カラオケルーム「歌広場」でQRでの宅配便受け取りが可能に、荷物預かりサービスを手掛けるecboと提携

荷物一時預かりサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)や宅配物受け取りサービス「ecbo pickup」(エクボピックアップ)を手掛けるecboは12月8日、クリアックスが運営する「カラオケルーム歌広場」とサービス提携。同日から歌広場の​東京都内全55店舗​で宅配物の受け取りが可能になっている。荷物お預かり料は無料で、受け渡し時間は各店舗によって異なる。現在はAmazonなどのECサイトの荷物を歌広場に直送できる。

コロナ禍の中、カラオケボックスの複数人利用は敬遠されがちだが、歌広場ではテレワークプランなどを導入しており、リモートオフィスや会議室のとしての利用を推進している。今回のecboとの提携は、利用者に歌広場に足を向けてもらう施策の一環だ。

ecbo pickupとコンビニエンスストアでの荷物受け取りの違いは、ecbo pickupでは事前に受け取ったQRコードを歌広場で提示し、店舗スタッフがスキャナーなどで読み取るだけでやり取りが完了する点と、受け取り荷物の大きなに制限がない点だ。コンビニ店内の専用端末でQRコードを発行したり、レジ前でサインしたりする必要はない。また、ecbo pickupではコンビニでは対応していない80サイズ以上の大きな荷物を受け取ることができる。

歌広場のカラオケボックスは専用マイクの用意はもちろん、消毒や換気を徹底するなど、新型コロナ対策に力を入れている。なお、カラオケ=クラスター感染というイメージがあるが、実際にクラスターが発生しているのはカラオケボックスではなくカラオケを伴う飲食店、いわゆるカラオケスナックだ。

ecboが手掛ける荷物の一時預かりサービスであるecbo cloakは、コロナ禍により海外からの観光客の受け入れが難しい状態ある。同社は5月に飲食業支援を目的にサービスを開始したレストランキット宅配サービス「ecbo kitchen」を開始したが、大手の参入や社内リソースの分散を避けるためサービスを中止。当面はecbo pickupの事業に力を入れていく。

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タグ:ecboecbo pickup

手荷物預かりのecboが地域の輪を広げ再配達なくす新構想「ecbo pickup」を発表

ecboは9月10日、50業種以上の店舗で宅配便の荷物を受け取ることができる「ecbo pickup」(エクボピックアップ)のサービスを発表した。現時点でサービスは開始しておらず、開始時期については追って発表するとしている。同社は、鉄道駅の構内、周辺の飲食店や美容院の空きスペースを活用して、スーツケースなどの手荷物を預けられるサービス「ecbo cloak」を展開する、2015年6月設立のスタートアップ。現在は首都圏はもちろん、47都道府県でサービスを展開している。

関連記事:荷物預かりサービスのecbo cloakが京都へ重点進出、京阪電車とJR西日本とタッグ

ecbo pickupは、ecbo cloakの対応店舗を中心にチルドや冷凍を除く宅配便の一時預かり先として指定できるサービス。ecbo cloakと同様に、利用者、店舗側もスマートフォンとecboのアプリを用意(店舗側はオーナーアプリ)するだけで、すぐにサービスを利用できるのが特徴だ。

宅配便の一時預かり先としては24時間営業のコンビニエンスストアが知られているが、ecbo代表の工藤慎一氏によると「現在、コンビニエンスストアストアでは1店舗平均で毎日40個ほどの荷物を預かっており、業務負荷が高まっている」とのこと。ecboでは、コンビニエンスストア以外の地元や勤務先の周辺にある店舗を一時預かり先として選べる環境を整え「これまで行ったことはないが気になっている店を預かり先に指定することで、来店動機を高めるのが狙い」と話す。

eコマースの発達により再配達問題は近年社会問題として注目されており、ヤマト運輸などの大手配送業者は、配達される荷物の時間や配達先の変更をスマートフォンのアプリやLINEのボット相手に操作できる環境を整えている。Amazonなどの大手eコマース業者は、注文した商品の配達時間を細かく指定、配達先をコンビニや宅配ロッカーに変更するといったオプションを用意。宅配ロッカーについては、駅前やスーパーマーケットやドラッグストアの店先にPUDO(プドー)などを設置するケースも増えてきた。

このように再配達問題については業界全体で取り組んでいるものの、eコマースの商品流通量の増大に対応しきれてないのが現状だ。また特に住宅が密集している都市部では、配達先をコンビニや宅配ロッカーに変更した場合、その地域を担当する宅配業者の営業エリア外になることもあり、受け取りが1日もしくは2日遅れることもある。しかも、宅配ロッカーについては設置場所の確保や設置コストも考えなければならない。

こういった再配達問題に立ち向かうスタートアップとしてはecboのほかにYper(イーパー)がある。同社はOKIPPAという鍵付きの置き配バッグと、置き配を可能にするスマートフォンアプリを開発しており、現在は日本郵政などと組んで10万個の置き配バックを無料配布を実施している。不動産業者と組んで、オートロックのマンションでの置き配バックの実験も進めている。

関連記事:日本郵便が置き配バッグ「OKIPPA」を10万個無料配布へ

ecboはecbo pickup構想により、既存の遊休スペースを活用した導入コストゼロの一時預かり所を増やし、居住地や勤務先により近い場所で受け取りを実現する。店舗側としては、新しい顧客を獲得できる手段が1つ増えることになる。なお同社ではecbo pickuのサービス開始に先立って、受け取り店に興味のある店舗を募集している。

京急がアクセラレータープログラムのデモデイ開催、社長賞は手荷物預かりサービスのecbo

京浜急行電鉄は8月27日、ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと共同で開催中のスタートアップ支援の取り組み「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」(京急アクセラレータープログラム)のデモデイ(成果発表会)を東京・品川で開催した。

今回は同プログラム第2期のデモデイとなり、手荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecbo、タクシーの相乗りのマッチングサービスを運営するNearMe、傘シェアサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Group、AIチャットボットを活用したホテルのカスタマーサポート支援サービスを提供するtripla、ヘリコプターのライドシェアサービス「CodeShare」などを展開するAirXの5社が採択企業として登壇した。

