テストを経てInstagramが「ショップ」タブ内の広告をグローバルで開始

Instagramは2020年に、Facebookがeコマースに向けて転換する一環として「ショップ」を公開した。「ショップ」はアプリの最もわかりやすい場所である下部のナビゲーションバーにあり、新しい写真をアップロードするボタンよりもアクセスしやすい。2021年8月前半の米国でのテストを経て、Instagramは「ショップ」タブ内に広告をグローバルで導入し、このタブを利用できるすべての国で順次公開する。

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これはeコマースプラットフォームとして進化するInstagramの最新のアップデートだ。Instagramはこれまでに、TikTokに対抗するものとしてリールでショッピングをする機能を実装し「ショップ」カテゴリーで限定商品を販売する「ドロップ」を導入し、クリエイターが広告商品を販売したことに対して手数料を得るアフィリエイト機能を追加してきた。

現在「ショップ」では商品が正方形のタイルで2列に並んでいる。広告はこのレイアウトの中の1つのタイルとして表示されるが、画像の左下に「Sponsored」(広告)と目印がつく。広告をクリックすると商品詳細ページが開き、商品の詳しい情報や他の画像、そして同じブランドの別の商品が表示される。ユーザーは広告から商品を自分のウィッシュリストに保存したり友人に送ったりすることができる。広告が不適切である場合は、タイルを長く押すと非表示にしたり広告を報告したりするオプションが表示される。

画像クレジット:Instagram

Instagramは「ショップ」の広告をAway、Donny Davy、Boo Oh、Clare paint、JNJ Gifts、DEUX、Fenty Beautyといった米国の広告主とともにテストしてきた。TechCrunchが以前に報じたように、こうした広告はオークション方式のモデルで導入され、デスクトップでは「ショップ」を利用できないためモバイルにだけ表示される。広告に関するユーザーのエクスペリエンスは、ユーザーのInstagramの使い方やInstagramのタブで買い物をする人の数次第となるだろう。

画像クレジット:Facebook

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

Instagramがスワイプアップリンクをやめ、使いやすいリンクステッカーを採用

Instagram(インスタグラム)は8月30日から、Instagram Stories(インスタストーリー)のスワイプアップリンクを廃止する。昔から人気があるこの機能は、企業や人気クリエイターらのストーリーを見ている人を、特定のウェブサイトへ導き、詳しい製品情報や、特別の記事、サービスへのサインアップなど、何でもやらせたいことに誘うことができる。しかし今度からは、人気のスワイプアップリンクでアクションに誘う代わりに、新たにできたLink Sticker(リンクステッカー)を利用することになる。

このステッカーは2021年6月初めから一部のユーザーでテスト中だった。そして8月30日からは、本格的に展開される。

その発表に最初に気づいたアプリ研究家のJane Manchun Wong(ジェーン・マンチュン・ウォン)氏によると、スワイプアップリンクをやめる計画について、クリエイターに警告していたという。

Instagramによると、スワイプアップリンクは8月30日になくなり、代わりに「リンクステッカー」を使うとのこと。ストーリーのステッカーシートを探してみたが、リンクステッカーはない(私のところはまだのようだ)。ストーリーにリンクを置けなくなるのだろうか?

Instagramによると、現在、スワイプアップリンクを使ってる人のリンクステッカーへの変換は2021年8月30日に始まる。企業と、証明済みもしくはフォロワー数が規定数に達しているクリエイターが対象だ。Instagram自身がそのフォロワー数を明言したことはないが、いろいろなところで1万名以上と報じられている。

リンクステッカーには、スワイプアップリンクよりも良い点が2つあるそうだ。

まず、クリエイターの自由度が大きい。投票や質問や場所など、リンクの性質によってステッカーのスタイルやサイズを変えることができる。最も効果的と思える場所に、自由に置ける。スワイプアップリンクと違って、どんなポストでも読者が応答や反応を送ることが可能だ。

リンクステッカーは、利用者制限ではスワイプアップリンクと同じだが、今後はもっと多くのアカウントが使えるようにしていくとInstagramはいう。ただしアクセスの拡張は、変な人が変な目的で使ったりしないよう、細心の注意が必要だ。例えばリンクステッカーを不正な情報やスパムの散布に利用する悪者がいるかもしれない。ストーリーでリンクの共有を広げるための第一歩だが、正しく利用されるようにして欲しい。

全体として、ジェスチャーからステッカーへの移行は、ポストに加える対話機能をステッカーに統一していく動きという現在のInstagramのクリエイティブに対する方針と一致している。今度のリンクステッカーも、これまでの寄付用、音楽用、投票用などのステッカーの仲間入りをする。

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画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Facebookがエンド・ツー・エンド暗号化をMessengerの通話やInstagramのメッセージに拡大

Facebookはエンド・ツー・エンド暗号化を使用するオプションをMessengerの音声通話とビデオ通話にも拡大した。

他者に通話やチャットを見聞きされることを防ぐセキュリティ機能のエンド・ツー・エンド暗号化(E2EE)は、2016年からFacebook Messengerのテキストチャットで利用できるようになっていた。Facebookは政府からエンド・ツー・エンド暗号化の計画を取り下げるようにとプレッシャーをかけられてきたが、同社はエンド・ツー・エンド暗号化による保護をMessengerの音声通話とビデオ通話の両方に拡大する。つまり「Facebookも含めて誰も、送信したり話したりした内容を見たり聞いたりすることはできない」ということだ。

Messengerのプロダクトマネジメント担当ディレクターであるRuth Kricheli(ルース・クリチェリ)氏は米国時間8月13日のブログで「エンド・ツー・エンド暗号化はWhatsAppなどのアプリですでに広く使われ、個人の会話をハッカーや犯罪者から守っています。業界標準になりつつあり、会話全体にわたってチャットや通話にいるのが自分と相手だけになるように鍵をかける働きをします」と述べた。

Facebookは他にもE2EEの準備をしている。Messengerでのグループチャットやグループ通話をエンド・ツー・エンド暗号化するパブリックテストを数週間以内に開始し、InstagramのダイレクトメッセージでもE2EEを限定的にテストする計画だ。テストに参加する人は、Instagram上で1対1のメッセージや通話のエンド・ツー・エンド暗号化を選択できるようになる。

Facebookは暗号化の他に、同社傘下のWhatsAppで利用できるのと同様の消えるメッセージの機能もアップデートする。チャットのオプションが増え、すべての新規メッセージが消えるまでの時間を5秒から24時間の間で選択できる。

クリチェリ氏は「人々はメッセージングアプリが安全でプライバシーが守られることを期待しています。こうした新機能で、通話やチャットに求めるプライバシーをさらに自分でコントロールできるようにします」と述べた。

このエンド・ツー・エンド暗号化拡大のニュースのほんの数日前には、Facebookがプライバシー設定を再び変更したばかりだった。

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画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Kaori Koyama)

Instagramショップに広告機能が追加されeコマースますます本格化

Instagramは最近ますます、eコマースに力を入れている。今度はInstagramショップに広告機能であるAds in Instagram Shopが加わった。同社によると現在はこの新しいフォーマットをテスト中で、単一の画像と画像のカルーセルの両方を利用できる。現在一部の米国の広告主だけが利用できるが、数カ月後には他の市場にも広まる。

同社が Instagramショップを導入したのは2020年のことで、これにより親会社のFacebookは、Instagramを単なるソーシャルプラットフォームで友だちと会ったり、お気に入りのブランドをフォローするだけでなく、オンラインのショッピングの目的地にしようとした。もちろんショッピングであるため決済機能もある。そして当然それは、消費者とつながることを求めるブランドが、さらに広告費を支出するため、Facebookの広告モデルにも寄与する。

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同社によると、Instagramのその他の広告プロダクトと同様、Ads in Instagram Shopもオークション的な形だ。そもそもショップがモバイルだけの機能だから、その広告もモバイルだけだが、ユーザーが広告を目にする頻度はInstagramを訪れる頻度や、そこでショッピングをする人の数次第だ。この点に関して同社は、消費者の感情をモニタして、広告とコンテンツの調和を図る計画だ、と言っている。

Away、Donny Davy、Boo Oh、Clare paint、JNJ Gifts、DEUX、そしてFenty Beautyなどが、現在、この広告プロダクトのテストに参加しているひと握りの米国の広告主となる。これらのブランドはInstagramのユーザーがよく買い物をする、美容、インテリア、ペット関連、旅行など人気カテゴリーのブランドをカバーしている。

一般的な広告展開の日程は明らかでないが、なにしろ数カ月後には米国以外の広告主でも、この新しい広告形式を使えるようになるという。

Instagramショップタブは。近年のInstagramの新機能の中では議論を招いたものの1つだ。下の列の、人気のあった「アクティビティ」タブ(ハートボタン)をショップタブが追放する形になったからだ。アプリが前よりもずっと商業的になり、一部のユーザーを遠ざけた。今日は、Instagramの元々のクリエイティブのコミュニティが、Instagramが写真共有のルーツから離れて、TikTokのクローンであるReels(リール)などを追加してきたことで、今後の対応を検討しているとの報道もある。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

