前8時22分に着陸した。飛行時間は11分だった。

画像クレジット:Blue Origin

飛行は、4月に行われたリハーサル打ち上げを含む、再利用可能なNew Shepardロケットでの15回にわたるテストに続くものだ。4月のリハーサルでは飛行準備とカプセルへのクルー乗船(そして打ち上げ前に下船した)の予行演習も行われた。Blue Originはいま、民間搭乗者を軌道へと送る極めて少数の商業宇宙企業の1社として、ライバルのVirgin Galacticの仲間入りを果たした。

デーメン氏は、オークションにかけられた初の有人フライトの座席を2800万ドル(約31億円)で獲得した匿名の落札者がスケジュールの都合により搭乗を辞退しなければならなくなった後に搭乗メンバーに加わった。オランダのプライベートエクイティファームSomerset Capital PartnersのCEOであるデーメン氏の父親が2番目に高い額をオークションで提示したとCNBCは報じた。宇宙旅行者として、18歳のデーメン氏は史上最年少、82歳のファンク氏は史上最高齢だ。

有人宇宙飛行までの歴史

ベゾス氏はeコマース大企業Amazonの事業開始から6年後の2000年にBlue Originを創業した。Blue Originは宇宙旅行に注力し、同社は今回のフライトを顧客を宇宙へと運ぶのに必要な概念実証ととらえている。そのために、New Shepardカプセルには観光に適した大きな窓がある。同社によると、これは宇宙飛行史上、最大の窓だ。「これらの窓はカプセルの3分の1を覆っていて、広大な宇宙と人生が変わるような我々の青い地球の眺めに浸ることができます」とBlue Originのウェブサイトには書かれている。

打ち上げはまた、ベゾス氏と、同氏の宇宙飛行ライバルである富豪Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏との間で数週間にわたって繰り広げられた小競り合いの集大成でもある。ブランソン氏は10日前に宇宙へと飛んだ。しかし表向きはパンチでベゾス氏を負かしたにもかかわらず、両氏の戦いは実際のところ、ブランソン氏のフライトを宇宙飛行としてカウントするかどうか、Virgin Galacticのロケットで飛ぶ宇宙飛行機VSS Unityが実際に宇宙に到達したかどうかをめぐってのものだった。

画像クレジット:Blue Origin

この騒動はカーマン・ラインとして知られるものをめぐってだ。カーマン・ラインは国際的に、地球の約60マイル(約96km)上空の宇宙との架空の境界として認識されている。VSS UnityはNASAに認識されている境界を超えて約51.4マイル(約82km)まで飛んだ。「初めからNew Shepardはカーマン・ラインを超えて飛ぶようにデザインされていましたので、当社の宇宙飛行士は名前の横にアスタリスクの記号がつくことはありません」とBlue OriginはVirgin打ち上げの2日前にツイートした。このツイートにはまた、Virginのフライトにさらにケチをつけるインフォグラフィックも含まれた。

Blue Originにとって今回のフライトは始まりに過ぎない。宇宙飛行販売担当ディレクターのAriane Cornell(アリアン・コーネル)氏は7月18日にあったミッション前ブリーフィングで「今後行われる打ち上げに申し込んでいる(同社の)未来の顧客の多くと連絡を取っている」と話した。同社は2021年さらに2つの飛行を実施する意向であり、CEOのBob Smith(ボブ・スミス)氏は2回目のNew Shepard有人飛行が9月か10月に実施されると想定している、とコーネル氏は付け加えた。

我々にとって(銀行口座に数百万ドルという遊んでいる金を持たない人にとって)これは何を意味するのだろうか。いわゆる億万長者の宇宙レースはつまらない喧嘩だが、Blue OriginそしてVirgin Galacticの打ち上げは消費者や科学者などにとって宇宙旅行新時代の幕開けとなる。当面は富裕層に限定されるだろうが、TechCrunchのAlex Wilhelm記者が主張するように、今後費用は下がり、科学者や研究者、そしてもしかすると筆者やあなたも含め、多くの人が宇宙に行くようになるかもしれない。

もしあなたがBlue Originの打ち上げを見逃したのなら、こちらのアーカイブ化されたライブストリームで打ち上げの一部始終を閲覧できる。

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

ジェフ・ベゾス氏の宇宙飛行生中継は日本時間20日午後8時半スタート

Blue Origin(ブルー・オリジン)は完全再利用可能な宇宙船New Shepardを米国時間7月20日に初めて有人で打ち上げ、Amazon(アマゾン)創業者で富豪のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏、ベゾス氏の弟、そして記録保持者となる2人の宇宙飛行士を宇宙へと送る。打ち上げのライブストリームは米国中部標準時間午前6時半(日本時間午後8時半)から始まり、実際の発射は同午前8時(日本時間7月20日午後10時)が予定されている。