審査の結果、社長賞にecbo、オーディエンス賞にNearMeが輝いた。

ecbo cloak(ecbo)
ecbo cloakはコインロッカー難民を救済するサービスで、駅構内やカフェなどの特設スペースに荷物を預けられるのが特徴。京急との実証実験では、品川駅に設置されているコインロッカー数の50倍の荷物を預かることに成功。羽田空港にあるTIS(外国人観光案内所)での認知向上にも力を入れており、TICでecboのサービスを知って実際に利用する訪日観光客が増えているそうだ。今後は、羽田のTICから品川TIC、ecbo加盟店へのデリバリーなどを計画。最終的には、京急沿線すべてに配送可能なデリバリーサービスを提供を目指す。

nearMe.(nearMe)
NearMeは、同じ方向にタクシーで移動する人々をマッチングして、1人で利用するよりも実質的に安価なタクシー料金を実現するサービス。京急とは8月21日~8月27日に、品川、高輪、東銀座、秋葉原にある東急EXホテルから、羽田空港や都区内(中央区、港区、千代田区)の任意の場所に行ける相乗りのオンデマンドシャトル運行の実証実験を行った。今後は京急沿線と地域を繋ぐシャトルバスの実証実験も検討している。

アイカサ(Nature Innovation Group)
Nature Innovation Groupでは今回のプログラムの採択により、沿線11カ所にアイカサスポットを設置したほか、品川駅高輪口にある商業施設、ウィング高輪のB1Fにある京急ストア限定のクーポンとアイカサの連携、京急プレミアムポイントとの連携、京急オリジナルデザイン傘の製造などを実現。実証実験を行った7月は、品川エリアでの利用回数が同月の渋谷の133%という好成績を収めたそうだ。利用時間は10時間以下が60%、1時間以下の利用が17%という結果が得られたほか、品川エリアから駅前のSHINAGAWA GOOSまでの3分程度の利用もあったそうだ。渋谷はアイカサのサービス開始当時のサービスエリアで利用者も多く認知度も高いはずだが、京急との実証実験がそれを上回ったかたちだ。

tripla(tripla)
AIチャットボットを活用した多言語対応の宿泊予約サービス。ホテルのウェブサイトに予約機能を実装することで、オペレーションコストの削減を実現する。京急との実証実験では、京急EXの浜松町・大門前、品川・新馬場駅北口にtriplaを導入。導入後は予約件数が月あたり300件増、予約コンバージョンは業界平均が2.2%のところ、大門が3.8%増、新馬場が8.6%増になったとのこと。

SKY RESORT MIURA(AirX)
ヘリコプターのライドシェアサービスを提供。京急の実証実験では、三浦半島のコンテンツの充実や交通課題の解決をテーマとして新木場から三浦半島へのヘリコプター移動を計画。今後は三浦半島と都心部の新たな移動プラットフォームを開発していくという。

京急の取締役社長代表取締役を務める原田一之氏は、今回のデモデイについて「第1期からの成果が継続しており、どこも素晴らしいサービス」と言及したうえで、「ecboは京急沿線で3000件のスポットを開発し、荷物を携行しての移動を本気で少なくしていこうという取り組みを進めている。TISを活用して訪日観光客に積極的にecboを推進している点も評価した」と社長賞の評価ポイントを話した。

「京急を大企業だとは思っていないが、今回のスタートアップ企業の皆さんと一緒に事業開発した際に感じたのはやはりスピード感の違い」と原田氏。「今後も我々にもっと刺激を与えてほしい」と締めくくった。

荷物の多いレイヤーに今年も朗報、世界コスプレサミット2019の開催地でecboにスーツケースを預けられる

荷物の一時預かりサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)を大都市圏を中心に展開しているecboは7月31日、WCSが運営する「世界コスプレサミット2019」での荷物預かりサービスを提供することを発表した。自社運営による臨時ブースを開設して、衣装やカツラ、メイク道具など持ち運ぶ荷物が多いレイヤー(コスプレイヤー)を強力にサポートする。

同サミットの参加者は毎年増加傾向で、WCSによると現在では42の国や地域からおよそ30万人を動員するイベントになっているという。ecboは昨年に引き続きコスプレサミットでサービスを臨時展開する。なお、昨年はWCSが用意した荷物預かりブースだったが、今年はecbo独自の預かりブースを開設する。概要は以下のとおり。

  • スペース名:ecbo cloakブース@世界コスプレサミット2019
  • 預かり場所:アーバンガーデン久屋大通
  • 預かり期間:8月3日、8月4日(日)
  • 預かり時間:10:00〜20:00
  • 料金:荷物のサイズ問わず1個あたり1日800円
  • 複数日預かり:NG
  • 当日予約:OK

ecbo cloakのアプリのUIは英語表示に対応しており決済もクレジットカードを使うので、日本語が苦手な海外から参加するレイヤーも気軽に利用できる。

【FounderStory #5】17万人のコインロッカー難民を救うecboのチームワーク

Founder Story #5
ecbo

TechCrunch Japanでは起業家の「原体験」に焦点を当てた、記事と動画のコンテンツからなる「Founder Story」シリーズを展開している。スタートアップ起業家はどのような社会課題を解決していくため、または世の中をどのように変えていくため、「起業」という選択肢を選んだのだろうか。普段のニュース記事とは異なるカタチで、起業家たちの物語を「図鑑」のように記録として残していきたいと思っている。今回の主人公はecbo(エクボ)代表取締役社長の工藤慎一氏とecbo共同創業者でCCO(チーフクリエイティブオフィサー)のワラガイケン氏だ。

工藤慎一
ecbo 代表取締役社長

1990年生まれ マカオ出身 日本大学卒。Uber Japan株式会社を経て、2015年、ecboを設立。2017年、カフェや美容室、郵便局など多種多様な店舗の空きスペースを荷物の一 時預かり所にする世界初のシェアリングサービス「ecbo cloak」の運営を開始。ベンチャー企業の登竜門「IVS Launch Pad 2017 Fall」で優勝。