YouTube

YouTubeが、7月13日に開始したTikTok風の短尺動画サービス「YouTube ショート」のクリエイターに対し、報酬の支払いを開始しました。これはYouTubeがクリエイター向けの支払いのために設立した1億ドル規模の「YouTube Shorts Fund」からのもので、YouTubeは報酬支払いに関する詳細をヘルプページで解説しています

YouTubeは今後2022年までに数千人の「適格な」クリエイターをYouTube ショートに招待する予定としています。報酬に関しては動画の視聴数やその他指標に応じ、月額で下は100ドル(約1万1000円)から、上は1万ドル(約110万円)までになるとのこと。また、報酬はYouTubeパートナープログラムに参加しているクリエイターに限らず、ショート動画投稿者なら誰でも受け取る資格があります。

もちろん投稿した動画は支払い対象になるためにYouTubeのコミュニティガイドラインや著作権に関するポリシーを遵守しなければなりません。またGoogleは他の同種のサービス、たとえばTiktokやSnapchatなどにすでに投稿、公開されている動画の再アップロードは求めておらず、それらサービスの透かしロゴ入りの動画を投稿した場合も、報酬の支払い対象外になります。

TikTokなどは、昨年から最大で2億ドルのファンドをクリエイターのために展開しています。これはYouTube ショートのファンドの倍の規模のものですが、クリエイターたちにはさらに評価が高くなるような作品の提出が求められました。

もちろんクリエイターにとってはパフォーマンスに見合う以上の収益が欲しいところであり、ショート動画ひと筋で勝負するつもりならTikTokのほうが良いかもしれません。しかしYouTubeにはショート動画以外にも収益化のための方法が9種類もあるのが大きな利点です。

ちなみに、ショート動画似限って言えば、、Facebookもまた最近10億ドル規模のプログラムを立ち上げ、メインのFacebookサービスだけでなく、Instagramにもクリエイターを引き入れようとしています。Facebookは2022年まで収益のマージンを取らない(つまり収益分はすべてクリエイターの懐に入る)としており、Facebook / Instagramがこの分野での遅れをカバーしようとしていることがわかります。

TikTokのすでに得ている人気と、金にものを言わせるFacebookの間で、YouTubeはクリエイターに報酬を分配する手段を提供し続ける必要があります。YouTubeは今回の1億ドルの基金の支払い開始に関してYouTube ショートを収益化するための最初の一歩だとしています。

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

(Source:YouTubeEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Instagram / インスタグラム(企業)Instagram Reels(製品・サービス)クリエイター(用語)Google / グーグル(企業)ショートビデオ(用語)TikTok(製品・サービス)Facebook / フェイスブック(企業)YouTube / ユーチューブ(製品・サービス)YouTube ショート(サービス)

Instagramが10代ユーザーのアカウントをデフォルトで非公開に、広告や望まない大人からの接触を制限

Instagram(インスタグラム)は米国時間7月27日朝、若年層のアクセス拡大に向けて、同社のアプリを10代のオンラインユーザーにとってより安全な場所にするため、いくつかのアップデートを発表した。同社によると、ユーザーが16歳未満(EUを含む一部の地域では18歳未満)の場合、サインアップの際、デフォルトで非公開アカウントに設定される。

また、16歳未満の既存ユーザーがまだアカウントを非公開に切り替えていない場合は、非公開に設定するように促す。加えて同社は、他の10代のユーザーからブロックされたり報告されたりした大人からの迷惑なコンタクトを抑制することを目的とした新しいテクノロジーを導入するとともに、広告主が10代のユーザーにリーチする方法も変更する。

若年層のユーザーにとって最も注目すべき変更は、非公開アカウントへの移行だ。

これまで、ユーザーがInstagramの新規アカウントを登録する際には、公開アカウントか非公開アカウントのどちらかを選択するよう求められていた。しかし、Instagramによる調査の結果、若年層ユーザーの10人中8人が登録時に「非公開」を選択していたことが判明したため、今後は16歳未満のユーザーに対しては「非公開」をデフォルトにするという。

画像クレジット:Instagram

ただし、16歳未満のユーザーに「非公開」であり続けることを強制するものではない。登録時を含め、いつでも公開アカウントに切り替えることができる。既存の公開アカウントを持つユーザーには、非公開にすることのメリットや変更方法がアプリから通知されるが、Instagramは、非公開への変更を強制するものではないとしている。

2021年1月、ライバルプラットフォームであるTikTok(ティックトック)も18歳未満のユーザーの非公開設定をデフォルトとする更新を発表しており、Instagramの今回の変更は、その動きに追従するものだ。TikTokの場合は、13歳から15歳までのユーザーのアカウントをデフォルトで非公開に変更しただけでなく、コメント、動画のダウンロード、デュエットやスティッチなどTikTokの他の機能を含め、10代のユーザーのアプリ利用方法に関連するコントロールも強化した。

Instagramは、10代のユーザーにデフォルトのアカウントタイプを提案するに留まり、その他の設定を制限するまでには至っていないが、未成年者が使用するアプリに大人が参加することで生じる問題に対処するための措置をとっている。

同社は、新しいテクノロジーによって、最近10代のユーザーからブロックされる、または迷惑行為が報告されるなど「不審な行動」を取るアカウントを特定するという。これは、Instagramが不審な行動を特定するために使用する数多くのシグナルの1つに過ぎないが、同社は、このシステムをいたずらに利用されたくないため、他のシグナルについては公表しないとしている。

そして「不審」と判断された場合、Instagramはそういった大人のアカウントが若年層のアカウントとやり取りできないように制限する。

まず、Instagramは、そういった不審な大人のアカウントの「発見」「リール」、および「おすすめ」機能に対して、若年層のアカウントを表示しないという措置をとった。また、たとえ大人が検索で若年層のアカウントを見つけても、そのアカウントをフォローすることはできない。そして、若年層のユーザーが他のユーザーの投稿に付けたコメントを見たり、若年層のユーザーの投稿に自分のコメントを残したりすることもできない。

(Instagramによると、10代のユーザーが親の目を逃れるために自分の親を報告したりブロックしたりしても、制限をかけるアルゴリズムは複数のシグナルを組み合わせて使用するため、そういった目論見は上手くいかないという)。

この新しい制限は、2021年初めにInstagramが導入した、10代のユーザーにフォローされていない大人がそのユーザーにコンタクトを取ることを制限するテクノロジーに基づいている。これにより、10代のユーザーは、家族や家族ぐるみの友人との交流を保ちつつ、知らない大人からの不要なコンタクトを制限することが可能になった。

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TikTokやYouTube(ユーチューブ)などでは、若いユーザーら(多くの場合、大人の男性から性的なからかい嫌がらせの対象となる少女たち)の動画に、不適切なコメントが残されることが多いが、問題のある大人を10代の若者のコンテンツから切り離すという今回のInstagramの措置は、他のソーシャルネットワークでの対策よりもさらに進んだものだ。YouTubeのコメント欄にはかつて小児性愛者のグループが集まっていたこともあり、YouTubeは未成年の子どもが登場する動画へのコメントを全面的に無効にした。

Instagramでは、コメント欄を全面的にブロックするのではなく、悪質なユーザーを特定し、未成年者が作成したコンテンツを見つけにくくすることで、悪質なユーザーを排除している。

今後数週間のうちに実施されるもう1つの大きな変更は、18歳未満(一部の国ではそれ以上)の若年層をターゲットとした広告の掲載を希望する広告主に影響がある。

画像クレジット:Instagram

10代のユーザーの興味、あるいは他のアプリやウェブサイトでの閲覧に基づく情報など、広告主は、これまで利用可能だったターゲティングオプションが利用できなくなり、代わりに、年齢、性別、位置情報に基づいたターゲティングのみが可能となる。これは、Instagram、Facebook(フェイスブック)、Messenger(メッセンジャー)で実施される。

同社によると、若年層は、インタレストベース広告のオプトアウトに関連する意思決定を適切に行えない可能性があるという、若年層支援団体からの提言を考慮し、今回の制限に至ったという。

しかし実際には、Facebookの10億ドル(約1100億円)規模のインタレストベース広告ネットワークは、規制当局競合他社からの圧力を受けており、同社は、事業の潜在的な変化が間近に迫っていることを想定して、広告以外にもeコマースなど、収益の多様化に取り組んできた。

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ついにアップルが導入開始した「アプリのトラッキングの透明性」について知っておくべきこと

例えば、Apple(アップル)は最近のiOSアップデートにおいて、Facebookがサードパーティ製アプリからデータを収集することを制限するために、ユーザーがデータトラッキングをオプトアウトできる機能を追加した。すると、ほとんどのユーザーがトラッキングに対して「拒否」を選択したという。一方、若年層支援団体などは、現行の児童オンラインプライバシー保護法などですでに保護されている13歳未満の子どもだけでなく、テック企業は18歳未満の子どもに対してもパーソナライズド広告をオフにすべきだと主張し、同業界に対する圧力を強めている。

その一方で、Instagramは、13歳未満の子どもたちにアプリを公開することを検討してきた。今回の一連の変更によって、若年層ユーザーの安全に配慮した上で事業を拡大していることを規制当局に示すことができるのではないか、と同社は期待している。