発射を含むフライトの管理はすべて西テキサスにあるBlue Originの施設からリモートで行われ、離陸後は大気圏を超えて高度約62マイル(約100km)まで飛行する。ベゾス氏以外の搭乗者は、ベゾス氏の弟マーク・ベゾス氏、82歳のWally Funk(ウォリー・ファンク)氏、18歳のOliver Daemen(オリバー・デーメン)氏だ。一行はNew Shepardのカプセルの中で3、4分無重力を体験したのち、パラシュートで減速しながら地球に帰還する。西テキサスの砂漠にタッチダウンし、Blue Originのスタッフがリカバリーに向かう。

今回の打ち上げのスケジュールや流れは、Blue Originがこれまでに実施した15回のNew Shepardフライトとさほど変わらないが、(世界で最も金持ちの人物を含む)人間を乗せた初の打ち上げとなり、もちろん必見だ。

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルー・オリジン初有人宇宙飛行の最後の乗客は史上最年少18歳

7月20日に打ち上げられるBlue Origin(ブルーオリジン)の初の有人宇宙飛行の最後の座席を誰が獲得するのかという謎が解けた。同社は米国時間7月15日、オークションで2800万ドル(約31億円)を払って搭乗権利を獲得した人物は、実際には2回目以降のミッションに参加し、初のフライトの残る座席には高校を卒業し、ユトレヒト大学に進学することになっている18歳のOliver Daemen(オリバー・デーメン)氏が座ると発表した。デーメンさんは宇宙へ行く史上最年少の人物となる。つまり今回の打ち上げでは史上最年少と史上最高齢の人物が乗り込む。

Blue Originは7月20日に初の有人フライトで同社の創業者Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏を宇宙へと送る。このフライトではベゾス氏の弟、そして82歳の航空宇宙のパイオニア、Wally Funk(ウォリー・ファンク)氏も乗せて準軌道まで飛び、テキサス州西部に帰還する前に数分間の無重力と壮大な眺めを体験する。

最後の座席は、ライブオンライン入札競争で最高潮に達した数段階のプロセスを経てオークションにかけられ、最終的にこの座席に支払われたのはなんと2800万ドルだった。この額は宇宙飛行船New Shepardの通常の商業フライトで提供される平均的な座席の価格をかなり上回っている。いまのところまだ匿名であるチケット落札者は「スケジュールの調整がつかない」ために最初の有人フライトを断った。チケットオークションによる売上は実際にはBlue Originの収入とはならず、STEM教育の推進に注力している非営利団体Club for the Futureに寄付される。

Blue OriginのNew Shepard打ち上げビークルは、旅行と研究の目的を含むサブオービタルの商業有人宇宙飛行のためのものだ。完全に再利用できるシステムはブースターと、クルーカプセルを含む上段ロケットから構成される。2015年に始まった一連の試験飛行を経て、商業化前の最後のデモンストレーションとして、いまBlue Originは初めて有人飛行する準備が整っている。

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画像クレジット:Matthew Staver/Bloomberg / Getty Images

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

大富豪による宇宙飛行レースも最終局面、ヴァージンのブランソン氏がアマゾンのベゾス氏より早く大気圏外へ

2人の大富豪がカーマン・ライン(高度約100キロメートル)へのラストスパートで先頭を争っているが、Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏が7月11日にVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)の宇宙船で飛行し、現地時間7月20日にBlue Origin(ブルーオリジン)の New Shepard(ニューシェパード)カプセルでの飛行を予定しているJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)を僅差で抑えるかもしれない。誰が勝つにせよ、ここでの真の教訓は、十分な資金があれば、本当に何でもできるということだ。

このニュースは、Virgin Galacticからの発表という形をとった。次の試験飛行の打ち上げウィンドウが米太平洋時間の7月11日午前6時に始まること、このミッションが2人のパイロット、3人のスペシャリスト、そして1人の大富豪というフルクルーを乗せた初めてのミッションになることが述べられている。(ブルーオリジンは独自の発表を行った)。

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Dave Mackay(デイブ・マッケイ)氏とMichael Masucci(マイケル・マスッチ)氏がVSS Unity宇宙船を操縦、チーフ宇宙飛行士インストラクターのBeth Moses(ベス・モーゼス)氏が飛行を監督、リード・オペレーション・エンジニアのColin Bennett(コリン・ベネット)氏が機内の設備と手順を監視、政府業務・研究業務担当副社長のSirisha Bandla(シリシャ・バンドラ)氏がフロリダ大学の微小重力実験を担当、最後にリチャード・ブランソン卿が「民間宇宙飛行士としての経験を評価する」としている。つまり、ブランソン氏は初めての一般人の旅客となる。

「私は、宇宙が私たち全員のものだと心から信じています」と、宇宙旅行会社の大富豪の創業者で個人的な出資者でもあるであるブランソン氏は、同社のプレスリリースで述べた。「16年以上にわたる研究、エンジニアリング、試験を経て、Virgin Galacticは新たな商業宇宙産業の先陣を切っており、宇宙を人類に開放し、世界を良い方向に変えようとしています。誰もが宇宙にアクセスできるようにするという夢を持つことと、信じられないようなチームが一丸となってその夢を現実のものにすることは別のことです。すばらしいミッションスペシャリストの一員として、未来の宇宙飛行士の旅を検証し、Virginに期待されているユニークな顧客体験を提供する役割に貢献できることを光栄に思います」。