ワラガイケン
ecbo 共同創業者 CCO

1990年生まれ、イギリス出身。父はイギリス人、母は日本人。中学から日本で生活し、日英 の2カ国語を操る。慶應義塾大学SFC卒業後、外資系広告代理店 W+K Tokyo を経て、2015 年に工藤慎一と共にecboを創業。CCO(チーフクリエイティブオフィサー)としてデザイン、クリエイティブ全般、プロダクト周りを担当する。

Interviewer:Daisuke Kikuchi
TechCrunch Japan 編集記者
東京生まれで米国カリフォルニア州サンディエゴ育ち。英字新聞を発行する新聞社で政治・社会を担当の記者として活動後、2018年よりTechCrunch Japanに加入。

毎日17万6000人ほど存在するコインロッカー難民

2020年には東京オリンピックが開催され、4000万人もの外国人が訪日する見込みだが、日本のコインロッカー不足は深刻だ。

コインロッカーは数が少ない上、大きな荷物が入るサイズのものはあまりなく、国際イベントが開催される際には利用できなくなることも。

「『コインロッカー難民』が毎日17万6000人ほど存在する」

そう話すのはecbo代表取締役社長の工藤慎一氏。

工藤氏が率いるecboは、そんなコインロッカー難民を救済するための「荷物を預けたい人」と「荷物を預かるスペースを持つお店」をつなぐシェアリングサービス、「ecbo cloak(エクボクローク)」を展開している。

ecbo cloakを利用すればカフェや美容院などの店舗に手荷物を預けることができる。ecboいわく、荷物を預けられるまでに要する時間は平均で24.9分だが、ecbo cloakでは事前予約により「確実に」預けることが可能だ。

工藤氏は日本大学を卒業後、Uber Japanでのインターンを経て、2015年6月にecboを設立した。ecbo cloakがローンチしたのは2017年1月。サービスを思いついたきっかけは、ある偶然の出来事だった。


工藤氏2016年8月の中旬に僕が渋谷を歩いていたら、訪日外国人に声をかけられ、「スーツケースが入るロッカーを一緒に探してほしい」と言われた。一緒に探したが、いくら探しても見つからなかった


そこで工藤氏が考えたのが、店舗の遊休スペースを活用し荷物預かりができるプラットフォーム。


工藤氏それさえあれば、ニーズを大きく満たすことができる。そして、店舗にもメリットがあると考えた


店舗オーナーにとって、ecbo cloakの導入には訪日外国人などの「集客」や「副収入」などのメリットがある。

Uber Japanに勤めていた工藤氏は、同社のライドシェアサービス「Uber」のような「普遍となるインフラを作りたい」と常に考えていた。クロークサービスは「普遍となるインフラ」になると確信し、ecbo cloakの開発に踏み切った。

2人の共同創業者から成るecboのチームワーク

取材中もアイディアを絞り出し、可能な限りの情報をアウトプットしているように見えた工藤氏。その多くの情報を集約し要点を解説してくれたのは、ecbo共同創業でCCOのワラガイケン氏だった。ワラガイ氏は慶應SFCを卒業後、外資系広告代理店のW+K Tokyoを経て、ecboを共同創業した人物だ。

工藤氏とワラガイ氏が出会ったのは、工藤氏がUber、ワラガイ氏がW+K Tokyoに勤めていた、4年ほど前のこと。クリスマスの友人の集まりで出会い、後日、お互いのオフィスの中間地点にあるカフェで再会。ワラガイ氏は当時工藤氏が考えていたストレージのサービスに興味を持ち、そこからecbo設立に向かう。

工藤氏は自身のことを「アイディアを多く出すタイプの人間」と説明するが、「それを形にする、絵にするのはすごく苦手」と加えた。その工藤氏の「苦手」を補うのがワラガイ氏だ。


工藤氏ワラガイは細かい部分を全部拾って絵にしてくれる。工藤がやりたいことはこういうことなんじゃない?という感じに。アイディアは形にならないと意味がない。ワラガイはそれを形にする能力が異常に高い。だから「2人で1人だ」という部分もあるのだと思う。ただ、お互いのキャラが違うので、結構、毎日のように喧嘩していた。その時はシェアオフィスだったが、シェアオフィス中に響くかのような喧嘩で、他の人たちは仕事しているのに、ちょっと来てくださいと、仲介役を他の起業家にやってもらったこともあった

ワラガイ氏に「ecboにとってのターニングポイント」を尋ねると、強いて言うのならば、2017年12月に開催されたInfinity Ventures Summit 2017 Fall in Kanazawa内のピッチコンテストLaunchPadでの優勝だと話した。


ワラガイ氏色々なピッチイベントに出場したが、IVSで花開いて、そこから色々なメディアに取り上げられるようになった


B Dash Camp内のピッチコンテストPitch Arenaは予選落ち。INDUSTRY CO-CREATION(ICC)のスタートアップ・カタパルトは書類審査落ち。TechCrunch Tokyoのスタートアップバトルはファイナルラウンド進出ならず。だが、その次に出場したIVSでは見事に優勝を果たした。

工藤氏は「うちのサービスはピッチ向けじゃないから」と自分に言い訳をしたこともあった、と話した。だが、「ちゃんと自分たちの魅力を伝えきれなかった」と辞任し、IVS前日までワラガイ氏と共に資料を作成した。


工藤氏最初は、あまり(ecbo cloakを)魅力的に伝えたくなかった。魅力的に伝えすぎた結果、(類似サービスを)始める人が増えたら嫌だと考えていたからだ。だが、「自分たちはこれだけやっているぞ」「今から入っても遅い」と言えるくらいのシチュエーションを作った。プレゼンの仕方もそうだが、自分たちだからこそ独占できる、自分たちだからこそこの市場を勝ちきれる、他社が入ってきても遅い、というようなプレゼンをすれば、結果的にそれは評価される

2020年東京オリンピック、そしてその先のecbo

ecbo cloakの需要は2020年東京オリンピック開催時、過去最大になると考えられる。同年、4000万人もの外国人が訪日する見込みだからだ。だが、工藤氏、ワラガイ氏の両氏は「オリンピックが決まったのは偶然であり、良いことだが、僕たちにとっては通過点にしか過ぎない」と口を揃えた。

ecbo cloakは、当初から国際展開を狙ったサービス。サービスを開始した当初から5言語に対応していた。「ユニバーサルデザイン」であるとも言えるため、結果、外国人の利用者にも愛されるサービスとなった。ecbo cloakの利用者の7割は外国人だ。