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この点についてInstagramは「ユースアドバイザー」グループを拡大し、Stiftung Digitale Chancen(シュティフトゥン・デジテイル・チャンセン)のJutta Croll(ジュッタ・クロール)氏、Sangath(サンガス)およびIt’s Okay To Talk(イッツ・オーケー・トゥ・トーク)Pattie Gonsalves(パティ・ゴンサルベス)氏、ParentZone UK(ペアレントゾーン・ユーケー)のVicki Shotbolt(ヴィッキー・ショットボルト)氏、AAKOMA Project(エイコマ・プロジェクト)のAlfiee M. Breland-Noble(アルフィー・エム・ブレランド・ノーブル)氏、ノースイースタン大学のRachel Rodgers(レイチェル・ロジャース)氏、コーネル大学のJanis Whitlock(ジャニス・ホイットロック)氏、Future of Privacy Forum(フューチャー・オブ・プライバシー・フォーラム)のAmelia Vance(アメリア・ヴァンス)氏などの専門家を新たに加えたと発表した。

また、Family Online Safety Institute(FOSI、ファミリー・オンライン・セーフティ研究所)、Digital Wellness Lab(デジタル・ウェルネス・ラボ)、MediaSmarts(メディアスマート)、Project Rockit(プロジェクト・ロックイット)、Cyberbullying Research Center(サイバーブリング・リサーチ・センター)などの団体も参加している。

同社はまた、年齢認証や親の同意の基準についても議員らと協力しており、今後数カ月のうちに詳細を発表する予定だ。Instagramは今回の発表に関連して、ユーザーの年齢を推定するAIテクノロジーを使用していると述べている。例えば、あるユーザーが別のユーザーに対して「誕生日おめでとう」や「15歳、おめでとう」と送ったメッセージをシグナルとして検出し、それによってユーザーの年齢を絞り込むというものだ。このテクノロジーは、今回発表された新たな制限を含め、一部の大人が若年層のアカウントにコンタクトすることを阻止するためにすでに使用されている。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

InstagramのTikTokクローンReelsが最大60秒の動画をサポート

ねぇ聞いた?今のInstagramはもう写真共有アプリじゃないって?米国時間7月27日のInstagramの発表によると、これからのユーザーは、TikTokと競合する同社のプラットフォームReelsに、60秒の動画をアップロードできる。

このアップデートでReelsに字幕ステッカー機能が加わる。音声をテキストに書き起こしてくれる。この字幕ステッカーはStoriesを加えたときに、InstagramがReelsのためにテストしていた。それによってこのプラットフォームは耳の不自由な人や聞き取り能力の弱い人にもアクセシビリティが向上し、またアプリを消音モードで利用できる。現在のところ英語圏のみだが、その他の言語にもじきに対応するとInstagramはいう。TikTokにはすでに、同様の機能がある。

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Reelsは今日から最大60秒。

それまでInstagramの動画は最大30秒までだったが、最近TikTokは3分までOKとなった。でもReelsの60秒も、TikTokをはじめいろいろなプラットフォームに作品を投稿しているクリエイターにとっては役に立つ。ソーシャルメディアで生活が成り立っているクリエイターは最近ますます多いが、今のようにプラットフォームの数が多くなると、作品をなるべくあちこちに投稿するのが賢明な策だ。Pinterestですら、短編動画に投資している。Instagramのクリエイターで、TikTokにもフォロワーのいるクリエイターにとって便利なだけでなく、Reels自身のアクセス向上にも貢献する。InstagramのアルゴリズムではTikTokの透かしのあるコンテンツを宣伝できないが、しかし利口なユーザーはそれなしで動画をリサイクル利用するやり方を知っている。

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現在、YouTube ShortsとSnapchatのSpotlightも60秒の動画をサポートしている。5月にYouTube Shortsは1億ドル(約110億円)のクリエイターファンドを立ち上げて、2021年から22年にかけてShortsの上位クリエイターにばらまくつもりだ。SnapchatはTikTokクローンSpotlightのヴァイラルなクリエイターに、Spotlightの11月終わりの立ち上げから2020年末まで、1日に100万ドル(約1億1000万円)ずつ配布した。FacebookとInstagramも、デジタルクリエイターへの投資にコミットしてきた。

この60秒ビデオ機能は「新しいReelを作る」へ行ってから、画面左の下向きボタンを押すとメニューが現れる。そして「長さ」をタップして15秒、30秒、60秒のどれかを選ぶ。まだメニューに60秒がないユーザーもいると思うが、全員に出るのも、もうすぐだろう。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Instagramがハラスメントに対処する新しいツール「Limits」のテストをしていることを認める

Instagram責任者のAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は、同社が「Limits」という新機能をテスト中であることを認めた。これはユーザーが大量のハラスメントの標的となってしまったときに一時的に自分のアカウントをロックダウンできる機能だ。この新機能は米国時間7月22日に公開されたモセリ氏のビデオの中で発表された。このビデオの中で同氏は、ユーロ2020決勝戦の後にInstagramプラットフォーム上で発生した人種差別を非難し、同社はこの問題を解決するために社内ツールとユーザー用ツールの両方の改善に取り組んでいると述べた。

2021年7月11日のユーロ2020決勝でイングランドチームが負けた後、怒ったファンが人種差別的なコメントで同チームのBukayo Saka(ブカヨ・サカ)、Marcus Rashford(マーカス・ラッシュフォード)、Jadon Sancho(ジェイドン・サンチョ)の3選手にひどいハラスメントをした問題で、Instagramは人種差別の侮辱についてコメントし、非難していた。そのときにモセリ氏は、同社はテクノロジーを使ってユーザーからの報告に優先順位をつける試みをしており、その際に報告の一部が人間のモデレーターに振り分けられず、誤って悪意のないコメントとして扱われてしまったと説明した。判定が難しい理由の1つとして考えられるのは、ハラスメントをしているコメントの多くに絵文字が使われており、Instagramのシステムは絵文字の意味が文脈によって変わることを理解できなかったためと見られる。

米国時間7月22日にモセリ氏はInstagramの誤りをあらためて認め、この問題を修正したと述べた。同氏によれば、Instagramは3選手に対するコメントをどんどん削除していたが、ユーザーからの報告の動きは予測できなかったという。

さらに同氏は、Instagramには1日に何百万件もの報告が寄せられ、そのうちの1%が誤って放置されれば問題のある数万件の投稿がプラットフォーム上に残ってしまうと語った。

モセリ氏は、ユーザーが自分のアカウントに対するハラスメントに直接対処し侮辱を避けるのに役立つツールに言及した。これには「ブロック」や「制限」などのツールがある。「制限」は誰かのコメントを他の人たちの目に触れる前に承認したり、誰かからのメッセージを既読をつけずに読んだりするツールだ。最近追加された「Hidden Words(隠される言葉)」というツールは、コメントとダイレクトメッセージの両方に対して特定のキーワードをブロックすることができる。

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同氏は「Limits」は簡単な設定で見たくないコメントやリアクションを制限できる機能であるため、この機能があればサッカー選手たちの助けになっただろうと述べた。

ソーシャルメディアコンサルタントのMatt Navarra(マット・ナバラ)氏が7月上旬にこの機能を見つけ、動作を示すスクリーンショットを共有していたが、Instagramはこれまで正式に発表していなかった。

共有された画像を見ると、この機能を使えるようになっているユーザーにはInstagramのプライバシー設定に「Limits」という新しいセクションが表示され、特定のフォロワーのグループに対してコメントとメッセージを一時的に制限できると説明されている。

ユーザーはグループに対して制限をオン / オフできる。最近フォローされ自分はフォローしていないアカウントというグループがあり、スパムのアカウントやハラスメントをするためだけに最近作られたアカウントがこれに含まれる可能性がある。大量の侮辱が寄せられたとき、それが長年のフォロワーからであるケースは少なく、ハラスメントのために作られて新たにフォローされたアカウントからであることが多い。

ユーザーは制限をかける期間を日単位や週単位で設定することもできる。

Instagramの広報はこの画像のように動作することを認め「強烈なハラスメントや侮辱の事例」への対処に役立つツールになるだろうと述べた。

モセリ氏はLimitsがさまざまな場面で有効であることを次のように詳しく説明した。「高校で仲間はずれになったり、転校したばかりの人もいるでしょう。プロのサッカー選手で、大量のハラスメントを受けている人もいるかもしれません。さまざまなケースで人は一時的に苦痛にさらされることがあり、我々はそうした場合に自分を守るツールを提供したいのです」。

Instagramはこの機能がいつ一般に公開されるかを明らかにしなかったが、当面は一部の国のモバイルアプリでテストをすると述べた。

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タグ:Instagramハラスメント誹謗中傷差別

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

StreamlabsがTwitchクリップをTikTok / Instagram / YouTubeに共有できる新ツール「Crossclip」を発表

今やユビキタスなライブストリーミングソフトウェアとなったStreamlabsの開発元が、ストリーマーがゲームのハイライトをTwitch(ツイッチ)以外のプラットフォームで共有するための新しい方法を発表した。Streamlabsは、この新しいツールを「Crossclip」と名付け、現在、iOSアプリと軽量のウェブツールとして提供している。