このミッションは、Virgin Galacticの他の分野におけるスタイルと同様に、通常の方法で高い高度まで飛行した後、ロケットエンジンを搭載したVSS Unityが飛行機から切り離され、一般的に(誰もがそうとは限らないが)宇宙との境界であると考えられている80キロ以上の高さまで迫る。ブランソン氏は、将来のVirgin Galacticの宇宙旅行者が受けるのと同じ訓練を受け、もちろん同じ青い特別スーツを着用する。

すべてが計画通りに進めば、ブランソン氏はベゾス氏よりも1週間強早く宇宙に到達し、おそらく長年の賭けに勝つことになる。

ベゾス氏は(遅れをとっているものの)7月20日に、より伝統的なロケットであるBlue OriginのNew Shepardで、同氏の弟と幸運なチケットホルダーとともに宇宙へ向かう予定だ。幸運でリッチな、ということだ。つまり、このチケットはオークションにかけられ、2800万ドル(約31億円)で未公表の人物が落札した。

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しかし、同社は7月1日、初の有人飛行の4人目の乗客が、1961年に女性宇宙飛行士を養成したNASAのマーキュリー13プログラムの最初の卒業生であるWally Funk(ウォーリー・ファンク)氏であると発表した。当時、ミッションはキャンセルされ、ファンク氏は宇宙に行くことはなかった。50年間待ち続けた同氏に、ようやくチャンスが巡ってきたようだ。

カテゴリー:宇宙
タグ:Virgin GalacticBlue OriginJeff Bezos民間宇宙飛行

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nariko Mizoguchi

ジェフ・ベゾス氏も同乗するBlue Origin初の有人宇宙飛行チケットは30億円、ライブオークションで落札者決定

オークションにかけられていたBlue Origin(ブルーオリジン)の初の有人宇宙飛行の1座席の落札者が決まった。民間人を乗せて飛ぶBlue Originの初のミッションに落札者は2800万ドル(約30億円)を払う。6月12日に行われたライブオークションで決定し、全オークション過程には159カ国から計7600人が参加した。

今回のオークション結果はBlue Originの3パートに分けて進められてきた宇宙飛行チケット入札の最終結論だ。まず非公開オークションがあり、次に最高の入札額が同社のウェブサイトに表示される公開かつ非同期のオークションがあった。そして最後のライブオークションで入札額はかなり跳ね上がった。それまでの提示額は500万ドル(約5億5000万円)以下だった。

売りに出た初の座席の額は、Blue OriginのNew Shepardカプセルでの商業フライトでかかると思われる価格をかなり上回った。初フライトは準軌道までで、そこで数分だけ過ごして地球に帰還する。通常、フライトの費用は100万ドル(約1億1000万円)以下、おそらく50万ドル(約5500万円)の方に近い額だと推測される。しかし今回のフライトは有人としては初であり、明らかに特別な意味を持つ。また、落札者はBlue Originの創業者Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏と交流することができる。ベゾス氏も弟のマーク氏とともに初フライトに搭乗する。そして4番目の搭乗者は7月20日の打ち上げに向けて「数週間」以内に発表される、とBlue Originは話す。

誰がオークションで落札したのかについても、もうしばらく待たなければならない。落札者については今日のライブオークション終了から「数週間以内に発表される」見込みだ。有人宇宙飛行能力の開発に何年も費やしてきたBlue Originにとって2800万ドルは大きな臨時収入になるのではと思った人もいるかもしれないが、そうではない。同社はオークションの売上をClub for the Futureに寄付する。子どものSTEM教育を促進する非営利団体であり、長期的には人間が宇宙で暮らせるようにするというベゾス氏の大きな目標をサポートする。

オークションのライブ入札の様子は以下のストリームで見ることができる。

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タグ:Blue Origin民間宇宙飛行オークションジェフ・ベゾス

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

アマゾンのジェフ・ベゾス氏が宇宙へ、自ら設立したBlue Origin初の有人宇宙打ち上げに搭乗

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が、7月20日に打ち上げられるBlue Originの初の有人宇宙フライトに搭乗する。Amazon(アマゾン)創業者である同氏が米国時間6月7日朝、自身の弟であるMark Bezos(マーク・ベゾス)氏も一緒に行くことをInstagramで明らかにした。ベゾス兄弟はBlue Originが現在行っているオンラインオークションの落札者とフライトをともにする。1座席がオークションにかけられていて、現在の最高入札額は280万ドル(約3億円)だ。

7月20日に行われる準軌道飛行の再利用可能なNew Shepardロケットの打ち上げは、有人としては初となる。最初の有人飛行ミッションに有料顧客を乗せるのは異例だ。そして今、世界最富裕の1人も搭乗することが明らかになり、初の有人飛行にもう1つ大胆な要素が加わった。対照的にVirgin Galacticは、今後Richard Branson(リチャード・ブランソン)卿の搭乗が予定されているが、すでにテストパイロットや宇宙飛行士を乗せて複数回打ち上げた。Elon Musk(イーロン・マスク)氏のSpaceXのロケット搭乗もまだ実現していないが、どこかの時点で搭乗すると過去に述べている。

