世界を相手にレーザータグ(光線銃サバイバルゲーム)が楽しめるDustcloud

レーザータグやKillerのある時代に育った子供たちは、常にRPGの世界と触れ合っているように感じるものかもしれない。その「感じ」を現実のものとするのがDustcloudだ。

Howard Huntというデザイナーが開発したもので、小さなピストル型の「Duster」という武器を使う。この「Duster」にはLEDが内蔵されており、これにより狙撃数および受けたダメージを記録しておく。このピストルデバイスを使って、街中で密かにターゲットを撃つこともできる。RF信号を使っているので、的の部分を正確に狙う必要はなく、相手が目の前にいればOKだ。またピストルはBluetooth LE経由でスマートフォンと連動する。スマートフォン上のアプリケーションで、これまでの戦いの成績や、あるいはターゲットの存在位置などを確認することができる。オフラインスタイルでもプレイできるし、また全世界で繰り広げられる巨大ゲームとして愉しむこともできる。

CESの会場近辺で試してみたが、やる前の想像通りにともかく楽しかった。自分を撃ってピストルの初期設定を行ったりと、準備には少々時間がかかる。この辺りは今後の改善ポイントとなっているようだ。

このプロダクトは現在Kickstarterにて10万ドルの調達を目指しているところだ。開発チームのメンバーはOta Fejfarと、前出のHuntだ。現在のところ1万7000ドル程度を調達している。出資額バリエーションはいろいろと用意されていて、たとえば55ドルでピストル1台を含むキットを入手できる。友達と愉しむためにピストルが2台必要だという場合は90ドルで入手できる。関連市場もいろいろと可能性を持つものだと言ってよかろうと思う。たとえば世界中の人とオンラインでゲームを楽しみたいのなら(最初から世界を巻き込むムーブメントにしたいと考えているわけだ)、弾(spekと呼ばれる)を1発あたり5セントで購入するようになっている。購入した弾はスマートフォンにおさめておく。また、撃たれてしまった場合にはピストルに残った弾は奪われてしまう。こうした仕組みもHoward Huntの面白さをアップさせることになるだろう。

CES会場近くの駐車場で試してみたときは大いに盛り上がった。動作の仕組みや撃ち方などを理解すれば、すぐにゲームを楽しめるようになるだろう。ちょうど良い運動にもなるはずだ。Dustcloudはレーザータグの基本的な遊び方を踏襲するもので、おそらくそれはプラスに作用するのではないかと思う。

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(翻訳:Maeda, H


TEOは、スマートフォンからBluetooth経由で解錠できるスマート南京錠

スマートロック[錠]が最近大流行している理由はよくわかる。ハードウェアキーの代わりにスマートフォンを使えば、解錠する手段を失う可能性がずっと減るし、通信手段さえあれば遠隔操作も可能だ。新しいKickstarterプロジェクトのTEOがスマート機能を取り入れようとしているのはもっとも基本的な錠、南京錠だ。

TEOはアプリを使ってBluetooth LE錠を制御する。基本的には南京錠だが、デザインは一目で他と区別がつく。この錠は所有権管理プラットフォームでもあり、TEOロックがどこにあるかを地図上で知ることができ、ユーザーが選んだ人ならたれでもTEOアプリ経由でアクセスできる。だから、もし昨晩友達のアパートの外に止めてきた自転車を持ってきてもらいたければ、一時的にその友達にアクセスを許可するだけでよい。

南京錠自体のつくりは、市販されている錠並みの盗難防止能力はあり、悪天候でもスマート機能を守る頑丈さも備えている。製造するHeliox Techは、カリフォルニアにあるメーカーで、米軍や潜水技術を10年近くてがけている。デザインはバンクーバー拠点のForm3が担当している。

Bluetooth LEを使うということは、当然バッテリーが問題になることを意味している。TEOによると、高度なスリープモードを使っているため最終製品では少なくとも1年間持続するという。またユーザーは、鍵がかかったままバッテリー切れを起こさないよう、付属アプリで残量をモニターすることができる。メーカーは、疲弊したバッテリーの交換や、バグによって反応しなくなった場合のサポートも行う。

TEOを作っているOckCorpは、製品出荷のために16万5000ドルの資金を目標にしており、本稿執筆時点で3万4000ドルが集まっている。今なら79ドルのプレッジ(寄付/投資)で、最初の製品ユニットの1台が手に入る、出荷予定時期は2014年12月だ。この錠前が形になるまでにはまだしばらく時間がかかるが、貸し自転車や宅配ロッカーなど分散管理を必要とする人たちのニーズにはぴったりだろう。もちろん、好奇心あふれるアーリーアダプターたちにも。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Kickstarterの2013年のクラウドファンディング実績―出資者300万人、総額4億8000万ドル、目標額達成プロジェクト1万9900件

クラウドファンディングの業界標準ともいうべきKickstarterが2013年の運用実績を発表した。

これによると、2013年にはKickstarterのプロジェクトに300万人4億8000万ドルを出資した。1日当たりにすると平均して131万5520ドルの出資が集まった計算だという。

ただし、出資された金額の多さに比べて目標額を達成したプロジェクトの伸びは少なく、2013年に目標金額に達したプロジェクトは1万9911件だった。

2012年の出資総額は3億2000万ドル2011年は1億ドル弱だったから、クラウドファンディングのパイは着実に成長を続けている。ただし、大躍進だった2011年から2012年の伸びには及ばない。成長が鈍化ぎみな理由のひとつとして、クラウドファンディング市場にライバルが多数参入し、競争が激化したことが挙げられるだろう。資金募集者も多くのクラウドファンディング・サイトに分散したため、Kickstarterへの登録プロジェクトの件数の伸びもやや鈍っている。

2013年のKickstarterへの支援者300万人に対し、2012年は224万人、2011は100万人だった。ここでも成長の鈍化が認められる。2013年に目標額の調達に成功したプロジェクト数は1万9911件と対前年比で伸びてはいるが、2012年が1万8109件、2011年が1万1836件だったから、やはり成長はスローダウンしている。市場が成熟に向かうにつれてある種の「クラウドファンディング疲れ」が生じるのはやむを得ないところだ。