Crossclipを使えば、クリエイターはTwitchのクリップを、TikTok(ティックトック)、Instagram リール、YouTube ショート、Facebook(フェイスブック)ビデオに適したフォーマットに簡単に変換することができる。クリップのURLを入力し、出力フォーマット(ランドスケープ、バーチカル、スクエア)とあらかじめ用意されたレイアウトを選択するだけで、Twitchから共有したいスニペットを簡単に適応させることができる。

Crossclipでは、クリップの長さをクロップしたり、背景の一部をぼかしたり、フレームをさまざまな場所に配置するレイアウトを選択することができる(例えば、フェイスカムビューとストリームビューを一緒に並べて縦向きに表示するなど)。

Crossclipのコア機能は無料だが、プレミアムサブスクリプション版(月額4.99ドル / 年間49.99ドル、月額約550円 / 年間約5500円)を購入すると、ブランドロゴのウォーターマークが取り除かれ、1080P・60fpsでのエクスポート、より大容量のアップロード、レイヤーの追加が可能になり、編集内容が処理キューの先頭にプッシュされる。

Twitchで発見されるのは難しい。確立されたストリーマーは簡単にオーディエンスを増やすことができるが、スタートしたばかりのユーザーは、数少ない視聴者がたまに挨拶に来るだけの孤独な「Stardew Valley(スターデューバレー)」のセッションを何度も延々と続けなければならない。Crossclipのアイデアは、このプロセスの苦労を減らすよう、ストリーマーがサブコミュニティやタグなど、コンテンツを発見しやすい機能がより充実している他のソーシャルネットワークでオーディエンスを構築しやすくすることだ。

Streamlabsの製品責任者であるAshray Urs(アシュレイ・ウルス)氏は、TechCrunchにこう語った。「クリエイターにとって、自分のコンテンツをより発見しやすくすることは大きなメリットです。最も人気のあるTwitchストリーマーを考えてみると、彼らは非常に人気のあるYouTubeチャンネルを持ち、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、TikTokに積極的に投稿していることに気づくでしょう。さまざまなプラットフォームでコンテンツを共有し、オーディエンスを構築していなければ、自分の状況をより難しくしていることになります」。

ウルス氏は、TikTokのアルゴリズムによるディスカバリー機能を利用して視聴者を増やすクリエイターが増えていると指摘している。TikTokが最近追加した3分間のより長い動画フォーマットは、ゲーマーやTwitchストリーマーなど、TikTokの活用に興味を持つさまざまなクリエイターにとって有益なものだ。

既存のオーディエンスを持つユーザーにとってもCrossclipは使いやすく、ゲームのハイライトやJust Chattingクリップを、フォロワーを増やしたい場所で簡単に共有することができる。平均的なクリップの変換には2~3分かかり、ワンクリックで簡単に処理できる。似たような機能を持つツールはいくつかあり、独立系ウェブツールであるStreamLadderが最も有名だが、Streamlabsは同じアイデアをさらに改良し、モバイルアプリを追加している。

現在はLogitech(ロジテック、日本法人はロジクール)の傘下にあるStreamlabsは、ここ数カ月でいくつかの便利な製品をリリースしている。同社は2021年2月には、チップ機能を組み込めるリンクインバイオ(link in bio)ツール「Willow」を発表した。Streamlabsは2021年5月、あらゆる種類のゲームコンテンツの新興ハブとなったTikTokとの関係を深め、中核となるライブストリーミングプラットフォームStreamlabs OBSにTikTokでの「ライブ配信開始」機能を追加した。

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画像クレジット:Gabby Jones/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Aya Nakazato)

フェイスブックがクリエイターを呼び込む約1100億円のボーナス報酬プログラムを発表

Facebook(フェイスブック)は、同社アプリのエコシステムにクリエイターを繋ぎ止めるための新たなボーナスプログラムを通じて、2022年末までに10億ドル(約1100億円)以上をコンテンツクリエイターに支払う計画を発表した。Facebookの創業者兼CEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、自身のFacebookページで「すばらしいコンテンツを提供してくれるクリエイターに報いる」ための新たな資金調達について初めて公表した。

同社は、FacebookとInstagram(インスタグラム)にまたがる一連の新しいボーナスプログラムを通じてクリエイターに報酬を支払う予定で、これらのプログラムは「季節ごとに変わり、時間をかけて進化、拡大していく」という。このボーナスプログラムは、2021年夏の後半にはInstagramアプリ内に、年内にはFacebookアプリ内に専用ハブが設置される予定だ。

Facebookは、Facebook上でインストリーム広告を有効にして動画を制作しているクリエイターに、最初の新ボーナスを提供する。また同社は、視聴者がストリーマーに投げ銭を送ってファン特典を得ることができる「Stars」システムによるボーナスも拡大していく。動画やゲームのライブストリーミングを行っているクリエイターは、2021年10月までの間、Starsを介して支払いを送った視聴者の数に応じて、毎月ボーナスを受け取ることができる。

なお、Instagramでは独自のボーナスを導入する予定だが、これは最初は招待制となっている。今後数週間のうちに、米国のクリエイターはIGTV広告を有効にすることで、1回きりのボーナスを受け取ることができる。その他のボーナスは、TikTok(ティックトック)の短編動画の成功に対するInstagramの回答であるReels(リール)の作成や、Instagram Live(インスタライブ)で特定のマイルストーンを達成したクリエイターに与えられる。

Facebookがクリエイターへの支払いに乗り出したのは、TikTokと競合するプロダクトを現金でジャンプスタートさせようとする最新の取り組みにすぎない。Snapchat(スナップチャット)は、同社の短編ビデオ製品「Spotlight」で最も人気のあるビデオに毎日100万ドル(約1億1000万円)支給している。YouTubeは、TikTokのクローンである「YouTube ショート」のために、独自に1億ドル(約110億円)の資金を用意している。

TikTok自体も2020年、2億ドル(約220億円)のクリエイターファンドを立ち上げているが、同アプリはあまり心配する必要はなさそうだ(今はまだ)。SensorTowerのデータによると、TikTokは全世界で30億ダウンロードを突破した。これまでこの数字を超えたアプリは、WhatsApp(ワッツアップ)、Messenger(メッセンジャー)、Facebook、Instagramなど、すべてFacebookが所有するアプリだけだった。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Aya Nakazato)

Instagramが最近見たコンテンツをストーリーに再共有するテストを実施

Instagramは、ユーザーが気に入ったコンテンツを自分のストーリーにどう再共有するかを変える新しい機能のテストを実施する。

一部のユーザーにだけ表示されるこのテストでは、ユーザーがアプリのストーリーズを見ているときに、自分が最近閲覧したコンテンツが表示される。このコンテンツは新しい再共有のステッカーのもとに集められ、自分でストーリーを作成するときにステッカーのトレイに表示される。最近1時間に見た投稿とリールが、最近作成した投稿とともにここに表示される。

Instagramの広報担当者はこのテストについて「ユーザーは再共有されたコンテンツに対して魅力や個性、楽しさをあまり感じない傾向にあることがわかっています。新たにテストをしているこの機能によって、ユーザーが自分が気に留めた事柄をもっと意図的に、計画的に共有して欲しいと考えています」と述べた。

ステッカーから再共有されたコンテンツは既存のストーリーを背景としてその上に表示されるので、パーソナライズを促進する可能性がある。現在はユーザーがリールの投稿を自分のストーリーに追加する際に、そのコンテンツはシンプルな背景の上に単独で表示される。新しい再共有のステッカーを使うと、再共有する際にコンテンツを自分の文脈に引き寄せて、投稿に活気を感じさせることができる(単なるリツイートよりもコメント付きリツイートの方がフィードで強さを感じられるようなものだ)。

このテストがアプリに確実に実装されると決まっているわけではないが、Instagramは新しい再共有の機能に関するフィードバックによって、再共有の投稿の質が上がるかどうかを観察する。反射的に共有するよりも実際に見たことに気をつけるようにする機能なので、ストーリーからの再共有が増えるかもしれないし、少なくとももう少し思慮深く再共有するようになるだろう。

Instagramは常に新しい機能のテストをしている。テストした機能が最終的な製品になるとは限らないが、アプリをどう変えるか、そして日常的にInstagramを使っている10億人を超える人々の行動をどう変えるかについての同社の考えがテストによって伝わってくる。

Instagramが最近実施したテストには他に、「いいね」を非表示にするテストや、アルゴリズムによってフィードに「おすすめ投稿」を混在させる機能がある

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Kaori Koyama)

Instagramがクリエイターがファンにだけコンテンツを独占公開できる機能「Exclusive Stories」を開発中

Instagram(インスタグラム)は、Twitter(ツイッター)のSuper Follow(スーパーフォロー)の独自バージョンを開発している。オンラインクリエイターが自分たちのファンだけが見られる「独占」コンテンツをInstagram Stories(ストーリー)で公開できるようになる機能だ。利用には何らかのサブスクリプション料金が必要になると思われる。

Instagramは、最近SNSに出回っている新機能のスクリーンショットが、現在開発中でまだ公開テストを行っていない社内プロトタイプのものであることを認めた。同社は計画の詳細については公表せず、このプロジェクトについてまだ話せる段階ではないという。