しかしBlue OriginのNew Shepardは無人で何回も飛んでおり、初回フライトでは再利用可能なブースターをなくしたが、ブースターのランディング(初回を除く)やカプセルの回収などミッション15回を成功させている。New Shepardロケットは軌道までは到達しないが、宇宙の「縁」を飛行し、そこで搭乗者は数分間、無重力を体験したりカプセルにたくさんある窓越しにとびきりの地球の眺めを味わったりする。そしてパラシュートを使ってBlue Originの打ち上げサイト近くのテキサスに帰還する。

Blue Originの初の有料座席のオークションでは、最高入札額は同社が5月19日に入札を公開したときの140万ドル(約1億5000万円)から上昇し、このところ280万ドルのままだ。オークション最終日は6月12日で、残っている参加者がさらに高い額を提示する様子はオンラインでライブ公開される。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Originジェフ・ベゾスNew Shepard民間宇宙飛行

画像クレジット:Matthew Staver/Bloomberg / Getty Images

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

米空軍が地球規模のロケット貨物輸送プログラムを計画中、SpaceX以外の民間企業も選択肢見込む

米空軍が地球規模のロケット貨物輸送プログラムを計画中、SpaceX以外の民間企業も選択肢見込む

Gene Blevins / reuters

米空軍が、民間の航空宇宙企業の大型ロケットを使い世界のどこへでも貨物を輸送することを想定した小規模な開発プログラムを継続していると述べました。

米国防総省は”Rocket Cargo”と称するこの実験的プログラムはアメリカ宇宙軍(USSF)が主導することになると説明し「これまで陸送や空輸、船便では困難だった場所への貨物輸送を実現させるためにロケットの着陸能力や、大気圏再突入後に貨物を空中投下するための分離可能なポッドを設計し運用する能力を実証する」と予算案に記しています。

宇宙ロケットを使う輸送や旅行は2地点間を短時間で結ぶことを可能します。よりわかりやすく言えば、地球の裏側まで行くにしても、ほんの1時間ほどの時間で到着できる可能性があるということです。

この計画は2022年の予算案で約5000万ドルの要求と規模こそ小さいものの、昨年からのSpaceXとExploration Architecture Corporation(XArc)との契約による研究開発作業を継続します。

Rocket Cargoプログラムでは具体的には言及していないものの、30〜100トンの貨物を輸送でき、完全に再利用可能なロケットとしては、現在はSpaceXのStarshpが唯一の選択肢でしょう。

SpaceXはこれまでにStarshipのプロトタイプSN15を高高度まで上昇させ、地上に垂直着陸させるテストを成功させています(それまでにはいくつもの爆発がありましたが)。SpaceXはロケットを素早く再利用して再び宇宙飛行に送り出し、それを宇宙経由の定期便に発展させるという、これまでの使い捨てによるロケット運用とは全く異なるコンセプトの実現を目指しています。

ただStarshipプロトタイプであっても、まだ一度も軌道には到達できていません。また、空軍はこのプログラムにおける選択肢をより広くしたいと考えています。

米空軍でRocket Cargoプログラムのリーダーを務めるGreg Spanjers博士は、SpaceXの他にこのプログラムに対し潜在的にロケット供給が可能な民間企業として、NASAの月着陸船契約を競っていたBlue OriginやDyneticsの名を挙げました。さらにほかにもいくつかの企業と話をしており、まずはより多くの企業がこの分野に参入することを奨励するため、窓口とロードマップを整備するとしています。

(Source: CNBCEngadget日本版より転載)

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タグ:安全保障(用語)XArc(企業)軍事(用語)SpaeceXDynetics物流 / ロジスティクス / 運輸(用語)Blue Origin(企業)米宇宙軍 / USSF(組織)

ブルーオリジンの初の商業宇宙フライトチケット入札は2.1億円超えで続行中

Blue Origin(ブルーオリジン)はNew Shepardロケットでの初の商業宇宙フライトの座席販売で斬新な方法を取っている。最も高い額で落札した人に座席を提供するというオークションだ。同社はコンテストの第1パートとして非公開の入札を行い、最高入札額を発表した。そして米国時間6月10日まで公開のオンライン入札を行う。

非公開入札には136カ国から5200人が参加し、誰もが欲しい座席のこれまでの最高入札額は140万ドル(約1億5200万円)だ。Blue Originは自社ウェブサイトでオークションを公開し、高額の札(記事執筆時点ですでに200万ドル[2億1800万円]となっている)は誰の目にも留まるよう表示される。

6月12日に最終のライブオンラインオークションが開催され、登録した最終参加者の中から喜んで高額を提示する人が参加する。そして落札者が7月20日に予定されている初フライトの座席を手に入れる。このフライトには、Blue Originによって選ばれ、今後名前が明らかになる他の乗客も含まれる。