それでも全体としてみれば2013年のKickstarterは前年より確実に大きくなっている。今年のクラウドファンディング市場はますます競争が激化しそうだが、その中でKickstaterのパフォーマンスがどうなるか注目していきたい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Indiegogo上の資金募集ページを企業が自分のWebサイトに埋め込める

今のインターネット上には、クラウドファンディングのWebサイトに事欠かない。みんな、あなたがご自分のビッグアイデアを実現するのを助けたくて躍起になっている。でも、それらの中の二大サイトといえば、KickstarterとIndiegogoだ。とくに前者は、クラウドファンディングという部屋ただ一頭いる体重800ポンドのゴリラだ(==ずばぬけて大きい)と言われている。

昨年の夏に本誌が取り上げた調査報告によると、Kickstarterが調達した資金の額はIndiegogoの6倍だ。Indiegogoはこれに反論している。

しかしいずれにしても、トップはKickstarterで次位がIndiegogoである、という見方が一般的だ。そこでIgはKsにない魅力的な機能により、利用者を増やそうと努力してきた。たとえば今日(米国時間1/7)同社が発表したIndiegogo Outpostという機能は、Igにおける資金募集活動告知を、企業が自分のWebサイトに埋め込める、というものだ。

この機能があると、Igは有名企業などのWebサイトに向かうトラフィックの一部をビューワ、ひょっとすると未来の投資者として利用できるし、企業のWebサイトはIgの埋め込みがあることでサイトの魅力を高められる。

Igの協同ファウンダでCEOのSlava Rubinはこう言う: “要するにIndiegogoの上の資金募集ページが、将来投資者になるかもしれないオーディエンスと直接出会える方法を、いろいろ探したいのだ”。そして見つけた場所の第一号が、企業のWebサイトなのだ。たしかに、Indiegogoやクラウドファンディングを知ってる人は少ないが、有名某社を知ってる人や、そのサイトを訪ねる人は多い。

Outpost機能を使ったそういう資金募集は、あくまでも、Indiegogo上の募集ページのミラーだから、Igの月間900万というユニークビジターの目にも触れる。あなたは、どっかの企業サイト上で孤立するわけではない。

このOutpost機能を、IgのKs対抗策の一つとして見た場合には、どんな結果が期待できるだろうか。たとえばOutpost機能を利用した資金募集活動は、同社自身の分析ツールを利用できるし、Google AnalyticsやKISSmetrics、Mixpanel、Facebookへの振り向けなど、サードパーティのツールも統合できる。要するに外部の良いものは何でも利用して、その総合力をKsのサイズに負けない大きさにしたいのだ。

またOutpostは、Ig本体のマーケティングチャネルに含められるし、その教育的リソース(Trust and SafetyのチームやCustomer Happinessのチームなど)にもアクセスできる。まさに、Igの一部と言っても過言ではない。

Outpostツールのローンチは今年の第一四半期内だ。利用やセットアップに関して料金は取らない。IgがOutpostの実装のために使っているHTMLやJavaScriptの技術は、Google MapsやFacebookのコメント、Google Analyticsなどが外部Webサイトの機能増強のために使っているものと同じ埋め込み技術だ。

こうやって外部サイトの一部を実家の離れとして利用するようになると、その離れに悪い奴が出入りする危険性もある。しかしそんな奴のページには、実家に本体がないから、すぐバレる。Ig上の本体ページと、企業サイト上のミラー、という正しい関係が見当たらないことは、簡単にチェックできる。それが、Outpost機能の有効な不正対策だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


退屈している愛猫に如何? 飼い猫と一緒に勝手に遊んでくれるスマートな「Egg」

猫は移り気。何かオモチャを与えてもすぐに飽きてしまうとが普通だ。多くの人に同意してもらえることと思う。さらに、部屋の中で暮らす猫を遊ばせようと思えば、人間の手によって何かを動かしたりし続ける必要がある(そうして苦労してもすぐに飽きられる)。

猫に飽きられないオモチャは作れないものか。そういう思いで作り上げたのがKickstarterに登録されたEggだ。猫は興味を持ち続け、飼い主は労力をセーブすることができる。自律的に動作して、また動きのパターンを変更することもできる。

Eggは名前通りの外見をしている。しかしプラスチックの外装の中身にはオモリに加え制御用の回路やモーターが内蔵されている。Eggはどのようなタイプの床の上でも利用でき、障害物があっても大丈夫だ。猫にちょっかいを出されたり、人間の足にあたったりすれば、オモリを制御して進行方向を変えて進む。すなわちこのEggはいつまでも転がり続け、人の介入なしに、いつまでも猫と遊び続けることになるわけだ。

ちなみに猫を遊ばせるときに人による操作は不要だが、充電は人手で行う必要がある。充電は本体にあるmicroUSBポートにて行う。またコンピューターにつないで、PC用のプログラムから動作モードを切り替えることもできる。

iPhoneでコントロールするSpheroを動かしてみた経験からも、こうした形がペットたちにウケるのは間違いないようだ。製作者のJason O’Maraはオレゴン州ポートランド在住のエンジニアで、TDKなどのエレクトロニクス関連企業の職歴を持つ人物だ。

Kickstarterでの目標調達額は1万5000ドル。募集期間を25日残して、すでに目標額を調達している。O’Maraは2014年6月までにはファーストロットの出荷を開始したいと考えているそうだ。31ドルにてプレオーダーできる。もしうちの中にいる相棒が退屈を感じてしまっているのなら、この金額は決して高いものではないはずだ。

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Maeda, H


Napwell:起きる時間になると、内蔵のライトを照らして起こしてくれる安眠マスク

残り少なくなってきた今年だが、もしかすると史上最も「安眠マスク」がはやった年として記憶されることになるかもしれない。今回紹介するのはボストンにあるNapwellで、昼寝用のマスクをKickstarter経由で世に送り出そうとしている。昼寝用というのは、マスクの中に埋め込まれたライトがだんだんと明るくなって目を覚まさせてくれる仕組みになっているからだ。