2025年までに世界500都市への展開を宣言しているecbo。工藤氏は「自分がUberにいた時のノウハウはヒントになると思っている」と話した。


工藤氏自分が(Uberに)入った時には、世界での展開はまだ東京で70都市くらいだった。それが、1年半働いて出た時には400都市くらいになっていた。そのような「組織の作り方」を参考にして、やっていこうと思う


現在、1000以上もの店舗での手荷物の預かりを可能としているecbo cloak。毎月のように、続々と導入に関するプレスリリースを目にする上、1月には待望のスマホアプリが登場した。だが、工藤氏は「まだまだ僕らのクロークサービスは使われていない」と言う。ecbo cloakは預かった荷物の手数料を得るビジネスモデル。利用料はバッグサイズの荷物で300円、スーツケースサイズの荷物で600円。収益を上げるには、店舗と荷物を預けたいユーザーのマッチング数を伸ばし続けていくことが重要となる。


工藤氏海外展開に関しては、正直、まだまだわからない。国内に関しても、まだまだのところ。毎日17.6万人のコインロッカー難民がいるので、そういう人たちの大きな割合を無くせるように、積極的にコミュニケーションをとっていきたい

( 取材・構成・執筆:Daisuke Kikuchi / 撮影:田中振一 / ディレクション:平泉佑真 )

荷物預かりサービスのecbo cloakがJR新宿駅に土日祝に限定で新拠点

荷物預かりサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)を展開しているecboは4月24日、東日本旅客鉄道、ジェイアール東日本物流と共同で、JR新宿駅構内の手荷物預かり所にecbo cloakを土日祝限定で導入することを発表した。

事前予約はすでにスタートしており、実際に預け入れができるのは4月27日朝11時からとなる。預かり場所は、JR新宿駅の中央東口改札内。中央東口改札から埼京線と湘南新宿ラインが停車する3、4番線に向かうと見えてくるトイレの手前あたりに預かり場所が設置されている。

JR東日本によると、東京を訪れる訪日外国人の約60%が新宿に立ち寄るそうで、新宿駅の乗降客数は1日あたり347万人と世界で最も多いとのこと。その一方で、コインロッカーの総数は2280個、スーツケースの入る大型サイズは386個しかないそうだ。JR新宿駅では、これまでも手荷物預かり所を設置して対応していたが、高い需要に対して十分なサービスを提供できていなかったという。この問題を改善するため、土日祝に限定でecbo cloakの導入に踏み切ったそうだ。

ecbo cloakは、駅だけでなく駅周辺の遊休スペースを活用することで大量の荷物の受け入れを可能にする。事前にスマホで予約・決済できるうえ、専用のスマホアプリは多言語対応しているため訪日外国人も利用しやすいというメリットがある。ecboは、同サービスによりコインロッカー不足や大型に持つによる鉄道や街中の混雑の解消に取り組む。

JR新宿駅でのecbo cloakのサービス概要は以下のとおり。土日祝のみの営業のため、複数日にまたがる預け入れが不可となっている点に注意したい。

利用開始日:4月27日(予約受け付け中)
取扱時間:11時~21時
利用料金(税込):荷物サイズに関わらず一律800円/日・個
営業日:土日祝
当日予約:可能
複数日予約:不可
荷物の預かり可能個数:30個

荷物預かりサービスのecbo cloakが京都へ重点進出、京阪電車三条駅構内で荷物預かり

荷物預かりサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)を運営するecboは4月19日、京阪電気鉄道との連携を発表した。京阪電車三条駅構内にecbo cloakを導入し、4月23日より荷物預かりを開始する。ecboが関西私鉄と提携をするのは初の事例となる。

なお同社は3月に、西日本旅客鉄道(JR西日本)との提携を発表しており、JR西日本子会社のジェイアール西日本マルニックスが運営する手荷物預かり所「Crosta」(京都駅、新大阪駅、関西空港駅)、日本旅行の7店舗(金沢、京都、大阪、岡山、広島エリア)でecbo cloakのサービスを提供中だ。今回の京阪電車との提携に合わせてJR西日本は、グループ会社が運営する京都市内のホテル「FIRSTCABIN STATION 京都梅小路 RYOKAN」へもecbo cloakを導入する。

3社が連携することで、日本有数の観光地である京都市内のコインロッカー不足や電車内・観光名所などでの混雑解消などを目指す。予約・利用開始日、取扱日時は以下のとおりだ。

京阪電車三条駅

  • 予約開始日:受付中
  • 利用開始日:2019年4月23日(火)
  • 取扱時間:10:00~19:00
  • 定休日:水曜日・木曜日
  • 当日予約:可
  • 複数日予約:可
  • 荷物の預かり可能個数:10個
  • 利用料金:荷物サイズに関わらず一律800円/日・個
  • 運営:京阪電車

FIRSTCABIN STATION 京都梅小路 RYOKAN

  • 予約開始日:2019年5月1日(水)(予定)
  • 利用開始日:2019年5月1日(水)(予定)
  • 取扱時間:24時間
  • 定休日:なし
  • 当日予約:可
  • 複数日予約:可
  • 荷物の預かり可能個数:10個
  • 運営:株式会社JR西日本ファーストキャビン

京都市内に乗り入れる鉄道会社としては阪急と近鉄もあり、そして市内を走る路線としては京都市営地下鉄もある。特に阪急京都線の終着駅である河原町駅周辺は京都市を代表する繁華街で、外国人観光客も非常に多い。つまり荷物も多い。京都市内の混雑を解消するには、今後はこれら各社の協力も不可欠になってくるだろう。

首都圏とは異なり、関西はJRと私鉄の並行路線が多く競争も激しいが、今回のように競合他社が同じ問題の解決に取り組む姿勢は歓迎すべきことだ。

荷物預かりサービスのecbo cloakがJR札幌駅に臨時専用店舗をオープン

鉄道駅の構内やその周辺、商業施設などの空きスペースを活用した荷物預かりサービス「ecbo cloak」(エクボクローク)」を展開しているecboは4月18日、北海道旅客鉄道と北海道キヨスクとの業務提携を発表した。4月22日からJR札幌駅の改札外にある西コンコース北口付近にて荷物預かりの実証実験を開始する。