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の会社であるBlue Originは長い間、この瞬間に向けて取り組んできた。しかしこの入札で得る座席代金は商業宇宙フライトを今後展開する同社の懐に入るわけではない。子どものSTEM教育促進に取り組んでいる非営利組織Club for the Futureに寄付する。

7月20日のフライトはBlue Originの初の有人宇宙フライトで、少なくとも1座席を一般人に提供するという事実は軌道周回しない再利用可能なNew Shepard打ち上げシステムの信頼性に極めて自信を持っていることを意味する。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNew Shepard民間宇宙飛行オークション有人宇宙飛行

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルーオリジンが弾道飛行ロケットでの商業フライトチケットを5月5日に発売

直近のミッションで宇宙飛行士を乗せてリハーサルを行ったBlue Origin(ブルーオリジン)は、有料顧客を乗せての弾道飛行ロケットNew Shepard(ニューシェパード)打ち上げにかなり近づいているようだ。同社は米国時間4月29日、初の商用飛行の搭乗チケットを5月5日に発売すると明らかにした。

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の宇宙会社の初の商用有人飛行に関しては「いつ、いくら」という疑問が依然として残っている。Blue Originは過去数年、人間が乗り込んで使用する宇宙船のテスト、開発、フライト認証に取り組んできた。そして前述のリハーサルのような直近のミッションでは本質的に最後の仕上げにフォーカスし、2021年初めに行ったフライトでは客室の快適性や、通信・コントロール機能のテストにフォーカスした。

TechCrunchはBlue OriginのCEOであるBob Smith(ボブ・スミス)氏にこれまでに幾度となくフライトの価格について尋ねたが、スミス氏は「数十万」ドル(数千万円)のレンジになるだろう、とだけ述べて具体的な回答を断っていた。乗客が完全無重力の環境で数分過ごすことができる、再利用可能なNew Shepardカプセルによる宇宙への旅行が含まれることを考えると、そのチケット価格は驚くものではない。カプセルには宇宙からの地球の眺めを取り込めるだけの十分な数の窓もある。

Blue Originは最初の乗客のチケットを売り出す来週に何を発表するか、差し当たってはさほど情報を共有していないが、さらに詳細が明らかになると述べた。乞うご期待。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Origin民間宇宙飛行有人宇宙飛行New Shepard

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルーオリジンがNew Shepardの打ち上げと着陸を実施、有人飛行のための重要な準備飛行

Blue Origin(ブルーオリジン)が2021年2回目となるNew Shepardロケットの打ち上げを実施した。今回のミッションでは、再使用可能な宇宙船がサブオービタルの宇宙空間まで飛行し、その後テキサス州西部にあるブルーオリジンの発射施設にパラシュートで着陸する様子が確認できた。

このフライトは通常のミッションとは少し異なり、ブルーオリジンが最終的には有償で提供する商業宇宙旅行の顧客の代わりとなる宇宙飛行士によるリハーサルの要素が含まれていた。つまり、彼らは飛行準備を行い、パッドへの移動やNew Shepardに乗り込んで着席するなど、あたかも自分が飛行に参加しているかのような体験をした。

実際の商業飛行との決定的な違いは、ブルーオリジンがカウントダウンを一時停止し、模擬クルーが下船した後にカウントダウンが再開され、予定どおりの打ち上げが行われたことだ。同社のテスト用ダミーである「Mannequin Skywalker(マネキン・スカイウォーカー)」はこの準備ミッションで飛行し、打ち上げと帰還時に重要な測定を行った。

ニューシェパードは問題なく帰還・着陸し、これまでで最もスムーズな着陸を披露した。これは、このブースターの2回目の打ち上げと着陸だった。カプセルも計画どおりに着陸し、宇宙船のパラシュート降下システムによって軟着陸を達成した。

画像クレジット:Blue Origin

ブルーオリジンは次に、実際の有人ミッションの最終段階を再現する予行演習を行い、リハーサルを行った宇宙飛行士をカプセルに戻して、商業飛行中に発生する宇宙飛行士の回収と出発のプロセスを完全にリハーサルすることになる。

今回のミッションはすべて、ブルーオリジンが2021年中に有人ミッションを達成したいと考えていることを示している。これは、民間宇宙飛行士が宇宙に行くための新たな手段であり、スペースXのDragon宇宙船の飛行や、願わくば近い将来に実現するかもしれないVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)による打ち上げなどの選択肢が増えている。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNew Shepardロケット有人宇宙飛行民間宇宙飛行

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ブルーオリジンが4月14日の打ち上げで「宇宙飛行士リハーサル」を実施、有人宇宙飛行にまた一歩前進

Blue Originは、有人宇宙飛行の実現に向けて一歩前進している。米国時間4月14日に予定している打ち上げでは「宇宙飛行士リハーサル」を行う計画だ。Blue Originの再利用可能な準軌道ロケット「New Shepard」の打ち上げは、同社宇宙船に有料の旅客を乗せて飛ばせることを検証するための重要なステップとなる。