昼寝したい時間をセットして、そしてマスクを装着して寝る。起きる時間になると、まずはやさしく光りだし、そして徐々に(眠っている目には)まるで太陽かと思えるほどに明るくなっていく。製作したのはMITのPh.D candidateであるJustin Leeと、Stanfordの後期課程に属しているNeil Joglekarだ。このマスクを使えば、ちょっとした昼寝をして仕事をよりエネルギッシュにこなせるようになり、飛行機でも予定通りに眠り、そして起きることができ、きちんとした睡眠プランを立てることができるようになるとのこと。また、従来の目覚まし時計のように大きな音で突然起こされるのとは違い、ゆっくりと自然に目覚めることで寝ぼけ防止にも繋がるそうだ。

「効果的かつ生産的な生活を送ってもらう一助として活用してもらいたいと考えています」とLeeは言う。「最初から提供したいソリューションがあってプロダクトを作ったのではありません。人々を悩ませている問題を認知し、それを解決しようと動き出したのです。その問題というのは、より効率的に睡眠をとりたいということであり、非常に多くの人が頭を悩ませています。プロダクトを作る前に、既存のものをいろいろと試してもみました。しかし他の人の意見もきくうち、よりシンプルで、モバイル利用に適したプロダクトが必要とされていると理解したのです。ちなみにここでいうモバイルとはアプリケーションを意味しているのではなく、純粋に出先で利用できるということです。結果として世に問うこととなったプロダクトについて、私たちは非常に満足しています。

Napwellは、既存の安眠マスクと比べて遥かにポータブルなものとなっており、たとえばIntelClinic NeurOnなどと競合するものではないとLeeは言っている。内蔵インタフェースもわかりやすく、どこでも簡単に利用することができる。「マスクはバッテリーで独立して動作しますので、WiFiやBluetooth、あるいはスマートフォンなどは必要ありません。誰でも、そしてどこででも使えるものにしようと考えたのです」とのことだ。「MITやHarvard Medical Schoolでは、たくさんの優秀な人に出会いました。しかしそうした人々も、定期的に眠気などを感じて生産性を落としていたのでした。そうした人々を目にするにつけ、より効率的かつ生産的に活動してもらうためのプロダクトを作りたいという気持ちが盛り上がってきました」とのこと。

今後は、このマスクに続いて、他の健康関連プロダクトを送り出していきたいとも考えているとのこと。Napwellは50ドルで手に入れることができる。出荷は9月の予定だ。目標調達金額は3万ドルとなっている。

「睡眠関連プロダクトには、まだいろいろと可能性があると考えています。Napwellは、そうした可能性を追求する第一段階のプロダクトという位置づけです。昼寝については多くの人がもっと効率的に活用する方法はないのかと悩んでいるところであり、そこのソリューションをぶつければ、大きく伸びることも可能ではないかと考えているのです」。

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(翻訳:Maeda, H


GPS AdventureBoxは、指定された場所に行かないと開かないギフトボックス

計画したわけではないのだが、今週のTechCrunchは「ミステリー・ギフトボックス」週間だ。最初がTimeless Box。厳重に密封されされたチタン製の箱で、一定時間が経過した後にのみ開く。今度はそのスピリチュアルな兄弟だ:GPS Adventureboxは、一旦閉じると決められた場所に行くまで開かない。

わけのわからないスカベンジャー・ハント愛好者を支援すべく作られたこの箱のアイデアは、シンプルだがばかばかしく魅力的だ。木製の箱をの蓋には液晶ディスプレイとボタンが1つある。内蔵のGPS付Arduioボードが頭脳となり、施錠メカニズムと連携して厳重に箱をロックする。

箱を受け取った人は、ディスプレイに表示されている最初のヒントを見る(「ぼくたちが最初にキスをした場所に行け」等々)。その場所へ行ってボタンを押すと、2番目のヒントが表示される。ヒントの場所#2へ行って次のヒントをもらう ― 以下同様。最後のヒントを解くと、錠は自動的に開き、中身が明かされる。

ルートとヒントは、プレゼントの贈り主が自分でプログラムする。超カンタンなGoogleマップ利用のルート・プランナーを使う。場所ごとに、位置情報、そこへ行くためのヒント、および距離の許容誤差を1.5メートルから1.6キロの範囲で指定する。

友達を町中引き回して最後にコンサート会場にに着くスカベンジャー・ハントを作り、箱の中には・・・ライブのチケット、ということもできる。わが子の16歳の誕生日に車を買ってやる? あちこち歩き回らせた挙句自分の家に戻ったところにクルマがある。箱がポンと開くと ― そこにはキー!

残念なニュース:これはKickstarterプロジェクトなので、実際にはまだ手に入らない。それでも、キャンペーンは本稿執筆時点で目標達成〈寸前〉だったので、実現の可能性はかなり高い[翻訳時点では達成済]。かなり複雑な部品の組み合わせで、生産台数も少ないことを考えると、80ドルのプレッジ[投資・寄付]で自作キット、135ドルで完成品が入手できるのはかなりお得だ。出荷時期は2014年2月の予定。そうそう、ハントが終った後には箱を返してもらおう[何度でもプログラムして使える]。

スカベンジャー・ハントの行き先が、飛行機に乗る必要のある場所でないことを願うばかりだ ― これをTSA(運輸保安局)に説明するのは相当大変かもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


MaxStone、Kickstarterで支援募集―iPhone経由でデジイチのリモートシャッター、タイムラプス撮影ができるガジェット

Bluetoothを介してデジタル一眼レフを操作するガジェットはトレンドになりつつあるが、今回Kickstarterに登場したプロジェクトはその中でも機能の豊富さ、デザインのスマートさで出色の存在だ。このガジェット、MaxStoneはiPhoneをリモコンとしてカメラのシャッターを切ることができる他、Bluetoothを利用した盗難・置き忘れ防止機能などが組み込まれている。