同社によると、JR札幌駅の乗降客数は1日あたり19万人、インバウンド需要もありその数は年々増加傾向にあるとのこと。利用者の増加にともないコインロッカーの絶対数が足りていないほか、コインロッカーに入りきらない大きな荷物を預けたいというニーズが高まっているという。JR北海道では、毎年恒例の「札幌雪まつり」で臨時の荷物預かりサービスを提供してきた実績があり、多い時には1日800個の荷物を預かっていたとのこと。

このような高い需要を満たすため、スマホを使った手軽な荷物預かりサービスを提供するecboとの提携が決まったそうだ。実証実験の期間は4月22日から6月30日までで、預かり時間は10〜20時。利用料金は荷物の大きさにかかわらず一律日額900円、1日あたりスーツケースサイズ100個の荷物を預かる予定だ。

予約はスマホの専用アプリを使い、前日までの予約はもちろん、当日予約も可能。複数日で予約すれば数日預けたままにすることもできる(14日以上の預け入れはecbo cloakサポートチームへの連絡が必要)。10連休となる今年のゴールデンウィークは特に利用者が増えそうだ。

京急アクセラレータープログラム第2期にアイカサやecbo cloak、nearMeなどが選出

京浜急行は4月17日、ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと共同で開催中のスタートアップ支援の取り組みである「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」の第2期に採択されたスタートアップを発表した。

採択企業には、TechCrunchでも何度も取り上げたことがある傘シェアサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupや、TechCrunch Tokyo 2017のスタートアップバトルのファイナリストである手荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecbo、TechCrunch Tokyo 2018のスタートアップバトルのファイナリストであるタクシーの相乗りのマッチングサービスを運営するNearMeが選出された。そのほか、ヘリコプターのライドシェアサービス「CodeShare」を展開するAirX、AIチャットボットを活用したホテルのカスタマーサポート支援サービスを提供するtriplaも選ばれ、合計は5社。

アイカサ(Nature Innovation Group)

Nature Innovation Groupでは今回のプログラムの採択により、品川駅周辺のオフィスビル数棟や駅周辺商業施設にアイカサを設置。利用者にとっては突然の雨でも傘を低コスト借りられる場所が増え、アイカサ対応店舗では傘を借りに来る利用者に向けての販促が可能になる。中長期的には、京急グループ保有の商業施設やオフィスビル、マンション、ホテルなどにサービスを導入して、雨の日限定のキャンペーン施策などによる相互送客を実施したいとしている。利用客の移動データの取得・分析も進める。

ecbo cloak(ecbo)

ecbo cloakはコインロッカー難民を救済するサービスで、駅構内やカフェなどの空きスペースに荷物を預けられるのが特徴だ。ecbo cloakサービスを京急沿線店舗に導入し、「手ぶら観光」の訴求や大型荷物による電車内の混雑解消を目指す。

tripla(tripla)

AIチャットボットを活用した多言語対応の宿泊予約サービスを、京急系列のホテルに試験導入予定。ホテルのウェブサイトに予約機能を実装することで、オペレーションコストの削減を実現する。今後はバスやタクシーなどの移動手段とのワンストップサービスも検討していくとのこと。

nearMe(nearMe)

NearMeは、同じ方向にタクシーで移動する人々をマッチングして、1人で利用するよりも実質的に安価なタクシー料金を実現するサービス。京急との取り組みにより、沿線の新たな移動手段を創出。今後は観光などの需要に合わせたオンデマンドシャトルの試験運行などを予定している。なお同社は5月をメドに、東急リゾートサービスが運営する「季美の森ゴルフ倶楽部」でのゴルフ場の相乗り送迎サービスの試験運行も予定している。

CodeShare(AirX)

ヘリコプターのライドシェアを提供しているAirXは、京急とは三島半島におけるエアモビリティーを活用した観光プランの実現を目指す。同社によると、日本国内ではヘリコプターが空を飛ぶ乗り物の4割ほどの台数を占めているが稼働率は10%未満と低いとのこと。そこで稼働していないヘリコプターの管理や整備を所有者から請け負い、これらを複数人でシェアすることで低料金での飛行を実現するという。将来的にはハイヤーと変わらない料金での利用も可能になるそうだ。

京急は、今回の2期、前回の1期で採択された企業への出資についてはまったくの未定とのことだが、協業は順調に進んでいるとのこと。

同社はモビリティを軸としたライフスタイルの提案を目指しており、具体的には第1期採択企業のヤマップとは、「MIURA ALPS PROJECT」(三浦アルプスプロジェクト)として、ヤマップが提供する「YAMAP」アプリ上で、三浦アルプス登山マップを整備。観音崎京急ホテルや葉山マリーナを起点とした三浦の山をめぐるトレッキングイベントも昨年開催した。日本美食とは、アリペイなど15種類のQRコード決済に対応する「日本美食Wallet」を「京急ツーリストインフォメーションセンター羽田空港国際線ターミナル」、ラーメンフードコート「品達羽田」、ショッピングセンター「ウィング高輪」の一部店舗に試験導入している。

荷物預かりサービス「ecbo cloak」が大手百貨店と初提携、西武渋谷店でサービス開始

荷物預かりサービスの「ecbo cloak」を提供するecboは3月8日、大手百貨店グループの「そごう・西武」と提携したと発表した。西武渋谷店の1階案内カウンターでecbo cloakが利用可能になる。同社にとって、東京の大手百貨店と手を組むのがこれがはじめてのことだ。