そのリハーサルは、何をするのか?それは、実際の大気圏外飛行を除く宇宙旅行のすべてで、まず乗船、そして飛行前の各種操作、着地したらカプセルへ戻る、そして、ポストミッションの操作となるカプセルから出るための段階的な操作だ。これらはBlue Originの打ち上げと並行して行われる操作で、本番では民間人の宇宙飛行士数名が乗る。ただし今回のリハーサルでは、実際のエンジン点火と打ち上げの前にそれら顧客の役を演じる職員がカプセルを出て、カプセル着地地点へ移送される。着陸地点でカプセルに戻されてからはずっと乗っていたかのように振る舞う。

しかし打ち上げ時にカプセルから出ずに、実際に打ち上げられる乗客が1名いる。それは「Mannequin Skywalker」と呼ばれるマネキン人形で、打ち上げが人間にとってどうであるかをテストし計測するためのダミーだ。このマネキンは以前にも飛んだことがあるが、地上部分のリハーサル操作をするクルーと一緒に、有人宇宙飛行のような役を演じるのはこれが初めてだ。

Blue Originは最初のNew Shepardロケットを2021年の1月にローンチし、そのミッションには、音響特性と温度管理システムの改良や、新しいディスプレイと実際には乗組員が使用する通信機器のテストといったカプセルの乗組員用機能改善テストも行われた。最近公表されたタイムラインによると、ロケットの有人飛行開始は2021年のいつかで、となっている。

今週の打ち上げは、予定時刻は米国中部標準時(夏時間)4月14日午前8時(日本標準時4月14日午後10時)で、場所はテキサス州西部にある同社の発射場だ。打ち上げ時刻の1時間前からライブ中継を開始する予定で、宇宙飛行士のリハーサル風景などの映像も予定している。Blue Originの観光打ち上げがどのようなものになるかを知ることができるだろう。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Originロケット民間宇宙飛行New Shepard

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ブルーオリジンが月面重力をシミュレートする機能をNew Shepardロケットに追加へ

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)が率いるBlue Origin(ブルーオリジン)は、月への帰還というNASAの目標に先駆けて、同宇宙期間に貴重な科学的ツールを提供する。それは月の重力をシミュレートした実験を、より身近なサブオービタルスペースで行うことができるというものだ。

NASAの発表によると、Blue Originは再使用可能なNew Shepardを改良し、宇宙船のカプセルを回転させることで月の重力を再現することを計画している。これにより、カプセルは実質的に1つの大きな遠心分離機となり、内部の物体には月面で見られる重力に非常に近い力がかかることになる。

月面の重力をシミュレートする方法は他にもあるが、New Shepardのシステムは既存の方法にはない2つの利点を提供する。1つは、2分間以上という長時間の連続した人工月面重力の体験を可能にする点で、もう1つは現在の宇宙空間では不可能な大きな積載量による実験的能力の拡大だ。

Blue Originは、New Shepardのこの新機能が2022年までに完成すると予想している。これは、NASAのアルテミス計画を支援するための重要なタイミングとなる。アルテミス計画とはでは月軌道と月面の両方でより恒常的な有人研究活動を確立することを含む、人類の月探査への復帰を目指す一連のミッションだ。

月面の重力は地球の約6分の1である。NASAは月面探査の準備だけでなく、重力が地球の3分の1強である火星への有人打ち上げをサポートするためにも、実験が必要であると指摘している。

またBlue Originは、Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)、Draper(ドレイパー)などの宇宙産業チームと協力して、月面ミッションのための有人着陸機をNASAと共同開発している。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNew Shepardアルテミス計画

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ブルーオリジンがNew Glennロケットの初飛行を2022年第4四半期に延期

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の宇宙開発ベンチャーBlue Origin(ブルー・オリジン)は、既存の準軌道宇宙ロケットであるNew Glennを補完するために開発している軌道ロケットのNew Glennの初飛行スケジュールを更新した。同社は現在、2022年第4四半期(10月〜12月)を打ち上げ目標としており、これまでのタイムラインである2021年末より約1年遅れたことになる。Blue Originによると主な原因は、Space Force(宇宙軍)が最近の契約入札の過程で、国家安全保障のペイロードを打ち上げるためにNew Glennを使用することを断念したことにあるという。

Blue Originはブログ記事で「Blue Originの商用顧客の需要に合わせてスケジュールが調整されています」と述べ、具体的には「最近の宇宙軍による国家安全保障宇宙打ち上げ(NSSL)のフェーズ2打ち上げサービス調達(LSP)にて、New Glennを選択しないという決定に従います」と述べている。この入札は2020年8月に発表され、落札企業にはBlue Originを破ったUnited Launch Alliance(ULA)とSpaceX(スペースX)、そしてNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)もいる。この入札を構成する打ち上げサービス契約は2022年に始まので、Blue OriginがSpace Forceのニーズを満たすために、2021年末までにNew Glennの最初の打ち上げを推進していたのは理に適っている。