MaxStone本体は時計用ボタン電池で駆動される小さなデバイスで、簡単なループストラップでカメラに固定され、カメラのシャッターボタンをカバーする部分とカメラの赤外線センサー部分を覆う本体がある。この本体にはBluetoothでスマートフォンからコントロールされる赤外線発光器が収容されている。

ユーザーはスマートフォンにインストールしたアプリから発光器を操作し、シャッターを切ることができる。Wi-Fiを利用したシステムに比べると一見ローテクに見えるが、その分対応するカメラの機種がずっと広い。Canon、Nikon、Pentax、Sony、Olymps、Minolta、Samsungなど赤外線リモコン機能を備えるほとんどすべてのデジタル一眼がサポートされている。

MaxStoneのアプリはシャッターを即時作動させることもタイマーモードで作動させることもできる。またタイムラプス撮影もできる(最長1年近くにわたって設定可能だという)。長時間のタイムラプス撮影の場合、iPhoneのバッテリーが切れたり接続範囲外に出たりしても撮影は続けられる。またいくつかの機種についてはビデオ撮影の開始/停止もコントロールできる。

これだけでも安価(支援オプションは29ドルから)なデバイスとしては優秀な機能だが、さらにBluetoothによる距離センサー・アラーム機能が付加されている。MaxStoneをカメラに取り付けておけば、ユーザーがカメラから一定距離以上離れるとiPhoneから警報が鳴る仕組みだ。逆のMasStoneからiPhoneを鳴らすこともできる。iPhoneを車の中などでどこかに紛らせてしまったときなどに便利だ。最後に、このデバイスはiPhoneのカメラのリモートシャッターとしても使える。セルフィー(自画撮り)大好き世代にはうれしい機能だろう。

MaxStoneはWill E、Lia Zhang夫妻によってプロトタイプが開発された。無線技術者のWill Griffithが赤外線通信機能の部分を仕上げ、ShawnHanがiOSアプリを開発した。ニューヨークに本拠を置くMaxStoneチームは量産開始のために5万ドルの資金をを必要としている。現在6500ドルが集まっており、募集期間は59日残っている。すべてが順調に進めばMaxStoneは2014年の3月に出荷できる予定だ。

〔日本版〕TechCrunchの元記事の影響か、現在資金は1万5000ドル以上集まっている。早期割引オプションは売り切れで、現在残っているのは35ドル(日本からは送料込みで45ドル)からのオプション。Amazon Paymentで支払いができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


家庭で3Dプリントできるファッション人形Quin, なかなか魅惑的だ

お名前はQuin。彼女はどんなポーズもできる(そしてBarbieと完全互換の)お人形で、家庭で3Dプリンタで作って組み立てる。彼女を作った3DKitBashは、3Dプリンタには家庭で上質な玩具を作るという用途があることを、証明したかった。彼女のルックスが気に入ったせいでもあるけど。

Kickstarterで資金を募集中だけど、3Dファイルの最終価格は55ドルを予定している。ABS樹脂でプリントした完成品は、245ドルだ。

Quinの原作者は、Natalie MathisとQuincy Robinsonの二人。Mathisは、オハイオ州シンシナチの美術館の企画部長、Robinsonは彫刻家で玩具作者だ。彼は大手玩具メーカーMattellやHasbroなどの仕事もしていて、ぼくがもらったメールには、“TargetやWal-Martなどの量販店のおもちゃ売り場に行ったことがあるなら、ぼくの作品をきっと見てるはずだ”、と書いている。

それに、“孤児になったオポッサムの野性復帰支援活動家としても知られている”、そうだ。

チームはシンシナチが本拠地だが、この町には3Dプリントのコミュニティのルネッサンスが見られるという。Robinsonによると、“この何でもある中都市では、通りを歩いていて知ってる人に会って握手を二回するぐらいの間隔で3Dプリンタがある”のだそうだ。市も、General ElectricやProcter & Gambleの協賛により技術教育を展開し、活気ある都市作りに努めている。

“3Dプリンタにできることを検証するためのテストケースとして、人形はとても適していると思う”、とRobinsonは言う。“テストの案件が不適切だったら、その結果の良し悪しで3Dプリントの将来性を判断することはできない。人形は、プリントしやすく、モジュール構造で、たくさんのキャラクタがあり、カスタマイズの幅がとても大きいからテスト案件として理想的だ”。

RobinsonとMathisは、Quinを玩具以上のもの、と見ている。つまり3Dプリントのファンたちがいろんな機能を加えることや、人形ファンが衣装やアクセサリなどを多様にカスタマイズすることを、期待しているのだ。つまりQuinは、今後の多様な工夫やカスタム化のためにプラットホームだ、と。

Quinは、三歳の子どもの不機嫌に耐えられるだろうか? チームの答えは、“十分耐えられる”だった。

“今から3か月前に、Barbieみたいに丈夫で自分で立つこともできる人形を3Dプリントで作ると言ったら、みんなに笑われただろう。でも今では、それが作れたのだ! しかもBarbieみたいにタフで、立つだけでなくどんなポーズも無理なくできる”、とRobinonは言う。“彼女は頑丈さ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ドリー、吸盤マウント、手持ちホルダーに変身して動画撮影を助けるTooga GearがKickstarterで支援者募集中

ロサンゼル在住のチームがKickstarterでTooga Gearというプロジェクトへの支援者を募っている。このガジェットは通常では撮影が難しい動画を手軽に撮影できるようにするための堅牢で多用途のカメラマウントだ。ガジェットはモジュラー化されており、デジタル一眼からGoProその他のアクションカメラ、スマートフォンまでサポートする。全体は小型のメッセンジャーバッグに収まり、どこへでも携帯できる。