観光客も多い東京の百貨店に行くと、旅行用の大きなバッグを持ちながら買い物をする人を見かける。コインロッカーなどはあるが、荷物のサイズが大きすぎてロッカーに入らなかったり、そもそも空いているコインロッカーを見つけにくいなどの問題がある。ecbo cloakによれば、「渋谷駅のコインロッカーの総数は約1400個、うち大型のスーツケースが入るものはたったの約90個と、荷物を預けられる場所の不足が課題」といい、百貨店と手を組んでサービスを提供することで、百貨店を利用する人々の荷物の預け場所不足を解決する。

ecbo cloakはこれまでに駅や店舗などと提携して、それらがもつ遊休スペースをecboユーザーの荷物預かりスペースとして利用するサービスを展開してきた。ユーザーはサービスを通して荷物を預けられる場所を簡単に検索、予約することができ、スペースを貸し出す店舗は遊休スペースを貸し出すことで収益を得ることが可能だ。

ecbo cloakはJR各社などビッグプレイヤーなどとの連携を急速に進めており、現在の導入店舗数は1000箇所以上。東京をはじめ、福岡など日本の主要都市で利用できる。西武渋谷店でのサービス開始は3月11日を予定しており、バッグサイズであれば300円、スーツケースサイズであれば600円で営業時間中(平日10:00〜20:00、日曜日10:00〜19:00)いつでも荷物を預けることが可能だ。

荷物預かりサービス「ecbo cloak」がJR上野駅・不忍口改札付近へ導入、3月2日から

ecboは2月28日、JR東日本(東日本旅客鉄道)とジェイアール東日本物流の2社と提携し、JR上野駅の手荷物預かり所に「ecbo cloak」を導入したことを発表。3月2日から不忍口改札外の山下口付近で荷物預かりサービスを開始する。

上野は成田空港からのアクセスもいいこともあり、日本で2番目に観光目的の訪日外国人の利用が多いそうだ。ecbo cloakだけで見ても、上野は他エリアと比べて外国人の利用割合が約20%以上多いとのこと。ecboでは上野エリアなど需要の高いエリアはecbo cloakの導入店舗を重点的に増やしてきたが、これまで供給が追い付いていなかったとのこと。

またJR上野駅でも、駅構内に独自の手荷物預かり所を設置していたが、外国語での対応に苦慮するケースもあったという。こういった問題を解決するためにecbo cloakの導入に至った。この荷物預かりサービスは、多言語対応で事前予約により並ばずに預け入れできるほか、複数日預かり可能なのが特徴だ。

同社はこれまでもJR東日本と連携して、2017年11月よりJR東京駅構内に4カ所、2018年12月より池袋駅構内1カ所と品川駅構内2カ所にecbo cloakを導入。今後も、需要の高い駅を中心にサービスをさらに拡大し、手ぶら観光を支援するとのこと。

荷物預かりサービスのecboがKDDIなどが実施する訪日外国人向け実験に参画

荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecboは2月22日、KDDIとギフティが韓国の通信事業者LG U+と共同で実施している実証実験への参画を発表した。

d21088-69-626384-5この実験は、訪日外国人のニーズに応えた特典を配信することで観光周遊を促進することを目的とし、3月31日まで実施される。ecboは、ecbo cloakの利用割引クーポンを提供。クーポンを受け取った訪日外国人は、1個/600円の通常スーツケースサイズ(最大辺45cm以上)の預かり料金が無料になる。

d21088-69-632914-4ecbo cloakは2017年から始まった「荷物を預けたい人」と「荷物を預かるスペースを持つ店」をつなぐシェアリングサービス。アプリまたはネットで事前予約すれば、カフェや美容室、アパレルショップ、郵便局、一部の駅構内などさまざまなスぺースに、コインロッカーの代わりに荷物を預けることができる。スーツケースのほか、ベビーカーやスポーツ用品、楽器なども預けられる。

ecboは2015年に設立されたスタートアップ。2018年にはJR系列3社との提携を発表。2019年1月にはecbo cloakのアプリ版を配信した。さらに同年2月には西日本鉄道(西鉄)との提携も発表している。

荷物預かり「ecbo cloack」が西鉄福岡(天神)駅の西日本鉄道と提携

荷物預かりサービス「ecbo cloak」を運営するecboは2月15日、福岡が拠点で西鉄福岡(天神)駅などを有する西日本鉄道との業務提携を発表した。ユーザーは今後、同サービスを西鉄福岡(天神)駅や西鉄天神高速バスターミナルと直結した「SPACE on the Station」内で利用できる。

荷物の預かり可能時間は同施設の営業時間である午前9時から午後9時まで。バッグサイズからスーツケースサイズまで預けることができ、料金は一律700円だ。

ecboは2015年の創業。2017年1月には同サービスを開始し、同年11月に開催されたTechCrunch Tokyoスタートアップバトルにも出場している。同社は2017年3月にANRI、個人投資家の渡瀬ひろみ氏と千葉功太郎氏から数千万円のシード資金を調達。また、2018年にはJR東日本やメルカリ、そしてサッカーの本田圭佑氏から資金調達を実施している。

荷物預かりサービス「ecbo cloak」にアプリ版登場、プラットフォーム化への布石

手荷物預かりサービスを展開するecboは1月21日、これまで提供してきたWeb版に加えて新たにiOSおよびAndroid版のアプリをリリースすると発表した。

TechCrunch Tokyo2017の卒業生でもあるecboが提供する荷物預かりサービスの「ecbo cloak」は、荷物を預けたい人と荷物を預かるスペースを持つ店舗をつなぐサービスだ。すでに東京、京都、大阪、福岡など主要都市で利用することができ、店舗提携数も100を超える。

同社はサービスリリースからこれまで2年間、ecbo cloakをウェブアプリとして提供してきた。しかし、外国人観光客などの利用も増え、ユーザーからアプリ版の要望が多かったことからアプリのリリースに踏み切ったという。専用アプリを用意することで、UIや検索機能が刷新され、よりスムーズなユーザー体験を提供可能になるという。

しかし、ecbo代表取締役の工藤慎一氏によれば、今回のアプリリリースの理由はそれだけではないという。これまでecboは荷物をあずけたいユーザーと、預かるスペースを持つ店舗などとのマッチング機能の提供に専念してきたが、今後ecboはそれ以外の機能も提供していく。

同社がどのような機能を用意しているかはまだ分からないが、工藤氏はプレスリリースの中で「このアプリはただの荷物一時預かりアプリにとどまらず、今後僕たちecbo社が創り出したい、ボタン一つで自分のモノをすべて管理できる『モノの管理プラットフォーム』への大きな一歩になると確信しています」と語っている。