開発中のExclusive Story(画像クレジット:Alessandro Paluzzi

しかしこのスクリーンショットは、Instagramの考えていることを数多く語っている。そこにはクリエイターが「Exclusive Stories(エクスクルーシブ・ストーリー)」と呼ばれるものをファンに向けて発信する方法が示されており、その対象は別の色(現在は紫色)で表されている。それ以外のInstagramユーザーがExclusive Storiesに遭遇すると「メンバーのみ」がこのコンテンツを見ることができる、というメッセージが表示される。ストーリーはスクリーンショットができなくなっているようで、Highlight(ハイライト)としてシェアすることができる。新しいプロンプトは、クリエイターに「これをあなたのファンにHighlightとして保存」するよう促していて、そうすることで「ファンは参加した時いつでもなにか見るものがある」と説明している。

Exclusive Stories機能を発見したのはリバースエンジニアのAlessandro Paluzzi(アレサンドロ・パルッツィ)氏で、モバイルアプリのコード内の未公開機能をよく見つけている人物だ。先週彼は、発見したものに関する一連のスクリーンショットをTwitterのスレッドで公開した。

開発中のInstagram Exclusive Stories Highlight機能(画像クレジット:Alessandro Paluzzi

Exclusive Storiesは、Instagramがクリエイターの収益化ツールを拡張するもっと大きい計画の一部にすぎない。

同社はこの分野の取り組みに関する詳細を徐々に公開していて、Instagram責任者のAdam Mosseri(アダム・モッセーリ)氏は2021年5月に、同社がサブスクリプションの可能性をNFTなどの新機能とともに「検討中」だったことをThe Informationに話した。

パルッツィ氏は最近、NFT(非代替性トークン)機能であるCollectiblesに関する記載も発見した。そこには、デジタル収集品がクリエイターのInstagramプロフィールの新しいタブに表示される様子が示されている。

開発中のInstagram NFT機能(画像クレジット:Alessandro Paluzzi

画像クレジット:Alessandro Paluzzi

Instagramは、今のところ、一連の製品開発状況について公に発表することはせず、サブスクリプションやチップなどの計画について高いレベルで話すことを選んだようだ。

例えば2021年6月初めに行われたInstagram主催のCreator Week(クリエイター・ウィーク)という、この種のアイデアを紹介するのには最適の場で、モッセーリ氏はInstagramが開発を検討しているクリエイターツールについて一般論を語ったが、具体的に何を開発中であるかには言及しなかった。

「長期的にクリエイターにとって最高のプラットフォームになるためには、クリエイターがしたいことをするために使えるものやツールを一式作る必要があります」とモッセーリ氏は言い、Instagramはクリエイティブツールや安全機能に加えて、クリエイターが生活を維持するためのツールにも取り組んでいると説明した。

「さまざまなツールを作ることが非常に大切だと私は考えています。それは、クリエイターにとって何を使うか、何が重要なのかは、アスリートやライターとはまったく異なるかもしれないからです」と彼は言った。

「そして、大きく分けて(クリエイター収益化ツールは)3つのカテゴリーに分けられます。1つ目はeコマースで、ブランド付きコンテンツやアフィリエイトマーケティング、商品販売などをお手伝いします。2番目はユーザーがクリエイターに直接支払う方法で、個人情報と引き換えにアクセスするゲーテッドコンテンツやサブスクリプションやチップ、バッジなどのユーザー支払いタイプのプロダクトです。そこでできることはたくさんあると思っています。私がこれを気に入っているのは、クリエイターがファンと直接関係を構築できるためで、長い目でみて持続的で予測可能だと私は考えます」とモッセーリ氏は言った。

第3のカテゴリーは収益分配で、IGTV(Instagramの長尺動画アプリ)を使った長尺動画やReels(リール)などの短編動画などがある、と同氏は付け加えた。

開発中のInstagram Exclusive Story機能(画像クレジット:Alessandro Paluzzi

クリエイターの収益化を推進している大手ソーシャルプラットフォームはInstagramだけではない。

OnlyFans(オンリーファンズ)やPatreon(パトレオン)などのプラットフォームが広めたメンバーシップモデルが、クリエイター経済の確立とともに、いくつかの大手SNSでも採用され始めている。

たとえばTwitter(ツイッター)は、まず独自のクリエイターサブスクリプションを発表し、2月のAnalyst Day(アナリスト・デー)イベントでスーパーフォロー機能の計画を発表した。先週同社は、スーパーフォローとTicketed Spacesのためのアプリケーションを公開した。Ticketed SpacesはClubhouse(クラブハウス)のオーディオ・ソーシャルネットワーキング・ルームの対抗品だ。

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一方、Facebook(フェイスブック)は6月29日に、Substack(サブスタック)のニュースレターに対抗するBulletin(ブレティン)を公開した。クリエイターはプレミアムサブスクリプションの販売や、メンバー専用グループ、ライブ・オーディオルームの利用ができるようになる。Spotify(スポティファイ)さえも、オーディオ・チャットルームとClubhouseのライバル、Greenroom(グリンールーム)をスタートし、ゆくゆくは収益化も計画している。

新しいスクリーンショットの数々は、Instagramのこの分野における製品計画の詳細をもたらすものだが、開発中の機能が公開時にどんな風に見えるのか、最終的にどう振る舞うのかを必ずしも表していないことに注意すべきだ。一般公開を完全に約束するものでもない。もっとも今回のケースは、Instagramが独占のメンバー専用コンテンツの計画を中止することは考えにくい。同社はクリエイターの支援に力をいれており、収益化は会社がクリエイターに提供する最重要部分だからだ。

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画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramがデスクトップブラウザから投稿できる機能をテスト中

モバイルプロダクトだけに何年も注力してきたのちに、Instagram(インスタグラム)はようやくユーザーがコンピューターから投稿できるようにすることを検討している。多くのTwitterユーザーが、テスト機能が米国時間6月24日に使えるようになったことを指摘し、InstagramはTechCrunchにテストを展開していることを認めた。

「多くの人がコンピューターからInstagramにアクセスしていることに気づいています」とInstagramの広報担当は述べた。「そのエクスペリエンスを向上させるために、当社はデスクトップブラウザからInstagram上でフィード投稿ができる機能をテストしています」。

なぜ、今なのか。明らかにパンデミックの間にスマートフォンからではなくコンピューターからInstagramを利用する人が増えた。

テストが使えるかどうかをチェックするには、ブラウザでInstagramにいき、新しい「プラス」のアイコンが右上のアイコントレイにあるかどうかを確認する。テストはすべての人に提供されているわけではなく、またメインフィードへの投稿が作成できるだけだ。

新しいテストはInstagramのデスクトップに関する最新の動きだ。Instagramは2017年にウェブでStoriesを閲覧できるようにし、2020年後半にデスクトップにダイレクトメッセージ機能を加えた

「Instagramデスクトップウェブのエクスペリエンスがネイティブアプリの使用を減らすという証拠は見つかっていません」とInstagramのデータサイエンティストはウェブメッセージ機能の立ち上げ時に述べた。

「実際はまったく逆です。どちらのインターフェースも使うユーザーは、どちらかのインターフェースだけを使うユーザーよりも、それぞれのインターフェースでより多くの時間を費やします」。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

TwitterでツイートをInstagramストーリーに直接シェア可能に

それは小さなことだが、味わい深い変更だ。

あなたがスクリーンショットのツイートや再シェアされたTikTok(ティックトック)でごちゃまぜになったInstagram(インスタグラム)フィードに飽き飽きしているなら、それがなくなることはないが、もうすぐ見た目はぐっとよくなる。

Twitter(ツイッター)はツイートを直接Instagram Stories(ストーリー)にシェアする機能を追加し、クロスプラットフォーム体験を改善した。ツイートをタップしてTwitterに飛ぶことはできないが、見た目はよい。Androidユーザーには残念なことだが、今のところiOSのみだ。

新しいクロスプラットフォーム機能は、停滞気味な同社を非難し、CEOのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏追放を計画した投資家たちからの度重なる圧力の結果、最近Twitterが次々と打ち出している改善作業の一環だ。また同社は、ユーザーが自分のツイートを収益化するための主要機能を2つ追加した。「Super Follows」(スーパーフォロー)と呼ばれる有料サブスクリプションとチケット制のイベントだ。

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Twitterユーザーは長年、生活の質を向上させる数々のちょっとした変更の実現を待ち望んできた。未だにツイートの編集ができないことに対するジャーナリスト界全体からの苦情としてしばしば表面化している現象だ。しかし、このまま行けばTwitterはついに実行するかもしれない。

それっていいと思わない?