Tooga Gearには4輪のドリー、吸盤マウント、三脚用ボールマウント、手持ち用ゲリラ・ケージのためのモジュールとそれらを結合するプラットフォームになるシェルから構成される。各モジュールはユーザーの必要に応じて簡単に脱着できる。スムーズな、車のフードに吸盤で固定した移動撮影などが自由自在にできる。

私自身似たようなガジェットをいくつか使っているが、Tooga Gearの優れた点はドリーの車輪を支える4本の脚にそれぞれアクセサリ・マウントが組み込まれていることだ。これによって照明やリモートフラッシュ、マイクなどの付属品を取り付けることができる。Tooga Cageにはコールド・シューたいぷのマウントが2つ、ねじ込み式マウントがひとつ用意されている。吸盤マウントは少々危なかっかしい感じもするが、車の窓ガラスに取り付けて(それが合法的であることを望むが)移動撮影ができるだろう。

Toogaのプレッジ(支援)は449ドルからとなる。一見高いようだが、それぞれの機能を果たす製品の価格の合計と比べれば非常にお買い得だ。開発チームのうち機械エンジニアのShan KimとChris Andersonの2人はすでに多数のカメラ・ガジェットを開発した経験がある。出荷予定は2014年の3月だ。

Toogaチームは製品化のために4万5000ドルを必要としている。募集を開始したばかりなので現在集まったのは3000だ。時折ビデオグラファーになる私としてはぜひ実現してほしいプロジェクトだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


自作コンピューターキットのKano、Kickstarterで10万ドルを目指すも結局は150万ドルを調達

KanoはRaspberry Piをベースとした自作コンピューターキットで、Kickstarterにて10万ドルの資金調達を目指していた。この資金で、2014年夏までに1000台のKanoキットを世に送り出そうと考えていたのだ。しかしこの目標額はわずか6時間で集まってしまった。結局(現在Kickstarterキャンペーンは終了間際だが)150万ドル近くの資金を調達するに至っている。

キットの価格は99ドルで、パーツに分かれた形で送られてくる。コンピューターというのがいったいどうなっているのかと興味をもちながら(ちなみにこのキットのメインターゲットは子供たちだ)、自分で組み立ててみることができる。シンプルなガイドブックがついていて、それを見ながらコーディングの練習をしてみたり、あるいは何か実際に機能するものを作ってみることができるようになっている。

Raspberry Pi単体では敷居が高いようなケースでも、このキットを使えばステップバイステップでコンピュータに親しんでいくことができる。Kanoキットにはキーボード、SDカード、ケース、CASE MOD、OS、ゲームやさまざまな作例、DIYスピーカー、実際にやってみれば何時間分にもなるサンプルプロジェクト集などが同梱されている。

お分かりと思うが、Kanoは単にPiを表面的に再パッケージ化したようなものではない。オリジナルのOS上に独自のKano OSを搭載している。元をたどればDebian Linux(Debian Wheezyディストリビューションを使用)だ。そしてここで動作するScratch風のコーディング環境を備えている。Kanoはこの開発環境をKano Blocksと名づけている。

下にKano Blocksの外観や、PongやMinecraftを制作する様子を示す動画を掲載しておく。

Kanoは世界中の成長市場をターゲットとしており、ガイドブックも英語、スペイン語、アラビア語、中国語版などを用意しており、さらにヒンディー語なども準備しているところだ。

シード資金は友人や家族から集めたもので、初期モデルの開発に充てている。また3人の共同ファウンダーのうちの1人であるSaul KleinIndex Venturesのパートナーであり、そのために同ファームからも若干の資金を調達している。

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(翻訳:Maeda, H


良質な調査報道をクラウドファンディングで育て維持したいと願うUncoverage

Israel Mirskyは民主主義におけるジャーナリズムの役割を、次のようなアナロジーで説明する: 自由な社会は、強力な免疫系がないと機能しない。調査報道に従事するジャーナリスト(investigative journalists)は、感染を見つけて闘うヘルパーT細胞の役を担う。彼らはたとえば、訴追者や立法者*や世論の注意を腐敗に向けさせる。〔訳注: 訴追者や立法者, prosecutors, lawmakers…ふつうに訳すと検事や議員、となる。〕

しかし、インターネットがニュースのビジネスモデルを変えたため、媒体は記者たちに十分な報酬を支払えなくなり、その免疫系の力は弱くなっている。

今月の初めにMirskyは、クラウドファンディングのサイトIndiegogoで、新しいクラウドファンディングプラットホームUncoverageを立ち上げるための資金募集を開始した。そのねらいは、人びとが直接、調査報道のプロジェクトを支えることによって、今経済的な苦境に立つ新聞や雑誌に依存せずに、記者たちが自分の仕事をできるようにすることだ。記者の企画に資金が集まれば、Uncoverageはその記事を全国紙誌に売り込む。この際もちろん、報酬期待ではなく掲載依頼の売り込みだ。

“ぼくのような、つねに良いニュースに飢えている人間は、今調査報道が経済的に成り立ちにくくなっていることを、怖いと思う”、とMirskyは語る。

ジャーナリズムをクラウドファンディングする試みは、これが初めてではない。2011年にAmerican Public Mediaが買収したSpot.usは、ローカルニュースの充実を目指して2008年に創業された。今年の9月にローンチしたBeacon Readerは、映画/TV番組配給のNetflixのように、有料会員制(月額5ドル)でライターたちの記事を読ませようとする。ジャーナリストたちの仕事を広告収入依存にしない、という試みだ。

Uncoverageは、市民ジャーナリストを対象としない。企画がこのサイトで採用されるためには、その記者が既存のメディアの経験者でなければならない。

また、Mirskyによれば、地域ニュースも対象にしない。Uncoverageに持ち込まれる企画は、世界全体や特定地区(例: “東アジア”)、あるいは国を対象とするものでなければならない。つまり、期待されるオーディエンスが相当大きいこと。また報道写真の企画も単独では対象としないが、ジャーナリストと組んだ報道写真企画は取り上げる。