TC Tokyo卒業生のecbo cloakがJR九州との業務提携を発表、JR系これで3社目

TechCrunch Tokyo卒業生で、遊休スペースを活用した荷物預かりサービス「ecbo cloak」を提供するecboは12月20日、JR九州との業務提携を発表した。同社はすでにJR東日本、JR西日本との業務提携も締結済みで、これでJR系との提携は3社目となる。

ecboは今回の業務提携により、JR九州が運営する「旅行の窓口」と共同でecbo cloakの実証実験を開始するという。ecbo cloakが福岡でサービス開始したのは2017年6月のこと。そこから約1年半で、全国で2番目に利用が多い地域に成長したという。その需要動向から今回の業務提携に踏み切ったという。

現在のところ、実証実験によるecbo cloakの導入期間は2018年12月22日から2019年3月30日まで。ユーザーは平日10時〜20時、休日10時〜18時までの時間であれば、1つあたり900円の価格で荷物を預けることができる。

ecboはJR東日本との取り組みにおいて、これまで東京駅構内だけだった提携範囲を山手線の他の駅にまで拡大したりなど、JR各社との提携を強めてきた。代表取締役の工藤慎一氏は、「当面の目標は1万店舗まで預かり場所を増やすことだが、まだ1000店舗ほど。これからも他社とのアライアンスを強めて預かり場所を増やしたい。ただ、都心部など需要が特に高い地域にこれまで注力してきたことから、そのような場所におけるキャパシティは十分なレベルになってきていると感じている」と話している。

博多駅の「旅行の窓口」

プロサッカー選手の本田圭佑氏が荷物預かりサービス「ecbo cloak」に出資

ecbo代表取締役社長 工藤慎一氏と本田圭佑氏

店舗の空きスペースを活用した荷物一時預かりサービス「ecbo cloak(エクボ クローク)」を運営するecboは8月8日、プロサッカー選手・本田圭佑氏の個人ファンドKSK Angel Fundから第三者割当増資による資金調達を実施したことを明らかにした。調達金額は非公開だが、関係者の話から千万円単位の規模のエンジェル投資とみられる。

ecbo cloakは荷物を預けたい人と遊休スペースを持つ店舗とをつなぐ、シェアリングサービス。2017年1月に東京都内でスタートした同サービスでは、コインロッカーの代わりに、カフェやレンタサイクル、着物レンタル店、郵便局、提携鉄道会社の駅構内など、さまざまなスペースをサイトから事前予約し、荷物を預けることができる。

現在、東京・京都・大阪・福岡・沖縄・北海道・愛媛などの都市でサービスを提供。旅行者による利用のほか、お祭りやイベント、日常の買い物などでも利用されているという。

ecboは2015年の創業。2017年3月にはANRIや個人投資家の渡瀬ひろみ氏、千葉功太郎氏から数千万円の調達、2018年2月にはJR東日本、JR西日本、メルカリなどから数億円規模の調達を行っている。

今回の資金調達について、ecbo代表取締役社長の工藤慎一氏は、JR東日本、JR西日本との連携などで国内市場への展開の道筋が見えてきたことから「今後、海外展開するにあたり、プロサッカー選手としてグローバルに活躍する本田氏の人脈を通じて、世界各地での連携に期待している」と述べている。

本田氏はKSK Angel Fundから、中高生向けプログラミング教育のライフイズテックに投資したのを皮切りに、クラウドファンディングのMakuakeや、人事評価管理クラウドのHRBrain、千葉功太郎氏が設立したドローンファンド2号など、国内外のスタートアップやファンドに投資を行っている。

工藤氏は「(先月本田氏が俳優のWill Smith氏と設立を発表した)Dreamers Fundもそうだが、本田氏はアメリカをはじめ海外のスタートアップとの接触も多く、提携先のグローバルな開拓でも連携していきたい」と話す。またパブリシティの面でも本田氏との連携を図っていく。

ecboでは「2025年までに世界500都市にecbo cloakのサービスを広げる」との目標を掲げて、海外展開を今後具体化していくという。

またecbo cloakの利用シーンの中には、スポーツ観戦中やプレー後の利用なども含まれる。ecboではサッカーをはじめとするスポーツのサポートも行っていくとしている。

コインロッカー革命へ「ecbo cloak」がJRやメルカリとタッグ、1万店舗への導入と配送サービスの実現目指す

写真右がecbo代表取締役社長の工藤慎一氏、左が取締役の藁谷ケン氏

店舗の空きスペースを活用した荷物預かりシェアリングサービス「ecbo cloak(エクボ クローク)」を運営するecbo。同社は2月6日、事業会社とVC、複数の個人投資家から資金調達を実施したことを明らかにした。

今回ecboに出資したのはJR東日本、JR西日本イノベーションズ(JR西日本のCVC)、メルカリ、エウレカ創業者の赤坂優氏、元グルーポン・ジャパン取締役会長の廣田朋也氏、ラクスルやビズリーチの創業メンバーである河合聡一郎氏だ。調達金額は非公開。ただ関係者の話を総合すると数億円規模の調達ではないかとみられる。

ecboでは今回の調達を踏まえ、引き続き各地で荷物預かり拠点を増やしていくとともに、新たな配送サービスなど機能拡充を進め”荷物のない世界”の実現を目指す。 同社のプロダクトを踏まえると、JR東日本・西日本とタッグを組めた今回のラウンドは、今後のビジネス拡大に向けてかなり大きい意味を持つだろう。

主要地域の開拓、大手企業との提携を通じて導入店舗を拡大

ecboは2015年の創業。当初はオンデマンドの収納サービスを手がけていたが、代表取締役社長の工藤慎一氏が「渋谷駅で訪日外国人旅行客のコインロッカー探しを手伝ったこと」をきっかけに、コインロッカー不足の課題に直面。

店舗の遊休スペースを使った荷物預かりプラットフォームecbo cloakを開発し、2017年1月から渋谷や浅草エリアを中心に約30店舗からサービスを始めた。

3月にANRIや個人投資家の渡瀬ひろみ氏、千葉功太郎氏から数千万円を調達。それ以降は関西(京都と大阪)や福岡、北海道、沖縄など各地域への展開を推進。同時に他社との業務提携、インキュベーションプログラムの参加などを通じて、導入店舗の開拓に力を入れてきた。