Blue Originによると、これらの契約にアクセスできなければプレッシャーを感じることもないかもしれないが、New Glennと今後開設されるフロリダ州ケープ・カナベラルの施設では「大きな進捗」があるという。同社はNew Glennのロケット工場、試験施設、Launch Complex 36などの進捗状況を示すツイートを共有し、最終的な打ち上げをサポートする施設とインフラに25億ドル(約2700億円)を以上を投入すると述べた。

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Origin

画像クレジット:Blue Origin

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(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ジェフ・ベゾス氏が2021年後半にアマゾンCEOを退任し会長へ、後任はAWSのアンディ・ジャシー氏

Amazon(アマゾン)の創業者で現CEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、2021年の第3四半期中に同社の取締役会長に移り、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の現CEOであるAndy Jassy(アンディ・ジャシー)氏がこのコマース企業のトップに就任することになった。Amazonは米国時間2月2日の決算発表と同時にこのニュースを発表した。

Amazonは1株当たりの利益と売上高の両方で過去最高を更新した。市場は同社の収益とCEOのニュースの両方に反応し、時間外にもかかわらず当初は上昇した。

【更新】発表されたすべての数字を投資家が解析する時間を持った後、Amazonの株は下落に転じた。

Amazonは2020年第4四半期に1株当たりの利益と売上高の両方で予想を上回った。それによってベゾス氏のCEO退任を心配する投資家も、実績ベースによる向上を評価することになった。Amazonの四半期は、予想されていた1197億ドル(約12兆5700億円)の売上高に対して、1256億ドル(約13兆1900億円)とこれを上回り、初めて1000億ドル(10兆円)の大台を突破した。1株当たりの純利益は14.09ドル(約1480円)で、予想されていた7.23ドル(約759円)の2倍近くになった。

ジャシー氏は以前、AWSをクラウドコンピューティング分野のリーダーとして現在の成功に導いたことから、ベゾス氏の後継者となる可能性が高いと指摘されていた。AWSはこの第4四半期に28%の収益成長を遂げたが、前年同期の34%の成長率にはおよばなかった。AWSの売上高は、前年同期の99億5000万億ドル(約1兆450億円)から2020年第4四半期には127億4000万ドル(約1兆3381億円)に拡大した。AWSの営業利益も同様に増大し、2019年第4四半期の26億ドル(約2731億円)から直近の四半期には35億6000万ドル(約3739億円)になった。

ちなみに、Microsoft(マイクロソフト)のクラウドコンピューティング事業であるAzure(アジュール)は、直近の四半期に50%成長した。

ベゾス氏はAmazonの従業員にメールを送り、2月2日の発表後には同社もそれをブログで一般に公開した。その中で同氏は、「仕事に意義と楽しさを見出し」続ける一方、適切な時間と関心を「Day 1 Fund(ホームレスの家族の支援と教育分野の支援を行う慈善基金)、Bezos Earth Fund(地球温暖化対策のためのベゾス地球基金)、Blue Origin(航空宇宙企業のブルーオリジン)、The Washington Post(2013年にベゾス氏が買収したワシントン・ポスト紙)、そして他の情熱」に注げるようになりたいと述べている。

ベゾス氏の航空宇宙企業であるBlue Originは、これまでに多くの成果を上げており、New Shepard(ニュー・シェパード)ロケットで定期的に準軌道飛行のミッションを行っている。2021年は、New Shepardで初めて人を乗せた宇宙飛行を開始することになりそうなので、この宇宙企業にとっては忙しい年になりそうだ。

有人宇宙飛行の目標に加えて、Blue Originは現在、他の宇宙産業のリーダーたちと協力して、NASAのために有人月面着陸システムを開発している。また、もう1つのロケット、New Glenn(ニューグレン)にも取り組んでおり、これはペイロードを軌道上に運ぶことができる重量級ロケットだ。このように、Blue Originでも、多くの計画が進行している。ベゾス氏は以前、Blue Originは人類の未来に影響を与える可能性がある規模の大きさから「自分がやっている最も重要な仕事」だと語っていた。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Amazonジェフ・ベゾスBlue Origin決算発表

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(文:Darrell Etherington、Alex Wilhelm、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ブルーオリジンが2021年初ミッションで乗員カプセルの打ち上げと着陸に成功

民間宇宙航空企業のBlue Origin(ブルーオリジン)は、2021年の最初のミッションを開始し、西テキサスで「New Shepard(ニューシェパード)」ロケットを35万フィート(約106km)強の中高度まで打ち上げた。今回使用したブースターはこれが初飛行であり、ロケットに搭載されたカプセルに装備されている新しい乗員の安全性や制御、そして快適性のための各システムも、初めて飛行中にテストされた。また、「Mannequin Skywalker(マネキン・スカイウォーカー)」と呼ばれる実際の人間と同サイズのテスト用ダミーも搭乗しており、飛行中と着陸中の情報を記録していた。