期限まであと17日の今日(米国時間12/17)現在で、目標額55000ドルに対し12000ドル弱が集まっている。

今後支援者たちは、特定の企画を支援してもよいし、あるいはより広い話題(トピック)を支えてもよい。どちらにも編集者が付き、たとえば経済的~金銭的腐敗を担当する編集者Sharona Couttsは、ジャーナリストたちと協働して企画の評価と彫琢を行う。ただし彼女の役割は、今後変わることもありえる。

また、資金を募る話題も、今後流動的である。Mirskyの頭の中に今ある話題は、経済的腐敗と、ビジネスとしての刑務所などだ。しかし今後の編集者やパートナー次第で、メインの話題は変わっていく。もちろん出資者や読者の意向によっても。

Mirskyによると、取材資金を得るためにUncoverageに持ち込まれる企画の内容や形式は、その完成度を問わない。びっしり書かれた企画書でも、未完の企画書でも、わずか500語のメモでもよい。Uncoverageは出版者と密接に協働するが、出版者側からの給与は出ないので、編集者とライターのあいだ力関係が従来とは変わるかもしれない。

“資金の一部が企業でなく個人から来るということは、全然別の形の会話をもたらすだろう”、とMirskyは言う。

しかし会話が変わっても、それが編集者いじめになるわけではない。

“目標は、記事がメジャーな全国紙誌(+インターネットサイト)に載ることだ。良質な調査報道が、記者にとっても、出版者にとっても、どんどん書けてどんどん載るようになることを期待したい”。

[画像: Flickr / NS Newsflash]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


アイアンマン・スーツの支援者をクラウドファンディングで募集中―本物そっくりで1999ドルから

1000ドル近いスターウォーズのストームトルーパーのスーツを何着も買うファンがいることを考えると、完全に本物をコピーし、自動的に開閉するフェイスマスクまで装備したアイアンマン・スーツを大量生産しようというクラウドファンディングのプロジェクトには大いに興味をそそられる。Iron Man FactoryによるこのIron Man Mark IIIプロジェクトは、あまりにもクールなのでなんとかライセンス問題をクリアして実現させてもらたいものだ。

ビデオに登場するプロトタイプはすべてのパーツを3Dプリンティングで製作している。効果的に照明が組み込まれ、重量は3kgと軽い。ボディーはカーボン/ポリマーで関節部分は金属製だ。スーツのサイズが56号未満、62号以上のユーザーは応募できない(ということは私はダメらしい)。

大量生産に入った場合、製造は深センのインジェクション・モールディングの工場で行われる。また北京にもデザイナーのチームがいる。現在、スーツのヘルメット部分だけを3Dプリンティングで少量受注生産しているという。

支援者のオプションは量産タイプのスーツ(1999ドル)、量産タイプのヘルメットのみ(1800ドル)、3Dプリントのスーツ(3万5000ドル)などとなっている。3Dプリント版は向こう3、4ヶ月のうちに出荷される。量産バージョンは6-8ヶ月後だ。実際に製品が発送されるまでカードからの引き落としは行われない。

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ZuliのSmartplugは、家庭の電源コンセントをスマートにする(Kickstarter募集中)

最近Kickstarterに登場した、Zuli Smartplugというプロジェクトは、Bluetooth Low Energyを使って、家庭の電源コンセントを賢くする。スマートフォンから制御したり、部屋の出入りを検知したり、スケジューリングでトリガーすることもできる。これは、おそらくみなさんがAppleのiBeaconsについて聞かされているものの一種だ。あれは小売店が買い物客のいる位置に基づいて異なるコンテンツを端末に送り込む話だが、こちらは家庭の既存電化製品と連動する。

ZuliのSmartplugは、あなたが部屋に出入りしたことを検知して、それぞれの場合に望んだ動作をするようカスタマイズできる。つまり、例えば事務所に入った時にはパソコンと卓上スタンドと暖房の電源を入れ、晩に帰宅する時には無線以外は全部切る、ということができる。Zuli Smartplugは複数組み合わせて使うことも可能で、Bluetoothのネットワークを作り互いに会話させられる。家庭内で正確な位置を追跡するためには最低3つのコンセントが必要だが、そうでなくても、エネルギー使用量を監視したり、スケジューリングや電源の迅速な管理に使える。

Zuliには、既存製品のBelkin WeMo Switchなどと多くの共通点を持っているが、WeMoは位置ベースの自動化を利用するためには、別のモーション用アクセサリーが必要だ。ZuliはKickstarterキャンペーンを通じて、3パックスターターキットを135ドルで提供しているのに対して、BelkinのWeMoは1つ60ドルで、モーションキットは別売だ。

Zuliのチームは、電気工学とファームウェアの技術者たちから成り、サンフランシスコ地域を拠点にしている。過去に消費者製品を送り出すことに成功したメンバーもいるので、完料の見込みは高いだろう。家庭内のデバイスをつなぎたいと思っている人は、Philips Hueの照明制御や、Nestのスマート・サーモスタットなどのコレクションに追加する価値がありそうだ。

目標の15万ドルに到達すれば(既に10万ドルが集まっているので可能性は高い)1月に生産を開始して、出荷は2014年6月の予定だ。問題なく動作するかどうかを確認するために、ベータプログラムが予定されており、Kickstarterである程度以上支援している人も参加できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


“Kubo” は、Lit Motorsが作った貨物用電動スクーター。Kickstarter募集中


Lit Motorsは、電気自動車のスタートアップで、昨年初の乗り物 C1を発売した。このたび、スマートなルックスの電動乗り物、Kuboを発表した。

Kuboはユニークなデザインの車両で、スクーターと四輪車の利点を合わせもつ。形は小さな2輪者だが、荷物スペースは十分にある。Litはこれを」AppleとVespaの美しいテザインとピックアップトラックの基本的利便性を組み合わせたもの」と説明している。私は、これをEl Caminoのモダン2輪バージョンと呼びたい。ただしデザインはずっと美しい(しかもエコ!)いずれにせよ、これは非常によくできた作品だ。一目見ればなぜこれまで誰も作らなかったのか不思議に思うだろう。