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タグ:TwitterInstagramSNS

画像クレジット:Twitter

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramがフォローしていないアカウントの「おすすめ投稿」をフィードに混在させるテストを開始

Instagram(インスタグラム)でフィードを最後までスクロールしていく日々が終わりそうだ。2020年アルゴリズムによる「おすすめ」をフィードの末尾に追加したのに続き、Instagramは、ユーザーがフォローしていないアカウントのおすすめ投稿をフォローしているアカウントの投稿と混ぜて表示する実験を行う。

今後数日のうちに、同社は「おすすめ投稿」を拡大し、おすすめコンテンツを通常フィードの中に撒き散らすテストを開始する。現在、おすすめ投稿はフォローしている人の投稿を全部スクロールし終わった後、2018年に導入された「You’re all caught up(コンテンツは以上です)」のメッセージをタップすると表示される。フォローしている人数によっては、そのメッセージやInstagramのおすすめにほとんど、あるいはまったく遭遇しないこともありうる。

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「おすすめ投稿」の存在感を高めることに加えて、Instagramはユーザーが同機能を「スヌーズ」してフィードから30日間除去できるようにするオプションもテストする。テスト参加者は誰でも、興味のない投稿が現れたときにフィードバックを送れるが、フィード内のおすすめ投稿を完全に無効化することはできないようだ。

このおすすめ投稿の拡大には、ユーザーが自分の興味分野(ネコ、バスケットボール等々)を管理することで見えるものを形作っていく仕組みも加わっている。ネコを十分に見たら、その興味分野オフにして、もうこれ以上ネコを見たくないことをInstagramに知らせることができる。


Facebook広報はTechCrunchに対し、おすすめ投稿の拡張はInstagramフィードの「拡張」であり、アルゴリズムによるおすすめとフォロー中アカウントの投稿との比率は、ユーザーのアプリの使い方に応じて変わると説明した。

テストは英語を話す国のみで少人数を対象に実施されるが、参加者の具体的人数は明らかにされていない。

この実験が最終製品に入るかどうかはわからないが、Facebookの最近の風潮からすると実現する可能性は高い。TechCrunchが以前報じたように、Facebookは、意図的な中毒性があると悪名高かったアプリにおけるユーザー行動を、ユーザー自身がコントロールするためのツールを2018年に導入した。「コンテンツは以上です」のメッセージアプリに費やした時間を追跡する機能などだ。

これらのツールは、何をおいても人々をサービス(および広告)に留まらせることに価値を見出している会社にとって大きな転換ではなかったが、少なくともFacebookが、ソーシャルメディア中毒を巡る議論が当時のテック世界にまき起こっていたことを多少なりとも認識していたことを示すものだった。

2020年、Facebookはそうした懸念に寄り添うことをやめたようだ。InstagramはTikTok(ティックトック)の未熟だがよくできたエンドレス・アルゴリズム・フィードと爆発的成功の熱を感じた。過去に何度もあったように、この会社は脅威を感じさせるライバルを追いかけるために、新しいことに挑戦するのではなく、自らのアイデンティティを変えることを選んだ。

おすすめ投稿の新しいやり方は今のところ単なるテストだが、ユーザーがフォローしているアカウントの投稿にアルゴリズムによるおすすめを混在させることは、アプリの本質に関わる大きな変更だ。現在は、真のエンドレスInsagram体験を望むユーザーは、発見タブを使うか「コンテンツは以上です」メッセージを越えてスクロールすることができる。退屈しのぎにそれを行って心の健康を害する結果になった人たちが数多くいることは間違いない。

しかし今回のテストでは、ユーザーがInstagramを使う際に、例えば友達、地元の店、インフルエンサーなど自分が個人的に興味をもっているアカウントの投稿だけを見ることが難しくなる。Instagramは、会社として見せたいもの、あるいはあなたが見たいと会社が信じているが本人はまだ知らないものを、ユーザーの体験に注入したがっている。

最終的な結果は、大量のアカウントをフォローしていてめったにフィードの末尾まで達しない人にとってはほとんど違いを感じないかもしれないが、元のプロダクト(今や遠い記憶の中)からさらに脱線する一方、Instagramにはユーザーのアプリ滞在時間を増やしより多くの広告を見せる手段を与えることになるだろう。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

フェイスブックがネットショッピングに関連する4つの新機能を発表

Facebook(フェイスブック)は、高校時代の同級生が飼っていた犬の写真を見て商品を購入するようなことが、さらに簡単にできるように、ショッピング関連の新機能をいくつか導入する。もちろん、Instagram Shops(インスタグラム ショップ)や「Facebook Marketplace(フェイスブック マーケットプレイス)」は、すでにアプリの下部ナビゲーションタブに大きく表示されている。しかし今回、その他のアップデートとともに、WhatsApp(ワッツアップ)でもショッピングができるようになった。

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Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは米国時間6月22日、Facebookの音声チャット「Live Audio Room(ライブオーディオルーム)」で、同社のプラットフォームに新たに導入されるeコマース機能を発表した。「Shops on WhatsApp(ショップ・オン・ワッツアップ)」「Shops on Marketplace(ショップ・オン・マーケットプレイス)」「Shops Ads(ショップ・アド)」そして「Instagram Visual Search(インスタグラム・ビジュアル・サーチ)」の4つだ。

ザッカーバーグ氏はFacebookの投稿で「毎月10億人以上の人がMarketplaceを利用しています。そこで私たちは、企業が自分たちのShops(Facebookショップ)をもっと多くの人に利用してもらえるように、Marketplaceに導入できるようにします」と書いている。また、企業はWhatsAppでもFacebookショップを表示させることが可能になり、ユーザーは商品を購入する前にその企業とチャットできるようになる。

画像クレジット:WhatsApp

2021年6月初めに開催された「F8 Refresh(F8リフレッシュ)」の基調講演で、FacebookはWhatsApp Business(ワッツアップ・ビジネス)のアップデートを発表した。それまで、ビジネスアカウントの開設には数週間を要していたが、今ではわずか数分で登録できるようになった。WhatsAppには全世界で20億人以上のユーザーがいるが、カスタマーサポートなどのためにWhatsApp Businessアカウントで毎日メッセージを送っている人は約1億7500万人ほどしかいない。FacebookはInstagramなどのプラットフォームでeコマース向け機能の強化を推進しているため、この取り組みをWhatsAppにも拡大しようとするのは理に適っている。

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Shops on WhatsAppは間もなく導入が開始される予定で、Shops on Marketplaceはすでに米国ではオンサイトチェックアウトが可能になっている。

3つ目の機能であるShops Adsは、人々のそれぞれの買い物の傾向に基づき、より個人に合わせたショッピング体験を提供することを目的としている。「人々の買い物の行動に基づいて、企業が買い物客を最も購入する可能性の高い場所に送り込むことができる機能の提供を開始します」と、ザッカーバーグ氏は述べている。米国ではAR Dynamic Ads(ARダイナミック広告)の導入が始まっており、Huda Beauty(フーダ ビューティー)やLaura Mercier(ローラ メルシエ)などの企業は、この広告を利用して、顧客が購入する前にARで口紅の色合いを試せるようにしている。このようなAR試着体験は、Modiface(モディフェイス)やPerfect Corp(パーフェクト、玩美移動)とのAPI統合によって提供されるものだ。2021年初めには、Pinterest(ピンタレスト)がModiFaceと協力して、アイシャドウのAR試着を始めている。

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そして4つ目として、Instagramでは今後数カ月以内に、AIを活用したVisual Search機能のテスト導入を開始する。

「ショッピングディスカバリーは、多くの場合、ビジュアルディスカバリーから始まりますよね。良いなと思うものを見かけたら、同じような商品を他にも見たいと思ったり、その商品を手に入れる方法を知りたいと思ったりするでしょう」と、ザッカーバーグ氏は説明する。「そんな問題の解決を、AIが助けてくれるのです」。

このAIを使えば、人々は自分で写真をアップロードして(Instagramに投稿していない写真でもOK)、似たようなアイテムを見つけることができるようになる。この技術を採用したのはFacebookが初めてというわけではない。例えば、CadeeraDonde SearchStye.aiなどではすでに活用されている。しかし、Instagramのようなメジャーなプラットフォームにこの技術が導入されたら、我々の買い物の仕方が変わるかもしれない。それこそが、Facebookの現在の目標であるようだ。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

TikTok広告価格上昇の中、Instagramがライバル機能「リール」広告をグローバルに展開

Instagram Reels(インスタグラム リール)に広告がやってくる。Instagramは米国時間6月17日、TikTokのライバルでもあるショート動画プラットフォーム「リール」での広告を、世界中の企業や広告主に向けてローンチすると発表した。広告の長さはリールと同じ最大30秒で、フォーマットはInstagram Stories(ストーリーズ)で見られる広告と同様に縦型のフォーマットとなる。また、リールと同じようにこれらの新しい広告はループし、ユーザーはリールの他の動画と同様に、リール広告をいいね、コメント、保存、共有することができる。

同社は、2021年初めにインド、ブラジル、ドイツ、オーストラリアなどの一部の市場でリール広告の試験導入を行い、最近ではカナダ、フランス、英国、米国にもテストを拡大した。BMW、ネスレ(ネスプレッソ)、ルイ・ヴィトン、Netflix(ネットフリックス)、Uber(ウーバー)などのブランドが、この新しいフォーマットをいち早く採用していた。

Instagramによるとこれらの広告は、ユーザーがリールコンテンツを閲覧するほとんどの場所(リールタブ、ストーリーズで公開されているリール、発見タブで表示されるリール、Instagramフィードのリールなど)に表示され、ユーザーが投稿した個々のリールの間にも表示されるとのこと。ただし、リール広告が表示されるためには、ユーザーはまず、没入感のある全画面スクリーンのリールビューアーに入っている必要がある。

画像クレジット:Instagram

同社はユーザーがリール広告をどのくらいの頻度で目にするかについては言及しておらず、視聴者がInstagramをどのように利用するかによって、目にする広告の数は異なるとしている。しかし、Instagramは広告自体に対するユーザーのセンチメントや、リールの全体的な商業性をモニタリングしているという。