ストリーミング動画と同社からのコメントによると、今回のテストは、打ち上げからブースター分離、着陸燃焼の制御、着陸、そして乗員カプセルがパラシュートを使って地球の大地に帰還するまで、すべて上手くいったようだ。このミッションでは実際に人間が搭乗していたわけではないが、代わりに世界中の子供たちから寄せられた5万枚の絵葉書が積まれていた。公式に(カーマン・ラインを超えて)宇宙に行ったこれらの絵葉書は、ブルーオリジンの非営利団体「Club for the Future(未来のためのクラブ)」を通じて子供たちに返却される。

今回のミッションは、実際にブルーオリジンが民間人を乗せた準軌道宇宙飛行の商用化を開始した際にどうなるかを示すためのものであり、それがいつ実現するかというタイムラインはまだ決まっていない。今回の打ち上げでは、乗員に重要なミッション中の情報を伝える警報システムや、無重力空間を飛行中に乗員を保護する新しい壁の内張、乗船中の快適性を高める騒音や振動の減衰などがテストされた。また、このカプセルには、飛行中にカプセル内の空気を乗員にとって安全に保つための、二酸化炭素吸収装置も搭載されていた。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Blue Originのロケット「New Shepard」が2021年初のミッションへ、日本時間1月15日午前0時45分打ち上げ

Blue Originは同社ロケットのNew Shepard(ニューシェパード)を米国中部標準時1月14日午前9時45分(日本時間1月15日午前0時45分)に打ち上げる。2021年最初のミッションだ。Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が設立した宇宙企業にとって大きなミッションだ。ロケット先端のクルーカプセルには宇宙飛行士の体験を改善するための変更が加えられており、これは同社初の有人飛行ミッションに向けた準備段階といえる。

New Shepardはこれまでに13回飛行し、さまざまな積荷を準軌道宇宙に運んた後、地球に戻ってきた。この再利用可能な打ち上げロケットは、最終的に人間も宇宙に送ることを目的としている。起きる具体的に日程は明らかにされていないが、今回のミッションは有人飛行がそう遠くない未来に実行される可能性を強く示している。

有人飛行に焦点を当てたNew Shepardの打ち上げでは、音響および温度管理装置、搭乗者に情報を提供するディスプレイパネルおよびボタンを押して話せる会話システムが、クルーカプセルの6座席それぞれに設置されている。座席の1つには、人間そっくりの飛行用ダミー人形が置かれる。名前はMannequin Skywalker(マネキン・スカイウォーカー)。Blue Originはこれを使って様々な面からカプセルの性能を測定する。

Blue Originは同社が最終飛行システムに装備される安全アラートシステムのテストも行うほか、大きく異なる目的の貨物も搭載する。Blue Originの非営利団体Club for the Futureに全世界の子どもたちから贈られた5万枚のハガキだ。

ミッションはBlue OriginのウェブサイトおよびYouTubeチャンネルでライブ中継され、いつものようにストリーミングは発射約30分前、およそ東海岸時刻10時15分(日本時間1月15日午前0時15分)頃に放映を開始する予定となている。

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Origin

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Blue Originの宇宙産業オールスターチームが人類を月に運ぶ着陸システムを提案

Blue Origin(ブルー・オリジン)が率いる「National Team」は、NASAのアルテミス計画の一環として次の宇宙飛行士を月面に運ぶために使用されるHuman Landing System(HLS)の提案書をNASAに提出(Blue Originリリース)した。ブルー・オリジンはNASAの有人月面着陸ミッションの契約入札に選ばれた3社のうちの1社で、Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)やNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)、Draper(ドレイパー)で構成されるチームを率いている。他の参加企業は、SpaceX(スペースX)とDynetics(ダイネティクス)で、NASAに印象づけるに十分な提案をしていた。

ブルー・オリジンが提出した提案は、NASAのHLS提案のうちOption Aの部分に関するもので、2024年を現在のターゲットとするアルテミス計画で初の有人着陸を行うための適切なタイミングを提供するために設定されている。また、2026年の飛行実証を含む後期ミッションを含んだOption Bの提案もある。NASAは地球から国際宇宙ステーション(ISS)への輸送のための商用輸送プログラムで行ったことと同様に、同宇宙局の顧客として役割を果たし、最終的には宇宙船を製造する着陸システムを構築するための民間のパートナーを求めている。

HLSは月を周回し、月面に到達するためのベースとなるNASAのLunar Gateway(月軌道プラットフォームゲートウェイ)宇宙ステーションとドッキングするように設計されている。NASAの宇宙飛行士は、現在開発中のOrion宇宙船を使って月へと飛行する。この宇宙船はNASAが所有し、契約業者(ロッキード・マーチン、Airbus、Boeing)によって製造されるSpace Launch System(SLS)ロケットに搭載され打ち上げられる。

NASAはLunar Gatewayと月が科学や研究だけでなく、商業活動の拠点として機能する未来を想定しており、HLSは同宇宙局だけでなく、民間企業の顧客にもサービスを提供できるような着陸システムの開発を促進するために設計されている。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNASAアルテミス計画

画像クレジット:Blue Origin

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)