Lit Motorsは、Kuboの初期生産を先月スタートしたKickstarterキャンペーンでクラウドファンドしたいと考えている。現在まで、同社の道のりは長い ― 目標30万ドルのところ、集まったのは4万5000ドルと少しだけだ。残る時間は9日間しかない。いかにKuboがスマートでも、小さなスタートアップのまだ見ぬスクーターに5000ドルを払う人が何十人もいると考えるのは、少々大胆だったかもしれない。

しかし、このKickstarterキャンペーンで何が起ころうとも、Litのマーケティング責任者、Ryan Jamesは、Kuboを欲しがっている人たち全員のために何とかして製造する方法を考えるつもりだと私に言った。Litを応援している人は数多くいるので、どうこのデザインが現実化されるのか(そしていずれ道路を走ることが)楽しみだ。

本誌はKuboをこの目で見るためにLit Moters本社を訪れ、CMOのRyan Jamesが試乗するところを見た。上に貼ったビデオをご覧あれ。

ビデオスタッフ:撮影:John Murillo および Yashad Kulkarni、編集:Yashad Kulkarni、制作:Felicia Williams

【訳注:ビデオより、最高速度は45mph(72km/h)、充電当たり走行距離50マイル(80km/h)、最大積載量300ポンド(135kg)、家庭用コンセントで充電可能】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


家を「スマート」化するOwl Platform(センサー+ベースステーション+オンラインシステム)

家を「スマート・ホーム」化するのはなかなか大変なことだ。いろいろなハードウェアを導入して、ライトやセンサーなど、さまざまなものを制御するプラットフォームを構築(導入)する必要がある。こうした苦労を可能な限り低減しようとするのがOwl Platformだ。

このプラットフォームは、身の回りにある各種センサーを効率的に管理したいというチャレンジから生まれてきたものだ。システムはセンサー群およびベースステーションから成る。センサーはドアの開閉、水位、温度などを検知することができる。センサーのバッテリー寿命は10年で、ベースステーションとはワイアレスで通信を行い、Owl Platformを形成する。本格的ベースステーション(これまではRaspberry Piを利用していたそうだ)およびオープンソースで開発しているサーバーシステム構築のために、5万ドルの資金調達を目指している。システムはセンサーで検知したドアの開閉やさまざまな環境変化をメールないしテキストメッセージで利用者に通知する。

コンパクトで長寿命のセンサーを開発しました。またこれらを有効に活用するスマートホームシステムの開発も進んでいます。縦横1インチのセンサーはボタン電池(coin cell battery)を利用しており、バッテリー寿命は10年となっています。センサーで検知した情報はオンラインシステムに送られ、家の中で発生したさまざまな事象を即座に認知することができます。システムの設計にあたってはシンプルさを重視しており、届いた製品を開封して15分以内に設定は完了します。

150ドルを出資すれば水センサーおよびドアの開閉センサーがセットになった基本パッケージを手に入れることができる。Pipsと名付けられたセンサーは既に完成していて、Owlシステム全体の完成は2014年7月が予定されている。現段階のものを触って見ることが出来たが、まずはセンサーの小ささと、設定の容易さに驚いた。誰もが必要に感じるプロダクトというわけではないだろうが、DIYの好きなホームオーナーはきっと興味を持つことだろう。身体のデータをさまざまに数値化するプロダクトは既に世に溢れている状況となっている。つぎは家の中にある各種データの数値化(Quantified Home)が進んでいくことになるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


多相睡眠により一日の寝てる時間を減らすNeuroOnマスク-あなたもレオナルド・ダ・ヴィンチになれる

よく眠れなくて困っている人は、ベッドの上に数羽の鶏をおいて、そいつらを蹴り落とすとよろしい(実際にあった話)。あるいは、今ならNeuroOnなどはいかがだろうか。これは神経センサを内蔵した安眠マスクで(左図)、使用者が深いREM睡眠に入ったことを感知し、十分に休息して活力が回復したら徐々に起こす。昼間の仮眠など、自分の睡眠パターンについて実験することも可能で、それによっては、午前2時から夜明けまでの時間を最高に効率の良い仕事時間にすることも、できるようになる。

というかNeuroOnは元々、一日の睡眠を複数回に分けるためのツールとして設計された。レオナルド・ダ・ヴィンチは4時間ごとに20分寝たと言われているが、そういう多相的な(polyphasic)睡眠ができるようになると、ベッドに寝ている時間を減らせる、と言われている。このデバイスはファウンダKamil Adamczykの研究から生まれ、このたびついに、起業にこぎつけた。

彼曰く、“多相睡眠に切り替える期間はつらかったが、結果は本当にすばらしい”。彼の一日の勉強や仕事の時間が、増えたのだ。苦労して得たその多相睡眠スキルをもとに、彼はNeuroOnマスクのプロトタイプを作った。そのシステムは、脳波や眼電図、筋電図、目の動きなど、いろんなものを測る。Bluetooth LEでスマートフォンに接続し、振動や光で使用者を起こす。安眠マスクと同じく、フィット感は良く、外部の光を完全に遮断する。

ぼくは何種類かのプロトタイプを試してみたが、製品そのものよりもまず、Adamczykの強い情熱と熾烈な使命感にうたれた。ぼくは、こういうものを着けると眠れなくなるタイプだが、彼は、同じ部屋にいる人全員が着けるようにすると、そのうち慣れるし、最終結果は、車で言えばTeslaに乗り換えたみたいに快適な毎日になる、と約束した。ぼくがワルシャワで会ったチームは、その後サンフランシスコとベルリンのDisruptに出場した。そのために全員、一日に数時間しか寝ずに頑張ったのだろう。

このマスクが欲しい人は、Kickstarterで225ドルを出資するとよい。発売は、来年の5月だ。多相睡眠を自分のものにしたい人は、世の中にそんなに多くないと思うけど、安眠ツールとしては優れている。なんといっても、気持ちよく起きられるのがいいよね。