「観光は日本全国が対象。荷物を預ける場所の問題も各地で起こっていて、それを解決したいというのは変わらない。コインロッカーの設置は簡単ではないし、企業が預かり事業をやるのもハードルが高い。ecbo cloakならサービスに登録さえすれば、その場所がすぐに荷物預かり所に変わる。その世界観を広めながら店舗の開拓を進めてきた」(工藤氏)

直近では三越TSUTAYAの一部店舗も加わったほか、アパマンショップの18店舗にて試験導入され、東京駅の手荷物預かり所でのサービス提供もテスト的に実施している。2月21日以降は東京、神奈川の一部郵便局でも実証実験(2月21日より5局、3月1日より合計31局で導入)を始めるなど、大手企業との協業も活発だ。

ecbo cloakは2018年1月にサービス開始1周年を迎えた。現在の導入店舗数は非公開だが、直近の取り組みや今回JRとタッグを組むことで、目標とする1万店舗に大きく近づくという

郵便局とは2018年7月頃を目処に荷物配送サービスの実証実験にも取り組む予定。これは2017年12月に工藤氏がピッチコンテスト「Launch Pad」にてプレゼンをしていた、「ecbo delivery」という新たな構想の一環だ。

僕はよくコインロッカーを使うけど、目的が済んだ後でいちいちロッカーまで荷物を取りに戻るのは正直面倒。せっかくなら預けた荷物をそのまま次の目的地まで運んでくれたら楽なのにと思うけれど、ecboが今後実現しようとしているのはまさにそんな世界観。

将来的には預けた荷物をボタン1つで配送手配することを目標に掲げ、実証実験ではまず郵便局からecbo加盟店への配送サービスとして始める予定だという。

鍵を握る「駅前の好立地」を開拓、今後は預けた物の配送サービスも

これまでは「利用できる店舗を1万店舗まで増やすこと」をひとつの目標として、導入店舗数の拡大に注力してきた。地方進出も進めてきたが、工藤氏によると現状では東京や大阪といった都市部の売り上げが高いそう。「まずはこのエリアをしっかりと押さえきること」が今後のポイントだという。

「店舗数はもちろん、いかに駅前の好立地を開拓できるかがユーザーの利便性に直結する。その点では(JR東日本、西日本とタッグを組めた)今回のディールはすごく大きい。ビジネス規模が広がるだけでなく、もし今後大手企業などが参入してきたとしても立地面では優位に立てる」(工藤氏)

JR東日本と共同で、東京駅の手荷物預かり所にてサービスを提供

JR西日本とは業務提携も締結。駅構内の拠点の利用や関西地区の預かり所の開拓などを進める。上述した配送サービスにも東日本、西日本双方と取り組んでいく方針だ。

また今回はメルカリからも出資を受けている。同社の組織構築力やシェアリングエコノミー型サービスの広げ方などの知見をサービス拡大に活用。事業提携も検討する。

ecboでは調達した資金をもとに人材採用やプロモーションに力を入れ、まずは「この領域で圧倒的No.1の存在を目指して」全国1万店舗での導入やアプリ開発などに着手。その先では荷物の“保管“に“配送“の要素を加えた、新たなプラットフォームの実現に取り組んでいく。

「去年1年間は主に訪日外国人向けの荷物預かりサービスだった。ただ自分たちがやりたいのは、単なるマッチングサービスを超えたもの。今後はテクノロジーを活用して『ボタン一つで荷物を保管し、運ぶ』ことができる革新的なプラットフォームを目指していく。今回のディールはその目標に近づくものだ」(工藤氏)

店舗の空きスペースを荷物預かり所に変える「ecbo cloak」がエリアを拡大中、沖縄でもサービスを開始

「荷物を預けたい人」と「荷物を預かるスペースを持つお店」をマッチングするシェアリングサービス「ecbo cloak(エクボクローク)」。1月に東京で始まったこのサービスが、続々利用エリアを拡大している。4月に京都、5月に大阪、6月に福岡でそれぞれスタートし、そして今回、沖縄でのサービス開始を発表した。

サービスを提供するecboは8月9日、沖縄ツーリストと業務提携をし、那覇市・国際通りを拠点にecbo cloakを拡大させていくことを明らかにした。沖縄でのサービスローンチにあわせて、観光案内所「OTSメンバーズラウンジ」「OTS離島マルシェ」をはじめとして、20の店舗がサービスに参画する。

ecbo cloakは、店舗の空きスペースを荷物預かり所として登録することで、ユーザーが自由に荷物を預けることができるサービス。荷物を預けたいユーザーは、あらかじめ個人情報やクレジットカードの決済情報を登録しておく。そして、荷物を預けたい店舗を選択し、店舗まで荷物を持っていく。店舗は荷物の写真を撮ることで管理。荷物の引き渡しが完了すれば決済が行われ、店舗は手数料を得ることができる。料金はバッグ類が300円、スーツケース類が600円(いずれも1日の料金)となっている。

ecbo cloakがターゲットとするのは旅行者。中でも外国人旅行者の利用が多く、ユーザーの外国人比率は9割にも上っているという。利用エリアも観光スポットが中心で、東京であれば新宿、渋谷、浅草などでの利用が多い。現在の登録店舗数は全国で1000店舗。この中には登録は済んでいるが、サービス上に掲載されていない店舗も含まれている。沖縄でもすでに約200店舗の登録が済んでおり、今後も店舗数を拡大していく予定だという。ユーザー数や売上などは非公開だが、「6月から7月にかけては、これまで30〜40%増で推移していた売上が70%増になっている」(ecbo代表取締役社長の工藤慎一氏)という。

ecboでは今後、札幌や名古屋などでのサービスも検討中だという。2018年3月までに利用可能なスペースを1万店舗まで拡大することを目指す。

ecboは2015年5月の設立。独立系ベンチャーキャピタルのANRIのほか、個人投資家の千葉功太郎氏、渡瀬ひろみ氏からの出資を受けている。