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Instagramの他の広告商品と同様に、リール広告はオークションベースのモデルでローンチされる。しかしこれまでのところInstagramは、テストに基づく広告パフォーマンス指標の共有を拒否している。また、広告主がリール広告を始めるのに役立つクリエイターツールやテンプレートも提供していない。その代わりに、リール広告がInstagramの競合他社を含む他の縦型動画広告と似ていることから、同社は広告主がすでにクリエイティブアセットを持っているか、その作り方を知っていると考えているようだ。

縦型動画はすでに消費者をECショッピングサイトに誘導する可能性を示しているが、Instagramはまだリール広告を利用してユーザーを内蔵EC機能であるInstagramショップに誘導していない。同社はアプリのさまざまな部分を結びつけようとしているので、それは自然な次のステップと思われまる。

しかしおそらくその前に、Instagramはリールをより魅力的な目的地にする必要があるだろう。これは、Snap(スナップ)やYouTubeなどのTikTok(ティックトック)のライバル企業が、クリエイターコンテンツに直接資金を提供することで実現していることだ。一方Instagramは、TikTokのスターたちに直接オファーを出していた

リール広告の開始は、TikTokの広告価格上昇のニュースに続くものだ。Bloombergが2021年6月に報じたところによると、TikTokは第3四半期の時点で、米国でホームページのテイクオーバー広告に140万ドル(約1億5000万円)以上を要求しており、第4四半期には180万ドル(約2億円)、さらに休日には200万ドル(約2億2000万円)以上に跳ね上がるという。同社はまだ広告チームを構築中であり、広告主らはまだ動画予算の大部分を同アプリに割り当てていないが、それはユーザー数の増加に追随する傾向がある。そして今やTikTokは、米国で1億人以上の月間アクティブユーザー(MAU)を擁している。

現在、InstagramとTikTokのアプリは、グローバルベースで10億人以上の月間アクティブユーザーを抱えているが、リールはより大きなInstagramプラットフォームの一部に過ぎない。ちなみにストーリーズ機能は約5億人のユーザーに利用されており、アプリのさまざまな領域にトラフィックを誘導するInstagramの能力を示している。Instagramは、6月17日の時点でリール機能のユーザー数を公表することは控えた。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

Instagramはクリエイターの生活のためにアフィリエイトとショップ機能を導入

Apple(アップル)が例年のWWDCを開催しているこの時期、InstagramとFacebookは2021年初となるCreator Weekを試験的に開催した。その宣伝によると、この3日間のイベントは意欲的なもので、新進のデジタルクリエーターを対象とし、午前9時45分のバーチャルDJ大会に始まり「アルゴリズムの神話を打破する」をテーマとするパネルディスカッションや「日頃から関心のある非営利団体のための募金集会」などがある。

初日にMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、クリエイターの新しい収益化方法を紹介する発表を行った。それによると、Instagramは数カ月後に、ネイティブのアフィリエイトツールのテストを開始する。これによりクリエイターは、チェックアウト時に製品を推奨したり、フォロワーと共有したり、あるいは彼らのポスト(投稿)から生じた売り上げに手数料を徴収したりすることができる。クリエイターがそうした投稿を行うときには、スポンサーつきコンテンツのラベルの場合同様に、、ユーザー名の下に「手数料込み」という表示がでる。

今日から早くも利用可能になるのは、クリエイターが自分のビジネス用でなく個人用のプロフィールにショップのリンクを置ける機能だ。年内には、米国の一部のクリエイターはBravado/UMGやFanjoy、Represent、SpringなどInstagramのマーチャンダイズパートナーと提携して、アプリ上で限定商品を販売できるようになる。

Instagramのライブ動画では、視聴者がクリエイターにBadge(バッジ)を送り、彼らに0.99ドル(約08円)から4.99ドル(約547円)までのチップを渡すことができる。Facebook Gamingには、Starsという似たような機能があり、そこではStar(星)1つが0.01ドル(約1.1円)だ。クリエイターは今週から、他のアカウントと一緒にライブをするなど、何らかのチャレンジを達成したらボーナスを稼げる。たとえば宣伝の画像でFacebookは、Starを5000稼いだクリエイターに、本来の50ドル(約5476円)にプラスして150ドル(約1万6429円)のボーナスを提供している。

Facebookのポストでザッカーバーグ氏は次のように述べている。「私たちのプラットフォームでより多くのクリエイターの生活が成り立つようにするために、有料のオンラインイベントやファンのサブスクリプション、バッジ、近く立ち上げる独自のニュースプロダクトなどを2023年まで無料にします。私たちの売上のシェアは、Appleなどの他社が採用している30%に満たない比率にします」。

画像クレジット:Instagram

このようなアップデートは、アフィリエイトマーケティングとアプリ内ショッピングの導入を目指すInstagramの最新の戦術となる。2020年デビューしたばかりのInstagram ShopShopping in Reelsのデザイン変更も、その一環だ。

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「私たちの目標は、みなさんのようなクリエイターの生活が成り立つ最良のプラットフォームになることです。みなさんに世界と共有したいアイデアがあるとき、それを実際に作り、FacebookとInstagram上で簡単に発表できることが重要です。そしてもちろん、みなさんの作品でお金が得られることも重要です」とザッカーバーグ氏はCreator Weekで付け加えた。

こういうアフィリエイトやショップ機能の実験には、当分の間、Instagramがマージンをとらないため、クリエイターとして心惹かれるものがあるだろう。しかし、TikTokやYouTubeのようなプラットフォームには、eコマース以外の収益化方法がある。

2020年7月にTikTokは、総額2億ドル(約219億円)のTikTok Creator Fundを発表し、人気のある投稿者が自分の動画で稼げるようにした。その金額は明らかでないが、総視聴数やエンゲージ数などで決まるのだろう。2020年8月には、ユーチューバーからティクトッカーに転向したHank Green(ハンク・グリーン)氏が、1カ月のTikTokの視聴数2000万で約700ドル(約7万6649億円)稼げるだろう、という推定を述べた。視聴数1000(1000ビュー)に対して3.5セント(約4円)だ。

一方、TikTokに対抗するYouTube Shortsを立ち上げたYouTubeは、Shortsの上位クリエイターのために1億ドル(約109億円)のファンドを発表した。同社がコンテンツクリエイターに支払った額は、過去3年間で300億ドル(約3兆2847億円)だという。さらにSnapchatは、そのTikTok対抗馬Spotlightで、クリエイターに1日100万ドルか(約1億900万円)を支払っている。

フォロワーが何百万人もいないユーザーにとって、このようなクリエイターファンドは家賃の足しにもならない。しかしそれらが、eコマースや視聴者からのチップ以外の収入源であることは確かだ。今のところ、Instagramにはそれがない。

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)

フェイスブックとInstagramで「いいね!」の数を非表示可能に、徐々に展開中

Facebook(フェイスブック)は5月下旬に、2019年に開始した先行テストに続き、FacebookとInstagram(インスタグラム)の両方における投稿の「いいね!」を非表示にするオプションを公に展開する。「いいね!」の表示に関する決定を世界中のユーザーの手に委ねるというこのプロジェクトは何年も前から開発が進められていたものの、新型コロナウイルスのパンデミックと同社側の対応作業のために優先順位が下がっていたと同社は伝えている。

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当初、Facebookのソーシャルネットワークで「いいね!」の数を非表示にするというアイデアは、ユーザーが感じているプレッシャーを緩和させるという点に焦点を当てたものだった。自分の投稿に対する「いいね!」の数が少ないと人気がないと見なされ、ユーザーは度々不安になったり恥ずかしさを感じたりするという事実がある。この問題は特に友達からどう思われているかを重視する若年層のユーザーに顕著で、中には「いいね!」の数が少ない場合投稿を削除してしまうというケースもある。

特にInstagramでは「いいね!」の数を求めるという風習により、知名度や影響力を得るために投稿をするという環境ができ上がってしまい、その結果あらゆる投稿が信憑性に欠けたものになるという状況になっている。Facebookでは「いいね!」などのエンゲージメントを獲得することが、何らかのリアクションを必要とする偏向的なコンテンツの投稿につながることもある。

こういったプレッシャーが渦巻く中、人気度を気にすることなく友人やその他の人々との関わり合いを楽しめる「いいね!」の数から解放された安全な空間を求めるユーザーが増えてきたのである。その結果としてMinutiaeVeroDayflashOgglの他、 Dispoといったニューカマーや大人気のPoparazziなどのソーシャルネットワークや写真共有アプリが誕生した。

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FacebookとInstagramは「いいね!」の機能を完全に削除し、ソーシャルネットワークを新しい方向へと導くこともできたはずなのだが「いいね!」のメトリクスとプロダクトエクスペリエンスがあまりにも深く関わり合っているため、完全に削除できないことが分かったのだ。問題の1つに、インフルエンサーコミュニティが「いいね!」をある種の通貨として利用し、オンラインでの人気をブランドとの契約や仕事のチャンスとして取引しているということが挙げられる。こういったユーザーにとっては「いいね!」の削除など選択肢にないのである。