“毎日の仕事がきつくて、睡眠が不規則な人は、ぜひ買うべきだ”、とAdamczykは言う。それは、ぼくたち全員のことじゃないの。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


生豆のローストからはじめて14分でコーヒーを淹れてくれるBonaverde

わずか14分間にナマで緑色のコーヒー豆をローストして、そしてその豆を使ってコーヒーを淹れるための機械であるBonaverdeのファウンダーたちが、13万5000ドルの資金調達を目指して、Kickstarterキャンペーンを立ち上げた。

このキャンペーン、本稿執筆時点では8日間を残して既に46万5475ドル(訳注:翻訳時点では48万2000ドル以上)を集めている。かなりの人気であるようだが、いったいどういうマシンなのか、ファウンダーのHans StierおよびFelix Artmannに話をきいてみた。単においしいコーヒーをただで飲みたかっただけだろうと言われれば、その意図があったことも否定はすまい。

使い勝手の面で言えば、もしかするとブラックフライデーにお父さんのためにと購入したかもしれないコーヒーメーカーと同じような感じだ。まあ掃除には少々手が掛かるかもしれないが、決して難しいわけではない。上の穴からナマのコーヒー豆を投入して「On」ボタンを押す。するとあとはマシンがやってくれる。ローストして、適切な温度になるまで待ち、そして豆を挽いて、そしてコーヒーを淹れてくれる。

ナマの豆を使うメリットは、新鮮さを保てるところにある。数ヶ月は持つので、通常のロースト済みコーヒーに比べると、長い間にわたって豊かな香りを愉しむことができる。もちろんこれがBonaverdeのアピールポイントのひとつとなっている。一部の専門家からは、ロースト後にはしばらく時間をおいてから挽くべきだとする人もいるが、とくに雑味などもなくおいしく淹れられるように思う。もしどうしても気になるようならば、ローストしてからしばらくおいておくことも、当然できる。

Kicksterterでのキャンペーンがうまくいけば、Bonaverdeは生のコーヒー豆販売サイトも立ち上げる予定になっている。コーヒー農家と消費者が直接に繋がるような仕組みもできあがるわけだ。また、豆以外にも、おいしいコーヒーを飲むのに必要なものを販売していきたい考えもあるそうだ。

ちなみにビデオ中のコーヒーメーカーはプロトタイプだ。実際に世にでるときは、もっと洗練された外見になる予定なのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


スマート自転車ロックのLock8が、Kickstarterで目標金額達成

見知らぬ人に家や車を貸すことに抵抗がないなら、自転車はどうだろうか?

それが、Lock8のファウンダーたちが自問した疑問であり、必然的に世界初ともいえる自転車用スマートロックを作るにいたった。さらに、Lock8はそのスマートロックをモバイルアプリと組合わせることによって、ピアツーピアのマーケットプレイスを作ろうとしている。

本日(米国時間11/26)Lock8は、Kickstarterの目標金額を、6日間を残して達成した。

ちなみにLock8は、TechCrunch Disrupt Europeで初のバトルフィールド優勝者になった。
同社は先月、本誌イベントの壇上でKickstarterキャンペーンを開始し、数日を残して8万ドル以上を集めた。

Lock8のしくみは住居用スマートロックと同じく、スマートフォン・アプリを使いキーレスで解錠する。Lock8を自転車に取付けると、センサーを内蔵しているため、誰かが自転車を盗もうとすると持ち主に警報が送られる。

もし泥棒が解錠に成功しても、持ち主は自転車の位置を追跡でき、リモートでアラームを鳴らすこともできる。

アイデアは、いずれ自転車泥棒たちはLock8を認識して注意するようになり、信用あるサイクリストたちの道を拓こうというものだ。自分の自転車を友達やサービスに登録している人たちに貸し出して、お小遣いを稼ぐこともできる。

Lock8は通常価格200ドルのところ、今日から6日間のキャンペーン期間中は149ドルで入手できる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


プレイヤーの身体を楽器化するiPhone用デバイスのAUUG

スマートフォンを片手に、まるでテックに目覚めたMr. Burnsのような格好になっている人を多く見かける。こうした姿勢を、本当に「スマート」に変えてくれるアプリケーションは無条件で素晴らしいものだと思う。おまけにそれが見た目もクールで素敵なサウンドマシンとして機能するなら言うことなしだ。

何の話をしているかと言えば、AUUG Motion Synthのこと。iPhoneないしiPod touchに取り付けるグリップで、アプリケーションと連動して身体の動きに応じたサウンドを生み出してくれる。本来はバンドなどで利用するのを想定しているのだろうが、たとえばダンサーや、子供たちに音階を教える音楽の先生などが使っても面白いと思う。プロダクトはKickstarterに登録されており、資金調達がうまくいけば4月からの出荷開始を予定しているそうだ。

AUUGの本体はアルミ製のグリップと伸縮素材のストラップでできていて、それにアプリケーションとクラウドが連携する仕組みだ。ワイアレスでPC上の音楽ソフトウェアをコントロールしたり、あるいはMIDIケーブル経由でハードウェアを操作することができる。開発したのは神経科学者であるJoshua Young率いるSGW Designworksだ。コンピュータから離れてプレイできる電子音楽環境の構築を目指しているそうだ。観客といっしょに盛り上がりながら、その場の雰囲気に応じた音楽を生み出す仕組みを提供したいと考えている。

このAUUGはそれ自体で音源となるものではない。iPhoneやiPod Touchで取得するモーションデータを信号として、外部のサウンドアプリケーションに伝達する役割を果たすものだ。AUUGのグリップはiPhoneの画面を8つに分割し、選択した音階の鳴らせるようにしている。アプリケーションからはwww.auug.comに接続し、プリセットを共有したり、あるいはオンラインフォーラムにアクセスすることができるようになっている。

詳細な情報およびAUUGで作成したサンプル音楽についてはKickstarterのページあるいはウェブサイトをご参照いただきたい。

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(翻訳:Maeda, H