どの決定を下したとしても、どちらかのユーザーを怒らせることになるとInstagramは気がついた(どちらにせよアプリの使用率など他の中核的なメトリクスにはあまり影響がないのだが)。

画像クレジット:Instagram

「Instagramでの体験をユーザーがどのように感じ、どれだけ使うかという視点から見ると、自分や他人の『いいね!』の数は私たちが考えていたほど影響がないことが判明しました。ただし結果的にはかなり偏った意見となっています。とても良いと感じるユーザーと、まったく良くないと感じるユーザーのどちらかです」とInstagramの責任者であるAdam Mosseri(アダム・モゼリ)氏は話している。

「良いと感じたユーザーは我々が期待していた通りの意見で、これによってInstagramでのプレッシャーが緩和されると感じています。まったく良くないと感じるユーザーは『いいね!』を使ってInstagramやFacebookで何がトレンドになっているのか、何が人気なのかを把握しているため、それがなくなってしまい腹を立てていたのです」と同氏。後者のタイプには、ソーシャルメディアでの存在感を確立しようと努力している小規模なクリエイターなどが多いが、大物のインフルエンサーの中には『いいね!』の削除に対して好意的な人も少なくないという(モゼリ氏によるとケイティ・ペリーは『いいね!』削除の賛成者だという)。

最終的に同社はこの決定を分割することにした。オンラインコミュニティの将来に関する難しい選択を行う代わりに「いいね!」の非表示という選択肢を両プラットフォームでユーザーが自由に設定できるようにしたのである。

Instagramではコンテンツ消費者とコンテンツ制作者の両方の投稿に対する「いいね!」や「閲覧数」のカウントを非表示にすることができる。つまり、フィードをスクロールしているときに見えるこれらの数を表示しないようにすることも、自分が何かを投稿した際に他人が「いいね!」の数を閲覧できるかどうかを選択したりすることもできるのだ。これらは異なる2つの設定として分けられており、より柔軟にコントロールできるようになっている。

画像クレジット:Instagram

一方、Facebookでは「設定とプライバシー」から「ニュースフィードの設定」(デスクトップ版では「ニュースフィードの環境設定」)の新しい設定にアクセスすると、ここに「リアクション数を隠す」というオプションがあり、自分の投稿だけでなくニュースフィード、グループ、ページ内の他の人の投稿についてもこの設定をオフにすることができる。

この機能は公開プロフィールと非公開プロフィールの両方で利用可能で、以前に公開した投稿もこれに含まれるとFacebookは伝えている。

画像クレジット:Facebook

Instagramは2021年4月、グローバルユーザー向けにこの新設定を公開する前に、最終的なバグを解消するためこの機能のテストを再開し、またFacebookでのテストも間もなく開始すると発表している。それなのに現在すでにこの機能の公開を進めている。なぜこのような短期間のテストを行ったのかというTechCrunchの質問に対してInstagramは、2019年からこの件に関するさまざまなテストを繰り返し行ってきたため、世界規模での公開を進めるのに十分なデータを得ることができたと答えている。

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またモゼリ氏は「いいね!」に関する決定がネットワークに大きな影響を与えるという考えを否定している。「いいね!」数の削除はユーザーの行動に多少の影響を与えたものの、問題になるほどではなかったという。あるグループではむしろ投稿数が増えており、これは同アプリ使用にまつわるプレッシャーが減ったことを示しているのかもしれない。ただし、使用が減ったグループが存在することも確かだと同氏は話している。

画像クレジット:Facebook

 

「『いいね!』の数の多さを見てその投稿に興味を持ち、その投稿へのコメントを読んだりさらにスワイプしたりして深く見入っていく場合もあります。少なからず影響はあり、プラスの効果もあればマイナスの効果もありますが、いずれも小さなものです」と同氏。またユーザーは自分の気分次第であらゆるタイミングでこの機能のオンとオフを切り替えるだろうとInstagramは考えている。

さらにモゼリ氏はゲーム化されたソーシャルメディア空間がユーザーの精神衛生に悪影響を与えるという世間の懸念に反対し「『いいね!』が人々の健康に悪影響を与えるという厳密な研究結果はない」と主張。むしろ人々の1日の中でInstagramはまだ小さな存在であり「いいね!」がどう機能するかは人々の全体的な精神衛生には影響しないと主張している。

「Instagramの規模は大きいですが、その影響力を過大評価しないように注意しなければなりません」と同氏はいう。

同氏はまた、利用状況を直接測定するのではなく、ユーザーが自己管理するという方法に過度に依存しているというソーシャルメディアの使用の悪影響をうたう最近の研究に対して否定的である。

つまり、同社は人気度に起因する精神的な悪影響を考慮して「いいね!」数を削除しようとしているわけだけではないということだ。

競合であるTikTok(ティックトック)がFTC(連邦取引委員会)との和解後に行ったのと同様に、13歳未満の子どもにもInstagramアプリを利用できるようにするという計画もこれに関わっている可能性があると言えるだろう。この場合「いいね!」をデフォルトで非表示にするか、あるいはペアレンタルコントロールのオプションを追加する必要があるからだ。InstagramはTechCrunchに対し、子ども向けアプリで何をするかを決めるにはまだ機が熟していないが「いいね!」をデフォルトで非表示にするオプションについては「必ず検討していく」と話している。

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FacebookとInstagramの両社はTechCrunchに対し、この機能は米国時間5月26日から展開し、その後世界中のユーザーに向けて徐々に展開していく予定だと話している。Instagramに関しては数日で完了するかもしれない。

しかしFacebookに関しては、5月26日にこの機能が導入されるのはごく一部のユーザーのみだという。ニュースフィード上のアラートで通知されるこの機能は「今後数週間のうちに 」Facebookの世界中のユーザーに行き渡るとのことだ。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

フェイスブックがInstagram用Messenger APIの正式導入を開始、すべての開発者や企業が利用可能に

Facebook(フェイスブック)は、毎年開催している開発者会議「F8 Refresh(F8リフレッシュ)」(2021年は例年より規模を縮小し、バーチャルでの開催となる)に先立ち、いくつかのニュースを発表した。そのうちの1つは、すべての企業がMessenger(メッセンジャー) APIを活用してInstagram(インスタグラム)ユーザーの顧客と対話できるようになるというものだ。この機能は、まず世界中のすべての開発者に開放され、企業に対しては段階的なアプローチがとられる。

フェーズ1では、フォロワー数が1万人以上10万人未満のInstagramアカウントがこのAPIに接続される。続いてフェーズ2として、2021年7月よりフォロワー数が1000人以上1万人未満のアカウントにまで拡大される。残りのアカウントは第3四半期までに利用可能になる予定だ。

このInstagram用Messenger APIは、2020年10月に一部の企業を対象としたクローズドベータとして発表されたもので、30の開発者と700のブランドが参加した。今後はInstagramを利用して顧客との交流を図るすべてのブランドや組織が、この機能を利用できるようになる。

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このツールで重要な点は、企業にとってFacebookのプラットフォームをさらに広く活用する方法が大きく前進することだ。

これまで、顧客とメッセージのやり取りによる交流を望むブランドは、Instagramを直接利用するか、Facebookの統一ビジネス受信箱を使う必要があり、特に大量のトラフィックを扱う企業や、顧客との交流をより広範な顧客サービスのデータベースと連携させたい企業にとっては、できることに制限があった。

これに対し、Messenger APIは、企業やブランドがコミュニケーションの管理に使用しているサードパーティ製アプリケーションに統合することができる。例えば、Hootsuite(フートスイート)やSprinklr(スプリンクラー)のようなソーシャルメディア管理プラットフォームや、保証情報やロイヤルティカード番号などの顧客データを取り込むことができるCRMアプリケーションなどだ。

Facebookによると、クローズドベータの結果から、ブランドや企業はコミュニケーションを1カ所で管理できるもっと良い方法を求めていること、そして多くの企業がコミュニケーションやワークフローを効率よく管理するために、ソフトウェアへの投資を増やしていることがわかったという。これらの点において、Messenger APIをInstagramに拡張することは、長く必要とされていた機能だった。

Messenger APIをInstagramに拡張する動きは、いくつかの点で理に適っている。まず、FacebookがInstagramの商業的な可能性をどのように活用するかについて、以前から積極的に取り組んできたこと。それは広告に留まらず、ブランドや企業とユーザーとの会話や、最近ではショッピング機能の強化などの分野にまで拡大している。また、Facebookは、現在Instagramユーザーの90%が少なくとも1つの企業をフォローしていることを指摘しており、両者間の会話を管理するためのより良いルートを作ることは、必然的な動きだったと言える。

Facebookは同時に、同社が擁するさまざまなアプリやプラットフォーム、すなわちFacebook本体、Messenger、WhatsApp(ワッツアップ)、Instagram、Oculus(オキュラス)などの連携を高める方法にも取り組んできた。それはユーザーがアプリやプラットフォームの枠を超えて交流できるようにするだけでなく、企業にとってはより統合されたソーシャル戦略を可能にするものだ。Messenger APIはもともと、ブランドがMessenger上でボットを使ってユーザーと会話したり、会話を管理するために開発されたものであり、そのサポートにInstagramを加えることは、前述の2つの大きな戦略に合致する。

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Hirokazu Kusakabe)